JP5104448B2 - 業務改善支援装置および業務改善支援プログラム - Google Patents

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Description

本発明は、業務改善支援装置および業務改善支援プログラムに関し、特に、企業活動の主観的評価では不十分な部分を補填し、市場環境に合致した業務改善を支援することができる業務改善支援装置および業務改善支援プログラムに関する。
一般の企業活動においては、例えば年度などの所定期間における期初に期間中の業務の予算が設定され、期末に業務の実績が得られるため、実績が予算を達成する度合いによって、企業の業務遂行能力が評価されることがある。すなわち、期初に予算値として設定される例えば期間中の目標品質、目標コスト、および目標納期などが、期間中にどの程度達成されるかは、企業の業務遂行能力に密接に関連しているため、今期の予算値に対する今期の実績値の比は、業務遂行能力を鑑みた来期の計画策定などに用いる指標とすることができる。
同様の考え方は、例えば特許文献1に開示されたプロジェクト管理支援などにも適用されている。すなわち、特許文献1においては、プロジェクトの計画値とプロジェクト進行中における実績値との差分が算出され、算出された差分を基に、プロジェクトの運営計画が評価される。
特開2000−322252号公報
しかしながら、企業の予算値は、企業自身によって決定されているものであるため、予算値との比較により実績値を評価するのは、単なる自己評価に過ぎず、主観的な評価に留まるという問題がある。すなわち、例えばそもそも予算値が低く設定されていれば、たとえ実績値が予算値に一致しても、客観的には企業の業務遂行能力が高いことにならない。
そして、このような主観的な評価に基づいて計画を策定し業務を継続すれば、企業の内部環境と外部環境や市場環境との乖離が生じ、健全な企業経営が困難になる虞がある。特に、通常の企業は、顧客による評価を得ることによって企業活動を継続することができるにも拘らず、予算値および実績値からの評価には、顧客の視点が入り込む余地がないため、独善的な戦略立案・計画策定が行われてしまう可能性がある。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、企業活動の主観的評価では不十分な部分を補填し、市場環境に合致した業務改善を支援することができる業務改善支援装置および業務改善支援プログラムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、業務改善支援装置は、所定期間内の業務に関して評価指標ごとの達成度を算出する達成度算出手段と、前記達成度算出手段によって達成度が算出された評価指標と同一の評価指標について顧客満足度を算出する満足度算出手段と、前記達成度算出手段によって算出された達成度と前記満足度算出手段によって算出された顧客満足度とのギャップを検出する検出手段と、前記検出手段によって検出されたギャップに応じた評価指標ごとの目標値を設定し、設定された評価指標ごとの目標値から各評価指標に関連する具体的項目別の目標値を決定する決定手段とを有する構成を採る。
また、業務改善支援プログラムは、コンピュータによって実行される業務改善支援プログラムであって、前記コンピュータに、所定期間内の業務に関して評価指標ごとの達成度を算出する達成度算出ステップと、前記達成度算出ステップにて達成度が算出された評価指標と同一の評価指標について顧客満足度を算出する満足度算出ステップと、前記達成度算出ステップにて算出された達成度と前記満足度算出ステップにて算出された顧客満足度とのギャップを検出する検出ステップと、前記検出ステップにて検出されたギャップに応じた評価指標ごとの目標値を設定し、設定された評価指標ごとの目標値から各評価指標に関連する具体的項目別の目標値を決定する決定ステップとを実行させるようにした。
これらによれば、企業の自己評価から得られる達成度と顧客の評価から得られる顧客満足度とのギャップを低減する目標値を設定し、設定された目標値を企業に独自の具体的項目に振り分けて、具体的項目別の目標値を決定する。このため、企業の具体的な部門における目標値を決定する過程に、顧客の視点を介在させることができ、企業の自己評価の基準と顧客による評価の基準との一致を目指すことが可能となる。結果として、企業活動の主観的な評価を排除し、市場環境に合致した業務改善を支援することができる。
本明細書に開示された業務改善支援装置および業務改善支援プログラムによれば、企業活動の主観的評価では不十分な部分を補填し、市場環境に合致した業務改善を支援することができる。
本発明の骨子は、予算値および実績値から得られる達成度と顧客による評価から得られる顧客満足度とのギャップを算出し、算出されたギャップを低減するための具体的な項目別の目標値を算出することである。以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る業務フローの具体例を示すシーケンス図である。同図に示す業務フローは、顧客、経営層、管理部門、現場部門、および業務改善支援システムによって成立している。このうち、顧客以外の経営層、管理部門、現場部門、および業務改善支援システムは、企業に属している。
通常の企業では、例えば3年程度の中期的な計画が管理部門において策定されると(ステップS10)、策定された中期計画案が経営層へ提示され(ステップS11)、経営層によって中期計画が決定される(ステップS12)。そして、中期計画に即した予算計画策定が管理部門へ指示され(ステップS13)、管理部門によって、過去の実績が業務改善支援システムから収集される(ステップS14)。
そして、管理部門において、中期計画が考慮された上で過去の実績から今期の具体的な予算計画が策定されると(ステップS15)、策定された予算計画案が経営層へ提示され(ステップS16)、経営層によって今期の予算計画が決定される(ステップS17)。予算計画によって示される個々の予算値は、業務改善支援システムへ送られ(ステップS18)、現実的かつ合理的な範囲であり有効な予算値であるか否かが判定される(ステップS19)。ここで、業務改善支援システムへ送られる予算値は、企業内において独自に設定される例えばKPI(Key Performance Indicator)などの評価指標に関する今期中の目標を示す値である。したがって、予算値が前期までの実績値などと比較してかけ離れている場合には、業務改善支援システムによって、予算値が有効ではないと判定されることになる。
予算値が有効ではないと判定された場合には(ステップS19No)、管理部門において、修正予算が策定され(ステップS20)、再度経営層へ提示される(ステップS21)。そして、経営層によって修正予算が承認されると(ステップS22)、修正予算が業務改善支援システムへ送られる(ステップS23)。
また、予算値が有効であると判定された場合には(ステップS19Yes)、種々の評価指標に関して、今期の予算値が確定する。同様に、経営層によって修正予算が承認された場合にも、予算値が確定する。なお、修正予算が承認された場合には、改めて修正予算の予算値が有効であるか否かが判定され、有効である場合にのみ予算値が確定するようにしても良い。
一方、顧客が企業に対して商品をオーダーすると(ステップS24)、このオーダーは、現場部門に届けられ(ステップS25)、例えば調達部門、生産部門、および出荷部門などの各現場部門が業務を遂行することにより(ステップS26)、商品が顧客へ納品される。同時に、予算値と同様の評価指標に関して、各現場部門における業務遂行時の実績値が得られるため、この実績値が業務改善支援システムへ送られる(ステップS27)。そして、業務改善支援システムにおいて、実績値が有効であるか否かが判定される(ステップS28)。ここでの判定は、実績値が前期までの実績値などと比較してかけ離れているか否かを判定することにより、実績値が誤って業務改善支援システムに入力されていないか確認するものである。
実績値が有効ではないと判定された場合には(ステップS28No)、現場部門における実績値が再取得される(ステップS29)。また、実績値が有効であると判定された場合には(ステップS28Yes)、今期の予算値および実績値の双方が確定したことになる。同様に、有効な実績値が再取得された場合にも、予算値および実績値の双方が確定したことになる。
一方、商品が納品された顧客に対しては、例えばアンケート形式による顧客満足度(Customer Satisfaction:以下「CS」ともいう)の調査が行われ、顧客がCSに関する質問に対して回答をすると(ステップS30)、この回答が業務改善支援システムへ送られる(ステップS31)。このCS調査は、例えばKPIなどの評価指標それぞれに関する満足度を調査することにより行われる。
そして、業務改善支援システムにおいては、予算値と実績値から求められる達成度とCS調査の結果得られる顧客満足度とのギャップ分析が実行される(ステップS32)。すなわち、例えばKPIなどの評価指標それぞれについて、企業内における評価と顧客による評価との齟齬がどの程度であるかが分析される。
ギャップ分析によって、企業内評価と顧客による評価とのギャップが明らかになると、このギャップを低減するように評価指標ごとの今期の予算値を調整した目標値が得られる。具体的には、企業内での達成度が顧客満足度より大きければ、顧客の視点からはそもそもの予算値が低く、企業が自己の業務遂行能力(オペレーション能力)を過大評価していると考えられるため、今期の予算値より遵守が困難な目標値が得られる。また、企業内での達成度が顧客満足度より小さければ、顧客の視点からは予算値が高く、企業が自己の業務遂行能力(オペレーション能力)を過小評価していると考えられるため、今期の予算値より遵守が容易な目標値が得られる。
ギャップ分析の結果から目標値が調整されると、目標値に関するミクロ分析が実行されることにより(ステップS33)、例えばKPIなどの評価指標に関する目標値から各現場部門における具体的な項目別目標値が得られ、項目別目標値が現場部門や管理部門へ送られる(ステップS34)。そして、現場部門では、項目別目標値を目指した改善活動が開始され(ステップS35)、管理部門では、項目別目標値に即して来期の予算計画が策定される(ステップS36)。
図2は、本実施の形態に係る業務改善支援システム内に設置される業務改善支援装置100の要部構成を示すブロック図である。同図に示す業務改善支援装置100は、予算値取得部110、実績値取得部120、顧客評価取得部130、実績値蓄積部140、有効性分析部150、アラーム出力部160、ギャップ分析部170、およびミクロ分析部180を有している。
予算値取得部110は、管理部門において策定され、経営層によって決定された予算計画における評価指標ごとの予算値を取得する。また、予算値取得部110は、評価指標ごとの予算値から各現場部門において決定された具体的な項目別の予算値を取得する。具体的には、例えば商品の納期に関する評価指標として「平均リードタイム」というKPIがある場合に、予算値取得部110は、平均リードタイムの予算値を取得する。また、「平均リードタイム」が企業内の現場部門に対応する「調達リードタイム」、「生産リードタイム」、および「出荷リードタイム」の項目に細分化される場合に、予算値取得部110は、それぞれの項目別の予算値を取得する。
実績値取得部120は、各現場部門での業務遂行における項目別の実績値を取得する。具体的には、例えば「平均リードタイム」というKPIが「調達リードタイム」、「生産リードタイム」、および「出荷リードタイム」に細分化される場合に、実績値取得部120は、それぞれのリードタイムに関連する現場部門から項目別の実績値を取得する。
以下においては、商品の納期に関するKPIとして「平均リードタイム」が設定されており、平均リードタイムが「調達リードタイム」、「生産リードタイム」、および「出荷リードタイム」の項目に細分化されている場合を例に挙げながら説明を進める。これらの項目は、企業内で独自に設定することが可能であり、項目別のリードタイムの合計が平均リードタイムとなる。
顧客評価取得部130は、商品をオーダーした顧客に企業から商品が納品された後、企業の業務に対する顧客による評価を評価指標ごとに取得する。具体的には、顧客評価取得部130は、顧客を対象として実施されたアンケートの回答として、例えば納期に関する満足度が5段階評価された結果を取得する。このとき、顧客評価取得部130は、KPIのそれぞれに関して顧客による評価を取得する。したがって、上述した例では、顧客評価取得部130は、平均リードタイムに関する評価として納期に関する満足度の評価結果を取得する。
実績値蓄積部140は、実績値取得部120によって取得された項目別の実績値を蓄積する。すなわち、実績値は、所定の期間ごとに取得されるものであるため、実績値蓄積部140は、過去の項目別の実績値を蓄積する。
有効性分析部150は、実績値蓄積部140によって蓄積された過去の実績値から今期の予算値および実績値として妥当な範囲をそれぞれ決定し、予算値取得部110によって取得された今期の予算値および実績値取得部120によって取得された今期の実績値の有効性を判定する。すなわち、有効性分析部150は、過去の実績値から実績値の時系列的な伸び率を近似するフィッティング関数を求め、フィッティング関数から今期の予算値および実績値の理論値をそれぞれ算出する。そして、有効性分析部150は、今期の予算値および実績値と理論値との比較により、今期の予算値および実績値が現実的かつ合理的な範囲であるか否かを判定する。なお、有効性分析部150の具体的な内部構成については、後に詳述する。
アラーム出力部160は、有効性分析部150による予算値および実績値の有効性の判定の結果、予算値または実績値が有効でない場合に、アラームを出力する。すなわち、アラーム出力部160は、今期の予算値や実績値が過去の実績値の伸び率を考慮すると現実的ではない場合などに、予算計画の不備や予算値および実績値の入力の誤りなどの可能性があるとしてアラームを出力する。つまり、アラーム出力部160は、予算値または実績値が妥当性を欠く場合に、例えば業務改善支援装置100の管理者などの注意を喚起するアラームを出力する。
ギャップ分析部170は、有効性分析部150によって予算値および実績値が有効と判定された場合に、これらの予算値および実績値から今期の達成度を算出する。また、ギャップ分析部170は、顧客評価取得部130によって取得された顧客評価から顧客満足度を算出する。そして、ギャップ分析部170は、達成度と顧客満足度の間のギャップを算出し、ギャップ情報としてミクロ分析部180へ出力する。具体的には、ギャップ分析部170は、例えば予算値および実績値から算出される達成度が95%であり、顧客評価から算出される顧客満足度が60%である場合には、達成度のほうが35%大きい旨のギャップ情報をミクロ分析部180へ出力する。このとき、ギャップ分析部170は、達成度と顧客満足度を同列に扱って比較するため、KPIごとの達成度と顧客満足度の差分を求める。なお、ギャップ分析部170の具体的な内部構成については、後に詳述する。
ミクロ分析部180は、ギャップ分析部170から出力されるギャップ情報に基づいて、各KPIに関する今期の予算値を調整し、調整により得られたKPIごとの来期の目標値に関するミクロ分析を行うことにより、KPIをさらに細分化した項目別の来期の目標値を算出する。具体的には、ミクロ分析部180は、過去に実績を上げるために投入されたコストなどのリソース量と実際の過去の項目別の実績値との関係を示す近似関数を求め、求められた近似関数を基に、合計がKPIの目標値に等しくなる項目別の目標値や項目別の目標値を達成するために投入が必要となるリソース量などを算出する。
例えばギャップ分析の結果、「平均リードタイム」の目標値が「8日」に調整された場合、ミクロ分析部180は、「8日」を「調達リードタイム」、「生産リードタイム」、および「出荷リードタイム」の各項目に振り分け、これらの項目別の目標値の合計が「8日」になるようにする。そして、「8日」を各項目へ振り分ける際には、ミクロ分析部180は、リソース情報を参照し、各項目に割り当てるリソースの条件などを考慮しながら、項目別の目標値を算出する。
図3は、本実施の形態に係る有効性分析部150の内部構成を示すブロック図である。同図に示す有効性分析部150は、関数算出部151、理論値算出部152、比較部153、および修正指示部154を有している。
関数算出部151は、過去の項目別の実績値を実績値蓄積部140から読み出し、時間に対する項目別の実績値の変化を示すフィッティング関数を例えば最小二乗法などにより算出する。そして、関数算出部151は、算出したフィッティング関数を保持する。また、関数算出部151は、修正指示部154からフィッティング関数の修正を指示された場合に、前期までの項目別の実績値をすべて実績値蓄積部140から読み出し、保持したフィッティング関数を修正する。具体的に例を挙げると、例えば現在が(N+1)期目であり、関数算出部151が(N−1)期目までの実績値のフィッティング関数を保持している場合、関数算出部151は、修正指示部154からの指示があると、(N−1)期目までの実績値にN期目の実績値を新たに加えてフィッティング関数を算出しなおす。
理論値算出部152は、関数算出部151によって保持されているフィッティング関数を用いて、今期の実績値の理論値を算出する。また、理論値算出部152は、項目別の理論値それぞれに所定の重率を乗算して合計することにより、KPIごとの実績値に関する理論値を算出する。さらに、理論値算出部152は、修正指示部154から重率の修正を指示された場合に、項目別の理論値に乗算される重率を修正する。
比較部153は、KPIごとの予算値および項目別の予算値と理論値算出部152によって算出されたKPIごとの理論値および項目別の理論値とを比較し、今期の予算値が現実的かつ合理的な範囲に収まるか否かを判定する。同様に、比較部153は、KPIごとの実績値および項目別の実績値と理論値算出部152によって算出されたKPIごとの理論値および項目別の理論値とを比較し、今期の実績値が現実的な範囲に収まるか否かを判定する。具体的には、比較部153は、予算値または実績値と理論値との偏差を算出し、偏差が所定の閾値以上である場合に予算値または実績値が現実的ではないと判定する。また、比較部153は、予算値または実績値と理論値との差の絶対値を算出し、今期における差の絶対値が前期における差の絶対値以上である場合に予算値または実績値が現実的ではないと判定しても良い。そして、比較部153は、予算値または実績値が現実的であり有効と判定された場合には、予算値または実績値をギャップ分析部170へ出力する。
また、比較部153は、予算値または実績値が現実的ではないと判定された場合に、理論値の算出に用いられたフィッティング関数または重率の見直しをするように修正指示部154へ指示する。さらに、比較部153は、フィッティング関数または重率の見直しを指示したにも拘らず、再び予算値または実績値が現実的ではないと判定された場合に、アラーム出力部160に対してアラームを出力するように指示する。
修正指示部154は、比較部153からフィッティング関数または重率の見直しが指示されると、関数算出部151に対してフィッティング関数の修正を指示し、理論値算出部152に対して項目別の理論値に乗算する重率の修正を指示する。なお、修正指示部154は、関数算出部151および理論値算出部152の双方に同時に修正を指示しても良く、いずれか一方のみに修正を指示しても良い。また、修正指示部154は、関数算出部151および理論値算出部152のいずれか一方に修正を指示した後、比較部153による比較の結果、再度予算値または実績値が現実的ではないと判定された場合に、未修正のフィッティング関数または重率の修正を指示するようにしても良い。
図4は、本実施の形態に係るギャップ分析部170の内部構成を示すブロック図である。同図に示すギャップ分析部170は、達成度算出部171、満足度算出部172、および比較部173を有している。
達成度算出部171は、予算値に対する実績値の割合を達成度として算出する。具体的には、達成度算出部171は、期末に得られる例えば平均リードタイムなどのKPIごとの実績値が期初に策定されたKPIごとの予算値をどの程度達成しているかを示す達成度を算出する。このとき、達成度算出部171は、例えば調達リードタイム、生産リードタイム、および出荷リードタイムなどの項目別の実績値を合計し、平均リードタイムなどのKPIの実績値を算出した上で達成度を算出する。つまり、達成度算出部171は、KPIごとに達成度を算出する。
満足度算出部172は、顧客評価取得部130によって取得された顧客による評価から顧客満足度を算出する。具体的には、満足度算出部172は、5段階評価のアンケートに対する回答が評価として取得されている場合、最も高い評価の回答に対応する顧客満足度を100%とし、2番目に高い評価の回答に対応する顧客満足度を80%とするなど、顧客による評価を数値化して顧客満足度とする。なお、満足度算出部172は、例えば複数の顧客に対して二択のアンケートが実施された場合は、アンケートの対象となった総顧客数に対する肯定的な回答をした顧客数の割合などを顧客満足度としても良い。
なお、達成度算出部171および満足度算出部172は、それぞれKPIごとに達成度および顧客満足度を算出する。すなわち、達成度算出部171が平均リードタイムについての達成度を算出する場合には、満足度算出部172は、平均リードタイムについての顧客満足度を算出する。したがって、達成度算出部171は、項目別の予算値や実績値をKPIごとにまとめて達成度を算出する。同様に、満足度算出部172は、アンケートの結果などの顧客による評価をKPIごとにまとめて顧客満足度を算出する。
比較部173は、達成度算出部171によって算出された達成度と満足度算出部172によって算出された顧客満足度とを比較し、達成度と顧客満足度の差分をギャップ情報としてミクロ分析部180へ出力する。ここで、達成度および顧客満足度は、KPIという同一の基準の下で算出されているため、比較部173は、達成度と顧客満足度を同列に扱って比較し、差分をギャップ情報とすることができる。比較部173による比較の結果、達成度が顧客満足度より大きければ、企業の業務遂行能力(オペレーション能力)に対する自己評価基準が顧客による評価基準よりも低いことを意味し、反対に達成度が顧客満足度より小さければ、企業の業務遂行能力(オペレーション能力)に対する自己評価基準が顧客による評価基準よりも高いことを意味する。
次いで、上記のように構成された業務改善支援装置100の動作について、図5に示すフロー図を参照しながら説明する。
年度などの所定の期間の期初において、KPIごとの予算値が企業の管理部門によって決定され、項目別の予算値が企業の各現場部門によって決定されると、これらの予算値は、業務改善支援装置100の予算値取得部110によって取得される(ステップS101)。取得された予算値は、有効性分析部150へ出力され、有効性分析が実行される(ステップS102)。すなわち、有効性分析部150の理論値算出部152によって、関数算出部151によって保持されているフィッティング関数が用いられることにより、今期の実績値のKPIごとの理論値および項目別の理論値が算出され、比較部153によって、予算値が今期の実績値の理論値から判断して有効な範囲にあるか否かが判定される(ステップS103)。
この判定の結果、予算値が有効な範囲になければ(ステップS103No)、比較部153からの指示により、アラーム出力部160からアラームが出力される(ステップS104)。なお、予算値が有効な範囲にない場合、フィッティング関数または重率の修正が行われるようにしても良い。すなわち、修正指示部154によってフィッティング関数または重率の修正がそれぞれ関数算出部151または理論値算出部152へ指示され、関数算出部151によって、前期までの最新の実績値を新たに加えて改めてフィッティング関数が算出されたり、理論値算出部152によって、項目別の実績値に乗算される重率が修正されたりするようにしても良い。
一方、予算値が現実的かつ合理的であり、有効な範囲であれば(ステップS103Yes)、予算値が確定し、期間中、予算値を目標として各現場部門における業務が遂行される。すなわち、例えば顧客からのオーダーに応じて商品の部品を調達し、商品を生産、出荷するなどの業務が遂行される。そして、期末になると、各現場部門における項目別の実績値が実績値取得部120によって取得される(ステップS105)。取得された実績値は、有効性分析部150へ出力され、有効性分析が実行される(ステップS106)。すなわち、有効性分析部150の理論値算出部152によって、関数算出部151によって保持されているフィッティング関数が用いられることにより、今期の実績値の項目別の理論値が算出され、比較部153によって、実績値が理論値から判断して有効な範囲にあるか否かが判定される(ステップS107)。
この判定の結果、実績値が有効な範囲になければ(ステップS107No)、比較部153からの指示により、アラーム出力部160からアラームが出力される(ステップS108)。なお、予算値に対する有効性分析の場合と同様に、実績値が有効な範囲にない場合にも、フィッティング関数の修正が行われるようにしても良い。
一方、実績値が妥当な値であり、有効な範囲であれば(ステップS107Yes)、実績値が確定する。また、業務遂行の結果、例えば商品の納品先の顧客による業務への評価が顧客評価取得部130によって取得される(ステップS109)。顧客による評価は、例えばアンケートに対する回答などとして取得される。そして、顧客による評価は、ギャップ分析部170の満足度算出部172へ出力される。また、有効であると判定され確定した今期の予算値および実績値は、ギャップ分析部170の達成度算出部171へ出力される。
そして、達成度算出部171によって、予算値および実績値から今期におけるKPIごとの達成度が算出される(ステップS110)。すなわち、達成度算出部171によって、例えば平均リードタイムの実績値が平均リードタイムの予算値で除算されることにより、平均リードタイムの予算値の期間中における達成度合いが達成度として算出される。具体的に例を挙げると、例えば平均リードタイムの予算値が10日であり、実績値が10.5日であった場合、達成度Aは、以下の式(1)によって算出される。
A=1−{(10.5日−10日)/10日}×100=95% ・・・(1)
なお、平均リードタイムは、値が小さいほど納期が短いことになり、達成度が高くなるため、達成度Aが上式(1)によって求められるが、例えば売り上げなどのKPIについては、値が大きいほど達成度が高くなるため、単に実績値を予算値で除算することにより達成度が求められることになる。
達成度算出部171によって達成度が算出されるのと同時に、満足度算出部172によって、KPIごとの顧客による評価を数値化した顧客満足度が算出される(ステップS111)。すなわち、満足度算出部172によって、例えばアンケートの回答が5段階評価のうち最高の評価であれば、顧客満足度が100%とされ、2番目に高い評価であれば、顧客満足度が80%とされるように、顧客による評価が達成度と比較可能な数値に変換される。なお、満足度算出部172による顧客満足度の算出は、統計処理などを用いて顧客による評価を数値化するものであっても良い。すなわち、例えば複数の顧客に対して実施されたアンケートが満足か不満かの二択の回答を要求するものである場合、アンケートに回答した総顧客数のうち、満足と回答した顧客数の割合を顧客満足度とするなどとしても良い。
そして、比較部173によって、同一のKPIに関する達成度と顧客満足度が比較され(ステップS112)、達成度と顧客満足度の差分がギャップ情報としてミクロ分析部180へ出力される。このとき、達成度が顧客満足度より大きければ(ステップS112Yes)、企業による自己評価よりも顧客による評価が厳しいことを意味しており、今期において企業が目標としていた予算値が顧客満足度の観点からは過小であったことになる(ステップS113)。したがって、達成度と顧客満足度のギャップを低減するためには、来期の目標値を今期の予算値よりも大きくする必要がある。
同様に、達成度が顧客満足度より小さければ(ステップS112No)、顧客による評価よりも企業による自己評価が厳しいことを意味しており、今期において企業が目標としていた予算値が顧客満足度の観点からは過大であったことになる(ステップS114)。したがって、達成度と顧客満足度のギャップを低減するためには、来期の目標値を今期の予算値よりも小さくする必要がある。
そこで、ミクロ分析部180によって、ギャップ情報に応じて今期のKPIごとの予算値が調整されて来期のKPIごとの目標値とされる(ステップS115)。すなわち、ギャップ情報が顧客満足度より達成度の方が大きいことを示している場合、ミクロ分析部180によって、今期の予算値が拡大されて来期の目標値とされる。また、ギャップ情報が達成度より顧客満足度の方が大きいことを示している場合、ミクロ分析部180によって、今期の予算値が縮小されて来期の目標値とされる。
そして、ミクロ分析部180によって、来期のKPIごとの目標値に関するミクロ分析が実行され、来期の項目別の目標値が算出される(ステップS116)。具体的には、ミクロ分析部180によって、各期間において投入された項目別のリソースのリソース情報と実績値蓄積部140によって蓄積された項目別の実績値とからリソース量に対する実績値の近似関数が求められる。そして、それぞれの項目について、近似関数に対して今期の実績値や来期において投入されるリソースの条件などが適用され、来期の項目別の目標値および必要なリソース量などが算出される。
具体的には、例えば平均リードタイムの来期の目標値がギャップ情報に応じて調整された後、ミクロ分析部180によって、平均リードタイムの目標値が、例えば図6に示すように、調整リードタイム、生産リードタイム、および出荷リードタイムの目標値に振り分けられる。図6に示す例では、調達リードタイム、生産リードタイム、および出荷リードタイムのそれぞれについて、投入されたリソース量と実績値との関係を示す近似関数が求められ、来期に投入されるリソース量がRで一定であるという条件の下、合計が平均リードタイムの目標値に等しくなるように各項目の目標値が決定されている。すなわち、今期の各項目の実績値に対してリソース量Rを一律に投入すれば、来期の各項目の目標値が決定されるが、これらの目標値の合計が平均リードタイムの目標値に等しくなるようにリソース量Rが決定されている。
このように、項目別のリソース量と実績値の近似関数を用いて、平均リードタイムの来期の目標値が満たされるように、項目別の来期の目標値および必要なリソース量が決定されるため、達成度と顧客満足度のギャップを低減するための具体的な目標値を決定することができる。なお、図6においては、各項目に投入するリソース量を等しくするという条件の下でリソース量および項目別の目標値を決定するものとしたが、リソース量および項目別の目標値は、様々な条件に応じて決定することが可能である。例えば、各項目が平均的に改善されるように目標値と今期の実績値との差が各項目について近い数値となるようにしたり、投入される総リソース量が最小となるようにしたりする条件を課すことにより、様々なパターンで項目別の目標値および必要なリソース量を求めることができる。
ミクロ分析部180によるミクロ分析の結果は、業務改善支援装置100、各現場部門、および管理部門の図示しないディスプレイなどに表示され、各部門では、項目別に来期の目標値の把握が可能となる。すなわち、例えば図7に示すように、KPIごとの今期の実績値(10.5日)とギャップ分析の結果調整された目標値(8日)が表示され、KPIごとの目標値が様々なパターンで項目別に振り分けられた結果が表示される。図7に示す例では、パターン1は、各項目の改善難易度を考慮して得られた項目別の目標値を示しており、パターン2は、すべての項目が平均的に改善されるという条件の下で得られた項目別の目標値を示している。いずれのパターンにおいても、項目別の目標値の合計は8日となっており、KPIの目標値に等しくなっている。
このように、本実施の形態においては、企業内での達成度と顧客満足度とのギャップを検出し、ギャップが検出された場合には、このギャップを低減するように、KPIごとの目標値が調整される。そして、KPIごとの目標値がより具体的な項目別の目標値に振り分けられ、各現場部門においては、項目別の目標値を目指して業務改善が進められる。
ここで、ギャップ分析部170によって検出されるギャップには、達成度が顧客満足度より大きい場合のギャップと、達成度が顧客満足度より小さい場合のギャップとの2通りがある。前者のギャップがある企業においては、例えば図8に示すように、戦略立案の段階では、オペレーション能力と顧客満足度が比較的高い状態(図中黒丸の位置)であることが想定されているものの、業務遂行によって実際の顧客満足度を調査すると、顧客満足度は想定したものより低い状態(図中黒三角の位置)であることが判明する。
このように達成度と顧客満足度にはギャップがあるため、結果分析により、実際のオペレーション能力と顧客満足度が想定されていたものよりも低い状態(図中黒四角の位置)であると認識される。この段階で、KPIの目標値が調整されるとともに、目標値のミクロ分析が行われ、以降は各現場部門での業務改善が進められる。その結果、顧客満足度が上昇し(図中白三角の位置)、実際には、オペレーション能力も向上している(図中白四角の位置)。この過程が繰り返されることにより、企業のオペレーション能力および顧客満足度は、企業の自己評価基準が独善的になることなく改善されていく。したがって、企業活動の主観的な評価を排除し、市場環境に合致した業務改善を支援することができる。
また、達成度が顧客満足度より小さい場合のギャップがある企業においては、例えば図9に示すように、戦略立案の段階では、オペレーション能力と顧客満足度が比較的低い位置(図中黒丸の位置)であることが想定されているものの、業務遂行によって実際の顧客満足度を調査すると、顧客満足度は想定したものより高い状態(図中黒三角の位置)であることが判明する。
このように達成度と顧客満足度にはギャップがあるため、結果分析により、実際のオペレーション能力と顧客満足度が想定されていたものよりも高い状態(図中黒四角の位置)であると認識される。この段階で、KPIの目標値が調整されるとともに、目標値のミクロ分析が行われ、以降は各現場部門での業務改善が進められる。その結果、顧客満足度が上昇し(図中白三角の位置)、実際には、オペレーション能力も向上している(図中白四角の位置)。この過程が繰り返されることにより、企業のオペレーション能力および顧客満足度は、企業の自己評価基準が不当に厳しくなることなく改善されていく。したがって、企業活動の主観的な評価を排除し、市場環境に合致した業務改善を支援することができる。
以上のように、本実施の形態によれば、同一の評価指標について今期の予測値と実績値から企業内での達成度を算出するとともに、顧客による評価から顧客満足度を算出し、達成度と顧客満足度のギャップを検出する。そして、ギャップを低減するように来期の目標値を調整して、評価指標の目標値をさらに具体的な項目別に振り分け、項目別の目標値を決定する。このため、企業における自己評価と顧客による評価との齟齬を防止することができ、顧客の視点を導入して企業活動の主観的評価では不十分な部分を補填し、市場環境に合致した業務改善を支援することができる。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2の特徴は、利益占有率や売上高が大きく、顧客満足度が比較的高い優良顧客を抽出し、優良顧客に対しては来期の目標値の算出に際して優先的にリソースを割り当てて優遇する点である。
本実施の形態に係る業務フローおよび業務改善支援装置の構成は、実施の形態1に係る業務フロー(図1)および業務改善支援装置100の構成(図2)と同様であるため、その説明を省略する。本実施の形態においては、ギャップ分析部170の内部構成が実施の形態1とは異なっている。
図10は、本実施の形態に係るギャップ分析部170の内部構成を示すブロック図である。同図において、図4と同じ部分には同じ符号を付し、その説明を省略する。図10に示すギャップ分析部170は、達成度算出部171、満足度算出部172、比較部173、および顧客判別部201を有している。
顧客判別部201は、満足度算出部172によって顧客満足度が算出された後、顧客ごとの利益占有率および売上高がそれぞれ所定の閾値以上であり、かつ、顧客満足度が複数の顧客の平均値以上である顧客を優良顧客として判別する。そして、顧客判別部201は、優良顧客を識別可能な優良顧客情報をミクロ分析部180へ出力する。なお、本実施の形態においても、優良顧客であるか否かに関わらず、比較部173は、達成度と顧客満足度を比較し、ギャップ情報をミクロ分析部180へ出力する。
本実施の形態においては、企業の売り上げに貢献しており、かつ、企業の業務に対して比較的高い評価をしている優良顧客が抽出されるため、ミクロ分析部180におけるミクロ分析の際に、優良顧客に対しては他の通常顧客に優先して多くのリソースが投入することとされ、来期の目標値が優遇される。具体的には、例えば図11に示すように、同一の項目の目標値であっても、優良顧客の目標値は通常顧客の目標値よりもαだけ大きく、通常顧客に関してはリソース量Rが投入されるのに対し、優良顧客に関してはRよりも大きいリソース量Rαが投入される。これにより、優良顧客に対する業務は、通常顧客に対する業務よりも優先して改善されることになり、優良顧客を優遇して他の企業との競争に負けない業務改善が可能となる。
なお、図11において、優良顧客の目標値がαだけ大きくなることにより、項目別の目標値の合計もαだけ大きくなり、そのままでは項目別の目標値の合計がKPIごとの目標値を超えてしまうことになる。そこで、優良顧客の目標値をαだけ大きくした後、優良顧客も含めたすべての顧客の目標値からαを顧客数で除算した値を減算し、最終的な目標値とする。これにより、優良顧客を優遇しつつ、項目別の目標値の合計をKPIごとの目標値に等しくすることができる。
以上のように、本実施の形態によれば、企業の売り上げに貢献しているとともに、企業の業務に対して比較的高い評価をしている優良顧客を判別し、優良顧客に対しては、他の通常顧客よりも多くのリソースを投入して目標値を高くする。このため、優良顧客の顧客満足度を優先して他の企業に対する競争力を向上することができ、無駄なく効率的な業務改善をすることができる。
なお、上記各実施の形態においては、業務改善支援装置によって、達成度と顧客満足度のギャップ分析や目標値のミクロ分析が実行されるものとしたが、上述した処理をコンピュータが読み取り可能なプログラムとして記述し、このプログラムをコンピュータに実行させることにより、本発明を実施することも可能である。
以上の実施の形態に関して、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)所定期間内の業務に関して評価指標ごとの達成度を算出する達成度算出手段と、
前記達成度算出手段によって達成度が算出された評価指標と同一の評価指標について顧客満足度を算出する満足度算出手段と、
前記達成度算出手段によって算出された達成度と前記満足度算出手段によって算出された顧客満足度とのギャップを検出する検出手段と、
前記検出手段によって検出されたギャップに応じた評価指標ごとの目標値を設定し、設定された評価指標ごとの目標値から各評価指標に関連する具体的項目別の目標値を決定する決定手段と
を有することを特徴とする業務改善支援装置。
(付記2)前記達成度算出手段は、
今期の期初に設定された目標値を今期の期末における実績値が満たす割合を達成度として算出することを特徴とする付記1記載の業務改善支援装置。
(付記3)前記達成度算出手段は、
目標値および実績値が有効であるか否かを判定する判定手段を含み、
前記判定手段によって有効であると判定された目標値および実績値から達成度を算出することを特徴とする付記2記載の業務改善支援装置。
(付記4)前記判定手段は、
過去の実績値を用いて実績値の時系列変化に適合するフィッティング関数を算出する関数算出手段と、
前記関数算出手段によって算出されたフィッティング関数を用いて、今期の実績値の理論値を算出する理論値算出手段と、
前記理論値算出手段によって算出された理論値と比較して目標値または実績値が妥当であるか否かを判定する比較手段と
を含むことを特徴とする付記3記載の業務改善支援装置。
(付記5)前記検出手段は、
それぞれ数値化された達成度および顧客満足度の差分をギャップとして検出することを特徴とする付記1記載の業務改善支援装置。
(付記6)前記決定手段は、
前記検出手段によって達成度が顧客満足度より大きいことを示すギャップが検出された場合に、評価指標ごとの目標値を前期における評価指標ごとの目標値より高く設定することを特徴とする付記1記載の業務改善支援装置。
(付記7)前記決定手段は、
過去に具体的項目別の業務に投入されたリソース量と過去の項目別の実績値との関係を示す近似関数を求め、求められた近似関数を用いて、合計が評価指標ごとの目標値に等しくなる具体的項目別の目標値を決定することを特徴とする付記1記載の業務改善支援装置。
(付記8)前記満足度算出手段によって算出された顧客満足度が所定レベル以上の優良顧客を判別する判別手段をさらに有し、
前記決定手段は、
前記判別手段によって判別された優良顧客に関して、他の通常顧客よりも高い評価指標ごとの目標値を設定することを特徴とする付記1記載の業務改善支援装置。
(付記9)コンピュータによって実行される業務改善支援プログラムであって、前記コンピュータに、
所定期間内の業務に関して評価指標ごとの達成度を算出する達成度算出ステップと、
前記達成度算出ステップにて達成度が算出された評価指標と同一の評価指標について顧客満足度を算出する満足度算出ステップと、
前記達成度算出ステップにて算出された達成度と前記満足度算出ステップにて算出された顧客満足度とのギャップを検出する検出ステップと、
前記検出ステップにて検出されたギャップに応じた評価指標ごとの目標値を設定し、設定された評価指標ごとの目標値から各評価指標に関連する具体的項目別の目標値を決定する決定ステップと
を実行させることを特徴とする業務改善支援プログラム。
(付記10)前記達成度算出ステップは、
今期の期初に設定された目標値を今期の期末における実績値が満たす割合を達成度として算出することを特徴とする付記9記載の業務改善支援プログラム。
(付記11)前記達成度算出ステップは、
目標値および実績値が有効であるか否かを判定する判定ステップを含み、
前記判定ステップにて有効であると判定された目標値および実績値から達成度を算出することを特徴とする付記10記載の業務改善支援プログラム。
(付記12)前記判定ステップは、
過去の実績値を用いて実績値の時系列変化に適合するフィッティング関数を算出する関数算出ステップと、
前記関数算出ステップにて算出されたフィッティング関数を用いて、今期の実績値の理論値を算出する理論値算出ステップと、
前記理論値算出ステップにて算出された理論値と比較して目標値または実績値が妥当であるか否かを判定する比較ステップと
を含むことを特徴とする付記11記載の業務改善支援プログラム。
(付記13)前記検出ステップは、
それぞれ数値化された達成度および顧客満足度の差分をギャップとして検出することを特徴とする付記9記載の業務改善支援プログラム。
(付記14)前記決定ステップは、
前記検出ステップにて達成度が顧客満足度より大きいことを示すギャップが検出された場合に、評価指標ごとの目標値を前期における評価指標ごとの目標値より高く設定することを特徴とする付記9記載の業務改善支援プログラム。
(付記15)前記決定ステップは、
過去に具体的項目別の業務に投入されたリソース量と過去の項目別の実績値との関係を示す近似関数を求め、求められた近似関数を用いて、合計が評価指標ごとの目標値に等しくなる具体的項目別の目標値を決定することを特徴とする付記9記載の業務改善支援プログラム。
(付記16)前記満足度算出ステップにて算出された顧客満足度が所定レベル以上の優良顧客を判別する判別ステップをさらに有し、
前記決定ステップは、
前記判別ステップにて判別された優良顧客に関して、他の通常顧客よりも高い評価指標ごとの目標値を設定することを特徴とする付記9記載の業務改善支援プログラム。
実施の形態1に係る業務フローの具体例を示すシーケンス図である。 実施の形態1に係る業務改善支援装置の要部構成を示すブロック図である。 実施の形態1に係る有効性分析部の内部構成を示すブロック図である。 実施の形態1に係るギャップ分析部の内部構成を示すブロック図である。 実施の形態1に係る業務改善支援装置の動作を示すフロー図である。 実施の形態1に係る項目別目標値の具体例を示す図である。 実施の形態1に係る画面イメージの具体例を示す図である。 実施の形態1に係る業務改善の具体例を示す図である。 実施の形態1に係る業務改善の他の具体例を示す図である。 実施の形態2に係るギャップ分析部の内部構成を示すブロック図である。 実施の形態2に係るミクロ分析の具体例を示す図である。
符号の説明
110 予算値取得部
120 実績値取得部
130 顧客評価取得部
140 実績値蓄積部
150 有効性分析部
151 関数算出部
152 理論値算出部
153 比較部
154 修正指示部
160 アラーム出力部
170 ギャップ分析部
171 達成度算出部
172 満足度算出部
173 比較部
180 ミクロ分析部
201 顧客判別部

Claims (5)

  1. 所定期間内の業務に関する評価指標についての達成度を算出する達成度算出手段と、
    前記達成度算出手段によって達成度が算出された評価指標と同一の評価指標について顧客満足度を算出する満足度算出手段と、
    前記達成度算出手段によって算出された達成度と前記満足度算出手段によって算出された顧客満足度とのギャップを検出する検出手段と、
    前記検出手段によって達成度の方が顧客満足度より大きいギャップが検出された場合に、前記所定期間よりも後の期間における前記業務に関する評価指標の目標値を、前記所定期間における前記業務に関する評価指標の目標値より高く設定し、もしくは、前記検出手段によって達成度の方が顧客満足度より小さいギャップが検出された場合に、前記所定期間よりも後の期間における前記業務に関する評価指標の目標値を、前記所定期間における前記業務に関する評価指標の目標値より低く設定する決定手段と
    を有することを特徴とする業務改善支援装置。
  2. 前記達成度算出手段は、
    前記所定期間の期初に設定された目標値を前記所定期間の期末における実績値が満たす割合を達成度として算出することを特徴とする請求項1記載の業務改善支援装置。
  3. 前記達成度算出手段は、
    目標値および実績値が有効であるか否かを判定する判定手段を含み、
    前記判定手段によって有効であると判定された目標値および実績値から達成度を算出することを特徴とする請求項2記載の業務改善支援装置。
  4. 前記満足度算出手段によって算出された顧客満足度が所定レベル以上の優良顧客を判別する判別手段をさらに有し、
    前記決定手段は、
    前記判別手段によって判別された優良顧客に関して、他の通常顧客よりも高い評価指標の目標値を設定することを特徴とする請求項1記載の業務改善支援装置。
  5. コンピュータによって実行される業務改善支援プログラムであって、前記コンピュータに、
    所定期間内の業務に関する評価指標についての達成度を算出する達成度算出ステップと、
    前記達成度算出ステップにて達成度が算出された評価指標と同一の評価指標について顧客満足度を算出する満足度算出ステップと、
    前記達成度算出ステップにて算出された達成度と前記満足度算出ステップにて算出された顧客満足度とのギャップを検出する検出ステップと、
    前記検出ステップにて達成度の方が顧客満足度より大きいギャップが検出された場合に、前記所定期間よりも後の期間における前記業務に関する評価指標の目標値を、前記所定期間における前記業務に関する評価指標の目標値より高く設定し、もしくは、前記検出ステップにて達成度の方が顧客満足度より小さいギャップが検出された場合に、前記所定期間よりも後の期間における前記業務に関する評価指標の目標値を、前記所定期間における前記業務に関する評価指標の目標値より低く設定する決定ステップと
    を実行させることを特徴とする業務改善支援プログラム。
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