JP5100246B2 - シミュレーション装置及びシミュレーション方法 - Google Patents
シミュレーション装置及びシミュレーション方法Info
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Description
したがって、シミュレーション装置では、発生するイベントを時系列にならべて、時系列順に処理するイベント駆動型のシミュレーションを実現するのは困難である。
そこで、シミュレーション装置では、シミュレーション時刻のタイムステップ幅Δtを定義し、そのタイムステップ幅Δtに基づいてシミュレーション時刻を進めるタイムステップ法を用いるのが一般的である。
しかし、移動体毎に移動速度が異なるため、タイムステップ法により、全ての移動体を同一のタイムステップ幅Δtに基づいてシミュレーション時刻を進めることは非効率である。
一方、模擬精度及び模擬結果が同じであれば、可能な限り、タイムステップ幅Δtを大きくした方が、他の移動体との情報交換や移動体自身の模擬に要する処理負荷が小さくなり、実行性能の向上が図れることになる。
上記の点を勘案して提案された方式が「動的タイムステップ制御方式」である(例えば、非特許文献1を参照)。
ここで、「会合状態」とは、他の移動体と「見る」または「見られる」(「探知」または「被探知」)状態のことである。
動的タイムステップ制御方式では、ある移動体に対する他の移動体の会合可能性時刻をすべて算出し、それらの会合可能性時刻の中で、現在時刻から最も近い未来の時刻を当該移動体の次の模擬時刻に設定するようにする。
したがって、動的タイムステップ制御方式は、最悪時を想定して、次の模擬時刻を決める保守的方式であると言える。
図12では、移動体(MO:Moving Object)として、MOa、MOb、MOcが存在する場合において、MOaの次の模擬時刻を決定するためのタイムステップ幅Δtの算出例を示している。
図12において、“Δta->b”は、移動体MOaが移動体MObと会合する可能性がある会合可能性時刻であり、“Δta->c”は、移動体MOaが移動体MOcと会合する可能性がある会合可能性時刻である。
なお、他の移動体と会合状態または会合する可能性がある状態では、従来方式で用いられている細かい固定のタイムステップ幅δtに基づいて模擬する。
これにより、従来方式と同等の模擬精度を実現できることになる。ここで、従来方式とは、要求された模擬精度に基づいて設定された固定のタイムステップ幅δtにより、シミュレーション時刻を進める実行方式のことである。
以上のことから、動的タイムステップ制御方式を適用することにより、タイムステップを比較的大きく取れるようなアプリケーションでは、実行性能の向上を図ることができる。
このため、シミュレーション装置に実装されている各プロセッサは、模擬する移動体の台数が増えると、他の移動体に通知する模擬結果の送信回数が増えてしまうため、模擬の実行性能を劣化させてしまう可能性が高くなる。
このような問題を解決する方法としては、保守的方法と楽観的方法の二種類が存在する。
しかし、保守的方法では、模擬のやり直しは発生しないが、各移動体を逐次的に処理していかなければならず、並列的に処理することができないため、複数のプロセッサを実装しても、台数効果による実行性能の向上が期待できない課題が残る。
しかし、楽観的方法では、模擬の因果関係に矛盾が発生すると、既に送信した通信イベントや模擬結果をキャンセルするためのキャンセルメッセージを発行する必要がある。また、そのキャンセルメッセージを受信した場合には、過去の状態に戻すために、ログデータを保持する必要がある。
したがって、複数のプロセッサが移動体の模擬を平行して実施しているとき、プロセッサ間でキャンセルメッセージが雪だるま式に増加する状況が発生すると、模擬をやり直すためのオーバーヘッドが非常に大きくなるため、模擬の実行性能を劣化させる可能性が高くなる。
ただし、プロセッサ内で模擬をやり直す分には、比較的小さいコストでやり直しを実行することができる。
また、会合とは関係無く、遥か遠方の移動体から通信イベントが届いた場合、模擬の実行性能が劣化することがある課題があった。
また、この発明は、遥か遠方の移動体から通信イベントが届いても、模擬の実行性能の劣化を防止することができるシミュレーション装置及びシミュレーション方法を得ることを目的とする。
図1はこの発明の実施の形態1によるシミュレーション装置を示す構成図であり、図において、プロセッサ1は動的タイムステップ制御方式を用いて、複数の移動体のシミュレーションを実施する。
プロセッサ2は動的タイムステップ制御方式を用いて、プロセッサ1とは異なる移動体を模擬対象にして、複数の移動体のシミュレーションを実施する。なお、プロセッサ1及びプロセッサ2は移動体模擬手段を構成している。
図1の例では、プロセッサ1とプロセッサ2が実装されているものを示しているが、3台以上のプロセッサが実装されていてもよい。
会合可能性時刻算出部12は情報設定部11から出力された各移動体の位置情報と最大速度情報から、各移動体が他の移動体と影響を及ぼし合う可能性がある会合可能性時刻を算出する処理を実施する。
なお、情報設定部11及び会合可能性時刻算出部12から会合可能性時刻算出手段が構成されている。
模擬対象割付部14は移動体検索部13により検索された移動体の組を同一のプロセッサ(プロセッサ1、または、プロセッサ2)の模擬対象として割り付ける処理を実施する。なお、模擬対象割付部14は模擬対象割付手段を構成している。
また、図3は移動体MOa,MOb,MOc,MOdの初期配置と、シミュレーションの各論理時刻において、模擬対象となる移動体とを示す説明図である。
さらに、図4はプロセッサ1,2に対する移動体の割付例を示す説明図である。
この実施の形態1では、説明の便宜上、図3に示すように、4台の移動体MOa,MOb,MOc,MOdが存在しているものとして説明する。
ユーザは、プロセッサ1,2がシミュレーションの実施を開始する前に、情報設定部11を操作して、4台の移動体MOa,MOb,MOc,MOdの初期位置Pa=(XPa,YPa),Pb=(XPb,YPb),Pc=(XPc,YPc),Pd=(XPd,YPd)を設定するとともに、4台の移動体MOa,MOb,MOc,MOdの最大速度Va,Vb,Vc,Vdを設定する(ステップST1)。
ここでは、ユーザが情報設定部11を操作して、4台の移動体MOa,MOb,MOc,MOdの初期位置Pa,Pb,Pc,Pdと最大速度Va,Vb,Vc,Vdを設定するものについて示したが、他の装置により設定された各移動体の位置情報と最大速度情報を収集するようにしてもよい。
Lac=((XPa−XPc)2+(YPa−YPc)2)1/2
Lad=((XPa−XPd)2+(YPa−YPd)2)1/2
Lbc=((XPb−XPc)2+(YPb−YPc)2)1/2
Lbd=((XPb−XPd)2+(YPb−YPd)2)1/2
Lcd=((XPc−XPd)2+(YPc−YPd)2)1/2
Lの添え字であるa,b,c,dは移動体を表しており、例えば、Labは移動体MOaと移動体MOb間の直線距離を示し、Lacは移動体MOaと移動体MOc間の直線距離を示している。
ここでは、説明の簡単化のため、移動体MOa,MOb,MOc,MOdが、2次元空間上に存在しているものとして、各移動体間の直線距離Lab,Lac,Lad,Lbc,Lbd,Lcdを算出する例を示したが、移動体MOa,MOb,MOc,MOdが、3次元空間上に存在しているものとして、各移動体間の直線距離Lab,Lac,Lad,Lbc,Lbd,Lcdを算出するようにしてもよい。
Δtac=(Lac−max(Ra,Rc))/(Va+Vc)
Δtad=(Lad−max(Ra,Rd))/(Va+Vd)
Δtbc=(Lbc−max(Rb,Rc))/(Vb+Vc)
Δtbd=(Lbd−max(Rb,Rd))/(Vb+Vd)
Δtcd=(Lcd−max(Rc,Rd))/(Vc+Vd)
Δtの添え字であるa,b,c,dは移動体を表しており、例えば、Δtabは移動体MOaが移動体MObと影響を及ぼし合う可能性がある会合可能性時刻を示し、Δtacは移動体MOaが移動体MOcと影響を及ぼし合う可能性がある会合可能性時刻を示している。
また、Ra,Rb,Rc,Rdは、移動体MOa,MOb,MOc,MOdから見える範囲を示している(図12を参照)。
図3(b)では、Δtab<Δtcd<Δtbc<Δtbd<Δtac<Δtadである例を示している。
なお、図3(b)では、各移動体間の会合可能性時刻をシミュレーションの論理時刻tに対応させている。
Δtabは論理時刻t=2に相当し、Δtcdは論理時刻t=3に相当し、Δtbcは論理時刻t=9に相当している。
また、Δtbdは論理時刻t=10に相当し、Δtacは論理時刻t=11に相当し、Δtadは論理時刻t=15に相当している。
因みに、図3(a)における()内の数字は、移動体間の会合可能性時刻に対応するシミュレーションの論理時刻tを示している。
したがって、会合可能性時刻Δtabは、遅くとも、その時点までには、移動体MOaと移動体MObの間で模擬結果を交換して、模擬を実施しなければならない時刻を示している。
換言すると、論理時刻tで2時刻後までは、移動体MOaと移動体MObの間で模擬結果を交換して、模擬を実施する必要がないことを示している。
ただし、t=2以降においても、移動体MOaと移動体MObが会合する可能性があれば、その会合する可能性がある時刻までに、移動体MOaと移動体MObの間で模擬結果を交換して模擬を行う必要がある。
ただし、動的タイムステップ制御方式では、その時点で、少なくとも一番早い時刻に会合する可能性のある他の移動体の模擬結果を貰わなければ、当該移動体についての次の模擬時刻を決定することができず、模擬を続けることができないため、移動体MOaは、遅くともt=11までに、移動体MObの模擬結果を貰い、遅くともt=15までに、移動体MOcの模擬結果を貰う必要がある。
即ち、移動体検索部13は、2台のプロセッサ1,2が模擬を実施する場合、会合可能性時刻が一番早い移動体の組と、会合可能性時刻が二番目に早い移動体の組を検索する。
図3(b)の例では、会合可能性時刻が一番早い移動体の組として、会合可能性時刻がΔtabである移動体MOa,MObの組を検索し、会合可能性時刻が二番目に早い移動体の組として、会合可能性時刻がΔtcdである移動体MOc,MOdの組を検索する。
即ち、模擬対象割付部14は、図4に示すように、プロセッサ1が模擬する対象として、移動体MOa,MObを割り付け、プロセッサ2が模擬する対象として、移動体MOc,MOdを割り付ける処理を実施する。
なお、t=9の時点では、移動体MObと移動体MOcが会合する可能性があるため、プロセッサ1とプロセッサ2は、それぞれ割り付けられている移動体の模擬結果を送受信する必要がある。
上記実施の形態1では、プロセッサ1,2が移動体の模擬を開始する初期段階において、模擬対象割付部14がプロセッサ1,2の模擬対象である移動体を割り付けるものについて示したが、シミュレーションの論理時刻が進むにつれて、プロセッサ1,2における模擬の実行性能が劣化し、プロセッサ1,2に対する各移動体の割り付けを変更した方が、模擬の実行性能が高まる可能性がある場合がある。
そこで、この実施の形態2では、プロセッサ1,2が移動体の模擬を開始する初期段階において、模擬対象割付部14がプロセッサ1,2の模擬対象である移動体を割り付けるほかに、プロセッサ1,2が移動体の模擬を実施している途中段階においては、模擬対象割付部14が移動体検索部13の検索結果にしたがって模擬対象の割り付けを更新するようにする。
例えば、シミュレーションの論理時刻が予め設定された時刻まで進むと、情報設定部11が、その時点の各移動体の位置情報を収集して、会合可能性時刻算出部12が各移動体間の会合可能性時刻Δtab,Δtac,Δtad,Δtbc,Δtbd,Δtcdを算出する。
移動体検索部13は、会合可能性時刻算出部12が各移動体間の会合可能性時刻Δtab,Δtac,Δtad,Δtbc,Δtbd,Δtcdを算出すると、上記実施の形態1と同様に、4台の移動体MOa,MOb,MOc,MOdの組み合わせの中から、その会合可能性時刻が早い移動体の組を検索する。
例えば、会合可能性時刻が一番早い移動体の組が移動体MOb,MOcであり、会合可能性時刻が二番目に早い移動体の組が移動体MOa,MOdである場合、プロセッサ1が模擬する対象として、移動体MOa,MObから移動体MOb,MOcに変更する再割付を実施し、プロセッサ2が模擬する対象として、移動体MOc,MOdから移動体MOa,MOdに変更する再割付を実施する。
上記実施の形態1では、プロセッサ1が模擬する対象として、移動体MOa,MObを割り付け、プロセッサ2が模擬する対象として、移動体MOc,MOdを割り付けるものについて示したが、この実施の形態3では、移動体検索部13及び模擬対象割付部14による模擬対象の割付処理を具体的に説明する。
τ=全会合可能性時刻の最大値/使用予定のプロセッサの台数N
=15/2
=7.5
即ち、移動体検索部13は、移動体MOa,MObの組と、移動体MOc,MOdの組とを同一のプロセッサに割り付ける組み合わせ候補として選定する。
重み付け値=Σ移動体i(全会合可能性時刻の最大値/当該会合可能性時刻)
移動体MOa,MObの重み付け値
=MOaの重み付け値+MObの重み付け値
=15/2+15/2
=15
移動体MOc,MOdの重み付け値
=MOcの重み付け値+MOdの重み付け値
=15/3+15/3
=10
即ち、模擬対象割付部14は、移動体MOa,MObの重み付け値と、移動体MOc,MOdの重み付け値とを比較し、移動体MOa,MObの重み付け値の方が大きいので、プロセッサ1の模擬対象として移動体MOa,MObを割り付け、プロセッサ2の模擬対象として移動体MOc,MOdを割り付けるようにする。
これにより、プロセッサ1,2間の通信コストが抑えられ、模擬する移動体の台数が増えても、模擬の実行性能の向上を図ることができる効果を奏する。
上記実施の形態3では、比較的簡単に割り付ける模擬対象が決定されるケースとして、組み合わせ候補の種類が2種類で、使用予定のプロセッサの台数が2台であるものについて示したが、この実施の形態4では、簡単には割り付ける模擬対象が決まらないケースについて説明する。
会合可能性時刻算出部12は、上記実施の形態1と同様にして、各移動体が他の移動体と影響を及ぼし合う可能性がある会合可能性時刻Δtab,Δtac,Δtad,Δtbc,Δtbd,Δtcdを算出する。
図6における()内の数字は、移動体間の会合可能性時刻に対応するシミュレーションの論理時刻tを示している。
τ=全会合可能性時刻の最大値/使用予定のプロセッサの台数N
=12/2
=6
即ち、移動体検索部13は、移動体MOa,MOb,MOdの組と、移動体MOcとを同一のプロセッサに割り付ける組み合わせ候補として選定する。
移動体MOa,MOb,MOdの重み付け値は、以下のとおりである。
移動体MOa,MOb,MOdの重み付け値
=MOaの重み付け値+MObの重み付け値+MOdの重み付け値
=(12/2+12/5)+(12/2+12/3)+(12/3+12/5)
=8.4+10+6.4
=24.8
なお、移動体MOcの重み付け値については、色々な算出方法が考えられるが、移動体MOcは、他の移動体と別のプロセッサにより模擬すべきであることを示す値にするため、図7の例では、移動体MOcが他の移動体と最も早く会合する可能性がある時刻(t=9)に設定している。
即ち、模擬対象割付部14は、移動体MOa,MOb,MOdの重み付け値と、移動体MOcの重み付け値とを比較し、移動体MOa,MOb,MOdの重み付け値の方が大きいので、図7(c−1)に示すように、プロセッサ1の模擬対象として移動体MOa,MOb,MOdを割り付け、プロセッサ2の模擬対象として移動体MOcを割り付けるようにする。
これにより、プロセッサ1,2間の通信コストが抑えられ、模擬する移動体の台数が増えても、模擬の実行性能の向上を図ることができる効果を奏する。
そこで、模擬対象割付部14は、プロセッサ1,2間の通信コストを抑えることよりも、各移動体の負荷分散を図るために、プロセッサ1,2が模擬する移動体の台数を均等にすることを主眼とする場合には、図7(c−2)に示すように、移動体MOa,MOb,MOdの中で、重み付け値が最も小さい移動体MOdをプロセッサ2の模擬対象として割り付けるようにする。
これにより、プロセッサ1,2における各移動体の負荷分散が図られ、模擬の実行性能の向上を図ることができる効果を奏する。
上記実施の形態4では、使用予定のプロセッサの台数が2台であるものについて示したが、この実施の形態5では、図8に示すように、使用予定のプロセッサの台数が3台であるものについて説明する。
会合可能性時刻算出部12は、上記実施の形態1と同様にして、各移動体が他の移動体と影響を及ぼし合う可能性がある会合可能性時刻Δtab,Δtac,Δtad,Δtbc,Δtbd,Δtcdを算出する。
図6における()内の数字は、移動体間の会合可能性時刻に対応するシミュレーションの論理時刻tを示している。
τ=全会合可能性時刻の最大値/使用予定のプロセッサの台数N
=12/3
=4
即ち、移動体検索部13は、移動体MOa,MObの組と、移動体MOa,MOb,MOdの組と、移動体MOcと、移動体MOd,MObの組とを同一のプロセッサに割り付ける組み合わせ候補として選定する。
移動体MOa,MObの重み付け値と、移動体MOa,MOb,MOdの重み付け値と、移動体MOd,MObの重み付け値は、以下のとおりである。
移動体MOa,MObの重み付け値
=12/2
=6
移動体MOa,MOb,MOdの重み付け値
=12/2+12/3
=6+4
=10
移動体MOd,MObの重み付け値
=12/3
=4
なお、移動体MOcの重み付け値については、色々な算出方法が考えられるが、移動体MOcは、他の移動体と別のプロセッサにより模擬すべきであることを示す値にするため、図9の例では、移動体MOcが他の移動体と最も早く会合する可能性がある時刻(t=9)に設定している。
即ち、模擬対象割付部14は、移動体MOa,MObの重み付け値と、移動体MOa,MOb,MOdの重み付け値と、移動体MOcの重み付け値と、移動体MOd,MObの重み付け値とを比較し、移動体MOa,MOb,MOdの重み付け値が一番大きいので、図9(c−1)に示すように、プロセッサ1の模擬対象として移動体MOa,MOb,MOdを割り付けるようにする。
また、模擬対象割付部14は、残りの移動体MOcをプロセッサ2の模擬対象として割り付け、プロセッサ3を未使用とする。
このように、通信コストを重視する場合には、使用予定のプロセッサの台数が3台であっても、予定台数以下の2台のプロセッサのみが使用されるようになることもある。
これにより、プロセッサ1,2間の通信コストが抑えられ、模擬する移動体の台数が増えても、模擬の実行性能の向上を図ることができる効果を奏する。
模擬対象割付部14は、使用予定のプロセッサ1,2,3を全て使用する場合、1台のプロセッサに割り付ける移動体の台数を2台以下とする必要があるため、組み合わせ候補である移動体MOa,MOb,MOdの組を除外する。
次に、移動体MOa,MObの重み付け値が大きいので、プロセッサ2の模擬対象として移動体MOa,MObを割り付け、残りの移動体MOdをプロセッサ3の模擬対象として割り付けるようにする。
この実施の形態6では、移動体間で情報伝達用の通信イベントをやり取りする場合について説明する。
背景技術の欄でも説明したが、シミュレーションの再実行や、移動体間でキャンセルメッセージの発行を行わないようにするためには、図10に示すように、論理時刻が早いものから順番に処理を行う必要がある。
図10の例では、(1)→(2)→(3)→(4)の順番で逐次的に移動体を実行することになる。
即ち、プロセッサ1は、プロセッサ2が(1)(2)の処理を実行している間は、(3)(4)の処理を待たされている状態となる。
これは、通信イベントが発生する可能性があるためであり、通信イベントが発行されなければ、各処理を同時に実行できることになる。
そこで、この実施の形態6では、プロセッサ間では保守的方法を採用し、プロセッサ内では楽観的方法を採用するようにしている。
以下、シミュレーション装置の処理内容を具体的に説明する。
図11の例では、プロセッサ1に割り付けられている移動体MOa,MObは、論理時刻tが“ty”の時点で、プロセッサ2から通信イベントが届く可能性があるが、論理時刻ty以降も模擬を続行するようにする。
模擬の続行が可能となる理由は、移動体MOaと移動体MObは、同一のプロセッサ1に割り付けられており、次の模擬時刻を設定するために必要な他方の移動体の模擬結果を他のプロセッサ2と通信することなく収集することができるからである。
論理時刻tzの時点では、プロセッサ1上の移動体MOa,MObの模擬をペンディングさせても、続行させてもよい。
模擬を続行させる場合は、同様に他のプロセッサ2への通信イベントはペンディングさせる必要がある。続行させれば、プロセッサ1が休むことは無いが、シミュレーションをやり直すこととなった場合のコストが大きくなる。
これはトレードオフの問題となるので、対象とするアプリケーションの性質に応じて決めればよい。
なお、続行したとしても、動的タイムステップ制御方式に基づいて時刻を進めているので、他の移動体からの模擬結果を貰わなければ時刻を進めないという限界時刻がある。その場合は、その限界時刻まで進めることになる。
その場合、移動体MOaにも影響を及ぼす可能性が高ければ、プロセッサ1に割り付けられている全ての移動体MOa,MObのシミュレーションを論理時刻tyからやり直すことも考えられる。
また、プロセッサ1に割り付けられている移動体MOb以外の移動体は、シミュレーションの再実行が必要となった時刻からやり直すことも考えられる。
そのため、各移動体は、各時点の模擬結果をログに取っておく必要がある。しかし、全移動体の中での最小論理時刻GVTが分かれば、それ以前に論理時刻が巻き戻されることは無いので、その時刻以前のログデータは削除することができる。
Claims (9)
- 動的タイムステップ制御方式を用いて、複数の移動体を模擬する複数の移動体模擬手段と、上記複数の移動体の位置情報と移動速度情報から、各移動体が他の移動体と影響を及ぼし合う可能性がある会合可能性時刻を算出する会合可能性時刻算出手段と、上記複数の移動体の組み合わせの中から、上記会合可能性時刻算出手段により算出された会合可能性時刻が早い移動体の組を検索する検索手段と、上記検索手段により検索された移動体の組を同一の移動体模擬手段の模擬対象として割り付ける模擬対象割付手段とを備えたシミュレーション装置。
- 模擬対象割付手段は、移動体模擬手段が移動体の模擬を開始する初期段階において、模擬対象の割り付けを実施するほか、上記移動体模擬手段が移動体の模擬を実施している途中段階において、検索手段の検索結果にしたがって模擬対象の割り付けを更新することを特徴とする請求項1記載のシミュレーション装置。
- 模擬対象割付手段は、模擬対象の割り付けを実施する際、複数の移動体模擬手段が模擬する移動体の台数の均等化を図ることを特徴とする請求項1または請求項2記載のシミュレーション装置。
- 模擬対象割付手段は、模擬対象の割り付けを実施する際、複数の移動体模擬手段間の通信の小コスト化を図ることを特徴とする請求項1または請求項2記載のシミュレーション装置。
- 移動体模擬手段は、自己が模擬する移動体が他の移動体模擬手段により模擬される移動体と情報伝達用の通信イベントのやり取りを行う場合、模擬の論理時刻が上記通信イベントの通信時刻に至るまでの間、上記通信イベントのやり取りを保留させることを特徴とする請求項1から請求項4のうちのいずれか1項記載のシミュレーション装置。
- 移動体模擬手段は、他の移動体模擬手段から模擬結果を受信しなければ、模擬時刻を進められなくなる時点まで、複数の移動体の模擬を続けることを特徴とする請求項5記載のシミュレーション装置。
- 移動体模擬手段は、他の移動体模擬手段により模擬される移動体からの通信イベントの転送時刻が過去の時刻である場合、複数の移動体の模擬を上記過去の時刻から再実行することを特徴とする請求項6記載のシミュレーション装置。
- 移動体模擬手段は、他の移動体模擬手段により模擬される移動体からの通信イベントの転送時刻が過去の時刻である場合、上記通信イベントを受信する移動体の模擬を上記過去の時刻から再実行するとともに、上記移動体の模擬を再実行することに伴って、模擬を再実行する必要が生じた移動体が存在する場合、上記移動体の模擬を再実行が必要になった時点から再実行することを特徴とする請求項6記載のシミュレーション装置。
- 複数のプロセッサが動的タイムステップ制御方式を用いて、複数の移動体を模擬するシミュレーション方法において、会合可能性時刻算出手段が上記複数の移動体の位置情報と移動速度情報から、各移動体が他の移動体と影響を及ぼし合う可能性がある会合可能性時刻を算出する会合可能性時刻算出ステップと、検索手段が上記複数の移動体の組み合わせの中から、上記会合可能性時刻算出手段により算出された会合可能性時刻が早い移動体の組を検索する検索ステップと、模擬対象割付手段が上記検索手段により検索された移動体の組を同一のプロセッサの模擬対象として割り付ける模擬対象割付ステップとを備えたことを特徴とするシミュレーション方法。
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