JP5099860B2 - 樹状形式によるデータ処理方法およびデータ処理装置 - Google Patents

樹状形式によるデータ処理方法およびデータ処理装置 Download PDF

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Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、入力したデータ情報を処理するデータ処理方法およびデータ処理装置に関し、より詳細には、伝送などするために圧縮された画像、音声、論理、制御などのデータを復元する際に、元のデータ状態をできる限り損なわないようにデータの情報量を効率的に削成できる可逆処理を可能とした、データ処理方法およびデータ処理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
現在、パーソナルコンピュータなどの電子機器における、例えば、縦600dot、横400dotのディスプレー上に表わされる1画面の画像は、画面上の1dotに色数24bitの情報を有するとすると、その総データ量は、600×400×256という莫大な値となり、このような画像をインターネットなどの通信手段を介して伝送する際には、大量のデータを処理するためのCPU処理に時間がかかるとともに、多量のメモリ資源が消費されることから、元の画像のデータを種々の形式で圧縮して、情報量を削減させる技術がある。
【0003】
このような圧縮方式の技術として、例えば、特許文献1などに示すような、JPEG(Joint
Photographic coding Experts Group)やGIF(Graphics Interchange Format)などが広く用いられている。前記JPEG形式は、画像データを周波数に変換して、この周波数データを量子化する際、低周波成分に比べてデータ量の少ない高周波成分が量子化により0となる分、全体のデータ量を圧縮するものである。また、GIF形式では、画像を水平方向に1ラインずつスキャンして、同じ色の繰り返し部分をグループ化することで全体のデータ量を圧縮できるものである。
【0004】
【特許文献1】
国際公開第2004/56084号
【非特許文献1】
J.Neuroscience
vol.19 p.8036-8042 Reconstruction of Natural Scenes from Ensemble Responses in
the Lateral Geniculate Nucleus,1999
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記したJPEG形式やGIF形式をはじめとする種々の可逆圧縮を可能とする従来の圧縮方式では、データ圧縮の際に生じるノイズや、サポート色数を超える圧縮、予め決められた範囲での同じ属性部分の抽出などにより、圧縮データを復元した際、画像に少なからず劣化が生じてしまう。そのため、元の画像をできる限り損なわずに画像のデータ量を削成できることが望まれており、精度および圧縮率のさらなる向上を目的とする研究が、これら圧縮方式で日々行なわれている。
【0006】
本発明者は、以前発表された論文(上記非特許文献1)において、動物が、視覚野で見た「花」などの画像を、脳内処理を介して、みごとに花を樹状化させて元の形を保ったまま見ているという研究に衝撃を受けた。これは、視覚野のニューロン177個をテスターで調べて、それを再構築して得られた画像であり、その脳内では、多層構造からなる神経細胞の各層を通じて、それら画像などの情報の処理が効率的になされている。
【0007】
そこで、本発明者は、脳内における視覚から得られた情報の処理形態を応用し、それをコンピュータ技術に用いることで、元の画像をあまり損なわずに情報量を削成できる、新たな画像処理形式および脳内シナプスにみたてた処理方式を完成させた。
従って、この発明の目的は、画像、音声、論理、制御などのデータ復元時に元のデータ状態をできる限り損なわずに、データの情報量を効率的、かつ大幅に削減できる可逆処理を可能とした、データ処理方法およびデータ処理装置を含む処理回路を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
このため、請求項1に記載の発明は、データ処理装置に入力したデータ情報を、該データ情報の情報量を削成する情報量削成部と、該情報量削成部で削成したデータ情報を復元する展開部とからなる処理部で可逆処理するデータ処理方法であって、前記処理部は、複数のセルから形成した処理層を重層させてなるとともに、前記情報量削成部は、前記画像情報を有する前記複数のセルごとに単位処理を行い、前記単位処理は、前記セルに隣接するセル群からのデータの同値性と距離に応じて重みをつけて識別処理し、前記セルの時間軸上に存在するデータ位置が停止(以下、留めると略記する)するまで、前記処理層の下層から上層へ向けて順に各処理層ごとに前記セルを削成し、データ情報量を削減させ、それらのデータを記録解析制御部において処理することを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のデータ処理方法において、前記セルの削成の有無を判断しなければならないセルを中心セルとし、該中心セルの周りに存在する複数のセル群をグループとし、該グループは、神経細胞シナプスの働きを簡略化および単位化したものであり、前記セルを組み合わせることで、並列処理を可能とする。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載のデータ処理方法において、前記情報量削成部は、さらに、前記処理層に留まった前記中心セルを前記処理層に対して垂直となるように連結した直線の端点に位置する前記中心セルを削成することを特徴とする。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載のデータ処理方法において、前記セルは、前記データ情報の削成状況を記録することを特徴とする。
【0012】
請求項5に記載の発明は、請求項1に記載のデータ処理方法において、前記情報量削成部は、n次元空間上のn次元の前記データ情報を、n+1次元空間上のn−1次元複合体のデータ情報に削成することを特徴とする。
【0013】
請求項6に記載の発明は、請求項1に記載のデータ処理方法において、前記情報量削成部は、n+1次元空間上のn−1次元の前記データ情報を、2n−1(n+1)次元空間上の0次元の点状データ情報に削成することを特徴とする。
【0014】
請求項7に記載の発明は、請求項1に記載のデータ処理方法において、前記識別処理は、重みをつけて加算する加重処理とする。
【0015】
請求項8に記載の発明は、請求項1に記載のデータ処理方法において、前記展開部は、前記処理層の上層から下層に向けて順に、削成した前記セルを復元することを特徴とする。
【0016】
請求項9に記載の発明は、請求項1に記載のデータ処理方法において、前記処理部は、前記データ情報を、同系データごとに削成および展開することを特徴とする。
【0017】
請求項10に記載の発明は、請求項1に記載のデータ処理方法において、前期記録解析制御部は、樹状化データ構造をパルス信号へ変換する方法、および、伝達記録されたパルス信号から樹状化構造を検索、構築するためのデータ入出力が実行できること制御方法として、樹状化データ構造によるデータマスキングを回路に施すことによって、他のデータの削成もしくは展開によるデータの縮小や広がりを変更させることによって次の論理制御スイッチを入れることが実行できること、すなわち、樹状化データ構造へ変換することによって、それぞれの単一したデータだけでなく、音データと論理データ、画像データと制御データなどのように、いくつもの種類の異なるデータを複合して、一つの樹状化データ構造で表し存在させることが可能であり、前記記録解析制御部は本来のデータとしての分析保存確認検索機能と樹状化構造データの位置や周辺データの配置を変えることにより制御回路として振舞う機能を両方持つことを特徴とする。
【0018】
請求項11に記載の発明は、請求項110に記載のデータ処理方法において、前記データ情報は、画像、音、論理信号、制御信号であることを特徴とする。
【0019】
請求項12に記載の発明は、データ処理装置に入力したデータ情報を、該データ情報の情報量を削成する情報量削成部と、該情報量削成部で削成したデータ情報を復元する展開部とからなる処理部で可逆処理するデータ処理装置であって、前記処理部は、複数のセルから形成した処理層を重層させてなるとともに、前記情報量削成部は、前記データ情報を有する前記複数のセルごとに単位処理を行い、前記単位処理は、前記セルに隣接するセル群からのデータの同値性と距離に応じて重みをつけて識別処理し、前記セルの時間軸上に存在するデータ位置が停止するまで、前記処理層の下層から上層へ向けて順に各処理層ごとに前記セルを削成し、データ情報量を削減させ、それらのデータを記録解析制御部において処理することを特徴とする。
【0020】
請求項13に記載の発明は、請求項12に記載のデータ処理装置において、前記セルの削成の有無を判断しなければならないセルを中心セルとし、該中心セルの周りに存在する複数のセル群をグループとし、該グループは、神経細胞シナプスの働きを簡略化および単位化したものであり、前記セルを組み合わせることで、並列処理を可能とすることを特徴とする。請求項14に記載の発明は、請求項12に記載のデータ処理装置において、前記情報量削成部は、さらに、前記処理層に留まった前記中心セルを前記処理層に対して垂直となるように連結した直線の端点に位置する前記中心セルを削成することを特徴とする。請求項15に記載の発明は、請求項12に記載のデータ処理装置において、前記セルは、前記データ情報の削成状況を記録することを特徴とする。
【0021】
請求項16に記載の発明は、請求項12に記載のデータ処理装置において、前記情報量削成部は、n次元空間上のn次元の前記データ情報を、n+1次元空間上のn−1次元複合体のデータ情報に削成することを特徴とする。
【0022】
請求項17に記載の発明は、請求項12に記載のデータ処理装置において、前記情報量削成部は、n+1次元空間上のn−1次元の前記データ情報を、2n−1(n+1)次元空間上の0次元の点状データ情報に削成することを特徴とする。
【0023】
請求項18に記載の発明は、請求項12に記載のデータ処理装置において、前記識別処理は、重みをつけて加算する加重処理とすることを特徴とする。請求項19に記載の発明は、請求項12に記載のデータ処理装置において、前記展開部は、前記処理層の上層から下層に向けて順に、削成した前記セルを復元することを特徴とする。
【0024】
請求項20に記載の発明は、請求項12に記載のデータ処理装置において、前記処理部は、前記データ情報を、同系データごとに削成および展開することを特徴とする。
【0025】
請求項21に記載の発明は、請求項12に記載のデータ処理装置において、前期データの記録解析制御部は、樹状化データ構造をパルス信号へ変換する装置、および、伝達記録されたパルス信号から樹状化構造を検索、構築するためのデータ入出力が実行できること制御方法として、樹状化データ構造によるデータマスキングを回路に施すことによって、他のデータの削成もしくは展開によるデータの縮小や広がりを変更させることによって次の論理制御スイッチを入れることが実行できること、すなわち、樹状化データ構造へ変換することによって、それぞれの単一したデータだけでなく、音データと論理データ、画像データと制御データなどのように、いくつもの種類の異なるデータを複合して、一つの樹状化データ構造で表し存在させることが可能であり、前記記録解析制御部は本来のデータとしての分析保存確認検索機能と樹状化構造データの位置や周辺データの配置を変えることにより制御回路として振舞う機能を両方持つことを特徴とする。
【0026】
請求項22に記載の発明は、請求項12〜21に記載のデータ処理装置において、前記データ情報は、画像、音声、論理信号、制御信号であることを特徴とする。

【発明の効果】
【0027】
請求項1に記載の発明によれば、データ処理装置に入力したデータ情報を、このデータ情報の情報量を削成する情報量削成部と、この情報量削成部で削成したデータ情報を復元する展開部とからなる処理部で可逆処理するデータ処理方法であって、処理部は、複数のセルから形成した処理層を重層させてなるとともに、情報量削成部は、データ情報を有する複数のセルごとに単位処理を行い、単位処理は、セルに隣接するセル群からのデータの同値性と距離に応じて重みをつけて識別処理し、着目している画像上の点である、中心セルを留めるまで、処理層の下層から上層へ向けて順に各処理層ごとにセルを削成し、データ情報量を削減させ、それらのデータを記録解析制御部において処理するので、セル群単位とした画像、音声、論理制御などのデータ情報を、脳内処理と同じように、処理層順に直列式の単位処理を行うことができるとともに、セル群内の同属割合を判断して中心セルを削成できるため、データ情報を迅速かつ効率的に削成させることができる。従って、データの情報量を効率的に削成できるデータ処理方法を提供することができる。
【0028】
請求項2に記載の発明によれば、セルの削成の有無を判断しなければならないセルを中心セルとし、この中心セルの周りに存在する複数のセル群をグループとし、このグループは、神経細胞シナプスの働きを簡略化および単位化したものであり、セルを組み合わせることで並列処理を可能とするので、データ情報を効率的に可逆処理することができる。従って、データの情報量を効率的に削成できるデータ処理方法を提供することができる。
【0029】
請求項3に記載の発明によれば、情報量削成部は、さらに、処理層に留まった中心セルを処理層に対して垂直となるように連結した直線の端点に位置する中心セルを削成するので、1次中心性変換処理として削成して留めた中心セルを、さらにこれら中心セルの一部を可能な限り削減させることにより、データ情報量をより一層削減することができる。従って、データの情報量を効率的、かつ、大幅に削成できる、データ処理方法を提供することができる。
【0030】
なお、本願発明のデータ処理方法によるデータの流れを示した模式図である、図1に示すように、伝達条件として、セルcは層状になって、菓子のパイ生地のような状態で存在し、処理層5内でのデータの干渉は禁止する。しかし、次の処理層5へのデータの伝達は可能とする。また、他の伝達条件として、セルは信号が同期していない場合、すなわち、基準時間S<Δt=|t1(下方向周囲セルの一方からの最初の信号)-t2(下方向周囲セルのもう一方からの最後の信号)|が成立する場合には、同期していないと見なし、信号を次の処理層へ伝達しない。さらに、中心セルの削成パターンの説明図である、図2に示すように、伝達条件として、前の処理層のセルcからのデータ信号の荷重合計gによってデータ信号を次の処理層へ伝達するか決めることができる、周囲のセルcに重みをつけ、周囲データが存在する場合に、セルcの重みは判定値に加算し、判定値を比較し、情報を伝達するかを決定する。そして、セルcの荷重合計gについての判断としては0≦g<L(最低基準値)、L≦g≦H(最大基準値)、H<g≦Max(最大値)と3つのパターンがある。ただし、中心セルのデータが存在しないときには、gを0とする。
【0031】
請求項4に記載の発明によれば、セルは、データ情報の削成状況を個々のセルの位置形態で記録するので、展開部によるデータ情報の復元時、この記録を基に削成されたセルを容易、かつ迅速に復元することができる。従って、データ情報を効率的、かつ迅速に復元できるデータ処理方法を提供することができる。
【0032】
請求項5に記載の発明によれば、情報量削成部は、n次元空間上のn次元のデータ情報を、n+1次元空間上のn−1次元複合体のデータ情報に削成するので、例えばディスプレー上における平面2次元の情報を有する楕円や四角形状の画像を、処理層間での処理として時間軸で示すと、単純な1次元線状の画像情報にすることができ、各処理層伝達間に画像情報を効率的に削成できる。従って、データ情報量を効率的に削減できるデータ処理方法を提供することができる。
【0033】
請求項6に記載の発明によれば、情報量削成部は、n+1次元空間上のn−1次元のデータ情報を、2n−1(n+1)次元空間上の0次元のデータ情報に削成するので、各処理層伝達間に画像情報を効率的に削成できる。従って、データ情報量を効率的に削減できるデータ処理方法を提供することができる。
【0034】
請求項7に記載の発明によれば、識別処理は、重みをつけて加算する加重処理とするので、1つのセル群を構成する各セルを数値の大小による重み付けで、各セルおよび中心セルを迅速、かつ容易に識別できるため、各セルの削成および復元処理を迅速に行なうことができる。従って、データの情報量を効率的に迅速に削減および復元できる可逆処理を可能とした、データ処理方法を提供することができる。
【0035】
請求項8に記載の発明によれば、展開部は、処理層の上層から下層へ向けて順に、削成したセルを復元するので、各セル群中の中心セルを起点として、この中心セルに近い順に、削成していたセルを、確実、かつ迅速に復元することができる。従って、データ情報を効率的、かつ迅速に復元できるデータ処理方法を提供することができる。
【0036】
請求項9に記載の発明によれば、処理部は、データ情報を、同系データごとに削成および展開するので、データ情報量を、より効率的に削減させることができる。従って、データ情報量を効率的に削減できるデータ処理方法を提供することができる。
【0037】
請求項10に記載の発明によれば、データの記録解析制御部は、樹状化データ構造をパルス信号へ変換する方法、および、伝達記録されたパルス信号から樹状化構造を検索、構築するためのデータ入出力が実行できること制御方法として、削減させたデータ情報量を効率かつ迅速にデータの保存および呼出しを行うことができる。従って、データ情報量を効率的に削減できる。および、一次中心性変換によって、細部と大まかな部分に区分化でき、信号データを記録、解析することを並列に処理することが可能になる。また、樹状化データ構造によるデータマスキングを回路に施すことによって、データ情報量を効率的に削減し、かつ迅速にデータの保存、呼出し、および復元でき、他のデータの削成もしくは展開によるデータの縮小や広がりを変更させることによって次の論理制御スイッチを入れること実行ができること、すなわち、樹状化データ構造へ変換することによって、それぞれの単一したデータだけでなく、音データと論理データ、画像データと制御データなどのように、いくつもの種類の異なるデータを複合して、一つの樹状化データ構造で表し存在させることが可能であり、前記記録解析制御部は本来のデータとしての分析保存確認検索機能と樹状化構造データの位置や周辺データの配置を変えることにより制御回路として振舞う機能を両方持つデータ処理方法を提供することができる。
【0038】
請求項11に記載の発明によれば、データ情報は、画像、音、論理信号、制御信号であるので、一般的なデータ情報を大きく削減させることで、これらデータ情報を効率的に送受することができる。従って、データの情報量を効率的に削成できるデータ処理方法を提供することができる。
【0039】
請求項12に記載の発明によれば、データ処理装置に入力したデータ情報を、このデータ情報の情報量を削成する情報量削成部と、この情報量削成部で削成したデータ情報を復元する展開部とからなる処理部で可逆処理するデータ処理装置であって、処理部は、複数のセルから形成した処理層を重層させてなるとともに、情報量削成部は、画像情報を有する複数のセルごとに単位処理を行い、単位処理は、セルに隣接するセル群からのデータの同値性と距離に応じて重みをつけて加算することで識別処理し、セルの時間軸上に存在するデータ位置が停止するまで、処理層の下層から上層へ向けて順に各処理層ごとにセルを削成し、データ情報量を削減させ、それらのデータを記録解析制御部において処理するので、セル群単位としたデータ情報を、脳内処理と同じように、処理層順に直列処理を行うことができるとともに、セル群内の同属割合を判断して中心セルを削成できるため、データ情報を迅速かつ効率的に削成させることができる。従って、データの情報量を効率的に削成できるデータ処理装置を提供することができる。
【0040】
請求項13に記載の発明によれば、セルの削成の有無を判断しなければならないセルを中心セルとし、この中心セルの周りに存在する複数のセル群をグループとし、このグループは、神経細胞シナプスの働きを簡略化および単位化したものであり、セルを組み合わせることで並列処理を可能とするので、データ情報を効率的に可逆処理することができる。従って、データの情報量を効率的に削成できるデータ処理装置を提供することができる。請求項14に記載の発明によれば、情報量削成部は、さらに、処理層に留まった中心セルを処理層に対して垂直となるように連結した直線の端点に位置する中心セルを削成するので、1次中心性変換処理として削成して留めた中心セルを、さらにこれら中心セルの一部を可能な限り削減させることにより、データ情報量をより一層削減することができる。従って、データの情報量を効率的、かつ、大幅に削成できる、データ処理装置を提供することができる。請求項15に記載の発明によれば、セルは、データ情報の削成状況を個々のセルの位置形態で記録するので、展開部によるデータ情報の復元時、この記録を基に削成されたセルを容易、かつ迅速に復元することができる。従って、データ情報を効率的、かつ迅速に復元できるデータ処理装置を提供することができる。
【0041】
請求項16に記載の発明によれば、情報量削成部は、n次元空間上のn次元のデータ情報を、n+1次元空間上のn−1次元複合体のデータ情報に削成するので、例えばディスプレー上における平面2次元の情報を有する楕円や四角形状の画像などのデータを、処理層間での処理として時間軸で示すと、単純な1次元線状のデータ情報にすることができ、各処理層伝達間にデータ情報を効率的に削成できる。従って、データ情報量を効率的に削減できるデータ処理装置を提供することができる。
【0042】
請求項17に記載の発明によれば、情報量削成部は、n+1次元空間上のn−1次元の前記データ情報を、2n−1(n+1)次元空間上の0次元の点状データ情報に削成するので、各処理層伝達間に画像情報を効率的に削成できる。従って、データ情報量を効率的に削減できるデータ処理装置を提供することができる。
【0043】
請求項18に記載の発明によれば、識別処理は、重みをつけて加算する加重処理とするので、1つのセル群を構成する各セルを数値の大小による重み付けで、各セルおよび中心セルを迅速、かつ容易に識別できるため、各セルの削成および復元処理を迅速に行なうことができる。従って、データの情報量を効率的に迅速に削減および復元できる可逆処理を可能とした、データ処理装置を提供することができる。請求項19に記載の発明によれば、展開部は、前記処理層の上層から下層へ向けて順に、削成した前記セルを復元するので、各セル群の中心セルを起点として、この中心セルに近い順に、削成していたセルを、確実、かつ迅速に復元することができる。従って、データ情報を効率的、かつ迅速に復元できるデータ処理装置を提供することができる。
【0044】
請求項20に記載の発明によれば、処理部は、データ情報を、同系データごとに削成および展開するので、データ情報量を、より効率的に削減させることができる。従って、データ情報量を効率的に削減できるデータ処理装置を提供することができる。
【0045】
請求項21に記載の発明によれば、データの記録解析制御部は、樹状化データ構造をパルス信号へ変換する装置、および、伝達記録されたパルス信号から樹状化構造を検索、構築するためのデータ入出力が実行できること制御方法として、削減させたデータ情報量を効率かつ迅速にデータの保存および呼出しを行うことができる。従って、データ情報量を効率的に削減できる。および、一次中心性変換によって、細部と大まかな部分に区分化でき、信号データを記録、解析することを並列に処理することが可能になる。また、樹状化データ構造によるデータマスキングを回路に施すことによって、他のデータの流れを制御するので、削減させたデータ情報量を効率的に削減し、かつ迅速にデータの保存、呼出し、および復元でき、他のデータの削成もしくは展開によるデータの縮小や広がりを変更させることによって次の論理制御スイッチを入れること実行ができること、すなわち、樹状化データ構造へ変換することによって、それぞれの単一したデータだけでなく、音データと論理データ、画像データと制御データなどのように、いくつもの種類の異なるデータを複合して、一つの樹状化データ構造で表し存在させることが可能であり、前記記録解析制御部は本来のデータとしての分析保存確認検索機能と樹状化構造データの位置や周辺データの配置を変えることにより制御回路として振舞う機能を両方持つデータ処理装置を提供することができる。
【0046】
請求項22に記載の発明によれば、データ情報は、画像、音、論理信号、制御信号であるので、一般的なデータ情報を大きく削減させることで、これらデータ情報を効率的に送受することができる。従って、データの情報量を効率的に削成できるデータ処理装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本願発明のデータ処理方法によるデータの流れを示した模式図である。
【図2】中心セルの削成パターンの説明図である。
【図3】本発明のデータ処理装置におけるデータ処理方法を備える処理部の概略構成図である。
【図4】処理部の模式図である。見やすいように上下層(5a,5b,…)を逆方向に重ねて表記している。
【図5】本発明のデータ処理装置におけるデータ処理方法を用いてデータ処理を行う実施例としての楕円を示す元画像である。
【図6】1つのセル群についてのセルの識別例および処理層ごとに行なうセルの削成工程図である。
【図7】楕円の画像情報の一部に位置するセル群の拡大図である。
【図8】画像情報の構成する各セル群の削成工程図である。
【図9】本発明によるデータ処理装置におけるデータ処理方法で図5に示す楕円画像を削成して得られた画像である。
【図10】処理方向を上下逆に表記してある処理空間の斜視図である。
【図11】1つのセル群についての処理層ごとに行なうセルの復元工程図である。
【図12】楕円の画像情報の一部について1次処理をして得た各セル群の2次処理工程図である。
【図13】同系色ごとにデータ情報量の削減を説明する元画像の一例である。
【図14】同系色の画像内におけるデータ情報を点変換するセルの削成工程図である。
【図15】削成、膨張を繰り返す情報量削成部の説明図である。
【図16】画像データを削減させて、離散的なデータとした一例を示す表である。
【図17】図16のデータをz軸方向から解析した一例を示す表である。
【図18】図16のデータをz軸方向の逆向きに順番に解析した一例を示す表である。
【図19】画像情報の一例として3次元領域を有する箱の3次までの中心性変換処理過程を示す図である。
【図20】樹状型データ構造の読み出しや書き込みを行う信号を示すグラフである。
【図21】閾値を設けた場合の処理を示した一例を示す図である。

【符号の説明】
【0048】
1 データ処理装置
2 処理部
3 情報用削成部
4 展開部
5,5a,5b,5c,5d 処理層
6,6a,6b,6´ セル群
c セル
C 中心セル
【発明を実施するための形態】
【0049】
情報の削成にあたって、まず、次元集合論を説明する。これは、解析学の変換概念を拡張し、集合の中心性を考えて、一般形式化したものである。この概念を使った変換は可逆であり、画像圧縮、人工知能などの様々な応用分野が考えられる。そして、n次元空間R内に存在するn次元連続領域D(compact space)を、n+1次元空間内に存在するn−1次元連続領域Dn-1に写像変換する。なお、以下に示す次元集合論は、日本数式処理学会誌Vol.16、No.2第18回大会講演「中心性集合概念を使った画像圧縮技術」にも概略を記載している。
【0050】
特許出願人が考えた、n次元空間の中心性集合概念を以下に説明する。
【数1】
Figure 0005099860
【0051】
【数2】
Figure 0005099860
【0052】
【数3】
Figure 0005099860
【0053】
このように、中心性集合をとることによって様々な形態の物を新しい側面で捉えることができる。
【0054】
また、変換のパラメータを整数、実数などへ変えることによって、通常の画像などのデータ処理では得にくい結果も得られることになる。具体例として、データ情報の一例として、2次元空間、2次元領域に有する楕円の画像情報を、3次元空間、1次元領域に置き換えて削成する工程を後述する。
【0055】
以下、図面を参照しつつ、この発明を実施するための最良の形態について詳述する。
図3は本発明のデータ処理装置におけるデータ処理方法を備える処理部の概略構成図である。
【0056】
本発明のデータ処理装置1の一例を図3に示す。本発明のデータ処理装置1は、入力したデータ情報を、画像を例として、この画像情報の情報量を削成する情報量削成部3と、この情報量削成部3で削成した画像情報を復元する展開部4とからなる処理部2を内設するものである。なお、本願の処理方法を説明する上で、便宜上、情報量削成部3および展開部4を分けて示したが、実際は処理部2の処理で、画像情報の入力方向により情報が削成、復元される。
【0057】
また、本発明のデータ処理装置1とは、特に限定するものではないが、例えば、パーソナルコンピュータやデジタルスチルカメラなどのディスプレー上に、例えば画像である静止、動画画像などとして、図形や絵(手書きしたものを含む)、写真などを表示できるものをいう。
【0058】
そして、実際の画像を画像情報としてデータ処理装置の処理部に取り込んで、ディスプレー上に表示させたり、前記画像情報を取り込んだ他のデータ処理装置からインターネットなどの通信手段や、USB(Universal
Serial Bus)メモリなどの記録媒体を介して、前記画像情報を伝送し、当該データ処理装置の処理部に取り込んで、ディスプレー上に画像を表示させることが、日常的に行われている。
【0059】
このとき、上述したような多量の情報量を有する画像の画像情報を、データ処理装置の処理部に取り込む際、CPUの処理時間短縮や、メモリ資源の有効利用などのために、処理部の情報量調節部において、上述のように取り込んだ画像情報のデータ情報量を減少(削成)させた後、この削成した画像情報を復元して、ディスプレー上に画像を表示させる。以上のような周知技術により、画像情報が処理されている。
【0060】
そして、本願発明の特徴である、データ情報のデータ処理方法およびデータ処理装置について、その具体的構成を説明する。図4は処理部の模式図、図5は本発明のデータ処理装置におけるデータ処理方法を用いてデータ処理を行う実施例としての楕円を示す元画像、図6は、1つのセル群についてのセルの識別例および処理層ごとに行なうセルの削成工程図、図7は楕円の画像情報の一部に位置するセル群の拡大図、図8は画像情報の一部を構成する各セル群の削成工程図、図9は本発明によるデータ処理装置におけるデータ処理方法で図5に示す楕円画像を削成して得られた画像、図10は処理空間の斜視図、図11は1つのセル群についての処理層ごとに行なうセルの復元工程図、図12は楕円の画像情報の一部について、1次中心性変換処理をして得た各セル群の2次中心性変換処理工程図である。
【0061】
本願発明では、プログラミングされた、画像などのデータ情報の処理回路としての処理部2を構成する情報量削成部3および展開部4により、従来とは異なる可逆処理を可能としたデータ処理方法を提供するとともに、これら情報量削成部3と、削成したデータ情報を復元する展開部4とを有する処理部2を備えるデータ処理装置1を提供するものである。
【0062】
この処理部2は、図4に示すように、シート状の処理層5を複数重層(画面の奥行方向などに、例えば128層など)させて構成したものである。また、それぞれの処理層5は、2次元(画面の縦横方向など)に敷き詰められた複数のセルcから形成されるとともに、セルcの配置は、各処理層5上で全て等しい構成とされる。従って、処理部2は、セルcを有する2次元平面に、処理層5の重層方向を加えた3次元の処理形態(1次元複合体)とすることができる。なお、これらセルcにおいて、隣同士のセルcは、処理層5上では干渉しないものとする。
【0063】
次に、処理層5上では、セルcが、予め任意数から構成される複数のセル群6にグループ化して配置される。このセル群6を構成するセルcの数(n)は、後述する中心セルCを得るために、2次元各方向に奇数のセルcを配置した、n(nは1以外の奇数)とされる。本願では、各処理層5上に、例えば、9枚のセルcからなるセル群6が複数配置されているものとする。そして、これら複数のセル群6が、画像情報の処理開始に伴い、時間とともに発動し、周囲の情報の状況によって動きが制御される。
【0064】
なお、離散空間で行う場合には必ず連続体が奇数にならなければ、中心点が得られない。そのため、n列の同じデータの入っているセルの連続体が存在する場合、セルの間に新たにセル空間を作り、新セル空間は属性を隣接するセルと同じ状態にする必要がある。
また、境界部分は空の状態にする。
【数4】
Figure 0005099860
のちに復元処理を行うときには上記の逆の処理を行わなければならない。
【0065】
ここで、例えば、2次元面の楕円形状を有する画像を例にして、以下図を用いて、処理部2による画像情報の画像処理方法を説明する。
【0066】
図5に示すような原画の楕円は、スキャナーなどによりパソコンなどの画像処理装置1内の処理部2に画像情報として取り込まれる。このとき、情報量削成部3は、取り込んだ画像情報における情報量の削減を開始するが、まず、最下層に位置する処理層5aを構成する各セルcが、楕円の原画に対応するそれぞれの位置を認識し、処理層5a全体として楕円の画像情報が得られる。
【0067】
次いで、まず、情報量削成部3は、処理層5a上で予めグループ化された各セル群6に、1次中心性変換処理としての単位処理を行わせる。具体的には、9枚のセルcから構成された1つのセル群6aを1単位とし、このセル群6a内の、中心に位置する中心セルCに隣接する各セルcに、中心セルCからのデータの同値性と距離に応じた数値を、各セルcの重みとして付加し、各セルcを識別する。つまり、周囲のXY±1のセルを中心部分Cの消去判定グループとし、Cからの距離に反比例させて重み係数を付加する。これを、1次中心性変換処理とする。
【0068】
図6の例では、セル群6a内の9枚の各セルcのうち、このセル群6aに位置し、セル群6aが有する画像情報の中心となる中心セルCの重みを、この場合7と決定した後、周囲に位置する8枚のセルcは、中心セルCからのデータの同値性および距離に反比例して、4あるいは5などの数値が付加されることで、各セルcが重みによって識別される。
【0069】
この各セルcの識別は、上述したような数値を加重加算し、中心セルCの削成の有無を行う。このとき、9枚のセルcをE,F,G,H の4グループに分けて、セル内の有無で乗算し、対角線上にあるE,HとF,Gの状況によって、中心セル部分CはE=H and F=G の場合消さず、E≠H or F≠Gの場合は消す判断を下す。また、値を一度消成するが、周囲の値が同属系で同層に存在し、かつ加重加算し20、14などの場合は階層をひとつ上げ中心に集約できる。
【0070】
また、図8(a)処理層5a上の他のセル群も同様にして、各セル群6内のセルCの周囲の重みを換算し、Cの識別が行なわれる。
【0071】
次いで、情報量削成部3は、処理層5a上において、セル群6a(および他の各セル群6)の個々のセルそれぞれについて、セルの有する画像情報を中心セルCとして削成する。このとき、当該セルCは、画像情報が削成された場合には、情報の有無を示すために2進数(0:無い、1:ある)の0として保存する。
【0072】
次いで、情報量削成部3は、画像情報を有しているセルcを持つセル群6a(および他の各セル群6)の画像情報を、処理層5aの上方に重層した次の処理層5bの対応するセル群6a(および他の各セル群6)のセルcに移動させる。
【0073】
そして、情報量削成部3は、処理層5b上から、セル群6a(および他の各セル群6)の5c上へ向けて中心セルCの有する画像情報を削成する。
【0074】
従って、セル群6aの例では、処理層5の3層目の処理層5cで、中心セルC以外周囲のセルcに画像情報が無い状態となるため、このセル群6aの単位処理は、処理層5cで終わる。なお、他のセル群6において、周囲のセルcが留まってる場合には、情報量削成部3がそのセル群6を、続けてさらに上方の処理層6(4層目、5層目・・・)に移動させて、上記同様に中心セルCを留めるか周囲の同属系色cへ階層を上げることによって情報を伝え削成する単位処理が行われる。
【0075】
さらに、上述した処理に加えて情報量削成部3は、各セル群6の中心セルCを、そのセル群内に留める、または削成する処理を行う。これは、上述したセル群6aでは、例えば、各色差を有する9枚のセルcのうち、中心セルCを基準色としそれに対して周囲のセルcの色の差がある範囲内であれば同じ色の差を有する同属のセルとし、重みを加える。またそれ以外のものは重みを0とする。そして、加算された重みがある範囲内にある場合に削成する。それ以外の場合の情報量削成部3は、処理層5cにおいて、セル群6aの中心セルCをセル群6a内に留める。
【0076】
このことは、図7の例に示すように、加重されたセル群6aにおいて、中心セルCを含む4枚の同じ色差を有する同属セルcの重みの合計が21になるのに対して、他のセルcの重みの合計が22となり、中心セルCを含む4枚のセルcの同じ色差の割合が、セル群6a全体の色差に対して半分に満たないことから、情報量削成部3は、処理層5cにおいて、セル群6aが異なる色差を混在しているものとして、セル群6aに中心セルCを留める。
【0077】
また、上述とは別に、情報量削成部3は、他のセル群6において、各色差を有する9枚のセルcのうち、中心セルCを含む5枚以上のセルcが、他の4枚以下のセルcに対して同じ色差の同属範囲であれば、中心セルCを留めた処理層5のさらに上層の処理層5において、セル群6の中心セルCをそのセル群6から削成する。
【0078】
これも図7に示す例のように、加重されたセル群6bにおいて、同じ色差を有する中心セルCを含む5枚のセルcの重みの合計が25になるのに対して、他のセルcの重みの合計が18となり、中心セルCを含む5枚のセルcの同じ色差部分の割合が、セル群6a全体の色差に対して半分を超えることから、情報量削成部3は、セル群6aが同じ色差を有しているものとして、中心セルCを留めた処理層5のさらに上層の処理層5でセル群6から中心セルCを削成することにより、全体の画像情報量を一層削成することができる。
【0079】
なお、情報量削成部3は、このセル群6内における同属範囲の割合による中心セルCの削成または留める処理を、単位処理の最初に最下層の処理層5aで行ってもよい。
【0080】
上記のような処理をすることで、図5に示す楕円(一部を示す)の画像を、処理層5上に敷き詰められた各セルcに認識させた、図6の例に示す画像情報は、まず、各セル群6内の、中心セルCを含む同じ色差範囲(同属範囲)が設定値(図2に示すように、例えば、加重合計を22〜34としたとき)であった場合、そのセル群6の中心セルCを削成することで、それら中心セルCが有する画像情報を削成し周囲のセルcへ階層をひとつ上げることによって位置情報を引き渡すことができる。結果、図8(a)の右図に示すような、離散した、中心セルCを有するセル群6の点群からなる画像情報にすることができ、画像の情報量が大幅に削減される。なお、図8(a)に示す各セル群の加重合計値や処理層は一例を示したものであり、画像や画像情報の位置などによって様々な数値となる。
【0081】
上記のような画像情報の処理は、セル群6の単位処理を各処理層5順に行っていくため、本願の処理領域は、図8(a)に示す2次元面から上方(縦軸)に延ばした各処理層5(処理層数)を時間軸(処理時間)として表す、3次元空間となる。また、この図8(a)を正面から見て、各処理層5で単位処理終了に伴い留まった各セル群6の中心セルCを連結すると、1次元の曲線となる。
【0082】
従って、上記のようにして2次元面の楕円画像の画像情報を処理した結果、図9に示すような情報量を削成した画像が得られる。この場合、削成した楕円画像の画像情報は、楕円の形状に沿って得られた各セル群6の中心セルCを表す2次元面の楕円形状に沿った点群(平面2次元)と、この楕円形状の点群の中央近傍に有する、上述した、単位処理終了時の処理層を処理時間として示すセル群6の中心セルCを連結した1次曲線を、上方の2次元面方向から見た直線の点群(時間軸1次元)とからなる、1次元複合体によって表すことができる。
【0083】
次に、上記のように削成した画像情報を、上述とは逆に元の画像に復元する場合には、展開部4は、まず、中心セルCを留めている処理層5の上方から、この中心セルCを基点とし、順に処理層5の下方に向けてデータ情報を拡散させて復元する。
【0084】
具体例としてセル群6aの場合、図11に示すように、展開部4は、処理層5cにおいて、削成せずに留めた中心セルC(この場合、階層が3だとする)を起点として、これら中心セルCを発火(復元処理動作)させることにより、この中心セルCの周囲に位置する、削成されていたセルが階層と重みを基に復元される。なお、図11においても、画像情報を図2の樹状全方向型で処理した場合で示す。
【0085】
なお、上述したように、中心セルCが削成されている他のセル群6では、展開部4は、その中心セルCを中心に周囲に復元した処理層5bにおいて、上記同様にして階層番号の大きい層から小さい層へ順に発火させて、階層と重みを基に復元する。
【0086】
次いで、展開部4は、処理層5aにおいて、階層番号1を有するセルが復元される範囲の境界上すべてを覆い復元される。
【0087】
このような復元処理により、楕円の一部を示す図8(a)右図のように削成されていた画像情報が、図8(a)左図のような画像情報に復元される結果、楕円の画像を例とした図9に示す中心セルCの点群にまで削成された画像情報を、図5に示す元の楕円の画像情報に再現性良好に復元することができる。
【0088】
なお、削成して得られたこれら1次元複合体は、樹木の葉の無い枝のように例えることができ、画像情報の復元の際には、この枝に葉を付けて樹木を生い茂らせるような状態に例えることができるため、本願の画像処理方法を、樹状形式による可逆処理可能な画像処理方法と称するものとする。
【0089】
さらには、重みgについて、gの値が、次式L≦g≦Uのように、下限L、上限Uの範囲内のデータを削除する。また、次式0≦g<LorU<g≦Max(最大値)のような、gの値のときには削除しない。ここで、L、Uは可変であり、処理目的によって変えなければならない。中心部分のセルのデータが無い場合には、重みgも0とする。削除パターンが図2のような状態のときに復元処理するときのデータ型が変化する。
【0090】
また、中心セルを次式26≦g≦39のような重みgの範囲で消した場合には、図2の樹状全方向型で重み4以上で復元が可能になる。この場合、画面上で45°,135°,225°,315°の向きで時間軸方向に絶対値の傾き1/√2の方向へ伸びる枝部は削成でき、[数1]のところで述べている半径rの単位(元)が√2である。圧縮率はやや悪いが、信号化しやすく主に回路処理などに使用できる。
【0091】
さらに、中心セルを次式22≦g≦34のような重みgの範囲で消した場合には、図2の樹状斜方向型で重み5以上で復元が可能になる。この場合、画面上で0°,90°,180°,270°の向きで時間軸方向に傾き1の方向へ伸びる枝部は削成でき、[数1]のところで述べている半径r_の単位(元)が1である。圧縮率は90%前後とよく、主に画像処理などで使用できる。
【0092】
なお、図2に示すように、各セルの荷重合計gの範囲を変更して、例えば、gの範囲が26〜39で中心セルCを削成した場合、中心セルCが樹状形式による処理と比較して多く留まることから、画像情報の処理後における処理層上は、樹状が込み合ったような形状となる。この形式は、回路で使用することができ、データ欠損に強く、一部が壊れても修復できるという性質を有するものである。
【0093】
以上のような画像情報の処理により、画像情報を中心セルCの点群として大幅に削減することができるが、本願ではさらに、上記1次中心性変換処理による削成で得られた中心セルCを連結補正し、点線状のデータを直線として変換し、直線の端点に位置する中心セルCを削成させる中心性集合概念を使った2次中心性変換処理により、いっそう画像情報を削減することができる。
【0094】
この場合、例えば、図8(a)の処理層5cで述べたように、1次中心性変換処理による画像情報の削成により得られた画像情報を用いて、具体例を図12で示す。なお、各セル群6は拡大された同じ位置に有する。
【0095】
次に2次中心性処理を行えるように直線に連結させるために、情報量削成部3は、拡大された、それぞれの処理層5(この例の場合、処理層5c)上に離散している図12(a)のような中心セルCを含むセル群6について、さらに上層の処理層5(この例の場合、処理層5d)において、より近い領域で判断し、例えば、図12(a)に示すように、セル群6のうち、重みが8または10を有するセル位置6’に周囲の値を挿入する。
【0096】
すると、処理層5dにおいては、データを有する各セル群を直線上に連結でき、それら直線の端点となった各セル群6,6´(この場合、重み11もしくは12、または直線で無い節の部分のセル群6)を図12(b)に示すように削成する。なお、この場合、離散する各セル群6の中心に位置する重み17、もしくは15でかつ直線的なセル群6は、画像情報の中心付近に位置するため削成されないものとする。
【0097】
このとき、削成されたセル群6とともに、作成されず留まったセル群6,6´は、削成状況(削成方向など)を数値などとして記録する。なお、右図のように留まったセル群6に付された数値は、削成状況の例として、方向およびセル群の枠の広さを示したものである。つまり、周囲のXY±2のセルを中心部分Cの消去判定グループとし、Cからの距離に反比例させて重み係数を付加する。これを、2次中心性変換処理とする。また、図12(c)のように、処理速度を優先したり、処理後のデータ量が小さくなる場合があるなどの場合には拡大せずに、2次中心性変換処理する。そして、2次中心性変換処理をする場合には、端点と分岐点を消す場合と、端点のみ消す場合とがある。さらに、2次中心性変換を行って方向と量が同じ点群が並んでいる場合には、全てまとめ、1つの点に集約できる。
【0098】
以上のような画像情報の2次中心性変換処理により、図8(a)左図の楕円画像の一部を示す画像情報の情報量(セル群6の数)を、図12(a)のような1次中心性変換処理による中心セルCを含むセル群6のみの点群にした情報量(セル群6の数)よりもさらに図12(b)のような情報量(セル群6の数)となり、その画像情報量を大幅に削減することができる。
【0099】
また、上述したような2次中心性変換処理で削成した、各セル群6,6´を有する画像情報を1次中心性変換処理の画像情報ベース(図12左図)に復元する際には、展開部4が、処理層5(この場合、処理層5d)に留まった各セル群6,6´を起点として、これらセル群6,6´を発火させることにより、削成されたセル群6および留まったセル群6,6´の削成状況の記録を基にして、削成されたセル群6が再現性良好に復元する。なお、上述した処理層は、1次中心性変換処理に用いない、別途設置した処理層を用いて2次中心性変換処理を行うこともできる。
【0100】
この画像情報の2次中心性変換処理は、本願の点樹状形式による可逆処理可能な画像処理方法において、画像処理を行う画像が、例えば図19(a)に示す箱などのような3次元領域を有し、直線的な物体である場合、1次中心性変換を行った場合には図19(b)に示す2次元複合体(泡のくっつき合った部分のような状態)となる。次に2次中心性変換を行い、平面部分を削成し、図19(c)に示す線に変換する。この場合、8次元空間となり、時間次元が2、空間次元が6となる。ここで、軸方向は、前の時間軸と同方向(処理層に対して垂直方向)でよい。さらに、3次中心性変換を行い、処理空間では、上下に位置する処理層間で中心セルを任意方向に連結して、直線とみなし、この直線の端点に位置するセルを削成する。その結果、図19(d)に示す16次元空間上の点となる。
【0101】
そして、同一画像において、本願発明の点樹状形式による画像処理方法で削減させた画像情報量と、他の圧縮形式として代表的な、PNG形式およびJPEG形式で圧縮させた画像情報量とを比較した表を参考例として、以下に示す。
【表1】
Figure 0005099860
樹状形式は、2次中心性変換処理まで含むものとする。
画像Aは、任意に手書きで作成した比較的単純な絵(白黒)とする。
画像Bは、パソコンなどで作成した幾何図形(白黒)とする。
【0102】
上記表が示すように、画像情報量の削減率は、従来の圧縮形式に比べて本願発明の樹状形式によるものが優れていることが分かる。これは、対象画像が上記表に限定されており、本願発明がまだ研究途中であることから、様々な画像では比較されていないが、あらゆる画像での大幅な情報量削減が期待できる。
【0103】
以上のような構成により、セル群単位とした画像情報を、脳内処理と同じように、処理層順に直列式の単位処理を行うことができるとともに、各セル群内の同属割合を判断して中心セルを削成できるため、画像情報を迅速かつ効率的に削成させることができる。また、各セル群中の中心セルを起点として、この中心セルに近い順に、削成していたセルを確実、かつ迅速に復元できるため、画像の再現性にも優れる、画像情報量の高削減率と、画像の高再現性を可能とするデータ処理方法およびデータ処理装置を提供することができる。
【0104】
また、以下に示すデータ処理方法にすることで、データ情報量をさらに削減させることができる。図13は同系色ごとにデータ情報量の削減を説明する元画像の一例、図14は同系色の画像内におけるデータ情報を点変換するセルの削成工程図、図15は削成、膨張を繰り返す情報量削成部の説明図、図16は画像データをz軸方向から解析した一例を表す表、図18は図16のデータをz軸方向の逆向きから順番に解析した一例を示す表、図19は画像情報の一例として3次元領域を有する箱の3次までの中心性変換処理過程を示す図、図20は樹状型データ構造の読み出しや書き込みを行う信号を示すグラフ、図21は閾値を設けた場合の処理を示した一例を示す図である。
【0105】
ここでも、例えば、2次元空間中の2次元面でデータ情報を削減する場合のセル上のデータは、以下のようにして削減を行う。まず、画像情報は、図13に例示するように、濃淡を有するなど同系色として、例えば緑色の閉鎖領域を有する画像アと、この画像ア上に重畳する、それぞれ濃淡を有するなど同系色として、例えば赤色の閉鎖領域を有する画像イおよび黄色の閉鎖領域を有する画像ウからなる画像エであり、かつ画像ア、画像イ、画像ウの順に面積(データ情報の連続性)が大きいものとする。
【0106】
まず、処理部2は、上記画像情報が、各同系色(緑色[画像ア]、赤色[画像イ]、黄色[画像ウ])からなるそれぞれの面積を有した、異なる色および面積の集合体であることを認識し、次いで、情報量削成部3は、この画像情報の中から、まず、最も小さい面積(データ情報の連続性が低い)を有する黄色系同系色である画像ウの情報量を削成する。なお、画像ア、画像イ、画像ウは、上述したように、処理層5上における2次元に敷き詰められた複数のセルc上に存在するデータ情報とされる。
【0107】
図14(a)から(b)(図中の黒色の四角)を有するセルcの例のように、画像イのデータ情報が、行N方向および列M方向へ偶数、奇数に並んでいる。これらの中心点を得る為に全て奇数の並びになるように引き伸ばす。(情報量削成部3は、図14(a)に示すセルcの処理空間を、図14(b)に示すように、N×Mを、(N+(N−1))×(M+(M−1)へ拡大変換を行うものである。なお、図13の真ん中は、拡大した画像であって、画像ア、イの間に隙間が1ピクセル空いている場合があるが、これは全て同系色の閉領域が同じ奇数になったためである。なお、空いている部分には値が存在しない。
【0108】
次いで、上述した図6〜7のように、情報量削成部3は、複数重層する各処理層5において、上述したような各セル群6aの中心セルCを基準として、その周囲のセルcのデータ数に応じて、周囲のセルcおよび中心セルCのデータ情報を、完全に消すデータが無くなるまで削成することで、例えば図14(c)のように画像ウのデータ情報量が削成される。
【0109】
そして、この図14(c)にまで削成された、画像ウの樹状化データ情報は、色別に画像ごとに別途設けられた、それぞれ上述同様にして複数重層された処理層5´に移される、そして、図13の真ん中に示すように、空きスペースに周囲の色(画像アの緑色、など)を膨張させて、画像ウに生じた空間を埋める。
【0110】
このとき、情報量削成部3は、上記同様にして図13エの画像が図15(a)の画面上に存在したとすると、順次、対比色占有面積の小さな画像イおよび画像アのデータ情報量を順に削減し、それぞれのデータ情報を各処理層5´に移す。これら、一連の処理、情報量削成部3の構成は、図15(d)に示すように、(b)削成、(c)膨張を繰り返すことによって成される。この図15における下部のくびれた部分で画像ウを別の層へ移し、真ん中のくびれた部分で画像イを、一番上のくびれで画像アの樹状化データ情報をそれぞれ別の層へ移した。最後に一番上の面は背景である白のみが残った状態を示す。
【0111】
次いで、情報量削成部3は、例えば、処理層5´の画像ウにおけるデータ情報を有するセル群cが、図14(c)などのように偶数列を有する場合には、中心点を得るため、これらデータ情報を有するセル群cが奇数列になるように、rを処理階層数として、処理空間を、例えば図14(d)のように(2(2N−1)−1)×(2(2M−1)−1)×(2r−1)に引き伸ばす。
【0112】
そして、情報量削成部3は、処理層5´の各層において、上述した図12のように、データ情報を有する連続したセル列cの直線部分となる端点に位置したセルcの削減を重ねることで、画像ウのデータ情報量は、図14(e)に例示するような点群にまで削成される。従って、情報量削成部3は、各処理層5´に有する他の画像イ,アについても順に上述同様の処理を行うことで、画像ウ,イ,アのさらなるデータ情報量の削成を行うことができる。なお図13の最後の処理を見ると、樹状型が形成されていることがわかる。そして、こうして形成された樹状型は細かな部分と大きな部分は離れており、最初に形成された樹状型は細かい部分、後になって形成された樹状型は大きな部分の情報となる。これらのデータは後でそれぞれ分けて、同値であるかを比較し、記録解析制御部に特徴記録してデータ処理を行うことができる。
【0113】
以上のようにして削成したデータ情報量を、点樹状形式(同系色)として、上述した画像エの同一画像において、通常の樹状形式とともにPNG形式およびJPEG形式で圧縮させた画像情報量と比較した表を参考例として、以下に示す。
【表2】
Figure 0005099860
【0114】
上記表が示すように、画像情報量の削減率は樹状形式とPNGはほぼ同じ値を示す。しかし、点樹状形式(同系色)による処理方法が樹状形式やPNGによる処理方法をさらに上回る結果となり、処理方法がさらに優れていることが示せた。
【0115】
以上、本願発明の樹状形式によるデータ情報の削成について、画像データを例に説明してきたが、データ情報は、音声や音楽などの音データについても樹状型構造へ変換し、それらデータ情報量を大幅に削減することができる。
【0116】
この場合、音データの樹状型構造は、音の振幅や波長によって樹状の大きさが変わる。これは、音は周波数と振幅に分解できるため、音の振幅が大きいほど、樹状の形は横幅が大きくなり、各周波数の割合によって枝の分岐位置が決まる。従って、人間が発する声の認識も容易に出来るようになる。
【0117】
また、拡声器などに使われる三角錐型構造をもった共鳴器具を使い、音の振動を、周波数および振幅で同時に捉える方法なども考えられる。そして、波長の長いものは、層と直交した縦方向により多く伸び、波長の短いものは縦方向に短く。また、音の振幅があるものほど、層と平行の横方向に伸びるものとする。少なくとも周波数と振幅で表し2次元空間上での処理となるため、中心性集合論より必ず1次元データに変換できる。各周波数の分布によって樹状データが形成される。
【0118】
そして、音データなどの樹状形態は、画像処理の樹状形態とは構造が異なる。これは、画像データの樹状形態は、広葉樹型構造をしているのに対し、音データなどの樹状形態は針葉樹型構造をしており、同じ種類の情報に対して、重構造を認めているかいないかの違いがある。
【0119】
これは、画像データの場合には同じ色には重構造を認めず、逆に、音データの場合には、ある音に対して、重構造を認めている。このことによって、データの形が広葉樹型か針葉樹型かに変化するのである。また、何度も似た音を聞く事によって、この針葉樹型構造はレイヤー(層)上に横へ広がるように成長する。
【0120】
これらの樹状型データ構造の読み出し、書き込みには、図20(a)に示すとおり、パルス信号か若しくは正規分布信号を使う。信号のエネルギーが等しい場合には例え入力がパルス信号でない正規分布信号であっても、以下に述べる方法によって出力信号はパルス信号へ変換することができる。
【0121】
ただし、この方法だと音などは可逆性があるが、画像データなど2次元以上のデータを扱う場合には、鏡画像として復元してしまう可能性があるので、周囲データの情報も加味しなければ、必ずしも可逆変換ではない。
【0122】
しかし、樹状形態の方向や大きさなどの違いがあっても,容易に認識が可能となる.だから、処理された樹状型構造より物体の認識などが容易くできるようになる。
【0123】
読み出しには、パルスを各樹状の基底部より樹状構造をした回路内へ送って、分岐の角度の度合いにより、パルス信号の一部分を元の基底部へ返す。直進性の高い方向ほど多くの信号強度を送り、曲がる角度の大きいものほど小さくなるように、パルス信号を節の部分で分岐させる。
【0124】
また、終端部分では、パルスを全反射させて全てのパルス信号を元の基底部へ返す。従って、図20(b)の示すとおり、正規分布型の波長の場合には分岐角度に対しては(π−θ)/πの割合で短くなる。
【0125】
そして、図20(c)の示すように、分岐する場合には波長(σ分散値)が0度の直進の場合を1倍とし、45度の角度で3/4,90度で1/2,135度で1/4、180度を0とし、反射波を考慮する。
【数5】
Figure 0005099860
分配割合は信号の進行方向の分岐角度によって割合が変化する。
【0126】
例えば、図20(d)のように、
1の振幅を持つパルス信号が2分岐すると考えて、角度がθ,φの場合には、それぞれのエネルギー量の分ける比率は、
一方は直線方向でθ=0,sin2(0π/2)=0,cos2(0π/2)=1,σ2 θ=12=1
一方は45度の角度φ=(π/4),sin2(π/8)=0.1464…,cos2(π/8)=0.8535…,σ2 φ=(3/4)2=9/16なので、
σ2=σ2 θ+σ2 φ=1+9/16=25/16
これに対応した全反射信号の割合は0.0527…、
全ての通過信号の割合は0.9472…、
従って、およその割合は、直進信号βpassθは0.64、45度分岐した信号βpassφは0.307、反射信号βreは0.052という信号が返される。
【0127】
反射波の場合には、波長を0と見なしδ関数になるが、再規格化を行いパルス波形にする。すると,パルスはあるパルスの羅列(波形)になって,読み出すことが出来る.
また、パルスになると、処理するのが容易くなる。通常の正規分布型の波形の計算は分散値や積分などの処理が面倒だが、パルスの場合には、単純に入力振幅値を1として、割合に応じて分けるだけなので簡単に計算処理できる。
【0128】
これは同系の形を持ち大きさが異なる樹状データ構造の場合でも同じ値となる。また、信号の間隔2a:2(a+c):2(a+b)=A:B:Cの比率も同様になる。従って、信号の振幅値が同じで、信号間隔比率も同じ場合には同形なデータであると判断する。
数値によって識別するために、特許出願人が考えた、形体エントロピーという概念を導入し、その量によって形体を数値によって識別する手段について述べる。
重心を『重複しないある単位空間に重みを付加した場合、丁度平行に吊りあう中心点』とし、また距離xiは『T時間に最小単位時間∂tで進むことができる最短距離∂xの足し合わせた数』とした場合、形体エントロピーは『空間上に広がった、重複しない量δiに等価な重みをつけた場合、重心からの距離xi 2の足し合わせた数』ということができる。
【数6】
Figure 0005099860
【表3】
Figure 0005099860
【表4】
Figure 0005099860
【数6】より【表3】【表4】などの、形体エントロピーと、固有形体値を求めることが出来て、この値によって樹状物の形を識別可能になる。

【0129】
また、樹状型データ構造を書き込む場合には、直接、画像、音、論理データをシステムで処理するか、もしくは、出力パルス信号列と時間的に逆の波形構造をした入力信号列を樹状基底部から送ってやり、一つのパルスで振幅が1の信号が元の基底部へ戻ってきたら、書き込みができたと確認することができる。
【0130】
逆に総加算された信号の振幅値が1のパルス信号列から樹状化データ構造を作りだすために、データの入力されていない層へ、時間的に逆のパルス信号波形を入力させ、パルスの信号に従って進行方向と長さを作ることができる。
【0131】
従って、ある制御系からの情報をある波形を持った正規分布波として、入力し、そのデータを樹状データ内で一致するものを探す。一致するのが無い場合には、波形の波長を短くし、再度一致するものが無いか確認する。繰り返し行い、最終的に存在しない場合には波形を単位ごとのY字型樹状データ構造に変えて、それぞれに分けて記録する。
【0132】
回路を逆に反応するようにすれば、あるパルスから、ある振幅と波長を持った正弦波に変換することが可能になり、制御系の処理も可能となる。
【0133】
また、制御を行う内部処理としては、処理系の内部を最初にデータマスキングし、信号の経路を作り、そこにデータを入力させ処理することが可能となる。回路内部では空いた空間に最初に到達した色(データ)の占有権を認めさせ、最終的に平行状態で安定したものが、結果データとすることが出来る。
より具体的に説明すると、樹状化データ構造は2次元情報を3次元情報へ変換することで、図8(b)のように、情報エントロピー量が最小になっている。
これを図8(c)の方法で、分岐角度に応じた割合によって振幅の異なるパルス信号へ変換し、図8(d)のパルス間の距離の2分の1が枝部の長さになるの表ができる。
元々、樹状化データ構造をパルス信号へ変換する考えは、複雑な洞穴内でコウモリが超音波を発することによって、奥深さと距離、構造を知ることが出来るという点から発想を得たものである。ここで、超音波を入力信号、コウモリの耳に届く反射波を出力信号と考え、洞穴の深さを距離、大きさを無視して考える。
3次元樹状化データをパルス信号へ変換する場合には、振幅1の入力信号を時間軸の値の大きい方より入力し、方向の変更が無い場合には出力信号パルスの反射は0、また、端点の場合には出力信号を全反射、分岐する場合にはそれぞれの分岐角度に応じた出力信号パルスを加算して返し、またそれぞれの出力信号パルスに応じて入力信号振幅値を分け、カーブして方向の変化がある場合には変化方向に応じた出力信号パルスを返す。3次元樹状化データは特性があり、時間軸方向へ45度から90度の部分にデータが存在し、また、整数空間だとすると格子状なので、元データのXY平面状から見ると方向変化も格子状の点群の中の0度から90度の間となる。
このようにして得られたパルス信号は伝達、保存もしくは検索で使用する。再度このデータを復元してやるためには、樹状化データの距離と角度は決まった値を取るので復元しやすく、復元するときには出力パルス信号を3次元情報として情報エントロピーが最大になるように展開してやる。情報エントロピーの最大値は元の2次元データへ変換したときに一番多くの範囲を占有する値とする。ただし、この場合には鏡状に反転して復元される場合もあるので、復元方向の情報を含めなければならない。
論理回路としては導出原理の完全性1965年Robinson,J.A.によって証明された方法を使えばあらゆる論理式をNOT,AND,ORに変換することが出来き、正否の判定が有限回で可能になる。従って、
この回路内で周囲重みの値によって、次の時間軸上の層へデータを伝達する場合を考えれば、ORは展開、ANDは削成、NOTは反転もしくは変化することと考えれば、樹状化データ構造によって複合的な論理回路が作ることが可能である。
例えば、論理演算前の1の状態をON、0をOFFとし、演算後の値を展開の場合0から1、もしくは削成の場合1から0になればONまたはTrue、変化が無ければOFFまたはFalseとする。すると、図8(e)のような論理回路を作ることが可能である。
また、図8(f)のように、データマスキングを行なうことによって制御データも生成することができる。例えばAという部分に信号が届くとαという制御を行い、Bという部分に信号が届くとβという制御が行なわれる場合にはAとBの部分にマスキング処理を行ない、それぞれの信号の届く時間を変えることによって制御処理結果を変えることができるようになる。制御は樹状化構造を持ったものに信号を送り込んでやることによって、一致した構造の部分が動くものとする。これによって神経と同様の働きを行なうことが可能となる。
【0134】
なお、これらの樹状変換処理を行う場合には、同じ同系のデータでなければ、処理出来ない。従って、図21(a)のような、写真の空など徐々に変化するグラデーションの場合は、以下の閾値処理をする。色データの値をAとし、ある閾値αを設け、A−α<A<A+αとなるその範囲以内の色の場合には全て同じ系列(色)と見なして処理を施す。
【0135】
復元するときには、同系データ値で図21(b)のように復元できる。すると、セルどうしの境界部分(離散状態、ジャギ)ができ、異なるデータ値が隣接した状態になってしまう。そのようなときには、拡散点群(樹状)もしくは指向性を持った点(樹状点)を原点とし、τという微小な値を考え、色別連続認識値γ≡α+τとし、A−γ≦A≦A+γの条件が成り立つ場合、互いの値の平均値を求めてから、信号を反射させ、原点からの到達時間と同じ時間を使って、同じ経路を逆に通り中間値を原点値に近づけながらスムージング処理を行い、ほぼ、図21(a)のグラデーションの元データに復元する。
【0136】
次に、データを別の記憶媒体に保存伝達する方法として、s次元の総データ量Dを以下のように定義する。
【数7】
Figure 0005099860
【0137】
通常、パソコン上の画面はXmax×Ymax×COLORmaxで表され、横600pixel、縦400pixelの画面において、画面上の1 pixel(dot)には色数24bit(Red:256階調,Green:256階調、Blue:256階調(28)3個のRGBデータ)の情報を有する。そして、1
pixel(dot)を1セルとすると、1画面の総データ量は600*400*224となる。このデータ量は24BitBMPファイルの場合と同等である。
【0138】
そして、もう1つの時間軸を反応時間t(起源時間:root time)とする。ここで、単純に次元が増えることによってデータ量も増えると考えられるが、不連続でデータの離散性が高く、乱数度が最大で圧縮しても大きさが変化しない状況でない限り、処理結果はデータ量が減ることになる。
【0139】
連続データの場合には、Root値が大きくなり、N,Mの値が減り、全体でデータ量が減る。そして、単純な画像ほど、t(root time)の軸が伸び、データ量が減り。複雑な画像ほど、t(root
time)の軸が伸びず、データ量は減らない。
【0140】
データ保存するときには座標上に何も無くっても、データ量は必ず存在する。そのため、離散データを記録するためには実際存在する値よりもかなり大きなデータ数になってしまう。この手法を使うと、データの存在しない部分は必ず1bitにすることが出来る。また、圧縮を行うことで、さらにデータ量が減少する。
【0141】
以下、点樹状形式を可逆変換し、ファイルに保存する方法を述べる。
【0142】
図16に例示するようなn次元整数空間上の離散的な情報をファイルに記録する方法は、樹状形式または点樹状形式(同系色)により削成されたデータ情報は、データ情報の縦横サイズや、最大処理階層数、最大点群(データ)間距離、画面データの有無などを、2ビット(1,0)でファイルなどに保管するが、その順として、まず、色数とパレットデータを、面積の大きかった順に保管し、次いで先に保管した、画面データを有する部分だけを対象にして、色順に色の有無を2ビットで保管する。さらに、色を有する部分は、固定長、可変長のデータをそれぞれ色順と同様に保管する。
【0143】
あるn次元上の離散データの射影である2次元面上に存在の有無(1,0)を1bitで記録する。ただし、このときにデータを有する個数が最小の値になる方向からの方が望ましい。仮に射影方向をZ方向と呼ぶことにする(この処理系では、Root Time,広がる量とも呼んでいる)。
【0144】
そして、図17に示すように、その2次元面上のデータの有する部分でいくつデータがZ方向に重複するかを計測する。ただし、必ず全て1以上の値になるので、データ削減の観点から1引くものとする。また、その最大値より、保存bit数を決定し、保存bit数と重複回数を記録する。
【0145】
そして、例えば、データが上層部に集中している場合には、図18に示すように、上層から下層へ層ごとに順番に処理をする(下層部に集中している場合には下層部からとなる[その場合には方向として1 bit必要となる])。すなわち、処理の最初の方でデータ数が多いところから処理するほど圧縮率が高くなるので、データ分布状態によっては、X方向、Y方向から行うこともありうる。
【0146】
なお、現在処理をしている層よりも下層方向であるZ軸上に何もデータが無い場合には、その層におけるデータ処理を行わずにとばして、次のデータ処理を行う。もし、下層方向にデータが存在している場合で、現層上にデータが無ければ0、あれば1として、データの値を保存し、後でデータの最大値より保存bit数を決め、それぞれ、層内データの有無グラフ1 bitとデータ値グラフを記録する。
【0147】
ただし、データ値は必ず全て1以上の値になるので、データ削減の観点から1引くものとする。層内において、全てZ軸上から下層を見て0になるか、最下層まで処理をしたら終了とする。
【0148】
このように、削減したデータ情報の位置、方向、距離の各データを順次ブロック状に積み上げて、同様の保管処理を行うことにより、削成されたデータ情報が前記ファイルなどに効率的に保管される。
【0149】
また、図13のような画像を、上述の点樹状形式(同系色)により削成し、前記ファイルなどに保管されたデータ情報を復元(逆変換、解凍)する際は、前記ファイルから次元数と座標の範囲のデータ情報を読み込み、出力空間を再現する。次に、2次元面上のデータ有無を読み復元する。
【0150】
また、色別の重複回数データを読み込み、色データごとにそれぞれの処理層5´の層内へ色データを順番に移動させ、2次元面上のデータの有する場所に加算していく(保存するときに1を差し引いてあるので、そのまま加算すると元の値に戻る)。
【0151】
そして、上層部分より順に重複回数データ値の0で無い部分で、層内データ有無のグラフを確認し、データが有る場合には、その層内にデータ値グラフからデータを書き込み、重複回数データから1を差し引く。これを色データごとに繰り返し行い、最下層まで処理をし、展開部4が、処理層5´において、図14(e)のような点群データを方向と量で図14(d)のように展開させ、最後に下部から重ね合わせると終了となる。このような削成処理の手順とは逆の手順により、図13の画像に再現性良好に復元される。
【0152】
以上、本願発明の樹状形式によるデータ情報の削成について、画像データを例に説明してきたが、データ情報は、音声や音楽などの音データ、および論理、制御についても樹状型構造へ変換し、それらデータ情報量を大幅に削減することができる。

Claims (22)

  1. データ処理装置に入力したデータ情報を、
    該データ情報の情報量を削成する情報量削成部と、
    該情報量削成部で削成したデータ情報を復元する展開部と、
    からなる処理部で可逆処理するデータ処理方法であって、
    前記処理部は、複数のセルから形成した処理層を重層させてなるとともに、
    前記情報量削成部は、前記データ情報を有する前記複数のセルごとに単位処理を行い、
    前記単位処理は、前記セルに隣接するセル群からのデータの同値性と距離に応じて重みによって識別処理し、前記セルの時間軸上に存在するデータ位置が停止するまで、前記処理層の下層から上層へ向けて順に各処理層ごとに前記セルを削成し、データ情報量を削減させ、それらのデータを記録解析制御部において処理することを特徴とするデータ処理方法。
  2. 前記セルの削成の有無を判断しなければならないセルを中心セルとし、該中心セルの周りに存在する複数のセル群をグループとし、該グループは、神経細胞シナプスの働きを簡略化および単位化したものであり、前記セルを組み合わせることで、並列処理を可能とする、請求項1に記載のデータ処理方法。
  3. 前記情報量削成部は、さらに、前記処理層に留まった前記中心セルを前記処理層に対して垂直となるように連結した直線の端点に位置する前記中心セルを削成することを特徴とする、請求項1に記載のデータ処理方法。
  4. 前記セルは、前記データ情報の削成状況を記録することを特徴とする、請求項1に記載のデータ処理方法。
  5. 前記情報量削成部は、n次元空間上のn次元の前記データ情報を、n+1次元空間上のn−1次元複合体のデータ情報に削成することを特徴とする、請求項1に記載のデータ処理方法。
  6. 前記情報量削成部は、n+1次元空間上のn−1次元の前記データ情報を、2n−1(n+1)次元上の0次元(点状)データ情報に削成することを特徴とする、請求項1に記載のデータ処理方法。
  7. 前記識別処理は、重みをつけて加算する加重処理とする、請求項1に記載のデータ処理方法。
  8. 前記展開部は、前記処理層の上層から下層に向けて順に、削成した前記セルを復元することを特徴とする、請求項1に記載のデータ処理方法。
  9. 前記処理部は、前記データ情報を、同系データごとに削成および展開することを特徴とする、請求項1に記載のデータ処理方法。
  10. 前記記録解析制御部は、樹状化データ構造をパルス信号へ変換する方法、および、伝達記録されたパルス信号から樹状化構造を検索、構築するためのデータ入出力が実行できること制御方法として、樹状化データ構造によるデータマスキングを回路に施すことによって、他のデータの削成もしくは展開によるデータの縮小や広がりを変更させることによって次の論理制御スイッチを入れることが実行できること、すなわち、樹状化データ構造へ変換することによって、それぞれの単一したデータだけでなく、音データと論理データ、画像データと制御データなどのように、いくつもの種類の異なるデータを複合して、一つの樹状化データ構造で表し存在させることが可能であり、前記記録解析制御部は本来のデータとしての分析保存確認検索機能と樹状化構造データの位置や周辺データの配置を変えることにより制御回路として振舞う機能を両方持つことを特徴とする、請求項1に記載のデータ処理方法。
  11. 前記データ情報は、画像、音、論理信号、制御信号であることを特徴とする、請求項1〜10に記載のデータ処理方法。
  12. データ処理装置に入力したデータ情報を、
    該データ情報の情報量を削成する情報量削成部と、
    該情報量削成部で削成したデータ情報を復元する展開部と、
    からなる処理部で可逆処理するデータ処理装置であって、
    前記処理部は、複数のセルから形成した処理層を重層させてなるとともに、
    前記情報量削成部は、前記データ情報を有する前記複数のセルごとに単位処理を行い、
    前記単位処理は、前記セルに隣接するセル群からのデータの同値性と距離に応じて重みによって識別処理し、前記セルの時間軸上に存在するデータ位置が停止するまで、前記処理層の下層から上層へ向けて順に各処理層ごとに前記セルを削成し、データ情報量を削減させ、それらのデータを記録解析制御部において処理することを特徴とするデータ処理装置。
  13. 前記セルの削成の有無を判断しなければならないセルを中心セルとし、該中心セルの周りに存在する複数のセル群をグループとし、該グループは、神経細胞シナプスの働きを簡略化および単位化したものであり、前記セルを組み合わせることで、並列処理を可能とすることを特徴とする、請求項12に記載のデータ処理装置。
  14. 前記情報量削成部は、さらに、前記処理層に留まった前記中心セルを前記処理層に対して垂直となるように連結した直線の端点に位置する前記中心セルを削成することを特徴とする、請求項12に記載のデータ処理装置。
  15. 前記セルは、前記データ情報の削成状況を記録することを特徴とする、請求項12に記載のデータ処理装置。
  16. 前記情報量削成部は、n次元空間上のn次元の前記データ情報を、n+1次元空間上のn−1次元複合体のデータ情報に削成することを特徴とする、請求項12に記載のデータ処理装置。
  17. 前記情報量削成部は、n+1次元空間上のn−1次元の前記データ情報を、2n−1(n+1)次元空間上の0次元の点状データ情報に削成することを特徴とする、請求項12に記載のデータ処理装置。
  18. 前記識別処理は、重みをつけて加算する加重処理とすることを特徴とする、請求項12に記載のデータ処理装置。
  19. 前記展開部は、前記処理層の上層から下層に向けて順に、削成した前記セルを復元することを特徴とする、請求項12に記載のデータ処理装置。
  20. 前記処理部は、前記データ情報を、同系データごとに削成および展開することを特徴とする、請求項12に記載のデータ処理装置。
  21. 前期記録解析制御部は、樹状化データ構造をパルス信号へ変換する装置、および、伝達記録されたパルス信号から樹状化構造を検索、構築するためのデータ入出力が実行できること制御方法として、樹状化データ構造によるデータマスキングを回路に施すことによって、他のデータの削成もしくは展開によるデータの縮小や広がりを変更させることによって次の論理制御スイッチを入れることが実行できること、すなわち、樹状化データ構造へ変換することによって、それぞれの単一したデータだけでなく、音データと論理データ、画像データと制御データなどのように、いくつもの種類の異なるデータを複合して、一つの樹状化データ構造で表し存在させることが可能であり、前記記録解析制御部は本来のデータとしての分析保存確認検索機能と樹状化構造データの位置や周辺データの配置を変えることにより制御回路として振舞う機能を両方持つことを特徴とする、請求項12に記載のデータ処理装置。
  22. 前記データ情報は、画像、音、論理信号、制御信号であることを特徴とする、請求項12〜21に記載のデータ処理装置。
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