JP5064769B2 - Compact container - Google Patents
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Description
本発明は、容器本体のヒンジ片と蓋体のヒンジブロックとの回動を利用した摩擦作用で、安定したフリーストップ機能を実現するコンパクト容器に関する。 The present invention relates to a compact container that realizes a stable free stop function by a frictional action using the rotation of a hinge piece of a container body and a hinge block of a lid.
容器本体のヒンジ片と蓋体のヒンジブロックに一連に形成したピン孔にヒンジピンを挿通し、容器本体のピン孔とヒンジピンおよび蓋体のピン孔とヒンジピンとの回動摩擦を利用して蓋体を任意の位置に保持するフリーストップ機能を実現したコンパクト容器として、例えば特許文献1、2が知られている。
The hinge pin is inserted into a pin hole formed in a series on the hinge piece of the container body and the hinge block of the lid body, and the lid body is removed using the rotational friction between the pin hole and hinge pin of the container body and the pin hole and hinge pin of the lid body. For example,
特許文献1の「コンパクト容器」では、左右一対のヒンジ軸挿通穴の中心軸を同一直線上に重ならないようずらして設け、蓋体を回動させると、そのずれによって蓋体を両側で支受するヒンジ軸にたわみ変形が生じ、ヒンジ軸挿通穴とヒンジ軸との摩擦抵抗が高まることによりフリーストップ機能が実現されている。
In the “compact container” of
特許文献2では、軸部材に設けた溝部と緩衝部材の弾力とにより、蝶番軸と軸孔面との間に発生する摩擦抵抗によりフリーストップ機能を得ている。
特許文献1では、傾斜をもって容器本体および蓋体にヒンジ軸挿通穴を形成するため成形に手間がかかり精度も要求される。また、双方のヒンジ軸挿通穴を斜めに連通させてヒンジ軸を挿通させるため組み立て効率が低下する。さらに、蓋体の回動時にヒンジ軸全体のたわみ性を発生させるために、ヒンジ軸がヒンジ軸挿通穴内で固定されるよう、圧力を加えて挿通し摩擦抵抗を発生させる必要がある。このため組み立てに手間がかかる。
In
一方、特許文献2では、蝶番ピンに溝部を設け、外周表面に被覆を施すため成形に手間がかかる。また、蝶番ピンが挿通孔と摩擦抵抗を有するため、圧力を加えて押し込む必要があり組み立てに手間がかかる。さらに、特許文献1および特許文献2のいずれの技術も、ヒンジ軸とヒンジ軸挿通穴または蝶番軸と軸孔面との摩擦抵抗によりフリーストップ機能を実現しているため、蓋体が大きく重量がある場合に、これらの機構だけではフリーストップ機能を長期に渡り維持することが難しかった。
On the other hand, in
本発明は上記従来の課題に鑑みて創案されたものであって、加工や組み立てが簡単な機構であって、かつ蓋体の重量が大きい場合でもフリーストップ機能を実現し、維持することが可能なコンパクト容器を提供することを目的とする。 The present invention was devised in view of the above conventional problems, and is a mechanism that is easy to process and assemble, and can realize and maintain a free stop function even when the weight of the lid is large. An object is to provide a compact container.
本発明にかかるコンパクト容器は、容器本体に形成される一対のヒンジ片と蓋体に形成されこれらヒンジ片の間に配設されるヒンジブロックとにわたって一連に形成されたピン孔に、ヒンジピンを挿通させて、該容器本体に該蓋体を回動自在に設けたコンパクト容器において、互いに対向する上記ヒンジブロックと少なくともいずれか一方の上記ヒンジ片の間に上記ヒンジピンが挿通されて設けられ、これらヒンジブロックとヒンジ片との挟圧による厚さ方向の弾性変形によりこれらヒンジブロックやヒンジ片との間に生じる回動摩擦力で上記蓋体に回動摩擦を与えるOリングと、上記ヒンジブロックおよび上記ヒンジ片のいずれか一方のピン孔の周囲に設けられ、上記Oリングの位置を保持する保持部とを、備えたことを特徴とする。 In the compact container according to the present invention, a hinge pin is inserted into a pin hole formed in a series over a pair of hinge pieces formed on the container body and a hinge block formed between the hinge pieces. In the compact container in which the lid is rotatably provided on the container body, the hinge pins are inserted between the hinge blocks facing each other and at least one of the hinge pieces. An O-ring that imparts rotational friction to the lid body by rotational frictional force generated between the hinge block and the hinge piece by elastic deformation in the thickness direction due to clamping pressure between the block and the hinge piece, the hinge block, and the hinge piece And a holding portion that is provided around one of the pin holes and holds the position of the O-ring.
本発明にかかるコンパクト容器にあっては、容器本体のヒンジ片と蓋体のヒンジブロックとの回動を利用した摩擦作用で、安定したフリーストップ機能を実現できる。具体的には、ヒンジ片とヒンジブロックの間に設けたOリングの厚さ方向の弾性変形により生じるOリングとヒンジ片およびヒンジブロック間の回動摩擦力を利用して、蓋体を任意の位置に保持するものであるため、Oリングによって得られる回動摩擦力によりフリーストップ機能を強化でき、蓋体が重い場合にもフリーストップ機能を容易に確保できる。さらに別部品のOリングを変更、交換することにより、蓋体の重量変更に対応したフリーストップ機能を容易に実現することができ製品の多様化に対応できる。保持部によりOリングを保持でき、Oリングを挟圧しながらヒンジブロックをヒンジ片の間に挿入する際にもOリングが移動したり脱落することがなく、効率的に組み立てを行うことができる。 In the compact container according to the present invention, a stable free-stop function can be realized by the frictional action using the rotation of the hinge piece of the container body and the hinge block of the lid. Specifically, the lid can be moved to an arbitrary position by utilizing the rotational friction force between the O-ring and the hinge piece and the hinge block generated by elastic deformation in the thickness direction of the O-ring provided between the hinge piece and the hinge block. Therefore, the free stop function can be strengthened by the rotational friction force obtained by the O-ring, and the free stop function can be easily secured even when the lid is heavy. Furthermore, by changing or replacing the O-ring of another part, a free stop function corresponding to the weight change of the lid can be easily realized, and it is possible to cope with diversification of products. The O-ring can be held by the holding portion, and even when the hinge block is inserted between the hinge pieces while sandwiching the O-ring, the O-ring does not move or drop off, and the assembly can be performed efficiently.
以下に、本発明にかかるコンパクト容器の好適な一実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。本実施形態にかかるコンパクト容器1は基本的には、図1〜図3に示すように、容器本体2に形成される一対のヒンジ片3と、蓋体4に形成されてこれらヒンジ片3間に配設されるヒンジブロック5とにわたって一連に形成されたピン孔部6a,6bに、ヒンジピン7を挿通させて、容器本体2に蓋体4を回動自在に取り付けたコンパクト容器1において、互いに対向するヒンジブロック5と一対のヒンジ片3の間にヒンジピン7が挿通されて設けられ、これらヒンジブロック5とヒンジ片3との挟圧による厚さ方向の弾性変形によりこれらヒンジブロック5やヒンジ片3との間に生じる回動摩擦力で蓋体4に回動摩擦を与えるOリング8と、ヒンジ片3のピン孔部6aの周囲に設けられOリング8の位置を保持する保持部9とを備えて構成される。
Hereinafter, a preferred embodiment of a compact container according to the present invention will be described in detail with reference to the accompanying drawings. As shown in FIGS. 1 to 3, the
容器本体2は合成樹脂材で成形され、化粧皿11を収納する収納凹所12を区画形成する周壁13の前面部13a中央には、凹部14が形成される。凹部14には、回動操作されて蓋体4を押し上げて、蓋体4と容器本体2の係止を解除するフックピース15が取り付けられている。周壁13の前面部13aには、凹部14へ突設して、蓋体4を容器本体2に係止するフック用突起20が形成される。また周壁13の後面部13bには、左右両端から後方へ突出させて一対のヒンジ片3が一体形成される。各ヒンジ片3には、これらを左右方向に貫通して、これらに挿入される左右一対のヒンジピン7をそれぞれ支持するためのピン孔部6aが形成される。
The
鏡板16が下面側に取り付けられる蓋体4も合成樹脂材で成形され、その平面外形輪郭は、当該蓋体4を容器本体2上に重ね合わせたときにその下面が容器本体2の周壁13上端に当接するように、容器本体2の平面外形輪郭に概ね一致させて形成される。これにより、容器本体2の凹部14にはその上方から蓋体4の前端4aが覆い被さる。蓋体4の前端4aには、周壁13の前面部13aに沿って垂下させて、フック片21が形成される。フック片21は、フック用突起20に係合される。また蓋体4の後端4bには、その下面からヒンジ片3間に垂下させて、ヒンジブロック5が一体成形される。
The
ヒンジブロック5には、その左右方向中央側から左右両端部それぞれに向かって、ヒンジピン7が挿入されるピン孔部6bが形成される。そして、左右のヒンジ片3のピン孔部6aとピン孔部6bが左右方向に一連に連通され、ヒンジピン7が挿通されることで、容器本体2に、これを開閉する蓋体4が回動自在に取り付けられる。
The
左右のヒンジ片3のヒンジブロック5に面する各ピン孔部6aの周囲には、Oリング8を保持する保持部9が一体的に突設して成形される。保持部9は、ピン孔部6aと同心円の円柱状の凸部であり、その中心部をピン孔部6aが貫通している。保持部9には、その外周に密着させてOリング8が環装されて保持される。したがって、本実施形態におけるOリング8は保持部9を介してその内方にヒンジピン7が挿通される。Oリング8は、ヒンジ片3とヒンジブロック5との挟圧により弾性変形を生じるゴム材又は合成樹脂材で成形される。これにより、Oリング8とヒンジ片3およびヒンジブロック5との間に適度な回動摩擦力が設定される。Oリング8の厚さは、Oリング8がヒンジ片3とヒンジブロック5の間でこれらに挟圧されてその厚さ方向に弾性変形した状態で、保持部9がヒンジブロック5と当接しないように設定される。Oリング8は、その弾性係数や、表面の平滑度、ヒンジ片3やヒンジブロック5との接触面の大きさを変えることにより、要求される蓋体4と容器本体2の回動摩擦力が設定される。このため、Oリング8の変更だけで容易に蓋体4の重量の違い応じた回動摩擦力を得ることが可能となりフリーストップ機能が容易に実現できる。
Around each
本実施形態においては、ヒンジブロック5の左右のピン孔部6bの周囲にOリング8の摺接部10が段差部として形成される。摺接部10の段差量は、Oリング8の弾性変形時の厚さより小さく設定される。摺接部10はヒンジブロック5の下端部から、Oリング8に接する範囲で形成される。ヒンジ片3間に、ヒンジブロック5を配置し、摺接部10とヒンジ片3でOリング8を挟圧して弾性圧縮させることにより、Oリング8とヒンジブロック5およびヒンジ片3間に回動摩擦力が発生する。
In the present embodiment, the sliding
本実施形態にかかるコンパクト容器1の作用について説明する。ピン孔部6aと保持部9を有するヒンジ片3を一体化して容器本体2を樹脂成形する。ピン孔部6bおよび摺接部10を有するヒンジブロック5を一体化して蓋体4を樹脂成形する。そして、成形された左右のヒンジ片3の保持部9に各々Oリング8を環装する。ヒンジブロック5の摺接部10とヒンジ片3とでOリング8を挟圧して弾性変形させながらヒンジブロック5をヒンジ片3間に挿入し、ピン孔部6aとピン孔部6bを左右方向に一連に連通させる。左右のピン孔部6aからピン孔部6bへ、それぞれヒンジピン7を挿通して、容器本体2と蓋体4をヒンジピン7で回動自在に連結しコンパクト容器1を組み立てる。
The operation of the
閉止状態のコンパクト容器1の蓋体4を開放するときには、容器本体2の凹部14のフックピース15を押し込んで回動させ、これにより蓋体4を上方に押し上げてフック片21をフック用突起20から離脱させて係止を解除する。次いで、挟圧されたOリング8とヒンジ片3およびヒンジブロック5との回動摩擦力に抗して蓋体4を、ヒンジピン7を中心として回動させ、開放状態にする。開放状態における蓋体4は、弾性変形したOリング8とヒンジ片3およびヒンジブロック5との間の摩擦力により、任意の位置でその開放状態が保持されフリーストップ機能が実現される。閉止状態にする場合は、開放状態の蓋体4を、Oリング8とヒンジ片3およびヒンジブロック5間の回動摩擦力に抗してヒンジピン7を中心に回動させて押し下げる。蓋体4を閉じて容器本体2に当接させると、蓋体4のフック片21が、周壁13のフック用突起20に係合して蓋体4は閉止状態となる。
When the
以上説明したように、本実施形態にかかるコンパクト容器1にあっては、ピン孔部6a、6bとヒンジピン7との回動摩擦力を利用すると同時に、ヒンジ片3とヒンジブロック5の間に設けたOリング8の厚さ方向の弾性変形により生じるOリング8とヒンジ片3およびヒンジブロック5間の回動摩擦力を利用して、蓋体4を任意の位置に保持するものであるため、背景技術に比べ、ヒンジピン7とヒンジ孔6a、6bとの回動摩擦力を小さくでき、ヒンジピン7のピン孔部6a、6bへの挿通圧力を低減できて、組み立て作業が容易になる。また、Oリング8によって得られる回動摩擦力によりフリーストップ機能を強化でき、蓋体4が重い場合にもフリーストップ機能を容易に確保できる。さらに別部品のOリング8を変更、交換することにより、蓋体4の重量変更に対応したフリーストップ機能を容易に実現することができ製品の多様化に対応できる。
As described above, in the
本実施形態においては、保持部9によりOリング8を保持でき、Oリング8を挟圧しながらヒンジブロック5をヒンジ片3の間に挿入する際にもOリング8が移動したり脱落することがなく、効率的に組み立てを行うことができる。
In the present embodiment, the O-
図4には上記実施形態の変形例が示されている。本実施形態では、保持部9がヒンジブロック5に設けられる。保持部9はピン孔部6bの周囲に設けられた円形の凹部として形成される。保持部9の外径はOリング8が収まるように、Oリング8の外径より多少広めに設定される。従って、本実施形態において、Oリング8には、ヒンジピン7が直接挿通される。保持部9の深さは、ヒンジ片3間にヒンジブロック5が配置された状態で、ヒンジブロック5がヒンジ片3に当接しないよう設定される。
FIG. 4 shows a modification of the above embodiment. In the present embodiment, the holding
本実施形態においては、ヒンジ片3に保持部9を設ける必要がなくなり、ヒンジ片3の成形が簡略化される。また、保持部9へ挿入するだけでOリング8を保持できるため装着作業が容易であり、Oリング8の位置保持も確実になる。さらに、外観的にOリング8の大部分が隠蔽され見栄えが良くなる。このような変形例にあっても、前述の実施形態と同様の効果が得られることは勿論である。なお、ヒンジブロック5の保持部9をピン孔部6bと同心円の円柱状の凸部として設け、ヒンジ片3に摺接部10として段差部を設けても良い。
In this embodiment, it is not necessary to provide the holding
ところで、上記実施形態にあっては、左右のヒンジ片3とヒンジブロック5の間にそれぞれOリング8を設けたが、左右いずれか一方のヒンジ片3とヒンジブロック5の間にのみOリング8を設けてもよい。また、Oリング8の形状を円形としたがその他の環状形態としてもよく、保持部9はOリング8に対応させた溝状に形成しても良い。
In the above embodiment, the O-
1 コンパクト容器
2 容器本体
3 ヒンジ片
4 蓋体
5 ヒンジブロック
6 ピン孔
7 ヒンジピン
8 Oリング
9 保持部
DESCRIPTION OF
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