JP5032880B2 - 音環境評価方法 - Google Patents

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Description

本発明は、音環境評価方法に関する。
室内等の音環境を評価する方法として、単音節の語音を呈示音とし、評価対象の音環境下で、その呈示音の了解度を求め、その了解度に基づいて音環境を評価する単音節明瞭度試験は、従来より知られている。また、音声の明瞭度を数値としてあらわすSTI(Speech Transmission Index)と呼ばれる評価手法も従来より知られている。
特開平10−254487号公報
しかしながら、ヒトの耳で実際に音声を聞いて比較してみると違いを認識できる複数の音環境が、上記のような単音節明瞭度試験では、同じ音環境であると評価されてしまうことがある。
本発明は、このような問題点に鑑み、音環境を従来よりも高い精度で評価することができる音環境評価方法を提供することを課題とする。
発明者らは、音声が、劣化しても了解可能な冗長性をもっていること、そして、音環境によって音声の劣化の性質が異なるという事実に着目して、本発明を完成させた。
即ち、上記の課題は、語音からなる基準音を劣化処理した劣化処理音を呈示音として用い、評価対象の音環境下での前記劣化処理音の了解度を求め、その了解度に基づいて音環境を評価することを特徴とする音環境評価方法によって解決される。なお、ここでいう「劣化処理」は、基準音を周波数領域及び/又は時間領域において劣化させる処理を行うものであるのがよいが、必ずしもそれに限られるものではない。
ヒトとヒトのコミュニケーションに用いられる音声は、冗長性をもっており、例えば、単音節「あ」という語音が、図2に示すように、A,B,Cという要素をもち、そのうちのいずれか二つ以上の要素が欠落してしまうとその語音を了解できなくなるが、いずれか一つの要素が欠落しただけであれば、音声のもつ冗長性によって、その語音を了解することができるとする。また、評価対象の音環境は、A,B,Cのうちのいずれか一つの要素を欠落させる性質をもっているとする。
そして、図2(イ)に示すように、呈示音として、A,B,Cの要素をもつもの、即ち基準音そのものを用いると、高い了解度が得られたとする。しかし、その結果だけでは、音環境がどの要素を欠落させる性質をもっているのかを特定することはできない。
一方、図2(ロ)に示すように、呈示音として、要素Aを劣化処理によって欠落させたものを用いると、高い了解度が得られ、また、図2(ハ)に示すように、呈示音として、要素Cを劣化処理によって欠落させたものを用いると、低い了解度か、了解不可の結果が得られたとする。すると、それらの結果から、その音環境は、Aを劣化させる性質をもった音環境であると特定することができる。
つまり、呈示音として、語音からなる基準音の冗長性を構成するいずれかの要素を欠落させる劣化の処理をしたものを用い、評価対象の音環境下でのその呈示音の了解度を求めることにより、音環境がどのような要素を欠落させる性質をもっているのかを突き止めることができ、それによって、劣化処理をしない呈示音だけでは評価が困難な音環境の評価をすることが可能になる。
本発明は、以上のとおりのものであるから、単音節明瞭度試験による評価では差異を確認することができないような音環境であっても、差異を確認することができて、音環境を高い精度で評価することができる。
しかも、STIとの関係においては、STIの指標では、音環境中に存在する種々の音声劣化原因を特定できず、また、時間的にランダムな妨害や、絶対的な音エネルギーの増減等についても取扱いが困難であるところ、本発明の評価方法によれば、音環境中に存在する音声劣化原因の特定が可能になって評価精度を高めることができ、時間的にランダムな妨害や、絶対的な音エネルギーの増減等についてもその取扱いを容易にすることができる。
本発明の評価方法は、実際の音環境下で実施することはもちろん可能であるが、PC内で処理した音声をヘッドフォンで聴取するという方法で実施することも可能である。本実施例では、後者の方法を採用した。
実施方法では、音環境として、残響の全くない音環境と、残響のある特定の音環境との2種類を用意した。基準音は、日本電信電話(株)と東北大学電気通信所が著作権を有する親密度別単語了解度試験用音表に収録されている単音節音声ファイルのうち、女性話者による100音を用いた。
劣化処理は、
・ カットオフ周波数2400Hz(−48dB/oct.)の低域通過フィルタと、
・ Schroederによって考案されたModulated Noise Reference Unit(以下「MNRU」という)処理(M.R.Schroeder,J Acoust Soc Am.44,1735−36,1968.)
の二種類を用いた。MNRU処理は、元の信号と、符号(±)をランダムに変化させた信号とを足し合わせるもので、S/N比は−6dBとした。
そして、基準音を低域通過フィルタで劣化処理したものを各音環境下において呈示し、聴覚正常な男性一名にヘッドフォンで聴取させ、その了解度を求めた。呈示の方法は、信号を、1kHzのキャリブレーション信号から求めた30dBSLの設定で、ヘッドフォンより3秒ごとに呈示することにより行った。なお、残響等の影響も含めて評価するため、実際に聴取する信号は30dBSLにはなっていない。100音節の呈示順序はランダムとした。
また、上記のMNRU処理によって劣化処理したものについても、同様に、各音環境下における了解度を求め、更に、劣化処理をしていない基準音そのものについても、同様に、各音環境下における了解度を求めた。
その結果を図1(イ)(ロ)に示す。同図に示すように、劣化処理をしていない音声(○)については、残響のない音環境(オリジナル)と、残響のある特定の音環境(ルーム)とで、了解度に差異を確認することはできなかった。即ち、劣化処理をしていない音声による方法では、残響のない音環境(オリジナル)と、残響のある特定の音環境(ルーム)とが、同じ音環境であると評価されてしまう。
これに対し、MNRU処理をした音声(×)では、図1(ロ)のグラフに示すように、残響のある特定の音環境(ルーム)では、残響のない音環境(オリジナル)に比べて、10ポイント程度の了解度の低下が見られた。これは、MNRU音声に残存していた冗長度が音環境(ルーム)の残響によって減じられたことによるものであると考えられる。即ち、MNRU処理をすることにより、残響のない音環境(オリジナル)と、残響のある音環境(ルーム)とが、異なる音環境であると評価され、音環境を高い精度で評価することができる。
一方、低域通過フィルタで処理した音声(+)では、図1(イ)のグラフに示すように、残響のない音環境(オリジナル)と、残響のある音環境(ルーム)とで、了解度に差異を確認することはできなかった。これは、残響による音圧の増加が、高域の減衰による了解度の低下を補っていることによるものと考えられる。このことは、振幅を考慮しないSTI等の指標では、音環境の評価が困難であることを示唆している。また、劣化処理をした音声であっても、残響のない音環境(オリジナル)と、残響のある音環境(ルーム)とが、同じ音環境であると評価されてしまうこともあるということであり、使用する劣化処理法の種類についても、評価しようとする音環境との関係で、選定をする必要がある。
以上に、本発明の実施例を示したが、本発明はこれに限られるものではなく、発明思想を逸脱しない範囲で各種の変更が可能である。例えば、上記の実施例では、基準音として単音節の語音を用いた場合を示したが、本発明方法では、単語や文章からなる語音を基準音として用いることも可能であるし、また、劣化処理についても、評価しようとする音環境との関係で、劣化させる強弱の程度の異なるものを使用したり、種類の異なる劣化処理方法を用いることなども可能である。
また、上記の実施例では、了解度の違いによって評価を行った場合を示したが、同じ劣化処理方法において、種々のひずみをもった音声を聴取させ、特定の了解閾値、例えば50%の了解率が得られるひずみの強さをもって評価対象の音環境の音響レベルとする評価手法など、種々の評価手法に構成することも可能である。
更に、上記の実施形態では、呈示音の聴取を、聴覚正常者が行う場合を示したが、難聴者が行うようにしてもよい。また、冗長性の劣化処理を数値化・一般化することで、ヒトを介さない評価方法、評価システムとして構成することも可能である。
図(イ)(ロ)はそれぞれ、実施方法によって得られた結果を示すグラフ図である。 図(イ)〜図(ハ)は、発明概念の理解を容易にするための模式図である。

Claims (1)

  1. 語音からなっていて、冗長性を有し、残響のない音環境において了解可能であると共に、評価しようとする特定の音環境において了解可能で、残響のない音環境であるか、前記特定の音環境であるかによって、了解度に差異を確認することのできないものを、基準音とし、
    該基準音に対しその冗長性を減じる特定の劣化処理が施された劣化処理音を用い、前記特定の音環境における該劣化処理音の了解度と、残響のない音環境における劣化処理音の了解度とを求め、
    前記特定の音環境における該劣化処理音の了解度が、残響のない音環境における該劣化処理音の了解度よりも低下したのを確認したとき、前記特定の音環境を、前記劣化処理音に残存していた冗長度を減じる性質をもった音環境である、と評価することを特徴とする音環境評価方法。
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