JP5032122B2 - 聴覚人工器官内における遅延した刺激 - Google Patents

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Description

本発明は、一般に、聴覚人工器官によって印加される電気的刺激の生成に関する。本発明は、蝸牛及び聴覚脳の刺激に使用するのに適しており、本発明については、これらの例示的な非限定的アプリケーションとの関連において説明するのが便利であろう。
マルチチャネルの蝸牛インプラントの初期の信号処理設計においては、電極刺激を制御するべく、第2フォルマント(F2)とピッチ(F0)を抽出していた。F2の周波数によって、電極刺激の場所を制御し、F0によって、刺激のレートを制御していたのである(1ピッチ周期当たり、1つの電極のみを刺激していた)。第1フォルマント(F1)を抽出すると共に、それぞれのピッチ周期ごとに、対応した第2の刺激電極を追加することにより、改善が施されている。米国特許第5,271,397号明細書に記載されているMULTIPEAK stimulation strategyにおいては、3つの固定電極の刺激を追加することにより、高周波情報を追加しているが、刺激時間は、依然として、音声スピーチの場合には、F0によって制御されており、非音声スピーチの場合には、ランダムである。
豪州特許第657,959号明細書に記載されているSpectral Maxima Sound Processor(SMSP)strategyと米国特許第5,597,380号明細書に記載されているSPEAK strategyは、固定した刺激レートと、音響スペクトルにおける最大値に対応した刺激電極を使用している点が、その他のものとは異なっている。米国特許第4,207,441号明細書には、別の固定レート方式であるCISについて記載されている。この方式においては、少数の電極のすべてを刺激することにより、音響スペクトルを表している。最近、以上の方式のすべてを実行可能なACE方式が開発されており、SMSP戦略について、いくつかの刺激の順序付け(「最大〜最小」及び「最小〜最大」を含む振幅の順序付け(この場合には、最大値の振幅によって、それぞれの分析サイクルにおける刺激の順序付けを制御している)及び周波数特定性(tonotopic)順序付け(この場合には、刺激の順序付けは、「最高周波数〜最低周波数」である)が検討されている(Vadali他による「Multichannel cochlear implant speech processing: Further variations of the spectral maxima sound processor strategy」(Annals of Otology、Rhinology & Laryngology、Supplement 166、第104巻、第9号、第2部、378〜381頁、1995年)。周波数特定性順序付け方式は、雑音中のスピーチ認識において、わずかな改善を示している。SPEAK及びACE方式は、いずれも、既定のものとして周波数特定性順序付け方式を使用している。
最近のその他の進展は、国際特許出願第02/096153号(WO 02/096153)明細書に記述されている「A peak−derived timing stimulation strategy for a multi−channel cochlear implant」、国際特許出願第01/99470号(WO 01/99470)に記述されている「Sound processor for a cochlear implant」(これは、「Travelling Wave Strategy(進行波方式)」と呼ばれている)、並びに、国際特許出願第PCT/AU03/00639号(PCT/AU03/00639)明細書に記述されている「Generation of electrical stimuli for application to a cochlea」である(これは、「STAR」と呼ばれている)。これらの方式においては、フィルタを使用することにより、到来するオーディオ信号に関する空間/時間情報を抽出した後に、フィルタリング済みの信号の特性に基づいて、聴覚神経をときどき刺激している。進行波方式(Travelling Wave Strategy)及びSTARも、進行波の遅延を導入することにより、励起のタイミングを制御している。
聴覚脳幹インプラントは、人間のための代替聴覚人工器官であり、通常は、蝸牛神経核内に埋植される。聴覚脳インプラントは、下丘(中脳)及び聴覚皮質を含む聴覚系の任意の領域を刺激するための装置である。これらは、一般に、線形構造の蝸牛電極ではなく、グリッドパターンを有する電極のクラスタとして構築されている。電極を聴覚脳内に外科的に配置し、電極に周波数を割り当てできるように、埋植された電極の「場所/ピッチ」の等価性を判定した後に、蝸牛インプラントと類似した刺激方式を使用して刺激する。
正常な聴力を有する聞き手の応答によく似た聴覚脳ニューロンの応答を結果的に得ることができる聴覚人工器官アレイによって印加される刺激を生成する方法及びシステムを提供することが要望されている。
又、既知の電極刺激生成方法及びシステムの1つ又は複数の欠点を改善又は克服可能な聴覚人工器官によって印加される刺激を生成する方法及びシステムを提供することが要望されている。
本発明の一態様は、到来する音響信号に応答し、刺激装置のアレイを含む聴覚人工器官によって刺激を生成する方法を提供しており、この方法は、アレイ内において起動される刺激装置と、これらの装置の起動時間と、を判定する段階と;信号の低振幅成分を表している装置の起動が、信号の高振幅成分を表している近接した装置の起動よりも遅延するように、時間的な調節を起動時間に適用する段階と;を含んでいる。
聴覚人工器官は、蝸牛内に埋植可能であり、線形のアレイを形成している。或いは、この代わりに、聴覚人工器官は、聴覚脳内に埋植可能であり、線形アレイの形態にマッピングされたグリッドを形成可能である。
起動時間の時間的な調節は、振幅の側抑圧に類似した方式によって導出される遅延を使用して判定可能である。振幅の側抑圧の場合には、特定の周波数成分の振幅を、それを取り囲んでいる成分の振幅によって決定される量だけ、低減している。一方、この時間的な調節方式においては、この代わりに、取り囲んでいる成分の振幅により、特定の周波数成分の刺激に遅延を導入している。これを「側時間遅延(lateral temporal delay)」と呼ぶ。
それぞれの刺激装置の起動時間は、レイテンシー関数に従って時間的に調節可能であり、これにより、近接した刺激の振幅の重み付けされた合計が、特定の電極によって印加される刺激の重み付けされた振幅を超過している場合に、その特定の装置について、時間的な調節を適用する。
一実施例においては、レイテンシー関数は、近接した装置によって印加される刺激にセンタリングされ、遅延なしの最小値に限定された制限を有するメキシカンハットの形状を定義している。
このレイテンシー関数
Figure 0005032122
は、次のように定義可能である。
Figure 0005032122
ここで、Axは、刺激電極xによって印加される刺激の振幅であり、aは、スケール因子であり、Nは、レイテンシー関数制約ている取り囲んでいるフィルタ帯域の数であり、g(y)は、電極の振幅A y に適用されるべき重み因子である。
非同時刺激が刺激装置のアレイによって印加されることを聴覚人工器官が必要としており、アレイの異なる装置によって印加される刺激の間に時間的な競合が存在している場合には、本方法は、高振幅の刺激を優先し、1つ又は複数の低振幅の刺激を破棄する段階を更に包含可能である。
非同時刺激が刺激装置のアレイによって印加されることを聴覚人工器官が必要としており、アレイの異なる装置によって印加される刺激の間に時間的な競合が存在している場合には、本方法は、高振幅の刺激を優先し、1つ又は複数の刺激スロットにより、1つ又は複数の低振幅の刺激に対して更なる時間遅延を適用する段階を更に包含可能である。
本発明の一実施例においては、刺激装置のアレイは、1つ又は複数の電極を含んでおり、それぞれの電極は、刺激パルスの印加によって起動される。
別の実施例においては、刺激装置のアレイは、既定の場所においてユーザーに薬物を供給する1つ又は複数の薬物供給ユニットを含んでいる。薬物供給ユニットは、流体マイクロチャネルとして実現可能である。
本発明の別の態様は、刺激装置のアレイを含む聴覚人工器官によって印加される刺激を生成するシステムを提供しており、このシステムは、アレイ内の刺激装置を選択的に起動するスティミュレータユニットと、受信した音響信号を処理し、前述の方法を実行することによってスティミュレータユニットの動作を制御するプロセッサと、を含んでいる。
刺激装置が電極である本発明の実施例においては、スティミュレータユニットは、刺激パルスを電極に選択的に印加することによって1つ又は複数の電極を起動するべく機能可能である。
刺激装置が薬物供給ユニットである本発明の実施例においては、スティミュレータユニットは、薬物保存装置と、薬物保存装置内に保存されている薬物を薬物供給ユニットを通じてユーザーに供給する薬物供給ポンプと、を包含可能である。
本発明の更なる態様は、刺激装置のアレイを含む聴覚人工器官によって印加される刺激を生成するシステムにおいて使用されるプロセッサを提供しており、このシステムは、アレイ内の刺激装置を選択的に起動するスティミュレータユニットを含んでおり、プロセッサは、受信した音響信号を処理し、前述の方法を実行することによってスティミュレータユニットの動作を制御するデジタル信号処理手段を含んでいる。
神経生理学の記録は、関連性の乏しい情報よりも対象の周波数を高速で処理する動的な方式により、蝸牛神経核(脳幹内における聴覚処理の第1段階)が周波数情報をタイミング情報に変換していることを示唆している。これは、抑制と興奮の相互作用を通じて実現される。「対象の周波数」とは、取り囲んでいる周波数よりもその振幅が大きい周波数のことである。本発明は、腹側蝸牛神経核内の細胞外及び細胞内の記録から得られた生理学的データに基づいて、レイテンシーモデルによって刺激のタイミングを変更可能な聴覚人工器官により、蝸牛、聴覚脳幹、又は聴覚脳のその他の領域に印加される刺激を生成する。低振幅周波数帯において、蝸牛インプラント又は聴覚脳インプラントの刺激装置の励起を、その隣接する高振幅周波数帯よりも遅延させている。
本発明を適用可能な一般的な音響処理方式は、蝸牛インプラント又は聴覚脳インプラントの刺激のために現時点において実装又は提案されている任意の方式であってよい。以下においては、これらの方式を「ベース」方式と呼ぶこととする。具体的には、到来する音響信号の特性に基づいて正確な時間で電極を刺激する方式が好ましいであろう。これらには、「Peak−Derived Timing Stimulation」方式、「Travelling Wave」方式、及びSTAR戦略が含まれる(但し、これらに限定されない)。
本発明は、既存の音響処理方式から結果的に得られる刺激シーケンスを処理することにより、刺激装置のアレイを含む聴覚人工器官によって印加される刺激を生成する方法を提供しており、この方法は、近接した装置の刺激振幅と比較したその刺激振幅に応じて装置の刺激時間に遅延を導入する段階を伴っている。刺激装置の起動時間は、ベース刺激方式及びレイテンシー関数によって通常使用されている時間から取得される。
生理学データは、重要ではない周波数に対して、(進行波を補償するために既に導入済みのものとは無関係に)遅延を導入すると、スピーチ内のフォルマントや雑音中の信号などの重要な情報が早期に脳に送られ、この結果、これらの識別が促進され、スピーチ認識が改善されることを示している。この処理に関与する神経要素は、雑音に対して最も良好に反応することから、この遅延は、雑音中のスピーチ認識にとって特に重要であろう。この遅延を蝸牛神経核間の相互抑制性接続を通じて更に改善するメカニズムも存在している。
VCN(Ventral Cochlear Nucleus:腹側蝸牛神経核)の星状母集団は、T及びD星状細胞に分かれている。D星状細胞は、抑制性であり、興奮性であるT星状ニューロンに対して突出していることが知られている。VCN内における細胞内生体内研究により、D星状ニューロンが、T星状細胞よりも大幅に短いレイテンシーを初期復極に対して示し、これは、短い第1スパイクレイテンシーにも反映されることが実証されている。D及びT星状細胞の形態的組織が付与された場合に、長期の抑制は、T星状ニューロン内のスパイクの規則性を低減可能であるが、データは、所与の周波数のトーンにおいて、D星状細胞からの高速持続時間抑制性入力により、その強度に応じて、トーンのものを下回る又は上回るCFによってT星状細胞の発火の開始を遅延させることができるという説得力のある証拠を提供している。これは、活動電位生成のタイミングをプレゼンテーションの周波数に関連付け可能であることを意味している。従って、所与の周波数において、D星状細胞は、異なるISO周波数ラミナ内に配置されている隣接するT星状細胞の発火を遅延させ、周波数識別用のタイミングキューを提供する。
D星状細胞の抑制は、持続時間(<10ms)とシナプス遅延(〜0.3ms)の両方において高速であり、広帯域刺激に対して最も反応する。これは、解剖学的に設けられた遅延ラインを必要とすることなしに、適切な神経遅延を確立する際に、決定的な役割を果たすことができる。D星状細胞を介した抑制は、雑音中において起動される可能性が高く、提案されているように、抑制が、T星状細胞内における規則的なチョッピング動作の維持に役割を果たしている場合には、興奮及び抑制のタイミング及び相互作用が、雑音が多い環境においては、信号検出にとって特に決定的なものとなろう。これは、雑音中における信号検出のみならず、コーディングの全体にとっても、重要であり、且つ、モノーラル及びバイノーラル情報のコーディングにおいて、解剖学的に設けられた遅延ラインの必要性を回避し、これよりも動的な組織を提供可能である。
正常な聴力を有する人間の聴覚経路内においては、抑制性接続が、この役割を果たしているのであろう。しかしながら、聴覚脳インプラントは、聴覚神経をバイパスし、これにより、この処理が行われる可能性を除去している。従って、刺激のレイテンシー制御を導入することにより、聴覚脳に対するこの動作が回復すると考えられる。又、聴力が低下している人物の抑制性経路は、一定期間にわたる聴覚入力の欠如に起因し、損なわれているという証拠が存在する。従って、この方式により、特に、雑音が存在する状況において、蝸牛インプラントユーザーのスピーチ認識を改善可能である。
以下の説明においては、本発明の刺激を生成する方法及びシステムの様々な特徴について更に詳細に参照している。本発明に関する理解を促進するべく、以下の説明においては、好適な実施例において本発明を示されている添付の図面を参照している。しかしながら、本発明は、添付図面に示されている好適な実施例に限定されるものではない。
まず、図1を参照すれば、処理済みの信号に応答し、刺激装置のアレイを含む聴覚人工器官によって印加される刺激を生成するシステムが概略的に示されている。この実施例においては、蝸牛内に埋植される電極アレイ1が、ケーブル2を介して、レシーバ/スティミュレータユニット(Receiver−Stimulator Unit:RSU)3に接続している。電極アレイの物理的な形態は、図示のものと異なったものであってよく、これは、装置と埋植の場所によって左右される。埋植されたシステムは、図示のように、好ましくは、チューニングされたコイルRFシステム5、6を介して、制御信号及びパワーを外部のスピーチプロセッサユニットから受信する。但し、経皮的な接続などの任意の代替接続法を利用することも可能であり、或いは、皮膚を通じた伝送を必要としない完全な埋植が可能な装置を使用することも可能である。
コイル6は、所望のシーケンス、タイミング、及び振幅において刺激パルスを印加することにより、RSU3が電極アレイ内の電極をアクティブにさせるべく、プロセッサ7によって変調された信号を伝達する。そして、プロセッサ7は、ユーザーが着用している、又はユーザー内に埋植された、マイクロフォン8から電気的なアナログ信号を受信する。本発明は、プロセッサの動作と、特に、電極を起動するための刺激シーケンスの後処理方法に関係している。
図2は、図1に示されているシステムの一変形を示しており、この場合には、電極アレイ1’は、蝸牛を完全にバイパスしている聴覚脳インプラントの一部を形成している。電極アレイ1’は、脳の基部において又は、聴覚経路内の更に高い位置において聴覚脳に直接装着されている。電極アレイ1’は、線形電極アレイの形態にマッピングされたグリッドを形成している。
図3は、プレフィルタリング及びADCブロック9、フィルタバンク10、刺激生成ブロック11、タイミングレイテンシーブロック12、刺激選択及び順序付けブロック13、及び音量成長関数ブロック14を含むプロセッサ7の様々な機能ブロックを示している。プレフィルタリング及びADCブロック9は、既知の電子回路及びアナログ信号サンプリング法を使用して実装可能であり、機能ブロック10〜14は、既知のデジタル信号処理法を使用して実装可能である。
ベース音響処理
音響は、マイクロフォン8によって記録される。マイクロフォンは、本質的に、到来する信号にプレエンファシスを適用可能である。この信号を低域通過フィルタリングすることによってサンプリングの際のエイリアシングを防止した後に、プレフィルタリング及びADCブロック9内のアナログ/デジタルコンバータによってサンプリングする。次いで、この信号に対して、この信号を異なる周波数を表すいくつかのチャネルに分割するベース音響処理を実行する10。CI−24Mの蝸牛インプラントを使用している本発明の実施例においては、最大で22個のチャネルを使用可能である。次いで、ベース音響処理システムは、刺激パルスの印加によって起動される電極を判定すると共に、この起動を実行するべき時間をも独自に判定する11。Peak−Derived Timing Stimulation方式の場合には、これらは、それぞれのフィルタリングされた波形がゼロ交差の間においてピークに到達する時間であり、Travelling Wave及びSTAR戦略の場合には、これらは、それぞれのフィルタリング波形の整流された又は閾値交差時間から抽出された時間に、それぞれの電極に導入されている進行波遅延を加えたものである。その他のベース刺激方式は、刺激時間を生成する独自の方法を具備している。
振幅に基づいた興奮時間レイテンシーの導入
フィルタバンク10内の隣接するフィルタ帯の振幅に対するそのフィルタ帯の振幅に基づいて、更なるレイテンシーを導入する。図4に示されている関数は、横方向の時間遅延を利用したレイテンシー関数の可能な形態を示している。これは、出力の振幅を変更する代わりに、出力のタイミングを調節していることを除いて、従来の側抑圧(この場合には、近接する周波数成分の振幅により、フィルタ帯の振幅を抑圧している)に類似した方式で機能する。従って、それぞれの電極の起動時間に適用される時間的な調節は、近接した電極によって印加される刺激の振幅から導出される。この図においては、刺激電極は、刺激電流パルスの印加によって起動されることになる電極を表している。
刺激電極に近接した電極の起動の時間は、次の式によって決定される。
Figure 0005032122
ここで、Txは、電極xを刺激する時間であり、Tbase(x)は、電極x用のベース方式の起動時間であり、
Figure 0005032122
は、その他の電極用の取り囲んでいるフィルタ帯に対するこのフィルタ帯の振幅の関係によって発生する時間的な遅延である。
このレイテンシー関数
Figure 0005032122
は、近接した電極によって印加される刺激の中心に置かれ、最小値はゼロすなわち遅延なしに制限されるという更なる制限を有するメキシカンハット形状を定義している。取り囲んでいる電極用のフィルタ帯の振幅の重み付けされた合計が、現在の電極の振幅を超過している場合に、遅延が導入されることになる。極大である電極の場合には、重み付けされた合計は、負となり、従って、更なる遅延は、追加されない。しかしながら、より大きな振幅を有する近隣の電極又は電極のグループが存在している場合には、起動時間が遅延されることになる。
Figure 0005032122
の式は、次の形態を有している。
Figure 0005032122
ここで、図4に示されているように、Axは、刺激電極xによって印加される刺激の振幅であり、aは、スケール因子であり、Nは、レイテンシー関数制約ている取り囲んでいるフィルタ帯域の数であり、g(y)は、それぞれの電極の振幅A y に適用されるべき重み因子である。レイテンシー関数は、電極アレイ内の限られた数の電極にのみ制約することも可能であり、或いは、アレイ内のすべての電極を包含することも可能である。Nの実際の値は、対象の聞き手、聴覚人工器官、及び聴覚環境に従って変化可能である。
図1に示されている電極アレイ1は、通常、22個の電極を含んでいるが、レイテンシー関数は、高振幅刺激が印加される電極に近接した制限された数の電極に制約されている。図4に示されている例においては、レイテンシー関数は、低周波数における4つの電極と、高周波数における5つの電極に制約されている(但し、これらの中の4つは、寄与していない)。図4は、代表的な蝸牛インプラント又は聴覚脳インプラント内における電極の模範的なサブセットを表していることを理解されたい。マルチ電極インプラントは、現時点においては、4〜22個の電極を含んでいるが、将来においては、更に多くの数の電極を包含可能である。本発明は、任意の数の電極を含むマルチ電極インプラントに適用可能である。
又、本発明のその他の実施例においては、低周波数及び高周波数側の様々な周波数範囲を含む様々な範囲及び形状のレイテンシー関数を使用可能であり、これは、様々な刺激電極において変化可能である。前述のレイテンシー関数は、本発明に使用するのに適したレイテンシー関数の可能な1つの形態に過ぎず、当業者であれば、信号の低振幅成分を表している電極の刺激を、信号の高振幅成分を表している近接した電極に対して遅延させるその他の関数を想起可能であることを理解されたい。
聴覚脳インプラントの処理方式は、前述の図4に示されているものに類似している。電極は、通常、線形構成にはなっておらず、従って、この方式は、通常、聴覚脳人工器官に規定された方法によって割り当てられ、且つ、図4に示されている電極アレイの形態にマッピングされた周波数を使用することにより、動作する。
更なる処理
電極刺激時間にレイテンシーを導入した後に、制御は、ベース刺激方式に戻される。到来する時間インターバルにおいて起動される電極を判定すると共に、競合の問題(この場合には、刺激選択および順序付けブロック13内において、複数電極の起動時間が同一であってよい)を処理するべく、電極の選択及び順序付けの実行を要するのは、この段階である。インプラントは、1秒当たりに提供可能な刺激の数によって制限されており、従って、この制限が遵守されることを電極の選択によって保証する必要がある。これを実行する手順は、通常、最大の刺激振幅を有する電極を選択するというものであるが、これは、ベース方式と、使用している人工器官によって左右される。
最新のインプラントは、複数電極が同時に起動しないことを必要としている。これが、競合を検討する理由である。又、これは、ベース方式によっても左右されるが、ベース方式がこの可能性を考慮していない場合には、高振幅刺激を優先し、低振幅刺激を破棄又は更に遅延可能である。非同時起動を必要としている聴覚人工器官によって提供される刺激を刺激スロットに分割可能である(この場合に、スロットは、許容されたそれぞれの起動時間ごとに、1つずつ存在している)。例えば、1秒当たり14,400パルスの最大刺激レートを具備したCI−24Mは、1秒当たり14,400個の刺激スロットを具備している。ベース方式により、刺激をこれらの刺激スロットに割り当てる。電極の競合を克服するべく導入する余分の遅延は、低振幅刺激を次のスロットにシフトさせることにより、実行可能である。次いで、次のスロットを検討し、複数の刺激がそのスロット内に存在している場合には、低振幅刺激を次のスロットにシフトさせる。この手順をそれぞれの刺激スロットについて継続する。刺激は、妥当な時間量を超過して延期された場合には、誤った刺激を回避するべく、破棄されることになる。この時間は、約0.5m秒であるが(これは、CI−24Mの約22個の刺激スロットに対応している)、これは、様々な電極及び様々な実装について変化可能である。
それぞれの電極選択のサイクルの後に、標準的な音量成長関数(Loudness Growth Function:LGF)と、音量成長関数ブロック14によってユーザー用に保存されているマップ(T及びCレベル)を使用し、刺激を電流レベルにマッピングする。LGFは、刺激レベルを音量に関係付けることにより、主観的な音量の適切な増大を得る対数関数である。保存されているマップは、ユーザーに対して許容されている最小及び最大電流レベルを規定している。この場合にも、これは、インプラント及びベース方式の特性である。
次いで、聴覚人工器官とインターフェイスすると共に、電極選択及び電流レベル情報を装置にエンコードするレシーバ/刺激ユニット3に対して刺激シーケンスを伝送する。
本発明を適用可能な別の聴覚人工器官は、薬物供給神経インプラントアレイである。これは、ニューロンとの化学的なインターフェイスを確立可能な薬物供給アレイを使用した新しい形態のインプラントである。又、これらのアレイは、電流によってニューロンを起動する電極をも包含可能である。薬物供給装置と電気刺激装置の両方を含むアレイは、ハイブリッド神経インプラントシステムと呼ばれる。薬物供給アレイは、神経要素の個々のクラスタ上の受容体を起動して神経活動を刺激する流体マイクロチャネルなどの薬物供給ユニットを通じて薬物を選択的に放出する。薬物の供給は、ニューロンの膜電位を変更するべく機能し、これにより、ローカルニューロンを興奮又は抑制する。ニューロンの刺激のために薬物供給を使用する利点は、アレイが、伝達の繊維を刺激しないか又は、ニューロン内における逆伝播を起動しないという点にある。
図5は、処理済みの信号に応答し、刺激装置のアレイを含む聴覚人工器官によって印加される刺激を生成するシステムの実施例を示しており、これは、図1及び図2に示されている聴覚人工器官刺激システムに類似している。但し、この実施例においては、レシーバ/刺激ユニット3−が、薬物供給装置20と、薬物供給装置20内に保存されている薬物をケーブル2内において稼働する流体マイクロチャネル22を介してユーザーに供給するポンプ21と、を含んでいる。流体マイクロチャネルの端部(黒い点:この模範的なものには、参照符号23が付与されている)は、聴覚脳を刺激するためのハイブリッドアレイ1−の一部を形成している。又、ハイブリッドアレイ1−は、レシーバ/刺激ユニット3−の一部を形成する制御回路25を介した刺激パルスの印加によって選択的に起動される電極(白い点:この代表的なものには、参照符号24が付与されている)をも含んでいる。このケースにおいては、流体マイクロチャネルによって印加された刺激の振幅は、それぞれの流体マイクロチャネルによって供給される薬物の量に対応しており、電極によって印加されるスティミュレータの振幅は、それぞれの電極に印加された電気刺激パルスの振幅によって決定される。ハイブリッドアレイ1−−内のそれぞれの刺激装置の刺激を生成する前述の方法は、図1及び図2に示されている本発明の実施例と関連して先程説明した方法に準拠している。
本発明の精神及び範囲を逸脱することなしに、以上の電気刺激のレイテンシーを変更する方法に対して、様々な変更及び/又は追加を実行可能であることを理解されたい。例えば、本発明のその他の実施例においては、刺激装置のアレイは、別個の電気的刺激を伴うことなしに、薬物の適用によってのみ聴覚脳の刺激が実行されるように、薬物供給ユニットのみを包含可能である。
蝸牛内に埋植された電極アレイを刺激するシステムの第1実施例の概略図である。 聴覚脳内に埋植された電極アレイを刺激するシステムの第2実施例の概略図である。 図1及び図2に示されている電極刺激システムの一部を形成するプロセッサの機能ブロックを示す概略図である。 図1及び図2に示されている電極刺激システムの特定の電極に導入する遅延量の判定に使用されるレイテンシー関数の模範的な形態である。 薬物供給ユニットのアレイ内において薬物を選択的に放出し、蝸牛内に埋植された電極アレイを刺激するシステムの実施例の概略図である。

Claims (11)

  1. 激電極のアレイを含む聴覚人工器官による刺激を生成するための作動方法であって、該方法は到来する音響信号に応答して行なわれ、
    フィルタバンクまたはプロセッサが、到来する音響信号を分割して複数のフィルタ帯域信号を得ることであって、各フィルタ帯域は前記アレイ内において起動されるべき刺激電極に対応すること、
    プロセッサ、ベース刺激の手法を用いてこれらの刺激電極の起動時間を決定すること、
    プロセッサ、レイテンシー関数を用いて各刺激電極に対する時間的な調節を導き出すことであって、前記レイテンシー関数は、
    複数の取り囲んでいるフィルタ帯域のフィルタ帯域信号振幅と、
    特定の刺激電極のフィルタ帯域周波数に対する、複数の取り囲んでいるフィルタ帯域のフィルタ帯域周波数とに依存すること、
    プロセッサ、低振幅のフィルタ帯域信号に対応する刺激電極の起動が高振幅のフィルタ帯域信号に対応する刺激電極の起動よりも遅延するように刺激電極の起動時間に対して時間的な調節を適用すること、および
    プロセッサが、起動時間に対する前記時間的な調節にしたがって1つ以上の刺激電極を起動すること、
    を含む方法。
  2. 前記聴覚人工器官は、蝸牛内に埋植可能であり、且つ、線形アレイを形成している請求項1記載の方法。
  3. 前記聴覚人工器官の刺激電極アレイは、聴覚脳内に埋植可能であり、且つ、線形アレイの形態にマッピングされたグリッドを形成している請求項1記載の方法。
  4. 特定の刺激電極についての前記レイテンシー関数は複数の取り囲んでいるフィルタ帯域信号の振幅の重み付けされた合計を含み、前記重み付けされた合計が前記特定の刺激電極によって印加される刺激の振幅を超えていれば時間的な調節がなされる請求項1から3のいずれか一項記載の方法。
  5. 前記レイテンシー関数
    Figure 0005032122
    は、次式によって定義されており、
    Figure 0005032122
    ここで、Axは、刺激電極xによって印加される刺激の振幅であり、aは、スケール因子であり、Nは、前記レイテンシー関数制約ている取り囲んでいるフィルタ帯域の数であり、g(y)は、刺激電極yによって印加されるべき刺激の振幅に適用されるべき重み因子である請求項記載の方法。
  6. 前記聴覚人工器官の前記刺激電極アレイは、非同時刺激が前記刺激電極のアレイによって提供されることを必要としており、
    前記方法は、前記アレイの異なる電極によって印加される刺激間に時間的な競合が存在している場合に、高振幅刺激を優先し、1つ又は複数の低振幅刺激を破棄することを更に含む請求項1からいずれか一項記載の方法。
  7. 前記聴覚人工器官は、非同時刺激が前記刺激電極のアレイによって印加されることを必要としており、
    前記方法は、前記アレイの異なる刺激電極によって印加される刺激間に時間的な競合が存在している場合に、高振幅刺激を優先し、1つ又は複数の刺激スロットにより、1つ又は複数の低振幅刺激に更なる時間的遅延を適用することを更に含む請求項1〜の中のいずれか一項記載の方法。
  8. 前記聴覚人工器官は、ニューロンの刺激のための薬物を既定の場所においてユーザーに供給する1つ又は複数の薬物供給ユニットを含む請求項1からのいずれか一項記載の方法。
  9. 前記薬物供給ユニットは、流体マイクロチャネルである請求項記載の方法。
  10. 到来する音響信号に応答して刺激電極のアレイを含んでいる聴覚人工器官によって印加される刺激を生成するシステムであって、
    前記アレイ内の刺激電極を選択的に起動するスティミュレータユニットと、
    受信した音響信号を処理し、請求項1〜のいずれか一項記載の方法を実行することによって前記スティミュレータユニットの動作を制御するプロセッサと、
    を含むシステム。
  11. 到来する音響信号に応答して刺激電極のアレイを含む聴覚人工器官によって印加される刺激を生成するシステム内において使用するプロセッサであって、前記システムは、前記刺激電極アレイ内の刺激電極を選択的に起動するスティミュレータユニットを含む、プロセッサにおいて、
    受信した信号を処理し、請求項1からのいずれか一項記載の方法を実行することによって前記スティミュレータユニットの動作を制御するデジタル信号処理手段を含むプロセッサ。
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