JP5006041B2 - 有鉤牽引要素を備える、外科用クランプ挿入物 - Google Patents

有鉤牽引要素を備える、外科用クランプ挿入物 Download PDF

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Description

(発明の分野)
本発明は、非外傷性の外科用機器に関し、これらとしては、外科用クランプおよび外科用クリップが挙げられるがこれらに限定されない。具体的には、この機器は、身体組織上に増加した牽引を提供する係合表面を備える。
(発明の背景)
硬い顎表面(例えば、鋼製または他の硬プラスチック製もしくは複合材料製)を有する外科用機器が、組織もしくは器官を撤回および/または固定するため、移植片もしくはカテーテルを位置決めするため、および管状構造体(例えば、血管および管路、ならびに他の身体導管)を閉塞するために、多くの外科的手順において使用されている。血管および他の身体導管を閉塞するための機器(顎型閉塞機器が挙げられる)は、周知である。特に、閉塞のために一般に使用される外科用クランプは、代表的に、互いに向かって移動可能な旋回する顎部材を備え、この顎部材から延びるハンドル部材によって作動される。ハンドル部材は、代表的に、適所に係合されたクランプを保持するためのラチェット機構を備える。外科用クリップは、一般に、外科的手順の間に、より小さな血管および他の身体導管を閉塞するために使用される。一般的な型の外科用クリップは、互いに関してほぼ平行に配向され、かつ、開放位置から閉鎖位置に移動可能な、一対の顎を備える平行顎クリップである。多くのこのようなクリップは、閉鎖位置において、顎を一緒に付勢するための圧縮もしくは伸長ばねを備える。このようなクリップの代表例は、例えば、特許文献1〜4に記載されるものである。このようなクリップは、広い受入れを獲得し、配置および除去が容易であり、そして、信頼できる閉塞を提供し、そしてまた、縫合糸タグおよび識別マーカーのような他の用途に有用である。
多くの従来の外科用クランプおよびクリップは、ステンレス鋼、硬プラスチック、または他の同様に剛性の材料のような金属製である。このような外科用クランプおよびクリップは、多数の理由から好まれる。これらは、低いプロフィールを有するように製造され得、そして、撓み可能でなく、かつ変形可能でない把持表面と一緒になったクランプまたはクリップの全体的な構造的剛性が、良好な把持特性を有するクランプおよびクリップを提供する。このようなクランプおよびクリップの不利な点は、クランプの硬い表面および剛性が、閉塞の部位において締付けられる脈管に対して外傷を生じ得ることである。さらに、組織における機器の保持を改善するために、このような顎は、しばしば、様々に溝が付けられるか、または切り込みを入れられるように製造される。優れた把持能力を獲得する一方で、これらの型の顎表面は、把持される組織に対する外傷にある程度関連している。
結果として、外科用クランプおよびクリップの多数の非外傷性バージョンが、閉塞の間の脈管に対する外傷を減少するために開発されている。特に、このようなクランプおよびクリップは、クッション性のパッド、部材または挿入物を含む顎表面を備えるように適合されている。これらのパッド、部材または挿入物は、通常、容易に変形可能な材料から作製される。これらのパッド、部材または挿入物の増加した伸展性(compliance)に起因して、適用される牽引力は、しばしば、損なわれ、所望でないずれを生じ、そして、特に、クランプまたはクリップが、その顎の遠位端の近くに係合されるいくらかの場合においては、挿入物は、締付けられる脈管からずれやすい。また、このようなパッド、部材または挿入物の変形能に起因して、これらは、同様に、締付けられる脈管に沿って側方にずれやすくあり得、このことはさらに、顎がオフラインでねじれる切り抜き効果(scissoring effect)を生じ得る。全てのこのような状況において、有効な把持が損なわれる。
代表的には、挿入物の締付け表面を改変することによって、非外傷性挿入物により付与される牽引力を改善するための方法が試みられている。例えば、FIBRATMクランプ挿入物(Applied Medical,Rancho Santa Margarita,CA)が、可撓性の、軟らかい、指のようなナイロン繊維の織った層で覆われ、脈管外膜の把持を補助する。同様の挿入物は、Fogartyに対する特許文献5に開示される。
Howellらに対する特許文献6〜8は、別の型の非外傷性挿入物を記載する。これらの挿入物は、クランプの顎が互いに向かって移動するときに嵌合する、均一に隆起した突出部を有するように記載される。
特許文献9は、牽引を改善するために硬い毛を備える非外傷性締付け表面を開示する。この硬い毛は、ポリエチレン製またはナイロン製であり得、直立もしくは傾斜した方向で挿入物に提供され得る。この硬い毛が、組織(例えば、脈管)と接触すると、これらは、脈管に直ぐ近い領域でぺちゃんこになる。次いで、牽引が、硬い毛によって脈管の側面上に、提供され、これが、その側方の動きをブロックする。
特許文献10は、メッシュ表面のオーバーレイで覆われた伸展性のクッションから構成される挿入物を開示する。
米国出願番号10/349,871(2003年1月22日出願)は、クッション表面から延びる、一体型に形成された、隆起したパターンを有する挿入物を開示する。
非外傷性挿入物の牽引特性を改善するための多数の試みにも関わらず、改善された把持能を有する非外傷性挿入物(従来の鋼製の顎型機器により供給される把持および牽引に迫るか、または匹敵し得る非外傷性挿入物を含む)を備える顎型外科用機器に対する必要性が存在したままである。
同様に、例えば、患者の身体の内側への外科医の視野および機械的アクセスを提供するために、外科的切開部位において、撤回、把持、または他の方法で組織を操作する、従来の組織開創器および把持器は、周知である。これらの組織開創器および把持器は、切開部位において、全ての型の身体組織(例えば、骨、皮膚、脂肪、または筋肉)、または身体器官(例えば、肝臓、腸など)を把握、撤回、および保持および/または把持するために、代表的に、剛性の把持部材(ここでもまた、通常は、金属製、硬プラスチック製または他の剛性材料製)を採用する。このような剛性の把持部材は、保持または把持される組織に対して外傷を生じ得る。
外科的切開部位内での機械の固定、および組織または器官の安定化を提供する、他の外科用機器またはデバイスが、公知である。これらの機器またはデバイス(代表的に、安定器として公知)は、組織または器官に対して圧力を及ぼすことによって、組織または器官を適所に保持することによって、組織または器官を固定、安定化、または他の方法で拘束し、外科医がこの組織または器官に対して手術を行うのを補助する。このような安定器は、例えば、最小侵襲性の冠動脈外科手順における特定の用途を有する。例えば、環状動脈移植を行なうために、拍動する心臓を固定化するために使用されている。これらの安定器は、大部分が、移植された動脈のいずれかの側へと安定器によって適用される直接的な圧力からの、局所的な心筋の圧迫によって、固定化を達成する。これらの安定器は、例えば、開放足型デバイス、および剛性の円形または矩形形状を含む、種々の形状で提供され、そして、手で保持されるか、または、切開部位に位置する切開性開創器に取り付けられるかのいずれかであり得る。安定器デバイスの別のこのような例は、脈管のいずれかの側に位置決めされた吸引カップを有する2つの固定式ハンドルを有するシステムから構成される。
これらの安定器の使用の間に、心筋に伝達される圧力の量を考えると、これらの安定器デバイスの接触表面は、心筋組織に外傷を与える危険がある。さらに、固定化されたがなお拍動する心臓により及ぼされる力は、安定器の配置を変え得、移植手順を妨害し得る。
従って、組織または身体の器官を非外傷性に撤回、把持、操作および/または固定化し、同時になお、改善された牽引を提供する組織係合表面を有する、開創器、把持器、安定器などに対する必要性がまた存在したままである。
米国特許第3,509,882号明細書 米国特許第4,931,058号明細書 米国特許第5,653,720号明細書 米国特許第6,267,773号明細書 米国特許第4,821,719号明細書 米国特許第6,099,539号明細書 米国特許第6,206,896号明細書 米国特許第6,387,106号明細書 国際公開第98/33437号パンフレット 国際公開第99/11179号パンフレット
(発明の簡単な要旨)
本発明は、これらおよび他の必要性を満たし、かつ、外科用機器(例えば、クランプ、クリップおよび鉗子、ならびに組織開創器、安定器、および組織もしくは器官を把持、保持、固定化、接触、または他の方法で係合するために使用される他の類似の外科用機器)の組織係合表面に不可逆的に設置され得るか、または取り外し可能に取り付けられ得る挿入物を提供する。
本発明は、組織係合接触表面、およびこの接触表面の少なくともある領域に提供される複数の有鉤牽引要素を有する伸展性クッションの挿入物が、接触した組織(把持された組織または閉塞された組織を含む)への外傷を最小限にしつつ、改善された牽引を提供するという発見に基づく。本発明のバリエーションにおいて、有鉤牽引要素が成形され得る。成形された有鉤牽引要素は、接触表面と一体型に形成され得るか、あるいは、材料のストリップまたはシート上に一体型に成形され得、この材料が、次いで、接触表面に種々の構成で接着され得る。有鉤牽引要素は、挿入物の全接触表面領域に提供され得るか、あるいは、接触表面領域の分散した領域に提供され得る。
本明細書中で使用される場合、用語「有鉤牽引要素」は、少なくとも1つの脚部、および当該分野で公知の任意の形状の、その脚部から延びる頭部もしくは側方の外延を有する牽引要素を指し、これらとしては、例えば、1屈曲部(crook)形状、2屈曲部形状、上部が平らなフック形状、またはマッシュルーム様フック形状が挙げられるがこれらに限定されない。この挿入物接触表面の分散した領域における牽引要素のパターンは、牽引要素のほぼ均一な、繰り返しパターンであり得るが、これに限定されない。
本発明の有鉤牽引要素は、例えば、DeMestralに対する米国特許第2,717,437号および同第3,009,235号に記載され、Velcro USA,Incより商標VELCROの下で販売されている、ファスナーに見られる、従来の織った「J」形状フックよりも、全体的に短い。一般に、有鉤牽引要素は、約1mm(約0.04インチ)以下の高さである。特定の例において、これらは、約0.5mm(約0.02インチ)の高さ、または、約0.3mm(約0.01インチ)の高さである。
牽引要素を含む挿入物の表面領域の単位面積あたりの有鉤牽引要素の密度は、一般に、比較的高い。このような密度は、大きさ、形状、および牽引要素の製造方法のような要因によりさらに変化し得る。例えば、牽引要素を含む挿入物の表面領域の単位面積あたりの牽引要素の密度は、少なくとも約100牽引要素/cmであり得る。特定の例において、この密度は、少なくとも約130牽引要素/cm、または少なくとも約260牽引要素/cm、または少なくとも約300牽引要素/cmであり得る。
この挿入物は、代表的に、外科用クランプおよびクリップの顎、または、安定器もしくは開創器のような他の機器の組織接触領域に取り付けられる。このような挿入物が、代表的な外科用クランプの顎に取り付けられ、配置される場合、約4ポンドと約10ポンドとの間の牽引力が、クランプにより締付けられる脈管に提供される。このような挿入物が、代表的な平行顎ばねクリップに適合され、配置される場合、約1.5ポンドと約2.5ポンドとの間の牽引力が、クリップにより締付けられる脈管に提供される。本発明の挿入物は、クランプまたはクリップのいずれに取り付けられていても、現在市販されている非外傷性バージョンのものよりも大きな牽引を締付けられる脈管に提供し、そして、従来の鋼性の顎型クランプおよびクリップにおいて見られる牽引レベルに迫る牽引レベルを提供する。
本発明およびその利点は、以下の説明および添付の図面を見れば、なおより明らかとなる。
(発明の詳細な説明)
本発明の挿入物は、機器によって操作される(例えば、把持される、締付けられる、撤回される、保持される、または固定化される)組織または器官への外傷を最小限にするために、種々の外科用機器に設置され得る。外科用機器の例としては、クランプ、クリップ、鉗子、把持器、開創器および安定器、ならびに、組織または身体器官を把持、保持、固定化、接触もしくは他の方法で係合するように一般に設計された他の機器が挙げられるが、これらに限定されない。これらの挿入物を備える機器は、組織または器官に対する把持力または抵抗力を増加させることなく、組織または器官に対する非外傷性牽引を提供する。
本発明に従って、挿入物において用いられる有鉤牽引要素は、いろいろな意味で、例えば、ブランド名VELCROTM(パート番号Hook #65およびHook #88,Velcro USA,Inc.,Manchester,NH)およびSCOTCHMATETM(パート番号SJ−3401,Minnesota Mining and Manufacturing Co.,St.Paul,MN)の下で市販されている、従来の織ったカットループフックファスナーとは異なる。例えば、本発明の特定のバリエーションにおいて、有鉤牽引要素は、織られるのではなく、成形される。この牽引要素は、射出成形および圧縮成形のような、そして、Erbに対する米国特許第3,594,865号および同第3,594,863号;Fischerに対する米国特許第4,794,028号;Kennedyらに対する米国特許第5,260,015号および同第5,518,795号;ならびにBuzzellらに対する米国特許第6,187,247号に具体的に記載されるような公知の技術によって製造され得る。また、本発明の有鉤牽引要素はまた、比較的小さい高さであり、そして、従来の織ったカットループフックファスナーと比較すると、挿入物の表面領域においてかなり高い密度で整列され得る。
有鉤牽引要素は、挿入物の組織接触表面から延びる少なくとも1つの脚部、および、この脚部から延びる、少なくとも1つの頭部または側方の外延を有するように形成される。上記のように、この有鉤牽引要素は、代表的に、フックとして構成され、この用語「フック」は、当該分野で公知の種々の形状を包含し、これらとしては、例えば、1屈曲部を有するフック、2屈曲部を有するフック、上部が平らなフック、マッシュルーム型形状のフックなどが挙げられるがこれらに限定されない。適切なフック形状は、Pearsonに対する米国特許第3,192,589号;Kayserらに対する米国特許第3,408,705号;Kallebergに対する米国特許第4,290,174号;Provostらに対する米国特許第4,984,339号および同第6,526,633号;Provostに対する米国特許第5,315,740号;Kennedyらに対する米国特許第5,339,499号;Akenoに対する米国特許第5,664,301号;Millerらに対する米国特許第5,679,302号;ならびにMillerらに対する米国特許第5,845,375号に記載される。市販のファスナー材料は、牽引要素の供給源を提供し得る。Scrippsに対する米国特許第4,846,815号および同第5,019,065号;Robertsonらに対する米国特許第4,963,140号;ならびにSiebersらに対する米国特許第5,318,555号に記載されるような、使い捨て吸収性物品に見られるファスナー材料はまた、牽引要素の供給源を提供し得る。
牽引要素の寸法は、変化し得るが、通常は、各々の牽引要素の高さは、約1mm(約0.04インチ)以下になるように選択される。特定のバリエーションにおいて、この高さは、約0.8mm(約0.03インチ)以下、または約0.5mm(約0.02インチ)以下、または約0.4mm(約0.015インチ)以下、または約0.3mm(約0.01インチ)以下であり得る。比較として、FIBRATMクランプ挿入物(Applied Medical,Rancho Santa Margarita,CA)は、従来の織ったカットループフックファスナーによく似た、可撓性の、軟らかい、指のようなナイロン繊維の織った層で覆われる;フック形状の繊維は、約1.5mm(約0.060インチ)である。
牽引要素を含む挿入物の接触表面領域の単位面積あたりの牽引要素の密度はまた、要素の全体的な配置、特定の形状、配向、および要素の脚部または頭部の幅または直径、ならびに要素間の距離のような要因により変化し得る。一般に、牽引要素の寸法および密度はまた、使用される製造パラメータおよびプロセスによって変化し得る。しかし、単位平方センチメートルあたり少なくとも約100要素の密度が望ましい。特定のバリエーションにおいて、単位平方センチメートルあたり、少なくとも約130要素、または少なくとも約160要素、または少なくとも約200要素、または少なくとも約230要素、または少なくとも約260要素、または少なくとも約300要素の密度が望ましい。ここでも比較として、FIBRATMクランプ挿入物(Applied Medical,Rancho Santa Margarita,CA)は、従来の織ったカットループフックファスナーによく似ており、そして、単位平方センチメートルあたり約62フック形状の繊維の密度で配置された、可撓性の、軟らかい、指のようなナイロン繊維の織った層で覆われる。
図1A〜1Cは、本発明の一局面による牽引要素を示す。図1Aにおいて、牽引要素100は、頭部102および脚部104を有する。各牽引要素100の高さ(H)は、約0.4mmである。図1Bによりはっきりと示すように、牽引要素100は、2屈曲部106を有するように構成される。図1Cは、牽引要素100が、各列が互いに関して縦方向および横方向に埋め合うように配置されることを示す。牽引要素は、約130要素/cmの密度で配置される。
図2A〜2Bは、本発明の別の局面による牽引要素を示す。図2Aに示すように、牽引要素200はまた、頭部202および脚部204部分を有する。しかし、2屈曲部の代わりに、牽引要素200は、1屈曲部205を有するように構成される。図2Bおよび2Cにおいて、牽引要素200の横列は、図1Bおよび1Cのものよりも近い間隔で示される。牽引要素は、約260要素/cmの密度で配置される。
図3A〜3Cは、本発明のなお別の局面による牽引要素を示す。この局面において、牽引要素300は、ほぼ平坦であるが、わずかに窪んでいてもよい、ディスク形状の頭部302、および脚部303を有する。頭部302の形状は、図3Bによりはっきりと図示される。牽引要素300の高さは、約0.3mm(約0.01インチ)である。頭部302の直径は、約0.4mm(約0.015インチ)である。図3Bおよび3Cにおいて、牽引要素300の横列は、均一に間隔を空けて示されている。牽引要素は、約300要素/cmの密度で配置される。
牽引要素は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、メラミン、ポリスチレン、ポリカーボネート、種々のフッ化ポリマー、エポキシ樹脂、酢酸セルロース、塩化ビニルポリマー、およびそれらのコポリマーまたはブレンド(例えば、Kayserらに対する米国特許第3,408,705号;Erbに対する米国特許第3,594,865号;Robertsonらに対する米国特許第4,963,140号;および、Provostらに対する米国特許第6,526,633号に記載されるもの)のような、種々の熱可塑性または熱硬化性ポリマーから作製され得る。
本発明による挿入物は、組織の外傷を最小限にするために、当該分野で公知の種々の伸展性材料から形成され得る。例えば、伸展性かつ弾性的に撓み可能な可撓性材料が適切である。このような可撓性材料としては、天然ゴム、ネオプレン、ウレタン、酢酸ビニルエチル発泡体、シリコーン、またはシリコーン発泡体が挙げられるがこれらに限定されない。材料は、スチレンベースの熱可塑性エラストマーまたは他の熱可塑性エラストマー、ならびに、特に、0−95 Shore Aレンジで利用可能なもののような、射出成形のために適切な熱硬化性エラストマーであることが望ましい。挿入物は、機械用ボンド、接着剤、機器への直接射出成形によって、または他の公知の手段によって、外科用機器に取り付けまたは固定され得る。
外科用クランプの場合、このような挿入物は、外科用クランプへの固定のために、公知の取付け構造体(剛性取付け構造体を含む)に接合され得るか、もしくは接着され得るか、または、他の方法で、この取付け構造体にオーバーモールドされ得る(例えば、FIBRATM外科用クランプ挿入物,Applied Medical,Rancho Santa Margarita,CA,モデル番号G−8655;ENGAGETM挿入物,Novare Surgical,Cupertino,CA,モデル番号N−10103を参照のこと)。あるいは、この挿入物は、米国特許第6,228,104号、同第6,273,902号、および同第6,387,112号(各々が、本願の譲受人により共有にかかり、その全体が、本明細書中に援用される)に記載される手段によって、外科用機器(例えば、クランプの顎)に固定され得る。簡単に述べると、このような手段は、締付けられる顎の長手軸に延びる、細長い空隙またはチャネル内に受容されるように構成された、可撓性の細長取付け部材を備える。このような取付け部材は、可撓性であるが、一般に、挿入物材料よりも堅く、たわむ可能性が顕著に少ない、プラスチックから形成され得る。適切な材料としては、ナイロンまたはポリプロピレンが挙げられる。このような設計は、得られる挿入物が、種々の顎の形状および配置(湾曲した顎を含む)に適応し得るという点で特に有利である。本発明に従い、このような取付け部材を有する挿入物が、図4〜8に図示される。外科用クリップの場合、このような挿入物は、クリップの顎に直接オーバーモールドされ得るか、または、そうでなければ、公知の方法によって、クリップの顎に取付けもしくは接合され得る。
いくつかの場合において、単一のエラストマーからオーバーモールドされた挿入物を形成することが望ましくあり得る。しかし、1つを超えるオーバーモールドが作製され得る。図9A〜9Dに図示するように、約2A〜約95Aのショアデュロメーター定格を有するエラストマーから作製された第2のオーバーモールド508が、約20A〜約95Aのショアデュロメーター定格を有するエラストマーから作製された、より剛性であるが、なお可撓性である第1のオーバーモールド510の上に成形される。この挿入物はまた、水準面、または1つ以上のウェルを有するように形成され得る。さらに、この挿入物は、外科用機器上に直接射出成形され得るか、または、そうでなければ、機械用ボンド、接着剤、もしくは他の公知の手段によって、外科用機器に固定され得る。例えば、図10Aおよび10Bは、挿入物902が、安定器の安定化アーム906に固定された安定器910を図示する。示されるように、挿入物902は、図1A〜1Cに図示したものと同じ牽引要素900を備える。
牽引要素は、挿入物と一体型に成形され得るか、または、ポリマー材料のシートまたはストリップ上に提供される場合は、例えば、超音波溶接、熱接合、または多数の利用可能な接着剤(例えば、ウレタン、エポキシ、シアノアクリレート、および粘着剤)を用いる接合が含まれるが、これらに限定されない方法によって、挿入物上に配置され得る。シートまたはストリップ上に供給される場合、牽引要素は、通常、種々のストリップまたはパターンに切り出され、次いで、挿入物の上に配置される。挿入物が、凹部領域を備える場合、切り出しパターンは、このような領域内に位置し得る。さらに、牽引要素は、繰り返しまたは非繰り返し形状(例えば、矩形、円形、楕円形、菱形など)で、挿入物上で模様を付け得る。個々の形状を接続するために、より狭い幅の接続アームまたはとげ(spine)が備えられても備えられなくてもよい。これらの形状はまた、互いに接しているか、または、互いに間隔を空けるように、挿入物の上に配置され得る。
例えば、図4Aに例示されるような1つの局面において、牽引要素400を備える均一な幅の連続ストリップ402を切り出し、挿入物404の上に配置した。図4Bにさらに図示するように、ストリップ402は、挿入物404の中に形成した凹部領域406の中に位置し得る。
図5Aおよび5Bは、牽引要素パターンの別のバリエーションを示す。このバリエーションにおいて、牽引要素のシートまたはストリップを切り出して、矩形500を形成した。矩形500は、より狭い幅のとげ502によって、互いに接続されている。これらのより狭い幅のとげは、挿入物の側方の可撓性を改善する。矩形500およびとげ502は、牽引要素のシートまたはストリップから、一単位として切り出される。すなわち、これらは、挿入物に適用された別個の片ではない。
図6A〜6Dは、挿入物602上に、円形パターンで配置された牽引要素600を示す。各円604の直径は、約2mm〜約2.5mmである。図6A〜6Bにおいて、円604は、約3mm〜約4mm間隔が空いている。図6C〜6Dにおいて、円604は、約6mm〜約10mm間隔が空いている。
図7A〜7Bは、挿入物702上に、繰り返し楕円形パターンで配置された牽引要素700を示す。楕円704は、約5mmの長さおよび約2.5mmの幅である。各楕円704は、約2mm〜約3mm間隔が空いている。
図8A〜8Bは、挿入物802上に接触菱形パターンで配置された牽引要素800を示す。菱形804は、約2.5mm〜約3mmの長さ、約2.5mm〜約3mmの幅である。
牽引要素はまた、挿入物の水準面に対して種々の位置で位置し得る。例えば、言及したように、シート、ストリップ、または他のパターン領域が、挿入物の平坦な接触表面、または、挿入物の表面レベルの下にある挿入物の、前以て形成した凹部領域のいずれかで、挿入物の接触表面に適用され得る。後者のシナリオの例は、図9A〜9Dに図示される。線5−5(図5A)に沿って取った挿入物の断面図は、挿入物506の表面レベルを超えて部分的に延びる牽引要素504を示す(図9A)。牽引要素504はまた、表面レベル506からさらに延び得る(図9B)か、または、挿入物506の表面と平らに位置し得る(図9C)か、または、水準面506より下に位置し得る(図9D)。
本発明は、以下の実施例を参照してよりよく理解される。これらの実施例は、限定する目的ではなく、例示のみの目的で提供される。
(実施例1:外科用クランプ挿入物の牽引力)
本発明に従う顎挿入物を含む外科用クランプを、公知の外科用クランプおよび顎挿入物システムに対して試験し、それぞれの牽引能を測定した。外科用クランプクリップを、ブタの大動脈に適用し、この大動脈に、100mmHgと155mmHgとの間の血圧まで圧力をかけた。手術領域における脈管の状態(代表的には、血管が、その外側表面で血液により覆われている)をシミュレートするために、この脈管を、室温にて全乳でコーティングして脈管を滑らかにした。以前の研究は、全乳で滑らかにしたブタの脈管は、実際の血液で滑らかにされたヒトの死体の物理的特性と密接に一致することを示している。従って、このシステムは、実際の外科的条件に非常に近い近似である。
試験した種々の挿入物は、その取付け機構が多様であり、それゆえ、適宜、種々の挿入物に適用した、種々のスタイルの外科用クランプを使用した。しかし、各場合において、脈管に適用される把持力は、5〜6lbfの間であった。より具体的には、適用される力を、顎の間隔を4mmに維持したまま、大動脈を把持するための条件を非常に近く模倣する(平均的な大動脈壁の厚みは、約2mmである)、フォースゲージおよび取付具を用いて測定した。それゆえ、同じ把持力を、挿入システム全体にわたって一貫して適用した。各それぞれの挿入物により付与される牽引力を測定するために、各クランプを、4インチ/分の一定速度で、合計4回、締付けられる脈管から半径方向に(すなわち、脈管の軸に対して垂直に)引離し、そして、プロセスの間にこのような半径方向の動きを達成するために、クランプに及ぼされる最大の牽引力を記録した。及ぼされる最大の力を、係合された脈管に、挿入物によって適用される牽引力の指標と考えた。
以下の外科用クランプおよび外科用クランプ挿入物システムを試験した:
(挿入物型1)
商品名FIBRATM外科用クランプ挿入物(Applied Medical,Rancho Santa Margarita,CA,モデル番号G−8655)の下で市販されている、指のようなナイロン突出物の織った層を被せた発泡体の挿入物。これらの挿入物を、Applied Medical 86mm−0°外科用クランプ(Applied Medical,Rancho Santa Margarita,Ca,モデル番号A3312)に取り付けた。
(挿入物型2)
INTRACKTMクランプ(Novare Surgical,Cupertino,CA,モデル番号N−10136)に固定した、商品名INTRACKTM二重牽引挿入物(Novare Surgical,Cupertino,CA,モデル番号N−10146)の下で市販されている、半剛性のプラスチック基材の上に成形した、伸展性のエラストマーパッドの挿入物。この挿入物は、繰り返し錐体形状の表面を有する。
(挿入物型3)
挿入物なしの、鋼製の顎型クランプ、AESCULAPTMクランプ(Aesculap AG,Center Valley,PA,モデル番号FB532R−2007)。
(挿入物型4)
本発明に従う、エラストマーから形成され、そして、成形された有鉤牽引要素を含む挿入物。この挿入物は、図4A〜4Bの実施形態に図示されるように、この挿入物表面に固定した、成形された有鉤牽引要素(Velcro 830/833,Velcro USA Inc.,Manchester,NH)の均一な幅の連続ストリップを備える。この成形された有鉤牽引要素は、図2A〜2Cに示されるように、全般的な形状および配向を有し、そして、全般的に整列する。この挿入物を、INTRACKTMクランプ(Novare Surgical,Cupertino,CA,モデル番号N−10136)に固定した。
(挿入物型5)
本発明に従う、エラストマーから形成され、そして、成形された有鉤牽引要素を含む挿入物。この挿入物は、図6A〜6Bの実施形態に図示したように、挿入物表面に固定した、一連の円形パターンの成形された有鉤牽引要素(ripngrip 2002 HM,ripngrip Industries Inc.,Palmdale,CA)を備える。この成形された有鉤牽引要素は、図1A〜1Cに示されるように、全般的な形状および配向を有し、そして、全般的に整列する。この挿入物を、INTRACKTMクランプ(Novare Surgical,Cupertino,CA,モデル番号N−10136)に固定した。
(挿入物型6)
本発明に従う、エラストマーから形成され、そして、成形された有鉤牽引要素を含む、挿入物型5のものと類似する挿入物。この挿入物は、図6C〜6Dの実施形態に図示したように、挿入物表面に固定した、一連の円形パターンの成形された有鉤牽引要素(ripngrip 2002 HM,ripngrip Industries Inc.,Palmdale,CA)を備える(円形は、挿入物型5のものよりもさらに間隔が空いている)。この成形された有鉤牽引要素は、図1A〜1Cに示されるように、全般的な形状および配向を有し、そして、全般的に整列する。この挿入物を、INTRACKTMクランプ(Novare Surgical,Cupertino,CA,モデル番号N−10136)に固定した。
(挿入物型7)
本発明に従う、エラストマーから形成され、そして、成形された有鉤牽引要素を含む挿入物。この挿入物は、図7A〜7Bの実施形態に図示されるように、この挿入物表面に固定した、一連の楕円形パターンの成形された有鉤牽引要素(Velcro 830/833,Velcro USA Inc.,Manchester,NH)を備える。この成形された有鉤牽引要素は、図2A〜2Cに示されるように、全般的な形状および配向を有し、そして、全般的に整列する。この挿入物を、INTRACKTMクランプ(Novare Surgical,Cupertino,CA,モデル番号N−10136)に固定した。
(挿入物型8)
本発明に従う、エラストマーから形成され、そして、成形された有鉤牽引要素を含む挿入物。この挿入物は、図5A〜5Bの実施形態に図示したように、挿入物表面に固定した、成形された有鉤牽引要素(ripngrip 2002 HM,ripngrip Industries Inc.,Palmdale,CA)の狭い幅、および、対応するより広い幅の代替的なセグメントを有する連続ストリップを備える。この成形された有鉤牽引要素は、図1A〜1Cに示されるように、全般的な形状および配向を有し、そして、全般的に整列する。この挿入物を、INTRACKTMクランプ(Novare Surgical,Cupertino,CA,モデル番号N−10136)に固定した。
(挿入物型9)
本発明に従う、エラストマーから形成され、そして、成形された有鉤牽引要素を含む挿入物。この挿入物は、図8A〜8Bの実施形態に図示されるように、この挿入物表面に固定した、一連の菱形形状パターンの成形された有鉤牽引要素(Velcro 830/833,Velcro USA Inc.,Manchester,NH)を備える。この成形された有鉤牽引要素は、図2A〜2Cに示されるように、全般的な形状および配向を有し、そして、全般的に整列する。この挿入物を、INTRACKTMクランプ(Novare Surgical,Cupertino,CA,モデル番号N−10136)に固定した。
(挿入物型10)
本発明に従う、エラストマーから形成され、そして、成形された有鉤牽引要素を含む挿入物。この挿入物は、挿入物表面に固定した、連続ストリップの成形された有鉤牽引要素(ブランド名Ultra ComfortTM,Kroger Co.,Cincinnati,OHの下で販売されている、使い捨て吸収性物品上のファスナー材料から入手される)を備える。この成形された有鉤牽引要素は、図3A〜3Cに示されるように、全般的な形状および配向を有し、そして、全般的に整列する。この挿入物を、INTRACKTMクランプ(Novare Surgical,Cupertino,CA,モデル番号N−10136)に固定した。
半径方向の引張り試験の結果を、以下の表I(各挿入物型についての、個々に記録した引離し力、および平均引離し力を含む)に示す。
Figure 0005006041
クランプの引離し試験の結果は、本発明の実施形態に従う挿入物(すなわち、挿入物型4〜10)が、公知の挿入物型1および2よりも多い牽引、具体的には、挿入物によって、2〜3倍多い牽引力を提供することを示す。さらに、これらの挿入物の多くは、従来の鋼製の顎型クランプにより供給される牽引力(平均7.7lbf)を満たすか、またはこれを超えた牽引力を提供した。非外傷性挿入物が、従来の鋼製の顎クランプにおいて見られた牽引の程度を達成し得ることは、以前には予想外のことであった。
(実施例2:外科用クリップの牽引力)
本発明に従う、顎挿入物を含む外科用クリップを、公知の外科用クリップに対して試験し、実施例1において上記した方法に従って、それぞれの牽引能を測定した。試験した外科用クリップは、平行顎のばねクリップの種類であった。試験したクリップの各々により及ぼされる把持力は、0.85〜1.00lbs(全力)の範囲であった。ここでも、取付けたクリップを、一定の速度で脈管から引離し、そして、手順の間にクランプに及ぼされた最大の力を記録した。この及ぼされた最大の力を、係合された脈管に対して挿入物により適用される牽引力の指標と考える。
以下の外科用クリップおよびクリップ挿入物システムを試験した:
(挿入物型A)
指のようなナイロン突出物の織った層(FIBRATM外科用クリップ,Applied Medical,Rancho Santa Margarita,CA,モデル番号G−6050)を被せた発泡体の軟らかい顎挿入物。
(挿入物型B)
挿入物表面の幅を横切って延びる、一体型に形成された繰り返しリッジ(このリッジは、約0.007インチの高さおよび0.010インチの幅であり、そして、米国出願番号第10/349,871号(2003年1月22日出願)(その全体が本明細書中に援用される)にさらに記載される)を有する、エラストマーの軟らかい顎挿入物(Greyhound,Novare Surgical,Cupertino,CA,モデル番号N−10157)。
(挿入物型C)
本発明に従う、エラストマーから形成され、そして、成形された有鉤牽引要素を含む挿入物。この挿入物は、この挿入物表面に固定した、成形された有鉤牽引要素(Velcro 830/833,Velcro USA Inc.,Manchester,NH)の均一な幅の連続ストリップを備える。この成形された有鉤牽引要素は、図2A〜2Cに示されるように、全般的な形状および配向を有し、そして、全般的に整列する。この挿入物を、従来の挿入物表面の代わりに、Greyhoundスタイルの外科用クリップ(Greyhound,Novare Surgical,Cupertino,CA,モデル番号N−10157)に固定した。
(挿入物型D)
滑らかな表面、および挿入物の長さにわたる内部空隙を有する、天然のスポンジゴムの柔らかい顎挿入物(Fogarty SoftjawTM Spring Clip,Edwards Life Sciences,Irvine,CA,モデル番号CSOFT6)。
半径方向の引張り試験の結果を、以下の表II(各挿入物型についての、個々に記録した引離し力、および平均引離し力を含む)に示す。
Figure 0005006041
クリップの引離し試験の結果は、C型挿入物を有する外科用クリップが、A型挿入物よりも9倍多い牽引を、B型挿入物よりも3倍多い牽引を、そして、D型挿入物よりも約4.5倍多い牽引を提供することを示す。
本明細書において引用される全ての刊行物、特許および特許出願は、あらゆる目的のために、あたかも各個々の出願、特許または特許出願が、具体的かつ個別に、参考として援用されると示されるかのような程度と同じ程度まで、その全体が参考として本明細書により援用される。上記の本発明は、例示、および理解を明確にするための例の目的で、いくらか詳細に記載されたが、特定の変化および改変が、添付の特許請求の範囲の精神および範囲から逸脱することなく、本発明に対してなされ得ることは、本発明の教示を考慮すれば、当業者に明らかである。
図1A〜1Cは、2屈曲部の繰り返しパターンを有する本発明の1つのバリエーションに従う、成形された有鉤牽引要素を示す。図1Aは、側面図である。図1Bは、斜視図である。そして、図1Cは、互いに関する牽引要素の配置もまた示す、上面図である。 図2A〜2Cは、1屈曲部の繰り返しパターンを有する本発明の別のバリエーションに従う、成形された有鉤牽引要素を示す。図2Aは、側面図である。図2Bは、斜視図である。そして、図2Cは、互いに関する牽引要素の配置もまた示す、上面図である。 図3A〜3Cは、マッシュルーム型の頭部を有するフックの繰り返しパターンを有する、本発明のなお別のバリエーションに従う、成形された有鉤牽引要素を示す。図3Aは、側面図である。図3Bは、斜視図である。図3Cは、互いに関する牽引要素の配置もまた示す、上面図である。 図4Aは、挿入物上の組織接触表面に、均一の幅の連続ストリップとして固定した、図1A〜1Cに従う牽引要素を有する、本発明の1つのバリエーションに従う挿入物の上面図である。図4Bは、図4Aに示す挿入物の斜視図である。 図5Aは、挿入物上の組織接触表面に、代替的なより広い幅およびより狭い幅の連続ストリップとして固定した、図1A〜1Cに従う牽引要素を有する、本発明の別のバリエーションに従う挿入物の上面図である。図5Bは、図5Aに示す挿入物の斜視図である。 図6A〜6Dは、成形された有鉤牽引要素の領域が、挿入物の組織接触表面上に、異なるパターンで整列した、本発明の複数のバリエーションに従う挿入物を示す。図6A〜6Bに図示するバリエーションにおいて、図1A〜1Cの牽引要素は、間隔の近い円形の繰り返しパターンで整列している。図6Aは、挿入物の上面図であり、図6Bは、挿入物の斜視図である。図6C〜6Dにおいて、図1A〜1Cの牽引要素は、より広く間隔を空けた円形のパターンで整列している。図6Cは、挿入物の上面図であり、図6Dは、挿入物の斜視図である。 図7A〜7Bは、成形された有鉤牽引要素の領域が、挿入物の組織接触表面上に、異なるパターンで整列した、本発明の複数のバリエーションに従う挿入物を示す。図7A〜7Bにおいて、図1A〜1Cの牽引要素は、楕円形の繰り返しパターンで整列している。図7Aは、挿入物の上面図であり、図7Bは、挿入物の斜視図である。 図8A〜8Bは、成形された有鉤牽引要素の領域が、挿入物の組織接触表面上に、異なるパターンで整列した、本発明の複数のバリエーションに従う挿入物を示す。図8A〜8Bにおいて、図1A〜1Cの牽引要素は、菱形の繰り返しパターンで整列している。図8Aは、挿入物の上面図であり、図8Bは、挿入物の斜視図である。 図9Aは、本発明の1つのバリエーションに従う、図5Aに示される挿入物の線5−5に沿って取った断面図であり、この挿入物は、挿入物の表面レベルを超えて部分的に延びる成形された有鉤牽引要素を有する。図9Bは、図5Aに示されるものと類似の挿入物の線5−5に沿って取った断面図であり、この挿入物は、挿入物の表面レベルを超えてさらに延びる成形された有鉤牽引要素を有する。図9Cは、図5Aに示されるものと類似の挿入物の線5−5に沿って取った断面図であり、成形された有鉤牽引要素は、挿入物の表面と平らになるように適合されている。図9Dは、図5Aに示されるものと類似の挿入物の線5−5に沿って取った断面図であり、成形された有鉤牽引要素は、挿入物の水準面の下に位置している。 図10Aは、組織接触表面を有する外科用安定器の斜視図である。図10Bは、図1A〜1Cの成形された有鉤牽引要素を有する表面を示す、組織接触表面の一部の拡大図である。

Claims (23)

  1. 組織と接触するために適合された外科用機器に取り付けるための挿入物であって、該挿入物は、組織係合接触表面を有する伸展性クッションを備え、該表面の少なくともある領域において複数の成形された有鉤牽引要素を有し、該有鉤牽引要素が該組織係合接触表面と一体に形成され、そして有鉤牽引要素が1mm以下の高さであり、該表面の領域における前記有鉤牽引要素の密度が、少なくとも100/cm である、挿入物。
  2. 前記有鉤牽引要素が、少なくとも1つの屈曲部を有するように構成されている、請求項1に記載の挿入物。
  3. 前記有鉤牽引要素が、少なくとも2つの屈曲部を有するように構成されている、請求項1に記載の挿入物。
  4. 前記有鉤牽引要素が、マッシュルーム様形状を有するように構成されている、請求項1に記載の挿入物。
  5. 前記有鉤牽引要素が、0.5mm以下の高さである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の挿入物。
  6. 前記有鉤牽引要素が、0.4mm以下の高さである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の挿入物。
  7. 前記有鉤牽引要素が、0.3mm以下の高さである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の挿入物。
  8. 前記表面領域における前記有鉤牽引要素の密度が、少なくとも130/cmである、請求項1〜のいずれか1項に記載の挿入物。
  9. 前記表面領域における前記有鉤牽引要素の密度が、少なくとも260/cmである、請求項1〜のいずれか1項に記載の挿入物。
  10. 前記表面領域における前記有鉤牽引要素の密度が、少なくとも300/cmである、請求項1〜のいずれか1項に記載の挿入物。
  11. 前記牽引要素が、2屈曲型牽引要素であり、0.4mm以下の高さであり、かつ、少なくとも130/cmの上記表面領域の密度を有する、請求項1に記載の挿入物。
  12. 前記牽引要素が、1屈曲型牽引要素であり、0.3mm以下の高さであり、かつ、少なくとも260/cmの上記表面領域の密度を有する、請求項1に記載の挿入物。
  13. 前記牽引要素が、マッシュルーム様牽引要素であり、0.3mm以下の高さであり、かつ、少なくとも300/cmの上記表面領域の密度を有する、請求項1に記載の挿入物。
  14. 請求項1〜13のいずれか1項に記載の挿入物を備える、外科用機器。
  15. 前記機器が、脈管を把持または閉塞するために適合された顎型外科用機器である、請求項14に記載の外科用機器。
  16. 前記機器が外科用クランプである、請求項15に記載の外科用機器。
  17. 4ポンドと10ポンドとの間の牽引力が、前記クランプにより締付けられる脈管に提供される、請求項16に記載の外科用機器。
  18. 前記牽引力が、6ポンドと8ポンドとの間である、請求項17に記載の外科用機器。
  19. 前記機器が外科用クリップである、請求項15に記載の外科用機器。
  20. 1.5ポンドと2.5ポンドとの間の牽引力が、前記クリップにより締付けられる脈管に提供される、請求項19に記載の外科用機器。
  21. 前記牽引力が、1.5ポンドと2ポンドとの間である、請求項20に記載の外科用機器。
  22. 前記外科用機器が組織開創器である、請求項14に記載の外科用機器。
  23. 前記外科用機器が組織安定器である、請求項14に記載の外科用機器。
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