以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1、図2は、本発明の一実施の形態に係る打楽器装置の斜視図である。この打楽器装置は電子ドラムとして構成される。以降、本打楽器装置の奏者が座る側を「奏者側」乃至「正面側」、これと反対の観客が居る側を「客側」乃至「背面側」と呼称する。また、本打楽器装置の前後左右の方向は、奏者を基準として呼称する。図1は斜め奏者側から見た図、図2は斜め客側から見た図である。
本打楽器装置は、メインボード10と、複数の打撃用のドラムボード20(20A〜20G)を備える。詳細は後述するように、各ドラムボード20は、メインボード10に対して展開/折り畳み自在で、演奏に適した「展開状態」と、収納に適した「折り畳み状態」とに配置状態が可変に構成されており、図1、図2では、展開状態が示されている。
図3は、本打楽器装置の展開状態における正面図(奏者側から見た図)である。図4は、本打楽器装置の展開状態における左側面図である。図5は、本打楽器装置の展開状態における平面図である。図6は、本打楽器装置の折り畳み状態における正面図である。図7は、本打楽器装置の折り畳み状態における左側面図である。図8は、本打楽器装置の折り畳み状態における平面図である。
メインボード10は、木質材等によって板状に構成され、その外縁11は、正面視で横長の長方形に構成される(図3、図6参照)。メインボード10の奏者側面10aの左右端部の下半部には、脚部60A、60Bが設けられ、客側面10bの左右端部には、脚部60C、60Dが設けられている。メインボード10の立設状態においては、これら4本の脚部60によって、メインボード10の下部が床面から浮いた状態で、垂直に立設される(立設状態)(図1〜図5参照)。
ドラムボード20は、不図示のドラムスティックによって打撃される。図1に示すように、ドラムボード20A、20Bは、メインボード10の奏者側において左右に離間して設けられる。ドラムボード20C、20D及びドラムボード20E、20Fは、それぞれ、メインボード10の客側において左右に離間して設けられ、ドラムボード20Gは、ドラムボード20Aに近接して設けられ、展開状態においては、ドラムボード20Aよりも上方且つ左方に位置する。また、メインボード10の上部の奏者側において、左右方向中央に、操作パネル部19が配置される。メインボード10の下部には、フットペダル取付部14が、奏者側に突設されている。
図9は、図5のA−A線に沿う断面図である。図2、図9に示すように、メインボード10の客側の中央には、ケース部15が設けられる。ケース部15は、メインボード10の客側面10bから客側に突出しており、内部に空間を有している。ケース部15は、客側から見て、一般的なアコースティックドラムセットにおけるバスドラム型を呈する円形に構成され、バスドラムのシェルと同程度の直径を有する(図2参照)。これにより、ケース部15が、客側からアコースティックドラムセットにおけるバスドラムを想起させる。
また、図1、図3、図6、図9に示すように、メインボード10の奏者側面10aにおいては、ケース部15の外径と同じ直径を有する円形の枠部13が設けられている。枠部13は、奏者側からアコースティックドラムセットにおけるバスドラムを想起させるべく、正面視、バスドラムのシェル型を呈している。枠部13は円形にかぎられず、多角形でもよい。また、メインボード10の奏者側面10aにおける、枠部13の中央部には、バスドラムボード12が固定的に配設される。フットペダル取付部14には、不図示のフットペダルが装着される。そして、該フットペダルの押下操作により可動するビータ(図示せず)によって、バスドラムボード12が打撃される。
図3、図9に示すように、ケース部15内には回路基板(以下、単に「基板」と称する)18、左右2つのスピーカ17(17L、17R)が収容されている。図9に示すように、ケース部15の客側の面の内側には裏板27が設けられ、基板18は、複数の取り付け部26を介して裏板27に取り付けられている。また、スピーカ17は、メインボード10に取り付けられて、その放音部が奏者側を向き、奏者側に放音するようになっている。図3に示すように、2つのスピーカ17は、正面視において、枠部13内であって、且つバスドラムボード12を避けた位置に配置されている。これにより、バスドラムボード12の打撃からスピーカ17が保護される。なお、スピーカ17の配置は、枠部13内であってバスドラムボード12を避けた位置であれば、他の位置でもよい。
図2に示すように、ケース部15の客側の面の左下部には、端子群16が設けられる。端子群16は、ケース部15に描かれたマーキング部32内に配置される。端子群16には、例えば、左側から、USB端子、ヘッドホン端子、足操作用のハイハット端子、電源端子等が含まれる。端子群16は、正面視において、基板18と重なる位置に配置してもよい。
バスドラムボード12は、アコースティックドラムセットにおけるバスドラムの中央部(主に打撃される部分)に相当する位置に配設される。一方、展開状態においては、ドラムボード20A、20B、20C、20D、20E、20F、20Gは、それぞれ、一般的なドラムセットにおけるスネアドラム、フロアタム、タムタム(小)、タムタム(大)、クラッシュシンバル(サイドシンバル)、ライドシンバル(トップシンバル)、ハイハットシンバルと同様の配置位置に配設される。
本打楽器装置においては、ドラムボード20及び操作パネル部19をメインボード10に対して展開/折り畳み自在にするための回動機構部のタイプとして、第1回動機構部21、第2回動機構部22の2種類がある。図1に示すように、第1回動機構部21A、21Bは、メインボード10の奏者側面10aの上部左右端部近傍に取り付けられ、第1回動機構部21Hは、奏者側面10aの上部左右方向中央に取り付けられる。図2に示すように、第2回動機構部22E、22Fは、メインボード10の客側面10bの上部左右端部に取り付けられている。また、第1回動機構部21C、21Dは、客側面10bの上部において、第2回動機構部22E、22Fの左右方向外側の位置に取り付けられる。第1回動機構部21G1、21G2(図8参照)については、メインボード10に取り付けられているのではなく、詳細は図10で後述する。
まず、ドラムボード20A、20B、20C、20Dは、それぞれアーム25A、25B、25C、25Dを介して、第1回動機構部21A、21B、21C、21Dに上下方向に(左右方向に直交する面に沿って)回動自在に連結されている(図2、図5、図6参照)。これにより、ドラムボード20A、20Bは、アーム25A、25Bがメインボード10に対して少なくとも垂直になる角度から(図4参照)平行に近接する角度まで(図7参照)、少なくとも90°の回動範囲で回動自在である。一方、ドラムボード20C、20Dは、アーム25C、25Dがメインボード10に対して鉛直方向上方に延びる角度から(図4参照)平行に近接する角度まで(図7参照)、ほぼ180°の回動範囲で回動自在である。
操作パネル部19は、上下方向に(左右方向に直交する面に沿って)回動自在に第1回動機構部21Hに連結され(図1、図4参照)、90°近くの回動範囲を有し、折り畳み状態ではメインボード10に対して平行になる(図7参照)。
また、ドラムボード20E、20Fは、それぞれアーム25E、25Fを介して、第2回動機構部22E、22Fに、メインボード10の面方向(面の広がり方向であり、客側面10bに平行な面に沿う方向)に回動自在に連結されている(図2参照)。これにより、ドラムボード20E、20Fは、アーム25E、25Fがメインボード10から鉛直方向上方に延びる角度から(図4参照)平行に近接する角度まで(図7参照)、ほぼ180°の回動範囲で回動自在である。ただし、ドラムボード20E、20Fは、それぞれメインボード10の左側、右側の軌道を通って回動する。
第2回動機構部22には、各々、スピーカ50が内蔵されており(図12で後述)、スピーカ50の放音部50aが、メインボード10の奏者側面10aの上部左右端部の、第2回動機構部22に対応する位置において、奏者側に放音するべく奏者側を向いている(図1、図3、図6参照)。
以降、ドラムボード20、第1回動機構部21、第2回動機構部22、アーム25について、個々を区別しないときは、A、B等を付加することなく記す。また、脚部60についても同様とする。第1回動機構部21、第2回動機構部22の各詳細構成、及びこれらとアーム25との関係については、図11、図12で後述する。
図示はしないが、基板18には、音源回路、増幅回路、効果回路等の楽音発生のための回路が構成されている。また、ドラムボード20、バスドラムボード12の各々には、打撃を検出する不図示の打撃センサが設けられている。各打撃センサの検出信号は、基板18に送られ、楽音信号に変換される。そして、その楽音信号が、スピーカ17、50から音響となって放音される。また、操作パネル部19は、LCD等で構成され、ユーザが、音色、音量、モード等、各種設定を行うのに用いられる。ドラムボード20、バスドラムボード12及び操作パネル部19と基板18とは、主にアーム25内やメインボード10内を通って配線されている。
各ドラムボード20、バスドラムボード12の打撃により発音される楽音の音色は、必ずしも一般のドラム装置と同じとする必要はなく、操作パネル部19の操作により任意に設定することができる。また、それらの楽音の発音のスピーカへの割り当ても、任意に設定することができる。
本実施の形態における割り当てでは、一例として、バスドラムボード12が、左右のスピーカ17に割り当てられ、両スピーカ17の中間に定位されている。また、ドラムボード20Aは、スピーカ17L及び第2回動機構部22E内のスピーカ50に割り当てられ、ドラムボード20Bは、スピーカ17R及び右側の第2回動機構部22F内のスピーカ50に割り当てられている。ドラムボード20C、20Dは、スピーカ17L、17Rに割り当てられている。ドラムボード20E、20Fは、第2回動機構部22E内のスピーカ50、第2回動機構部22F内のスピーカ50にそれぞれ割り当てられている。ドラムボード20Gは、第2回動機構部22E内のスピーカ50に割り当てられている。
図10は、ドラムボード20A、20Gを下方からみた部分下面図である。第1回動機構部21Aは、上述のように、メインボード10の奏者側面10aの上部左端部近傍に取り付けられ、スピーカ50の放音部50aの直ぐ右側に位置している(図1、図3参照)。図10に示すように、アーム25Aの基端部25Aaが第1回動機構部21Aに接続され、アーム25Aの自由端部25Abに、ドラムボード20Aが角度固定に取り付けられている。ドラムボード20Bについても、同様に、アーム25B(図5参照)の自由端部に角度固定に取り付けられている。
図10に示すように、アーム25Aの左側部には、板状で底面視略三角形の連結アーム25G1が一体に形成されている。すなわち、連結アーム25G1の基端部25G1aが、アーム25Aの左側部に接続され、連結アーム25G1の自由端部25G1bには、第1回動機構部21G1が取り付けられている。そして、第1回動機構部21G1には、アーム25G2の基端部が接続され、アーム25G2の自由部には、第1回動機構部21G2が接続されている。ドラムボード20Gは、第1回動機構部21G2に取り付けられている。
このような構成により、アーム25G2は、第1回動機構部21G1を中心として、アーム25Aの長手方向に垂直な面に沿う方向に回動自在とされる。また、ドラムボード20Gは、第1回動機構部21G2を中心として、アーム25Aの長手方向に垂直な面に沿う方向に回動自在とされる。従って、第1回動機構部21G1、21G2を介して、ドラムボード20Gの配置を、ドラムボード20Aに対して右上方に離間する位置(図3、図4等)と、ドラムボード20A上に積層される位置(図7、図8等参照)とに変えることができる。
図2、図4、図7に示すように、アーム25C、25Dの自由端部とドラムボード20C、20Dとの間には、それぞれ回動首部23C、23Dが介装される。アーム25E、25Fの各自由端部25Eb、25Fbとドラムボード20E、20Fとの間には、それぞれ回動首部24E、24Fが介装される。
図4、図7に示すように、回動首部23Cのステイ30が、ドラムボード20Cに固定されると共に、アーム25Cの自由端部に対して、左右方向に直交する面に沿って回動自在に連結されている。ステイ30は板状に形成される。ステイ30には、円弧状溝30aが形成されている。アーム25Cの自由端部には、ピン31が固定的に設けられており、円弧状溝30a内に係合している。円弧状溝30aがピン31と係合可能な範囲によって、ドラムボード20Cのアーム25Cに対する回動範囲が規制される。
図4、図7に示すように、回動首部24Eのステイ28が、ドラムボード20Eに固定されると共に、アーム25Eの自由端部25Ebに対して、左右方向に直交する面に沿って回動自在に連結されている。ステイ28には、ステイ30の円弧状溝30aと同様の円弧状溝28aが形成され、アーム25Eの自由端部25Ebに固定的に設けられたピン29が円弧状溝28a内に係合している。
これらにより、展開状態においてドラムボード20C、20Eの角度の調節が可能であると共に、折り畳み状態においては、ドラムボード20C、20Eをメインボード10に対して平行に近接させることができる。回動首部23D、24Fの構成は、回動首部23C、24Eとそれぞれ同様である。従って、ドラムボード20D、20Fについても、ドラムボード20C、20Eと同様に配置を変更することができる。
なお、回動首部23C、23D、24E、24Fは、回動に対して適当な摩擦が発生するように構成され、所望の位置でドラムボード20C、20D、20E、20Fの角度を維持可能になっている。これにより、回動首部23C、23D、24E、24Fに対するドラムボード20C、20D、20E、20Fの角度をネジ等で固定する構成に比し、展開/折り畳みの操作が容易である。
次に、第1回動機構部21、第2回動機構部22の詳細構成を説明する。第1回動機構部21A〜21Hは、いずれも構成が同様である。また、第2回動機構部22E、22Fは、左右対称であるが、構成は同様である。従って、代表して、第1回動機構部21B、第2回動機構部22Eの構成を説明する。
図11(a)は、第1回動機構部21Bの斜視図、同図(b)は、図6のB−B線に沿う第1回動機構部21Bの断面図である。
図11(a)に示すように、第1回動機構部21Bは、一対のステイ41、42を有し、これらステイ41、42が、メインボード10にネジ止め固定される。アーム25Bの基端部には、筒体40が固定されている。筒体40は、アーム25Bと一体に形成してもよい。同図(b)に示すように、筒体40の内側には、押しボタン体43の一部が介装され、押しボタン体43の押下部43bが、ステイ42の貫通穴42bから突出している。
押しボタン体43は、その円形の外周面43dがステイ42によって支持されている。外周面43dと押下部43bとの間の外周面は、外周面43d側に拡径するテーパ面43cとなっている。ステイ42には、テーパ面43cに対応する内面であるテーパ面42aが形成されている。
また、押しボタン体43の、筒体40の内側に位置する部分であって、外周面43dよりもステイ41寄りの外側には、2面の切欠面43aが形成されている。筒体40の内側には、切欠面43aに対応する平行な当接面40aが形成されている。当接面40aが切欠面43aに当接係合していることで、筒体40と押しボタン体43とが一体に回転し得るようになっている。
押しボタン体43のステイ41寄りの半部は、ステイ41側に開口した凹部となっており、該凹部内及び筒体40の内側に、スプリング44が内装されている。スプリング44は、上記凹部の底部である当接面43eをステイ42側に付勢し、何ら操作がなされていない状態では、テーパ面43cをテーパ面42aに常に当接させている。
かかる構成において、アーム25Bを回動させるには、ユーザは、押しボタン体43の押下部43bを押し込む。すると、テーパ面42aからテーパ面43cが離れるので、ユーザは、押下部43bを押下したまま、アーム25Bを、筒体40及び押しボタン体43と共に自由に回動させることができる。適当な位置まで回動させた後、押下部43bの押下を解除すると、再びテーパ面42aにテーパ面43cが当接し、その回動位置にてアーム25Bが固定状態となって、少々の力では回動位置が変化しないようになる。
図12は、図3のC−Cに沿う第2回動機構部22Eの断面図である。メインボード10には、スピーカ取り付け穴10cが形成され、該スピーカ取り付け穴10c内に、スピーカ50が配置される。スピーカ取り付け穴10cの奏者側からはスピーカ表カバー51が、スピーカ取り付け穴10cの客側からはスピーカ裏カバー52が、それぞれ被せられている。客側から、複数のネジ33によって、スピーカ表カバー51とスピーカ裏カバー52とが共締め状態でメインボード10に固定されることによって、両カバー間にスピーカ50が保持される。
スピーカ裏カバー52の客側には、固定介在部材53が嵌合されている。固定介在部材53のフランジ部がスピーカ裏カバー52のフランジ部を介してメインボード10に螺合等によって固定されている。固定介在部材53には、回転部材55が係合している。すなわち、固定介在部材53の客側における内周面53bに、回転部材55の客側の円柱状頭部55bの外周面が摺動可能に嵌合されている。
固定介在部材53には、嵌合穴53aが、回転部材55の円周方向に複数(例えば、8個)、等間隔に形成されている。一方、回転部材55のフランジ部には、嵌合穴53aに嵌合可能な突状係合部55aが、客側に一体に突設形成されている。突状係合部55aは、嵌合穴53aに対応する位置に嵌合穴53aと同数設けられるが、その数は嵌合穴53aより少なくてもよい。
回転部材55の円柱状頭部55bは、奏者側に開口する凹部を有し、該凹部内にスプリング54が内装されている。スプリング54は、スピーカ裏カバー52の客側面に常に当接しており、回転部材55を客側に常時付勢する。また、裏カバー56が、客側から固定介在部材53に被せられ、裏カバー56のフランジ部が、固定介在部材53のフランジ部に螺合等によって固定されている。回転部材55の円柱状頭部55bには、アーム25Eの基端部25Eaが複数のネジ57で固定されている。従って、アーム25Eは、回転部材55と一体に回動する。第2回動機構部22Fについても第2回動機構部22Eと同様に構成され、アーム25Fの基端部25Faが固定される。
第2回動機構部22Eの組み付けは、次のようにしてなされる。まず、スピーカ取り付け穴10c内にスピーカ50を配置し、スピーカ表カバー51及びスピーカ裏カバー52を取り付ける。一方、回転部材55の上記凹部にスプリング54を保持させると共に、回転部材55と固定介在部材53とを係合させた状態で、固定介在部材53のフランジ部をスピーカ裏カバー52のフランジ部に客側から当接させて螺合固定する。そのとき、スプリング54の奏者側端部がスピーカ裏カバー52に圧接する。
そして、裏カバー56のフランジ部を固定介在部材53のフランジ部に当接させて、上記圧接に抗して螺合固定する。さらに、回転部材55の円柱状頭部55bにアーム25Eの基端部25Eaをネジ57で固定する。
かかる構成において、アーム25Eを回動させるには、ユーザは、突状係合部55aが嵌合穴53aから抜ける程度まで、アーム25Eの基端部25Eaを奏者側に押圧する。そして、基端部25Eaを押圧したままアーム25Eを回動させ、所望の回動位置にて基端部25Eaの押圧を解く。その時点では、突状係合部55aと嵌合穴53aとの位置は完全に一致していないのが通常であるので、ユーザは、基端部25Eaを押圧することなくアーム25Eをいずれかの方向に少しだけ回動させる。やがて、突状係合部55aが嵌合穴53aの位置に一致すると、嵌合穴53aに嵌入され、その回動位置にてアーム25Eが固定状態となる。
図13(a)〜(c)は、ドラムボード20A、20Bとメインボード10との距離が展開状態と折り畳み状態との間でどのように変化するかを示す模式図である。同図(a)は平面視による展開状態、(b)は側面視による展開状態、同図(c)は側面視による折り畳み状態をそれぞれ示す作用図である。
例えば、ドラムボード20Aは、円盤状であり、その外縁を構成する点は無数ある。外縁上の位置である点の例示として、点P1、P2、P3を考える。展開状態における点P1、P2、P3からメインボード10までの最短距離を、それぞれL1、L2、L3とする(同図(a)、(b)参照)。一方、折り畳み状態では、点P1、P2、P3からメインボード10までの最短距離は、それぞれL1a、L2a、L3aとなる。ここで、L1>L1a、L2>L2a、L3>L3aが成立するようになっている。
このことは、点Pの位置をドラムボード20の外縁上のどの位置にとっても成立するようになっている。従って、ドラムボード20A、20Bについては、明らかに、ドラムボード20の外縁上の位置とメインボード10との最短距離の、ドラムボード20の外縁上の全位置に関する総和は、折り畳み配置のときの方が、展開配置のときよりも小さい。これにより、折り畳み配置のときの方が、展開配置のときよりも、メインボード10の厚み方向にコンパクトにすることができる(図4、図7も参照)。
また、このような、展開配置と折り畳み配置との間の、上記総和の大小関係は、ドラムボード20Gについても成立する。なお、ドラムボード20C〜20Fについても、メインボード10を上方まで仮想的に延長した場合において、上記総和の大小関係が成立するように構成してもよい。
なお、ドラムボード20の外縁上の点のうち、一部の点については、展開配置と折り畳み配置との大小関係が上記とは逆になってもよい。従って、上記総和の大小関係が成立するように構成すれば、厚み方向にコンパクトにできるように構成することが容易となるという効果は得られる。また、上記総和の大小関係については、円形以外のドラムボードについても適用され、例えば、扇状等の外縁の点についても同様に考えることができる。
ところで、ユーザは、演奏時/収納時で、各ドラムボード20を展開/折り畳み配置とするわけであるが、ドラムボード20A〜20G及び操作パネル部19については、互いの展開配置と折り畳み配置との間の変位行程が干渉しないように構成されている。従って、ユーザは、ドラムボード20、操作パネル部19を、如何なる順番でも支障なく展開/折り畳みすることができる。
演奏をする際には、メインボード10を、その奏者側面10aが奏者に対面するように立設すると共に、ドラムボード20等を展開配置とする。次に、メインボード10を、立設するためのスタンド構造を説明する。
図14は、メインボード10の立設状態における打楽器装置の下半部を、その一部を断面で示す右側面である。図15は、図14のD−D線に沿う断面図である。図14に示すメインボード10の立設状態は、脚部60の立設状態でもあるので、以降、単に「立設状態」と記すときは、メインボード10、脚部60の双方を対象としているものとする。図16(a)は、脚部60Aの立設状態から折り畳み状態までの途中の状態を示す打楽器装置の下半部の側面図である。図16(b)は、脚部60Aの折り畳み状態を示す打楽器装置の下半部の側面図である。なお、図14は図4と同じ状態、図16(b)は図7と同じ状態をそれぞれ示している。
このスタンド構造は、主として、脚部60、リンクアーム70、突設ステイ67、一対の簡易保持部材72及び金具66を含んで構成される。このスタンド構造は、4箇所に構成されるが、いずれの構成も同様であるので、代表して、脚部60A及びそれに対応する構成要素について説明する。
図14に示すように、脚部60Aは、金属等で長尺に構成され、立設状態においてはその下端部60aが接地される。厳密には、下端部60aに取り付けられた接地部材を介して接地される。脚部60Aの長手方向における中間部には、中間ステイ61がメインボード10側に突設されている。下端部60aと中間ステイ61との中間付近には、左右方向に貫通した係合穴62が穿設されている。脚部60Aの上端部60bには、係合凹部63及び鉤部65が形成される。
図17(a)は、後述する変形例であるが、金具66、脚部60Aの係合凹部63及び鉤部65の構成は同じであるので、同図(a)を用いてこれらを説明する。係合凹部63は、側面から見て上方に開口したコ字状を呈しており、立設状態において客側に対向する当接面64と、水平な底面63aとを有する。また、底面63aの客側から上方に鉤部65が突設形成される。
一方、金具66は、メインボード10に取り付けられている。金具66には、係合部66aが設けられ、係合部66aより下の部分に、係合穴66bが形成されている。係合穴66bは、鉤部65が挿抜可能な大きさに構成されている。係合穴66bの下側面は、鉤部65が挿抜しやすいように、斜面となっている。金具66の係合部66aは、係合凹部63に遊嵌され得る程度の厚みに構成される。
図14、図15に示すように、メインボード10において、金具66とフットペダル取付部14との中間付近には、突設ステイ67が固定的に突設されている。リンクアーム70の基端部70aは、突設ステイ67の先端部に、回動軸68を介して連結され、リンクアーム70は、回動軸68を中心に、左右方向に直交する面に沿って回動自在となっている。リンクアーム70の自由端部70bは、脚部60Aの中間ステイ61に、回動軸69を介して連結されている。これにより、脚部60Aが、回動軸69を中心に、左右方向に直交する面に沿って回動自在となっている。
また、一対の簡易保持部材72は、突設ステイ67の左右両側において先端部に固定され、両簡易保持部材72の内側には、それぞれ突起部73が対向して形成されている(図15参照)。一方、突設ステイ67には、突起部73に対応する係合穴71が形成されている。立設状態においては、両突起部73が係合穴71に嵌合され、リンクアーム70がその回動位置で安定する。従って、脚部60Aも立設状態で安定する。一方、脚部60Aの折り畳み状態においては、両突起部73が、脚部60Aの係合穴62に嵌合されて、脚部60Aが折り畳み状態で安定する(図16(b)参照)。突起部73と係合穴71、62との係合/係合解除は、ユーザの脚部60Aを動かす意図的な力によって可能なようになっている。
かかる構成において、脚部60の立設/折り畳みは、次のようにしてなされる。まず、図16(b)に示す折り畳み状態において、脚部60Aの下端部60aを把持して、下端部60aがメインボード10から離れる方向に下端部60aを引っ張る。すると、両簡易保持部材72の突起部73と脚部60Aの係合穴62との係合が外れ、下端部60aをさらに引っ張ると、リンクアーム70が図16の時計方向に回動すると共に、脚部60Aがメインボード10から離間及び/又は反時計方向に回動する。
そして、脚部60Aを操作して、リンクアーム70を、一旦、脚部60Aの立設状態のときよりもさらに時計方向に少し回動した位置(図16(a)参照)まで回動させる。すなわち、リンクアーム70の係合穴71が突起部73に一旦係合し、さらに突起部73を超えて突起部73の下方に位置するまでリンクアーム70を回動させる。この操作は、上端部60bの鉤部65を、高さ方向において、金具66の係合穴66b(図17参照)を通過できるように位置させるために行うものであり、脚部60Aの上端部60bがメインボード10に近接するまでの間または近接してから行う。
次に、この状態で、鉤部65を係合穴66b内に挿入し、その後、脚部60A全体を上方に移動させるようにして、金具66の係合部66aに係合凹部63を係合させる。その際、リンクアーム70は反時計方向に少し回動し、係合部66aに係合凹部63が係合したときには突起部73と係合穴71とが嵌合される(図14参照)。このような作業を、すべての脚部60について行う。順番としては、いずれか一対の脚部60(例えば、脚部60A及び脚部60C)を先に立設するのが作業上やりやすい。
一対の脚部60の立設がなされ、それらの下端部60を接地させると、係合部66aの下端が係合凹部63の底面63aに当接することで、メインボード10の自重が底面63aにかかる。その力によって、脚部60Aは、その上端部60bがメインボード10に近づく方向に回動しようとするが、当接面64が金具66の対向面に当接して、脚部60Aの回動が規制される(図14、図17参照)。
すなわち、脚部60Aと脚部60Cとは、メインボード10の自重をそれぞれの底面63aで受ける一方で、それぞれの当接面64が、対応する金具66を圧接保持することになる。両側の当接面64から受ける力は釣り合うので、メインボード10が無理な曲げモーメント等の変形を誘引するような力を受けることがない。これにより、メインボード10が鉛直方向に平行に安定して保持される。また、鉤部65の上端が係合部66aの下端よりも上方にあるので、仮に、脚部60Aの上端部60bが奏者側に引っ張られたとしても、鉤部65が係合部66aに引っ掛かり、係合部66aと係合凹部63との係合は容易には解けない。従って、鉤部65は、簡易な係合維持機能を果たす。
装置を収納するために脚部60Aを折り畳む際には、立設時とは逆の行程を辿る。すなわち、下端部60aをやや床面から浮かせて、脚部60A全体を下方に移動させてから、係合部66aと係合凹部63との係合を解いてから(図16(a)参照)、鉤部65を係合穴66bから抜く。その後、脚部60Aを時計方向に回動させて、メインボード10と平行となる位置まで移動させる(図16(b)参照)。突起部73が、脚部60Aの係合穴62に嵌合されて、脚部60Aの折り畳みが完了する。
ここで、本打楽器装置の折り畳み状態においては、図6に示すように、すべてのドラムボード20A〜20G及び操作パネル部19が、正面時において、メインボード10の外縁11の内側に収まる。しかも、すべての脚部60についても、折り畳むことで外縁11の内側に収まる。これらにより、収納時において、本打楽器装置全体を、メインボード10の面方向(メインボード10の奏者側面10aに平行な方向)にコンパクトにすることができる。
図17(a)は、脚部60Aの上端部60bと金具66との係合部分の変形例を示す断面図である。同図(b)は、同変形例を示す正面図である。上記のように、鉤部65は、簡易な係合維持機能を果たすが、図17に示す変形例では、係合部66aと係合凹部63との係合をより確実に確保するロック機構を設ける。
まず、脚部60Aの上端部60bの直ぐ右方において、金具66の奏者側面に、ブロック74を固着する。ブロック74内には左右方向にスライド移動自在なピン76が内装され、ピン76は、摘み75を持ってスライド操作可能に構成されている。一方、脚部60Aの上端部60bには、ピン76を挿抜可能な穴77が左右方向に沿って穿設されている。
かかる構成において、係合部66aと係合凹部63とが係合した状態で、摘み75を持ってピン76を左方にスライドさせ、ピン76を穴77に挿入する。これにより、係合部66aと係合凹部63との係合状態でロックされる。従って、仮に、メインボード10を持って上方に持ち上げたとしても、脚部60Aの上端部60bが金具66から離れてしまうことがない。これにより、メインボード10を持って打楽器装置全体を移動させることが容易になる。
本実施の形態によれば、ドラムボード20が、メインボード10に対して展開/折り畳み自在にされたので、展開状態では演奏に適する一方、折り畳みにより、打楽器装置を容易にコンパクトに収納することができる。特に、ドラムボード20は、折り畳み配置のときの方が、展開配置のときよりも、メインボード10に対して近接し、しかも、メインボード10に対して平行に近くなるので、装置の収納時において、メインボード10の厚み方向にコンパクトにすることができる。
また、折り畳み配置のときには、ドラムボード20Gは、メインボード10に重なる定位置でドラムボード20Aに対して積層状態となり、且つ、展開配置のときよりも、ドラムボード20Gがドラムボード20Aに近接し、しかも両ドラムボード20A、20Gがメインボード10に対しても平行に近接するので(図6〜図8参照)、ハイハットシンバルに相当するドラムボード20Gを有した打楽器装置においても、装置をコンパクトに収納することができる。
また、ドラムボード20C〜20Fについては、回動首部23C、23D、24E、24Fを介して、対応するアーム25の自由端部に角度可変に取り付けられたので(図2、図4、図7参照)、折り畳みの態様の自由度を高めることができる。これにより、各ドラムボード20C〜20Fの展開配置(演奏時)における角度調節を可能としつつも、折り畳み配置においてメインボード10に対して平行にすることが可能となる。
また、ドラムボード20Gは、アーム25Aに対して、連結アーム25G1、第1回動機構部21G1、アーム25G2及び第1回動機構部21G2からなるリンク機構を介して連結され、角度及び位置を可変に構成された(図10参照)。これにより、ドラムボード20Aに対して近接、積層される状態と、ドラムボード20Aから離間して平行になる状態とにその配置状態を変化させることができる。よって、アーム21G1乃至アーム25G2をメインボード10に直接連結する構成に比し、アーム25G2が小型で済み、装置のコンパクト化に寄与する。しかも、ドラムボード20A、20Gの積層時には、アーム25G2がドラムボード20A、20G間に挟まれてドラムボード20A、20Gに対して積層状態となる(図8参照)。従って、アーム25G2も嵩張らず、装置のコンパクト化に寄与する。
また、折り畳み状態においては、すべてのドラムボード20、脚部60、操作パネル部19が、正面時において、メインボード10の外縁11の内側に収まるので、収納時において、本打楽器装置全体を、メインボード10の面方向にコンパクトにすることができる。
また、ドラムボード20A〜20G及び操作パネル部19については、展開/折り畳みをするための変位行程が互いに干渉しないので、展開/折り畳みの順番を意識することなく、各ドラムボード20等を独立して適切に変位させることができ、常に適切に展開/折り畳むことができる。
なお、メインボード10に対してドラムボード20を折り畳み可能にして、容易にコンパクトに収納するという観点からは、上記構成のように、ドラムボード20がメインボード10に対して平行に近接するのが最も望ましい。しかし、これに限られるものではなく、多くの機種においてコンパクト化を容易にする観点からは、ドラムボード20の外縁上の位置とメインボード10との最短距離の、ドラムボード20の外縁上の全位置に関する総和を、折り畳み配置のときの方が、展開配置のときよりも小さくなるように構成すればよい(図13参照)。
本実施の形態によればまた、メインボード10には、バスドラムを想起させる枠部13内において、奏者側面10aにバスドラムボード12が固定的に配設され、スピーカ17が、正面視において、枠部13内であって、且つバスドラムボード12を避けた位置に配置された(図3参照)。これにより、バスドラムボード12の打撃からのスピーカ17の保護を確保しつつ、スピーカ17への外部配線を不要にして配線接続を簡素化することができる。また、バスドラムボード12の近傍から発音がなされ、しかも、スピーカ17の放音部が奏者側を向いているので、発音のリアリティが増す。さらに、ケース部15内に基板18が設けられたので、スピーカ17と基板18との配線を短くすることができる。
本実施の形態によればまた、ドラムボード20E、20Fがアーム25E、25Fを介して第2回動機構部22E、22Fに回動自在に配設され、且つ、第2回動機構部22E、22F内には、ドラムボード20E、20Fの打撃に起因する楽音を発生させるスピーカ50がそれぞれ内蔵された(図12参照)。これにより、ドラムボード20E、20Fの個々の打撃による楽音が、打撃位置の近傍における決まったスピーカ50から発生するようにして、リアリティを増大させることができる。しかも、回動機構である第2回動機構部22E、22F内に楽音発生機構を収容したので、コンパクトである。
本実施の形態によればまた、脚部60の係合部66aと金具66の係合凹部63とを係合させると共に、脚部60の下端部60aを接地させることで、メインボード10が立設状態になる一方、係合部66aと係合凹部63との係合を解き、脚部60をメインボード10に平行に近接させることで、脚部60及びリンクアーム70が折り畳み状態となる(図14〜図16参照)。よって、簡単な操作で、薄型のメインボード10を立設保持できると共に、装置の収納時には嵩張らないようにすることができる。
また、立設状態においては、突設ステイ67に設けた突起部73がリンクアーム70の係合穴71に嵌合され、一方、脚部60Aの折り畳み状態においては、突起部73が、脚部60Aの係合穴62に嵌合される(図15、図16(b)参照)。これにより、メインボード10の立設状態と、脚部60A及びリンクアーム70の折り畳み状態とを、共に安定なものにすることができる。なお、突起部73と係合穴71、62に限られず、嵌合等の係合によってリンクアーム70の回動に対して軽い規制力を付与できればよいので、構成はこれらに限られない。例えば、凹凸関係はこれとは逆に構成してもよい。
また、係合凹部63は、その底面63aによって、メインボード10の自重を受けると共に、その当接面64によって脚部60Aの上端部60bをメインボード10側に圧接させるので、簡単な構成で、安定的なメインボード10の保持が実現される。
また、脚部60、リンクアーム70、係合部66a及び係合凹部63は、メインボード10の奏者側及び客側においてメインボード10を挟んで対称に、離間して2対設けられたので、立設状態では、メインボード10の下端縁が床面から完全に離間した浮動状態にすることが可能となる。
なお、メインボード10を立設状態とする観点に限って言えば、脚部60等は少なくとも一対設ければよい。例えば、左右方向の端部に、脚部60等を一対だけ設け、その配置位置から遠いメインボード10の下縁には接地用突部を設けて、接地用突部を直接接地させて、3点支持により立設するように構成してもよい。そのようにする場合は、立設状態にしたとき、メインボード10の上縁が左右方向に平行となるように構成すればよい。この場合でも、メインボード10の下縁のうち、少なくとも脚部60等が配設されている部分については、メインボード10の立設時に浮動状態にすることが可能となる。
なお、本実施の形態において、メインボード10にはバスドラムボード12以外のドラムボードを固定的に備えてもよい。
なお、メインボード10に対してドラムボード20を折り畳み可能にして、装置を容易にコンパクトに収納することに限って言えば、本装置は電子ドラムでなく、アコースティックな打楽器装置であってもよい。また、各ドラムボード20が打撃センサを有しない練習用パッドであるような打楽器装置であってもよい。
なお、メインボード10の形状は、ドラムボード20の安定保持の観点からは、上記実施の形態のように平板状が好ましいが、装置を容易にコンパクトに収納することに限って言えば、これに限られず、湾曲していてもよい。あるいは、メインボード10は、網状であってもよい。
なお、各ドラムボード20、操作パネル部19について、回動範囲を規制して、展開配置と折り畳み配置の位置を一定位置に定める機構を設けてもよい。そのような機構は、例えば、第1回動機構部21、第2回動機構部22に設けてもよいし、各ドラムボード20等と当接する部材をメインボード10等に固定して設けてもよい。これにより、だれがやっても常に同じ位置でドラムボード20等が展開/折り畳みされ、同じ展開状態及び折り畳み状態を再現することが可能となる。
なお、ドラムボード20Gをドラムボード20Aに対して積層配置可能に構成する上では、ドラムボード20A、20Gは、アーム25A、25G1、25G2以外のアーム部材を介して変位可能に構成してもよい。また、ドラムボード20Gを変位させる構成は、アーム25Aに対して取り付けられたアーム部材(アーム25G1、25G2)を介して回動自在にされる構成に限られない。例えば、ドラムボード20Aと同様に、メインボード10に対してアーム部材を介して回動自在に設け、なおかつ、折り畳み時にはドラムボード20Aに対して積層配置となるように構成してもよい。
1 0(支持体)メインボード、 20A ドラムボード(第1ドラムボード)、 20G ドラムボード(第2ドラムボード)、 25A アーム(第1支持部材、第1ステイ)、 25G1 連結アーム(第2支持部材)、 25G1a 基端部、 25G1b 自由端部、 25G2 アーム(第2ステイ)