JP4956273B2 - 投球球種識別装置、識別器生成装置、投球球種識別プログラム及び識別器生成プログラム - Google Patents

投球球種識別装置、識別器生成装置、投球球種識別プログラム及び識別器生成プログラム Download PDF

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Description

本発明は、投球の映像から当該投球を解析する技術に係り、特に、投球の球種を識別するための投球球種識別装置、識別器生成装置、投球球種識別プログラム及び識別器生成プログラムに関する。
野球では、ピッチャにより、ストレート、カーブ、フォークなどの様々な球種が用いられる。バッタに打たれるか否かは配球の組み立てにより決まることも多く、野球の知識のある視聴者は、次の球種を予想しながら視聴する。このように視聴者の球種の情報に対する関心は高く、中継番組内のスーパ表示、データ放送、インタネットなどで球種の情報が提供されている。また、球種の情報をメタデータとして保存すれば、後のシーン検索や、投球内容の解析に利用することが可能となる。
そして、従来、投球の軌跡を表示する装置が開示されている(特許文献1参照)。この装置は、画像認識技術を利用して、映像内からフィールドレートでボールの領域をリアルタイムで抽出・追跡し、得られた位置に軌跡を示すCG(コンピュータグラフィックス)を描画する。これによって、変化球の落差などが一目で分かるため、視聴者に対して有益な情報を提供できる。
また、ストライクゾーンの判定を行う装置が開示されている(特許文献2参照)。この装置は、ホームベース付近を撮影した複数台のカメラの映像からボールがストライクゾーンに入ったかを画像処理で判定するものである。
更に、ゴルフ練習場において、プレイヤから移動するゴルフボールを画像処理により追跡し、ゴルフの飛距離や軌道などの特性を知らせる装置が開示されている(特許文献3参照)。
特開2005−123824号公報(段落番号0026〜0086) 特開平9−290037号公報(段落番号0012〜0033) 特表2001−521403号公報
しかし、従来、球種は、ほとんどの場合、専門家が一球一球目視で確認して定めており、判定には高い野球の知識が要求される。また、人間が判定しているため、主観が混入する恐れがある。
また、特許文献1の装置は、投球の軌跡を一目で把握できるものの、それがどのような球種であるのかまでは判定できない。そのため、球種の判別は、軌跡を見た解説者や視聴者の判断に委ねられていた。
一方、特許文献2の装置は、ボールがストライクゾーンに入ったか否かを判定できるものの、球種まで判定することは不可能である。また、この装置では、複数台のカメラを設置する必要があるが、既存の放送用のカメラを1台だけで運用できることが好ましい。
そして、特許文献3の装置は、複数台のカメラが必要であり、単眼カメラでの球種判定に適用することができない。
本発明は、前記従来技術の問題を解決するために成されたもので、1台のカメラによって撮影された投球の映像から、その投球の球種を判定することができる投球球種識別装置、識別器生成装置、投球球種識別プログラム及び識別器生成プログラムを提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、請求項1に記載の投球球種識別装置は、投球の映像から、当該投球の球種を識別する投球球種識別装置であって、識別器記憶手段と、投球軌跡解析手段と、特徴量算出手段と、識別手段とを備える構成とした。
かかる構成によれば、投球球種識別装置は、識別器記憶手段に、投球の映像を構成する時系列の画像内における投球の映像オブジェクトの位置の時系列の情報である軌跡データの抽出数、軌跡データが示す軌跡に対する近似直線の傾きである一次微係数、軌跡に対する近似曲線の曲率である二次微係数、時系列で最後に投球が抽出された画像から検出したホームベースの重心座標と投球の画像座標との相対位置である捕球位置、及び、軌跡データで隣り合う投球の画像座標の変化量である動きベクトルを示す特徴量と、各々の投球に予め対応付けられた当該投球の球種の情報とに基づいて複数の投球についてランダムフォレストにより機械学習された、特徴量から球種を識別するための識別器を予め記憶する。また、投球球種識別装置は、投球軌跡解析手段によって、球種の識別対象となる投球の映像を入力し、この映像を構成する時系列の画像内における投球の映像オブジェクトを抽出して、当該投球の軌跡データを生成する。
また、請求項に記載の投球球種識別装置は、特徴量算出手段によって、投球軌跡解析手段によって生成された軌跡データから、徴量を算出し、識別手段によって、識別器記憶手段に記憶された識別器を用いて、徴量算出手段によって算出された特徴量から別対象の投球の球種を識別する
これによって、投球球種識別装置は、球種の識別対象となる投球の映像から軌跡データを生成し、投球の軌道の形状、投球の相対的な位置及び球速の少なくともひとつの特徴を示す特徴量を算出して、当該投球の球種を識別することができる。ここで、球種が既知である投球の軌跡データを用いて予め機械学習によって生成された、投球の軌道の形状、投球の相対的な位置及び球速の少なくともひとつの特徴を示す特徴量から球種を識別するための識別器を予め記憶しておくことで、投球球種識別装置は、この識別器を用いて、識別対象となる投球の特徴量から当該投球の球種を識別することができる。なお、投球の相対的な位置とは、投球同士の相対的な位置、軌跡の近似曲線のような複数の投球の位置を所定の方法により解析して得られたものの位置に対する投球の相対的な位置、あるいは、人物や映像内の物に対する投球の相対的な位置を示す。
また、請求項に記載の投球球種識別装置は、請求項に記載の投球球種識別装置において用いられる、種を識別するための識別器を生成する識別器生成装置であって、投球軌跡解析手段と、徴量算出手段と、学習手段とを有することとした。
かかる構成によれば、識別器生成装置は、投球軌跡解析手段によって、複数の投球の映像を入力して、各々の映像を構成する時系列の画像内における投球の映像オブジェクトを抽出して、当該画像内における投球の映像オブジェクトの位置の時系列の情報である軌跡データを生成する。ここで、識別器生成装置は、球種学習手段の、特徴量算出手段によって、投球軌跡解析手段で生成された軌跡データから、各々の投球について、特徴量として、軌跡データの抽出数と、軌跡データが示す軌跡に対する近似直線の傾きである一次微係数と、軌跡に対する近似曲線の曲率である二次微係数と、時系列で最後に投球が抽出された画像から検出したホームベースの重心座標と投球の画像座標との相対位置である捕球位置と、軌跡データで隣り合う投球の画像座標の変化量である動きベクトルとを算出し、学習手段によって、この特徴量算出手段で算出された複数の投球の特徴量と、各々の投球に予め対応付けられた球種の情報とに基づいて、特徴量から球種を識別するための識別器をランダムフォレストによって生成する。
これによって、識別器生成装置は、複数の軌跡データから、所定の基準により正規化された、投球の軌道の形状、投球の相対的な位置及び球速の少なくともひとつの特徴を示す特徴量を算出して、この特徴量と、当該投球に予め対応付けられた球種の情報とに基づいて、機械学習により、特徴量から球種を識別するための識別器を生成することができる。
更に、請求項に記載の投球球種識別プログラムは、球の映像を構成する時系列の画像内における球の映像オブジェクトの位置の時系列の情報である軌跡データの抽出数、軌跡データが示す軌跡に対する近似直線の傾きである一次微係数、軌跡に対する近似曲線の曲率である二次微係数、時系列で最後に投球が抽出された画像から検出したホームベースの重心座標と投球の画像座標との相対位置である捕球位置、及び、軌跡データで隣り合う投球の画像座標の変化量である動きベクトルを示す特徴量と、各々の球に予め対応付けられた球の球種の情報とに基づいて複数の投球についてランダムフォレストにより機械学習されて識別器記憶手段に予め記憶された、特徴量から種を識別するための識別器を用いて、投球の映像から当該投球の球種を識別するためにコンピュータを、投球軌跡解析手段、特徴量算出手段、識別手段として機能させることとした。
かかる構成によれば、投球球種識別プログラムは、投球軌跡解析手段によって、球種の識別対象となる投球の映像を入力し、この映像を構成する時系列の画像内における投球の映像オブジェクトを抽出して、当該投球の軌跡データを生成し、特徴量算出手段によって、投球軌跡解析手段によって生成された軌跡データから、特徴量を算出し、識別手段によって、識別器記憶手段に記憶された識別器を用いて、特徴量算出手段によって算出された特徴量から識別対象の投球の球種を識別する。
これによって、投球球種識別プログラムは、球種の識別対象となる投球の映像から軌跡データを生成して、当該投球の球種を識別することができる。
また、請求項に記載の識別器生成プログラムは、請求項1に記載の投球球種識別装置において用いられる、球種を識別するための識別器を生成するためにコンピュータを、投球軌跡解析手段、特徴量算出手段と、学習手段として機能させることとした。
かかる構成によれば、識別器生成プログラムは、投球軌跡解析手段によって、複数の投球の映像を入力して、各々の映像を構成する時系列の画像内における投球の映像オブジェクトを抽出して、当該画像内における投球の映像オブジェクトの位置の時系列の情報である軌跡データを生成し、特徴量算出手段によって、投球軌跡解析手段によって生成された軌跡データから、各々の投球について、特徴量として、軌跡データの抽出数と、軌跡データが示す軌跡に対する近似直線の傾きである一次微係数と、軌跡に対する近似曲線の曲率である二次微係数と、時系列で最後に投球が抽出された画像から検出したホームベースの重心座標と投球の画像座標との相対位置である捕球位置と、軌跡データで隣り合う投球の画像座標の変化量である動きベクトルとを算出し、学習手段によって、この特徴量算出手段によって算出された複数の投球の特徴量と、各々の投球に予め対応付けられた球種の情報とに基づいて、特徴量から球種を識別するための識別器をランダムフォレストによって生成する。
これによって、識別器生成プログラムは、球種の情報が予め対応付けられた複数の投球の軌跡データに基づいて、機械学習により、軌跡データから球種を識別するための識別器を生成することができる。
本発明に係る投球球種識別装置、識別器生成装置、投球球種識別プログラム及び識別器生成プログラムでは、以下のような優れた効果を奏する。
請求項1又は請求項に記載の発明によれば、球種の識別対象となる投球の映像から当該投球の球種を識別することができる。そのため、従来、球種に関する知識を有する専門家によって目視で判定されていた球種を、投球の映像から自動で判定することが可能になる。また、得られた球種の情報をメタデータとして映像に付与することで、映像検索のためのメタデータの生成を自動で行うこともできる。
請求項1又は請求項3に記載の発明によれば、球種の識別対象となる投球の映像から正規化された特徴量を算出して、当該投球の球種を識別することができる。そして、特徴量を正規化して求めることで、撮影時のカメラの動きや、球速の違いによるフレーム数の違い等の影響を排除した特徴量を算出することができ、より正確に球種を識別することができる。
請求項又は請求項に記載の発明によれば、機械学習により、軌跡データから球種を識別するための識別器を自動で生成することができる。請求項2又は請求項に記載の発明によれば、機械学習により、正規化された特徴量から球種を識別するための識別器を自動で生成することができる。そして、特徴量を正規化して求めることで、撮影時のカメラの動きや、球速の違いによるフレーム数の違い等の影響を排除した特徴量を算出することができ、より正確に球種を識別できる識別器を生成することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、ここでは、本発明における識別器生成装置及び投球球種識別装置を備える球種判定システムについて説明する。
[球種判定システムの構成]
まず、図1を参照して、球種判定システムSの構成について説明する。図1は本発明の識別器生成装置及び投球球種識別装置を備える球種判定システムの構成を示したブロック図である。球種判定システムSは、複数の過去の投球の情報に基づいて、識別対象となる投球の球種を識別する識別器を生成し、当該球種を識別するものである。球種判定システムSは、映像蓄積装置1a、1bと、識別器生成装置Aと、投球球種識別装置Bとを備えて構成されている。更に、識別器生成装置Aは、投球軌跡解析装置2aと、軌跡データ蓄積装置3と、球種学習装置4とを備え、投球球種識別装置Bは、投球軌跡解析装置2bと、学習結果記憶装置5と、球種識別装置6とを備える。
映像蓄積装置1a、1bは、投球を撮像した映像を蓄積するもので、ハードディスク等の一般的な記憶手段である。ここに蓄積された映像は、投球軌跡解析装置2a、2bによって読み出される。ここで、映像蓄積装置1aは、球種が既知である複数の投球の映像を記憶することとした。また、映像蓄積装置1bは、球種の識別対象となる投球の映像を記憶することとした。
投球軌跡解析装置2a、2bは、それぞれ映像蓄積装置1a、1bから入力された投球の映像内から投球の映像オブジェクトを抽出・追跡して、投球軌跡を示す軌跡データを生成するものである。この軌跡データは、映像のフレーム画像内の投球の映像オブジェクトの位置の時系列の情報であり、例えば、入力された映像のフレーム画像の横軸及び縦軸方向の2次元座標を時系列に並べたものである。ここで、投球軌跡解析装置(投球軌跡解析手段)2aによって生成された軌跡データは、軌跡データ蓄積装置3に出力される。なお、ここで解析される投球は、予め専門家等によって球種が判定されているものとする。また、投球軌跡解析装置(投球軌跡解析手段)2bによって生成された軌跡データは、球種識別装置6に出力される。この投球軌跡解析装置2aと、投球軌跡解析装置2bとは、映像の入力元と、軌跡データの出力先が異なるだけで、構成や機能は同一である。投球軌跡解析装置2a(2b)の詳細な構成については後記する。
軌跡データ蓄積装置3は、投球軌跡解析装置2aから入力された軌跡データに、予め判定された当該軌跡の球種の情報である球種データを対応付けて蓄積するもので、ハードディスク等の一般的な記憶手段である。ここに蓄積された軌跡データと球種データとは、球種学習装置4によって読み出される。
球種学習装置(球種学習手段)4は、軌跡データ蓄積装置3に記憶された軌跡データと、当該軌跡データに対応付けられた球種データとから、球種を識別する識別器を機械学習により生成するものである。ここでは、球種学習装置4は、軌跡データに基づいて投球の軌道の形状、投球の相対的な位置及び球速の少なくともひとつの特徴を示す特徴量を算出して、当該特徴量と球種データとから、特徴量に基づいて球種を識別する識別器を生成することとした。ここで生成された識別器である学習結果は、学習結果記憶装置5に記憶される。なお、球種学習装置4の詳細な構成については後記する。
ここで、従来、専門家が球種を判断する場合には、投球の映像を見ながら判断する場合が多い。投球の映像から球種を判断するための判断材料としては、球速の変化、軌道、ピッチャの投球フォームなどが挙げられる。但し、ピッチャが球種に応じて投球フォームを変えるとバッタに球種を推測される恐れがあるため、投球フォームを判断材料とすることが困難である。従って、投球の軌道や速度変化のみから球種を判定することが可能であることとし、球種学習装置4は、投球の映像から得られる軌跡データから、軌道や速度変化を解析して、球種を識別する識別器を生成することとした。
学習結果記憶装置(識別器記憶手段、識別器記憶装置)5は、球種学習装置4の学習結果である識別器を記憶するもので、ハードディスク等の一般的な記憶手段である。この学習結果は、球種識別装置6によって参照されて用いられる。
球種識別装置(球種識別手段)6は、投球軌跡解析装置2bによって生成された軌跡データに基づいて、学習結果記憶装置5に記憶された学習結果である識別器を用いて当該投球の球種を識別するものである。ここでは、球種識別装置6は、軌跡データに基づいて投球の軌道の形状、投球の相対的な位置及び球速の少なくともひとつの特徴を示す特徴量を算出して、当該特徴量に基づいて、学習結果記憶装置5に記憶された識別器を用いて球種を識別することとした。ここで識別された識別結果は、外部に出力される。なお、球種識別装置6の詳細な構成については後記する。
(投球軌跡解析装置の構成)
続いて、図2を参照(適宜図1参照)して、投球軌跡解析装置2a(2b)の構成について説明する。図2は、本発明の識別器生成装置及び投球球種識別装置を備える球種判定システムの投球軌跡解析装置の構成を示したブロック図である。投球軌跡解析装置2a(2b)は、オブジェクト候補画像生成手段21と、ボール選定手段22と、抽出条件記憶手段23と、位置予測手段24と、探索領域設定手段25と、投球補間手段26とを備える。
オブジェクト候補画像生成手段21は、映像蓄積装置1a(1b)から入力された映像から、その映像を構成するフィールド画像ごとに探索領域を切り出し、追跡対象となる映像オブジェクト(投球の画像)の候補を抽出したオブジェクト候補画像を生成するものである。このオブジェクト候補画像生成手段21は、画像記憶部211、212と、差分画像生成部213、214と、候補画像生成部215とを備えて構成される。
なお、映像は、例えば、1秒間に60枚のフィールド画像から構成されている。そこで、オブジェクト候補画像生成手段21は、このフィールド画像の中から映像オブジェクトの候補を抽出し、2値化することで、その映像オブジェクトの候補だけからなる画像(オブジェクト候補画像)を生成する。このオブジェクト候補画像は、追跡対象となる映像オブジェクトに類似する映像オブジェクトを複数抽出した画像である。例えば、オブジェクト候補画像は、動きを伴った映像オブジェクト等、追跡対象となる映像オブジェクトを大まかに抽出した画像である。
画像記憶部211、212は、各種の信号/画像処理をするためのメモリであり、例えば、映像信号を1フィールド単位でデジタルデータとして記録するものである。画像記憶部211は、連続する3枚の入力されたフィールド画像のうち中間の位置(現在)のフィールド画像(奇数フィールドおよび偶数フィールド)を記憶する。ここで記憶される現在のフィールド画像は、画像記憶部212、差分画像生成部213、214及びボール選定手段22に出力される。画像記憶部212は、連続する3枚のフィールド画像のうち最初の位置(過去)のフィールド画像(奇数フィールドおよび偶数フィールド)を記憶する。ここで記憶される過去のフィールド画像は、差分画像生成部214に出力される。
差分画像生成部213は、画像記憶部211からの遅延させたフィールド画像(現在のフィールド画像)の輝度から、新たに入力したフィールド画像(未来のフィールド画像)の輝度を差し引くことによって差分画像1を生成するものである。なお、ここでは、差分画像生成部213は、後記する探索領域設定手段25から入力される探索領域についての差分画像1を生成することとした。ここで生成された差分画像1は、候補画像生成部215に出力される。
差分画像生成部214は、画像記憶部212からの遅延させたフィールド画像(過去のフィールド画像)の輝度から、画像記憶部211からの現在のフィールド画像の輝度を差し引くことによって差分画像2を生成するものである。なお、ここでは、差分画像生成部214は、後記する探索領域設定手段25から入力される探索領域についての差分画像2を生成することとした。ここで生成された差分画像2は、候補画像生成部215に出力される
候補画像生成部215は、探索領域の全画素に対して差分画像1及び差分画像2を所定の輝度閾値と比較して、差分画像の画素値が予め定めた所定の条件を満たす場合に、画素値を“1(白)”、それ以外の場合に“0(黒)”と判別することで2値化画像を生成するものである。なお、この所定の条件については後記する。これによって、候補画像生成部215は、画素値が“1(白)”となる領域を映像オブジェクトの候補として抽出することができる。ここで生成された2値化画像は、映像オブジェクトの候補を抽出したオブジェクト候補画像として、ボール選定手段22に出力される。
ボール選定手段22は、オブジェクト候補画像生成手段21で生成されたオブジェクト候補画像の中から、抽出条件記憶手段23に記憶されている抽出条件に基づいて、抽出(追跡)対象となる映像オブジェクトを選択し、その映像オブジェクトの位置及び映像オブジェクトを特徴付ける特徴量を抽出するものである。ここでは、ボール選定手段22は、ラベリング部221と、特徴量解析部222と、フィルタ処理部223と、オブジェクト選択部224とを備えて構成される。
ラベリング部221は、オブジェクト候補画像生成手段21で生成されたオブジェクト候補画像(2値化画像)の中で、映像オブジェクトの候補となる領域に対して番号(ラベル)を付すものである。すなわち、ラベリング部221は、映像オブジェクトの領域である“1(白)”の画素値を持つ連結した領域(連結領域)に対して1つの番号を付す。これによって、オブジェクト候補画像内の映像オブジェクトの候補が番号付けされる。ここでラベリングされたオブジェクト候補画像は、特徴量解析部222に出力される。
特徴量解析部222は、ラベリング部221で番号付けされた映像オブジェクトの候補ごとに、映像オブジェクトの候補の位置座標や、映像オブジェクトの面積、輝度、色及び円形度などの特徴量(パラメータ)の値を算出するものである。ここで算出された位置座標及び特徴量は、フィルタ処理部223に出力される。
位置は、例えば、映像オブジェクトの重心位置を示す。面積は、例えば、映像オブジェクトの画素数を示す。また、輝度は、映像オブジェクトにおける各画素の輝度の平均値を示す。また、色は、映像オブジェクトにおける各画素のRGB値の平均値を示す。また、円形度は、映像オブジェクトの円形の度合いを示すものであって、円形に近いほど大きな値を有する。例えば、映像オブジェクトがボールのような円形の形状を有する場合には、円形度は1に近い値になる。この円形度eは、映像オブジェクトの面積をS、周囲長をLとしたとき、以下の(1)式で表される。
e=4πS/L …(1)
フィルタ処理部223は、特徴量解析部222が算出したパラメータの値を用いて、抽出条件記憶手段23に記憶されている抽出条件情報に合致する映像オブジェクトかどうかを判定することで、抽出(追跡)対象となる映像オブジェクトを絞り込むものである。すなわち、このフィルタ処理部223は、映像オブジェクトの候補ごとに、抽出条件記憶手段23に記憶されている抽出条件(例えば、面積、輝度、色及び円形度)や、後記する位置予測手段24による予測位置に基づいて、特徴量解析部222で解析された特徴量をフィルタ(位置フィルタ、面積フィルタ、輝度フィルタ、色フィルタ及び円形度フィルタ)にかけることで、抽出条件を満たす映像オブジェクトを、抽出すべき映像オブジェクトの候補として選択する。
なお、画像記憶部211に記憶された現在のフィールド画像(奇数フィールドおよび偶数フィールド)は前記のようにボール選定手段22に出力されており、フィルタ処理部223は、入力されたフィールド画像を1フレーム(2フィールド)分遅らせた画像を参照画像としてフィルタ処理を行う。
オブジェクト選択部224は、すべてのフィルタを通過した映像オブジェクトの中で、直前のフレーム画像から抽出された映像オブジェクトの位置座標に最も近い映像オブジェクトの候補をボールとして選択するものである。ここで抽出した映像オブジェクトの位置は、現在の映像オブジェクトの位置情報として、抽出条件記憶手段23に記憶されるとともに、投球補間手段26に出力される。ここで映像オブジェクトの位置には、映像オブジェクトの重心座標、多角形近似の頂点座標、スプライン曲線の制御点座標等を用いることができる。なお、オブジェクト選択部224は、抽出条件に適合した映像オブジェクトを選択できなかった場合は、その旨(抽出失敗)を投球補間手段26に通知する。
抽出条件記憶手段23は、抽出(追跡)対象となる映像オブジェクトを選択するための条件を記憶するもので、一般的なハードディスク等の記憶手段である。この抽出条件記憶手段23は、種々の抽出条件を示す抽出条件情報と、映像オブジェクトの位置を示す位置情報とを記憶している。
抽出条件情報は、抽出すべき映像オブジェクトの抽出条件を記述した情報であって、例えば、面積、輝度、色及び円形度の少なくとも1つ以上の抽出条件を記述したものである。この抽出条件情報は、ボール選定手段22のフィルタ処理部223が、オブジェクト候補画像生成手段21で生成されたオブジェクト候補画像から抽出すべき映像オブジェクトを選択するためのフィルタ(面積フィルタ、輝度フィルタ、色フィルタ及び円形度フィルタ)の条件となるものである。
なお、抽出条件情報には、面積フィルタ、輝度フィルタ、色フィルタ及び円形度フィルタの条件として、予め定めた初期値と、その許容範囲を示す閾値とを記憶しておく。これによって、ボール選定手段22の各フィルタは、閾値外の値(特徴)を持つ映像オブジェクトを抽出すべき映像オブジェクトの候補から外すことができる。
抽出条件記憶手段23に記憶される位置情報は、追跡している映像オブジェクトの位置を示す情報である。この位置情報は、例えば、映像オブジェクトの重心座標とする。この重心座標は、ボール選定手段22の特徴量解析部222によって算出される。なお、この位置情報は、後記する投球補間手段26が抽出に失敗した投球の位置を補間する際に参照されるとともに、フィルタ処理部223によるフィルタ処理において抽出条件情報に合致する映像オブジェクトが複数存在する場合に、オブジェクト選択部224によって、位置情報で示した座標に最も近い映像オブジェクトを、抽出すべき映像オブジェクトとして決定するための抽出条件としても利用される。
位置予測手段24は、ボール選定手段22で選定された映像オブジェクトの位置(重心座標等)に基づいて、次に入力されるフィールド画像における映像オブジェクトの位置を予測し、予測された位置情報を探索領域設定手段25に出力するものである。位置予測手段24は、線形予測部241と、曲線予測部242と、切替部243とを備えて構成される。
線形予測部241は、所定数の連続したフィールド画像から抽出された映像オブジェクトの軌跡が直線になると仮定し、ボール選定手段22のオブジェクト選択部224によって求められた位置情報に基づいて、動きベクトルを利用して、次に入力されるフィールド画像内の映像オブジェクトの位置を予測するものである。ここで予測された位置情報は、後記する切替部243の切り替えに応じて、探索領域設定手段25に出力される。
この線形予測部241は、例えば、重心座標にカルマンフィルタ(Kalman filter)を適用することで、次フィールド画像(次フレーム)における映像オブジェクトの位置を予測する。カルマンフィルタは、時系列に観測される観測量に基づいて現在の状態を推定する「濾波」と、未来の状態を推定する「予測」とを行う漸化式を適用することで、時々刻々と変化する状態を推定するものである。
曲線予測部242は、所定数の連続したフィールド画像から抽出された映像オブジェクトの軌跡が最小自乗法で求めた2次曲線になると仮定し、ボール選定手段22のオブジェクト選択部224によって求められた位置情報に基づいて、次に入力されるフィールド画像内の映像オブジェクトの位置を予測するものである。ここで予測された位置情報は、後記する切替部243の切り替えに応じて、探索領域設定手段25に出力される。
この曲線予測部242は、ボール選定手段22のオブジェクト選択部224から映像オブジェクトの位置情報が入力される度に、曲線予測に利用する2次曲線(y=ax+bx+c)を更新するとともに、2次曲線の係数a、bを監視しており、係数a、bの符号が変化したか否か、及び、係数a、bの値が所定値を超えたか否かを判別し、判別結果を切替部243に出力する。
切替部243は、過去に抽出された映像オブジェクトの位置座標の数、又は、2次曲線の方程式に基づいて、線形予測部241による線形予測の位置情報と、曲線予測部242による曲線予測の位置情報との、探索領域設定手段25への出力を切り替えるものである。ここで、切替部243は、例えば、映像オブジェクトの過去に抽出された位置座標が所定数以上である場合には曲線予測を選択し、この所定数より少ない場合には線形予測を選択する。この所定数は例えば3個であり、曲線予測部242において特に正確な曲線を求めて予測する場合には5個以上が好適である。また、曲線予測部242が曲線予測を実行しているときに、2次曲線の方程式(y=ax+bx+c)の係数a、bの符号が変化した場合や、係数a、bの値が所定値を超えた場合には、切替部243は曲線予測から線形予測に切り替える。
探索領域設定手段25は、位置予測手段24によって予測された次フィールド(次フレーム)での映像オブジェクトの位置情報を利用して、フィールド画像中に所定範囲の映像オブジェクトの探索領域を設定するものである。この探索領域設定手段25は、設定された探索領域の位置及び大きさを、探索領域情報としてオブジェクト候補画像生成手段21へ出力する。ここでは、探索領域の範囲の大きさと、映像オブジェクトが抽出される前の探索領域の位置の情報とが、探索領域の初期値として、図示していないマウス、キーボード等の入力手段(図示せず)によって、探索領域設定手段25に入力されることとした。探索領域設定手段25は、位置予測手段24から予測された位置情報が入力されない場合には、初期値によって示される探索領域をオブジェクト候補画像生成手段21に通知し、位置予測手段24から位置情報が入力された場合には、この位置情報と、初期値によって示される探索領域の範囲の大きさの情報とに基づいて新たな探索領域を設定して、オブジェクト候補画像生成手段21に通知する。
投球補間手段26は、オブジェクト選択部224からの抽出失敗の通知に応じて、抽出条件記憶手段23に記憶された過去のフィールド画像の映像オブジェクトの位置情報に基づいて、抽出に失敗したフィールド画像の映像オブジェクトの位置情報を内挿補間によって求めるものである。オブジェクト選択部224からの映像オブジェクトの位置情報と、ここで求められた映像オブジェクトの位置情報とは、映像オブジェクトとして抽出された投球の軌跡を示す情報(軌跡データ)として、軌跡データ蓄積装置3(又は、球種識別装置6)に出力される。
なお、例えば、左バッタに対する投球の映像において、バッタの領域をボールが通過した際のフィールド画像においては、抽出されない可能性があるが、この投球補間手段26によって、投球の位置情報の欠損のない軌跡データを生成することができる。
以上によって、投球軌跡解析装置2a(2b)は、入力されるフィールド画像から投球の映像オブジェクトを抽出してその位置座標を軌跡データとして出力することができる。この投球軌跡解析装置2a(2b)は、入力されるフィールド画像から投球の位置をリアルタイムで抽出することが可能である。更に、投球軌跡解析装置2a(2b)は、ピッチャの手から離れたボールが、キャッチャのミットまで(あるいはバッタのバットに当たるまで)の投球の位置(画像座標)を取得することができる。
なお、軌跡データは、ひとつの投球の映像オブジェクトの時系列の位置座標のデータであり、例えば、フィールド画像内の投球の映像オブジェクトの位置情報を、横軸及び縦軸方向の2次元座標とし、この2次元座標を時系列に並べたものとしてもよい。
(球種学習装置の構成)
続いて、図1を参照して、球種学習装置4の構成について説明する。球種学習装置4は、特徴量算出手段41と、学習手段42とを備える。
特徴量算出手段41は、軌跡データ蓄積装置3から入力された軌跡データに基づいて、軌跡データごとの当該投球の軌跡の特徴を示す特徴量を所定の基準に基づいて正規化して算出するものである。ここで算出された特徴量は、学習手段42に出力される。
ここで、軌跡データには、球速の変化や軌道の曲がり具合などの情報が盛り込まれているため、そのまま特徴量として用いることとしてもよいが、野球の投球映像は、カメラが固定された撮影ではないことが多く、一球ごとに画角が変化する。また、球速によってボールの抽出数が変化し、データ数が異なる。そこで、特徴量算出手段41は、投球の速度、軌道の形状や、投球の相対的な位置等の特徴を示す特徴量を正規化して求めることとした。これによって、特徴量算出手段41は、例えば、従来のように2台のカメラで撮影して投球の3次元位置を求めなくても、1台のカメラで撮影された映像の軌跡データから、カメラの動きや球速の影響を排除した特徴量を算出することができる。
以下、特徴量算出手段41によって算出される特徴量の例と、その算出方法とについて説明する。ここでは、特徴量算出手段41は、特徴量として、投げ出しから捕球までのフレーム(フィールド)数(以下、抽出数と言う)、投球の軌跡の全区間及び所定区間について直線近似した際の近似直線の傾き(以下、一次微係数と言う)、投球の軌跡の全区間及び所定区間について曲線(2次曲線)近似した際の近似曲線の曲率(以下、二次微係数と言う)、ホームベースの位置を原点とした捕球位置のフィールド画像内の2次元座標(以下、捕球位置と言う)、及び、軌跡データにおいて隣り合う2次元座標の横軸方向の変化量及び縦軸方向の変化量(以下、動きベクトルと言う)を算出することとした。なお、これらの特徴量は一例であり、特徴量算出手段41は、投球の軌跡の特徴を示す他の特徴量を算出することとしてもよい。
<抽出数>
ここで、以下の式(2)に示すような軌跡データ(x,y)が特徴量算出手段41に入力されたとする。そうすると、特徴量算出手段41は、データ数nを抽出数とする。
(x,y)=(x,y),(x,y),…(x,y) …(2)
一般的に野球では、投げ出しから捕球までの時間は約0.5秒である。ボールの画像座標の計測レートをフレーム間隔(1/30秒)とした場合、約15点の座標を取得することができる。なお、投球軌跡解析装置2aの計測レートは最高でフィールドレート(1/60秒)である。この抽出数が少なければ早くボールが捕球されたことになり、抽出数が多ければ捕球まで時間がかかったことになる。すなわち、抽出数は、ボールの速度を示す。
<一次微係数>
特徴量算出手段41は、軌跡に対して近似直線を生成して、この近似直線の傾きを一次微係数とする。例えば、図3に示すように、特徴量算出手段41は、軌跡データによって示される複数のボールM、M、…の軌跡に対して近似直線Lを生成する。図3は、投球の軌跡と、特徴量算出手段によって生成される近似直線及び近似曲線とを模式的に示した模式図である。
そして、この近似直線Lを以下の式(3)のように置くと、一次微係数aは、以下の式(4)によって算出することができる。この近似直線の傾きを示す一次微係数aは、ボールの高低を示す。なお、ここでは、特徴量算出手段41は、投球の全区間と、この全区間を3つに分割した最初、中間、最後の3区間とについて、それぞれ一次微係数を算出することとした。
y=ax+b …(3)
Figure 0004956273
<二次微係数>
特徴量算出手段41は、軌跡に対して近似曲線を生成して、この近似曲線の曲率を二次微係数とする。例えば、図3に示すように、特徴量算出手段41は、軌跡データによって示される複数のボールM、M、…の軌跡に対して近似曲線Lを生成する。そして、この近似曲線Lを以下の式(5)のように置くと、近似曲線Lとボールの座標の残差平方和Sは、以下の式(6)によって算出することができる。
y=a+bx+c …(5)
Figure 0004956273
そして、特徴量算出手段41は、係数a,b,cについて偏微分して、値を0として連立方程式を解くことで、係数a,b,cが求められる。この近似曲線Lの曲率を示す二次微係数aは、軌跡の曲がり具合を示す。なお、ここでは、特徴量算出手段41は、投球の全区間と、この全区間を3つに分割した最初、中間、最後の3区間とについて、それぞれ二次微係数を算出することとした。
<捕球位置>
捕球位置は、最後に抽出されたボールの画像座標からも推測できるが、カメラを固定して撮影していない場合には、ボールの画像座標だけで捕球位置を判断することが難しい。そのため、特徴量算出手段41は、最後にボールの抽出された画像内からホームベースを検出し、その重心座標とボールの画像座標との相対位置を捕球位置とすることとした。例えば、図4に示すように、ホームベースHの画像座標が(x,y)、最後に抽出されたボールMの画像座標が(x,y)である場合、特徴量算出手段41は、ホームベースHからボールMへ向かうベクトルB(x−x,y−y)を捕球位置とする。図4は、最後にボールの抽出された画像と、特徴量算出手段よって生成される捕球位置とを模式的に示した模式図である。
これによって、特徴量算出手段41は、カメラ操作の影響を排除して捕球位置を取得することができる。そして、フォークなどの落ちる変化球は捕球位置が低くなるため、この捕球位置は、落ちる変化球か否かを示す特徴量となる。なお、ホームベースH付近はオクルージョンが少ないため、特徴量算出手段41は、当該軌跡データに対応する映像の画像から画像処理によってホームベースHの領域を検出することで、その重心位置を取得することができる。
<動きベクトル>
特徴量算出手段41は、軌跡データにおいて隣り合うボールの画像座標の横軸方向の変化量及び縦軸方向の変化量を求める。例えば、図5に示すように、軌跡データによって示される、隣り合うボールM、Mの画像座標がそれぞれ(x,y)、(x,y)である場合に、特徴量算出手段41は、ボールM、M間の動きベクトルB(x−x,y−y)を算出する。図5は、投球の軌跡と、特徴量算出手段によって算出される動きベクトルとを模式的に示した模式図である。
ここで、たとえピッチャが全く同じ位置から投球しても、撮影するカメラが固定されていないため、一球ごとの軌跡の画像上の位置が変動するところ、特徴量算出手段41は、隣り合うボールの動きベクトルを特徴量として算出することで、カメラのパンやチルトの影響が排除された特徴量となる。なお、投球ごとに軌跡データの抽出数が異なるため、算出できる動きベクトルの数も投球ごとに変化する。そのため、特徴量算出手段41は、例えば、投げ出しからa個、中間にb個、捕球直前にc個の所定数の動きベクトルを求め、全部で(a+b+c)個の動きベクトルを算出することとしてもよい。
なお、特徴量算出手段41は、動きベクトルの代わりに、軌跡の近似直線に対するボールの画像座標からの距離を算出することとしてもよい。例えば、図6に示すように、特徴量算出手段41は、軌跡に対する近似直線Lから、ボールMの重心までの距離Dを算出することとしてもよい。更に、投球ごとの距離の数を揃えるため、動きベクトルの場合と同様に、投げ出し、中間及び捕球直前に、それぞれ所定数の距離を算出することとしてもよい。図6は、投球の軌跡と、特徴量算出手段によって算出される距離とを模式的に示した模式図である。
学習手段42は、特徴量算出手段41によって算出された特徴量と、軌跡データ蓄積装置3に記憶された当該軌跡の球種データとから、特徴量に基づいて球種を識別する識別器を学習するものである。ここで機械学習によって生成された識別器は、学習結果として学習結果記憶装置5に出力される。
ここでは、学習手段42は、教師付き学習のランダムフォレスト(Leo Breiman, Random Forests, Machine Learning, 45, 5-32, 2001)によって学習することとした。以下、図7を参照(適宜図1参照)して、学習手段42が、教師付き学習としてランダムフォレストによって学習する方法について説明する。図7は、学習手段がランダムフォレストによって学習する方法を説明するための説明図、(a)は、ランダムフォレストの処理の概要を模式的に示す模式図、(b)は、決定木を模式的に示す模式図である。
図7(a)に示すように、学習手段42は、軌跡データ蓄積装置3に蓄積された様々な軌跡データt、t、…から重複を許して無作為に所定数(図7(a)では4個)の軌跡データt、t、…(ブートストラップサンプル)を抽出したn個のノードT、T、…を生成して、特徴量算出手段41によって算出された各ノードTに含まれる軌跡データt、t、…の特徴量に基づいてn個の決定木を生成する。なお、学習手段42が、軌跡データ蓄積装置3の軌跡データt、t、…から重複を許して無作為に軌跡データt、t、…を抽出してノードT、T、…を生成することで、各々のノードTに含まれる軌跡データt、t、…の偏りを防ぐことができる。
このとき、学習手段42は、各々のノードT(もしくは部分集合T、T、…)の軌跡データt、t、…を、Giniインデックスを用いて2つに分岐することとした。ここで、学習手段42が、Giniインデックスを用いて軌跡データt、t、…を2つに分岐する方法を、ノードTの軌跡データt、t、…を2つの部分集合T、Tに分岐する場合を例に説明する。
まず、学習手段42は、分岐に使用する特徴量の候補となる所定数の特徴量を、特徴量算出手段41によって算出された特徴量の中からランダムに選定する。学習手段42は、例えば、特徴量算出手段41によって算出された特徴量V〜V37が37種類あった場合に、ランダムに4つの特徴量V10、V21、V、V24を選定したとする。そうすると、学習手段42は、軌跡データt、t、…を2つの部分集合T、Tに分岐するための特徴量(V10、V21、V又はV24)と、当該特徴量(V10、V21、V又はV24)の閾値xを、Giniインデックスに基づいて求める。
ここで、分岐前のあるノードTのGiniインデックスgini(T)は、以下の式(7)によって求められる。なお、nはクラス(球種)の数、pは、クラスj(球種j)の軌跡データtのノードTにおける相対頻度を示す。
Figure 0004956273
そして、ノードTに含まれるM個の軌跡データt、t、…が、M個の軌跡データt、t、…の部分集合Tと、M個の軌跡データt、t、…の部分集合Tとに分岐された後のノードTのGiniインデックスginisplit(T)は、以下の式(8)によって示される。
Figure 0004956273
このGiniインデックスginisplit(T)は、各クラスの相対頻度の分布に偏りがあるほど、つまり、部分集合T、Tのそれぞれに特定の球種の軌跡データt、t、…が偏って存在するほど小さい値となる。そのため、学習手段42は、それぞれの特徴量V10、V21、V、V24について、その各々の特徴量(V10、V21、V又はV24)の最大値から最小値までの範囲で閾値xを変化させてGiniインデックスginisplit(T)を算出して、最小のGiniインデックスginisplit(T)を与えるひとつの特徴量(V10、V21、V又はV24)の閾値xを決定する。学習手段42は、このようにして部分集合T、Tの各々についても同様に、分岐して生成されたすべての部分集合がそれぞれ1種類の球種の軌跡データt、t、…の集合になるまで分岐を繰り返して決定木を生成する。
このように、ランダムフォレストでは、分岐するごとに使用する特徴量の種類をランダムに選定するため、互いに類似せず、かつ、分岐の多いn個の決定木が生成される。そして、学習手段42は、n個の決定木を学習結果とし、学習結果記憶装置5に記憶する。
なお、ここでは、学習手段42が、ランダムフォレストによって学習する方法について説明したが、バギング(Bagging ; Bootstrap aggregating)、サポートベクタマシン、アダブースト等の他の教師付き学習によって学習することとしてもよい。
サポートベクタマシンは、カーネル関数を利用し、高次元の空間でデータを線形分離するアルゴリズムである。学習手段42が、例えば、サポートベクタマシンによって学習する場合は、2種類のクラス間のマージンを最大にし、マージンの中間を通る境界(超平面)を求めてデータを分離する。
また、学習手段42が、例えば、バギングによって学習する場合は、以下のように行うことができる。すなわち、学習手段42は、ブーストラップ法によって、軌跡データ蓄積装置3に蓄積された様々な軌跡データから重複を許して無作為に所定数の軌跡データからなるn個のデータセットを復元抽出し、それぞれのデータセットを訓練用サンプルとして、特徴量算出手段41によって算出された各データセットに含まれる軌跡データの特徴量に基づいてn個の識別器を生成する。学習手段42は、この識別器を学習結果記憶装置5に記憶する。そして、後記する球種識別装置6の識別手段62によって、学習結果記憶装置5に記憶された各識別器を用いて識別し、各識別器の識別結果の平均又は多数決によって最終的な識別結果とすることとしてもよい。
更に、学習手段42は、教師なし学習によって学習することとしてもよい。以下、図8を参照(適宜図1参照)して、学習手段42が、教師なし学習の一例として、主成分分析を用いて学習する場合について説明する。なお、学習手段42は、主成分分析に限定されず、例えば、K−means法のような他の教師なし学習によっても学習することが可能である。図8は、学習手段の特徴量の主成分分析により得られた主成分特点の分布を示す散布図である。なお、図8では、学習手段42が第1主成分と第2主成分とについての2つの主成分得点を求めた場合の例を示した。
ここで、特徴量算出手段41によって得られた特徴量は高次であり、識別での処理の負荷が大きい。そこで、学習手段42は、特徴量算出手段41から入力された特徴量について主成分分析を行い、次元を圧縮することとした。このとき、学習手段42は、各主成分の固有値と固有ベクトルとを求めて、固有値の高い所定数の主成分を選択する。そして、学習手段42は、特徴量と、選択された各々の主成分の固有ベクトルとの内積を算出して主成分得点を求める。
この主成分得点は、図8に示すように、球種ごとに分布がまとまる傾向がある。例えば、図8では、ストレートの球種の軌跡の特徴量から求めた主成分得点を丸印、カーブの主成分得点を四角印、フォークの主成分得点を三角印で示した。そうすると、図8の散布図において、領域R1には、ストレートの主成分得点が分布し、領域R2には、カーブの主成分得点が分布し、領域R3には、フォークの主成分得点が分布する。
学習手段42は、この主成分得点の分布を学習結果記憶装置5に記憶する。そして、後記する球種識別装置6の識別手段62によって、特徴量算出手段61から入力された特徴量についても主成分得点を算出して、当該主成分得点の座標が学習結果記憶装置5に記憶された分布のどの球種に最も近いかを判定することで、球種を識別することができる。例えば、識別手段62によって、図8に示す主成分得点rが算出された場合には、当該主成分得点rはカーブに最も近いため、識別手段62は、当該軌跡をカーブと判定する。
更に、学習手段42は、それぞれの軌跡データに対応付けて、当該投球におけるバッタの種類(右バッタ用あるいは左バッタ用の投球)、ピッチャの種類(右投げあるいは左投げのピッチャの投球)、投げ方の種類(アンダスローあるいはオーバスロー)を示す情報を外部から入力することとして、これらのバッタの種類、ピッチャの種類及び投げ方の種類が一致する投球ごとに別々に識別器を生成することが好ましい。このとき、後記する球種識別装置6の識別手段62も、外部から識別対象とする投球におけるバッタの種類、ピッチャの種類及び投げ方の種類の情報を入力して、対応する識別器を用いて識別することとする。
(球種識別装置の構成)
更に、図1を参照して、球種識別装置6の構成について説明する。球種識別装置6は、特徴量算出手段61と、識別手段62とを備える。
特徴量算出手段61は、投球軌跡解析装置2bから入力された軌跡データに基づいて、当該投球の軌道の形状、投球の相対的な位置及び球速の少なくともひとつを示す所定の特徴量を算出するものである。ここで算出された特徴量は、識別手段62に出力される。なお、この特徴量算出手段61は、球種学習装置4の特徴量算出手段41と比べて軌跡データの入力元と特徴量の出力先が異なるだけで、算出される特徴量の種類や算出方法は同一である。
識別手段62は、学習結果記憶装置5に記憶された学習結果に基づいて、特徴量算出手段61から入力された特徴量から当該投球の球種を識別するものである。ここで得られた識別結果は、外部に出力される。
ここで、球種学習装置4の学習手段42において、ランダムフォレストによって機械学習した場合における識別手段62の識別方法について説明する。まず、識別手段62は、学習結果記憶装置5に記憶されたn個の決定木を読み出し、それぞれの決定木について、特徴量算出手段61から入力された特徴量に基づいて、当該投球の軌跡データが決定木の最下層のどの部分集合に含まれるかを判定する。ここで、学習手段42は、分岐して最下層に生成された部分集合がすべて1種類の球種の軌跡データの集合になるまで分岐を繰り返して決定木を生成しているため、最下層の部分集合には、それぞれ1種類の球種が対応付けられている。
そこで、識別手段62は、当該軌跡データが含まれる各決定木の最下層の部分集合に対応付けられた球種を識別結果とし、これらのn個の識別結果を多数決によって統合して、最終的な識別結果として出力することとした。更に、ここでは、球種をその特徴に基づいて、直球、曲がる変化球、落ちる変化球の3つの系統に分類し、識別手段62が、各決定木の識別結果から多数決によって系統を判定して、球種の情報とともに識別結果として出力することとした。なお、ここでは、ストレート及びシュートを直球、カーブ、スライダ及びカットボールを曲がる変化球、フォーク、シンカ及びチェンジアップを落ちる変化球に分類した。
なお、ここでは、識別手段62は、各決定木の識別結果を多数決して、最終的な識別結果とすることとしたが、各決定木の識別結果の割合(例えば、ストレート70%、カーブ30%)を最終的な識別結果とすることとしてもよい。更に、球種識別装置6が図示しない軌跡画像生成手段を備えることとして、投球軌跡解析装置2bから入力された軌跡データに基づいて、抽出された投球の位置を、例えば、各決定木の識別結果の割合に応じて球種ごとに予め割り当てられた色(例えば、ストレートは赤、カーブは黄)を混合した色の円で示す軌跡画像を生成して、識別結果として外部に出力することとしてもよい。
以上、球種判定システムSの構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、ここでは、野球の球種を判定する場合を例に挙げて説明したが、本発明の識別器生成装置及び投球球種識別装置は、野球に限らず、ソフトボールやサッカ、ゴルフなどの様々な球技への応用が可能である。サッカに適用した場合には、例えば、フリーキックの曲がり具合の判定をすることができ、ゴルフに適用した場合には、例えば、スライスやフックなどの判定に利用することができる。また、娯楽施設などで、自分の投球の球種を判定させるアトラクションなどに組み込むことも可能である。
また、ここでは、投球軌跡解析装置2bが、映像蓄積装置1bに蓄積された映像を解析することとしたが、例えば、リアルタイムで撮影された映像を入力して解析することとしてもよい。このとき、放送局側で当該球種判定システムSによって判定された球種を、中継番組内において即座に表示することも可能である。また、投球軌跡解析装置2a、2bの構成は図2に示すものに限定されず、投球軌跡解析装置2a、2bは、入力された投球の映像から投球の軌跡を解析できるものであればよい。
更に、球種判定システムSによって得られた球種の情報をメタデータとして映像に付与することで、映像検索のためのメタデータの生成を自動で行うことができる。更に、得られた球種の情報は、データ放送やインタネットなどで配信する情報としても使用可能である。
なお、識別器生成装置A及び投球球種識別装置Bは、コンピュータにおいて各手段を各機能プログラムとして実現することも可能であり、各機能プログラムを結合して、識別器生成プログラム及び投球球種識別プログラムとして動作させることも可能である。
[球種判定システムの動作]
次に、図9〜図13を参照(適宜図1参照)して、本発明における識別器生成装置A及び投球球種識別装置Bを備える球種判定システムSの動作について説明する。図9は、本発明における識別器生成装置の識別器生成動作を示したフローチャートである。図10は、投球軌跡解析装置の軌跡データ生成動作を示したフローチャートである。図11は、差分画像の条件式を説明するための説明図であり、(a)は3枚の連続したフィールド画像であり、(b)は2枚の差分画像である。図12は、位置予測処理を説明するための説明図である。図13は、本発明における投球球種識別装置の投球球種識別動作を示したフローチャートである。
(識別器生成動作)
まず、図9を参照して、球種判定システムSが、球種を識別するための識別器を生成する識別器生成動作について説明する。球種判定システムSは、投球軌跡解析装置2aによって、映像蓄積装置1aに蓄積されたひとつの投球の映像を入力して、後記する軌跡データ生成動作によって軌跡データを生成する(ステップS11)。そして、球種判定システムSは、ステップS11において生成された軌跡データに、外部から入力される球種データを対応付けて軌跡データ蓄積装置3に記憶する(ステップS12)。
更に、球種判定システムSは、投球軌跡解析装置2aによって、映像蓄積装置1aに蓄積されたすべての映像について軌跡データの生成が終了したかを判断する(ステップS13)。そして、終了していない場合には(ステップS13でNo)、球種判定システムSは、ステップS11に戻って、投球軌跡解析装置2aが、映像蓄積装置1aに蓄積された次の映像について軌跡データ生成動作によって軌跡データを生成する動作以降の動作を行う。
一方、終了した場合には(ステップS13でYes)、球種判定システムSは、球種学習装置4の特徴量算出手段41によって、ステップS12において軌跡データ蓄積装置3に記憶された軌跡データを入力して、各々の軌跡データについて特徴量を算出する(ステップS14)。
続いて、球種判定システムSは、球種学習装置4の学習手段42によって、ステップS14において算出された軌跡データの特徴量と、ステップS12において当該軌跡データに対応付けられた球種データとに基づいて、軌跡データの特徴量から球種を識別する識別器を機械学習によって生成して、学習結果記憶装置5に記憶し(ステップS15)、動作を終了する。
(軌跡データ生成動作)
次に、図10〜図12を参照(適宜図1及び図2参照)して、球種判定システムSの投球軌跡解析装置2a(2b)が、映像から投球の映像オブジェクトを抽出して軌跡データを生成する軌跡データ生成動作(図9のステップS11)について説明する。
まず、図示していないマウス、キーボード等の入力手段によって探索領域が入力され、投球軌跡解析装置2a(2b)は、探索領域設定手段25によって、入力された映像を構成するフィールド画像において、フィールド画像の一部の範囲に映像オブジェクトを探索する探索領域を設定する(ステップS21)。なお、この探索領域は、後記するステップS32においてボールの動きに追従して位置が適宜更新される。
続いて、投球軌跡解析装置2a(2b)は、ステップS21において設定された探索領域について、オブジェクト候補画像生成手段21の差分画像生成部213によって、画像記憶部211に記憶された現在の入力画像と、未来の入力画像(最新の入力画像)との間の輝度差を画素値とした差分画像1を生成するとともに、差分画像生成部214によって、画像記憶部211に記憶された現在の入力画像と、画像記憶部212に記憶された過去の入力画像との間の輝度差を画素値とした差分画像2を生成する(ステップS22)。ここで、オブジェクト候補画像生成手段21には、3枚の連続した入力画像(過去、現在、未来)が入力されて、現在のフィールド画像が画像記憶部211に、過去のフィールド画像が画像記憶部212に記憶されている。
続いて、投球軌跡解析装置2a(2b)は、オブジェクト候補画像生成手段21の候補画像生成部215によって、ステップS22において生成された差分画像1と差分画像2とからオブジェクト候補画像を生成する(ステップS23)。ここで、候補画像生成部215は、差分画像1の輝度値Image1(x,y)と、差分画像2の輝度値Image2(x,y)が以下の式(9)、(10)を満たす領域を判断し、この領域をオブジェクトの候補とすることとした。なお、(x、y)は、差分画像1及び差分画像2における画素の座標を示し、Tは、輝度閾値である。
Image1(x,y)>T …(9)
Image2(x,y)<−T …(10)
つまり、本実施形態では、抽出(追跡)対象とする映像オブジェクトがボールであり、ボールの輝度が背景画像の輝度よりも一般に高いので、式(9)と式(10)とが同時に満たされることがこのときの条件式となる。以下に、前記のように差分画像1及び差分画像2が式(9)及び式(10)を満足するときに、高速で移動する映像オブジェクト(ボール)を抽出できる理由を、図11を参照して説明する。
図11の(a)に示すように、過去、現在、未来を表す連続した3枚のフィールド画像G1、G2、G3には、過去・現在・未来の位置にある1個のボール(M1、M2、M3)が示されている。なお、ボールM1、M2、M3は、フィールド画像同士で重ならない程度の高速で移動しており、ボールの輝度は背景画像の輝度よりも高いこととする。また、図11の(b)に示すように、差分画像1(G’1)は、フィールド画像G2の輝度からフィールド画像G3の輝度を引いた差分を画素値として生成されたものである。また、差分画像2(G’2)は、フィールド画像G1の輝度からフィールド画像G2の輝度を引いた差分を画素値として生成されたものである。
差分画像G’1における領域M’2は、ボールM2の輝度からオブジェクトの存在しない領域の輝度を差し引いた輝度差分値を画素値として構成されているので、画素値は符号がプラス(例えば白)となる。また、差分画像G’1における領域M’3は、オブジェクトの存在しない領域の輝度からボールM3の輝度を差し引いた輝度差分値を画素値として構成されているので、画素値は符号がマイナス(例えば黒)となる。更に、差分画像G’1における領域M’1を含むその他の領域は、オブジェクトの存在しない領域の輝度同士を差し引いた輝度差分値を画素値として構成されているので、画素値は0となる。
一方、差分画像G’2における領域M’1は、ボールM1の輝度からオブジェクトの存在しない領域の輝度を差し引いた輝度差分値を画素値として構成されているので、画素値は符号がプラス(例えば白)となる。また、差分画像G’2における領域M’2は、オブジェクトの存在しない領域の輝度からボールM2の輝度を差し引いた輝度差分値を画素値として構成されているので、画素値は符号がマイナス(例えば黒)となる。更に、差分画像G’2における領域M’3を含むその他の領域は、オブジェクトの存在しない領域の輝度同士を差し引いた輝度差分値を画素値として構成されているので、画素値は0となる。
差分画像G’1と差分画像G’2とを比較すると、差分画像G’1において画素値の符号がプラスであり(式(9))、且つ、差分画像G’2において画素値の符号がマイナスである(式(10))領域は、領域M’2すなわちボールM2(現在の位置)を表すことになる。従って、候補画像生成部215は、式(9)及び式(10)から、高速で移動する映像オブジェクト(ボール)をオブジェクト候補画像として抽出することができる。
なお、対象とする映像オブジェクトの輝度が背景画像の輝度よりも低い場合には、式(11)と式(12)とを同時に満たすことを条件とする。
Image1(x,y)<−T …(11)
Image2(x,y)>T …(12)
この場合、差分画像G’1において画素値の符号がマイナスであり(式(11))、且つ、差分画像G’2において画素値の符号がプラスである(式(12))領域が映像オブジェクトとして抽出される。
図10の軌跡データ生成動作の説明を続ける。投球軌跡解析装置2a(2b)は、ボール選定手段22のラベリング部221によって、ステップS23において生成されたオブジェクト候補画像の中で、映像オブジェクトの候補となる領域に対して番号(ラベル)を付す(ステップS24)。なお、以降の動作は、映像オブジェクトの候補に付された番号に基づいて、映像オブジェクトの単位で処理される。
そして、投球軌跡解析装置2a(2b)は、ボール選定手段22の特徴量解析部222によって、ステップS24で番号付けされた映像オブジェクトごとに、オブジェクト候補画像の中から、抽出条件記憶手段23に記憶されている抽出条件等に基づいて、抽出(追跡)対象となる映像オブジェクトを選択し、選択した映像オブジェクトの位置及び特徴量を解析(算出)する(ステップS25)。ここで、映像オブジェクトの位置としては、例えば、映像オブジェクトの重心座標を用いる。また、映像オブジェクトの特徴量としては、映像オブジェクトの面積、輝度、色、円形度等を用いる。
更に、投球軌跡解析装置2a(2b)は、ボール選定手段22のフィルタ処理部223によって、オブジェクト候補画像の中から、番号(ラベル)に基づいて、映像オブジェクトを選択し、フィルタ処理を行う(ステップS26)。すなわち、フィルタ処理部223は、選択された映像オブジェクトの「位置」が、位置予測手段24により予測される範囲に適合するかどうかを判定する。ここで、「位置」による適合条件に合致する場合、フィルタ処理部223は、選択された映像オブジェクトの「面積」が、抽出条件記憶手段23に記憶されている抽出条件に適合するかどうかを判定する。ここで、「面積」による適合条件に合致する場合、フィルタ処理部223は、映像オブジェクトの「色」が、抽出条件に適合するかどうかを判定する。また、「色」による適合条件に合致する場合、フィルタ処理部223は、映像オブジェクトの「輝度」が、抽出条件に適合するかどうかを判定する。また、「輝度」による適合条件に合致する場合、フィルタ処理部223は、映像オブジェクトの「円形度」が、抽出条件に適合するかどうかを判定する。
続いて、投球軌跡解析装置2a(2b)は、ボール選定手段22のオブジェクト選択部224によって、ステップS26において、すべての抽出条件に適合した映像オブジェクトの候補がない、つまり、抽出する映像オブジェクトの候補がなく抽出に失敗したかを判断する(ステップS27)。
そして、抽出に失敗していない場合には(ステップS27でNo)、投球軌跡解析装置2a(2b)は、ボール選定手段22のオブジェクト選択部224によって、ステップS26において、すべての抽出条件に適合した映像オブジェクトの候補から、前のフレーム画像から抽出された映像オブジェクトの位置座標に最も近いものを追跡対象の映像オブジェクトとして選択する(ステップS28)。これにより、すべてのフィルタを通過した映像オブジェクトの候補が複数存在する場合にもオブジェクト選択部224はひとつの映像オブジェクトを選定することができる。なお、ここで選択された映像オブジェクトの位置情報は抽出条件記憶手段23に記憶される。
更に、投球軌跡解析装置2a(2b)は、投球補間手段26によって、前回の抽出及びそれ以前に、抽出に失敗したフィールド画像がある場合に、ステップS28において選択された映像オブジェクトの位置情報と、抽出条件記憶手段23に記憶された更に過去のフィールド画像の映像オブジェクトの位置情報とに基づいて、抽出に失敗したフィールド画像の映像オブジェクトの位置情報を内挿補間によって求め(ステップS29)、ステップS31に進む。
一方、ステップS27において抽出に失敗した場合には(ステップS27でYes)、投球軌跡解析装置2a(2b)は、オブジェクト選択部224によって、所定数以上のフレームで連続して抽出に失敗したか否かを判断する(ステップS30)。そして、所定数以上のフレームで連続して抽出に失敗した場合には(ステップS30でYes)、動作を終了する。一方、所定数以上のフレームで連続して抽出に失敗していない場合には(ステップS30でNo)、ステップS31に進む。
そして、投球軌跡解析装置2a(2b)は、投球補間手段26によって、ステップS28において選択された映像オブジェクトの位置情報、もしくは、ステップS30において求められた位置情報を軌跡データ蓄積装置3に出力する(ステップS31)。更に、投球軌跡解析装置2a(2b)は、ステップS28において選択された映像オブジェクトの位置に基づいて、位置予測手段24により、次に入力されるフィールド画像におけるボールの探索領域を推定し(ステップS32)、ステップS21に戻る。
ここで、投球軌跡解析装置2a(2b)は位置予測手段24によって、最小自乗法及びカルマンフィルタを用いて探索領域を推定することができる。図12に示すように、過去のオブジェクト抽出処理によりそれぞれ異なる時刻のボールM1〜M4が得られており、また、現在のフィールド画像におけるボールM5(図中、二重丸)の位置座標が抽出されているものと仮定する。
そうすると、位置予測手段24は、線形予測部241によって、現フィールドでの抽出位置座標(ボールM5)と前フィールド(前フレーム)での抽出位置座標(ボール軌跡M4)とにより、矢印V1で示される動きベクトルを求める。そして、線形予測部241は、動きベクトルV1に基づいて、現フィールドでの抽出位置座標(ボールM5)に対して、動きベクトルV1と同様の動きベクトルV2を、ボールM5の位置に加算することにより、ボールの予測位置として、線形予測位置座標Y1(図中、三角印)を仮に求める(線形予測)。
一方、位置予測手段24は、曲線予測部242によって、最小自乗法を用いて過去から現在に至るボール軌跡(ボールM1〜M5)を平均的に通るような一点鎖線で示される2次曲線K1を求める。そして、位置予測手段24は、線形予測位置座標Y1を2次曲線K1上に補正して、四角印で示される曲線予測位置座標Y2を求める(曲線予測)。求めた曲線予測位置座標Y2を次フィールド画像(次フレーム)での探索位置とする。
但し、位置予測手段24は、切替部243によって、過去に抽出されたボールの位置座標の数又は2次曲線の方程式に基づいて、線形予測部241による線形予測と曲線予測部242による曲線予測とを切り替える。すなわち、位置予測手段24は、曲線予測を実行するのに十分な数(3個でもよいが5個以上が好適である)の過去のボール位置座標がない場合には曲線予測を実行せずに、線形予測のみを実行する。また、位置予測手段24は、曲線予測部242によって曲線予測を実行しているときに、曲線予測に用いる2次曲線(y=ax+bx+c)の係数a、bの符号が変化したり、係数a、bの値が所定値を超えたりした場合にも、線形予測に切り替える。このように、投球軌跡解析装置2a(2b)は、ボールを探索する領域を適宜更新しながら、ボールの抽出を行うため、ボールを抽出・更新するための演算量を抑えることができる。
以上の動作によって、投球軌跡解析装置2a(2b)は、映像として時系列に入力されるフィールド画像から、追跡対象となる映像オブジェクト(ボール)を逐次抽出、追跡し、映像オブジェクトの軌跡データ生成することができる。
(識別器生成動作)
更に、図13を参照して、球種判定システムSが、図11に示す識別器生成動作によって生成された識別器を用いて投球の球種を識別する投球球種識別動作について説明する。球種判定システムSは、投球軌跡解析装置2bによって、映像蓄積装置1bに蓄積されたひとつの投球の映像を入力して、図10に示す軌跡データ生成動作によって軌跡データを生成する(ステップS41)。そして、球種判定システムSは、球種識別装置6の特徴量算出手段61によって、ステップS41において生成された軌跡データについて特徴量を算出する(ステップS42)。
続いて、球種判定システムSは、球種識別装置6の識別手段62によって、図9に示す識別器生成動作によって生成され、学習結果記憶装置5に記憶された識別器を用いて、ステップS42において算出された軌跡データの特徴量に基づいて、当該軌跡データの投球の球種を識別する(ステップS43)。
更に、球種判定システムSは、投球軌跡解析装置2bによって、映像蓄積装置1bに蓄積されたすべての映像について軌跡データの生成が終了したかを判断する(ステップS44)。そして、終了していない場合には(ステップS44でNo)、球種判定システムSは、ステップS41に戻って、投球軌跡解析装置2bが、映像蓄積装置1bに蓄積された次の映像について軌跡データ生成動作によって軌跡データを生成する動作以降の動作を行う。一方、終了した場合には(ステップS44でYes)、動作を終了する。
本発明の識別器生成装置及び投球球種識別装置を備える球種判定システムの構成を示したブロック図である。 本発明の識別器生成装置及び投球球種識別装置を備える球種判定システムの投球軌跡解析装置の構成を示したブロック図である。 投球の軌跡と、本発明の識別器生成装置及び投球球種識別装置の特徴量算出手段によって生成される近似直線及び近似曲線とを模式的に示した模式図である。 最後にボールの抽出された画像と、本発明の識別器生成装置及び投球球種識別装置の特徴量算出手段よって生成される捕球位置とを模式的に示した模式図である。 投球の軌跡と、本発明の識別器生成装置及び投球球種識別装置の特徴量算出手段によって算出される動きベクトルとを模式的に示した模式図である。 投球の軌跡と、本発明の識別器生成装置及び投球球種識別装置の特徴量算出手段によって算出される距離とを模式的に示した模式図である。 本発明の識別器生成装置の学習手段がランダムフォレストによって学習する方法を説明するための説明図、(a)は、ランダムフォレストの処理の概要を模式的に示す模式図、(b)は、決定木を模式的に示す模式図である。 本発明の識別器生成装置の学習手段の特徴量の主成分分析により得られた主成分特点の分布を示す散布図である。 本発明の識別器生成装置の識別器生成動作を示したフローチャートである。 投球軌跡解析装置の軌跡データ生成動作を示したフローチャートである。 差分画像の条件式を説明するための説明図であり、(a)は3枚の連続したフィールド画像であり、(b)は2枚の差分画像である。 位置予測処理を説明するための説明図である。 本発明の投球球種識別装置の投球球種識別動作を示したフローチャートである。
符号の説明
S 球種判定システム
A 球種学習装置
B 投球球種識別装置
2a 投球軌跡解析装置(投球軌跡解析手段)
2b 投球軌跡解析装置(投球軌跡解析手段)
4 球種学習装置(球種学習手段)
41 特徴量算出手段
42 学習手段
5 学習結果記憶装置(識別器記憶手段、識別器記憶装置)
6 球種識別装置(球種識別手段)
61 特徴量算出手段
62 識別手段

Claims (4)

  1. 投球の映像から、当該投球の球種を識別する投球球種識別装置であって、
    前記投球の映像を構成する時系列の画像内における前記投球の映像オブジェクトの位置の時系列の情報である軌跡データの抽出数、前記軌跡データが示す軌跡に対する近似直線の傾きである一次微係数、前記軌跡に対する近似曲線の曲率である二次微係数、時系列で最後に前記投球が抽出された画像から検出したホームベースの重心座標と前記投球の画像座標との相対位置である捕球位置、及び、前記軌跡データで隣り合う前記投球の画像座標の変化量である動きベクトルを示す特徴量と、各々の前記投球に予め対応付けられた当該投球の球種の情報とに基づいて複数の投球についてランダムフォレストにより機械学習された、前記特徴量から前記球種を識別するための識別器を予め記憶する識別器記憶手段と、
    球種の識別対象となる投球の映像を入力し、この映像を構成する時系列の画像内における前記投球の映像オブジェクトを抽出して、当該投球の軌跡データを生成する投球軌跡解析手段と、
    前記投球軌跡解析手段によって生成された軌跡データから、前記特徴量を算出する特徴量算出手段と、
    前記識別器記憶手段に記憶された識別器を用いて、前記特徴量算出手段によって算出された特徴量から前記識別対象の投球の球種を識別する識別手段と、
    を備えることを特徴とする投球球種識別装置。
  2. 請求項に記載の投球球種識別装置において用いられる、種を識別するための識別器を生成する識別器生成装置であって、
    複数の投球の映像を入力して、各々の映像を構成する時系列の画像内における前記投球の映像オブジェクトを抽出して、当該画像内における前記投球の映像オブジェクトの位置の時系列の情報である軌跡データを生成する投球軌跡解析手段と、
    前記投球軌跡解析手段によって生成された軌跡データから、各々の前記投球について、特徴量として、前記軌跡データの抽出数と、前記軌跡データが示す軌跡に対する近似直線の傾きである一次微係数と、前記軌跡に対する近似曲線の曲率である二次微係数と、時系列で最後に前記投球が抽出された画像から検出したホームベースの重心座標と前記投球の画像座標との相対位置である捕球位置と、前記軌跡データで隣り合う前記投球の画像座標の変化量である動きベクトルとを算出する特徴量算出手段と、
    この特徴量算出手段によって算出された複数の投球の特徴量と、各々の前記投球に予め対応付けられた前記球種の情報とに基づいて、前記特徴量から前記球種を識別するための識別器をランダムフォレストによって生成する学習手段と、
    を有することを特徴とする識別器生成装置。
  3. 投球の映像を構成する時系列の画像内における前記投球の映像オブジェクトの位置の時系列の情報である軌跡データの抽出数、前記軌跡データが示す軌跡に対する近似直線の傾きである一次微係数、前記軌跡に対する近似曲線の曲率である二次微係数、時系列で最後に前記投球が抽出された画像から検出したホームベースの重心座標と前記投球の画像座標との相対位置である捕球位置、及び、前記軌跡データで隣り合う前記投球の画像座標の変化量である動きベクトルを示す特徴量と、各々の前記投球に予め対応付けられた当該投球の球種の情報とに基づいて複数の投球についてランダムフォレストにより機械学習されて識別器記憶手段に予め記憶された、前記特徴量から前記球種を識別するための識別器を用いて、投球の映像から当該投球の球種を識別するためにコンピュータを、
    球種の識別対象となる投球の映像を入力し、この映像を構成する時系列の画像内における前記投球の映像オブジェクトを抽出して、当該投球の軌跡データを生成する投球軌跡解析手段、
    前記投球軌跡解析手段によって生成された軌跡データから、前記特徴量を算出する特徴量算出手段、
    前記識別器記憶手段に記憶された識別器を用いて、前記特徴量算出手段によって算出された特徴量から前記識別対象の投球の球種を識別する識別手段、
    として機能させるための投球球種識別プログラム。
  4. 請求項1に記載の投球球種識別装置において用いられる、投球の球種を識別するための識別器を生成するためにコンピュータを、
    複数の投球の映像を入力して、各々の映像を構成する時系列の画像内における前記投球の映像オブジェクトを抽出して、当該画像内における前記投球の映像オブジェクトの位置の時系列の情報である軌跡データを生成する投球軌跡解析手段、
    前記投球軌跡解析手段によって生成された軌跡データから、各々の前記投球について、特徴量として、前記軌跡データの抽出数と、前記軌跡データが示す軌跡に対する近似直線の傾きである一次微係数と、前記軌跡に対する近似曲線の曲率である二次微係数と、時系列で最後に前記投球が抽出された画像から検出したホームベースの重心座標と前記投球の画像座標との相対位置である捕球位置と、前記軌跡データで隣り合う前記投球の画像座標の変化量である動きベクトルとを算出する特徴量算出手段、
    この特徴量算出手段によって算出された複数の投球の特徴量と、各々の前記投球に予め対応付けられた前記球種の情報とに基づいて、前記特徴量から前記球種を識別するための識別器をランダムフォレストによって生成する学習手段、
    として機能させるための識別器生成プログラム。
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