JP4947741B2 - Co2削減排水処理装置及びco2削減排水処理方法 - Google Patents

Co2削減排水処理装置及びco2削減排水処理方法 Download PDF

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Description

本発明は、活性汚泥法による排水処理に関し、特には酸素又は酸素とオゾンを含む反応性ガスを、溶存態又は超微細気泡態として分散・滞留・貯蔵したガス化溶液を反応槽等に送る、活性汚泥法における排水処理プロセスに関する。
排水を浄化するために、活性汚泥法が広く採用されている。活性汚泥法は、微生物と酸素を利用して生物化学処理を行い、排水中の有機汚染物質を活性汚泥として固定し、一部を水と炭酸ガスに分解(自己消化)して除去する方法である。標準的な汚泥活性法では、汚水処理系に導き入れた排水原水から沈殿槽(沈殿池ともいう)で粗大な浮遊物や砂等の非有機物を取り除き、嫌気性雰囲気の反応槽(嫌気槽と呼ばれることもある)で微生物により有機物を分解して水溶性のものに変え、好気性雰囲気の反応槽(曝気槽、好気槽と呼ばれることもある)で微生物により生物化学反応を行わせ、汚泥沈殿槽(汚泥沈殿池ともいう)で、反応槽で生成した活性汚泥を沈殿させて、上澄み水を排水処理系から放出するとともに、活性汚泥の一部は返送汚泥として反応槽等に戻して微生物を循環使用し、活性汚泥の残部は余剰汚泥として脱水・乾燥等の処理を経て、コンポスト化又は焼却処分するか、埋立廃棄処分している。上澄み水は、河川等に放流するか、さらに浄化するために高度処理を行う。
沈殿槽、反応槽、汚泥沈殿槽等は、それぞれ専用の独立した槽(池)(以下、槽で代表させる)として設ける場合が多いが、それらのいくつかの機能を兼ねる槽として設ける場合もあり、槽を1つとし、回分式に利用される場合もある。また、その他の槽、例えば調整槽等、を備える場合もある。好気性雰囲気の反応槽(好気)における好気性微生物による生物化学反応には、処理水中の溶存酸素が必要である。反応槽(好気)では、生物化学反応を促進させるために、空気を散気装置(バブリング)を用いて送給していた。しかし、散気装置によって処理水中に供給されるガス態の気泡粒径は非常に大きく、ガスの多くは処理水中を急速に上昇して水面から散逸してしまい、酸素の利用効率は非常に低いものであった。そのため、標準空気曝気に代えて酸素を富化し、あるいは純酸素曝気を採用したり、大通気量曝気を試みたり、槽(タンク)の深さを大きくしてその水深圧を利用することも行われたりもしているが、曝気動力消費量が増大し、また反応槽として過大スペースが必要とされる原因となっていた。
一方、活性汚泥法において大量に発生する余剰活性汚泥の処理の現状は、
1)一部コンポスト化されている、
2)圧力4.99MPa(50kg/cm)以上、温度243℃以上で湿式酸化消滅処理が一部行われている、
3)汚泥消化バイオガス回収法も開発されつつある。
しかしながら一般に余剰汚泥は濃縮、搬出、焼却、埋立て処理されており、焼却・埋め立てのための処理費用、悪臭、CO排出等は、活性汚泥法の宿命的課題として現状では未だ根本的な解決策が施されていないままである。
余剰活性汚泥の減容化対策として、活性汚泥法による排水処理系にオゾンガスを適用することも行われている(特公平5−85236号公報・特開平6−206088号公報・特公昭57−19719号公報等)。特公平5−85236号公報によれば、「オゾンにより微生物が活性化するとともに、オゾンの消臭作用及び油脂分解作用」が働くとされるほかに、「特に本発明によれば排水中に含まれる有機物を主として二酸化炭素と水に分解するのでスラッジの発生がない」ともされている。特開平6−206088号公報によれば、「引き抜き汚泥にオゾン含有ガスを反応させ、酸化分解してBODに変換する」とされている。特公昭57−19719号公報によれば、「汚泥がオゾンと接触すると、オゾンの有機分解作用により汚泥を構成する浮遊物質中の有機物が分解され、オゾンと接触する以前の汚泥とは成分を異にする新しい汚泥が発生する。この汚泥が反応槽に加えられると、槽内の生物群はこれを栄養源として摂取するため、オゾンにより低分子化された浮遊物質が分解されSSが減少する。」とされている。
これらの従来技術における処理水とオゾン含有ガスとの接触は、いずれも、前述の酸素ガス等と同様、バブリングの手法が用いられている。したがって、ここでも、オゾン含有ガスの気泡の大きさは、1mm程度、小さくてもせいぜいサブミリメートルのオーダーであり、オゾンの水への溶解速度は遅く、溶解・利用効率も低いことが推測される。以上、従来の技術は、いずれも難溶性ガスである酸素ガス、オゾン含有ガスによる酸素曝気工程及びオゾン汚泥酸化(分解)工程において、いずれの場合も共通のプロセス要素を用いたままであって、溶解速度及び溶解効率の改善が殆どなされていない。
それらのプロセス要素の特徴は、
1)タンク式曝気、タンク式オゾン汚泥酸化方式である(タンク式であって、共に、タンク内へバブリング方式で通気している)。
2)散気装置の設置位置に掛かるタンク水深圧を利用した超低圧曝気、酸化方式である。
3)通常は散気式粗大気泡、空気(オゾン化気体)曝気であって、難溶性である酸素・オゾンの溶解速度及び溶解・利用効率は極端に低い。
4)上記要因により大型曝気槽、大型反応槽を必要とするプロセスである。
5)前記と同じ要因により、曝気動力やオゾン発生に多量の動力を消費するプロセスである。
6)後述するOHRラインミキサーによるオゾン汚泥酸化分解処理が可能である旨記載されているが、オゾンガスを混入する気液比率に限界があるため、アイディアにとどまり、下水処理などには未だ実用化されていないのが実状である。
7)超微細気泡化が可能な前記ミキサーは、排水処理系においては、未溶解固形分による閉塞が発生することが危惧され、曝気工程への応用は出来ないと考えられていた。
8)高濃度・高負荷排水処理が可能な、且つ余剰汚泥を発生せず、小型で、省エネルギー型の処理法(プロセス)は、未だ存在しないといえる。
特公平5−85236号公報 特開平6−206088号公報 特公昭57−19719号公報
本発明は、活性汚泥法による排水処理プロセスにおいて、難溶性ガスである酸素ガスないし酸素とオゾンを含む反応性ガスの水への溶解速度、溶解容量、溶解・利用効率を向上させ、
1)好気性微生物の酸素による生物化学作用を促進すること、
2)微量オゾンによる微生物を活性化させること、
3)比較的多量のオゾンによる酸化・分解作用と共に、キャビテーション及び超音波作用との複合相乗効果によって、酸化・分解作用を増幅・促進し、従来に比して大幅に排水処理性能を向上すること、ならびに
4)上記1)、2)、3)を一元化管理すること、
を課題とする。
具体的には、活性汚泥法の「宿命的課題」として取り残されたままの未解決課題である、
1)過大スペースを削減することを可能とすること、
2)曝気動力等動力消費の削減、省エネルギー化すること、
3)活性汚泥法による排水処理系を、総合的、効率的に制御・管理すること、
4)高濃度・高負荷排水への対応・処理を可能にすること、
5)余剰汚泥を削減又は消滅させること、
6)併せて悪臭、CO及びダイオキシンの発生を回避すること、
を実現することを課題とする。
本願第1発明は、微生物への反応性ガスの供給に用いられ、返送汚泥管路の途中に設けられ、返送汚泥に酸素とオゾンを含んだ前記反応性ガスを供給するCO削減排水処理装置であって、キャビテーション及び超音波の作用により超微細気泡を発生するラインアトマイザーと、前記ラインアトマイザーに酸素とオゾンを供給する酸素・オゾンジェネレーターと、を有し、前記ラインアトマイザーは、気体と液体を圧送する気液圧送ポンプと、前記気液圧送ポンプから圧送された気液を微細化するアトマイザーと、を有し、5.394MPa以下の加圧条件で、120000(kHz)以下の超音波を発生させ、前記反応性ガスを前記気液圧送ポンプから前記アトマイザーに圧送させることにより気泡径1,000nm以下の超微細気泡にし、当該超微細気泡を前記返送汚泥中に溶解してガス化溶液を生成することを特徴とする。
本願第2発明は、本願第1発明において、前記気泡径1,000nm以下の超微細気泡は、0.5秒以内に溶解することを特徴とする。
本願第3発明は、本願第1発明又は本願第2発明において、前記ガス化溶液中のオゾン含有濃度は、0.01〜0.04mg/lであることを特徴とする。
本願第4発明は、本願第1発明乃至本願第3発明のいずれかにおいて、前記ガス化溶液を調整槽又は沈殿槽に送給して、前記調整槽又は前記沈殿槽に生物化学作用機能を付加することを特徴とする。
本願第5発明は、微生物への反応性ガスの供給に用いられ、返送汚泥管路の途中に設けられたCO削減排水処理装置を使用して、返送汚泥に酸素とオゾンを含んだ前記反応性ガスを供給するCO削減排水処理方法であって、前記CO削減排水処理装置は、キャビテーション及び超音波の作用により超微細気泡を発生するラインアトマイザーと、前記ラインアトマイザーに酸素とオゾンを供給する酸素・オゾンジェネレーターと、を有し、前記ラインアトマイザーは、気体と液体を圧送する気液圧送ポンプと、前記気液圧送ポンプから圧送された気液を微細化するアトマイザーと、を有し、5.394MPa以下の加圧条件で、120000(kHz)以下の超音波を発生させ、前記反応性ガスを前記気液圧送ポンプから前記アトマイザーに圧送させることにより気泡径1,000nm以下の超微細気泡にし、当該超微細気泡を前記返送汚泥中に溶解してガス化溶液を生成することを特徴とする。
本願第6発明は、本願第5発明において、前記気泡径1,000nm以下の超微細気泡は、0.5秒以内に溶解することを特徴とする。
本願第7発明は、本願第5発明又は本願第6発明において、前記ガス化溶液中のオゾン含有濃度は、0.01〜0.04mg/lであることを特徴とする。
本願第8発明は、本願第5発明乃至本願第7発明のいずれかにおいて、前記ガス化溶液を調整槽又は沈殿槽に送給して、前記調整槽又は前記沈殿槽に生物化学作用機能を付加することを特徴とする。
本発明によれば、活性汚泥法による排水処理プロセスにおいて、反応性ガスの超微細化・混合貯留機能、キャビテーション・超音波発生機能及びそれらの機能を一元化して相乗効果を発揮させる制御機能とを有し、ラインアトマイザーの処理を用いて、清浄水または返送汚泥水に酸素曝気および/またはオゾン酸化を行い、そのガス化溶液を反応槽、または反応槽よりも前工程の調整槽、沈殿槽、あるいは後工程である汚泥沈殿槽等に返送することを特徴とする。本発明のラインアトマイジング排水処理法の効果は、次のように従来の課題を解消する。
▲1▼.処理水に、必要なときに瞬時に必要な溶存酸素量・溶存オゾン量を供給することができる。したがって、処理水を処理する反応を著しく活発にすることができる。例えば、曝気(酸素の液体中への溶解及び微生物への酸素供給)は、ラインアトマイザーの処理により、極めて短時間に実施出来るため、反応槽(好気・曝気)での要処理排水の滞留は、極めて短時間となる(又は、反応槽(曝気)を必要としないようにすることも可能である)。又、従来日単位の滞留時間を要していた生物化学的反応は、本発明によれば、数時間のオーダーの滞留時間で十分である。
▲2▼.処理水に添加する酸素ガス、オゾンガスを瞬時に、大量に供給し、超微細気泡態として、処理水中に分散・貯蔵することにより、従来のように曝気の24時間連続運転は必要なくなり、間歇運転が可能になり、従来不足がちであった嫌気脱窒工程を繰り返し受けさせることも可能になり、十分な嫌気脱窒工程が確保できるようになる。しかも、反応性ガスの利用効率が極めて高いため、供給する酸素ガス及びオゾンガスは、処理に必要な最小量とすることができ、過剰量の添加が必要なくなる。したがって、オゾンを添加する場合においても、系外に排出するに際して、有害なオゾンを無害化するための余分な設備を必要としない。
具体的には、
イ.余剰活性汚泥を減容化又は発生させない。
ロ.曝気動力消費量を5〜10分の1以下に削減、省エネルギー化する。
ハ.別途の専用のオゾン酸化槽、廃オゾン処理装置、空気オゾン散気装置、余剰汚泥引抜ポンプ等を必要としない。
ニ.調整槽、沈殿池(槽)に生物化学作用機能を付加することにより、反応槽を縮小又は必要としないようにもする事ができる。
ホ.従来装置より5〜10分の1以下に小型化し、所要スペースを削減できる。
へ.従来は、難溶性ガスの酸素やオゾンの溶解・利用効率は数%〜20%程度と極端に低く、長時間連続通気方式を採用するだけの制御不要の低性能システムであった。例えば、圧力に関してはタンク水深圧利用のため、制御が不可能であった。気液混合比率や処理排水負荷変化にも対応できないため、唯一、大容積タンクと大量一定空気の長時間通気以外に選択肢がなく、自動化、省力化、IT化は非常に限られた工程にのみ使用されるに留まっていたものを、溶解・利用効率をほぼ100%とすることができ、制御も可能となった。
ト.従来不可能とされてきた高濃度・高負荷排水である、し尿、蓄糞尿、工場排水、ディスポーザー生ゴミ処理排水を処理可能になった。
チ.余剰汚泥の系内処理と生ゴミのディスポーザー処理が可能になり、従来の汚泥及び生ゴミの焼却処理が不要となり、COの削減及び財政の削減が可能となった。
リ.ディスポーザー利用の普及によって生ゴミや汚泥の収集、運搬が不要となり、住民の利便性とアメニティが向上する。
本発明のアトマイザーとして好適に使用され得る気液ミキサーの一例を示す説明図である。 本発明に最適に使用され得る気液圧送ポンプの一例を示す説明図である。 本発明の活性汚泥水に対するラインアトマイジング法を実際に遂行する基本的な装置構成を示す説明図である。
本発明は、活性汚泥法による排水処理プロセスにおいて、所望の液体と、難溶性の気体である酸素または酸素とオゾンを含む反応性ガスとの気液比率の高い気液を、気液を超微細気泡化・混合する機能を有し、高圧下ではキャビテーション及び超音波を発生する機能を有するラインアトマイザーに圧送し、前記ラインアトマイザーの処理によって、反応性ガスを前記気液中に溶解させ、ガス化溶液となし、それを反応槽に送給して十分な曝気によって生物化学反応を促進し、あるいは、前記ラインアトマイザーでのガス化溶液化に際して、瞬時にオゾン酸化分解反応を行い、それを反応槽以外の槽池類に送給することにより、それらの槽池類に生物処理機能を付加し槽池類の機能を複合化すると共に、1)酸素曝気溶解・滞留・貯蔵工程、2)オゾン酸化分解工程及び3)汚泥返送工程とを返送汚泥ラインに一元化し、制御・管理を可能にして、余剰汚泥の削減又は消滅の実現と、高負荷排水をも処理可能とし、更に省スペース、省エネ、省力化を実現した。
以下、本発明を順次詳細に説明する。
酸素ガス(空気)・オゾンなどの水への溶解速度、溶解容量、溶解効率を増加させることが出来れば、微生物による生物化学作用を促進し、排水処理の性能を高めることができることは、考え方としては自明である。従来は、それが容易に実現できなかったのである。
水に酸素ガス(空気)・オゾン等のガス体を良く溶かすには、
1) ガス体の粒子(気泡)を小さくする(水とガス体との気液接触界面を増やし、気泡浮上時間を長くする)、
2) ガス体の粒子(気泡)の数を増やす、
3) ガス体の圧力を上げる、又は気液混合圧力を上げる、
4) ガス体(反応性ガス)の濃度を高め、通気量を増す、
5) 反応槽容積を増す、
6) 液温を下げる、
等が効果的であることは良く知られている。
本発明は、このうちの主として1)、2)、3)を実現させ、併せて4)は空気の代わりに酸素を使用することもできるものとし、槽容積、スペース、及び通気量の削減すなわち省エネルギー、省力化を実現するものである。
本発明は、ラインアトマイザーの処理により、反応性ガスの所望する量を、瞬時に超微細気泡化し、一部を急速溶解し、残余を超微細気泡態として液体中に分散・滞留・貯蔵することが出来るため、この反応性ガスを分散・滞留・貯蔵した液体(ガス化溶液)となし、利用しやすい溶存態又は超微細気泡態として曝気処理工程に好適に返送・供給することが出来る。
ガス化溶液として使用する液体は、清浄水(排水処理系外から別途取り入れる水でも良いし、排水処理系内の上澄み水でも良い)を用いても良いし、返送する活性汚泥(返送汚泥水)を用いても良い。
最も効率の良い態様は、高濃度の返送汚泥水または余剰汚泥水に、反応性ガスを混合した場合である。しかし、実際の実施に当たっては、ガス化溶液として使用する液体は、処理系内の活性汚泥水(汚泥濃度2〜200,000mg/リットル)をバランス良く返送して利用すれば良い訳であるが、流入排水の濃度が急速に高くなった場合や、活性汚泥水のみでは返送量が不足する場合、又は系外の水のほうがより容易に使用可能の場合は、系外の清浄水を用いることが出来る。
この系外の液体を使う場合でも、本発明によれば、ガス化溶液中に、反応性ガスを大量に分散・滞留・貯蔵出来るため、少量のガス化溶液を供給することで十分目的を果たすことが出来る。なお、処理施設外にガス化溶液を供給する場合でも、経済性は、損なわれない。
1)ガス体の粒子(気泡)を小さくすることについて、
本発明によれば、気液(気体を含んだ液体)を渦流混合して気体を超微細気泡化し、気液(ガス化溶液)中に一部を溶解し、残余を超微細気泡態化して分散・滞留・貯蔵する機能を有するラインアトマイザーの処理(ワン・パスの処理時間0.5秒以下)により、ガス体の粒子(気泡)を小さくすることを達成する。
気液中に超微細気泡態として、分散・貯蔵する酸素ガスの粒子(気泡)の大きさは、溶存態の酸素が微生物の生物化学的反応により消費されるに従い、超微細気泡態として分散・滞留・貯蔵された未溶解の酸素が、逐次、溶解して、微生物の生物化学作用速度に対応できるように30μm以下とすることが望ましい。より好ましくは1μm以下である。
1μmの曝気気泡径は、下水道業界の実施形態にあって過去に実績はない。これまでの世界最高レベルとされてきた気泡径は1mm=1,000μmである。
本発明の気泡径1μmの気泡と気泡径1,000μmの気泡とを比較すると、
イ)気泡1個あたりの体積比は、約10億分の1、
ロ)発生個数比は、約10億倍、
ハ)気泡1個あたりの表面積比は、約100万分の1、
ニ)全体の表面積比は、約1,000倍、
となり、微細化による接触面積差は明らかである。本発明の効果は、気泡径が小さければ小さいほど、その効果は急速に大きくなる事が知られているが、発明対象が、膨大量の排水処理ということから、経済的に及ぶべき気泡径の適用範囲は、最小径を1nm程度とした。一方、100万トン/日規模の膨大量を処理する公共下水道での既設の排水処理施設に適用する場合(特に、処理能力に余裕がある場合)は、30μm程度の微細気泡化で、十分その経済効果を享受出来るため、最大径は30,000nmと定めた。
一方、気泡微細化による気泡の水中上昇速度の遅速化効果については、気泡の粒径が30μm程度では、気泡の水中上昇速度が1m/hr程度、1μm程度では0.005m/hr程度以下となる(Stokesの法則による)。このような気泡の水中上昇速度であれば、処理すべき水の汚染物質の生物化学的反応によって消費された溶存酸素を直ちにその場で補充することができる程度に長時間水中に留まっており、かつ、消費されたその場所に近接して水中に均一に多量に、超微細気泡態として、分散させておくことができるため、貯蔵機能を果たすことができる。
このことによって、酸素又は酸素とオゾンを含む所望の反応性ガスを、所望する十分な量を過不足無く、極めて短時間に供給・貯蔵することが可能となり、生物化学的反応を短縮・促進することができると共に、生物化学作用を遂行させるに要する時間内において、必ずしも連続供給する必要がなくなり、間歇供給が可能となる。
更には、上述の酸素気泡の上昇遅速化現象を利用すると、反応槽にガス化溶液を送給することによって生物化学反応が迅速化するので、反応槽を縮小することも出来るし、反応槽の処理容量を増加することも出来るに止まらず、次のような、従来の活性汚泥法プロセスでは全く想定されなかった新しいプロセス形態とすることが期待できる。
すなわち、
イ)微量オゾンや酸素を含む反応性ガスを溶解・分散・滞留・貯蔵した活性汚泥を含むガス化溶液を、排水流入口により近い、反応槽よりも前工程の調整槽(排水の要処理有機物負荷の変動を緩和するために用いられることがある)、沈殿槽またはポンプ槽等に送給することによって、それぞれの槽・設備が有する本来の機能に、生物処理機能を付加し、それらの槽・設備の果たす機能を複合機能化することが可能な新しいプロセスとなる。
ロ)前記活性汚泥を含むガス化溶液を、前記調整槽や沈殿槽に送給する事により、これらの槽類が反応槽の機能(生物処理機能)を果たし、これら槽類のBOD負荷容積が十分である場合は、それらの槽類で生物化学反応を完結させることができ、したがって、前述の反応槽を不要とすることが出来る。
ハ)さらに、コンパクトなラインアトマイザーを用いれば、排水が通常集められる終末下水処理場に至る過程に存在する、レストラン等の多くのビルピット、5〜10ヶ所ほどのポンプステーション、処理場に至る大口径管渠等にガス化溶液を送球することによって、分散型生物処理プロセスの実施形態が可能となる。
ニ)本発明の装置一式を、移動車に載せ、中小規模の排水処理施設(装置)の貯留余剰汚泥(汚泥濃度10,000〜200,000mg/リットル)をオゾン酸化処理する巡回サービスも、実施形態の一つである。
2)ガス体の粒子(気泡)の数を増やすことについて
液体中に分散する酸素又は酸素とオゾンを含む反応性ガスの粒子(気泡)の大きさを、前述のように、30μm以下、好ましくは1μm以下としても、ガス体の粒子(気泡)の数が少なくては、ガス体はすぐに消費し尽くされてしまい、特に処理すべき排水が、高負荷排水の場合には、補給され難くなることが有り得る。
ガス体の粒子(気泡)の数は、液体に混合されるガス体の体積比によって決まる。アトマイジングを行う液体とガス体との容積比は、ガス体を50体積%以下とする。酸素供給量は処理水質BOD、COD負荷量に応じて、また、オゾン酸化分解に供するオゾン量は余剰汚泥発生量に応じて決定される。供給するガスの体積%は水質条件と、酸素サイクル、オゾンサイクル及び間歇サイクルの各サイクルの稼動時間及び供給するガス体の濃度に基づいて最適値を決定する。
3)気液混合圧力を上げることについて
水へのガス体の溶解は、圧力条件が高い方が早く大量に行われる。処理すべき排水中で消費された反応性ガスを、より短時間に、直ちに補充する必要がある高負荷条件下では、気液混合圧力を上げることによって、ガス体の溶解速度、溶解効率、及び溶解容量を増加させることができる。従来は、ガス体の注入圧を上げたり、タンク水深圧を利用して圧力を上げるものであり、気泡の微細化技術が伴っていなかったために効果に限界があったが、本発明のラインアトマイザーによる処理工程においては、加圧、キャビテーション及び超音波発生、超微細気泡化及び高圧溶解が行われる。適用可能な圧力に格別原理的な制限はないが、用いられる装置等の加圧性能によって適宜上限が制限され得る。
1μm以下の超微細気泡を、単純な加圧によって発生させるには、通常のミキサーでは約29.42MPa(300kg/cm)の加圧が必要であるが、本発明で、好ましく用いられるキャビテーション及び超音波を発生する構造のアトマイザーでは格別の加圧を必要とせずに達成され、約0.294〜1.098MPa(3〜10kg/cm)の加圧では超微細気泡化だけでなく、Oラジカル化、OHラジカル化反応をも発生させることが可能である。本発明において、ラインアトマイザー系で「圧力」というときは、後述する気液圧送ポンプ出口における吐出圧力を意味する。
4)ガス体の濃度を高めることについて
使用する酸素ガス(空気)又はオゾンガスの濃度については、格別の制限はない。酸素および/またはオゾンによる汚染水への処置・措置の種類・内容にしたがって、従来用いられてきた濃度のガス体から選択され得る。酸素が必要なガス体であれば空気でも良く、酸素ガスを富化した空気でも良く、純酸素でも良い。
酸素ガスの富化割合も適宜とすることができる(例えば、現在の酸素製造技術では、酸素濃度90体積%が一般的である)。空気から窒素を部分的に除去したものでも差し支えないのは勿論である。処理水の水質負荷条件により最適設計を行うことによって選択・決定する。オゾンに関しても、適宜の濃度のガス体が用いられ得る。
なお、本発明においては、処理水への酸素・オゾンの超微細気泡化による均等分散、長時間滞留・貯蔵を行い得るので、利用効率が大幅に増加し、真に必要とする酸素・オゾン量の探索・推定が容易になり、過剰に供給する必要はない。酸素、オゾンの消費効率が極大化され、従来法の大通気量、大容積タンク、大動力消費問題が解消され、高負荷排水にも対応可能になり、省スペース、省エネ、省力化を達成し、活性汚泥法による排水処理系を、総合的、効率的に制御・管理することが可能となり、さらに、オゾンの無害化処理工程を設ける必要が無くなる。
5)液温について
液温に関しては、格別原理的な制限はない。ガス体の水への溶解だけを考慮すれば、液温は低いほうが望ましいが、水に対して施す処理の種類・内容によっては、化学的反応にしろ、生物化学的反応にしろ、液温が適度に高いほうが効率的で有り得る。また、加熱・冷却にもコストがかかることを考慮すれば、周囲の環境気温ないし常温として差し支えない。
本発明においては、液体に気体を超微細気泡態として分散させるために、ラインアトマイザーを用いる。ラインアトマイザーは、気液比50容積%以下の気液(気体を含む液体)を約0.981〜5.394MPa(1〜55kg/cm)の圧力で圧送する機能を持つ気液圧送ポンプと、前記気液を、高圧(約0.981〜5.394MPa(1〜55kg/cm))下で渦流・混合し、キャビテーション及び20〜12,000kHzの超音波を夫々単独に又は同時に発生し、前記気液を気泡径1nm〜30,000nmの超微細気泡化し、更にOラジカル化、OHラジカル化する機能を持つアトマイザーにより構成される一連の装置をさし、ラインアトマイザーシステムは、前記ラインアトマイザーと酸素および/またはオゾン供給装置、好ましくは酸素・オゾンサイクルジェネレータとにより構成され、排水処理条件に応じて、一元的に運転制御することが可能な一連のシステムを意味する。
アトマイザーとしては、微細(超微細)な気泡に効率的に分散・混合し、液体中に貯留させることができるものであれば、いずれの形態のものも用いられ得る。アトマイザーとしては、例えば、スタティック型ミキサーを多段、又は機能別に並列に用いるものでも使用可能である。アトマイザーの好ましい例として、「オゾン反応装置」(特開平7−124577号公報)に用いられている「攪拌装置」を挙げることができる。特開平7−124577号公報に記載される「攪拌装置」(ミキサー)は、図1に示すようなものである。図1において、チューブ1の流体流入側に、ほぼ相似形の2枚の半楕円形の翼盤2を配し、翼盤2の弦側側縁3を互いに向き合わせ、チューブの軸心に対して対称的に交差させ、交差部より流体流入側に位置する2枚の翼盤2の弦側側縁3間を、チューブの横断面をほぼ2等分する三角形の仕切板4で閉塞し、翼盤の弧状縁部(翼盤2の弦側側縁3と反対側の縁部)をチューブ1の内周壁6に固着して形成してなる変流部と、該変流部に続くチューブ1の内周壁6に、頭頂部をチューブの軸心方向に向けた半球状の頭部7と、逆載頭円錐台状の脚部8とにより一体成形された1個以上の突起物9を、チューブ1の軸芯に対して放射状に配して形成されてなる反応部とにより形成される。
この「攪拌装置」は、オゾン空気と処理水とが、交差させて配された翼盤2を通過することによって旋回運動をなし、かつ、独特の形状の突起物9群と衝突することによって、空洞現象(キャビテーション)を発生しつつ、攪拌・混合される、とされている。「旋回流の内部における音響効果により激しい音波振動を受ける」ともされている。特開平7−124577号公報の「オゾン反応装置」では、「循環ポンプ」と「攪拌装置」の流体流入側とを結ぶパイプの途中に「ガス供給管」を接続し、「排水の脱色、脱臭、消毒など」を行っている。
この「攪拌装置」(OHRラインミキサーとも呼ばれる)は、混合される気体が「オゾン」に限られないことが確かめられている。この気液ミキサー(「OHRラインミキサー」)によれば、1基で、気体と液体とを気液ミキサーに送給できれば、気液ミキサーを通過するに要する短時間内に、0.5〜3.0μm程度、或いはそれ以下、の超微細気泡を液体中に均一に分散混合することができる。併せて、流体に含まれる固形物を砕く作用も一部に見られる。気液ミキサーを通過するに要する時間は、流速に依存し、0.01〜0.4秒程度である(圧力約0.0490〜0.392MPa(0.5〜4kg/cm)の場合)。なお、アトマイザーとして、流入処理水のBOD50〜200,000mg/リットルの水質負荷条件と最大2,000,000m/日の排水処理量や設置レイアウト条件により、その対応する配置態様は、後に説明する図3以外に、汚泥返送、酸素曝気、余剰汚泥オゾン処理する各専用アトマイザーを並列に設置するか、兼用型とするか、2,3段直列に配置するか、活性汚泥の嫌気工程への返送を目的としたバイパスラインを設けるか、又はポンプの仕様によってはポンプの前段に設置することも可能であり、それぞれの条件下の最適設計により対応することができる。
気液ミキサーへ気体と液体とを気液圧送ポンプを用いて圧送する。その場合、気体の混合割合が3容積%以上に増加しても圧送能力が低下しないものであることが望ましい。液体を送給する通常のポンプは、液体に気体が混入していると、ガスロック、エアロックを起こし、送給能力が急激に低下し、混入気体が6〜8容積%に達すると実質的に送給不能に至る。明記されてはいないものの、前記公開公報(特開平7−124577号公報)における「オゾン空気」の混入量も、“6容積%”以下の範囲の一定値で用いられているものと考えられる。
液体に気体が混入すると送給能力に差異が生ずることから、従来は、通常のポンプを用いる場合に気体を液体に混入させることは想定されていなかった。しかし、敢えて気体を液体に混入させることができるという意味で、又気体量の割合が少ない場合であっても十分な排水処理負荷条件である場合においては、このように用いた場合には、通常のポンプも本発明における気液圧送ポンプとみなすことができる。また、本発明以前は、未溶解固形分による閉塞と「気液混合比率」の限界のため、高濃度オゾンガスを数%溶解させることは可能でも、大容量の酸素曝気は不可能とされ、本発明の特徴であるラインアトマイザーの処理による酸素曝気工程、余剰汚泥のオゾン酸化・分解工程等、排水負荷が高くなる程全く不可能と想定され、専らBOD10,000〜200,000mg/リットルの余剰汚泥は埋立て又は焼却処理が行われてきた。
気体が混入した液体を圧送するポンプとして、気体の割合が増加してもその圧送能力が低下しない気液圧送ポンプであればより好ましい。そのようなポンプとして、例えば、兵神装備株式会社より市販されている「モーノポンプ」がある。「モーノポンプ」は、図2に示すように、断面が長円形である雌ネジ状空間が穿たれたステーター10内の雌ネジ状の空間内を、ピッチの大きな螺旋状で断面が円形で螺旋状をなすローター11が回転することによって、ステーターとローターとにより形成される空隙が順次移動し、その空隙内に存在する物質が移動していくタイプの定量送給ポンプである。なお、図2の下方には、各位置におけるローターとステーターに穿たれた空間との関係が示されている。それによれば、ステーターに穿たれた空間の1ピッチがローターの螺旋の2ピッチに対応していることが判る。
気泡・繊維含有液やガス化し易い液、更に、濃縮汚泥、脱水ケーキ、粉体等、広範な適用対象に適応され得るとされている。送給対象物を圧送するにも差し支えなく、ローターの回転速度によって単位時間当りの送給量が調整できるものである。ローターを逆回転させることによって、逆送も可能である。「モーノポンプ」によれば、混合される気体が50容積%以下の気液混合流体も、圧送能力の低下なしに圧送が可能であり、気体と液体との混合割合、流量を調整・変動させることが自在にできる。ラインアトマイザーを通過する液体に圧力を加えることができる。液体にガス体を導入する前に、適宜の加圧器を設けることによって圧力を加えてもよいし、気液圧送ポンプの入口径と出口径、或いは、アトマイザーの入口径と出口径とを異ならせることによっても、圧力を変化させることができる。したがって、一般的には、ガスの溶解度は、高圧下で高くなるため、液体へのガス体の溶解に資することができる。
前述の気液ミキサー(「OHRラインミキサー」)に気液混合の加圧流体を供給すると、圧力が約0.25MPa程度で、気液ミキサー内に40kHz程度の超音波が発生し、流体に作用することが分かった。圧力を上げると超音波の周波数が上昇する傾向を示し、超音波の強度も増大する傾向を示した。超音波は、周波数が高いほど単位エネルギーが高く、一般的に、超音波の効果も高いことが知られている。一方、超音波発生と密接な関係にあるキャビテーション(空洞化現象)についても、アトマイザー入口の圧力が高ければ、アトマイザー中を通過する気液2相流の流速は、大きくなり、キャビテーションも益々激しく発生する。従って、経済的なレベルでの、及び得る高圧が望ましいことは容易に理解できる。
気泡の超微細化と気液の超微細化混合には、機械的な攪拌・切断機能だけでは、ナノ・レベルに到達することは困難であり、加圧により、気液2相流の流速を上げ、キャビテーション及び超音波を発生させ、渦流との相乗効果により、はじめて、気泡の超微細化と超微細化混合とを達成できる。気体の溶解・溶存には、圧力要件が重要であり、高圧下の方が有利であることは、良く知られている。これらのことを総合勘案して、本発明では、圧力範囲を約0.1MPa〜約5.394MPa(1〜55kg/cm)の範囲を選んだ。
これは、活性汚泥の単純返送工程(反応性ガス添加量“0”)では、低圧域で運転し、活性汚泥中の微生物を損壊しないようにする必要もある。また、実用的に及び得る高圧(約5.394MPa)を追求するのは、高濃度のオゾンを含む反応性ガスによる汚泥の酸化・分解工程において、オゾン自体の酸化・分解機能と高圧下で得られるキャビテーション・超音波効果並びにOラジカル、OHラジカルによる機能の相乗効果による酸化・分解機能を効率良く利用するためである。膨大な量を処理する活性汚泥法による排水処理をも対象としている本発明では、超音波に関しても、利用範囲を経済的に容易に利用できる範囲とし、周波数を低圧域で発生する20kHzから高圧域(約5.394MPa)で得られる12,000kHzの範囲を選んだ。
酸素および/またはオゾン供給装置としては、酸素の供給とオゾン生成とを調節できるオゾン生成機等が利用できる。例えば、誘電体上に電極を形成したオゾン発生素子と、このオゾン発生素子に高周波交流電圧を印加する高周波高電圧電源を有し、オゾン発生素子に酸素含有ガスを供給しつつ、この電源の電圧および/または周波数を調整機で操作することによりオゾンの発生量が調整可能となり、また下水処理などにおける朝・昼・晩、あるいは晴雨による水質負荷変動に対応して、また、酸素を供給することを主とする工程とオゾンによる酸化分解を主とする工程に対応して、供給する酸素およびオゾンの量を調整する酸素・オゾンサイクルジェネレーターとすることが可能である。供給する酸素を含む反応性ガスは、空気でも良いし、酸素富化空気でも良いし、純酸素でも良い。オゾンの発生量をゼロとして、供給されたガスをそのまま送り出すこともできる。勿論、酸素・オゾンサイクルジェネレーターを休止しておくことも有り得る。
サイクルとは、酸素曝気、微量オゾン添加による微生物活性化を伴う酸素曝気、オゾン酸化、間歇工程等を適宜選択して変更・循環させることを意味しており、生物化学作用用酸素添加および/または微生物活性化用オゾン微量添加−物理酸化用オゾン(多量)添加−嫌気反応用ガス無添加(間歇工程は、必要以上のガス供給を休止すると同時に十分な嫌気時間[嫌気環境下で、生物化学的反応を遂行させるに要する時間]を確保することが脱窒や生物化学的反応性能劣化対策上必要である)を基本サイクルとする。下水の場合は排水負荷が変動する生活サイクルに合わせて反応性ガスの供給量を調整し、排水負荷の変動にも拘わらず処理に要する処理時間をほぼ一定にすることができるようになる。併せて、酸素曝気および/または微量オゾン添加による微生物活性化を伴う酸素曝気、オゾン酸化及び間歇(ガス供給の休止)の基本サイクルの各サイクルの長さを調整することによって、系全体の最適サイクルを選択することが可能となり、省エネ運転が可能となる。従来技術においては、十分な反応性ガス量を適時適切に供給することができなかったので、生物化学的反応を促進することができず、例えば曝気を24時間連続的に継続せざるを得なかったのである。
本発明以前は、気液混合比率限界と処理水中の未溶解固形物のため、高濃度オゾンガスを処理水に数容積%混入させることは一部に試みられてきた(特開平7−124577号公報)ものの、汚水処理系において、オゾン酸化に比べ多量・大容量の気体比率を圧送する必要がある酸素曝気は試みられたことがない。本発明の返送汚泥水に酸素を溶解・滞留・貯蔵するラインアトマイザーシステムの処理を用いることにより、微生物が生物化学作用に必要とする酸素を即時に供給することができ、オゾンを含む反応性ガスを、所望のときに所望量供給することができ、所望のガス体を瞬時に適宜供給することができるようになったことにより、空気による曝気サイクル、酸素による曝気サイクル、オゾンを含む反応性ガスによる酸化・分解サイクル等を所望により選択・設定することができ、生物化学作用等の微生物反応に必要な時間ファクターに依存する時間を、システム運用の内部に余裕を持って持つことができるようになり、間歇工程等を含めて、本発明のラインアトマイザーシステムの処理によって、各工程を一元化管理することができるようになった。
上に説明したアトマイザー、気液圧送ポンプ、酸素・オゾンサイクルジェネレーターからなるラインアトマイザーシステムを用いて、嫌気・好気微生物反応、酸素、オゾン(微量〜高濃度)および超音波反応機能、キャビテーション機能とが相乗効果を発揮するプロセスと、それを制御するコントロールシステムにより、本発明の活性汚泥法におけるラインアトマイジング排水処理法がどのように構成されるかを以下に説明する。本発明の活性汚泥法におけるラインアトマイジング排水処理法を実際に遂行する基本的な装置構成を図3に示す。
図3において、排水12は排水処理系に導き入れられ、(流量)調整槽13、沈殿槽14を経て無機物性の汚濁物質が除去され、反応槽(嫌気)15で嫌気性微生物の作用を受けた後、反応槽(好気)16で好気性微生物によって有機物が活性汚泥化される。反応槽(好気)16で活性汚泥化され、水溶性の有機物が活性汚泥として固定された排水処理液は、活性汚泥とともに汚泥沈殿槽17に送られ、上澄み液18は、排水処理系外へ放出される。なお、上澄み液18は、更なる高度処理が施される場合もある。従来技術においては、汚泥沈殿槽17で沈殿した活性汚泥の一部は、汚泥吸引管路19を経て、返送汚泥として反応槽へ送給されて好気性微生物を循環利用し、活性汚泥の残部は余剰汚泥として別途処理されていた。
本発明においては、汚泥吸引管路19にアトマイザー20、気液圧送ポンプ21、酸素・オゾンサイクルジェネレーター22からなるラインアトマイザーシステム30を接続する。酸素・オゾンサイクルジェネレーター22には、酸素を含む反応ガス用の管路24と酸素とオゾンとを含む反応ガス用の管路25とが設けられ、バルブ操作によっていずれかの反応性ガスが吸引されるようになっている。なお、酸素・オゾンサイクルジェネレーター22は、気液圧送ポンプ21の前段に接続されてもよい。また、ラインアトマイザーシステム30は、汚泥沈殿槽17の汚泥吸引管路19に接続されるものに限られず、汚泥沈殿槽17からの上澄み液18または排水処理系外からの水(上澄み液および排水処理系外からの水を総称して清浄水という)に接続されてもよい。ラインアトマイザーシステム30からは、返送・送給用管路26を経て、各槽に連結される。なお、27は、反応槽(嫌気)15・反応槽(好気)16内を撹拌する攪拌機であり、28は、所望によって設けられることのある微生物製剤ディスペンサーシステムである。
以下に、本発明の活性汚泥法におけるラインアトマイジング排水処理法により、排水に対するどのような処理が可能であるかをいくつか例示する。アトマイザー20に至る液体、例えば返送汚泥水(清浄水でもよい)に、酸素・オゾンサイクルジェネレーター22からの酸素を含む反応性ガス(以下、酸素ガスと略称する)または酸素とオゾンとを含む反応性ガス(以下、オゾン化ガスと略称する)が吸引混合される。ラインアトマイザー23により酸素ガス・オゾン化ガスが超微細気泡化され混合・分散されたガス化溶液は、処理の種類・内容にしたがって、それぞれ所定の工程(槽ないし池)に送られる。
活性汚泥法においては、生物化学的反応を行わせる微生物等は、汚泥の一部を含む処理水を排水流入側に返送して(返送汚泥)、微生物などを循環使用している。処理すべき排水が、有機物を濃厚に含む排水で、微生物による生物化学的反応を急速に行わせる必要がある場合には、処理水中の溶存酸素をできるだけ高め、あるいは溶存酸素が消費されるに従って早急に補充されることが望まれる。本発明においては、この汚泥を返送する返送汚泥水と必要酸素量の酸素ガスとをラインアトマイザーの処理を行い、反応槽(好気)16(好気槽とも呼ばれる)に返送する(図3中、▲1▼)ことによって、容易に対応出来る。これは、極めて短時間に、十分な酸素量を溶存態及び超微細気泡態として供給することにより、微生物などの生物化学的反応を著しく促進することができるためである。
この場合、処理水に添加する酸素ガスの割合(気液比)を多くする。例えば、圧送気液比率50容積%にも高めることが可能であり、また純酸素を用いることによって、処理水中の溶存酸素を過飽和の40mg/リットル以上に高めることができ、高負荷排水処理が可能となる。酸素ガスは、ラインアトマイザー23の処理によって超微細な気泡となり、一部は処理水中に急速溶解されると共に、生物化学的反応が活発に行われるために消費されるが、処理水中に超微細気泡態として大量に分散・貯蔵されている気泡から瞬時に、継続的に酸素が供給される。
超微細な気泡は、前述の通り、反応槽16の表面にまで浮上するのに長時間を要するので、反応槽16の表面に浮上するまでの間、反応槽16中に超微細気泡態として大量に分散・貯蔵され、溶存酸素の補充が継続して行われる。反応槽16内全域の溶存酸素量を高めに維持して、反応槽16内での生物化学的(酸化)反応を十分に加速させることができる。このとき、攪拌機27で反応槽16内の液体を撹拌することは、極めて有効である。反応槽における微生物による生物化学作用によって、処理水中の有機物の一部は、自己消化により炭酸ガスと水とに分解され、有機物の一部は活性汚泥微生物に消費され、微生物が繁殖し、活性汚泥を増殖させる。この場合、酸素を添加するだけでなく、処理水に微量(例えば、0.01〜0.04mg/リットル以下=ppm以下)のオゾンを含有・作用させると、生物化学的反応を行わせる微生物を活性化することができる。但し、オゾンが多いと、微生物を破壊・死滅させてしまう可能性がある。
返送汚泥を含む処理水中の、既に微生物等による生物化学的反応によって活性汚泥化された比率が高い返送汚泥(従来、余剰汚泥と称されることもある)水を処理することもできる。この場合には、オゾン化ガスのオゾン濃度を上げて供給・混合して、オゾンにより汚泥を酸化・分解させることができる。ラインアトマイザー23によるオゾン化ガスの超微細な気泡化効果、加圧効果、超音波及びキャビテーション反応効果、およびOラジカル、OHラジカル反応効果などの複合相乗効果によって、返送汚泥のオゾンによる酸化・分解はますます加速・強化され、瞬時に行われるようになる。返送汚泥のオゾンによる酸化・分解により汚泥がBOD化される部分が多い場合には、ラインアトマイザー23から反応槽(嫌気)15に送給されて(図3中、▲2▼)嫌気性微生物の作用を受け、その後反応槽(好気)16において再び好気性微生物による生物化学反応を受けさせ、活性汚泥化される。このとき、一部が自己消化されて、再び生成される活性汚泥の生成量は減少する。
返送汚泥のオゾンによる酸化・分解により汚泥の細胞膜が破壊されて微生物の反応が受けやすくなっている部分が多い場合には、ラインアトマイザー23から反応槽(嫌気)15に送給されるのに替えて、反応槽(嫌気)15よりも前の工程である調整槽13に送給(図3中、▲4▼)することもできるし、沈殿槽14に送給(図3中、▲3▼)することも差し支えない。この際、BOD化された処理水中に多量に貯留された未利用の溶存態・超微細気泡態酸素を、より一層効果的に利用するため、あらかじめ調整槽、沈殿槽に、必要な種汚泥を加えておき、生物酸化を一層促進することも行われ得る。
通常、オゾンを製造する場合は、酸素ガスの一部をオゾン化する関係で、濃度の高いオゾン(オゾン濃度3〜6容積%程度)を発生させる場合は、酸素濃度の高いガスを用いる。例えば、発生直後の反応性ガスの組成は、酸素濃度85体積%、オゾン濃度5%、その他10%と表され、オゾン分を消費した後の反応性ガスの残成分は、大部分が未反応の酸素であり、濃度89.5%と発生時より高くなる。本発明では、一度、オゾン酸化・分解に使用され、オゾン部分を消費したガス化溶液は、まだ、多量に未反応の酸素を溶存態又は超微細気泡態として貯留しており、この酸素を多量に含むガス化溶液を、適所に返送し、貯留した酸素を、再度、生物化学作用に利用させ、反応性ガスの利用効率を著しく高めることができる。それと同時に、従来の各槽が単機能であったものを、複合機能化することができる。本発明によれば、オゾンの利用効率が高く、かつ、酸化・分解に必要な適量を処理系に供給することが出来、過剰に供給する必要がないので、有害な未反応オゾンが系外に排出されることがない。反応槽(嫌気)に種汚泥を返送して、脱窒を行い、次の好気反応を受け易くしたり、生物化学的反応性能の劣化対策を行う場合は、添加ガス量“0”の種汚泥の使用が望ましい。
本発明の活性汚泥法におけるラインアトマイジング排水処理法においては、オゾン濃度0.01mg/リットル以上0.04mg/リットル以下の微量オゾンを含む反応性ガスと純酸素とを返送汚泥水と共にラインアトマイザー23への供給圧力を0.25〜0.61MPaで処理した場合に、ラインアトマイザー部において、酸素曝気・生物化学作用とオゾン酸化・生物酸化との相乗化学作用によりスラッジ(活性汚泥)が発生しないようにコントロールすることもできる。この場合には、処理水は反応槽16よりも後の工程である汚泥沈殿槽17に送給し(図3中、▲5▼)、上澄み液を系外へ放流することもできる。本発明によるときには、オゾンガスの気泡が超微細であって、表面への浮上に時間がかかるので、オゾンの利用効率が高まる上に、過剰気味にオゾンガスを移送した場合でもオゾンの寿命との兼合いからオゾン自身が分解し、格別の無害化措置を取らなくとも、有害な未利用オゾンガスが系外に放出されることはない。
本発明では、曝気のための酸素供給を連続して行う必要が必ずしもないことから、生物化学作用が完結するまでに時間的余裕ができ、その時間を利用して他の措置を行わせることができる(一元化)。返送汚泥水への酸素、オゾンの添加、間歇工程の選択、サイクル時間の設定、酸素の量、オゾン化ガスのオゾン濃度、反応性ガス添加の圧力、流量などを総合的に制御・管理し、最適サイクルを決定し、所望の反応性ガスを発生・供給するサイクルジェネレーターと所望のガス化溶液となすアトマイザー・気液圧送ポンプに指令を送り、一元管理する制御・管理システムにより、本発明を実施することができる。この制御・管理システムを操作する場所は、制御・管理する施設内又は近接して設けても良いし、遠隔地に置いても良い。又、この制御・管理システムは、同時に、複数の施設を制御・管理することも出来る。
この制御・管理システムは、反応槽等の各工程における溶存酸素(DO)、酸化還元電位(ORP)、PH、活性汚泥等の浮遊物質濃度(MLSS)、及び流入・流出水の水質条件、BOD、COD、SS、T−N、T−P値を計測・検知するセンサー群を備え、検知・収集したデーターに基づき、処理排水の水質条件に最適のプロセスコントロールを行うことができる。排水負荷条件に最適の、微生物等による生物化学的反応を行わせる溶存・貯留酸素量、酸素ガス気泡の量・大きさや、微生物酸化とオゾン物理酸化・キャビテーション・超音波との相乗効果が最適になる酸素・オゾンの量・比率等を実現することができ、かつ、それぞれの継続時間を調整し、それらを切り替えて実施させるサイクルアトマイジングプロセスを適用することが可能となる。
前記ラインアトマイザーの処理により酸素ガス気泡が1μm以下に微細化されると、気泡の水中上昇速度が数センチ/hrと遅速化され、未溶解の酸素が処理水中に分散・滞留・貯蔵される原理を活用して、ラインアトマイザーにより酸素が混合、溶解及び貯蔵された返送汚泥水を、処理排水の流入口に近い流量調整槽、沈殿槽、反応槽等に返送すると、次のように、従来の排水処理プロセスにおける単機能であった各槽の概念を変えるものとなる。すなわち、
1.流量調整槽=生物化学作用処理槽機能を付加し複合機能化
2.沈殿池(槽)=生物化学作用処理槽機能を付加し複合機能化
3.反応槽=能力増加、状況により縮小又は不要
4.汚泥沈殿池(槽)=生物化学作用処理槽機能を付加し複合機能化
本発明の処理対象とする排水は、概ね、BOD値50〜200,000mg/リットルの範囲である。農・漁村集落排水の排水濃度は、概ね、BOD値50〜150mg/リットル程度とされ、都市下水(概ね、BOD値150〜300mg/リットル程度)に比べ、一般的には低く、単位BOD当たりの処理効率は悪く、集合的な活性汚泥法による排水処理に向かないといわれてきた。しかし、本発明によれば、ラインアトマイザーの処理による一元化制御・管理システムを用いて自動運転が可能となり、反応性ガスの利用効率も高く、超微細気泡態化による多量の反応性ガス貯留機能により、必要最小限の運転(間歇・休止運転)が可能なため、運転・維持費用も安く、単位BOD当たりの処理効率は、従来に比べ著しく高くなる。
従来は、高濃度(BOD値200,000mg/リットル)の排水処理は、不可能とされ、例えば、BOD値10,000mg/リットルの高濃度排水は、10〜20倍に希釈して、BOD値500〜1,000mg/リットルとしてから処理してきた。しかし、本発明では、高濃度排水処理に必要な、生物化学作用用の酸素なり、オゾンによる酸化分解用高濃度オゾンなりを、短時間に、必要十分量を、溶存態又は超微細気泡態として供給出来るため、BOD値200,000mg/リットルの高濃度の排水も処理可能である。一方、含水比80%程度の貯留汚泥の濃度は、20重量%であり、200g/リットル=200,000mg/リットルとなり、汚泥濃度200,000mg/リットルは、現実に存在している。しかし、このような高濃度の貯留汚泥も、本発明のラインアトマイジング法によれば、時間あたりの処理能力が非常に高いラインアトマイザーのワン・パス瞬間処理(0.5秒以下)による高濃度オゾンを用いたオゾン酸化・分解及びBOD化処理の高効率化と、多量の酸素供給による生物酸化の効率向上と、調整槽、最初沈殿池(槽)等にも返送し、槽池類の多機能化による処理系全体の処理能力の拡大とにより、十分対応出来る。
1:チューブ
2:翼盤
3:(翼盤の)弦側側縁
4:仕切板
6:(チューブの)内周壁
7:半球状の頭部
8:脚部
9:突起物
10:ステーター
11:ローター
12:排水
13:(流量)調整槽
14:沈殿槽
15:反応槽(嫌気)
16:反応槽(好気)
17:汚泥沈殿槽
18:上澄み液
19:汚泥吸引管路
20:アトマイザー
21:気液圧送ポンプ
22:酸素・オゾンサイクルジェネレーター
23:ラインアトマイザー(20・21を総称して)
24:(酸素を含む)反応ガス用の管路
25:(酸素とオゾンとを含む)反応ガス用の管路
26:返送・送給用管路
27:攪拌機
28:微生物製剤ディスペンサーシステム
29:センサー
30:ラインアトマイザーシステム(20・21・22を総称して)

Claims (8)

  1. 微生物への反応性ガスの供給に用いられ、
    返送汚泥管路の途中に設けられ、返送汚泥に酸素とオゾンを含んだ前記反応性ガスを供給するCO削減排水処理装置であって、
    キャビテーション及び超音波の作用により超微細気泡を発生するラインアトマイザーと、
    前記ラインアトマイザーに酸素とオゾンを供給する酸素・オゾンジェネレーターと、
    を有し、
    前記ラインアトマイザーは、
    気体と液体を圧送する気液圧送ポンプと、
    前記気液圧送ポンプから圧送された気液を微細化するアトマイザーと、
    を有し、
    5.394MPa以下の加圧条件で、120000(kHz)以下の超音波を発生させ、前記反応性ガスを前記気液圧送ポンプから前記アトマイザーに圧送させることにより気泡径1,000nm以下の超微細気泡にし、当該超微細気泡を前記返送汚泥中に溶解してガス化溶液を生成することを特徴とするCO削減排水処理装置。
  2. 前記気泡径1,000nm以下の超微細気泡は、0.5秒以内に溶解することを特徴とする請求項1に記載のCO削減排水処理装置。
  3. 前記ガス化溶液中のオゾン含有濃度は、0.01〜0.04mg/lであることを特徴とする請求項1又は2に記載のCO削減排水処理装置。
  4. 前記ガス化溶液を調整槽又は沈殿槽に送給して、前記調整槽又は前記沈殿槽に生物化学作用機能を付加することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のCO削減排水処理装置。
  5. 微生物への反応性ガスの供給に用いられ、
    返送汚泥管路の途中に設けられたCO削減排水処理装置を使用して、返送汚泥に酸素とオゾンを含んだ前記反応性ガスを供給するCO削減排水処理方法であって、
    前記CO削減排水処理装置は、
    キャビテーション及び超音波の作用により超微細気泡を発生するラインアトマイザーと、
    前記ラインアトマイザーに酸素とオゾンを供給する酸素・オゾンジェネレーターと、
    を有し、
    前記ラインアトマイザーは、
    気体と液体を圧送する気液圧送ポンプと、
    前記気液圧送ポンプから圧送された気液を微細化するアトマイザーと、
    を有し、
    5.394MPa以下の加圧条件で、120000(kHz)以下の超音波を発生させ、前記反応性ガスを前記気液圧送ポンプから前記アトマイザーに圧送させることにより気泡径1,000nm以下の超微細気泡にし、当該超微細気泡を前記返送汚泥中に溶解してガス化溶液を生成することを特徴とするCO削減排水処理方法。
  6. 前記気泡径1,000nm以下の超微細気泡は、0.5秒以内に溶解することを特徴とする請求項5に記載のCO削減排水処理方法。
  7. 前記ガス化溶液中のオゾン含有濃度は、0.01〜0.04mg/lであることを特徴とする請求項5又は6に記載のCO削減排水処理方法。
  8. 前記ガス化溶液を調整槽又は沈殿槽に送給して、前記調整槽又は前記沈殿槽に生物化学作用機能を付加することを特徴とする請求項5乃至7のいずれか1項に記載のCO削減排水処理方法。
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