JP4939889B2 - ガスタービン燃焼監視システムおよび燃焼監視方法 - Google Patents

ガスタービン燃焼監視システムおよび燃焼監視方法 Download PDF

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Description

本発明は、ガスタービン燃焼器の燃焼状態を監視するガスタービン燃焼監視システムおよびその燃焼監視方法に関する。
ガスタービンは、円周方向に等間隔で設置された複数個の燃焼器ライナーから吐出された高温の燃焼ガスを動翼および静翼によるタービン段落を通過させる過程で燃焼ガスに膨張仕事を行わせてタービンロータを回転させるように構成されている。
ガスタービンを、起動中や負荷変化中、あるいは定常運転中の各運転モードにおいて正常に運転するためには、燃焼器がそれぞれの運転モードに適した燃焼状態になっているか否かを監視する必要がある。このために、ガスタービンにはガスタービン燃焼監視システムが設置されている(例えば、特許文献1および2参照)。
以下、特許文献1に記載のガスタービン燃焼監視システムについて、図16を参照して説明する。
図16において、ガスタービンGTは、空気圧縮機1と、タービン本体2と、このタービン本体2の回りに円環状に配置された複数個の筒状のガスタービン燃焼器(以下、単に燃焼器という)3と、この複数個の燃焼器3に供給する燃料Fの量を調節する燃料流量調整弁4と、タービン本体2の排気ガスを排気する排気ダクト5とを備えており、吸気ダクト1aから吸気した大気中の空気Aを空気圧縮機1で圧縮して燃焼器3に吐出して燃焼器3で燃料Fを燃焼させ、燃料Fの燃焼によって生じた高温の燃焼ガスをタービン本体2に導入して静翼および動翼間のタービン段落で膨張仕事を行わせ、タービンロータを回転させることによって発電機Gを駆動し電力を発生させるように構成されている。なお、タービン本体2で膨張仕事を終えた燃焼ガスは、排気ダクト5から図示しない煙道、煙突を通って大気中に放出されるようになっている。
ところで、燃焼ガスの温度は、後述する理由によって排気ダクト5内部に円周方向に等間隔に取り付けられた複数個の排ガス温度センサー6〜6で検出されるようになっており、また、空気圧縮機1から吐出される圧縮空気の温度は、空気圧縮機1の圧縮空気吐出部付近に取り付けられた空気圧縮機吐出温度センサー7によって検出されるようになっている。
そして、これらの温度センサー6〜6および7によってそれぞれ検出された温度信号S6〜S6およびS7は、ガスタービン燃焼監視装置100に導入されて燃焼器3の燃焼状態の監視に供するようになっている。
燃焼器3の内部は、圧力および温度が極めて高い状態にあり、燃焼器3の比較的小さな異状であったとしてもこれに気付かず見過した場合、ガスタービンGTにとって重大な損傷に発展する恐れがある。このため、ガスタービンGTを安定運転するためには、燃焼器3内部の燃焼状態を監視するガスタービン燃焼監視装置100の役割が極めて重要である。
燃焼器3の内部の燃焼状態を監視するうえで一番良い方法は、燃焼器3内部の温度分布を把握することである。しかし、燃焼器3内部の燃焼ガスの温度は、例えば、1000℃以上の高温であるため、排ガス温度センサー6〜6を燃焼器3内に設置して燃焼ガス温度を直接測定することはできない。このため、通常は上述したように燃焼器3よりも下流、つまりタービン本体2で膨張仕事をして低温(例えば、500〜600℃程度)になった排ガス温度を排気ダクト5内に設置した排ガス温度センサー6〜6で測定し、各排ガス温度信号S6〜S6をガスタービン燃焼監視装置100に取り込んで温度分布を求め、この実測した温度分布と予め設定されている温度許容偏差値とを比較することにより、燃焼器3内の燃焼状態が正常であるのかあるいは異常であるのかを監視している。ここで、燃焼器3の異常とは、例えば、燃焼器の損傷あるいは、失火などである。なお、通常、排ガス温度センサー6〜6の設置個数は、燃焼器3の設置個数以上としている。
次に、ガスタービン燃焼監視装置100の内部構成を説明する。
複数の排ガス温度センサー6〜6で測定された排ガス温度信号S6〜S6は、ガスタービン燃焼監視装置100内の排ガス温度平均値演算器8および排ガス温度の最大値および最小値間の偏差を演算する「排ガス温度(最大値−最小値)偏差演算器」10に入力される。
「排ガス温度平均値演算器」8では、入力した複数の排ガス温度S6〜S6からその平均値S8が算出され、後段の「排ガス温度許容偏差演算器」9に出力される。この「排ガス温度許容偏差演算器」9では、この排ガス温度の平均値S8と空気圧縮機吐出温度センサー7で検出された空気圧縮機吐出温度S7とを入力し、これらの入力信号S8、S7に基づいて関数演算が実行され排ガス温度許容偏差S9を算出するように構成されている。
ところで、排気ダクト5内の排ガス温度分布は、燃焼器3の出口温度の分布や、動翼や静翼を冷却する冷却空気が燃焼ガスに混合するなどの影響によって一様ではない。特にガスタービン2が動的な運転モードすなわち、起動中とか停止中あるいは負荷変化中などのようにタービン出力等が変化している運転モードのときは、燃料流量調節弁4に与えられる燃料流量指令信号SFが変動しているため、燃焼器3内に噴射される燃料流量Fが一様でなく変化しており、したがって排ガス温度の最大値と最小値との偏差は大きい。なお、ガスタービンGTの出力がほぼ一定している運転モードを静的な運転モードという。
ガスタービンGTが動的な運転モードであるとき、ガスタービン燃焼監視装置100が誤動作するのを防止するために、バイアス許容偏差を大きくして閾値を広げるようにしている。
このため、ガスタービン燃焼監視装置100は、ガスタービンGTが静的な運転モードから動的な運転モードに変化すると、バイアス切換スイッチ13が切換操作されて静的温度許容偏差バイアスS12に替わって動的温度許容偏差バイアスS11が選択出力され、この動的温度許容偏差バイアスS11を温度許容偏差バイアス(Bias)として加算器14に加えるように構成している。この加算器14は、温度許容偏差バイアス(Bias)と前述の排ガス温度許容偏差演算器9から出力された排ガス温度許容偏差信号S9とを加算してバイアス許容温度偏差信号S14を大きくして次段の判定器15の閾値を広げるためのものである。
上記した加算器14で求められたバイアス許容温度偏差信号S14は判定器15に入力され、この判定器15でバイアス許容温度偏差信号S14と前述した排ガス温度偏差(最大値−最小値)演算器10にて求められた排ガス温度(最大値−最小値)偏差S10とが比較(S10−S14)されて、燃焼器3の燃焼状態が判定される。
判定器15は、排ガス温度(最大値−最小値)偏差S10がバイアス許容温度偏差信号S14より大きい場合すなわち、判定式(S10>S14)が成立する場合は、燃焼器3に異常があると判定して排ガス温度最大値−最小値偏差が「大」であることを意味するロジックレベルが「1」なる判定信号S15を出力する。
オンディレイタイマー16は、入力されるロジックレベルが「1」なる判定信号S15が予定時間以上継続する場合に動作し、警報またはタービントリップ信号等の「ガスタービン保護信号」を出力する。このため、ロジックレベルが「1」なる判定信号S15は、タービン保護企図信号ということができる。
このようにして、排ガス温度最大値−最小値偏差信号S10がバイアス許容温度偏差信号S14より大きい場合、ガスタービンGTの保護が行なわれる。
特開平9−250362号公報 特開2005−163606号公報
ところで、本来想定される燃焼器3の異常燃焼による排ガス温度偏差が大きくなる要因として、燃焼器の部分失火等による部分的な排ガス温度低下とか、何らかの異常により燃料が全ての燃焼器に均一に噴射されずに特定の燃焼器に偏るとか、あるいは燃焼器が部分的に損傷することから生じる部分的な排ガス温度上昇等が考えられている。
ガスタービン燃焼監視装置100は、これらの何れの要因においてもガスタービン保護信号を出力することで、機器損傷拡大を防止するようにしている。燃焼器3の燃焼状態は、複数の排ガス温度センサー6〜6で検出した排ガス温度信号の最大値と最小値との偏差すなわち、排ガス温度(最大値−最小値)偏差を監視することによって行われているが、排ガス温度センサー6〜6は使用数量も多く、しかも高温部に設けられていることからリード線の断線頻度も比較的高い。このため、排ガス温度センサー6〜6の断線(温度降下側)によるミストリップを回避する工夫が行われている。
ところが、現状の回避策では万全とはいえず、温度センサー6〜6あるいはガスタービン燃焼監視装置100の温度センサー信号入力部に異常が発生したことによって、排ガス温度信号が上昇側に異常となった場合、燃焼器3自体の燃焼状態は正常であるにもかかわらず、誤ってガスタービン燃焼監視装置100からガスタービン保護信号が出力され、ガスタービンがミストリップする恐れがある。
なお、特許文献2記載のガスタービン保護装置は、温度センサーの異常により誤ってタービン保護信号を出力することがないように講じた点で同じであるが、タービンブレード出口における燃焼ガス温度(BPT)の偏差変化量大のインターロックロジックと、BPTの偏差大のインターロックロジックという二個のインターロックロジックを設ける必要があり、その分保護回路が大掛かりになるという課題が残る。
従って本発明は上記の事情に鑑み、構成が大掛かりにならずに、温度センサーあるいは、温度センサーからの信号入力部の異常により排ガス温度計測値が異常になったときに、誤ってタービン保護信号を出力することなく、燃焼器自体が異常になったときにのみ、タービン保護信号を出力することの可能なガスタービン燃焼監視装置を提供することである。
上記の目的を達成するために、請求項1に係る発明は、ガスタービンの排気ダクト内に設置された複数個の排ガス温度センサーによってそれぞれ測定された排ガス温度の平均値または中間値および空気圧縮機吐出温度から求められた排ガス温度許容偏差と、ガスタービンの運転モードに応じて値が切り替わる温度許容偏差バイアス信号とを加算して得られたバイアス許容温度偏差と、前記複数個の排ガス温度センサーにて測定された排ガス温度の最大値および最小値間の偏差とを導入して、ガスタービン燃焼器の燃焼状態を監視するようにしたガスタービン燃焼器監視方法において、前記排ガス温度の最大値および最小値間の偏差が前記バイアス許容温度偏差よりも大きいという条件が成立しているとき、前記複数個の排ガス温度センサーで測定された排ガス温度中の最大値に次ぐ大きさを有する2番目最大値と最小値とから求められた偏差が、前記バイアス許容温度偏差から求められた許容偏差よりも小さい場合、前記複数個の排ガス温度センサーで検出された排ガス温度最大値を2番目最大値に置き換えて当該2番目最大値と最小値とから求められた偏差を前記バイアス許容温度偏差と比較することにより、燃焼器の状態を監視することを特徴とする。
また、請求項2に係る発明は、ガスタービンの排気ダクト内に設置された複数個の排ガス温度センサーによってそれぞれ測定された排ガス温度の平均値または中間値および空気圧縮機吐出温度から求められた排ガス温度許容偏差と、ガスタービンの運転モードに応じて値が切り替わる温度許容偏差バイアス信号とを加算して得られたバイアス許容温度偏差と、前記複数個の排ガス温度センサーにて測定された排ガス温度の最大値および最小値間の偏差とを導入して、ガスタービン燃焼器の燃焼状態を監視するようにしたガスタービン燃焼器監視方法において、前記排ガス温度の最大値および最小値間の偏差が前記バイアス許容温度偏差よりも大きいという条件が成立しているとき、前記複数個の排ガス温度センサーで測定された排ガス温度中の最大値と当該最大値に次ぐ大きさを有する2番目最大値とから求められた偏差が、前記バイアス許容温度偏差から求められた許容偏差よりも大きい場合、前記複数個の排ガス温度センサーで検出された排ガス温度最大値を2番目最大値に置き換えて当該2番目最大値と最小値とから求められた偏差を前記バイアス許容温度偏差と比較することにより、燃焼器の状態を監視することを特徴とする。
また、請求項3に係る発明は、ガスタービンの排気ダクト内に設置された複数個の排ガス温度センサーによってそれぞれ測定された排ガス温度の平均値または中間値および空気圧縮機吐出温度から求められた排ガス温度許容偏差と、ガスタービンの運転モードに応じて値が切り替わる温度許容偏差バイアス信号とを加算して得られたバイアス許容温度偏差と、前記複数個の排ガス温度センサーにて測定された排ガス温度の最大値および最小値間の偏差とを導入して、ガスタービン燃焼器の燃焼状態を監視するようにしたガスタービン燃焼器監視方法において、前記排ガス温度の最大値および最小値間の偏差が前記バイアス許容温度偏差よりも大きいという条件が成立しているとき、前記複数個の排ガス温度センサーで測定された排ガス温度最大値の変化率が排ガス温度変化率大設定値よりも大きい場合、前記複数個の排ガス温度センサーで検出された排ガス温度最大値を2番目最大値に置き換えて当該2番目最大値と最小値とから求められた偏差を前記バイアス許容温度偏差と比較することにより、燃焼器の状態を監視することを特徴とする。
また、請求項4に係る発明は、ガスタービンの排気ダクト内に設置された複数個の排ガス温度センサーによってそれぞれ測定された排ガス温度の平均値または中間値および空気圧縮機吐出温度から求められた排ガス温度許容偏差と、ガスタービンの運転モードに応じて値が切り替わる温度許容偏差バイアス信号とを加算して得られたバイアス許容温度偏差と、前記複数個の排ガス温度センサーにて測定された排ガス温度の最大値および最小値間の偏差とを導入して、ガスタービン燃焼器の燃焼状態を監視するようにしたガスタービン燃焼器監視方法において、前記排ガス温度の最大値および最小値間の偏差が前記バイアス許容温度偏差よりも大きいという条件が成立しているとき、前記複数個の排ガス温度センサーで測定された排ガス温度2番目最大値および平均値から求めた偏差が、排ガス温度(2番目最大値−平均値)許容偏差設定値よりも大きい場合、前記複数個の排ガス温度センサーで検出された排ガス温度最大値を2番目最大値に置き換えて当該2番目最大値と最小値とから求められた偏差を前記バイアス許容温度偏差と比較することにより、燃焼器の状態を監視することを特徴とする。
また、請求項5に係る発明は、ガスタービンの排気ダクト内に設置された複数個の排ガス温度センサーによってそれぞれ測定された排ガス温度の平均値または中間値および空気圧縮機吐出温度から求められた排ガス温度許容偏差と、ガスタービンの運転モードに応じて値が切り替わる温度許容偏差バイアス信号とを加算して得られたバイアス許容温度偏差と、前記複数個の排ガス温度センサーにて測定された排ガス温度の最大値および最小値間の偏差とを導入して、ガスタービン燃焼器の燃焼状態を監視するようにしたガスタービン燃焼器監視方法において、前記排ガス温度の最大値および最小値間の偏差が前記バイアス許容温度偏差よりも大きいという条件が成立しているとき、前記複数個の排ガス温度センサーで測定された排ガス温度中の2番目最大値および中間値から求めた偏差が、排ガス温度(2番目最大値−中間値)許容偏差設定値よりも小さい場合、前記複数個の排ガス温度センサーで検出された排ガス温度最大値を2番目最大値に置き換えて当該2番目最大値と最小値とから求められた偏差を前記バイアス許容温度偏差と比較することにより、燃焼器の状態を監視することを特徴とする。
また、請求項6に係る発明は、ガスタービンの排気ダクト内に設置された複数個の排ガス温度センサーによってそれぞれ測定された排ガス温度の平均値または中間値および空気圧縮機吐出温度から求められた排ガス温度許容偏差と、ガスタービンの運転モードに応じて値が切り替わる温度許容偏差バイアス信号とを加算して得られたバイアス許容温度偏差と、前記複数個の排ガス温度センサーにて測定された排ガス温度の最大値および最小値間の偏差とを導入して、ガスタービン燃焼器の燃焼状態を監視するようにしたガスタービン燃焼器監視方法において、前記排ガス温度の最大値および最小値間の偏差が前記バイアス許容温度偏差よりも大きいという条件が成立しているとき、前記複数個の排ガス温度センサーで測定された排ガス温度中の2番目最大値および設定値から求めた偏差が、排ガス温度(2番目最大値−設定値)許容偏差よりも小さい場合、前記複数個の排ガス温度センサーで検出された排ガス温度最大値を2番目最大値に置き換えて当該2番目最大値と最小値とから求められた偏差を前記バイアス許容温度偏差と比較することにより、燃焼器の状態を監視することを特徴とする。
また、請求項8に係る発明は、ガスタービンの排気ダクト内に設置された複数個の排ガス温度センサーによってそれぞれ測定された排ガス温度の平均値または中間値および空気圧縮機吐出温度から求められた排ガス温度許容偏差と、ガスタービンの運転モードに応じて値が切り替わる温度許容偏差バイアス信号とを加算して得られたバイアス許容温度偏差と、前記複数個の排ガス温度センサーにて測定された排ガス温度の最大値および最小値間の偏差とを導入して、ガスタービン燃焼器の燃焼状態を監視するようにしたガスタービン燃焼器監視システムにおいて、前記排ガス温度の最大値および最小値間の偏差を演算して求める排ガス温度(最大値−最小値)偏差演算手段と、前記排ガス温度(最大値−最小値)偏差演算手段から出力された排ガス温度の最大値−最小値間偏差および前記バイアス許容温度偏差を比較し、排ガス温度の最大値−最小値間偏差が前記バイアス許容温度偏差よりも大きい場合、タービン保護企図信号を出力する第1判定手段と、前記複数個の排ガス温度センサーで測定された排ガス温度中の最大値に次ぐ大きさを有する2番目最大値および最小値から求められた偏差と、前記バイアス許容温度偏差から求められた許容偏差とを比較し、排ガス温度の2番目最大値および最小値から求められた偏差が、前記バイアス許容温度偏差から求められた許容偏差よりも小さい場合、判定条件が成立した旨の判定信号を出力する第2判定手段と、所定条件成立時に、前記複数個の排ガス温度センサーで測定された排ガス温度中の最大値を2番目最大値に置き換えて前記排ガス温度(最大値−最小値)偏差演算手段に出力する排ガス温度(最大値/2番最大値)信号切換手段と、前記第1判定手段および第2判定手段の判定条件が共に成立したことを条件として前記排ガス温度(最大値/2番最大値)信号切換手段に置き換え信号を出力する論理積演算手段と、前記第1判定手段から出力されたタービン保護企図信号が所定時間以上継続するとタービン保護信号を出力するオンディレイタイマーと、を備えたことを特徴とする。
また、請求項9に係る発明は、ガスタービンの排気ダクト内に設置された複数個の排ガス温度センサーによってそれぞれ測定された排ガス温度の平均値または中間値および空気圧縮機吐出温度から求められた排ガス温度許容偏差と、ガスタービンの運転モードに応じて値が切り替わる温度許容偏差バイアス信号とを加算して得られたバイアス許容温度偏差と、前記複数個の排ガス温度センサーにて測定された排ガス温度の最大値および最小値間の偏差とを導入して、ガスタービン燃焼器の燃焼状態を監視するようにしたガスタービン燃焼器監視システムにおいて、前記複数の排ガス温度中の最大値−最小値間の偏差を演算して求める排ガス温度(最大値−最小値)偏差演算手段と、前記排ガス温度(最大値−最小値)偏差演算手段から出力された排ガス温度最大値−最小値間偏差および前記バイアス許容温度偏差を比較し、排ガス温度の最大値−最小値間の偏差が前記バイアス許容温度偏差よりも大きい場合、タービン保護企図信号を出力する第1判定手段と、前記複数個の排ガス温度センサーで測定された排ガス温度中の最大値および2番目最大値から求めた偏差(最大値−2番目最大値偏差)と、前記バイアス許容温度偏差から求められた許容偏差とを比較し、排ガス温度(最大値−2番目最大値)偏差が当該偏差に対する判定基準である許容偏差よりも大きい場合、判定条件が成立した旨の判定信号を出力する第2判定手段と、所定条件成立時に、前記複数個の排ガス温度センサーで測定された排ガス温度中の最大値を2番目最大値に置き換えて前記排ガス温度(最大値−最小値)偏差演算手段に出力する排ガス温度(最大値/2番最大値)信号切換手段と、前記第1判定手段および第2判定手段の判定条件が共に成立したことを条件として前記排ガス温度(最大値/2番最大値)信号切換手段に置き換え信号を出力する論理積演算手段と、前記第1判定手段から出力されたタービン保護企図信号が所定時間以上継続するとタービン保護信号を出力するオンディレイタイマーと、を備えたことを特徴とする。
また、請求項10に係る発明は、ガスタービンの排気ダクト内に設置された複数個の排ガス温度センサーによってそれぞれ測定された排ガス温度の平均値または中間値および空気圧縮機吐出温度から求められた排ガス温度許容偏差と、ガスタービンの運転モードに応じて値が切り替わる温度許容偏差バイアス信号とを加算して得られたバイアス許容温度偏差と、前記複数個の排ガス温度センサーにて測定された排ガス温度の最大値および最小値間の偏差とを導入して、ガスタービン燃焼器の燃焼状態を監視するようにしたガスタービン燃焼器監視システムにおいて、前記複数の排ガス温度中の最大値−最小値間の偏差を演算して求める排ガス温度(最大値−最小値)偏差演算手段と、前記排ガス温度(最大値−最小値)偏差演算手段から出力された排ガス温度最大値−最小値間偏差および前記バイアス許容温度偏差を比較し、排ガス温度の最大値−最小値間の偏差が前記バイアス許容温度偏差よりも大きい場合、タービン保護企図信号を出力する第1判定手段と、前記複数個の排ガス温度センサーで測定された排ガス温度中の最大値の変化率と、排ガス温度の変化率大設定値とを比較し、排ガス温度最大値変化率が排ガス温度変化率大設定値よりも大きい場合、判定条件が成立した旨の判定信号を出力する第2判定手段と、所定条件成立時に、前記複数個の排ガス温度センサーで測定された排ガス温度中の最大値を2番目最大値に置き換えて前記排ガス温度(最大値−最小値)偏差演算手段に出力する排ガス温度(最大値/2番最大値)信号切換手段と、前記第1判定手段および第2判定手段の判定条件が共に成立したことを条件として前記排ガス温度(最大値/2番最大値)信号切換手段に置き換え信号を出力する論理積演算手段と、前記第1判定手段から出力されたタービン保護企図信号が所定時間以上継続するとタービン保護信号を出力するオンディレイタイマーと、を備えたことを特徴とする。
また、請求項11に係る発明は、ガスタービンの排気ダクト内に設置された複数個の排ガス温度センサーによってそれぞれ測定された排ガス温度の平均値または中間値および空気圧縮機吐出温度から求められた排ガス温度許容偏差と、ガスタービンの運転モードに応じて値が切り替わる温度許容偏差バイアス信号とを加算して得られたバイアス許容温度偏差と、前記複数個の排ガス温度センサーにて測定された排ガス温度の最大値および最小値間の偏差とを導入して、ガスタービン燃焼器の燃焼状態を監視するようにしたガスタービン燃焼器監視システムにおいて、前記複数の排ガス温度中の最大値−最小値間の偏差を演算して求める排ガス温度(最大値−最小値)偏差演算手段と、前記排ガス温度(最大値−最小値)偏差演算手段から出力された排ガス温度の最大値−最小値間偏差および前記バイアス許容温度偏差を比較し、排ガス温度の最大値−最小値間の偏差が前記バイアス許容温度偏差よりも大きい場合、タービン保護企図信号を出力する第1判定手段と、前記複数個の排ガス温度センサーで測定された排ガス温度中の2番目最大値と平均値との偏差と、排ガス温度中の2番目最大値と平均値との偏差大設定値とを比較し、2番目最大値と平均値との偏差が2番目最大値と平均値との偏差大設定値よりも大きい場合、判定条件が成立した旨の判定信号を出力する第2判定手段と、所定条件成立時に、前記複数個の排ガス温度センサーで測定された排ガス温度中の最大値を2番目最大値に置き換えて前記排ガス温度(最大値−最小値)偏差演算手段に出力する排ガス温度(最大値/2番最大値)信号切換手段と、前記第1判定手段および第2判定手段の判定条件が共に成立したことを条件として前記排ガス温度(最大値/2番最大値)信号切換手段に置き換え信号を出力する論理積演算手段と、前記第1判定手段から出力されたタービン保護企図信号が所定時間以上継続するとタービン保護信号を出力するオンディレイタイマーと、を備えたことを特徴とする。
また、請求項12に係る発明は、ガスタービンの排気ダクト内に設置された複数個の排ガス温度センサーによってそれぞれ測定された排ガス温度の平均値または中間値および空気圧縮機吐出温度から求められた排ガス温度許容偏差と、ガスタービンの運転モードに応じて値が切り替わる温度許容偏差バイアス信号とを加算して得られたバイアス許容温度偏差と、前記複数個の排ガス温度センサーにて測定された排ガス温度の最大値および最小値間の偏差とを導入して、ガスタービン燃焼器の燃焼状態を監視するようにしたガスタービン燃焼器監視システムにおいて、前記複数の排ガス温度中の最大値−最小値間の偏差を演算して求める排ガス温度(最大値−最小値)偏差演算手段と、前記排ガス温度(最大値−最小値)偏差演算手段から出力された排ガス温度最大値−最小値間偏差および前記バイアス許容温度偏差を比較し、排ガス温度の最大値−最小値間の偏差が前記バイアス許容温度偏差よりも大きい場合、タービン保護企図信号を出力する第1判定手段と、前記複数個の排ガス温度センサーで測定された排ガス温度中の2番目最大値と中間値との偏差と、排ガス温度中の2番目最大値と中間値との偏差大設定値とを比較し、2番目最大値と中間値との偏差が2番目最大値と中間値との偏差大設定値よりも小さい場合、判定条件が成立した旨の判定信号を出力する第2判定手段と、所定条件成立時に、前記複数個の排ガス温度センサーで測定された排ガス温度中の最大値を2番目最大値に置き換えて前記排ガス温度(最大値−最小値)偏差演算手段に出力する排ガス温度(最大値/2番最大値)信号切換手段と、前記第1判定手段および第2判定手段の判定条件が共に成立したことを条件として前記排ガス温度(最大値/2番最大値)信号切換手段に置き換え信号を出力する論理積演算手段と、前記第1判定手段から出力されたタービン保護企図信号が所定時間以上継続するとタービン保護信号を出力するオンディレイタイマーと、を備えたことを特徴とする。
また、請求項13に係る発明は、ガスタービンの排気ダクト内に設置された複数個の排ガス温度センサーによってそれぞれ測定された排ガス温度の平均値または中間値および空気圧縮機吐出温度から求められた排ガス温度許容偏差と、ガスタービンの運転モードに応じて値が切り替わる温度許容偏差バイアス信号とを加算して得られたバイアス許容温度偏差と、前記複数個の排ガス温度センサーにて測定された排ガス温度の最大値および最小値間の偏差とを導入して、ガスタービン燃焼器の燃焼状態を監視するようにしたガスタービン燃焼器監視システムにおいて、前記複数の排ガス温度中の最大値−最小値間の偏差を演算して求める排ガス温度(最大値−最小値)偏差演算手段と、前記排ガス温度(最大値−最小値)偏差演算手段から出力された排ガス温度最大値−最小値間偏差および前記バイアス許容温度偏差を比較し、排ガス温度の最大値−最小値間偏差が前記バイアス許容温度偏差よりも大きい場合、タービン保護企図信号を出力する第1判定手段と、前記複数個の排ガス温度センサーで測定された排ガス温度中の2番目最大値と設定値との偏差と、排ガス温度中の2番目最大値と設定値間の偏差大設定値とを比較し、2番目最大値と設定値との偏差が2番目最大値と設定値間の偏差大設定値よりも小さい場合、判定条件が成立した旨の判定信号を出力する第2判定手段と、所定条件成立時に、前記複数個の排ガス温度センサーで測定された排ガス温度中の最大値を2番目最大値に置き換えて前記排ガス温度(最大値−最小値)偏差演算手段に出力する排ガス温度(最大値/2番最大値)信号切換手段と、前記第1判定手段および第2判定手段の判定条件が共に成立したことを条件として前記排ガス温度(最大値/2番最大値)信号切換手段に置き換え信号を出力する論理積演算手段と、前記第1判定手段から出力されたタービン保護企図信号が所定時間以上継続するとタービン保護信号を出力するオンディレイタイマーと、を備えたことを特徴とする。
排ガス温度センサーやリード線が異常になったときに誤ってタービン保護信号が出力されるのを防止し、燃焼器自体が異常になったときにのみタービン保護信号を出力してタービン本体を保護することができる。このため安定してガスタービンを運転することが可能となる。
各実施形態の説明に入る前に、発明者が排ガス温度と燃焼器の燃焼状態の関係を考察して知見した事柄について先ず説明する。発明者は、燃焼器の排ガス温度と燃焼器燃焼状態の関係を考察した結果、燃焼器3が燃焼異常した場合は図2(a)で示すように隣接する複数個(図では3個)の燃焼器の排ガス温度信号が他の温度信号よりも高い状態になっており、一方、図2(b)のように1個の燃焼器の排ガス温度信号だけが高い状態を示した場合は、燃焼器3は正常で、排ガス温度センサーやそれに接続されるリード線等の回路に異常が生じていることを知見した。本発明は、このような知見に基づいてなされたものである。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図を通して同一部分には同一符号を付けて重複する説明は適宜省略するものとする。
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態に係るガスタービン燃焼監視装置の構成例を示す図、図2は各排ガス温度センサーを配列順に並べたときの排ガス温度を示した図、そして図3は排ガス温度(最大値/2番目最大値)信号切換器のロジック構成図である。
(構成)
まず図1から説明する。本実施形態に係るガスタービン燃焼監視装置100Aが図16で示した従来装置100と異なる点は、破線枠で囲った部分を新たに付加するように構成した点にある。以下、新たに付加した部分の構成および機能について、順を追って説明する。
まず、前述した排ガス温度の最大値および最小値間の偏差を演算して出力する「排ガス温度(最大値−最小値)偏差演算器」10の前段に、排ガス温度信号S6〜S6のうち、最大値を、最大値に次ぐ大きさの排ガス温度信号(以下、2番目最大値という)に置き換えて出力する「排ガス温度(最大値/2番目最大値)信号切換器」30(以下、「排ガス温度信号切換器」30と略称する)を設ける。
この排ガス温度信号切換器30は、後述する第2判定器23の判定結果に応じて排ガス温度信号のうち最大値もしくは2番目最大値を「排ガス温度(最大値−最小値)偏差演算器」10に出力するように機能する。
次に、排ガス温度信号S6〜S6を入力して排ガス温度の2番目最大値および排ガス温度最小値間の偏差S22を演算する「排ガス温度(2番目最大値−最小値)偏差演算器」22を設ける。
さらに、前記加算器14から出力されたバイアス許容温度偏差信号s14を入力して排ガス温度の2番目最大値および最小値間の偏差に対する判定の基準となる排ガス温度(2番目最大値−最小値)許容偏差21を演算して求める「排ガス温度(2番目最大値−最小値)許容偏差演算機」21を設ける。
さらに、前述した排ガス温度(2番目最大値−最小値)偏差S22と、排ガス温度(2番目最大値−最小値)許容偏差S21とを比較して排ガス温度(2番目最大値−最小値)偏差S22が許容範囲内(S22<S21)にあるのか、それとも許容範囲外であるのかの判定を行う第2判定器23を設ける。なお、23を第2判定器と呼称する関係で、前述した判定器15を、以降第1判定器15と呼称する。
さらにまた、第2判定器23において、排ガス温度(2番目最大値)が許容範囲内(S22<S21)“Y”との判定結果と、前述の第1判定器15において判定式(S10>S14)が成立した“Y”との判定結果とを入力する論理積演算回路(AND)50を設ける。この論理積演算回路50は、入力条件が成立した場合(ゲート端子g1およびg2に同時にロジックレベルが「1」なる信号S15、S23が入力された場合)、排ガス温度最大値/2番目最大値置き換え信号S50を出力して前記排ガス温度信号切換器30を切換動作させる。
次に、図3を参照して前述の排ガス温度信号切換器30のロジック構成について説明する。排ガス温度信号切換器30は、論理積演算回路(AND回路)50から排ガス温度最大値/2番目最大値置き換え信号S50を入力しないときは、排ガス温度センサー6〜6の温度信号を全て次段の排ガス温度(最大値−最小値)偏差演算器10に出力するが、置き換え信号S50を入力すると、排ガス温度センサー6〜6の温度信号中、最大値を2番目最大値に置き換えて出力するように構成されている。言い換えれば、排ガス温度信号切換器30は、最大値を除いた排ガス温度信号つまり、2番目に大きい排ガス温度信号(2番目最大値)以下最小値までの信号を次段の排ガス温度(最大値−最小値)偏差演算器10に出力するように機能する。
図2(a)、図2(b)は(発明を実施するための最良の形態)の冒頭の説明に使用した図であり、それぞれ横軸に排ガス温度センサーの燃焼器における配置順に沿って6、6、6、〜6nのように並べ、縦軸に各排ガス温度センサー6、6、6、〜6nが検出した排ガス温度信号を目盛っている。なお、図2(a)は燃焼器3に燃焼異常が発生したことによって、7番目の排ガス温度センサー6の温度信号が最大値を示し、6番目の排ガス温度センサー6の温度信号が2番目最大値を示し、8番目のセンサー6の温度信号が3番目最大値を示した場合の排ガス温度分布を模式的に示した図であり、図2(b)は燃焼器が正常であるが、7番目の排ガス温度センサー6が上昇側に異常となって最大値を示し、n番目の排ガス温度センサー6が2番目最大値を示した状態を模式的に示した図である。そして、図2(a)および図2(b)の図示右側に、排ガス温度最小値に対する各信号S10,S14,S22およびS21の大きさを概念的に示している。
(作用)
次に、図1、図2および図3を参照して本実施形態の作用について説明する。
(i.正常時)
図1のガスタービン燃焼監視装置100Aにおいて、燃焼器3に異常燃焼が無く、さらに排ガス温度センサー6〜6や、そのセンサーに接続されるリード線等の回路に異常がない場合は、排ガス温度(最大値−最小値)偏差演算器10から出力される排ガス温度最大値−最小値偏差S10は、排ガス温度許容偏差演算器9から出力される排ガス温度許容偏差S9と温度許容偏差バイアス信号Biasとの和であるバイアス許容温度偏差信号S14よりも小さい(S10<S14)。このため、第1判定器15では判定式が成立せず、タービン保護を企図するロジックレベル「1」なる判定信号S15を出力することはなく、従って、ガスタービン燃焼監視装置100AからガスタービンGTにタービン保護信号S16を出力することはない。
(ii.燃焼器3の異常燃焼発生時)
図2(a)のように、排ガス温度センサー6〜6の温度信号S6〜S6のうち、隣接する複数個の排ガス温度センサー(6、6、6)の温度信号が他の信号に比べて異常に大きい場合、同図の右側に記載した信号S10とS14との大小関係から判るように、排ガス温度(最大値−最小値)偏差演算器10から出力される排ガス温度(最大値−最小値)偏差S10は、排ガス温度許容偏差演算器9から出力される排ガス温度許容偏差S9と温度許容偏差バイアス信号Biasとの和であるバイアス許容温度偏差信号S14よりも大きいので、第1判定器15では予め定めた判定式(S10>S14)が成立し、タービン保護企図信号となるロジックレベルが「1」なる判定信号S15を論理積演算回路50の第1のゲート端子g1およびオンディレイタイマー16に入力する。
オンディレイタイマー16はこの時点から直ちに計時(カウント)開始するが、この時点ではまだ設定時限に到達していないので、オンディレイタイマー16からタービン保護信号S16が出力されることはない。
一方、排ガス温度(2番目最大値−最小値)許容偏差演算器21から出力される排ガス温度(2番目最大値−最小値)許容偏差S21と、排ガス温度(2番目最大値−最小値)偏差演算器22から出力される排ガス温度(2番目最大値−最小値)偏差S22とが第2判定部23で比較される。この場合も、図2(a)の右側に記載してある信号S22とS21の大小関係から判るように、排ガス温度(2番目最大値−最小値)偏差S22は排ガス温度(2番目最大値−最小値)許容偏差S21を超えているので、第2判定部23では予定の判定式(S22<S21)が成立せず、論理積演算回路50の第2のゲート端子g2にロジックレベルが「1」なる判定信号S23を出力しない(すなわち、「0」なる判定信号S23を出力する)。
したがって、排ガス温度信号切換器30では排ガス温度最大値から排ガス温度2番目最大値に置き換えるような切換動作は行われない。この結果、第1判定器15からは、タービン保護企図とするロジックレベルが「1」である判定出力S15がオンディレイタイマー16に入力されてから設定時限経過後にタービン保護信号S16が出力される。このようにして、燃焼器3の異常燃焼発生時には、タービン保護信号S16が出力され、ガスタービンGTの保護が行われる。
(iii.排ガス温度信号異常時)
図2(b)のように、排ガス温度センサー6〜6の温度信号のうち、いずれか一つの排ガス温度センサー6の温度信号が異常に大きい場合についても、同図右側に記載の信号S1,S14の大小関係から明らかなように、排ガス温度(最大値−最小値)偏差演算器10から出力される排ガス温度(最大値−最小値)偏差S10は、排ガス温度許容偏差演算器9から出力される排ガス温度許容偏差S9と温度許容偏差バイアス信号Biasとの和であるバイアス許容温度偏差信号S14よりも大きいので判定式(S10>S14)が成立し“Y”、ロジックレベルが「1」なる判定信号S15を論理積演算回路50の第1のゲート端子g1およびオンディレイタイマー16に入力する。
オンディレイタイマー16はロジックレベルが「1」なる判定信号S15が入力されると直ちに計時開始するが、まだ設定時限に到達していないので、この時点でタービン保護信号S16が出力されることはない。
一方、排ガス温度(2番目最大値−最小値)許容偏差演算器21から出力される排ガス温度(2番目最大値−最小値)許容偏差S21と、排ガス温度(2番目最大値−最小値)偏差演算器22から出力される排ガス温度(2番目最大値−最小値)偏差S22とが第2判定部23で比較される。
この図2(b)のケースの場合、同図右側に記載してある信号S22およびS21の大小関係から明らかなように、第2判定器23は、排ガス温度(2番目最大値−最小値)偏差S22は排ガス温度(2番目最大値−最小値)許容偏差S21よりも小さい(S22<S21)と判定“Y”し、ロジックレベルが「1」なる判定信号S23を論理積演算回路50の第2のゲート端子g2に出力する。この結果、論理積演算回路50では、2つの入力条件が成立して排ガス温度信号切換器30を切換動作させる。
これにより、排ガス温度信号切換器30は、排ガス信号の最大値を2番目最大値に置き換えて排ガス温度(最大値−最小値)偏差演算器10に出力する。すると排ガス温度(最大値−最小値)偏差演算器10は、排ガス温度の2番目最大値と最小値間の偏差(すなわち、排ガス温度(2番目最大値−最小値)偏差)S10´を演算し、その演算結果を再度第1判定器15に出力する。
第1判定器15では、排ガス温度(2番目最大値−最小値)偏差S10´とバイアス許容温度偏差信号S14とを比較する。なお、排ガス温度(2番目最大値−最小値)偏差S10´は既に求めてある排ガス温度(2番目最大値−最小値)偏差S22と同一値(S10´=S22)である。
排ガス温度(2番目最大値−最小値)偏差S10´は図2(b)で示すようにバイアス許容温度偏差信号S14より小さい(S10´<S14)ため、第1判定器15の判定式(S10´>S14)は成立せず、タービン保護を企図するロジックレベルが「1」なる判定信号S15が出力されることはない。
この結果、図2(b)のように一つだけ排ガス温度信号が異常に高いケースでは、排ガス温度信号切換器30による(最大値−2番目最大値)の置換後にオンディレイタイマー16が計時されることはなく、従って、オンディレイタイマー16からタービン保護信号S16が出力されることはない。
なお、本実施形態では、第1判定器15から初めてロジックレベル「1」なる判定信号S15が出力されてから第2判定器22で定めた判定式の成立によって排ガス温度切換器30が動作し、その後所定時間内に再びロジックレベル「1」なる判定信号S15を出力しない場合は、図示していない警報器または表示器等を動作させることによって、運転員に対して排ガス温度信号が異常である旨知らせるように構成してある。
(効果)
以上述べたように、本実施形態によれば、排ガス温度(最大値−最小値)偏差が「大」(S10>S14)であることを示すロジックレベルが「1」なる判定信号S15が検出されたときに、排ガス温度(2番目最大値−最小値)偏差S10´がバイアス許容温度偏差信号S14より大きいか否かを監視し、大きい場合(S10´>S14)は燃焼器の異常と判定し、大きくない場合(S10´<S14)は排ガス温度センサーの異常と判定することができる。
この結果、排ガス温度センサーやリード線が異常になったときに誤ってタービン保護信号S16が出力されるのを防止することができ、燃焼器3自体が異常になったときにのみタービン保護信号S16を出力してタービン本体を保護することができる。このため安定してガスタービンGTを運転することが可能となる。
(第2の実施形態)
図4は本発明の第2の実施形態に係るガスタービン燃焼監視装置100Bの構成例を示す図である。図5(a)、図5(b)は第1の実施形態の図2(a)、図2(b)に対応する排ガス温度分布の模式図である。
(構成)
図4において、本実施形態に係るガスタービン燃焼監視装置100Bが前述した第1の実施形態に係るガスタービン燃焼監視装置100Aと異なる点は、排ガス温度(2番目最大値−最小値)偏差演算器22に替えて、排ガス温度信号6〜6から排ガス温度(最大値−2番目最大値)偏差S25を算出する排ガス温度(最大値−2番目最大値)偏差演算器25を設けた点、また、排ガス温度(2番目最大値−最小値)許容偏差演算器21に替えて、バイアス許容温度偏差信号S14から排ガス温度(最大値−2番目最大値)許容偏差S24を演算する排ガス温度(最大値−2番目最大値)許容偏差演算器24を設けた点、さらに、第2判定器として23の替わりに26を設けて、排ガス温度(最大値−2番目最大値)偏差S25と排ガス温度(最大値−2番目最大値)許容偏差S24とを比較して予め定めた判定式(S25>S24)が成立するか否かを判定し、成立する場合“Y”は論理積演算器50の第2のゲート端子g2にロジック出力を与えるように構成した点にある。その他の構成は、図1と同じなので説明を省略する。
(作用)
次に、図4および図5(a)、(b)を参照して本実施形態の作用を説明する。
(i.正常時)
図4のガスタービン燃焼監視装置100Bにおいて、正常時は、上述した第1の実施形態の場合と同様に、ガスタービン燃焼監視装置100BからガスタービンGTに保護信号S16を出力することはない。
(ii.燃焼器3の異常燃焼発生時)
図5(a)のように、排ガス温度センサー6〜6の温度信号S6〜S6のうち、隣接する複数個の排ガス温度センサー(この場合、6、6、6の3個)の温度信号の値が他の信号に比べて異常に大きい場合、排ガス温度(最大値−最小値)偏差演算器10から出力される排ガス温度(最大値−最小値)偏差S10が、排ガス温度許容偏差演算器9から出力される排ガス温度許容偏差S9と温度許容偏差バイアス信号Biasとの和であるバイアス許容温度偏差信号S14よりも大きい(S10>S14)ので、第1判定器15から出力されるタービン保護を企図するロジックレベル「1」なる判定信号S15が、論理積演算回路50の第1のゲート端子g1およびオンディレイタイマー16に入力される。
オンディレイタイマー16はこの時点から計時開始するが、この時点ではまだ設定時限に到達していないので、オンディレイタイマー16からタービン保護信号S16が出力されることはない。
一方、排ガス温度(最大値−2番目最大値)許容偏差演算器24から出力される排ガス温度(最大値−2番目最大値)許容偏差S24と、排ガス温度(最大値−2番目最大値)偏差演算器25から出力される排ガス温度(最大値−2番目最大値)偏差S25とが第2判定部26で比較判定される。
この図5(a)のケースでは、排ガス温度(最大値−2番目最大値)偏差S25は排ガス温度(最大値−2番目最大値)許容偏差S24よりも小さいので、第2判定部26で予め定めた判定式(S25>S24)は成立せず、この結果、第2判定部26からロジックレベルが「1」なる判定信号S26は出力されず、論理積演算回路50の入力条件が成立することはない。このため、排ガス温度信号切換器30は動作せず、第1判定器15からタービン保護を企図するロジックレベルが「1」なる判定信号S15が継続して出力されるようになる。この結果、オンディレイタイマー16は第1判定器15の判定信号S15が入力されてから設定時限経過後にタービン保護信号S16を出力する。
このようにして、排ガス温度センサー6〜6の温度信号S6〜S6のうち、隣接する複数個信号の値が他の信号に比べて異常に大きい場合、燃焼器3の異常燃焼と判定し、ガスタービン燃焼監視装置100Bからタービン保護信号S16を出力し、ガスタービンGTを保護する。
(iii.排ガス温度信号異常時)
図5(b)のように、排ガス温度センサー6〜6の温度信号S6〜S6のうち、いずれか一つ(S6)が他に比べて異常に大きい場合についても、排ガス温度(最大値−最小値)偏差演算器10から出力される排ガス温度(最大値−最小値)偏差S10は、排ガス温度許容偏差演算器9から出力される排ガス温度許容偏差S9と温度許容偏差バイアス信号Biasとの和であるS14よりも大きく(S10>S14)なり“Y”、タービン保護を企図するロジックレベル「1」なる判定出力S15を論理積演算回路50の第1のゲート端子g1およびオンディレイタイマー16に入力する。オンディレイタイマー16は計時開始していくが、まだ設定時限に到達していないので、この時点でガスタービン燃焼監視装置100Bからタービン保護信号S16は出力されない。
一方、排ガス温度(最大値−2番目最大値)許容偏差演算器24から出力される排ガス温度(最大値−2番目最大値)許容偏差S24と、排ガス温度(最大値−2番目最大値)偏差演算器25から出力される排ガス温度(最大値−2番目最大値)偏差S25とが第2判定部26で比較される。
この図5(b)のケースの場合、排ガス温度センサー6〜6の温度信号S61〜S6nのうち、S6のみが他の温度信号に比べて異常に大きいので、排ガス温度(最大値−2番目最大値)偏差S25は、排ガス温度(最大値−2番目最大値)許容偏差S24よりも大きい(S25>S24)と判定“Y”する。
この判定の結果、論理積演算回路50の第2のゲート端子g2にはロジックレベルが「1」なる判定信号S26が入力され、この論理積演算回路50の入力条件が成立し、排ガス温度信号切換器30を切換動作させる。この結果、排ガス温度信号切換器30は、排ガス温度の最大値を2番目最大値に置き換えて排ガス温度(最大値−最小値)偏差演算器10に出力する。
これを受けて排ガス温度(最大値−最小値)偏差演算器10は排ガス温度(2番目最大値−最小値)偏差S10´を演算し、再び演算結果を第1判定器15に出力する。第1判定器15では、排ガス温度(2番目最大値−最小値)偏差S10´とバイアス許容温度偏差信号S14とを比較する。2番目最大値は図5(b)のようにさほど大きくはないため、排ガス温度(2番目最大値−最小値)偏差S10´はバイアス許容温度偏差信号S14よりも小さい(S10´<S14)。したがって、排ガス温度信号切換器30切換動作後は、第1判定器15の判定式(S10´>S14)は成立せず、タービン保護を企図するロジックレベルが「1」なる判定信号S15を出力することはない。
この結果、図5(b)のように一つだけ排ガス温度が大きい値を示したケースでは、排ガス温度信号切換器30が最大値から2番目最大値に置き換えた後は、オンディレイタイマー16が計時することはないので、オンディレイタイマー16からタービン保護信号S16が出力されることはなく、図示しない表示器によって排ガス温度最大値を示した温度センサーに異常が生じたことが検出される。
(効果)
以上述べたように、本実施形態によれば、排ガス温度(最大値−最小値)偏差が大(S10>S14)を示すロジックレベル「1」なる判定信号S15が検出されたときに、排ガス温度(2番目最大値−最小値)偏差S10´がバイアス許容温度偏差信号S14より大きいか否かを監視し、大きい場合(S10´>S14)は燃焼器の異常、大きくない場合(S10´<S14)は排ガス温度センサーの異常と判定することができる。この結果、排ガス温度センサーやリード線が異常になったときに誤ってタービン保護信号S16が出力されるのを防止することができ、燃焼器が異常の場合にのみタービン保護信号を出力してタービン本体を保護することができる。このため安定してガスタービンGTを運転することが可能となる。
(第3の実施形態)
図6は本発明の第3の実施形態に係るガスタービン燃焼監視装置の構成例を示す図であり、図7は、本発明の第3の実施形態に係る排ガス温度信号状態を示す時間特性図であり、排ガス温度センサーが温度上昇側に異常になった場合(i)と、実際に燃焼異常が発生した場合(ii)の排ガス温度信号状態を示す時間特性図を示す。本実施形態は、排ガス温度信号が、温度センサーの異常時に瞬間的に上昇するが、燃焼器の異常を検出した場合は、時間遅れを持って温度が上昇することに着目して温度センサーの異常を検出するようにしたものである。
(構成)
本実施形態のガスタービン燃焼監視装置100Cが、前述した図1で示すガスタービン燃焼監視装置100Aと異なる点は、排ガス温度(2番目最大値−最小値)偏差演算器22に替えて、排ガス温度信号S6〜S6を入力して排ガス温度最大値の変化率S28を検出する排ガス温度最大値変化率演算器28を設けた点、また、排ガス温度(2番目最大値−最小値)許容偏差演算器21に替えて排ガス温度変化率大設定値S27を設定する排ガス温度変化率大設定器27を設けた点、さらに、これら排ガス温度最大値変化率S28および変化率大設定値S27を入力して排ガス温度センサーS6〜S6で検出された排ガス温度最大値が正常であるか異常であるかについての判定を行う第2判定器29を設けるようにした点にある。その他の構成は、図1の場合と同じなので説明を省略する。
(作用)
次に、図6および図7を参照して本実施形態の作用を説明する。
(i.正常時)
図6のガスタービン燃焼監視装置100Cにおいて、正常時は、上述した第1実施形態の場合と同様に、ガスタービン燃焼監視装置100CからガスタービンGTに保護信号S16を出力することはない。
(ii.燃焼器3の異常燃焼発生時)
排ガス温度センサー6〜6の温度信号S6〜S6の排ガス温度(最大値−最小値)偏差S10がバイアス許容温度偏差信号S14を超えた場合、第1判定器15では判定式が成立し、偏差大を意味するロジックレベルが「1」なる判定信号S15を論理積演算部50のゲート端子g1、オンディレイタイマー16に出力する。
このとき、第2判定器29がまだ排ガス温度最大値変化率S28が排ガス温度変化率大設定値S27を超えていないと判定した場合、論理積演算部50の第2のゲート端子g2にロジックレベル「1」なる判定信号を出力せず、したがって、排ガス温度切換器30を動作させない。したがって、オンディレイタイマー16には継続してロジックレベルが「1」なる判定信号S15が入力されるので、予め定めた時間の経過後に、タービン保護信号S16が出力される。
(iii.排ガス温度信号異常時)
排ガス温度センサー6〜6の温度信号S6〜S6の最大値−最小値偏差S10がバイアス許容温度偏差信号S14を超えた場合、第1判定器15では判定式が成立し、偏差大を意味するロジックレベルが「1」なる判定信号S15を論理積演算部50のゲート端子g1、オンディレイタイマー16出力する。
このとき、第2判定器29が、排ガス温度最大値の変化率S28が排ガス温度変化率大設定値S27を超えている(S28>S27)と判定した場合、論理積演算部50にゲート信号S29を出力し、排ガス温度切換器30を動作させる。
このため、排ガス温度信号切換器30は、排ガス温度の最大値を2番目最大値に置き換えて排ガス温度(最大値−最小値)偏差演算器10に出力する。これを受けて排ガス温度(最大値−最小値)偏差演算器10は排ガス温度(2番目最大値−最小値)偏差S10´を演算し、第1判定器15に出力する。第1判定器15では、排ガス温度(2番目最大値−最小値)偏差S10´とバイアス許容温度偏差信号S14とを比較する。
前述した図2(a)、(b)や図5(a)、(b)から明らかなように、排ガス温度信号の2番目最大値はバイアス値S14よりも小さいので、排ガス温度信号切換器30の切換動作後に第1判定器15の判定式(S10´>S14)は成立せず、ロジックレベルが「1」なる判定信号S15が出力されることはない。
この結果、排ガス温度(最大値−2番目最大値)の置き換え後は、オンディレイタイマー16の計時値が設定値以上になることはなく、オンディレイタイマー16からタービン保護信号S16が出力されることはない。
しかも、第1判定器15から初めてロジックレベル「1」なる判定信号S15が出力されてから第2判定器22の判定式の成立によって排ガス温度切換器30が動作し、その後所定時間内に再びロジックレベル「1」なる判定信号S15を出力しない場合は、図示していない警報器または表示器等により運転員に排ガス温度信号が異常である旨知らせる。
(効果)
以上述べたように本実施形態によれば、排ガス温度(最大値−最小値)偏差大が検出されたときに、排ガス温度最大値の変化率を監視することにより、排ガス温度センサーが異常になったときに誤ってタービン保護信号を出力されるのを防止することができ、燃焼器が異常になったときにのみタービン保護信号を出力してタービン本体を保護することができる。このため安定してガスタービンを運転することが可能となる。
(第4の実施形態)
図8は本発明の第4の実施形態に係るガスタービン燃焼監視装置100Dの構成例を示す図であり、図9(a)は、燃焼器に燃焼異常が発生した場合の排ガス温度分布の模式図、図9(b)は、第1の実施形態の図2(a)、(b)に対応する排ガス温度分布の模式図である。
(構成)
図8において、本実施形態に係るガスタービン燃焼監視装置100Dが前述した第1の実施形態に係るガスタービン燃焼監視装置100Aと構成上異なる点は、排ガス温度(2番目最大値−最小値)偏差演算器22に替えて排ガス温度信号S6〜S6と排ガス温度平均値信号S8から排ガス温度の2番目最大値と平均値との偏差すなわち、排ガス温度(2番目最大値−平均値)偏差S32を検出する「排ガス温度(2番目最大値−平均値)偏差大演算器」32を設け、また、排ガス温度(2番目最大値−最小値)許容偏差演算器21に替えて排ガス温度の2番目最大値と平均値との偏差大設定値を設定する「排ガス温度(2番目最大値−平均値)偏差大設定器」31を設け、さらに、これら排ガス温度(2番目最大値−平均値)偏差S32と排ガス温度(2番目最大値−平均値)偏差大設定信号S31とを比較して、排ガス温度センサーS6〜S6で検出された排ガス温度(2番目最大値−平均値)偏差が正常あるいは異常の判定を行う第2判定器33を設けるようにした点にある。その他の構成は、図1の場合と同じなので説明を省略する。
(作用)
次に、図8および図9を参照して本実施形態の作用を説明する。
(i.正常時)
正常時は、上述した第1の実施形態乃至第3の実施形態の場合と同様に、ガスタービン燃焼監視装置100DからガスタービンGTに保護信号S16を出力することはない。
(ii.燃焼器3の異常燃焼発生時)
図9(a)のように、排ガス温度センサー6〜6の温度信号S6〜S6のうち、隣接する複数個の値(S6、S6、S6)が他の信号に比べて異常に大きい場合、排ガス温度(最大値−最小値)偏差演算器10から出力される排ガス温度(最大値−最小値)偏差S10が、排ガス温度許容偏差演算器9から出力される排ガス温度許容偏差S9と温度許容偏差バイアス信号Biasとの和であるバイアス許容温度偏差信号S14よりも大きい(S10>S14)ので、第1判定器15からタービン保護を企図するロジックレベルが「1」なる判定信号S15が論理積演算回路50の第1のゲート端子g1およびオンディレイタイマー16に入力される。
オンディレイタイマー16はこの時点から計時開始するが、まだ設定時限に到達していないので、オンディレイタイマー16からタービン保護信号S16が出力されることはない。
一方、排ガス温度(2番目最大値−平均値)偏差大演算器32から出力された排ガス温度(2番目最大値−平均値)偏差S32が、排ガス温度(2番目最大値−平均値)偏差大設定器31から出力された偏差大設定値S31よりも大きい(S32>S31)ので、第2判定器33はロジックレベルが「1」なる判定信号S33を出力しない。
この結果、排ガス温度信号切換器30は動作せず、第1判定器15は継続してS10とS14との関係を判定する。第1判定器15では、判定式(S10´>S14)が成立し、タービン保護を企図するロジックレベルが「1」なる判定信号S15をオンディレイタイマー16に出力する。そして、第1判定器15のロジックレベルが「1」なる判定信号S15がオンディレイタイマー16に入力されてから設定時限経過後にタービン保護信号S16が出力される。
このようにして、燃焼器3の異常燃焼発生時には、タービン保護信号S16が出力され、ガスタービンGTの保護が行われる。
(iii.排ガス温度信号異常時)
図9(b)のように、排ガス温度センサー6〜6の温度信号S6〜S6のうち、いずれか一つが他の信号に比べて異常に大きい場合、排ガス温度(最大値−最小値)偏差演算器10から出力される排ガス温度最大値−最小値偏差S10は、排ガス温度許容偏差演算器9から出力される排ガス温度許容偏差S9と温度許容偏差バイアス信号Biasとの和であるバイアス許容温度偏差信号S14よりも大きく(S10>S14)なり“Y”、タービン保護を企図するロジックレベルが「1」なる判定信号S15を論理積演算回路50の第1のゲート端子g1およびオンディレイタイマー16に入力する。オンディレイタイマー16は計時開始するが、まだこの時点では設定時限に到達していないので、タービン保護信号S16は出力されない。
一方、排ガス温度(2番目最大値−平均値)偏差大演算器32から出力された排ガス温度(2番目最大値−平均値)偏差S32では、図9(b)のように排ガス温度(2番目最大値−平均値)偏差大設定器31から出力された偏差大設定値S31よりも小さいので、第2判定部33で予め定めた判定式(S32<S31)が成立し、ロジックレベルが「1」なる判定信号S33を論理積演算部50の他のゲート端子g2に入力する。
この結果、排ガス温度信号切換器30が動作し、排ガスの最大値を2番目最大値に置き換えて排ガス温度(最大値−最小値)偏差演算器10に出力する。この排ガス温度(最大値−最小値)偏差演算器10は排ガス温度(最大値−最小値)偏差S10´を演算し、第1判定器15に出力する。第1判定器15では、排ガス温度(2番目最大値−最小値)偏差S10´とバイアス許容温度偏差信号S14とを比較する。図9(b)で示すように、排ガス温度(2番目最大値−最小値)偏差S10´はバイアス許容温度偏差信号値S14より小さいので、排ガスの最大値を2番目最大値に置き換えた後は第1判定器15の判定式(S10´>S14)は成立しない。
この結果、図9(b)のケースでは、排ガス温度信号切換器30による排ガスの最大値を2番目最大値に置き換えた後、オンディレイタイマー16は計時せず、オンディレイタイマー16からガスタービン保護信号が出力されることはない。そして、図示しない警報器や表示器によって運転員に燃焼ガスセンサーの異常が知らされる。
(効果)
以上述べたように、本実施形態によれば、排ガス温度(最大値−最小値)偏差「大」を示すロジックレベルが「1」なる判定信号が検出されたときに、排ガス温度(2番目最大値−平均値)偏差S32を監視することにより、排ガス温度センサーが異常になったときに誤ってタービン保護信号が出力されるのを防止することができ、燃焼器が異常になったときにのみタービン保護信号を出力してタービン本体を保護することができる。このため安定してガスタービンGTを運転することが可能となる。
(第5の実施形態)
図10は本実施形態に係るガスタービン燃焼監視装置100Eの構成例を示す図であり、図11(a)は、第1の実施形態の図2(a)、(b)に対応する排ガス温度分布の模式図である。
図10において、本実施形態に係るガスタービン燃焼監視装置100Eが前述した第1の実施形態に係るガスタービン燃焼監視装置100Aと構成上異なる点は、排ガス温度(2番目最大値−最小値)偏差演算器22に替えて「排ガス温度中間値演算器」37を設け、また、この排ガス温度中間値演算器37の出力である排ガス温度中間値信号S37および排ガス温度信号S6〜S6を入力して「排ガス温度(2番目最大値−中間値)偏差」S35を検出する「排ガス温度(2番目最大値−中間値)偏差演算器」35を設け、さらに、排ガス温度(2番目最大値−最小値)許容偏差演算器21に替えて「排ガス温度(2番目最大値−中間値)偏差設定値」S34を設定する「排ガス温度(2番目最大値−中間値)偏差設定器」34を設け、またさらに、排ガス温度(2番目最大値−中間値)偏差S35と排ガス温度(2番目最大値−中間値)偏差設定値S34とを比較して予定の判定式(S35<S34)が成立するとき、論理積演算部50の第2のゲート端子g2にロジックレベルが「1」なる判定信号S36を出力する第2判定部36を設けるようにした点にある。その他の構成は図1と同様なので説明を省略する。
(作用)
次に、図10および図11を参照して本実施形態の作用を説明する。
(i.正常時)
正常時は、上述した第1の実施形態乃至第3の実施形態の場合と同様に、ガスタービン燃焼監視装置100EからガスタービンGTに保護信号S16を出力することはない。
(ii.燃焼器3の異常燃焼発生時)
図11(a)のように、排ガス温度センサー6〜6の温度信号S6〜S6のうち、隣接する複数個の値が他の信号に比べて異常に大きい場合、排ガス温度(最大値−最小値)偏差演算器10から出力される排ガス温度(最大値−最小値)偏差S10が、排ガス温度許容偏差演算器9から出力される排ガス温度許容偏差S9と温度許容偏差バイアス信号Biasとの和であるバイアス許容温度偏差信号S14よりも大きい(S10>S14)ので、第1判定器15からタービン保護を企図するロジックレベルが「1」なる判定信号S15が出力され、論理積演算回路50の第1のゲート端子g1およびオンディレイタイマー16に入力される。
オンディレイタイマー16はこの時点から計時開始するが、まだ設定時限に到達していないので、オンディレイタイマー16からタービン保護信号S16が出力されることはない。
一方、このケースでは、図11(a)で示すように、排ガス温度(2番目最大値−中間値)偏差演算器35から出力された偏差S35が、排ガス温度(2番目最大値−中間値)偏差設定器34から出力された偏差大設定値S34よりも大きい(S35>S34)ので、第2判定器36の判定式(S35<S34)は成立せず、従って、ロジックレベルが「1」なる判定信号S36が出力されることはない。
この結果、排ガス温度信号切換器30は動作せず、第1判定器15は継続してS10とS14の関係を判定する。第1判定器15では、継続して判定式(S10>S14)が成立し、タービン保護を企図するロジックレベルが「1」なる判定信号S15をオンディレイタイマー16に出力する。そして、第1判定器15の判定信号S15がオンディレイタイマー16に入力されてから設定時限経過後にタービン保護信号S16が出力される。
このようにして、燃焼器3の異常燃焼発生時には、タービン保護信号S16が出力されガスタービンGTの保護が行われる。
(iii.排ガス温度信号異常時)
図11(b)のように、排ガス温度センサー6〜6の温度信号S6〜S6のうち、いずれか一つが他の信号に比べて異常に大きい場合、排ガス温度(最大値−最小値)偏差演算器10から出力される排ガス温度最大値−最小値偏差S10は、排ガス温度許容偏差演算器9から出力される排ガス温度許容偏差S9と温度許容偏差バイアス信号Biasとの和であるバイアス許容温度偏差信号S14よりも大きく(S10>S14)なり“Y”、タービン保護を企図するロジックレベルが「1」なる判定信号S15を論理積演算回路50の第1のゲート端子g1およびオンディレイタイマー16に入力する。オンディレイタイマー16は計時開始するが、まだこの時点では設定時限に到達していないので、タービン保護信号S16は出力されない。
一方、第1判定部15の判定式(S10>S14)が成立したとき、第2判定部36において、排ガス温度(2番目最大値−中間)偏差S35が排ガス温度(2番目最大値−中間)偏差大設定信号S34以下(S35<S34)と判定した場合、論理積演算回路50の第2のゲート端子g2にタービン保護を企図するロジックレベルが「1」なる判定信号S36が入力され、論理積演算回路50の入力条件が成立して置き換え信号S50が出力され、排ガス温度信号切換器30を切換動作させる。このため、排ガス温度信号切換器30は、排ガス温度(最大値−最小値)偏差演算器10で使用する排ガス温度最大値を2番目最大値に置き換える。
ここで、置き換えられた排ガス温度(2番目最大値−最小値)偏差S10´と前記バイアス許容温度偏差信号S14とを第1判定器14で大小判定を行う。
図11(b)から分かるように、排ガス温度(2番目最大値−最小値)偏差S10´はバイアス許容温度偏差信号S14よりも小さいので、第1判定器15で判定式(S10´>S14)が成立せず、ロジックレベルが「1」なる判定信号S15は出力されない。
この結果、最大値−2番目最大値の置き換え後は、オンディレイタイマー16の計時値が設定値以上になることはなく、オンディレイタイマー16からタービン保護信号S16が出力されることはない。そして、図示しない警報器や表示器によって運転員に燃焼ガスセンサーの異常が知らされる。
(効果)
以上述べたように本実施形態によれば、排ガス温度(最大値−最小値)偏差大が検出されたときに、排ガス温度(2番目最大値−中間)偏差S35の大きさを監視することにより、排ガス温度センサーが異常になったときに誤ってタービン保護信号を出力されるのを防止することができ、燃焼器が異常になったときにのみタービン保護信号を出力してタービン本体を保護することができる。このため安定してガスタービンを運転することが可能となる。
(第6の実施形態)
図12は本実施形態に係るガスタービン燃焼監視装置100Fの構成例を示す図であり、図13(a)は、第1の実施形態の図2(a)、(b)に対応する排ガス温度分布の模式図である。
図12において、本実施形態に係るガスタービン燃焼監視装置100Fが前述した第1の実施形態に係るガスタービン燃焼監視装置100Aと構成上異なる点は、排ガス温度(2番目最大値−最小値)偏差演算器22に替えて排ガス温度の2番目最大値と設定値HSとの偏差を演算する「排ガス温度(2番目最大値−設定値)偏差演算器」39を設け、また、排ガス温度(2番目最大値−最小値)許容偏差演算器21に替えて「排ガス温度(2番目最大値−設定値)偏差設定値」S38を設定する「排ガス温度(2番目最大値−設定値)偏差大設定器」38を設け、さらにまた、排ガス温度(2番目最大値−設定値)偏差S38と排ガス温度(2番目最大値−設定値)偏差設定値S38とを比較して判定式(S39<S38)が成立するとき、論理積演算部50の第2のゲート端子g2にロジックレベルが「1」なる判定信号S40を出力する第2判定部40を設けるようにした点にある。その他の構成は図1と同様なので説明を省略する。
(作用)
次に、図12および図13(a)、(b)を参照して本実施形態の作用を説明する。
(i.正常時)
正常時は、上述した第1の実施形態の場合と同様に、ガスタービン燃焼監視装置100FからガスタービンGTに保護信号S16を出力することはない。
(ii.燃焼器3の異常燃焼発生時)
図13(a)のように、排ガス温度センサーS6〜S6の温度信号S6〜S6のうち、隣接する複数個の値が他の信号に比べて異常に大きい場合、排ガス温度(最大値−最小値)偏差演算器10から出力される排ガス温度最大値−最小値偏差S10が、排ガス温度許容偏差演算器9から出力される排ガス温度許容偏差S9と温度許容偏差バイアス信号Biasとの和であるバイアス許容温度偏差信号S14よりも大きい(S10>S14)ので、第1判定器15からタービン保護を企図するロジックレベル「1」なる判定信号S15は論理積演算回路50の第1のゲート端子g1およびオンディレイタイマー16に入力される。
オンディレイタイマー16はこの時点から計時開始するが、まだ設定時限に到達していないので、オンディレイタイマー16からタービン保護信号S16が出力されることはない。
一方、このケースでは、図13(a)で示すように、排ガス温度(2番目最大値−設定値)偏差演算器39から出力された偏差S39が、排ガス温度(2番目最大値−設定値)偏差設定器38から出力された偏差大設定値S38よりも大きい(S39>S38)ので、第2判定器40の判定式(S39<S38)は成立せず、従って、第2判定器40からロジックレベルが「1」なる判定信号S40が出力されることはない。
この結果、排ガス温度信号切換器30は動作せず、第1判定器15はS10´とS14との大小関係を判定する。第1判定器15では判定式(S10>S14)が継続して成立し、ロジックレベルが「1」なる判定信号S15をオンディレイタイマー16に出力する。そして、第1判定器15からタービン保護を企図するロジックレベルが「1」なる判定信号S15がオンディレイタイマー16に入力されてから設定時限経過後にタービン保護信号S16が出力される。
このようにして、燃焼器3の異常燃焼発生時には、タービン保護信号S16が出力されガスタービンGTの保護が行われる。
(iii.排ガス温度信号異常時)
図13(b)のように、排ガス温度センサーS6〜S6の温度信号S6〜S6のうち、いずれか一つが他の信号に比べて異常に大きい場合、排ガス温度(最大値−最小値)偏差演算器10から出力される排ガス温度最大値−最小値偏差S10は、排ガス温度許容偏差演算器9から出力される排ガス温度許容偏差S9と温度許容偏差バイアス信号Biasとの和であるバイアス許容温度偏差信号S14よりも大きく(S10>S14)なり“Y”、第1判定器15からタービン保護を企図するロジックレベルが「1」なる判定出力S15を論理積演算回路50の第1のゲート端子g1およびオンディレイタイマー16に入力する。オンディレイタイマー16は計時開始するが、まだこの時点では設定時限に到達していないので、タービン保護信号S16は出力されない。
一方、第1判定部15の判定式(S10>S14)が成立したとき、第2判定部40において、排ガス温度(2番目最大値−設定値)偏差S39が排ガス温度(2番目最大値−設定値)偏差大設定信号S38以下(S39<S38)と判定した場合、第2判定器40からロジックレベルが「1」なる判定信号S40が出力され、論理積演算部50の他のゲート端子g2に入力される。これにより、論理積演算部50からロジックレベルが「1」なる判定信号S50が出力され、排ガス温度信号切換器30にて、排ガス温度(最大値−最小値)偏差演算器10で使用する排ガス温度最大値を2番目最大値に置き換える。
ここで、置き換えられた排ガス温度(2番目最大値−最小値)の偏差S10´と前記バイアス許容温度偏差信号S14とを第1判定器15で大小判定を行う。
図13(b)から分かるように、排ガス温度(2番目最大値−最小値)の偏差S10´はバイアス許容温度偏差信号S14よりも小さいので、第1判定器15で判定式(S10´>S14)は成立せず、第1判定器15からタービン保護を企図するロジックレベルが「1」なる判定信号S15は出力されない。
この結果、排ガス温度を最大値から2番目最大値に置き換えた後は、オンディレイタイマー16の計時値が設定値以上になることはなく、オンディレイタイマー16からタービン保護信号S16が出力されることはない。そして、図示しない警報器や表示器によって運転員に燃焼ガスセンサーの異常が知らされる。
(効果)
以上述べたように本実施形態によれば、排ガス温度(最大値−最小値)偏差大が検出されたときに、排ガス温度(2番目最大値−設定値)偏差S39の大きさを監視することにより、排ガス温度センサーが異常になったときに誤ってタービン保護信号を出力されるのを防止することができ、燃焼器が異常になったときにのみタービン保護信号を出力してタービン本体を保護することができる。このため安定してガスタービンを運転することが可能となる。
(第7の実施形態)
図14は本実施形態に係るガスタービン燃焼監視装置100Gの一部を示す構成例図であり、図15は、燃焼異常領域と排ガス温度信号最大値の異常が重なった場合の模式図である。
(構成)
本実施形態のガスタービン制御装置100Gにおいては、前述した実施形態1から6で採用した論理積演算器50に替えて、新たに論理積演算器50Aを設け、その入力条件として排ガス温度最大値と2番目最大値とが隣接していないという条件を検出する条件回路60を追加した点にある。
なお、条件回路60中、31は排ガス温度最大値と2番目最大値とが隣接している場合ロジックレベルが「1」なる判定信号S31を出力する排ガス温度(最大値/2番目最大値)隣接検出器であり、41は判定信号S31を反転して出力する否定回路(NOT)、g3は論理積演算回路50Aの第3のゲート端子である。
(作用)
図14において、排ガス温度(最大値−最小値)偏差大を意味するロジックレベルが「1」なる判定信号S15が検出されたときに、排ガス温度最大値と2番目最大値が隣接していた場合は、排ガス温度(最大/2番目最大)隣接検出器31からロジックレベルが「1」なる判定信号S31が出力され、これを否定回路41で反転したのち論理積演算回路50Aの第3のゲート端子g3に入力する。この結果、排ガス温度最大値と2番目最大値が隣接していた場合は、論理積演算回路50Aからロジックレベルが「1」なる判定信号S31は出力されず、排ガス温度信号切換器30は動作せず、第1判定器15は継続してタービン保護を企図するロジックレベル「1」なる判定信号S15を出力し、真の燃焼異常と判定してタービン保護信号S16を出力する。
なお、図15で示した燃焼異常領域と排ガス温度信号最大値の異常が重なった場合でも、第1判定器がS10>S14と判定し、且つ、排ガス温度(最大/2番目最大)隣接検出器31で2番目最大値が隣接していることが確認されて論理積演算回路50Aの入力条件が成立しないので、第1判定器15からタービン保護を企図するロジックレベル「1」なる判定信号S15が出力され、ガスタービン制御装置100Gからタービン保護信号S16が出力されてガスタービンGTの保護が行われる。
(効果)
以上述べたように本実施形態によれば、燃焼異常領域と排ガス温度信号最大値の異常が重なった場合でも確実に燃焼器の異常を検出し、タービン保護信号を出力してタービン本体を保護することができる。このため安定してガスタービンを運転することが可能となる。
本発明の第1の実施形態を示す構成図。 本発明の第1の実施形態に係わる排ガス温度センサー異常検出模式図。 本発明の第1ないし第7の実施形態に係る排ガス温度信号切換器のロジック構成図。 本発明の第2の実施形態を示す構成図。 本発明の第2の実施形態に係わる排ガス温度センサー異常検出模式図。 本発明の第3の実施形態を示す構成図。 本発明の第3の実施形態に係わる排ガス温度信号状態を示す時間特性図。 本発明の第4の実施形態を示す構成図。 本発明の第4の実施形態に係わる排ガス温度センサー異常検出模式図。 本発明の第5の実施形態を示す構成図。 本発明の第5の実施形態に係わる排ガス温度センサー異常検出模式図。 本発明の第6実施形態を示す構成図。 本発明の第6の実施形態に係わる排ガス温度センサー異常検出模式図。 本発明の第7の実施形態を示す構成図。 本発明の第7の実施形態に係わる排ガス温度センサー異常検出模式図。 一般的なガスタービン発電機と従来のガスタービン燃焼監視装置の構成図。
符号の説明
GT…ガスタービン、1…空気圧縮機、2…タービン本体、3…燃焼器、4…燃料流量調整弁、5…排気ダクト、6…排ガス温度センサー、7…空気圧縮機吐出温度センサー、8…排ガス温度中間値または平均値演算器、9…排ガス温度許容偏差演算器、10…排ガス温度(最大値−2番目最大値)偏差演算器、14…加算器、15…第1判定器、16…オンディレイタイマー、21…排ガス温度(2番目最大値−最小値)許容偏差演算器、22…排ガス温度(2番目最大値−最小値)偏差演算器、23,26,29,33,36,40…第2判定器、24…排ガス温度(最大値−2番目最大値)許容偏差演算器、25…排ガス温度(最大値−2番目最大値)偏差演算器、26,29,30…排ガス温度信号切換器、50,50A…論理積演算器、60…条件回路。

Claims (14)

  1. ガスタービンの排気ダクト内に設置された複数個の排ガス温度センサーによってそれぞれ測定された排ガス温度の平均値または中間値および空気圧縮機吐出温度から求められた排ガス温度許容偏差と、ガスタービンの運転モードに応じて値が切り替わる温度許容偏差バイアス信号とを加算して得られたバイアス許容温度偏差と、前記複数個の排ガス温度センサーにて測定された排ガス温度の最大値および最小値間の偏差とを導入して、ガスタービン燃焼器の燃焼状態を監視するようにしたガスタービン燃焼器監視方法において、
    前記排ガス温度の最大値および最小値間の偏差が前記バイアス許容温度偏差よりも大きいという条件が成立しているとき、
    前記複数個の排ガス温度センサーで測定された排ガス温度中の最大値に次ぐ大きさを有する2番目最大値と最小値とから求められた偏差が、前記バイアス許容温度偏差から求められた許容偏差よりも小さい場合、
    前記複数個の排ガス温度センサーで検出された排ガス温度最大値を2番目最大値に置き換えて当該2番目最大値と最小値とから求められた偏差を前記バイアス許容温度偏差と比較することにより、燃焼器の状態を監視することを特徴とするガスタービン燃焼監視方法。
  2. ガスタービンの排気ダクト内に設置された複数個の排ガス温度センサーによってそれぞれ測定された排ガス温度の平均値または中間値および空気圧縮機吐出温度から求められた排ガス温度許容偏差と、ガスタービンの運転モードに応じて値が切り替わる温度許容偏差バイアス信号とを加算して得られたバイアス許容温度偏差と、前記複数個の排ガス温度センサーにて測定された排ガス温度の最大値および最小値間の偏差とを導入して、ガスタービン燃焼器の燃焼状態を監視するようにしたガスタービン燃焼器監視方法において、
    前記排ガス温度の最大値および最小値間の偏差が前記バイアス許容温度偏差よりも大きいという条件が成立しているとき、
    前記複数個の排ガス温度センサーで測定された排ガス温度中の最大値と当該最大値に次ぐ大きさを有する2番目最大値とから求められた偏差が、前記バイアス許容温度偏差から求められた許容偏差よりも大きい場合、
    前記複数個の排ガス温度センサーで検出された排ガス温度最大値を2番目最大値に置き換えて当該2番目最大値と最小値とから求められた偏差を前記バイアス許容温度偏差と比較することにより、燃焼器の状態を監視することを特徴とするガスタービン燃焼監視方法。
  3. ガスタービンの排気ダクト内に設置された複数個の排ガス温度センサーによってそれぞれ測定された排ガス温度の平均値または中間値および空気圧縮機吐出温度から求められた排ガス温度許容偏差と、ガスタービンの運転モードに応じて値が切り替わる温度許容偏差バイアス信号とを加算して得られたバイアス許容温度偏差と、前記複数個の排ガス温度センサーにて測定された排ガス温度の最大値および最小値間の偏差とを導入して、ガスタービン燃焼器の燃焼状態を監視するようにしたガスタービン燃焼器監視方法において、
    前記排ガス温度の最大値および最小値間の偏差が前記バイアス許容温度偏差よりも大きいという条件が成立しているとき、
    前記複数個の排ガス温度センサーで測定された排ガス温度最大値の変化率が排ガス温度変化率大設定値よりも大きい場合、
    前記複数個の排ガス温度センサーで検出された排ガス温度最大値を2番目最大値に置き換えて当該2番目最大値と最小値とから求められた偏差を前記バイアス許容温度偏差と比較することにより、燃焼器の状態を監視することを特徴とするガスタービン燃焼監視方法。
  4. ガスタービンの排気ダクト内に設置された複数個の排ガス温度センサーによってそれぞれ測定された排ガス温度の平均値または中間値および空気圧縮機吐出温度から求められた排ガス温度許容偏差と、ガスタービンの運転モードに応じて値が切り替わる温度許容偏差バイアス信号とを加算して得られたバイアス許容温度偏差と、前記複数個の排ガス温度センサーにて測定された排ガス温度の最大値および最小値間の偏差とを導入して、ガスタービン燃焼器の燃焼状態を監視するようにしたガスタービン燃焼器監視方法において、
    前記排ガス温度の最大値および最小値間の偏差が前記バイアス許容温度偏差よりも大きいという条件が成立しているとき、
    前記複数個の排ガス温度センサーで測定された排ガス温度2番目最大値および平均値から求めた偏差が、排ガス温度(2番目最大値−平均値)許容偏差設定値よりも大きい場合、
    前記複数個の排ガス温度センサーで検出された排ガス温度最大値を2番目最大値に置き換えて当該2番目最大値と最小値とから求められた偏差を前記バイアス許容温度偏差と比較することにより、燃焼器の状態を監視することを特徴とするガスタービン燃焼監視方法。
  5. ガスタービンの排気ダクト内に設置された複数個の排ガス温度センサーによってそれぞれ測定された排ガス温度の平均値または中間値および空気圧縮機吐出温度から求められた排ガス温度許容偏差と、ガスタービンの運転モードに応じて値が切り替わる温度許容偏差バイアス信号とを加算して得られたバイアス許容温度偏差と、前記複数個の排ガス温度センサーにて測定された排ガス温度の最大値および最小値間の偏差とを導入して、ガスタービン燃焼器の燃焼状態を監視するようにしたガスタービン燃焼器監視方法において、
    前記排ガス温度の最大値および最小値間の偏差が前記バイアス許容温度偏差よりも大きいという条件が成立しているとき、
    前記複数個の排ガス温度センサーで測定された排ガス温度中の2番目最大値および中間値から求めた偏差が、排ガス温度(2番目最大値−中間値)許容偏差設定値よりも小さい場合、
    前記複数個の排ガス温度センサーで検出された排ガス温度最大値を2番目最大値に置き換えて当該2番目最大値と最小値とから求められた偏差を前記バイアス許容温度偏差と比較することにより、燃焼器の状態を監視することを特徴とするガスタービン燃焼監視方法。
  6. ガスタービンの排気ダクト内に設置された複数個の排ガス温度センサーによってそれぞれ測定された排ガス温度の平均値または中間値および空気圧縮機吐出温度から求められた排ガス温度許容偏差と、ガスタービンの運転モードに応じて値が切り替わる温度許容偏差バイアス信号とを加算して得られたバイアス許容温度偏差と、前記複数個の排ガス温度センサーにて測定された排ガス温度の最大値および最小値間の偏差とを導入して、ガスタービン燃焼器の燃焼状態を監視するようにしたガスタービン燃焼器監視方法において、
    前記排ガス温度の最大値および最小値間の偏差が前記バイアス許容温度偏差よりも大きいという条件が成立しているとき、
    前記複数個の排ガス温度センサーで測定された排ガス温度中の2番目最大値および設定値から求めた偏差が、排ガス温度(2番目最大値−設定値)許容偏差よりも小さい場合、
    前記複数個の排ガス温度センサーで検出された排ガス温度最大値を2番目最大値に置き換えて当該2番目最大値と最小値とから求められた偏差を前記バイアス許容温度偏差と比較することにより、燃焼器の状態を監視することを特徴とするガスタービン燃焼監視方法。
  7. 前記排ガス温度の最大値および最小値間の偏差が前記バイアス許容温度偏差よりも大きいという条件が成立しているとき、
    前記複数個の排ガス温度センサーで測定された排ガス温度最大値と2番目最大値が隣接していないという条件を付加して、前記複数個の排ガス温度センサーで検出された排ガス温度最大値を2番目最大値に置き換えて当該2番目最大値と最小値とから求められた偏差を前記バイアス許容温度偏差と比較することにより、燃焼器の状態を監視することを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載のガスタービン燃焼監視方法。
  8. ガスタービンの排気ダクト内に設置された複数個の排ガス温度センサーによってそれぞれ測定された排ガス温度の平均値または中間値および空気圧縮機吐出温度から求められた排ガス温度許容偏差と、ガスタービンの運転モードに応じて値が切り替わる温度許容偏差バイアス信号とを加算して得られたバイアス許容温度偏差と、前記複数個の排ガス温度センサーにて測定された排ガス温度の最大値および最小値間の偏差とを導入して、ガスタービン燃焼器の燃焼状態を監視するようにしたガスタービン燃焼器監視システムにおいて、
    前記排ガス温度の最大値および最小値間の偏差を演算して求める排ガス温度(最大値−最小値)偏差演算手段と、
    前記排ガス温度(最大値−最小値)偏差演算手段から出力された排ガス温度の最大値−最小値間偏差および前記バイアス許容温度偏差を比較し、排ガス温度の最大値−最小値間偏差が前記バイアス許容温度偏差よりも大きい場合、タービン保護企図信号を出力する第1判定手段と、
    前記複数個の排ガス温度センサーで測定された排ガス温度中の最大値に次ぐ大きさを有する2番目最大値および最小値から求められた偏差と、前記バイアス許容温度偏差から求められた許容偏差とを比較し、排ガス温度の2番目最大値および最小値から求められた偏差が、前記バイアス許容温度偏差から求められた許容偏差よりも小さい場合、判定条件が成立した旨の判定信号を出力する第2判定手段と、
    所定条件成立時に、前記複数個の排ガス温度センサーで測定された排ガス温度中の最大値を2番目最大値に置き換えて前記排ガス温度(最大値−最小値)偏差演算手段に出力する排ガス温度(最大値/2番最大値)信号切換手段と、
    前記第1判定手段および第2判定手段の判定条件が共に成立したことを条件として前記排ガス温度(最大値/2番最大値)信号切換手段に置き換え信号を出力する論理積演算手段と、
    前記第1判定手段から出力されたタービン保護企図信号が所定時間以上継続するとタービン保護信号を出力するオンディレイタイマーと、を備えたことを特徴とするガスタービン燃焼器監視システム。
  9. ガスタービンの排気ダクト内に設置された複数個の排ガス温度センサーによってそれぞれ測定された排ガス温度の平均値または中間値および空気圧縮機吐出温度から求められた排ガス温度許容偏差と、ガスタービンの運転モードに応じて値が切り替わる温度許容偏差バイアス信号とを加算して得られたバイアス許容温度偏差と、前記複数個の排ガス温度センサーにて測定された排ガス温度の最大値および最小値間の偏差とを導入して、ガスタービン燃焼器の燃焼状態を監視するようにしたガスタービン燃焼器監視システムにおいて、
    前記複数の排ガス温度中の最大値−最小値間の偏差を演算して求める排ガス温度(最大値−最小値)偏差演算手段と、
    前記排ガス温度(最大値−最小値)偏差演算手段から出力された排ガス温度最大値−最小値間偏差および前記バイアス許容温度偏差を比較し、排ガス温度の最大値−最小値間の偏差が前記バイアス許容温度偏差よりも大きい場合、タービン保護企図信号を出力する第1判定手段と、
    前記複数個の排ガス温度センサーで測定された排ガス温度中の最大値および2番目最大値から求めた偏差(最大値−2番目最大値偏差)と、前記バイアス許容温度偏差から求められた許容偏差とを比較し、排ガス温度(最大値−2番目最大値)偏差が当該偏差に対する判定基準である許容偏差よりも大きい場合、判定条件が成立した旨の判定信号を出力する第2判定手段と、
    所定条件成立時に、前記複数個の排ガス温度センサーで測定された排ガス温度中の最大値を2番目最大値に置き換えて前記排ガス温度(最大値−最小値)偏差演算手段に出力する排ガス温度(最大値/2番最大値)信号切換手段と、
    前記第1判定手段および第2判定手段の判定条件が共に成立したことを条件として前記排ガス温度(最大値/2番最大値)信号切換手段に置き換え信号を出力する論理積演算手段と、
    前記第1判定手段から出力されたタービン保護企図信号が所定時間以上継続するとタービン保護信号を出力するオンディレイタイマーと、を備えたことを特徴とするガスタービン燃焼器監視システム。
  10. ガスタービンの排気ダクト内に設置された複数個の排ガス温度センサーによってそれぞれ測定された排ガス温度の平均値または中間値および空気圧縮機吐出温度から求められた排ガス温度許容偏差と、ガスタービンの運転モードに応じて値が切り替わる温度許容偏差バイアス信号とを加算して得られたバイアス許容温度偏差と、前記複数個の排ガス温度センサーにて測定された排ガス温度の最大値および最小値間の偏差とを導入して、ガスタービン燃焼器の燃焼状態を監視するようにしたガスタービン燃焼器監視システムにおいて、
    前記複数の排ガス温度中の最大値−最小値間の偏差を演算して求める排ガス温度(最大値−最小値)偏差演算手段と、
    前記排ガス温度(最大値−最小値)偏差演算手段から出力された排ガス温度最大値−最小値間偏差および前記バイアス許容温度偏差を比較し、排ガス温度の最大値−最小値間の偏差が前記バイアス許容温度偏差よりも大きい場合、タービン保護企図信号を出力する第1判定手段と、
    前記複数個の排ガス温度センサーで測定された排ガス温度中の最大値の変化率と、排ガス温度の変化率大設定値とを比較し、排ガス温度最大値変化率が排ガス温度変化率大設定値よりも大きい場合、判定条件が成立した旨の判定信号を出力する第2判定手段と、
    所定条件成立時に、前記複数個の排ガス温度センサーで測定された排ガス温度中の最大値を2番目最大値に置き換えて前記排ガス温度(最大値−最小値)偏差演算手段に出力する排ガス温度(最大値/2番最大値)信号切換手段と、
    前記第1判定手段および第2判定手段の判定条件が共に成立したことを条件として前記排ガス温度(最大値/2番最大値)信号切換手段に置き換え信号を出力する論理積演算手段と、
    前記第1判定手段から出力されたタービン保護企図信号が所定時間以上継続するとタービン保護信号を出力するオンディレイタイマーと、を備えたことを特徴とするガスタービン燃焼器監視システム。
  11. ガスタービンの排気ダクト内に設置された複数個の排ガス温度センサーによってそれぞれ測定された排ガス温度の平均値または中間値および空気圧縮機吐出温度から求められた排ガス温度許容偏差と、ガスタービンの運転モードに応じて値が切り替わる温度許容偏差バイアス信号とを加算して得られたバイアス許容温度偏差と、前記複数個の排ガス温度センサーにて測定された排ガス温度の最大値および最小値間の偏差とを導入して、ガスタービン燃焼器の燃焼状態を監視するようにしたガスタービン燃焼器監視システムにおいて、
    前記複数の排ガス温度中の最大値−最小値間の偏差を演算して求める排ガス温度(最大値−最小値)偏差演算手段と、
    前記排ガス温度(最大値−最小値)偏差演算手段から出力された排ガス温度の最大値−最小値間偏差および前記バイアス許容温度偏差を比較し、排ガス温度の最大値−最小値間の偏差が前記バイアス許容温度偏差よりも大きい場合、タービン保護企図信号を出力する第1判定手段と、
    前記複数個の排ガス温度センサーで測定された排ガス温度中の2番目最大値と平均値との偏差と、排ガス温度中の2番目最大値と平均値との偏差大設定値とを比較し、2番目最大値と平均値との偏差が2番目最大値と平均値との偏差大設定値よりも大きい場合、判定条件が成立した旨の判定信号を出力する第2判定手段と、
    所定条件成立時に、前記複数個の排ガス温度センサーで測定された排ガス温度中の最大値を2番目最大値に置き換えて前記排ガス温度(最大値−最小値)偏差演算手段に出力する排ガス温度(最大値/2番最大値)信号切換手段と、
    前記第1判定手段および第2判定手段の判定条件が共に成立したことを条件として前記排ガス温度(最大値/2番最大値)信号切換手段に置き換え信号を出力する論理積演算手段と、
    前記第1判定手段から出力されたタービン保護企図信号が所定時間以上継続するとタービン保護信号を出力するオンディレイタイマーと、を備えたことを特徴とするガスタービン燃焼器監視システム。
  12. ガスタービンの排気ダクト内に設置された複数個の排ガス温度センサーによってそれぞれ測定された排ガス温度の平均値または中間値および空気圧縮機吐出温度から求められた排ガス温度許容偏差と、ガスタービンの運転モードに応じて値が切り替わる温度許容偏差バイアス信号とを加算して得られたバイアス許容温度偏差と、前記複数個の排ガス温度センサーにて測定された排ガス温度の最大値および最小値間の偏差とを導入して、ガスタービン燃焼器の燃焼状態を監視するようにしたガスタービン燃焼器監視システムにおいて、
    前記複数の排ガス温度中の最大値−最小値間の偏差を演算して求める排ガス温度(最大値−最小値)偏差演算手段と、
    前記排ガス温度(最大値−最小値)偏差演算手段から出力された排ガス温度最大値−最小値間偏差および前記バイアス許容温度偏差を比較し、排ガス温度の最大値−最小値間の偏差が前記バイアス許容温度偏差よりも大きい場合、タービン保護企図信号を出力する第1判定手段と、
    前記複数個の排ガス温度センサーで測定された排ガス温度中の2番目最大値と中間値との偏差と、排ガス温度中の2番目最大値と中間値との偏差大設定値とを比較し、2番目最大値と中間値との偏差が2番目最大値と中間値との偏差大設定値よりも小さい場合、判定条件が成立した旨の判定信号を出力する第2判定手段と、
    所定条件成立時に、前記複数個の排ガス温度センサーで測定された排ガス温度中の最大値を2番目最大値に置き換えて前記排ガス温度(最大値−最小値)偏差演算手段に出力する排ガス温度(最大値/2番最大値)信号切換手段と、
    前記第1判定手段および第2判定手段の判定条件が共に成立したことを条件として前記排ガス温度(最大値/2番最大値)信号切換手段に置き換え信号を出力する論理積演算手段と、
    前記第1判定手段から出力されたタービン保護企図信号が所定時間以上継続するとタービン保護信号を出力するオンディレイタイマーと、を備えたことを特徴とするガスタービン燃焼器監視システム。
  13. ガスタービンの排気ダクト内に設置された複数個の排ガス温度センサーによってそれぞれ測定された排ガス温度の平均値または中間値および空気圧縮機吐出温度から求められた排ガス温度許容偏差と、ガスタービンの運転モードに応じて値が切り替わる温度許容偏差バイアス信号とを加算して得られたバイアス許容温度偏差と、前記複数個の排ガス温度センサーにて測定された排ガス温度の最大値および最小値間の偏差とを導入して、ガスタービン燃焼器の燃焼状態を監視するようにしたガスタービン燃焼器監視システムにおいて、
    前記複数の排ガス温度中の最大値−最小値間の偏差を演算して求める排ガス温度(最大値−最小値)偏差演算手段と、
    前記排ガス温度(最大値−最小値)偏差演算手段から出力された排ガス温度最大値−最小値間偏差および前記バイアス許容温度偏差を比較し、排ガス温度の最大値−最小値間偏差が前記バイアス許容温度偏差よりも大きい場合、タービン保護企図信号を出力する第1判定手段と、
    前記複数個の排ガス温度センサーで測定された排ガス温度中の2番目最大値と設定値との偏差と、排ガス温度中の2番目最大値と設定値間の偏差大設定値とを比較し、2番目最大値と設定値との偏差が2番目最大値と設定値間の偏差大設定値よりも小さい場合、判定条件が成立した旨の判定信号を出力する第2判定手段と、
    所定条件成立時に、前記複数個の排ガス温度センサーで測定された排ガス温度中の最大値を2番目最大値に置き換えて前記排ガス温度(最大値−最小値)偏差演算手段に出力する排ガス温度(最大値/2番最大値)信号切換手段と、
    前記第1判定手段および第2判定手段の判定条件が共に成立したことを条件として前記排ガス温度(最大値/2番最大値)信号切換手段に置き換え信号を出力する論理積演算手段と、
    前記第1判定手段から出力されたタービン保護企図信号が所定時間以上継続するとタービン保護信号を出力するオンディレイタイマーと、を備えたことを特徴とするガスタービン燃焼器監視システム。
  14. 前記排ガス温度の最大値および最小値間の偏差が前記バイアス許容温度偏差よりも大きいという条件が成立しているとき、
    前記複数個の排ガス温度センサーで測定された排ガス温度最大値と2番目最大値が隣接していることを検出する排ガス温度最大値/2番目最大値隣接検出手段を設け、この排ガス温度最大値/2番目最大値隣接検出手段が動作していない状態のとき、前記複数個の排ガス温度センサーで検出された排ガス温度最大値を2番目最大値に置き換えて再度前記排ガス温度許容偏差と比較することにより、燃焼器の状態を監視することを特徴とする請求項8ないし13のいずれか1項に記載のガスタービン燃焼監視システム。
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