JP4908629B2 - 単元推進薬を用いるロケットエンジン用の電解式点火器 - Google Patents

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Description

本発明は、単元推進薬ロケットエンジン用の電解式点火器、及び、かかる電解式点火器が取付けられた単元推進薬ロケットエンジンに関する。
液体推進薬が供給されるロケットエンジンは、一般に、自己点火によって、又は、火工点火によって、又は、トーチを用いる電気点火によって点火される。
自己点火は、よく知られている自己点火性推進薬、例えばモノメチルヒドラジン(MMH)、過酸化窒素(N24)を利用するが、自己点火性推進薬は、高いレベルの毒性を有し、実際には、330秒に制限された比推力しか有しない。
液体酸素及び炭化水素で動作するいくつかロケットエンジンは、自己点火性液体を液体酸素と共に噴射することによって点火され、例えば、ロシアの供給元であるNPOエネルゴマシュ(Energomash)から入手できるRD−180エンジンで行われているように、有機金属化合物を用いることによって点火される。
しかしながら、自己点火は、別の面倒な問題を生じさせる。酸素で自己点火する或る液体、例えば有機金属化合物は、空気中で自発的に燃焼可能であり、毒性であり、接触により火傷を負わせる。従って、かかる液体は、安全上の問題を有する。
自己点火性ではない推進薬の組合せ、例えば、液体酸素と液体水素、又は、液体酸素と炭化水素は、一般に、火薬によって点火されるか(Vulcain及びHM7エンジン)、トーチによって点火されるか(Vinciエンジン)のいずれかである。電気点火器(スパークプラグ)も、或る低温エンジンに用いられる。トーチ点火器は、一般に、点火用スパークプラグを含む。両方の場合において、用いられる高い電圧(10〜20キロボルト(kV))は、難題を生じさせる場合がある。トーチ点火器又はスパークプラグ点火器は、火工点火に勝る決定的な利点を有し、即ち、点火回数は、事実上無制限である。
第4の解決策である触媒式点火は、発熱分解する単元推進薬(ヒドラジン、過酸化水素)又はガス状混合物(酸素と水素)を使用する。ヒドラジンは、触媒によって分解し且つ高レベルの毒性を有する単元推進薬である。
最近、新規な無毒性単元推進薬が現われ、これら単元推進薬は、燃料が添加された水溶液中のニトレート(硝酸塩)である。ニトレートは、例えば、ヒドロキシルアンモニウムニトレート(HAN; hydroxylammonium nitrate)、アンモニウムジニトラミド(ADN; ammonium di-nitramide)又はヒドラジニウムニトロホルメート(HNF; hydrazinium nitro-formate)によって構成されるのがよい。
有機ニトレート、例えばイソプロピルニトレートを主成分とする液体単元推進薬が、高圧下の自然分解の条件下において用いられており、かくして、触媒の使用を回避することを可能にし、燃焼室内の圧力は、3〜5メガパスカル(MPa)である。この構成は、特に、SEPRによって1960年代に開発された一人乗りVTOLチェア“Ludion”に用いられた。反応は、火薬によって開始された。しかしながら、この解決策は、1回の使用に、又は、多数回分の火薬が用いられる場合であっても少ない回数の点火に制限される。かくして、かかる制限は、多数回の連続点火を必要とする適用例と両立しない。
多数回の点火は、或る環境において、例えば、人工衛星又は惑星着陸船の姿勢制御において、主推進を用いる逆噴射ロケットがパルスモードで動作する着陸において、及び、多くのペイロードを有する発射台のトップステージにおいて、絶対に必要である。
多数回の点火を必要とする適用例では、電気式点火器(スパークプラグ、トーチ等)又は自己着火を利用することが普通である。
しかしながら、スパークプラグによる点火は、初期の圧力上昇を確保するのに十分なエネルギーを送出しない。
トーチによる点火は、単元推進薬が液体状態にある場合、ガス状態にある他の推進薬の使用を必要とする。このことは、別の面倒な問題を生じさせる。
自己着火では、2種類の推進薬による推進システム(例えば、MMH−N24系の推進システム)において、同様の面倒な問題を生じさせる。
しかしながら、推進薬を電解作用で迅速に加熱する別の方法も存在する。1つのかかる方法は、例えば、電熱式スラスタ及びその給電装置に関する特許文献1(仏国特許第1598903号明細書)に記載されている。
図3は、電解作用で点火されるプラズマスラスタの電気回路の概略図である。
サイリスタ190又は電力トランジスタは、制御回路191の制御下で、推進薬中に浸漬された2つの同軸の電極133,130に電圧差を生じさせることを可能にし、推進薬は、特に、ヨウ化ナトリウムの添加によって導電性にされたグリセリンによって構成される。キャパシタ108によって付与される電圧の影響を受けて、電解溶液のジュール効果加熱により、沸騰が1ミリ秒未満で迅速に生じ、次に中央電極133の周りのチャネル内にプラズマ放電が生じる。
最大電流50アンペア(A)及び電圧400ボルト(V)で、瞬時電力が10ミリグラム(mg)の物質の場合、20キロワット(kW)に達する場合がある。
1キログラム当たり1メガジュール(1MJ/kg)のエンタルピーを達成するために、推進薬が既に蒸発している場合、50マイクロ秒(μs)の持続時間で十分である。この放電により、絶縁シース126によって包囲されたイオン化室中での主放電がトリガされ又は引起こされ、この絶縁シースは、ノズル127によって延長され、ノズル127は又、アーク室のためのアノードを構成する。瞬時電力は、1メガワット(MW)に達し、このエネルギー(300ジュール(J))は、30MJ/kgの平均エンタルピーを生じさせるのに十分である。
主キャパシタ181,182,183及び補助キャパシタ108のバッテリは、単一の電力供給回路107によって充電される。
図4は、中央電極133とカソード130を示す詳細図であり、中央電極133とカソード130は一緒になって、毛管作用によって液体131が充填される環状空間132を構成する。中央電極133は、導体134に接続され、この導体は、サイリスタ190に接続されている。予備放電プラズマは、放電室125中に入り込む。
また、1970年代において、ヒドラジン分解を達成する電解式点火が提案された。「単元推進薬電解式点火器」と題する特許文献2(米国特許第3861137号明細書)は、2つの多孔質電極とその間の絶縁体を構成するセラミックフェルトとを用いるシステムを記載している。電極間の電圧は、2V〜30Vの範囲内にある。電解によって形成されたイオンの加熱と、絶縁体上のルテニウムの非導電性層の触媒作用との組合せの結果、点火が生じる。分解は、下流側に配置された格子上で続く。
「発熱推進薬の分解を開始させる装置」と題する特許文献3(米国特許第3651644号明細書)は、燃焼室の全長にわたって延びる同軸壁のシステムを記載している。用いられる単元推進薬は、主として、ヒドラジンである。電極間の電圧は、28Vのオーダーのものである。電解により放電を開始させることを可能にするための措置は施されていない。サーマルベッド(thermal bed)が、分解を終了させる。
上述した2つの特許文献の両方において、ヒドラジンの抵抗率が高いので、面積/厚さの比を増大させることを目的とする。
最近の論文である非特許文献1は、ADNの溶液の電解式点火を得ることを可能にする実験装置を記載している。液体は、誘電管(D=9ミリメートル(mm)、L=25mm)内に閉じ込められる。液体は、キャパシタのバッテリによって配送される5000Vの電圧を受ける。数ミリ秒のうちに、点火が得られる。液体の柱の長さ/断面積の比により、高電圧を必要とする。
特許文献4(米国特許第6084198号明細書)は、低圧トリガ放電用ガス状媒体と関連した補助電極を用いる電磁流体発電(MPD)推進薬の放電を開始させる又はトリガする装置を開示している。
仏国特許第1598903号明細書 米国特許第3861137号明細書 米国特許第3651644号明細書 米国特許第6084198号明細書
アンダース・ラーソン(Anders Larsson),ニクラス・ウィングボーグ(Niklas Wingborg),マチアス・エルフバーグ(Mattias Elfberg)及びパトリック・アペルグレン(Patrick Appelgren),「液体単元推進薬を主成分とするADNの特性及び電気点火」,2005年5月,インターナショナル・スタンダード・シリアル・ナンバー(ISSN)1650.1942 C.カッペンステイン(Kappenstein),N.ピレット(Pillet)及びA.メルチオール(Melchior)共著,「ニトロゲンを主成分とする新しい単元推進薬(HAN, ADN, HNF)、濃縮イオン水溶液の物理化学」
本発明は、上述した欠点を解決すること、特に、使用するのに火工点火器よりも高い融通性を有する点火器を構成可能にすることを目的とする。
特に、本発明は、多数回の点火を実施することを可能にすることを目的とし、かかる多数回の点火は、少なくとも、多くのペイロードのトップステージにおいて、発射台又は惑星着陸船の姿勢制御において、及び、逆噴射ロケットが惑星ミッションのためにパルスモードで動作する着陸(無毒性推進薬を用いた主推進)において、絶対に必要である。
本発明は又、点火器が真空中でも、圧力下でも、シミュレーション高度でも、等しく良好に動作することを可能にすることを目的としている。
本発明は又、液体単元推進薬ロケットエンジンに適用可能であるように単純化された構成の点火器を提供することを目的とし、特に、安全上の問題を引起こすことがなく、燃焼室のサイズとは関係なく燃焼室のための確実な又は信頼性のある点火を可能にし、非常に高いレベルの瞬時電力が配送される点火器を提供することを目的とする。
本発明によれば、上記目的は、単元推進薬ロケットエンジンであって、主燃焼室と、電解式点火器と、主噴射器とを有し、電解式点火器は、第1の電極を構成する噴射器を含み、噴射器は、導電性である第1の液体単元推進薬を噴射する装置を含み、電解式点火器は、更に、絶縁体によって噴射器から電気的に絶縁された第2の電極と、第1の液体単元推進薬のためのタンクと、タンクと分配チャネルとの間に介在する電磁弁と、を有し、分配チャネルは、第1の液体単元推進薬を噴射する装置中に第1の液体単元推進薬を小出しするのに役立ち、第1の液体単元推進薬を噴射する装置は、第2の電極の近くで開口する少なくとも1つの噴射孔によって構成され、電解式点火器は、更に、電力供給回路を有し、主噴射器は、第2の液体単元推進薬のジェットをロケットエンジンの主燃焼室の中に噴射するように第2の電極の近くに位置し、第2の電極は、噴射器を越えて下流側に延び、第1の液体単元推進薬は、噴射孔を経て自由ジェットの形態で噴射され、噴射器の本体の外側に位置する領域で第2の電極に当たり、電力供給回路は、第2の電極を第1の電極の電位に対して50V〜1000Vの範囲内の電位まで上昇させるように構成され、噴射孔を経て噴射された第1の液体単元推進薬の自由ジェット中におけるイオン伝導による電力の消費により、第1の液体単元推進薬の自然分解及び燃焼ガスの生成を引起こすのに十分な温度上昇を生じさせ、主噴射器から供給される第2の液体単元推進薬のジェットの点火を保証する、ロケットエンジンによって達成される。
有利には、噴射孔から噴射される第1の液体単元推進薬の自由ジェット中におけるイオン伝導による電力の消費は、毎秒1g当たり100〜1000Wであり、5000〜20,000℃/sの温度上昇を生じさせることが可能である。
有利には、電力供給回路は、第2の電極を、噴射器によって構成された第1の電極の電位に対して100V〜500Vの範囲内の電位まで上昇させるように構成される。
本発明では、タンク内に存在する第1の液体単元推進薬は、第2の液体単元推進薬を噴射する噴射装置によって送出される第2の液体単元推進薬と同一の組成によって構成される。
第1の液体単元推進薬は、有利には、ニトレートの水溶液及び水溶性燃料を含む。
ニトレートの水溶液は、ヒドロキシアンモニウムニトレート、アンモニウムジニトラミド、又はヒドラジニウムニトロホルメートを含むのがよい。
水溶性燃料は、アルコール又はトリエタノールアンモニウムニトレートを含むのがよい。
点火プロセスは、次のようにして起こり、即ち、第1の電極を構成する噴射器から噴射された1つ又は2つ以上の電界液(第1の単元推進薬)ジェットが、噴射器の電位に対して数百ボルトの電位にある第2の電極に当たる。これにより、高密度の電流を、第1の単元推進薬によって構成される電解液中に生じさせ、電解液の加熱を迅速に引き起こし、次に、おそらくは、電気アークを形成する。
点火を次の1つ又は2つ以上の仕方で生じさせるのがよく、かかる仕方は、電気アークを蒸気流れ中に絶縁破壊によって生じさせる仕方、液体の塊の中でその温度を上昇させ、液体単元推進薬の自然分解を生じさせる仕方、及び、電極のところに活性化学種を形成する仕方である。
考えられる1つの実施形態では、第2の電極は、中央に配置され、第1の単元推進薬のための複数の噴射孔は、主噴射器の出口と一緒に、中央電極の周りに配置される。
変形実施形態では、第1の単元推進薬を噴射する噴射装置は、環状チャネルを含む。
第2の電極は、タングステン又はタングステン/レニウム系の耐熱金属で作られるのがよい。
電力供給回路は、DC電源と、少なくとも1つのキャパシタと、スイッチとを有するのがよく、スイッチは、例えば、電力トランジスタ又はサイリスタを含む。かかる状況では、第1の電極を構成する噴射器は、電気的な接地に近い電位を有するのが有利である。
変形実施形態では、電力供給回路は、DC電源と、少なくとも1つのキャパシタと、チョッパ回路と、電圧上昇型変圧器とを有し、電圧上昇型変圧器は、互いに電気的に絶縁された一次側と二次側を有し、一次側は、チョッパ回路に接続され、二次側は、第2の電極と第1の電極を構成する前記噴射器との間に接続される。
本発明の特定の特徴によれば、絶縁体は、自由に膨張することができるように取付けられた第1の絶縁体部分と、第2の電極と絶縁体支持部との間を密封する第2の絶縁体部分とを有する。
かかる状況では、第1の絶縁体部分は、窒化硼素又はアルミナで作られた少なくとも1つのセラミックブロックを含む。
第2の絶縁体部分は、アルミナで作られ、最初に第2の電極にろう付けされ、次いで絶縁体支持部にろう付けされるのがよい。
変形実施形態では、第2の絶縁体部分は、可撓性材料で作られ、可撓性材料は、PTFE、PTFCE、ベスペル(Vespel;登録商標)、及びガラス繊維入りPTFEのうちの1つを含み、第2の絶縁体部分は、絶縁体支持部に取付けられたパッキン内に設けられる。
変形実施形態では、第2の絶縁体部分は、同軸ケーブル用のコネクタを受け入れる同軸ケーブルソケットと組合されるのがよい。
本発明の他の特徴及び利点は、添付の図面を参照して、実施例として与えられる特定の実施形態について行われる以下の説明から明らかである。
本発明の第1の実施形態における、中央アノードを有する電解式点火ヘッドの概略的な軸線方向断面図である。 図1の電解式点火ヘッドの端面図である。 電解式点火部を有する先行技術のプラズマスラスタの電気回路の概略図である。 先行技術の電熱スラスタの予備放電室の一例の軸線方向断面図である。 本発明の第2の実施形態における環状噴射方式の電解式点火ヘッドの概略的な軸線方向断面図である。 主噴射器に組込まれた本発明の点火ヘッド及び燃焼室を示す概略的な軸線方向断面図である。 2部品の絶縁体を有する、本発明の電解式点火ヘッドの変形実施形態の概略的な軸線方向断面図である。 パッキンと結合した絶縁体を有する、本発明の電解式点火ヘッドの変形実施形態を示す概略的な軸線方向断面図である。 傾斜した密封出口を有する、本発明の電解式点火ヘッドの変形実施形態の概略的な軸線方向断面図である。 電力回路を組込んだ電解式点火ヘッドの変形実施形態の概略的な軸線方向断面図である。 電圧上昇型変圧器を組込んだ電力供給回路を有する、本発明の電解式点火ヘッドの概略図である。
図1を参照すると、本発明の電解式点火器の第1の例が示され、電解式点火器は、単元液体推進薬式ロケットエンジンの燃焼室に取付け可能な主噴射器に組込まれるように設計されている。
図示の電解式点火器は、接地電位に近い電位を有する噴射器2を有し、この噴射器は、カソードを構成する。
噴射器2は更に、電解液噴射装置を有し、電解液噴射装置は、少なくとも1つの、好ましくは複数の噴射孔1と接続された電解液分配チャネル3を有し、噴射孔1は、自由ジェットを、絶縁体4によって噴射器2の本体から電気的に絶縁されている中央電極5に向かって放出することが可能である。
図示の例では、中央電極5は、噴射器2を越えて中心軸線方向下流側に延びるアノードを形成している。
電解液分配チャネル3への電解液の供給は、電解液13を収容したタンク12から電磁弁11を介して行われ、電解液13は、有利には、主噴射器(図6参照)の燃料噴射装置15によって送出される単元推進薬と異なる化合物で構成される。
図1及び図2の実施形態では、電解液噴射孔1は、中心軸線XX′の周りにリング状に分配されている。
変形例では、図5に示すように、電解式単元推進薬噴射装置は、環状チャネルを有するのがよく、環状チャネルは、場合によっては大きな流量を得ることを可能にする円錐形シート状流れ106を作り出す。
図1の例では、バスバー又は母線10から分岐されたDC電源を有する電力供給回路が概略的に示されている。DC電源7の負極は、噴射器2の本体に接続され、かくして、噴射器2の本体はカソードを構成する。DC電源7の正極は、スイッチ9を介して中央電極5に接続され、中央電極5は、アノードを構成する。
数百ボルトの電位を中央電極5に付与することを可能にするキャパシタ(コンデンサ)8が、DC電源7の出力に並列に接続されている。キャパシタ8を放電させることにより、非常に高い瞬間電圧レベルを得ることを可能にする。スイッチ9は、例えば、電力トランジスタ又はサイリスタによって構成されるのがよい。
電磁弁11は、電解液ジェット6の噴射を制御する。この電磁弁11が開いているとき、噴射孔1又は環状チャネル101から出た電解液ジェット6(図1参照)又は106(図5参照)は、アノードを構成する中央電極5と、カソードを構成する噴射器2の本体とを接触させる。
電解電流に起因する加熱により、放電が生じ、この放電は、電解によって加熱されたジェット6又は電解によって加熱された円錐形シート状流れ106により、点火されたジェット14を生じさせる。
図2は、噴射器2を示し、噴射器2は、例えば、9つの電解液噴射孔1を有している。噴射孔1の数は、送出される流量の関数として選択される。
図2の左側部分は、点火シーケンスの前の噴射器を示し、図2の右側部分は、電解液ジェット6を噴射する動作中の噴射器を示している。
噴射孔1から出た電解液ジェット6が、点火のための混合ガスを生成する噴射器2の下流側に位置すること、及び、噴射器2の本体の外側に位置する領域内で中央電極5に当たることに注目することが重要である。
かくして、電解液中の高い電流密度、電解液の迅速な加熱、及び起こることがある電気アークの発生が、噴射器の内部ではなく、噴射器2の下流側のトーチ内において引起こされる。
先行技術の装置と異なり、電解は、自由ジェット中で生じ、2つの電極相互間の閉込め空間内では生じない。
50V〜1000V、好ましくは100V〜500Vの比較的高い電圧の電力供給源は、液体が加熱された後の蒸気中の絶縁破壊を回避するのに役立つ。しかしながら、電圧レベルは、電気的な絶縁の問題を回避するのに十分低いままである。
電解液は、ニトレート(nitrate)を主成分とする無毒性の単元推進薬によって構成されるのがよく、かかる単元推進薬は、水溶性燃料を添加した種々のニトレートの水溶液を含み、水溶性燃料は、例えば、アルコール、トリエタノールアンモニウムニトレート(TEAN; triethanolammonium nitrate)であり、ニトレートは、例えば、ヒドロキシルアンモニウムニトレート(HAN; hydroxyl ammonium nitrate)、アンモニウムジニトラミド(ADN; ammonium di-nitramide)、ヒドラジニウムニトロホルメート(HNF; hydrazinium nitro-formate)である。
イオン溶液中のニトレート単元推進薬の自己分解による点火は、電解液の加熱によって得られる。
ニトレートの水溶液は、温度Tの上昇と共に増大する高いイオン伝導率“C”を有する(非特許文献2参照)。
この伝導率は、−12℃で及び濃度70%で、1オームセンチメートル当たり0.05(0.05(Ω.cm)-1)に達し、+40℃において0.2(Ω.cm)-1に達する。これは、関係式1n(C)=1/(T−To)に従っている。
本発明に従って自由ジェット6を配置することにより、高い抵抗が得られると共に数百ボルトのオーダーの高電圧で動作させることを可能にする。加熱は、噴射器2の外側で起こる。自由ジェットが中央電極5に到達する前に点火した場合、ガスは、燃焼室内で自由に膨張することができる。
蒸気の膜が中央電極5の上(ジェットの最も高温の部分)に生じたとき、電流は遮られ、電圧が膜の上下に現われる。圧力と距離の積がパッシェンの最低値よりも小さいので、絶縁破壊が生じ、火花が加熱状態の混合物の残部を点火する。
加熱は、殆どの揮発性化学種、例えばアルコールの選択的蒸発(蒸留)を生じさせる。空気と混合されるアルコール蒸気は、点火を容易にする。
次の例は、多ジェット型噴射器を用いた場合の放電の物理的パラメータに関する大きさの程度を示す。
個々のジェットにおいて、直径:1mm、長さ:5mm、速度:3メートル毎秒(m/s)、質量流量:3.3グラム毎秒(g/s)、電圧:Vo=500Vである。
推進薬の温度は、噴射器の出口のところにおいて、298Kである。
初期消費電力は、600ワット(W)(抵抗=410オーム(Ω))である。
2ミリ秒(ms)後、ジェットの温度プロフィールは安定化し始め、ジェットの下流部分は、398K(125℃)に達する。
消費電力は、1560Wに達し、ジェットの抵抗は、160オームである。
5つのオリフィスを備えた点火器ヘッドの場合、次の数値のようになり、即ち、初期電力:3000W、2msでの電力:7800W、流量:16.5g/sである。
比較例として、16.5g/sの流量において単元推進薬の発熱分解によって送出される熱出力は、50kWよりも高い。
電力は、キャパシタ8によって供給され、キャパシタ8は、放電の際に消散されるエネルギーの少なくとも2倍のエネルギーを貯えることができる。
電解電流は、15.6Aに達し、電力トランジスタによって構成されたスイッチ9によって制御されるのがよい。
キャパシタ8は、電解式点火器を備えたロケットエンジンを有する人工衛星又はミサイルのバスバー10に接続された電圧上昇型DC/DC変換器7を介して(好ましくは一定電流で)充電される。
単元推進薬の噴射は、それと同時に電圧が印加される電磁弁11によって制御されるが、電流は、約5ms〜10ms、即ち、弁の反応時間の間、流れない。
いったん点火が得られたら、電力トランジスタ又はサイリスタによって構成されたスイッチ9を閉じることによって、電流を遮断するのがよい。
電流の遮断により、電磁弁11を閉じ、かくして、液体ジェットを途切れさせる。
変形例では、エネルギーは、迅速充電型バッテリに貯えられもよい。
本発明では、点火が液体中で起こるので、点火は、圧力に対して比較的敏感ではなく、点火器は、液体の沸騰が速やかでない真空中でも、数メガパスカル(MPa)の大気圧の下でも、等しく良好に動作することができる。点火器は又、シミュレーション高度(数百パスカル(Pa))においても動作することができる。
これとは対照的に、電気スパークプラグ式点火器は、宇宙真空ではない動作圧力によって妨げられたり、大気圧ではない動作圧力によって妨げられたりすることがある。
シミュレーション高度における作動、又は、上層大気中における作動は、動作電圧が非常に高い(10kV〜20kV)ので、電力供給源及びケーブルに絶縁の問題を生じさせる場合がある。
高圧下での動作は、困難になり、ガスの絶縁容量が増大し、それにより、点火が一層複雑になる。
電解式点火器は、500Vのオーダーの適度な電圧を用い、それにより、特にシミュレーション高度での動作に対応する圧力範囲において、絶縁の問題を単純化する。
図11では、交流を用いて電解を実施する変形実施形態が示されている。
電解式点火器を備えたロケットエンジンが搭載された人工衛星又はミサイルのバスバー10等のDC電源から送られたエネルギーは、スーパーキャパシタ8又はバッテリに貯えられ、キャパシタ8は、10キロヘルツ(kHz)〜100kHzの範囲の周波数で100A以上の電流を制御することができる電力トランジスタ(例えば、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT))によって構成されるチョッパ回路91に電力を供給し、且つ、電圧上昇型変圧器92、好ましくはフェライト変圧器に電力を供給し、変圧器92の二次側は、噴射器2の本体によって構成された第1の電極と中央電極5によって構成された第2の電極との間の電解式点火器に直接電力を供給する。
変圧器92及びチョッパ回路91のトランジスタは、短期間(数十ミリ秒)しか動作しないので、大がかりな冷却を行う必要はない。
中央電極5を有する電解式点火器は、図1、図2及び図11を参照して、前に説明した。
電解液ジェット中におけるイオン伝導による電力の消費により、電解液の絶縁破壊、又は、電解液が単元推進薬である場合にはその自然分解を引起こすのに十分な温度上昇を生じさせ、その結果、点火されたジェットが、電解式点火器を包囲する主噴射器15(図6参照)の出口のところに形成される。
図6では、噴射器2及び中央電極5を有する電解式点火器が、主噴射器15に組込まれ、主噴射器は、本質的には、単元推進薬噴射装置を含み、単元推進薬噴射装置は、ディスペンサ1(小出し装置)5aと、噴射チャネル15bとを有し、噴射チャネル15bは、中央電極5及び電解式点火器への噴射を行うための噴射孔1の周りにリング状に分布し、燃焼室17内に開口する。
かくして、電解式点火器は、ロケットエンジンの燃焼室17の主噴射器15に組込まれ、その軸線上に位置している。図6では、噴射孔1から供給される単元推進薬の導電性ジェット6が、中央アノード5に当たり、領域14が、点火のための燃焼ガスを含み、主噴射器15のチャネル15bから来た単元推進薬のジェット28が、点火すべき燃焼ガスの領域14に入り込んで、燃焼ガスを点火し、それにより、主火炎18を生じさせる。燃焼室17の壁は、融除(表面除去)可能な種類のものであるのがよい。
ディスペンサ15aへの供給は、主弁16を介して行われ、この主弁は、空気圧式であってもよいし、電気空気圧式であってもよいし、電気油圧式であってもよく、圧力下では、単元推進薬によって制御され、ディスペンサ3への供給は、ソレノイド弁11を介して行われる。
図7〜図10は、第2の電極を形成する中央電極5と、第1の電極を形成する噴射器2の本体との間に介在する絶縁体の特定の実施形態を示す。図1、図2、図5、図6及び図11と同様の単純化の理由で、図7〜図10は、主噴射器15を示していない。
同様に、図7〜図10は、すべての電力供給回路を示しているわけではなく、電力供給回路は、図1及び図11を参照して説明した電力供給回路に類似しているのがよく、また、図8〜図11は、電解液分配部3と関連した要素、例えば、電磁弁11、タンク12を示していない。
図7は、2つの部分で構成された電気絶縁体を示す。燃焼室に面するように位置する下流部分41は、セラミックのブロックであり、自由に膨張することができるための隙間を有するように取付けられている。上流部分42は、密封を行う。上流部分42は、絶縁体支持部19と中央電極5とにろう付けされている。この構成により、電気絶縁体41,42が、端効果及び燃焼圧力によって生じる圧縮を受けることを可能にする。
下流部分41は、窒化ホウ素又はアルミナで構成されるのがよく、上流部分42は、アルミナで構成されるのがよい。
図7において、参照符号20は、電気接続部を示す。
図8は、パッキンを有する電気絶縁体を示す。
電気絶縁体の下流部分41は、防火壁を構成し、図7の実施形態の下流部分41と類似するように作られるのがよい。
中央電極5は、パッキンによって密封され且つ保持され、パッキンは、下流部分41の近くに位置する可撓性絶縁体42bと、絶縁スラストワッシャ42aと、噴射器2の後部分19aに締め付けられたナット23とによって構成されている。
可撓性絶縁体42bは、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリトリフルオロクロロエチレン(PTFCE)、又は、ガラス繊維又はこれに類似した材料の入ったPTFE(例えば、ベスペル(Vespel;登録商標)という名称で供給業者デュポンから販売されている製品)で作られるのがよい。
図9は、最小の嵩を有するように複数の部分で構成された電気絶縁体を示す。
図9に示すように、絶縁体の下流部分はそれ自体、2つ又は3つの部分41a,41b,41cに更に分割されている。絶縁体の上流部分42は、曲り部を有するよう作られている。上流部分42は、噴射器2の後部分にねじ止めされ又は溶接された金属シャッタ51によって、適所に設置され且つ保持されるのがよい。
中央電極5のための電力供給ケーブル24は、金属シャッタ51に装着されたソケット52と結合した結合要素53によって、同軸ケーブル25に接続されるのがよい。
図8及び図9の実施形態は、放電電流によって生じる電磁干渉を最小にするのに役立つ。
図10は、噴射器2の本体に装着されたハウジング50内に組込まれた電力回路を有する電解式点火器の一例を示す。電気絶縁体は、図8の実施形態のように、2つの部分41,42で作られるのがよい。
キャパシタ8と、スイッチを形成する電力トランジスタ9は、ハウジング50内に組込まれている。
中央電極5との接続部20は、電力トランジスタ9を支持するプリント回路の形態をなすのがよい。かくして、電気接続部は、軽量であり且つ小さな曲率半径に順応できる低電力ケーブル24だけによって構成されている。
上述の種々の実施形態において、中央電極5は、タングステン又はタングステン/レニウム系の耐火金属で作られるのがよい。

Claims (19)

  1. 単元推進薬ロケットエンジンであって、
    主燃焼室(17)と、電解式点火器と、主噴射器(15)とを有し、
    前記電解式点火器は、第1の電極を構成する噴射器(2)を含み、前記噴射器(2)は、導電性である第1の液体単元推進薬を噴射する装置(1)を含み、
    前記電解式点火器は、更に、絶縁体(4)によって前記噴射器(2)から電気的に絶縁された第2の電極(5)と、第1の液体単元推進薬のためのタンク(12)と、前記タンク(12)と分配チャネル(3)との間に介在する電磁弁(11)と、を有し、前記分配チャネルは、第1の液体単元推進薬を噴射する前記装置(1)中に第1の液体単元推進薬を小出しするのに役立ち、前記装置(1)は、前記第2の電極(5)の近くで開口する少なくとも1つの噴射孔(1)によって構成され、
    前記電解式点火器は、更に、電力供給回路を有し、
    前記主噴射器(15)は、第2の液体単元推進薬のジェットを前記ロケットエンジンの主燃焼室(17)の中に噴射するように前記第2の電極(5)の近くに位置し、
    前記第2の電極(5)は、前記噴射器(2)を越えて下流側に延び、
    第1の液体単元推進薬は、前記噴射孔(1)を経て自由ジェットの形態で噴射され、前記噴射器(2)の本体の外側に位置する領域で前記第2の電極(5)に当たり、
    前記電力供給回路は、前記第2の電極(5)を前記第1の電極(2)の電位に対して50V〜1000Vの範囲内の電位まで上昇させるように構成され、
    前記噴射孔(1)を経て噴射された第1の液体単元推進薬の自由ジェット中におけるイオン伝導による電力の消費により、第1の液体単元推進薬の自然分解及び燃焼ガス(14)の生成を引起こすのに十分な温度上昇を生じさせ、前記主噴射器(15)から供給される第2の液体単元推進薬のジェットの点火を保証する、ロケットエンジン。
  2. 前記噴射孔(1)から噴射される第1の液体単元推進薬の自由ジェット中におけるイオン伝導による電力の消費は、毎秒1g当たり100〜1000Wであり、5000〜20,000℃/sの温度上昇を生じさせることが可能である、請求項1に記載のロケットエンジン。
  3. 前記第2の電極(5)は、中央に配置され、
    第1の液体単元推進薬のための複数の噴射孔(1)及び前記主噴射器(15)の出口は、前記中央電極(5)の周りに配置される、請求項1又は2に記載のロケットエンジン。
  4. 第1の液体単元推進薬を噴射する前記装置は、環状チャネル(101)を含む、請求項1に記載のロケットエンジン。
  5. 前記第2の電極(5)は、タングステン又はタングステン/レニウム系の耐熱金属で作られる、請求項1〜4の何れか1項に記載のロケットエンジン。
  6. 前記タンク(12)内に存在する第1の液体単元推進薬は、第2の液体単元推進薬を噴射する前記噴射装置(15)によって送出される第2の液体単元推進薬と同一の組成によって構成される、請求項1〜5の何れか1項に記載のロケットエンジン。
  7. 第1の液体単元推進薬は、ニトレートの水溶液及び水溶性燃料を含む、請求項1〜6の何れか1項に記載のロケットエンジン。
  8. 前記ニトレートの水溶液は、ヒドロキシアンモニウムニトレート、アンモニウムジニトラミド、又はヒドラジニウムニトロホルメートを含む、請求項7に記載のロケットエンジン。
  9. 前記水溶性燃料は、アルコール又はトリエタノールアンモニウムニトレートを含む、請求項7又は8に記載のロケットエンジン。
  10. 前記電力供給回路は、DC電源(10,7)と、少なくとも1つのキャパシタ(8)と、スイッチ(9)とを有し、
    前記第1の電極を構成する前記噴射器(2)は、電気的な接地に近い電位を有する、請求項1〜9の何れか1項に記載のロケットエンジン
  11. 前記スイッチ(9)は、電力トランジスタ又はサイリスタを含む、請求項10に記載のロケットエンジン
  12. 前記キャパシタ(8)及び前記スイッチ(9)は、前記点火器の本体に固定されたハウジング(50)内に収容される、請求項10又は11に記載のロケットエンジン
  13. 前記電力供給回路は、DC電源(10)と、少なくとも1つのキャパシタ(8)と、チョッパ回路(91)と、電圧上昇型変圧器とを有し、
    前記電圧上昇型変圧器は、互いに電気的に絶縁された一次側と二次側を有し、前記一次側は、前記チョッパ回路(91)に接続され、前記二次側は、前記第2の電極(5)と前記第1の電極を構成する前記噴射器(2)との間に接続される、請求項1〜9の何れか1項に記載のロケットエンジン
  14. 前記絶縁体(4)は、自由に膨張することができるように取付けられた第1の絶縁体部分(41)と、前記第2の電極(5)と絶縁体支持部(19)との間を密封する第2の絶縁体部分(42)とを有する、請求項1〜13の何れか1項に記載のロケットエンジン
  15. 前記第1の絶縁体部分(41)は、窒化硼素又はアルミナで作られた少なくとも1つのセラミックブロックを含む、請求項14に記載のロケットエンジン
  16. 前記第2の絶縁体部分(42)は、アルミナで作られ、最初に前記第2の電極(5)にろう付けされ、次いで前記絶縁体支持部(19)にろう付けされる、請求項14又は15に記載のロケットエンジン
  17. 前記第2の絶縁体部分(42)は、可撓性材料で作られ、前記可撓性材料は、PTFE、PTFCE、ベスペル(Vespel;登録商標)、及びガラス繊維入りPTFEのうちの1つを含み、
    前記第2の絶縁体部分(42)は、前記絶縁体支持部(19a)に取付けられたパッキン(23)内に設けられる、請求項14又は15に記載のロケットエンジン
  18. 前記第2の絶縁体部分(42)は、同軸ケーブル(24)用のコネクタ(25)を受け入れる同軸ケーブルソケット(52)と組合わされる、請求項14又は15に記載のロケットエンジン
  19. 前記電力供給回路は、前記第2の電極(5)を、前記噴射器によって構成された第1の電極の電位に対して100V〜500Vの電位まで上昇させるように構成される、請求項1〜18の何れか1項に記載のロケットエンジン
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