JP4906202B2 - Composition for introducing target substances - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、タンパク質、核酸などの対象物質を導入するための対象物質導入用組成物及びそれを用いる遺伝子導入法に関する。詳しくは、皮膚疾患などの広範囲にわたり発症する疾患などの治療、症状改善、疾患の機構の研究などに用いうる対象物質導入用組成物並びに広範囲の導入対象部位に対して、効率よく遺伝子を導入することが可能な遺伝子導入方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
色素性乾皮症(XP)は、ヌクレオチド除去修復酵素の機能欠損などを特徴とする常染色体性劣性遺伝性疾患であり、日光過敏、色素斑・脱色班の増加、萎縮性病変、多発性日光角化症などをもたらす場合がある。また、前記色素性乾皮症においては、露光部位に悪性腫瘍が発生する場合がある。
【0003】
現在、前記色素性乾皮症の治療として、理論的には、欠損遺伝子を補充するのが最適であるが、現在は、かかる治療に適した方法の開発は進んでおらず、根本的な治療法といえるものはなく、遮光、生じた皮膚癌の切除など対症療法しか行なえていないのが現状である。
【0004】
一方、前記色素性乾皮症などの広範囲に病変が見られる疾患においては、例えば、色素乾皮症における皮下注射のように、病変部全てに局所投与を行なうことが困難であるのが現状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、広範囲の領域に核酸、酵素などを効率よく導入するための手段を提供することを目的とする。また、本発明は、皮膚疾患などの広範囲にわたり発症する疾患などの治療、症状改善、疾患の機構の研究を可能にする手段を提供することを目的とする。具体的には、本発明の第1の目的は、皮膚疾患などの広範囲にわたり発症する疾患などの治療、症状改善、疾患の機構の研究に用いうる対象物質導入用組成物を提供することを目的とする。かかる発明の態様の1つの例としては、広範囲の導入対象部位に対して、効率よく遺伝子を導入することが可能な対象物質導入用組成物、具体的には、遺伝子導入用組成物が挙げられる。また、本発明の第2の目的は、広範囲の導入対象部位に対して、簡便に、効率よく遺伝子を導入することができる遺伝子導入方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の要旨は、
〔1〕 a)導入対象の核酸若しくは該核酸の誘導体を保持したHVJ−リポソームからなる対象物質と、
b)増粘剤、ゲル化剤及びゲルからなる群より選ばれた少なくとも1種を含有し、かつ該対象物質を皮膚上に保持しうる貯留性を有する生体適合性組成物と
を含有してなる、皮膚及び/又は粘膜塗布用対象物質導入用組成物であって、増粘剤、ゲル化剤及びゲルからなる群より選ばれた少なくとも1種がヒアルロン酸又はその塩であり、生体適合性組成物が少なくとも0.5Pa・sの粘度を有するゲル状組成物である、皮膚及び/又は粘膜塗布用対象物質導入用組成物、
〔2〕 生体適合性組成物が、pH6〜9.0である、前記〔1〕記載の皮膚及び/又は粘膜塗布用対象物質導入用組成物
〔3〕 核酸若しくは該核酸の誘導体が、DNA、RNA、ペプチド核酸及びヌクレオチドアナログ含有核酸からなる群より選ばれた1種である、前記〔1〕又は〔2〕記載の皮膚及び/又は粘膜塗布用対象物質導入用組成物、並びに
〕 前記〔〕記載の皮膚及び/又は粘膜塗布用対象物質導入用組成物をヒトを除く動物の皮膚及び/又は粘に塗布し、それにより、導入対象の遺伝子を含有した核酸若しくは該核酸の誘導体を細胞に導入することを特徴とする、遺伝子導入方法、
に関する。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の対象物質導入用組成物は、a)導入対象のタンパク質、導入対象の核酸若しくは該核酸の誘導体を保持した担体、導入対象の核酸及び該核酸の誘導体からなる群より選ばれた1種の対象物質と、
b)増粘剤、ゲル化剤及びゲルからなる群より選ばれた少なくとも1種を含有し、かつ該対象物質を皮膚上に保持しうる貯留性を有する生体適合性組成物とを含有することに1つの特徴がある。本発明によれば、細胞への導入の対象となる物質を、広範囲の部位に、簡便かつ効率よく導入することができるという優れた効果を発揮する。
【0008】
本発明は、XPA遺伝子を封入したHVJ−リポソームを含有したヒアルロン酸ナトリウム溶液を、XPAマウスの皮膚に塗布することにより、前記XPA遺伝子がマウスの細胞に導入され、該遺伝子が発現する、すなわち、UVB照射下においても、サンバーン細胞の発生が抑制され、かつDNA修復能を回復するという本発明者らの驚くべき知見に基づく。
【0009】
本発明の対象物質導入用組成物に用いられるa)対象物質としては、導入対象のタンパク質、導入対象の核酸若しくは該核酸の誘導体を保持した担体、導入対象の核酸、該核酸の誘導体などが挙げられる。前記対象物質は、適切な緩衝液などの溶液に溶解されていてもよい。
【0010】
前記「導入対象のタンパク質」としては、特に限定されないが、例えば、XPA遺伝子産物、スーパーオキシドディスムターゼ、カタラーゼ、グルタチオン、ペルオキシダーゼ、ペルオキシレドキシン、抗体、単鎖抗体などが挙げられる。
【0011】
また、前記「導入対象の核酸」としては、特に限定されないが、前記「導入対象のタンパク質」をコードする核酸、リボザイム、p53、Rb、PTCなどの癌抑制遺伝子、遺伝子欠損性疾患若しくは遺伝子変異を原因とする疾患の原因遺伝子、IFN−α、IFN−γ、IFN−β、IL−2などのサイトカイン遺伝子などが挙げられる。前記「遺伝子欠損性疾患若しくは遺伝子変異を原因とする疾患」及び原因遺伝子として、例えば、
栄養障害型表皮水疱症(Dystrophic EB): COL7A1 など、
接合部型表皮水疱症(Junctional EB): LAMA3, LAMB3, LAMC2 など、
全身性萎縮性良性表皮水疱症(GABEB): COL17A1など、
表皮水疱症−幽門閉鎖症(EB-PA): ITGA6, ITGB4 など、
表皮水疱症−筋ジストロフィー(EB-MD): PLEC1など、
単純型表皮水疱症(EB-simplex): KRT5, KRT14 など、
外胚葉性形成異常/皮膚脆弱症(EDA/skin fragility): PLP1など、
表皮剥離性角質増加症(Epidermolytic hyperkeratosis): KRT1, KRT10 など、
表皮剥離性掌蹠角皮症(Epidermolytic PPK): KRT9 など、
非表皮剥離性掌蹠角皮症(Nonepidermolytic PPK): KRT16 など、
ボーヴィンケル症候群(Vohwinkel's syndrome): LOR, GJB2 など、
魚鱗癬中毒水疱症(Ichthyosis bullosa Siemens): KRT2e など、
1型及び2型先天性硬爪症(Pachonychia congenita type 1 and 2): KRT6a, 16, 17 など、
伴性魚鱗癬(X-linked ichthyosis): STS など、
葉状魚鱗癬(Lamellar ichthyosis): TGM1 など、
難聴併発掌蹠角皮症(PPK with deafness): GJB2 など、
変異性紅斑角皮症(Erythrokeratoderma variabilis): GJB3 など、
ダリエー病(Darier's disease): ATP2A2など、
横紋掌蹠角皮症(Striate PPK): DSPなど、
横紋角皮症(Striate keratoderma): DSG1 など、
先天性無毛症(Congenital atrichia): HR など、
連珠毛(Monilethrix): hHB1, hHB6 など、
ワールデンブルグ症候群(Waardenburg syndrome): PAX3、
白皮症[Albinism (different forms)]: TYR, TYRP-1, OCA2, OA1、
ティーツェ症候群(Tierz syndrome): MITEなど、
ヘルマンスキー−パドラック症候群(Hermansky-Pudlak syndrome): HPSなど、
骨髄性プロトポルフィリン症(Erythropoietic protoporphyria): FECH など、
先天性骨髄性ポルフィリン症(Congenital erythropoietic porphyria): UROS など、
家族性晩発性皮膚ポルフィリン症(Familial porphyria cutanea tarda): URO-D など、
異型ポルフィリン症(Variegate porphyria): PPOなど、
色素性乾皮症(Xeroderma pigmentosum): XPA, XPB, XPC, XPD, XPE, XPG, XPF, CSB など、
基底細胞母斑症候群(Basal cell nevus syndrome): PTCなど、
ポイツ−シュガーズ症候群(Peutz-Jeghers syndrome): STK11/LKB1など、
コーデン症候群(Cowden syndrome): PTEN など、
バナナヤン−ゾーナン症候群(Bannayan-Zonan syndrome): PTEN など、
裂毛症(Trichothiodystrophy): XPB, XPD など、
ファブリー病(Fabry's disease): GLAなど、
毛細管拡張性運動失調(Ataxia telangiectasia): ATMなど、
遺伝性出血性毛細管拡張症(Hereditary hemorrhagic telangiectasia): ENG, ALK-1 などが挙げられる。
【0012】
さらに本発明においては、前記「導入対象の核酸」は、ペプチド核酸(PNA)、ヌクレオチドアナログ含有核酸などに代表される核酸の誘導体であってもよい。
【0013】
前記核酸は、慣用のベクターに組み込まれたものであってもよい。前記ベクターとしては、導入対象の部位などに応じて適宜選択することができ、例えば、pCAGGS、pcDNA3、大腸菌用プラスミド〔例えば、pUC18、pUC19、pBR322、pBluescript II(登録商標;ストラタジーン社製)、pET、pCAL、pBluescript Amp(登録商標;ストラタジーン社製)〕、真核細胞用ベクター(pCMV−Script(登録商標;ストラタジーン社製)、pCMV−Tag、pBK−CMV、pBK−RSV、pl−RED1、pESP、pESC)、大腸菌用ファージ〔M13mp18/19、ZAPII(登録商標;ストラタジーン社製)、ZAP Express(登録商標;ストラタジーン社製)、ZAP−CMV(登録商標;ストラタジーン社製)、FIX II(登録商標;ストラタジーン社製)、DASH II(登録商標;ストラタジーン社製)、EMBL3/4、gt11、gt10〕、コスミド(pAT5、pWE15)などが挙げられる。
【0014】
前記担体としては、例えば、HVJ−リポソームに代表されるリポソームなどが挙げられる。
【0015】
本発明の対象物質導入用組成物における前記対象物質の含有量は、導入部位において、該対象物質の機能を発揮しうる範囲であればよく、例えば、対象物質が、核酸又は該核酸の誘導体を保持した担体、導入対象の核酸又は核酸誘導体である場合、例えば、前記含有量としては、全組成物量中、1.0×10-9重量%〜99.9重量%、好ましくは、1.0×10-6重量%〜99重量%などが挙げられる。また、対象物質が、タンパク質である場合、前記含有量としては、全組成物量中、1.0×10-9重量%〜99.9重量%、好ましくは、1.0×10-6重量%〜99重量%などが挙げられる。また、対象物質の含有量は、前記対象物質の機能を発揮する場合、上記に例示された範囲に限定されるものではない。なお、本発明の対象物質導入用組成物は、使用時に希釈して用いてもよい。
【0016】
本発明の対象物質導入用組成物に用いられるb)生体適合性組成物としては、前記a)の対象物質を皮膚上に保持しうる貯留性を有する生体適合性組成物であればよく、例えば、増粘剤、ゲル化剤、ゲルなどを含有した生体適合性組成物が挙げられる。
【0017】
なお、本明細書において、前記「生体適合性」とは、長期間にわたって生体に悪影響も強い刺激も与えず、前記対象物質の本来の機能及び該対象物質を皮膚上に保持しうる貯留性を発揮しながら、生体と共存できる材料の属性を意味する。
【0018】
本明細書においては、前記「対象物質を皮膚上に保持しうる貯留性」は、皮膚上に本発明の対象物質導入用組成物を塗布した場合に、該対象物質が皮膚から流れ落ちないような性質を意味し、例えば、対象物質を皮膚上に保持しうる粘度により表されうる。
【0019】
前記「対象物質を皮膚上に保持しうる粘度」は、例えば、粘度計〔例えば、ブルックフィールド エンジニアリング ラボラトリー(Brookfield Engineering Laboratories)社製、モデル名:RV DV−III〕を用い、測定温度20℃、回転数2.5rpm、スピンドルCP52の測定条件下において測定した場合に、少なくとも0.5Pa・s、すなわち、0.5Pa・s以上であり、塗布に適した上限粘度以下であればよい。なお前記上限粘度としては、例えば、前記粘度計により測定可能な上限である1000Pa・s以下が挙げられるが、かかる値よりも大きい数値であても、塗布に適した粘度であればよい。なお、前記測定条件は、用いる粘度計、測定対象となる物質などに応じて、適宜至適化されうる。具体的には、例えば、ヒアルロン酸ナトリウム溶液の粘度は、粘度計〔例えば、ブルックフィールド エンジニアリング ラボラトリー(Brookfield Engineering Laboratories)社製、モデル名:RV DV−III〕を用い、測定温度20℃、回転数2.5rpm、スピンドルCP52の条件下での測定されうる。
【0020】
前記生体適合性組成物としては、例えば、対象物質を皮膚上に保持しうる粘度を有するゲル状組成物などが挙げられる。
【0021】
具体的には、前記生体適合性組成物としては、水溶性高分子化合物を含有した組成物〔水溶性高分子化合物含有組成物〕が挙げられる。
【0022】
前記水溶性高分子化合物としては、天然高分子化合物(例えば、植物、微生物、動物由来の化合物など)、半合成高分子化合物(セルロース系化合物、デンプン系化合物、アルギン酸系化合物など)、合成高分子化合物(例えば、ビニル系化合物、アクリル酸系化合物など)などが挙げられる。
【0023】
前記生体適合性組成物において、pHは、対象物質を安定に保持できる、すなわち、対象物質の生理機能を発揮しうる範囲であればよく、かかる観点から、例えば、6以上であり、好ましくは、6.5以上であり、9.0以下であり、好ましくは8.5以下であり、より好ましくは、8.0以下であることが望ましい。さらに、前記生体適合性組成物のpHは、生体に適した範囲であってもよい。
【0024】
前記ゲル状組成物としては、前記貯留性などを発揮しうるものであればよく、例えば、ムコ多糖、結晶セルロース(例えば、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースなど)、カラギーナン、ロカストビーンガム〔Locust bean(Ceratonia siliqua) gum〕、クインスシード、トラガントゴム、カラヤゴム、ペクチン、アカシヤゴム、キサンタンガム、カゼイン、アルギン酸ナトリウム、アクリル酸ナトリウムグラフトデンプン、ヒドロキシプロキシガラクトマンナン(グアール)、カルボキシルビニルポリマー〔カルボマー 940(商品名:Carbopol 940、BFGoodrich社製)、カルボマーカリウム、カルボマーAMP、カルボマーアルギニンなど〕、(エイコセン/ビニルピロリドン)コポリマー、PVM/MAデカジエンクロスポリマー、PVP/VAポリマー、PVP/PAコポリマー、ポリビニルアルコール、ポリグリセリルメタクリレート、アクリレート/アルキル(化合物中、アルキル基は、例えば、炭素数1〜50、好ましくは10〜30など)アクリレートクロスポリマー、アクリル酸アルキルコポリマーアンモニウム、(アクリル酸アルキル/ジアセトンアクリルアミド)コポリマーAMP(化合物中、アルキル基は、例えば、炭素数1〜50、好ましくは10〜30のアルキル基)、(アクリル酸アルキル・オクチルアクリルアミド)コポリマー(化合物中、アルキル基は、例えば、炭素数1〜50、好ましくは10〜30のアルキル基など)、アクリル酸・メタクリル酸アクリル共重合体、(アクリル酸/アクリル酸アルキル(例えば、炭素数1〜50、好ましくは10〜30のアルキル基など)コポリマーカリウム、(アクリル酸/アクリル酸アルキル(化合物中、アルキル基は、例えば、炭素数1〜50、好ましくは10〜30のアルキル基など)コポリマーテトラヒドロキシプロピルエチレンジアミン、(アクリル酸/アクリル酸アルキル)コポリマーAMP(化合物中、アルキル基は、例えば、炭素数1〜50、好ましくは10〜30のアルキル基など)、アクリル酸コポリマー、アクリル酸/ステアレス−20メタクリル酸コポリマー、アクリル酸/ヒドロクスエステルアクリル酸コポリマー、ポリアクリル酸ナトリウム、(イソブチレン/マレイン酸ナトリウム)コポリマー、クオータニウム−18ヘクトライトなどから選ばれた化合物を構成成分とする組成物などが挙げられる。また、ゲル状組成物としては、例えば、流動パラフィンと、グリセロールトリ−2−エチルヘキサンエステルと、ソルビトールと、ポリエチレングリコール400と、アシルメチルタウリン、ポリオキシエチレンオクチルドデシルアルコールエーテル(オキシエチレン基の平均付加モル数約10〜100、より好ましくは、約40)とから得られるゲル;ポリオキシプロピレンブチルエーテル(オキシプロピレン基の平均付加モル数約10〜100、より好ましくは、約40)とポリオキシプロピレンブチルエーテルリン酸(オキシプロピレン基の平均付加モル数約10〜100、より好ましくは、約40)とジイソプロパノールアミンとから得られるゲルなどが挙げられる。なお、前記構成成分が塩を形成する場合、前記貯留性を発揮しうるものであれば、薬学上許容されうる塩であってもよい。かかる塩としては、アルカリ金属塩;アルカリ土類金属塩;アンモニウム塩のような無機塩;t−オクチルアミン塩、ジペンジルアミン塩、、グルコサミン塩、フエニルグリシンアルキルエステル塩、エチレンジアミン塩、N−メチルグルカミン塩、グアニジン塩、ジエチルアミン塩、トリエチルアミン塩、ジシクロヘキシルアミン塩、N,N’−ジペンジルエチレンジアミン塩、クロロプロカイン塩、ジエタノールアミン塩、ピベラジン塩、テトラメチルアンモニウム塩、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン塩に代表される有機塩等のアミン塩;ハロゲン化水素酸塩、硝酸塩、過塩素酸塩、硫酸塩、燐酸塩等の無機酸塩;メタンスルホン酸塩、トリフルオロメタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩のような低級アルカンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩のようなアリールスルホン酸塩、酢酸、リンゴ酸、フマール酸塩、コハク酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、マレイン酸塩等の有機酸塩;及び、グリシン塩、リジン塩、アルギニン塩、オルニチン塩、グルタミン酸塩、アスパラギン酸塩のようなアミノ酸塩を挙げられる。
【0025】
前記ムコ多糖としては、具体的には、例えば、ヒアルロン酸、キチン、コロミン酸、コンドロイチン、コンドロイチン 4−硫酸、デルマタン硫酸、コンドロイチン 6−硫酸、ヘパリン、ケラタン硫酸、ヘパラン硫酸、タイクロン酸などが挙げられる。
【0026】
なお、前記生体適合性組成物における構成成分に繰返し単位が存在する場合、かかる繰り返し単位の数は、前記貯留性などに応じて適宜選択される。
【0027】
前記生体適合性組成物は、例えば、用途、使用時の条件などに応じて、選択してもよい。例えば、本発明の対象物質導入用組成物は、疾患などの治療における治療剤としても用いられうるが、この場合、投与対象(塗布対象)の個体における使用感などの観点から、前記生体適合性組成物を選択してもよい。
【0028】
本発明の対象物質導入用組成物中における前記生体適合性組成物の含有量は、用いる生体適合性組成物により異なるが、対象物質を皮膚上に保持しうる貯留性を発揮しうる範囲であればよい。例えば、本発明の対象物質導入用組成物中における前記生体適合性組成物の含有量としては、0.1重量%以上であり、好ましくは、0.5重量%以上であり、より好ましくは、1重量%以上であり、99.99重量%以下であり、好ましくは、99.9重量%以下であり、より好ましくは、99.7重量%である範囲で含有量などが挙げられる。
【0029】
本発明の対象物質導入用組成物には、前記対象物質を安定に保持するための殺菌剤、金属封鎖剤、防腐剤、抗酸化剤、保湿剤、油性成分、安定化剤、慣用の緩衝剤、水などを適宜含有してもよい。例えば、前記対象物質が、核酸若しくは該核酸の誘導体を保持した担体、該核酸又は該核酸の誘導体である場合、本発明の対象物質導入用組成物には、核酸の分解を抑制するための薬学的に許容されうる物質を含有してもよい。本発明の対象物質導入用組成物において、前記対象物質と生体適合性組成物との残部は、前記殺菌剤、金属封鎖剤、防腐剤、抗酸化剤、保湿剤、油性成分、安定化剤、慣用の緩衝剤、水などであればよい。
【0030】
本発明の対象物質導入用組成物の導入対象部位としては、例えば、皮膚、粘膜などが挙げられる。
【0031】
本発明の対象物質導入用組成物の用途としては、例えば、広範囲にわたり発症する疾患などの治療又は症状改善、該疾患の機構の研究(例えば、疾患モデル動物などの作製など)などが挙げられる。
【0032】
本発明の対象物質導入用組成物を適用しうる疾患としては、例えば、栄養障害型表皮水疱症(Dystrophic EB) 、接合部型表皮水疱症(Junctional EB) 、全身性萎縮性良性表皮水疱症(GABEB) 、表皮水疱症−幽門閉鎖症(EB-PA) 、表皮水疱症−筋ジストロフィー(EB-MD) 、単純型表皮水疱症(EB-simplex)、外胚葉性形成異常/皮膚脆弱症(EDA/skin fragility)、表皮剥離性角質増加症(Epidermolytic hyperkeratosis)、表皮剥離性掌蹠角皮症(Epidermolytic PPK) 、非表皮剥離性掌蹠角皮症(Nonepidermolytic PPK)、ボーヴィンケル症候群(Vohwinkel's syndrome)、魚鱗癬中毒水疱症(Ichthyosis bullosa Siemens)、1型及び2型先天性硬爪症(Pachonychia congenita type 1 and 2)、伴性魚鱗癬(X-linked ichthyosis) 、葉状魚鱗癬(Lamellar ichthyosis) 、難聴併発掌蹠角皮症(PPK with deafness) 、変異性紅斑角皮症(Erythrokeratoderma variabilis) 、ダリエー病(Darier's disease)、横紋掌蹠角皮症(Striate PPK) 、横紋角皮症(Striate keratoderma) 先天性無毛症(Congenital atrichia) 、連珠毛(Monilethrix) 、ワールデンブルグ症候群(Waardenburg syndrome)、白皮症[Albinism (different forms)]、ティーツェ症候群(Tierz syndrome)、ヘルマンスキー−パドラック症候群(Hermansky-Pudlak syndrome) 、骨髄性プロトポルフィリン症(Erythropoietic protoporphyria) 、先天性骨髄性ポルフィリン症(Congenital erythropoietic porphyria) 、家族性晩発性皮膚ポルフィリン症(Familial porphyria cutanea tarda)、異型ポルフィリン症(Variegate porphyria) 、色素性乾皮症(Xeroderma pigmentosum) 、基底細胞母斑症候群(Basal cell nevus syndrome) 、ポイツ−シュガーズ症候群(Peutz-Jeghers syndrome)、コーデン症候群(Cowden syndrome) 、バナナヤン−ゾーナン症候群(Bannayan-Zonan syndrome) 、裂毛症(Trichothiodystrophy) 、ファブリー病(Fabry's disease) 、毛細管拡張性運動失調(Ataxia telangiectasia) 、遺伝性出血性毛細管拡張症(Hereditary hemorrhagic telangiectasia) などの遺伝子疾患と悪性黒色腫、悪性血管内皮細胞腫などの悪性腫瘍などが挙げられる。
【0033】
本発明の対象物質導入用組成物は、塗布、散布、貼布などにより使用されうる。使用時の簡便性、効率などの観点から、特に、塗布による使用が好適である。容器や製剤の形態は特に限定するものではなく、乳剤、ゲル剤、パック剤、パップ剤、泡状エアゾール剤、座剤などが挙げられる。
【0034】
本発明の対象物質導入用組成物のなかで、特に、導入対象の核酸若しくは該核酸の誘導体を保持した担体、導入対象の核酸及び該核酸の誘導体からなる群より選ばれた1種と、該担体又は核酸若しくは該核酸の誘導体を皮膚上に保持しうる生体適合性のゲル状組成物とを含有した対象物質導入用組成物(以下、遺伝子導入用組成物とも称す)は、遺伝子を、広範囲の部位に、簡便、かつ効率よく導入することができる。前記核酸若しくは該核酸の誘導体としては、DNA、RNA、PNA、ヌクレオチドアナログ含有核酸などが挙げられる。
【0035】
前記遺伝子導入用組成物によれば、簡便、かつ効率のよい遺伝子導入方法が提供されうる。かかる遺伝子導入方法も本発明の範囲に含まれる。
【0036】
本発明の対象物質導入用組成物は、例えば、以下のように製造されうる。すなわち、対象物質が核酸の場合、慣用の方法により導入対象の核酸又は該核酸の誘導体を慣用のベクターに組み込み組換えベクターを得る。なお、導入により、導入対象部位で発現可能なものであれば、前記組換えベクターのかわりに、前記核酸又は該核酸の誘導体そのままの状態、いわゆる、naked−DNAとして用いてもよい。得られた組換えベクター又はnaked−DNAは、慣用の手法により、例えば、HVJ−リポソームなどに封入して、組換えベクター含有リポソーム若しくはnaked−DNA含有リポソームとしてもよく、そのままの状態でもよい。また、生体適合性組成物として、例えば、ヒアルロン酸ナトリウムを、ダルベッコPBS(−)溶液100mlに5重量%濃度となるように膨潤させることにより、5重量% ヒアルロン酸ナトリウム溶液(pH7.4)を得る。なお、前記ダルベッコPBS(−)溶液は、例えば、市販のダルベッコPBS(−)粉末9.6gを蒸留水に溶解させて容量を1リットルに調整し、得られた溶液を121℃で15分間高圧蒸気滅菌することにより得られる。得られた組換えベクター含有リポソーム、naked−DNA含有リポソーム、組換えベクター及びnaked−DNAからなる群より選ばれた1種と、前記ヒアルロン酸ナトリウム溶液とを、混合し、対象物質導入用組成物を得る。
【0037】
本発明の遺伝子導入方法は、導入対象の核酸若しくは該核酸の誘導体を保持した担体、導入対象の核酸及び該核酸の誘導体からなる群より選ばれた1種と、該担体又は核酸若しくは該核酸の誘導体を皮膚上に保持しうる生体適合性のゲル状組成物とを含有した対象物質導入用組成物(すなわち、遺伝子導入用組成物ともいう)を皮膚に塗布し、それにより、導入対象の遺伝子を含有した核酸若しくは該核酸の誘導体を細胞に導入することを特徴とする。
【0038】
前記遺伝子導入用組成物の皮膚への塗布量としては、特に限定されないが、例えば、核酸若しくは該核酸の誘導体の量として、単位面積、例えば、1cm2 あたり、1ng〜1000μg、好ましくは、1μg〜100μgであればよい。
【0039】
前記遺伝子導入用組成物の皮膚への塗布面積は、導入対象の核酸若しくは該核酸の誘導体を保持した担体、導入対象の核酸及び該核酸の誘導体からなる群より選ばれた1種の発現による効果を要する部位を含む面積であればよい。
【0040】
前記遺伝子導入用組成物の皮膚への塗布回数、タイミングなどは、用途に応じて適宜選択されうる。
【0041】
以下、疾患の治療剤としての利用について、色素性乾皮症への適用について、例示する。前記核酸として、例えば、XPA遺伝子からなる核酸が用いられうる。かかる核酸は、そのまま生体適合性組成物、例えば、ヒアルロン酸と混合してもよい。また、前記核酸を、例えば、慣用のベクター、例えば、pCAGGS、pcDNA3などに連結した後、得られた組換えベクターをHVJ−リポソームに封入して得られたXPA遺伝子含有HVJ−リポソームを、ヒアルロン酸と混合してもよい。さらに、前記組換えベクターをそのままヒアルロン酸と混合してもよい。例えば、遺伝子導入用組成物として、組成:終濃度1重量%のヒアルロン酸、XPA遺伝子(核酸量として50μg)含有HVJ−リポソームの組成物が用いられうる。前記遺伝子導入用組成物を、前記核酸が生体内に導入され、発現するに十分な時間、例えば、外出により日光を浴びる24時間前などに皮膚全体に投与する。これにより、DNA修復能の回復、表皮の傷害の抑制、サンバーン細胞の形成の抑制が期待されうる。
【0042】
【実施例】
以下、本発明を実施例などにより、説明するが、本発明はかかる実施例に限定されるものではない。
【0043】
実施例1 遺伝子導入用組成物の調製
(1) XPA遺伝子導入用HVJ−リポソームの調製
サイトメガロウイルスのエンハンサーとβ−アクチンのプロモーターとを有するpCAGGS〔田中亀代次博士(大阪大学細胞生体工学センター)より供与された〕に、ヒトXPA遺伝子(ジーンバンクアクセッション番号:D14533;田中亀代次博士より供与)を組込み、pCAGGS−XPAを構築した。また、pcDNA3(InVitrogen社製)のEcoRI認識部位に、前記ヒトXPA遺伝子を組み込み、タグとして、ヘマグルチニンのエピトープをコードするDNAを付加して、pcHA−XPAを構築した。得られたpCAGGS−XPA及びpcHA−XPAのそれぞれをHVJ−リポソームに封入した。これにより、XPA遺伝子導入用HVJ−リポソームを得た。ここで、各XPA遺伝子導入用HVJ−リポソームにおけるDNA量は、50μg/匹とした。
【0044】
(2)ヒアルロン酸ナトリウム溶液の調製
ヒアルロン酸ナトリウムを、ダルベッコPBS(−)溶液100mlに5重量%濃度となるように膨潤させることにより、5重量% ヒアルロン酸ナトリウム溶液(pH7.4)を得た。なお、前記ダルベッコPBS(−)溶液は、例えば、和光純薬工業株式会社製のダルベッコPBS(−)粉末9.6gを蒸留水に溶解させて容量を1リットルに調整し、得られた溶液を121℃で15分間高圧蒸気滅菌することにより得た。
【0045】
(3)遺伝子導入用組成物の調製
前記(1)で得られたXPA遺伝子導入用HVJ−リポソーム 300μlと前記(2)で得られた5重量% ヒアルロン酸ナトリウム溶液 75μlとを混合して遺伝子導入用組成物を得た。なお、前記遺伝子導入用組成物におけるヒアルロン酸の濃度は、1重量%である。
【0046】
なお、前記遺伝子導入用組成物〔1重量%ヒアルロン酸ナトリウム/ダルベッコPBS(−)溶液/XPA遺伝子導入用HVJ−リポソーム〕の粘度は、粘度計〔ブルックフィールド エンジニアリング ラボラトリー(Brookfield Engineering Laboratories)社製、モデル名:RV DV−III〕を用い、測定温度20℃、回転数2.5rpm、トルク5.1%、スピンドルCP52の条件下での測定により、2.005Pa・sであった。
【0047】
比較例1 注射用組成物の調製
前記実施例1における(1)で得られたXPA遺伝子導入用HVJ−リポソームを、最終DNA濃度が、50μg DNA/125μl、50μg DNA/50〜60μl、100μg DNA/80〜90μlとなるように各々に懸濁し、注射用組成物を得た。
【0048】
試験例1 XPAマウスへのXPA遺伝子の導入による効果
(1)遺伝子導入用組成物の皮膚塗布群
前記実施例1で得られた遺伝子導入用組成物を、DNA量として、50μg/マウス(量375μl:ヒアルロン酸ナトリウム 75μl+リポソーム溶液 300μl)となるように、XPAモデルマウスの背部(約4.5cm2 )に塗布した。24時間後又は48時間後、Nembutalを用いて腹腔内注射で麻酔し、XPAモデルマウスの背部に、TOSHIBA fluorescentSunlamp FL20SEを用いて、UVB(ピーク波長305nm、280−360nm)を4kJ/m2 照射した。なお、紫外線量は、UVR−305/365D紫外線線量計で測定した。対照として、XPA遺伝子導入用HVJ−リポソームの代わりに、XPA遺伝子をコードする核酸を含有しないpCAGGS又はpcDNA3を封入したHVJ−リポソームを用いた対照遺伝子導入用組成物を塗布して、以下、同様の操作を行なった。
【0049】
(2)注射用組成物の投与群
前記比較例1で得られた注射用組成物を、ツベルクリン反応用シリンジで、XPAモデルマウスの背部に数カ所皮下注射若しくは皮内注射した。投与量は、50μg/マウス(125μl/マウス)、50μg/マウス(50〜60μl/マウス)、100μg/マウス(80〜90μl/マウス)の3種とした。24時間後又は48時間後、Nembutalを用いて腹腔内注射で麻酔し、XPAモデルマウスの背部に、前記Toshiba fluorescent Sunlamp FL20SEを用いて、UVBを4kJ/m2 照射した。なお、対照として、XPA遺伝子導入用HVJ−リポソームの代わりに、XPA遺伝子をコードする核酸を含有しないpCAGGS又はpcDNA3を封入したHVJ−リポソームを用いた対照注射用組成物をXPAモデルマウスの背部に数カ所皮下注射若しくは皮内注射して、以下、同様の操作を行なった。
【0050】
(3)不定期DNA合成の検出
前記(1)又は(2)のマウスにおけるUVB照射部位を舌鉗子ではさみ、メチル3 H−dThd(100μCi/ml)含有生理的食塩水溶液0.5mlを、該照射部位に皮下注射した。マウスを35℃60分間インキュベータに入れた後、舌鉗子をはずした。さらに、3時間経過後、マウスを屠殺した。
【0051】
UVB照射部の皮膚(4.5cm2 )を切除し、切除された皮膚を10% 中性ホルマリン溶液で一晩固定した。固定後の皮膚をパラフィン包埋し、パラフィン包埋試料を4〜5μmの厚さに薄切し、得られた試料を脱パラフィン処理し、5% 冷却TCAで洗浄した。ついで、得られた試料を、銀粒子を含むエマルジョン(写真乳剤)に浸漬し、暗室中4℃で保存した。
【0052】
1週間後、前記試料について、現像、定着、水洗を行ない、ギムザ染色した。染色後の試料について、顕微鏡下、細胞上の黒化粒子数を数えた。
【0053】
その結果、前記(1)のマウスにおいて、表皮細胞でのUDSを測定したところ、対照遺伝子導入用組成物の皮膚塗布群では、ほとんどの細胞の黒化粒子数(グレイン数)は0であったのに対し、遺伝子導入用組成物の皮膚塗布群では、皮膚全体にわたって、核当たりのグレイン数が10〜20の細胞が多く見られ、修復能が回復していることがわかった。すなわち、驚くべきことに、導入対象の核酸が、皮膚から細胞に導入されていることが示された。また、皮膚全体にわたって、導入対象の核酸中の遺伝子が発現することがわかった。
【0054】
一方、前記(2)のマウスにおいては、表皮細胞でのUDSを測定したところ、対照注射用組成物投与群では、ほとんどの細胞の黒化粒子数(グレイン数)は0であったのに対し、注射用組成物投与群は、核当たりのグレイン数が10〜20の細胞が多く見られ、修復能が回復していることがわかった。しかしながら、前記(2)の注射組成物投与群においては、前記修復能の回復は、注射部位周辺に局所的に見られるのみであった。
【0055】
(4)UVB照射部の形態学的変化
前記(1)又は(2)のそれぞれマウスにおける皮膚を切除し、各皮膚片を得た。
【0056】
得られた各皮膚片を10% 中性ホルマリン溶液で固定した。得られた試料をヘマトキシリン・エオシン(HE)染色し、HE染色標本を得た。前記HE染色標本について、形態を観察し、核濃縮、表皮壊死を起こしたサンバーン細胞について、前記(1)及び(2)のマウス間における差異を求めた。なお、前記サンバーン細胞の観察は、切片中の全表皮細胞数におけるサンバーン細胞数の比を指標とした。また、pcHA−XPAを導入した前記(1)及び(2)のそれぞれのマウスの皮膚片を凍結し、HA−tagを染色し、染色強度により、導入された遺伝子の局在を観察した。
【0057】
その結果、HE染色標本の観察結果より、UV照射24時間後、HE染色標本で表皮の傷害、サンバーン細胞の形成がおさえられていることが明らかになった。
【0058】
実施例2 遺伝子導入用組成物の調製
(1)導入用核酸の調製
サイトメガロウイルスのエンハンサーとβ−アクチンのプロモーターとを有するpCAGGS(田中亀代次博士より供与された)に、ヒトXPA遺伝子(ジーンバンクアクセッション番号:D14533;田中亀代次博士より供与)を組込み、pCAGGS−XPAを構築する。また、pcDNA3(InVitrogen社製)のEcoRI認識部位に、前記ヒトXPA遺伝子を組み込み、タグとして、ヘマグルチニンのエピトープをコードするDNAを付加して、pcHA−XPAを構築する。
【0059】
(2)ヒアルロン酸ナトリウム溶液の調製
前記実施例1の(2)と同様にして、ヒアルロン酸ナトリウムを、ダルベッコPBS(−)溶液100mlに5重量%濃度となるように膨潤させることにより、粘度2.005Pa・s(前記実施例1において用いた粘度計を用い、同じ条件下で測定)の5重量% ヒアルロン酸ナトリウム溶液(pH7.4)を得る。なお、前記ダルベッコPBS(−)溶液は、例えば、和光純薬工業株式会社製のダルベッコPBS(−)粉末9.6gを蒸留水に溶解させて容量を1リットルに調整し、得られた溶液を121℃で15分間高圧蒸気滅菌することにより得る。
【0060】
(3)遺伝子導入用組成物の調製
前記(1)で得られた導入用核酸 300μl(50μg DNA)と前記(2)で得られた5重量% ヒアルロン酸ナトリウム溶液 75μlとを混合して遺伝子導入用組成物を得る。なお、前記遺伝子導入用組成物におけるヒアルロン酸の濃度は、1重量%である。
【0061】
試験例2 XPAマウスへのXPA遺伝子の導入による効果
(1)遺伝子導入用組成物の皮膚塗布群
前記実施例2で得られた遺伝子導入用組成物を、前記試験例1の(1)と同様に、XPAモデルマウスの背部に塗布し、該背部にUVBを4kJ/m2 照射する。対照として、遺伝子導入用組成物の代わりに、XPA遺伝子をコードする核酸を含有しないpCAGGS又はpcDNA3を用いた対照遺伝子導入用組成物を塗布して、以下、同様の操作を行なう。
【0062】
(2)不定期DNA合成の検出
試験例1の(3)と同様にマウスにおけるUVB照射部位について表皮細胞でのUDSを測定し、DNA修復能の回復により評価する。
【0063】
(3)UVB照射部の形態学的変化
前記(1)のマウスにおける皮膚を切除し、各皮膚片を得、該皮膚片よりHE染色標本を得る。前記試験例1の(4)と同様に、HE染色標本について、形態を観察し、表皮の傷害の形成、サンバーン細胞の形成の抑制を評価する。
【0064】
【発明の効果】
本発明の対象物質導入用組成物によれば、皮膚疾患などの広範囲にわたり発症する疾患などの治療、症状改善、疾患の機構の研究に際し、効率よく、対象物質を導入することができるという優れた効果を奏する。また、本発明の広範囲の遺伝子導入方法によれば、広範囲の導入対象部位に対して、簡便に、効率よく遺伝子を導入することができるという優れた効果を奏する。
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a composition for introducing a target substance for introducing a target substance such as protein and nucleic acid, and a gene introduction method using the same. Specifically, the gene can be efficiently introduced into a composition for introducing a target substance that can be used for treatment of a wide range of diseases such as skin diseases, symptom improvement, research on the mechanism of the disease, and a wide range of introduction target sites. It relates to a gene transfer method capable of
[0002]
[Prior art]
Xeroderma pigmentosum (XP) is an autosomal recessive hereditary disease characterized by a functional defect in nucleotide excision repair enzyme, etc., and is hypersensitivity, increased pigment spots and depigmentation, atrophic lesions, multiple sunlight May cause keratosis. In xeroderma pigmentosum, a malignant tumor may occur at the exposed site.
[0003]
At present, it is theoretically best to replace the defective gene as a treatment for xeroderma pigmentosum, but at present, the development of a method suitable for such treatment has not progressed, and the fundamental treatment There is nothing that can be said to be a law, and currently only symptomatic treatment such as shading and excision of the resulting skin cancer can be performed.
[0004]
On the other hand, in diseases where a wide range of lesions are seen such as xeroderma pigmentosum, it is currently difficult to administer locally to all lesions, such as subcutaneous injection in xeroderma pigmentosum. is there.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide means for efficiently introducing nucleic acids, enzymes, and the like into a wide range of regions. Another object of the present invention is to provide means for enabling treatment of diseases that develop over a wide range, such as skin diseases, improvement of symptoms, and research of the mechanism of the disease. Specifically, a first object of the present invention is to provide a composition for introducing a target substance that can be used for treatment of diseases that develop over a wide range such as skin diseases, symptom improvement, and study of the mechanism of the diseases. And One example of such an aspect of the invention is a composition for introducing a target substance capable of efficiently introducing a gene into a wide range of introduction target sites, specifically a composition for gene introduction. . In addition, a second object of the present invention is to provide a gene introduction method capable of easily and efficiently introducing genes into a wide range of introduction target sites.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
  The gist of the present invention is as follows.
[1] a) GuideRetained target nucleic acid or derivative of nucleic acidConsists of HVJ-liposomesThe target substance,
b) a biocompatible composition containing at least one selected from the group consisting of a thickener, a gelling agent and a gel, and having a storage property capable of retaining the target substance on the skin;
A composition for introducing a target substance for application to skin and / or mucosa, wherein at least one selected from the group consisting of a thickener, a gelling agent and a gel is hyaluronic acid or a salt thereof A composition for introducing a target substance for application to skin and / or mucosa, wherein the biocompatible composition is a gel-like composition having a viscosity of at least 0.5 Pa · s,
[2] The composition for introducing a target substance for skin and / or mucosa application according to [1], wherein the biocompatible composition has a pH of 6 to 9.0.,
[3The nucleic acid or derivative of the nucleic acid is one selected from the group consisting of DNA, RNA, peptide nucleic acid, and nucleotide analog-containing nucleic acid.1] or [2A composition for introducing a target substance for skin and / or mucosa application, and
[4] [3The composition for introducing a target substance for application to the skin and / or mucosa described above is applied to the skin and / or viscosity of animals other than humansfilmA nucleic acid containing the gene to be introduced or a derivative of the nucleic acid, which is then introduced into the cell,
About.
[0007]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The composition for introducing a target substance of the present invention is selected from the group consisting of: a) a protein to be introduced, a nucleic acid to be introduced or a carrier holding a derivative of the nucleic acid, a nucleic acid to be introduced and a derivative of the nucleic acid. Target substances,
b) containing at least one selected from the group consisting of a thickener, a gelling agent and a gel, and a biocompatible composition having a storage property capable of retaining the target substance on the skin. There is one feature. According to the present invention, an excellent effect is achieved that a substance to be introduced into a cell can be easily and efficiently introduced into a wide range of sites.
[0008]
In the present invention, by applying a sodium hyaluronate solution containing HVJ-liposomes encapsulating the XPA gene to the skin of an XPA mouse, the XPA gene is introduced into the mouse cell, and the gene is expressed, Based on the inventors' surprising findings that generation of sunburn cells is suppressed and DNA repair ability is restored even under UVB irradiation.
[0009]
Examples of the target substance used in the composition for introducing a target substance of the present invention include a protein to be introduced, a nucleic acid to be introduced or a carrier holding a derivative of the nucleic acid, a nucleic acid to be introduced, a derivative of the nucleic acid, and the like. It is done. The target substance may be dissolved in a solution such as an appropriate buffer.
[0010]
The “protein to be introduced” is not particularly limited, and examples thereof include XPA gene product, superoxide dismutase, catalase, glutathione, peroxidase, peroxiredoxin, antibody, single chain antibody and the like.
[0011]
In addition, the “nucleic acid to be introduced” is not particularly limited, but includes a nucleic acid encoding the “protein to be introduced”, a tumor suppressor gene such as ribozyme, p53, Rb, and PTC, a gene-deficient disease, or a gene mutation. Examples include causative genes of diseases causing the disease, cytokine genes such as IFN-α, IFN-γ, IFN-β, and IL-2. As the “gene-deficient disease or disease caused by gene mutation” and causative gene,
Nutritional disorder type epidermolysis bullosa (Dystrophic EB): COL7A1, etc.
Junction type epidermolysis bullosa (Junctional EB): LAMA3, LAMB3, LAMC2, etc.
Systemic atrophic benign epidermolysis bullosa (GABEB): COL17A1, etc.
Epidermolysis bullosa-pyloric atresia (EB-PA): ITGA6, ITGB4, etc.
Epidermolysis bullosa-muscular dystrophy (EB-MD): including PLEC1
Simple epidermolysis bullosa (EB-simplex): KRT5, KRT14, etc.
Ectodermal dysplasia / skin fragility (EDA / skin fragility): PLP1, etc.
Epidermolytic hyperkeratosis: KRT1, KRT10, etc.
Epidermolytic PPK: KRT9, etc.
Non-epidermolytic palmokeratoderma (Nonepidermolytic PPK): KRT16, etc.
Vohwinkel's syndrome: LOR, GJB2, etc.
Ichthyosis bullosa Siemens: KRT2e, etc.
Type 1 and Type 2 congenital sclerotia (Pachonychia congenita type 1 and 2): KRT6a, 16, 17 etc.
X-linked ichthyosis: STS, etc.
Lamellar ichthyosis: TGM1, etc.
Hearing loss associated palmar keratoderma (PPK with deafness): GJB2, etc.
Erythrokeratoderma variabilis: GJB3, etc.
Darier's disease: ATP2A2, etc.
Striate PPK: DSP, etc.
Striate keratoderma: DSG1, etc.
Congenital atrichia: HR, etc.
Monilethrix: hHB1, hHB6, etc.
Waardenburg syndrome: PAX3,
Albinism (different forms): TYR, TYRP-1, OCA2, OA1,
Tietz syndrome: MITE, etc.
Hermansky-Pudlak syndrome: HPS, etc.
Myeloid protoporphyria (Erythropoietic protoporphyria): including FECH,
Congenital erythropoietic porphyria: including UROS,
Familial late skin porphyria (Familial porphyria cutanea tarda): URO-D, etc.
Variant porphyria: PPO, etc.
Xeroderma pigmentosum: XPA, XPB, XPC, XPD, XPE, XPG, XPF, CSB, etc.
Basal cell nevus syndrome: PTC,
Peutz-Jeghers syndrome: STK11 / LKB1, etc.
Cowden syndrome: PTEN, etc.
Bananayan-Zonan syndrome: PTEN, etc.
Trichothiodystrophy: XPB, XPD, etc.
Fabry's disease: GLA, etc.
Capillary dilatation ataxia (Ataxia telangiectasia): ATM, etc.
Hereditary hemorrhagic telangiectasia: ENG, ALK-1 etc.
[0012]
Further, in the present invention, the “nucleic acid to be introduced” may be a derivative of a nucleic acid represented by peptide nucleic acid (PNA), nucleotide analog-containing nucleic acid, or the like.
[0013]
The nucleic acid may be incorporated into a conventional vector. The vector can be appropriately selected according to the site to be introduced and the like. For example, pCAGGS, pcDNA3, plasmid for E. coli [eg, pUC18, pUC19, pBR322, pBluescript II (registered trademark; manufactured by Stratagene), pET, pCAL, pBluescript Amp (registered trademark; manufactured by Stratagene)], eukaryotic cell vector (pCMV-Script (registered trademark; manufactured by Stratagene), pCMV-Tag, pBK-CMV, pBK-RSV, pl- RED1, pESP, pESC), E. coli phage (M13mp18 / 19, ZAPII (registered trademark; manufactured by Stratagene), ZAP Express (registered trademark; manufactured by Stratagene), ZAP-CMV (registered trademark; manufactured by Stratagene) , F IX II (registered trademark; manufactured by Stratagene), DASH II (registered trademark; manufactured by Stratagene), EMBL3 / 4, gt11, gt10], cosmid (pAT5, pWE15) and the like.
[0014]
Examples of the carrier include liposomes represented by HVJ-liposomes.
[0015]
The content of the target substance in the composition for introducing a target substance of the present invention may be in a range where the function of the target substance can be exhibited at the introduction site. For example, the target substance is a nucleic acid or a derivative of the nucleic acid. In the case of the retained carrier, the nucleic acid or nucleic acid derivative to be introduced, for example, the content is 1.0 × 10 in the total composition amount-9% To 99.9% by weight, preferably 1.0 × 10-6% By weight to 99% by weight. When the target substance is protein, the content is 1.0 × 10 in the total composition amount.-9% To 99.9% by weight, preferably 1.0 × 10-6% By weight to 99% by weight. Moreover, content of a target substance is not limited to the range illustrated above, when exhibiting the function of the said target substance. In addition, you may dilute and use the composition for target substance introduction | transduction of this invention at the time of use.
[0016]
The b) biocompatible composition used in the composition for introducing a target substance of the present invention may be any biocompatible composition having a storage property capable of holding the target substance of a) on the skin. , Biocompatible compositions containing thickeners, gelling agents, gels and the like.
[0017]
In the present specification, the term “biocompatibility” refers to the original function of the target substance and the ability to retain the target substance on the skin without giving adverse effects or strong stimuli to the living body over a long period of time. It means an attribute of a material that can coexist with a living body while exhibiting.
[0018]
In the present specification, the “retention property that can hold the target substance on the skin” means that the target substance does not flow down from the skin when the composition for introducing the target substance of the present invention is applied onto the skin. It means a property, and can be represented by, for example, a viscosity capable of holding the target substance on the skin.
[0019]
The “viscosity that can hold the target substance on the skin” is, for example, a viscometer (for example, Brookfield Engineering Laboratories, model name: RV DV-III), a measurement temperature of 20 ° C., When measured under the measurement conditions of a rotational speed of 2.5 rpm and a spindle CP52, it should be at least 0.5 Pa · s, that is, 0.5 Pa · s or more and not more than the upper limit viscosity suitable for coating. The upper limit viscosity is, for example, 1000 Pa · s or less, which is an upper limit measurable by the viscometer, but even a numerical value larger than this value may be a viscosity suitable for coating. The measurement conditions can be optimized as appropriate according to the viscometer used, the substance to be measured, and the like. Specifically, for example, the viscosity of the sodium hyaluronate solution is measured using a viscometer (for example, Brookfield Engineering Laboratories, model name: RV DV-III), measuring temperature 20 ° C., rotation speed It can be measured under conditions of 2.5 rpm and spindle CP52.
[0020]
Examples of the biocompatible composition include a gel composition having a viscosity capable of holding the target substance on the skin.
[0021]
Specifically, examples of the biocompatible composition include a composition containing a water-soluble polymer compound [water-soluble polymer compound-containing composition].
[0022]
Examples of the water-soluble polymer compound include natural polymer compounds (for example, compounds derived from plants, microorganisms, and animals), semi-synthetic polymer compounds (such as cellulose compounds, starch compounds, and alginic acid compounds), and synthetic polymers. Examples of the compound include vinyl compounds and acrylic acid compounds.
[0023]
In the biocompatible composition, the pH only needs to be within a range where the target substance can be stably maintained, that is, the physiological function of the target substance can be exhibited. From this viewpoint, for example, it is 6 or more, preferably It is 6.5 or more, 9.0 or less, preferably 8.5 or less, and more preferably 8.0 or less. Furthermore, the pH of the biocompatible composition may be in a range suitable for a living body.
[0024]
The gel composition is not particularly limited as long as it can exhibit the above-described storage properties. For example, mucopolysaccharide, crystalline cellulose (for example, methylcellulose, hydroxyethylcellulose, hydroxypropylcellulose, carboxymethylcellulose), carrageenan, locust Bean gum (Locustia silica) gum, quince seed, tragacanth gum, karaya gum, pectin, gum arabic, xanthan gum, casein, sodium alginate, sodium acrylate grafted starch, hydroxy proxy galactomannan (guar), carboxyl vinyl polymer 940 (Product name: Carbopol 940, manufactured by BFGoodrich), carbomer potassium, carbomer AMP, carbomer arginine, etc.), (eicosene / vinyl pyrrolidone) copolymer, PVM / MA decadiene cross polymer, PVP / VA polymer, PVP / PA copolymer, polyvinyl alcohol, polyglyceryl methacrylate, acrylate / alkyl (in the compound, the alkyl group is For example, an acrylate crosspolymer, an alkyl acrylate copolymer ammonium, an (alkyl acrylate / diacetone acrylamide) copolymer AMP (in the compound, an alkyl group has, for example, a carbon number of 1 to 50, preferably 10 to 30). 50, preferably 10-30 alkyl group), (alkyl acrylate / octylacrylamide) copolymer (in the compound, the alkyl group is, for example, an alkyl group having 1-50 carbon atoms, preferably 10-30 carbon atoms. Acrylic acid / methacrylic acid acrylic copolymer, (acrylic acid / alkyl acrylate (for example, alkyl group having 1 to 50 carbon atoms, preferably 10 to 30 alkyl) copolymer potassium, (acrylic acid / acrylic acid) Alkyl (in the compound, the alkyl group is, for example, an alkyl group having 1 to 50 carbon atoms, preferably 10 to 30) copolymer tetrahydroxypropylethylenediamine, (acrylic acid / alkyl acrylate) copolymer AMP (in the compound, the alkyl group is , For example, an alkyl group having 1 to 50 carbon atoms, preferably 10 to 30 carbon atoms), an acrylic acid copolymer, an acrylic acid / steareth-20 methacrylic acid copolymer, an acrylic acid / hydroxester acrylic acid copolymer, sodium polyacrylate, ( Isobutylene / Nato maleate Um) copolymers, such as composition and the like to the compound constituents selected from such quaternium 18 hectorite. Examples of the gel composition include liquid paraffin, glycerol tri-2-ethylhexane ester, sorbitol, polyethylene glycol 400, acylmethyl taurine, polyoxyethylene octyldodecyl alcohol ether (average of oxyethylene groups). From about 10 to 100, more preferably about 40); polyoxypropylene butyl ether (average added mole number of oxypropylene groups of about 10 to 100, more preferably about 40) and polyoxypropylene Examples thereof include gels obtained from butyl ether phosphoric acid (average added mole number of oxypropylene group of about 10 to 100, more preferably about 40) and diisopropanolamine. In addition, when the said component forms a salt, if it can exhibit the said storage property, a pharmaceutically acceptable salt may be sufficient. Examples of such salts include alkali metal salts; alkaline earth metal salts; inorganic salts such as ammonium salts; t-octylamine salts, dipentylamine salts, glucosamine salts, phenylglycine alkyl ester salts, ethylenediamine salts, N-methyl group salts. Camin salt, guanidine salt, diethylamine salt, triethylamine salt, dicyclohexylamine salt, N, N'-dipentylethylenediamine salt, chloroprocaine salt, diethanolamine salt, piverazine salt, tetramethylammonium salt, tris (hydroxymethyl) aminomethane salt Amine salts such as organic salts; inorganic acid salts such as hydrohalides, nitrates, perchlorates, sulfates, phosphates; methanesulfonate, trifluoromethanesulfonate, ethanesulfonate Lower alkane sulfonic acids such as Aryl sulfonates such as benzene sulfonate, p-toluene sulfonate, organic acid salts such as acetic acid, malic acid, fumarate, succinate, citrate, tartrate, maleate; and And amino acid salts such as glycine salt, lysine salt, arginine salt, ornithine salt, glutamate, aspartate.
[0025]
Specific examples of the mucopolysaccharide include hyaluronic acid, chitin, colominic acid, chondroitin, chondroitin 4-sulfate, dermatan sulfate, chondroitin 6-sulfate, heparin, keratan sulfate, heparan sulfate, and tycronic acid. .
[0026]
In addition, when a repeating unit exists in the component in the said biocompatible composition, the number of this repeating unit is suitably selected according to the said storage property.
[0027]
The biocompatible composition may be selected depending on, for example, the application and conditions during use. For example, the composition for introducing a target substance of the present invention can also be used as a therapeutic agent in the treatment of a disease or the like. In this case, the biocompatibility is used from the viewpoint of the feeling of use in an individual to be administered (application target). A composition may be selected.
[0028]
The content of the biocompatible composition in the composition for introducing a target substance of the present invention varies depending on the biocompatible composition to be used, but may be within a range where the target substance can be retained on the skin. That's fine. For example, the content of the biocompatible composition in the composition for introducing a target substance of the present invention is 0.1% by weight or more, preferably 0.5% by weight or more, more preferably The content is 1% by weight or more, 99.99% by weight or less, preferably 99.9% by weight or less, and more preferably 99.7% by weight.
[0029]
The composition for introducing a target substance of the present invention includes a bactericidal agent, a metal sequestering agent, a preservative, an antioxidant, a moisturizing agent, an oily component, a stabilizer, and a conventional buffer for stably holding the target substance. Water or the like may be contained as appropriate. For example, when the target substance is a carrier holding a nucleic acid or a derivative of the nucleic acid, the nucleic acid or a derivative of the nucleic acid, the composition for introducing a target substance of the present invention includes a pharmaceutical for suppressing the degradation of the nucleic acid. May contain an acceptable substance. In the composition for introducing a target substance of the present invention, the balance of the target substance and the biocompatible composition is the fungicide, metal sequestering agent, preservative, antioxidant, moisturizer, oil component, stabilizer, Any conventional buffer or water may be used.
[0030]
Examples of the target site for introducing the target substance introducing composition of the present invention include skin and mucous membrane.
[0031]
Applications of the composition for introducing a target substance of the present invention include, for example, treatment of diseases that develop over a wide range or improvement of symptoms, research of the mechanism of the disease (for example, production of disease model animals, etc.), and the like.
[0032]
Examples of diseases to which the target substance introduction composition of the present invention can be applied include dystrophic epidermolysis bullosa (Dystrophic EB), junctional epidermolysis bullosa (Junctional EB), systemic atrophic benign epidermolysis bullosa ( GABEB), epidermolysis bullosa-pyloric atresia (EB-PA), epidermolysis bullosa-muscular dystrophy (EB-MD), simple epidermolysis bullosa (EB-simplex), ectodermal dysplasia / skin fragility (EDA / skin fragility), Epidermolytic hyperkeratosis, Epidermolytic PPK, Nonpidermolytic PPK, Vohwinkel's syndrome, ichthyosis poisoning Bullosa (Ichthyosis bullosa Siemens), type 1 and type 2 congenital sclerosis (X-linked ichthyosis), leafy ichthyosis (Lamellar ichthyosis) Dermatosis (PPK with deafness), Erythrokeratoderma variabilis, Darier (Darier's disease), Striate PPK, Striate keratoderma Congenital atrichia, Monilethrix, Waardenburg syndrome, Albinism (different forms), Tierz syndrome, Hermansky-Pudlak syndrome, Erythropoietic protoporphyria, Congenital erythropoietic porphyria ), Familial late cutaneous porphyria (Familial porphyria cutanea tarda), atypical porphyria (Variegate porphyria), xeroderma pigmentosum, basal cell nevus syndrome, Poits-Sugars Syndrome (Peutz-Jeghers syndrome), Cowden syndrome, Bannayan-Zonan syndrome, Trichothiodystrophy, Fabry Gene diseases such as Fabry's disease, Ataxia telangiectasia, Hereditary hemorrhagic telangiectasia, and malignant tumors such as malignant melanoma and malignant hemangioendothelioma .
[0033]
The composition for introducing a target substance of the present invention can be used by coating, spreading, sticking, or the like. From the viewpoint of convenience and efficiency during use, use by coating is particularly preferable. The form of the container or preparation is not particularly limited, and examples thereof include emulsions, gels, packs, poultices, foam aerosols, suppositories and the like.
[0034]
Among the compositions for introducing a target substance of the present invention, in particular, one type selected from the group consisting of a nucleic acid to be introduced or a carrier holding a derivative of the nucleic acid, a nucleic acid to be introduced and a derivative of the nucleic acid, A composition for introducing a target substance (hereinafter also referred to as a gene introduction composition) containing a carrier or a nucleic acid or a biocompatible gel-like composition capable of holding a derivative of the nucleic acid on the skin, It can be easily and efficiently introduced into this site. Examples of the nucleic acid or derivative of the nucleic acid include DNA, RNA, PNA, nucleotide analog-containing nucleic acid and the like.
[0035]
According to the composition for gene introduction, a simple and efficient gene introduction method can be provided. Such gene transfer methods are also included in the scope of the present invention.
[0036]
The composition for introducing a target substance of the present invention can be produced, for example, as follows. That is, when the target substance is a nucleic acid, a recombinant vector is obtained by incorporating the nucleic acid to be introduced or a derivative of the nucleic acid into a conventional vector by a conventional method. In addition, as long as it can be expressed at the site to be introduced by introduction, the nucleic acid or a derivative of the nucleic acid may be used as it is, ie, so-called naked DNA instead of the recombinant vector. The obtained recombinant vector or naked-DNA may be encapsulated in, for example, HVJ-liposomes by conventional methods to form recombinant vector-containing liposomes or naked-DNA-containing liposomes, or they may be left as they are. In addition, as a biocompatible composition, for example, sodium hyaluronate is swollen in 100 ml of Dulbecco's PBS (−) solution so as to have a concentration of 5% by weight, whereby a 5% by weight sodium hyaluronate solution (pH 7.4) is obtained. obtain. The Dulbecco's PBS (-) solution is prepared by, for example, dissolving 9.6 g of commercially available Dulbecco's PBS (-) powder in distilled water to adjust the volume to 1 liter. Obtained by steam sterilization. One kind selected from the group consisting of the obtained recombinant vector-containing liposome, naked-DNA-containing liposome, recombinant vector and naked-DNA, and the sodium hyaluronate solution are mixed, and the composition for introducing the target substance is mixed Get.
[0037]
The gene introduction method of the present invention comprises a carrier selected from the group consisting of a nucleic acid to be introduced or a derivative of the nucleic acid, a nucleic acid to be introduced and a derivative of the nucleic acid, and the carrier or nucleic acid or the nucleic acid. A target substance introduction composition (that is also referred to as a gene introduction composition) containing a biocompatible gel-like composition capable of holding the derivative on the skin is applied to the skin, whereby the gene to be introduced is introduced. Or a derivative of the nucleic acid is introduced into a cell.
[0038]
The amount of the gene introduction composition applied to the skin is not particularly limited. For example, the amount of nucleic acid or a derivative of the nucleic acid may be a unit area, for example, 1 cm2Per 1 ng to 1000 μg, preferably 1 μg to 100 μg.
[0039]
The area of application of the gene introduction composition to the skin is the effect of expression of one kind selected from the group consisting of a nucleic acid to be introduced or a carrier holding the nucleic acid derivative, a nucleic acid to be introduced and a derivative of the nucleic acid. It is sufficient if the area includes a portion that requires.
[0040]
The number of times of application of the gene introduction composition to the skin, timing, and the like can be appropriately selected depending on the application.
[0041]
Hereinafter, the use as a therapeutic agent for diseases will be exemplified for application to xeroderma pigmentosum. As the nucleic acid, for example, a nucleic acid consisting of an XPA gene can be used. Such a nucleic acid may be directly mixed with a biocompatible composition such as hyaluronic acid. Further, after ligating the nucleic acid to a conventional vector, for example, pCAGGS, pcDNA3, etc., and then encapsulating the obtained recombinant vector in HVJ-liposomes, the XPA gene-containing HVJ-liposomes are obtained by hyaluronic acid. May be mixed with. Furthermore, the recombinant vector may be mixed with hyaluronic acid as it is. For example, a composition of HVJ-liposomes containing hyaluronic acid at a final concentration of 1% by weight and XPA gene (50 μg of nucleic acid) can be used as a gene introduction composition. The gene introduction composition is administered to the entire skin at a time sufficient for the nucleic acid to be introduced into the living body and expressed, for example, 24 hours before being exposed to sunlight by going out. Thereby, recovery of DNA repair ability, suppression of epidermal injury, and suppression of sunburn cell formation can be expected.
[0042]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, although an Example etc. demonstrate this invention, this invention is not limited to this Example.
[0043]
Example 1 Preparation of a composition for gene transfer
(1) Preparation of HVJ-liposomes for XPA gene transfer
Human XPA gene (gene bank accession number: D14533; Kayo Tanaka), pCAGGS (provided by Dr. Kajiro Tanaka (Osaka University)) with a cytomegalovirus enhancer and β-actin promoter PCAGGS-XPA was constructed. In addition, pcHA-XPA was constructed by incorporating the human XPA gene into the EcoRI recognition site of pcDNA3 (manufactured by InVitrogen) and adding a DNA encoding the hemagglutinin epitope as a tag. Each of the obtained pCAGGS-XPA and pcHA-XPA was encapsulated in HVJ-liposomes. Thus, HVJ-liposomes for XPA gene introduction were obtained. Here, the amount of DNA in each HVJ-liposome for XPA gene introduction was 50 μg / animal.
[0044]
(2) Preparation of sodium hyaluronate solution
A sodium hyaluronate solution (pH 7.4) was obtained by causing sodium hyaluronate to swell in 100 ml of Dulbecco's PBS (-) solution to a concentration of 5% by weight. The Dulbecco PBS (-) solution is prepared by, for example, dissolving 9.6 g of Dulbecco PBS (-) powder manufactured by Wako Pure Chemical Industries, Ltd. in distilled water to adjust the volume to 1 liter, It was obtained by autoclaving at 121 ° C. for 15 minutes.
[0045]
(3) Preparation of a composition for gene transfer
300 μl of the XPA gene-introducing HVJ-liposome obtained in (1) above and 75 μl of the 5 wt% sodium hyaluronate solution obtained in (2) above were mixed to obtain a gene introduction composition. The concentration of hyaluronic acid in the gene introduction composition is 1% by weight.
[0046]
The viscosity of the gene introduction composition [1 wt% sodium hyaluronate / Dulbecco PBS (-) solution / HVJ-liposome for XPA gene introduction] was measured by viscometer [Brookfield Engineering Laboratories, Using a model name: RV DV-III], the measurement was performed under the conditions of a measurement temperature of 20 ° C., a rotation speed of 2.5 rpm, a torque of 5.1%, and a spindle CP52, and was 2.005 Pa · s.
[0047]
Comparative Example 1 Preparation of injectable composition
The XPA gene-introducing HVJ-liposomes obtained in (1) of Example 1 were adjusted so that the final DNA concentrations were 50 μg DNA / 125 μl, 50 μg DNA / 50-60 μl, 100 μg DNA / 80-90 μl, respectively. Suspended to obtain an injectable composition.
[0048]
Test Example 1 Effect of introduction of XPA gene into XPA mouse
(1) Skin application group of the composition for gene transfer
The back of the XPA model mouse (about 4.5 cm) was obtained so that the gene introduction composition obtained in Example 1 had a DNA amount of 50 μg / mouse (amount 375 μl: sodium hyaluronate 75 μl + liposome solution 300 μl).2). After 24 or 48 hours, anesthesia was performed by intraperitoneal injection using Nembut, and UVB (peak wavelength: 305 nm, 280-360 nm) was applied to the back of XPA model mice using TOSHIBA fluorescence Sunlamp FL20SE at 4 kJ / m 2.2Irradiated. The amount of ultraviolet rays was measured with a UVR-305 / 365D ultraviolet dosimeter. As a control, instead of the XPA gene-introducing HVJ-liposome, a control gene-introducing composition using pCAGGS not containing a nucleic acid encoding XPA gene or HVJ-liposome encapsulating pcDNA3 was applied. The operation was performed.
[0049]
(2) Administration group of injectable composition
The injection composition obtained in Comparative Example 1 was injected subcutaneously or intradermally at several locations on the back of an XPA model mouse with a tuberculin reaction syringe. The dose was 50 μg / mouse (125 μl / mouse), 50 μg / mouse (50-60 μl / mouse), and 100 μg / mouse (80-90 μl / mouse). After 24 hours or 48 hours, anesthesia was performed by intraperitoneal injection using Nembutal, and the back of XPA model mice was subjected to UVB at 4 kJ / m using the above-mentioned Toshiba fluorescent Sunlamp FL20SE.2Irradiated. As a control, instead of the XPA gene-introducing HVJ-liposomes, several control injection compositions using pCAGGS or pcDNA3-encapsulating HVJ-liposomes not containing the XPA gene-encoding nucleic acid were placed on the back of XPA model mice. Subcutaneous injection or intradermal injection was performed, and the same operation was carried out.
[0050]
(3) Detection of irregular DNA synthesis
The UVB irradiation site in the mouse of (1) or (2) above is sandwiched with tongue forceps and methylated.Three0.5 ml of physiological saline solution containing H-dThd (100 μCi / ml) was injected subcutaneously into the irradiated site. After the mouse was placed in an incubator at 35 ° C. for 60 minutes, the tongue forceps were removed. Further, after 3 hours, the mice were sacrificed.
[0051]
UVB irradiated skin (4.5cm2) And the excised skin was fixed overnight with a 10% neutral formalin solution. The fixed skin was embedded in paraffin, the paraffin-embedded sample was sliced into a thickness of 4 to 5 μm, the obtained sample was deparaffinized, and washed with 5% cooled TCA. Subsequently, the obtained sample was immersed in an emulsion (photographic emulsion) containing silver particles and stored at 4 ° C. in a dark room.
[0052]
One week later, the sample was developed, fixed, washed with water, and Giemsa dyed. About the sample after dyeing | staining, the number of the blackening particle | grains on a cell was counted under the microscope.
[0053]
As a result, when the UDS in the epidermal cells was measured in the mouse of (1), the number of darkening particles (grain number) of most cells was 0 in the skin application group of the control gene introduction composition. On the other hand, in the skin application group of the gene introduction composition, it was found that many cells having 10 to 20 grains per nucleus were observed throughout the skin, and the repair ability was recovered. That is, it was surprisingly shown that the nucleic acid to be introduced was introduced into the cell from the skin. It was also found that the gene in the nucleic acid to be introduced is expressed throughout the skin.
[0054]
On the other hand, in the mouse of (2), UDS in epidermal cells was measured. In the control injection composition administration group, the number of blackened particles (number of grains) of most cells was 0. In the injectable composition administration group, many cells having 10 to 20 grains per nucleus were observed, and it was found that the repair ability was recovered. However, in the injection composition administration group of (2), recovery of the repair ability was only observed locally around the injection site.
[0055]
(4) Morphological change of UVB irradiation part
The skin in each mouse of (1) or (2) was excised to obtain each skin piece.
[0056]
Each obtained skin piece was fixed with a 10% neutral formalin solution. The obtained sample was stained with hematoxylin and eosin (HE) to obtain a HE-stained specimen. The morphology of the HE-stained specimen was observed, and the difference between the mice (1) and (2) was determined for sunburn cells that had undergone nuclear enrichment and epidermal necrosis. Note that the observation of the sunburn cells was performed using the ratio of the number of sunburn cells to the total number of epidermal cells in the section as an index. Moreover, the skin piece of each mouse | mouth of said (1) and (2) which introduce | transduced pcHA-XPA was frozen, HA-tag was dye | stained, and the localization of the introduce | transduced gene was observed by the staining intensity | strength.
[0057]
As a result, it was revealed from the observation results of the HE-stained specimen that the skin-stained cells and sunburn cells were suppressed in the HE-stained specimen 24 hours after UV irradiation.
[0058]
Example 2 Preparation of a composition for gene transfer
(1) Preparation of nucleic acid for introduction
A human XPA gene (gene bank accession number: D14533; provided by Dr. Kayo Tanaka) is incorporated into pCAGGS (provided by Dr. Kajiro Tanaka) having a cytomegalovirus enhancer and a β-actin promoter. -Build XPA. Further, pcHA-XPA is constructed by incorporating the human XPA gene into the EcoRI recognition site of pcDNA3 (manufactured by InVitrogen) and adding a DNA encoding the hemagglutinin epitope as a tag.
[0059]
(2) Preparation of sodium hyaluronate solution
In the same manner as in Example 2 (2), sodium hyaluronate was swollen to a concentration of 5% by weight in 100 ml of Dulbecco's PBS (-) solution to give a viscosity of 2.005 Pa · s (Example 1). 5% by weight sodium hyaluronate solution (pH 7.4) is obtained under the same conditions using the viscometer used in The Dulbecco PBS (-) solution is prepared by, for example, dissolving 9.6 g of Dulbecco PBS (-) powder manufactured by Wako Pure Chemical Industries, Ltd. in distilled water to adjust the volume to 1 liter, It is obtained by autoclaving at 121 ° C. for 15 minutes.
[0060]
(3) Preparation of a composition for gene transfer
300 μl (50 μg DNA) of the nucleic acid for introduction obtained in (1) above and 75 μl of the 5 wt% sodium hyaluronate solution obtained in (2) are mixed to obtain a composition for gene introduction. The concentration of hyaluronic acid in the gene introduction composition is 1% by weight.
[0061]
Test Example 2 Effect of introduction of XPA gene into XPA mouse
(1) Skin application group of the composition for gene transfer
The composition for gene transfer obtained in Example 2 was applied to the back of an XPA model mouse in the same manner as in (1) of Test Example 1, and UVB was applied to the back at 4 kJ / m.2Irradiate. As a control, instead of the gene introduction composition, a control gene introduction composition using pCAGGS or pcDNA3 not containing a nucleic acid encoding the XPA gene is applied, and the same operation is performed thereafter.
[0062]
(2) Detection of irregular DNA synthesis
In the same manner as in Test Example 1 (3), UDS in epidermal cells was measured for UVB irradiated sites in mice and evaluated by recovery of DNA repair ability.
[0063]
(3) Morphological change of UVB irradiation part
The skin in the mouse of (1) above is excised to obtain each skin piece, and a HE-stained specimen is obtained from the skin piece. In the same manner as in Test Example 1 (4), the HE-stained specimen is observed for morphology, and the formation of epidermal injury and the suppression of sunburn cell formation are evaluated.
[0064]
【The invention's effect】
According to the composition for introducing a target substance of the present invention, it is excellent in that the target substance can be efficiently introduced in the treatment of a wide range of diseases such as skin diseases, the improvement of symptoms, and the study of the mechanism of the disease. There is an effect. Moreover, according to the wide range gene introduction method of the present invention, there is an excellent effect that a gene can be easily and efficiently introduced into a wide range of introduction target sites.

Claims (4)

)導入対象の核酸若しくは該核酸の誘導体を保持したHVJ−リポソームからなる対象物質と、
b)増粘剤、ゲル化剤及びゲルからなる群より選ばれた少なくとも1種を含有し、かつ該対象物質を皮膚上に保持しうる貯留性を有する生体適合性組成物と
を含有してなる、皮膚及び/又は粘膜塗布用対象物質導入用組成物であって、増粘剤、ゲル化剤及びゲルからなる群より選ばれた少なくとも1種がヒアルロン酸又はその塩であり、生体適合性組成物が少なくとも0.5Pa・sの粘度を有するゲル状組成物である、皮膚及び/又は粘膜塗布用対象物質導入用組成物。
and the target material comprising HVJ- liposomes retain a) introducing target nucleic acids or derivatives of the nucleic acid,
b) containing at least one selected from the group consisting of a thickener, a gelling agent and a gel, and a biocompatible composition having a storage property capable of retaining the target substance on the skin. A composition for introducing a target substance for application to the skin and / or mucous membrane, wherein at least one selected from the group consisting of a thickener, a gelling agent and a gel is hyaluronic acid or a salt thereof, and is biocompatible A composition for introducing a target substance for application to skin and / or mucous membrane, wherein the composition is a gel composition having a viscosity of at least 0.5 Pa · s.
生体適合性組成物が、pH6〜9.0である、請求項1記載の皮膚及び/又は粘膜塗布用対象物質導入用組成物。  The composition for introducing a target substance for application to skin and / or mucosa according to claim 1, wherein the biocompatible composition has a pH of 6 to 9.0. 核酸若しくは該核酸の誘導体が、DNA、RNA、ペプチド核酸及びヌクレオチドアナログ含有核酸からなる群より選ばれた1種である、請求項1又は2記載の皮膚及び/又は粘膜塗布用対象物質導入用組成物。The composition for introducing a target substance for skin and / or mucosa application according to claim 1 or 2 , wherein the nucleic acid or derivative of the nucleic acid is one selected from the group consisting of DNA, RNA, peptide nucleic acid and nucleotide analog-containing nucleic acid. object. 請求項記載の皮膚及び/又は粘膜塗布用対象物質導入用組成物をヒトを除く動物の皮膚及び/又は粘膜に塗布し、それにより、導入対象の遺伝子を含有した核酸若しくは該核酸の誘導体を細胞に導入することを特徴とする、遺伝子導入方法。The composition for introducing a target substance for skin and / or mucosa application according to claim 3 is applied to the skin and / or mucous membrane of an animal other than a human, whereby a nucleic acid containing a gene to be introduced or a derivative of the nucleic acid is applied. A gene introduction method comprising introducing into a cell.
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