JP4893942B2 - 地震による電柱折損数の推定方法及びこれを用いた停電軒数の推定方法 - Google Patents

地震による電柱折損数の推定方法及びこれを用いた停電軒数の推定方法 Download PDF

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本発明は、地震発生時に、電柱や変圧器などの配電設備の損壊によって引き起こされる停電被害を精度よく予測するための地震による電柱折損数の推定方法及びこれを用いた停電軒数の推定方法に関する。
従来より、地震発生時に、配電設備の損壊によって引き起こされる停電被害の予測が行われている。予め、地震発生時の停電被害の予測をしておくことは、ライフラインの一つである電気の復旧のための人員の配置や設備の備えなど、復旧計画の立案を容易にし、電気の早期復旧に繋がるため、大変重要である。
従来の停電被害の予測方法は、例えば阪神・淡路大震災など、過去の地震の被害調査から、被災地域に設置していた電柱の設置数(以下「電柱基数」という)に対して、地震により被害を受けた電柱の数の割合を被害係数として震度階ごとに求めておき、その被害係数を被害予測を行う対象地域の電柱基数に乗ずることにより、震度階ごとの電柱の被害数を予測するものであった。
具体的には、電柱の被害原因を、地震動の揺れによる折損、建物の倒壊に伴う折損、火災による焼損及び折損以外の傾斜、ひび割れ、沈下などその他損壊に分類し、予め過去の地震の被害調査から、それぞれの被害原因について前記被害係数を求めておき、この被害係数を被害予測の対象となる対象地域の電柱基数に乗じて、電柱の被害予測の結果から、電力会社の営業所単位など広範な地域の停電被害の程度を予測していた。
このような従来の停電被害の予測方法では、(1)過去の地震の被害統計値をそのまま他の対象地域に適用するため地域間の条件の相違による誤差が生じること、(2)震度階ごとに算出した前記被害係数を用いて予測しているため、同一震度階での地震動の規模による差が反映されないこと、(3)予測地域の単位が広域であるため、予測結果の有効活用が図れていなかったこと、などが問題点として挙げられる。
ところで、上述した過去の地震被害の調査では、地震による電柱被害の原因は、建物の倒壊に伴う2次的な被害が大多数を占め、地震動の揺れによる折損や火災による焼損などは比較的少ない現状が明らかとなっている(約82%)。したがって、この点を考慮して、2次的な被害の予測精度の向上が図れれば、全体の被害予測の精度が飛躍的に向上できるようになるものと期待できる。
ここで、上記問題点についてさらに詳しく検討すると、上記(1)の問題点に対しては、被害予測を行う対象地域の地盤性状などを考慮して地震動による建物の被害状況を予測することにより解決が図られ、上記(2)の問題点に対しては、震度階によらずに、地震の強さを基準とした被害を予測することにより解決が図られるものと考えられる。
このような課題解決のための一助として、下記特許文献1が挙げられる。下記特許文献1では、過去の地震の記録に基づき、地震の発生源である震源断層から対象地点までの距離と地震の規模を表すマグニチュードとから前記対象地点での地震動を表す加速度応答スペクトルを推定計算する加速度応答スペクトル推定式を求めておき、地震の伝播経路を深層に位置する工学的基盤とその工学的基盤上に位置する表層地盤とに区分し、前記加速度応答スペクトル推定式により前記工学的基盤上の対象地点の加速度応答スペクトルを推定し、この加速度応答スペクトルに前記表層地盤の増幅特性を掛け合わせることにより、前記工学的基盤上の対象地点の真上に位置する表層地盤上の対象地点の加速度応答スペクトルを推定し、この加速度応答スペクトルから最大速度を求め、この最大速度を被害推定の指標とする地震動の強さ推定方法が記載されている。
さらに、下記非特許文献1には、阪神・淡路大震災で被害を受けたある地域の低層独立住宅の被害関数として、地表の最大速度と建物の被害率(全壊または大破、中程度の損傷以上、軽微な損傷以上に分類)との関係に相関性あることが記載されている。
特開2002−168964公報 長谷川,翠川,松岡,「地域メッシュ統計を利用した広域での木造建築物群の震害予測」,日本建築学会構造系論文集第505号,P53-59,1998年3月
すなわち、上記特許文献1から、対象地域の地盤性状などを考慮した地震波の地表面最大速度を算出し、前記非特許文献1から、前記地表面最大速度に基づいて対象地域の地震により全壊した建物の割合(以下「建物全壊率」という)を推定することが可能となる。
したがって、地表面最大速度と建物全壊率との関係をさらに一般化すべく多数のデータの蓄積から明らかにするとともに、建物の全壊に伴う2次的な電柱被害の状況を精度よく把握するために、建物の被害と電柱の被害との関係を明らかにすることができれば、全体の予測精度の向上が図れるものと考えられる。
そこで、本発明の主たる課題は、予め地震発生時の停電被害の状況を精度よく推定することによって、復旧のための人員の配置や設備の備えなど、復旧計画の立案を容易にし、電気の早期復旧に資することを目的として、対象地域をメッシュ状に細分化してメッシュ単位ごとに被害予測を行うとともに、対象地域の地盤条件を考慮した建物被害の予測から、2次的な電柱折損数を精度よく推定し、かつこの電柱の折損などに伴う停電軒数を精度よく推定する方法を提供することにある。
前記課題を解決するために請求項1に係る本発明として、対象地域をメッシュ状に細分化して、メッシュ単位ごとに、地震動によって折損する電柱の1次被害折損数と、地震による建物の全壊に伴って折損する電柱の2次被害折損数とを求め、前記1次被害折損数と2次被害折損数の和である電柱折損数を推定するための地震による電柱折損数の推定方法であって、
予め、過去の地震の被害調査に基づき、地震動の強さを表す地表面最大速度と地震により全壊した建物の割合である建物全壊率との相関関係を求めておくとともに、前記建物全壊率と折損被害のあった電柱の割合である電柱折損率との相関関係を求めておき、
前記2次被害折損数は、地震動による地表の加速度応答スペクトルから地表面最大速度を算出し、この地表面最大速度に対する建物全壊率を前記地表面最大速度と建物全壊率との相関関係から求め、この建物全壊率に対する電柱折損率を前記建物全壊率と電柱折損率との相関関係から求め、メッシュ内に設置してある電柱の数を電柱基数として、次式(1)によって推定することを特徴とする地震による電柱折損数の推定方法。
Figure 0004893942
上記請求項1記載の本発明では、前述の通り、地震による電柱の折損被害は、2次被害による折損が大多数を占めるため、この2次被害折損数を精度よく推定することを目的としてなされたものである。すなわち、予め、過去の地震の被害調査に基づき、地震動の強さを表す地表面最大速度と地震により全壊した建物の割合である建物全壊率との相関関係を求めておくとともに、前記建物全壊率と折損被害のあった電柱の割合である電柱折損率との相関関係を求めておき、2次被害折損数を、地震動による地表の加速度応答スペクトルから地表面最大速度を算出し、この地表面最大速度に対する建物全壊率を前記地表面最大速度と建物全壊率との相関関係から求め、この建物全壊率に対する電柱折損率を前記建物全壊率と電柱折損率との相関関係から求め、前式(1)から推定することにより、震度階によらず、地表面最大速度に対応した電柱の折損被害が精度よく推定できるようになる。
また、前記電柱折損数は、対象地域をメッシュ状に細分化した各メッシュ単位ごとに計算できるので、対象地域の折損被害の分布が地図上に一目で把握できるようになる。
請求項2に係る本発明として、前記1次被害折損数は、予め、過去の地震の被害調査に基づき、震度階ごとに、折損被害のあった電柱の割合である地震動による電柱折損率を求めておき、前記地震動による電柱折損率に前記電柱基数を乗じて算出する請求項1記載の電柱折損数の推定方法。が提供される。
上記請求項2記載の本発明は、前記1次被害折損数を推定するためのものであり、前述の通り、1次被害折損数は2次被害折損数と比較するとその割合が少ないため、震度階に基づく電柱折損率から簡便に計算するようにしたものである。
請求項3に係る本発明として、地震によって停電被害を受ける対象地域の停電軒数を推定するための地震による停電軒数の推定方法であって、
停電被害の原因を、電柱が折損することによる停電と、建物の全壊に伴って地中設備の路上設置機器が損壊することによる停電と、建物が焼失することによる停電とに分類し、
前記電柱折損による停電軒数は、前記請求項1、2いずれかに記載の地震による電柱折損数の推定方法を用いて電柱折損数を推定した後、メッシュ単位ごとに、前記電柱折損数に電柱1基当たりの折損被害により停電する停電軒数比を乗じて、メッシュ単位ごとの電柱折損による停電軒数を算出し、対象地域全体で合計することによって推定し、
前記地中設備の損壊による停電軒数は、前記建物全壊率を対象地域全体で平均した平均建物全壊率に、建物の倒壊によって地中設備の路上設置機器が損壊する確率である損壊係数を乗じて損壊率を算出し、この損壊率に地中設備が配電する世帯数である地中供給電灯軒数を乗じることによって推定し、
前記建物焼失による停電軒数は、メッシュ単位ごとに、前記建物全壊率に基づいて地震発生の季節や時刻を考慮した出火件数を予測し、消火活動などによって消火しきれなかった各メッシュ内の焼失建物の割合である建物焼失率に、各メッシュ内の前記電灯軒数を乗じて、メッシュ単位ごとの建物焼失による停電軒数を算出し、対象地域全体で合計することによって推定し、
これら推定した前記電柱折損による停電軒数、地中設備の損壊による停電軒数及び建物焼失による停電軒数を合計することによって地震による停電軒数を求めることを特徴とする地震による停電軒数の推定方法が提供される。
上記請求項3記載の本発明は、地震によって、上記請求項1,2いずれかに記載の電柱の折損による停電の他、地中設備の損壊による停電及び建物焼失による停電の軒数を推定するためのものである。このように、予め地震発生時の停電軒数を把握することによって、復旧のための人員の配置や設備の備えなど、復旧計画の立案が容易になり、電気の早期復旧に資することができる。
以上詳説のとおり本発明によれば、対象地域をメッシュ状に細分化してメッシュ単位ごとに被害予測ができるとともに、対象地域の地盤条件を考慮した建物被害の予測から、2次的な電柱折損数が精度よく推定でき、かつこの電柱の折損などに伴う停電軒数が精度よく推定できることにより、地震発生時に復旧計画の立案が容易になり、電気の早期復旧が実現できる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳述する。
〔電柱折損数の推定方法〕
図1に基づいて地震による電柱折損数の推定方法について説明する。先ず、基礎データの作成として、被害予測を行う対象地域をメッシュ状に細分化して、メッシュ単位ごとに、図2に示されるように、各種番号、位置情報、メッシュ内の電気の契約世帯数(以下「電灯軒数」という)及びメッシュ内の電柱基数などをデータベース化しておく。ここで、メッシュ単位は、細かいほどより高精度な被害予測が可能となるが、作業手間や計算量などを考慮して500m×500m程度が好ましい。
本電柱折損数の推定方法は、前記メッシュ単位ごとに、地震動によって折損する電柱の1次被害折損数と、地震による建物の全壊に伴って折損する電柱の2次被害折損数とを求め、前記1次被害折損数と2次被害折損数の和である電柱折損数を推定するものである。
前記1次被害折損数の算出方法について説明する。1次被害折損数の算出では、図3に示されるように、予め、過去の地震の被害調査に基づき、震度階ごとに、地震動によって折損した電柱の数が全体の電柱基数に占める割合である地震動による電柱折損率を求めておく。そして、1次被害折損数=電柱折損率の震度階平均値×電柱基数により震度階ごとの1次被害折損数を算出する。
次に、前記2次被害折損数の算出方法について説明する。2次被害折損数の算出では、予め、過去の地震の被害調査に基づき、図4に示されるように、地震動の強さを表す地表面最大速度と建物全壊率との相関関係を求めておく。なお、参考として図4中に、従来の震度階(震度5、6、7)ごとの建物全壊率の平均値を示すと、従来の震度階に基づく建物全壊率の推定方法では、同一の震度階であっても建物全壊率に大きな幅があるため、電柱折損数の推定結果にも大きく影響していた。これに対し、本方法では、前述の通り、地表面最大速度に基づく建物全壊率を図4の相関関係から求めているため、電柱折損数の推定を精度よく行うことができるようになる。
また、予め、過去の地震の被害調査に基づき、図5に示されるように、建物全壊率と地震により折損被害のあった電柱の割合である電柱折損率との相関関係を求めておく。同図に示されるように、建物全壊率と電柱折損率との間には、一定の相関性を有し、その相関式は、図示例では、電柱折損率=0.17154×建物全壊率という直線の近似式で表すことができる。
そして、2次被害折損数の算出では、図1に示されるように、地震動による地表の加速度応答スペクトルから地表面最大速度を算出し、この地表面最大速度に対する建物全壊率を、図4に示される地表面最大速度と建物全壊率との相関関係から求め、この求めた建物全壊率に対する電柱折損率を、図5に示される建物全壊率と電柱折損率との相関関係から求める。そして、次式(1)から、2次被害折損数を推定する。
Figure 0004893942
前記地表面最大速度の算出方法は、前述した特許文献1記載の方法が好適に使用できる。具体的には、先ず、震源断層の設定のステップで、震源断層Δ及びマグニチュードMを設定する。オペレータが所望の地震名を選択することにより、または選択した地震の設定を変更することにより震源断層Δ及びマグニチュードMが設定される。
次に、工学的基盤上の応答スペクトルの計算ステップで、加速度応答スペクトル推定式SaB(T)=F(M,H,R)に、マグニチュードM及び震源断層パラメータから求めたH,Rを代入し、加速度応答スペクトルSaBを計算する。
次に、地表の応答スペクトルの計算ステップで、加速度応答スペクトルSaBに表層地盤の増幅特性AMPを掛け合わせて、表面の加速度応答スペクトルSaS(T)を計算する。
その後、加速度応答スペクトルSaS(T)を各種の地震動強さのパラメータに変換することになる。地表面最大速度PGVの計算ステップで、下式(2)の推定式より、加速度応答スペクトルSaS(T)の各周期成分から最大速度PGVを求める。
Figure 0004893942
以上のようにして1次被害折損数及び2次被害折損数を求めた後、前記1次被害折損数と2次被害折損数とを足し合わせて、メッシュ単位ごとの電柱折損数を推定する。このようにして推定した電柱折損数は、図6に示されるように、地図上のメッシュ単位ごとに、電柱折損数に応じて段階的な色分けなどをすることによって、対象地域の電柱折損数の被害分布を明確に把握することができるようになる。
〔停電軒数の推定方法〕
続いて、対象地域の地震によって停電被害を受ける世帯数である停電軒数の推定方法について、図7に基づいて詳述する。
地震発生時に、停電が起こる原因は、(1)電柱が折損することによる電柱折損による停電、(2)建物の全壊に伴って地中設備の路上設置機器が損壊することによる地中設備の損壊による停電、(3)建物が焼失することによる建物焼失による停電の3要因が考えられる。本発明では、これら(1)〜(3)の各停電原因による停電軒数を、対象地域全体について求め、これらの各停電原因による停電軒数を合計することによって、対象地域全体の停電軒数を推定するものである。以下その推定方法について詳述する。
(電柱折損による停電軒数の推定方法)
電柱折損による停電軒数は、前述した電柱折損数の推定方法によって電柱折損数を推定した後、この電柱折損数に、電柱1基当たりの回線数や配電線数など各地域での使用形態の差異を考慮した補正を行うための電柱1基当たりの折損被害により停電する軒数である停電軒数比を乗じることによって、メッシュ単位ごとの電柱折損による停電軒数を推定し、対象地域全体で合計することによって計算する。
前記停電軒数比の具体的な算出過程は、前記電柱折損数から下式(3)により停電回線数を算出する。
Figure 0004893942
前式により算出した停電回線数から、下式(4)により停電軒数を算出することができる。
Figure 0004893942
上記計算式(4)の内、「停電回線比×配電線係数×電灯軒数/配電線数」の部分を「電柱1基当たりの折損被害により停電する停電軒数比」と定義すれば、上式(4)は下式(5)に変形することができる。この場合は、各メッシュ毎に、電柱1基当たりの折損被害により停電する停電軒数比を整理しておくことにより、前記停電軒数比(定数)を電柱折損数に乗算することにより、直ちに停電軒数を求めることが可能となる。
Figure 0004893942
(地中設備の損壊による停電軒数の推定方法)
本推定では、建物が倒壊することにより、回路開閉器や引込開閉器など、地中設備の路上設置機器が損壊し、停電が生じる停電軒数を推定するものである。
地中設備の損壊による停電軒数は、メッシュ単位ごとの前記建物全壊率を対象地域全体で平均した平均建物全壊率を算出した後、建物の倒壊によって地中設備の路上設置機器が損壊する確率である損壊係数を下式(6)により算出し、下式(7)により停電軒数を算出する。
Figure 0004893942
Figure 0004893942
なお、前記損壊係数は、対象地域ごとに任意に設定することが可能であるが、例えば、1台の変圧器が供給する電灯軒数(20軒)の逆数(1/20)の10%である0.005程度とすることができる。また、前記地中供給電灯軒数とは、地中設備が配電する世帯数のことである。
(建物焼失による停電軒数の推定方法)
本推定では、建物自体が焼失することによって停電が生じる停電軒数を推定するものである。
建物焼失による停電軒数は、メッシュ単位ごとに、前記建物全壊率に基づいて地震発生の季節や時刻を考慮した出火件数を予測し、消火活動などによって消火しきれなかった各メッシュ内の焼失建物の割合である建物焼失率を算出した後、下式(8)の計算式から各メッシュごとの停電軒数を推定し、対象地域全体で合計することによって計算する。
Figure 0004893942
地震による電柱折損数の推定方法を示す流れ図である。 データベースシートの作成例である。 震度階ごとの地震動による電柱折損率を示す表である。 地表面最大速度と建物全壊率との関係を示すグラフである。 建物全壊率と電柱折損率との関係を示すグラフである。 メッシュ単位ごとの電柱折損数の分布を示す地図である。 地震による停電軒数の推定方法を示す流れ図である。

Claims (3)

  1. 対象地域をメッシュ状に細分化して、メッシュ単位ごとに、地震動によって折損する電柱の1次被害折損数と、地震による建物の全壊に伴って折損する電柱の2次被害折損数とを求め、前記1次被害折損数と2次被害折損数の和である電柱折損数を推定するための地震による電柱折損数の推定方法であって、
    予め、過去の地震の被害調査に基づき、地震動の強さを表す地表面最大速度と地震により全壊した建物の割合である建物全壊率との相関関係を求めておくとともに、前記建物全壊率と折損被害のあった電柱の割合である電柱折損率との相関関係を求めておき、
    前記2次被害折損数は、地震動による地表の加速度応答スペクトルから地表面最大速度を算出し、この地表面最大速度に対する建物全壊率を前記地表面最大速度と建物全壊率との相関関係から求め、この建物全壊率に対する電柱折損率を前記建物全壊率と電柱折損率との相関関係から求め、メッシュ内に設置してある電柱の数を電柱基数として、次式(1)によって推定することを特徴とする地震による電柱折損数の推定方法。
    Figure 0004893942
  2. 前記1次被害折損数は、予め、過去の地震の被害調査に基づき、震度階ごとに、折損被害のあった電柱の割合である地震動による電柱折損率を求めておき、前記地震動による電柱折損率に前記電柱基数を乗じて算出する請求項1記載の電柱折損数の推定方法。
  3. 地震によって停電被害を受ける対象地域の停電軒数を推定するための地震による停電軒数の推定方法であって、
    停電被害の原因を、電柱が折損することによる停電と、建物の全壊に伴って地中設備の路上設置機器が損壊することによる停電と、建物が焼失することによる停電とに分類し、
    前記電柱折損による停電軒数は、前記請求項1、2いずれかに記載の地震による電柱折損数の推定方法を用いて電柱折損数を推定した後、メッシュ単位ごとに、前記電柱折損数に電柱1基当たりの折損被害により停電する停電軒数比を乗じて、メッシュ単位ごとの電柱折損による停電軒数を算出し、対象地域全体で合計することによって推定し、
    前記地中設備の損壊による停電軒数は、前記建物全壊率を対象地域全体で平均した平均建物全壊率に、建物の倒壊によって地中設備の路上設置機器が損壊する確率である損壊係数を乗じて損壊率を算出し、この損壊率に地中設備が配電する世帯数である地中供給電灯軒数を乗じることによって推定し、
    前記建物焼失による停電軒数は、メッシュ単位ごとに、前記建物全壊率に基づいて地震発生の季節や時刻を考慮した出火件数を予測し、消火活動などによって消火しきれなかった各メッシュ内の焼失建物の割合である建物焼失率に、各メッシュ内の前記電灯軒数を乗じて、メッシュ単位ごとの建物焼失による停電軒数を算出し、対象地域全体で合計することによって推定し、
    これら推定した前記電柱折損による停電軒数、地中設備の損壊による停電軒数及び建物焼失による停電軒数を合計することによって地震による停電軒数を求めることを特徴とする地震による停電軒数の推定方法。
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