JP4891721B2 - 超音波診断装置 - Google Patents

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Description

本発明は、超音波診断装置に関し、特に、対象領域の大きさに関する物理量を算出する超音波診断装置に関する。
超音波診断装置を利用することにより、例えば心臓内部(心腔)などの対象領域に関する様々な診断情報を取得することができる。診断情報の代表的な例として、心腔などの体積(容積)や断面積といった大きさに関する物理量を挙げることができる。例えば、超音波診断装置によって心腔の体積を計測する手法として、心臓を含む空間内に超音波を送受波し、これにより得られたエコーデータに基づいて心腔部分のみを抽出し、その体積を算出する手法が知られている。
特許文献1には、1フレーム内のエコーデータから対象領域の断面積を求め、その断面積から近似的に対象領域の体積を算出する手法が開示されている。また、特許文献2には、三次元空間を構成する複数のボクセルから、対象領域内の複数のボクセルを抽出し、抽出した対象領域内のボクセルの個数と1ボクセル分の体積とを乗じることにより、対象領域の正確な体積を演算する技術が開示されている。
特開平4−282144号公報 特許第2895414号公報
上記特許文献2に記載された技術により、三次元空間を構成する複数のボクセルから対象領域の正確な体積を演算することが可能になる。特許文献2に記載された技術によれば、例えば、三次元直交座標系におけるボクセルデータから正確な体積を容易に演算することができる。
本発明は、特許文献2に記載された画期的な技術をさらに改良する過程において成されたものであり、その目的は、対象領域の大きさに関する物理量をさらに正確に算出する技術を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の好適な態様である超音波診断装置は、対象領域を含む診断領域内に超音波を送受波してエコー信号を取得する送受波部と、診断領域を構成する複数のサンプル点のうちから対象領域に含まれる複数のサンプル点をエコー信号に基づいて抽出する対象領域抽出部と、対象領域に含まれる複数のサンプル点の各々の大きさに基づいて対象領域の大きさに関する物理量を算出する物理量演算部と、対象領域を取り囲む周辺領域のエコー信号と対象領域のエコー信号との比較から判断される対象領域の種別に応じて、対象領域のエッジに対応したサンプル点に関する大きさの補正量を求める補正量演算部と、を有することを特徴とする。
上記態様において、診断領域は、三次元空間でもよいし二次元平面でもよい。診断領域が三次元空間であれば、大きさに関する物理量として、例えば、対象領域の体積が求められる。診断領域が二次元平面であれば、大きさに関する物理量として、例えば、対象領域の面積やその面積から推定される体積が求められる。また、上記態様におけるサンプル点は、診断領域を構成する構成単位(単位領域、単位空間)の概念を含んでいる。さらに、対象領域の種別とは、例えば、対象領域が比較的暗い(小さい)エコー値で構成されるHypoエコーと、対象領域が比較的明るい(大きい)エコー値で構成されるHyperエコーの二種類である。
上記態様によれば、対象領域の種別に応じて補正量が求められるため、対象領域の大きさに関する物理量をさらに正確に算出することが可能になる。例えば、対象領域がHypoエコーの場合には対象領域の体積が過小評価されることを回避でき、対象領域がHyperエコーの場合には対象領域の体積が過大評価されることを回避でき、これにより、さらに正確に対象領域の体積を求めることが可能になる。
望ましい態様において、前記補正量演算部は、対象領域に対するエッジの向きに応じて前記補正量を求めることを特徴とする。対象領域に対するエッジの向きとは、例えば、超音波ビームが電子走査される走査面内において、対象領域の右側に位置する右向きエッジや対象領域の左側に位置する左向きエッジを意味している。
また、上記目的を達成するために、本発明の好適な態様である超音波診断装置は、対象領域を含む三次元空間内に超音波ビームを走査してエコー信号を取得する送受波部と、三次元空間を構成する複数のサンプル点のうちから対象領域に含まれる複数のサンプル点をエコー信号に基づいて抽出する対象領域抽出部と、対象領域に含まれる複数のサンプル点の各々の体積に基づいて対象領域の体積を算出する体積演算部と、対象領域を取り囲む周辺領域のエコー信号と対象領域のエコー信号との比較から判断される対象領域の種別と、対象領域に対するエッジの向きと、超音波ビームの走査方向と、に応じて、対象領域のエッジに対応したサンプル点に関する体積の補正量を求める補正量演算部と、を有することを特徴とする。
望ましい態様において、前記体積演算部は、超音波ビームの深さrとフレーム内における超音波ビームの角度θと三次元空間内におけるフレームの角度φとによるrθφ極座標系において、フレーム内の超音波ビームの走査原点と三次元空間内のフレームの回転軸とのずれを距離aとして、微小体積dv=dr×r・dθ×(r・cosθ−a)・dφを積分することにより、前記各サンプル点の体積を算出し、前記補正量演算部は、対象領域の種別と対象領域に対するエッジの向きとに応じて設定される積分範囲で前記微小体積dvを積分することにより、フレーム内における超音波ビームの角度θの方向に対応した補正量を求めることを特徴とする。
望ましい態様において、前記補正量演算部は、前記微小体積dvの積分結果に含まれる角度φの成分を補正することにより、三次元空間内におけるフレームの角度φの方向に対応した補正量を求めることを特徴とする。
本発明により、対象領域の大きさに関する物理量をさらに正確に算出することが可能になる。
以下、図面を利用して本発明の好適な実施形態を説明する。
図1には、本発明に係る超音波診断装置の好適な実施形態が示されており、図1はその全体構成を示す機能ブロック図である。
3Dプローブ10は三次元エコーデータ取得用の超音波探触子であり、この3Dプローブ10は、例えば患者体表に当接してあるいは体腔内に挿入して用いられる。3Dプローブ10は、電子走査により二次元の走査面を形成する1Dアレイ振動子を機械走査することで、三次元空間内に超音波を走査する。なお、3Dプローブ10は、振動子が二次元配列された2Dアレイ振動子を電子走査することで三次元空間内に超音波を走査するものでもよい。
送受信部12は、3Dプローブ10を制御して、対象領域を含む三次元空間内に超音波を送受波する。つまり、送受信部12は送信ビームフォーマおよび受信ビームフォーマとして機能し、超音波ビームごとに得られるビームに沿った複数のサンプル点のエコーデータ(ラインデータ)を取得して三次元ラインデータメモリ14へ記憶する。
三次元ラインデータメモリ14内において、各ラインデータ(エコーデータ)は三次元空間内の座標値に対応したアドレスに記録されている。三次元空間内の座標は、超音波ビームのセクタ走査方式に適したrθφ極座標系の座標値である。
対象領域抽出部16は、三次元ラインデータ内から対象領域に含まれるサンプル点を抽出する。例えば、各サンプル点のエコーデータが二値化処理され、各サンプル点が対象領域を取り囲む周辺領域と対象領域とに分別され、対象領域に含まれるサンプル点が抽出される。
セレクタ18は、送受信部12から出力されるラインデータと、対象領域抽出部16において対象領域が抽出されたラインデータを、選択的に変換部20へ出力する。
変換部20は、ラインデータをrθφ極座標系からxyz直交座標系へ変換する。また、必要に応じて二次元表示のための画像処理、例えば、特開平10−33538号公報に詳述されるボリュームレンダリング法を利用した画像処理を実行して表示画像を形成する。また、三次元の診断領域内の任意の断面画像を形成してもよい。
変換部20において形成された画像はモニタ22に表示される。つまり、セレクタ18において送受信部12から出力されるラインデータが選択されていれば、送受信によって得られる元のデータに対応した画像が表示され、一方、セレクタ18において対象領域抽出部16から出力されるラインデータが選択されていれば、対象領域が抽出された画像が表示される。
本実施形態では、対象領域抽出部16で対象領域が抽出されると、その抽出結果を基に、体積値演算部24において対象領域の体積がrθφ極座標系で演算される。そこで、図2から図4を利用して、本実施形態における体積演算の原理について説明する。
図2は、三次元極座標系における座標とその座標の微小体積を説明するための図である。図2(A)に示すように、超音波ビームの走査原点(プローブ座標原点)Oから距離rの点Pにおいて、超音波の送波方向(深さ方向)にdr、ビーム走査方向にdθだけ変化させた場合にできる領域PQRSの面積dsは、drおよびdθが微小な場合はds=dr×r・dθで表される。さらに、図2(B)に示すように、座標軸xを中心軸としてdφm回転させた場合(フレームの回転に相当)、中心軸であるx軸からの距離はr・cosθであるので、図2(B)の微小体積dvは、dv=dr×r・dθ×r・cosθ・dφmとなる。このように、微小体積は距離rとビーム走査方向θなどに依存する。なお、ビーム走査方向の変化分であるdθはビームの間隔(ライン間隔)に相当し、フレームの回転方向の変化分であるdφmはフレーム間隔に相当する。
図2においては、フレームの回転軸であるx軸上に、超音波ビームの走査原点(プローブ座標原点)Oが存在していた。しかし、超音波ビームの走査原点とフレームの回転軸は一致しない場合も考えられる。一般に、腹部用プローブなどは電子方向の曲率半径とメカ方向の曲率半径が一致しないため、超音波ビームの走査原点とフレームの回転軸が一致しない場合が少なくない。本実施形態では、超音波ビームの走査原点とフレームの回転軸が一致しない場合を考慮して、以下に説明するように微小体積が求められる。
図3は、超音波ビームの走査原点とフレームの回転軸が一致しない場合の微小体積を説明するための図である。図3では、超音波ビームの走査原点Oとフレームの回転軸であるx軸が互いにずれている。走査原点Oとx軸との距離はaである。この場合、点Pのx軸からの距離は、(r・cosθ−a)であるので、微小体積dvは、dv=dr×r・dθ×(r・cosθ−a)・dφmとなる。
このように、三次元極座標系における微小体積、つまり、超音波ラインデータ上の各サンプル点の微小体積は、座標r,θ、距離(電子走査とメカ走査の曲率半径のずれ)a、ライン間隔dθ,メカ方向(フレーム方向)の回転の角度増分dφm(フレーム間隔)の関数として求まる。但し、実際の1サンプル点ごとの体積は完全な直方体ではないため、上記の微小体積をrθφ極座標系において積分したものが各サンプル点ごとの体積値となる。
図4は、各サンプル点の体積演算を説明するための図である。サンプル点の体積を算出する際には、サンプル点を中心点とした積分領域において微小体積dvを積分する。つまり図4に示すように、サンプル点の座標が(r,θ,φ)であり、サンプル点のr,θ,φ方向の各々の間隔がΔr,Δθ,Δφの場合、次式に示す積分計算によって、各サンプル点ごとの体積値ΔVn,Lが算出される。
数1式を利用して、三次元空間内の全てのサンプル点の体積を求めて、体積値テーブルを作成することができる。なお、通常、メカ方向の回転の角度増分つまりフレーム方向の回転の角度増分Δφは一定であり、角度増分Δφを定数と考えることができる。この場合、数1式におけるΔφが定数となり、各サンプル点ごとの体積値ΔVn,Lは、フレームの回転方向の角度φmに依存しない。したがって、1フレーム分の各サンプル点の体積のみを求めておくことにより、それに基づいて三次元空間内の全てのサンプル点の体積を知ることができる。
図1に戻り、体積値演算部24は、上述した体積演算の原理を利用して得られる各サンプル点の体積から、対象領域の体積を算出する。例えば、対象領域を構成する全てのサンプル点の体積を加算することにより対象領域の体積を求めることができる。補正量演算部26は、体積値演算部24によって算出された対象領域の体積の補正量を算出する。補正量演算部26は、周辺領域のエコーデータと対象領域のエコーデータとの比較から判断される対象領域の種別に応じて、対象領域のエッジに対応したサンプル点に関する体積の補正量を求める。
対象領域の種別とは、例えば、周辺領域に比べて対象領域が暗い(小さい)エコー値で構成されるHypoエコーと、周辺領域に比べて対象領域が明るい(大きい)エコー値で構成されるHyperエコーの二種類である。そこで、対象領域の種別が体積などに与える影響について説明する。
三次元空間内の超音波データ(超音波3Dデータ)から、所望の領域を抽出し体積を求めると、画像の見た目では輪郭の位置を正しく抽出しているのにも関わらず、本来の体積と一致しない傾向にある。例えば、対象が暗く描出される、いわゆるHypoエコーの場合には、体積を過小評価する傾向が見られる。それとは正反対に、対象が明るく描画されるHyperエコーの場合は、体積を過大評価する傾向が見られる。それに加えて、測定対象の体積が小さいほど、誤差のパーセンテージが増大する傾向も見られる。
超音波3Dデータによる体積計測結果が、上記のような傾向を示すのは、例えば、ビーム幅による影響が大きいと考えられる。
図5は、超音波ビームのビーム幅の説明図である。図5には、対象領域とその周囲を取り囲む周辺領域の境界部分、つまり対象領域のエッジ部分における超音波ビームのビーム中心とビーム幅が示されている。図5に示すように、超音波ビームがビーム幅を持つことにより、例えば、1本の超音波ビームが対象領域と周辺領域の両方の影響を受けてしまう可能性がある。
図6は、ビーム幅が輝度値へ与える影響を説明するための図であり、対象領域のエッジ(輪郭)付近の輝度の変化を表した波形が示されている。図6において、「理想的な波形」は、エッジ付近の輝度値の変化が組織本来の境界に応じて理想的に急峻に変化した場合の波形である。理想的な波形によれば、組織の境界において波形が急峻に変化するため、その変化部分として抽出されるエッジも本来のエッジとほぼ一致するはずである。
一方「実データの波形」は、実際の超音波ビームから得られるエコー値(輝度値)に基づいて得られる波形である。実データ波形では、ビーム幅があることの影響により、組織の境界部分において波形がなだらかな変化を示し、エッジ部分を捉えることが難しい。例えば、単純な二値化処理では、抽出されるエッジの位置が本来の位置からずれてしまう可能性がある。
図6は、対象領域(対象物)がHypoエコーの場合を示しており、この場合には、本来のエッジ位置から、対象物の内側にずれて、エッジ位置が抽出されている。同様の理由で、対象物がHyperエコーの場合は、エッジ位置が外側にずれることになる。このようにエッジ位置がずれることにより、その分だけ体積を過小、過大評価してしまう。
ここで、対象物の輪郭の位置(表面の位置)が内側もしくは外側にずれた場合、どの程度影響があるかについて考える。例えば、半径25mmの球に関して、半径を一様に0.5mm過小評価したとすると、体積は約6パーセント過小評価されることになる。また、半径10mmの球に対して半径を0.5mm過小評価したとすると、体積は約14パーセント過小評価される。なお、対象物が球と仮定した場合の体積誤差の割合は(半径rからΔr変化した場合)、おおよそ3Δr/rと近似できることからも、対象物の大きさが小さいほど誤差が拡大してしまうことが分かる。要するに、一次元である距離としては僅かなズレでも、三次元である立体の表面の変動であるため、体積に与える影響は比較的大きくなる。
そこで、本実施形態では、対象領域のエッジに対応したサンプル点の体積の補正量を求めている。図4を利用して説明したように、各サンプル点の体積は、数1式から求めることができる。本実施形態では、数1式を体積演算の基本式として、体積の補正量も数1式に基づいて演算される。なお、補正量の演算は、フレーム内における超音波ビームの走査方向(図2から図4におけるθ方向)と、フレームの回転方向(図2から図4におけるφ方向)とに分けて行われる。
図7および図8は、フレーム内における超音波ビームの走査方向(電子走査方向)に関する補正量の演算を説明するための図である。図4を利用して説明したように、各サンプル点の体積は、微小体積dvを積分することによって求められる。図7および図8は、補正量を求める際の微小体積dvの積分範囲を示している。
図7は、対象領域がHypoエコーの場合であり、図7(a)は、対象領域に対するエッジの向きが左側の場合を示している。つまり、図7(a)に示す「抽出エッジ」の右側(角度θが増加する方向)に対象領域が存在しており、「抽出エッジ」の左側(角度θが減少する方向)に周辺領域が存在している。
図7(a)では、対象領域がHypoエコーであるため、「抽出エッジ」が「本来のエッジ」よりも対象領域側(右側)にずれている。つまり、補正前の対象領域の体積が過小評価されている。そこで、補正量として、図7(a)に示す網掛け領域の体積ΔVbeが演算され、補正前の対象領域の体積に加算される。これにより、境界部分で過小評価された体積分が補われる。
また、図7(b)は、対象領域に対するエッジの向きが右側の場合を示している。つまり、図7(b)に示す「抽出エッジ」の左側(角度θが減少する方向)に対象領域が存在しており、「抽出エッジ」の右側(角度θが増加する方向)に周辺領域が存在している。
図7(b)でも、対象領域がHypoエコーであるため、「抽出エッジ」が「本来のエッジ」よりも対象領域側(左側)にずれている。つまり、補正前の対象領域の体積が過小評価されている。そこで、補正量として、図7(b)に示す網掛け領域の体積ΔVbeが演算され、補正前の対象領域の体積に加算される。これにより、境界部分で過小評価された体積分が補われる。
一方、図8は、対象領域がHyperエコーの場合であり、図8(a)は、対象領域に対するエッジの向きが左側の場合を示している。つまり、図8(a)に示す「抽出エッジ」の右側(角度θが増加する方向)に対象領域が存在しており、「抽出エッジ」の左側(角度θが減少する方向)に周辺領域が存在している。
図8(a)では、対象領域がHyperエコーであるため、「抽出エッジ」が「本来のエッジ」よりも周辺領域側(左側)にずれている。つまり、補正前の対象領域の体積が過大評価されている。そこで、補正量として、図8(a)に示す網掛け領域の体積ΔVbeが演算され、補正前の対象領域の体積から減算される。これにより、境界部分で過大評価された体積分が取り除かれる。
また、図8(b)は、対象領域に対するエッジの向きが右側の場合を示している。つまり、図8(b)に示す「抽出エッジ」の左側(角度θが減少する方向)に対象領域が存在しており、「抽出エッジ」の右側(角度θが増加する方向)に周辺領域が存在している。
図8(b)でも、対象領域がHyperエコーであるため、「抽出エッジ」が「本来のエッジ」よりも周辺領域側(右側)にずれている。つまり、補正前の対象領域の体積が過大評価されている。そこで、補正量として、図8(b)に示す網掛け領域の体積ΔVbeが演算され、補正前の対象領域の体積から減算される。これにより、境界部分で過大評価された体積分が取り除かれる。
補正量を求める際の微小体積dvの積分範囲を図7および図8に示したが、補正量(体積)ΔVbeの具体的な値は、例えば次式に基づいて演算することができる。
なお、数2式におけるθとDの具体的な値は、図9に示すとおりである。
図9は、補正量を求める際の積分範囲の具体例を示すテーブルである。図9には、対象領域種別とエッジ向きに応じた4通りの積分範囲(数2式におけるθとD)が設定されており、これら4通りの積分範囲は、各々、図7(a)から図8(b)に図示した補正量ΔVbeの積分範囲に対応している。
以上のようにして、フレーム内における超音波ビームの走査方向(電子走査方向)に関する補正量ΔVbeが演算される。一方、フレームの回転方向(メカ走査方向)に関する補正量ΔVbmは、次式によって算出される。
数3式、数4式は、微小体積dvの積分結果(数1式の第2行目)に含まれる角度φの成分(Δφ)を補正したものであり、数3式、数4式において、Δφmbはビーム幅の影響による本来のエッジと抽出エッジとのずれである。なお、数3式は対象領域がHypoエコーの場合であり、数4式は対象領域がHyperエコーの場合である。
図10は、補正量演算部(図1の符号26)の内部構成を示す機能ブロック図である。補正量演算部26は、数2式から数4式に基づいて得られる補正量を利用して対象領域の全体の体積の補正量である体積補正量を求める。
表面エッジ方向抽出部32は、対象領域抽出部(図1の符号16)から出力される対象領域抽出結果に基づいて、対象領域のエッジ方向(エッジの向き)を求める。対象領域抽出部において、三次元ラインデータ内から対象領域のサンプル点が抽出されると、例えば、対象領域のサンプル点を値1とし、また、周辺領域のサンプル点を値0とした二値データが表面エッジ方向抽出部32に供給される。
表面エッジ方向抽出部32は、対象領域の抽出結果と各サンプル点の座標に基づいて、例えば、対象領域内の各サンプル点とその周囲のサンプル点との比較から、対象領域のエッジに相当するサンプル点を抽出し、また、そのサンプル点のエッジの向きなどを判断する。
例えば、図7(a)に示す例では、つまり、電子走査方向θの左エッジの場合には、「抽出エッジ」の位置に存在するサンプル点の右側(角度θが増加する方向)には対象領域のサンプル点が存在し、左側(角度θが減少する方向)には周辺領域のサンプル点が存在する。一方、図7(b)に示す例では、つまり、電子走査方向θの右エッジの場合には、「抽出エッジ」の位置に存在するサンプル点の右側(角度θが増加する方向)には周辺領域のサンプル点が存在し、左側(角度θが減少する方向)には対象領域のサンプル点が存在する。従って、例えば角度θ方向に沿った複数のサンプル点の配置状況から、電子走査方向の左エッジや右エッジを検出することができる。
同様に、例えば角度φ方向に沿った複数のサンプル点の配置状況から、メカ走査方向のエッジを検出することができる。なお、対象領域の種別(HypoエコーまたはHyperエコー)については、補正量演算部26に外部から入力される対象領域種別情報(図1参照)に基づいて判断される。また、補正量演算部26が、対象領域のエコーデータと周辺領域のエコーデータを比較して、対象領域の種別を判定してもよい。
こうして、表面エッジ方向抽出部32は、対象領域のエッジに相当するサンプル点を検出する。また、表面エッジ方向抽出部32は、エッジに相当するサンプル点が、メカ走査方向のエッジか、電子走査方向の左エッジか、電子走査方向の右エッジかを判断する。
表面エッジ方向抽出部32によってメカ走査方向のエッジに対応するサンプル点が検出されると、その検出結果はゲート(1)に伝えられる。ゲート(1)は、検出されたサンプル点の座標に対応する補正量を補正テーブル34から読み出して加算器(1)へ出力する。つまり、補正テーブル34から、数3式または数4式に基づいて得られる補正量が読み出されて、加算器(1)へ出力される。加算器(1)には、メカ走査方向のエッジに対応するサンプル点が検出される度にその補正量が供給され、次々に供給される補正量の加算結果がラッチ(1)を介して加算器44へ出力される。
表面エッジ方向抽出部32によって電子走査方向の右エッジに対応するサンプル点が検出されると、その検出結果はゲート(2)に伝えられる。ゲート(2)は、検出されたサンプル点の座標に対応する補正量を補正テーブル36から読み出して加算器(2)へ出力する。つまり、補正テーブル36から、数2式(図9の積分範囲テーブル参照)に基づいて得られる補正量が読み出されて、加算器(2)へ出力される。加算器(2)には、電子走査方向の右エッジに対応するサンプル点が検出される度にその補正量が供給され、次々に供給される補正量の加算結果がラッチ(2)を介して加算器42へ出力される。
また、表面エッジ方向抽出部32によって電子走査方向の左エッジに対応するサンプル点が検出されると、その検出結果はゲート(3)に伝えられる。ゲート(3)は、検出されたサンプル点の座標に対応する補正量を補正テーブル38から読み出して加算器(3)へ出力する。つまり、補正テーブル38から、数2式(図9の積分範囲テーブル参照)に基づいて得られる補正量が読み出されて、加算器(3)へ出力される。加算器(3)には、電子走査方向の左エッジに対応するサンプル点が検出される度にその補正量が供給され、次々に供給される補正量の加算結果がラッチ(3)を介して加算器42へ出力される。なお、加算器42において、電子走査方向の右エッジに関する補正量と、電子走査方向の左エッジに関する補正量が加算される。
そして、加算器44において、ラッチ(1)を介して供給されるメカ走査方向のエッジに関する補正量の加算結果と、加算器42から出力される電子走査方向のエッジに関する補正量の加算結果の総和が求められる。こうして、補正量演算部26において、体積補正量として、対象領域のエッジに相当するサンプル点に関する補正量の総和が求められる。
図1に戻り、補正量演算部26において求められた体積補正量は、加減算器28へ供給される。加減算器28は、体積値演算部24において求められた補正前の体積値と、補正量演算部26において求められた体積補正量に基づいて、補正後の体積値を求める。加減算器28には、対象領域の種別(HypoエコーまたはHyperエコー)を示す対象領域種別情報が供給されている。加減算器28は、対象領域がHypoエコーの場合には、補正前の対象領域の体積に体積補正量を加算する。これにより、境界部分で過小評価された体積分が補われる。また、加減算器28は、対象領域がHyperエコーの場合には、補正前の対象領域の体積から体積補正量を減算する。これにより、境界部分で過大評価された体積分が取り除かれる。
モニタ22には、体積値演算部24において求められた補正前の体積値と、加減算器28において求められた補正後の体積値が供給される。モニタ22には、補正前後の体積値が例えば数値やグラフによって表示される。
以上、本発明の好適な実施形態を説明したが、上述した実施形態により、例えば、ビーム幅による影響が考慮され、より正確な対象領域の体積を求めることが可能になる。また、例えば、補正前の体積値と補正後の体積値とを並列的に求めることができる。
なお、上述した実施形態は、あらゆる点で単なる例示にすぎず、本発明の範囲を限定するものではない。例えば、次式に基づいて各サンプル点の面積ΔSを求めて各サンプル点の面積から対象領域の面積を求めてもよい。
なお、図4に示したように、数5式におけるrはプローブ原点からの距離であり、Δrは超音波ビーム方向のサンプル間隔であり、Δθは超音波ビーム間隔である。
そして、次式に基づいてサンプル点の面積の補正量ΔSbmを算出することができる。
なお、数6式における定数Dは、図9に示すDであり、対象領域種別とエッジ向きに応じて決定される。こうして、対象領域の面積の演算とその補正を行うことも可能である。さらに、本発明は、その本質を逸脱しない範囲で他の変形形態をも包含する。
本発明に係る超音波診断装置の全体構成を示す機能ブロック図である。 三次元極座標系における座標とその座標の微小体積を説明するための図である。 超音波ビームの走査原点とフレームの回転軸が一致しない場合の微小体積を説明するための図である。 各サンプル点の体積演算を説明するための図である。 超音波ビームのビーム幅の説明図である。 ビーム幅が輝度値へ与える影響を説明するための図である。 超音波ビームの走査方向に関する補正量の演算を説明するための図である。 超音波ビームの走査方向に関する補正量の演算を説明するための図である。 補正量を求める際の積分範囲の具体例を示すテーブルである。 補正量演算部の内部構成を示す機能ブロック図である。
符号の説明
16 対象領域抽出部、24 体積値演算部、26 補正量演算部。

Claims (5)

  1. 対象領域を含む診断領域内に超音波を送受波してエコー信号を取得する送受波部と、
    診断領域内の複数のサンプル点のうちから対象領域に含まれる複数のサンプル点をエコー信号に基づいて抽出する対象領域抽出部と、
    サンプル点同士の間隔に応じて各サンプル点ごとに大きさが割り当てられ、対象領域に含まれる複数のサンプル点の各々に割り当てられた大きさに基づいて対象領域の大きさに関する物理量を算出する物理量演算部と、
    対象領域を取り囲む周辺領域のエコー信号と対象領域のエコー信号との比較から判断される対象領域の種別に応じて、対象領域のエッジに対応したサンプル点に関する大きさの補正量を求める補正量演算部と、
    を有する、
    ことを特徴とする超音波診断装置。
  2. 請求項1に記載の超音波診断装置において、
    前記補正量演算部は、対象領域に対するエッジの向きに応じて前記補正量を求める、
    ことを特徴とする超音波診断装置。
  3. 対象領域を含む三次元空間内に超音波ビームを走査してエコー信号を取得する送受波部と、
    前記三次元空間内の複数のサンプル点のうちから対象領域に含まれる複数のサンプル点をエコー信号に基づいて抽出する対象領域抽出部と、
    前記三次元空間内における各サンプル点の座標とサンプル点同士の間隔とに基づいて各サンプル点に対応した体積が算出され、対象領域に含まれる複数のサンプル点の各々に対応した体積に基づいて対象領域の体積を算出する体積演算部と、
    対象領域を取り囲む周辺領域のエコー信号と対象領域のエコー信号との比較から判断される対象領域の種別と、対象領域に対するエッジの向きと、超音波ビームの走査方向と、に応じて、対象領域のエッジに対応したサンプル点に関する体積の補正量を求める補正量演算部と、
    を有する、
    ことを特徴とする超音波診断装置。
  4. 請求項3に記載の超音波診断装置において、
    前記体積演算部は、超音波ビームの深さrとフレーム内における超音波ビームの角度θと三次元空間内におけるフレームの角度φとによるrθφ極座標系において、フレーム内の超音波ビームの走査原点と三次元空間内のフレームの回転軸とのずれを距離aとして、前記各サンプル点の座標と前記サンプル点同士の間隔とに応じて設定される積分範囲で、微小体積dv=dr×r・dθ×(r・cosθ−a)・dφを積分することにより、前記各サンプル点に対応した体積を算出し、
    前記補正量演算部は、対象領域の種別と対象領域に対するエッジの向きとに応じて設定される積分範囲で前記微小体積dvを積分することにより、フレーム内における超音波ビームの角度θの方向に対応した補正量を求める、
    ことを特徴とする超音波診断装置。
  5. 請求項4に記載の超音波診断装置において、
    前記補正量演算部は、前記微小体積dvの積分結果に含まれる角度φの成分を補正することにより、三次元空間内におけるフレームの角度φの方向に対応した補正量を求める、
    ことを特徴とする超音波診断装置。
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