JP4870280B2 - Thermoplastic elastomer pellets and moldings - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、耐ブロッキング性に優れる熱可塑性エラストマーペレットに関し、透明性に優れる成形品を提供し得る熱可塑性エラストマーペレットおよび該ペレットからなる成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、常温でゴム弾性を有するが加硫工程を必要とせず、熱可塑性樹脂と同様に成形加工およびリサイクルが可能な熱可塑性エラストマーが、自動車部品、家電部品、電線被覆、医療用部品、雑貨、履物等の分野で多用されている。このような熱可塑性エラストマーは、耐熱性、耐熱老化性や耐油性、耐候性、耐摩擦性などにも優れており、軟質ポリ塩化ビニル樹脂の代替材料などとしても注目されている。熱可塑性エラストマーの中でも、スチレン−共役ジエン化合物のブロック共重合体の水素添加物を用いた水添スチレン系エラストマーは、ゴム用軟化剤、ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂、無機フィラーなどを添加した成形材料とすることで、押出成形、射出成形、中空成形、圧縮成形、カレンダー成形など従来公知の方法を用いて成形物に加工することができ、焼却の際にダイオキシンなどの有害物質の発生の問題もないことから、自動車用部品、家電、文具、スポーツ用品、雑貨など広い分野で利用されている。
【0003】
また、水添スチレン系エラストマーにゴム用軟化剤および/またはポリプロピレンを配合して溶融混合して得られる熱可塑性エラストマーは、配合比によっては透明性に優れた材料となり、上記した用途以外にも医療用途、被覆材、包装材、玩具などの透明性を活かした用途で広く利用されている。しかしながら、水添スチレン系エラストマーにゴム用軟化剤および/またはポリプロピレンを配合すると、加工性や硬度の調整は達成できるが、これを造粒して得たペレット同士が互着(ブロッキング)したり、該ペレットの成形加工機への供給が困難となる場合がある。
【0004】
このようなブロッキング性を改良するためには、一般にシリカ、タルクといった無機フィラーや、ステアリン酸カルシウムなどの金属セッケンなどをペレットに粉打ちして、ブロッキングを防止することが多い。また、特開昭62−81443号公報には、水添ブロック共重合体、ポリオレフィン樹脂および鉱物油系軟化剤からなる熱可塑性エラストマーにおいて、主として鉱物油系軟化剤の滲出によるペレットや成形品の表面の粘着性を防止し、この粘着に起因する熱可塑性エラストマーペレットの互着(ブロッキング)現象や成形品表面のべとつきを改良するために、ブロッキング防止剤として高級脂肪酸アミドを添加した粘着防止熱可塑性エラストマー組成物が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、金属セッケンや高級脂肪酸アミドなどをブロッキング防止剤として粉打ちした水添スチレン系エラストマーをベースとした熱可塑性エラストマーでは、押出成形、射出成形、中空成形、圧縮成形などの従来公知の方法を用いて成形物に加工する際に、特に射出成形などの金型を使用する成形工程で金型表面の汚れが発生する場合がある。この金型汚染は、金型の洗浄頻度の増大につながるばかりか、汚れによる成形品表面の荒れが発生し、結果的に透明性が損なわれる場合がある。また、成形後に、成形品表面へこれらのブロッキング防止剤がブリードアウトすることで成形品の透明性や外観を損ねたり、成形品が着色する場合がある。また、無機フィラーをブロッキング防止剤として用いた場合には、上記のような金型汚染はないものの、成形品の透明性が損なわれる傾向となるので、透明性を活かした用途では問題となる。
【0006】
本発明は上記の従来技術に鑑みてなされたものであり、水添スチレン系エラストマーをベースとした熱可塑性エラストマーペレット同士のブロッキングがなく、該ペレットを用いて得た成形品を製造する際にも金型汚れを生じることなく、成形品の製造が容易な熱可塑性エラストマーペレットを提供することを目的とする。
【0007】
また本発明は、金型の汚れが無いために成形品の表面特性も良好で、特に透明性を有する成形品を製造し得る、水添スチレン系エラストマーをベースとした熱可塑性エラストマーペレットを提供することを目的とする。
【0008】
また、本発明は、透明性にすぐれる、水添スチレン系エラストマーをベースとした熱可塑性エラストマー成形品を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、水添スチレン系エラストマーにゴム用軟化剤および/またはポリプロピレンを配合した組成物からなるペレットのブロッキング特性について詳細に検討した結果、ブロッキングは、該ペレットに特定の平均粒子径を有するポリプロピレン微粒子を粉打ちすることで防止できること、およびこのようにしてブロッキングを防止したペレットからなる成形品は透明性に優れることを見出し、本発明を完成させた。すなわち、本発明は、以下の[1]〜[3]を提供するものである。
【0010】
[1] 水添スチレン系エラストマー(1)100質量部に対して、ゴム用軟化剤(2)3,000質量部以下および/またはポリプロピレン(3)10,000質量部以下を溶融混合して得られる熱可塑性エラストマー組成物(A)のペレット100質量部に、平均粒子径が150μm以下のポリプロピレン微粒子(B)0.01〜5質量部を粉打ちした熱可塑性エラストマーペレット。
【0011】
[2] 溶融成形して得た厚さ2mmのシートのヘーズが20%以下である、上記[1]記載の熱可塑性エラストマーペレット。
【0012】
[3] 上記[1]または[2]のいずれかに記載の熱可塑性エラストマーペレットを溶融成形して得られる成形品。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の第一は、水添スチレン系エラストマー100質量部にゴム用軟化剤3,000質量部以下および/またはポリプロピレン10,000質量部以下を溶融混合して得られる熱可塑性エラストマー組成物(A)のペレット100質量部に、平均粒子径が150μm以下のポリプロピレン微粒子(B)0.01〜5質量部を粉打ちした熱可塑性エラストマーペレットである。
【0014】
本発明に用いられる水添スチレン系エラストマーとは、少なくとも1種のビニル芳香族化合物からなるハードセグメントと、少なくとも1種の共役ジエン化合物からなるソフトセグメントからなるブロック共重合体の水素添加物をいう。
【0015】
ハードセグメントを構成するビニル芳香族化合物としては、スチレン、α−メチルスチレン、1−ビニルナフタレン、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、4−プロピルスチレン、4−シクロヘキシルスチレン、4−ドデシルスチレン、2−エチル−4−ベンジルスチレン、4−(フェニルブチル)スチレンなどが挙げられる。ハードセグメントは、上記ビニル芳香族化合物のうち1種単独から構成されていても、2種以上から構成されていてもよい。本発明では、これらのうちでもスチレンおよびα−メチルスチレンが好適に用いられる。
【0016】
ソフトセグメントを構成する共役ジエン化合物としては、1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン、フェニルブタジエン、4,5−ジエチル−1,3−オクタジエン、3−ブチル−1,3−オクタジエンなどが挙げられる。ソフトセグメントは、これらの共役ジエン化合物のうち1種単独で構成されていても、2種以上から構成されていてもよい。本発明では、特にゴム物性の改善効果の点から、共役ジエン化合物として1,3−ブタジエンやイソプレンが好適に用いられる。
【0017】
水添スチレン系エラストマーにおいてビニル芳香族化合物からなるハードセグメント部の割合は、水添スチレン系エラストマーの5〜70質量%の範囲が好ましく、より好ましくは10〜50質量%、特に好ましくは15〜40質量%の範囲である。ハードセグメント部の割合が70質量%を超えると、水添スチレン系エラストマーの溶融粘度が高くなり過ぎて他の成分との混合が不十分となる場合がある。一方、5質量%を下回ると熱可塑性エラストマー組成物(A)の機械的強度や耐熱使用温度が低くなる場合がある。
【0018】
また、水添スチレン系エラストマーにおけるソフトセグメント部の割合は、水添スチレン系エラストマーの30〜95質量%の範囲が好ましく、より好ましくは50〜90質量%、特に好ましくは60〜85質量%の範囲である。ソフトセグメント部の割合が30質量%未満では水添スチレン系エラストマーの溶融粘度が高くなり過ぎて他の成分との混合が不十分となる場合がある。一方、95質量%を越えると、熱可塑性エラストマー組成物(A)の機械的強度や耐熱使用温度が低くなる場合がある。
【0019】
また、水添スチレン系エラストマーの水添前のブロック共重合体の共役ジエン部分(ソフトセグメント部)のミクロ構造については特に限定はない。例えば、水添スチレン系エラストマーとしてスチレン−ブタジエンブロック共重合体の水素添加物を用いる場合には、1,2−結合量が5〜90モル%の範囲のものを好適に用いることができ、得られる熱可塑性エラストマー組成物(A)のゴム弾性を重視する場合には、1,2−結合量が30〜90モル%の範囲のものが好ましい。また、水添スチレン系エラストマーとしてスチレン−イソプレンブロック共重合体の水素添加物を用いる場合には、3,4−結合量と1,2−結合量の合計が5〜80モル%のものを好適に用いることができる。さらに、共役ジエンとしてイソプレンとブタジエンを混合して用いる場合には、3,4−結合量と1,2−結合量の合計量が5〜90モル%のものを好適に用いることができる。
【0020】
また、水添前のブロック共重合体としては、ビニル芳香族化合物からなる重合体ブロック(ハードセグメント)をaで表し、共役ジエン化合物からなる重合体ブロック(ソフトセグメント)をbで表したときに、a−b型などのジブロック共重合体、a−b−a型などのトリブロック共重合体、(a−b)n、(a−b)n−a、(a−b)nX(ここでnは2以上の整数を表し、Xはカップリング剤残基を表す)で示されるマルチブロック共重合体が好ましく用いられる。
【0021】
本発明で用いる水添スチレン系エラストマーのハードセグメントとして2種以上のビニル芳香族化合物を、またはソフトセグメントとして2種以上の共役ジエン化合物を混合して用いる場合には、各々のセグメントの形態は、ランダム共重合体、テーパーブロック共重合体、ブロック共重合体のいずれでも良い。また、上記形態の水添スチレン系エラストマーは、単独でも2種以上の混合物でも差し支えない。
【0022】
水添前のブロック共重合体の数平均分子量に特に制限はないが、30,000〜500,000が好ましく、より好ましくは50,000〜400,000、特に好ましくは70,000〜300,000の範囲である。なお、本明細書でいう数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法によって求めたポリスチレン換算の分子量である。水添前のブロック共重合体の数平均分子量は、本発明の熱可塑性エラストマーペレットの使用目的に応じて適宜選択することができる。
【0023】
本発明で使用する水添スチレン系エラストマーの水添率は、耐熱性、耐候性の観点から少なくと60%以上とし、より好ましくは80%以上、更に好ましくは90%以上とする。60%未満では、耐熱性、耐候性の向上が不十分となる場合がある。なお、水添スチレン系エラストマーの水添率は、ヨウ素価測定、赤外分光光度計、核磁気共鳴装置等により求めることができる。
【0024】
本発明で用いる水添スチレン系エラストマーの製法は特に制限されず、例えば、次のような従来既知のアニオン重合法によって製造することができる。すなわち、アルキルリチウム化合物を開始剤として、n−ヘキサン、シクロヘキサン等の重合反応に不活性な有機溶媒中で、ビニル芳香族化合物、共役ジエン化合物を逐次重合、またはカップリング等の方法でブロック共重合体を形成する。次いで、得られたブロック共重合体を、既知の方法に従って不活性有機溶媒中で水素添加触媒の存在下に水素添加することにより、水添スチレン系エラストマーを製造することができる。
【0025】
このような水添スチレン系エラストマーとしては、市販品を使用することもでき、例えば、クレイトンポリマー社の商品名「クレイトン」や、旭化成工業株式会社の商品名「タフテック」、クラレ社の商品名「セプトン」、「ハイブラー」が挙げられる。
【0026】
本発明で使用する水添スチレン系エラストマーは、さらに、本発明の趣旨を損なわない限り分子鎖中およびまたは分子末端に、カルボキシル基、水酸基、酸無水物、アミノ基、エポキシ基などの官能基を含有してもよい。従って、本発明で使用する水添スチレン系エラストマーとしては、このような官能基を有するもの1種を単独で使用する場合のほか、このような官能基を有する水添スチレン系エラストマーの2種以上を併用することもできる。更に、分子末端および/または分子鎖中に官能基を有する水添スチレン系エラストマーに、このような官能基を持たない水添スチレン系エラストマーを併用することもできる。
【0027】
本発明では上記水添スチレン系エラストマーにゴム用軟化剤および/またはポリプロピレンを配合して熱可塑性エラストマー組成物(A)を得る。ゴム用軟化剤としては、公知のものを特に制限なく用いることができる。例えば、パラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル、芳香族系プロセスオイル、エチレン−α−オレフィン共重合体オリゴマー、パラフィンワックス、流動パラフィンなどの炭化水素系油、落花生油、ロジンなどの植物油、リン酸エステル、塩素化パラフィン、シリコンオイル、液状ポリブテン、液状ポリイソプレンまたはその水添物、液状ポリブタジエン、液状ポリイソブチレン等のゴム軟化能を有する液状ポリマーおよびこれらの変性物等を使用することができる。本発明では、ゴム用軟化剤としては、これらの1種を単独で使用するほか、2種以上を併用することもできる。
【0028】
本発明では、ゴム用軟化剤は成形品に求められる物性に応じて適宜用いることができるが、その使用量は水添スチレン系エラストマー100質量部に対して3,000質量部以下、より好ましくは5〜1,500質量部、特に10〜1,000質量部の範囲である。ゴム用軟化剤の使用量が水添スチレン系エラストマー100質量部に対して3,000質量部を越えるとゴム用軟化剤のブリードが激しくなり、射出成形した場合など金型の汚れが発生する。
【0029】
本発明の熱可塑性エラストマーペレットは、水添スチレン系エラストマーとゴム用軟化剤および/またはポリプロピレンからなる熱可塑性エラストマー組成物(A)をペレットとし、これに平均粒子径が150μm以下のポリプロピレン微粒子(B)を粉打ちしたものである。
【0030】
ポリプロピレンとしては、市販されているホモポリプロピレン、ブロックポリプロピレン、ランダムポリプロピレン、シンジオタクチックポリプロピレン、軟質ポリプロピレン、プロピレンとα−オレフィンの共重合体などのポリプロピレンを任意に用いることができ、1種を単独で使用しても2種以上を併用してもよい。熱可塑性エラストマー組成物(A)にポリプロピレンを配合する場合、その配合量は求められる物性に応じて適宜選択することができるが、水添スチレン系エラストマー100質量部に対して10,000質量部以下、より好ましくは5〜8,000質量部、特に好ましくは10〜6,000質量部の範囲である。10,000質量部を越えると、得られた熱可塑性エラストマー組成物(A)のゴム的性質が失われる場合があり好ましくない。
【0031】
熱可塑性エラストマー組成物(A)は、上記した成分以外に、必要に応じて酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、顔料、難燃剤、帯電防止剤、抗菌剤、無機フィラー等の1種または2種以上を含有していてもよい。更には、他の熱可塑性エラストマー、例えば、ウレタン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、ポリオレフィン系エラストマー;ポリエチレン、エチレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体またはこれらの金属塩、エチレン−環状オレフィン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリフェニレンオキサイド、ポリスチレン、ABS樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、PMMAなどの熱可塑性樹脂を添加することも可能である。このような他の熱可塑性樹脂や熱可塑性エラストマーを添加する場合、その配合量は、熱可塑性エラストマー組成物(A)100質量部に対して、100質量部以下、より好ましくは50質量部以下である。
【0032】
熱可塑性エラストマー組成物(A)を製造する方法としては、従来公知の方法が特に制限なく用いられるが、上記した各成分の均質な組成物を得るためには、一軸押出し機、二軸押出し機、バンバリーミキサー、ブラベンダー、オープンロール、ニーダー等の混練機を用いて各構成成分を加熱溶融状態で混練することが好ましい。また、溶融混練する前に、各構成成分をヘンシルミキサー、タンブラーような混合機を用いてあらかじめドライブレンドし、該混合物を溶融混練することにより均質な熱可塑性エラストマー組成物(A)を得ることができる。次いで、該熱可塑性エラストマー組成物(A)を、ペレット化する。ペレット化は、従来公知の方法を用いて行うことができる。例えば、熱可塑性エラストマー組成物(A)を一軸または二軸押出機からストランド状に押出して水冷または空冷した後、ストランドカッターにより切断する方法;一軸または二軸押出機のダイ部前面に回転刃を設置し、ダイより押出された直後のストランド状の熱可塑性エラストマー組成物(A)を水流中または水中で切断する方法;オープンロール、バンパリーミキサーにより溶融混合した後、ロールによりシート状に成形し、さらに該シートを短冊状にカットした後に、ペレタイザーにより立方状ペレットに切断する方法などが挙げられる。
【0033】
本発明は、このようにして得られた熱可塑性エラストマー組成物(A)のペレットに平均粒子径が150μm以下のポリプロピレン微粒子(B)を粉打ちしたものである。このようなポリプロピレン微粒子(B)としては、ホモポリプロピレン、ブロックポリプロピレン、ランダムポリプロピレン、シンジオタクチックポリプロピレン、これらにカルボン酸基などを導入して変性したものなどのポリプロピレンの、平均粒子径が150μm以下のものが挙げられ、例えばクラリアント社より市販されている商品名「セリダスト(ceridust)VP6071」(平均粒子径18μm)などを用いることができる。
【0034】
また、平均粒子径が150μm以下のポリプロピレン微粒子(B)の配合量は求められる物性に応じて適宜選択することができるが、熱可塑性エラストマー組成物(A)のペレット100質量部に対して0.01〜5質量部、より好ましくは0.01〜3質量部、特に好ましくは0.01〜1質量部の範囲である。平均粒子径が150μm以下のポリプロピレン微粒子の配合量が5質量部を越えると、熱可塑性エラストマー組成物(A)のペレットと平均粒子径が150μm以下のポリプロピレン微粒子(B)との分級が起こる場合もあり、また、透明性を損なう場合がある。一方、0.01質量部を下回ると、十分なブロッキング防止効果が得られない。
【0035】
本発明においてブロッキング防止剤として用いられるポリプロピレン微粒子(B)の平均粒子径は150μm以下であり、より好ましくは100μm以下、特に好ましくは50μm以下である。ポリプロピレン微粒子の平均粒子径が150μmを越えるとブロッキング防止効果を発現するための使用量を多くする必要があり、熱可塑性エラストマー組成物(A)のペレットとの分級が起こる。このため、このような熱可塑性エラストマーペレットを用いて成形品を製造すると、物性のばらつきを引き起こすことがあるため好ましくない。
【0036】
本発明で、平均粒子径が150μm以下のポリプロピレン微粒子(B)を熱可塑性エラストマー組成物(A)のペレットに対する粉打ちに使用すると、該ペレット間のブロッキング防止特性に優れる。また、該ポリプロピレン微粒子(B)は熱可塑性エラストマー組成物(A)との相溶性が良好であり、粘着性を有さず、従来のブロッキング防止剤である金属セッケンや高級脂肪酸アミドとは異なり、金型汚染を極めて効率的に防止することができる。
【0037】
熱可塑性エラストマー組成物(A)のペレットと平均粒子径が150μm以下のポリプロピレン微粒子(B)と混合の方法には特に制限はなく、タンブラー等のミキサーで両者を混合する方法;ポリプロピレン微粒子(B)を界面活性剤の存在下または不存在下に水に分散させた分散液を熱可塑性エラストマー組成物(A)のペレットに接触させる方法;熱可塑性エラストマー組成物(A)を押出機からストランド状に押出して水冷し、ストランドカッターで切断する工程において、冷却水中に前記したポリプロピレン微粒子(B)の分散液を添加する方法などにより行うことができる。
【0038】
本発明の熱可塑性エラストマーペレットを溶融成形して得た厚み2mmのシートのヘーズは20%以下、好適には15%以下、特に好適には10%以下である。ペレットのブロッキングのみを防止するには、従来のブロッキング防止剤でも十分であるが、このような従来のブロッキング防止剤は添加したペレットを用いて製造した製品は透明性が必ずしも満足できるものではなかった。しかしながら、耐熱性、耐候性に優れ、かつ弾性を有し、加工も容易な熱可塑性エラストマーを使用して透明性に優れる部材が得られれば、内容物の確認が求められる分野では好適である。本発明では、特にポリプロピレン微粒子を粉打ちすることで、特に透明性に優れる成形品を製造することもできるのである。
【0039】
本発明の第二は、上記記載の熱可塑性エラストマーペレットを溶融成形して得られる成形品である。本発明の熱可塑性エラストマーペレットは、柔軟性、ゴム弾性、耐候性、機械的強度および成形加工性に優れ、配合によっては透明性の優れる熱可塑性エラストマーであり、このペレットを使用して食品用途、日用雑貨用途、玩具・運動用具用途、デスクマットなどの文具用途、自動車内外装用途、土木シート、防水シートなどの土木・建築用途、AV・家電機器用途、OA・事務機器用途、衣料・履物用途、テキスタイル用途、カテーテルや医療機器のガスケット、キャップ類等の医療用途、紙オムツ・生理用品等の衛生用品、化学・鉱工業用資材、包装輸送用資材、農・畜・水産資材等の分野で広く用いることができる。このような成形品は、本発明の熱可塑性エラストマーペレットを、一般的に熱可塑性エラストマーや熱可塑性樹脂に用いられる射出成形機、押出成形機、プレス成形機、真空成形機、ブロー成形機などの成形機により溶融混練し、任意の形状に成形することができる。
【0040】
【実施例】
以下、本発明の実施例により具体的に説明する。尚、実施例および比較例中の各測定は、以下の方法により行った。
【0041】
(測定方法)
<1>耐ブロッキング試験
耐ブロッキング性は、熱可塑性エラストマー組成物のペレット100gとブロッキング防止剤の所定量をポリエチレン袋に入れて十分撹拌した後、直径6cmの円筒状のプラスチック製容器に移し、500gの荷重を掛けて25℃で1週間静置させ、その後にプラスチック製容器からペレットを取り出し、ペレットのブロッキングの状態を目視にて観察した。評価は、ブロッキングなしを「○」、一部ブロッキングありを「△」、ブロッキングありを「×」とした。
【0042】
<2>透明性
透明性は、射出成形により厚さ2mmのシートを作製し、反射・透過率計(村上色彩技術研究所社製、装置名「HR−100」)によりヘーズを測定した。
【0043】
<3>金型汚染
金型汚染の有無は、射出成形機にて透明性評価用のシートを30枚成形した後の金型表面の汚れを目視にて観察して評価し、金型汚染なしを「○」、金型汚染ありを「×」とした。
【0044】
(実施例1)
スチレン系エラストマー(クラレ社製、商品名「セプトン4055」、MFR:230℃、荷重2.16kgで0.1g/10分未満))100質量部、ゴム用軟化剤(パラフィン系プロセスオイル)(出光興産社製、商品名「PW−90」)600質量部をタンブラーで混合した後、二軸押出機(37φ、L/D=34)によってシリンダー温度130℃で溶融混合し、アンダーウオーターカッターによりペレットを製造した。得られたペレット100質量部に対してブロッキング防止剤として平均粒子径18μmのポリプロピレン微粒子(クラリアント社製、商品名「セリダスト(ceridust)VP6071」)を0.3質量%粉打ちし、熱可塑性エラストマーペレットを調製した。
【0045】
得られたペレットについて耐ブロッキング試験を実施した。次に、射出成形機により、シリンダー温度140℃、金型温度40℃で厚さ2mmのシートを作製し、ヘーズを測定した。また、射出成形後の金型の汚れを目視にて観察した。耐ブロッキング試験、ヘーズ測定結果および金型汚染の評価結果を表1に示す。
【0046】
(実施例2)
スチレン系エラストマー(クラレ社製、商品名「セプトン4033」、MFR:230℃、荷重2.16kgで0.1g/10分未満)100質量部、ポリプロピレン(グランドポリマー社製、商品名「J226F」、ランダムタイプ、MI=20g/10min)15質量部、ゴム用軟化剤(パラフィン系プロセスオイル)(出光興産社製、商品名「PW−90」)80質量部をタンブラーによって混合した後、二軸押出機(37φ、L/D=34)によりシリンダー温度230℃で溶融混合し、ストランドカットして得たペレット100質量部に対して、ブロッキング防止剤として平均粒子径18μmのポリプロピレン微粒子(クラリアント社製、商品名「セリダスト(ceridust)VP6071」)を0.3質量%粉打ちし、熱可塑性エラストマーペレットを得た。
【0047】
得られたペレットについて耐ブロッキング試験を実施した。次に、射出成形機により、シリンダー温度230℃、金型温度40℃で厚さ2mmのシートを作製し、ヘーズを測定した。また、射出成形後の金型の汚れを目視にて観察した。耐ブロッキング試験、ヘーズ測定結果および金型汚染の評価結果を表1に示す。
【0048】
(比較例1)
ブロッキング防止剤を使用しない以外は実施例1と同様に熱可塑性エラストマーペレットを調製し、耐ブロッキング試験、ヘーズ測定および金型汚染の評価を行った。結果を表2に示す。
【0049】
(比較例2)
ブロッキング防止剤を使用しない以外は実施例2と同様に熱可塑性エラストマーペレットを調製し、耐ブロッキング試験、ヘーズ測定および金型汚染の評価を行った。結果を表2に示す。
【0050】
(比較例3)
ブロッキング防止剤として、平均粒子径0.8μmのタルクを使用した以外は実施例1と同様に熱可塑性エラストマーペレットを調製し、耐ブロッキング試験、ヘーズ測定および金型汚染の評価を行った。結果を表2に示す。
【0051】
(比較例4)
ブロッキング防止剤として平均粒子径16μmのシリカを使用した以外は実施例1と同様に熱可塑性エラストマーペレットを調製し、耐ブロッキング試験、ヘーズ測定および金型汚染の評価を行った。結果を表2に示す。
【0052】
(比較例5)
ブロッキング防止剤として粒子径75μm以下のステアリン酸カルシウムを使用した以外は実施例1と同様に熱可塑性エラストマーペレットを調製し、耐ブロッキング試験、ヘーズ測定および金型汚染の評価を行った。結果を表2に示す。
【0053】
(比較例6)
ブロッキング防止剤として平均粒子径11μmのポリエチレン微粒子を使用した以外は実施例1と同様に熱可塑性エラストマーペレットを調製し、耐ブロッキング試験、ヘーズ測定および金型汚染の評価を行った。結果を表2に示す。
【0054】
(比較例7)
ブロッキング防止剤として粒子径75μm以下のエチレンビスステアリルアミド(EBS)を使用した以外は実施例1と同様に熱可塑性エラストマーペレットを調製し、耐ブロッキング試験、ヘーズ測定および金型汚染の評価を行った。結果を表2に示す。
【0055】
【表1】

Figure 0004870280
【0056】
【表2】
Figure 0004870280
(結果)
実施例と比較例における表1および2に示す結果から、本発明の熱可塑性エラストマーペレットは、ペレットの耐ブロッキング性に優れ、しかも該ペレットを使用して得たフィルムは、透明性にも優れ、かつ金型汚染もみられなかった。
【0057】
【発明の効果】
本発明によれば、水添スチレン系エラストマーにゴム用軟化剤および/またはポリプロピレンを配合して得た熱可塑性エラストマー組成物のペレットに平均粒子径が150μm以下のポリプロピレン微粒子を粉打ちすることで、該ペレットのブロッキングを効果的に防止することができる。しかも、このようにポリプロピレン微粒子を粉打ちすると、射出成形した場合にも金型汚染を防止することができる。また、該ペレットを用いた成形品は透明性に優れる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a thermoplastic elastomer pellet excellent in blocking resistance, and relates to a thermoplastic elastomer pellet capable of providing a molded product excellent in transparency and a molded product made of the pellet.
[0002]
[Prior art]
In recent years, thermoplastic elastomers that have rubber elasticity at room temperature but do not require a vulcanization process and can be molded and recycled in the same way as thermoplastic resins have become automotive parts, home appliance parts, wire coatings, medical parts, miscellaneous goods, Widely used in the field of footwear. Such thermoplastic elastomers are excellent in heat resistance, heat aging resistance, oil resistance, weather resistance, friction resistance, and the like, and are attracting attention as substitute materials for soft polyvinyl chloride resins. Among thermoplastic elastomers, hydrogenated styrenic elastomers using hydrogenated styrene-conjugated diene compound block copolymers include rubber softeners, polyolefin resins such as polypropylene, and molding materials to which inorganic fillers are added. By doing so, it can be processed into a molded product using a conventionally known method such as extrusion molding, injection molding, hollow molding, compression molding, calender molding, and there is no problem of generation of harmful substances such as dioxin during incineration. Therefore, it is used in a wide range of fields such as automobile parts, home appliances, stationery, sports equipment, and miscellaneous goods.
[0003]
In addition, a thermoplastic elastomer obtained by blending a hydrogenated styrenic elastomer with a rubber softener and / or polypropylene and melt-mixing it becomes a material with excellent transparency depending on the blending ratio. Widely used in applications that utilize transparency, such as applications, coating materials, packaging materials, and toys. However, when a rubber softener and / or polypropylene is blended with a hydrogenated styrene elastomer, processability and adjustment of hardness can be achieved, but pellets obtained by granulating this can adhere to each other (blocking), It may be difficult to supply the pellets to the molding machine.
[0004]
In order to improve such blocking properties, blocking is generally prevented by powdering an inorganic filler such as silica or talc or a metal soap such as calcium stearate into a pellet. JP-A-62-81443 discloses a thermoplastic elastomer composed of a hydrogenated block copolymer, a polyolefin resin, and a mineral oil softener, and the surface of pellets and molded articles mainly due to leaching of the mineral oil softener. Anti-adhesive thermoplastic elastomer with higher fatty acid amide added as an anti-blocking agent to prevent adhesion of thermoplastic elastomer pellets and to improve the sticking phenomenon of thermoplastic elastomer pellets and the stickiness of the molded product surface A composition is disclosed.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
However, for thermoplastic elastomers based on hydrogenated styrene elastomers that are powdered with metal soap or higher fatty acid amide as an anti-blocking agent, conventionally known methods such as extrusion molding, injection molding, hollow molding and compression molding are used. When processing into a molded product, dirt on the mold surface may occur particularly in a molding process using a mold such as injection molding. This contamination of the mold not only leads to an increase in the frequency of cleaning the mold, but also causes the surface of the molded product to become rough due to dirt, resulting in a loss of transparency. Further, after molding, these antiblocking agents bleed out to the surface of the molded product, thereby impairing the transparency and appearance of the molded product or coloring the molded product. Further, when an inorganic filler is used as an anti-blocking agent, although there is no mold contamination as described above, the transparency of the molded product tends to be impaired, which is problematic for applications utilizing transparency.
[0006]
The present invention has been made in view of the above-described prior art, and there is no blocking between thermoplastic elastomer pellets based on hydrogenated styrene-based elastomers, and also when a molded product obtained using the pellets is produced. An object of the present invention is to provide thermoplastic elastomer pellets that can be easily produced without producing mold contamination.
[0007]
The present invention also provides a thermoplastic elastomer pellet based on a hydrogenated styrenic elastomer, which can produce a molded product having good surface properties and in particular a transparency because there is no dirt on the mold. For the purpose.
[0008]
Another object of the present invention is to provide a thermoplastic elastomer molded article based on a hydrogenated styrene-based elastomer that is excellent in transparency.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
As a result of examining the blocking characteristics of a pellet made of a composition comprising a hydrogenated styrene elastomer and a rubber softener and / or polypropylene blended in detail, the blocking has a specific average particle size in the pellet. The present invention has been completed by finding that it can be prevented by dusting the polypropylene fine particles, and that the molded article made of pellets thus prevented from blocking is excellent in transparency. That is, the present invention provides the following [1] to [3].
[0010]
[1] Obtained by melt-mixing 3,000 parts by weight or less of rubber softener (2) and / or 10,000 parts by weight or less of polypropylene (3) with respect to 100 parts by weight of hydrogenated styrene elastomer (1). A thermoplastic elastomer pellet in which 0.01 to 5 parts by mass of polypropylene fine particles (B) having an average particle diameter of 150 μm or less are pulverized to 100 parts by mass of a pellet of the thermoplastic elastomer composition (A) to be produced.
[0011]
[2] The thermoplastic elastomer pellet according to the above [1], wherein the haze of a sheet having a thickness of 2 mm obtained by melt molding is 20% or less.
[0012]
[3] A molded product obtained by melt-molding the thermoplastic elastomer pellet according to any one of [1] or [2].
[0013]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The first of the present invention is a thermoplastic elastomer composition (A) obtained by melt-mixing 3,000 parts by weight or less of a rubber softener and / or 10,000 parts by weight or less of polypropylene with 100 parts by weight of a hydrogenated styrene elastomer. ) Pellets of 0.01 to 5 parts by mass of polypropylene fine particles (B) having an average particle size of 150 μm or less.
[0014]
The hydrogenated styrene elastomer used in the present invention refers to a hydrogenated product of a block copolymer comprising a hard segment comprising at least one vinyl aromatic compound and a soft segment comprising at least one conjugated diene compound. .
[0015]
Examples of the vinyl aromatic compound constituting the hard segment include styrene, α-methylstyrene, 1-vinylnaphthalene, 2-methylstyrene, 3-methylstyrene, 4-methylstyrene, 4-propylstyrene, 4-cyclohexylstyrene, 4 -Dodecylstyrene, 2-ethyl-4-benzylstyrene, 4- (phenylbutyl) styrene and the like. The hard segment may be composed of one kind of the above vinyl aromatic compounds or may be composed of two or more kinds. Of these, styrene and α-methylstyrene are preferably used in the present invention.
[0016]
Conjugated diene compounds constituting the soft segment include 1,3-butadiene, isoprene, 1,3-pentadiene, 2,3-dimethyl-1,3-butadiene, 2-methyl-1,3-pentadiene, 1,3 -Hexadiene, phenylbutadiene, 4,5-diethyl-1,3-octadiene, 3-butyl-1,3-octadiene and the like. The soft segment may be composed of one of these conjugated diene compounds or may be composed of two or more. In the present invention, 1,3-butadiene and isoprene are preferably used as the conjugated diene compound, particularly from the viewpoint of improving the physical properties of rubber.
[0017]
In the hydrogenated styrene-based elastomer, the ratio of the hard segment portion made of a vinyl aromatic compound is preferably in the range of 5 to 70% by mass of the hydrogenated styrene-based elastomer, more preferably 10 to 50% by mass, and particularly preferably 15 to 40%. It is the range of mass%. When the proportion of the hard segment part exceeds 70% by mass, the melt viscosity of the hydrogenated styrene elastomer becomes too high and mixing with other components may be insufficient. On the other hand, when it is less than 5% by mass, the mechanical strength and heat-resistant use temperature of the thermoplastic elastomer composition (A) may be lowered.
[0018]
The proportion of the soft segment in the hydrogenated styrene elastomer is preferably in the range of 30 to 95% by mass of the hydrogenated styrene elastomer, more preferably in the range of 50 to 90% by mass, particularly preferably in the range of 60 to 85% by mass. It is. If the proportion of the soft segment is less than 30% by mass, the melt viscosity of the hydrogenated styrene elastomer becomes too high and mixing with other components may be insufficient. On the other hand, when it exceeds 95 mass%, the mechanical strength and heat-resistant use temperature of the thermoplastic elastomer composition (A) may be lowered.
[0019]
The microstructure of the conjugated diene portion (soft segment portion) of the block copolymer before hydrogenation of the hydrogenated styrene elastomer is not particularly limited. For example, when a hydrogenated styrene-butadiene block copolymer is used as the hydrogenated styrene elastomer, those having a 1,2-bond amount in the range of 5 to 90 mol% can be suitably used. When importance is attached to the rubber elasticity of the thermoplastic elastomer composition (A) to be produced, those having a 1,2-bond amount in the range of 30 to 90 mol% are preferred. Further, when a hydrogenated styrene-isoprene block copolymer is used as the hydrogenated styrene elastomer, the one having a total amount of 3,4-bond and 1,2-bond of 5 to 80 mol% is preferable. Can be used. Furthermore, when isoprene and butadiene are mixed and used as the conjugated diene, a compound having a total amount of 3,4-bond and 1,2-bond of 5 to 90 mol% can be preferably used.
[0020]
Moreover, as a block copolymer before hydrogenation, when the polymer block (hard segment) which consists of a vinyl aromatic compound is represented by a, and the polymer block (soft segment) which consists of a conjugated diene compound is represented by b. A diblock copolymer such as ab type, a triblock copolymer such as abb type, (ab) n (A-b) n -A, (ab) n A multi-block copolymer represented by X (where n represents an integer of 2 or more and X represents a coupling agent residue) is preferably used.
[0021]
When two or more kinds of vinyl aromatic compounds are used as a hard segment of the hydrogenated styrene elastomer used in the present invention, or two or more kinds of conjugated diene compounds are used as a soft segment, the form of each segment is as follows: Any of a random copolymer, a tapered block copolymer, and a block copolymer may be used. Moreover, the hydrogenated styrenic elastomer of the above form may be used alone or as a mixture of two or more.
[0022]
The number average molecular weight of the block copolymer before hydrogenation is not particularly limited, but is preferably 30,000 to 500,000, more preferably 50,000 to 400,000, particularly preferably 70,000 to 300,000. Range. In addition, the number average molecular weight as used in this specification is the molecular weight of polystyrene conversion calculated | required by the gel permeation chromatography (GPC) method. The number average molecular weight of the block copolymer before hydrogenation can be appropriately selected according to the purpose of use of the thermoplastic elastomer pellet of the present invention.
[0023]
The hydrogenation rate of the hydrogenated styrenic elastomer used in the present invention is at least 60%, more preferably 80% or more, still more preferably 90% or more, from the viewpoints of heat resistance and weather resistance. If it is less than 60%, the improvement of heat resistance and weather resistance may be insufficient. The hydrogenation rate of the hydrogenated styrene elastomer can be determined by iodine value measurement, infrared spectrophotometer, nuclear magnetic resonance apparatus or the like.
[0024]
The production method of the hydrogenated styrene elastomer used in the present invention is not particularly limited, and can be produced by, for example, a conventionally known anionic polymerization method as follows. In other words, vinyl aromatic compounds and conjugated diene compounds are sequentially polymerized or coupled by a method such as coupling in an organic solvent inert to the polymerization reaction such as n-hexane and cyclohexane using an alkyl lithium compound as an initiator. Form a coalescence. Subsequently, the obtained block copolymer is hydrogenated in the presence of a hydrogenation catalyst in an inert organic solvent according to a known method, whereby a hydrogenated styrenic elastomer can be produced.
[0025]
As such a hydrogenated styrene-based elastomer, commercially available products can also be used. For example, the product name “Clayton” of Clayton Polymer Co., Ltd., the product name “Tough Tech” of Asahi Kasei Kogyo Co., Ltd. “Septon” and “Hibler”.
[0026]
The hydrogenated styrenic elastomer used in the present invention further has a functional group such as a carboxyl group, a hydroxyl group, an acid anhydride, an amino group, and an epoxy group in the molecular chain and / or at the molecular end unless the purpose of the present invention is impaired. You may contain. Accordingly, as the hydrogenated styrene elastomer used in the present invention, two or more hydrogenated styrene elastomers having such a functional group are used in addition to the case of using one kind having such a functional group alone. Can also be used together. Furthermore, a hydrogenated styrene elastomer having no functional group can be used in combination with a hydrogenated styrene elastomer having a functional group at the molecular end and / or molecular chain.
[0027]
In the present invention, a thermoplastic elastomer composition (A) is obtained by blending a rubber softener and / or polypropylene with the hydrogenated styrene elastomer. As the rubber softener, known ones can be used without particular limitation. For example, paraffinic process oil, naphthenic process oil, aromatic process oil, ethylene-α-olefin copolymer oligomer, paraffin wax, hydrocarbon oil such as liquid paraffin, peanut oil, vegetable oil such as rosin, phosphoric acid Liquid polymers having rubber softening ability such as esters, chlorinated paraffin, silicone oil, liquid polybutene, liquid polyisoprene or hydrogenated products thereof, liquid polybutadiene, liquid polyisobutylene, and modified products thereof can be used. In the present invention, these rubber softeners can be used alone or in combination of two or more.
[0028]
In the present invention, the rubber softener can be appropriately used depending on the physical properties required for the molded product, but the amount used is 3,000 parts by mass or less, more preferably 100 parts by mass of the hydrogenated styrene elastomer. The range is 5 to 1,500 parts by mass, particularly 10 to 1,000 parts by mass. When the amount of the rubber softener used exceeds 3,000 parts by mass with respect to 100 parts by mass of the hydrogenated styrene elastomer, the rubber softener bleeds and the mold becomes soiled when injection molding is performed.
[0029]
The thermoplastic elastomer pellet of the present invention is a pellet of a thermoplastic elastomer composition (A) comprising a hydrogenated styrene elastomer and a rubber softener and / or polypropylene, and has an average particle diameter of 150 μm or less. ).
[0030]
As polypropylene, commercially available homopolypropylene, block polypropylene, random polypropylene, syndiotactic polypropylene, soft polypropylene, propylene and α-olefin copolymers, etc. can be used arbitrarily, and one kind can be used alone. Two or more kinds may be used in combination. When blending polypropylene with the thermoplastic elastomer composition (A), the blending amount can be appropriately selected according to the required physical properties, but is 10,000 parts by weight or less with respect to 100 parts by weight of the hydrogenated styrene elastomer. The range is more preferably 5 to 8,000 parts by mass, and particularly preferably 10 to 6,000 parts by mass. If it exceeds 10,000 parts by mass, the rubbery properties of the obtained thermoplastic elastomer composition (A) may be lost, which is not preferable.
[0031]
The thermoplastic elastomer composition (A) is one kind of an antioxidant, an ultraviolet absorber, a light stabilizer, a pigment, a flame retardant, an antistatic agent, an antibacterial agent, an inorganic filler, etc., if necessary, in addition to the components described above. Or you may contain 2 or more types. Furthermore, other thermoplastic elastomers such as urethane elastomers, polyester elastomers, polyamide elastomers, polyolefin elastomers; polyethylene, ethylene-α-olefin copolymers, ethylene- (meth) acrylic acid copolymers or these It is also possible to add thermoplastic resins such as metal salts, ethylene-cycloolefin copolymers, ethylene-vinyl acetate copolymers, polyphenylene oxide, polystyrene, ABS resins, polyamide resins, polyester resins, and PMMA. When such other thermoplastic resin or thermoplastic elastomer is added, the blending amount is 100 parts by mass or less, more preferably 50 parts by mass or less, with respect to 100 parts by mass of the thermoplastic elastomer composition (A). is there.
[0032]
As a method for producing the thermoplastic elastomer composition (A), a conventionally known method can be used without any particular limitation. In order to obtain a homogeneous composition of each component described above, a single screw extruder or a twin screw extruder is used. It is preferable to knead each component in a heated and melted state using a kneader such as a Banbury mixer, a brabender, an open roll, or a kneader. Moreover, before melt-kneading, each component is dry-blended in advance using a mixer such as a hensil mixer or tumbler, and the mixture is melt-kneaded to obtain a homogeneous thermoplastic elastomer composition (A). Can do. Next, the thermoplastic elastomer composition (A) is pelletized. Pelletization can be performed using a conventionally known method. For example, a method in which the thermoplastic elastomer composition (A) is extruded in a strand form from a single-screw or twin-screw extruder, water-cooled or air-cooled, and then cut by a strand cutter; A method of cutting the strand-shaped thermoplastic elastomer composition (A) immediately after being installed and extruded from a die in a water stream or in water; melt-mixing with an open roll or a bumper mixer, and then forming into a sheet with a roll Further, a method of cutting the sheet into a strip shape and then cutting the sheet into cubic pellets by a pelletizer may be used.
[0033]
In the present invention, polypropylene fine particles (B) having an average particle diameter of 150 μm or less are dusted on the pellets of the thermoplastic elastomer composition (A) thus obtained. Examples of such polypropylene fine particles (B) include homopolypropylene, block polypropylene, random polypropylene, syndiotactic polypropylene, and polypropylene having an average particle diameter of 150 μm or less, such as those modified by introducing a carboxylic acid group. For example, the trade name “Ceridust VP6071” (average particle diameter of 18 μm) commercially available from Clariant can be used.
[0034]
Further, the blending amount of the polypropylene fine particles (B) having an average particle size of 150 μm or less can be appropriately selected according to the required physical properties, but it is 0.00% relative to 100 parts by mass of the pellets of the thermoplastic elastomer composition (A). It is 01-5 mass parts, More preferably, it is 0.01-3 mass parts, Most preferably, it is the range of 0.01-1 mass part. When the blending amount of the polypropylene fine particles having an average particle diameter of 150 μm or less exceeds 5 parts by mass, classification of the pellets of the thermoplastic elastomer composition (A) and the polypropylene fine particles (B) having an average particle diameter of 150 μm or less may occur. Yes, it may impair transparency. On the other hand, when it is less than 0.01 parts by mass, a sufficient anti-blocking effect cannot be obtained.
[0035]
The average particle diameter of the polypropylene fine particles (B) used as an antiblocking agent in the present invention is 150 μm or less, more preferably 100 μm or less, and particularly preferably 50 μm or less. When the average particle diameter of the polypropylene fine particles exceeds 150 μm, it is necessary to increase the amount used for expressing the antiblocking effect, and classification with the pellets of the thermoplastic elastomer composition (A) occurs. For this reason, it is not preferable to produce a molded product using such thermoplastic elastomer pellets because it may cause variations in physical properties.
[0036]
In the present invention, when polypropylene fine particles (B) having an average particle size of 150 μm or less are used for dusting the pellets of the thermoplastic elastomer composition (A), the anti-blocking property between the pellets is excellent. In addition, the polypropylene fine particles (B) have good compatibility with the thermoplastic elastomer composition (A), do not have adhesiveness, and unlike metal soaps and higher fatty acid amides that are conventional anti-blocking agents, Mold contamination can be prevented very efficiently.
[0037]
There is no particular limitation on the method of mixing the pellets of the thermoplastic elastomer composition (A) and the polypropylene fine particles (B) having an average particle size of 150 μm or less, and a method of mixing both with a mixer such as a tumbler; polypropylene fine particles (B) A method in which a dispersion in which water is dispersed in water in the presence or absence of a surfactant is brought into contact with pellets of the thermoplastic elastomer composition (A); the thermoplastic elastomer composition (A) is made into a strand form from an extruder In the process of extruding, cooling with water, and cutting with a strand cutter, it can be performed by a method of adding the above-mentioned dispersion of polypropylene fine particles (B) into cooling water.
[0038]
The haze of a sheet having a thickness of 2 mm obtained by melt-molding the thermoplastic elastomer pellets of the present invention is 20% or less, preferably 15% or less, particularly preferably 10% or less. In order to prevent only blocking of pellets, a conventional anti-blocking agent is sufficient, but such a conventional anti-blocking agent is not necessarily satisfactory in transparency produced by using the added pellets. . However, if a member having excellent heat resistance, weather resistance, elasticity, elasticity, and ease of processing can be used to obtain a member having excellent transparency, it is suitable in a field where confirmation of the contents is required. In the present invention, it is possible to produce a molded article having particularly excellent transparency by powdering polypropylene fine particles.
[0039]
The second of the present invention is a molded product obtained by melt molding the thermoplastic elastomer pellets described above. The thermoplastic elastomer pellets of the present invention are thermoplastic elastomers that are excellent in flexibility, rubber elasticity, weather resistance, mechanical strength and molding processability, and are excellent in transparency depending on the formulation. Daily miscellaneous goods use, toy / exercise equipment use, stationery use such as desk mat, automotive interior / exterior use, civil engineering / architecture use such as civil engineering sheet, waterproof sheet, AV / home appliance use, OA / office equipment use, clothing / footwear Applications such as textiles, catheters and medical equipment gaskets, caps and other medical applications, disposable diapers and sanitary products such as sanitary products, chemical and mining materials, packaging and transport materials, agriculture, livestock and fishery materials Can be widely used. Such molded articles are obtained by using the thermoplastic elastomer pellets of the present invention, such as injection molding machines, extrusion molding machines, press molding machines, vacuum molding machines, blow molding machines, etc., which are generally used for thermoplastic elastomers and thermoplastic resins. It can be melt-kneaded by a molding machine and molded into an arbitrary shape.
[0040]
【Example】
Hereinafter, examples of the present invention will be described in detail. In addition, each measurement in an Example and a comparative example was performed with the following method.
[0041]
(Measuring method)
<1> Anti-blocking test
The blocking resistance was measured by placing 100 g of the thermoplastic elastomer composition pellets and a predetermined amount of the antiblocking agent in a polyethylene bag and thoroughly stirring them, then transferring them to a cylindrical plastic container having a diameter of 6 cm and applying a load of 500 g. The mixture was allowed to stand at 1 ° C. for 1 week, after which the pellet was taken out from the plastic container, and the blocking state of the pellet was visually observed. The evaluation was “◯” when there was no blocking, “Δ” when there was partial blocking, and “X” when there was blocking.
[0042]
<2> Transparency
For transparency, a sheet having a thickness of 2 mm was prepared by injection molding, and haze was measured by a reflection / transmittance meter (manufactured by Murakami Color Research Laboratory Co., Ltd., device name “HR-100”).
[0043]
<3> Mold contamination
The presence or absence of mold contamination is evaluated by visually observing the mold surface after forming 30 sheets for transparency evaluation with an injection molding machine. “×” indicates that there is mold contamination.
[0044]
Example 1
100 parts by mass of a styrene elastomer (trade name “Septon 4055”, manufactured by Kuraray Co., Ltd., MFR: 230 ° C., less than 0.1 g / 10 min with a load of 2.16 kg), rubber softener (paraffinic process oil) (Idemitsu After mixing 600 parts by mass of Kosan Co., Ltd., trade name “PW-90”) with a tumbler, it is melt-mixed at a cylinder temperature of 130 ° C. with a twin screw extruder (37φ, L / D = 34) and pelletized with an underwater cutter. Manufactured. 100 mass parts of the obtained pellets are powdered with 0.3% by mass of polypropylene fine particles having an average particle diameter of 18 μm (trade name “Ceridust VP6071” manufactured by Clariant Co., Ltd.) as an antiblocking agent, and thermoplastic elastomer pellets. Was prepared.
[0045]
The resulting pellet was subjected to a blocking resistance test. Next, using an injection molding machine, a sheet having a thickness of 2 mm was produced at a cylinder temperature of 140 ° C. and a mold temperature of 40 ° C., and haze was measured. Moreover, the stain | pollution | contamination of the metal mold | die after injection molding was observed visually. Table 1 shows the anti-blocking test, the haze measurement results, and the mold contamination evaluation results.
[0046]
(Example 2)
Styrene elastomer (trade name “Septon 4033”, manufactured by Kuraray Co., Ltd., MFR: 230 ° C., load of 2.16 kg, less than 0.1 g / 10 minutes) 100 parts by mass, polypropylene (product name “J226F” manufactured by Grand Polymer Co., Ltd.) Random type, MI = 20 g / 10 min) 15 parts by mass, rubber softener (paraffinic process oil) (Idemitsu Kosan Co., Ltd., trade name “PW-90”) 80 parts by mass were mixed with a tumbler, and then twin screw extrusion Melting and mixing with a machine (37φ, L / D = 34) at a cylinder temperature of 230 ° C., and 100 parts by mass of pellets obtained by strand cutting, polypropylene fine particles having an average particle size of 18 μm (made by Clariant, Product name "Ceridust VP6071") A plastic elastomer pellet was obtained.
[0047]
The resulting pellet was subjected to a blocking resistance test. Next, using an injection molding machine, a sheet having a thickness of 2 mm was produced at a cylinder temperature of 230 ° C. and a mold temperature of 40 ° C., and haze was measured. Moreover, the stain | pollution | contamination of the metal mold | die after injection molding was observed visually. Table 1 shows the anti-blocking test, the haze measurement results, and the mold contamination evaluation results.
[0048]
(Comparative Example 1)
A thermoplastic elastomer pellet was prepared in the same manner as in Example 1 except that no antiblocking agent was used, and an anti-blocking test, haze measurement, and evaluation of mold contamination were performed. The results are shown in Table 2.
[0049]
(Comparative Example 2)
A thermoplastic elastomer pellet was prepared in the same manner as in Example 2 except that no blocking inhibitor was used, and a blocking resistance test, haze measurement, and evaluation of mold contamination were performed. The results are shown in Table 2.
[0050]
(Comparative Example 3)
A thermoplastic elastomer pellet was prepared in the same manner as in Example 1 except that talc having an average particle diameter of 0.8 μm was used as an anti-blocking agent, and an anti-blocking test, haze measurement, and evaluation of mold contamination were performed. The results are shown in Table 2.
[0051]
(Comparative Example 4)
A thermoplastic elastomer pellet was prepared in the same manner as in Example 1 except that silica having an average particle diameter of 16 μm was used as an anti-blocking agent, and an anti-blocking test, haze measurement, and evaluation of mold contamination were performed. The results are shown in Table 2.
[0052]
(Comparative Example 5)
A thermoplastic elastomer pellet was prepared in the same manner as in Example 1 except that calcium stearate having a particle size of 75 μm or less was used as an anti-blocking agent, and an anti-blocking test, haze measurement and mold contamination were evaluated. The results are shown in Table 2.
[0053]
(Comparative Example 6)
A thermoplastic elastomer pellet was prepared in the same manner as in Example 1 except that polyethylene fine particles having an average particle diameter of 11 μm were used as an anti-blocking agent, and an anti-blocking test, haze measurement, and evaluation of mold contamination were performed. The results are shown in Table 2.
[0054]
(Comparative Example 7)
A thermoplastic elastomer pellet was prepared in the same manner as in Example 1 except that ethylene bisstearylamide (EBS) having a particle diameter of 75 μm or less was used as an antiblocking agent, and a blocking resistance test, haze measurement, and evaluation of mold contamination were performed. . The results are shown in Table 2.
[0055]
[Table 1]
Figure 0004870280
[0056]
[Table 2]
Figure 0004870280
(result)
From the results shown in Tables 1 and 2 in Examples and Comparative Examples, the thermoplastic elastomer pellets of the present invention are excellent in the blocking resistance of the pellets, and the film obtained using the pellets is also excellent in transparency, In addition, there was no mold contamination.
[0057]
【Effect of the invention】
According to the present invention, by pelletizing polypropylene fine particles having an average particle size of 150 μm or less into a pellet of a thermoplastic elastomer composition obtained by blending a hydrogenated styrene-based elastomer with a rubber softener and / or polypropylene, Blocking of the pellet can be effectively prevented. Moreover, when the polypropylene fine particles are powdered in this way, mold contamination can be prevented even when injection molding is performed. Moreover, the molded article using this pellet is excellent in transparency.

Claims (3)

ビニル芳香族化合物からなるハードセグメント部の割合が水添スチレン系エラストマーの5〜70質量%の範囲である水添スチレン系エラストマー(1)100質量部に対して、ゴム用軟化剤(2)3,000質量部以下および/またはポリプロピレン(3)10,000質量部以下を溶融混合して得られる熱可塑性エラストマー組成物(A)のペレット100質量部に、平均粒子径が150μm以下のポリプロピレン微粒子(B)0.01〜5質量部を粉打ちした熱可塑性エラストマーペレット。Softening agent for rubber (2) 3 with respect to 100 parts by mass of the hydrogenated styrene elastomer (1) in which the ratio of the hard segment portion made of vinyl aromatic compound is in the range of 5 to 70% by mass of the hydrogenated styrene elastomer. Polypropylene fine particles having an average particle diameter of 150 μm or less (100 parts by mass) of pellets of thermoplastic elastomer composition (A) obtained by melting and mixing 1,000 parts by mass or less and / or 10,000 parts by mass or less of polypropylene (3). B) Thermoplastic elastomer pellets obtained by powdering 0.01 to 5 parts by mass. 溶融成形して得た厚さ2mmのシートのヘーズが20%以下である、請求項1記載の熱可塑性エラストマーペレット。  The thermoplastic elastomer pellet according to claim 1, wherein a haze of a sheet having a thickness of 2 mm obtained by melt molding is 20% or less. 請求項1または2に記載の熱可塑性エラストマーペレットを溶融成形して得られる成形品。  A molded product obtained by melt-molding the thermoplastic elastomer pellets according to claim 1 or 2.
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