JP4864664B2 - 無線通信端末及びその制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、リアルタイム性を有するアプリケーションを使用して、基地局が下りバーストの割当て情報を配下の端末にブロードキャストする広帯域かつ広域のネットワークを用いる無線通信システムで通信を行う無線通信端末及びその制御方法に関する。
同一無線ネットワークへのハンドオーバとして、広域無線ネットワークシステムのエリア間又はセクター間でのハンドオーバがある。端末が広域無線ネットワークシステムのエリア間又はセクター間を移動する場合、より良好なエリア又はセクターの基地局にハンドオーバしていた。しかしながら、基地局が下りバーストの割当て情報を配下の端末にブロードキャストする広域無線ネットワークでは、原理的に同一無線ネットワーク内での良好なハンドオーバが非常に困難である。
異種無線ネットワークへのハンドオーバとして、図13に示すようなモバイルIP(例えば、非特許文献1)を用いたシステムが提案されている。モバイルIPの基本動作は、以下の通りである。
(i)移動先LAN1又は2に接続する物理手段をスキャンする(無線LANの場合、有効な電波をスキャンする。)。
(ii)モバイルノード(MN)3が移動先LAN1又は2に入った場合、外部エージェント4,5経由でホームエージェント6に登録要請を送信する。これを受け取ったホームエージェント6は、MN3にエージェント広告(IPアドレス情報などが入ったデータ)を送信する。これによって位置登録が完了する。
(iii)通信相手7は、モバイルノード3がホームLAN8上にあるように見えるため、通信相手7が送りたいデータは、ホームエージェント6に向けて発信される。
(iv)ホームエージェント6は、位置登録情報を利用し、送られてきたデータを気付けIPアドレスで包み(カプセル化)、外部エージェント4,5に転送する。カプセル化は、モバイルIP専用に定義されたプロトコルを用いる。
(v)外部エージェント4,5は、カプセルを解き、MN3にデータを転送する。
(vi)MN3は、通信相手7に向けて、インターネット9を通じて送りたいデータを送信する。
C. Perkins、"IP Mobility Support (RFC2002)"、[online]、1996年10月、IETF、[平成18年3月15日検索]、インターネット<URL: http: //www.ietf.org /rfc/rfc2002.txt>
ブロードバンド広域無線ネットワークがOFDMA方式でTDDシステムを採用している場合、端末が自分宛のデータを基地局から正確に受信できるようにするために、図14に示すようにフレーム制御ヘッダFCH (Frame Control Header)、下り回線の割当て情報DL−MAP(Downlink Map Message)等の変調方式及び符号化情報と下り回線のリソース(サブチャネル)の割当て情報(MAP)を、基地局がその配下にある全ての端末にブロードキャストで送信する必要がある。
MAPについては、データ領域のサブチャネルがPUSC(Partial Used SubChannelization)方式で割り当てられる通信状態の場合とAMC(Advanced Modulation and Coding)方式で割り当てられる通信状態の場合のいずれにも対応できるように、各方式のIE(情報要素)が構成されている。すなわち、PUSC方式については、ユーザごとにMCS(Modulation Coding Scheme:変調クラス制御)が異なるので、割当て用のMAP IEがユーザ数分必要となり、AMC方式については、BandごとにMCSが異なるので、割当て用のMAP IEがBand数(例えば、24Band)分必要となり、例えば、3SDMA(空間分割多元接続方式)の場合、最大で72個(24Band×3)の割当て用のMAP IEが必要となる。
現行(IEEE802.16e)のIEは、割当てを矩形とし、開始オフセットを示すSymbol/Subchannel数と、割当ての範囲を示すSymbol/Subchannel数とをそれぞれ指定するので、情報量が多くなっている。また、このIEでは、MCSを指定するDIUC(Downlink internal Usage Code)が一つしか指定できないため、AMC方式ではBand数分このIEが必要となる。AMC方式の場合、開始オフセット値と割当て範囲を示すSubchannel数は、固定となるため指定する必要がない。さらに、AMC領域の範囲を示すSymbol数は、AAS_DL_IEで決定されるので不要となる。
このようなブロードキャストで送信されるフレーム制御ヘッダFCH及び下り回線の割当て情報DL−MAPは、隣接する基地局間でも同一周波数帯で送信されるので、端末が、二つの基地局のエリアがオーバラップする境界又は二つのセクターがオーバラップする境界に存在する場合、干渉によってフレーム制御ヘッダFCH及び下り回線の割当て情報DL−MAPを良好に受信できなくなる。
したがって、隣接する別の基地局にハンドオーバする場合又は他のセクターにハンドオーバする場合、通信品質が著しく劣化し、無線リンクが切断される場合がある。特に、下り回線の割当て情報DL−MAPは重要であり、基地局間のハンドオーバを少しでもスムーズに行うために、ハンドオーバする直前に下り回線の割当て情報DL−MAPを繰り返して連続で送信する(DL-MAP Repetition)ことによって干渉耐性を強くすることも提案されている。通常、4〜6回のDL-MAPが行われるが、DL-MAP Repetitionの分だけ下りの帯域が小さくなるという不都合を有する。
このような干渉によるハンドオーバを解決するために、使用するサブキャリアをセル間又はセクター間で分けることが提案されている。しかしながら、この場合、サービスできる帯域が非常に低下するという不都合を有する。
また、TDDシステムの場合、FDDシステムと比べると、実質的な干渉がない場合でもセル間ハンドオーバには300〜500msの時間を要するので、VoIPアプリケーション(以下、適宜「VoIP」と略する。)のように遅延やジッタに敏感なアプリケーションの場合は、音切れなどの通信品質の劣化を引き起こす要因となる。
また、OFDMA方式のブロードバンド広域無線ネットワークでは、単独のエリアフリンジは、基地局と端末の送信出力の差から端末の送信出力で決定されることが多く、下りはまだ通信できるにもかかわらず上りの通信ができないために、結局通信ができないという不都合があった。
広域無線ネットワークにおいては、端末は受信電界強度(RSSI: Repetition Received Signal Strength Indicator)のみを指標として他の基地局にハンドオーバしていたので、閾値より高いRSSIのポイントで発生するセクター間ハンドオーバに対応できていなかった。広域無線ネットワークにおいてセクター間ハンドオーバ及びセル間ハンドオーバが発生する際のRSSIをプロットした図15からわかるように、セクター間ハンドオーバがセル間ハンドオーバより高いRSSIで発生することがわかる。
図16は、広域無線ネットワークにおいてセクター間ハンドオーバ及びセル間ハンドオーバが発生する際の上りにおけるパケット到着間隔を示し、図17は、広域無線ネットワークにおいてセクター間ハンドオーバ及びセル間ハンドオーバが発生する際の下りにおけるパケット到着間隔を示す。上りと下りのいずれも、セクター間ハンドオーバの場合にパケット到着間隔が更に大きくなる(すなわち、瞬停時間が長くなる)傾向にあるので、通信品質が劣悪な状態が更に長く継続することになり、従来の同一無線ネットワーク内でのハンドオーバでは、通信品質の観点から不都合が大きくなる。その理由は、比較的高いRSSIにおいて大きな干渉を他のセクターから長時間受けるからである。なお、従来の端末は、RSSIのみを指標として用い、他の基地局へのハンドオーバをサポートしていた。
複数経路をシームレスに切り替えるためにモバイルIPを用いることが従来提案されている。この場合、同時に通信できるのは基本的に一つの無線ネットワークを用いた通信のみ可能であり、同時に複数の無線ネットワークで通信することには対応していないので、他の無線ネットワークに切替(ハンドオーバ)を行う際には、一旦現在通信中の無線ネットワークでの通信が切れるので、通信経路の切替自体に時間を要し、その結果、通信切替中の通信品質は著しく劣化していた(例えば、音切れや瞬断)。また、モバイルノードで下りの無線品質の劣化を検出し、スイッチングサーバに対して通信経路の切替を要求した後にスイッチングサーバでバインディングアップデート(Binding Update)によってバインディングキャッシュ(Binding Cache)の更新を行うと、CoA(Care of Address)を更新するので、上りと下りで別々の無線通信ネットワークを使っての通信を維持することができない。
さらに、モバイルIPはマルチホームに対応していないので、同時に複数の無線回線を用いて通信を行って帯域の補完をするのが不可能であった。
したがって、セクターとオーバラップする境界、エリアとオーバラップする境界又はエリアフリンジに無線通信端末が存在する際には、無線品質を維持するよう良好な通信を行うことが所望される。
本発明の目的は、セクターとオーバラップする境界、エリアとオーバラップする境界又はエリアフリンジにおいて、無線品質を維持するよう良好な通信を行うことができる無線通信端末及びその制御方法を提供することである。
本発明による請求項1の無線通信端末は、
リアルタイム性を有するアプリケーションを使用して、基地局が下りバーストの割当て情報を配下の端末にブロードキャストする広帯域かつ広域のネットワークを用いる無線通信システムで通信を行う無線通信端末において、
基地局間又は基地局のセクター間のシームレスなハンドオーバを行う広域のネットワークを用いる他の無線通信システムで通信する通信手段と、
前記無線通信端末が、前記通信システムで通信を行っている場合に、通信中の基地局の異なるセクターとオーバラップする境界に存在するのか、他の基地局のエリアとオーバラップする境界に存在するのか、又は、前記通信中の基地局のセクター又は前記他の基地局のエリアとオーバラップしない通信中の基地局のエリアフリンジに存在するのかを判定する判定手段と、
使用しているアプリケーション及び前記判定手段の判定結果に応じて、前記無線通信システム内で基地局間のハンドオーバを行うか、前記他の無線通信システムに切り替えるか、前記通信システムの通信の補完のために前記他の無線通信システムと同時に通信を行うか、又は、上下いずれかの回線を前記他の無線通信システムに切り替えるように制御する制御手段とを具えることを特徴とする。
本発明による請求項2の無線通信端末は、
受信電界強度及び信号対雑音比を検出する検出手段を更に具え、
前記判定手段は、前記受信電界強度及び信号対雑音比が所定の条件を一定期間満足する場合、前記通信中の基地局のセクター又は前記他の基地局のエリアとオーバラップしない通信中の基地局のエリアフリンジに存在すると判定することを特徴とする。
本発明による請求項3の無線通信端末は、
前記判定手段が、前記通信中の基地局のセクター又は前記他の基地局のエリアとオーバラップしない通信中の基地局のエリアフリンジに存在すると判定した場合、前記制御手段は、上下いずれかの回線を前記他の無線通信システムに切り替えるように制御することを特徴とする。
本発明による請求項4の無線通信端末は、
前記無線通信端末の通信品質及び受信電界強度を検出する検出手段を更に具え、
前記判定手段は、前記通信品質及び受信電界強度が第1の条件を満足する場合、通信中の基地局の異なるセクターとオーバラップする境界に存在すると判定することを特徴とする。
本発明による請求項5の無線通信端末は、
前記判定手段が、通信中の基地局の異なるセクターとオーバラップする境界に存在すると判定した場合、前記制御手段は、前記他の無線通信システムに切り替えるように制御することを特徴とする。
本発明による請求項6の無線通信端末は、
前記判定手段が、前記通信品質及び受信電界強度が、前記第1の条件における受信電界強度より低い受信電界強度の第2の条件を満足する場合、前記判定手段は、他の基地局のエリアとオーバラップする境界に存在すると判定することを特徴とする。
本発明による請求項7の無線通信端末は、
前記無線通信端末が、他の基地局のエリアとオーバラップする境界に存在すると判定し、前記リアルタイム性を有するアプリケーションがストリーミングアプリケーションである場合、前記無線通信システム内で基地局間のハンドオーバを行うように制御することを特徴とする。
本発明による請求項8の無線通信端末は、
前記リアルタイム性を有するアプリケーションがVoIPアプリケーションであり、かつ、前記判定手段が、他の基地局のエリアとオーバラップする境界に存在すると判定した場合、前記制御手段は、前記他の無線通信システムに切り替えるか、又は前記無線通信システムの通信の補完のために前記他の無線通信システムと同時に通信を行うように制御することを特徴とする。
本発明による請求項9の無線通信端末は、
前記無線通信システムと前記他の無線通信システムの遅延差を測定する測定手段を更に具え、
前記制御手段は、前記遅延差が閾値より大きい場合、前記他の無線通信システムに切り替えるように制御することを特徴とする。
本発明による請求項10の無線通信端末は、
前記無線通信システムと前記他の無線通信システムの遅延差を測定する手段を更に具え、
前記制御手段は、前記遅延差が閾値以下の場合、前記無線通信システムの通信の補完のために前記他の無線通信システムと同時に通信を行うように制御することを特徴とする。
本発明による請求項11の無線通信端末の制御方法は、
リアルタイム性を有するアプリケーションを使用して、基地局が下りバーストの割当て情報を配下の端末にブロードキャストする広帯域かつ広域のネットワークを用いる無線通信システムとの通信を行う無線通信端末の制御方法において、
前記無線通信端末が、前記無線通信システムで通信を行っている場合に、通信中の基地局の異なるセクターとオーバラップする境界に存在するのか、他の基地局のエリアとオーバラップする境界に存在するのか、又は、前記通信中の基地局のセクター又は前記他の基地局のエリアとオーバラップしない通信中の基地局のエリアフリンジに存在するのかを判定し、
使用しているアプリケーション及び前記判定の結果に応じて、前記無線通信システム内で基地局間のハンドオーバを行うのか、基地局間又は基地局のセクター間のシームレスなハンドオーバを行う広域のネットワークを用いる他の無線通信システムに切り替えるのか、前記無線通信システムの通信の補完のために前記他の無線通信システムと同時に通信を行うのか、又は、上下いずれかの回線を前記他の無線通信システムに切り替えることを特徴とする。
本発明による請求項12の無線通信端末の制御方法は、
前記無線通信端末の受信電界強度及び信号対雑音比を検出し、
該受信電界強度及び信号対雑音比が所定の条件を一定期間満足する場合、前記通信中の基地局のセクター又は前記他の基地局のエリアとオーバラップしない通信中の基地局のエリアフリンジに存在すると判定することを特徴とする。
本発明による請求項13の無線通信端末の制御方法は、
前記通信中の基地局のセクター又は前記他の基地局のエリアとオーバラップしない通信中の基地局のエリアフリンジに存在すると判定した場合、上下いずれかの回線を前記他の無線通信システムに切り替えることを特徴とする。
本発明による請求項14の無線通信端末の制御方法は、
前記無線通信端末の通信品質及び受信電界強度を検出し、
該通信品質及び受信電界強度が第1の条件を満足する場合、通信中の基地局の異なるセクターとオーバラップする境界に存在すると判定することを特徴とする。
本発明による請求項15の無線通信端末の制御方法は、
通信中の基地局の異なるセクターとオーバラップする境界に存在すると判定した場合、前記他の無線通信システムに切り替えることを特徴とする。
本発明による請求項16の無線通信端末の制御方法は、
前記通信品質及び受信電界強度が、前記第1の条件の受信電界強度より低い受信電界強度の第2の条件を満足する場合、他の基地局のエリアとオーバラップする境界に存在すると判定することを特徴とする。
本発明による請求項17の無線通信端末の制御方法は、
前記リアルタイム性を有するアプリケーションがストリーミングアプリケーションであり、かつ、他の基地局のエリアとオーバラップする境界に存在すると判定した場合、前記無線通信システム内で基地局間のハンドオーバを行うことを特徴とする。
本発明による請求項18の無線通信端末の制御方法は、
前記リアルタイム性を有するアプリケーションがVoIPアプリケーションでありかつ、他の基地局のエリアとオーバラップする境界に存在すると判定した場合、前記他の無線通信システムに切り替えるか、又は前記無線通信システムの通信の補完のために前記他の無線通信システムと同時に通信を行うことを特徴とする。
本発明による請求項19の無線通信端末の制御方法は、
前記無線通信システムと前記他の無線通信システムの遅延差を測定し、
該遅延差が閾値より大きい場合、前記他の無線通信システムに切り替えることを特徴とする。
本発明による請求項20の無線通信端末の制御方法は、
前記無線通信システムと前記他の無線通信システムの遅延差を測定し、
該遅延差が閾値以下の場合、前記無線通信システムの通信の補完のために前記他の無線通信システムと同時に通信を行うことを特徴とする。
本発明によれば、無線通信端末が、セクターとオーバラップする境界に存在するのか、エリアとオーバラップする境界に存在するのか、又は、エリアフリンジに存在するのかを判定し、使用しているアプリケーション及び判定の結果に応じて、制御手段は、基地局が下りバーストの割当て情報を配下の端末にブロードキャストする広帯域かつ広域のネットワークを用いる無線通信システム内で基地局間のハンドオーバを行うか、他の無線通信システムに切り替えるか、基地局間又は基地局のセクター間のシームレスなハンドオーバを行う広域のネットワークを用いる他の無線通信システムと同時に通信を行うか、又は、上下いずれかの回線を前記他の無線通信システムに切り替える。このようにアプリケーション及び判定の結果に応じた制御を行うことによって、セクターとオーバラップする境界、エリアとオーバラップする境界又はエリアフリンジにおいて、無線品質を維持するよう良好な通信を行うことができる。
本発明による無線通信端末及びその制御方法の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明による無線通信端末が用いられるシステムの構成図である。図1に示すシステムにおいて、MN11とスイッチングサーバ(SS)12との間でVPN(IPSec)13,14,15によるトンネルを確立することによって、L3の仮想化を実現してIPモビリティを確立している。これによって、モバイルIPとは異なり同時に複数の無線通信ネットワークを使ってMN11とSS12との間で通信を行うことができる。すなわち、上下の無線リンクにおいて異なる無線通信ネットワークで通信することができる。
図1において、MN11は、下りの無線リンクの通信品質劣化を検出する手段と、上りの音声の無音を検出する手段とを有し、SS12は、上りの無線リンクの通信品質劣化を検出する手段と、下りの音声の無音を検出する手段とを有する。これによって、MN11で下りの無線リンクの通信品質劣化を検出した場合、SS12で下りの音声の無音を検出した後に下りの無線リンクの通信経路を別の異なる通信経路に切り替え、次いで、MN11で上りの音声の無音を検出した後に上りの無線リンクの通信経路を切り替えることによって、通信経路の切替に伴う音切れや瞬断のような通信品質の劣化を防止することができる。
それに対して、SS12で上りの無線リンクの通信品質の劣化を検出した場合、MN11で上りの音声の無音を検出した後に上りの無線リンクの通信経路を別の異なる通信経路に切り替え、次いで、SS12で下りの音声の無音を検出した後に下りの無線リンクの通信経路を切り替えることによって、通信経路の切替に伴う音切れや瞬断のような通信品質の劣化を防止することができる。
また、既に説明したような無音時の通信経路の切替時に上り/下りの無線リンクの特徴(帯域、遅延、ジッタ等)に最適なコーディックに上下独立に切り替えることによって、通信経路が切り替わった後の通信品質を向上させることができるとともに、コーディック切替時の雑音を防止することができる。
MN11に複数の無線通信手段を有する場合、全ての通信経路を通信状態に維持するのはMN11のバッテリセービングの観点から好ましくないので、既に説明した通信品質の劣化をMN11とSS12で検出する場合、2段階切替先候補の異なる通信経路ごとに閾値を有する。これによって、第1の閾値で異なる通信手段をMN11でドーマント又は電源断の状態から通信状態に移行させて、MN11とSS12で規定の制御メッセージをそれぞれ通信することによって、切替先の通信経路の通信状態をチェックするとともに切替先の通信経路を決定することができる。
その後、MN11又はSS12での通信品質劣化の閾値が第2の閾値に到達したときに、既に決定した別の通信経路への切替を行うことによって、MN11のバッテリセービングを実現しながら、通信品質を劣化させることなく別の通信経路への切替を実現することができる。
図2は、MNのブロック図であり、図3Aは、MN側のデータパケットのフレームフォーマットであり、図3Bは、MN側のアクセス制御パケットのフレームフォーマットである。図2において、MN11は、通信カード21,22,23が接続される気付けIPアドレスインタフェース部24,25,26と、アクセス制御部27と、制御部28と、上り音声の無音検出部29と、通信経路選択ロジック部30と、仮想IPアドレス31と、アプリケーション32とを具える。
アクセス制御部27は、MN11とSS12との間の通常のデータ通信とは別に、通信インタフェースの切替やMN11とSS12との間での制御パケットのエコーバックの制御を行う。エコーバックは、現在通信していない通信経路で行うものであり、MN11及びSS12でそれぞれ受信パケット間隔を監視することによって通信状態のチェックを行い、通信経路選択ロジック部30においてどの通信経路に切り替えるかの判定を行うのに使用される。
制御部28は、受信パケット整合性処理部、無線情報解析処理部及び受信パケット解析処理部を有する。受信パケット整合性処理部は、ジッタバッファの機能を実現するとともに、二つ以上の移動体通信ネットワークから受信したパケットの順序の整合を行う。VoIPのようなリアルタイムアプリケーションの場合、RTP(Real-time transport protocol)のシーケンス番号をチェックする。
無線情報解析部は、通信中の移動体通信でMN11が受信した無線情報(例えば、スループット、SINR,RSSI,DRC,Tx_Power)の解析を行い、下りの無線リンクにおける通信品質の劣化を検出するのに用いられる。受信パケット解析処理部は、MN11で受信しているデータパケットの統計情報(スループット、パケットロス、アンダーランカウント、オーバランカウント)の解析を行い、通信中の通信経路であれば通信品質劣化の判定を行うことができ、通信中でない通信経路では通信状態のチェックを行い、次に通信経路を切り替えるか否かの判定を行うことができる。
上り音声の無音検出部29は、VoIPのRTPパケットにエンコードする前に上りの音声が無音であることを検出する。これによって、無音時に上りの通信経路を切り替えることができる。通信経路選択ロジック部30は、通信経路を他の通信経路に切り替えるか否かの判定と、切り替える場合にどの通信経路に切り替えるかの判定を行う。
MN11のアプリケーション32に対しては、仮想IPアドレス31(ホームIPアドレス)を用いることによって、MN11が接続する移動体通信のネットワークが変わっても常に同一のIPアドレスをアプリケーション32に提供することによって、IPモビリティを確保している。また、異なる移動体通信に対しては、それぞれに対応する気付けIPアドレスCoA(多くの場合、MN11が移動体通信ネットワークに接続する際に移動体ネットワークから付与される。)を有する。
SS12では、気付けIPアドレスを見ることによってどの通信経路を通じて送信されたかを知ることができる。また、SS12では、VPNのカプセル13,14,15のカプセル化を外した後に、図3に示すデータパケットのホームIPアドレス(これは、実際にはMN11のアプリケーション32が一義的に使う仮想IPアドレス31である。)をソースアドレスとして、CN(Correspondence Node)のアドレスを宛先(Destination)アドレスに設定してCNにペイロード(Payload)を送信することによって、IPモビリティを確保している。したがって、SS12は、MN11と複数の通信経路を使って送信することができる。
また、MN11では、MN11が送信した通信経路とは異なる通信経路で、SS12が送信したパケットを受信することができ、VPNのカプセル化を外したパケットの中にMN11のアプリケーション32が一義的に使用しているホームIPアドレスに対して、SS12から受信したパケットを送信(入力)すればよいので、どの通信経路を使ってSS12が送信したかは問題にならない。換言すれば、どの通信経路を使ってSS12がパケットを送信したとしても、パケットをMN11のアプリケーション32に送信(入力)することができる。
したがって、MN11とSS12のいずれも、どの通信経路から受信したパケットに対しても、VPNのカプセル化を外した後には、複数の通信経路から受信したパケットは同一フォーマットのフレームになるので、受信したパケットの整合性さえ確保すれば、上り/下りで異なる通信経路で通信を維持できる。
図4は、SSの機能ブロック図である。この機能ブロックにおいて、以下の処理が行われる。
(1)MN送受信処理
MN11から送信されるデータパケットは、図3Aに示すようなIPSecのトンネルモード形式で構成されるので、ソケットをデータプログラム形式で作成し、MN11への送受信を行う。アクセス制御パケットは、TCPプロトコルで制御されるので、図3Bに示すフォーマットでMN11への送受信処理を行う。
(2)ホームパケットの送信元IPアドレスチェック
MN11から送信されたデータパケットのホームIPアドレスと、SS12に登録されているホームIPアドレスとの比較を行う。ホームIPアドレスは、MN11の仮想IPアドレス31のことであり、MN11とSS12との最初の初期手続の中でMN11からSS12に通知される。
(3)受信パケット整合性処理及び受信処理
ジッタバッファの機能を果たすとともに、二つ以上の移動通信ネットワークから受信したパケットの順序の整合を行う。VoIPのようなリアルタイムアプリケーションの場合には、RTPのシーケンス番号をチェックする。
(4)受信パケットの統計処理及び受信処理
データパケットの統計情報(パケットロス、スループット、アンダーランカウント、オーバランカウント及びパケット到着間隔)の取得を行い、上りの通信品質の劣化を
検出する。
(5)制御部
SS12の全体の制御を行う。
(6)アクセス制御
MN11から送信されたアクセス制御パケットを、制御コードに基づいて処理する。MN11からSS11に対するアクセス制御パケットを表1に示し、SS12からMN11に対するアクセス制御パケットを表2に示す。制御コードを、ペイロード部分の先頭1バイトとする。また、アクセス制御コード語の4バイトにホームIPアドレスが含まれる。アクセス制御パケットがSS12に送信されると、SS12は制御処理後にMN11に応答パケットを送信する。
Figure 0004864664
Figure 0004864664
(7)インタフェース切替
SS12に登録されているホームIPアドレスに紐付けされたMNキャリアIPアドレスを書き換える。
(8)応答パケット作成
アクセス制御時の応答パケットを作成する。応答パケットは、表2の制御コード及びアクセス制御パケットペイロード部分をコピーしたものから構成される。
(9)CN送信処理
MN11から送られてきたホームパケットをCNに送信する。ホームパケットはIPパケットで構成されているので、ソケットはIP層で作成される。
(10)下りの無音検出部
CNからの受信パケットの到着間隔を統計的に処理して、下りの無音検出を行う。
(11)パケット再構成
CNから送られてきたホームパケットをMN11に送信する際のペイロードとする。
(12)ホームパケットの宛先IPアドレスチェック
CNから送られてきたホームパケットの宛先IPアドレスと、SS12に登録されているホームIPアドレスとの比較を行う。これによって、ホームパケットがどのMN11のキャリアIPアドレスのものかを判断する。
(13)プロトコルチェック
CN側のイーサネットドライバ(eth1)は、データリンク層でパケットを受信する。ここで受信したパケットの中でSS12が受信する必要があるパケットは、宛先がホームIPアドレスのIPパケットとARP(address Resolution Protocol)だけである。受信したパケットのデータリンク層ヘッダ内のプロトコルタイプを照会することによって、プロトコルの判別を行う。
(14)パケットキャプチャ
SS12では、データリンク層のMACアドレスにソケットをバインドすることによって全てのデータパケットを受信することができる。これによって、データリンク層ヘッダを含むデータを受信する。
(15)ARP応答パケット作成
SS12は、登録してある全てのホームIPアドレスに対するARP要求に、SS12のMACアドレスを用いて応答する。これによって、CNからの宛先がホームIPアドレスであるホームパケットの全てをSS12で受信することができる。
(16)通信経路選択部
現在通信中の上りの通信品質が劣化した後、MN11との間の制御メッセージのエコーバックにより他の複数の通信経路の通信状態のチェックを行い、次に切り替えるべき下りの通信経路の判定を行う。
(17)送信パケット振り分け部
SS12で選択した通信経路に送信パケットを振り分ける。通信ごとにVPN13,14,15のトンネルフォーマット(特に、IPアドレス)が異なるので、選択した通信経路用のフレームを構成する。
図5は、本発明による無線通信端末の動作を説明するための図である。図5において、実線の円は、リアルタイム性を有するアプリケーションを使用して、基地局が下りバーストの割当て情報を配下の端末にブロードキャストする広帯域かつ広域の第1の無線ネットワークの各基地局のエリアを示し、一点鎖線の円は、基地局間又は基地局のセクター間のシームレスなハンドオーバを行う広域の第2の無線ネットワークの各基地局のエリアを示す。通信中の基地局の異なるセクターとオーバラップする境界Aは、第1の無線ネットワークの二つのセクターがオーバラップして無線状態が劣悪となっているエリアである。他の基地局のエリアとオーバラップする境界Bは、第1の無線ネットワークの二つの基地局のエリアがオーバラップして無線状態が劣悪となっているエリアである。通信中の基地局のセクター又は他の基地局のエリアとオーバラップしない通信中の基地局のエリアフリンジCは、上りでは通信できないが下りでは通信可能であり、かつ、第2の無線ネットワークが使えるエリアである。なお、第2の無線ネットワークのエリアは、これに限られるものではなく、全てをカバーリングするように配置されているが、図5ではその全てを表しているものではない。
この場合、MN11は、ブロードバンド無線ネットワークシステムとして広帯域を実現するために、リアルタイム性を有するアプリケーション32を使用して、第1の無線ネットワークを用いる無線通信システムとの通信を行うだけでなく、第2の無線ネットワークを用いる他の無線通信システムとの通信も行う。
第1の無線ネットワークを、例えば、WiMaxのようにOFDMA/TDD方式を採用した広帯域かつ広域の無線ネットワークとし、上り/下りのサブチャネルなどの回線情報や変調方式及び符号化情報を全ての基地局において、その配下に存在する全ての端末宛にブロードキャストメッセージとして送信する。
第2の無線ネットワークを、例えば、CDMA2000 1x EV−DOシステムのように基地局のエリア間及びセクター間のシームレスなハンドオーバを行う無線ネットワークとする。
MN11の無線情報解析部は、受信電界強度、通信品質(CIR:Carrier to Interference power Ratio)及び信号対雑音比(SNR:Signal to Noise Ratio)を定期的に測定して取得するとともに、第1の無線ネットワークと第2の無線ネットワークとの間の遅延差を定期的に測定する。
図6は、MNでの境界判定処理のフローチャートである。このルーチンでは、先ず、MN11は、第1の無線ネットワークで通信中にRSSI,CIR及びSNRを定期的に測定して取得する(ステップS1)。第1の無線ネットワークのセル又はセクターがオーバラップすると、干渉によりCIRが低くなるので、CIRが閾値YdB以下であるか否かチェックする(ステップS2)。この場合、CIRがある一定時間(T4ms間)連続でYdB以下であるか否かの判定を行っているが、CIRのある一定期間(T5ms間)の平均がYdB以下であるか否かの判定を行ってもよい。
CIRがYdB以下になったと判定すると、他のセクター又は他のセルからの干渉が無視できないレベルになったことを検知したので、次に、他のセクターからの干渉によるCIRの劣化であるか又は他の基地局のセルからの干渉によるCIRの劣化であるかを判定する。
図15に示すように、他のセクターからの干渉によるCIRの劣化は、他の基地局のセルからの干渉によるCIRの劣化に比べて高いRSSIで発生するので、ある一定時間(T3ms間)連続でRSSIがX2dB以下になるか否かチェックする(ステップS3)。この判定を、ある一定期間(T6ms間)の平均でRSSIがX2dB以下になるか否かとすることもできる。
RSSIがX2dB以下であれば、他の基地局からの干渉によるCIRの劣化である、すなわち、MN11がエリアのオーバラップする境界Bに存在すると判定し(ステップS4)、本ルーチンを終了する。それに対して、RSSIがX2dBを超えると、他のセクターからの干渉によるCIRの劣化である、すなわち、MN11がセクターのオーバラップする境界Aに存在すると判定し(ステップS5)、本ルーチンを終了する。
ステップS2においてCIRが閾値YdBを超えると判定されると、RSSIがT1ms間連続でX3dBm以下であるか否か判定し(ステップS6)、RSSIがT1ms間連続でX3dBm以下である場合、SNRがT1ms間連続でZdB以下であるか否か判定し(ステップS7)、SNRがT1ms間連続でZdB以下である場合、MN11がエリアフリンジCに存在すると判定し(ステップS8)、本ルーチンを終了する。
なお、ステップS6でRSSIがT1ms間連続でX3dBmを超えると判定され又はステップS7でSNRがT1ms間連続でZdBを超えると判定された場合、MN11が境界A、境界B、エリアフリンジCのいずれにも存在しないと判定され、ステップS1に戻る。
MN11が境界Bに存在する場合、MN11が境界Aに存在する場合に比べて通信品質が劣悪な状態が短時間であるので、ストリーミングアプリケーション(以下、適宜「ストリーミング」と略する。)のようなリアルタイムアプリケーションであるが大きなバッファで通信断状態をカバーできるアプリケーションの場合には、第1の無線ネットワークのシステム内で基地局間のハンドオーバを行う。
また、VoIPのようにさほど帯域を必要としないが極めてリアルタイム性が要求されるアプリケーションの場合には、他の同じ基地局間のハンドオフが円滑に行われる第2の無線ネットワークにハンドオーバする第1の方法と、第1の無線ネットワークと第2の無線ネットワークで同時に通信を行いながら、第1の無線ネットワークで不足する帯域を第2の無線ネットワークで補完する第2の方法のいずれかを選択することによって、アプリケーションのサービス品質を維持する。第1の無線ネットワーク及び第2の無線ネットワークを同時に用いて通信を実行する第2の方法は、具体的には、MN11及びSS12が第1の無線ネットワークをマスタ経路として用いてパケットの送受信を行い、このマスタ経路の帯域(転送レート)が不足する場合に、第2の無線ネットワークをスレーブ経路として用いて、不足する帯域をスレーブ経路で補完する。なお、スレーブ経路は、第2の無線ネットワークの一つに限らず、利用可能な複数の無線ネットワークを同時に用いることもできる。
VoIPのように遅延時間やジッタの影響を受けやすいが所要帯域が小さいサービスでは、第2の無線ネットワークでも十分帯域が足りるので、第1の無線ネットワークと第2の無線ネットワークのいずれを選択するかの判断に際し、第1の無線ネットワークと第2の無線ネットワークの平均遅延差を考慮する。すなわち、遅延差がある閾値(Pms)より大きい場合は、第2の方法では第1の無線ネットワークと第2の無線ネットワークの遅延差によりジッタバッファを許容レベルより大きくせざるを得なかったり、帯域の補完がリアルタイムに実施されないことによって通話品質が悪化するので、第1の方法が適切である。
それに対して、遅延差が許容レベル以下すなわち閾値(Pms)以下である場合、VoIPに必要な帯域を常に第1及び第2の無線ネットワークから供給できるので、通話品質の観点からは第2の方法が適切である。当然、端末のバッテリセービングの観点や第1及び第2の無線ネットワークの契約形態によっては、いずれの場合においても第1の方法を選択することがある。
MN11が境界Aに存在する場合には、MN11が境界Bに存在する場合に比べて通話品質が劣悪な状態が長く継続されているので、どのようなアプリケーションであっても、上記第1の方法が行われて通信品質を維持する。例えばストリーミングなどにおいてアプリケーションが第2の無線ネットワークで供給できる帯域より大きい帯域を使っている場合、MN11からアプリケーションのCN(Correspondence Node)(SS12を含む。)に実現可能な帯域を通知する。それを受けたCNでは、帯域を、通知された帯域までできるだけ滑らかに落とし、アプリケーションを実行する。
また、VoIPのような双方向リアルタイムアプリケーションの場合は、MN11及びCNにおいて、第2の無線ネットワークで実現できる帯域にマッチングしたコーディクに変更し、又は、VBR(Variable Bit Rate)のコーディクであればビットレートを適切なビットレートに変更して、通話品質の維持を図る。このような機能がCNに搭載されていない場合、SS12においてMN11とのネゴシエーションを行い、コーディクの変更やVBRの適切な変更を行う。この場合、SIPプロトコルを用いると時間を要するので、SS12とMN11との間で独自の制御プロトコルを用いる。
第2の無線ネットワークにハンドオーバした後、MN11は、第1の無線ネットワークにおけるCIRを定期的に測定し、CIRがQdBm(QdB>YdB)以上になると、再度第1の無線ネットワークへのハンドオーバを行う。
アプリケーションの品質を保証するために帯域の補完を行う場合、第1の無線ネットワークで第2の無線ネットワークの帯域の補完を行うことが想定されるが、ユーザが広帯域のサービスを享受できるように利用可能なサブキャリアを全てのセクターに割り当てるサブチャネル方式FUSC(Fully Subchannelization)を採用した場合、第1の無線ネットワークは、境界A,Bでは干渉により通信状態が著しく劣化するので、第2の無線ネットワークで帯域の補完を行い、アプリケーションの品質を良好に保つ。
本実施の形態では、通信品質が劣化した無線回線のみ第2の無線ネットワークに切り替え、もう一方の回線は、継続して第1の無線ネットワークで使用する、すなわち、上下いずれかのリンクを他の同じ基地局間のハンドオフが円滑に行われる第2の無線ネットワークに切り替える第3の方法も行う。
エリアフリンジCでは、下りの通信は良好だが上りの通信品質が著しく劣化する特徴がある。したがって、第3の方法によって、上りに関しては第2の無線ネットワークで通信を行い、下りに関しては第1の無線ネットワークで通信を継続する。これによって、第1の無線ネットワークのエリアが見かけ上広がったことになる。
図7及び図8は、MNで第1の無線ネットワークで通信中に通信品質の劣化を検出した場合を示す図である。図7において、最初は、第1の無線ネットワークの無線リンクでMN11とSS12が通信を行っている。MN11が取得した無線情報を解析した結果として通信品質劣化レベル1を検出する(二つの閾値のうち第1の閾値を満足する)場合、MN11では、第2の無線ネットワークをドーマント状態又は電源断状態から通信状態への移行処理を開始する。MN11は、第2の無線ネットワークの通信状態への移行が完了した後、SS12に「通信品質劣化検出」を送信すると同時に「Copy返信要求」をSS12に送信する。SS12は、「通信品質劣化検出応答」を第2の無線ネットワークでMN11に送信する。
「Copy返信要求」を受信すると、「Copy返信要求応答」を受信したPayloadをそのまま載せ変えて第2の無線ネットワークでMN11に送信する。このようないわゆるパケットのエコーバックによって、MN11及びSS12は、受信したパケットの統計処理(例えば、パケット到着間隔のモニタ)を行って、新しい通信経路である第2の無線ネットワークの受信状態をチェックし、通信経路を切り替えることができるか否か判定する。図7の場合、MN11で第2の無線ネットワークを新しい通信経路として選択している。
その後、MN11で通信品質劣化レベル2を検出する(二つの閾値のうち第2の閾値を満足する)場合、下りの通信経路を切り替えるために、「通信経路変更指示」をSS12に送信する。SS12では、「通信経路変更指示」を受信して「通信経路変更指示応答」をMN11に送信した後に無音を検出すると、下りの通信経路を第2の無線ネットワークに切り替える処理を行うと同時に、第2の無線ネットワークの下りの無線リンクの特徴に最適なコーディックに変更する。
SS12で下りの無音を検出してCNからRTPパケットが流れてくると、通信経路を変更した第2の無線ネットワークで変更したコーディック用にトランスコーディックしたPayloadとRTPヘッダを付けた後、更にVPN13,14,15のトンネリングを付加したフレームでMN11に送信する。
その後、MN11でも無音の検出をした後にPolicyによって下りの同一通信経路を選択する。この場合、上りの通信経路を第2の無線ネットワークに切り替える処理を行うと同時に、第2の無線ネットワークの上りの無線リンクの特徴に最適なコーディックに変更する。
MN11で上りの有音を検出してアプリケーション32からRTPパケットが流れてくると、通信経路を変更した第2の無線ネットワークで変更したコーディック用にトランスコーディックしたPayloadとRTPヘッダを付けた後、更にVPN13,14,15のトンネリングを付加したフレームでMN11に送信する。
アプリケーション32がMN11内のSoft Phoneである場合、最初から変更したコーディックでエンコードしたPayloadを持つRTPパケットを作成するので、MN11の制御部28でトランスコーディックする必要がない。
図8では、MN11で通信品質の劣化を検出した結果、下りの通信経路のみ第2の無線ネットワークに変更して、上りに関しては第1の無線ネットワークを継続して使用している。
図9及び図10は、SS12で第1の無線ネットワークで通信中に通信品質の劣化を検出した場合を示す図である。図9において、第1のネットワークでMN11とSS12が通信中にSS12で通信品質劣化レベル1を検出する(二つの閾値のうち第1の閾値を満足する)場合、MN11に「通信品質劣化検出」を送信すると同時に下りの無音検出を開始する。
MN11では、第2の無線ネットワークをドーマント状態又は電源断状態から通信状態への移行処理を開始する。MN11は、第2の無線ネットワークの通信状態に移行すると、「通信品質劣化検出応答」を第2の無線ネットワークでSS12に送信した後に、「Copy返信要求」をSS12に送信する。
SS12は、「Copy返信要求」を受信すると、「Copy返信要求応答」を受信したPayloadをそのまま載せ変えて第2の無線ネットワークでMN11に送信する。このようないわゆるパケットのエコーバックによって、MN11及びSS12は、受信したパケットの統計処理(例えば、パケット到着間隔のモニタ)を行って、新しい通信経路である第2の無線ネットワークの受信状態をチェックし、通信経路を切り替えることができるか否か判定する。図9の場合、MN11で第2の無線ネットワークを新しい通信経路として選択している。
その後、MN11で通信品質劣化レベル2を検出する(二つの閾値のうち第2の閾値を満足する)場合、上りの通信経路を切り替えるために、「通信経路変更指示」をMN11に送信する。MN11では、「通信経路変更指示」を受信して「通信経路変更指示応答」をSS12に送信した後に無音を検出すると、上りの通信経路を第2の無線ネットワークに切り替える処理を行うと同時に、第2の無線ネットワークの下りの無線リンクの特徴に最適なコーディックに変更する。
MN11で上りの無音を検出してCNからRTPパケットが流れてくると、通信経路を変更した第2の無線ネットワークで変更したコーディック用にトランスコーディックしたPayloadとRTPヘッダを付けた後、更にVPN13,14,15のトンネリングを付加したフレームでMN11に送信する。
アプリケーション32がMN11内のSoft Phoneである場合、最初から変更したコーディックでエンコードしたPayloadを持つRTPパケットを作成するので、MN11の制御部28でトランスコーディックする必要がない。
その後、SS12でも無音の検出をした後にPolicyによって上りの同一通信経路を選択する。この場合、下りの通信経路を第2の無線ネットワークに切り替える処理を行うと同時に、第2の無線ネットワークの下りの無線リンクの特徴に最適なコーディックに変更する。
MN11で上りの有音を検出してアプリケーション32からRTPパケットが流れてくると、通信経路を変更した第2の無線ネットワークで変更したコーディック用にトランスコーディックしたPayloadとRTPヘッダを付けた後、更にVPN13,14,15のトンネリングを付加したフレームでMN11に送信する。
図10は、SS12で上りの通信経路を切り替えた後で特に下りの通信品質が劣化していないので、PolicyによりSS12では引き続き第1の無線ネットワークの通信を維持している場合を示す。この場合、MN11から下りの通信品質が劣化していることを通知された段階で第2の無線ネットワークに通信を切り替えることになる。
図7〜10は、第1の無線ネットワークから第2の無線ネットワークに通信経路を切り替える場合を示しているが、同様のメカニズムで逆に第2の無線ネットワークから第1の無線ネットワークに通信経路を切り替えることもできる。
次に、MN11での通信品質の劣化の検出方法を具体的に説明する。MN11で取得できる無線情報として、RSSI,SNIR(Signal to Noise and Interference Ratio)、送信電力、DRC(Data Rate Control),DRC_Lock、スループット等がある。WLANやPHSのような通信カードでは、通常、上記無線情報のうちRSSIしか取得できないが、下りの帯域とRSSIとが相関関係にあるので、RSSIのレベルをある閾値によって判定することによって、通信品質劣化レベルの判定を行うことができる。また、EV−DOでは、RSSIに加えて、SNIR、送信出力、DRC(Data Rate Control),DRC_Lock等の無線情報を用いて通信品質劣化レベルの判定を更に正確に行うことができる。
先ず、EV−DOの場合、以下の条件で通信品質劣化レベル1及び通信品質劣化レベル2の判定を行う。
通信品質劣化レベル1の場合、以下の条件を一つでも満足すればよい。
SINR≦Thresh_SINR_1
DRC情報≦Thresh_DRC_1
送信出力≧Thresh_Tx_Power_1
DRC Lock情報≦Thresh_DRC_Lock_1
RSSI≦Thresh_RSSI_1
通信品質劣化レベル2の場合、以下の条件を一つでも満足すればよい。
SINR≦Thresh_SINR_2
DRC情報≦Thresh_DRC_2
送信出力≧Thresh_Tx_Power_2
DRC Lock情報≦Thresh_DRC_Lock_2
RSSI≦Thresh_RSSI_2
次に、他の無線通信では、RSSIを使って以下の条件で通信品質劣化レベル1と通信品質劣化レベル2の判定を行う。
RSSI≦Thresh_RSSI_1
通信品質劣化レベル2の場合、以下の条件を一つでも満足すればよい。
RSSI≦Thresh_RSSI_2
通信品質劣化レベル1に関しては、上記のようにして検出を行うが、実際には以下の表のように検出条件のパラメータ及び閾値を変更すべき移動体通信ごとに有し、それぞれ判定する必要がある。その理由は、移動体通信によってドーマント又は電源断の状態から通信状態に移行するまでの時間が異なるからである。
Figure 0004864664
Figure 0004864664
次に、SS12での通信品質劣化検出方法を具体的に説明する。
SS12では、受信したRTPパケットのパケット間隔を、Soft phoneやIP電話で使われているジッタバッファに相当する時間ウィンドウで監視することによって、上りの通信品質劣化を検出する。図11は、SS12での経路切替を説明するための図である。SS12では、MN11とCNとの間で通話が開始されると、MN11からCN及びCNからMN11の両方向ともSeq=0からRTPパケットの送信が開始される。
ここで、通信に使用している経路が移動体通信経路1であるとすると、SS12は、MN11からCNへのRTPパケットのSeq=0を受信する(ステップS101)と、経路切替の判定に使用する判定タイマをスタートさせる(ステップS102)。次に、MN11からCNが受信するRTPパケットのシーケンス番号と受信時間をタイマと連動させて監視を行う(ステップS103)。
次に、SS12の通信経路選択部は、シーケンス番号及びタイマの監視を通じてRTPパケットを受信する度に通信経路劣化レベル1の検出を行う。検出条件としては、以下の4条件のいずれかを満足した場合に通信経路劣化レベル1を検出する。
t−(seq*20ms)>閾値1
最近Nパケット中でM回 t−(seq*20ms)>閾値2
最近Nパケット中でK回 t−(seq*20ms)>閾値3
最近Nパケットの受信間隔>閾値4
閾値1、閾値2、閾値3、閾値4、N,M,Kを、例えば、70ms、60ms、50ms、35ms、10,2,3とする。なお、seq*20msとしているが、これは20msフレームを使用したコーディックの場合であり、例えば30msフレームの場合には30msを使用する。
ステップS104においてあるRTPパケット受信時に通信経路劣化レベル1の条件を満足した場合、SS12は、MN11に「通信品質劣化検出」を送信して、MN11で変更すべき移動体通信をドーマント又は電源断状態から通信状態への移行処理をスタートできるように併せてMN11に指示し(ステップS105)、ステップS103に戻る。それに対して、通信経路劣化レベル1の条件に当てはまらない場合、現在使用している無線経路の上り(MN11からCN)は特に問題がないものとしてそのまま継続して使用し、通信経路劣化レベル2の検出を行う(ステップS106)。検出条件としては、以下の4条件のいずれかを満足した場合に通信経路劣化レベル2を検出する。
t−(seq*20ms)>閾値1
最近Nパケット中でM回 t−(seq*20ms)>閾値2
最近Nパケット中でK回 t−(seq*20ms)>閾値3
最近Nパケットの受信間隔>閾値4
閾値1、閾値2、閾値3、閾値4、N,M,Kを、例えば、80ms、70ms、50ms、40ms、10,3,5とする。なお、seq*20msとしているが、これは20msフレームを使用したコーディックの場合であり、例えば30msフレームの場合には30msを使用する。
ステップS107においてあるRTPパケット受信時に通信経路劣化レベル2の条件を満足した場合、変更すべき移動体通信が通信状態であるか否か判定し(ステップS107)、通信状態である場合にはMN11に「通信経路変更指示」を送信し(ステップS108)、ステップS103に戻る。ステップS106において通信経路劣化レベル2が検出されず又は変更する通信経路が通信状態でない場合、ステップS103に戻る。
上記の動作によれば、上りの経路状態をSS12が監視することによって経路の切替を行うことができる。これによって、例えば、下りの無線状態が良好であり、MN11が受信するRTPパケットも問題なく到着しているが、上りの無線経路に問題が生じて上りのRTPパケットのジッタが増大する状況であっても、SS12が経路の切替を開始することができ、CN側で音の途切れの発生を抑制することができる。
通信品質劣化レベル1の検出のためには、以下の表のように検出条件のパラメータ及び閾値を変更すべき移動体通信ごとに有し、それぞれ判定する必要がある。これは、移動体通信によってドーマント又は電源断の状態から通信状態に移行するまでの時間が異なるからである。
Figure 0004864664
図12は、ソフトフォン受信側でのRTPパケットの到着時間と再生時間との関係を説明するための図である。ソフトフォンでは、ネットワークでのパケットのジッタの揺らぎを考慮し、再生までの時間を遅らせてパケットをバッファリングし、再生時間となった時点で再生を開始する。この再生時間がジッタバッファと同等のものである。
ここでは、ジッタバッファを100msとする。図12Aにおいて、全てのパケットが遅延なく到着した場合を示す。図12Aにおいて、受信側のソフトフォンでは、最初のRTPパケットが到着してから100ms経過した時点で最初のパケットの再生を開始し、以後のパケットは全て到着から100ms遅れて再生される。このために、ジッタバッファ内では、パケットの遅延があっても再生されることとなる。
図12Bは、シーケンス番号6のパケットが、ネットワーク内で遅延を起こし、シーケンス番号9とシーケンス番号10との間に来た場合を示す。この場合、シーケンス番号6のパケットがその再生時間より前に到着しているので、このパケットが再生されることになる。
図12Cは、シーケンス番号6のパケットが遅延によりシーケンス番号12とシーケンス番号13との間に到着した場合を示す。この場合、シーケンス番号6のパケットがその再生時間より後に到着しているので、このパケットが再生されずに破棄されることになる。
本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、幾多の変更及び変形が可能である。
本発明による無線通信端末が用いられるシステムの構成図である。 MNのブロック図である。 図3Aは、MN側のデータパケットのフレームフォーマットであり、図3Bは、MN側のアクセス制御パケットのフレームフォーマットである。 SSの機能ブロック図である。 本発明による無線通信端末の動作を説明するための図である。 MNでの境界判定処理のフローチャートである。 MNで第1の無線ネットワークで通信中に通信品質の劣化を検出した場合を示す図である。 MNで第1の無線ネットワークで通信中に通信品質の劣化を検出した場合を示す図である。 SSで第1の無線ネットワークで通信中に通信品質の劣化を検出した場合を示す図である。 SSで第1の無線ネットワークで通信中に通信品質の劣化を検出した場合を示す図である。 SSでの経路切替を説明するための図である。 ソフトフォン受信側でのRTPパケットの到着時間と再生時間との関係を説明するための図である。 モバイルIPを用いたシステムを示す図である。 WirelessMAN−OFDMAフレーム構造を示す図である。 無線通信端末のハンドオーバにおける電波状態を示す図である。 広域無線ネットワークにおいてセクター間ハンドオーバ及びセル間ハンドオーバが発生する際の上りにおけるパケット到着間隔を示す図である。 広域無線ネットワークにおいてセクター間ハンドオーバ及びセル間ハンドオーバが発生する際の下りにおけるパケット到着間隔を示す図である。
符号の説明
1,2 移動先LAN
3,11 モバイルノード(MN)
4,5 外部エージェント
6 ホームエージェント
7 通信相手
8 ホームLAN
9 インターネット
12 スイッチングサーバ(SS)
13 VPN(IPSec)
21,22,23 通信カード
24,25,26 気付けIPアドレスインタフェース部
27 アクセス制御部
28 制御部
29 上り音声の無音検出部
30 通信経路選択ロジック部
31 仮想IPアドレス
32 アプリケーション

Claims (20)

  1. リアルタイム性を有するアプリケーションを使用して、基地局が下りバーストの割当て情報を配下の端末にブロードキャストする広帯域かつ広域のネットワークを用いる無線通信システムで通信を行う無線通信端末において、
    基地局間又は基地局のセクター間のシームレスなハンドオーバを行う広域のネットワークを用いる他の無線通信システムで通信する通信手段と、
    前記無線通信端末が、前記通信システムで通信を行っている場合に、通信中の基地局の異なるセクターとオーバラップする境界に存在するのか、他の基地局のエリアとオーバラップする境界に存在するのか、又は、前記通信中の基地局のセクター又は前記他の基地局のエリアとオーバラップしない通信中の基地局のエリアフリンジに存在するのかを判定する判定手段と、
    使用しているアプリケーション及び前記判定手段の判定結果に応じて、前記無線通信システム内で基地局間のハンドオーバを行うか、前記他の無線通信システムに切り替えるか、前記通信システムの通信の補完のために前記他の無線通信システムと同時に通信を行うか、又は、上下いずれかの回線を前記他の無線通信システムに切り替えるように制御する制御手段とを具えることを特徴とする無線通信端末。
  2. 受信電界強度及び信号対雑音比を検出する検出手段を更に具え、
    前記判定手段は、前記受信電界強度及び信号対雑音比が所定の条件を一定期間満足する場合、前記通信中の基地局のセクター又は前記他の基地局のエリアとオーバラップしない通信中の基地局のエリアフリンジに存在すると判定することを特徴とする請求項1記載の無線通信端末。
  3. 前記判定手段が、前記通信中の基地局のセクター又は前記他の基地局のエリアとオーバラップしない通信中の基地局のエリアフリンジに存在すると判定した場合、前記制御手段は、上下いずれかの回線を前記他の無線通信システムに切り替えるように制御することを特徴とする請求項2記載の無線通信端末。
  4. 前記無線通信端末の通信品質及び受信電界強度を検出する検出手段を更に具え、
    前記判定手段は、前記通信品質及び受信電界強度が第1の条件を満足する場合、通信中の基地局の異なるセクターとオーバラップする境界に存在すると判定することを特徴とする請求項2記載の無線通信端末。
  5. 前記判定手段が、通信中の基地局の異なるセクターとオーバラップする境界に存在すると判定した場合、前記制御手段は、前記他の無線通信システムに切り替えるように制御することを特徴とする請求項4記載の無線通信端末。
  6. 前記判定手段が、前記通信品質及び受信電界強度が、前記第1の条件における受信電界強度より低い受信電界強度の第2の条件を満足する場合、前記判定手段は、他の基地局のエリアとオーバラップする境界に存在すると判定することを特徴とする請求項4記載の無線通信端末。
  7. 前記リアルタイム性を有するアプリケーションがストリーミングアプリケーションであり、かつ、前記判定手段が、他の基地局のエリアとオーバラップする境界に存在すると判定した場合、前記制御手段は、前記無線通信システム内で基地局間のハンドオーバを行うように制御することを特徴とする請求項6記載の無線通信端末。
  8. 前記リアルタイム性を有するアプリケーションがVoIPアプリケーションであり、かつ、前記判定手段が、他の基地局のエリアとオーバラップする境界に存在すると判定した場合、前記制御手段は、前記他の無線通信システムに切り替えるか、又は前記無線通信システムの通信の補完のために前記他の無線通信システムと同時に通信を行うように制御することを特徴とする請求項6記載の無線通信端末。
  9. 前記無線通信システムと前記他の無線通信システムの遅延差を測定する測定手段を更に具え、
    前記制御手段は、前記遅延差が閾値より大きい場合、前記他の無線通信システムに切り替えるように制御することを特徴とする請求項8記載の無線通信端末。
  10. 前記無線通信システムと前記他の無線通信システムの遅延差を測定する手段を更に具え、
    前記制御手段は、前記遅延差が閾値以下の場合、前記無線通信システムの通信の補完のために前記他の無線通信システムと同時に通信を行うように制御することを特徴とする請求項8記載の無線通信端末。
  11. リアルタイム性を有するアプリケーションを使用して、基地局が下りバーストの割当て情報を配下の端末にブロードキャストする広帯域かつ広域のネットワークを用いる無線通信システムとの通信を行う無線通信端末の制御方法において、
    前記無線通信端末が、前記無線通信システムで通信を行っている場合に、通信中の基地局の異なるセクターとオーバラップする境界に存在するのか、他の基地局のエリアとオーバラップする境界に存在するのか、又は、前記通信中の基地局のセクター又は前記他の基地局のエリアとオーバラップしない通信中の基地局のエリアフリンジに存在するのかを判定し、
    使用しているアプリケーション及び前記判定の結果に応じて、前記無線通信システム内で基地局間のハンドオーバを行うのか、基地局間又は基地局のセクター間のシームレスなハンドオーバを行う広域のネットワークを用いる他の無線通信システムに切り替えるのか、前記無線通信システムの通信の補完のために前記他の無線通信システムと同時に通信を行うのか、又は、上下いずれかの回線を前記他の無線通信システムに切り替えることを特徴とする無線通信端末の制御方法。
  12. 前記無線通信端末の受信電界強度及び信号対雑音比を検出し、
    該受信電界強度及び信号対雑音比が所定の条件を一定期間満足する場合、前記通信中の基地局のセクター又は前記他の基地局のエリアとオーバラップしない通信中の基地局のエリアフリンジに存在すると判定することを特徴とする請求項11記載の無線通信端末の制御方法。
  13. 前記通信中の基地局のセクター又は前記他の基地局のエリアとオーバラップしない通信中の基地局のエリアフリンジに存在すると判定した場合、上下いずれかの回線を前記他の無線通信システムに切り替えることを特徴とする請求項12記載の無線通信端末の制御方法。
  14. 前記無線通信端末の通信品質及び受信電界強度を検出し、
    該通信品質及び受信電界強度が第1の条件を満足する場合、通信中の基地局の異なるセクターとオーバラップする境界に存在すると判定することを特徴とする請求項12記載の無線通信端末の制御方法。
  15. 通信中の基地局の異なるセクターとオーバラップする境界に存在すると判定した場合、前記他の無線通信システムに切り替えることを特徴とする請求項14記載の無線通信端末の制御方法。
  16. 前記通信品質及び受信電界強度が、前記第1の条件の受信電界強度より低い受信電界強度の第2の条件を満足する場合、他の基地局のエリアとオーバラップする境界に存在すると判定することを特徴とする請求項14記載の無線通信端末の制御方法。
  17. 前記リアルタイム性を有するアプリケーションがストリーミングアプリケーションであり、かつ、他の基地局のエリアとオーバラップする境界に存在すると判定した場合、前記無線通信システム内で基地局間のハンドオーバを行うことを特徴とする請求項16記載の無線通信端末の制御方法。
  18. 前記リアルタイム性を有するアプリケーションがVoIPアプリケーションでありかつ、他の基地局のエリアとオーバラップする境界に存在すると判定した場合、前記他の無線通信システムに切り替えるか、又は前記無線通信システムの通信の補完のために前記他の無線通信システムと同時に通信を行うことを特徴とする請求項16記載の無線通信端末の制御方法。
  19. 前記無線通信システムと前記他の無線通信システムの遅延差を測定し、
    該遅延差が閾値より大きい場合、前記他の無線通信システムに切り替えることを特徴とする請求項18記載の無線通信端末の制御方法。
  20. 前記無線通信システムと前記他の無線通信システムの遅延差を測定し、
    該遅延差が閾値以下の場合、前記無線通信システムの通信の補完のために前記他の無線通信システムと同時に通信を行うことを特徴とする請求項18記載の無線通信端末の制御方法。
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