JP4863578B2 - Coil spring manufacturing method and apparatus - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コイルばねの製造方法及び装置に関し、特に、冷間加工によるコイルばねの製造方法及び装置に係る。
【0002】
【従来の技術】
コイルばねを製造する方法としては、熱間加工による方法と冷間加工による方法が知られており、コイルばねを冷間加工によって製造する装置として、種々のコイリングマシンが市販されている。例えば、特開平第6−106281号公報、特開平第6−294631号公報、特開平第7−248811号公報、特開平第9−141371号公報等においては、コイリングマシンが開示され、その制御等について提案されている。これらのコイリングマシンの基本構成は、素線を送り出しながら曲げ加工及び捩り加工を行なってコイルばねを製造するもので、数値制御(NC)によって機械精度の向上が図られている。
【0003】
一方、近時の解析技術の進展により、ばね形状のモデルを作成し種々のシミュレーションを行なうことが可能となり、この解析結果に基づく製品設計も可能となっている。例えば、FEM解析により所定のばね特性を得るばね形状を特定することも可能である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
然し乍ら、コイリングマシンを用いてコイルばねを製造する際には、一旦、コイルばねを試作し、試作結果のコイルばねの寸法を確認しながら所定の形状に仕上げるというトライアンドエラーによる製造方法が主流である。即ち、コイリングマシンは数値制御(NC)によって駆動されるものの、これに入力するデータは作業者の勘とコツに頼っているというのが現状である。このため、寸法確認が部分的となるので製品全体の形状が保証されるというものではなく、形状が複雑になるとそれだけ試作時間が長くなるという問題があった。
【0005】
例えば、前掲の特開平第7−248811号公報においては、従来のコイルばね成形機用自動プログラミング装置により生成されたコイルばねは、一般的には設定したコイル形状とは若干の差異があるとし、これに対し、オペレータはデータを画面で見ながら形状を頭の中でイメージしてデータを修正すべき箇所を特定して修正しなければならず、間違えやすいという問題があったとした上で、データ修正箇所の特定及びデータの検証を容易に行なうことを課題としている。そして、その解決手段は、コイルばね形状を画面に描画し、データ修正対象箇所を明示するマーカ及びコイル巻数積算値を表示するようにし、オペレータがコイル形状を確認しながら入力することとしている。
【0006】
もちろん、前掲の各公報に記載のように、コイリングマシンの制御等に関する改良も行なわれているが、それは機械の制御という観点からの改良に留まり、通常の機械加工のような加工対象部品を目標形状に形成するための加工には達していない。これは、以下のようなコイルばね特有の問題に起因しているからである。
【0007】
先ず、冷間加工によるコイルばねの製造に際しては、必ず弾性変形を伴いスプリングバックを惹起するので、切削加工等とは異なり、加工具の位置や移動量の適性値を推定しにくいという問題がある。しかも、素線の硬さやコイル形状によってスプリングバック量が異なる。特に、製造後の圧縮コイルばねは線間接触を惹起し易く、所期のばね特性を確保することは極めて困難であった。このような点に鑑み、試作品の現物を寸法確認してNCデータを得るという方法が一般的となっている。
【0008】
また、設計時の寸法設定と、コイリングマシンによる加工時の寸法が一致しない。例えば、設計時に3次元座標で目標形状を示す場合の径に対し、加工時に設定する径を、リードによる軸方向移動分、大きくする必要がある。しかも、計算上の素線(線材)の送り量と加工時の巻数(加工位置)が合致せず、素線の送り量と、曲げ加工位置や捩り加工位置との間に位相差が生ずる。尚、前記巻数は、例えば巻き始め端を基準として加工位置を特定するものである。更に、コイリングマシンによる加工後に、加工歪を除去するためテンパー処理(低温熱処理、以下、単に熱処理という)を行うことが一般的であり、このときに生ずる形状変化を予測して加工することが必要となる。
【0009】
以上の理由により、従来、目標形状の座標位置に対応する実際の加工対象の加工位置が正確に特定できないとして、作業者の勘とコツに依存し乍ら試作し、トライアンドエラーの繰り返しによって製造することとされていた。従って、折角の数値制御が可能なコイリングマシンも、その機能が十分に生かされず、手動操作の域を脱していないという状態であった。このような点に鑑み、本願の発明者は特願2000−319745号の出願にて、予め設定した所望の形状の目標コイルばねを自動的に且つ正確に製造し得る製造方法及び製造装置を提案した。
【0010】
更に、近時の車両の一層のコンパクト化に伴い、懸架装置用のコイルばねに許容される取付け空間は一層制限され、車体との干渉を回避するためには、平面視円形の従前のコイルばねに限らず、当該空間に装着し得る異形のコイルばねを設計すると共に、これを製造したときの高精度の形状保証が必要となる。例えば、図15及び図16に示す懸架装置用のコイルばねS1(これについては後述する)に関し、所期の特性を維持しつつこれを製造することは、従来のトライアンドエラーによる製造方法では到底できない。前述の本願の発明者が提案した方法及び装置によって製造するにしても、上記のような特殊な異形のコイルばねを製造する際には、基本のデータに対して誤差を小さくするための修正を加えながら製造することが望ましく、これによれば容易に対応することができる。
【0011】
そこで、本発明は、素線を送り出しながら曲げ加工及び捩り加工を行ないコイルばねを製造する冷間加工によるコイルばねの製造方法において、予め設定した異形の目標コイルばねを自動的に且つ正確に製造し得る製造方法を提供することを課題とする。
【0012】
また、本発明は、予め設定した異形の目標コイルばねを自動的に且つ正確に製造し得るコイルばねの製造装置を提供することを別の課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明のコイルばねの製造方法は、請求項1に記載のように、素線を送り出しながら曲げ加工及び捩り加工を行ない冷間加工によってコイルばねを製造するコイルばねの製造方法において、所望の形状の目標コイルばねの形状を特定する複数のパラメータを設定し、該複数のパラメータに基づき、任意の巻数単位でのピッチに沿ってコイルばねの直径を設定して加工時の製品寸法データとし、該加工時の製品寸法データに基づき少なくとも曲げ加工位置及び捩り加工位置を設定すると共に、前記目標コイルばねの極大径と極小径との間の径変化周期に応じて少なくとも前記曲げ加工位置を調整し、所定の素線送り量に対応した曲げ加工位置及び捩り加工位置となるように曲げ加工及び捩り加工を行ない前記目標コイルばねを製造することとしたものである。更に、前記捩り加工位置についても、曲げ加工における径変化周期に相当するピッチ(素線間すきま)変化周期に応じて調整することとしてもよい。
【0014】
更に、請求項2に記載のように、前記曲げ加工及び捩り加工の完了後に所定の後処理を行い、該後処理後のコイルばねの形状に基づき、前記加工時の製品寸法データに基づいて設定した曲げ加工位置及び捩り加工位置を補正して設定するとよい。特に、前記後処理として、少なくとも熱処理を行い、該熱処理後のコイルばねの形状に基づき、前記加工時の製品寸法データに基づいて設定した曲げ加工位置及び捩り加工位置を補正して設定するとよい。また、前記目標コイルばねの形状を特定する複数のパラメータとしては、請求項3に記載のように、前記目標コイルばねの巻数、その半径及びリードとすることができる。
【0015】
また、本発明のコイルばねの製造装置は、請求項4に記載のように、素線を送り出しながら曲げ加工及び捩り加工を行ない冷間加工によってコイルばねを製造するコイルばねの製造装置において、所望の形状の目標コイルばねの形状を特定する複数のパラメータを設定するパラメータ設定手段と、該パラメータ設定手段が設定した複数のパラメータに基づき、任意の巻数単位でのピッチに沿ってコイルばねの直径を設定して加工時の製品寸法データとするデータ変換手段と、前記目標コイルばねの極大径と極小径との間の径変化周期に応じて少なくとも前記曲げ加工位置を調整する調整手段と、前記データ変換手段が設定した前記加工時の製品寸法データ及び前記調整手段の調整結果に応じて少なくとも曲げ加工位置及び捩り加工位置を設定する加工条件設定手段と、前記素線を送り出す素線供給手段と、前記素線に対し曲げ加工を行なう曲げ加工手段と、前記素線に対し捩り加工を行なう捩り加工手段と、前記加工条件設定手段が設定した少なくとも曲げ加工位置及び捩り加工位置に基づき、所定の素線送り量に対応した曲げ加工位置及び捩り加工位置となるように前記素線供給手段、前記曲げ加工手段及び前記捩り加工手段を駆動する駆動手段とを備え、該駆動手段によって前記素線供給手段、前記曲げ加工手段及び前記捩り加工手段を駆動して曲げ加工及び捩り加工を行ない前記目標コイルばねを製造することとしたものである。更に、前記捩り加工位置についても、曲げ加工における径変化周期に相当するピッチ(素線間すきま)変化周期に応じて調整するように構成してもよい。
【0016】
前記加工条件設定手段は、請求項5に記載のように、前記素線の所定の基準位置からの素線送り量を設定する素線送り量設定手段と、該素線送り量設定手段が設定した所定の素線送り量に対応した曲げ加工位置を設定する曲げ加工位置設定手段と、前記素線送り量設定手段が設定した所定の素線送り量に対応した捩り加工位置を設定する捩り加工位置設定手段とを備えたものとし、前記調整手段が前記曲げ加工位置設定手段を調整するように構成するとよい。
【0017】
更に、請求項6に記載のように、前記曲げ加工及び捩り加工の完了後に所定の後処理を行う後処理手段を備えると共に、該後処理手段による後処理後のコイルばねの形状に基づき、前記加工時の製品寸法データに基づいて設定した曲げ加工位置及び捩り加工位置を補正して設定する補正手段を備えたものとするとよい。前記後処理手段は、前記後処理として、少なくとも熱処理を行い、前記補正手段は、前記熱処理後のコイルばねの形状に基づき、前記複数のパラメータに基づいて設定した曲げ加工位置及び捩り加工位置を補正して設定するように構成することができる。また、前記パラメータ設定手段は、請求項7に記載のように、前記目標コイルばねの巻数、その半径及びリードを、前記複数のパラメータとして設定することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施形態に係るコイルばねの製造装置を示すもので、本実施形態のコイルばねの製造装置は一般的な構成のコイリングマシンCMを包含している。即ち、コイリングマシンCMの基本構成は市販の装置と同様であり、図1の上方に一部を示すように、本発明の素線供給手段たるフィードローラ1が駆動手段のモータDFによってワイヤガイド2を介してコイルばねの素線(ワイヤW)が送出されるように構成されている。
【0019】
そして、本発明の曲げ加工手段を構成するコイリングピン3,3xが、加工目標のコイル中心に対し油圧サーボシリンダDB(以下、単にシリンダDBという)によって進退可能に配設されている。尚、コイリングピン3xは、切断軸からの芯ずれを防止するためコイリングピン3に追従して微動するように構成されており(固定位置としてもよい)、これにより適切にコイリングを行なうことができるが、以下の説明においてはコイリングピン3の移動についてのみ説明する。更に、本発明の捩り加工手段を構成するピッチツール4が駆動手段の油圧サーボシリンダDT(以下、単にシリンダDTという)によって進退可能に配設され、同様にカッタ5が進退可能に配設されている。尚、上記の各駆動手段としては電気式駆動装置、油圧式駆動装置等の種々の態様があり、本実施形態のモータあるいはシリンダに限定されるものではない。
【0020】
而して、フィードローラ1の回転に応じて、ワイヤWがワイヤガイド2に案内されて図1の右方に繰り出され、コイリングピン3によって所望の径に屈曲される。この間、巻線間のピッチはピッチツール4によって所定の値に設定され、所定の巻数だけ巻回されると、カッタ5によって切断される。この工程及び作動順序と共にコイル径等が予めコントローラCTのメモリに格納されており、後述するフローチャートのプログラムに従って、駆動手段を介してフィードローラ1、コイリングピン3、ピッチツール4及びカッタ5が駆動されるように構成されている。
【0021】
上記の構成になるコイリングマシンCMを駆動、制御する装置は以下のように構成されている。即ち、所望の形状(例えば図15及び図16に示す異形形状)の目標コイルばねの形状を特定する複数のパラメータを設定するパラメータ設定手段MTと、このパラメータ設定手段MTが設定した複数のパラメータを少くとも曲げ加工位置及び捩り加工位置に変換するデータ変換手段MDと、目標コイルばねの径変化周期に応じて少くとも曲げ加工位置を調整する調整手段MKと、データ変換手段MDの変換結果及び調整手段MKの調整結果に応じて曲げ加工位置及び捩り加工位置を設定する加工条件設定手段MCが設けられている。尚、径変化周期とは、コイル径の変化の周期を言い、コイルばねの極大径と極小径との間の巻数である。
【0022】
更に、加工条件設定手段MCにて設定された曲げ加工位置及び捩り加工位置に基づき、所定の素線送り量に対応した曲げ加工位置及び捩り加工位置となるようにフィードローラ1、コイリングピン3及びピッチツール4を駆動する駆動手段(モータDF及びシリンダDB,DT)が設けられている。而して、これらの駆動手段によってフィードローラ1、コイリングピン3及びピッチツール4が駆動され、ワイヤWに対し曲げ加工及び捩り加工が行なわれ、目標コイルばねに対応するコイルばね(例えば、図15及び図16に示すコイルばねS1)が製造される。
【0023】
上記の加工条件設定手段MCは、図1に示すように、素線(ワイヤW)の所定の基準位置からの素線送り量を設定する素線送り量設定手段M1と、素線送り量設定手段M1が設定した所定の素線送り量に対応した曲げ加工位置を設定する曲げ加工位置設定手段M2と、素線送り量設定手段M1が設定した所定の素線送り量に対応した捩り加工位置を設定する捩り加工位置設定手段M3を備え、本実施形態では調整手段MKによって少くとも曲げ加工位置設定手段M2を調整するように構成されると共に、各設定手段(M1,M2,M3)が設定した値に応じて各駆動手段(DF,DB,DT)が夫々駆動されるように構成されている。
【0024】
パラメータ設定手段MTにおいては、複数のパラメータとして目標コイルばねの巻数、コイル径及びリードが設定される。先ず、モデル解析結果に基づいて目標コイルばねが設計され、その3次元極座標データが求められ、これらがパラメータとして設定される。設計時のデータとしては、目標コイルばねの線径d、巻数N、コイルの半径R(又は直径)、リードL、荷重及び各コイル間の間隙等がある。この内の形状データ(半径R及びリードL)がデータ変換手段MDにてコイリングマシンCMによる加工時の製品寸法データ(コイル径D及びピッチP)に変換される。
【0025】
上記の設計時の形状データと加工時の製品寸法データは、図6に示す関係にあり、この変換がデータ変換手段MDにおいて自動的に行なわれるように設定されている。図6の左側に示すように、設計時の座標データは総巻数(N)が任意の巻数単位(望ましくは0.1 巻以下)で分割され、リード(リードL3,L4,L5・・)に沿ってコイルばねの半径(R1,R2,R3,R4・・)が設定される。一方、図6の右側に示すように、製品寸法データについては、上記の巻数単位でのピッチ(P1,P2,P3・・)に沿ってコイルばねの直径(D1,D2・・)が設定される。この製品寸法データが、データ変換手段MDにおいて設計時の形状データから変換される。このように加工時の製品寸法データで整理することにより、基準軸とばね中心線が異なる湾曲コイルばね、更には図15及び図16に示すような異形のコイルばねS1等にも容易に対応することができる。尚、加工位置の特定は基準点(例えば巻き始め端)からの巻数で特定される。
【0026】
而して、例えば図1に破線で示すように、製品寸法データとして変換されるコイルばねの直径Dに応じて曲げ加工位置及び捩り加工位置を設定する加工データマップMPを用意しておき、この加工データマップMPに基づき、加工条件設定手段MCにおいて曲げ加工位置及び捩り加工位置が設定される。更に、目標コイルばねが図15及び図16に示すようなコイルばねS1であるときには、調整手段MKによって、目標コイルばねの極大径と極小径との間の径変化周期に応じて少くとも曲げ加工位置が調整される。尚、これについては、後に詳細に説明する。
【0027】
更に、図1の下方に破線で示すように、曲げ加工及び捩り加工の完了後に所定の後処理を行う後処理手段MEを備えるとよい。後処理としては、例えば前述の熱処理と、所定の荷重を付与するセッティングがあり、これらの後処理後のコイルばねの形状に基づき、コイル径、曲げ加工位置及び捩り加工位置を補正する補正手段MHを備えるとよく、これについても後述する。
【0028】
次に、上記の構成に成るコイルリングマシンCMによってコイルばねを製造する方法を、図2を参照して設計から搬出までの工程順に説明する。上記のように目標コイルばねが設計され、その3次元極座標データが求められた後、これらがパラメータとしてキーボード等の周辺機器OAによってコイルリングマシンCMのコントローラ(図3を参照して後述)に入力され、コイルリングマシンCM(特にコントローラ)内で、前述のように加工時の製品寸法データ(直径D及びピッチP)に変換される。これにより、所定の送り量に応じた曲げ加工位置及び捩り加工位置が設定され、例えば加工データマップMPに反映される。また、目標コイルばねの極大径と極小径との間の径変化周期が演算され、これに応じて曲げ加工位置が自動的に調整される。このように設定された曲げ加工位置及び捩り加工位置に基づき曲げ加工及び捩り加工が行なわれ、コイルばね(図示せず)が形成される。このコイルばねに対し、本実施形態では後処理として、テンパー処理(熱処理)が行なわれた後に搬出されるが、更に、所定の荷重を付与するセッティング処理を行なうこととしてもよい。
【0029】
即ち、曲げ加工及び捩り加工の完了後の後処理として、テンパー処理後に所定の荷重を付与してセッティングが行なわれるのが普通であり、このセッティングによってもコイリング時のコイル径及びピッチが変化するので、セッティング後の変化を予測してコイリング前の曲げ加工及び捩り加工の位置データに反映させることとしてもよい。
【0030】
図3はコイリングマシンCMに用いられるコントローラCTの構成の一例を示すもので、バスを介して相互に接続されたプロセシングユニットCPU、メモリROM,RAM、入力インターフェースIT、出力インターフェースOT、並びにキーボード、ディスプレイ、プリンタ等の周辺機器(代表してOAで表す)が収容、装着されている。本実施形態においては、図1に示す素線たるワイヤWを検知するセンサS1、及びカッタ5の作動を検知するセンサS2のほか、コイリングピン3、ピッチツール4等の移動量あるいは位置を監視するためのエンコーダ(図示せず)が入力インタフェースITに接続されており、モータDF及びシリンダDB,DTが出力インターフェースOTに接続されている。従って、センサS1,S2等の出力信号はA/DコンバータADを介して夫々入力インターフェースITからプロセシングユニットCPUに入力され、出力インターフェースOTからは駆動回路ACを介してモータDF及びシリンダDB,DTに駆動信号が出力されるように構成されている。
【0031】
而して、図1のパラメータ設定手段MT、データ変換手段MD、調整手段MK、加工条件設定手段MC、補正手段MH及び加工データマップMPはコントローラCT内で構成されている。コントローラCTにおいては、メモリROMは図4及び図5に示したフローチャートを含む種々の処理に供するプログラムを記憶し、プロセシングユニットCPUは起動されている間当該プログラムを実行し、メモリRAMは当該プログラムの実行に必要な変数データを一時的に記憶する。
【0032】
図1に示したコイリングマシンCMは、図4に示したフローチャートに従って制御され、以下に説明するようにコイリングが行なわれる。先ず、ステップ101において初期化され、これまでにメモリRAMに蓄積された種々のデータがクリアされた後、ステップ102にて例えば周辺機器OAのキーボード(図示せず)により設計時の形状データが入力される。即ち、前述のようにモデル解析結果に基づいて設計された目標コイルばねの線径d、巻数N、コイルの半径R(又は直径)、リードL等が入力される。そして、ステップ103において、これらの形状データ(半径R及びリードL)が、図6に示すように、コイリングマシンCMによる加工時の製品寸法データ(直径D及びピッチP)に変換される。
【0033】
尚、単にコイルばねの径という場合には直径及び半径を含み、直径の1/2が半径であるので、何れと解しても問題はないが、図6に明らかなように形状データの半径R(図6の左側)と製品寸法データの直径D(図6の右側)とは異なるので、上記の変換が必要であり、これらを同一視して加工すると当然乍ら誤差を生ずる。
【0034】
次に、ステップ104において、素線総送り量L(及び送り量δL)、曲げ加工位置A(又は移動量δA)及び捩り加工位置B(又は移動量δB)等の加工条件が設定されるが、これについては図5を参照して後述する。尚、曲げ加工時の素線総送り量L(及び送り量δL)とコイリングピン3の移動量δAの関係を図13に示し、捩り加工時のピッチツール4の移動量δBの関係を図14に示す。そして、ステップ105に進み素線送り作動が開始し、ロール状に巻回された素線の束からフィードローラ1によって素線が送り出されると共に、素線の巻端を開始位置とする素線総送り量Lの加工が開始する。この素線総送り量Lは巻端を基準とする巻数(例えば6巻)で表され、データ変換作業に応じて複数の素線送り量δLに分割されるが、このように特に区別する場合を除き、これらを総称して素線送り量という。
【0035】
上記の素線総送り量Lに基づき、ステップ106において、ステップ104で設定された加工条件に従って、そのときの素線総送り量Lx(又は素線送り量δLx)における曲げ加工位置Ax(又は移動量δAx)及び捩り加工位置Bx(又は移動量δBx)が特定される。そして、ステップ107において、素線送り量δL(初期値は0)に所定量K0が加算されて素線送り量δLとされ、素線送り量δLの線送りと同期してステップ108及び109にて、曲げ加工及び捩り加工が行なわれ、素線総送り量(又は素線送り量)がLx(又はδLx)に到達した時点で曲げ加工位置Ax(又は移動量δAx)及び捩り加工位置Bx(又は移動量δBx)となるようにコイリングピン3及びピッチツール4が駆動される。
【0036】
このような一連の加工が行なわれ、ステップ110において素線送り量δLが所定量K1(例えば5/100巻)以上と判定されるまで曲げ加工及び捩り加工が行なわれる。ステップ110において、所定量K1の線送り並びにこれと同期した曲げ加工及び捩り加工が完了したと判定されると、ステップ111にて素線送り量δLがクリア(0)されて、ステップ112に進み、所定巻数分(例えば6巻)のコイリングが完了したか否かが判定され(即ち、L=6巻か否か)、完了していなければステップ106に戻り、所定巻数分のコイリングが完了するまで、曲げ加工及び捩り加工が行なわれる。
【0037】
ステップ112において所定巻数分のコイリングが完了したと判定されると、ステップ113に進み、素線送り作動が停止されると共に、素線総送り量Lがクリア(0)される。そして、ステップ114においてカッタ5(図1)によってワイヤWが切断され、1個のコイルばねのコイリングが完了する。続いて、ステップ115において素線の残量(ストック)の有無が判定され、素線の残量があれば、ステップ105に戻り、次のコイリングが行なわれる。このようにして、連続して自動的に複数のコイルばねが製造され、ステップ114において素線の残量が無いと判定されると終了し、素線送り等全ての作動が停止する。
【0038】
上記のステップ104で設定される加工条件は図5に示すように設定され、曲げ加工位置A(又は移動量δA)及び捩り加工位置B(又は移動量δB)が図7及び図10に示すように設定されると共に、曲げ加工位置A(又は移動量δA)が図7の2点鎖線の特性に調整され、更に、必要に応じ前述の補正処理が行なわれ、これらの位置データが素線総送り量L(又は、素線送り量δL)に応じて割付けられる。
【0039】
先ず、コイリング後に前述の後処理(例えばテンパー処理)が行なわれると、径変化が生じ所謂「縮み」が生ずるが、変化量は一律ではなく、例えば、テンパー処理による縮み量はコイル径D及び素線径dによって異なる。そこで、本実施形態においては、図12に示すように、コイル比D/d(コイル径Dと素線径dの比)に応じて、コイル径Dに対する補正量δDを設定し、図5のステップ201において、補正量δDをコイル径Dに加算することによって補正し、この補正値(D+δD)をテンパー前予測データ値とし、この予測データ値を、次のステップ202における曲げ加工位置A(又は移動量δA)の設定に供することとしている。尚、このステップ201において、前述のセッティングによる変形を予測し、セッティング前予測データ値を求めることとしてもよい。
【0040】
次に、ステップ202において、図7に実線で示す特性に従い、前述のステップ103にて変換された製品寸法データに応じて、曲げ加工位置A(即ちコイリングピン3の位置)が設定されると共に、図7に2点鎖線で示すように、曲げ加工位置Aが径変化周期に応じて自動的に調整される。図7は、コイル径Dと曲げ加工位置Aとの関係を示すもので、これにより、一点鎖線の矢印で示すように所定のコイル径Dxに対し所定の曲げ加工位置Axを設定することができる。
【0041】
ここで、径変化周期が小さくなると、加工時のコイルばねの径変化がデータ変換値より小さくなる傾向にあり、目標コイルばねが上記のように構成されている場合には、本実施形態では図8に径変化周期に対するデータ変換値からの減少率を示すように、径変化周期が約0.5巻を下回ると、巻数の低下に伴いコイルばねの径変化が略リニアに減少することになる。これは、図13から明らかなように、素線(ワイヤW)に対する曲げの開始から終了までに少くとも約0.4巻を必要とし、移動量δAxの加工が行なわれるのは、ワイヤWの送り出し開始点aから約0.4巻送り出されたb点である。換言すれば、ワイヤWの曲げには少くとも約0.4巻は必要であり、例えば0.5巻未満の加工については新たに対策を講ずる必要がある。
【0042】
即ち、上記のような状況で前述のデータ変換値を用いて製造すると、目標とするコイルばねの径変化周期が約0.5巻より小さい部分では、コイル径の予測値(設定値)と加工後の値との間に誤差を生ずることになる。例えば、図15及び図16に示すように配置されるコイルばねを製造する場合には、障害物B1,B2の存在によりコイルばねS1の上方は平面視で楕円形という異形のコイルばねS1が必要となる。そして、この場合には、図17に示すように径変化周期(コイルばねの極大径と極小径との間の巻数)が約0.25巻となり、上記の0.5巻未満であるので、このままでは誤差を生ずることになる。これに対し、平面視円形断面のままで加工する場合には、障害物B1,B2と干渉しない領域までコイル径を縮小させることになるが、それではばね特性が制限され、設計の自由度が奪われる。
【0043】
そこで、本実施形態においては、径変化周期が0.5巻未満の部分に対し、図8に示す径変化周期に依存する減少率に基づき、前述のデータ変換値に予め修正を加える(具体的には減少率を乗ずる)こととしたものであり、以下のように、曲げ加工位置が自動的に補正されるように構成されている。即ち、径変化周期が所定値(例えば、上記の0.5巻)を下回る場合には、図7に実線で示す通常時の特性ではなく、図7に2点鎖線で示す特性に従って曲げ加工位置Axが特定されるように構成されている。即ち、図8に従い径変化周期に応じた減少率が求められ、この減少率に基づき、図7に実線で示すコイル径に応じた曲げ加工位置の特性から図7に2点鎖線で示す特性に修正される。あるいは、図7に実線で示す特性のマップから、図7に2点鎖線で示す特性のマップに切り換えられる。尚、図18及び図19は、夫々湾曲コイルばね及び通常の両端ピッグテールのコイルばねにおける巻数とコイル径の関係を示すものであるが、これらは何れも径変化周期が上記の0.5巻以上であるので、前述のデータ変換された値をそのまま用いて製造しても誤差を生ずることはない。
【0044】
尚、図7の特性は素線径dによって異なるので、更に、素線径dに応じて複数のマップを用意しておき、適宜選択するように構成するとよい。また、径変化周期に応じた調整を行なう場合にも、種々の形状の目標コイルばねにおける径変化周期に応じた複数のマップを用意しておき、適宜選択することとしてもよい。更に、図7において、破線hは材料が相対的に硬い場合の特性を示し、破線sは材料が相対的に柔らかい場合の特性を示すように、材料によっても特性が異なる。これに対し、材料に応じて複数のマップを用意することとしてもよいが、本実施形態では、平均的な特性を基準とし、材料の硬さに応じた補正は別途(ステップ205にて)行なうこととしている。
【0045】
また、図7のマップはデータ量が多くなるので、これを回避するため、巻き始めのコイル径D0とこれに対応する曲げ加工位置A0を基準点として、この基準点からのコイル径の変化量δDと曲げ加工移動量δA(即ち、コイリングピン3の移動量)の関係を示す図9のマップを用いることとしてもよい。この場合にも、図9に実線で示す特性から図9に2点鎖線で示す特性に修正し、あるいは、前者の特性のマップから後者の特性のマップに切り換えるように構成される。
【0046】
図5に戻り、ステップ203において、図10に示すマップに従い、捩り加工位置B(即ちピッチツール4の位置)が設定される。図10は、ピッチPと捩り加工位置Bとの関係を示すもので、これにより、一点鎖線の矢印で示すように所定のピッチPxに対し所定の捩り加工位置Bxを設定することができる。この捩り加工位置Bxについても、上記の曲げ加工における径変化周期に相当するピッチ(素線間すきま)変化周期に応じて調整することとしてもよい。図10の特性も素線径d及び材料の硬さによって異なる。例えば、図11に示すように、コイル比D/dに応じてピッチPの値が異なるので、例えば一個のコイルばねの中で径変化が大きい場合には補正処理を行ない、複数のマップを用意するとよい。また、図10において、破線hは材料が相対的に硬い場合の特性を示し、破線sは材料が相対的に柔らかい場合の特性を示すように、材料によっても特性が異なるので、材料に応じて複数のマップを用意することとしてもよいが、本実施形態では、平均的な特性を基準とし、材料の硬さに応じた補正は別途(ステップ205にて)行なうこととしている。
【0047】
更に、前述のようにテンパー処理が行なわれるとコイル径変化が生じるが、このコイル径変化により製品の巻数にも変化が生じる。そこで、更にステップ204において、特にテンパー処理による径変化量から巻数の変化を予測して、テンパー処理前でのコイリング時の素線総送り量L(巻数で表す)が設定される。本実施形態では、テンパー処理後の素線総送り量(即ち、製品としての巻数)に補正値K4を乗ずることとしており、この補正値K4はデータベースとされ、あるいは相関式から演算し得るように設定されている。例えば、テンパー処理後(完成時)に6巻(2000mm)で、テンパー処理前で5.8巻の製品の場合には、製品寸法データとしては6巻とし、コイリング時の素線総送り量Lはテンパー処理後に6巻となるように補正値K4を乗じた値が用いられる。
【0048】
次に、ステップ205において、素線の材料の硬さに応じて、曲げ加工位置A及び捩り加工位置Bに対して補正処理が行なわれる。本実施形態では、素線の材料に応じて、前述のように設定された曲げ加工位置A及び捩り加工位置Bに補正値K2,K3を乗ずることとしている。曲げ加工位置Aに対する補正値K2は、材料の引張り強さから推定できるので(硬さに反比例する)、材料の交換毎に引張り強さを入力することとしておき、特定の材料が入力されたときには自動的に補正値K2が選択されるように設定するとよい。また、捩り加工位置Bに対する補正値K3は、例えば、後段で行なわれるセッティングを経た後の、最終的な自由高さの調整を想定して設定するとよい。尚、この補正処理は、ステップ201と共に先に行なうこととしてもよいし、ステップ201の補正処理と共に、全ての設定処理の前または後に、まとめて補正処理を行なうこととしてもよい。
【0049】
そして、ステップ206において、素線総送り量L(又は送り量δL)に応じて曲げ加工位置A(又は移動量δA)及び捩り加工位置B(又は移動量δB)が特定(割付)される。このとき、位相差を考慮する必要があり、例えば、素線総送り量LがLx(例えば1.0巻)のときには、1.1巻から1.6巻の間のコイル径の曲げ加工位置Axとされ、0.7巻から1.7巻の間のピッチの捩り加工位置Bxとされる。即ち、素線総送り量Lが1.0巻となったときには、1.1巻のコイル径が成形されており、1.1巻以降のコイル径の成形が開始する点と考えられる。また、図15及び図16に示すようなコイルばねにおいては、0.5巻未満となる部分に対し前述のように曲げ加工位置Axが調整される。
【0050】
一方、ピッチは素線の捩れによって形成されるが、素線総送り量Lが1.0巻となったときには、捩れによってピッチが決定される点は、実際に捩れが生じている点の0.5巻手前の点と考えられ、この点は巻き始めの先端から0.7巻目に相当するので、上記のように設定される。このように、本実施形態によれば、位相差も考慮して、素線総送り量L(又は送り量δL)に応じて曲げ加工位置A(又は移動量δA)及び捩り加工位置B(又は移動量δB)が特定され、加工条件が設定される。
【0051】
図20及び図21は、本発明によって製造されるコイルばねの他の例を示すものであり、この場合には、障害物B2の存在によりコイルばねS2の上方に、平面視で半分が楕円形という異形のコイルばねS2が必要となる。この場合にも、楕円部分の加工に関し、図8に従い径変化周期に応じた減少率が求められ、この減少率に基づき、図7に実線で示すコイル径に応じた曲げ加工位置の特性から図7に2点鎖線で示す特性に修正され、あるいは、図7に実線で示す特性のマップから、図7に2点鎖線で示す特性のマップに切り換えられる。而して、図20及び図21に示すような異形のコイルばねS2を障害物B2に隣接して装着する場合にも適切に対応することができる。
【0052】
【発明の効果】
本発明は上述のように構成されているので以下の効果を奏する。即ち、請求項1乃至3に記載の製造方法により、複雑な異形形状に設計された目標コイルばねも、自動的に短時間で正確に製品とすることができ、容易に量産することができる。例えば、平面視で楕円部分を有する異形のコイルばね等にも容易に対応することができる。換言すれば、自由な形状のコイルばねを略設計どおりに製造することができる。しかも、既存のコイリングマシンを用いた場合にも、自由な形状の目標コイルばねを、自動的に短時間で正確に製品とすることができる。
【0053】
また、請求項4乃至7に記載の製造装置によれば、複雑な異形形状に設計された目標コイルばねに対しても、自動的に短時間で正確な製品を容易に製造することができ、容易に量産することができる。尚、各請求項における個々の効果は、各実施形態において説明したとおりである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るコイルばねの製造装置を示す構成図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るコイルばねの製造方法における工程を示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態に供するコイルリングマシンの構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の一実施形態におけるコイルリングの処理を示すフローチャートである。
【図5】本発明の一実施形態における加工条件設定の処理を示すフローチャートである。
【図6】本発明の一実施形態において、設計時の形状データを製品寸法データに変換するときの関係を示すグラフである。
【図7】本発明の一実施形態において、コイル径に応じて曲げ加工位置を設定するためのマップに供するグラフである。
【図8】本発明の一実施形態において径変化周期に応じて設定するデータ変換値からの減少率を示すグラフである。
【図9】本発明の一実施形態において、コイル径変化量に応じて曲げ加工移動量を設定するためのマップに供するグラフである。
【図10】本発明の一実施形態において、ピッチに応じて捩り加工位置を設定するためのマップに供するグラフである。
【図11】本発明の一実施形態に関し、コイル比に応じてピッチが変化する状態を示すグラフである。
【図12】本発明の一実施形態において、コイル比に応じて、コイル径に対する補正量を設定するためのマップに供するグラフである。
【図13】本発明の一実施形態において、曲げ加工時の素線送り量とコイリングピンの移動量の関係を示す平面図である。
【図14】本発明の一実施形態において、捩り加工時のピッチツールの移動量を示す断面図である。
【図15】本発明の一実施形態において製造されるコイルばねを示す平面図である。
【図16】本発明の一実施形態において製造されるコイルばねを示す正面図である。
【図17】図15及び図16に示したコイルばねの巻数(位置)とコイル径の関係を示すグラフである。
【図18】湾曲コイルばねの巻数とコイル径の関係を示すグラフである。
【図19】通常の両端ピッグテールのコイルばねの巻数とコイル径の関係を示すグラフである。
【図20】本発明によって製造されるコイルばねの他の例を示す平面図である。
【図21】本発明によって製造されるコイルばねの他の例を示す正面図である。
【符号の説明】
CM コイリングマシン, W ワイヤ, DF,DB,DT 駆動手段,
1 フィードローラ, 2 ワイヤガイド, 3,3x コイリングピン,
4 ピッチツール, 5 カッタ[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method and apparatus for manufacturing a coil spring, and more particularly to a method and apparatus for manufacturing a coil spring by cold working.
[0002]
[Prior art]
As a method of manufacturing a coil spring, a method by hot working and a method by cold working are known, and various coiling machines are commercially available as apparatuses for manufacturing a coil spring by cold working. For example, JP-A-6-106281, JP-A-6-294631, JP-A-7-248811, JP-A-9-141371, etc. disclose a coiling machine and control thereof. Has been proposed. The basic configuration of these coiling machines is to manufacture a coil spring by bending and twisting while feeding a wire, and the mechanical accuracy is improved by numerical control (NC).
[0003]
On the other hand, with recent advances in analysis technology, it is possible to create spring-shaped models and perform various simulations, and to design products based on the analysis results. For example, it is possible to specify a spring shape that obtains a predetermined spring characteristic by FEM analysis.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, when manufacturing a coil spring using a coiling machine, a trial-and-error manufacturing method in which the coil spring is once prototyped and finished in a predetermined shape while checking the dimensions of the coil spring as a result of the trial is the mainstream. is there. That is, although the coiling machine is driven by numerical control (NC), the data to be input to this depends on the intuition and tips of the operator. For this reason, since the dimensional confirmation becomes partial, the shape of the entire product is not guaranteed, and there is a problem that the trial production time becomes longer as the shape becomes complicated.
[0005]
For example, in the above-mentioned Japanese Patent Application Laid-Open No. 7-248811, a coil spring generated by a conventional automatic programming device for a coil spring forming machine is generally slightly different from a set coil shape, On the other hand, the operator had to identify the location where the data should be corrected by imagining the shape in the head while viewing the data on the screen, and there was a problem that it was easy to make a mistake. It is an object to easily specify a correction portion and verify data. The solving means draws the coil spring shape on the screen, displays a marker for clearly indicating the data correction target portion and the coil winding number integrated value, and the operator inputs the coil shape while confirming the coil shape.
[0006]
Of course, as described in the above-mentioned publications, improvements related to the control of the coiling machine, etc., have also been made, but this is only an improvement from the viewpoint of machine control, and target parts to be processed such as normal machining are targeted. The processing for forming the shape has not been reached. This is due to the following problems specific to coil springs.
[0007]
First, when manufacturing a coil spring by cold working, a springback is always caused with elastic deformation, and unlike cutting, etc., there is a problem that it is difficult to estimate an appropriate value for the position and amount of movement of the processing tool. . In addition, the amount of spring back varies depending on the hardness of the wire and the coil shape. In particular, the compression coil spring after manufacture is likely to cause line-to-line contact, and it has been extremely difficult to ensure the desired spring characteristics. In view of these points, a method of obtaining NC data by confirming the dimensions of the actual prototype is generally used.
[0008]
Moreover, the dimension setting at the time of design and the dimension at the time of processing by a coiling machine do not match. For example, it is necessary to increase the diameter set at the time of machining by the amount of movement in the axial direction with respect to the diameter when the target shape is indicated by three-dimensional coordinates during design. In addition, the calculated feed amount of the wire (wire) does not match the number of turns (machining position) at the time of machining, and a phase difference occurs between the feed amount of the wire and the bending or twisting position. In addition, the said number of windings specifies a processing position on the basis of a winding start end, for example. Furthermore, after processing with a coiling machine, it is common to perform temper treatment (low-temperature heat treatment, hereinafter simply referred to as heat treatment) in order to remove the processing strain. It becomes.
[0009]
For the reasons described above, it has been known that the actual machining position corresponding to the coordinate position of the target shape cannot be accurately specified, and the prototype is manufactured depending on the intuition and knack of the operator, and manufactured by repeating trial and error. It was supposed to be. Therefore, the coiling machine capable of numerically controlling the turning angle is in a state where its function is not fully utilized and the range of manual operation is not over. In view of such points, the inventor of the present application applied for Japanese Patent Application 2000- 319745 Proposed a manufacturing method and a manufacturing apparatus capable of automatically and accurately manufacturing a target coil spring having a desired shape set in advance.
[0010]
Furthermore, with the recent further downsizing of vehicles, the mounting space allowed for the coil spring for the suspension system is further limited, and in order to avoid interference with the vehicle body, a conventional coil spring having a circular shape in plan view is used. In addition to designing a deformed coil spring that can be mounted in the space, it is necessary to guarantee a highly accurate shape when the spring is manufactured. For example, regarding the coil spring S1 for a suspension system shown in FIGS. 15 and 16 (which will be described later), it is difficult to manufacture the suspension while maintaining the desired characteristics by the conventional manufacturing method using trial and error. Can not. Even when manufactured by the method and apparatus proposed by the inventor of the present application described above, when manufacturing a specially-shaped coil spring as described above, corrections are made to reduce errors with respect to basic data. It is desirable to manufacture while adding, and according to this, it can respond easily.
[0011]
Thus, the present invention automatically and accurately manufactures a preset deformed target coil spring in a cold spring coil spring manufacturing method in which a coil spring is manufactured by bending and twisting while feeding a wire. It is an object to provide a manufacturing method that can be used.
[0012]
Moreover, this invention makes it another subject to provide the manufacturing apparatus of the coil spring which can manufacture the preset target coil spring of the preset unusual shape automatically and correctly.
[0013]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above-mentioned problems, a manufacturing method of a coil spring according to the present invention is a coil spring which manufactures a coil spring by cold working by bending and twisting while feeding a strand as described in
[0014]
Furthermore, as described in
[0015]
According to a fourth aspect of the present invention, there is provided a coil spring manufacturing apparatus according to a fourth aspect of the present invention, wherein the coil spring manufacturing apparatus performs a bending process and a twisting process while feeding the strands to manufacture a coil spring by cold processing. Parameter setting means for setting a plurality of parameters for specifying the shape of the target coil spring of the shape, and a plurality of parameters set by the parameter setting means Based on the product dimension data at the time of machining by setting the diameter of the coil spring along the pitch in any number of turns unit Data conversion means, and a small change in accordance with the diameter change period between the maximum diameter and the minimum diameter of the target coil spring. Na At least the adjusting means for adjusting the bending position, and the data converting means Product dimension data at the time of processing set by And small according to the adjustment result of the adjusting means. Na A processing condition setting means for setting at least a bending position and a twisting position, an element supply means for sending out the element wire, a bending means for bending the element wire, and a twisting operation on the element wire The twisting means for performing the machining and the small amount set by the machining condition setting means. Na The wire supply means, the bending means, and the twisting means are driven so that the bending position and the twisting position corresponding to a predetermined wire feed amount are obtained based on the bending position and the twisting position. Drive means, and the wire supply means, the bending means, and the twisting means are driven by the driving means to perform bending and twisting to produce the target coil spring. Further, the twisting position may be adjusted according to a pitch (inter-wire gap) change period corresponding to a diameter change period in bending.
[0016]
The machining condition setting means is set by the strand feed amount setting means for setting the strand feed amount from a predetermined reference position of the strand, and the strand feed amount setting means as set forth in
[0017]
Furthermore, as described in
[0018]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings. FIG. 1 shows a coil spring manufacturing apparatus according to an embodiment of the present invention. The coil spring manufacturing apparatus of the present embodiment includes a coiling machine CM having a general configuration. That is, the basic configuration of the coiling machine CM is the same as that of a commercially available device. As shown in part in the upper part of FIG. 1, the
[0019]
The coiling pins 3 and 3x constituting the bending means of the present invention are disposed so as to be advanced and retracted by a hydraulic servo cylinder DB (hereinafter simply referred to as cylinder DB) with respect to the coil center to be processed. The coiling
[0020]
Thus, according to the rotation of the
[0021]
An apparatus for driving and controlling the coiling machine CM configured as described above is configured as follows. That is, parameter setting means MT for setting a plurality of parameters for specifying the shape of a target coil spring having a desired shape (for example, the irregular shape shown in FIGS. 15 and 16), and a plurality of parameters set by the parameter setting means MT Data conversion means MD for converting at least the bending position and twisting position, adjustment means MK for adjusting the bending position at least according to the diameter change period of the target coil spring, and conversion results and adjustment of the data conversion means MD Processing condition setting means MC is provided for setting the bending position and the twisting position in accordance with the adjustment result of the means MK. The diameter change period refers to the period of change in the coil diameter, and is the number of turns between the maximum diameter and the minimum diameter of the coil spring.
[0022]
Further, based on the bending position and the twisting position set by the processing condition setting means MC, the
[0023]
As shown in FIG. 1, the machining condition setting means MC includes a strand feed amount setting means M1 for setting a strand feed amount from a predetermined reference position of the strand (wire W), and a strand feed amount setting. Bending position setting means M2 for setting a bending position corresponding to the predetermined wire feed amount set by means M1, and twisting position corresponding to the predetermined wire feed amount set by the wire feed amount setting means M1 In this embodiment, the twisting position setting means M3 is set to adjust at least the bending position setting means M2 by the adjusting means MK, and each setting means (M1, M2, M3) is set. Each driving means (DF, DB, DT) is driven in accordance with the values obtained.
[0024]
In the parameter setting means MT, the number of turns of the target coil spring, the coil diameter, and the lead are set as a plurality of parameters. First, a target coil spring is designed based on the model analysis result, its three-dimensional polar coordinate data is obtained, and these are set as parameters. The data at the time of design includes the wire diameter d of the target coil spring, the number N of turns, the radius R (or diameter) of the coil, the lead L, the load, the gap between the coils, and the like. Of these, the shape data (radius R and lead L) is converted by the data conversion means MD into product dimension data (coil diameter D and pitch P) at the time of processing by the coiling machine CM.
[0025]
The shape data at the time of design and the product dimension data at the time of processing have the relationship shown in FIG. 6 and are set so that this conversion is automatically performed by the data conversion means MD. As shown on the left side of FIG. 6, in the design coordinate data, the total number of turns (N) is divided by an arbitrary number of turns units (preferably 0.1 turns or less), and along the leads (leads L3, L4, L5,...). The radius (R1, R2, R3, R4...) Of the coil spring is set. On the other hand, as shown on the right side of FIG. 6, for the product dimension data, the coil spring diameters (D1, D2,...) Are set along the pitches (P1, P2, P3,. The This product dimension data is converted from the shape data at the time of design in the data conversion means MD. in this way Product dimension data during processing Therefore, it is possible to easily cope with a curved coil spring having a spring center line different from the reference axis, and a deformed coil spring S1 as shown in FIGS. The processing position is specified by the number of turns from a reference point (for example, the winding start end).
[0026]
Thus, for example, as shown by a broken line in FIG. 1, a processing data map MP for setting a bending processing position and a twisting processing position according to the diameter D of the coil spring converted as product dimension data is prepared. Based on the machining data map MP, the machining condition setting means MC sets a bending position and a twisting position. Further, when the target coil spring is a coil spring S1 as shown in FIGS. 15 and 16, the adjusting means MK performs at least bending processing according to the diameter change period between the maximum diameter and the minimum diameter of the target coil spring. The position is adjusted. This will be described in detail later.
[0027]
Further, as indicated by a broken line below FIG. 1, it is preferable to include post-processing means ME that performs predetermined post-processing after the bending and twisting processes are completed. Post-processing includes, for example, the above-described heat treatment and setting for applying a predetermined load. Based on the shape of the coil spring after the post-processing, correction means MH for correcting the coil diameter, the bending position, and the twisting position. This will be described later.
[0028]
Next, a method of manufacturing a coil spring by the coil ring machine CM configured as described above will be described in the order of steps from design to unloading with reference to FIG. After the target coil spring is designed as described above and its three-dimensional polar coordinate data is obtained, these are input as parameters to the controller of the coil ring machine CM (described later with reference to FIG. 3) by a peripheral device OA such as a keyboard. Then, in the coil ring machine CM (especially the controller), it is converted into product dimension data (diameter D and pitch P) at the time of processing as described above. As a result, a bending position and a twisting position corresponding to a predetermined feed amount are set and reflected in, for example, the machining data map MP. Further, a diameter change period between the maximum diameter and the minimum diameter of the target coil spring is calculated, and the bending position is automatically adjusted according to this. Bending and twisting are performed based on the bending position and twisting position set in this way, and a coil spring (not shown) is formed. In this embodiment, the coil spring is unloaded after being subjected to a tempering process (heat treatment) as a post-process, but a setting process for applying a predetermined load may be further performed.
[0029]
That is, as a post-processing after completion of bending and twisting, setting is usually performed by applying a predetermined load after tempering, and the coil diameter and pitch at the time of coiling also change due to this setting. The change after setting may be predicted and reflected in the position data of bending and twisting before coiling.
[0030]
FIG. 3 shows an example of the configuration of the controller CT used in the coiling machine CM. The processing unit CPU, the memory ROM, the RAM, the input interface IT, the output interface OT, the keyboard, and the display connected to each other via a bus. Peripheral devices such as a printer (represented by OA as a representative) are accommodated and mounted. In the present embodiment, in addition to the sensor S1 for detecting the wire W, which is an element wire shown in FIG. 1, and the sensor S2 for detecting the operation of the
[0031]
Thus, the parameter setting means MT, data conversion means MD, adjustment means MK, machining condition setting means MC, correction means MH, and machining data map MP of FIG. 1 are configured in the controller CT. In the controller CT, the memory ROM stores a program used for various processes including the flowcharts shown in FIGS. 4 and 5, the processing unit CPU executes the program while it is activated, and the memory RAM stores the program. Temporarily store variable data required for execution.
[0032]
The coiling machine CM shown in FIG. 1 is controlled according to the flowchart shown in FIG. 4, and coiling is performed as described below. First, after initializing in step 101 and clearing various data stored in the memory RAM so far, in step 102, for example, design shape data is input from a keyboard (not shown) of the peripheral device OA. Is done. That is, the wire diameter d, the number of turns N, the coil radius R (or diameter), the lead L, etc., which are designed based on the model analysis result as described above, are input. In step 103, these shape data (radius R and lead L) are converted into product dimension data (diameter D and pitch P) during processing by the coiling machine CM, as shown in FIG.
[0033]
Note that the diameter of the coil spring includes the diameter and the radius, and ½ of the diameter is the radius. Since R (the left side in FIG. 6) is different from the diameter D (the right side in FIG. 6) of the product dimension data, the above-mentioned conversion is necessary.
[0034]
Next, in step 104, machining conditions such as the total wire feed amount L (and feed amount δL), bending position A (or movement amount δA), and twisting position B (or movement amount δB) are set. This will be described later with reference to FIG. FIG. 13 shows the relationship between the total wire feed amount L (and feed amount δL) during bending and the movement amount δA of the
[0035]
Based on the above-mentioned total wire feed amount L, in step 106, according to the machining conditions set in step 104, the bending position Ax (or movement) at the current total wire feed amount Lx (or strand feed amount δLx). Amount δAx) and twisting position Bx (or movement amount δBx) are specified. In
[0036]
A series of such processes are performed, and bending and twisting processes are performed until it is determined in step 110 that the strand feed amount δL is equal to or greater than a predetermined amount K1 (for example, 5/100 turns). If it is determined in step 110 that the wire feed of the predetermined amount K1 and the bending and twisting synchronized therewith have been completed, the wire feed amount δL is cleared (0) in step 111, and the process proceeds to step 112. Then, it is determined whether or not coiling for a predetermined number of turns (for example, six turns) has been completed (that is, whether or not L = 6 turns). If not, the process returns to step 106 to complete the coiling for a predetermined number of turns. Up to bending and twisting are performed.
[0037]
If it is determined in step 112 that coiling for a predetermined number of turns has been completed, the process proceeds to step 113 where the wire feed operation is stopped and the total wire feed amount L is cleared (0). In step 114, the wire W is cut by the cutter 5 (FIG. 1), and the coiling of one coil spring is completed. Subsequently, in step 115, it is determined whether or not there is a remaining amount of wire (stock). If there is a remaining amount of wire, the process returns to step 105 to perform the next coiling. In this way, a plurality of coil springs are manufactured automatically and continuously, and when it is determined in step 114 that there is no remaining wire, all operations such as wire feeding are stopped.
[0038]
The machining conditions set in step 104 are set as shown in FIG. 5, and the bending position A (or movement amount δA) and twisting position B (or movement amount δB) are as shown in FIGS. And the bending position A (or movement amount δA) is adjusted to the characteristics of the two-dot chain line in FIG. 7, and the above correction processing is performed as necessary. It is assigned according to the feed amount L (or the wire feed amount δL).
[0039]
First, when the above-described post-processing (for example, tempering) is performed after coiling, a change in diameter occurs and so-called “shrinkage” occurs. However, the amount of change is not uniform. It depends on the wire diameter d. Therefore, in the present embodiment, as shown in FIG. 12, the correction amount δD for the coil diameter D is set according to the coil ratio D / d (ratio of the coil diameter D and the wire diameter d), and FIG. In step 201, the correction amount δD is corrected by adding it to the coil diameter D, and this correction value (D + δD) is used as the pre-tempered prediction data value, and this prediction data value is used as the bending position A (or in the next step 202). The amount of movement δA) is used for setting. In step 201, it is also possible to predict the deformation due to the above-described setting and to obtain a pre-setting prediction data value.
[0040]
Next, in step 202, the bending position A (that is, the position of the coiling pin 3) is set according to the product dimension data converted in the above-described step 103 in accordance with the characteristic indicated by the solid line in FIG. As shown by a two-dot chain line in FIG. 7, the bending position A is automatically adjusted according to the diameter change period. FIG. 7 shows the relationship between the coil diameter D and the bending position A, whereby a predetermined bending position Ax can be set with respect to the predetermined coil diameter Dx as indicated by the one-dot chain line arrow. .
[0041]
Here, when the diameter change period becomes small, the diameter change of the coil spring at the time of machining tends to be smaller than the data conversion value, and when the target coil spring is configured as described above, in the present embodiment, FIG. As shown in FIG. 8, when the diameter change period is less than about 0.5 turns, the diameter change of the coil spring decreases substantially linearly as the number of turns decreases. . As apparent from FIG. 13, this requires at least about 0.4 turns from the start to the end of bending of the wire (wire W), and the movement amount δAx is processed by the wire W. This is a point b that has been delivered about 0.4 turns from the delivery start point a. In other words, at least about 0.4 turns are required for bending the wire W, and for example, it is necessary to take new measures for processing less than 0.5 turns.
[0042]
That is, when manufacturing using the above-described data conversion value in the above situation, the predicted value (set value) of the coil diameter and the processing are processed at the portion where the target coil spring diameter change period is less than about 0.5 turns. An error will occur between the later values. For example, when a coil spring arranged as shown in FIGS. 15 and 16 is manufactured, a deformed coil spring S1 having an elliptical shape in plan view is necessary above the coil spring S1 due to the presence of the obstacles B1 and B2. It becomes. In this case, as shown in FIG. 17, the diameter change period (the number of turns between the maximum diameter and the minimum diameter of the coil spring) is about 0.25 turns, which is less than the above 0.5 turns. If this is the case, an error will occur. On the other hand, when processing with a circular cross section in plan view, the coil diameter is reduced to a region where it does not interfere with the obstacles B1 and B2, but this restricts the spring characteristics and deprives the design freedom. Is called.
[0043]
Therefore, in the present embodiment, the aforementioned data conversion value is corrected in advance based on the decrease rate depending on the diameter change period shown in FIG. The bending position is automatically corrected as described below. That is, when the diameter change period falls below a predetermined value (for example, the above 0.5 volume), the bending position is not in accordance with the characteristics indicated by the two-dot chain line in FIG. Ax is configured to be specified. That is, a reduction rate corresponding to the diameter change period is obtained according to FIG. 8, and based on this reduction rate, the characteristic of the bending position corresponding to the coil diameter indicated by the solid line in FIG. 7 is changed to the characteristic indicated by the two-dot chain line in FIG. Will be corrected. Alternatively, the map is changed from the characteristic map shown by the solid line in FIG. 7 to the characteristic map shown by the two-dot chain line in FIG. FIG. 18 and FIG. 19 show the relationship between the number of turns and the coil diameter in the curved coil spring and the coil spring of the normal pigtail on both ends, both of which have a diameter change period of 0.5 turns or more. Therefore, no error will occur even if the data-converted value is used as it is.
[0044]
7 differs depending on the wire diameter d, it is preferable to prepare a plurality of maps according to the wire diameter d and select them appropriately. Also, in the case where adjustment according to the diameter change period is performed, a plurality of maps corresponding to the diameter change periods in the target coil springs having various shapes may be prepared and appropriately selected. Further, in FIG. 7, the broken line h indicates the characteristic when the material is relatively hard, and the broken line s indicates the characteristic when the material is relatively soft. On the other hand, a plurality of maps may be prepared according to the material, but in the present embodiment, correction according to the hardness of the material is performed separately (in step 205) based on the average characteristics. I am going to do that.
[0045]
Further, since the amount of data in the map of FIG. 7 increases, in order to avoid this, the amount of change in the coil diameter from this reference point with the coil diameter D0 at the beginning of winding and the bending position A0 corresponding thereto as a reference point. A map shown in FIG. 9 showing the relationship between δD and the bending movement amount δA (that is, the movement amount of the coiling pin 3) may be used. Also in this case, the characteristic shown by the solid line in FIG. 9 is corrected to the characteristic shown by the two-dot chain line in FIG. 9, or the former characteristic map is switched to the latter characteristic map.
[0046]
Returning to FIG. 5, in step 203, the twisting position B (that is, the position of the pitch tool 4) is set according to the map shown in FIG. FIG. 10 shows the relationship between the pitch P and the twisting position B, whereby a predetermined twisting position Bx can be set with respect to the predetermined pitch Px as indicated by the one-dot chain line arrow. The twisting position Bx may also be adjusted according to a pitch (inter-wire gap) change period corresponding to the diameter change period in the bending process. The characteristics in FIG. 10 also vary depending on the wire diameter d and the hardness of the material. For example, as shown in FIG. 11, since the value of the pitch P varies depending on the coil ratio D / d, for example, when the diameter change is large in one coil spring, correction processing is performed, and a plurality of maps are prepared. Good. In FIG. 10, the broken line h indicates the characteristic when the material is relatively hard, and the broken line s indicates the characteristic when the material is relatively soft. Although a plurality of maps may be prepared, in the present embodiment, correction according to the hardness of the material is performed separately (in step 205) based on average characteristics.
[0047]
Further, when the tempering is performed as described above, the coil diameter changes, and the coil diameter changes due to the coil diameter change. Therefore, in step 204, the change in the number of turns is predicted based on the amount of change in diameter particularly due to the temper process, and the total wire feed amount L (represented by the number of turns) at the time of coiling before the temper process is set. In the present embodiment, the total wire feed amount after temper processing (that is, the number of turns as a product) is multiplied by a correction value K4. This correction value K4 is used as a database or can be calculated from a correlation equation. Is set. For example, in the case of a product with 6 rolls (2000 mm) after tempering (when completed) and 5.8 rolls before tempering, the product dimension data is 6 rolls, and the total feed amount L during coiling Is a value obtained by multiplying the correction value K4 so as to be 6 volumes after the temper processing.
[0048]
Next, in step 205, correction processing is performed on the bending position A and the twisting position B according to the hardness of the material of the strand. In the present embodiment, the correction values K2 and K3 are multiplied by the bending position A and the twisting position B set as described above according to the material of the wire. Since the correction value K2 for the bending position A can be estimated from the tensile strength of the material (inversely proportional to the hardness), the tensile strength is input every time the material is replaced. When a specific material is input It is preferable to set so that the correction value K2 is automatically selected. Further, the correction value K3 for the twisting position B may be set on the assumption that the final adjustment of the free height is performed after the setting performed in the subsequent stage, for example. This correction process may be performed first together with step 201, or may be performed together with the correction process of step 201 before or after all setting processes.
[0049]
In
[0050]
On the other hand, the pitch is formed by twisting of the strands, but when the total feed amount L of the strand becomes 1.0, the point at which the pitch is determined by twisting is the fact that the twist is actually generated. This point is considered to be the point before the fifth winding, and this point corresponds to the seventh winding from the leading end of the winding, and is set as described above. As described above, according to the present embodiment, the bending position A (or the movement amount δA) and the twisting position B (or the bending amount position A (or the movement amount δA) are determined in accordance with the total wire feed amount L (or the feed amount δL) in consideration of the phase difference. The movement amount δB) is specified, and the machining conditions are set.
[0051]
20 and 21 show another example of a coil spring manufactured according to the present invention. In this case, half is elliptical in plan view above the coil spring S2 due to the presence of the obstacle B2. Therefore, a deformed coil spring S2 is required. Also in this case, regarding the machining of the ellipse portion, a reduction rate corresponding to the diameter change period is obtained according to FIG. 8, and based on this reduction rate, a graph is obtained from the characteristics of the bending position corresponding to the coil diameter indicated by the solid line in FIG. 7 is modified to a characteristic indicated by a two-dot chain line, or switched from a characteristic map indicated by a solid line in FIG. 7 to a characteristic map indicated by a two-dot chain line in FIG. Thus, it is possible to appropriately cope with the case where the deformed coil spring S2 as shown in FIGS. 20 and 21 is mounted adjacent to the obstacle B2.
[0052]
【Effect of the invention】
Since this invention is comprised as mentioned above, there exist the following effects. That is, according to the manufacturing method of the first to third aspects, the target coil spring designed in a complicated shape can be automatically made into a product in a short time and can be easily mass-produced. For example, a deformed coil spring having an elliptical part in a plan view can be easily handled. In other words, a free-form coil spring can be manufactured almost as designed. Moreover, even when an existing coiling machine is used, a target coil spring having a free shape can be automatically made into a product in a short time.
[0053]
Moreover, according to the manufacturing apparatus of
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a configuration diagram showing a coil spring manufacturing apparatus according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a block diagram showing steps in a method for manufacturing a coil spring according to an embodiment of the present invention.
FIG. 3 is a block diagram showing a configuration of a coil ring machine provided for an embodiment of the present invention.
FIG. 4 is a flowchart showing coil ring processing in an embodiment of the present invention.
FIG. 5 is a flowchart showing processing conditions setting processing in an embodiment of the present invention.
FIG. 6 is a graph showing a relationship when shape data at the time of design is converted into product dimension data in an embodiment of the present invention.
FIG. 7 is a graph used for a map for setting a bending position according to a coil diameter in an embodiment of the present invention.
FIG. 8 is a graph showing a reduction rate from a data conversion value set according to a diameter change period in an embodiment of the present invention.
FIG. 9 is a graph used for a map for setting a bending movement amount according to a coil diameter change amount in an embodiment of the present invention.
FIG. 10 is a graph used for a map for setting a twisting position according to a pitch in an embodiment of the present invention.
FIG. 11 is a graph showing a state in which the pitch changes according to the coil ratio according to an embodiment of the present invention.
FIG. 12 is a graph used in a map for setting a correction amount for a coil diameter according to a coil ratio in an embodiment of the present invention.
FIG. 13 is a plan view showing the relationship between the amount of wire feed during bending and the amount of movement of the coiling pin in one embodiment of the present invention.
FIG. 14 is a cross-sectional view showing the amount of movement of the pitch tool during twisting in an embodiment of the present invention.
FIG. 15 is a plan view showing a coil spring manufactured in an embodiment of the present invention.
FIG. 16 is a front view showing a coil spring manufactured in an embodiment of the present invention.
17 is a graph showing the relationship between the number of turns (position) of the coil spring shown in FIGS. 15 and 16 and the coil diameter. FIG.
FIG. 18 is a graph showing the relationship between the number of turns of a coiled coil spring and the coil diameter.
FIG. 19 is a graph showing the relationship between the number of turns of a coil spring of a normal pigtail at both ends and the coil diameter.
FIG. 20 is a plan view showing another example of a coil spring manufactured according to the present invention.
FIG. 21 is a front view showing another example of a coil spring manufactured according to the present invention.
[Explanation of symbols]
CM coiling machine, W wire, DF, DB, DT drive means,
1 feed roller, 2 wire guide, 3, 3x coiling pin,
4 pitch tools, 5 cutters
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