JP4861960B2 - 非線形ペナルティ光伝送可否判定装置及び方法及びプログラム及びコンピュータ読取可能な記録媒体 - Google Patents

非線形ペナルティ光伝送可否判定装置及び方法及びプログラム及びコンピュータ読取可能な記録媒体 Download PDF

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Description

本発明は、非線形ペナルティ光伝送可否判定装置及び方法及びプログラム及びコンピュータ読取可能な記録媒体に係り、特に、異なる波長を有する信号光を同一の光ファイバ中に多重化し、大容量の光信号伝送を可能にする波長分割多重(WDM)伝送システム技術における非線形ペナルティ光伝送可否判定装置及び方法及びプログラム及びコンピュータ読取可能な記録媒体に関する。
光ファイバ伝送路は、その屈折率が光強度に比例して変化する光カー効果によって、四光波混合(FWM:Four Wave Mixing)、相互位相変調(XPM:Cross Phase Modulation)、自己位相変調(SPM:Self Phase Modulation)等の光非線形効果を誘発する。この現象によって、各チャネルの信号光の振幅・位相波形が、他チャネルの信号光の振幅・位相波形によって変化する。従って、異なるチャネルの信号光同士が影響を与え合うことになり、チャネル間干渉を発生し、信号波形に歪を発生する(例えば、非特許文献1,2,3参照)。
K. O. Hill, D.C. Johnson, B.S. Kawasaki, and R.I. MacDonald, "cw three-wave mixing in single-mode optical fibers, J. Appl. Phys. Vol.49, No.10, 1978, p. 5098. K. Inoue and H. Toba, "Fiber Four-wave mixing in multi-amplifier systems with nonuniform chromatic dispersion, "J. Lightwave Tech., Vol. 133, No.1, 1995, p88. L.F. Fenton, "The sun of Log-Normal Probability Probability distributions in scatter transmission systems," IRE Transactions on Communications systems, p.57, 1960
一般に、FWMとは、3つの異なる周波数(ω,ω,ω)の光がミキシングされ、新たな周波数、例えば、ω+ω−ωの光が生成される現象である。これは非縮退型FWMと呼ばれるが、3つの周波数のうち2つが縮退している場合もある。WDM伝送においては、FWMは3つ、もしくは2つのチャネルの信号光によって発生するFWM光が別のチャネルに重畳するというチャネル間クロストークを誘発する。FWMの発生効率は光ファイバ伝送路の分散特性に大きく依存し、零分散波長近傍においては位相整合条件が満たされるため、FWMに起因するWDMチャネル間クロストーク量が大きくなり、それによる波形劣化が大きいという課題がある。特に、分散シフトファイバ(DSF)では零分散波長帯が1530nm〜1565nmの波長帯域(C帯)にあり、C帯のWDM信号光にとっては勿論のこと、1570nm〜1605nmの波長帯域(L帯)のWDM信号光にとっても、零分散波長が近接することになり波長劣化が深刻である。
また、ノンゼロ分散シフトファイバ(NZ−DSF:Dispersion Sifted single-mode optical Fiber)であっても、L帯でのWDM伝送は波形劣化が発生する。
上記のように、光ファイバ伝送路における非線形効果による信号品質劣化は、零分散波長、波長分散の特性に大きく依存する。従来、既に敷設された光ファイバ伝送路の零分散波長、波長分散の特性の統計的なデータから、この波形劣化の大きさを予測して信号伝送品質の設計を行ってきた。従って、高い信頼度で信号伝送品質を設計するために余分なマージンを見込むため、高コスト化、パフォーマンスの制限の原因となっていた。また、大きなマージンをみても、敷設ファイバの特性によっては伝送設計が成立しない可能性があった。
本発明は、上記の点に鑑みなされたもので、敷設ファイバ毎に異なる伝送路特性を簡易な測定によって把握し、信号伝送品質の設計が成立するか、不成立となるか予測することが可能な非線形ペナルティ光伝送可否判定装置及び方法及びプログラム及びコンピュータ読取可能な記録媒体を提供することを目的とする。
図1は、本発明の原理構成図である。
本発明(請求項1)は、波長分割多重光伝送システムにおいて信号伝送品質の設計が成立するか、不成立となるかを予測するための非線形ペナルティ光伝送可否判定装置であって、
光ファイバの第k(kは伝送路の区間の数以下の自然数)の伝送路区間の零分散波長の測定値、もしくは、波長分散の波長依存性の測定値を入力変数として取得し、該第kの伝送路区間における評価パラメータとして、四光波混合クロストーク量、もしくは、非線形ペナルティを算出し、該第kの伝送路区間における評価パラメータの確率分布、もしくは該確率分布の特徴を表すモーメント値を第k中間変数として出力する第k算出手段を含む評価パラメータ算出手段1と、
第k中間変数を複数区間分だけ多重化して出力変数として出力する、または、該出力変数を用いて光伝送設計の成否の判定結果を出力する中間変数多重手段を含む判定結果出力手段2と、を有する。
また、本発明(請求項2)は、請求項1の非線形ペナルティ光伝送可否判定装置において、評価パラメータ算出手段1
入力変数として、
第kの伝送路区間の零分散波長の測定値、もしくは、波長分散の波長依存性の測定値に加えて、第kの伝送路区間の伝送距離、分散スロープ測定値、送信光パワー、波長数、信号光の波長範囲、チャネル間周波数間隔の少なくともいずれか1つを取得する。
また、本発明(請求項)は、請求項1または2の非線形ペナルティ光伝送可否判定装置において、
入力変数と、中間変数もしくは該中間変数を導出するために必要な準中間変数との関係を記憶する少なくとも1つの中間変数記憶手段を更に有し、
k算出手段は、
中間変数記憶手段から第kの伝送路区間の入力変数に対する中間変数、もしくは、準中間変数の値を検索し、その値を用いて第k中間変数を算出し、出力する。
また、本発明(請求項)は、請求項1乃至3のいずれかの非線形ペナルティ光伝送可否判定装置において、
第k算出手段が、第k中間変数として、第kの伝送路区間における評価パラメータを第k確率変数とする確率分布を表す数値データ、もしくは近似分布関数、もしくは、近似分布関数の特徴を表すモーメント値を出力し、
中間変数多重手段が、第k確率変数それぞれの和の確率変数が従う確率分布、もしくは、その特徴を表すモーメント値を算出する。
また、本発明(請求項)は、請求項非線形ペナルティ光伝送可否判定装置において、中間変数多重手段
近似分布関数として対数正規分布関数を用い、
中間変数として対数正規分布関数の平均値、分散値を用いる。
また、本発明(請求項)は、請求項1乃至5の非線形ペナルティ光伝送可否判定装置において、評価パラメータ算出手段が、
入力変数として、零分散波長、波長分散などの伝送路パラメータを第kの伝送路区間の端点間で測定した値を用い、
それぞれの伝送路区間が区切られた微小区間毎の局所的な入力変数の値を確率変数とした確率分布を仮定して、評価パラメータの確率分布を算出、もしくは記憶する。
図2は、本発明の原理を説明するための図である。
本発明(請求項)は、波長分割多重光伝送システムにおいて信号伝送品質の設計が成立するか、不成立となるかを予測するための装置における非線形ペナルティ光伝送可否判定方法であって、
評価パラメータ算出手段が、光ファイバの第k(kは伝送路の区間の数以下の自然数)の伝送路区間の零分散波長の測定値、もしくは、波長分散の波長依存性の測定値入力変数として取得し(ステップ1)、該第kの伝送路区間における評価パラメータとして、四光波混合クロストーク量、もしくは、非線形ペナルティを算出し、該第kの伝送路区間における評価パラメータの確率分布、もしくは該確率分布の特徴を表すモーメント値を第k中間変数として出力する(ステップ2)評価パラメータ算出ステップと、
判定結果出力手段が、第k中間変数を複数区間分だけ多重化して出力変数として出力する、または、該出力変数を用いて光伝送設計の成否の判定結果を出力する(ステップ3)判定結果出力ステップと、を行う。
本発明(請求項)は、請求項1乃至のいずれか1項に記載の非線形ペナルティ光伝送可否判定装置を構成する各手段としてコンピュータを機能させる非線形ペナルティ光伝送可否判定プログラムである。
本発明(請求項)は、請求項記載の非線形ペナルティ光伝送可否判定プログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
上記のように本発明によれば、波長分割多重光伝送システムの光ファイバ伝送路区間の零分散波長もしくは波長分散の測定値を入力し、光ファイバ伝送路区間における非線形効果を介したチャネル間干渉による信号品質、もしくはその劣化量、もしくは劣化要因の大きさを表す評価パラメータを算出し、評価パラメータもしくは評価パラメータに基づく光伝送設計の成否の判定結果を出力することにより、敷設ファイバの簡易な測定によって得られる伝送路特性から、要求された信号伝送品質を有する伝送路の設計が可能であるか否かを判定することができる。
以下、図面と共に本発明の実施の形態を説明する。
以下の説明に用いられる「スパン」とは、光ファイバ伝送システムにおいて、光アンプと光アンプの間にある光ファイバ伝送路区間のことを意味する。また、「セクション」とは、各スパン(=区間)の長手方向の伝送パラメータの揺らぎを考慮するため、各スパンを数km毎に分割し、その分割した数kmの微小区間を指す。
本発明は、光ファイバ伝送路における非線形効果による波形劣化を予測して、その劣化が大きいと予測される場合には、事前に伝送設計の不成立を検出することが目的である。この場合、信号光の品質、もしくはその劣化量を表す指標が必要になる。
一般に、信号光品質を表す指標としては、信号品質Q値、光/電気信号対雑音電力比(OSNR:Optical Signal to Noise Ratio/ESNR:Electrical Signal Noise Ratio)などが、信号品質の劣化量を表す指標としては、OSNRペナルティ、ESNRペナルティ、Q値ペナルティ、アイ開口ペナルティなどがある。
さらに、信号品質の劣化をもたらす原因として、
・自チャネル、もしくは他チャネルの信号光によって信号光振幅/位相が変動する振幅変調雑音や位相変調雑音;
・レーザ光源のモード分配雑音;
・マークレベルとスペースレベルの消光比;
・伝送路の損失や分散の偏波依存性(PMD:Polarization Mode Dispersion/PDL:Polarization Dependent Loss);
・異なる偏波モード間の干渉;
などがある。これら劣化要因による信号品質劣化の大きさは、クロストーク量、位相雑音量、振幅雑音量、モード帯域、消光比、PMD量、PDL量など、個々の要因の大きさを表す劣化要因パラメータを用いて表すことができる。従って、これらの信号品質指標、及び、その劣化量、劣化要因パラメータを用いることによって、各光ファイバ伝送路区間での信号品質劣化を定量的に扱うことが可能になる。
図3は、本発明の概要を説明するための図である。
伝送路ファイバの光非線形効果がこれらの波形劣化要因を有しており、それらによる波形劣化の大きさはファイバ固有の特性に依存する。従って、本発明の非線形ペナルティ光伝送可否判定装置に、各光ファイバ伝送路区間の零分散波長、波長分散値、ファイバ長、損失などのファイバ固有の特性を与える測定値を入力変数として与えて、その区間での光信号品質劣化を予測して、光信号品質指標、その劣化量、クロストーク量、位相雑音量などの上記の劣化要因パラメータを出力変数として出力する。また、出力変数から伝送設計が成立するか、不成立となるかを判定し、その判断結果を出力することもできる。
[第1の実施の形態]
光中継伝送システムにおいては、複数の光ファイバ伝送路区間を光増幅機能などを有する光中継ノードを介して多段接続される。そのため、複数の区間を伝送した後の光信号品質の出力値、その劣化量、劣化要因パラメータを算出する必要がある。
図4は、本発明の第1の実施の形態における非線形ペナルティ光伝送可否判定装置の構成(その1)を示す。同図に示す例は、中間変数を用いた出力変数の並列計算を示す。
同図に示す非線形ペナルティ光伝送可否判定装置100は、N個の伝送路区間算出部110と1つの中間変数多重部120から構成される。
入力変数として各区間の光ファイバ伝送路の特性が伝送路区間算出部110に入力されると、各区間の信号品質の出力値、その劣化量、劣化要因パラメータ量の合計を求める。各区間の合計の劣化量を求める方法として、各区間の信号品質、その劣化量、劣化要因パラメータを中間変数として定義する。各伝送路区間算出部110では、各区間に対する入力変数が入力されると、上記の中間変数を中間変数多重部120に出力する。
中間変数多重部120は、複数の伝送路区間算出部110から得られた中間変数を多重化して複数区間伝送時の波形劣化を定量的に予測し、出力変数として出力する。
図5は、本発明の第1の実施の形態における非線形ペナルティ光伝送可否判定装置の構成(その2)を示しており、図4における中間変数を用いた出力変数の並列計算を行う構成を用いた構成である。図5において図4と同様の構成部分には同一符号を付し、その説明を省略する。
図5示す構成は、図4の構成に、中間変数多重部120から出力された出力変数に基づいて伝送可否判断を行い、判定結果を出力する判定部130を有する。中間変数多重部120が出力する出力変数としては、四光波混合クロストーク量、四光波混合クロストーク量が許容値を超える確率、非線形ペナルティなどがある。
中間変数多重部120からの出力変数が四光波混合クロストーク量の場合には、判定部130は、ある許容量によって決まる閾値を超えた場合に、伝送不可と判断し、判定結果を出力する方法がある。伝送路ファイバの特性の長手方向の揺らぎ、光パワーのチャネル間ばらつきなどを厳密に考慮すると、四光波混合クロストーク量は確率として取り扱う必要がある。その場合、FWMクロストーク量の確率分布において、FWMクロストーク量の許容値を超える確率(危険率)が出力変数と設定できる。このとき、危険率が許容閾値を超える場合も伝送不可と判断することも可能である。
同じく、中間変数多重部120からの出力変数が非線形ペナルティの場合には、判定部130は、この非線形ペナルティの許容量を超える場合、もしくは、非線形ペナルティの確率分布において、危険率が許容閾値を超える場合に、伝送不可と判断することも可能である。
以下に本実施の形態における動作の一例を説明する。
図6は、本発明の第1の実施の動作のフローチャート(その1)である。
以下の動作は、評価パラメータがFWMクロストークの確率分布である場合の例を図5の構成に基づいて説明する。
ステップ110) 各伝送路区間算出部110は、入力変数として、各スパンkの零分散波長の測定値を取得する。ここでは、入力変数として、零分散波長のみである場合を示すが、光ファイバ伝送路の非線形係数、損失係数、分散スロープなどの測定値を入力することで、より正確な判断が可能になる。FWMクロストークの依存性は後述する。
ステップ120) 各伝送路区間算出部110は、各スパンkのFWM発生量の確率分布を作成する。ここでは、各スパンkを△L[km]毎のセクションに分離したモデルを適用し、各セクション毎にランダムな零分散波長を与えて、FWMクロストークの確率分布を計算する。詳しくは以下のステップ121,122を繰り返す。
ステップ121) 平均値<λ>、分散値σの正規分布から、ランダムに値を選択し、スパンkのセクションmの零分散波長として与える。なお、ここでは、各セクションの零分散波長を正規分布から選んで設定する例を示しているが、敷設ファイバの仕様に従って分布を選ぶべきである。例えば、各セクションのファイバの零分散波長がλmin〜λMaxの範囲内に限定される場合には、その条件も盛り込んだ零分散波長の分布から値を設定する。さらに、単に正規分布から選択すると、全セクションの平均値が、測定値には一致しない。全セクションの平均値が測定値<λ>に一致するように選択する方法がより精度が高い。
ステップ122) セクション1から順にFWMクロストーク量を計算し、最終セクションの出力端におけるFWMクロストーク量を求める(零分散波長とFWMクロストークの関係は後述する)。
上記のステップ121,122の処理を繰り返して、スパンkのFWMクロストークの確率分布を計算する。
ステップ130) 中間変数多重部120は、各スパンのFWMクロストーク量の確率分布から、全スパンのFWMクロストーク総和の確率分布を算出する(確率分布の畳み込み計算、正規分布の和、もしくは対数正規分布の和の公式については後述する)。
ステップ140) 中間変数多重部120は、全スパンのFWM発生量が所定のAdB以上となる確率の和(=危険率)Bを算出する。
ステップ150) 判定部130は、ステップ140で求められた危険率Bが予め与えられている判断基準より大きい場合、設計不可と判定する。
なお、上記の例では、評価パラメータがFWMクロストークの確率分布の例を示しているが、FWMクロストーク以外、例えば、伝送ペナルティ、信号(波形)品質、信号(波形)品質の劣化量などの確率分布であっても同様に計算できる。
次に、評価パラメータが波形品質の確率分布である場合の例を図5の構成に基づいて説明する。
図7は、本発明の第1の実施の形態における動作のフローチャート(その2)である。
ステップ210) 伝送路区間算出部110では、各スパンkの零分散波長の測定値を取得する。
ステップ220) 伝送路区間算出部110は、全スパンの波形品質の確率を算出する。ここでは、スパンkを△L[km]毎のセクションに分離したモデルを適用し、各セクション毎にランダムな零分散波長を与えて波形品質の確率分布を計算する。当該ステップでは、以下のステップ221〜223の処理を繰り返す。
ステップ221) 平均値<λ>、分散値σの正規分布から、ランダムに値を選択し、スパンkのセクションmの零分散波長として与える。
ステップ222) 中間変数多重部120は、セクションkの区間1から順に伝送後の波形を計算し、最終セクションの出力端におけるFWMクロストーク量を求める。
ステップ223) スパン1から順に上記のステップ221,222の零分散波長とFWMクロストーク量を適用して最終スパン伝送後の波形品質を計算する。
ステップ230) 中間変数多重部120は、全伝送路伝送後の波形品質が許容値AdB以下となる確率の和(=危険率)Bを算出する。
ステップ240) 判定部130は、ステップ230で求められた危険率Bが判断基準より大きい場合、設計不可と判定する。
[第2の実施の形態]
本実施の形態では、出力変数の直列計算について説明する。
図8は、本発明の第2の実施の形態における非線形ペナルティ光伝送可否判定装置の構成を示す。同図に示す非線形ペナルティ光伝送可否判定装置300は、k段の伝送路区間算出部310を有する。
各伝送路区間算出部310は、各光ファイバ伝送路区間における信号品質、その劣化量、もしくは劣化要因パラメータを順々に計算して出力結果を得るものである。k段の光ファイバ伝送路区間が出力する信号品質、劣化量、もしくは、劣化要因パラメータを入力して、第k+1区間での波形劣化を考慮して、k+1区間のパラメータの値を出力変数として出力する。直列計算の場合でも、上記の信号品質、信号品質の劣化量、もしくは、劣化要因パラメータを入力変数として用いることが可能である。また、光ファイバ伝送路における波形変化は、シュレディンガー方程式を用いて記述できることがわかっている。このような数学モデルを用いて、擬似的に発生させた光信号パターンそのものを演算の変数、及び出力変数とすることも可能である。
また、擬似的な光信号の信号品質、波形歪み量などを演算の変数とすることもできる。
以下に、上記の第1・第2の実施の形態における伝送路区間算出部から出力される中間変数と、伝送路区間算出部または、中間変数多重部から出力される出力変数について説明する。
<A:中間変数・出力変数=FWMクロストーク量>
図9は、本発明の第1・第2の実施の形態における動作のフローチャートである。
同図に示す動作は、評価パラメータが確率分布ではなく、FWNクロストーク量、ペナルティ、信号品質、波形品質などの値そのものである場合を示している。△L[km]毎の区間による零分散波長などのファイバ特性に大きな変動がない場合、つまりσが小さい場合に適用可能である。
ステップ310) 伝送路区間算出部は、各伝送区間kの零分散波長の測定値を取得する。
ステップ320) 伝送路区間算出部は、各伝送区間kのFWM発生量を算出する。
ステップ330) 伝送路区間算出部(または、中間変数多重部)は、各伝送区間のFWMクロストーク量を加算し、全伝送区間のFWMクロストーク総和を算出する。
ステップ340) 伝送路区間算出部(または、中間変数多重部、または、判定部)は、全伝送区間のFWM発生量が許容値A以上となる場合、設計不可と判定する。
ここでは、例えば、劣化要因パラメータとしてクロストーク量を設定した場合で具体例を説明する。
ある光ファイバ伝送路区間の零分散波長が与えられたとき、その区間においてチャネルp,q,rによってチャネルn(n=p+q−r)に発生するFWMクロストーク量は次の解析モデル式によって表される。詳しくは、非特許文献1,2を参照されたい。
Figure 0004861960
ここで、E,E,E,Eは、それぞれチャネルp,q,r,nの光電界振幅、αは損失係数、χは非線形係数、Lはファイバ長、ωは光周波数、cは光速、nは光ファイバの屈折率、Iは虚数単位である。また、△rは位相不整合量を表し、チャネル周波数間隔△f、零分散波長λ、波長分散スロープ∂D,∂λに依存する。
Figure 0004861960
但し、nは零分散波長の波長位置をチャネル番号で表した値であり、零分散波長λとチャネルch−1の信号光波長によって
Figure 0004861960
と表現される。
実際には、様々なチャネル組み合わせp,q,rによって、チャネルnにFWMクロストークは生成される。これらの総和を求めることで、チャネルnに生成されるクロストーク量が求められる。このとき、各組み合わせで生成される電界クロストーク量は振幅と位相で表される二次元ベクトル量であるため、本来であれば光電界ベクトルの和となる。ただ、一般のWDMシステムでは、各チャネルの光源として個々のレーザ光源を用意するため、それらの位相関係は無相関であり、時々刻々変化する。従って、各チャネル組み合わせで発生する電界FWMクロストークをベクトルで和をとるためには、光位相が既知である必要があり、一般には困難である。平均的には、光パワークロストークに変換して、パワーで和とることで近似的に扱うことができる。式(1)で求めたXTp,q,r,nの絶対値二乗をとり、各組み合わせの総和をとることでチャネルnに発生するクロストーク総和を求める。さらに、それぞれのチャネルに発生するクロストーク量は、それぞれ寄与するチャネル組み合わせが異なるため、各チャネルには異なる量のクロストークが発生する。図10にFWMクロストーク量のチャネル依存性の計算結果を示す。WDMチャネル数は20波長、チャネル間隔△f=25GHz、零分散波長1550nm、チャネル1波長1573nm、ファイバ長16kmである。零分散波長1550nmは、光ファイバ伝送路区間で一様であると仮定して計算した。
上記の式(1)、(2)は、ある3つのチャネルp、q、rを選択した場合に、生成される1種類の四光波混合のみを表す式である。しかし、WDM伝送システムではあらゆるチャネル組み合わせに対して、四光波混合が発生する。そのため、全ての組み合わせに対して式(1)、(2)を適用し、加算するプロセスを組み込んでいる。さらに、式(1)、(2)で記述できるのは、単一スパンのみであり、中間変数多重部等において複数スパン分を加算する構成を組み込んでいる。
また、式(1)、(2)の中に出現する多数の伝送路パラメータのうち、特に、零分散波長に敏感に評価パラメータが変化することを用いて、当該非線形ペナルティ伝送可否判定装置(設計ツール)の計算、構成を簡易化することが可能である。伝送路長についても同様である。
また、後述する伝送路パラメータのファイバ長手方向の揺らぎを考慮するために、数kmのセクションに分割して、各セクション毎に局所的な零分散波長を持つことを想定する。このため、各セクションの局所的な零分散波長が、測定値を中心としたガウス分布になると仮定して、評価パラメータ、例えば、FWMクロストーク量を確率分布として扱う必要がある。これにより、長手方向の伝送路パラメータの揺らぎによる評価パラメータのばらつきを定量的に考慮することが可能となる。
更に、後述するFWMクロストークの確率分布を、代表的な分布関数、例えば、対数正規分布などで近似する。これにより当該非線形ペナルティ伝送可否判定装置(設計ツール)内での計算量を軽減し、構成を簡易化できる。さらに、代表的な分布関数の特徴パラメータを抽出し、これを用いて中間変数多重部などで処理を行うことで、更に計算量が軽減する。
システム全体としてパフォーマンスを補償するためには、全てのチャネルでのクロストーク量が問題となる。全てのチャネルクロストーク量を中間変数とする方法がある。また、各チャネルに発生するパワークロストークを比較して、その値が最大となるチャネルのクロストーク量を中間変数とすることもできる。図10の計算例では、チャネル5,6あたりでFWMクロストーク量が最大となり、これを中間変数とできる。その他、チャネル間のばらつきを平均値、分散などの確率分布パラメータを中間変数とすることもできる。
<B:その他の入力変数>
上記の式(1)は、ファイバ長Lを含んだ関数として与えられ、FWMクロストーク量を予測する上で、光ファイバ伝送路の長さは重要なパラメータである。光ファイバ伝送路の敷設時に把握しているファイバ長を用いてFWMクロストーク量を予測することを前提としていた。しかし、より高精度に予測するためには、零分散波長に追加して、入力変数としてファイバ長も測定し、その値を用いてFWMクロストーク量を予測する方法がある。
また、式(1)が含むファイバ特性パラメータとして、損失係数:α、非線形係数:χ、波長分散スロープ:∂D/∂λもあり、これらの値を一般的な値を利用することを前提としていたが、各区間毎の測定値を用いることでより高精度に予測することができる。また、システムパラメータである各チャネル送信光パワー(光電界振幅:E)、チャネル周波数間隔:△f、としても、各区間で異なることも想定され、区間毎の値を用いることでより高精度な予測が可能になる。
<C:評価パラメータ:伝送ペナルティ、信号品質、信号品質の劣化量>
伝送ペナルティ、信号(波形)品質、信号(波形)品質の劣化量を評価パラメータとして用いる場合には、上記の式(1)、(2)の代わりに、以下の式(3)を用いる。式(3)は、光ファイバ伝送路における光信号は計の伝播に伴う変化を予測する式である。式(3)に対して擬似的なランダムな光信号波形を入力光信号として与えて、出力される光信号波形から伝送ペナルティ、信号品質、信号品質の劣化量などを予測できる。
Figure 0004861960
(3)
上記の式(3)に用いられる各伝送路パラメータ、例えば、零分散波長、損失係数、非線形係数との関係は、Nonlinear Fiber Optics 3rd-edition,G.P.Agrawal, Academic Press, pp.49(2001)を参照されたい。
<D:中間変数=FWMクロストーク量、XPM位相雑音、強度雑音>
さらに、劣化要因パラメータとして各区間のFWMクロストーク量とすることがある。各区間のFWMクロストーク量を中間変数とし、複数区間を連続して伝送した場合のFWMクロストーク量を出力変数とすると、出力変数は各区間のFWMクロストーク量の線形和として見積もることができる。
また、中間変数として、位相変調雑音量、強度変調雑音量等を用いてもチャネル間の干渉劣化量を表すことができる。例えば、XPM現象は他のチャネルの光強度変動が、光ファイバ非線形効果を介して自チャネルの光位相の変動になる現象であり、光ファイバ伝送における非線形チャネル間干渉による波形劣化の要因である。この要因による信号品質劣化量を表す指標として、光位相雑音量は有効と考えられる。各区間の光位相雑音量を多重化する方法としては、線形和、二乗和などがある。また、XPMによる位相雑音は確率的な事象であるため、位相雑音量の確率分布を想定し、その確率変数の和がもつ確率分布を求めることで多重化できる。例えば、各区間の位相雑音量の確率分布を正規分布として表し、その平均値、分散値などの特徴を表すパラメータを中間変数として定義することができる。また、中間変数の多重法として、総合平均値μtotを個々の平均値μの和、総合分散値σtotは、個々の分散値σの二乗和として近似することもできる。
Figure 0004861960
上記では、位相雑音を中間変数として取り上げたが、強度雑音についても同様の扱いが可能である。
<E:中間変数=非線形ペナルティ>
また、光ファイバ伝送路区間を伝送した場合、非線形効果による信号品質劣化を非線形ペナルティとして定量化する方法がある。この場合、中間変数の多重化法としては、ペナルティ値の線形加算する方法がある。また、線形和ではなく、ペナルティの絶対値によって重みを付けて非線形に加算する方法も考えられる。
<F:ファイバ長手方向揺らぎ>
実際の伝送路では、光ファイバ伝送路の零分散波長などが長手方向に変化する。測定されるのは、光ファイバ伝送路区間の平均値であり、光ファイバ特性パラメータは長手方向に局所的な値をとりうる。そのため、長手方向の変化を統計的に仮定して、各区間での信号品質劣化を推定する必要がある。この場合、光ファイバ特性パラメータの局所的な値は不確定幅を持った確率分布となるため、信号品質劣化量も確率分布となる。また、損失係数、非線形係数、光パワーなどの長手方向の揺らぎを考慮して、劣化パラメータを確率変数とする確率分布を考慮することもある。
信号品質劣化要因としてFWMクロストークに注目した場合、代表的な劣化要因パラメータとしてFWMクロストーク量がある。このとき、各区間のFWMクロストーク量は確率分布として表されるため、中間変数としては確率分布を表す数値データ、また確率分布を任意の関数で近似した場合にはその近似関数、もしくは、近似関数の特徴パラメータなどが想定される。
特に、零分散波長の局所的な変動は、その区間の信号品質劣化に大きく影響するため、ここでは局所零分散波長の変動に確率分布を与えた場合を例に挙げる。図11に示すように一般に比較的容易に測定できるのは各区間の平均零分散波長<λ>であり、局所零分散波長は<λ>であり、局所零分散波長は<λ>を中心にある幅σを持って分布すると仮定する。ここでは、局所零分散波長の分布関数として、平均値<λ>、分散値σのガウス分布(正規分布)と仮定する。一例として、区間を8個の微小区間に区切り、各微小区間の長さX(km)として数kmと仮定した場合に、平均例分散波長<λ>を、1545,1550,1555、1560、1565nmに設定した場合のFWMクロストーク量の確率分布を図12のプロット点で示す。図12の横軸はFWMクロストーク量、縦軸はFWMクロストーク量が注目する値以上となる確率を積分した累積確率を表している。FWMクロストーク量は、前述の式(1)を使って計算している。ただし、各区間の敷設ファイバの仕様において零分散波長が最小値と最大値が定められている場合、つまり局所零分散値がλmin〜λmaxの範囲にある場合を想定した。従って、局所分散値の分布関数としては、トランケートガウス分布を仮定しており、分布しうる幅に制限範囲を持たせている。この計算を各伝送区間算出部で計算し、それぞれのFWMクロストーク量を多重化して出力変数を導く方法がある。この場合、中間変数としては確率分布そのものとなり、複数区間の中間変数の多重化法としては、各分布の畳み込み積分で得られる。各中間変数としての確率分布をフーリエ変換し、特性関数を求めて、その積を計算する方法もある。
また、ある伝送路の零分散波長が<λ>である場合、その伝送路を構成する各区間の零分散波長の選び方であるが、単に平均値<λ>、分散値σの正規分布からランダムに値を選んで各区間の零分散値を設定する方法が簡易法として考えられる。しかし、上記の方法だと、一般に全区間の平均値が伝送路全体の測定値<λ>に一致しない。そこで、次のような選び方が一例としてある。全区間数:N、全体の平均零分散波長<λ>、零分散波長の分布の分散値:σとした場合に、区間k+1の局所零分散波長を、
Figure 0004861960
の正規分布から選ぶ方法である。但し、区間1から区間nまでの平均零分散波長を
Figure 0004861960
とした。
[第3の実施の形態]
前述の実施の形態では、非線形ペナルティ光伝送可否判定装置内で、FWMクロストーク量の確率分布などの中間変数を計算する必要があり、この計算は時間を要する。そこで、本実施の形態では、それぞれの入力変数(例えば、零分散波長、ファイバ長など)における中間変数、出力変数(例えば、FWMクロストーク量、FWMクロストーク量の確率分布、位相雑音量、位相雑音量の確率分布、非線形ペナルティ、非線形ペナルティの確率分布など)の値を予め計算しておき、その関係をテーブルとして記憶しておく方法がある。
図13は、本発明の第3の実施の形態における非線形ペナルティ光伝送可否判定装置の構成(その1)を示す。同図に示す非線形ペナルティ光伝送可否判定装置400は、複数の伝送路区間算出部410と中間変数多重部420、及び中間変数記憶部440から構成される。
各伝送路区間算出部410は、中間変数記憶部440の入力変数に対する中間変数の値を参照して出力する。
図14は、本発明の第3の実施の形態における非線形ペナルティ光伝送可否判定装置の構成(その2)を示す。同図に示す非線形ペナルティ光伝送可否判定装置500は、図13の構成に判定部530が付加されている構成である。
図15は、本発明の第3の実施の形態における中間変数記憶部のデータ例である。
同図に示す中間変数記憶部440には、区間毎の平均例分散波長とFWMクロストーク確率分布が格納される。
図16は、本発明の第3の実施の形態における動作のフローチャートである。以下、図14の構成に基づいて説明する。
ステップ410) 伝送路区間算出部410は、各伝送路kの零分散波長の測定値を取得する。
ステップ420) 伝送路区間算出部410は、零分散波長とFWMクロストーク確率分布の関係を記した中間変数記憶部440のテーブルを参照し、伝送路区間kクロストーク量の確率分布を求める。
ステップ421) 伝送路区間算出部410は、零分散波長とFWMクロストーク確率分布の特徴パラメータの関係を記憶した中間変数記憶部440のテーブルを参照し、伝送路区間kのFWMクロストーク量の確率分布を求める。
ステップ430) 中間変数多重部420は、各伝送路区間のFWMクロストーク量の統計分布から、全伝送路区間のFWMクロストーク総和の統計分布を算出(確率分布の畳み込み計算、正規分布の和、もしくは対数正規分布の公式)する。
ステップ440) 判定部530は、中間変数多重部420は、全伝送区間のFWM発生量がAdB以上となる確率の和(=危険率)Bを算出する。
ステップ450) 危険率Bが所定の判断基準より大きい場合、設計不可と判定し、判定結果を出力する。
<G:FWMクロストーク分布の関数近似>
図15に示す中間変数記憶部440には、各平均例分散波長に対して、クロストーク量とその発生確率が記憶されている。各伝送路区間算出部410では、伝送路区間kの入力変数である平均例分散波長に最も近い零分散波長の確率データが記憶された列を読み出し、クロストーク量とその確率分布を中間変数として出力する。ここで、出力変数が複数伝送路区間を伝送した際に発生するFWMクロストーク量である場合には、中間変数多重部420では、各伝送路区間算出部410が出力するFWMクロストーク量と確率分布の関係データを順々に畳み込み積分して、複数区間のFWMクロストークの和の確率分布を算出する。
また、中間変数多重部420は、出力変数がある許容クロストーク量を超える確率(危険率)である場合には、図17に示すようなFWMクロストークの確率分布を推定して、破線で示す許容量Aを逸脱する確率を出力変数として出力する。従って、各区間におけるFWMクロストーク量を確率変数とする確率分布から、複数区間のFWMクロストークの和を確率変数とする確率分布を求めて、許容量Aを超す確率を積分することで危険率を求めて出力変数として出力する。これにより、判定部530は、危険率が所定の値以上の場合は、判定結果として設計不可を出力する。
また、ここでは、入力変数として各伝送路区間の平均零分散波長のみを想定したが、上記で示したその他の変数もあった場合には、図15の中間変数記憶部440の次元が高次元化する。例えば、平均零分散波長に加えて区間ファイバ長も入力変数と設定した場合には、中間変数記憶部440において最も近い平均零分散波長と区間ファイバ長の列のデータを確率分布として選択して、各伝送路区間算出部410が中間変数として出力する。
<H:中間変数の関数近似>
上記では、中間変数としてFWMクロストーク量の確率分布を設定した場合を例にあげたが、FWMクロストーク量の確率分布をある分布関数で近似することが可能である。その場合、近似関数として用いた関数の特徴パラメータを中間変数とすることができる。この場合、図13、図14における中間変数記憶部440は、図15で示したような膨大なデータ量のテーブルは一般に必要なく、コンパクトな記憶資源でよい。
中間変数多重部420では、近似関数の特徴パラメータから確率分布を再現して、その畳み込み積分によって複数区間によって複数区間のFWMクロストークの和を確率変数とした確率分布を算出することができる。また、畳み込み積分をする代わりに、近似関数の特性関数を求め、複数区間の和の確率分布を算出することも可能である。
<I:中間変数の対数正規分布近似>
例えば、FWMクロストーク量の確率分布を対数正規分布で近似した場合を例に示す。対数正規分布では、確率変数Xの対数をとった確率変数Yを新たに導入すると、確率変数Xが対数正規分布を示すとき、確率変数Yは正規分布を示すという性質を有する関数である。図12のプロットは、1つの区間において、伝送路ファイバの数km毎の局所零分散波長が、平均零分散波長を中心として、ある分散値の幅でランダムに変化する場合におけるFWMクロストーク量の確率分布(累積確率)を数値計算した結果であった。一方、図12の数値計算において得られたデシベル表示のFWMクロストーク量の確率分布に対して、その平均値(1次モーメント)と分散値(2次モーメント)を求めることができる。その平均値と分散値で表される正規分布を図12の実線で示した。但し、確率変数は、デシベル表示のFWMクロストーク量である。多少のずれはあるものの、よく一致している。正規分布は、平均値と分散値でもってその分布関数の特徴を現すことができ、この2つのパラメータがこの分布関数そのものを表すといえる。従って、中間変数としてこの平均値と分散値を用いればよい。確率変数がデシベル表示において正規分布を示すため、確率変数を線形表示に変換すると対数正規分布を示す。複数伝送路区間のFWMクロストーク量の和は、デシベル表示の値の和ではなく、線形なくロストーク量に変換し、その和が従う分布となる。従って、線形表示に変換したFWMクロストーク量を確率変数とする確率分布の畳み込み積分として与えられる。ゆえに、複数伝送路区間のFWMクロストークの和が従う確率分布は、平均値、分散値が異なる対数正規分布同士の畳み込み積分となる。対数正規分布に従う確率変数の和は、対数正規分布で近似できることが指摘されている(非特許文献3)。この近似を用いて中間変数多重化部420は容易に実現できる。デシベル表示における個々の中間変数の平均値、分散値をAvgn, sigmaとする。
そのとき、これらの変換変数として、m,σを導入する。A=1n(10)/10とする。
=A×Avg
σ=A×sigma
さらに、m、σに対して、次のような変換後の変数μ,σを定義する。
μn=EXP(mn)×EXP(σ /2)
=EXP(2×m)×EXP(σ )×(EXP(σ )−1)
個々の中間変数の和を新たな確率変数とした場合、その確率の特徴を現すパラメータμtot、Dtotは次式で表される。
μtot+μ+…+μ
tot =D +D +…+D
さらに、この特徴パラメータに対して、逆の変数変換を施す。
σtot=SQRT(LN(Dtot /μtot +1))
tot=LN(μtot)−σtot /2
最終的には、複数区間伝送跡のFWMクロストークの和を確率変数とする確率分布の平均値Avgtotと分散sigumatotを求めることができる。
Avgtot=mtot/A
sigumatot=σtot/A
以上の変数変換と演算により対数正規分布の和の分布が得られる。
<J:特性パラメータの近似>
また、各伝送路区間算出部410は、各伝送区間の信号品質指標、その劣化量、劣化要因パラメータが確率分布として扱う必要がある場合、複数の区間を伝送した後のそれらの確率分布を基にして、出力変数を算出する。上記の信号品質指標、その劣化量、劣化要因パラメータの確率分布を任意の分布関数で近似し、その関数の特徴を現すパラメータを中間変数として設定し、入力変数と中間変数との関係をデータテーブルとして中間変数記憶部440が保持しておき、各伝送路区間算出部410はこの中間変数記憶部440のデータテーブルを参照して中間変数を出力する。ここで、入力変数と中間変数(確率分布の近似関すの特徴パラメータ)の関係をフィッティングした近似関数を用いることで、さらに演算量が軽減される。例えば、中間変数としてデシベル表示のFWMクロストークの確率分布を正規分布で近似し、その平均値と分散値を中間変数として設定した場合、平均零分散波長と中間変数としての正規分布の平均値、分散値の関係は2次曲線でよくフィッティングできる。例えば、各区間の伝送路ファイバを数kmの微小区間に分割し、その局所零分散波長を入力変数である平均零分散波長を中心にある分散幅でランダムに変化させた場合において、デシベル表示のFWMクロストークの平均値と分散値の平均零分散波長の依存性を図18に示す。
このように、入力変数と中間変数の関係が簡単な関数によってフィッティングできる場合には、中間変数記憶部440は、このフィッティング関数の係数を記憶するだけでよく、非常に小さな記憶部となる。
各伝送路区間算出部410は、入力変数における中間変数を中間変数記憶部440のフィッティング関数を用いて演算する。具体例として、第k中間変数としてFWMクロストークの確率分布の平均値Y、分散Zを設定した場合、伝送路区間算出部410は、入力変数Xに対する中間変数をフィッティング関数を用いて計算する。
=a×(X−X+b×(X−X)+c
=d×(X−X+e×(X−X)+f
ここで、a,b,c,d,e,fは、予め計算によって求められたフィッティング定数であり、図18の場合に、
a=0.0062,
b=0.280,
c=35.0,
d=0.0022
e=0.011,
f=1.2,
=1548
である。図18の縦軸はFWM−XT分布の平均値及び、FWM−XT分布の分散値を示し、横軸は平均零分散波長を示しており、aは、平均値近似曲線であり、bは分散値の近似曲線である。ここでは、2次関数を用いてフィッティングしたが、任意の関数で近似できる。
さらに、中間変数多重部420では、上記で示した対数正規分布の和の近似法を用いて、第k伝送路から出力されるY,Zを多重して出力する。この方法をMicrosoftのエクセルソフトを用いて実現した例を、図19に示す。同図において、「zero disp」の欄に、各区間の零分散波長の測定値を入力する。また、「許容XT」の欄に許容されるクロストーク量を入力する。このとき、上記の方法で、そのクロストーク量を超える危険率が計算できる。
<K:長手方向の依存性の測定結果を利用する場合>
長手方向の伝送パラメータの揺らぎも測定できる場合は、伝送路区間算出部410において、長手方向の依存性も入力変数とすることで、取り扱っていた信号品質、その劣化量、もしくは劣化要因パラメータを一意に決定すること、もしくは確率分布の分布幅を低減することが可能になる。
[第4の実施の形態]
<L:パスごとに判定>
光伝送システムには、アド/ドロップ機能を含むノードを設置するOADMシステムがある。この場合、図20に示すようにパスごとに経路が異なる。従って、図21に示すように、どの伝送路区間を通過するかという条件を設計ツール(非線形ペナルティ光伝送可否判定装置)に与えることで、各伝送路区間の入力変数の値からパスごとに伝送可否判定を行うことができる。また、全てのパス候補に対して、伝送可否判定を行う場合もある。
なお、本発明は、上記の実施の形態における各非線形ペナルティ光伝送可否判定装置の構成要素の各動作をプログラムとして構築し、各非線形ペナルティ光伝送可否判定装置として利用されるコンピュータにインストールする、または、ネットワークを介して流通させることが可能である。
また、構築されたプログラムをハードディスクや、フレキシブルディスク・CD−ROM等の可搬記憶媒体に格納し、コンピュータにインストールする、または、配布することも可能である。
なお、本発明は、上記の実施の形態に限定されることなく、特許請求の範囲内において種々変更・応用が可能である。
本発明は、波長分割多重伝送システムに適用可能である。
本発明の原理構成図である。 本発明の原理を説明するための図である。 本発明の概要を説明するための図である。 本発明の第1の実施の形態における非線形ペナルティ光伝送可否判定装置の構成図(その1)である。 本発明の第1の実施の形態における非線形ペナルティ光伝送可否判定装置の構成図(その2)である。 本発明の第1の実施の形態における動作のフローチャート(その1)である。 本発明の第1の実施の形態における動作のフローチャート(その2)である。 本発明の第2の実施の形態における非線形ペナルティ光伝送可否判定装置の構成図である。 本発明の第2の実施の形態における動作のフローチャートである。 FWMクロストークのチャネル依存性の計算結果を示す図である。 各区間の平均例分散波長を示す図である。 平均零分散波長のFWMクロストーク量の確率分布である。 本発明の第3の実施の形態における非線形ペナルティ光伝送可否判定装置の構成図(その1)である。 本発明の第3の実施の形態における非線形ペナルティ光伝送可否判定装置の構成図(その1)である。 本発明の第3の実施の形態における中間変数記憶部のデータ例である。 本発明の第3の実施の形態における動作のフローチャートである。 本発明の第3の実施の形態におけるFWMクロストークの確率分布である。 本発明の第3の実施の形態における中間変数と入力変数の関係を示す図である。 本発明の第3の実施の形態におけるクロストーク量を超える危険率の計算例である。 本発明の第4の実施の形態における光パス経路である。 本発明の第4の実施の形態における評価対称の光パス経路を条件として与える場合を示す図である。
符号の説明
1 評価パラメータ算出手段
2 判定結果出力手段
100,200,300,400,500 非線形ペナルティ光伝送可否判定装置
110,310,410 伝送路区間算出部
120,420 中間変数多重部
130,530 判定部
440 中間変数記憶部

Claims (9)

  1. 波長分割多重光伝送システムにおいて信号伝送品質の設計が成立するか、不成立となるかを予測するための非線形ペナルティ光伝送可否判定装置であって、
    光ファイバの第k(kは伝送路の区間の数以下の自然数)の伝送路区間の零分散波長の測定値、もしくは、波長分散の波長依存性の測定値を入力変数として取得し、該第kの伝送路区間における評価パラメータとして、四光波混合クロストーク量、もしくは、非線形ペナルティを算出し、該第kの伝送路区間における前記評価パラメータの確率分布、もしくは該確率分布の特徴を表すモーメント値を第k中間変数として出力する第k算出手段を含む評価パラメータ算出手段と、
    前記第k中間変数を複数区間分だけ多重化して出力変数として出力する、または、該出力変数を用いて光伝送設計の成否の判定結果を出力する中間変数多重手段を含む判定結果出力手段と、
    を有することを特徴とする非線形ペナルティ光伝送可否判定装置。
  2. 前記評価パラメータ算出手段は、
    前記入力変数として、
    前記第kの伝送路区間の零分散波長の測定値、もしくは、前記波長分散の波長依存性の測定値に加えて、前記第kの伝送路区間の伝送距離、分散スロープ測定値、送信光パワー、波長数、信号光の波長範囲、チャネル間周波数間隔の少なくともいずれか1つを取得する
    ことを特徴とする請求項1記載の非線形ペナルティ光伝送可否判定装置。
  3. 前記入力変数と、前記中間変数もしくは該中間変数を導出するために必要な準中間変数との関係を記憶する少なくとも1つの中間変数記憶手段を更に有し、
    前記k算出手段は、
    前記中間変数記憶手段から第kの伝送路区間の入力変数に対する中間変数、もしくは、準中間変数の値を検索し、その値を用いて第k中間変数を算出し、出力する
    ことを特徴とする請求項1または2記載の非線形ペナルティ光伝送可否判定装置。
  4. 前記第k算出手段は、
    前記第k中間変数として、第kの伝送路区間における前記評価パラメータを第k確率変数とする確率分布を表す数値データ、もしくは近似分布関数、もしくは、近似分布関数の特徴を表すモーメント値を出力し、
    前記中間変数多重手段は
    前記第k確率変数それぞれの和の確率変数が従う確率分布、もしくは、その特徴を表すモーメント値を算出する
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の非線形ペナルティ光伝送可否判定装置。
  5. 前記中間変数多重手段は、
    前記近似分布関数として対数正規分布関数を用い、
    前記中間変数として前記対数正規分布関数の平均値、分散値を用いる
    ことを特徴とする請求項記載の非線形ペナルティ光伝送可否判定装置。
  6. 前記評価パラメータ算出手段は、
    入力変数として、零分散波長、波長分散などの伝送路パラメータを第kの伝送路区間の端点間で測定した値を用い、
    それぞれの前記伝送区間が区切られた微小区間毎の局所的な入力変数の値を確率変数とした確率分布を仮定して、前記評価パラメータの確率分布を算出、もしくは記憶する
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載の非線形ペナルティ光伝送可否判定装置。
  7. 波長分割多重光伝送システムにおいて信号伝送品質の設計が成立するか、不成立となるかを予測するための装置における非線形ペナルティ光伝送可否判定方法であって、
    評価パラメータ算出手段が、光ファイバの第k(kは伝送路の区間の数以下の自然数)の伝送路区間の零分散波長の測定値、もしくは、波長分散の波長依存性の測定値入力変数として取得し、該第kの伝送路区間における評価パラメータとして、四光波混合クロストーク量、もしくは、非線形ペナルティを算出し、該第kの伝送路区間における前記評価パラメータの確率分布、もしくは該確率分布の特徴を表すモーメント値を第k中間変数として出力する評価パラメータ算出ステップと、
    判定結果出力手段が、前記第k中間変数を複数区間分だけ多重化して出力変数として出力する、または、該出力変数を用いて光伝送設計の成否の判定結果を出力する判定結果出力ステップと、
    を行うことを特徴とする非線形ペナルティ光伝送可否判定方法。
  8. 請求項1乃至のいずれか1項に記載の非線形ペナルティ光伝送可否判定装置を構成する各手段としてコンピュータを機能させる非線形ペナルティ光伝送可否判定プログラム。
  9. 請求項記載の非線形ペナルティ光伝送可否判定プログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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