添付の図面の図を参照して、本発明の無線の自動的に起動されるレーザ走査バーコード・シンボル読取システムの最良の形態をより詳細に説明するが、同様のエレメントには同様の符号を用いて示している。
本発明の様々な例示的な実施形態を詳述するのに先立って、本発明のシステムおよび方法の簡単な概要をまず提供するのが役立つであろう。
図1A1および図1A2に示すように、本発明の無線の自動的に起動される(無線自動起動)バーコード・シンボル読取システム1000は、手動でアクティブ化できるデータ伝送スイッチ1008を有する手で支持可能(手支持可能)な筐体1002内に含まれる、バーコード・シンボル読み取り機構およびBluetooth(登録商標)RFベースのトランシーバ・チップセット803を有する、手支持可能なバーコード・シンボル読取装置1001と、基地局筐体内に含まれ且つ基地局が接続されているホスト・システムとインタフェースされるBluetooth(登録商標)RFベースのトランシーバ・チップセット804をやはり有する基地局1010と、を一般に含む。
図1A1および図1A2に示すように、本発明の無線の手支持可能なバーコード・シンボル読取システムは、2つの主として異なる動作モード向けにプログラミングされる。即ち、(1)無線の手支持可能なバーコード・シンボル読取装置が所定のRF通信範囲内に位置しているときに、自動的にそれを検出し、A5=1、それを検出すると、方向を示す矢印1006Bとして図示するように、データ伝送スイッチ1008の手動の操作によってデータ伝送アクティブ化制御信号A4=1が生成されるのと実質的に同時に、(現時点で、または後に)生成されるシンボル・キャラクタ・データ・ストリングが選択されて基地局へ送信されることを自動的に可能にするためのモード、および(2)無線の手支持可能なバーコード・シンボル読取装置が、所定のRF通信範囲外に位置しているときに、自動的にそれを検出し、A5=0、それを検出すると、無線の手支持可能なバーコード・シンボル読取装置が所定のRF通信範囲外に位置している、つまり、A5=0である間に、データ伝送制御アクティブ化信号A4=1が生成されるのと実質的に同時に、生成されたシンボル・キャラクタ・データ・ストリングを自動的に収集および格納する(デバイス上に)ためのモードである。また、本発明の無線自動起動バーコード・シンボル読取システムは、その無線バーコード・シンボル読取デバイスが所定のRFベースの通信範囲内に戻ったこと、A5=1、を自動的に検出したときに、収集済みのシンボル・キャラクタ・データを自動的に送信するようにもプログラミングされている。
この高度な範囲依存のデータ伝送制御方法により、本発明の無線バーコード・シンボル読取システムは、バーコード・シンボル読み取り動作中およびデータ収集動作中に、デバイスが通信範囲内に位置しているか否かによって制限されずに、より柔軟性のある形で使用することができると同時に、バーコード・メニュー、混雑したPOS環境に位置する消費者製品、ならびに自動的な識別および/または情報アクセスおよび処理を要するその他の物体の上の多様なタイプのバーコード・シンボルを、前例のない形で、正確に読み取る能力を提供する。
図2A乃至図5Jに、本発明の自動的に起動される(自動起動)バーコード・シンボル読取システムの多くの異なる実施形態が示されている。それらの異なる実施形態は、本発明のバーコード・シンボル読取プロセス中に、基礎にあるレーザ走査機構が、自動的に起動され制御される一般的な様式にそれぞれ基づき、異なる3つのタイプの一般化されたシステム設計に分類することができる。それらの異なる3つのシステム設計が、図1B、図1Cおよび図1Dに示されている。それらの一般化されたシステム設計のそれぞれにおいて、バーコード・シンボル検出動作およびバーコード・シンボル読取動作のアクティブ化は、例えば、参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第5828048号、米国特許第5828049号、米国特許第5825012号、米国特許第5808285号、米国特許第5796091号、米国特許第5789730号、米国特許第5789731号、米国特許第5777315号、米国特許第5767501号、米国特許第5736482号、米国特許第5661292号、米国特許第5627359号、米国特許第5616908号、米国特許第5591953号、米国特許第5557093号、米国特許第5528024号、米国特許第5525798号、米国特許第5484992号、米国特許第5468951号、米国特許第5425525号、米国特許第5240971号、米国特許第5340973号、米国特許第5260553号において開示されている、手動でアクティブ化されるトリガやそれと同様の機構を使用することなしに、完全に自動的な様式で実行される。本発明の例示的な諸実施形態のそれぞれを詳細に説明するのに先立って、現時点で、本発明の3つの一般化されたシステム設計のそれぞれを簡単に説明することが役立つであろう。
自動的な範囲依存のデータ伝送制御を備えた本発明の無線自動起動バーコード・シンボル読取デバイスのための第1の一般化されたシステム設計
本発明の無線自動起動バーコード・シンボル読取デバイスのための第1の一般化されたシステム設計が、図1Bに示されている。図2A乃至図5Jに示した、異なる10の例示的な実施形態の何れも、この第1の一般化されたシステム設計を実現するように適合させることができる。本発明のそれぞれのそのような例示的な実施形態では、手支持可能な、身体に装着可能な、またはデスクトップで支持可能なバーコード・シンボル読取デバイス(以降、「手支持可能バーコード・シンボル読取デバイス」と呼ぶ)が、デバイスの筐体内に組み込まれ、自動起動バーコード・シンボル走査エンジンを含む。本発明のバーコード・シンボル読取デバイスに関して、ハンドヘルドの筐体、指で支持される筐体、デスクトップで支持される筐体、および身体に装着可能な筐体を以下に開示するが、以下および特許請求の範囲で使用する「手支持可能な筐体」という用語は、すべてのそのような筐体設計、ならびにそのような筐体設計のフォーム・ファクタの数多くの様々な変形物を含むものと考えられたい。一般に、図6A、図7A乃至図8Aに示した自動起動レーザ走査バーコード・シンボル読取エンジンの何れも、バーコード・シンボル読取デバイスのスキャナ筐体内で実現することができる。例示的な諸実施形態では、例示のため、特定のレーザ走査エンジン設計が、バーコード・シンボル読取デバイスのスキャナ筐体に組み込まれる。しかし、他のレーザ走査エンジン設計も、そのようなバーコード・シンボル読取デバイスのスキャナ筐体に組み込むことができることが理解される。
図1Bに示すように、第1の一般的なシステム設計1の自動起動バーコード・シンボル読取デバイスは、幾つかのサブシステムを含む。即ち、参照により本明細書に組み込まれる、先の米国特許第5260553号および米国特許第5809285号において教示されるIRベースの物体検出サブシステム2、レーザ・ベースのバーコード・シンボル検出サブシステム3、レーザ・ベースのバーコード・シンボル読取サブシステム4、データ伝送サブシステム5、状態指示サブシステム6、スキャナ筐体に部分または全体が組み込まれたデータ伝送アクティブ化のスイッチまたは制御デバイス7A、スキャナ筐体に部分または全体が組み込まれたモード選択センサ7B、および、前述したその他のサブシステム群に接続されたシステム制御サブシステム8である。一般に、システム1は、幾つかの予めプログラミングされた動作状態を有する。即ち、物体検出状態、バーコード・シンボル検出状態、バーコード・シンボル読み取り状態、およびデータ伝送状態である。
図1Bに示したシステム設計の関係において、IRベースの物体検出サブシステム2は、物体検出状態の間に次の主な機能を実行する。即ち、(i)手支持可能なスキャナ筐体(図示せず)との関係で定義されたIRベースの物体検出フィールド9内でパルス赤外線(IR)信号の送信および受信を自動的におよび同期して行うこと、(ii)受信されたIRパルス信号を分析することにより、IRベースの物体検出フィールド9の少なくとも一部分の中の物体を自動的に検出すること、および(iii)物体を検出したことに応答して、物体検出フィールド内における物体のそのような自動検出を示す第1の制御アクティブ化信号A1を自動的に生成することである。図1Aに示すように、第1の制御アクティブ化信号A1=1は、検出、分析、およびプログラミングされた応答のために、システム制御サブシステム8へ与えられる。
図に示すように、物体検出フィールド9、バーコード検出フィールド10、およびバーコード読取フィールド11は、それぞれ、全体的な幾何学的境界に関してのみ示している。明瞭化のために、それらのフィールドの幾何学的特性は示していない。しかしながら、留意すべきこととして、そのような特性は、明示され参照により本明細書に組み込まれる、そのような特性に関係する様々な参照文献から確認することができる。
図1Bに示したシステム設計の関係において、レーザ・ベースのバーコード・シンボル検出サブシステム3は、バーコード・シンボル検出状態の間に次の主な機能を実行する。即ち、(i)レーザ・ベースのバーコード(シンボル)検出フィールド10内で、スキャナ筐体(図示せず)との関係で定義された所定の特性の可視レーザ走査パターンを自動的に生成して、検出された物体上のバーコード・シンボルの走査を可能にすること、(ii)バーコード・シンボル検出フィールド10から収集された走査データを自動的に処理し、且つその上のバーコード・シンボルの存在を検出することを自動的に行うこと、および(iii)バーコード・シンボルの自動検出に応答して、その検出を示す制御アクティブ化信号A2=1を自動的に生成することである。図1Bに示すように、第2の制御アクティブ化信号A2は、検出、分析、およびプログラミングされた応答のためにシステム制御サブシステム8へ与えられる。
図1Bに示したシステム設計の関係において、レーザ・ベースのバーコード・シンボル読取サブシステム4は、バーコード・シンボル読み取り状態の間に以下の機能を実行する。即ち、(i)スキャナ筐体との関係で定義されたレーザ・ベースのバーコード(シンボル)読取フィールド11内で、所定の特性の可視レーザ走査パターンを自動的に生成して、フィールド11内における検出されたバーコード・シンボルの走査を可能にすること、(ii)バーコード・シンボル読取フィールド11から収集された走査データを自動的に復号化処理して、物体上のバーコード・シンボルを検出するようにすること、(iii)復号化動作の成功を示す第3の制御アクティブ化信号A3=1を自動的に生成し、検出され読み取られたバーコード・シンボルを表す復号化されたシンボル・キャラクタ・データを生成することを自動的に行うことである。図1Bに示すように、第3の制御アクティブ化信号A3は、検出、分析、およびプログラミングされた応答のためにシステム制御サブシステム8へ与えられる。
図1Bに示したシステム設計の関係において、データ伝送状態の間に、データ伝送サブシステム5は、システム制御サブシステム36が、少なくとも次の条件を検出した場合にのみ、生成されたシンボル・キャラクタ・データ・ストリングを基地局へ自動的に送信する。その条件とは、(1)バーコード・シンボルが読み取られたことを示す、所定の時間期間内の、第3の制御アクティブ化信号A3=1の生成、(ii)生成されたバーコード・シンボル・キャラクタ・データが基地局へ送信されることをユーザが所望することを示す、所定の時間フレーム内の、データ伝送制御アクティブ化信号A4=1(例えば、手動でアクティブ化できるスイッチ7Aから生成される)の生成、および(iii)システムの所定のRFベースの通信範囲内にバーコード・シンボル読取装置が位置することを示す、所定の時間フレームの間の、範囲内指示信号A5=1の生成である。また、データ伝送状態の間に、データ伝送サブシステム5は、システム制御サブシステム8が、少なくとも次の条件を検出した場合にのみ、生成されたシンボル・キャラクタ・データ・ストリングを収集および格納(デバイス上に)することを自動的に行う。その条件とは、(1)バーコード・シンボルが読み取られたことを示す、所定の期間内の、第3の制御アクティブ化信号A3=1の生成、(ii)生成されたバーコード・シンボル・キャラクタ・データ・ストリングが基地局に送信されることをユーザが所望することを示す、所定の時間フレーム内の、データ伝送制御アクティブ化信号A4=1(例えば、手動でアクティブ化できるスイッチ7Aから生成される)の生成、および(iii)システムの所定のRFベースの通信範囲外にバーコード・シンボル読取装置が位置することを示す、所定の時間フレームの間の、範囲外指示信A5=0の生成である。
図1Bに示したシステム設計の関係において、状態選択センサ7Bは、2つの主な機能を有する。即ち、(i)スキャナ筐体が、支持スタンド内に置かれているとき、またはカウンタ上又はそれと類似の表面上に置くように設計されている場合においてそのような所に置かれているときにはいつでも、第4の制御アクティブ化信号A4=1を自動的に生成して、システムが、自動ハンズフリー動作モードへ自動的に誘導されるようにすること、および(ii)スキャナ筐体が、支持スタンドから取り外されたとき、またはカウンタ上又はそれと類似の表面上から持ち上げられるように設計されている場合においてそのような所から持ち上げられたときにはいつでも、第4の制御アクティブ化信号A4=0を自動的に生成して、システムが、自動ハンズオン動作モードへ自動的に誘導されるようにすることである。自動ハンズフリー動作モードでは、モード選択センサ7Bが、データ伝送スイッチ7Bを事実上オーバーライドする。自動ハンズオン動作モードでは、データ伝送スイッチ7Aが、モード選択センサ7Bを事実上オーバーライドする。
図1Bに示したシステム設計の関係において、システム制御サブシステム8は、次の主な機能を実行する。即ち、(i)制御アクティブ化信号A1、A2、A3、およびA4を自動的に受信すること、(ii)イネーブル信号E1、E2、E3、E4、E5、E6、およびE7を自動的に生成すること、および(iii)様々なモードのシステム動作中に、システム制御サブシステム8によって実行されるシステム制御プログラムに従って、その他のサブシステムの動作を自動的に制御することである。
一般に、レーザ・ベースのバーコード・シンボル検出サブシステム3およびレーザ・ベースのバーコード・シンボル読取サブシステム4によって生成されるレーザ走査パターンの幾何学的特性および光学特性は、本発明のバーコード・シンボル読取システムのそれぞれの特定の実施形態に依存する。殆どの応用例において、バーコード検出フィールド内および読取フィールド内で生成されるレーザ走査パターンは実質的に一致し、実質的に一致しない場合は、バーコード・シンボル読取フィールド11がバーコード・シンボル検出フィールド10と空間的に重なり合うように配置されて、システムの走査効率を向上させる。また、IRベースの物体検出フィールド9は、システムのバーコード読取フィールド11の幾何学的特性によって定義されたシステムの有効走査範囲に沿ってバーコード検出フィールド10を空間的に包含するように、フィールド10に対して配置される。
一般に、物体検出中に物体から反射され検出されるエネルギーは、ユーザが知覚できるまたは知覚できない光学放射エネルギーまたは音響エネルギーであることが可能であり、自動バーコード読取デバイスから生成されることも外部環境ソースから生成されることも可能である。しかし、そのようなエネルギーの供給は、好ましくは、本明細書で教示するように、スキャナの透過開口から出るパルス赤外(IR)線の幅広い光線を送信することによって達せられる。好ましい実施形態では、そのような反射されたエネルギーが集められる物体検出フィールド9は、送信される赤外線ビームの少なくとも一部分と空間的に一致する3次元容積の狭い広がりのペンシル様の形状を有するように設計される。本発明のこの特徴により、物体検出フィールド9内に存在する物体が、赤外線ビームによって照明されること、および物体から反射された赤外線が、筐体の透過開口に概ね向けられることが確実になり、ハウジングにおいて、赤外線が自動的に検出されて、物体検出フィールド9内の物体の存在が示されることが可能である。
最初に、システム制御サブシステム8は、IRベースの物体検出サブシステム2へイネーブル信号E1=1を与える。物体がIRベースの物体検出フィールド9内に存在すると、その物体は、IRベースの物体検出サブシステム2によって自動的に検出される。検出したことに応答して、IRベースの物体検出システムは、制御アクティブ化信号A1=1を自動的に生成する。制御アクティブ化信号A1=1がシステム制御サブシステム8によって検出されると、このサブシステムはイネーブル信号E2を生成することにより、レーザ・ベースのバーコード・シンボル検出サブシステム3を自動的にアクティブ化する。これにより、レーザ・ベースのバーコード検出サブシステム3が、レーザ・ベースのバーコード検出フィールド10内で所定の特性のレーザ走査パターンを生成するようにさせられる。レーザ走査パターンが、検出された物体上のバーコード・シンボルを走査すると、それから走査データ信号が生成され、収集され、検出され、処理されて、バーコード・シンボル検出フィールド10内でバーコード・シンボルが走査されたかどうかが判定される。走査されたバーコード・シンボルが検出された場合、システム制御サブシステム8は、イネーブル信号E3およびE4を自動的に生成して、バーコード・シンボル読取サブシステム4を起動するようにする。これに応答して、レーザ・ベースのバーコード読取サブシステム4は、レーザ・ベースのバーコード読取フィールド11内でレーザ走査パターンを自動的に生成し、フィールド11内に配置された検出されたバーコード・シンボルを走査し、そこから走査データを収集し、検出されたバーコード・シンボルを復号化し、その復号化されたバーコード・シンボルを表すシンボル・キャラクタ・データを生成し、そのシンボル・キャラクタ・データをメモリにバッファリングする。
検出されたバーコード・シンボルが、所定の期間内に読み取られ、手動で操作されるデータ伝送スイッチ7Aが、システム制御サブシステム8によって確立された所定の時間枠内に押し下げられ、Bluetooth(登録商標)RFトランシーバ・チップセット803が、バーコード・シンボル読取装置が、システムの所定のRFデータ通信範囲内に位置すること(A5=1)を検出した場合、システム制御サブシステム8が、データ伝送サブシステム5を自動的に起動して、データ伝送スイッチの手動のアクティブ化と実質的に同時に生成された、バッファリングされたシンボル・キャラクタ・データ・ストリングを、基地局へ送信する。例示的な実施形態では、この範囲依存の条件は、基地局から無線の手支持可能なデバイスへ送信される「ハートビート」信号の強度を検出することによって、検出される。
しかしながら、検出されたバーコード・シンボルが所定の期間内に読み取られ、手動で操作されるデータ伝送スイッチ7Aが、システム制御サブシステム8によって確立された所定の時間枠内に押し下げられ、Bluetooth(登録商標)RFトランシーバ・チップセット803が、バーコード・シンボル読取装置がシステムの所定のRFデータ通信範囲外に位置すること(A5=0)を検出した場合、システム制御サブシステム8は、データ伝送サブシステム33を自動的に起動し、可聴のインジケータおよび/または視覚的なインジケータ(指標)を生成し、パッケージ化されたシンボル・キャラクタ・データ・ストリングを、バーコード・シンボル読取装置(または読取装置に接続されたポータブル・データ収集デバイス)上のデータ格納バッファへ送信する。
次に、バーコード・シンボル読取装置が、システムの所定のRFベースの通信範囲内に移動され、Bluetooth(登録商標)RFベースのトランシーバ・チップセットがこの条件を自動的に検出した場合、バッファリング/パッケージ化されたシンボル・キャラクタ・データは、システムのRFベースのデータ通信リンクによって基地局へ自動的に送信される。この無線ハンドヘルド走査システム設計により、ポイント・オブ・セール(POS)環境および/または軽量の倉庫管理用途において使用するのに理想的な、利便性および移動の自由が操作者に提供される。
この新規なシステム制御アーキテクチャにより、ユーザは、非常に直観的な形でバーコード・シンボルを読み取ることが可能になり、物体検出、バーコード検出、およびバーコード・シンボル読み取りが自動的な様式で実行され、そして、スイッチの手動のアクティブ化がなされたのと実質的に同時に生成された、復号化されたシンボル・キャラクタ・データは、(i)バーコード・シンボル読取装置がシステムの所定のデータ通信範囲内に位置している場合にのみ基地局へ自動的に送信され、(ii)デバイスがシステムの所定のデータ通信範囲内に位置している場合にのみバーコード・シンボル読取装置内に自動的に収集され格納される。
前述した図1Bの第1の一般的なシステム設計の構造および機能が、図10A1乃至図15のシステム実施形態に、より詳細に示されている。以下により詳細に説明するように、このシステム実施形態は、複雑な制御サブシステム・アーキテクチャを要求するが、電力消費における大幅な改善を提供し、これはポータブルおよびモバイルのデータ獲得の応用例において非常に重要であり得る。
自動的な範囲依存データ伝送制御を備えた本発明の無線自動起動バーコード・シンボル読取デバイスのための第2の一般化されたシステム設計
本発明の無線自動起動バーコード・シンボル読取システムの第2の一般化されたシステム設計が、図1Cに示されている。図2A乃至図5Jに示した10の異なる例示的な実施形態の何れも、この第2の一般化されたシステム設計を実現するように適合させることができる。本発明のそれぞれのそのような例示的な実施形態において、手支持可能な、または身体に装着可能な、またはデスクトップで支持可能なバーコード・シンボル読取デバイスは、スキャナ筐体内に組み込まれた自動起動バーコード・シンボル走査エンジンを含む。一般に、図6E、図7E、および図8Bに示した自動起動レーザ走査バーコード・シンボル読取エンジンの何れも、バーコード・シンボル読取デバイスのスキャナ筐体内で実現することができる。
図1Cに示すように、第2の一般的なシステム設計の自動起動バーコード・シンボル走査エンジン15は、幾つかのサブシステムを含む。即ち、参照により本明細書に組み込まれるハイマン(Heiman)その他に対する米国特許第4933538号で教示されているようなレーザ・ベースの物体検出サブシステム16、レーザ・ベースのバーコード・シンボル検出サブシステム17、レーザ・ベースのバーコード・シンボル読取サブシステム18、データ伝送サブシステム19、状態指示サブシステム20、および部分または全体がスキャナ筐体に組み込まれたデータ伝送アクティブ化のスイッチまたは制御デバイス21A、部分または全体がスキャナ筐体に組み込まれたモード選択センサ21B、および前述した他のサブシステム群に動作可能に接続されたシステム制御サブシステム22である。一般に、システム15は幾つかの予めプログラミングされた動作状態を有する。即ち、物体検出状態、バーコード・シンボル検出状態、バーコード・シンボル読み取り状態、およびデータ伝送状態である。
図1Cに示したシステム設計の関係において、レーザ・ベースの物体検出サブシステム16は、次の主な機能を実行する。即ち、(i)自動的に、低出力パルス(不可視)レーザ走査光線を生成して手支持可能なスキャナ筐体(図示せず)との関係で定義されたレーザ・ベースの物体検出フィールド23内の物体に走査すること、(ii)収集された走査データの分析により、レーザ・ベースの物体検出フィールドの少なくとも一部分にある物体を自動的に検出すること、および(iii)検出したことに応答して、物体検出フィールド23内における物体のその自動検出を示す第1の制御アクティブ化信号A1を自動的に生成することである。図1Cに示すように、第1の制御アクティブ化信号A1は、検出、分析、およびプログラミングされた応答のために、システム制御サブシステム22へ与えられる。
図1Cに示したシステム設計の関係において、レーザ・ベースのバーコード・シンボル検出サブシステム17は、バーコード・シンボル検出状態の間に次の主な機能を実行する。即ち、(i)レーザ・ベースのバーコード(シンボル)検出フィールド24内でスキャナ筐体との関係で定義された所定の特性のレーザ走査パターンを自動的に生成して、検出された物体上のバーコード・シンボルの走査を可能にすること、(ii)自動的に、バーコード・シンボル検出フィールド24から収集された走査データを処理して、その上のバーコード・シンボルの存在を検出すること、および(iii)バーコード・シンボルの自動検出に応答して、その自動検出を示す制御アクティブ化信号A2を自動的に生成することである。図1Cに示すように、第2の制御アクティブ化信号A2は、検出、分析、およびプログラミングされた応答のために、システム制御サブシステム22へ与えられる。
図1Cに示したシステム設計の関係において、レーザ・ベースのバーコード・シンボル読取サブシステム18は、バーコード・シンボル状態の間に次の機能を実行する。即ち、(i)スキャナ筐体との関係で定義されたレーザ・ベースのバーコード(シンボル)読取フィールド25内で所定の特性の可視レーザ走査パターンを自動的に生成して、フィールド25内における検出されたバーコード・シンボルの走査を可能にすること、(ii)バーコード・シンボル読取フィールド25から収集された走査データを自動的に復号化処理して、検出された物体上のバーコード・シンボルを検出するようにすること、(iii)自動的に、復号化動作の成功を示す第3の制御アクティブ化信号A3=1を生成し、検出され読み取られたバーコード・シンボルを表す復号化シンボル・キャラクタ・データを生成することである。図1Cに示すように、第3のアクティブ化信号A3は、検出、分析、およびプログラミングされた応答のために、システム制御サブシステム22へ与えられる。
図示するように、物体検出フィールド23、バーコード検出フィールド24、およびバーコード読取フィールド25は、それぞれ、全体的な幾何学的境界に関してのみ概略的に示している。明瞭化のため、それらのフィールドの幾何学的特性は図示していない。しかしながら、留意すべきこととして、そのような特性は、明示されて参照により本明細書に組み込まれる、そのような特性に関係する様々な引用文献から確認することができる。
図1Cに示したシステム設計の関係において、データ伝送状態の間にデータ伝送サブシステム19は、システム制御サブシステム22が少なくとも次の条件を検出した場合にのみ、生成されたシンボル・キャラクタ・データ・ストリングを基地局へ自動的に送信する。その条件は、(1)バーコード・シンボルが読み取られたことを示す、所定の期間内の、第3の制御アクティブ化信号A3=1の生成、(ii)生成されたバーコード・シンボル・キャラクタ・データ・ストリングが基地局へ送信されることをユーザが所望することを示す、所定の時間フレーム内の、データ伝送制御アクティブ化信号A4=1(例えば、手動でアクティブ化できるスイッチ21Aから生成)の生成、および(iii)システムの所定のRFベースの通信範囲内にバーコード・シンボル読取装置が位置することを示す、所定の時間フレーム中の、範囲内指示信号A5=1の生成である。また、データ伝送状態の間に、データ伝送サブシステム19は、システム制御サブシステム22が少なくとも次の条件を検出した場合にのみ、生成されたシンボル・キャラクタ・データ・ストリングを収集および格納/バッファリングする(デバイス内のメモリ・ストレージ上に)ことを自動的に行う。その条件は、(1)バーコード・シンボルが読み取られたことを示す、所定の時間期間内の、第3の制御アクティブ化信号A3=1の生成、(ii)生成されたバーコード・シンボル・キャラクタ・データ・ストリングが基地局へ送信されることをユーザが所望することを示す、所定の時間フレーム内の、データ伝送制御アクティブ化信号A4=1(例えば、手動でアクティブ化できるスイッチ21Aから生成)の生成、および(iii)システムの所定のRFベースの通信範囲外にバーコード・シンボル読取装置が位置することを示す、所定の時間フレーム中の、範囲外指示信A5=0の生成である。
図1に示したシステム設計の関係において、状態選択センサ21Bは、2つの主な機能を有する。即ち、(i)スキャナ筐体が、支持スタンド内に置かれているとき、またはカウンタ上または同様の表面上に置くように設計されている場合においてそのような場所に置かれているときにはいつも、第4の制御アクティブ化信号A4=1を自動的に生成して、システムが自動ハンズフリー動作モードへ自動的に誘導されるようにすること、および(ii)スキャナ筐体が、支持スタンドから取り外されているとき、またはカウンタ上または同様の表面上から持ち上げられるように設計されている場合においてそのような場所から持ち上げられているときにはいつも、第4の制御アクティブ化信号A4=0を自動的に生成して、システムが自動ハンズオン動作モードへ自動的に誘導されるようにすることである。自動ハンズフリー動作モードでは、モード選択センサ21Bがデータ伝送スイッチ21Aを事実上オーバーライドする。自動ハンズオン動作モードでは、データ伝送スイッチ21Aがモード選択センサ21Bを事実上オーバーライドする。
図1Cに示したシステム設計の関係において、システム制御サブシステム22は次の主な機能を実行する。即ち、(i)制御アクティブ化信号A1、A2、A3、およびA4を自動的に受信すること、(ii)イネーブル信号E1、E2、E3、E4、E5、E6、およびE7を自動的に生成すること、および(iii)様々なモードのシステム動作中に、システム制御サブシステム22によって実行されるシステム制御プログラムに従って、他のサブシステムの動作を自動的に制御することである。
一般に、レーザ・ベースのバーコード・シンボル検出サブシステム17およびレーザ・ベースのバーコード・シンボル読取サブシステム18によって生成されるレーザ走査パターンの幾何学的特性および光学特性は、本発明のバーコード・シンボル読取システムのそれぞれの特定の実施形態に依存する。殆どの応用例において、バーコード検出フィールド内およびバーコード読取フィールド内で生成されるレーザ走査パターンは実質的に一致し、実質的に一致しない場合は、バーコード・シンボル読取フィールドがバーコード・シンボル検出フィールドと空間的に重なり合うように配されて、システムの走査効率を向上させる。また、レーザ・ベースの物体検出フィールドは、システムのバーコード読取フィールドの幾何学的特性によって定義されたシステムの有効走査範囲に沿ってバーコード検出フィールドを空間的に包含するように、バーコード検出フィールドに対して配置される。
最初に、システム制御サブシステム22は、レーザ・ベースの物体検出サブシステム16へイネーブル信号E1=1を与える。物体が、レーザ・ベースの物体検出フィールド23内に存在すると、その物体は、レーザ・ベースの物体検出サブシステム16によって自動的に検出される。その検出に応答して、レーザ・ベースの物体検出システム16は、制御アクティブ化信号A1=1を自動的に生成する。制御アクティブ化信号A1=1が制御システム・サブシステム22によって検出されると、システム制御サブシステムは、イネーブル信号E2を提供することにより、レーザ・ベースのバーコード・シンボル検出サブシステム17を自動的にアクティブ化する。これにより、レーザ・ベースのバーコード検出サブシステム17が、レーザ・ベースのバーコード検出フィールド24内で所定の特性の可視レーザ走査パターンを生成するようにさせられる。レーザ走査パターンが、検出された物体上のバーコード・シンボルを走査すると、走査データ信号がバーコード・シンボルから生成され、収集され、検出され、処理されて、バーコード・シンボル検出フィールド24内でバーコード・シンボルが走査されたかどうかが判定される。走査されたバーコード・シンボルが検出された場合、システム制御サブシステム22は、イネーブル信号E3およびE4を自動的に生成して、バーコード・シンボル読取サブシステム18を起動するようにする。これに応答して、レーザ・ベースのバーコード読取サブシステム18は、レーザ・ベースのバーコード読取フィールド25内で可視レーザ走査パターンを自動的に生成し、そこに配された検出されたバーコード・シンボルを走査し、バーコード・シンボルからの走査データを収集し、検出されたバーコード・シンボルを復号化し、復号化されたバーコード・シンボルを表すシンボル・キャラクタ・データを生成し、シンボル・キャラクタ・データをメモリにバッファリングする。
検出されたバーコード・シンボルが所定の期間内に読み取られ、手動で操作されるデータ伝送スイッチ21Aが、システム制御サブシステム22によって確立された所定の時間枠内に押し下げられ、Bluetooth(登録商標)RFトランシーバ・チップセット803が、バーコード・シンボル読取装置がシステムの所定のRFデータ通信範囲内に位置することを検出する(A5=1)場合、システム制御サブシステム22が、自動的に、データ伝送サブシステム19を起動し、データ伝送スイッチの手動のアクティブ化と実質的に同時に生成されたバッファリングされたシンボル・キャラクタ・データ・ストリングを基地局へ送信する。例示的な実施形態では、この範囲依存の条件は、基地局から無線の手支持可能なデバイスへ送信される「ハートビート」信号の強度を検出することによって、検出される。
しかしながら、検出されたバーコード・シンボルが所定の期間内に読み取られ、手動で操作されるデータ伝送スイッチ21Aが、システム制御サブシステム22によって確立された所定の時間枠内に押し下げられ、Bluetooth(登録商標)RFトランシーバ・チップセット803が、バーコード・シンボル読取装置がシステムの所定のRFデータ通信範囲外に位置するこを検出(A5=0)した場合、システム制御サブシステム22は、自動的に、データ伝送サブシステム19を起動し、可聴および/または視覚的なインジケータを生成し、パッケージ化されたシンボル・キャラクタ・データ・ストリングをバーコード・シンボル読取装置上のデータ格納バッファ(または読取装置に接続されたポータブル・データ収集デバイス)へ送信する。
次に、バーコード・シンボル読取装置がシステムの所定のRFベースの通信範囲内へ移動され(A5=1)、Bluetooth(登録商標)RFベースのトランシーバ・チップセットがこの条件を自動的に検出した場合、バッファリング/パッケージ化されたシンボル・キャラクタ・データは、システムのRFベースのデータ通信リンクによって基地局へ自動的に送信される。この無線ハンドヘルド走査システム設計により、ポイント・オブ・セール(POS)環境および/または軽量の倉庫管理用途において使用するのに理想的な利便性および移動の自由を操作者に提供する。
図1Cの第2の一般的なシステム設計において、低出力のレーザ・ベースの物体検出サブシステムが、システムの物体検出フィールド内における物体の自動的な検出のために提供される。同様に、レーザ・ベースのバーコード・シンボル検出サブシステム17が、様々な電気光学コンポーネントおよび電気機械コンポーネントが一緒に組み立てられることによって実現されて、システムのレーザ・ベースのバーコード検出フィールド内における検出された物体上のバーコード・シンボルの自動的な検出を可能にする。また、レーザ・ベースのバーコード・シンボル読取サブシステムも、様々な電気光学コンポーネントおよび電気機械コンポーネントが一緒に組み立てられることによって実現されて、システムのレーザ・ベースのバーコード読取フィールド内における検出されたバーコード・シンボルの自動的な読み取りを可能にする。以下により詳細に説明するように、このシステム設計は、それほど複雑な制御サブシステム・アーキテクチャを必要としないが、IRベースの物体検出技術を使用するシステム設計の電力節約の利点は享受しない。
本発明の無線自動起動バーコード・シンボル読取デバイスのための第3の一般化されたシステム設計
本発明の無線自動起動バーコード・シンボル読取デバイスの第3の一般化されたシステム設計を図1Dに示す。図2A乃至図5Jに示した異なる10の例示的な実施形態の何れも、この第1の一般化されたシステム設計を実現するように適合させることができる。本発明のそれぞれのそのような例示的な実施形態において、手支持可能な、または身体に装着可能な、またはデスクトップで支持可能なバーコード・シンボル読取デバイスは、スキャナ筐体内に組み込まれた自動起動バーコード・シンボル走査エンジンを含む。一般に、図6F、図7F、および図8Cに示した自動起動レーザ走査バーコード・シンボル読取エンジンの何れも、バーコード・シンボル読取デバイスのスキャナ筐体内で実現することができる。
図1Dに示すように、第3の一般的なシステム設計の自動起動バーコード・シンボル走査エンジン30は、幾つかのサブシステムを含む。即ち、レーザ・ベースのバーコード・シンボル検出サブシステム31、レーザ・ベースのバーコード・シンボル読取サブシステム32、データ伝送サブシステム33、状態指示サブシステム34、部分または全体がスキャナ筐体(図示せず)に組み込まれるデータ伝送アクティブ化のスイッチまたは制御デバイス35A、部分的または全体がスキャナ筐体に組み込まれるモード選択センサ35B、および、前述した他のサブシステム群に動作可能に接続されるシステム制御サブシステム36である。一般に、システム30は幾つかの予めプログラミングされた動作状態を有する。それらは、バーコード・シンボル検出状態、バーコード・シンボル読み取り状態、およびデータ伝送状態である。
図1Dに示したシステム設計の関係において、レーザ・ベースのバーコード・シンボル検出サブシステム31は、バーコード・シンボル検出状態の間に次の主な機能を実行する。それらは、(i)レーザ・ベースのバーコード(シンボル)検出フィールド37内で、スキャナ筐体との関係で定義された所定の特性のパルス可視レーザ走査パターンを自動的に生成して、検出された物体上のバーコード・シンボルの走査を可能にすること、(ii)自動的に、バーコード・シンボル検出フィールド37から収集された走査データを処理し、その上のバーコード・シンボルの存在を検出すること、および(iii)バーコード・シンボルの自動検出に応答して、その自動検出を示す制御アクティブ化信号A2=1を自動的に生成することである。図1Dに示すように、第2の制御アクティブ化信号A2は、検出、分析、およびプログラミングされた応答のために、システム制御サブシステム36へ与えられる。
図1Dに示したシステム設計の関係において、レーザ・ベースのバーコード・シンボル読取サブシステム32は、バーコード・シンボル読み取り状態の間に次の機能を実行する。それらは、(i)スキャナ筐体との関係で定義されたレーザ・ベースのバーコード(シンボル)読取フィールド38内で、所定の特性の可視レーザ走査パターンを自動的に生成して、検出されたバーコード・シンボルの走査を可能にすること、(ii)バーコード・シンボル読取フィールド38から収集された走査データを自動的に復号化処理して、検出された物体上のバーコード・シンボルを検出するようにすること、(iii)自動的に、復号化動作の成功を示す第3の制御アクティブ化信号A3=1を生成し、検出され読み取られたバーコード・シンボルを表す復号化シンボル・キャラクタ・データを生成することである。図1Dに示すように、第3の制御アクティブ化信号A3は、検出、分析、およびプログラミングされた応答のために、システム制御サブシステム36へ与えられる。
図1Dに示したシステム設計の関係において、データ伝送状態の間にデータ伝送サブシステム33は、システム制御サブシステム36が少なくとも次の条件を検出した場合にのみ、生成されたシンボル・キャラクタ・データを基地局へ自動的に送信する。その条件は、(1)バーコード・シンボルが読み取られたことを示す、所定の時間期間内の第3の制御アクティブ化信号A3=1の生成、(ii)生成されたバーコード・シンボル・キャラクタ・データ・ストリングが基地局へ送信されることをユーザが所望することを示す、所定の時間フレーム内の、データ伝送制御アクティブ化信号A4=1(例えば、手動でアクティブ化できるスイッチ35Aから生成)の生成、および(iii)システムの所定のRFベースの通信範囲内にバーコード・シンボル読取装置が位置することを示す、所定の時間フレーム中の、範囲内指示信号A5=1の生成である。また、データ伝送状態の間に、データ伝送サブシステム33は、システム制御サブシステムが少なくとも次の条件を検出した場合にのみ、自動的に、可聴/可視の指示を生成し、生成されたシンボル・キャラクタ・データ・ストリングを収集および格納する(デバイス上に)。それらの条件は、(1)バーコード・シンボルが読み取られたことを示す、所定の時間期間内の、第3の制御アクティブ化信号A3=1の生成、(ii)生成されたバーコード・シンボル・キャラクタ・データ・ストリングが基地局へ送信されることをユーザが所望することを示す、所定の時間フレーム内の、データ伝送制御アクティブ化信号A4=1(例えば、手動でアクティブ化できるスイッチ35Aから生成)の生成、および(iii)システムの所定のRFベースの通信範囲外にバーコード・シンボル読取装置が位置することを示す、所定の時間フレーム中の、範囲外指示信A5=0の生成である。
図1Dに示したシステム設計の関係において、状態選択センサ35Bは2つの主な機能を有する。即ち、(i)スキャナ筐体が、支持スタンド内に置かれているとき、またはカウンタ上もしくは同様の表面上に置くように設計されている場合においてそのような場所に置かれているときにはいつも、第4の制御アクティブ化信号A4=1を自動的に生成して、システムが自動ハンズフリー動作モードへ自動的に誘導されるようにすること、および(ii)スキャナ筐体が、支持スタンドから取り外されているとき、またはカウンタ上もしくは同様の表面上にから持ち上げられるように設計されている場合においてそのような場所から持ち上げられているときにはいつも、第4の制御アクティブ化信号A4=0を自動的に生成して、システムが自動ハンズオン動作モードへ自動的に誘導されるようにすることである。自動ハンズフリー動作モードでは、モード選択センサ35Bが、データ伝送スイッチ35Aを事実上オーバーライドする。自動ハンズオン動作モードでは、データ伝送スイッチ35Aが、モード選択センサ35Bを事実上オーバーライドする。
図1Dに示したシステム設計の関係において、システム制御サブシステム36は次の主な機能を実行する。即ち、(i)制御アクティブ化信号A1、A2、A3、およびA4を自動的に受信すること、(ii)イネーブル信号E2、E3、E4、E5、E6、およびE7を自動的に生成すること、および(iii)様々なモードのシステム動作中にシステム制御サブシステム36によって実行されるシステム制御プログラムに従って、他のサブシステムの動作を自動的に制御することである。
一般に、レーザ・ベースのバーコード・シンボル検出サブシステム31およびレーザ・ベースのバーコード・シンボル読取サブシステム32によって生成されるレーザ走査パターンの幾何学的特性および光学特性は、本発明のバーコード・シンボル読取システムのそれぞれの特定の実施形態に依存する。殆どの応用例において、バーコード検出フィールド内およびバーコード読取フィールド内で生成されるレーザ走査パターンは実質的に一致し、実質的に一致しない場合は、バーコード・シンボル読取フィールドがバーコード・シンボル検出フィールドと空間的に重なり合うように配置されて、システムの走査効率を向上させる。最初、システム制御サブシステム36は、レーザ・ベースのバーコード検出サブシステム31へイネーブル信号E2=1を与える。これにより、レーザ・ベースのバーコード検出サブシステム31は、レーザ・ベースのバーコード検出フィールド37内で所定の特性のパルス・レーザ走査パターンを生成するようにさせられる。図26に示すように、レーザ信号のパルス・オン時間はおよそ50%であり、パルス・オフ時間もおよそ50%である。レーザ走査パターンが、検出された物体上のバーコード・シンボルを走査すると、バーコード・シンボルから走査データ信号が生成され、収集され、検出され、処理されて、バーコード・シンボル検出フィールド37内でバーコード・シンボルが検出されたかどうかが判定される。走査されたバーコード・シンボルが検出された場合、システム制御サブシステム36は、イネーブル信号E4=1を自動的に生成して、バーコード・シンボル読取サブシステム432起動するようにする。これに応答して、レーザ・ベースのバーコード読取サブシステム32は、自動的に、レーザ・ベースのバーコード読取フィールド38内で可視レーザ走査パターンを生成し、その中に配置された検出されたバーコード・シンボルを走査し、そこから走査データを収集し、検出されたバーコード・シンボルを復号化し、復号化されたバーコード・シンボルを表すシンボル・キャラクタ・データを生成し、シンボル・キャラクタ・データをメモリにバッファリングする。
検出されたバーコード・シンボルが、所定の期間内に読み取られ、手動で操作されるデータ伝送スイッチ35Aが、システム制御サブシステム36によって確立された所定の時間枠内に押し下げられ、Bluetooth(登録商標)RFトランシーバ・チップセット803が、バーコード・シンボル読取装置がシステムの所定のRFデータ通信範囲内に位置することを検出(A5=1)した場合、システム制御サブシステム36が、自動的に、データ伝送サブシステム33を起動し、データ伝送スイッチの手動のアクティブ化と実質的に同時に生成されたバッファリングされたシンボル・キャラクタ・データ・ストリングを基地局へ送信する。例示的な実施形態では、この範囲依存の条件は、基地局から無線の手支持可能なデバイスへ送信される「ハートビート」信号の強度を検出することによって、検出される。
しかしながら、検出されたバーコード・シンボルが、所定の期間内に読み取られ、手動で操作されるデータ伝送スイッチ35Aが、システム制御サブシステム36によって確立された所定の時間枠内に押し下げられ、Bluetooth(登録商標)RFトランシーバ・チップセット803が、バーコード・シンボル読取装置がシステムの所定のRFデータ通信範囲外に位置することを検出(A5=0)する場合、システム制御サブシステム36は、自動的に、データ伝送サブシステム33を起動し、可聴および/または視覚的なインジケータを生成し、パッケージ化されたシンボル・キャラクタ・データ・ストリングをバーコード・シンボル読取装置上のデータ格納バッファ(または接続されたポータブル・データ収集デバイス)へ送信する。
次に、バーコード・シンボル読取装置が、システムの所定のRFベースの通信範囲内へ移動され、Bluetooth(登録商標)RFベースのトランシーバ・チップセットがこの条件を自動的に検出した場合、バッファリング/パッケージ化されたシンボル・キャラクタ・データは、システムのRFベースのデータ通信リンクによって基地局へ自動的に送信される。この無線ハンドヘルド走査システム設計により、ポイント・オブ・セール(POS)環境および/または軽量の倉庫管理用途において使用するのに理想的な利便性および移動の自由が操作者に提供される。
図1Dの第3の一般的なシステム設計では、システム内に自動物体検出のための機構は存在せず、単に、システムの走査フィールド内におけるバーコードの自動的な検出のために、継続的に動作するバーコード・シンボル存在検出サブシステムが提供される。レーザ・ベースのバーコード・シンボル検出サブシステム31は、様々な電気光学コンポーネントおよび電気機械コンポーネントが一緒に組み立てられることによって実現されて、システムのレーザ・ベースのバーコード検出フィールド内における検出された物体上のバーコード・シンボルの自動的な検出、および、バーコード読取装置が所定のデータ通信範囲内に位置する場合の基地局へのシンボル・キャラクタ・データの伝送、および、バーコード・シンボル読取デバイスが範囲外に位置している場合の生成されたシンボル・キャラクタ・データの格納(およびバーコード・シンボル読取デバイスがシステムのデータ通信範囲内に戻った場合の、バッファリングされたデータの自動的な伝送)を可能にするようにする。また、レーザ・ベースのバーコード・シンボル読取サブシステムも、様々な電気光学コンポーネントおよび電気機械コンポーネントが一緒に組み立てられることによって実現されて、システムのレーザ・ベースのバーコード読取フィールド内における検出されたバーコード・シンボルの自動的な読み取りを可能にするようにする。以下により詳細に説明するように、このシステム設計で必要とするのは、自動物体検出を使用するシステム設計よりも更に簡素な制御サブシステム・アーキテクチャである。しかしながら、このシステム設計は、低出力(不可視)レーザ光線が、システム動作中にバーコード・シンボル検出フィールド内で継続的または定期的に生成されることを要求し、そのため電力を消費するものであり、これは、バッテリ電力が用いられるポータブルおよびモバイルの走査の応用例では重要なことであり得る。
以上に説明した3つの一般化されたバーコード・シンボル読取システムのそれぞれは、柔軟なコード様の構造内に包まれた線を用いて、ベース・ユニット、ホスト・コンピュータ、データ・プロセッサ、データ記憶装置、または同様のデバイスへ接続することができるが、多くの実施形態では、本発明のバーコード・シンボル読取システムを、例えば、参照によりそれぞれ全体を本明細書に組み込む米国特許第4460120号、米国特許第5321246号、米国特許第5142550号、および2003年3月27日に公開された国際公開第WO03/224190号において開示されている様々な異なるタイプのデータ通信インタフェースをサポートする有線または無線のデータ通信リンクを用いて、ベース・ユニットを介して、ホスト・コンピュータ、データ・プロセッサ、またはデータ記憶装置、または同様のデバイスに接続することが好ましい。
本発明の自動起動バーコード・シンボル読取システムの第1の例示的な実施形態
図2A乃至図2Hに示すように、本明細書の第1の例示的な実施形態の無線バーコード・シンボル読取システム40は、スキャナ支持スタンド43を有するベース・ユニット42に動作上関連する自動起動ポータブル・バーコード・シンボル読取デバイス41を含む。バーコード・シンボル読取デバイス41は、バーコード・シンボル読取デバイス41とその対になったベース・ユニット42との間で確立された一方向または双方向の電磁リンクを介して、ベース・ユニット42に動作可能に接続される。バーコード・シンボル読取デバイス41によるバーコード・シンボルの読み取りが成功する毎にその後に、シンボル・キャラクタ・データ(読み取られたバーコード・シンボルを表す)が生成され、適時にアクティブ化された場合には、同じ読み取られたバーコード・シンボルから収集されたシンボル・キャラクタ・データをその後に生成し、このデータは、本発明の無線RFベースのデータ通信方法に従って基地局42へ自動的に送信され、最終的に、基地局がインタフェースされているホスト・システム45へ送信される。本発明の無線RFベースのデータ通信方法を、図13A1および図13A2を参照して、以下により詳細に説明する。例示的な実施形態では、ベース・ユニット42とホスト・システム45(例えば、電子キャッシュ・レジスタ・システム、データ収集デバイスなど)の間における動作上の相互接続は、ベース・ユニットから延びてホスト・コンピュータ・システム45のデータ入力通信ポートへ直接にプラグ接続される可撓性マルチワイヤ通信ケーブル46を用いて、達せられる。
例示的な実施形態では、低電圧直流(DC)電源(図示せず)からの電力が、可撓性電力ケーブル47を介してベース・ユニットに供給される。特に、このDC電源は、ホスト・コンピュータ・システム45内で実現することも、また、従来の3ピン電気ソケットにプラグ接続可能な別個のDC電源アダプタとして実現することもできる。以下により詳細に説明するように、バーコード・シンボル読取デバイス41内に、デバイス内の電気コンポーネントおよび電気光学コンポーネントへ電力供給するための充電可能なバッテリ電源装置55が含まれる。
図2Aおよび図2Bに示すように、スキャナ支持スタンド43は、ユーザが支えることなしに選択された位置でポータブル・バーコード・シンボル読取デバイス41を受け止め、支持するために特に適合されており、固定された自動のハンズフリー動作モードを提供する。一般に、ポータブル・バーコード読取デバイス41は、曲線状のヘッド部分49Aおよびハンドル部分49Bを有する超軽量の手支持可能な筐体49を含む。以下により詳細に説明するように、ヘッド部分49Aは電気光学コンポーネント群を内包し、それらは、可視レーザ光線を生成して筐体ヘッド部分49Aの光透過ウインドウ50を通して投射するため、および手支持可能な筐体の外部に定義されるバーコード検出走査フィールド10およびバーコード読取フィールド11に投射されるレーザ光線を繰り返して走査するために用いられる。
図2Aおよび図2Bに示すように、スキャナ支持スタンド部分43は、ベース部分51A、ヘッド部分支持構造51B、ハンドル部分支持構造51C、および指が入る凹部51Dを含む指示フレームを含む。図示するように、ベース部分51Aは、縦方向に延び、支持面、例えば、カウンタ表面、カウンタ壁表面などに対する選択的な配置ができるように適合されている。開口51A1がベース部分51Aに形成されて、圧電トランスデューサ559が、ベース・ユニットへのデータ伝送が成功すると、開口を通して音響的な受信確認信号を生成することを可能にする。ヘッド部分支持構造51Bが、バーコード・シンボル読取デバイス41のヘッド部分を受け止めて支持するために、ベース部分51Aに接続される。同様に、ハンドル部分支持構造51Cが、コード・シンボル読取デバイスのハンドル部分を受け止め支持するために、ベース部分51Aに接続される。ユーザの手が、手支持可能バーコード・シンボル読取デバイスのハンドル部分を完全に把持することができるように(即ち、デバイスをスキャナ支持スタンドから取り外して引き離す前に)、指が入る凹部51Dが、ヘッド部分支持構造51Bおよびハンドル部分支持構造51Cと支持フレームのベース部分51Aとの間に配置される。このように、指が入る凹部51Dは、横から指を入れることができ、従って、ヘッド部分49Aおよびハンドル部分49Bが、それぞれ、ヘッド部分支持構造51Bおよびハンドル部分支持構造51Cの中に受け止められ支持されているときに、ユーザの手の指が、指が入る凹部51Dに容易に挿入され、手支持可能なデバイスのハンドル部分を完全に握ることが可能である。
図2Eに示すように、バーコード・シンボル読取デバイス41は、手支持可能な筐体の端部に位置するモード・セレクタ・センサ800(例えば、電気/機械センサの電子回路)を含む。筐体がスタンドに置かれると、モード選択センサ800が、スタンド(またはカウンタ面)を自動的に感知し、ハンズフリー動作モード中に筐体上のデータ伝送アクティブ化スイッチ44をオーバーライドするデータ伝送制御アクティブ化信号A4=1を生成し、バーコード・シンボル読取デバイスが筐体から持ち上げられると、モード選択センサ800は、ハンズオン動作モードにおいてデータ伝送アクティブ化スイッチ44によってオーバーライドされるA4=0を生成する。
図2A乃至図2Dに示すように、筐体49Aのヘッド部分は、前面パネル52Aの上部に形成された光透過開口50を有し、以下により詳細に説明するように、可視レーザ光線が筐体を出入りすることを可能にする。前面パネル52Bの下部は、光学的に不透明であり、手支持可能な筐体の他のすべての表面も同様である。
図2Eおよび図2Fに最もよく示されているように、自動起動レーザ走査バーコード・シンボル読取エンジン53は、手支持可能な筐体49Aのヘッド部分の内にしっかりと取り付けられ、他方、印刷回路(PC)ボード54および充電可能なバッテリ電源装置55は、手支持可能な筐体49Bのハンドル部分内に取り付けられる。データ・パケット伝送回路56は、筐体49B内のPCボード54上に実現され、第1の可撓性ワイヤ・ハーネス57によって、筐体49B内に含まれるバーコード・シンボル読取エンジン53に接続される。電力は、第2の可撓性ワイヤ・ハーネス58により、充電可能なバッテリ55からデータ・パケット伝送回路56およびバーコード・シンボル読取エンジン53へ供給される。図示するように、送信アンテナ59は、PCボード54上のデータ・パケット伝送回路56に接続され、無線の自動バーコード・シンボル読取システムに関連するベース・ユニットへデータ・パケット変調RF搬送信号を送信するために、手支持可能な筐体部分49B内に取り付けられる。
一般に、図6A、図7A、および図8Aに開示したバーコード・シンボル読取エンジンの何れも、形の要素に殆どまたは全く変更を加えることなしに、図2A乃至図2Hに示す無線バーコード・シンボル読取システム40の手支持可能な筐体内に組み込むことができる。図示するように、手支持可能な筐体49に組み込まれると、図2A乃至図2Hの符号53で示されるそれらのレーザ走査エンジンのそれぞれは、以下のものの自動的な生成を可能にする。即ち、エンジンの起動に応答して、デバイス筐体の縦方向の走査軸60に沿って投射されるIRベースの物体検出フィールド9と、IRベースの物体検出フィールド9内における物体の自動的な検出に応答してのレーザ・ベースのバーコード・シンボル検出フィールド10と、図1Bの概略図に示した構造および機能と一致するレーザ・ベースのバーコード・シンボル検出フィールド10内におけるバーコード・シンボルの自動的な検出に応答してのレーザ・ベースのバーコード・シンボル読取フィールド11とである。システム動作中、システム状態は、図2Aおよび図2Hに示すように、スキャナ筐体の外面に取り付けられた状態インジケータ光ストリップ61によって視覚的に示される。以下により詳細に説明するように、レーザ走査バーコード・シンボル読取エンジン53は、図10A1乃至図10Oに概略で示した類似のシステム・アーキテクチャを有する。この一般化されたシステム設計の基礎にあるシステム制御プロセスを、図14A1乃至図14C4に提示する流れ図で示す。この一般化されたシステム設計の動作状態を、図15の状態遷移図で示す。
本発明の無線自動起動バーコード・シンボル読取システムの第2の例示的な実施形態
図2Iでは、無線自動起動バーコード・シンボル読取システム40’の第2の例示的な実施形態が、手支持可能な自動起動バーコード・シンボル読取デバイス41’と、デバイス41’と通信するベース・ユニット42とを含むのとして示され、通信は、一方向または双方向データ通信リンク63を用いて達せられる。示したように、この自動起動バーコード・シンボル読取システム40’は、図2A乃至図2Hに示したバーコード・シンボル読取システム40に類似しており、少しの点だけ異なっている。詳細には、図2Iのバーコード・シンボル読取デバイスは、手支持可能な筐体49内に、図6E、図7E、および図8Eで開示したレーザ走査エンジンの何れのものも形の要素に殆どまたは全く変更を加えることなしに、組み込むことができる。図2Iに示すように、手支持可能な筐体49に組み込まれると、符号53’で示されるそれらのレーザ走査エンジンのそれぞれは、以下のものの自動的な生成を可能にする。その生成されるものは、レーザ走査エンジンの起動に応答しての低出力レーザ・ベースの物体検出フィールド23と、レーザ・ベースの物体検出フィールド23内における自動的な物体検出に応答して生成されるレーザ・ベースのバーコード・シンボル検出フィールド24と、図1Bの概略図に示した構造および機能と一致するレーザ・ベースのバーコード・シンボル検出フィールド24内における自動的なバーコード・シンボル検出に応答して生成される、レーザ・ベースのバーコード・シンボル読取フィールド25とである。それらのレーザ走査バーコード・シンボル読取エンジンのそれぞれは、2000年6月8日に発行された国際公開WO00/33239号で説明した一般的システム・アーキテクチャを有し、主な違いは、レーザ源を用いて、レーザ・ベースの物体検出フィールド、ならびにバーコード・シンボル検出フィールドおよびバーコード・シンボル読取フィールドを実現することに関する。
本発明の無線自動起動バーコード・シンボル読取システムの第3の例示的な実施形態
図2Jでは、無線自動起動バーコード・シンボル読取システム40”の第3の例示的な実施形態が、手支持可能な自動起動バーコード・シンボル読取デバイス41”と、デバイス41”と通信するベース・ユニットとを含むものとして示され、通信は、Bluetooth(登録商標)RFトランシーバ・チップセット技術を使用する双方向のRFベースのデータ通信リンク63を用いて達せられる。示されるように、この自動起動バーコード・シンボル読取システム40”は、国際公開第WO00/33239号における図2A乃至図2Hで示すバーコード・シンボル読取システム40に類似しているが、少しの点が異なっている。詳細には、図6F、図7F、および図8Fに開示したレーザ走査エンジンの何れも、形の要素に殆どまたは全く変更を加えることなしに図2Jのバーコード・シンボル読取デバイスに組み込むことができる。それらのレーザ走査バーコード・シンボル読取エンジンのそれぞれは、国際公開第WO00/33239号で説明した一般的システム・アーキテクチャを有し、主な違いは、レーザ源を用いてバーコード・シンボル検出フィールドおよびバーコード・シンボル読取フィールドが実現される一方で、何れの種類の物体検出フィールドも提供されないことに関する。
手支持可能な筐体49に組み込まれると、図2Jで53”によって示されるそれらのレーザ走査エンジンのそれぞれは、以下のものの自動的な生成を可能にする。即ち、生成されるものは、図1Cの概略図に示した構造および機能に一致しての、レーザ走査エンジンの起動に応答してのレーザ・ベースのバーコード・シンボル検出フィールド37と、レーザ・ベースのバーコード・シンボル検出フィールド37内における自動的なバーコード・シンボル検出に応答してのレーザ・ベースのバーコード・シンボル読取フィールド38とである。以下により詳細に説明するように、それらのレーザ走査バーコード・シンボル読取エンジンのそれぞれは、国際公開第WO00/33239号において図25A乃至図26で概略を示したのと同じ一般的システム・アーキテクチャを有する。この一般化されたシステム設計の基礎にあるシステム制御プロセスは、国際公開第WO00/33239号の図27A乃至図27Cに提示する流れ図に示される。この一般化されたシステム設計の動作状態は、国際公開第WO00/33239号における図28の状態遷移図に示される。
本発明の無線自動起動バーコード・シンボル読取システムの第4の例示的な実施形態
図3A乃至図3Cでは、無線バーコード・シンボル読取システム130の第4の例示的な実施形態が、ハンドヘルド統合バーコード・シンボル走査端末装置(「統合走査端末装置」)131の形態で示されており、この装置は、参照によりそれぞれ本明細書に組み込まれる米国特許第6076733号、第5922752号および第5905248号で説明される一般化されたインターネット・アクセス方法の任意の1または複数のものを実現する。図6Aに示すように、統合走査端末装置131は、無線ベースの局133ならびに無線リンク134および135を用いてISP132に接続される。ハンドヘルド・インターネット走査端末装置131は、統合されたGUIベースのWebブラウザ・プログラム、ディスプレイ・パネル136、タッチスクリーン・タイプのキーボード137、およびプログラミングされた自動レーザ走査バーコード・シンボル読取エンジン53を有する。バーコード・シンボル読取エンジン53の機能は、指定されたデータ・タイプの情報が符号化された1Dまたは2Dのバーコード・シンボル138を読み取ることである。そのような情報は、(i)端末装置131によってアクセスされるWebページのURL、(ii)製品または物体のID、または(iii)情報ネットワーク上またはシステム内で、物体を識別するため、プロセスを指定するため、または物体の場所を指定するために役立つ任意のタイプの情報を表すことが可能である。
例示的な実施形態では、インターネット走査端末装置131は、Palm,Inc.からのPalm Pilot(登録商標)ポータブル・データ端末装置、または類似のデバイスのような、可搬型コンピュータとして実現される。例示的な実施形態では、インターネット走査端末装置は、TCP/IPネットワーキング・プロトコルおよびHTTPをオペレーティング・システム内でサポートするインターネット・アクセス・ソフトウェアを備える。また、端末装置131は、以下により詳細に説明する、Bluetooth(登録商標)RFトランシーバ・チップセットを有するPCMCIAベースのモデム・カード138を備えて、Bluetooth(登録商標)RFトランシーバ・チップセットを有する基地局133との双方向のRFベースの無線デジタル通信リンクを確立する(図13A1および図13A2に示す)。一部の実例ではペン・デバイスまたはワンド・デバイスを端末装置131のシリアル・ポートに接続してバーコード・シンボル読み取り機能を与えること望ましいことがある、ということが理解されるが、自動レーザ走査エンジン53が端末装置131のシリアル通信ポートとインタフェースされて本発明の例示的な実施形態のインターネット・ベースのトランザクション・イネーブル・システムを実現するようにすることが好ましい。
図3Aに示すように、端末装置131全体、バーコード・シンボル読取エンジン53(または他の走査エンジン)、および補助バッテリ電源が、手支持可能な単体のデバイスを提供するために、強化されて、ゴムで被覆された耐衝撃性の筐体141内に完全に収納される。物体(例えば、トランザクション・カード)142が物体検出フィールド9によって検出されると、レーザ光線がバーコード・シンボル検出フィールド10内に自動的に投射されて、フィールド10内に存在するバーコード・シンボル138を走査し、検出すると、レーザ光線は、バーコード・シンボル読取フィールド11を自動的に走査して走査データを収集し、走査データを復号化して、読み取られたバーコード・シンボルを表すシンボル・キャラクタ・データを生成する。その後、インターネット走査端末装置131は、ユーザが認識するように、バーコード・シンボル読み取り済み指示信号(例えば、LCDパネル136上のグラフィック・アイコンまたはメッセージ144の形態)を自動的に生成する。ユーザが、ゴムの筐体141の側面に備えられるか又はグラフィック・アイコン145’の形態でLCDパネル136の表示面上でエミュレートされたデータ伝送アクティブ化スティッチ145を適時に手動でアクティブ化した場合には、インターネット走査端末装置131は、同じバーコード・シンボルに関する後に生成されたシンボル・キャラクタ・データを、宛先のホスト・システム(例えば、インターネット139上のIPアドレスに位置する)へ、またはインターネット走査端末装置内に位置するオンボードのデータ格納メモリへ、または端末装置131と通信する別の記憶装置へ、自動的に送信する。
図3Aに示すように、図6A、図7A、および図8Aに示したバーコード・シンボル読取エンジンは、例えば、全く変更を必要とせずに、バーコード・シンボル読取デバイス130のヘッド部分の内に容易に設置することができる。示されるように手支持可能な筐体141に組み込まれると、図3Aで符号53によって示されるそれらのレーザ走査エンジンのそれぞれは、以下のものの自動的な生成を可能にする。即ち、生成されるものは、図1Aの概略図で示す構造および機能と一致する、現れる物体を自動的に検出するためのRFベースの物体検出フィールド9と、IRベースの物体検出フィールド9内における物体の自動的な検出に応答してのレーザ・ベースのバーコード・シンボル検出フィールド10と、レーザ・ベースのバーコード・シンボル検出フィールド10内のバーコード・シンボルの自動的な検出に応答してのレーザ・ベースのバーコード・シンボル読取フィールド11とである。以下により詳細に説明するように、それらのレーザ走査バーコード・シンボル読取エンジンのそれぞれは、図10A1乃至図12に概略で示したものと同じ一般的システム・アーキテクチャを有する。この一般化されたシステム設計の基礎にあるシステム制御プロセスを、図14A1乃至図14C4に示した流れ図に示す。この一般化されたシステム設計の動作状態を図15の状態遷移図に示す。
本発明の無線自動起動バーコード・シンボル読取システムの第5の例示的な実施形態
図3Bでは、無線自動起動バーコード・シンボル読取システム130’の第5の例示的な実施形態が、ユーザの手の中で支持されるように適合された手支持可能なレーザ走査バーコード・シンボル読取デバイス140’と、基地局133を含むのとして示されており、基地局133は、本発明の双方向のRFベースのデータ通信リンク134(図13A1および図13A2に示す)を用いて、手支持可能バーコード・シンボル読取デバイス140’とデータ通信し、また、双方向データ通信リンク135を用いて、ISP132によって維持されるインターネット情報サーバと通信する。示されるように、この自動起動バーコード・シンボル読取システム130’は、図3Aに示したバーコード・シンボル読取システム130に類似しており、少しの点だけ異なっている。図3Bのバーコード・シンボル読取デバイスは、手支持可能な筐体141’の内に、図6E、図7E、および図8Cに開示したレーザ走査エンジンの何れのものも形の要素に殆どまたは全く変更を加えることなしに組み込むことができる。
本発明の無線自動起動バーコード・シンボル読取システムの第6の例示的な実施形態
図3Cでは、無線自動起動バーコード・シンボル130”の第6の例示的な実施形態が、ユーザの手の中で支持されるように適合された手支持可能なレーザ走査バーコード・シンボル読取デバイス140”と、基地局133とを含んでいるものとして示されており、基地局133は、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第4460120号および第5321246号で開示するタイプの双方向データ通信リンク134を用いて、手支持可能バーコード・シンボル読取デバイス140”とデータ通信し、また、双方向のRFベースのデータ通信リンク135を用いて、ISP132によって維持されるインターネット情報サーバと通信する。示されるように、この自動起動バーコード・シンボル読取システムは、図3Aに示したバーコード・シンボル読取システム130と類似しており、少しだけ異なっている。図3Cのバーコード・シンボル読取デバイスは、手支持可能な筐体内に、図6F、図7F、および図8Cに開示したレーザ走査エンジンの何れのものも形の要素に殆どまたは全く変更を加えることなしに組み込むことができる。
本発明の無線自動起動バーコード・シンボル読取システムの第7の例示的な実施形態
図4Aでは、無線自動起動全方向バーコード・シンボル読取システム150の第7の例示的な実施形態が、旋回するように取り付けられたスキャナ支持スタンド153を有するベース・ユニット152に動作可能に関連する自動起動ポータブル・バーコード・シンボル読取デバイス151を含むのとして示されており、このベース・ユニットは、ポイント・オブ・セール(POS)ステーションにおけるカウンタ表面の多数の位置の任意の位置において、自動バーコード・シンボル読取デバイス151を取り外しできる形で支持する。好ましい実施形態では、バーコード・シンボル読取デバイス151は、バーコード・シンボル読取デバイス151と、その対になったベース・ユニット152との間の一方向電磁リンク154を介して、基地局ユニット152に動作可能に接続される。バーコード・シンボル読取デバイスによるそれぞれのバーコード・シンボルの読み取りが成功し、データ伝送アクティブ化スイッチ155が適時にアクティブ化された後に、後に生成されたシンボル・キャラクタ・データ(同じバーコード・シンボルからのもの)が、双方向のRFリンク(154)を介してベース局ユニットへ送信され、次に、ベース・ユニット152から延びてホスト・コンピュータ・システム156のデータ入力通信ポートへ直接にプラグ接続された可撓性マルチワイヤ通信ケーブル157を介して、ホスト・システム(例えば、電子キャッシュ・レジスタ・システム、データ収集デバイスなど)へ送信される。
例示的な実施形態では、低電圧直流(DC)電源(図示せず)からの電力は可撓性電力ケーブル159を介してベース・ユニットへ供給される。特に、このDC電源は、ホスト・コンピュータ・システム156内で実現することも、また、従来の3ピン電気ソケットへプラグ接続可能な別個のDC電源アダプタとして実現することもできる。本発明の他の実施形態では、ケーブル157および158を統合して、ベース・ユニットへ電力を送信し且つホスト・システムへデータを送信するための単一の可撓性マルチワイヤ・ケーブルを提供することができる。以下により詳細に説明するように、充電可能なバッテリ電源装置160が、バーコード・シンボル読取デバイス151内に、主に、デバイス内の電気コンポーネントおよび電気光学コンポーネントへ電力供給するために含まれる。
図4Aに示すように、スキャナ支持スタンド153は、ユーザが支えることなしにポータブル・バーコード・シンボル読取デバイス151を受け止めて支持するために特に適合され、固定された自動的なハンズフリー動作モードを提供する。一般に、ポータブル・バーコード・シンボル読取デバイス151は、ヘッド部分161Aおよび曲線形のハンドル部分161Bを有する超軽量の手支持可能な筐体161を含む。以下により詳細に説明するように、ヘッド部分161Aはレーザ走査バーコード・シンボル読取エンジン53を内包し、このエンジンは、ポイント・オブ・セール(POS)ステーションにおいて、狭く限定された走査(即ち、3Dフィールド)容積164内で物体上のバーコード・シンボルを走査し、容積164外に位置する物体上のバーコード・シンボルの意図しない走査を防止するために、光透過ウインドウ168を通して、高度にコリメートされた走査パターン162を生成することができる。
好ましくは、ベース・ユニット152のスタンド部分153は、ベース部分162内に取り付けられたピボット・ピンを用いて、ベース部分162に対して旋回するように支持される。多数の提供される走査位置のうちの任意の位置で、ベース部分に対してベース・ユニットのスタンド部分を取り外し可能に保持するために、ベース部分内に取り外し可能なスタンド・ロック機構が提供される。好ましくは、ピボットは、支持面に対するベース・ユニットの回転を容易にするために、上部セクション166と下部セクション167とを共に回転するように接続するように用いられる。
図4Aに示すように、手支持可能な筐体のヘッド部分161Aは、光透過開口163上に取り付けられた光透過ウインドウ168を有する。ゴム・バンパ169が、筐体の端部を、落とされた場合または置かれた場合に、保護する。また、何れの時点においてもシステムがおかれている特定の状態を視覚的に表示するために、一組の色で分類される状態インジケータ・ライト170がデバイス筐体161Aのヘッド部分上に取り付けられる。とりわけ、図2Cに示した色コーディング・スキームを使用することができる。一般に、図6A、図7A、および図8Aで開示したレーザ走査エンジンの何れのものも、形の要素に殆どまたは全く変更を加えることなしに、図4Aに示したバーコード・シンボル読取システムの手支持可能な筐体の内に組み込むことができる。
本発明の無線自動起動バーコード・シンボル読取システムの第8の例示的な実施形態
図4Bでは、無線自動起動全方向バーコード・シンボル読取システム150’の第8の例示的な実施形態が、ユーザの手の中で支持されるように適合された手支持可能なレーザ走査バーコード・シンボル読取デバイス151’と、図13A1および図13A2で示す双方向RFベースのデータ通信リンク154を用いて手支持可能バーコード・シンボル読取デバイス151’とデータ通信する基地局152とを含むのとして示されている。示されるように、この自動起動バーコード・シンボル読取システム150’は、図3Aに示したバーコード・シンボル読取システム150に類似しており、少しの点だけが異なっている。一般に、図6E、図7E、および図8Bで開示したレーザ走査エンジンの何れのものも、形の要素に殆どまたは全く変更を加えることなしに図4Bに示したバーコード・シンボル読取デバイスのヘッド部分内に直接に設置することができる。
本発明の無線自動起動バーコード・シンボル読取システムの第9の例示的な実施形態
図4Cでは、無線自動起動全方向バーコード・シンボル読取システム150”の第9の例示的な実施形態が、ユーザの手の中で支持されるように適合された手支持可能なレーザ走査バーコード・シンボル読取デバイス151”と、以下により詳細に説明する図13A1および図13A2に示した双方向データ通信リンク154”を用いて手支持可能バーコード・シンボル読取デバイス151”とデータ通信する基地局152とを含むのとして示されている。示されるように、この自動起動バーコード・シンボル読取システム790は、図4Aに示したバーコード・シンボル読取システム150に類似しており、少しの点だけが異なっている。一般に、図4Cのバーコード・シンボル読取デバイスは、手支持可能な筐体161A内に、図6F、図7F、および図8Cで開示したレーザ走査エンジンの何れのものも、形の要素に殆どまたは全く変更を加えることなしに組み込むことができる。
本発明の無線自動起動バーコード・シンボル読取システムの第10の例示的な実施形態
図5A乃至図5Dでは、無線自動起動バーコード・シンボル読取システム790の第10の例示的な実施形態が、ユーザの手の中で支持されるように適合された手支持可能なレーザ走査バーコード・シンボル読取デバイス791と、図13A1および図13A2に示され以下により詳細に説明する本発明の双方向データ通信リンクを用いて手支持可能バーコード・シンボル読取デバイス791とデータ通信する基地局792とを含むものとして示されている。本発明のこの例示的な実施形態でも、その他の実施形態でも、データ伝送アクティブ化スイッチ330の動作は、手支持可能無線デバイスがRFベースのデータ通信リンク(即ち、システム)の所定のRF通信範囲内に物理的に位置していることの自動的な検出によって制御される(即ち、条件付けられる)ものであり、これには、図13A1および図13A2に示すように基地局から無線の手支持可能なデバイスへ送信される「ハートビート」信号の強度の検出が関与する。
一般に、図5A乃至図5Dに示した手支持可能バーコード・シンボル読取デバイス790は、手支持可能な筐体内に、図6A、図6E、図7A、図7E、図8A、および図8Bで開示した1Dおよび2Dのレーザ走査エンジンの何れのものも、また、図6F、図7F、および図8Cで開示した全方向レーザ走査エンジンの何れのものも、特定の実施形態においては場所によって形の要素をわずかに変更して、組み込むことができる。
図5Eおよび図5Fに示すように、引き込み可能/引き出し可能なサポート・フック793が、2つの一般的な種類の設置のために、クレイドルを提供する基地局792内に組み込まれる。その2種の設置とは、(i)引き出し可能/引き込み可能なヒンジ止めされたポート・フック793が、図5E1および図5Fに示す引き出された構成に配置された場合に、自動的な手支持可能なレーザ走査バーコード・シンボル読取デバイス790が垂直の位置でサポートされることが可能な垂直の設置、および(ii)引き出し可能/引き込み可能なヒンジ止めされたサポート・フック793が、図5Gおよび図5Hに示す引っ込められた構成に配置された場合に、自動的な手支持可能なレーザ走査バーコード・シンボル読取デバイス790が水平の位置でサポートされることが可能な水平の設置である。引き出された構成。この特徴により、クレイドル/基地局を、デスクまたは壁表面に容易に取り付けることが可能になる。図5Iは、図5A乃至図5Dのシステムにおいて用いられるクレイドルをサポートする基地局792の側面図を示し、サポート・フック793が引っ込められた構成に配置されている。図5Jは、図5A乃至図5Dのシステムにおいて用いられるクレイドルをサポートする基地局792の側面図を示し、サポート・フック793が配置されている。とりわけ、本発明の無線双方向RFベースのデータ通信方法は、これらの基地局の設置のそれぞれで実質的に同様に機能することができる。
図に示すように、無線バーコード・シンボル読取装置の電源スイッチは、読取装置の筐体の後部に位置し、小さいピンホール2000を通してアクセス可能である。この特徴により、操作者は、読取装置の後部の電源スイッチを用いて、バッテリを接続解除することができる。このスイッチング機構により、電力を節約する簡単な方法が提供され、無線バーコード・シンボル読取装置に搭載されたバッテリが保護される。更に、このスイッチは、読取装置に何か異常がある場合に、ハードウェア・リセット・ボタンの役割をすることもできる。本発明の無線自動起動バーコード・シンボル読取システムの様々な例示的な実施形態を上記で詳細に説明したので、この時点で、次に、本発明の無線バーコード・シンボル読取システムの前述した諸実施形態に容易に組み込むことができる、本明細書の自動起動レーザ走査エンジンの9つの例示的な実施形態のそれぞれを、より詳細に説明することが適切である。
IRベースの物体検出フィールド、1次元のレーザ・ベースのバーコード・シンボル検出フィールド、および1次元のレーザ・ベースのバーコード・シンボル読取フィールドを生成するための自動起動レーザ走査エンジン
図6A乃至図6Dに示すように、自動起動バーコード・シンボル読取エンジン200の第1の例示的な実施形態は、下側筐体(即ち、ベース)部分202Aおよび上側筐体(即ち、カバー)部分202Bを有し、現在利用できる実施を可能にする技術を用いて角砂糖ほど小さく実現された小型エンジン筐体201と、レーザ光線を生成して走査フィールド(即ち、バーコード・シンボル検出フィールドおよびバーコード・シンボル読取フィールド)にわたって走査するためのレーザ走査モジュール203と、米国特許第5808285号で教示される、アナログ信号処理回路およびデジタル信号処理回路に結合された光検出器226およびPCボード上に実現された物体検出サブシステムに結合された赤外線トランスミッタ206Aおよび赤外線レシーバ206Bを含む、図10A1乃至図10Oに示したサブシステムおよびサブシステムのサブコンポーネントを実現するのに用いられる電子回路をサポートするためのPCボード204と、エンジン筐体の透過開口228を覆うため、および参照により本明細書に組み込まれる米国特許第5789731号で教示される光学機能を提供するための走査ウインドウ227とを含む。
図6Aおよび図6Bに示すように、光透過開口228は、エンジン筐体の下側筐体部分202Aの側面に形成されて、筐体内で生成されたレーザ光線が筐体を出ることを可能にする。光検出器205と一致する別の開口212が、筐体部分202Aの前部の下側の表面に形成されて、戻りのレーザ光線が光検出器226によって検出されることを可能にする。例示的な実施形態では、光透過開口228は、示されるように、IR光線が下側筐体部分202Aを出入りすることを可能にする。可撓性ワイヤ・ハーネスが従来のコネクタ210を介してPCボード204上の回路と互いに接続することを可能にするために、下側筐体部分202Aの後部パネルに入力/出力開口(図示せず)が形成される。下側筐体部分202A内にPCボード204が設置されると、上側筐体部分202Bが、下側筐体部分202Aにスナップ様式ではめられ、一組の小ねじ(図示せず)を用いて下側筐体部分202Aに固定される。
とりわけ、図6Aのバーコード・シンボル読取エンジンは、図10A1乃至図12に示したシステム・アーキテクチャを実現し、図14A1乃至図14C4に示され図15の状態遷移図によって説明される制御プロセスを実行する。また、このバーコード・シンボル読取エンジン200からの生成された出力は、次の幾つかのイベントに応答してのシリアル・データ・パケット・ストリームによって変調されたRF搬送信号である。それらのイベントとは、(i)自動バーコード・シンボル読取エンジン200からのシンボル・キャラクタ・データ・ストリングの生成、(ii)スキャナ筐体の外面に取り付けられたデータ伝送スイッチの手動の操作、および(iii)エンジンが組み込まれた手支持可能バーコード・シンボル読取デバイス内に実装されたBluetooth(登録商標)RFトランシーバ・チップセット803からの範囲内指示信号A5=1の生成である。
レーザ・ベースの物体検出フィールド、1次元のレーザ・ベースのバーコード検出フィールド、および1次元のレーザ・ベースのバーコード・シンボル読取フィールドを生成するための自動起動レーザ走査エンジン
図6Eでは、自動起動バーコード・シンボル読取エンジン200’の第2の例示的な実施形態は、下側筐体(即ち、ベース)部分202Aおよび上側筐体(即ち、カバー)部分202Bを有し、現在利用できる実施を可能にする技術を用いて角砂糖ほど小さく実現された小型エンジン筐体201と、レーザ光線を生成して走査フィールドにわたって走査するための、参照により本明細書に組み込まれる1998年5月1日に出願した同時係属出願第09/071512号で開示するレーザ走査モジュール203と、米国特許第5808285号で教示される、PCボード204上で実現されたアナログ信号処理回路およびデジタル信号処理回路に結合された光検出器226を含む、国際公開第WO00/33239号の図22A1乃至図22Cで示すサブシステム群を実現するために用いられる電子回路をサポートするためのPCボード204(図9Bに示したPCボードに類似)と、エンジン筐体の透過開口228を覆うため、および参照により本明細書に組み込まれる米国特許第5789731号で教示される光学機能を提供するための走査ウインドウ227とを含む。少しの点だけを除けば、バーコード・シンボル読取エンジン200’は、図6Aのバーコード・シンボル読取エンジン200に類似しているが、図6Eに示したエンジン200’は、IRベースの物体検出フィールド9ではなく、レーザ・ベースの物体検出フィールド(23)を生成することが異なっている。このバーコード・シンボル読取エンジンからの生成された出力は、次の幾つかのイベントに応答してシリアル・データ・パケット・ストリームによって変調されたRF搬送信号である。幾つかのイベントとは、(i)自動バーコード・シンボル読取エンジン200からのシンボル・キャラクタ・データ・ストリングの生成、(ii)スキャナ筐体の外面に取り付けられたデータ伝送スイッチの手動の操作、および(iii)エンジンが組み込まれた手支持可能バーコード・シンボル読取デバイス内に実装されたBluetooth(登録商標)RFトランシーバ・チップセット803からの範囲内指示信号A5=1の生成である。
とりわけ、図6Eのバーコード・シンボル読取エンジンは、国際公開第WO00/33239号の図22A1〜図22Cに示したシステム・アーキテクチャを実施し、その図23A1乃至図23Eで示し図24の状態遷移図によって結合された制御プロセスを実行する。以下により詳細に説明するように、レーザ・ベースの物体検出フィールド23は従来のVLDを駆動して生成されることができ、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第4933538号で教示されるように物体検出動作モード中に低出力の不可視の(または知覚できない)パルス・レーザ光線を生成するようにする。この動作モードでは、レーザ・ベースのバーコード・シンボルおよび読み取り動作モード中に、反射されたレーザ光線を検出するのに用いられる同じ光検出器226が、物体検出動作モード中に、不可視レーザの戻り信号を検出するのに用いられることが可能である。この例示的な実施形態では、レーザ・ベースの物体検出フィールド23内に存在する物体から反射され、光検出器226によって検出された不可視パルス・レーザ信号が処理されて、そのフィールド内に位置する物体の存在を検出し、そのような自動的な物体検出を示す制御アクティブ化信号A1=1を自動的に生成するようにする。他のすべての点で、図6Eのバーコード・シンボル読取エンジンは、図6Aのバーコード・シンボル読取エンジンと実質的に同じである。
物体検出フィールドなしの、1次元のレーザ・ベースのバーコード検出フィールドおよび1次元のレーザ・ベースのバーコード・シンボル読み取りを生成するための自動起動レーザ走査エンジン
図6Fでは、自動起動レーザ走査エンジン200”の第3の例示的な実施形態が示され、これは、下側筐体(即ち、ベース)部分202Aおよび上側筐体(即ち、カバー)部分202Bを有し、現在利用できる実施を可能にする技術を用いて角砂糖ほど小さく実現された小型エンジン筐体201と、レーザ光線を生成して走査フィールドにわたって走査するための、参照により本明細書に組み込まれ、1998年5月1日に出願したが現在は放棄されている同時係属出願第09/071512号で開示するレーザ走査モジュール203と、米国特許第5808285号で教示される、PCボード204上で実現されたアナログ信号処理回路およびデジタル信号処理回路に結合された光検出器226を含む、国際公開第WO00/33239号の図25A乃至図26で示すサブシステム群を実現するために用いられる電子回路をサポートするためのPCボード204(図9Bに示したPCボードと類似)と、エンジン筐体の透過開口228を覆うため、および参照により本明細書に組み込まれる米国特許第5789731号で教示される光学機能を提供するための走査ウインドウ227とを備える。
とりわけ、図6Fのバーコード・シンボル読取エンジンは、国際公開第WO00/33239号の図25A〜図26に示したシステム・アーキテクチャを実施し、その図27A乃至図27Cで示し、図28の状態遷移図によって結合された制御プロセスを実行する。少しの点だけを除けば、図6Fのバーコード・シンボル読取エンジン200”は、図6Aおよび図6Eのバーコード・シンボル読取エンジンに類似しているが、図6Fのバーコード・シンボル読取エンジンは、何れの種類の物体検出フィールドも生成しないことが異なっている。このバーコード・シンボル読取エンジンからの生成された出力は、次の幾つかのイベントに応答してシリアル・データ・パケット・ストリームによって変調されたRF搬送信号である。幾つかのイベントとは、(i)自動バーコード・シンボル読取エンジン200からのシンボル・キャラクタ・データ・ストリングの生成、(ii)スキャナ筐体の外面に取り付けられたデータ伝送スイッチの手動の操作、および(iii)エンジンが組み込まれた手支持可能バーコード・シンボル読取デバイス内に実装されたBluetooth(登録商標)RFトランシーバ・チップセット803からの範囲内指示信号A5=1の生成である。
IRベースの物体検出フィールド、2次元のレーザ・ベースのバーコード検出フィールド、および2次元のレーザ・ベースのバーコード検出フィールドを生成するための自動起動レーザ走査エンジン
図7A乃至図7Dでは、自動起動レーザ走査エンジン230の第4の例示的な実施形態が示され、これは、下側筐体(即ち、ベース)部分231Aおよび上側筐体(即ち、カバー)部分231Bを有し、現在利用できる実施を可能にする技術を用いて角砂糖ほど小さく実現された小型エンジン筐体231と、レーザ光線を生成して走査フィールドにわたって走査するための、筐体カバー部分231Bの内面に提供される、参照により本明細書に組み込まれる1999年11月11に発行された国際公開第WO99/57579号で開示されるx−yレーザ走査モジュール232と、米国特許第5808285号で教示される、PCボード233上のアナログ信号処理回路およびデジタル信号処理回路に結合された光検出器234、ならびにPCボード233上に実現されたエンジンのIRベースの物体検出回路に結合された赤外線トランスミッタおよび赤外線レシーバ236を含む、図15A1乃至図16に示したサブシステム群およびサブシステム群のサブコンポーネント群を実現するのに用いられる電子回路をサポートするためのPC233と、エンジン筐体の透過開口228を覆うため、および参照により本明細書に組み込まれる米国特許第5789731号で教示される光学機能を提供するための走査ウインドウ227とを含む。とりわけ、図7Aのバーコード・シンボル読取エンジンは、図10A1乃至図10Oに示したシステム・アーキテクチャを実施し、図14A1乃至図14C4で示し図15の状態遷移図によって結合された制御プロセスを実行する。
図7Dに示すように、上側筐体部分213Bの下側の面は、x−yレーザ走査機構の光学コンポーネントおよび電気光学コンポーネントの大半が戦略的に取り付けられる光学ベンチ(即ち、プラットフォーム)として機能する。図7Dに示すように、下側筐体部分231AはPCボード233をサポートし、PCボード233上には、図10A1乃至図10Oの回路が、表面実装コンポーネントおよび当技術分野で周知の同様の技術を用いて実現される。図7Aおよび図7Dに示すように、出力レーザ光線251は2Dレーザ走査フィールドのx−y方向で走査され、このフィールドはバーコード・シンボル検出動作モード中にはバーコード・シンボル検出フィールドとして機能し、バーコード・シンボル読み取り動作モード中にはバーコード・シンボル読取フィールドとして機能する。オプションとして、データ伝送サブシステムはPCボード233上で実現されることが可能であり、PCボード233に接続された送信アンテナ240はエンジン筐体の外面に取り付けられる。
バーコード・シンボル読取エンジンのこの実施形態からの生成された出力は、次のイベントの発生に応答してシリアル・データ・ストリームによって変調されたRF搬送信号である。そのイベントとは、(i)自動バーコード・シンボル読取エンジン200からのシンボル・キャラクタ・データ・ストリングの生成、(ii)スキャナ筐体の外面に取り付けられたデータ伝送スイッチの手動の操作、および(iii)エンジンが組み込まれた手支持可能バーコード・シンボル読取デバイス内に実装されたBluetooth(登録商標)RFトランシーバ・チップセット803からの範囲内指示信号A5=1の生成である。
レーザ・ベースの物体検出フィールド、2次元のレーザ・ベースのバーコード検出フィールド、および2次元のレーザ・ベースのバーコード検出フィールドを生成するための自動起動レーザ走査エンジン
図7Eでは、自動起動レーザ走査エンジン230’の第5の例示的な実施形態が示されている。少しの点以外は殆ど全ての点で、図7Eのバーコード・シンボル読取エンジンは図7Aのバーコード・シンボル読取エンジンと実質的に同様であるが、図7Eのエンジンは、原則的に、図6Eのエンジンによって生成されるのと同様のレーザ・ベースの検出フィールドを生成することが異なっている。とりわけ、図7Eのバーコード・シンボル読取エンジンは、国際公開第WO00/33239号の図21A1乃至図22Cに示したシステム・アーキテクチャを実施し、その図23A1乃至図23Eで示し図24の状態遷移図によって結合された制御プロセスを実行する。このバーコード・シンボル読取エンジンからの生成された出力は、次の幾つかのイベントに応答してシリアル・データ・パケット・ストリームによって変調されたRF搬送信号である。幾つかのイベントとは、(i)自動バーコード・シンボル読取エンジン200からのシンボル・キャラクタ・データ・ストリングの生成、(ii)スキャナ筐体の外面に取り付けられたデータ伝送スイッチの手動の操作、および(iii)エンジンが組み込まれる手支持可能バーコード読取デバイス内に実装されたBluetooth(登録商標)RFトランシーバ・チップセット803からの範囲内指示信号A5=1の生成である。
有利なことに、以上の動作モード中にラスタ・タイプ(2D)レーザ走査パターンを使用することにより、より積極的なバーコード・シンボル検出と2D(例えば、PDF417)タイプのバーコード・シンボルの読み取りとが可能になる。
物体検出フィールドなしの、2次元のレーザ・ベースのバーコード検出フィールドおよび2次元のレーザ・ベースのバーコード検出フィールドを生成するための自動起動レーザ走査エンジン
図7Fでは、自動起動レーザ走査エンジン230”の第6の例示的な実施形態が示されている。少しの点以外は殆ど全ての点で、図7Fのバーコード・シンボル読取エンジンは図7Aのバーコード・シンボル読取エンジンと実質的に同様であり、図7Fのバーコード・シンボル読取エンジンは何れの種類の物体検出フィールドも生成しないことが異なっている。代りに、図7Fに示したエンジンは、可視レーザ光線がパルス動作モードで動作させられる(例えば、およそ50%のデューティ・サイクルを収容)自動的なレーザ・ベースのバーコード・シンボル検出の使用に依拠する。とりわけ、図7Fのバーコード・シンボル読取エンジンは、国際公開第WO00/33239号の図25に示したシステム・アーキテクチャを実施し、その図27A乃至図27Cで示し図28の状態遷移図によって結合された制御プロセスを実行する。このバーコード・シンボル読取エンジンからの生成された出力は、次の幾つかのイベントに応答してのシリアル・データ・パケット・ストリームによって変調されたRF搬送信号である。幾つかのイベントとは、(i)自動バーコード・シンボル読取エンジン200からのシンボル・キャラクタ・データ・ストリングの生成、(ii)スキャナ筐体の外面に取り付けられたデータ伝送スイッチの手動の操作、および(iii)エンジンが組み込まれた手支持可能バーコード・シンボル読取デバイス内に実装されたBluetooth(登録商標)RFトランシーバ・チップセット803からの範囲内指示信号A5=1の生成である。
IRベースの物体検出フィールド、全次元のレーザ・ベースのバーコード検出フィールド、および全次元のレーザ・ベースのバーコード検出フィールドを生成するための自動起動レーザ走査エンジン
図8Aでは、第7の自動起動レーザ走査エンジン260が示されており、これは、下側筐体(即ち、ベース)部分261Aおよび上側筐体(即ち、カバー)部分261Bを有する超小型エンジン筐体261と、レーザ光線を生成して全方向走査フィールドにわたって走査するための、光学コンポーネントおよび電気光学コンポーネントが実装された光学ベンチを有する、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第5796091号で開示されたポリゴン・ベースのレーザ走査モジュールまたはレーザ走査機構262と、PCボード263であって、米国特許第5976091号で教示される、PCボード263上に実現された物体検出回路に結合されたIRトランスミッタおよびレシーバ264および265、およびPCボード263上に実現されたアナログおよびデジタル信号処理回路に結合された光検出器266を含む、図10A1乃至図10Oに示したサブシステム群を実現するのに用いられる電子回路をサポートするためのPCボード263と、エンジン筐体の透過開口を覆うため、および参照により本明細書に組み込まれる米国特許第5789731号で教示される光学機能を提供するための走査ウインドウ267とを含む。
とりわけ、図8Aのバーコード・シンボル読取エンジンは、図10A1乃至図10Oに示したシステム・アーキテクチャを実施し、図14A1乃至図14C4で示し図15の状態遷移図によって結合された制御プロセスを実行する。バーコード・シンボル検出モード中、エンジンは、バーコード・シンボル検出処理動作において使用するための走査データを収集するため、バーコード・シンボル検出フィールド10内で全方向レーザ走査パターンを自動的に生成する。また、バーコード・シンボル読み取りモード中、エンジンは、バーコード・シンボル検出処理動作において使用するための走査データを収集するために、バーコード・シンボル読取フィールド11内で全方向レーザ走査パターンを自動的に生成する。図9Aおよび図9Bでは、フィールド10内およびフィールド11内に投射された全方向のレーザ走査パターンの断面図が示されている。レーザ走査パターンに関する更なる詳細は、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第5796091号で開示されている。このバーコード・シンボル読取エンジンからの生成された出力は、次の幾つかのイベントに応答してのシリアル・データ・パケット・ストリームによって変調されたRF搬送信号である。幾つかのイベントとは、(i)自動バーコード・シンボル読取エンジン200からのシンボル・キャラクタ・データ・ストリングの生成、(ii)スキャナ筐体の外面に取り付けられたデータ伝送スイッチの手動の操作、および(iii)エンジンが組み込まれた手支持可能バーコード読取デバイス内に実装されたBluetooth(登録商標)RFトランシーバ・チップセット803からの範囲内指示信号A5=1の生成である。
レーザ・ベースの物体検出フィールド、全次元のレーザ・ベースのバーコード検出フィールド、および全次元のレーザ・ベースのバーコード検出フィールドを生成するための自動起動レーザ走査エンジン
図8Bでは、自動起動レーザ走査エンジン260’の第8の例示の実施形態が示されており、それは、下側筐体(即ち、ベース)部分261Aおよび上側筐体(即ち、カバー)部分261Bを有する超小型エンジン筐体261と、レーザ光線を生成して全方向走査フィールドにわたって走査するための、光学コンポーネントおよび電気光学コンポーネントが実装された光学ベンチを有する、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第5796091号で開示されたポリゴン・ベースのレーザ走査モジュールまたはレーザ走査機構262と、PCボード263であって、米国特許第5976091号で教示される、PCボード263上に実現されたアナログおよびデジタル信号処理回路に結合された光検出器266を含む、図22A1乃至図22Cに示したサブシステム群を実現するのに用いられる電子回路をサポートするためのPCボード263と、エンジン筐体の透過開口を覆うため、および参照により本明細書に組み込まれる米国特許第5789731号で教示されるスペクトル・フィルタリング機能を提供するための走査ウインドウ267とを含む。
とりわけ、図8Bのバーコード・シンボル読取エンジンは、国際公開第WO00/33239号の図21A1〜22Cに示したシステム・アーキテクチャを実施し、その図23A1乃至図23Eで示し図24の状態遷移図によって結合される制御プロセスを実行する。少しの点以外は殆ど全ての点で、図8Bのエンジンは図8Aのエンジンと類似であるが、物体検出動作モード中にレーザ・ベースの物体検出フィールド23が図8Bのエンジンから自動的に生成されることが異なっている。図6Eのエンジンに関連して説明したのと同じ技術を用いて、図8Bのレーザ走査エンジンから生成されるレーザ・ベースの物体検出フィールド23を生成することができる。このバーコード・シンボル読取エンジンからの生成された出力は、次の幾つかのイベントに応答してのシリアル・データ・パケット・ストリームによって変調されたRF搬送信号である。幾つかのイベントとは、(i)自動バーコード・シンボル読取エンジン200からのシンボル・キャラクタ・データ・ストリングの生成、(ii)スキャナ筐体の外面に取り付けられたデータ伝送スイッチの手動の操作、および(iii)エンジンが組み込まれた手支持可能バーコード・シンボル読取デバイス内に実装されたBluetooth(登録商標)RFトランシーバ・チップセット803からの範囲内指示信号A5=1の生成である。
物体検出フィールドなしの、全次元のレーザ・ベースのバーコード検出フィールドおよび全次元のレーザ・ベースのバーコード検出フィールドを生成するための自動起動レーザ走査エンジン
図8Cでは、自動起動レーザ走査エンジン260”の第9の例示的な実施形態が示されており、それは、下側筐体(即ち、ベース)部分261Aおよび上側筐体(即ち、カバー)部分261Bを有する超小型エンジン筐体261と、レーザ光線を生成して全方向走査フィールドにわたって走査するための、光学コンポーネントおよび電気光学コンポーネントが実装された光学ベンチを有する、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第5796091号で開示されたポリゴン・ベースのレーザ走査モジュール262と、PCボード263であって、米国特許第5976091号で教示される、PCボード263上に実現されたアナログおよびデジタル信号処理回路に結合された光検出器266を含む、図25A〜図26に示したサブシステム群を実現するのに用いられる電子回路をサポートするためのPCボード263と、エンジン筐体の透過開口を覆うためおよび参照により本明細書に組み込まれる米国特許第5789731号で教示されるスペクトル・フィルタリング機能を提供するための走査ウインドウ267とを含む。
とりわけ、図8Cのバーコード・シンボル読取エンジンは、国際公開第WO00/33239号の図25A〜26に示したシステム・アーキテクチャを実施し、その図27A乃至図27Cで示し図28の状態遷移図によって全体的に制御される制御プロセスを実行する。少しの点以外の殆ど全ての点で、図8Cのエンジンは図8Bのエンジンと同様であるが、図8Cのレーザ走査エンジンは、システム動作中に何れの形態の物体検出フィールドも生成しないことが異なっている。このバーコード・シンボル読取エンジンからの生成された出力は、次の幾つかのイベントに応答してのシリアル・データ・パケット・ストリームによって変調されたRF搬送信号である。幾つかのイベントとは、(i)自動バーコード・シンボル読取エンジン200からのシンボル・キャラクタ・データ・ストリングの生成、(ii)スキャナ筐体の外面に取り付けられたデータ伝送スイッチの手動の操作、および(iii)エンジンが組み込まれた手支持可能バーコード・シンボル読取デバイス内に実装されたBluetooth(登録商標)RFトランシーバ・チップセット803からの範囲内指示信号A5=1の生成である。
IRベースの物体検出サブシステムと、レーザ・ベースのバーコード・シンボル検出サブシステムと、レーザ・ベースのバーコード・シンボル読取サブシステムと、手動で起動されるシンボル・キャラクタ・データ伝送サブシステムとを含む無線自動起動レーザ走査バーコード・シンボル・システム
図10A乃至図15を参照して、第1の一般化されたシステム設計を以下により詳細に説明する。とりわけ、第1の一般化されたシステム設計の構造および機能は、図1Aに示すように、IRベースの物体検出サブシステムと、レーザ・ベースのバーコード存在検出サブシステムと、レーザ・ベースのバーコード・シンボル読取サブシステムと、データ伝送アクティブ化サブシステムとを含む自動起動バーコード・シンボル読取システムに関連して前述した、本発明の例示的な諸実施形態のそれぞれの中で提供される。第2および第3の一般化されたシステム設計に関する詳細は、以下に説明する第1の一般化された実施形態に関連して説明する教示を考慮に入れて、国際公開第WO00/33239号を読むことにより、見出すことができる。
図10A1乃至図10Oに示すように、無線自動起動バーコード・シンボル読取システム300は幾つかの協働するコンポーネントを含むものであり、それらのコンポーネントとは、システム・オーバーライド信号の生成を検出するため及びそれが存在する場合に制御アクティブ化信号A0=1を生成するためのシステム・オーバーライド信号検出回路301と、システム・オーバーライド信号検出回路301および物体検出回路307が使用するための1次クロック信号CLKを生成するための1次発振器回路301Aと、1次発振器回路の発振周波数を設定するための第1のRCタイミング・ネットワーク302と、システム・オーバーライド信号を生成するための手段(例えば、ホール効果センサ)335と、スイッチのアクティブ化に応答して制御アクティブ化信号A4=1を生成するための手動でアクティブ化できるデータ伝送スイッチ303と、局所化されたシステム制御機能を実行するための第1の制御回路C1として実現された第1の制御手段304と、制御回路C1のタイマT1を設定するための第2のRCタイミング・ネットワーク305と、物体検出フィールド9の少なくとも一部分においてバーコードの付いた物体が検出されると第1のアクティブ化制御信号A1=1を生成するための手段(例えば、物体感知回路306および物体検出回路307)と、可視レーザ光線を生成して、検出された物体上のバーコード・シンボルにわたって走査するためのレーザ光線走査機構308と、走査されたバーコード・シンボルから反射されたレーザ光線を検出し、検出された強度を示す電気信号D1を生成するための受光回路309と、アナログ走査データ信号D1を対応するデジタル走査データ信号D2に変換するためのアナログ−デジタル(A/D)変換回路310と、自動的に、検出された物体上のバーコード・シンボルのデジタル・データ・パターンを検出して制御アクティブ化信号A2=1を生成するためにデジタル走査データ信号D2を処理するためのバーコード・シンボル(存在)検出回路311と、バーコード・シンボル検出回路311内のタイマTBCDを設定するための第3のRCタイミング・ネットワーク312と、バーコード・シンボルの検出に応答してローカル・システム制御動作を実行するための第2の制御回路C2として実現される第2の制御手段313と、第3の制御モジュールC3として実現される第3の制御手段314と、符号315、316、317、および318によってそれぞれ識別されるタイマT2、T3、T4、およびT5と、デジタル走査データ信号D2を処理して、検出されたバーコード・シンボルによって表されるデータを決定し、そのデータを表すシンボル・キャラクタ・データを生成し、第3の制御モジュールC3が使用するためのアクティブ化制御信号A3を生成するようにするためのシンボル復号化モジュール319と、対とされたベース・ユニット440へ送信するために、フォーマットされたデータ・パケットのグループを合成するためのデータ・パケット合成モジュール320と、データ・パケット合成モジュール319によって合成されたデータ・パケットのグループを送信するためのデータ・パケット伝送回路321と、物体検出状態インジケータ(例えば、LED)451と、イネーブル信号E2および制御アクティブ化信号A2=1によって駆動されるバーコード・シンボル検出状態インジケータ452と、イネーブル信号E8=8によって駆動されるバーコード・シンボル読取状態インジケータ(例えば、LED)453と、信号E9=1によって駆動されるデータ伝送状態インジケータ454(例えば、LED)と、手支持可能なデバイス791とクレイドルを提供する基地局792との両方にそれぞれ設置されてそれらの間で双方向のRFデータ通信リンクを実施するためのBluetooth(商標)RFトランシーバ・チップセット803および804と、イネーブル信号E11を用いてC3制御モジュール314の制御下でデータ・パケット伝送回路321とデータ通信するように構成されたデータ・パケット・グループ・バッファ(即ち、FIFO)802と、イネーブル信号E10を用いてC3制御モジュール314により制御されるデータ・パケット伝送回路321と、手支持可能バーコード・シンボル読取装置がシステムの通信範囲外に移動された場合に操作者に対して可聴指示および/または視覚的指示を生成するための、C3制御モジュールの下に構成された通信範囲外インジケータ(可聴および/または視覚的)805と、図14A1乃至図14C4の流れ図に示されたシステム制御プロセスにプログラミングされる追加の制御システム論理であって、無線バーコード読取装置が、(i)リモート基地局の通信範囲外にある間にバーコードを読み取ることと、(ii)そのデータを、無線ユニットと基地局との間で通信を再確立することができるまで、格納することと、(3)無線デバイスが、システムの通信範囲内に再び位置したときに、バッファリングされパッケージ化されたデータを基地局へ送信することとができるようにする制御システム論理とである。好ましくは、データ・パケット・グループ・バッファ802のメモリ記憶容量は、無線デバイスがリモート基地局の通信範囲外にある間に読み取られた多数のバーコード・シンボルを保持するのに十分なものである。
以下により詳細に説明するように、第2の制御回路C2は、第1の制御回路C1を「オーバーライド」(即ち、阻止および/または有効にする)ことができ、第3の制御回路C3は、第1の制御回路C1および第2の制御回路C2をそれぞれオーバーライドすることができる。図10A1乃至図10A4に示すように、そのような制御オーバーライド機能は、システム動作中にそれぞれの制御構造の間で送信される制御オーバーライド信号(即ち、C2/C1、C3/C2、およびC3/C1)の生成によって実行される。本発明の制御サブシステムの独自のアーキテクチャのため、自動起動バーコード・シンボル読取デバイスは、多用途のパフォーマンスおよび超低電力の動作が可能である。この制御サブシステム・アーキテクチャの構造、機能および利点は、以下に明白となろう。
図10A1乃至図10A4に示すように、電力は、バーコード読取デバイスの筐体内に含まれるバッテリ電源装置320によってバーコード読取デバイスのコンポーネント群へ供給される。図10B1の概略図に示すように、コード・シンボル読取デバイスの筐体内に含まれるバッテリ電源装置320は、プログラミングされたインテリジェント動作モードに従って、筐体内のコンポーネント群に電力を供給する。例示的な実施形態では、バッテリ電源装置320は、電源配電回路325と、交換可能または充電可能なバッテリ326と、自動電力制御回路330とを含む。充電可能なバッテリが用いられる例示的な実施形態では、電源回路320は、2次誘導コイル327Bと、ブリッジ整流器328と、電圧調整回路329とを更に含む。好ましくは、以上のサブコンポーネントのすべては、デバイスの手支持可能な筐体内に含まれ、図10B1に示すように一緒に構成される。
図10B1に示すように、2次誘導コイル327の機能は、例えば、バーコード読取デバイスに関連するベース・ユニット440に含まれる、1次誘導コイルと電磁結合を確立することである。組み込まれた充電ユニットを備えたベース・ユニット440を有するバーコード・シンボル読取システムの諸実施形態では、その中の充電可能なバッテリ326は、バーコード・シンボル読取デバイスがベース・ユニットの充電部分で支持されているときはいつでも自動的に充電される。より具体的には、この構成に配置されると、図10A1乃至図10A4に示すように、電力が、ベース・ユニット440の1次誘導コイル327Aからバーコード・シンボル読取デバイスの2次誘導コイル327Bへ誘導的に送られる。次に、誘導結合されたAC電力信号が、ブリッジ整流器320によって整流され、電圧調整回路329によって最終的にフィルタリングされて、充電可能バッテリ326を充電するための調整されたDC電力供給信号がなされる。
図10B1に示すように、自動電力制御回路330が、充電可能バッテリ326と配電回路325との間に直列に接続される。自動電力制御回路330の機能は、バーコード・シンボル読取デバイスが事前定義された動作条件の下で、ハンズオン動作モードで動作させられる(即ち、基地局のクレイドル部分から取り外されている)場合に、バーコード・シンボル読取デバイス内の電気的にアクティブなコンポーネント群へのバッテリ電力の供給を自動的に制御する(即ち、管理する)ことである。とりわけ、配電回路325が配電バスを介してバーコード・シンボル読取デバイス全体にわたって配電を行うのに対して、自動電力制御回路330は、電力制御回路330がアクティブにされている場合にのみ、システム・コンポーネント群による電力(即ち、電圧と直流の積)の消費を全体的に可能にする。
図10B1に示すように、自動電力制御回路330は、幾つかのサブコンポーネント、即ち、DC−DC電圧変換器330Aと、電力コミューテーション・スイッチ330Bと、リセット可能なタイマ回路330Cとを含む。DC−DC電圧変換器330Aの機能は、バッテリ電源326からの電圧を+5ボルトに変換することであり、電力コミューテーション・スイッチ330Bの機能は、DC−DC変換器330Aからの電力を配電回路325の入力ポートへ選択的に流れるようにすることである。リセット可能なタイマ回路330Cの機能は、電力コミューテーション・スイッチを制御して、様々な動作モードにおいてバーコード・シンボル読取システムのパフォーマンスを低下させることなしに、電力を節約する形でバッテリ電力が配電回路325へ供給されるようにすることである。
一般に、図10A1乃至図10B1に示す電力供給装置320において用いられる電力リセット・スイッチ330Dを実現する多くのやり方が存在する。しかし、実際には、このサブコンポーネントが実現される特定のやり方は、バーコード・シンボル読取システムの特定の実施形態および特定の用途に依存する。例えば、図2Aに示したバーコード・シンボル読取システムを考慮されたい。本発明のこの特定の実施形態では、電力リセット・スイッチ330Dを、手支持可能な筐体の支持面の1つに備えられ、バネによりバイアスがかけられるスイッチとして実現することが有利である。この構成では、電力リセット・スイッチ330Dは、手支持可能な筐体が電源オフ/節電動作モードにある間に支持されていたスタンドまたはカウンタ表面から、手支持可能な筐体が持ち上げられたときに、電力リセット信号を生成する。
図10A1乃至図10A4に示すように、各バーコード・シンボル読取デバイスに搭載されたバッテリ電源326は、バッテリ充電装置327A/327B、328、および329によって、通常の出力電圧(即ち、VBATTERY)に自動的に充電される。電力スイッチング・イベントが生じてから所定の期間ΔT(例えば、1分間より長く、好ましくは5分間)が経つと、電力供給装置320は安定状態条件に達する。この状態で、キャパシタC1が、抵抗器R1を介して、Vrefを超える電圧に充電される。これにより、キャパシタC1の出力電圧が、FET330Bをディスエーブルにするレベルに低下され、配電回路325へのバッテリ電力の供給がディスエーブルにされ、最終的には、バーコード・シンボル読取デバイスがディスエーブルにされる。前述した3つの「電力スイッチング」イベントの何れかが生じると、キャパシタC1は、抵抗器R2(即ち、R1>>R1)を介して急速に放電し、キャパシタC1の出力電圧がFET330Bをイネーブルにするレベルになるようにされ、配電回路325へバッテリ電力が供給され、所定の期間(例えば、1分間より長く、好ましくは5分間のΔT)バーコード・シンボル読取デバイスがイネーブルにされる。電力供給のこのプログラミングされた時間により時間窓ΔTが与えられ、この時間窓ΔT内に、システムの物体検出回路が、物体検出フィールド9内の物体を自動的に検出することができる。しかし、この電力リセット動作は、レーザ走査動作またはバーコード・シンボル読み取り動作が開始される又は行われるようにすることも、終わるようにすることもない。物体検出フィールド9内に物体が導入されることだけが(即ち、リセット可能なタイマ回路330Cがリセットされた場合)、レーザ走査動作またはバーコード・シンボル読み取り動作を開始させる、または行われるようにすることができる。
本発明の電力制御スキームの主な利点は、システムによって提供される様々なモードの自動的動作に与える影響を最小限にし、図10A1乃至図10A4に示したIRベースの物体検出または国際公開第WO00/33239号の図22A1乃至図22A4に示したレーザ・ベースの物体検出を使用する自動コード・シンボル読み取りアプリケーションにおいて、自動的な電力節約を提供することである。詳細には、ユーザが、バーコード・シンボル読取デバイスにプログラミングされた所定の期間ΔT内に少なくとも1つのバーコード・シンボルを読み取るという条件の場合、電力制御回路をリセットする必要はない。また、バーコード・シンボル読取デバイスの手支持可能な筐体がベース・ユニットのスキャナ・サポート部分の支持凹部の中に置かれた(即ち、支持された)場合、永久磁石551Bによって生成される磁束を感知するモード選択センサ(例えば、ホール効果センサ)650が、電力制御回路330を継続的にアクティブにする信号(例えば、A4=1)を生成して、バッテリ電力が、充電可能なバッテリ326から配電回路325へ供給されるようにし、ハンズフリー動作モードにおいて連続的なスキャナ動作を可能にする。同時に、モード選択センサ650は、手支持可能バーコード読取デバイスがベース・ユニット440のスキャナ・サポート部分の中に置かれている場合には、データ伝送アクティブ化信号A4=1が生成されるようにもする。
更に、バッテリ電力低下保護回路3000が無線バーコード読取装置内で提供され、(i)バッテリ源326の電圧を自動的に監視し、(ii)バッテリ電圧が所定の電圧閾値を下回っていることが検出された場合に無線バーコード読取装置をラズ(razz)/振動させ、次に、無線デバイス内のレーザ・ダイオードをオフにし、システムがスリープ・モードに入るようにさせる。このバッテリ電力低下保護回路3000は、バッテリを過放電およびデータ・エラーから保護することができる。なぜなら、バッテリから引き出される電流は、電圧が低すぎる場合にはるかに大きいからである。
本発明の例示的な実施形態では、システム・オーバーライド信号検出回路301、1次発振器回路301A、物体検出回路307、第1の制御回路C1、アナログ−デジタル変換回路310、バーコード・シンボル検出回路311、および第2の制御回路C2がすべて、当技術分野で周知の超小型電子回路製造技術を用いて、単一の特定用途向け集積回路(ASIC)チップ333上に実現される。例示的な実施形態では、レーザ走査機能、および光検出機能および処理機能のためのASICチップおよび関連する回路は、バーコード・シンボル読取デバイスの筐体とともにPCボード上に実装される。シンボル復号化モジュール319、データ・パケット合成モジュール320、タイマT2、T3、T4、およびT5、および第3の制御モジュールC3が、図10A2に符号334で一括して示すアクセス可能なプログラムおよびバッファ・メモリを有するマイクロプロセッサのような単一のプログラマブル・デバイスおよび外部タイミング回路を用いて実現される。例示的な実施形態では、以上のコンポーネントおよびデバイスは、バーコード・シンボル読取デバイスとともにPCボード上に実装される。
例示的な実施形態では、自動電力制御回路330がアクティブにされると(即ち、特定のスイッチング条件が生じると)、バッテリ電源装置326からの電力が、第1の制御回路C1、システム・オーバーライド検出回路301、1次発振器回路301A、IR物体感知回路306、および物体検出回路307へ自動的に供給される。これにより、上記のコンポーネントの動作が可能にされ、他の全てのシステム・コンポーネントには、それぞれの動作が最初に無効にされるようにバイアス電圧だけが供給される。本発明の原理によれば、システムの他の全てのコンポーネントへの配電は、分散された制御センタC1、C2、およびC3の相互作用により形成される制御アーキテクチャの管理下で行われる。
図10Cに示すように、1次クロック発振器回路301Aは、システム・オーバーライド信号検出回路310および物体検出回路307へ周期パルス信号CLK1を供給する。例示的な実施形態では、1次発振回路301Aは低い周波数(例えば、約1.0Khz)および非常に低いデューティ・サイクル(例えば、約1.0%)で動作するように設計される。システム・オーバーライド信号生成デバイス335およびIR物体感知回路306の「オン」時間は、1次発振回路301Aのデューティ・サイクルに比例する。この特徴により、バーコード・シンボル読取エンジンが物体検出モードにある場合に、また、システム・オーバーライド信号生成デバイス335がアクティブにされている(即ち、システム・オーバーライド信号D0=1を生成する)場合にも、最小限の動作電流とすることが可能になる。
本発明によれば、物体検出回路307の目的は、物体(例えば、製品、ドキュメントなど)が、バーコード・シンボル読取デバイスの物体検出フィールド9内に存在する、従って、バーコード検出フィールド10の少なくとも一部分に存在すると判定すると、第1の制御アクティブ化信号A1=1を生成することである。例示的な実施形態では、自動的な物体検出が用いられる。しかし、「受動的な」技術を用いて、許容できる結果を得ることもできるものと理解される。図10Eに示すように、物体検出回路307は、2つの主要なサブコンポーネント、即ち、物体感知回路306および物体検出回路307を含み、これらの両方とも制御回路C1によってローカルに制御される。例示的な実施形態では、物体感知回路306は、IRトランスミッタ駆動回路349によって駆動されるIR LED206Aと、IR受信バイアス回路358によってアクティブにされるIRフォトトランジスタ(またはフォトダイオード)206Bとを含む。これらのコンポーネントはPCボード上に配置されて実装されて、前述したように、レーザ走査平面を空間的に包含する物体検出フィールド9を提供する。図10A1乃至図10A4に示すように、物体検出回路307は、IRトランスミッタ駆動回路349へ与えられるイネーブル信号IR DRを生成する。IR RECとして識別されるIRフォトトランジスタ206Bから生成された信号は、以下に説明する様式の信号処理のために、物体検出回路307へ入力信号として与えられる。例示的な実施形態では、IR LED206Aは、第1の制御回路C1から生成されたイネーブル信号E0によって物体検出回路307がイネーブルにされたときに、1次発振回路301Aのレート(例えば、1.0KHZ)でパルス化された900ナノメートル信号を生成する。好ましくは、1次発振回路301Aのデューティ・サイクルは、平均電流消費を非常に低く保つために、1.0%未満である。
代替例として、本発明の自動バーコード読取デバイスは、物体検出フィールド9内に存在する物体から反射された超音波エネルギーを感知するように、容易に適合させることもできる。そのような代替の実施形態では、物体感知回路306は、超音波エネルギー送信/受信機構として実現される。バーコード読取エンジンの筐体内で、エネルギー信号が生成され、物体検出フィールド9へ入るように送信される。次に、物体検出フィールド9内の物体から反射された超音波エネルギーは、透過ウインドウ付近で、超音波エネルギー検出器(筐体と一体化)を用いて検出され、受信した超音波エネルギーの検出された強度を示すアナログ電気信号(即ち、UE REC)を生成する。好ましくは、物体検出フィールド内の物体から反射された超音波エネルギーの収集を効果的に最大化にするため、エネルギー検出器の前方にフォーカシング(集束)エレメントが配置される。そのような場合には、集束エレメントにより、デバイスの物体検出フィールドの幾何学的特性が基本的に決まる。従って、集束エレメントのエネルギー集束(即ち、収集)特性は、レーザ・ベースのバーコード・シンボル検出フィールドおよび読取フィールドの少なくとも一部分を空間的に包含する物体検出フィールドを提供するように、選択される。超音波エネルギー・ベースの物体感知回路から生成された電気信号は、前述した様式での処理のために、物体検出回路307へ与えられる。
図10Fを参照して、第1の制御論理ブロックC1をより詳細に説明する。一般に、第1の制御論理ブロック1の機能は、第1のレベルのシステム制御を提供することである。この制御回路はイネーブル信号E0=1を生成することにより物体検出回路307をアクティブにし、イネーブル信号E1=1を生成することによりレーザ光線走査回路308、受光回路309、およびA/D変換回路310をアクティブにし、イネーブル信号E2=1を生成することによりバーコード・シンボル検出回路311もアクティブにする。更に、第1の制御回路C1は、これらの機能を制御するために制御ラインおよび制御信号を提供し、バーコード・シンボル読取エンジンにおいて低電力待機モードのためにシステム・オーバーライド機能を提供する。例示的な実施形態では、第1の制御回路C1の特定の動作は、幾つかの組の入力信号(即ち、アクティブ化制御信号A0およびAi、およびオーバーライド信号C2/C1、C3/C1−1、およびC3/C1−2)の状態、および内部で生成されるデジタル・タイマ信号B1に依存する。第1の制御回路C1の好ましい論理実施形態を図10Fおよび図10Gに提示する。この回路内のデジタル信号の間における機能的依存関係は、図10Hのテーブルに提示したブール論理表現で表され、従って、その関係は第1の制御回路C1の動作を一意に特徴付けるのに十分である。
図10A1乃至図10A4に示すように、レーザ走査回路308は、一般に、バーコード・シンボルが付いた物体からの反射率を最大化するように適切に選択された強度の光の任意の源であることが可能である。好ましい実施形態では、光源377は、従来のドライバ回路378によって駆動されるソリッドステート可視レーザ・ダイオード(VLD)を含む。例示的な実施形態では、レーザ・ダイオードから生成される可視レーザ光線の波長は、好ましくは、約670ナノメートルである。生成されたレーザ光線を走査フィールド(光透過ウインドウの前方で所定の空間的広がりを有する)上で繰り返し走査するために、任意の数の本明細書で説明するレーザ光線走査機構を使用することができる。図10A1乃至図10A4において、スキャナ・ドライバ無線ユニットが符号381によって概略で示されている。走査機構は、上記に示したように、様々な異なる形で実現することができるため、スキャナ・モータ380を用いてシステム内のこの構造を表す。注目すべきこととして、この走査モータ380は、電気機械的な性質のものである必要はなく、例えば、当技術分野で周知のコレステリック液晶(CLC)レーザ光線ステアリング技術を使用する電気光学光線走査/ステアリング原理に基づいていてもよい。このため、本明細書で使用する「走査モータ」という用語は、物体および/またはバーコード・シンボルに関係する情報を獲得する目的で、システム動作中に空間を通る光線の経路を動かすため、ステアリングするため、振り動かすため、または方向付けするための任意の手段であると理解される。
図10A1乃至図10A4の一般化されたシステム図に示すように、レーザ・ダイオード377および走査モータ380は、ドライバ回路378および381に対する入力として与えられるイネーブル信号E1によってイネーブルにされる。イネーブル信号E1が、論理的「高」レベルである(即ち、E1=1)場合、レーザ光線が生成され、光透過ウインドウを通して投射され、バーコード・シンボル検出フィールドにわたって繰り返し走査され、光学走査データ信号が、バーコード・シンボル検出フィールド10内に存在する物体(およびバーコード)から生成される。レーザ・ダイオードおよび走査モータのイネーブル信号E1が、論理的「低」である(即ち、E1=0)場合、レーザ光線は生成されず、バーコード・シンボル検出フィールド10に投射されず、また、走査されない。
バーコード・シンボルが、走査時に検出された物体上に存在する場合、ユーザは、バーコード・シンボルにわたって可視レーザ光線を視覚的に揃え、バーコードに当たる入射レーザ光線は、散乱/反射される(通常、ランバートの法則に従う)。この散乱/反射プロセスにより、走査されたバーコード・シンボルを構成するバーおよびスペースのパターンの光反射率特性の空間的変化を表す様々な強度のレーザ光線戻り信号がもたらされる。受光回路309は、変化する光度の反射レーザ光線の少なくとも一部を検出し、検出された強度を示すアナログ走査データ信号D1を生成する。
受光器385上に集束させられた反射レーザ光線に応答して、受光器は、検出されたレーザ光線の強度に比例するアナログ電気信号を生成する。このアナログ信号は、次に、前置増幅器387によって増幅されて、アナログ走査データ信号D1が生成される。要するに、レーザ走査回路308と受光回路309とは、通常の動作モード中は第1の制御回路C1および第2の制御回路C2によって指定された時間間隔にわたって、また、「制御オーバーライド」動作モード中は第3の制御モジュールC3によって指定された時間間隔にわたって、走査フィールド(即ち、バーコード検出フィールドおよび読取フィールド)からアナログ走査データ信号D1を生成するように、協働する。
図10Iに示すように、アナログ走査データ信号D1は、入力としてA/D変換回路310へ与えられる。当技術分野で周知の形で、A/D変換回路310はアナログ走査データ信号D1を処理して、パルス幅変調信号に類似した波形を有するデジタル走査データ信号D2を提供し、この信号では、論理的「1」信号レベルが、走査されたバーコード・シンボルのスペースを表し、論理的「0」信号レベルが、走査されたバーコード・シンボルのバーを表す。A/D変換回路310は、当技術分野で周知の任意の従来のA/D変換技術を用いて実現することができる。次に、デジタル化された走査データ信号D2は、本発明のバーコード・シンボル読取プロセス中に要求される特定の諸機能を実行する際に使用するために、入力としてバーコード・シンボル検出回路311およびシンボル復号化モジュール319へ与えられる。
図10Jでは、例示的な実施形態のバーコード・シンボル検出回路311が詳細に示されている。バーコード・シンボル検出回路311の主要な目的は、通常の動作モード中は、第1の制御回路C1によって指定された時間間隔にわたって、また、制御オーバーライド動作モード中は、第3の制御モジュールC3によって指定された時間間隔にわたって、バーコード・シンボル検出フィールド10内にバーコードが存在しているか又は存在していないかを判定することである。例示的な実施形態では、バーコード・シンボル検出回路311は、バーコード・シンボル「エンベロープ」を検出することにより、バーコード・シンボル検出フィールド10内のバーコードの存在を間接的に検出する。例示的な実施形態では、バーコード・シンボル・エンベロープは、受光回路309がバーコード・シンボル検出フィールド10内のバーコード・シンボルから反射されたレーザ光線を検出した場合にA/D変換回路310が生成するデジタル信号D2内の対応するデジタル・パルス・シーケンスが検出されると、バーコード・シンボル検出フィールド10内に存在するものと考えられる。このデジタル・パルス・シーケンス検出プロセスは、バーコード・シンボル検出回路によって計時される所定の期間T1内にデジタル走査データ信号D2内で出現するデジタル・パルス遷移(即ち、パルスの立ち下り端)の数をカウントすることによって達せられる。システムの実施形態で用いられるレーザ走査機構を支配する物理の法則によれば、期間T1中に受光器385において検出可能なデジタル(パルス幅変調された)パルスの数は、走査時点におけるバーコードの光透過ウインドウ311からの距離の関数である。このため、光透過ウインドウから6インチ(15.24cm)のところで走査されたバーコード・シンボルは、光透過ウインドウから3インチ(7.62cm)のところで走査された同じバーコード・シンボルよりも、期間T1中に受光器385においてより多くの数のデジタル・パルス(即ち、デジタル・カウント)をもたらす。
物体検出フィールド9内で物体が検出されると、第1の制御回路C1がイネーブル信号E2=1を生成して、T1の期間についてデジタル・パルス遷移カウンタ390をイネーブルにする。示されるように、デジタル走査データ信号D2(走査されたバーコードのバーとスペースとを表す)は、第1のフリップ・フロップ392のクロック・ライン、およびTBCDデジタル・タイマ回路391内のフリップ・フロップ回路398のCLKラインを駆動する。デジタル走査データ信号D2の最初のパルス遷移が、デジタル・タイマ回路391を開始させる。デジタル・タイマ回路391からのそれぞれのカウント・リセット・パルス、CNT RESTの生成により、デジタル・パルス遷移カウンタ回路390が自動的にクリアされ、新たな時間部分間隔TBCDにわたって入来するデジタル走査データ信号D2に存在するパルス遷移の数をカウントするように、再びリセットされる。期間TBCD中にカウントされる8回のパルス遷移に対応するQ出力により、制御アクティブ化信号A2が提供される。バーコード・シンボル検出フィールド10内にバーコードの存在が検出されると、第2のアクティブ化信号A2が生成され、第3の制御回路C3がアクティブにされ、そして、第3の制御回路C3からの制御オーバーライド信号(即ち、C3/C2阻止信号およびC3/C1イネーブル信号)の伝送を通じて、第2の制御回路C2が第3の制御回路C3によってオーバーライドされる。
バーコード・シンボル読み取り状態に入ると、第3の制御モジュールC3が、第1の制御回路C1へオーバーライド制御信号C3/C1−2を与える。制御信号C3/C1−2に応答して、第1の制御回路C1は、レーザ走査回路308、受光回路309、およびA/D変換回路310をイネーブルにするイネーブル信号E1=1を生成する。制御信号C3/C2に応答して、第1の制御回路C1は、バーコード・シンボル検出器回路311をディスエーブルにするイネーブル信号E2=0を生成する。その後、第3の制御モジュールC3がイネーブル信号E4=1を生成して、シンボル復号化モジュール319をイネーブルにする。そのような信号の生成に応答して、シンボル復号化モジュール319は、第3の制御モジュールC3によって確立され監視される第2の所定の期間T2内に検出されたバーコード・シンボルの復号化を試みるために、信号D2に含まれるデジタル化された走査データのストリームを走査線ごとに復号化処理する。シンボル復号化モジュール319が、期間T2内の検出されたバーコード・シンボルを復号化することに成功した場合、シンボル・キャラクタ・データD3(復号化されたバーコード・シンボルを表し、通常、ASCIIコード形式である)が生成される。そうされると、シンボル復号化モジュール319は、第3の制御アクティブ化信号A3を生成して第3の制御モジュールC3に与える。
データ伝送制御アクティブ化信号A4=1が、第3の制御モジュールC3内のタイマによって設定された所定の時間(即ち、時間枠)内に、手動でアクティブ化できるスイッチ303によって生成された場合には、第3の制御モジュールC3は、バーコード・シンボル読み取り状態からデータ(パケット)伝送状態への状態遷移を自動的に誘導する。これに応答して、3つの別々のイベントが生じるようにプログラミングされる。第1に、第3の制御モジュールC3が、イネーブル信号E5を自動的に生成して、データ・パケット合成モジュール320へ与える。第2に、シンボル復号化モジュール319が、データ・パケット合成モジュール320に関連するメモリ・バッファにシンボル・キャラクタ・データD3を格納する。第3に、第3の制御モジュールC3が、イネーブル信号E7を生成し、データ・パケット伝送回路321へ与える。これらのイネーブル・イベントにより、図10A1乃至図10A4に示したデータ(パケット)伝送サブシステムがアクティブ化される。データ・パケット伝送サブシステムがアクティブ化されると、その後に生成されたシンボル・キャラクタ・データ・ストリングがベース・ユニット440へ送信され、そこからホスト・コンピュータ441へ送信される。
代替例として、第3のシステム制御モジュールC3によって確立された期間内に制御アクティブ化信号A3=1およびA4=1が生成されると、異なるセットのイベントが生じるようにプログラミングされることが可能である。例えば、第3の制御モジュールC3はイネーブル信号E6を生成してデータ格納モジュールに与え、その後、イネーブル信号E7を生成してデータ伝送回路321に与えることができる。これらのイネーブル・イベントにより、バーコード・シンボル読取デバイスに実装されたBluetooth(登録商標)RFトランシーバ・チップセット803によって範囲内指示制御信号A5が生成されたか又は範囲外指示制御信号A5が生成されたかに依存して、システムのデータ(パケット)伝送サブシステムが異なる形で動作するように、アクティブ化される。アクティブ化制御信号の値がA5=1であった場合、データ・パケット伝送サブシステムは、選択されたシンボル・キャラクタ・データ・ストリングをベース・ユニット440へ自動的に送信し、そこからホスト・コンピュータ441へ送信する。アクティブ化制御信号の値がA5=0であった場合は、データ・パケット伝送サブシステムは、選択/パッケージ化されたシンボル・キャラクタ・データ・ストリングを、オンボードのデータ・パケット・グループ・バッファ802へ自動的に送信して、システムの所定のRFベースのデータ通信範囲内にバーコード・シンボル読取デバイスが戻されるまで、格納するようにする。
図示した実施形態では、シンボル復号化モジュール319、データ・パケット合成モジュール320、およびタイマT2、T3、T4、およびT5が、それぞれ、プログラミングされたマイクロプロセッサおよびアクセス可能なメモリ334を用いて実現される。同様に、例えば、第3の制御モジュールC3、ならびにモジュールC3が図14A1乃至図14C4のブロックI乃至ブロックGGで実行する制御機能は、当技術分野で周知の技術を用いてプログラミング実施形態として実現される。
データ・パケット合成モジュール320の機能は、対になったベース・ユニット440へデータ・パケット伝送回路321を介して後に送信するために、生成されたシンボル・キャラクタ・データを用いてデータ・パケットのグループを合成することである。データ格納モジュール322の機能は、パッケージ化されたシンボル・キャラクタ・データ・ストリングを、無線電磁データ送信/受信を介してデータ・パケット伝送回路321を用いて基地局440’へ送信される準備ができるまで、またはデータ・パケット・グループ・バッファ802内への一時格納の準備ができるまで、バッファリングすることである。
図10Oに示すように、例示的な実施形態のデータ・パケット伝送回路321は幾つかのモジュールを含む。即ち、Bluetooth(登録商標)RFトランシーバ・モジュール400(即ち、フィリップス・エレクトロニクスによるBG100 TrueBlue Bluetooth無線モジュール)、およびRFトランシーバ・モジュール4001とともに構成されたBluetooth(登録商標)ベースバンド・コントローラ・モジュール4002(即ち、フィリップス・エレクトロニクスによるPCF87750Bluetoothベースバンド・コントローラ)を含む。現在、Bluetooth(商標)双方向RFデータ通信リンク技術は、現在、約10m(30ft)またはオプションとして100mの無線範囲を有し、更に大きい範囲について開発中である。この例示的な実施形態の無線システムにおいて用いられるBluetooth(商標)通信プロトコルにより、読取装置が10m範囲内で動作することができるようになるが、この範囲は、Bluetooth(登録商標)通信仕様の進歩が生じるにつれ、実施形態ごとに異なる可能性がある。
フィリップス・エレクトロニクスのパンフレットで説明されるとおり、BGB100 TrueBlue Bluetooth(R)無線モジュール4001は、2402MHzから2480MHzまでの間の世界的に利用可能なISM帯域で動作する無線リンクのための短距離無線トランシーバである。モジュールは、完全に一体化された最新技術の0に近いIFのトランシーバ・チップ、帯域外阻止性能のためのアンテナ・フィルタ、TX/RXスイッチ、TXバランおよびRXバラン、VCO共振器、および基本的な量の供給デカップリングから成る。デバイスは、適切な動作のために外部コンポーネントを全く必要としない「プラグ・アンド・プレイ」モジュールである。堅牢な設計であるので、コンポーネント群を整えなくてもよく、費用最適化されたソリューションが与えられる。復調は開ループ・モードで行われ、受信品質に対する基準周波数ブレークスルーの影響が抑えられる。高性能のオフセット補償回路が、ベースバンド・プロセッサによる制御下で、開ループ復調中のVCOドリフトおよびRF周波数エラーを補償する。回路はセラミック基板に組み込まれる。回路は、LGA(ランド・グリッド・アレイ)を介してメインPCBに接続される。金属キャップが、EMI(電磁干渉)の影響を抑制する。RFポートは、正規化された50Ωの伝送線を有する。ベースバンド・プロセッサへのインタフェースは非常に簡単であり、低電力のソリューションをもたらす。モジュール動作モードの制御は、3線シリアル・バス、および2つのタイミング信号を介して行われる。TXおよびRXデータI/O線はアナログ・モード・インタフェースである。高ダイナミックレンジRSSI出力により、無線リンク品質のほぼ即時の評価が可能になる。周波数選択は、従来のシンセサイザによって内部で行われる。これは同じシリアル3線バスによって制御される。シンセサイザは、12MHz、13MHz、16MHz、および26MHzの基準周波数を受け入れる。この基準周波数は、外部ソースによって供給されるべきである。これは、専用の(温度補償された)水晶発振器またはベースバンド・コントローラの一部であることが可能である。回路は、3.0Vの公称電源から動作するように設計される。別個の接地接続が提供され、回路の異なる段の間の寄生結合を減らす。回路に組み込まれた基本的な量のRF供給デカップリングが存在する。エンベロープは、金属キャップを有する無鉛のSOT649Aパッケージである。
フィリップス・エレクトロニクスのパンフレットで説明されるとおり、PCF87750 Bluetooth(R) Baseband Controller4002は、Bluetooth(登録商標)BGB100 TrueBlue Bluetooth(R)無線モジュール4001で使用するための、柔軟性のあるベースバンド・コントローラである。PCF87750 Baseband Controllerは、ARM7TDMIマイクロコントローラと、SRAM(スタティックRAM)と、ファームウェア・メモリと、Bluetooth(R)コアと、インタフェース回路群と、CVSDコーデックと、音声パスA/DおよびD/A変換と、電力管理とを含む。これにより、Bluetooth(R)のための完全なベースバンドの1チップ実施形態がもたらされる。このデバイスは、アクティブに処理を行っていないブロックの電力を抑える電力管理を提供する。PCF87750で利用できる2つのデバイス・ピンアウトが存在する。即ち、オンチップ・メモリを有する完全に一体化されたデバイス、およびエミュレーション・デバイス(開発およびエミュレーションのみのため)である。PCF87750は、Phillips SemiconductorsのUAA3558/3559インタフェース、およびEricsson Siriの無線インタフェースを組み込む。
Bluetooth(商標)RFベースの双方向データ通信チップセット・モジュール技術を無線アプリケーションにどのように組み込む(即ち、埋め込む)かについての詳細は、RF技術分野において一般的によく知られており、本明細書で完全に記載しているかのように参照により全体が本明細書に組み込まれる公式のBluetooth(商標)Webサイト、http://www.bluetooth.comにある関係書類を参照することができる。本発明の実施中、Bluetooth(登録商標)RFトランシーバ・チップセット803に関連するBluetooth(商標)RFモジュール4001は、無線バーコード読取装置のCPU(即ち、マイクロコントローラ)に直接に接続され、無線バーコード読取装置と基地局との間で無線RF通信リンクが確立された場合、および通信リンクが切断または中断された場合に、それを無線バーコード読取装置内のCPUに通知する。
好ましい実施形態では、以上に説明した本発明の無線データ通信方法は、基地局との現在の「リンク・ステータス」をメモリに常に格納するようにバーコード・シンボル読取装置におけるシステム制御ソフトウェアをプログラミングすることによって実施され、そのリンク・ステータスは、リンク・ステータスがGOOD(良好)である場合にはA5=1で示され、NO GOOD(不良)である場合にA5=0で示される。このリンク・ステータス情報は、すべてのモードのシステム動作中に、基地局から無線バーコード・シンボル読取装置へ定期的に送信されるRFベースの「ハートビート信号」(即ち、基準信号)の強度を監視することによって維持される。バーコード・シンボルの有効な読み取り中または読み取りの直後に、データ伝送アクティブ化ボタン330が押されると、無線バーコード読取装置におけるシステム制御ソフトウェアは、基地局との無線リンクのステータスをまず確認する。RFリンクが確立されている場合、これは、基地局(即ち、基地局のBluetooth(登録商標)RFトランシーバ・チップセット)が、無線バーコード読取装置(即ち、そのBluetooth(登録商標)RFトランシーバ・チップセット)の範囲内にあることを意味し、無線バーコード読取装置は、格納されパッケージ化されたシンボル・キャラクタ・データを基地局へ即座に送信する。RF通信リンクが確立されていない場合、これは、基地局(即ち、Bluetooth(登録商標)RFトランシーバ・チップセット)がバーコード・シンボル読取装置(即ち、Bluetooth(登録商標)RFトランシーバ・チップセット)の範囲外にあることを意味し、無線読取装置は、パッケージ化されたシンボル・キャラクタ・データを基地局へ送信しない。代りに、無線バーコード読取装置内のBluetooth(登録商標)RFトランシーバ・チップセットは、システム(即ち、バーコード読取装置と基地局との間)のリンク・ステータスを、適切なRFリンクが再確立されるまで、定期的に監視する。再確立された場合、無線バーコード・シンボル読取装置は、(i)再確立されたRF通信リンクを介して、格納されパッケージ化されたシンボル・キャラクタ・データを基地局へ送信するか、または、(ii)新たなバーコード・シンボルが読み取られるまで待ち、このイベントが生じると、古いパッケージ化されたシンボル・キャラクタ・データ・ストリングは破棄され、最新のパッケージ化されたシンボル・データ・ストリングが、RF通信リンクを介して基地局へ送信する。無線バーコード・シンボル読取装置内のシステム・コントローラ、およびそれに対応して、基地局内の基地局コントローラは、システム動作中にモード(i)が生じるべきかまたはモード(ii)が生じるべきかを判定するように、単純明快な形でプログラミングすることができる。
本発明の代替の実施形態では、本明細書で説明する無線バーコード・シンボル読取システム内の制御プロセスは、システムのユーザのために価値を生じさせる追加の機能を実行するように、様々な形でプログラミングすることもできる。
例えば、本発明の無線システム内の制御プロセスは、無線バーコード・シンボル読取装置が、データ伝送スイッチが動かされている間に、バーコード・シンボルを最初に読み取った後に、生成されたシンボル・キャラクタ・データがベース・ユニットへ自動的に送信され、その後、無線バーコード・シンボル読取装置内のレーザ光源が非アクティブにされロックされるように、プログラミングすることができる。次に、ベース・ユニットが正しいシンボル・キャラクタ・データを受信した後に、ACKコマンドを無線バーコード・シンボル読取装置へ自動的に送り返し、その後、その中のレーザ光源がロック解除され再び有効にされることが可能である。次に、第2の読み取りが処理される。注目すべきこととして、無線バーコード・シンボル読取装置と基地局との両方の間におけるこのシステム制御プロセスにより、無線のポータブル・バーコード・シンボル読み取り動作およびデータ収集動作においては重要である、無線バーコード・シンボル読取装置に搭載されたバッテリ電力を節約するための厳密な方法が提供される。
本発明の無線システム内の制御プロセスは、基地局へのパッケージ化されたシンボル・キャラクタ・データ・ストリングの伝送を有効にするために、即ち、無線バーコード・シンボル読取装置が基地局と新たな通信リンクを確立した直後に、無線バーコード・シンボル読取装置上のデータ伝送アクティブ化ボタン(即ち、スイッチ)をもう1回押すことをユーザに要求するように、プログラミングすることもできる。この特徴により、シンボル・キャラクタ・データが基地局へ送信されて最終的にホスト・システムへ送信される前に、ユーザが、異なるバーコード・シンボルを再走査してバッファ・メモリ内のシンボル・キャラクタ・データに上書きを行うことができるようになる。
本発明の無線システム内の制御プロセスは、(i)複数の読み取り値(即ち、選択されたシンボル・キャラクタ・ストリング)が、無線バーコード・シンボル読取装置に実装されたバッファ・メモリの中に格納されることを可能にし、(ii)そのようなシンボル・キャラクタ・データを無線RFベースのデータ通信リンクを介して基地局へ伝送することを可能にするために、データ伝送アクティブ化スイッチ330が押し下げられる(即ち、動かされる)ことを要求するように、プログラミングすることができる。
本発明の無線システム内の制御プロセスは、(i)無線読取装置が所定のデータ通信範囲外にあることを示すために、無線バーコード・シンボル読取装置上の3つ全てのLEDが点灯し、(ii)無線バーコード・シンボル読取装置と基地局との間で無線RF通信リンクが再確立された時点で基地局へ送信されることを待っている格納済みのデータがデータ・パケット・グループ・バッファ802の中に存在することを示すために3つ全てのLEDが点灯するように、プログラミングすることができる。
本発明の無線システム内の制御プロセスは、データ伝送アクティブ化スイッチ330をプログラミングされた時間(例えば、3秒間)にわたって押し下げることにより、収集されバッファリングされたパッケージ化されたシンボル・キャラクタ・データをメモリ(無線バーコード・シンボル読取装置に実装されたもの)からクリアできるように、プログラミングすることができる。
本発明の無線システム内の制御プロセスは、メモリにバッファリングされたデータ・パケットの伝送の前にデータ通信リンクを試験するように、プログラミングすることができる。この特徴を持つと、システムは、無線バーコード・シンボル読取装置と基地局との間におけるRF通信リンクの切断が原因となってパッケージ化されたシンボル・キャラクタ・データを損失することを、回避することができる。無線バーコード・シンボル読取装置は、シンボル・キャラクタ・データを基地局に送信する前に、最初に接続を試験し、接続が切れている場合にはバーコード・データを保持し、接続を確立しようと試みる。接続が再び確立されると、無線読取装置は、格納されたバーコードを基地局へ送信する。
図46A1乃至図46C4は、図45A1乃至図45A4のバーコード・シンボル読取システムの制御サブシステムによって実行される制御プロセスに関与するステップを示す。このプロセスは図20A1乃至図20Eに示したプロセスと同様であり、図46C2および図46C3に示した、本発明の範囲依存のデータ・パケット伝送制御の特徴に関係するブロックY乃至ブロックFFにおいてだけ異なっている。
図43A乃至図46C8に示すシステムは、以下に明記する幾つかの他の技術的特徴も実施した。
例えば、機械式バイブレータを無線デバイスの手支持可能な筐体内に含めて、読取装置から基地局への走査データの伝送が成功した場合に、読取装置が自動的に振動するようにすることができる。機械式バイブレータは、C3制御モジュールの制御下に配置される。雑音の多い環境では、この特徴により、伝送ステータスが成功であったことの明確な合図が操作者に与えられるはずである。
本発明の無線読取装置がスリープ・モードに入るように切り替わると(どのようにこの期間に入るようにさせられたかに関わらず)、それぞれのBluetooth(商標)RFトランシーバ・チップセット(無線読取装置および基地局に同様に実装)内で用いられるベースバンド・(マイクロ)コントローラ4002が接続解除コマンドを発行して、無線バーコード読取装置(即ち、またはデータ端末装置)と基地局との間のRFデータ通信リンクが終了されるようにする。その後、それらのベースバンド・マイクロコントローラ4002はアイドル・モードに入り、関連するBluetooth(商標)RFトランシーバ・チップセットは、低電力動作モードに入るように自動的に駆動される。無線読取装置がスリープ・モードから目覚めさせられると、それらのベースバンド・マイクロコントローラも同時に目覚めさせられ、Bluetooth(登録商標)無線トランシーバ・モジュール群がアクティブにされ、RF通信リンクが再確立される。これらのアクションのすべては、本発明の無線通信システム内で自動的に実行される。そのような非動作期間中に操作者に要求される行動は、システムを目覚めさせるためにデータ伝送アクティブ化スイッチ330を押すことだけである。
本発明の別の目的は、インターネットを用いて、無線バーコード読取装置内のファームウェアを無線更新することを可能にすることである。この特徴を持つと、読取装置のファームウェアが、ホスト・コンピュータによって更新されることが可能である。これを達するために、ホスト・コンピュータはコマンドを基地局へ送信し、基地局はコマンドを無線読取装置へ送信する。その後、基地局は、ホスト・コンピュータから無線バーコード読取装置へファームウェア・コード(例えば、Bluetooth(商標)無線データ通信インタフェースに関連)を送信する。次に、無線バーコード読取装置によって受信された更新されたコードを用いて、読取装置は、ファームウェア更新動作モードに入った時点で、それらのコードに従ってファームウェアを更新することができる。
第1の一般化されたシステム設計の無線バーコード・シンボル読取システムの詳細な構造および内部機能は詳細に説明した。無線バーコード・シンボル読取システムの制御システムの動作を、図15A1〜15A4に示したシステムブロック図および図20A1乃至図20Eに示した制御ブロックA乃至制御ブロックGGに示す。図15に示すように、無線の自動的な手支持可能バーコード読取システムは、4つの基本的な動作状態を有する。即ち、物体検出と、バーコード・シンボル存在検出と、バーコード・シンボル読み取りと、シンボル・キャラクタ・データ伝送/格納とである。これらの状態のそれぞれの性質は上記に詳細に説明した。様々な状態間の遷移は、方向の矢印によって示される。方向矢印のそれぞれの組の他に、遷移条件が制御アクティブ化信号(例えば、A1、A2、A3、およびA4)として表され、適切であるところでは状態時間間隔(例えば、T1、T2、T3、T4、およびT5)が表されている。都合よく、図21の状態図は、図20A1乃至図20Eのシステム制御プログラム内の制御フロー中に生じる4つの基本的な動作を最も簡単な形で表現する。重要なこととして、図21に示した制御アクティブ化信号A1、A2、A3、およびA4は、物体検出フィールド9内、バーコード検出フィールド10内、および/またはバーコード読取フィールド11内の何れのイベントが、規定されている場合、割り当てられた時間枠(1まちは複数)内で状態遷移に影響を与えるように作用するかを示す。
本発明のこの実施形態により、作業環境において使用するための自動起動の無線のレーザ走査バーコード・シンボル読取システムが提供される。
本発明の自動起動バーコード・シンボル読取デバイスで使用するためのRFベースの送受信基地局
一般に、本発明の無線バーコード読取システム内の基地局は2つの基本的な機能を実行する。即ち、(1)無線通信システムの基地局側のBluetooth(登録商標)無線通信仕様を用いて無線バーコード・シンボル読取装置41(791)との双方向RFパケット通信インタフェースを提供すること、および(2)基地局(792)が接続されたホスト・システムとのデータ通信インタフェースを提供することである。
図11に示すように、基地局42(440’)は、幾つかのコンポーネントを含む。即ち、電源回路560、受信アンテナ・エレメント561、アンテナ・エレメントに接続されたBluetooth(登録商標)RFトランシーバ・モジュール4001(即ち、フィリップス・エレクトロニクスによるBG100 TrueBlue Bluetooth(R)無線モジュール)、図11Bに示すようにRFトランシーバ・モジュール4001とともに構成されたBluetooth(登録商標)ベースバンド・コントローラ・モジュール(即ち、フィリップス・エレクトロニクスによるPCF87750 Bluetooth(R)ベースバンド・コントローラ)、データ・パケット格納バッファ564、ベース・ユニット・システム・コントローラ565、シンボル・キャラクタ・データ抽出モジュール569、データ・フォーマット変換モジュール570、およびシリアル・データ伝送回路571を含む。例示的な実施形態では、符号573で示される、プログラミングされたマイクロプロセッサおよび関連するメモリ(即ち、ROMおよびRAM)を用いて、ベース・ユニット・システム・コントローラ565ならびに前述のデータ処理モジュールのそれぞれが実現される。
本発明の実施中、Bluetooth(登録商標)RFトランシーバ・チップセットに関連するBluetooth(商標)RFモジュール4001は、基地局のCPU(即ち、マイクロコントローラ)に直接に接続され、無線バーコード読取装置と基地局との間で無線RF通信リンクが確立されたときに、ならびに通信リンクが切断または中断されたときに、それを基地局のCPUに通知する。
好ましい実施形態では、前述した本発明の無線データ通信方法は、RFベースの「ハートビート」を送信および受信するようにしてRF通信リンクのステータスを監視するように、および無線バーコード・シンボル読取システムのRF通信リンクを介して通信される情報の源として働く無線バーコード・シンボル読取装置によって行われる通信要求を論理的にやりとりするように、基地局42のシステム制御ソフトウェアをプログラミングすることによって、実施される。
例示的な実施形態では、無線バーコード・シンボル読取デバイスの手支持可能な筐体内に含まれるバッテリに再充電する手段を基地局筐体内で提供することも必要である。通常、DC電力は、可撓性ケーブルによって基地局が接続されたホスト・コンピュータ・システム45から、入手可能である。この機能を達成するための電気的な構成を図37に示す。示されるように、本発明のベース・ユニットに実装された電源回路560は、従来の電流チョッパ回路571と、それと並列な広域通過電気フィルタ572と、高域通過電気フィルタと並列な1次誘導コイル573とを含む。電源ケーブル574を介してホスト・コンピュータ・システムから供給される低電圧DC電力が、高速電流切り替え回路を用いてPCボード558上に実現される直流(DC)チョッパ回路571へ供給される。電チョッパ断回路571の機能は、この回路への入力DC電圧を、様々な高調波信号成分を含む高い周波数の三角型(時間とともに変化する)波形にすることである。広域通過電気フィルタの機能は、低い周波数信号の成分をフィルタリングして除き、高い周波数信号の成分だけを誘導コイル573へ通過させることである。このため、誘導コイル573を通って流れることが許される高周波数の電流は、コイル573全体に高い電圧を誘導し、時間とともに変化する磁束(即ち、力線)を生成する。電気エネルギー伝達の周知の原理に従って、生成された磁束は、基地局に実装された1次誘導コイルおよび2次誘導コイルとその対にされたデバイスとがその磁束によって電磁結合されたときにはいつも、基地局からバーコード・シンボル読取デバイス上の充電可能バッテリへ電力を伝達する。バッテリ充電動作中に、基地局とその対になったデバイスとの間のエネルギー伝達を最大化するため、透過性の高い材料ならびに磁気回路設計の周知の原理を用いて、バッテリ充電回路の1次誘導コイルと2次誘導コイルとを結合する磁束の量を増大させることができる。
とりわけ、前述した例示的な実施形態の基地局は、クレイドルを提供するユニットの形態で実現され、この基地局は、無線バーコード・シンボル読取装置を受け止め、無線デバイスが基地局のクレイドル部分の中で支持されている間に無線デバイス内に含まれるバッテリを充電するための手段を提供しながら、読取装置とのBluetooth(登録商標)RF通信リンクをサポートするように適合されるものである。本発明の基地局は、国際公開第WO00/33239号で説明されるような、PCMICAカード、ポータブル・データ収集基地局などのような、異なる形の要素で実現することができる。
自動的な範囲依存のデータ伝送制御を備えた本発明の無線の自動的な手支持可能な2Dバーコード・シンボル読取デバイス
図16乃至図18C4を参照して、PDF417、PDF417トランケーテッド(truncated)およびRSSコンポジットを含むすべての標準の線形バーコードならびに一部の2Dコードを復号化することができる無線の自動的な手支持可能な2D(PDF417)バーコード・シンボル読取システムを次に説明する。2Dコード上の容易に見えるレーザ線の単純な走査で、データが、迅速かつ容易に、キャプチャ(取得)され、復号化され、送信される。線形コードの場合、無線2Dバーコード・シンボル読取システムは、図1A3乃至図15に示し、前述したシステムと同様の様式で動作する。単に、所望されるバーコード上にレーザ線を向け、データ伝送ボタンを押しながら2Dバーコード・シンボルを走査すると、データは、無線2D RF通信リンクを介して基地局へ送信され、最終的に、基地局の接続されたホスト・システムへ送信される。
図16は、2Dバーコード・シンボル(例えば、PDF417シンボルなど)の読み取り、および本発明の新規な双方向のRFベースのデータ通信リンクのインタフェースおよび制御構造をサポートするように変更された、図5A乃至図5Jに示した自動無線レーザ走査バーコード・シンボル読取システムの代替の実施形態を示す。図16に示すように、このシステムは、操作者が、無線読取装置から生成された線形レーザ走査パターンを、2Dバーコード構造の高さ方向の次元に沿って下方へ手動で動かすことによって動作するように設計されている。その間、読取装置内で用いられるバーコード・シンボル・データ検出器(311’)が、走査データ・アクティブ化信号A2=1を自動的に生成し、それが生成されると、C2制御モジュール313が可聴データ・キャプチャ・バッファリング・インジケータ(例えば、圧電トランスデューサ)306を自動的にアクティブ化して、2Dシンボル復号化に先立ってバーコード・シンボル・データの各ラインが検出されるにつれて可聴サウンド(例えば、クリック音)が生成されるようにする。
データ走査/収集/バッファリング・プロセスが完了し(2Dバーコード・シンボルにわたる線形レーザ・パターンの走査を行う)、各ラインの収集された走査データがメモリにバッファリングされ、復号化処理の準備ができると、システムは、そのように完了したことの視覚的指示(無線読取装置上のLEDを介する)を自動的に生成し、走査プロセスが完了したときに操作者がデータ伝送アクティブ化スイッチ330を押し下げていた場合には、データ・パケットが、本明細書の本発明の原理に従って、リモート基地局へ自動的に送信される。無線読取装置が通信範囲外に移動された場合、データ・パケットはデータ・パケット・グループ・バッファ802にバッファリングされ、上記に詳細に説明したように、後に、リンク・ステータスが回復されたときにベース・ユニットへ送信される。
図17A1乃至図17Bに示すように、図16の無線システムは、図10A乃至図10Oに示し説明した無線システムと類似であるが、図16の無線システムは、リアルタイムで完全な1Dバーコード・シンボルの存在を検出するように設計されたバーコード・シンボル存在検出回路311の代わりに、バーコード・シンボル・データ検出回路311’(走査される2Dバーコード・シンボルのラインを検出するため)と、(2)図16に示すバーコード走査動作中に2Dバーコード・シンボル走査データのラインごとのキャプチャ中に可聴のクリック音または同様の音を生成するための、可聴走査データ・キャプチャ・バッファリング・インジケータ806と、(3)2Dバーコード・シンボルが走査され復号化されている(即ち、読み取られている)ことを操作者に合図するための視覚的インジケータ(LED)とを使用することが異なっている。基地局ユニット440’は、前述した基地局ユニット42と同様である。
図18A1乃至図18C4は、図17A1乃至図17Bのバーコード・シンボル読取システムの制御サブシステムによって実行される制御プロセスの高レベルの流れ図を示す。これらの2つの無線システムの制御プロセスの間における違いの主要な点が、図18C2乃至図18C3のブロックY乃至ブロックFFに示されている。
本発明のこの代替の実施形態により、作業環境において使用するための自動起動無線レーザ走査2Dバーコード・シンボル読取システムが提供される。
本発明の好ましい実施形態を説明したが、幾つかの変更が思い浮かぶ。
例えば、本発明の例示的な諸実施形態では、本明細書で開示する特定のタイプのバーコード・シンボル読取エンジンが、様々なタイプの無線バーコード読取システムに組み込まれるように示唆した。しかし、本明細書で開示する何れのレーザ走査バーコード・シンボル読取エンジンも、本発明の何れの無線レーザ走査バーコード・シンボル読取システムに、エンジンの形の要素に関連する形の要素に関わりなく、組み込むことができるものと理解される。
本明細書で開示する様々なタイプのレーザ走査バーコード・シンボル読み取り機構は、別個の筐体またはモジュールを有するエンジンの形態で示され実現されているが、それぞれのそのような機構は、別個の筐体またはモジュール構造を必ずしも有する必要はなく、バーコード・シンボル読取デバイスの手支持可能な筐体の構造に直接に組み込むことができるものと理解される。
本発明の例示的な実施形態を、1Dバーコード構造および2Dバーコード構造が関わる様々なタイプのバーコード・シンボル読み取りアプリケーションに関連して説明してきたが、本発明は、バーコード・シンボル構造を含むがこれには限定されない任意のマシン可読の証印またはグラフィック構造に関連して使用できるものと理解される。以降、コード・シンボルという用語は、そのような情報を担持する構造を含むものと理解されたい。
例示的な諸実施形態のレーザ走査モジュール、エンジン、およびバーコード・シンボル読取システムは種々に変更でき、それらの変更は、本明細書で開示した新規な教示を役立てる当業者には容易に明らかになるであろう。本明細書の例示的な諸実施形態のすべてのそのような変更形態および変形形態は、本明細書に添付した特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲および趣旨に含まれると見なされる。