JP4836424B2 - マルチプロセッサ信号処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の信号を並行して処理するレーダ装置用のマルチプロセッサ信号処理装置に関する。
従来、受信信号を処理するための信号処理装置を備えたレーダ装置が知られている。図17は、このような従来のレーダ装置の構成を示すブロック図である。このレーダ装置は、送信機1、サーキュレータ2、アンテナ3、受信機4および信号処理装置5から構成されている。
送信器1は、送信信号を生成し、サーキュレータ2を介してアンテナ3に送る。サーキュレータ2は、送信機1から送られてくる信号をアンテナ3に送るか、アンテナ3から送られてくる信号を受信機4に送るかを切り替える。アンテナ3は、送信機1からサーキュレータ2を介して送られてくる送信信号を電波に変換し、送信波として指定方向に送信するとともに、送信波が目標で反射された反射波を受信し、受信信号としてサーキュレータ2を介して受信機4に送る。
受信機4は、アンテナ3からサーキュレータ2を介して送られてくる受信信号をデジタルビデオ信号に変換する。この受信機4における変換によって得られたデジタルビデオ信号は、信号処理装置5に送られる。
信号処理装置5は、MTI(Moving Target Indicator;移動目標検出)装置6、周波数分析装置7、CFAR(Constant False Alarm Rate)装置8および検出装置9から構成されている。
MTI装置6は、受信機4から送られてくるデジタルビデオ信号から、クラッタを抑圧する。このMTI装置6でクラッタが抑圧されたデジタルビデオ信号は、周波数分析装置7に送られる。周波数分析装置7は、MTI装置6からのクラッタが抑圧されたデジタルビデオ信号をコヒーレント積分することにより、信号対雑音比(SN比)を改善する。周波数分析装置7におけるコヒーレント積分の手段としては、FFT(Fast Fourier Transform;高速フーリエ変換)がよく使われる。この周波数分析装置7の出力は、CFAR装置8に送られる。
CFAR装置8は、周波数分析装置7から出力される振幅・位相を持った信号を検波(振幅情報のみの信号に変換)し、注目レンジビンの周辺の信号振幅からリファレンス振幅を算出し、リファレンス振幅に対する注目レンジビン振幅の比を表す信号として、振幅比信号を生成する。このCFAR装置8で生成された振幅比信号は、検出装置9に送られる。検出装置9は、CFAR装置7から送られてくる振幅比信号が所定のしきい値を超えた場合に、その振幅比信号を目標として検出する。
ところで、上述した従来のレーダ装置における信号処理装置5は、汎用プロセッサやDSP(Digital Signal Processor)といったプロセッサから構成されており、信号処理はプロセッサによってソフトウェア的に行われている。
レーダ装置において行われる信号処理は演算量が多く、1つのプロセッサでは処理能力が不足するため、信号処理装置として、複数のプロセッサから成るマルチプロセッサ信号処理装置や、専用LSI(Large Scale Integration)またはFPGA(Field Programmable Gate Array)等とプロセッサとを組み合せた信号処理装置が使用されている。一方、レーダ装置の信頼性を向上させるために、プロセッサを二重にして冗長系を構成することにより、故障に対する耐性を高めることも行われている。
図18は、マルチプロセッサ信号処理装置が使用された従来の信号処理装置5の具体的な構成を示すブロック図である。この信号処理装置5は、MTI装置6、周波数分析装置7、CFAR装置8、検出装置9および異常監視・切り替え装置11から構成されている。
MTI装置6は、現用プロセッサ10−1と予備プロセッサ10−2とから構成されている。周波数分析装置7は、現用プロセッサ10−3と予備プロセッサ10−4とから構成されている。CFAR装置8は、現用プロセッサ10−5と予備プロセッサ10−6とから構成されている。検出装置9は、現用プロセッサ10−7と予備プロセッサ10−8とから構成されている。
異常監視・切り替え装置11は現用プロセッサ10−1、10−3、10−5および10−7の異常の有無を監視している。そして、現用プロセッサ10−1、10−3、10−5および10−7で異常が発生したことを検出した場合に、予備プロセッサ10−2、10−4、10−6および10−8にそれぞれ切り替える。
上記のように構成される信号処理装置5においては、図19に示すように、現用プロセッサ10−1、10−3、10−5および10−7によってパイプライン処理が行われる。従って、異常が発生しない場合は、予備プロセッサ10−2、10−4、10−6および10−8は、空き状態が持続される。
一方、例えばMTI装置6の現用プロセッサ10−1に異常が発生した場合は予備プロセッサ10−2に切り替えられ、周波数分析装置7の現用プロセッサ10−3に異常が発生した場合は予備プロセッサ10−4に切り替えられ、CFAR装置8の現用プロセッサ10−5に異常が発生した場合は予備プロセッサ10−6に切り替えられ、検出装置9の現用プロセッサ10−7に異常が発生した場合は予備プロセッサ10−8に切り替えられる。
以上のように、従来の信号処理装置では、プロセッサを二重にして冗長系を構成することにより、現用プロセッサに異常が発生した場合であっても、予備プロセッサに切り替えることにより、レーダ装置の動作を停止させることなく運用することができる。
なお、関連する技術として、特許文献1は、マルチプロセッサシステムにおけるプロセッサ異常対策方法およびそのための装置を開示している。特許文献1に開示された技術によれば、複数の分散処理プロセッサのいずれかに異常が発生したことをプロセッサ監視機構で検出したとき、プロセッサ管理機構は異常発生プロセッサおよび冗長プロセッサを業務配置機構に通知し、これを受けた業務配置機構は業務テーブルを参照することにより異常発生プロセッサの分担業務を確認して所定のプロセッサにこれらを配置するシステムにおいて、各業務の異常発生時の対処法を記述できる異常対処法テーブルを設け、業務配置機構は、このテーブルから求めた対処法に基づいて異常発生プロセッサの分担業務の配置を行う。また、リカーシブル異常のときは再実行や継続などによる業務配置を抑止し、初期化中の冗長プロセッサへの業務配置を遅延させる。
また、特許文献2は、マルチプロセッサ計算機を開示している。このマルチプロセッサ計算機は、異なる処理を行う複数のプロセッサと、これらプロセッサに接続されるシステムバスと、このシステムバスに接続される主記憶と、システムバスに接続されて入出力バスとのインタフェースをとる入出力インタフェースとを1つのプロセッシングユニットとして、同一の動作を行う複数のプロセッシングユニットと、このプロセッシングユニットの外部にあって各入出力インタフェースからの出力を比較して選択結果を入出力バスに出力する入出力アダプタと、入出力バス経由で入出力アダプタとデータの授受を行う入出力装置を備えている。また、入出力アダプタは、各入出力インタフェースからの出力を多数決比較をして入出力バスに出力する。
また、特許文献3は、フォールトトレラント(fault-tolerant;故障許容)能力を有する分散処理システムおよび分散処理方法並びに分散処理制御プログラムを開示している。この分散処理システムは、冗長管理部、故障判定部、ネットワーク制御部、故障分離部、データ転送制御部によって、分散処理目的に3つあるプロセッサエレメントのみを使用して3重多数決による冗長処理でプロセッサエレメントの故障検出および分離を行う。さらに、故障プロセッサエレメントの装置に対し、他のプロセッサエレメントが代行処理を行う。
特開平8−95935号公報 特開平9−16535号公報 特開2002−342300号公報
しかしながら、上述した従来のレーダ装置の信号処理装置は、現用プロセッサの各々に対応させて予備プロセッサを備えるように構成されているので、多くのプロセッサを必要とし、信号処理装置、ひいてはレーダ装置が高価になるとともに大型化するという問題がある。
また、上述した従来のレーダ装置の信号処理装置は、同一内容の信号処理を繰り返して実行する場合は問題がないが、目標の捜索や追尾を行う場合において、処理すべきデータ数や内容が異なる信号処理を実行するレーダ装置においては、処理時間の設計や設計結果の検証が非常に難しいと言う問題がある。
また、上述した信号処理装置では、各現用プロセッサからの異常ステータスによって、予備プロセッサに切り替えることができるが、各現用プロセッサにおいて通常動作に並行して行われる異常検出動作では、通常動作を停止して行われる専用の異常検出動作に比較して、異常検出が可能な項目が少なく、異常検出のレベルが低いのが一般的である。
本発明は、上述した諸問題を解消するためになされたものであり、その課題は、故障に対する耐性が高く、しかも安価且つ小型化が可能なレーダ装置用のマルチプロセッサ信号処理装置を提供することにある。
また、本発明の他の課題は、複数のプロセッサが通常動作を行っているときであっても、高い故障検出性能を得ることができるレーダ装置用のマルチプロセッサ信号処理装置を提供することにある。
また、本発明のさらに他の目的は、ハードウェアおよびソフトウェアの生産性を向上させることができるレーダ装置用のマルチプロセッサ信号処理装置を提供することにある。
第1の発明に係るレーダ装置用のマルチプロセッサ信号処理装置は、上記課題を達成するために、目標からの反射波を受信データとして記憶する外部メモリと、外部から入力される受信データに対して、MTI処理から検出処理までの一連の信号処理を実施するようにプログラムされ、自己の故障を検出する故障検出機能を持ち、動作状態を示す動作ステータスとして、信号処理を実施中には処理中、故障検出機能により故障を検出した場合には故障を外部に出力するプロセッサを複数個並べた並列プロセッサと、並列プロセッサを構成する複数のプロセッサから受け取った動作状態を表す動作ステータスに基づき複数のプロセッサの中から動作ステータスが処理中又は故障以外の状態にあるプロセッサを選択し、該選択されたプロセッサに対して外部メモリから読み出した受信データを送ってMTI処理から検出処理までの一連の信号処理を実行させるスケジューリング・プロセッサと、受信データの分割単位毎に信号処理の優先順位を設定する優先順位設定手段と、並列プロセッサによる処理結果を制御するサブスケジューリング・プロセッサをさらに備え、優先順位設定手段は、目標の追尾中に受信した受信データを目標の捜索中に受信した受信データよりも優先順位を高く設定し、スケジューリング・プロセッサは、優先順位設定手段から与えられる優先順位パラメータによって外部メモリから読み出した受信データの優先順位が高いことを判断した場合に、並列プロセッサを構成する複数のプロセッサの中から動作ステータスが処理中又は故障以外の状態にある複数のプロセッサを選択し、該選択された複数のプロセッサに対して外部メモリから読み出した受信データを送って同一の信号処理を実行させ、並列プロセッサを構成するプロセッサは、自己に異常が発生したかどうかを表す異常ステータスをサブスケジューリング・プロセッサに出力し、サブスケジューリング・プロセッサは、選択された複数のプロセッサから受け取った異常状態を表す異常ステータスを検出する異常ステータス検出部と、異常ステータス検出部における検出結果に基づき選択された複数のプロセッサによる処理結果の中から1つを選択する選択部とを備えたことを特徴とする。
また、第2の発明に係るレーダ装置用のマルチプロセッサ信号処理装置は、第1の発明に係るレーダ装置用のマルチプロセッサ信号処理装置において、選択されたプロセッサは、スケジューリング・プロセッサから受け取った受信データに対して、MTI処理、周波数分析処理、CFAR処理および検出処理を含む一連の信号処理を順次実行することを特徴とする。
また、第3の発明に係るレーダ装置用のマルチプロセッサ信号処理装置は、第2の発明に係るレーダ装置用のマルチプロセッサ信号処理装置において、スケジューリング・プロセッサは、並列プロセッサを構成する複数のプロセッサの中から検査対象とする複数のプロセッサを選択し、該選択された複数のプロセッサに対して外部メモリから読み出した受信データを送って同一の信号処理を実行させ、サブスケジューリング・プロセッサは、選択された複数のプロセッサから処理結果として、目標の検出結果を受け取り、受け取った複数の処理結果を比較する処理結果比較部をさらに備え、スケジューリング・プロセッサは、処理結果比較部による比較結果に基づき、選択された複数のプロセッサの異常の有無を検出することを特徴とする。
また、第4の発明に係るレーダ装置用のマルチプロセッサ信号処理装置は、第1〜第3の発明に係るレーダ装置用のマルチプロセッサ信号処理装置の何れかにおいて、スケジューリング・プロセッサは、並列プロセッサを構成する複数のプロセッサから受け取った動作状態を表す動作ステータスに基づき複数のプロセッサの中から動作ステータスが処理中又は故障以外の状態にあるプロセッサを選択し、該選択されたプロセッサに対して外部メモリから読み出した受信データおよび信号処理の内容を規定する信号処理パラメータを送ってMTI処理から検出処理までの一連の信号処理を実行させ、選択されたプロセッサは、スケジューリング・プロセッサから受け取った受信データに対して、スケジューリング・プロセッサから受け取った信号処理パラメータに従い、MTI処理から検出処理までの一連の信号処理を実行することを特徴とする。
また、第5の発明に係るレーダ装置用のマルチプロセッサ信号処理装置は、第1〜第4の発明に係るレーダ装置用のマルチプロセッサ信号処理装置の何れかにおいて、並列プロセッサを構成する複数のプロセッサは、全て同一のプログラムコードで動作することを特徴とする。
第1の発明に係るレーダ装置用のマルチプロセッサ信号処理装置によれば、複数個の並列プロセッサの各々は、受信データに対して、MTI処理から検出処理までの一連の信号処理を実施するようにプログラムされ、自己の故障を検出する故障検出機能を持ち、動作状態を示す動作ステータスとして、信号処理を実施中には処理中、故障検出機能により故障を検出した場合には故障を外部に出力し、スケジューリング・プロセッサは、並列プロセッサを構成する複数のプロセッサから受け取った動作状態を表す動作ステータスに基づき複数のプロセッサの中から動作ステータスが処理中又は故障以外の状態にあるプロセッサを選択し、選択されたプロセッサに対して外部メモリから読み出した受信データを送ってMTI処理から検出処理までの一連の信号処理を実行させるので、故障に対する耐性を向上させることができる。従って、プロセッサの数と同数の予備プロセッサを必要とする従来のマルチプロセッサ信号処理装置に較べてプロセッサの数を少なくすることができるので、マルチプロセッサ信号処理装置の低価格化および小型化を実現できる。
また、第の発明に係るレーダ装置用のマルチプロセッサ信号処理装置によれば、優先順位設定手段は、目標の追尾中に受信した受信データに対して優先順位を高く、目標の捜索中に受信した受信データに対して優先順位を低く、又は過去の信号処理結果から目標が存在する可能性が高い受信データに対しては優先順位を高く設定し、優先順位が高い受信データを処理する場合は複数のプロセッサに処理を行わせ、異常が検出されなかったプロセッサからの処理結果を使用するように構成したので、例えば目標の追尾のように優先順位が高い信号処理に対しては信頼性の高い結果を得ることができる。換言すれば、故障に対する耐性を向上させることができる。
また、第3の発明に係るレーダ装置用のマルチプロセッサ信号処理装置によれば、複数のプロセッサを検査対象に指定して信号処理を実行させ、処理結果を比較して異常の有無を検出するように構成したので、通常動作を停止して行う専用の異常検出と同等の異常検出を行うことができる。その結果、異常検出のレベルを高く維持することができ、高い故障検出性能を備えるレーダ装置用のマルチプロセッサ信号処理装置を提供できる。
また、第4の発明に係るレーダ装置用のマルチプロセッサ信号処理装置によれば、信号処理の内容を規定する信号処理パラメータを伴って受信データをプロセッサに送り、該信号処理パラメータに従った信号処理を行わせるように構成したので、例えば、目標によって信号処理を変更したり、捜索と追尾とで異なる信号処理を行うレーダ装置の運用に対しても対応することができる。
さらに、第5の発明に係るレーダ装置用のマルチプロセッサ信号処理装置によれば、並列プロセッサを構成する複数のプロセッサは、全て同一のプログラムコードで動作するように構成したので、ハードウェアおよびソフトウェアの生産性を高くできるレーダ装置用のマルチプロセッサ信号処理装置を提供できる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下では、背景技術の欄で説明した構成部分と同一または相当部分には、背景技術の欄で使用した符号と同一の符号を付して説明する。
図1は、本発明の実施例1に係るマルチプロセッサ信号処理装置が適用されたレーダ装置の構成を示すブロック図である。このレーダ装置は、送信機1、サーキュレータ2、アンテナ3、受信機4およびマルチプロセッサ信号処理装置50から構成されている。
送信器1は、送信信号を生成し、サーキュレータ2を介してアンテナ3に送る。サーキュレータ2は、送信機1から送られてくる信号をアンテナ3に送るか、アンテナ3から送られてくる信号を受信機4に送るかを切り替える。アンテナ3は、送信機1からサーキュレータ2を介して送られてくる送信信号を電波に変換し、送信波として指定方向に送信するとともに、送信波が目標で反射された反射波を受信し、受信信号としてサーキュレータ2を介して受信機4に送る。
受信機4は、アンテナ3からサーキュレータ2を介して送られてくる受信信号をデジタルビデオ信号に変換する。この受信機4における変換によって得られたデジタルビデオ信号は、受信データとしてマルチプロセッサ信号処理装置50に送られる。
マルチプロセッサ信号処理装置50は、詳細は後述するが、複数のプロセッサから構成されており、各プロセッサは、背景技術の欄で説明したMTI装置6で行われる処理と同等のMTI処理、周波数分析装置7で行われる処理と同等の周波数分析処理、CFAR装置8で行われる処理と同等のCFAR処理および検出装置9で行われる処理と同等の検出処理を実行する。
MTI処理では、受信機4から送られてくる受信データから、クラッタを抑圧する処理が行われる。このMTI処理によってクラッタが抑圧されたデジタルビデオ信号は、周波数分析処理に渡される。周波数分析処理では、MTI処理から受け取ったクラッタが抑圧されたデジタルビデオ信号をコヒーレント積分することにより、信号対雑音比(SN比)を改善する信号処理を行う。周波数分析処理におけるコヒーレント積分の手段としては、FFTがよく使われる。この周波数分析処理における処理結果は、CFAR処理に渡される。
CFAR処理では、周波数分析処理から受け取った振幅・位相を持った信号を検波(振幅情報のみの信号に変換)し、注目レンジビンの周辺の信号振幅からリファレンス振幅を算出し、リファレンス振幅に対する注目レンジビン振幅の比を表す信号として、振幅比信号を生成する処理が行われる。このCFAR処理によって生成された振幅比信号は、検出処理に渡される。検出処理では、CFAR処理から受け取った振幅比信号が所定のしきい値を超えた場合に、その振幅比信号を目標として検出する信号処理を行う。
次に、マルチプロセッサ信号処理装置50の詳細を説明する。図2は、本発明の実施例1に係るマルチプロセッサ信号処理装置50の詳細な構成を示すブロック図である。このマルチプロセッサ信号処理装置50は、並列プロセッサ12、スケジューリング・プロセッサ13および外部メモリ14から構成されている。
並列プロセッサ12は、n個(nは2以上の整数)のプロセッサ12−1〜12−n、これらn個のプロセッサ12−1〜12−nとスケジューリング・プロセッサ13とを接続する内部通信網15およびn個のプロセッサ12−1〜12−nと図示しない外部装置とを接続する外部通信網16から構成されている。
n個のプロセッサ12−1〜12−nの各々は、図3に示すように、内部通信インタフェース部120、演算部121、メモリ122および外部通信インタフェース部123を備えている。内部通信インタフェース部120は、スケジューリング・プロセッサ13から内部通信網15を介して送られて来るデータを受信し、演算部121に送る。また、内部通信インタフェース部120は、演算部121から送られて来る動作ステータスを、内部通信インタフェース部120を介してスケジューリング・プロセッサ13に送る。
演算部121は、内部通信インタフェース部120から送られてくるデータに対してMTI処理、周波数分析処理、CFAR処理および検出処理を順次実行し、各処理結果をメモリ122に格納する。また、演算部121は、メモリ122に格納された最終的な処理結果(目標の検出結果)を外部通信インタフェース部123に送る。外部通信インタフェース部123は、演算部121から送られてくる最終的な処理結果を、外部通信網16を介して図示しない外部装置に送信する。なお、この実施例1では、プロセッサ12−1〜12−nの各々を1個のプロセッサから構成しているが、複数のプロセッサから成るプロセッサ群から構成することもできる。
スケジューリング・プロセッサ13は、図4に示すように、演算部130、メモリ131および通信インタフェース部132を備えている。演算部130は、外部メモリ14から読み出した受信データをメモリ131に一時記憶させる。また、演算部130は、プロセッサ12−1〜12−nから内部通信網15および通信インタフェース部132を介して送られてくる動作ステータスに基づき信号処理を開始させるプロセッサを決定し、この決定されたプロセッサに対し、メモリ131に一時記憶されている受信データを通信インタフェース部132および内部通信網15を介して送る。
通信インタフェース部132は、演算部130と並列プロセッサ12との間の通信を制御する。なお、この実施例1では、スケジューリング・プロセッサ13を1個のプロセッサから構成しているが、複数のプロセッサから成るプロセッサ群から構成することもできる。
外部メモリ14は、受信機4から受け取った受信データを記憶する。この外部メモリ14に記憶された受信データは、上述したように、スケジューリング・プロセッサ13によって読み出される。
次に、上記のように構成されるマルチプロセッサ信号処理装置の動作を説明する。まず、スケジューリング・プロセッサ13の動作を、図5(a)に示すフローチャートを参照しながら説明する。
スケジューリング・プロセッサでは、まず、外部メモリ14から受信データを入力する処理が行われる(ステップS10)。ここで入力された受信データは、メモリに一時記憶される。次いで、n個のプロセッサ12−1〜12−nから動作ステータスを入力する処理が行われる(ステップS11)。動作ステータスは、例えば、「空き」、「処理中」または「故障」を示す情報から構成されている。
次いで、プロセッサを選択する処理が行われる(ステップS12)。即ち、スケジューリング・プロセッサ13は、ステップS11で取得した動作ステータスを参照し、「空き」を示しているプロセッサの中の1つを選択する。この場合、予備として割り当てられているプロセッサと他のプロセッサが「空き」の状態にある場合は、予備のプロセッサは選択されない。次いで、プロセッサへ受信データを出力する処理が行われる(ステップS13)。即ち、スケジューリング・プロセッサ13は、ステップS12で選択したプロセッサに対し、メモリに一時記憶されている受信データを送る。
次に、プロセッサ12−1〜12−nの動作を、図5(b)に示すフローチャートを参照しながら説明する。なお、各プロセッサの動作は同じであるので、以下では、プロセッサ12−1の動作についてのみ説明する。
まず、動作ステータスが「処理中」に設定される(ステップS20)。次いで、スケジューリング・プロセッサから受信データの入力処理が行われる(ステップS21)。次いで、信号処理が行われる(ステップS22)。この信号処理では、MTI処理、周波数分析処理、CFAR処理および検出処理が順次実行される。
次いで、ステップS22における信号処理の結果を出力する処理が行われる(ステップS23)。即ち、プロセッサ12−1は、信号処理の結果を外部に出力する。次いで、動作ステータスが「空き」に設定される(ステップS24)。
次に、上記のように構成されるマルチプロセッサ信号処理装置において、6台のプロセッサ12−1〜12−6でパイプライン処理が実行される場合の動作を説明する。なお、6台のプロセッサ12−1〜12−6のうち、プロセッサ12−6は予備プロセッサとして使用されるものとする。
図6は、マルチプロセッサ信号処理装置50を構成する全てのプロセッサが正常である時の処理の流れを示すタイミングチャートである。
まず、区間T1の前の区間では、図示は省略しているが、プロセッサ12−1および予備プロセッサ12−6が「空き」の状態にある。従って、スケジューリング・プロセッサ13は、動作ステータスを読み込むことにより、プロセッサ12−1および予備プロセッサ12−6が「空き」であることを認識し、次に処理を割り当てるプロセッサとしてプロセッサ12−1を選択する(予備プロセッサ12−6は選択されない)。
この状態で、スケジューリング・プロセッサ13は、外部メモリ14から受信データ(以下、単に「データ」という)m+1を読み出し、プロセッサ12−1に送る。これにより、プロセッサ12−1は、データm+1に対し、区間T1でMTI処理を、区間T2で周波数分析処理を、区間T3でCFAR処理を、区間T4で検出処理をそれぞれ実行する。そして、区間T5で自己の動作ステータスを「空き」に設定する。
次に、区間T1では、プロセッサ12−2および予備プロセッサ12−6が「空き」の状態にある。従って、スケジューリング・プロセッサ13は、動作ステータスを読み込むことにより、プロセッサ12−2および予備プロセッサ12−6が「空き」であることを認識し、次に処理を割り当てるプロセッサとしてプロセッサ12−2を選択する。
この状態で、スケジューリング・プロセッサ13は、外部メモリ14からデータm+2を読み出し、プロセッサ12−2に送る。これにより、プロセッサ12−2は、データm+2に対し、区間T2でMTI処理を、区間T3で周波数分析処理を、区間T4でCFAR処理を、区間T5で検出処理をそれぞれ実行する。そして、区間T6で自己の動作ステータスを「空き」に設定する。
以下同様にして、スケジューリング・プロセッサ13の制御により、プロセッサ12−3は、データm+3に対し、区間T3で処理を開始し、プロセッサ12−4は、データm+4に対し、区間T4で処理を開始し、プロセッサ12−5は、データm+5に対し、区間T5で処理を開始する。そして、区間T5では、再びプロセッサ12−1および予備プロセッサ12−6が「空き」の状態にある。
従って、スケジューリング・プロセッサ13は、次に処理を割り当てるプロセッサとしてプロセッサ12−1を選択し、外部メモリ14からデータm+6を読み出し、プロセッサ12−1に送る。これにより、プロセッサ12−1は、データm+6に対し、区間T6でMTI処理を、区間T7で周波数分析処理を、区間T8でCFAR処理を、区間T9で検出処理をそれぞれ実行する。以下同様の動作が繰り返される。
図7は、マルチプロセッサ信号処理装置50を構成するプロセッサのうちの1つが故障した時の処理の流れを示すタイミングチャートである。以下では、プロセッサ12−3が、データm+3を処理しているときに、故障(異常が発生)したものとする。
プロセッサ12−3は、その故障検出機能により、データm+3の処理中に故障が発生したことを検出すると、区間T7の先頭で、「故障」を表す動作ステータスをスケジューリング・プロセッサ13に送る。従って、区間T7では、予備プロセッサ12−6のみが「空き」の状態にある。スケジューリング・プロセッサ13は、動作ステータスを読み込むことにより、予備プロセッサ12−6のみが「空き」であることを認識すると、次に処理を割り当てるプロセッサとして予備プロセッサ12−6を選択する。
この状態で、スケジューリング・プロセッサ13は、外部メモリ14からデータm+8を読み出し、予備プロセッサ12−6に送る。これにより、予備プロセッサ12−6は、データm+8に対し、区間T8で処理を開始する。
以上説明したように、本発明の実施例1に係るマルチプロセッサ信号処理装置によれば、1つのプロセッサに複数の信号処理を実行させ、複数のプロセッサをスケジューリング・プロセッサ13の制御によってパイプライン処理させるように構成したので、少なくとも1台の予備プロセッサを設ければ故障に対する耐性を向上させることができる。従って、プロセッサの数と同数の予備プロセッサを必要とする従来のマルチプロセッサ信号処理装置に較べてプロセッサの数を少なくすることができるので、マルチプロセッサ信号処理装置の低価格化および小型化を実現できる。
本発明の実施例2に係るマルチプロセッサ信号処理装置は、実施例1に係るマルチプロセッサ信号処理装置において、スケジューリング・プロセッサが、優先順位の高いデータが入力された場合に複数のプロセッサに同一の信号処理を実施させ、信号処理の途中で一方のプロセッサが異常となった場合に他方の異常とならなかったプロセッサの信号処理結果を選択して出力するようにしたものである。
本発明の実施例2に係るマルチプロセッサ信号処理装置が適用されるレーダ装置の構成は、マルチプロセッサ信号処理装置50の内部の構成を除き、図1に示した実施例1に係るレーダ装置の構成と同じである。
図8は、本発明の実施例2に係るマルチプロセッサ信号処理装置50の詳細な構成を示すブロック図である。このマルチプロセッサ信号処理装置50は、図2に示した構成にサブスケジューリング・プロセッサ17が追加されて構成されている。
並列プロセッサ12を構成するn個のプロセッサ12−1〜12−nの各々は、実施例1に係るそれらの機能に加え、自己に異常が発生したかどうかを表す異常ステータスを外部通信網16を介してサブスケジューリング・プロセッサ17に送る機能を有する。
スケジューリング・プロセッサ13は、実施例1で説明した機能に加え、優先順位の高いデータを受け取った場合に、複数のプロセッサに同一信号処理を実行させる機能を有する。優先順位は、図示しない制御装置から優先順位パラメータとして与えられる。優先順位パラメータは、例えば目標の追尾中に受信した受信データに対して優先順位「1」(高い)が、目標の捜索中に受信した受信データに対して優先順位「2」(低い)がそれぞれ割り当てられているものとする。
スケジューリング・プロセッサ13は、優先順位「1」が割り当てられている受信データを受け取ったときは、n個のプロセッサ12−1〜12−nのうちの1個の通常プロセッサ(予備プロセッサ以外のプロセッサをいう)と1個の予備プロセッサに同一の信号処理を実行させる。一方、優先順位「2」が割り当てられている受信データを受け取ったときは、n個のプロセッサ12−1〜12−nのうちの予備プロセッサを除く1個の通常プロセッサに信号処理を実行させる。
サブスケジューリング・プロセッサ17は、同一の信号処理を実行した2つのプロセッサの処理結果のうちの1つを異常ステータスに基づいて選択し、外部に送出する。図9は、サブスケジューリング・プロセッサ17の機能的な構成を示すブロック図である。このサブスケジューリング・プロセッサ17は、第1保持部170、第2保持部171、異常ステータス検出部171および選択部173から構成されている。
第1保持部170は、プロセッサ12−1〜12−nのうちの通常プロセッサの処理結果および異常ステータスを保持する。この第1保持部170に保持されている処理結果は選択部173に送られ、異常ステータスは異常ステータス検出部172に送られる。第2保持部171は、プロセッサ12−1〜12−nのうちの予備プロセッサの処理結果および異常ステータスを保持する。この第2保持部171に保持されている処理結果は選択部173に送られ、異常ステータスは、異常ステータス検出部172に送られる。
異常ステータス検出部172は、第1保持部170から送られてくる異常ステータスと、第2保持部171から送られてくる異常ステータスとに基づき異常の有無を判定し、判定結果に応じた選択信号を選択部173に送る。例えば、第1保持部170から送られてくる異常ステータスおよび第2保持部171から送られてくる異常ステータスが両方とも異常でないことを示している場合は、第1保持部170から送られてくる処理結果を出力し、第1保持部170から送られてくる異常ステータスが異常であることを示している場合は、第2保持部171から送られてくる処理結果を出力し、第2保持部171から送られてくる異常ステータスが異常であることを示している場合は、第1保持部170から送られてくる処理結果を出力するような選択信号を生成して選択部173に送る。
なお、第1保持部170から送られてくる異常ステータスおよび第2保持部171から送られてくる異常ステータスが両方とも異常であることを示している場合は、エラー信号を生成して図示しない制御装置に送るように構成できる。また、実施例2では、サブスケジューリング・プロセッサ17を1個のプロセッサから構成しているが、複数のプロセッサから成るプロセッサ群から構成することもできる。
次に、上記のように構成されるマルチプロセッサ信号処理装置50において、6台のプロセッサ12−1〜12−6でパイプライン処理が実行される場合の例を説明する。なお、6台のプロセッサ12−1〜12−6のうち、プロセッサ12−6は予備プロセッサとして使用されるものとする。
図10は、マルチプロセッサ信号処理装置50を構成するプロセッサのうちの1つが故障した時の処理の流れを示すタイミングチャートである。以下では、プロセッサ12−3が、データm+3を処理しているときに、故障(異常が発生)したものとする。
まず、区間T1の前の区間では、図示は省略しているが、プロセッサ12−1および予備プロセッサ12−6が「空き」の状態にある。このとき、スケジューリング・プロセッサ13は、図示しない制御装置から優先順位パラメータとして優先順位「2」を受け取っているものとする。従って、スケジューリング・プロセッサ13は、動作ステータスを読み込むことにより、プロセッサ12−1および予備プロセッサ12−6が「空き」であることを認識し、次に処理を割り当てるプロセッサとしてプロセッサ12−1を選択する。この状態で、スケジューリング・プロセッサ13は、外部メモリ14からデータm+1を読み出し、プロセッサ12−1に送る。これにより、プロセッサ12−1は、データm+1に対し、区間T1でMTI処理を、区間T2で周波数分析処理を、区間T3でCFAR処理を、区間T4で検出処理をそれぞれ実行する。そして、区間T5で自己の動作ステータスを「空き」に設定する。
次に、区間T1では、プロセッサ12−2および予備プロセッサ12−6が「空き」の状態にある。このとき、スケジューリング・プロセッサ13は、図示しない制御装置から優先順位パラメータとして優先順位「2」を受け取っているものとする。従って、スケジューリング・プロセッサ13は、動作ステータスを読み込むことにより、プロセッサ12−2および予備プロセッサ12−6が「空き」であることを認識し、次に処理を割り当てるプロセッサとしてプロセッサ12−2を選択する。
この状態で、スケジューリング・プロセッサ13は、外部メモリ14からデータm+2を読み出し、プロセッサ12−2に送る。これにより、プロセッサ12−2は、データm+2に対し、区間T2でMTI処理を、区間T3で周波数分析処理を、区間T4でCFAR処理を、区間T5で検出処理をそれぞれ実行する。そして、区間T6で自己の動作ステータスを「空き」に設定する。
次に、区間T2では、プロセッサ12−3および予備プロセッサ12−6が「空き」の状態にある。このとき、スケジューリング・プロセッサ13は、図示しない制御装置から優先順位パラメータとして優先順位「1」を受け取っているものとする。従って、スケジューリング・プロセッサ13は、動作ステータスを読み込むことにより、プロセッサ12−3および予備プロセッサ12−6が「空き」であることを認識し、次に処理を割り当てるプロセッサとしてプロセッサ12−3および予備プロセッサ12−6を選択する。
この状態で、スケジューリング・プロセッサ13は、外部メモリ14からデータm+3を読み出し、プロセッサ12−3および予備プロセッサ12−6に送る。これにより、プロセッサ12−3および予備プロセッサ12−6は、データm+3に対し、区間T3でMTI処理を、区間T4で周波数分析処理を、区間T5でCFAR処理を、区間T6で検出処理をそれぞれ実行する。
ここで、プロセッサ12−3は、区間T3〜T6における処理中に故障が発生したことを検出すると、区間T7の先頭で「故障」を表す動作ステータスをスケジューリング・プロセッサ13に送ると同時に、異常を表す異常ステータスをサブスケジューリング・プロセッサ17に送る。
一方、予備プロセッサ12−6は、区間T3〜T6における処理が正常に終了したことを検出すると、区間T7の先頭で、「空き」を表す動作ステータスをスケジューリング・プロセッサ13に送ると同時に、正常を表す異常ステータスをサブスケジューリング・プロセッサ17に送る。サブスケジューリング・プロセッサ17は、プロセッサ12−3からの異常ステータスが異常であることを表していることを検出すると、予備プロセッサ12−6の処理結果を選択して外部に送出する。そして、区間T7の先頭で自己の動作ステータスを「空き」に設定する。
次に、区間T3では、プロセッサ12−4および予備プロセッサ12−6が「空き」の状態にある。このとき、スケジューリング・プロセッサ13は、図示しない制御装置から優先順位パラメータとして優先順位「2」を受け取っているものとする。従って、スケジューリング・プロセッサ13は、動作ステータスを読み込むことにより、プロセッサ12−4のみが「空き」であることを認識し、次に処理を割り当てるプロセッサとしてプロセッサ12−4を選択する。
この状態で、スケジューリング・プロセッサ13は、外部メモリ14からデータm+4を読み出し、プロセッサ12−4に送る。これにより、プロセッサ12−4は、データm+4に対し、区間T4でMTI処理を、区間T5で周波数分析処理を、区間T6でCFAR処理を、区間T7で検出処理をそれぞれ実行する。
以下同様にして、スケジューリング・プロセッサ13の制御により、プロセッサ12−5は、データm+5に対し、区間T5で処理を開始する。そして、区間T5では、再びプロセッサ12−1が「空き」の状態にある。従って、スケジューリング・プロセッサ13は、次に処理を割り当てるプロセッサとしてプロセッサ12−1を選択し、外部メモリ14からデータm+6を読み出し、プロセッサ12−1に送る。これにより、プロセッサ12−1は、データm+6に対し、区間T6でMTI処理を、区間T7で周波数分析処理を、区間T8でCFAR処理を、区間T9で検出処理をそれぞれ実行する。以下同様の動作が繰り返される。ただし、プロセッサ12−3は、故障中であるので、以下においては、スケジューリング・プロセッサ13は、プロセッサ12−3に処理を割り当てない。
以上説明したように、本発明の実施例2に係るマルチプロセッサ信号処理装置によれば、過去の信号処理結果から、データm+3に目標が存在する可能性が高い場合、スケジューリング・プロセッサ13は、データm+3に対する信号処理をプロセッサ12−3と予備プロセッサ12−6に実施させる。データm+3の信号処理中に、プロセッサ12−3が故障(異常が発生)した場合でも、予備プロセッサ12−6の処理が完了すれば、予備プロセッサ12−6からの信号処理結果を選択して出力することにより、目標の検出を行うことができる。この結果、故障に対する耐性を向上させることができる。
本発明の実施例3に係るマルチプロセッサ信号処理装置は、実施例2に係るマルチプロセッサ信号処理装置において、スケジューリング・プロセッサが、複数のプロセッサに同一の信号処理を実施させることにより、プロセッサ単体で検出できない異常を検出する機能を備えたものである。
本発明の実施例3に係るマルチプロセッサ信号処理装置が適用されるレーダ装置の構成は、マルチプロセッサ信号処理装置50の内部の構成を除き、図1に示した実施例1に係るレーダ装置の構成と同じである。
図11は、本発明の実施例3に係るマルチプロセッサ信号処理装置50の詳細な構成を示すブロック図である。このマルチプロセッサ信号処理装置50は、図8に示した構成に、サブスケジューリング・プロセッサ17からスケジューリング・プロセッサ13にフィードバックされる比較結果信号が追加されて構成されている。
スケジューリング・プロセッサ13は、実施例2で説明した機能に加え、プロセッサの異常検出機能を備えている。スケジューリング・プロセッサ13は、n個のプロセッサ12−1〜12−nのうちから選択した1個の通常プロセッサを検査対象のプロセッサとして選択し、予備プロセッサと同一の信号処理を実行させる。そして、サブスケジューリング・プロセッサ17からの比較結果信号に基づき異常の有無を判断し、処理に使用するかどうかを決定する。
図12は、サブスケジューリング・プロセッサ17の機能的な構成を示すブロック図である。このサブスケジューリング・プロセッサ17は、図9に示した構成に、処理結果比較部174が追加されて構成されている。処理結果比較部174は、第1保持部170から送られてくる処理結果と、第2保持部171から送られてくる処理結果とを比較し、その比較結果を比較結果信号としてスケジューリング・プロセッサ13に送る。
次に、上記のように構成されるマルチプロセッサ信号処理装置50において、6台のプロセッサ12−1〜12−6でパイプライン処理が実行される場合の例を説明する。なお、6台のプロセッサ12−1〜12−6のうち、プロセッサ12−6は予備プロセッサとして使用されるものとする。
図13は、マルチプロセッサ信号処理装置50の処理の流れを示すタイミングチャートである。以下では、検査対象プロセッサとしてプロセッサ12−3が選択されるものとする。なお、図示しない制御装置から与えられる優先順位パラメータは常に優先順位「2」であるものとする。
まず、区間T1の前の区間では、図示は省略しているが、プロセッサ12−1および予備プロセッサ12−6が「空き」の状態にある。従って、スケジューリング・プロセッサ13は、動作ステータスを読み込むことにより、プロセッサ12−1および予備プロセッサ12−6が「空き」であることを認識し、次に処理を割り当てるプロセッサとしてプロセッサ12−1を選択する。
この状態で、スケジューリング・プロセッサ13は、外部メモリ14からデータm+1を読み出し、プロセッサ12−1に送る。これにより、プロセッサ12−1は、データm+1に対し、区間T1でMTI処理を、区間T2で周波数分析処理を、区間T3でCFAR処理を、区間T4で検出処理をそれぞれ実行する。そして、区間T5で自己の動作ステータスを「空き」に設定する。
次に、区間T1では、プロセッサ12−2および予備プロセッサ12−6が「空き」の状態にある。従って、スケジューリング・プロセッサ13は、動作ステータスを読み込むことにより、プロセッサ12−2および予備プロセッサ12−6が「空き」であることを認識し、次に処理を割り当てるプロセッサとしてプロセッサ12−2を選択する。
この状態で、スケジューリング・プロセッサ13は、外部メモリ14からデータm+2を読み出し、プロセッサ12−2に送る。これにより、プロセッサ12−2は、データm+2に対し、区間T2でMTI処理を、区間T3で周波数分析処理を、区間T4でCFAR処理を、区間T5で検出処理をそれぞれ実行する。そして、区間T6で自己の動作ステータスを「空き」に設定する。
次に、区間T2では、プロセッサ12−3および予備プロセッサ12−6が「空き」の状態にある。このとき、従って、スケジューリング・プロセッサ13は、動作ステータスを読み込むことにより、プロセッサ12−3および予備プロセッサ12−6が「空き」であることを認識するが、プロセッサ12−3は検査対象であることを判断し、次に処理を割り当てるプロセッサとしてプロセッサ12−3および予備プロセッサ12−6を選択する。
この状態で、スケジューリング・プロセッサ13は、外部メモリ14からデータm+3を読み出し、プロセッサ12−3および予備プロセッサ12−6に送る。これにより、プロセッサ12−3および予備プロセッサ12−6は、データm+3に対し、区間T3でMTI処理を、区間T4で周波数分析処理を、区間T5でCFAR処理を、区間T6で検出処理をそれぞれ実行する。
ここで、サブスケジューリング・プロセッサ17は、区間T3〜T6における処理中に処理結果比較部174において比較の結果が不一致であることを判断すると、区間T7の先頭で、その旨を表す比較結果信号をスケジューリング・プロセッサ13に送る。スケジューリング・プロセッサ13は、図13では図示されていないが、次の区間T7では、プロセッサ12−3以外のプロセッサと予備プロセッサ12−6に同一の処理を割り当てる。以下同様の処理を行うことにより、スケジューリング・プロセッサ13は、プロセッサ12−3が異常であるか予備プロセッサ12−6が異常であるかを判断し、異常であるプロセッサを「故障中」に設定する。
一方、サブスケジューリング・プロセッサ17は、区間T3〜T6における処理中に処理結果比較部174において比較の結果が一致であることを判断すると、区間T7の先頭で、次のプロセッサ、例えばプロセッサ12−4を検査対象とするように設定する。以下、予備プロセッサ12−6を除く通常のプロセッサが順次循環しながら検査対象として選択され、処理結果の比較検査が行われる。
以上説明したように、本発明の実施例3に係るマルチプロセッサ信号処理装置によれば、通常動作時の異常検出は、通常動作を停止して行う専用の異常検出よりも、異常の検出項目が少なく、異常検出のレベルが低いのが一般的であるが、実施例3に係るマルチプロセッサ信号処理装置では、通常動作を停止して行う専用の異常検出と同等の異常検出を行うことができる。その結果、異常検出のレベルを高く維持することができる。
本発明の実施例4に係るマルチプロセッサ信号処理装置は、実施例1〜3のマルチプロセッサ信号処理装置において、スケジューリング・プロセッサが、信号処理を実施させるプロセッサに対し、データの他に信号処理パラメータを出力し、プロセッサは、スケジューリング・プロセッサから出力される信号処理パラメータに基づいた信号処理を実施するようにしたものである。
本発明の実施例4に係るマルチプロセッサ信号処理装置が適用されるレーダ装置の構成は、図1に示した実施例1に係るレーダ装置の構成と同じであり、マルチプロセッサ信号処理装置としては、図2、図8および図11にそれぞれ示した実施例1、実施例2および実施例3に係るマルチプロセッサ信号処理装置を用いることができる。
スケジューリング・プロセッサ13は、処理を実行させるプロセッサ12−1〜12−nに対し、データの他に信号処理パラメータを送る。信号処理パラメータは、例えば図14に示すように、「捜索」または「追尾」毎に定められたMTI処理のパルスキャンセラ数、周波数分析処理のFFTポイント数、CFAR処理のリファレンスセル数、検出処理のしきい値等から構成されている。
プロセッサ12−1〜12nは、スケジューリング・プロセッサ13から送られてくるデータと信号処理パラメータとに基づき、MTI処理、周波数分析処理、CFAR処理および検出処理をそれぞれ実行する。
図15は、上記のように構成されるマルチプロセッサ信号処理装置におけるプロセッサ12−1〜12−nの動作を示すフローチャートである。なお、各プロセッサの動作は同じであるので、以下では、プロセッサ12−1の動作についてのみ説明する。
まず、図15(a)に示すように、動作ステータスが「処理中」に設定される(ステップS30)。次いで、スケジューリング・プロセッサから受信データの入力処理が行われる(ステップS31)。次いで、信号処理が行われる(ステップS32)。
この信号処理では、図15(b)に示す処理が実行される。図15(b)では、MTI処理をX(1)、周波数分析処理をX(2)、CFAR処理をX(3)、検出処理をX(4)でそれぞれ表している。まず、X(n−1)処理後のデータおよびパラメータが入力される(ステップS40)。次いで、X(n)処理用のパラメータが設定される(ステップS41)。次いで、X(n)処理が実施される(ステップS42)。次いで、X(n)処理後のデータが出力される(ステップS43)。その後、シーケンスは図15(a)のステップS33に戻る。
ステップS33では、ステップS32における信号処理の結果を出力する処理が行われる。即ち、プロセッサ12−1は、信号処理の結果を外部に出力する。次いで、動作ステータスが「空き」に設定される(ステップS34)。
以上説明したように、本発明の実施例4に係るマルチプロセッサ信号処理装置によれば、信号処理の内容を規定する信号処理パラメータを伴って受信データをプロセッサに送り、該信号処理パラメータに従った信号処理を行わせるように構成したので、例えば、目標によって信号処理を変更したり、捜索と追尾とで異なる信号処理を行うレーダ装置の運用に対しても対応することができる。
また、信号処理パラメータによって、入力されたデータmに対するプロセッサ12−1〜12−nの処理時間が異なる場合があるが、実施例1で示したように、スケジューリング・プロセッサ13は、データを出力する直前に「空き」状態にあるプロセッサにデータを出力するという簡易なアルゴリズムにより、処理のスケジューリングが可能である。これを、従来のマルチプロセッサ信号処理装置において実施する場合、個々の処理時間と前後のデータの流れを設計する必要があり、設計が非常に難しいという問題があるが、実施例4に係るマルチプロセッサ信号処理装置によれば、これを比較的容易に設計することができる。
本発明の実施例5に係るマルチプロセッサ信号処理装置は、実施例4に係るマルチプロセッサ信号処理装置において、複数のプロセッサの全てが、同一のプログラムコードで動作するようにしたものである。
本発明の実施例5に係るマルチプロセッサ信号処理装置が適用されるレーダ装置の構成は、図1に示した実施例1に係るレーダ装置の構成と同じであり、マルチプロセッサ信号処理装置としては、図2、図8および図11にそれぞれ示した実施例1、実施例2および実施例3に係るマルチプロセッサ信号処理装置を用いることができる。
例えば、目標によって異なる信号処理を実施したり、捜索と追尾とで異なる信号処理を実施したりする場合のように、信号処理パラメータによって処理の相違を吸収することが困難な場合は、並列プロセッサ12は、異なるプログラムコードが実装された複数のプロセッサから構成することができる。
図16(a)は、捜索処理と検索処理とを別個のプロセッサで処理する場合の例を示している。この場合、捜索用のプログラムコードが実装された捜索用プロセッサと追尾用のプログラムコードが実装された追尾用プロセッサを用意し、スケジューリング・プロセッサ13で何れのプロセッサに信号処理を実行させるかを制御する。従って、捜索用プロセッサおよび追尾用プロセッサの何れかが故障した場合に対応が困難になる。また、捜索用プロセッサのプログラムコードと追尾用プロセッサのプログラムコードとを別個に管理しなければならず、管理が煩雑になる。
これに対し、本発明の実施例5に係るマルチプロセッサ信号処理装置では、図16(b)に示すように、処理パラメータに応じて捜索または追尾のいずれかの信号処理を実行できるように構成されている。スケジューリング・プロセッサ13は、データとともに処理パラメータをプロセッサ12−1〜12−nに与えることにより、処理を実行させる。プロセッサ12−1〜12−nの各々は、スケジューリング・プロセッサ13から受け取った処理パラメータに捜索または追尾の何れを実行すべきかを判断し、この判断に従って、捜索処理または追尾処理を実行する。
以上説明したように、本発明の実施例5に係るマルチプロセッサ信号処理装置によれば、処理パラメータに応じて複数の信号処理を実行できるように構成された1種類のプログラムコード(同一のプログラムコード)が各プロセッサに実装されているので、何れかのプロセッサが故障した場合にも他のプロセッサで対応でき、故障に対する耐性を向上させることができる。また、プログラムコードは1種類であるので、管理が容易になる。
なお、プロセッサ12−1〜12−nにおいて、異なるプログラムコードは、必ずしも同時に起動されている必要はなく、スケジューリング・プロセッサ13からの指示により、動的に構成を変更(捜索用プロセッサから追尾用プロセッサ、または、追尾用プロセッサから捜索用プロセッサに変更)するように構成できる。
また、1系統のプロセッサ12−1と、スケジューリング・プロセッサ13および外部メモリ14とがあれば、信号処理の全ての動作を確認することが可能であり、開発環境の維持に要するコストを低減することができる。
本発明は、レーダ装置に用いられるマルチプロセッサ信号処理装置に限らず、種々の装置の信号処理に用いられるマルチプロセッサ信号処理装置に適用可能である。
本発明の実施例1に係るマルチプロセッサ信号処理装置が適用されたレーダ装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施例1に係るマルチプロセッサ信号処理装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施例1に係るマルチプロセッサ信号処理装置を構成するプロセッサの詳細な構成を示すブロック図である。 本発明の実施例1に係るマルチプロセッサ信号処理装置を構成するスケジューリング・プロセッサの詳細な構成を示すブロック図である。 本発明の実施例1に係るマルチプロセッサ信号処理装置を構成するプロセッサおよびスケジューリング・プロセッサの動作を説明するためのフローチャートである。 本発明の実施例1に係るマルチプロセッサ信号処理装置を構成する全てのプロセッサが正常である時の処理の流れを示すタイミングチャートである。 本発明の実施例1に係るマルチプロセッサ信号処理装置を構成するプロセッサのうちの1つが故障した時の処理の流れを示すタイミングチャートである。 本発明の実施例2に係るマルチプロセッサ信号処理装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施例2に係るマルチプロセッサ信号処理装置を構成するサブスケジューリング・プロセッサの機能的な構成を示すブロック図である。 本発明の実施例2に係るマルチプロセッサ信号処理装置を構成するプロセッサのうちの1つが故障した時の処理の流れを示すタイミングチャートである。 本発明の実施例3に係るマルチプロセッサ信号処理装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施例3に係るマルチプロセッサ信号処理装置を構成するサブスケジューリング・プロセッサの機能的な構成を示すブロック図である。 本発明の実施例3に係るマルチプロセッサ信号処理装置の処理の流れを示すタイミングチャートである。 本発明の実施例4に係るマルチプロセッサ信号処理装置で使用される信号処理パラメータの例を示す図である。 本発明の実施例4に係るマルチプロセッサ信号処理装置を構成するプロセッサおよびスケジューリング・プロセッサの動作を説明するためのフローチャートである。 本発明の実施例5に係るマルチプロセッサ信号処理装置を説明するための図である。 従来の信号処理装置が適用されたレーダ装置の構成を示すブロック図である。 従来の信号処理装置の詳細な構成を示すブロック図である。 従来の信号処理装置の処理の流れを示すタイミングチャートである。
符号の説明
1 送信機
2 サーキュレータ
3 アンテナ
4 受信機
12 並列プロセッサ
12−1〜12−n プロセッサ
13 スケジューリング・プロセッサ
14 外部メモリ
15 内部通信網
16 外部通信網
17 サブスケジューリング・プロセッサ
50 マルチプロセッサ信号処理装置
120 内部通信インタフェース部
121 演算部
122 メモリ
123 外部通信インタフェース部
130 演算部
131 メモリ
132 通信インタフェース部
170 第1保持部
171 第2保持部
172 異常ステータス検出部
173 選択部
174 処理結果比較部

Claims (5)

  1. 目標からの反射波を受信データとして記憶する外部メモリと、
    外部から入力される受信データに対して、MTI処理から検出処理までの一連の信号処理を実施するようにプログラムされ、自己の故障を検出する故障検出機能を持ち、動作状態を示す動作ステータスとして、前記信号処理を実施中には処理中、前記故障検出機能により故障を検出した場合には故障を外部に出力するプロセッサを複数個並べた並列プロセッサと、
    前記並列プロセッサを構成する複数のプロセッサから受け取った動作状態を表す動作ステータスに基づき前記複数のプロセッサの中から動作ステータスが処理中又は故障以外の状態にあるプロセッサを選択し、該選択されたプロセッサに対して前記外部メモリから読み出した受信データを送ってMTI処理から検出処理までの一連の信号処理を実行させるスケジューリング・プロセッサと、
    前記受信データの分割単位毎に信号処理の優先順位を設定する優先順位設定手段と、
    前記並列プロセッサによる処理結果を制御するサブスケジューリング・プロセッサをさらに備え、
    前記優先順位設定手段は、前記目標の追尾中に受信した受信データを前記目標の捜索中に受信した受信データよりも優先順位を高く設定し、
    前記スケジューリング・プロセッサは、前記優先順位設定手段から与えられる優先順位パラメータによって前記外部メモリから読み出した受信データの優先順位が高いことを判断した場合に、前記並列プロセッサを構成する複数のプロセッサの中から前記動作ステータスが処理中又は故障以外の状態にある複数のプロセッサを選択し、該選択された複数のプロセッサに対して前記外部メモリから読み出した受信データを送って同一の信号処理を実行させ、
    前記並列プロセッサを構成するプロセッサは、自己に異常が発生したかどうかを表す異常ステータスをサブスケジューリング・プロセッサに出力し、
    前記サブスケジューリング・プロセッサは、
    前記選択された複数のプロセッサから受け取った異常状態を表す異常ステータスを検出する異常ステータス検出部と、
    前記異常ステータス検出部における検出結果に基づき前記選択された複数のプロセッサによる処理結果の中から1つを選択する選択部と、
    を備えたことを特徴とするレーダ装置用のマルチプロセッサ信号処理装置。
  2. 前記選択されたプロセッサは、前記スケジューリング・プロセッサから受け取った受信データに対して、前記MTI処理、周波数分析処理、CFAR処理および前記検出処理を含む一連の信号処理を順次実行することを特徴とする請求項1記載のレーダ装置用のマルチプロセッサ信号処理装置。
  3. 前記スケジューリング・プロセッサは、前記並列プロセッサを構成する複数のプロセッサの中から検査対象とする複数のプロセッサを選択し、該選択された複数のプロセッサに対して前記外部メモリから読み出した受信データを送って同一の信号処理を実行させ、
    前記サブスケジューリング・プロセッサは、前記選択された複数のプロセッサから処理結果として、前記目標の検出結果を受け取り、受け取った複数の処理結果を比較する処理結果比較部をさらに備え、
    前記スケジューリング・プロセッサは、前記処理結果比較部による比較結果に基づき、前記選択された複数のプロセッサの異常の有無を検出することを特徴とする請求項1または請求項2記載のレーダ装置用のマルチプロセッサ信号処理装置。
  4. 前記スケジューリング・プロセッサは、
    前記並列プロセッサを構成する複数のプロセッサから受け取った動作状態を表す動作ステータスに基づき前記複数のプロセッサの中から動作ステータスが処理中又は故障以外の状態にあるプロセッサを選択し、該選択されたプロセッサに対して前記外部メモリから読み出した受信データおよび信号処理の内容を規定する信号処理パラメータを送って前記MTI処理から検出処理までの一連の信号処理を実行させ、
    前記選択されたプロセッサは、前記スケジューリング・プロセッサから受け取った受信データに対して、前記スケジューリング・プロセッサから受け取った信号処理パラメータに従い、前記MTI処理から検出処理までの一連の信号処理を実行することを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項記載のレーダ装置用のマルチプロセッサ信号処理装置。
  5. 前記並列プロセッサを構成する複数のプロセッサは、全て同一のプログラムコードで動作することを特徴とする請求項1乃至請求項の何れか1項記載のレーダ装置用のマルチプロセッサ信号処理装置。
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