JP4836338B2

JP4836338B2 - Cooling composition

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Publication number: JP4836338B2
Application number: JP2001037880A
Authority: JP
Inventors: 克佳山科
Original assignee: Kobayashi Pharmaceutical Co Ltd
Current assignee: Kobayashi Pharmaceutical Co Ltd
Priority date: 2001-02-15
Filing date: 2001-02-15
Publication date: 2011-12-14
Anticipated expiration: 2021-02-15
Also published as: JP2002241747A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、人体やそれ以外の対象物に直接又は間接的に貼付することによって、水の潜熱を利用して対象物を冷却することのできるシート状冷却剤並びにその基材である冷却用組成物に関する。
【０００２】
【従来の技術】
発熱時に額や頭を冷やす方法として、古くから濡れタオル、氷枕、氷嚢又は化学氷嚢等が使用されている。特に、濡れタオルによる方法は簡便なため最も一般的に用いられている冷却方法であるが、濡れタオルは水とともに空気を含んでいるため空気の層が熱の発散を妨げ、その結果タオル内に熱がこもって冷却効果が持続しないという短所がある。その点、氷枕、氷嚢又は化学氷嚢は持続的な冷却効果に優れるものの、用意に時間がかかり急な発熱に間に合わない、身動きすると額からずれ落ちる、使い勝手が大層、硬くて使いづらい、等といった短所がある。
【０００３】
このため、最近では不織布などからなるシート状基材に冷却用のゲル基材を積層してなる貼付型の冷却剤が開発されており、直ぐに使えてしかも使い勝手が簡単、額からずり落ちにくい、一度貼ると濡れタオルよりも長時間冷却効果が持続する等の理由から、その需要はますます増加しており、各社から種々の製品が販売されるに至っている。
【０００４】
これらの冷却剤は、濡れタオルと同様に、水分の気化熱を利用して皮膚温度を下げるというしくみを利用したものであり（図１（Ｂ）参照）、このため冷却剤で使用される冷却用基材としては、多くの水を含有しながらも、自己保形性及び接着性を備える、例えばトラガントガム、カラヤガム、アラビアガム、アルギン酸ナトリウム、マンナン、ゼラチン、ペクチンなどの天然水溶性高分子、またはポリビニルアルコール（ＰＶＡ）、ポリアクリル酸やその塩、カルボキシビニルポリマー（ＣＶＰ）等の合成高分子等から調製される含水ゲル基材が一般に使用されている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、冷却・保冷効果に優れた冷却用組成物並びにそれを用いたシート状冷却剤を提供することを目的とする。特に本発明は、優れた冷却効果が長期にわたって持続する、長期持続性に優れた冷却用組成物並びにそれを用いたシート状冷却剤を提供することを目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
図１に示す一般的な下熱メカニズムからすれば、皮膚等の冷却対象物の冷却は、冷却用基材に含まれる水分が蒸発するとともに、冷却対象物から吸収された熱が基材から発散されることによって行われるため、基材により多くの水分を含ませて水分の蒸発量を多くすることによって、より長時間にわたって冷却効果が持続する冷却剤が調製できると考えられる。本発明者らは、かかるコンセプトで冷却用組成物並びに冷却剤の開発を検討していたところ、水分含量をさほどに多くしなくても、基材成分としてポリアクリル酸類及び多価金属類に加えてＮ−ビニルアセトアミド重合体を使用することによって、Ｎ−ビニルアセトアミド重合体を使用しない場合に比べて水分蒸発性（水分揮散性）が低下するにもかかわらず、冷却効果が高いまま驚くほど持続し、長期持続性に優れた冷却用基材が調製できることを見出した。また、本発明者らは、この冷却用組成物はＮ−ビニルアセトアミド重合体を使用しない場合に比べて、持続性のみならず使用直後の初期の冷却能力においても顕著に優っており、当該組成物を用いることによってより優れた冷却効果が長期にわたって持続する冷却剤が調製できることを確認した。さらに、本発明者らは冷却用基材にＮ−ビニルアセトアミド重合体を配合することによって該基材の皮膚に対する粘着力が増強すること、さらにその増強した粘着力は化粧料や油分を塗布した皮膚に対しても損なわれないことを見出し、該基材が粘着性基材（貼付用基材）として優れた機能を兼ね備えていることを確認した。
本発明はかかる知見に基づいて開発されたものである。
【０００７】
即ち、本発明は下記（１）〜（３）に示す冷却用組成物である。
（１）ポリアクリル酸類を１〜５９.５重量％、Ｎ−ビニルアセトアミド重合体を０.１〜３０重量％、多価金属類を０.０５〜１重量％及び水を４０〜８０重量％の割合で含有する冷却用組成物。
（２）ｐＨが４〜６.５である（１）記載の冷却用組成物。
（３）更に多価アルコール、酸、酸塩、清涼化剤及び高分子物質よりなる群から選択される少なくとも１種を含有する（１）または（２）記載の冷却用組成物。
【０００８】
さらに本発明は、上記の冷却用組成物を冷却用基材として用いてなる下記のシート状冷却剤である。
（４）シート状基材の上に、上記（１）乃至（３）のいずれかに記載の冷却用組成物が積層されてなるシート状冷却剤。
【０００９】
【発明の実施の形態】
本発明に係る冷却用組成物は、ポリアクリル酸類を１〜５８.５重量％、多価金属類を０.０５〜１重量％、Ｎ−ビニルアセトアミド重合体を０.１〜３０重量％、及び水を４０〜８０重量％の割合で含有することを特徴とするものである。
【００１０】
ここでポリアクリル酸類とは、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸の塩及びアクリル酸とアクリル酸の塩との共重合体、並びにポリメタアクリル酸、ポリメタアクリル酸の塩及びメタアクリル酸とメタアクリル酸の塩との共重合体を包含する趣旨で用いられる。ポリアクリル酸類としては、直鎖状又は分枝状の別を問わず、またその分子量も特に制限されないが、通常分子量１万〜１０００万のものが用いられる。ゲル強度を高めてより多くの水分を安定的に保持させるという観点からは、特に１００万〜７００万の分子量のものが望ましい。
【００１１】
なお、ポリアクリル酸として、通常の（メタ）アクリル酸を重合して得られる重合体のほか、カルボキシビニルポリマー（カーボポール（登録商標））等の（メタ）アクリル酸重合体を一部架橋したものも好適に使用し得る。
【００１２】
ポリ（メタ）アクリル酸の塩としては、特に制限はないが、好適にはポリ（メタ）アクリル酸ナトリウムやポリ（メタ）アクリル酸カリウムなどのポリ（メタ）アクリル酸の一価金属塩；ポリ（メタ）アクリル酸モノエタノールアミン、ポリ（メタ）アクリル酸ジエタノールアミン、ポリ（メタ）アクリル酸トリエタノールアミン、ポリ（メタ）アクリル酸メチルジエタニールアミン等のポリ（メタ）アクリル酸のアルカノールアミン塩；ポリ（メタ）アクリル酸のアンモニウム塩等が例示される。好ましくはナトリウム塩等のポリ（メタ）アクリル酸の一価金属塩である。
【００１３】
これらのポリアクリル酸類は単独で使用してもよいし、２種以上任意に組み合わせて用いることもできる。分子量が１００万以上のポリアクリル酸類は一般的に入手が困難であることから、この分子量の範囲のポリアクリル酸類を使用する場合にはポリアクリル酸とポリアクリル酸の塩（例えば、ナトリウム塩）を併用して用いる方が望ましい。但し、将来分子量１００万以上のポリアクリル酸の入手が容易になれば、この限りではない。
【００１４】
ポリアクリル酸とポリアクリル酸の塩とを併用する場合のそれらの配合比は、平均分子量が２００万以上、好適には４００万以上になるように調整されれば特に制限されないが、具体的には０：１０〜９：１（重量比）好ましくは２：１〜１：２（重量比）の割合が例示される。
【００１５】
本発明の冷却用組成物１００重量％に対するポリアクリル酸類の配合割合は、通常１〜５９.５重量％、好ましくは２〜２０重量％、より好ましくは３〜１０重量％である。
【００１６】
また、本発明で多価金属類とは、多価金属、その塩及び多価金属化合物を広く包含する趣旨で用いられる。これらの多価金属類としては、二価以上であって上記ポリアクリル酸類を架橋せしめるものであれば特に制限されず、また一種のみならず二種以上を組み合わせて使用することもできる。
【００１７】
本発明の冷却用組成物１００重量％に対するこれらの多価金属類の配合量は、通常０．０５〜１重量％、好ましくは０.０５〜０.５重量％、より好ましくは０.０８〜０.３重量％である。かかる多価金属類はゲルの保形性維持に寄与し、配合割合が０．０５重量％より大きく減少すると架橋が不十分となってゲルの強度が不足し、得られるゲル体の保形性が低下する傾向がある。
【００１８】
多価金属類として、好適にはマグネシウム、カルシウム、亜鉛、カドミウム、アルミニウム、チタン、マンガン、コバルト、ニッケルなどの多価金属、それらの塩又はそれらの化合物が例示される。皮膚に対する安全性、生産性、ゲル特性の観点から、より好ましくはアルミニウム、マグネシウム、カルシウム又はそれらの化合物であり、とりわけアルミニウム化合物が望ましい。
【００１９】
ここでアルミニウム化合物には、水酸化アルミニウム、水酸化アルミニウムマグネシウムのような水酸化物；あるいは塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、ジヒドロキシアルミニウムアミノアセテート、カオリン、ステアリン酸アルミニウムのような無機または有機酸の正塩もしくはそれらの塩基性塩；アルミニウムみょうばんのような複塩；それにアルミン酸ナトリウムのようなアルミン酸塩、無機性アルミニウム錯塩及び有機性アルミニウムキレート化合物のほかに、合成ヒドロタルサイト、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、硝酸アルミニウム、硫酸アルミニウム、ＥＤＴＡ−アルミニウム、アルミニウムアラントイネート、酢酸アルミニウム、アルミニウムグリシナールなどが包含される。なお、これらのアルミニウム化合物は１種単独で使用されても、２種以上を任意に組み合わせて使用することもできる。
【００２０】
またこれらのアルミニウム化合物は、水溶性のものであっても、水に難溶性のものであっても構わない。水に難溶性のアルミニウム化合物を用いる時はゲルの反応系中に速度調整のための酸を添加することで架橋反応を促進することができる。ここで酸としては、有機酸、特に水酸基を含む有機酸またはその塩類を好適に例示することができる。これらの架橋反応の速度調整剤としては、クエン酸、乳酸、酒石酸、グルコン酸、グリコール酸、リンゴ酸、フマール酸、メタスルホン酸、マレイン酸、酢酸などの有機酸を挙げることができる。これ以外にもＥＤＴＡ２ナトリウム、尿素、トリエチルアミン、アンモニアなどの金属イオンに対してキレートもしくは配位能を持った有機酸塩や有機塩基、並びに塩酸、りん酸、硫酸、硝酸及び臭化水素酸などの無機酸が利用できる。
【００２１】
また本発明で用いられるＮ−ビニルアセトアミド重合体には、下記一般式（１）の繰り返し単位を有するＮ−ビニルアセトアミドの単独重合体、
【００２２】
【化１】

【００２３】
例えば下記の一般式（２）で表される繰り返し単位のうち１種または２種以上の繰り返し単位からなるＮ−ビニルアセトアミドの共重合体
【００２４】
【化２】

【００２５】
（式中、Ｒは水素原子またはメチル基を示し、Ｍは水素原子またはアルカリ金属原子を表す。）
またはそれらの架橋物が包含される。
【００２６】
ここでＮ−ビニルアセトアミドの共重合体に関して、本発明において用いられるＮ−ビニルアセトアミドと共重合可能な単量体は、ポリマーの増粘性を向上させるほか、組成物を貼付剤の形態にするときの架橋点を与える目的で添加され、例えば、前記一般式（２）で表わされるアクリル酸、アクリル酸ナトリウム、アクリル酸カリウム、メタアクリル酸、メタアクリル酸ナトリウム、メタアクリル酸カリウム等が好ましく挙げられる。また、繰り返し単位（１）と繰り返し単位（２）とが５０〜１００：５０〜０重量％の範囲にあることが好ましい。
【００２７】
本発明で用いられるＮ−ビニルアセトアミド重合体は、ゲル強度を増加させ構造粘性を付与し、皮膚へのべたつきを減少させるという目的からは、前記の単独または共重合体の架橋物であることが望ましい。この架橋物はＮ−ビニルアセトアミドを重合させる際に、架橋剤を加えることによって製造することができる。
【００２８】
このような架橋剤としては、特に制限はないが、例えばＮ，Ｎ−１，４−ブチレンビス（Ｎ−ビニルアセトアミド）、Ｎ，Ｎ−１，６−ヘキシレンビス（Ｎ−ビニルアセトアミド）、Ｎ，Ｎ−デシレンビス（Ｎ−ビニルアセトアミド）、Ｎ，Ｎ−３−オキサ−１，５−ペンチレンビス（Ｎ−ビニルアセトアミド）、Ｎ，Ｎ−３，６−ジオキサオクチレンビス（Ｎ−ビニルアセトアミド）、Ｎ，Ｎ−Ｐ−キシレンビス（Ｎ−ビニルアセトアミド）、Ｎ，Ｎ’−ジアセチル−Ｎ，Ｎ’−ジビニル−１，４−ビスアミノメチルシクロヘキサン、テトラアリルオキシエタン、トリアリルフォスフェート、トリメチロールプロパンジアリルエーテル、ショ糖アリルエーテル、Ｎ，Ｎ’−メチレンビスアクリルアミド、エチレングリコールジ（メタ）アクリレート、ジエチレングリコールジ（メタ）アクリレート、トリエチレングリコールジ（メタ）アクリレート、ポリエチレングリコールジ（メタ）アクリレート、トリメチロールプロパントリ（メタ）アクリレート、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、ジビニルベンゼン、ジビニルエーテル等の、１分子中に不飽和基を２個以上有する化合物が挙げられる。
【００２９】
架橋剤は前記Ｎ−ビニルアセトアミドおよび（２）で表される単量体の合計量に対して、重量比で１／１０〜１／２，０００、好ましくは１／２０〜１／５００の範囲で使用される。
【００３０】
これらのＮ−ビニルアセトアミド重合体は単独で使用してもよいし、２種以上任意に組み合わせて用いることもできる。
【００３１】
またＮ−ビニルアセトアミド重合体として、簡便には例えば昭和電工株式会社製ＰＮＶＡ（ＧＸ−２０５）、同ＰＮＶＡ（ＮＡ−０１０）、同ＰＮＶＡ（ＮＡ−３００）シリーズ等の商業的に入手できる商品を使用することができる。
【００３２】
本発明の冷却用組成物１００重量％に対するＮ−ビニルアセトアミド重合体の配合割合は、通常０.１〜３０重量％、好ましくは０.１〜１０重量％、より好ましくは０.１〜３重量％である。０．１重量％より少ないと十分な水分保持性、皮膚接着性が発現しなくなり、また３０重量％より多いと配合時の粘度が高くなりすぎ、成形加工が困難になる傾向が見られるからである。
【００３３】
本発明の冷却用組成物は、上記成分に加えて水分を含有するものであり、その含水率が標準状態で、最終組成物１００重量％あたり４０〜８０重量％、好ましくは５０〜８０重量％、より好ましくは６０〜８０重量％であることを特徴とする。
【００３４】
当該組成物は、経時的に表面から含有水分を徐々に蒸発させる放湿性を有している。このため、水分蒸発の際の蒸発潜熱が奪われることに基づいて、該組成物は常に室温より低い温度を保ち、またこれを皮膚などの冷却対象物に貼付した場合は該冷却対象物から気化潜熱の形で熱を奪って該冷却対象物を冷却することができる。このように、該組成物中に含まれる水分は冷却作用の本源であり、その量が多いほど冷却効果に優れるものと考えられる。
【００３５】
前述するＮ−ビニルアセトアミド重合体は、本発明の組成物において優れた水分保持力を発揮し、このため比較的多くの水分を本発明の冷却用組成物内に保持させることが可能となる。本発明の冷却組成物は、使用（貼付）直後における初期の冷却効果に優れるだけでなくその優れた冷却効果が長期にわたって持続するといった格別優れた冷却作用を備えているが、後述の実験例２に示すように、この効果は単に水分含量の多さによるものでなく、Ｎ−ビニルアセトアミド重合体を含有することによるところが大きいと考えられる。Ｎ−ビニルアセトアミド重合体は、実験例１で実証されるように、それ自体が高い保水性（水分保持性）を有するものであり、一般にそれを配合することによってその適用系の水の揮散（蒸発）が抑制される。一方、本発明の類の冷却剤が有する冷却作用は冷却用基材から水分が蒸発する際に一緒に気化熱が放散することによって生じるというのが従来の認識であり、この認識によれば冷却用基材からの水分揮散（蒸発）が多いほど冷却効果が高いと考えられる。これらを考え合わせるに、Ｎ−ビニルアセトアミド重合体を配合することによって水分揮散（蒸発）が抑制された系において、それを配合しない系よりも初期及び長期における冷却効果が顕著に向上するという本発明の冷却組成物の効果は、上記従来の常識からは予期できない驚くべき効果といえる。
【００３６】
本発明の冷却用組成物は、上記成分を含有するものであればよいが、さらに多価アルコールを含んでいてもよい。かかる多価アルコールは、ポリアクリル酸類の分散媒として有用である他、ｌ−メントール等の油性成分を水に分散・乳化させるときのバインダーにもなり、さらに保湿性や湿潤性の付与、使用感向上に寄与する。
【００３７】
多価アルコールとしては、直鎖状や分枝状等の形状及び分子量等によって特に制限されず、冷却対象物に対して安全なものであれば通常使用されるもののいずれをも使用することができる。具体的にはグリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ブチレングリコール、等が例示され、中でもグリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブチレングリコールが好適に挙げられる。これらは単独で使用してもよく、あるいは２種類以上を組み合わせて使用してもよい。
【００３８】
本発明の冷却用組成物に配合する多価アルコールの割合は、冷却用組成物１００重量％当たり通常０〜４０重量％の範囲から適宜選択して用いられる。好ましくは２〜３０重量％、５〜２５重量％の範囲である。
【００３９】
本発明の冷却用組成物は、さらに高分子物質を含有していてもよい。
【００４０】
当該高分子物質の配合は、非ニュートン流体を示す本発明の組成物の加工性を良好にし、ゲルの安定化を向上させ、また粘度の調整を簡便にする点で有用である。
【００４１】
かかる高分子物質には、セルロースまたはその誘導体、デンプンまたはその誘導体並びにビニル系の高分子化合物が包含される。具体的には、セルロースの誘導体としては、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースフタレートメチルセルロース、酢酸セルロース、酢酸セルロースヒドロキシメチルエチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロースまたはそれらのアルカリ金属塩等を；デンプンの誘導体としてはカルボキシメチルデンプンやヒドロキシプロピルデンプンを；またビニル系の高分子化合物としては、ポリビニルアルキルエーテル、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、メチルビニルエーテル／無水マレイン酸共重合体、ポリビニルピロリドン、カルボキシルビニルポリマー、ビニルピロリドン／酢酸ビニルアルキルアミノアクリル酸共重合体、、スチレンマレイン酸共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニル−ポリビニルアルコール共重合体をそれぞれ挙げることができる。これらは１種又は２種以上組み合わせて用いることもできる。好ましくはセルロースまたはその誘導体であり、中でも好適にはカルボキシメチルセルロースのナトリウム塩を挙げることができる。
【００４２】
これらの高分子物質のの配合量は、組成物１００重量部当たり０．０１〜１０重量部、好ましくは０．１〜５重量部の範囲から適宜選択して用いられる。
【００４３】
また、本発明の冷却用組成物中には、前述する以外の他の重合体を添加配合することができ、これらは前述する各成分と充分に相溶しうるか、或は白濁しうる程度に相溶しうるものであることが好ましい。例えば、これら重合体としてはシリコーンゴム、アクリルゴム、天然ゴムのごときゴム系増粘性物質；グアーガム、ローカストビーンガム、プルラン等の増粘多糖類；（メタ）アクリル酸アルキルエステルを主成分とした（メタ）アクリレート系の粘着性物質；ポリエチレンオキシド等のポリエーテル系の各増粘性物質等があげられる。なお、これらは本発明の冷却用組成物の物性に影響を及ぼさない程度に添加されることが好ましい。
【００４４】
さらに本発明の冷却用組成物には、その物性に影響を及ぼさない範囲で、上記各成分に加えて必要に応じて、更に防腐剤、保存剤、安定剤、香料、着色料、ｐＨ調整剤、リモネン、カンフル，ハッカ油又はｌ−メントールなどの清涼化剤、保湿剤、刺激剤、除菌剤、抗菌剤、粘着付与剤、保型剤、増粘剤等を配合することができる。
【００４５】
本発明の冷却用組成物は、保形性並びに冷却作用から、通常酸性〜弱酸性を有することが好ましい。好ましくはｐＨ４〜６.５、より好ましくはｐＨ４.５〜６のｐＨを有することが望ましい。組成物をかかるｐＨ範囲に調整するために使用されるｐＨ調整剤としては、酒石酸、クエン酸、リン酸、乳酸、グルコン酸、グリコール酸、リンゴ酸、フマール酸、メタスルホン酸、マレイン酸、酢酸、エチレンジアミン四酢酸などの有機酸、並びに塩酸、りん酸、硫酸、硝酸及び臭化水素酸などの無機酸を例示することができる。
【００４６】
本発明の冷却用組成物は、組成物の各成分を混合して水に溶解することによって製造される。例えば、具体的には、ポリアクリル酸類、Ｎービニルアセトアミド重合体及び多価金属類を含有する組成物を分散または溶解させ、その組成物を水に徐々に添加し練合してゲル状に調製する方法を例示することができる。また、製造工程に、脱気処理工程が含まれても良い。脱気処理方法は特に制限されないが、溶媒系の分散密度を上げないという点から、好ましくはメッシュ濾過脱気又は真空脱気等の物理的処理による脱気であり、中でも効率の良さから真空脱気が好ましい。
【００４７】
本発明の冷却用組成物は、比較的高い割合で水を含み、またＮ−ビニルアセトアミド重合体を含有することに基づいて、吸熱効果に優れ、またその優れた冷却効果を持続的に発揮することができる。さらに本発明の冷却用組成物は、多量の水分を安定的に保持することができ、このため圧縮しても含有水分を滲出することがないうえ、８０重量％といった高含水率になっても、稠度の低下により流動状態になるということがなく、この点で自己保形性に優れるという特性を有している。また、高い含水状態であっても適度な弾力性を有しかつ強い粘着性を有しており、この点で適用対象又は貼着場所等を選ばないという特徴を有する。特にこの優れた粘着性は、Ｎ−ビニルアセトアミド重合体を含有することによるものであり、該成分を含有することによって化粧料を塗布した皮膚や脂性の皮膚に対しても強い粘着性を発揮することができる。また、本発明の冷却用組成物は刺激性がなく皮膚に対して安全に貼付使用でき、また剥がし残りなく簡便に剥がすことができるという点で有用である。
【００４８】
かかる特性に基づいて、かかる冷却用組成物は、その優れた接着性を利用して冷却対象物にそのまま貼付できる、冷却剤の冷却用基材として利用することができる。また、冷却を兼ねて使用される医薬用貼付剤（経皮吸収用製剤）の基材としても利用することができる。
【００４９】
かかる基材はそれ自体でシート状冷却剤として成形調製できるが、取扱い性や使用性を考慮すれば、上記冷却用組成物がシート状基材に塗布・展延されてなる形態、言い換えれば、上記冷却用組成物からなる層がシート状基材に積層されてなる形態を有していることが好ましい。
【００５０】
従って本発明はかかる形態を有するシート状冷却剤を提供する。
【００５１】
ここでシート状基材としては、上記の冷却用組成物を担持できるものであって、該冷却用組成物の放湿性（水分蒸発性）を妨げないように適度な透湿性を有するものであれば特に制限はなく、種々の織布、不織布及びフィルム等を使用することができる。
【００５２】
基材として織布もしくは不織布を使用する場合、その素材は特に制限されないが、具体的には綿、麻、羊毛などの天然繊維、レーヨン、アセテート等のセルロース系繊維、ナイロン、ビニロン、スチロール、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、アクリル等の合成繊維、綿、麻、毛等の天然繊維等が挙げられる。基材としてフィルムを使用する場合も、その素材は特に制限されないが、具体的にはスチロール、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン等が挙げられる。
【００５３】
上記シート状基材の厚みについても、冷却用組成物の放湿性を妨げない限りにおいて特に制限はないが、使用感、貼付部位への馴染み易さ等の観点から、通常１〜１０００μ、好ましくは１０〜５００μである。
【００５４】
また、当該シート状基材は、冷却剤を皮膚に貼着した場合に貼着部位の外形状になじむように、適度な伸縮性を有することが好ましい。
【００５５】
かかるシート状基材の上に塗布・展延されて積層されてなる粘着性冷却組成物の厚みは特に制限されないが、使用感、吸熱量等の観点から、通常１０〜１０,０００μ、好ましくは５００〜５,０００μである。
【００５６】
本発明のシート状冷却剤は、基本的には、冷却用組成物とシート状基材とからなるが、取り扱い性や衛生上の観点から、更に必要に応じて、使用時に剥離除去される剥離フィルムを冷却用組成物の表面に積層しておくことが好ましい。
【００５７】
かかる剥離フィルムとしては、制限されないが、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ナイロン、塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレートなどを使用することができる。
【００５８】
また、本発明のシート状冷却剤は、外形状についても特に制限されず、適用対象、貼着場所等に応じて適宜選択・調製することができる。
【００５９】
本発明のシート状冷却剤は、前述のように調製される冷却用組成物を用いて、従来公知の方法に従って製造することができ、例えば本発明の冷却用組成物を剥離シートの上に均一に展延塗布し、その上にシート状基材を重ねる方法が挙げられる。この場合、より一層強度に定着させるために該積層物をローラーによって加圧することもできる。
【００６０】
本発明の冷却貼付剤は、発熱時に額に適用されるだけでなく目元、アゴ、脚部、足部等の火照りの冷却、打撲や捻挫の際の応急的な冷却剤、筋肉痛時の鎮痛・鎮静補助剤として、またスポーツ後の筋肉のクールダウンのために使用することができ、また手間がかからず直ちに冷却できる点、またディスポーザブル的な使用ができる点、並びに長時間にわたって冷却効果が持続する点で有用である。また、本発明の冷却貼付剤は、経皮吸収用製剤（貼付剤、パップ剤）等の医薬品；鮮度保持剤や保冷剤等の冷却効果を期待して使用される日用品（飲料や食品用、化粧品用、医療用）、冷却効果を期待して使用されるパック剤などの化粧品などとしても使用することができる。
【００６１】
【実施例】
以下、本発明の内容を以下の実施例、比較例及び実験例を用いて具体的に説明するが、本発明はこれらに何ら限定されるものではない。なお、特に言及しない限り下記の実施例等において％は重量％を意味するものとする。
実施例１及び２、比較例１〜３
【００６２】
【表１】

【００６３】
表１に記載される処方に従って各冷却用組成物を調製した。具体的には、実施例１及び比較例１〜３については濃グリセリンとジプロピレングリコールの混合液の中にポリアクリル酸ナトリウム、Ｎ−ビニルアセトアミド重合体架橋物（以下、単にＮＶＡともいう）、乾燥水酸化アルミニウムゲル、ポリビニルアルコール及びカルボキシビニルポリマーの各成分を分散混合し、これを精製水中に徐々に添加して練合した。次いで、これにＬ−メントール（清涼化剤）及び着色料を添加し、Ｌ−酒石酸（ｐＨ調整剤）で各ｐＨに調整して、各冷却用組成物を得た。また、実施例２については濃グリセリン、ポリアクリル酸／ポリアクリル酸Ｎａ共重合体、Ｎ−ビニルアセトアミド重合体架橋物、乾燥水酸化アルミニウムゲル及び防腐剤の各成分を混合し、これを精製水中に徐々に添加して練合した。次いで、これにＬ−酒石酸（ｐＨ調整剤）を添加してｐＨ５.５に調整して、冷却用組成物を得た。
このようにして得られた各冷却用組成物を冷却用基材としてポリプロピレン製の剥離紙（５ｃｍ×１１ｃｍ）の上にナイフコーターで約４ｍｍの厚さに塗工し、その上に不織布を圧着して、シート状冷却剤（実施例１及び２、比較例１〜３として調製した。
【００６４】
実験例１水分保持能（水分揮発性）
実施例１（ＮＶＡあり）及び比較例１（ＮＶＡなし）のシート状冷却剤を用いて、各貼付剤に使用された冷却用組成物の水分保持力、言い換えれば水分揮発性（蒸発性）を比較した。具体的には、各貼付剤を温度２５℃、湿度５０〜６０％の環境下に放置して経時的に重量を測定し、その重量の減量量から使用した冷却用組成物の水分保持力（水分揮発性）を評価した。結果を図２に示す。
【００６５】
図２の結果からわかるように、Ｎ−ビニルアセトアミド重合体架橋物を含有する冷却用組成物（実施例１）は、それを含有しない冷却用組成物（比較例１）に比して水分の揮発（蒸発）が有意に遅く、水分保持能に優れていることが示された。
【００６６】
実験例２Ｎ−ビニルアセトアミド重合体（ＮＶＡ）による冷却効果
実施例１（ＮＶＡあり、ｐＨ５.５）及び比較例１（ＮＶＡなし、ｐＨ５.５）の各シート状冷却剤について冷却効果を比較した。具体的には、各貼付剤を０.７Ｗの電流が常時流れるように設定したホットプレート上に貼り、経時的に貼付剤直下のホットプレート上の温度を測定した。貼付剤の冷却力が完全になくなり温度が上昇しなくなった時点で測定を終了し、その時点の温度を終点温度とした。下記の式から、各測定時点での冷却温度を求め，冷却温度が−２℃以下に保持されている時間を、実効ある冷却効果を発揮している有効冷却時間（hour）として評価した。
【００６７】
＜式＞冷却温度（℃）＝（各測定時点における温度−終点温度）＋４
なお、上記式において最後に４を加算しているのは、ホットプレートの金属板はヒトの皮膚とは比熱が異なり冷却温度がより下降する傾向があるため、実際のヒトの皮膚に適用する場合に適合させるためである。
【００６８】
結果を図３に示す。図３からわかるように、Ｎ−ビニルアセトアミド重合体架橋物（ＮＶＡ）を含有しないシート状冷却剤（比較例１）の有効冷却時間は約４時間であったのに対し、ＮＶＡを含有するシート状冷却剤（実施例１）の有効冷却時間は約５.３時間と、ＮＶＡを配合することによって冷却効果が顕著に持続することが分かる。また使用直後（初期）の冷却温度に関して、ＮＶＡを含有しない比較例１の冷却温度は−４℃であるのに対し、ＮＶＡを含有する本発明の貼付剤（実施例１）のそれは-５.５℃であり、ＮＶＡを含有することによって初期の冷却効果も顕著に優れており、さらにこの優れた冷却効果が長時間にわたって持続することが判明した。すなわち、ＮＶＡを含有する冷却用組成物によれば、使用直後の冷却効果だけでなく長時間使用時における冷却効果にも優れた、長持続性の冷却剤が調製できる。
【００６９】
実験例１で示されたように、ＮＶＡを含有する冷却用組成物はＮＶＡを含有しない冷却用組成物に比べて水分揮散性に乏しいことから、ＮＶＡを含有する冷却用組成物の優れた冷却効果は、下熱のメカニズムとして従来考えられている気化熱の原理だけでは説明ができない。拘束はされないが、おそらくはＮＶＡを含有することによって冷却組成物の熱伝導性がより向上するなどして、冷却用組成物内部において熱循環が起こり（図１（Ｂ））、それが気化熱による冷却と合わさることにより冷却力がより強くなるものと考えられる．
実験例３ｐＨによる冷却効果
実施例１（ＮＶＡあり、ｐＨ５.５）、比較例２（ＮＶＡあり、ｐＨ７）及び比較例３（ＮＶＡなし、ｐＨ７）の各シート状冷却剤について、実験例２と同様にして冷却効果を比較した。
【００７０】
結果を図４に示す。図４からわかるように、冷却用組成物をｐＨ７に調整したシート状冷却剤（比較例２）の有効冷却時間は約４時間であったのに対し、冷却用組成物をｐＨ５.５に調整したシート状冷却剤（実施例１）の有効冷却時間は約５.３時間と、ｐＨを酸性側に調整することによって冷却効果が顕著に持続することが分かる。また、ＮＶＡを含有せずｐＨが７の冷却用組成物からなるシート状冷却剤（比較例３）の有効冷却時間は約２時間と短かった。この結果から、ｐＨを５.５等のように酸性〜弱酸性に調整してなるＮＶＡ含有冷却用組成物によれば、長時間使用における冷却効果にも優れた長持続性の冷却剤が調製できることが判明した。
【００７１】
実験例４粘着力試験
実施例１（ＮＶＡあり）及び比較例１（ＮＶＡなし）の各シート状冷却剤について、皮膚への粘着力を評価した。具体的には、皮膚検体として、地肌を模倣した検体として人工皮革（検体１）と、化粧したり他の油分のある皮膚を模倣した検体として該表面に化粧（ファンデーション）を塗布した人工皮革（検体２）を用意し、これら検体の表面に上記シート状冷却剤を貼付した。冷却剤を下に人工皮革を上にした状態で水平な面に置き、上（人工皮革側）から一定荷重（１kg）をかけて１０秒間放置した。１０秒後、冷却剤を人工皮革から剥がし、不織布面を下にして両面テープで水平な台の上に固定し，上から２cm²（接触面積）の円筒形の金属の棒を100g/cm²の荷重で押し当てて、再び引き上げるときの棒に対する抵抗力を接着強度として測定した。
【００７２】
結果を表２に示す。
【００７３】
【表２】

【００７４】
この結果からわかるように、冷却用基材にＮ−ビニルアセトアミド重合体架橋物（ＮＶＡ）を配合して調製したシート状冷却剤（実施例１）は、それを配合しないで調製したシート状冷却剤（比較例１）に比べて皮膚に対する粘着力が有意に強く、このことからＮＶＡは本発明において冷却用組成物の粘着力向上に寄与する成分であると考えられた。特に検体２に対する結果から、化粧した皮膚や油分のある皮膚に対して、ＮＶＡを配合しない冷却剤（比較例１）では著しく粘着力が低下するのに対し、ＮＶＡを配合した冷却剤（実施例１）は上記のいわゆる地肌に対する粘着力と殆ど変わらず、強い粘着力を維持していた。このことから、ＮＶＡは冷却用組成物（冷却用基材）の粘着力を貼着対象物の貼着表面の化粧料や油分等の有無に関わらず増強することによって、強い粘着性の発現に貢献することがわかる。
【００７５】
実験例５安全性の評価
実施例１及び２で製造したシート状冷却剤を成人男子の脚部皮膚に貼付し、貼付部皮膚の観察を行い、発赤・蒼白化・浮腫などの有無を調べると共に、かゆみ、ひりひりなどの異常感覚の訴えの有無を調べた。その結果、異状は認められず本発明のシート状冷却剤の皮膚に対する安全性が確認できた。
【００７６】
【発明の効果】
本発明の冷却用組成物は、使用直後の初期の冷却効果（冷却力）に優れるのみならず、その優れた冷却効果が長時間にわたって持続し、冷却持続性に優れている。従って、本発明の冷却用組成物は、冷却や保冷を目的とした各種の冷却剤又は保冷剤として、またシート状冷却剤（貼付剤、パック剤、シート材）の冷却用基材として使用することができる。また、本発明の冷却用組成物は水分保持力、自己保形性及び粘着性を備え、さらに皮膚に対する刺激性が少ないため、粘着性の冷却用基材として、直接人体の皮膚に貼付適用することができる。かかる冷却用組成物によれば、優れた冷却効果が初期から長時間にわたって持続する、長持続性の冷却剤が調製できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】図中（Ａ）は、従来より考えられている下熱のメカニズム（シート状冷却剤、濡れタオル、化学氷枕・氷枕・氷嚢）を示す。図中（Ｂ）は、本発明のシート状冷却剤について推定される下熱のメカニズムを示す
【図２】実験例１において、実施例１（ＮＶＡあり）と比較例１（ＮＶＡなし）のシート状冷却剤の減量（水分保持力（水分揮散性））を経時的に比較実験した結果を示す図である。
【図３】実験例２において、実施例１（ＮＶＡあり）と比較例１（ＮＶＡなし）のシート状冷却剤の冷却効果を経時的に比較実験した結果を示す図である。
【図４】実験例３において、実施例１（ＮＶＡあり、ｐＨ５.５）、比較例２（ＮＶＡあり、ｐＨ７）及び比較例３（ＮＶＡなし、ｐＨ７）のシート状冷却剤の冷却効果を経時的に比較実験した結果を示す図である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a sheet-like coolant capable of cooling an object using the latent heat of water by directly or indirectly sticking to a human body or other object, and a cooling composition as a base material thereof Related to things.
[0002]
[Prior art]
As a method of cooling the forehead and head during fever, wet towels, ice pillows, ice packs or chemical ice packs have been used for a long time. In particular, the wet towel method is the most commonly used cooling method because it is simple, but the wet towel contains air together with water, so the air layer prevents heat dissipation, and as a result, There is a disadvantage that the cooling effect is not sustained due to heat accumulation. On the other hand, ice pillows, ice sac or chemical ice sac are excellent in lasting cooling effect, but they take time to prepare and do not catch up with sudden fever, deviate from the forehead when moving, are very easy to use, hard and hard to use, etc. There is.
[0003]
For this reason, recently, a paste-type coolant has been developed in which a cooling gel base material is laminated on a sheet-like base material made of non-woven fabric, etc., and it can be used immediately, is easy to use, and does not easily fall off the forehead. Once applied, the demand is increasing because the cooling effect lasts longer than wet towels, and various products are being sold by various companies.
[0004]
Similar to wet towels, these coolants use a mechanism that lowers the skin temperature using the heat of vaporization of moisture (see FIG. 1 (B)). As a base material for use, natural water-soluble polymer such as tragacanth gum, karaya gum, gum arabic, sodium alginate, mannan, gelatin, pectin, etc., containing a lot of water but having self-retaining properties and adhesiveness, or Water-containing gel base materials prepared from synthetic polymers such as polyvinyl alcohol (PVA), polyacrylic acid and salts thereof, and carboxyvinyl polymer (CVP) are generally used.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
It is an object of the present invention to provide a cooling composition having an excellent cooling / cooling effect and a sheet-like coolant using the same. In particular, an object of the present invention is to provide a cooling composition excellent in long-term durability in which an excellent cooling effect is sustained over a long period of time and a sheet-like coolant using the same.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
According to the general lower heat mechanism shown in FIG. 1, the cooling of the cooling object such as the skin evaporates the moisture contained in the cooling base material, and the heat absorbed from the cooling target diverges from the base material. Therefore, it is considered that a coolant capable of maintaining a cooling effect for a longer time can be prepared by adding more water to the base material and increasing the amount of water evaporated. The inventors of the present invention have been studying the development of a cooling composition and a coolant based on such a concept, and in addition to polyacrylic acids and polyvalent metals as a base component, even if the water content is not increased so much. By using N-vinylacetamide polymer, water evaporability (moisture volatility) is reduced compared with the case where N-vinylacetamide polymer is not used, but it is surprisingly sustained with a high cooling effect. And it discovered that the base material for cooling excellent in long-term sustainability could be prepared. Further, the present inventors have found that this cooling composition is significantly superior not only in the case of using no N-vinylacetamide polymer, but also in the initial cooling capacity immediately after use. It was confirmed that a cooling agent having a superior cooling effect lasting for a long time can be prepared by using the product. Furthermore, the present inventors enhance the adhesive strength of the base material to the skin by blending an N-vinylacetamide polymer with the cooling base material, and further apply the cosmetic or oil to the enhanced adhesive strength. It discovered that it was not impaired also with respect to skin, and confirmed that this base material had the function excellent as an adhesive base material (base material for sticking).
The present invention has been developed based on such knowledge.
[0007]
That is, this invention is a cooling composition shown to following (1)-(3).
(1) 1 to 59.5% by weight of polyacrylic acids, 0.1 to 30% by weight of N-vinylacetamide polymer, 0.05 to 1% by weight of polyvalent metals and 40 to 80% by weight of water The cooling composition which contains in the ratio.
(2) The cooling composition according to (1), wherein the pH is 4 to 6.5.
(3) The cooling composition according to (1) or (2), further comprising at least one selected from the group consisting of a polyhydric alcohol, an acid, an acid salt, a refreshing agent and a polymer substance.
[0008]
Furthermore, this invention is the following sheet-like coolant formed using said cooling composition as a base material for cooling.
(4) A sheet-like coolant obtained by laminating the cooling composition according to any one of (1) to (3) above on a sheet-like substrate.
[0009]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The cooling composition according to the present invention comprises 1 to 58.5% by weight of polyacrylic acid, 0.05 to 1% by weight of polyvalent metals, 0.1 to 30% by weight of N-vinylacetamide polymer, And water is contained in the ratio of 40 to 80 weight%, It is characterized by the above-mentioned.
[0010]
Here, polyacrylic acids are polyacrylic acid, polyacrylic acid salts and copolymers of acrylic acid and acrylic acid, and polymethacrylic acid, polymethacrylic acid salts and methacrylic acid and methacrylic. Used to include copolymers with acid salts. Polyacrylic acids may be linear or branched, and the molecular weight is not particularly limited, but those having a molecular weight of 10,000 to 10,000,000 are usually used. From the viewpoint of increasing the gel strength and stably holding more water, a molecular weight of 1 million to 7 million is particularly desirable.
[0011]
In addition to the polymer obtained by polymerizing ordinary (meth) acrylic acid as polyacrylic acid, (meth) acrylic acid polymers such as carboxyvinyl polymer (Carbopol (registered trademark)) are partially crosslinked. A thing can also be used conveniently.
[0012]
The salt of poly (meth) acrylic acid is not particularly limited, but is preferably a monovalent metal salt of poly (meth) acrylic acid such as sodium poly (meth) acrylate or potassium poly (meth) acrylate; Alkanolamine salts of poly (meth) acrylic acid such as (meth) acrylic acid monoethanolamine, poly (meth) acrylic acid diethanolamine, poly (meth) acrylic acid triethanolamine, poly (meth) acrylic acid methyldietanylamine; Examples thereof include ammonium salts of poly (meth) acrylic acid. A monovalent metal salt of poly (meth) acrylic acid such as sodium salt is preferred.
[0013]
These polyacrylic acids may be used alone or in combination of two or more. Since polyacrylic acids having a molecular weight of 1 million or more are generally difficult to obtain, polyacrylic acid and polyacrylic acid salts (for example, sodium salts) are used when polyacrylic acids having this molecular weight are used. It is preferable to use in combination. However, this will not be the case if it becomes easy to obtain polyacrylic acid having a molecular weight of 1 million or more in the future.
[0014]
The blending ratio when polyacrylic acid and a polyacrylic acid salt are used in combination is not particularly limited as long as the average molecular weight is adjusted to 2 million or more, preferably 4 million or more. Is a ratio of 0:10 to 9: 1 (weight ratio), preferably 2: 1 to 1: 2 (weight ratio).
[0015]
The blending ratio of the polyacrylic acid to 100% by weight of the cooling composition of the present invention is usually 1 to 59.5% by weight, preferably 2 to 20% by weight, more preferably 3 to 10% by weight.
[0016]
In the present invention, the polyvalent metals are used to broadly include polyvalent metals, salts thereof and polyvalent metal compounds. These polyvalent metals are not particularly limited as long as they are divalent or more and can crosslink the polyacrylic acid, and can be used alone or in combination of two or more.
[0017]
The blending amount of these polyvalent metals with respect to 100% by weight of the cooling composition of the present invention is usually 0.05 to 1% by weight, preferably 0.05 to 0.5% by weight, more preferably 0.08 to 0.3% by weight. Such polyvalent metals contribute to the maintenance of the shape retention of the gel, and if the blending ratio decreases more than 0.05% by weight, the crosslinking becomes insufficient and the gel strength is insufficient, and the resulting gel body has the shape retention. Tends to decrease.
[0018]
Preferred examples of the polyvalent metals include magnesium, calcium, zinc, cadmium, aluminum, titanium, manganese, cobalt, nickel and other polyvalent metals, salts thereof and compounds thereof. From the viewpoint of safety to the skin, productivity, and gel properties, aluminum, magnesium, calcium, or a compound thereof is more preferable, and an aluminum compound is particularly desirable.
[0019]
Here, the aluminum compound may be a hydroxide such as aluminum hydroxide or aluminum magnesium hydroxide; or a normal salt of an inorganic or organic acid such as aluminum chloride, aluminum sulfate, dihydroxyaluminum aminoacetate, kaolin, or aluminum stearate; Their basic salts; double salts such as aluminum alum; and aluminates such as sodium aluminate, inorganic aluminum complex salts and organic aluminum chelates, as well as synthetic hydrotalcite, magnesium aluminate metasilicate, Examples include aluminum nitrate, aluminum sulfate, EDTA-aluminum, aluminum allantoinate, aluminum acetate, aluminum glycinal. In addition, even if these aluminum compounds are used individually by 1 type, they can also be used in combination of 2 or more types arbitrarily.
[0020]
These aluminum compounds may be water-soluble or sparingly soluble in water. When an aluminum compound that is hardly soluble in water is used, the crosslinking reaction can be promoted by adding an acid for adjusting the speed to the gel reaction system. Here, as the acid, an organic acid, particularly an organic acid containing a hydroxyl group or a salt thereof can be preferably exemplified. Examples of these crosslinking reaction rate adjusting agents include organic acids such as citric acid, lactic acid, tartaric acid, gluconic acid, glycolic acid, malic acid, fumaric acid, metasulfonic acid, maleic acid, and acetic acid. Other than these, organic acid salts and bases having chelating or coordination ability to metal ions such as disodium EDTA, urea, triethylamine and ammonia, and hydrochloric acid, phosphoric acid, sulfuric acid, nitric acid and hydrobromic acid Inorganic acids can be used.
[0021]
In addition, the N-vinylacetamide polymer used in the present invention includes a homopolymer of N-vinylacetamide having a repeating unit of the following general formula (1),
[0022]
[Chemical 1]

[0023]
For example, a copolymer of N-vinylacetamide comprising one or more repeating units among the repeating units represented by the following general formula (2)
[0024]
[Chemical 2]

[0025]
(In the formula, R represents a hydrogen atom or a methyl group, and M represents a hydrogen atom or an alkali metal atom.)
Or those cross-linked products are included.
[0026]
Here, regarding the copolymer of N-vinylacetamide, the monomer copolymerizable with N-vinylacetamide used in the present invention improves the viscosity of the polymer and also makes the composition into a patch form. For example, acrylic acid, sodium acrylate, potassium acrylate, methacrylic acid, sodium methacrylate, potassium methacrylate and the like represented by the general formula (2) are preferable. . Moreover, it is preferable that a repeating unit (1) and a repeating unit (2) exist in the range of 50-100: 50-0 weight%.
[0027]
The N-vinylacetamide polymer used in the present invention may be a crosslinked product of the above-mentioned homopolymer or copolymer for the purpose of increasing gel strength, imparting structural viscosity, and reducing stickiness to the skin. desirable. This crosslinked product can be produced by adding a crosslinking agent when polymerizing N-vinylacetamide.
[0028]
Such a crosslinking agent is not particularly limited. For example, N, N-1,4-butylenebis (N-vinylacetamide), N, N-1,6-hexylenebis (N-vinylacetamide), N, N -Decylene bis (N-vinylacetamide), N, N-3-oxa-1,5-pentylenebis (N-vinylacetamide), N, N-3,6-dioxaoctylenebis (N-vinylacetamide), N , N-P-xylenebis (N-vinylacetamide), N, N′-diacetyl-N, N′-divinyl-1,4-bisaminomethylcyclohexane, tetraallyloxyethane, triallyl phosphate, trimethylolpropane Diallyl ether, sucrose allyl ether, N, N′-methylenebisacrylamide, ethylene glycol di (meth) acrylate Rate, diethylene glycol di (meth) acrylate, triethylene glycol di (meth) acrylate, polyethylene glycol di (meth) acrylate, trimethylolpropane tri (meth) acrylate, pentaerythritol triallyl ether, divinylbenzene, divinyl ether, etc. 1 Examples include compounds having two or more unsaturated groups in the molecule.
[0029]
The crosslinking agent is in the range of 1/10 to 1/2000, preferably 1/20 to 1/500 in weight ratio with respect to the total amount of the N-vinylacetamide and the monomer represented by (2). Used in.
[0030]
These N-vinylacetamide polymers may be used alone or in any combination of two or more.
[0031]
In addition, as N-vinylacetamide polymer, commercially available products such as PNVA (GX-205), PNVA (NA-010), and PNVA (NA-300) series manufactured by Showa Denko KK Can be used.
[0032]
The blending ratio of the N-vinylacetamide polymer with respect to 100% by weight of the cooling composition of the present invention is usually 0.1 to 30% by weight, preferably 0.1 to 10% by weight, more preferably 0.1 to 3% by weight. %. If it is less than 0.1% by weight, sufficient water retention and skin adhesion will not be exhibited, and if it exceeds 30% by weight, the viscosity at the time of blending will become too high and molding processing will tend to be difficult. is there.
[0033]
The cooling composition of the present invention contains moisture in addition to the above components, and its moisture content is 40 to 80% by weight, preferably 50 to 80% by weight, per 100% by weight of the final composition, in a standard state. More preferably, it is 60 to 80% by weight.
[0034]
The composition has a moisture releasing property that gradually evaporates the contained water from the surface over time. For this reason, based on the fact that the latent heat of vaporization during moisture evaporation is deprived, the composition always maintains a temperature lower than room temperature, and when it is affixed to a cooling object such as skin, it evaporates from the cooling object. The object to be cooled can be cooled by taking heat in the form of latent heat. Thus, the water | moisture content contained in this composition is the main source of a cooling effect | action, and it is thought that the cooling effect is excellent, so that the quantity is large.
[0035]
The N-vinylacetamide polymer described above exhibits excellent moisture retention in the composition of the present invention, and therefore, a relatively large amount of moisture can be retained in the cooling composition of the present invention. The cooling composition of the present invention is not only excellent in the initial cooling effect immediately after use (attachment), but also has a particularly excellent cooling effect that the excellent cooling effect lasts for a long period of time. As shown in FIG. 4, this effect is not simply due to the high water content, but is thought to be largely due to the inclusion of the N-vinylacetamide polymer. As demonstrated in Experimental Example 1, the N-vinylacetamide polymer itself has high water retention (moisture retention), and generally, by mixing it, volatilization of water in the application system ( (Evaporation) is suppressed. On the other hand, it is a conventional recognition that the cooling action of the coolant of the present invention is caused by the dissipation of heat of vaporization when moisture evaporates from the cooling substrate. The cooling effect is considered to be higher as the amount of water volatilization (evaporation) from the substrate is increased. In consideration of these, in the system in which water volatilization (evaporation) is suppressed by blending the N-vinylacetamide polymer, the cooling effect in the initial stage and the long term is remarkably improved as compared with the system not blended with the present invention. The effect of this cooling composition can be said to be a surprising effect that cannot be expected from the above conventional common sense.
[0036]
The cooling composition of the present invention may contain any of the above components, but may further contain a polyhydric alcohol. Such polyhydric alcohols are useful as a dispersion medium for polyacrylic acids, and also serve as a binder when oily components such as l-menthol are dispersed and emulsified in water. Contributes to improvement.
[0037]
The polyhydric alcohol is not particularly limited by the shape and molecular weight, such as linear or branched, and any of those usually used can be used as long as it is safe for the object to be cooled. . Specific examples include glycerin, ethylene glycol, diethylene glycol, triethylene glycol, polyethylene glycol, propylene glycol, dipropylene glycol, polypropylene glycol, butylene glycol, etc. Among them, glycerin, propylene glycol, dipropylene glycol, butylene glycol are preferred. It is mentioned in. These may be used alone or in combination of two or more.
[0038]
The ratio of the polyhydric alcohol blended in the cooling composition of the present invention is appropriately selected from the range of 0 to 40% by weight per 100% by weight of the cooling composition. The range is preferably 2 to 30% by weight and 5 to 25% by weight.
[0039]
The cooling composition of the present invention may further contain a polymer substance.
[0040]
The blending of the polymer substance is useful in terms of improving the processability of the composition of the present invention showing a non-Newtonian fluid, improving the stabilization of the gel, and simplifying the adjustment of the viscosity.
[0041]
Such polymeric substances include cellulose or derivatives thereof, starch or derivatives thereof, and vinyl polymer compounds. Specifically, as the derivative of cellulose, carboxymethyl cellulose, hydroxymethyl cellulose, hydroxyethyl cellulose, hydroxymethyl ethyl cellulose, hydroxypropyl cellulose, hydroxypropyl cellulose phthalate methyl cellulose, cellulose acetate, cellulose acetate hydroxymethyl ethyl cellulose, methyl cellulose, ethyl cellulose or alkalis thereof Metal salts, etc .; starch derivatives such as carboxymethyl starch and hydroxypropyl starch; vinyl polymer compounds such as polyvinyl alkyl ether, polyvinyl alcohol, polyvinyl acetate, methyl vinyl ether / maleic anhydride copolymer, Polyvinyl pyrrolidone, carboxyl vinyl polymer, vinyl pyrrole On / vinyl acetate alkylamino acrylate copolymer ,, styrene-maleic acid copolymer, ethylene - vinyl acetate copolymer, vinyl acetate - polyvinyl alcohol copolymer may be mentioned, respectively. These may be used alone or in combination of two or more. Preferred is cellulose or a derivative thereof, and among them, a sodium salt of carboxymethyl cellulose is preferable.
[0042]
The blending amount of these polymer substances is appropriately selected from the range of 0.01 to 10 parts by weight, preferably 0.1 to 5 parts by weight per 100 parts by weight of the composition.
[0043]
Further, in the cooling composition of the present invention, polymers other than those mentioned above can be added and blended, and these can be sufficiently compatible with the above-mentioned components or can become cloudy. It is preferable that they are compatible. For example, these polymers include rubber-based thickening substances such as silicone rubber, acrylic rubber, and natural rubber; thickening polysaccharides such as guar gum, locust bean gum, and pullulan; and (meth) acrylic acid alkyl ester as a main component ( Examples thereof include (meth) acrylate-based adhesive substances; polyether-based thickening substances such as polyethylene oxide. These are preferably added to such an extent that they do not affect the physical properties of the cooling composition of the present invention.
[0044]
Furthermore, in the cooling composition of the present invention, preservatives, preservatives, stabilizers, fragrances, colorants, pH adjusters are added to the above components as necessary, as long as the physical properties thereof are not affected. , Limonene, camphor, mint oil or l-menthol and the like, moisturizers, stimulants, disinfectants, antibacterial agents, tackifiers, shape-retaining agents, thickeners and the like can be blended.
[0045]
The cooling composition of the present invention preferably has generally acidic to weakly acidic properties from the viewpoint of shape retention and cooling action. It is desirable to have a pH of preferably 4 to 6.5, more preferably 4.5 to 6. PH adjusters used to adjust the composition to such a pH range include tartaric acid, citric acid, phosphoric acid, lactic acid, gluconic acid, glycolic acid, malic acid, fumaric acid, metasulfonic acid, maleic acid, acetic acid, Illustrative are organic acids such as ethylenediaminetetraacetic acid and inorganic acids such as hydrochloric acid, phosphoric acid, sulfuric acid, nitric acid and hydrobromic acid.
[0046]
The cooling composition of the present invention is produced by mixing the components of the composition and dissolving them in water. For example, specifically, a composition containing polyacrylic acid, N-vinylacetamide polymer and polyvalent metal is dispersed or dissolved, and the composition is gradually added to water and kneaded to form a gel. The method of preparation can be illustrated. In addition, the manufacturing process may include a deaeration process. The degassing method is not particularly limited, but is preferably degassing by physical treatment such as mesh filtration degassing or vacuum degassing from the viewpoint of not increasing the dispersion density of the solvent system, and vacuum degassing is particularly effective. I like it.
[0047]
The cooling composition of the present invention contains water at a relatively high rate and contains an N-vinylacetamide polymer, and thus has an excellent endothermic effect and continuously exhibits the excellent cooling effect. be able to. Furthermore, the cooling composition of the present invention can stably hold a large amount of moisture, and therefore, even if compressed, the moisture content does not bleed out, and even if the moisture content becomes as high as 80% by weight. However, it does not become a fluid state due to a decrease in consistency, and in this respect, it has a characteristic of excellent self-shape retention. Moreover, even if it is a high moisture content state, it has moderate elasticity and strong adhesiveness, and it has the characteristics that an application object or a sticking place etc. are not selected in this point. In particular, this excellent adhesiveness is due to the inclusion of the N-vinylacetamide polymer, and by including this component, it exhibits strong adhesiveness even to skin coated with cosmetics or oily skin. be able to. In addition, the cooling composition of the present invention is useful in that it is not irritating and can be safely applied to the skin and can be easily removed without being left behind.
[0048]
Based on such properties, such a cooling composition isoutstandingIt can be used as a coolant cooling base material that can be directly applied to an object to be cooled using adhesiveness. Further, it can also be used as a base material for a pharmaceutical patch (formulation for transdermal absorption) used also for cooling.
[0049]
Such a substrate can be molded and prepared as a sheet-like coolant by itself, but in consideration of handleability and usability, the cooling composition is applied and spread on the sheet-like substrate, in other words, It is preferable that the layer which consists of the said composition for cooling has the form formed by laminating | stacking on a sheet-like base material.
[0050]
Accordingly, the present invention provides a sheet-like coolant having such a form.
[0051]
Here, the sheet-like substrate is capable of supporting the above-described cooling composition and has an appropriate moisture permeability so as not to impede the moisture-releasing property (moisture evaporation) of the cooling composition. There is no particular limitation, and various woven fabrics, non-woven fabrics and films can be used.
[0052]
When woven or non-woven fabric is used as a base material, the material is not particularly limited, but specifically, natural fibers such as cotton, hemp and wool, cellulosic fibers such as rayon and acetate, nylon, vinylon, styrene, polypropylene And synthetic fibers such as polyethylene, polyethylene terephthalate and acrylic, and natural fibers such as cotton, hemp and hair. Even when a film is used as the substrate, the material is not particularly limited, and specific examples thereof include styrene, polypropylene, polyethylene terephthalate, and polyethylene.
[0053]
The thickness of the sheet-like substrate is not particularly limited as long as it does not interfere with the moisture-releasing property of the cooling composition. However, from the viewpoints of feeling of use, ease of adaptation to the application site, etc., usually 1 to 1000 μm, preferably 10 to 500 μm.
[0054]
Moreover, it is preferable that the said sheet-like base material has moderate elasticity so that it may become familiar with the external shape of an adhesion site | part, when a cooling agent is stuck to skin.
[0055]
The thickness of the adhesive cooling composition that is applied and spread and laminated on such a sheet-like substrate is not particularly limited, but is usually 10 to 10,000 μm, preferably from the viewpoint of feeling of use, endothermic amount, and the like. 500 to 5,000 μm.
[0056]
The sheet-like coolant of the present invention basically comprises a cooling composition and a sheet-like substrate, but from the viewpoint of handling and hygiene, it is peeled off when used as necessary. It is preferable to laminate a film on the surface of the cooling composition.
[0057]
Such a release film is not limited, and polyester, polypropylene, polyethylene, nylon, vinyl chloride, polyethylene terephthalate, and the like can be used.
[0058]
In addition, the sheet-like coolant of the present invention is not particularly limited with respect to the outer shape, and can be appropriately selected and prepared according to the application target, the sticking place, and the like.
[0059]
The sheet-like coolant of the present invention can be produced according to a conventionally known method using the cooling composition prepared as described above. For example, the cooling composition of the present invention is uniformly formed on a release sheet. And a method of spreading and applying a sheet-like base material thereon. In this case, the laminate can be pressed with a roller in order to fix it with higher strength.
[0060]
The cooling patch of the present invention is not only applied to the forehead at the time of fever, it also cools the eyes, jaws, legs, feet, etc., an emergency cooling agent for bruises and sprains, and analgesia for muscle pain -Can be used as a sedative aid, for cooling muscles after sports, and can be cooled immediately without any hassle, can be used in a disposable manner, and has a cooling effect over a long period of time Useful in terms of persistence. Further, the cooling patch of the present invention is a pharmaceutical such as a preparation for transdermal absorption (patch, cataplasm); daily necessities used for expecting a cooling effect such as a freshness-preserving agent or a cryogen (for beverages and foods, (For cosmetics, medical use) and cosmetics such as pack agents used in anticipation of a cooling effect.
[0061]
【Example】
Hereinafter, the content of the present invention will be specifically described using the following examples, comparative examples, and experimental examples, but the present invention is not limited thereto. Unless otherwise specified,% in the examples below means% by weight.
Examples 1 and 2, Comparative Examples 1-3
[0062]
[Table 1]

[0063]
Each cooling composition was prepared according to the formulation described in Table 1. Specifically, for Example 1 and Comparative Examples 1 to 3, sodium acrylate, N-vinylacetamide polymer cross-linked product (hereinafter also simply referred to as NVA) in a mixture of concentrated glycerin and dipropylene glycol, Each component of dry aluminum hydroxide gel, polyvinyl alcohol and carboxyvinyl polymer was dispersed and mixed, and this was gradually added to purified water and kneaded. Next, L-menthol (cooling agent) and a coloring agent were added thereto, and each pH was adjusted with L-tartaric acid (pH adjusting agent) to obtain each cooling composition. For Example 2, each component of concentrated glycerin, polyacrylic acid / polyacrylic acid Na copolymer, N-vinylacetamide polymer cross-linked product, dry aluminum hydroxide gel and preservative was mixed and purified water was used. Gradually added and kneaded. Next, L-tartaric acid (pH adjuster) was added thereto to adjust the pH to 5.5 to obtain a cooling composition.
Each cooling composition thus obtained was coated on a polypropylene release paper (5 cm × 11 cm) as a cooling substrate with a knife coater to a thickness of about 4 mm, and a non-woven fabric was crimped thereon. And it prepared as a sheet-like coolant (Examples 1 and 2, Comparative Examples 1-3).
[0064]
Experimental example 1  Moisture retention (moisture volatility)
Using the sheet-like coolant of Example 1 (with NVA) and Comparative Example 1 (without NVA), the water retention of the cooling composition used in each patch, in other words, the water volatility (evaporation) Compared. Specifically, each patch was allowed to stand in an environment of temperature 25 ° C. and humidity 50-60%, the weight was measured over time, and the water retention power of the cooling composition used (from the weight reduction amount) Water volatility) was evaluated. The results are shown in FIG.
[0065]
As can be seen from the results of FIG. 2, the cooling composition containing the crosslinked N-vinylacetamide polymer (Example 1) has a moisture content higher than that of the cooling composition not containing it (Comparative Example 1). Volatilization (evaporation) was significantly slow, indicating excellent water retention.
[0066]
Experimental example 2  Cooling effect by N-vinylacetamide polymer (NVA)
The cooling effect of each sheet-like coolant of Example 1 (with NVA, pH 5.5) and Comparative Example 1 (without NVA, pH 5.5) was compared. Specifically, each patch was pasted on a hot plate set so that a current of 0.7 W always flows, and the temperature on the hot plate immediately below the patch was measured over time. The measurement was terminated when the temperature of the patch did not completely cool and the temperature did not rise, and the temperature at that time was taken as the end point temperature. From the following formula, the cooling temperature at each measurement time point was obtained, and the time during which the cooling temperature was maintained at −2 ° C. or less was evaluated as an effective cooling time (hour) in which an effective cooling effect was exhibited.
[0067]
<Formula> Cooling temperature (° C.) = (Temperature at each measurement time−End temperature) +4
In the above formula, 4 is added at the end because the metal plate of the hot plate has a specific heat different from that of human skin and tends to lower the cooling temperature. It is because it adapts to.
[0068]
The results are shown in FIG. As can be seen from FIG. 3, the effective cooling time of the sheet-like coolant (Comparative Example 1) containing no crosslinked N-vinylacetamide polymer (NVA) was about 4 hours, whereas the sheet containing NVA. The effective cooling time of the liquid coolant (Example 1) is about 5.3 hours, and it can be seen that the cooling effect is remarkably sustained by blending NVA. Further, regarding the cooling temperature immediately after use (initial), the cooling temperature of Comparative Example 1 not containing NVA is −4 ° C., whereas that of the patch of the present invention containing NVA (Example 1) is −5. It was found that the initial cooling effect was remarkably excellent by containing NVA at 5 ° C., and further, this excellent cooling effect was sustained for a long time. That is, according to the cooling composition containing NVA, a long-lasting coolant that is excellent not only in the cooling effect immediately after use but also in the cooling effect during long-time use can be prepared.
[0069]
As shown in Experimental Example 1, the cooling composition containing NVA is poor in water volatility as compared with the cooling composition not containing NVA, so that the cooling composition containing NVA is excellent in cooling. The effect cannot be explained only by the principle of heat of vaporization, which has been conventionally considered as a mechanism of lower heat. Although not constrained, thermal circulation occurs inside the cooling composition, possibly because the thermal conductivity of the cooling composition is further improved by containing NVA (FIG. 1B), which is caused by the heat of vaporization. It is thought that the cooling power becomes stronger by combining with cooling.
Experimental example 3  Cooling effect by pH
For each sheet-like coolant of Example 1 (with NVA, pH 5.5), Comparative Example 2 (with NVA, pH 7) and Comparative Example 3 (without NVA, pH 7), the cooling effect was compared in the same manner as in Experimental Example 2. did.
[0070]
The results are shown in FIG. As can be seen from FIG. 4, the effective cooling time of the sheet-like coolant (Comparative Example 2) in which the cooling composition was adjusted to pH 7 was about 4 hours, whereas the cooling composition was adjusted to pH 5.5. The effective cooling time of the sheet-like coolant (Example 1) is about 5.3 hours, and it can be seen that the cooling effect is remarkably sustained by adjusting the pH to the acidic side. Moreover, the effective cooling time of the sheet-like coolant (Comparative Example 3) made of a cooling composition having no pH and containing no NVA was as short as about 2 hours. From this result, according to the NVA-containing cooling composition prepared by adjusting the pH from acidic to weakly acidic such as 5.5, a long-lasting cooling agent having an excellent cooling effect in a long-time use is prepared. It turns out that you can.
[0071]
Experimental Example 4  Adhesion test
The adhesive strength to the skin was evaluated for each sheet-like coolant of Example 1 (with NVA) and Comparative Example 1 (without NVA). Specifically, as a skin sample, artificial leather (sample 1) as a sample imitating the skin, and artificial leather with makeup (foundation) applied to the surface as a sample imitating skin with makeup or other oil ( Samples 2) were prepared, and the sheet-like coolant was pasted on the surfaces of these samples. The coolant was placed on a horizontal surface with the artificial leather facing up and left for 10 seconds with a constant load (1 kg) from the top (artificial leather side). After 10 seconds, remove the coolant from the artificial leather, fix it on a horizontal table with double-sided tape with the nonwoven fabric side down, and 2 cm from the top.²(Contact area) Cylindrical metal rod 100g / cm²The resistance against the rod when it was pressed again with the load and pulled up again was measured as the adhesive strength.
[0072]
The results are shown in Table 2.
[0073]
[Table 2]

[0074]
As can be seen from the results, the sheet-like coolant (Example 1) prepared by blending the N-vinylacetamide polymer crosslinked product (NVA) with the cooling base material was prepared without blending it. Compared with the agent (Comparative Example 1), the adhesive strength to the skin was significantly stronger, and thus NVA was considered to be a component that contributes to the improvement of the adhesive strength of the cooling composition in the present invention. In particular, from the results for the specimen 2, the cooling agent not containing NVA (Comparative Example 1) markedly reduces the adhesive strength against the skin with skin or oily skin, whereas the cooling agent containing NVA (Example) 1) remained almost the same as the above-mentioned adhesive strength against the background and maintained a strong adhesive strength. From this, NVA enhances the adhesive strength of the cooling composition (cooling base material) regardless of the presence or absence of cosmetics, oil, etc. on the surface of the object to be adhered, thereby exhibiting strong adhesiveness. You can see that it contributes.
[0075]
Experimental Example 5 Safety assessment
The sheet-like coolant produced in Examples 1 and 2 was applied to the leg skin of an adult male, the skin of the applied part was observed, and the presence or absence of redness, whitening, edema, etc. was examined, and abnormalities such as itching and tingling were observed. The presence or absence of sensory complaints was examined. As a result, no abnormality was observed, and the safety of the sheet-like coolant of the present invention on the skin could be confirmed.
[0076]
【The invention's effect】
The cooling composition of the present invention is not only excellent in the initial cooling effect (cooling power) immediately after use, but also the excellent cooling effect lasts for a long time and is excellent in cooling sustainability. Therefore, the cooling composition of the present invention is used as various cooling agents or cooling agents for cooling and cooling purposes, and as a cooling base material for sheet-like cooling agents (patch, pack agent, sheet material). be able to. In addition, the cooling composition of the present invention has moisture retention, self-holding property and adhesiveness, and is less irritating to the skin. Therefore, it is applied directly to the human skin as an adhesive cooling base material. be able to. According to such a cooling composition, it is possible to prepare a long-lasting coolant in which an excellent cooling effect lasts for a long time from the beginning.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 (A) shows a conventional mechanism of lower heat (sheet-like coolant, wet towel, chemical ice pillow / ice pillow / ice sac). (B) in the figure shows the mechanism of lower heat estimated for the sheet-like coolant of the present invention.
FIG. 2 shows the results of a comparative experiment over time of the amount of reduced amount of water (water retention (moisture volatility)) in Example 1 (with NVA) and Comparative Example 1 (without NVA) in Experimental Example 1. FIG.
FIG. 3 is a diagram showing the results of a comparative experiment over time of the cooling effect of the sheet-like coolant of Example 1 (with NVA) and Comparative Example 1 (without NVA) in Experimental Example 2.
4 shows the cooling effect of the sheet-like coolant of Example 1 (with NVA, pH 5.5), Comparative Example 2 (with NVA, pH 7) and Comparative Example 3 (without NVA, pH 7) over time in Experimental Example 3. FIG. It is a figure which shows the result of having conducted comparative experiment.

Claims

Polyacrylic acid, polyacrylic acid salt, copolymer of acrylic acid and acrylic acid salt, polymethacrylic acid, polymethacrylic acid salt, and copolymer of methacrylic acid and methacrylic acid salt 1 to 59.5% by weight of at least one polyacrylic acid selected from the group consisting of: 0.1 to 30% by weight of N-vinylacetamide polymer, 0.05 to 1% by weight of polyvalent metals and A cooling composition containing water in a proportion of 40 to 80% by weight and having a pH of 4 to 6.5 .

Furthermore, a polyhydric alcohol; a crosslinking reaction rate adjusting agent selected from the group consisting of an organic acid, an inorganic acid, an organic acid salt, and an organic base ; a cooling agent; and carboxymethylcellulose, hydroxymethylcellulose, hydroxyethylcellulose, hydroxymethylethylcellulose, Hydroxypropylcellulose, hydroxypropylcellulose phthalate methylcellulose, cellulose acetate, cellulose acetate hydroxymethylethylcellulose, methylcellulose, ethylcellulose, and alkali metal salts thereof; carboxymethyl starch; hydroxypropyl starch; polyvinyl alkyl ether; polyvinyl alcohol; polyvinyl acetate; Vinyl ether / maleic anhydride copolymer; polyvinyl pyrrolidone; carboxyl vinyl polymer Vinylpyrrolidone / vinyl acetate alkylamino acrylate copolymers; styrene-maleic acid copolymer, ethylene - vinyl acetate copolymer; and vinyl acetate - at least one polymeric material selected from the group consisting of polyvinyl alcohol copolymer cooling composition according to claim 1, containing at least one selected from the group consisting of.

Sheet coolant cooling composition is laminated according to any one of claims 1 or 2 on the sheet-like substrate.