JP4827030B2

JP4827030B2 - White paperboard for paper containers

Info

Publication number: JP4827030B2
Application number: JP2002053640A
Authority: JP
Inventors: 浩末永; 俊一内村; 巌吉本
Original assignee: Oji Holdings Corp; Oji Paper Co Ltd
Current assignee: New Oji Paper Co Ltd; Oji Holdings Corp
Priority date: 2002-02-28
Filing date: 2002-02-28
Publication date: 2011-11-30
Anticipated expiration: 2022-02-28
Also published as: JP2003253594A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、白板紙に関するものであり、さらに詳しくは、裏層に低白色度パルプ、特に古紙パルプが多配合されている白板紙において、裏面にオフセット印刷をした場合のインキ発色性、印刷光沢等に優れるとともに、表面にオフセット印刷をした後、表面と裏面とが擦れても表面印刷部分のインク剥がれが生じず、また打ち抜き作業性に優れた白板紙に関する。
【０００２】
【従来の技術】
白板紙は、一般に、紙器用（箱、ブリスターパック等）、紙製品用（見本帳台紙、アルバム等）、出版用（雑誌、本等）、商業印刷用（カタログ、パンフレット等）に使用されている。
白板紙を大きく分類すると、マニラボールと白ボールとに分けられる。マニラボールは、一般に、表層に晒化学パルプ、中層、裏層には砕木パルプや古紙パルプが抄合わされているものであり、メニュー、カード類、美術本、絵本などの厚手印刷物及び打ち抜きの小型印刷箱（医薬品、化粧品、石鹸、タバコ、キャラメル、冷凍食品などの個包装用並びに液体食品用）等に利用されている。
白ボールは表層に晒化学パルプ、中層、裏層には古紙パルプを抄合わせているものであり、マニラボールに比べると一般に厚手で、通常は、何らかの印刷を施して折り畳み箱（食料品、洗剤、繊維製品、雑貨用）等に用いられる。マニラボール、白ボール、いずれにも塗工品（コート）と未塗工品（ノーコート）がある。
【０００３】
近年、印刷・加工ともにますます複雑化し、使用する機械の高速化とも相まって、白板紙に対する要求は一層厳しくなってきている。従来、白板紙の表面にオフセット印刷が施される場合、特に、紙器の高級感を出したり、印刷の絵柄が厳しい場合には、一般にマニラボールが使用されてきた。また、白板紙の裏面にもオフセット印刷をする場合、裏面のオフセット印刷適性に優れたマニラボールが専ら使用されてきた。しかし、近年、白ボールの方がマニラボールより割安感があるために、従来、マニラボールが使用されていた用途にも白ボールが使用されることが多くなってきた。即ち、白ボールにも裏面にオフセット印刷をする場合が見受けられるようになってきた。
【０００４】
しかしながら、白板紙、特に裏層に古紙パルプを多配合している白板紙は、抄紙機のリールパートで紙を巻き取る際、或いは、印刷に先立って何百、何千枚もの紙を重ねて置いておいた際に、裏面のパルプ繊維が表面の塗工面に付着し、表面にオフセット印刷する際にブランケットや刷版に紙面から転移し、これが印面の白抜けを引き起こすという問題が生じる。
【０００５】
また、裏面にオフセット印刷する際には、裏面のパルプ繊維が多く転移するため、厳しい絵柄の印刷を施すことは避けられていたのが実状であった。また、実際、裏面の白色度が一般に低い白ボールにオフセット印刷を施しても、インキの発色が悪く冴えない印面になってしまうのが常であったので、裏面に印刷する白板紙については、従来、裏層に晒化学パルプ、晒機械パルプ、脱墨古紙パルプ等を配合することが行われてきた。
【０００６】
表面へのオフセット印刷時の白抜けを防止するための他の手段としては、特開平１１−２７９９８５号公報に、裏面にポリビニルアルコール、ポリアクリルアミドを塗布する技術が開示されている。また、その他の白抜け防止の手段としては、裏層に紙力増強剤を内添させること、裏層パルプ中の古紙配合量を減らすこと、繊維長の長い古紙パルプを使用すること、古紙パルプ中に含まれる短繊維分をスクリーンや洗浄機で部分的に除去すること、或いはパルプをニーディング処理をした後配合すること、等が既に行われている。
【０００７】
さらに、裏面へのオフセット印刷時の印刷上がりを改善するために、特開２０００−１９２３９５公報には、裏面に顔料塗被組成物の接着剤として、ガラス転移温度が−５０〜０℃であるラテックスを顔料１００重量部に対して１２〜２５重量部配合し、且つ該顔料塗被組成物の塗工量を３〜２０ｇ／ｍ^２としたコート白ボールの製造技術が開示されている。
【０００８】
しかしながら、裏面にも顔料塗被組成物を塗工した白板紙にオフセット印刷を連続的に施すと、印刷機から印刷された紙が出てくる際、或いは印刷後の紙山を移し替える際、さらには後工程で打ち抜き、罫入れした後、紙が重なる際に、印刷された表面と上の紙の裏面とが擦れることによって、部分的なインク剥がれが発生するなどの問題を有しており、未だに裏印刷の適性に優れると共にオフセット印刷作業性の高い白板紙の開発には至っていないのが現状である。
【０００９】
また、印刷された板紙を打ち抜く過程（最終製品である箱を作るために立体構造物を展開して平面構造に変換した形に切刃で打ち抜き、且つ、折り目となる罫を入れる過程）では、「抜型」と呼ばれる雌・雄構造を持った装置で板紙が所望の形状に打ち抜かれるが、裏面に顔料塗被組成物を塗工した白板紙については雌型のエッジ部の摩耗が激しく、寿命が短くなるという問題があった。
【００１０】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、２層以上を抄きあわせ、裏面に顔料塗被組成物による顔料塗工層を形成した白板紙において、オフセット印刷後に表面と裏面が擦れても表面層の印刷部に部分的なインク剥がれを起こすことがなく、また、裏面の印刷適性にも優れると共に、オフセット印刷作業性及び打ち抜き作業性の高い白板紙を提供することを目的とするものである。
【００１１】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、かかる現状に鑑み、オフセット印刷後の表面と裏面が擦れることによる部分的なインク剥がれを防止するための技術について鋭意検討した結果、白板紙の顔料塗被組成物が塗工された裏面において、顔料塗工層表面の微小な凹凸がオフセット印刷後の擦れに大きく影響することを見出し、また、更に、特定の形状の顔料粒子を特定の量配合することにより、裏印刷の適性に優れると共に、オフセット印刷作業性及び打ち抜き作業性の高い白板紙を製造できることを見出し、本発明を完成するに至った。そして、本発明は、以下の各発明を包含するが、具体的には、表層、中層及び裏層の３層を抄き合わせるか又は、表層、表下層、一層以上の中層及び裏層の４層以上を抄き合わせて形成されている白板紙の裏面に、顔料が平均粒子径が０．６８μｍ以下の板状又は薄片状のカオリンのみからなり、塗工量が０．５〜４．０ｇ／ｍ ^２である顔料塗工層を有し、かつ、該顔料塗工層表面の動摩擦係数振幅が０．１０以下であることを特徴とする紙器用白板紙の発明に関する。
【００１２】
（１）２層以上を抄合わせて形成されている白板紙の裏面に、該裏面の動摩擦係数振幅が０．１０以下となる顔料塗工層を有することを特徴とする白板紙。
【００１３】
（２）白板紙は、表層、中層及び裏層の３層からなるか、又は表層、表下層、一層以上の中層及び裏層の４層以上からなる白板紙であることを特徴とする（１）記載の白板紙。
【００１４】
（３）前記顔料塗工層は、全顔料に対して６５質量％を超える割合の板状顔料を含有することを特徴とする（１）又は（２）に記載の白板紙。
【００１５】
（４）前記板状顔料は、板状又は薄片状のカオリン、タルク及び雲母から選ばれた少なくとも１種であることを特徴とする（１）〜（３）のいずれか１項に記載の白板紙。
【００１６】
（５）前記板状顔料は、平均粒子径が２μｍ以下であることを特徴とする（１）〜（４）のいずれか１項に記載の白板紙。
【００１７】
（６）前記顔料塗工層の塗工量は０．５〜１０ｇ／ｍ^２であることを特徴とする（１）〜（５）のいずれか１項に記載の白板紙。
【００１８】
（７）前記顔料塗工層は、前記顔料に加えて、平均粒子径が５μｍ以上の滑剤を、全顔料１００質量部に対して０．５質量部以上の割合で含有することを特徴とする（１）〜（６）のいずれか１項に記載の白板紙。
【００１９】
（８）前記滑剤は、平均粒子径が５μｍ以上であるステアリン酸カルシウム、ポリエチレンワックス、金属石鹸系及びステアリン酸亜鉛から選ばれた少なくとも１種であることを特徴とする（７）記載の白板紙。
（９）白板紙は表面に顔料塗工層を有することを特徴とする（１）〜（８）のいずれか１項に記載の白板紙。
【００２０】
【発明の実施の形態】
本発明の白板紙は、裏面に顔料塗被組成物を塗工した白板紙であって、裏面の動摩擦係数振幅が０．１０以下となるように顔料塗工層が形成された白板紙である。
【００２１】
本発明の白板紙が前記課題の解決を可能とすることの正確な理由は、今後のさらなる研究を待たなければならないが、現段階では以下のように推測される。即ち、裏面に顔料塗被組成物を塗工することにより、水素結合或いは接着剤により結合したパルプ繊維のネットワーク上に、より細かい顔料粒子が表面に付着した構造となるが、裏面の動摩擦係数振幅が０．１０を越えるものの場合は、裏面にミクロな突起が比較的多くあるために、表面にオフセット印刷を施した後に表面と裏面が擦れると、表面印刷物の表面のインクが部分的に掻き落とされキズ状となってしまう。一方、裏面の動摩擦係数振幅が０．１０以下のものの場合は、裏面のミクロな突起が比較的少ないために、オフセット印刷後に表面と裏面が擦れても、表面印刷層を荒らすことはない。
【００２２】
また、印刷された板紙を打ち抜く過程では、「抜型」と呼ばれる雌（通常プラスチック等の樹脂類や金属、紙等の素材で作製された厚さ１〜３ｍｍのボードに溝が設けられたもの）・雄（打ち抜き刃）構造を持った装置で板紙が所望の形状に打ち抜かれるが、雌型のエッジ部の摩耗も、前記印刷表面の擦れと同様の作用機構で抑えられるため、抜型の寿命が延びることとなる。
【００２３】
裏面の動摩擦係数振幅を０．１０以下にするための有効な手段として、顔料塗被組成物に含有される顔料の形状が重要である。即ち、顔料の形状が板状、薄片状のものであれば、塗工層表面の動摩擦係数振幅が小さくなる傾向であり、球状、柱状、紡錘状、針状、或いは不定形であれば微小な突起があるために、これが表面印刷部と裏面との擦れによる印刷層の荒れ、或いは、抜型の短命化の大きな原因になっているものと考えられる。
【００２４】
本発明の白板紙の裏面へ顔料塗工層を形成するための顔料塗被組成物に使用される顔料としては、前記したように、白板紙の裏面に、該裏面の動摩擦係数振幅が０．１０以下となる顔料塗工層を形成することができる顔料を使用することは必須である。そのような顔料塗工層は、板状顔料を含有する顔料塗被組成物を裏面に塗工することによって形成することができる。
前記板状顔料としては、板状又は薄片状のカオリン、タルク、合成珪酸カルシウム、水酸化アルミニウム及び雲母から選ばれたものが好適に使用される。中でも、カオリン、特にデラミカオリン等のような、さらに薄片状となるものは効果が大きく好ましい。
【００２５】
本発明の白板紙の裏面顔料塗工層における板状顔料は、全顔料に対して６５重量％を越えて配合されているのが好ましい。６５重量％以下の配合では、前記動摩擦係数振幅が０．１０以上となりやすく、オフセット印刷後の表面と裏面が擦れてキズになりやすい傾向となる。
【００２６】
板状顔料は、粒子径が細かいほど効果が大きい。本発明では平均粒子径が２μｍ以下の板状顔料が好ましく配合される。平均粒子径が小さい程良好である理由は、粒子の大きさが大きいとパルプ繊維に付着した場合に突起が出来やすく、球状、柱状、紡錘状、針状或いは不定形の顔料粒子と同様のことが起こるためと考えられる。
【００２７】
上記記載の板状の顔料を使用すると擦れが少なくなる原因は以下のようにも考えられる。即ち、板状の顔料は顔料塗被組成物に含有される接着剤等とともに、裏層のパルプ繊維の表面に付着するが、パルプ繊維等比較的大きな繊維に接触面積が大きな状態で付着し、この結果、裏塗工面に剥き出しとなる面には板状顔料がきれいに面が並んだ状態となり、オフセット印刷後の表面と接触しても、接触面積が大きいために応力が集中せずインク層を引っ掻くことはない。一方、球状、柱状、紡錘状、針状、或いは不定形の顔料粒子の場合には、微小な突起が無数に裏面に出ているため、オフセット印刷後の表面と接触する際に応力が集中し、インクを引っ掻いてしまうものと考えられる。抜型の摩耗についても同様であり、エッジ部を擦り寿命を短くするものと考えられる。
本発明に規定する平均粒子径は、沈降法（セディグラフ）により測定し、累積質量が５０％となる粒子径を平均粒子径とした。
【００２８】
板状顔料とともに使用できる他の顔料としては、一般に、紙・板紙への塗工又は紙への内添に使用される顔料・填料が挙げられる。具体的に例を挙げるならば、チョーク、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム等の炭酸カルシウム類；炭酸マグネシウム類；ドロマイト等のカルシウム・マグネシウム炭酸塩類；カオリン、天然クレー、焼成クレー、ろう石、ベントナイト、長石、タルク（滑石）、雲母、ワラストナイト、合成珪酸アルミニウム、合成珪酸カルシウム等の珪酸塩類；天然ゼオライト、合成ゼオライト等の含水アルミノ珪酸塩類；珪藻土、珪石粉、含水微粉珪酸（ホワイトカーボン）、無水微粉珪酸等の珪酸類；合成水酸化アルミ等のアルミニウム水和物；バライト、ブランクフィンクス等の硫酸バリウム類；石膏、合成亜硫酸カルシウム等の硫酸カルシウム、亜硫酸カルシウム類；アナターゼ型二酸化チタン、ルチル型二酸化チタン等の二酸化チタン類；リチウムアルミニウムカーボネート；等が挙げられる。
【００２９】
また、本発明では、前記白板紙の裏面の顔料塗工層中の成分として一般に紙・板紙の分野で使用されている滑剤を使用することができる。中でもステアリン酸カルシウム、ポリエチレンワックス、金属石鹸系、ステアリン酸亜鉛の成分のものは効果が擦れに対する相乗効果が大きく、好適に使用される。また、上記滑剤の平均粒子径は５μｍ以上のものが好ましい。一般的に塗工紙分野で用いられている滑剤の粒径は５μｍ未満のものが多く使用されているが、５μｍ以上の特定の粒子径をもつ滑剤は、カオリン、クレー、タルク、雲母等の顔料と併用すると、印刷面と白紙面の接触を防ぐスペーサーとして作用し、擦れ汚れの発生を効果的に抑制するだけでなく、摩擦係数を低下させ、所謂動摩擦係数振幅をも小さくするという相乗的な効果がある。
【００３０】
滑剤の配合割合は、全顔料１００質量部に対して０．５質量部未満ではその効果が小さいため０．５質量部以上が好ましい。配合割合の上限については特に限定するものではないが、多く配合すると抄紙機のカレンダー等にて汚れ等のトラブルが発生する場合があるため、通常５質量部程度までが好ましく使用され、さらに好ましくは２質量部までが使用される。
【００３１】
顔料塗工層の形成に使用される顔料塗被組成物における顔料以外の成分としては、通常、各種接着剤、表面サイズ剤、耐水化剤等が使用される。
接着剤としては、水系接着剤が好ましく、例えば、澱粉（リン酸エステル化澱粉、カチオン化澱粉等の各種変性澱粉を含む）、ラテックス類（スチレン−ブタジエン共重合体等の共役ジエン系重合ラテックス、アクリル酸エステル及び／又はメタクリル酸エステル重合体又は共重合体等のアクリル系重合体ラテックス、エチレン−酢酸ビニル共重合体ラテックス等）、カゼイン、ゼラチン、大豆蛋白等の蛋白類、各種ポリビニルアルコール、各種ポリアクリルアミド、メラミン樹脂等の合成樹脂系接着剤、ＣＭＣ等各種セルロース誘導体、等が挙げられ、これら接着剤から１種或いは２種以上選択して使用される。
中でも、ラテックスにバイブロン粘弾性により測定したガラス転移温度が−５０〜０℃のものを配合したとき、塗工面の柔軟性が増し、耐折れ割れ性が向上するため、好適に使用できる。ラテックスの配合部数としては顔料１００質量部に対して１０〜４０質量部が好ましい。
【００３２】
顔料塗工層の形成に使用される顔料塗被組成物における助剤としては、通常紙・板紙の表面・裏面の塗工に使用される素材が適用でき、例えば、分散剤、水酸化ナトリウム・アンモニア水等のＰＨ調整剤、消泡剤、蛍光染料、離型剤、耐水化剤、流動性改良剤、スライムコントロール剤、防腐剤、染料、着色顔料等があり、必要に応じて単独でも２種以上混合使用してもよい。
【００３３】
本発明の白板紙の裏面への顔料塗被組成物による顔料塗工層の塗工量としては０．５〜１０ｇ／ｍ^２が好ましい。０．５ｇ／ｍ^２未満では裏面への印刷後のインキ発色性に問題があり、また１０ｇ／ｍ^２を越えるとインク発色の面での発現効果に対しコストが多くかかり過ぎ好ましくない。
【００３４】
本発明の裏面への顔料塗被組成物の塗工は、シングル塗工でもダブル以上の多段塗工でもよく、塗工設備としても種々のものが使用でき、例えばバーコーター、ブレードコーター、エアーナイフコーター、ロッドブレードコーター、ゲートロールコーター及びサイズプレス等のロールコーター、カーテンコーター、ダイスロットコーター、グラビアコーター、チャンプレックスコーター、ビルブレードコーター、ベルバパコーター等の塗工装置を設けたオンマシン或いはオフマシンコーターによって塗工することができるが、塗工装置はこれらに限定されるものではない。塗工・乾燥後の平滑化処理は通常用いられるオンマシンキャレンダーやソフトキャレンダー、グロスキャレンダーなどが使用できる。
【００３５】
白板紙を製造するにあたって、原紙は２層以上を抄合わせることにより抄造される。即ち、少なくとも、白色度の比較的高い表層と白色度の比較的低い裏層の２層を有する原紙が使用される。しかし、白板紙の米坪は２００ｇ／ｍ^２以上の場合が多いため、表層、裏層の間に中層が存在する３層以上の構成が通常であり、更に好ましくは、表層／表下層／中層（１層以上）／裏層の４層以上で構成される。但し、原紙の層構成はこれらに限定されるものではない。
【００３６】
表層には、通常白色度の高いパルプが使用される。例えば、針葉樹、広葉樹をクラフトパルプ化、サルファイトパルプ化、アルカリパルプ化して得られる晒化学パルプ、或いはコットンパルプ、リンターパルプ、古紙パルプ等が挙げられる。古紙パルプとしては、上白・カード、特白・中白・白マニラ、模造・色上、新聞、雑誌、切付・中質反古、等の古紙より調製されたパルプが挙げられるが、本発明に使用される古紙として限定するものではない。これらの古紙は離解、除塵処理後、そのまま使用されることもあるが、必要に応じて、脱墨、漂白、インク分散、洗浄、等の各工程を経た後、古紙パルプとして使用できる。
【００３７】
原紙には、必要に応じて表下層が設置されるが、表下層には、上記表層に使用されるパルプが使用される他、針葉樹、広葉樹をクラフトパルプ化、サルファイトパルプ化、アルカリパルプ化等して得られる未晒化学パルプ、或いはＧＰ（グラウンドパルプ）、ＴＭＰ（サーモメカニカルパルプ）等の機械パルプ、古紙パルプが使用できる。古紙パルプとして、上記表層に使用される古紙の他、茶模造、段ボール、台紙・地券、ボール、等より調製されるパルプが使用できる。但し、通常は、表層と比較して低級な古紙、即ち中質繊維を多く含んだ古紙が使用される。例えば、新聞、雑誌、色上、ボール等の脱墨古紙が使用されるのが一般的であるが、本発明はこれらのものを使用することに限定されるものではない。
【００３８】
また、必要に応じて中層が設置される。表層、表下層、裏層に使用されうる全てのパルプを使用することができるが、中層は少なくとも表層と裏層の間に挟まれる層であるため、通常は、白板紙の原紙を構成する層の内、最も低級なパルプが使用されるのが一般的である。例えば、新聞、雑誌、切符、中質反古、茶模造、段ボール、台紙、地券、ボール、等が挙げられる。これらの古紙は離解、除塵処理後そのまま使用されるのが一般的であるが、必要に応じて、脱墨、漂白、インク分散、洗浄、等の各工程を経た後使用されることもある。但し、本発明はこれらの原料を使用したものに限定されるものではない。
【００３９】
裏層には、表層、表下層、中層に使用されるパルプ全てを使用することが可能であるが、通常は、新聞、雑誌、切符、中質反古、茶模造、段ボール、台紙、地券、ボール等の古紙が、離解、除塵処理後そのまま使用される。勿論、離解、除塵処理後、必要に応じて脱墨、漂白、インク分散、等の工程を任意に加えることも可能であるが、本発明はこれらの処理をしたものを使用したものに限定されるものではない。
【００４０】
上記、表層から裏層に至る各層に使用されるパルプスラリー組成物には、必要に応じて、適宜、紙力増強剤、耐水化剤、撥水剤、発泡性マイクロカプセル、サイズ剤、染料、歩留向上剤、填料、ＰＨ調整剤、スライムコントロール剤、増粘剤、防腐剤、防黴剤、抗菌剤、難燃剤、防腐剤、殺鼠剤、防虫剤、保湿剤、鮮度保持剤、脱酸素剤、マイクロカプセル、発泡剤、界面活性剤、電磁シールド材、帯電防止剤、防錆剤、芳香剤、消臭剤等を選択し配合することができる。これらは複数種併用することもできる。
【００４１】
上記原紙には、必要に応じて、表面へ顔料塗被組成物を設置することができる。塗被組成物としては、前記裏面への塗被組成物と同様のものが使用されるが、前記裏面への塗被組成物で限定した条件に制約されるものではない。塗工量についても特に制限があるわけではない。
同様に表面への塗工方式についても、前記裏面への塗工に使用可能な各種コーターをそのまま適用できる。
【００４２】
本発明の白板紙に使用される原紙は、勿論、手抄により得ることも可能であるが、通常は、少なくとも２つ以上のワイヤーパートを備えた多段式の抄紙機により抄造される。単一のワイヤー型式としては、円網式、長網式、傾斜式、ツインワイヤー式、等があり、一般に製紙用として使用されている方式を多段に組み合わせたワイヤーパートが通常使用される。例を挙げるならば、長網抄合わせ、短網抄合わせ、短網円網コンビネーション、長網円網コンビネーション、等がある。また、乾燥方法についても一般に製紙用として使用される方式、例えばヤンキードライヤー、多筒式ドライヤー等が使用されるが、白板紙は一般に紙厚が大きいことを考慮すれば多筒式ドライヤーがより好ましい。
【００４３】
【実施例】
以下に、実施例を挙げてより具体的に説明する。なお、特許請求の範囲に記載された本発明の具体的な実施例は実施例３のみである。また、実施例及び比較例において、「部」及び「％」とあるのは、特に断らない限り「固形分質量部」及び「質量％」を示す。
実施例及び比較例に使用される裏面塗工用の原紙の作製方法、及び、諸物性の測定方法を以下に示す。
【００４４】
＜裏面塗工用の白板紙原紙（表面の塗工済み原紙）の作製＞
表層として、広葉樹晒クラフトパルプ８０％、針葉樹晒クラフトパルプ２０％の割合で混合し、白色度８５％であるパルプを米坪５０ｇ／ｍ^２、表下層として白色度６５％の脱墨新聞古紙を米坪５０ｇ／ｍ^２、中層として白色度４０％の雑誌古紙を米坪１５０ｇ／ｍ^２、裏層として新聞古紙５０％、雑誌古紙２５％、段ボール古紙２５％の割合で配合したパルプを米坪５０ｇ／ｍ^２でそれぞれ抄造し、抄合せ、プレス、乾燥処理を行い米坪３００ｇ／ｍ^２の白板紙原紙を得た。
【００４５】
この原紙の表面に、顔料配合として、クレー（商品名「ウルトラホワイト９０」、エンゲルハード社製）が６０部、軽質炭酸カルシウム（商品名「ブリリアント１５」、白石工業社製）が３０部、二酸化チタン（商品名「クロノスＫＡ−１５」、チタン工業社製）が１０部、接着剤として、顔料１００部当たり、尿素リン酸エステル化澱粉（商品名「ニールガムＡ−８５」、アベベ社製」が１部、カルボキシル化スチレン・ブタジエン共重合体ラテックス（商品名「Ｂ−１５２５」、旭化成社製）が１６部である顔料塗被組成物をロッドブレードコーターで塗工量が１５ｇ／ｍ^２になるように塗工し、裏面塗工用の白板紙原紙を作製した。（以下、実施例、比較例の説明の中では、この表面の塗工済み原紙を単に「原紙」と称する。）
【００４６】
＜前処理、試験環境＞
試験前には、ＩＳＯ−１８７に規定される条件（室温２３℃、湿度５０％ＲＨ）の下で前処理し、同条件の下で測定を実施した。
【００４７】
＜動摩擦係数、動摩擦係数振幅＞
ＪＩＳ−Ｐ８１４７（紙及び板紙の摩擦係数試験方法）に準じて測定した。動摩擦係数については記載の通り。動摩擦係数振幅については、摩擦の記録図を見ると、動摩擦が働いている際に小さな振幅を起こすことがわかるが、この動摩擦力の最大値と最小値の差（ｍＮ）を、錘による垂直加重（ｍＮ）で除した値の平均値を動摩擦係数振幅とした。
【００４８】
＜擦れ評価＞
上記ＪＩＳ−Ｐ８１４７に示されている方法と同様の方法を用いたが、表面へのオフセット印刷後の擦れを確認するため以下の手法にて目視評価した。即ち、オフセット印刷後の表面を想定し、白板紙（ＵＦコート３５０ｇ／ｍ^２を使用）にＲＩテスト印刷機にて藍の一色ベタ印刷を実施した後１時間程度ＩＳＯ−１８７の条件下に放置したものを使用し、また、錘についてはＪＩＳ−Ｐ８１４７に準じた仕様のものとし、その下面（基紙との接触面）に実施例及び比較例に示す紙を、裏面が基紙とが接触するようセロハンテープにて取付け、定速伸張引張試験機（テンシロン）を用いて１００ｍｍ／分のスピードにて移動させ、同様の操作を同じ場所について５回繰り返した後の基紙の印刷擦れ具合を下記の通り官能評価にて測定した。評価点３以上であればオフセット印刷後のインク擦れは問題ないレベルである。
【００４９】
評価点５・・・全く擦れない（良好）
評価点４・・・細かいキズ程度の擦れが見られるが殆ど問題なし
評価点３・・・若干擦れが見られるが実用上問題ないレベル
評価点２・・・擦れがはっきりと確認でき問題となるレベル（問題あり）
評価点１・・・擦れが大きく印刷後の工程で大きな問題となるレベル（問題大）
【００５０】
＜抜型摩耗度評価＞
ＪＩＳ−Ｐ８１３６（板紙の耐摩耗強さ試験方法）に規定される試験装置を用い、以下の方法により測定した。即ち抜型の雌型が金属で作成されていることを想定し、装置の摩擦部の先端に、市販のアルミホイルを２０ｍｍ×３５ｍｍ角に切り取ったものを、摺動台との接触面にかからないようにセロハンテープで固定し、また、摺動台には各実施例、比較例に示したサンプル、及び、ブランクとして前記原紙を２５ｍｍ×２００ｍｍに切り取ったものを裏面が測定面となるようにセットし測定に供した。また、摩擦部の上部には錘を取り付け、トータルの加重は５００ｇｆであった。この条件のもとで、摺動回数を１００回として、試験後のアルミ箔の削れ状況をサンプル上に残ったアルミ微細粉の付着状況から以下のように評価した。
【００５１】
◎・・・ブランクと同等であり全く黒ズミのないレベル
○・・・僅かに黒ズミが確認できルーペで確認すると付着が確認できるレベル
△・・・目視でも若干黒ずんでいるのがわかるレベル
×・・・黒ズミが明らかに酷いレベル
【００５２】
＜裏面印刷（着肉）評価＞
白板紙のテストサンプルとして１５ｃｍ×２０ｃｍのサンプル、及び比較（ブランク）として、原紙（前記裏面に顔料塗被組成物を施していない紙）を準備した。ＪＩＳ−Ｋ５７０１（平版インキ及び凸版インキの試験方法）に規定されている展色装置（一般に紙パルプの分野でＲＩ印刷機として利用されている装置）を用い、インクとしてＴＫハイエコー（墨）（東洋インキ社製）を０．５ｃｃ取り、２分間練った後、サンプルに転写させて１時間放置後、インク着肉状態を以下の通り官能評価した。
【００５３】
◎・・・ブランクと比較し非常に良好
○・・・ブランクと比較し良好
△・・・ブランクと比較し若干良好
×・・・ブランクと同等レベル
【００５４】
実施例１
裏面への塗工に使用する顔料塗被組成物を以下の通り調製した。顔料配合として平均粒子径が０．６８μｍの板状カオリン〔商品名「ＨＹＤＲＡＧＬＯＳＳ９０」、日成共益（株）〕を８０部、紡錘状の軽質炭酸カルシウム（商品名「タマパールＴＰ−１２１」、奥多摩工業社製）を１０部、不定形の重質炭酸カルシウム〔商品名「ハイドロカーブ６０、備北粉化（株）製〕を１０部、接着剤として尿素リン酸エステル化澱粉〔商品名「エースＰ−１６０」、王子コーンスターチ」（株）製〕を２０部、カルボキシル化スチレン・ブタジエン共重合体ラテックス（商品名「Ｂ−１５２５」、旭化成社製）が１５部であり、濃度が４０％である顔料塗被組成物を作製した。その後、原紙裏面にメイヤーバーを用いて該顔料塗被組成物による塗工層の塗工量が４ｇ／ｍ^２になるように塗布し、直ちに１０５℃の恒温乾燥機に３０秒間入れて乾燥させた。得られた裏塗工後のシートをテストスーパーカレンダーにて平滑化処理をし測定に供した。結果を表１に示す。
【００５５】
実施例２
顔料配合として、板状カオリンを８０部配合する代わりに、平均粒子径が２．８３μｍの合成雲母（商品名「ＭＫ−１００」、コープケミカル社製）を８０部配合すること以外は、実施例１と同様にして原紙裏面塗工用の顔料塗被組成物を作製、塗工、乾燥、平滑化処理を実施し測定に供した。結果を表１に示す。
【００５６】
実施例３
顔料配合として、板状カオリンを８０部、軽質炭酸カルシウムを１０部、重質炭酸カルシウムを１０部配合する代わりに、実施例１と同様の板状カオリン１００部を使用すること以外は、実施例１と同様にして原紙裏面塗工用の顔料塗被組成物を作製、塗工、乾燥、平滑化処理を実施し測定に供した。結果を表１に示す。
【００５７】
実施例４
顔料塗被組成物の濃度を３０％とし、メイヤーバーの押しつけ圧を大きくすることにより塗工量を１．０ｇ／ｍ^２とすること以外は、実施例１と全く同様にして原紙裏面塗工用の顔料塗被組成物を作製、塗工、乾燥、平滑化処理を実施し測定に供した。結果を表１に示す。
【００５８】
実施例５
顔料塗被組成物の濃度を２０％とし、メイヤーバーの押しつけ圧を大きくすることにより塗工量を０．３ｇ／ｍ^２とすること以外は、実施例１と全く同様にして原紙裏面塗工用の顔料塗被組成物を作製、塗工、乾燥、平滑化処理を実施し測定に供した。結果を表１に示す。
【００５９】
実施例６
顔料、接着剤の成分以外に、平均粒子径が５．５μｍのステアリン酸亜鉛系の滑剤（商品名「ハイドリンＺ−７−３０」、中京油脂社製）を顔料１００部に対し１部配合すること以外は、実施例１と同様にして原紙裏面塗工用の顔料塗被組成物を作製、塗工、乾燥、平滑化処理を実施し測定に供した。結果を表１に示す。
【００６０】
実施例７
顔料、接着剤の成分以外に、平均粒子径が４．０μｍのステアリン酸カルシウム系の滑剤（商品名「ノプコートＧ−１０４−ＨＳ」、サンノプコ社製）を顔料１００部に対し１部配合すること以外は、実施例１と同様にして、原紙裏面塗工用の顔料塗被組成物を作製、塗工、乾燥、平滑化処理を実施し測定に供した。結果を表１に示す。
【００６１】
実施例８
滑剤を顔料１００部に対し１部配合する代わりに０．３部配合すること以外は、実施例６と同様にして原紙裏面塗工用の顔料塗被組成物を作製、塗工、乾燥、平滑化処理を実施し測定に供した。結果を表１に示す。
【００６２】
実施例９
顔料配合の割合を、カオリン７０部、軽質炭酸カルシウム２０部、重質炭酸カルシウム１０部とすること以外は、実施例１と同様にして原紙裏面塗工用の顔料塗被組成物を作製、塗工、乾燥、平滑化処理を実施し測定に供した。結果を表１に示す。
【００６３】
比較例１
顔料配合の割合を、実施例１で使用した板状カオリン６０部、紡錘状の軽質炭酸カルシウム２０部、不定形の重質炭酸カルシウム２０部とすること以外は、実施例１と同様にして原紙裏面塗工用の顔料塗被組成物を作製、塗工、乾燥、平滑化処理を実施し測定に供した。結果を表１に示す。
【００６４】
比較例２
顔料配合を、実施例１で使用した紡錘状の軽質炭酸カルシウム１００部とすること以外は、実施例１と同様にして原紙裏面塗工用の顔料塗被組成物を作製、塗工、乾燥、平滑化処理を実施し測定に供した。結果を表１に示す。
【００６５】
比較例３
顔料配合を、実施例１で使用した不定形の重質炭酸カルシウム１００部とすること以外は、実施例１と同様にして原紙裏面塗工用の顔料塗被組成物を作製、塗工、乾燥、平滑化処理を実施し測定に供した。結果を表１に示す。
【００６６】
比較例４
顔料配合を、形状が球状のアナターゼ型酸化チタン（商品名「クロノスＫＡ−１５」、チタン工業社製）１００部とすること以外は、実施例１と同様にして原紙裏面塗工用の顔料塗被組成物を作製、塗工、乾燥、平滑化処理を実施し測定に供した。結果を表１に示す。
【００６７】
実施例１〜９から明らかなように、動摩擦係数振幅を０．１０以下となるように顔料配合を選択すると、裏印刷の適性に優れると共に、オフセット印刷時の擦れ評価、及び抜型摩耗度評価が良好な白板紙を得ることができる。
【００６８】
実施例２から明らかなように、板状の顔料でも、平均粒径が２μｍを越えると動摩擦係数が０．１０に近づき、擦れ評価、抜型摩耗度評価も悪くなる傾向となるので、配合される板状顔料の平均粒径は２μｍ以下であるのが好ましい。
また、実施例３、実施例９、比較例１を見ると明らかなように、カオリン、タルク、雲母から少なくとも１種選ばれる板状顔料の配合部数が多いほど、動摩擦係数振幅が小さくなり、擦れ評価、抜型摩耗度評価も良好となる。比較例１に示す通り、板状顔料の配合が６５部以下であると動摩擦係数振幅が０．１０を越えるため好ましくない。
【００６９】
また、実施例４、５から明らかなように、裏面への塗工量は０．５ｇ／ｍ^２を下回るとＲＩ印刷評価が悪化傾向となるので０．５ｇ／ｍ^２以上が好ましい。
さらに、実施例６から明らかなように、平均粒径が５μｍ以上の、ステアリン酸カルシウム、ポリエチレンワックス、金属石鹸系、ステアリン酸亜鉛等から選ばれた少なくとも１種以上である滑剤を配合することにより、さらに動摩擦係数、動摩擦係数振幅とも小さくすることが出来、擦れ評価、抜型摩耗度評価も良好となる。
但し、５μｍ未満の滑剤を使用した場合（実施例７）、或いは、配合部数が０．５部未満の場合（実施例８）は、滑剤使用による向上効果が少ない。
【００７０】
一方、比較例２〜４から明らかなように、形状が板状でない顔料を多く配合すると動摩擦係数振幅が０．１０を越えてしまい、擦れ評価、抜型摩耗度評価も悪くなるため好ましくない。
なお、抜型の摩耗度に関しては、上記テーブルでの評価（抜型摩耗度評価）以外に、実施例３のサンプル、及び比較例３のサンプルについては、平判打ち抜き機〔型式：ＳＰ−１３０−Ｅ、ボブストジャパン（株）製、雌型は樹脂製〕にてテストを行った。結果は、実施例３のサンプルについては２０万ショット、比較例３のサンプルについては５万ショットにて、雌型の交換が必要なレベルまで摩耗した。即ち、実施例３のサンプルを使用した場合、比較例３のサンプルの場合の４倍まで寿命が長くなったことが確認されるとともに、抜型摩耗度評価との相関も確認された。
【００７１】
【表１】

【００７２】
【発明の効果】
以上のとおり、本発明の白板紙は、２層以上を抄合わせ、裏面に顔料塗被組成物による塗工をすることによって、オフセット印刷後表面と裏面が擦れることによる部分的なインク剥がれを起こすことがなく、裏印刷の適性に優れると共にオフセット印刷作業性及び打ち抜き作業性の高いという作用効果を奏するものである。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
  The present invention relates to a white paperboard, and more specifically, in a white paperboard having a low whiteness pulp, particularly a waste paper pulp in the back layer, and the back layer, when the offset printing is performed on the back surface, the ink color developability and the printing gloss Further, the present invention relates to a white paperboard which is excellent in punching workability and does not cause ink peeling on the surface printed portion even if the front surface and the back surface are rubbed after offset printing is performed on the surface.
[0002]
[Prior art]
  White paperboard is generally used for paper containers (boxes, blister packs, etc.), paper products (sample book mounts, albums, etc.), publishing (magazines, books, etc.), and commercial printing (catalogs, brochures, etc.). Yes.
  White paperboard can be broadly classified into Manila balls and white balls. In general, Manila balls are made of bleached chemical pulp on the surface, middle layer, and ground pulp and old paper pulp on the back layer. Thick printed materials such as menus, cards, art books, picture books, and small stamped prints. It is used for boxes (for pharmaceuticals, cosmetics, soap, tobacco, caramel, frozen foods, etc. and liquid foods).
  White balls are made of bleached chemical pulp on the surface, middle paper, and recycled paper pulp on the back. They are generally thicker than manila balls, and are usually printed in a folding box (food, detergent). , Textile products, miscellaneous goods). Both Manila balls and white balls have a coated product (coating) and an uncoated product (no coating).
[0003]
  In recent years, printing and processing have become more and more complex, and the demand for white paperboard has become more severe, coupled with the speeding up of machines used. Conventionally, when offset printing is performed on the surface of white paperboard, especially when a high-quality feeling of a paper container is given or a printed pattern is severe, a manila ball has generally been used. In addition, when performing offset printing on the back side of white paperboard, a manila ball having excellent offset printability on the back side has been exclusively used. However, in recent years, white balls are cheaper than manila balls, so that white balls are often used in applications where manila balls have been used. That is, it has become possible to see offset printing on the back side of white balls.
[0004]
  However, white paperboard, especially white paperboard with many recycled paper pulps in the back layer, is used when winding paper with the reel part of a paper machine or stacking hundreds or thousands of papers prior to printing. When placed, the pulp fiber on the back surface adheres to the coated surface of the front surface, and when offset printing is performed on the front surface, it is transferred from the paper surface to a blanket or a printing plate, which causes a problem of white spots on the printed surface.
[0005]
  In addition, when offset printing is performed on the back surface, a large amount of pulp fiber on the back surface is transferred, and thus it has been avoided to print a strict pattern. Also, in fact, even when offset printing was performed on white balls with generally low whiteness on the back side, it was normal that the color of the ink would be poor and the print surface would not look good. Conventionally, bleached chemical pulp, bleached mechanical pulp, deinked waste paper pulp, and the like have been blended in the back layer.
[0006]
  As another means for preventing white spots during offset printing on the front surface, Japanese Patent Application Laid-Open No. 11-279985 discloses a technique of applying polyvinyl alcohol or polyacrylamide on the back surface. Other methods for preventing white spots include adding a paper strength enhancer to the back layer, reducing the amount of waste paper in the back layer pulp, using waste paper pulp with a long fiber length, waste paper pulp It has already been carried out, for example, by partially removing the short fibers contained therein with a screen or a washing machine, or after blending the pulp after kneading.
[0007]
  Furthermore, in order to improve the printing finish at the time of offset printing on the back surface, JP 2000-192395 A discloses a latex having a glass transition temperature of −50 to 0 ° C. as an adhesive for the pigment coating composition on the back surface. 12 to 25 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the pigment, and the coating amount of the pigment coating composition is 3 to 20 g / m.²A technique for producing coated white balls is disclosed.
[0008]
  However, when the offset printing is continuously applied to the white paperboard coated with the pigment coating composition on the back surface, when the printed paper comes out of the printing machine or when the paper pile after printing is transferred, Furthermore, after punching and ruled in the subsequent process, when the paper overlaps, the printed surface and the back side of the upper paper rub against each other, causing problems such as partial ink peeling. However, the present situation is that the development of white paperboard that is excellent in the suitability for back printing and has high offset printing workability has not yet been achieved.
[0009]
  Also, in the process of punching out printed board (in the process of developing a three-dimensional structure to convert it into a flat structure to make a box which is the final product, punching with a cutting blade into a shape that is converted into a flat structure, and putting a ruled line that becomes a crease) The paperboard is punched into the desired shape with a device with a female / male structure called “punching”, but the white paperboard coated with the pigment coating composition on the back has a severe wear on the edge of the female mold, resulting in a long service life. There was a problem that became shorter.
[0010]
[Problems to be solved by the invention]
  The present invention relates to a white paperboard in which two or more layers are combined and a pigment coating layer is formed on the back surface by a pigment coating composition. An object of the present invention is to provide a white paperboard which does not cause ink peeling, has excellent printability on the back surface, and has high offset printing workability and punching workability.
[0011]
[Means for Solving the Problems]
  In view of the present situation, the present inventors have intensively studied a technique for preventing partial ink peeling due to rubbing between the front surface and the back surface after offset printing, and as a result, a white paperboard pigment coating composition has been applied. It was found that minute unevenness on the surface of the pigment coating layer greatly affects the rubbing after offset printing, and further, by blending a specific amount of pigment particles of a specific shape, The inventors have found that white paperboard having excellent aptitude and high offset printing workability and punching workability can be manufactured, and the present invention has been completed. And this invention includes the following each invention.Specifically, a white paperboard formed by combining three layers of a surface layer, a middle layer and a back layer, or by combining four or more layers of a surface layer, a front layer, a lower layer, one or more middle layers and a back layer. The pigment is composed only of plate-like or flake-like kaolin having an average particle size of 0.68 μm or less on the back surface, and the coating amount is 0.5 to 4.0 g / m. ² And a white paperboard for paper containers, characterized in that the dynamic friction coefficient amplitude of the pigment coating layer surface is 0.10 or less.
[0012]
(1) On the back side of white paperboard formed by combining two or more layersTheA white paperboard having a pigment coating layer having a dynamic friction coefficient amplitude of 0.10 or less on the back surface.
[0013]
(2)WhiteThe paperboard consists of three layers, a surface layer, a middle layer, and a back layer, or four layers or more of a surface layer, a front layer, a lower layer, one or more middle layers, and a back layer.White paperboardThe white paperboard as described in (1) characterized by the above-mentioned.
[0014]
(3) The white paperboard according to (1) or (2), wherein the pigment coating layer contains a plate-like pigment in a proportion exceeding 65% by mass with respect to the total pigment.
[0015]
(4) The white plate according to any one of (1) to (3), wherein the plate-like pigment is at least one selected from plate-like or flaky kaolin, talc and mica. paper.
[0016]
(5The plate-like pigment has an average particle diameter of 2 μm or less (1)Any one of-(4)White paperboard as described in
[0017]
(6) The coating amount of the pigment coating layer is 0.5 to 10 g / m.²(1) to (5The white paperboard of any one of (1).
[0018]
(7) In addition to the pigment, the pigment coating layer contains a lubricant having an average particle size of 5 μm or more in a proportion of 0.5 parts by mass or more with respect to 100 parts by mass of the total pigment (1). ) ~ (6The white paperboard of any one of (1).
[0019]
(8) The lubricant is at least one selected from calcium stearate having an average particle size of 5 μm or more, polyethylene wax, metal soap system and zinc stearate (7) White paperboard as described.
(9The white paperboard has a pigment coating layer on the surface (1) to (1)8The white paperboard of any one of (1).
[0020]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
  The white paperboard of the present invention is a white paperboard coated with a pigment coating composition on the back surface, and is a white paperboard having a pigment coating layer formed so that the dynamic friction coefficient amplitude of the back surface is 0.10 or less. .
[0021]
  The exact reason why the white paperboard of the present invention can solve the above-mentioned problem has to wait for further research in the future, but is presumed as follows at this stage. That is, by applying the pigment coating composition on the back surface, a structure in which finer pigment particles adhere to the surface on the network of pulp fibers bonded by hydrogen bonding or adhesive, the dynamic friction coefficient amplitude on the back surface is obtained. If the surface of the printed material is more than 0.10, there are relatively many micro-protrusions on the back surface. It will be scratched. On the other hand, when the back surface dynamic friction coefficient amplitude is 0.10 or less, there are relatively few micro-projections on the back surface, so that even if the front surface and the back surface are rubbed after offset printing, the front surface printed layer is not roughened.
[0022]
  Also, in the process of punching out printed board, a female called “die-cut” (usually a board with a thickness of 1 to 3 mm made of a resin such as plastic, metal, paper, etc.). -Although the paperboard is punched into the desired shape with a device with a male (punching blade) structure, the wear on the edge of the female mold is suppressed by the same mechanism of action as the rubbing of the printing surface, so the life of the punching Will be extended.
[0023]
  The shape of the pigment contained in the pigment coating composition is important as an effective means for setting the dynamic friction coefficient amplitude of the back surface to 0.10 or less. That is, if the pigment shape is plate-like or flake-like, the dynamic friction coefficient amplitude of the coating layer surface tends to be small, and if it is spherical, columnar, spindle-like, needle-like, or indefinite, it will be minute. Since there is a protrusion, this is considered to be a major cause of rough print layers due to rubbing between the front surface printed portion and the back surface, or shortening the life of the die.
[0024]
  As described above, the pigment used in the pigment coating composition for forming the pigment coating layer on the back surface of the white paperboard of the present invention has a dynamic friction coefficient amplitude of 0. It is essential to use a pigment capable of forming a pigment coating layer of 10 or less. Such a pigment coating layer can be formed by coating a pigment coating composition containing a plate pigment on the back surface.
  As the plate-like pigment, those selected from plate-like or flaky kaolin, talc, synthetic calcium silicate, aluminum hydroxide and mica are preferably used. Of these, kaolin, particularly deramikaolin, and the like that are more flaky are preferred because of their great effects.
[0025]
  The platy pigment in the back pigment coating layer of the white paperboard of the present invention is preferably blended in an amount exceeding 65% by weight based on the total pigment. When the blending amount is 65% by weight or less, the dynamic friction coefficient amplitude tends to be 0.10 or more, and the front and back surfaces after offset printing tend to be rubbed and easily damaged.
[0026]
  The effect of the plate-like pigment is greater as the particle diameter is smaller. In the present invention, a plate pigment having an average particle size of 2 μm or less is preferably blended. The reason why the smaller the average particle size is, the better the reason is that if the particle size is large, protrusions are likely to occur when adhering to the pulp fiber, and it is the same as for spherical, columnar, spindle-shaped, needle-shaped or irregular-shaped pigment particles. It is thought that this happens.
[0027]
  The reason why the rubbing is reduced when the above plate-like pigment is used is considered as follows. That is, the plate-like pigment adheres to the surface of the pulp fiber in the back layer together with the adhesive contained in the pigment coating composition, but adheres to a relatively large fiber such as pulp fiber with a large contact area, As a result, the plate-like pigments are neatly arranged on the surface to be exposed on the back coating surface, and even if it contacts the surface after offset printing, the contact area is large, so the stress does not concentrate and the ink layer is not concentrated. There is no scratching. On the other hand, in the case of spherical, columnar, spindle-shaped, needle-shaped, or irregular pigment particles, there are an infinite number of minute protrusions on the back surface, so stress concentrates when contacting the surface after offset printing. It is considered that the ink is scratched. The same applies to die wear, and it is considered that the edge portion is rubbed to shorten the life.
  The average particle size defined in the present invention was measured by a sedimentation method (Cedigraph), and the particle size at which the cumulative mass was 50% was defined as the average particle size.
[0028]
  Examples of other pigments that can be used together with the plate pigments include pigments and fillers that are generally used for coating paper or board, or for internal addition to paper. For example, calcium carbonates such as chalk, heavy calcium carbonate, and light calcium carbonate; magnesium carbonates; calcium and magnesium carbonates such as dolomite; kaolin, natural clay, calcined clay, wax stone, bentonite Silicates such as feldspar, talc, mica, wollastonite, synthetic aluminum silicate, synthetic calcium silicate; hydrous aluminosilicates such as natural zeolite and synthetic zeolite; diatomaceous earth, quartzite powder, hydrous finely divided silicic acid (white carbon) Silicic acids such as anhydrous fine powder silicic acid; Aluminum hydrates such as synthetic aluminum hydroxide; Barium sulfates such as barite and blank finks; Calcium sulfate and calcium sulfites such as gypsum and synthetic calcium sulfite; Anatase type titanium dioxide and rutile Dioxides such as type titanium dioxide Lithium aluminum carbonate, and the like.
[0029]
  In the present invention, a lubricant generally used in the field of paper and paperboard can be used as a component in the pigment coating layer on the back surface of the white paperboard. Among them, calcium stearate, polyethylene wax, metal soap, and zinc stearate are effective because they have a great synergistic effect against rubbing and are preferably used. The average particle diameter of the lubricant is preferably 5 μm or more. In general, the particle size of lubricants used in the field of coated paper is often less than 5 μm, but lubricants having a specific particle size of 5 μm or more are kaolin, clay, talc, mica, etc. When used in combination with pigments, it acts as a spacer to prevent contact between the printed surface and the white paper surface, and not only effectively suppresses the occurrence of rubbing stains, but also reduces the friction coefficient and reduces the so-called dynamic friction coefficient amplitude. There is a great effect.
[0030]
  The blending ratio of the lubricant is preferably 0.5 parts by mass or more because the effect is small when it is less than 0.5 parts by mass with respect to 100 parts by mass of the total pigment. The upper limit of the blending ratio is not particularly limited, but if it is blended in a large amount, troubles such as stains may occur in the calendar of a paper machine, etc., and usually up to about 5 parts by mass is preferably used, and more preferably Up to 2 parts by weight are used.
[0031]
  As the components other than the pigment in the pigment coating composition used for forming the pigment coating layer, various adhesives, surface sizing agents, water resistance agents and the like are usually used.
  The adhesive is preferably an aqueous adhesive, such as starch (including various modified starches such as phosphate esterified starch and cationized starch), latex (conjugated diene polymerized latex such as styrene-butadiene copolymer, Acrylic polymer latex such as acrylic acid ester and / or methacrylic acid ester polymer or copolymer, ethylene-vinyl acetate copolymer latex, etc.), protein such as casein, gelatin, soybean protein, various polyvinyl alcohols, various Examples thereof include synthetic resin adhesives such as polyacrylamide and melamine resin, various cellulose derivatives such as CMC, and the like, and one or more kinds selected from these adhesives are used.
  Among them, when a latex having a glass transition temperature measured by vibron viscoelasticity of −50 to 0 ° C. is blended, the flexibility of the coated surface is increased and the crack resistance is improved, so that it can be suitably used. The number of the latex blending part is preferably 10 to 40 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the pigment.
[0032]
  As an auxiliary in the pigment coating composition used for forming the pigment coating layer, materials usually used for coating the front and back surfaces of paper and paperboard can be applied. For example, a dispersant, sodium hydroxide, There are pH adjusters such as ammonia water, antifoaming agents, fluorescent dyes, mold release agents, water resistance agents, fluidity improvers, slime control agents, preservatives, dyes, coloring pigments, etc. A mixture of two or more species may be used.
[0033]
  Pigment coating composition on the back side of the white paperboard of the present inventionPigment coating layer byThe coating amount is 0.5 to 10 g / m²Is preferred. 0.5g / m²If it is less than 10 g / m, there is a problem in ink color development after printing on the back side.²Exceeding this is undesirable because it is too costly for the effect of color development in the ink.
[0034]
  The coating of the pigment coating composition on the back surface of the present invention may be a single coating or a multi-stage coating of double or more, and various coating equipment can be used, for example, bar coater, blade coater, air knife On-machine or off-machine coaters equipped with coating equipment such as coaters, rod blade coaters, gate roll coaters and roll presses such as size presses, curtain coaters, die slot coaters, gravure coaters, champlex coaters, bill blade coaters, and velvapa coaters However, the coating apparatus is not limited to these. For the smoothing treatment after coating and drying, a commonly used on-machine calendar, soft calendar, gloss calendar or the like can be used.
[0035]
  In producing white paperboard, the base paper is made by combining two or more layers. That is, a base paper having at least two layers of a surface layer having a relatively high whiteness and a back layer having a relatively low whiteness is used. However, the weight of white paperboard is 200g / m.²Since there are many cases above, a structure of 3 layers or more in which an intermediate layer exists between the surface layer and the back layer is usually, more preferably, 4 layers or more of surface layer / surface lower layer / intermediate layer (1 layer or more) / back layer Consists of. However, the layer structure of the base paper is not limited to these.
[0036]
  For the surface layer, pulp with high whiteness is usually used. For example, bleached chemical pulp obtained by kraft pulping, sulphite pulping, alkali pulping of conifers or hardwoods, or cotton pulp, linter pulp, waste paper pulp, and the like. Examples of the used paper pulp include pulp prepared from used paper such as upper white / card, extra white / middle white / white Manila, imitation / color, newspaper, magazine, cutting / medium anti-old, etc. It is not limited as used paper. These waste papers may be used as they are after the disaggregation and dust removal treatments, but can be used as waste paper pulp after passing through the steps of deinking, bleaching, ink dispersion, washing, etc., if necessary.
[0037]
  The base paper is provided with a front and lower layer as required. In addition to the pulp used for the above surface layer, the conifer and hardwood are kraft pulped, sulfite pulped, and alkali pulped. It is possible to use unbleached chemical pulp obtained by the same method, mechanical pulp such as GP (ground pulp), TMP (thermomechanical pulp), and used paper pulp. As the used paper pulp, pulp prepared from tea imitation, corrugated cardboard, backing paper / sheet certificate, balls, etc. can be used in addition to the used paper used for the surface layer. Usually, however, used paper that is lower in quality than the surface layer, that is, used paper containing a large amount of medium fiber is used. For example, deinked waste paper such as newspapers, magazines, colors and balls is generally used, but the present invention is not limited to using these.
[0038]
  Moreover, a middle layer is installed as needed. Although all pulp that can be used for the front layer, the front layer, and the back layer can be used, the middle layer is a layer that is sandwiched at least between the front layer and the back layer. Of these, the lowest pulp is generally used. For example, a newspaper, a magazine, a ticket, a medium quality antiquity, tea imitation, cardboard, a mount, a ground ticket, a ball, etc. are mentioned. These waste papers are generally used as they are after disaggregation and dust removal treatment, but may be used after passing through each process such as deinking, bleaching, ink dispersion, and washing, as necessary. However, the present invention is not limited to those using these raw materials.
[0039]
  For the back layer, it is possible to use all the pulp used for the surface layer, front surface lower layer, middle layer, but usually newspapers, magazines, tickets, medium-sized antiko, tea imitation, corrugated cardboard, mount, land ticket, Waste paper such as balls is used as it is after disaggregation and dust removal treatment. Of course, after the disaggregation and dust removal treatment, steps such as deinking, bleaching, and ink dispersion can be arbitrarily added as necessary, but the present invention is limited to those using these treatments. It is not something.
[0040]
  The above-described pulp slurry composition used for each layer from the surface layer to the back layer, if necessary, paper strength enhancer, water resistant agent, water repellent, foamable microcapsule, sizing agent, dye, Yield improver, filler, pH adjuster, slime control agent, thickener, preservative, antifungal agent, antibacterial agent, flame retardant, antiseptic, rodenticide, insect repellent, moisturizer, freshness retainer, oxygen scavenger , Microcapsules, foaming agents, surfactants, electromagnetic shielding materials, antistatic agents, rust inhibitors, fragrances, deodorants and the like can be selected and blended. These can be used in combination.
[0041]
  A pigment coating composition can be placed on the surface of the base paper as necessary. As the coating composition, the same coating composition as that applied to the back surface is used, but it is not limited to the conditions limited by the coating composition applied to the back surface. There is no particular limitation on the coating amount.
  Similarly, with respect to the coating method on the front surface, various coaters that can be used for coating on the back surface can be applied as they are.
[0042]
  The base paper used for the white paperboard of the present invention can of course be obtained by hand-drawing, but is usually made by a multistage paper machine having at least two wire parts. As a single wire type, there are a circular net type, a long net type, an inclined type, a twin wire type, and the like, and a wire part in which methods generally used for papermaking are combined in multiple stages is usually used. For example, there are a long mesh patterning, a short mesh patterning, a short mesh pattern combination, a long mesh pattern combination, and the like. Also, as a drying method, a method generally used for papermaking, for example, a Yankee dryer, a multi-cylinder dryer, etc., is used, but a multi-cylinder dryer is more preferable in view of the fact that white paperboard is generally thick. .
[0043]
【Example】
  The following is a more specific explanation with examples..In addition,The specific example of the present invention described in the claims is only Example 3. Also,In Examples and Comparative Examples, “parts” and “%” indicate “solid mass parts” and “mass%” unless otherwise specified.
  A method for producing a base paper for back coating used in Examples and Comparative Examples, and methods for measuring various physical properties are shown below.
[0044]
<Preparation of backboard coated white paperboard (front coated paper)>
  As a surface layer, 80% hardwood bleached kraft pulp and 20% softwood bleached kraft pulp are mixed, and the whiteness of 85% is 50g / m.², Deinked newspaper with whiteness of 65% as front and lower layer, 50g / m², Magazine waste paper of 40% whiteness as the middle layer 150g / m²As a back layer, 50g / m of 50m / m of pulp containing 50% waste paper, 25% magazine paper, and 25% corrugated paper²Each sheet is made with paper, processed with paper, pressed, and dried.²Of white paperboard.
[0045]
  On the surface of this base paper, as a pigment composition, clay (trade name “Ultra White 90”, manufactured by Engelhard) is 60 parts, light calcium carbonate (trade name “Brilliant 15”, manufactured by Shiraishi Kogyo Co., Ltd.), 30 parts, Titanium (trade name “Kronos KA-15”, manufactured by Titanium Industry Co., Ltd.) 10 parts, urea phosphate esterified starch (trade name “Neil Gum A-85”, manufactured by Abebe Co., Ltd.) per 100 parts of pigment as an adhesive A pigment coating composition comprising 1 part of carboxylated styrene / butadiene copolymer latex (trade name “B-1525”, manufactured by Asahi Kasei Co., Ltd.) with a rod blade coater having a coating amount of 15 g / m.²The white paperboard base paper for backside coating was produced. (Hereinafter, in the description of Examples and Comparative Examples, this surface-coated base paper is simply referred to as “base paper”.)
[0046]
<Pretreatment and test environment>
  Before the test, pretreatment was performed under the conditions defined by ISO-187 (room temperature 23 ° C., humidity 50% RH), and measurement was performed under the same conditions.
[0047]
<Dynamic friction coefficient, dynamic friction coefficient amplitude>
  It was measured according to JIS-P8147 (Friction coefficient test method for paper and paperboard). The dynamic coefficient of friction is as described. As for the dynamic friction coefficient amplitude, it can be seen from the friction recording diagram that a small amplitude occurs when the dynamic friction is working. The difference (mN) between the maximum value and the minimum value of this dynamic friction force is applied to the weight by vertical weighting. The average value of the values divided by (mN) was defined as the dynamic friction coefficient amplitude.
[0048]
<Rubbing evaluation>
  A method similar to the method described in JIS-P8147 was used, but visual evaluation was performed by the following method in order to confirm rubbing after offset printing on the surface. That is, assuming the surface after offset printing, white paperboard (UF coat 350 g / m²Used), and the one-color solid printing of indigo on the RI test printing machine was used and left for 1 hour under the conditions of ISO-187, and the weight was specified according to JIS-P8147. The paper shown in the examples and comparative examples is attached to the lower surface (contact surface with the base paper) with a cellophane tape so that the back surface is in contact with the base paper, and using a constant speed extension tensile tester (Tensilon). The substrate was moved at a speed of 100 mm / min, and the same operation was repeated 5 times for the same place, and the degree of printing rubbing on the base paper was measured by sensory evaluation as follows. If the evaluation score is 3 or more, ink rubbing after offset printing is at a level with no problem.
[0049]
Evaluation point 5: No rubbing (good)
Evaluation point 4 ... Slight scratches are seen, but there is almost no problem
Evaluation point 3 ... a level where there is some rubbing, but there is no practical problem
Evaluation point 2 ... Level at which the rubbing can be clearly confirmed (problems)
Evaluation point 1 ... level that causes significant problems in the post-printing process (large problem)
[0050]
<Evaluation of die wear>
  Measurement was performed by the following method using a test apparatus defined in JIS-P8136 (Abrasion Resistance Test Method for Paperboard). In other words, assuming that the punched female mold is made of metal, the tip of the friction part of the device, which is obtained by cutting a commercially available aluminum foil into a 20 mm × 35 mm square, does not touch the contact surface with the slide base. Fix the sample with cellophane tape on the slide table, and set the sample shown in each example and comparative example on the slide table and the blank cut out of the base paper to 25 mm × 200 mm so that the back surface becomes the measurement surface. It used for the measurement. A weight was attached to the upper part of the friction part, and the total weight was 500 gf. Under these conditions, the number of sliding operations was set to 100, and the scraped state of the aluminum foil after the test was evaluated as follows from the state of adhesion of the fine aluminum powder remaining on the sample.
[0051]
◎ ・・・ Same level as blank, no black spots
○ ... Slight black spots can be confirmed, and adhesion can be confirmed when confirmed with a magnifying glass.
△ ・・・ Level that you can see that it is slightly dark
× ・・・ Black level is clearly terrible
[0052]
<Evaluation of back side printing (inking)>
  A 15 cm × 20 cm sample as a white paperboard test sample and a base paper (paper without the pigment coating composition on the back surface) were prepared as a comparison (blank). Using a color developing device (a device generally used as an RI printing machine in the field of paper pulp) specified in JIS-K5701 (a test method for lithographic and relief printing inks), TK high echo (black) (Toyo) Ink Co., Ltd. (0.5 cc) was taken, kneaded for 2 minutes, transferred to a sample and allowed to stand for 1 hour.
[0053]
◎ ・・・ very good compared to blank
○ ・・・ Good compared with blank
△ ・・・ Slightly better than blank
× ・・・ Same level as blank
[0054]
Example 1
  A pigment coating composition used for coating on the back surface was prepared as follows. 80 parts of plate-like kaolin (trade name “HYDRAGLOSS 90”, Nissei Kyobeni Co., Ltd.) with an average particle size of 0.68 μm as a pigment blend, spindle-shaped light calcium carbonate (trade name “Tama Pearl TP-121”, Okutama Industry) 10 parts), 10 parts of amorphous heavy calcium carbonate (trade name “Hydro Curve 60, manufactured by Bihoku Flourishing Co., Ltd.”), urea phosphated starch [trade name “ACE P- 160 ", manufactured by Oji Cornstarch Co., Ltd.], 15 parts of carboxylated styrene / butadiene copolymer latex (trade name" B-1525 ", manufactured by Asahi Kasei Co., Ltd.), and a concentration of 40%. A coating composition was prepared. Then use the Mayer bar on the back of the base paperThe coating layer of the pigment coating compositionThe coating amount is 4g / m²Then, it was immediately placed in a constant temperature dryer at 105 ° C. for 30 seconds and dried. The obtained sheet after the back coating was subjected to a smoothing treatment using a test super calender and subjected to measurement. The results are shown in Table 1.
[0055]
Example 2
  Example except that 80 parts of synthetic mica having an average particle diameter of 2.83 μm (trade name “MK-100”, manufactured by Co-op Chemical Co., Ltd.) is blended instead of blending 80 parts of plate-like kaolin. In the same manner as in No. 1, a pigment coating composition for coating the back side of the base paper was prepared, subjected to coating, drying and smoothing treatment and subjected to measurement. The results are shown in Table 1.
[0056]
Example 3
  Example except that 80 parts of plate-like kaolin, 10 parts of light calcium carbonate, and 10 parts of heavy calcium carbonate are used instead of 100 parts of plate-like kaolin as in Example 1 In the same manner as in No. 1, a pigment coating composition for coating the back side of the base paper was prepared, subjected to coating, drying and smoothing treatment and subjected to measurement. The results are shown in Table 1.
[0057]
Example 4
  The coating amount is 1.0 g / m by setting the concentration of the pigment coating composition to 30% and increasing the pressing pressure of the Mayer bar.²Except that, a pigment coating composition for base paper back surface coating was prepared, coated, dried, and smoothed in the same manner as in Example 1 and subjected to measurement. The results are shown in Table 1.
[0058]
Example 5
  The concentration of the pigment coating composition is 20%, and the coating amount is 0.3 g / m by increasing the pressing pressure of the Mayer bar.²Except that, a pigment coating composition for base paper back surface coating was prepared, coated, dried, and smoothed in the same manner as in Example 1 and subjected to measurement. The results are shown in Table 1.
[0059]
Example 6
  In addition to the pigment and adhesive components, 1 part of a zinc stearate-based lubricant (trade name “Hydrin Z-7-30”, manufactured by Chukyo Yushi Co., Ltd.) having an average particle size of 5.5 μm is blended with 100 parts of the pigment. Except for this, a pigment coating composition for base paper backside coating was prepared, coated, dried, and smoothed in the same manner as in Example 1 and subjected to measurement. The results are shown in Table 1.
[0060]
Example 7
  Other than blending 1 part of 100 parts of pigment with a calcium stearate-based lubricant (trade name “Nopcoat G-104-HS”, manufactured by San Nopco) having an average particle size of 4.0 μm, in addition to the components of the pigment and adhesive. In the same manner as in Example 1, a pigment coating composition for coating the back side of the base paper was prepared, subjected to coating, drying and smoothing treatment and subjected to measurement. The results are shown in Table 1.
[0061]
Example 8
  A pigment coating composition for base paper backside coating was prepared, coated, dried, and smoothed in the same manner as in Example 6 except that 0.3 part of the lubricant was added instead of 1 part per 100 parts of pigment. The treatment was carried out and subjected to measurement. The results are shown in Table 1.
[0062]
Example 9
  A pigment coating composition for coating the back of the base paper was prepared and applied in the same manner as in Example 1 except that the proportion of the pigment was 70 parts kaolin, 20 parts light calcium carbonate, and 10 parts heavy calcium carbonate. Work, drying, and smoothing were performed and used for measurement. The results are shown in Table 1.
[0063]
Comparative Example 1
  A base paper in the same manner as in Example 1 except that the proportion of the pigment is 60 parts of plate-like kaolin used in Example 1, 20 parts of spindle-shaped light calcium carbonate, and 20 parts of amorphous heavy calcium carbonate. A pigment coating composition for back coating was prepared, subjected to coating, drying, and smoothing treatment and subjected to measurement. The results are shown in Table 1.
[0064]
Comparative Example 2
  A pigment coating composition for coating the back side of the base paper was prepared in the same manner as in Example 1 except that the pigment formulation was changed to 100 parts of the spindle-shaped light calcium carbonate used in Example 1, coating, drying, A smoothing treatment was performed and used for measurement. The results are shown in Table 1.
[0065]
Comparative Example 3
  A pigment coating composition for coating the back side of the base paper is prepared, coated and dried in the same manner as in Example 1 except that the pigment composition is 100 parts of the amorphous heavy calcium carbonate used in Example 1. Then, a smoothing process was performed and used for measurement. The results are shown in Table 1.
[0066]
Comparative Example 4
  The pigment coating for base paper back surface coating was carried out in the same manner as in Example 1 except that the pigment composition was 100 parts of spherical anatase type titanium oxide (trade name “Kronos KA-15”, manufactured by Titanium Industry Co., Ltd.). The composition was prepared, applied, dried, and smoothed and subjected to measurement. The results are shown in Table 1.
[0067]
  As is clear from Examples 1 to 9, when the pigment composition is selected so that the dynamic friction coefficient amplitude is 0.10 or less, the back printing is excellent in the suitability for back printing, and the rubbing evaluation during offset printing and the evaluation of die wear are evaluated. Good white paperboard can be obtained.
[0068]
  As is clear from Example 2, even when the plate-like pigment is used, if the average particle diameter exceeds 2 μm, the dynamic friction coefficient approaches 0.10, and the rubbing evaluation and the die wear evaluation tend to be deteriorated. The average particle diameter of the plate pigment is preferably 2 μm or less.
  As is clear from Example 3, Example 9, and Comparative Example 1, the larger the number of plate pigments selected from kaolin, talc, and mica, the smaller the dynamic friction coefficient amplitude and the more rubbing. Evaluation and die wear evaluation are also good. As shown in Comparative Example 1, a plate pigment content of 65 parts or less is not preferable because the dynamic friction coefficient amplitude exceeds 0.10.
[0069]
  Further, as apparent from Examples 4 and 5, the coating amount on the back surface was 0.5 g / m.²Below 0.5g / m, RI printing evaluation tends to deteriorate.²The above is preferable.
  Further, as is clear from Example 6, by blending a lubricant having an average particle size of 5 μm or more, which is at least one selected from calcium stearate, polyethylene wax, metal soap, zinc stearate and the like, Furthermore, both the dynamic friction coefficient and the dynamic friction coefficient amplitude can be reduced, and the evaluation of rubbing and the evaluation of die wear are also good.
  However, when a lubricant of less than 5 μm is used (Example 7), or when the number of blended parts is less than 0.5 part (Example 8), the improvement effect due to the use of the lubricant is small.
[0070]
  On the other hand, as is clear from Comparative Examples 2 to 4, when a large amount of a pigment having a non-plate shape is blended, the dynamic friction coefficient amplitude exceeds 0.10, and the rubbing evaluation and the die wear evaluation are deteriorated.
  Regarding the wear degree of the die, in addition to the evaluation at the table (die wear degree evaluation), the sample of Example 3 and the sample of Comparative Example 3 are the flat punching machine [model: SP-130-E. , Manufactured by Bobst Japan Co., Ltd., female mold made of resin]. As a result, the sample of Example 3 was worn to 200,000 shots, and the sample of Comparative Example 3 was shot to 50,000 shots. That is, when the sample of Example 3 was used, it was confirmed that the life was extended up to four times that of the sample of Comparative Example 3, and a correlation with the evaluation of the die-cut wear was also confirmed.
[0071]
[Table 1]

[0072]
【The invention's effect】
As described above, the white paperboard of the present invention is composed of two or more layers, and the back surface is coated with the pigment coating composition.DoAs a result, partial ink peeling due to rubbing between the front surface and the back surface after offset printing does not occur, and there is an effect that the back printing is excellent and the offset printing workability and punching workability are high.

Claims

A pigment is averaged on the back surface of white paperboard formed by combining three layers of a surface layer, a middle layer and a back layer, or by combining four or more layers of a surface layer, a surface lower layer, one or more middle layers and a back layer. A pigment coating layer having a coating amount of 0.5 to 4.0 g / m ² consisting of only plate-like or flaky kaolin having a particle size of 0.68 μm or less , and the pigment coating layer White paperboard for paper containers, wherein the surface dynamic friction coefficient amplitude is 0.10 or less.