JP4819296B2 - Mcgにおける虚血の識別、定量、および部分的位置判定 - Google Patents

Mcgにおける虚血の識別、定量、および部分的位置判定 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の分野】
本発明は、概して心臓の疾患を診断する分野に関する。詳細には、本発明は、冠状心疾患、すなわち心臓への不十分な血液供給としても知られている心筋虚血などの心疾患の識別、部分的位置確認(位置判定)、および定量に関する。
【0002】
【従来技術の考察】
心磁図(MCG)は、心臓組織内の生理的電流によって生成される磁界を測定しマッピングすることによって心臓の電気活動を特徴付ける。言い換えれば、これは、磁気測定を介して心臓内の電気生理学的プロセスを記録する方法である。このような方法は、通常患者の胸部の上で非侵襲的に行われる。
【0003】
従来技術では主として、心疾患を診断するのに心電図(ECG)が用いられている。この広く知られている十分に確立されたECGは、19世紀の後半から使用されており、安静12リードECGおよび管理された運動時に記録されるストレス試験12リードECGを含むいくつかの種類が存在する。体表面電位マッピング(BSPM)ECGではこれよりもずっと多くの電極(リード)が使用されており、通常62個から100個を超える電極が使用されている。すべてのECG変形例において、電気接点(電極)は、心臓の電気活動によって生成され心臓の電気活動の影響を受ける表面電位を測定するために患者の体に物理的に取り付けられる。しかし、心診断の当業者に知られているように、安静ECGは、特に疾患がそれほど重篤でないときには心筋虚血の検出においてかなり制限されている。胸部の疼痛によって示されるかなり重篤な虚血状態でも、安静ECGによって検出されるのはすべてのケースのうちの約50%である(感度50%)。心筋虚血の初期段階の場合(「無症候性」虚血)、安静ECGの感度は零に近い。このように感度が低いことの基本的な理由は、心臓から、体表面(皮膚)に取り付けられた電極への電気信号の伝播と関係がある。人体を構成する中間組織は、非一様で、構造が複雑で、不十分な導体である。心臓内の電気活動によって、測定可能な電位差を体表面上に生じさせるには、電気活動が、この非一様であり不十分な導電性を有する体組織を数センチメートルにわたって貫通し、皮膚を貫通し、最終的に、皮膚と電極との間の接触抵抗を貫通する必要がある。拍動する心臓に現れる周期的な電位勾配に応答して組織を通って流れるいわゆる体積電流がある。体表面で測定されるすべての電位はこのような体積電流による電位である。要するに、これは、信号を、信号の微細構造の大部分を除去する、感度を低下させる鈍いフィルタを通過させることに相当する。体表面で検出される信号は歪まされ、その全体的な特徴を維持することはできるかもしれないが、より小さな細部は失われる。正常な心臓と病的な心臓との区別に関するかぎり、表面電位測定では、少なくとも患者の安静時には、心臓内における瘢痕のある組織または死んだ組織の存在のような、心臓の生理学上の比較的重度の変化しか検出できない。
【0004】
ECGストレス試験は、心臓のそれほど重篤ではない虚血変化を心臓の活発な作用によって増幅する傾向があるので、そのような虚血変化に対して安静ECGよりも感度が高い。しかし、この試験は、より複雑で、費用がかかり、網羅的であり(安静ECGよりもずっと時間がかかる)、患者に対する危険を伴う。さらに、ECG試験は、胸部の疼痛、肉体的な虚弱さ、および/または運動を妨げる障害などを含むいくつかの状況では実施できない。したがって、安静ECGのみに基づいて虚血心疾患の段階を判定する(虚血の様々な段階を判定する)ことは、特に疾患の初期段階では困難であるかまたは不可能である。さらに、安静ECGもストレスECGも、場合によってはBSPMも、問題が存在することが検出された場合でも、血液が正常に供給されていないのが心臓のどの領域か(たとえば、どの四分区間か)を判定するうえでは特に有用ではない。ストレスECGおよびBPSMを用いた心筋の虚血領域の空間的位置判定の試みは、主として虚血の重篤で急性の症例に対して行われる場合でも、観測された電気信号形態と基本的な疾患の特徴との経験的な相関に基づいて行われる。たとえば、J.H.SiegelおよびC.L.Nikiasの米国特許第5365426号は、急性の心筋虚血を検出し、位置判定し、定量する高度の信号処理方法を実現している。Siegel等の特許は本明細書に引用として参照する。Bruder等の米国特許第5634469号は、電気活動の発生部位を位置判定する方法を実現している。この手法では、情報を記憶した大きなデータバンクと、精密な意思決定アルゴリズムが必要である。しかし、この手法は本来、心臓の電気活動の実際の形態を「感知」することはない。これらの特許に記載された手法は、本発明の方法のような、データを実際に空間分析することのできる方法とは異なる。
【0005】
これらの問題によりうまく対処することのできる核ストレス試験や心臓カテーテル血管撮影法のような他の方法がある。しかし、これらの方法でも、初期の心筋虚血に対する感度はそれほど高くない。しかし、これらの方法は、血流内に放射性染料が注入され、および/または心臓内にカテーテルが挿入されるので侵襲的であり、コストがずっと高く、血管撮影法の場合は、患者にとってかなり危険である。
【0006】
過去30年の間に、心磁図(MCG)の研究によってECGの上述の欠点が解消されている(たとえば、S. N. ErneおよびJ. Lehmann著、心磁図、序論。SQUIDセンサにおける:基本、製造、および応用(Magnetocardiography, an Introduction. In “SQUID Sensors: Fundamentals, Fabrication and Applications)、Weinstock編、Kluwer Acad. Publishing、NATO ASI Series E、第329巻、395ページ〜412ページ(1999年);G Stroink、W Moshage、S Achenbach著「医学における磁気における「心臓磁気」」(”Cardiomagnetism”, in Magnetism in Medicine)、W. AndraおよびH. Nowak編、Wiley−VCH、ベルリン(1998年)、136ページ〜189ページを参照されたい。これらの文献は本明細書に引用として参照する)。MCGでは、心臓の連続的な拍動活動中に心臓内を反復的に流れる電流によって発生する磁界を測定する。言い換えれば、ECGと同様に心臓のほとんど同じ電気活動を検出するのであるが、この場合は体の外側での無接点型磁界測定によって検出する。心臓の電気活動によって発生する磁界は、人体組織などの非磁気媒体によって歪まされることは比較的少なく、磁界は、ほぼ自由空間(真空)と同様にこの中間組織を貫通する。したがって、磁気測定では、表面電位を測定する場合のように、中間組織によって、感度を低下させるフィルタが形成されることがほとんどなしに、「心臓が」観察される。さらに、物理法則の性質により、磁気測定では、心臓内の円形(渦)電流から磁界を検出することができ(実際、磁気ダイポールは、ちょうどそのような円形電流である)、一方、そのような円形電流による体表面上の電位は同様に零でなければならない。したがって、MCGはECGにない追加の情報を含んでいる(たとえば、J.P. Wikswo, Jr.著「生体磁気、学際的手法における「ECGとMCGの関係の理論的局面」S. J. Williamson, G. L. Romani、L. Kaufman、およびI. Modena編、ニューヨーク、Plenum Press、311ページ〜326ページ、(1983年)、及び、J. WikswoおよびJ. P. Barach著「心磁図における可能な新しい情報源」、J. Theor. Biol. 95、721ページ〜729ページ(1982年)を参照されたい。これらの文献はすべて、本明細書に引用として参照する。)。
【0007】
さらに、MCGは、無接点型であるので、ECG電極の取付けにかかる時間を節約すると共に、この取付けに伴う不都合さを解消し、皮膚にけがや火傷などがある人に対して行うことができる。この発明の特に重要な点は、MCGは、疾患の初期症状に対する感度がより高いため、疾患の位置判定および段階判定(ある半定量的な方法で疾患の重度を判定すること)により適していることである。このことはすべて、MCGに、ECGに勝る顕著な利点をもたらすものである。
【0008】
しかし、MCGが心臓病治療において第一の医療診断法になるのを妨げているいくつかの難点がある。1つの難点は。心臓の磁界が極めて弱く、胸部の外側の磁界強度が10-12T(テスラ)〜10-10T程度であることである。これは、約10-4Tの地球の磁界(1億倍〜100万倍大きい)、または10-8T〜10-6Tの代表的な都会の磁気騒音(1万倍〜100倍大きい)と比較される。MCGは、このような磁界を測定するために、人類に知られている最も感度の高い磁界検出器である超伝導量子干渉装置(SQUID)を用いて行われている。さらに、有用な信号を、それを圧倒する背景および雑音から分離するために、十分に平衡のとれた傾度測定器および電子雑音抑圧を含む、いくつかの精密な技術が開発されている。
【0009】
MCGは、各チャネルが1つのSQUIDセンサを含むマルチチャネルシステムを用いて行われている。このため、心周期内のいつでも、患者の胸部の上方のある領域(通常、最大30cm×30cm)にわたる磁界分布を求めることができる。このような測定結果に基づいて、一連の瞬間等磁界線(一定の磁界線)磁気マップを作成することができる。このようなマップは、診断上重要であり、虚血を含む心疾患を識別するのを可能にする。
【0010】
従来の電気力学によれば、磁界は、電荷を移動させるか(通常の電流)、または時間に依存する電界(マックスウェルの電流)によるか、のいずれかによって生成される。2種類の基本的な磁界源があり、第1の磁界源として、小さな体積要素ΔVとこの体積要素の内側を流れる電流密度
【0011】
【数1】
Figure 0004819296
【0012】
との積によって与えられる電流ダイポール
【0013】
【数2】
Figure 0004819296
【0014】
があり、
【0015】
【数3】
Figure 0004819296
【0016】
第2の磁界源として、小さな電流ループ、またはそれと同等なものとして小さな棒磁石によって表すことのきる磁気ダイポールモーメント
【0017】
【数4】
Figure 0004819296
【0018】
がある。電流Iが領域Aのループを循環する場合、磁気ダイポールモーメントの大きさは次式で表される。
【0019】
M=IA(アンペア×メートルの2乗の単位)
【0020】
【数5】
Figure 0004819296
【0021】
電流ダイポールと磁気ダイポールは共に、周囲の空間において同じ磁界構成を生成する。いずれの磁界源に関連する磁界も、ダイポールの空間位置からの距離の関数として非常に高速に、すなわち、距離が遠い場合には約1/r3減衰する。磁界は三次元であり、したがって、その二次元表現は様々であってよい。磁界のある成分、たとえば、z方向への磁界の投影Bzを、ある方向(この方向がzに一致する必要がないことに留意されたい)における距離の関数としてプロットすることができるが、1組の一定のBz線(等磁界線と呼ばれる)におけるxy平面内の磁界の空間分布を表した方がより有利である。等磁界線図によって磁界を表すこの後者の方法は生体磁気方法の標準として使用されている(たとえば、Erne, S.、Fenici, R.、Hehlbohm, H.著「心磁図における高解像度等磁界線マッピング(High resolution isofield mapping in magnetocardiography)」、II Nuovo Cemento、第20巻、291ページ〜300ページ、(1988年)を参照されたい。この文献は本明細書に引用例として参照する)。
【0022】
MCG測定は、各チャネルが1つのSQUIDセンサとある形態の傾度測定器、たとえば二次傾度測定器を含むマルチチャネルシステムを用いて行われる。このため、心周期内のいつでも、患者の胸部の上方のある領域(通常、最大30cmx30cm)にわたる磁界分布を求めることができる。このような測定結果に基づいて、一連の瞬間等磁界線図を作成することができる。このようなマップは、診断上重要であり、虚血を含む心疾患を識別するのを可能にする。本発明の方法は、このマップベースの手法とは異なるが、この手法によって補足することができる。
【0023】
図1は、xy平面における磁界のBz成分の等磁界線図の形の、胸部表面上の20cmx20cmにわたる瞬間的な(一定の瞬間)の心臓の磁界分布を示している。この分布は、簡単な磁気ダイポールまたは電流ダイポールのBz磁界に非常に類似している。各磁界線はBz=一定に対応し、このような線は、最大の負のBz値から最大の正のBz値まである刻みすなわち増分で描かれ、最小点および最大点が「−」および「+」として示されている。負のBzは、単にその磁界成分の下向きの方向を意味し、それに対して、正の値は上向きの方向を意味する。
【0024】
以下に詳しく説明するある場合には、単一の実効ダイポール磁界源により、図1のようなマップに示されている磁界分布を少なくとも近似的に生成することができる。
【0025】
【数6】
Figure 0004819296
【0026】
図1の磁界図におけるダイポール磁界源のxy位置および方向は、図1の中央に矢印として示されている。
【0027】
心臓等磁界線図が経時的に変化し、心臓が鼓動するにつれて、磁界の強度が振動し、対応する磁界図が「変動」し、一般に、等磁界線の形状および全体的な配置(トポロジー)も変化することが理解されよう。
【0028】
図1に示されているものが、二次傾度測定器と呼ばれる検出コイル構成を備えたSQUIDセンサアレイを用いて測定された、STセグメント(心周期の再分極部分)における実際の心臓の磁界図であることに留意されたい。マップは、完全な卵形を示す理想的なダイポールマップと比べていくらか歪んでいる。さらに、心周期の他の部分(例えば、QRS部分)に対応する磁気マップの方が、複雑であり、単一の磁気ダイポールの磁界分布とは異なる。
【0029】
磁気ダイポール(または他の何らかの磁界源)を仮定すると、公知の電気力学の法則を用いて、結果として得られる磁界構成を算出することができる。これは磁気の直接問題である。この問題は、任意の磁界源に対して固有の解を有し、常に解くことができ、すなわち、単純なケースでは解析的に解くことができ、より複雑なケースでは数値によって解くことができる。測定された磁界分布または他の方法で定義された磁界分布
【0030】
【数7】
Figure 0004819296
【0031】
を仮定した場合に磁界源を求める(たとえば、図1に示されているような磁界分布からダイポール源
【0032】
【数8】
Figure 0004819296
【0033】
を求める)問題を逆問題と呼ぶ。逆問題は一般に、直接問題よりもずっと難しい。一般に磁気、特に生体磁気の逆問題には多数の種類の解および多数の解法がある。ある研究者は磁気ダイポールに関して解を求め、ある研究者は電流ダイポールに関して解を求めているが、この場合、この発明の目的に対して重要な差を生じない。明細書全体にわたって、符号Mが用いられ、主として磁気ダイポールを指すが、磁気ダイポールでも電流ダイポールでもよいことが理解されよう。逆問題を解く通常の方法は、連続的な近似が段階的に行われる反復的な方法である。この方法では、電流ダイポールまたは磁気ダイポールが心臓の位置
【0034】
【数9】
Figure 0004819296
【0035】
に固定され、測定点での算出されて得られる磁界が実際の磁界と比較され、ある差関数の最小化による反復によって解が導かれる。ダイポールの最も確率の高い位置およびその最も確率の高いパラメータが求められる。あるいは、ある仮定および近似を行うことにより、連続的近似を行うでなくダイポールを記述した正しい数式を求めることによって問題の解を試みる逆問題の解析的解を求めることができる。逆問題を解く様々なアルゴリズムについては、たとえば、Wynn W. M.著「高度超伝導傾度測定器/磁力計アレイおよび新規の信号処理技術(Advanced superconducting gradiometer/magnetometer arrays and a novel signal processing technique)」、IEEE Trans. Magn.第11巻、701ページ〜707ページ(1975年);1991年1月17日に公開されたドイツ特許第3922160号、Dossel O.、Kullmann W.、MKI A61B,5/04,5/055,6/03;A.A.Ioannides、J.P.R.Bolton、C.J.S.Clarke著「生体磁気逆問題の連続的な確率的解(Continuous probabilistic solutions to the biomagnetic inverse problem)」Inverse Problems 6(4)、523ページ〜542ページ(1990年);M.Primin、V.Gumeniuk−Sychevskij、I.Nedayvoda著「弱い生体磁気の空間解析における情報変換の数学的モデルおよびアルゴリズム(Mathematical models and algorithms of information conversion in spatial analysis of weak biomagnetic fields)」、International J. of Applied Electromagn. in Materials第5巻、311ページ〜319ページ(1994年)を参照されたい。これらの文献は本明細書に引用して参照する)。
【0036】
単一のダイポールに関して実際の心臓の磁界を表す解は、最も簡単な種類の逆問題であり、現実的な磁界源の場合、このような解は常に近似解である。さらに、関連する物理法則の性質により、解は、いくつかの可能な磁界源が同じ測定された磁界分布を満たすことができるときは一意ではない。しかし、MCGにおける逆問題を解く当業者に知られているように、少なくとも心周期の比較的擾乱がない(比較的正常な)STセグメントについて
【0037】
【数10】
Figure 0004819296
【0038】
に関して最も確率の高い近似解を首尾良く求めることができる。
【0039】
MCGで使用されているのは磁界等磁界線図表現だけではない。患者の胸部上の単一の空間位置で測定したときに、鼓動する心臓から得られる時間に依存する磁気信号は、広く知られているECG信号に類似していることが少なくない。たとえば、図2は、時間の関数であるBzの大きさによって与えられる磁気信号Bz(t)を示している。この信号は、ECGを介した心臓診断の当業者に周知の特徴を有している。周期の、再分極と呼ばれる部分に対応することが知られている、STセグメントを含む、心周期のいくつかの異なるセグメントを識別することができる。Bz(t)トレースの形状が心臓(磁界源)に対する傾度測定器の位置に依存することに留意されたい。図2のトレースは、広く知られているECG状の形状であるが、他の位置で得られるトレースはそうでない場合がある。しかし、当業者の場合、常にSTセグメント、または心周期の再分極部分を識別し分離することが可能である。データのSTセグメントを認識し分離するコンピュータ符号を書き込むことも可能である。
【0040】
MCG信号の性質およびそれぞれの異なる外観について簡単に説明したが、従来技術には、ECGだけでなくMCGを用いた虚血診断に対するいくつかの試みがあるが、それらの試みは主として探求的で研究的な特徴を持つことに留意されたい。1975年から、MCGは、心信号を評価するうえでECGに代わる方法として提案されている(たとえば、D. CohenおよびL. A. Kaufman著「冠状動脈閉塞によって生じたS−Tセグメント・シフトと損傷電流との関係の磁気判定(Magnetic determination of the relationship between the S−T segment shift and the injury current produced by coronary artery occlusion)」、Circulation Research 36、414、(1975年)を参照されたい)。健康な対照と病人を比べたときに見られるいくつかのMCG異常が識別されている(たとえば、Y. Nakaya等著「心磁図におけるT波異常(The T wave abnormality in the magnetocardiogram)」、Frontiers Med. Biol. Enging. 1(3)、193ページ203ページ、(1989年);BIOMAG−96でのI. Chaikovsky、M. Lutay、V. Sosnitzky等の発表、Proc. BIOMAG−96(C. J. Aine等編)、Springer、NY 2000、444ページ〜447ページ;やはりBIOMAG−96でのStadnyuk等の発表、550ページ〜553ページ;Stroink G.、Lant J.、Elliot P.著「心磁図軌跡プロットおよび等積分値図を用いた心筋梗塞患者と心室頻拍症患者との判別(Discrimination between myocardial infarct and ventricular tachicardia patients using magnetocardiographic trajectory plots and iso−integral maps)」、J. Electrocardiol.、第25巻、129ページ〜142ページ、(1992年)を参照されたい。これらの文献は参考に本明細書に引用する)。
【0041】
従来技術では、心筋虚血の識別は主として、等磁界線図の形態学的(構造的)な分析に基づいて行われている。従来技術では、心筋虚血の定量および空間位置判定は共にほとんど行われていない。
【0042】
さらに、従来技術では、心臓の悪性不整脈のソース(フォーカスとも呼ばれる)の空間位置判定に関する研究もかなり行われていることを明確にしておくべきであろう。心臓内の電気的な問題個所(短絡に類似していることが少なくない)を識別して正確に示すこのフォーカス位置判定は、数mmの精度で行うことができる(たとえば、BIOMAG−96でのA. Gapelyuk、C. A. Copetti、A. Schirdewan等の発表「MCG位置判定結果の評価:侵襲的に測定される電気物理的時間間隔の重要性(Evaluation of MCG localization results: the importance of invasively measured electrophysical time intervals)」、Proc. BIOMAG−96(C. J. Aine等編)、Springer、NY 2000;K. Pesola、J. Nenonen、R. Fenici等著「心臓内のペーシングカテーテルの生体電磁位置判定(Bioelectromagnetic localization of a pacing catheter in the heart)」Phys. Med. Biol. 44、2565ページ〜2578ページ(1999年);W. Moshage、S. Achenbach、K. Gohl、K. Bachmann著「マルチチャネル心磁図(MCG)によって得られる心不整脈の非侵襲的位置判定精度の評価(Evaluation of the non−invasive localization accuracy of cardiac arrhythmias attainable by multichannel magnetocardiography (MCG))」、International Journal of Cardic Image 12(1)、47ページ〜59ページ(1996年)を参照されたい。これらの文献は本明細書に引用して参照する)。この不整脈位置判定は、本発明の主題のような心筋虚血の大まかな位置判定とは著しく異なる。
【0043】
従来技術には、コンピュータシミュレーションの研究によって、電流−密度再構成法を用いてMCGを介して心筋虚血を位置判定できることが示された、ある研究がある(R. Killmann等著「電流−密度再構成法を用いた心磁図からの心筋虚血の位置判定−コンピュータシミュレーションの研究(Localization of myocardial ischemia from the magnetocardiogram using current−density reconstruction method − computer simulation study)」、Medical & Biological Engineering & Computing 33(5)、643ページ〜651ページ、(1995年)を参照されたい。この文献は本明細書に引用して参照する)。この方法は、理論的な可能性のままであり、本発明の方法とは異なる。
【0044】
上記に引用した従来技術のシステムおよび方法の厳密な長所、特徴、および利点がどんなものであれ、これらのシステムおよび方法で本発明の目的を実現するものはない。たとえば、従来技術のシステムおよび方法は、逆解法を用いた磁気データの分析に基づいて、瘢痕のある心臓組織、病的な心臓組織、または虚血心臓組織を空間的に位置判定する解決策に対処していない。従来技術のシステムおよび方法は、さらに、MCGデータを用いて虚血心臓病の重度を明確に判定することができない。
【0045】
【発明の概要】
本発明は、心筋虚血の存在を識別し、虚血心臓組織を位置判定し、このような心臓組織内の虚血の範囲を定量する方法およびシステムを提供する。本発明は、単一の磁気ダイポールまたは電流ダイポールに関する再分極プロセス(STセグメント)中に心臓によって示される磁界源をモデル化し、このダイポールの移動を監視する。STセグメントで生じたダイポールの顕著な移動は心筋虚血の存在を示す。心臓の概略的な輪郭に重ね合わせられたダイポールの移動方向は、虚血心臓組織の位置を示す。定量は、心周期のSTセグメント中の時間の関数としてダイポールの移動に基づいて行われる。好ましい実施態様では、ダイポールの移動がSTセグメントの第1四半期間に制限される場合、その移動は第1度虚血として示される。同様に、ダイポールの移動がSTセグメントの2分の1、4分の3、および全体に制限される場合、それらの移動はそれぞれ、第2度、第3度、および第4度の虚血として示される(第4度の虚血が最も重篤である)。
【0046】
【好ましい実施形態の説明】
本発明を好ましい実施形態において図示し説明するが、本発明は多数の異なる構成、形態、および材料で作製することができる。本発明の好ましい実施形態を図面に示し、本明細書で詳しく説明するが、本発明の開示およびその構成の関連する機能的な明細が本発明の原理の例示とみなされ、本発明を図示の実施形態に制限するものではないことが理解されよう。当業者には、本発明の範囲内の他の多数の可能な変形実施形態が構想されよう。本明細書全体にわたって、語「識別」は虚血心臓組織の識別に関して使用されるが、医療の専門家(たとえば、心臓病専門医)が、本発明の方法およびシステムに関連して用いられるMCGによって供給される情報に基づいて虚血の存在を最終的に判定することを理解されたい。
【0047】
心臓の電気活動はいくつかのプロセスを伴う。この特許出願に関するプロセスは、ECG上のSTセグメントとして示されると共にMCGトレース上に示される再分極プロセスである。
【0048】
図2は、一定のセンサ位置で得られた代表的な心周期MCGトレース(間隔全体が1鼓動、または0.5秒未満に対応する時間の関数として磁界のz成分)を示している。図示のトレースは代表的なECGトレースに類似している。このトレースは、再分極セグメントすなわちSTセグメント202と他の良く知られている特徴を含んでいる。図2に示されているMCGトレースが例示のためのみに与えられたものであることに留意すると共に、当業者には、他の点で得られるMCGトレースが様々な形状を有してよいことに留意されたい。たとえば、磁気入力がどこから得られるかに応じて信号が反転して見える。
【0049】
再分極(STセグメント)は、心臓を構成する細胞が脱分極段階で放電し、ECGとMCGの両方で強いQRSピーク204として記録される心臓の基本的な収縮が起こる前に、細胞を再充電するプロセスである。非常に多くの細胞のこの再充電波をマックスウェルの変位電流とみなすことができる。再分極は、時間に依存する電界がマックスウェルの電磁理論によって磁界を生成するコンデンサの再充電にいくつかの点で類似している。
【0050】
心臓診断において再分極プロセスに集中する1つの理由は、健康な心臓では、このプロセスが、可変電流を有する小さな電流ループまたは小さな可変強度棒磁石が心臓内に位置している場合と同様に概ねダイポールの磁界として具現されることである。このようなダイポールのダイポールベクトル
【0051】
【数11】
Figure 0004819296
【0052】
は、図1に示されているように、概ね胸部に平行であり、斜め上向きである。言い換えれば、再分極は、特に簡単な磁界源によって表される。このダイポールの強度(信号振幅)は一般に、STセグメントの持続時間にわたって高くなるが、その位置および向きは基本的に変わらない。ダイポール型電界のこのような位置安定性および簡単さが、健康な心臓に対して、およびSTセグメントにおいてのみに当てはまることに留意されたい。
【0053】
実際の電流が心臓のかなりの体積にわたって存在し、一方、STセグメントにおける電流の磁界分布が、概ね1つの簡単な点磁界源(実効ダイポール)から生じたものとして表せるような分布であることを理解されたい。この実効ダイポールは、その磁界モーメントベクトル
【0054】
【数12】
Figure 0004819296
【0055】
と、3つの空間座標x、y、zで与えられるその位置によって完全に特徴付けされる。上述のように、STセグメントでは、健康な心臓の場合、磁気モーメント
【0056】
【数13】
Figure 0004819296
【0057】
の大きさは時間と共に大きくなり、一方、その向きおよび空間位置は基本的に変わらない。この状態は、健康な心臓における再分極電流の一見一様な性質を反映している。この実効ダイポールモーメントは、体積再分極電流に対するある平均位置、すなわち、心臓の体積上を流れる電流の「質量の中心」に位置する。
【0058】
本発明によれば、健康な心臓では、STセグメントの間ダイポールの位置は基本的に変化せず、一方、虚血心臓では、電流の一様性が低下し、ダイポールはもはや静止しない。心臓の、血液が供給されていない部分(病的な部分すなわち虚血部分)が、より遅い後の段階で、すなわち、STセグメントが開始してからいくらか後に、遅れて再分極を開始することが判明している。重篤である場合、病的な部分は、セグメントの終了部分まで完全に再分極(再充電)することはない。
【0059】
心臓の総体積の一部は、血液供給が不十分であることによって、あるいは血液供給がこのように不十分であるための二次プロセスによって、最初は「オフに切り換えられ」、後でSTセグメントにおいて「オンにされる」。実効ダイポール位置はこれに応じて変化する。ダイポールは最初、虚血組織が存在しない場合と同様に、健康な有効組織の「質量の中心」に位置する。虚血部分が(遅れて)「オンになる」と、電流の「質量の中心」は正常に戻る傾向があり(すなわち、心臓のすべての組織の「質量の中心」に対応する)、ダイポールはこの正常位置すなわち中央により近い位置の方へ移動する。重要な点は、図3に概略的に示されているように、1)STセグメントで生じたダイポールの顕著な移動が虚血組織の存在を示し、2)ダイポールの変位方向が虚血領域の方を指すことである。
【0060】
図3aは、部分的に虚血状態の心臓の概略図である。虚血部分304は、右上に点をうった領域として示されている。十字302は、再分極プロセスの最初の一時的な「質量の中心」のところの、STセグメントの最初の部分における磁気ダイポールの位置を示している。図3bは、このセグメントの後半で、虚血領域が再分極プロセスに加わったときに、実効ダイポールの位置(十字)が、病的な組織が存在する方向を示す新しい中心306の方へどのように移動するかを示している。
【0061】
内在するダイポール
【0062】
【数14】
Figure 0004819296
【0063】
の空間位置を見付けるにはどうすべきかについて説明したが、実際の心臓の位置、体内での向き、およびその解剖学的構造とこの空間位置との関係についてはほとんど論じなかった。STセグメント中のダイポール源の軌跡に関する情報および逆解法によって抽出された情報を利用するには、心臓の概略的位置および空間方向を識別する必要がある。これは様々な公知の方法で行うことができる。最も簡素で直接的な方法ではまず、心臓が、患者の体内で代表的で平均的なサイズ、位置、および方向を有していると仮定し、次いでこの代表的な心臓の輪郭にダイポール軌跡を重ね合わせることができる。より精密な方法では、この目的のための心臓を公知のX線透視技術またはMRIによって撮像することができる。不整脈ソース(上記参照)の空間位置判定に関する従来技術では、心臓が通常これらの技術を用いて撮像され、磁気源(ダイポール源など)の座標x、y、zを導入して、この画像または心臓の画像の特定の投影に対応させられることに留意されたい。
【0064】
上記の分析に基づいて、虚血組織を識別し、心臓の特定の領域または象限に位置判定することが可能である。これは、(たとえば、不整脈フォーカス位置判定で行われるように)所与の領域の厳密な幾何学的座標を求めることに対して「大まかな位置判定」と呼ばれる。
【0065】
図4は、虚血心臓組織の大まかな位置判定および定量のための本発明の方法400を示している。第1に、この方法ではまず、MCGなどの装置を用いて患者402の心周期を測定する。次に、測定された心周期404における再分極セグメントを識別する。次のステップとして、ある公知の種類の逆問題解法を用いて、心臓406内の磁界源のダイポールモデルに基づいて、再分極セグメントの最初の部分におけるダイポールの空間位置を識別する。次に、再分極セグメントの間の、この位置の顕著な変位を識別し、この変位の方向を判定し撮像する(408)。次に、STセグメントの任意の部分に顕著な変位が存在する状態で、一般的な虚血識別ステップを実行する(410)。磁気測定とは独立に、公知の方法の1つを用いて心臓の概略的な輪郭を識別し、この変位の方向を心臓の輪郭に重ね合わせて、心臓の解剖学的構造と変位412の方向を連結し(412)、ダイポールの変位方向において心臓の輪郭内の虚血組織を位置判定する(414)。最後に、定量ステップを行って虚血のレベルを識別する(416)。
【0066】
逆問題解が近似的なものであり、データと解の両方についてのすべての必然的な散乱および不完全さを仮定した場合、ダイポール位置
【0067】
【数15】
Figure 0004819296
【0068】
が常に、STセグメントの全持続時間中に、どちらにしても少なくともある程度移動することを理解されたい。この動きは、主としてデータおよび解の変動を反映する比較的短い距離が様々な方向でカバーされる無秩序な不規則性を有することも、規則的な指向性の有することもある。虚血識別、位置判定、および定量に関して重要なのは、STセグメントの総持続時間のかなりの部分、たとえば、STセグメントの総持続時間の1/20(5%)以上の期間や、心臓の空間的範囲のかなりの部分を表す距離(心臓の総空間的範囲の1/20(5%)以上)にわたる、ある方向における持続される顕著な動きだけである。これらの基準は、一例としてのみ与えられており、臨床経験が収集されるにつれて変更してよい。
【0069】
図5は、定量プロセスに関連する方法を詳しく示している。まず、逆問題解および心臓のダイポールモデル、ダイポールの位置、ならびにその運動方向を識別する(502)。次に、ダイポールの運動方向における時間に対するダイポールの位置のプロットを生成する(504)。最後に、ステップ504で生成されたプロットに基づいて、事前に定められた定量スケールに基づいて虚血のレベルを識別する(506)。
【0070】
繰り返すが、簡単に言うと、健康な心臓の場合、電流ダイポールは実際に、STセグメント全体にわたって静止し、一方、虚血心臓では、少なくともSTセグメントの始めの部分で、ある方向に移動する。前述のように、虚血を識別し虚血心臓組織を位置判定する本発明の方法は、損傷を受けた領域の方への実効ダイポールのこのような移動(言い換えれば、再分極電流の「質量の中心」の移動)に基づく方法である。顕著な移動の存在は、問題があることを示し、この移動の方向は、問題領域の概略的な位置を示し、したがって、大まかな虚血位置判定(位置確認)が可能になる。
【0071】
心臓の重篤でより複雑な損傷の場合には、磁界パターンが複雑であり単一のダイポールの磁界としてモデル化できないため、本発明はそのような場合に使用されるものではないことに留意されたい。心臓のたいていの重篤な損傷では、磁界は通常、ダイポールの全集合、場合によってはある空間密度で分散された無限数のダイポールに基づいてモデル化され、この解析は本発明の範囲を超えている。さらに、たとえば、中央の周りに対称的に配置された2つ以上の虚血領域が存在する例では、2つ以上の側からの影響が概ね等しいため、実効ダイポールが、それを定義できる場合でも、それほど移動しないか、またはまったく移動しないことがあることも留意されたい。
【0072】
したがって、本発明が、図3aに概略的に示されているように、心臓の一部に制限された明確に位置判定される単一の領域の虚血の場合に適用できるものであることを明確に確認されたい。
【0073】
ダイポールの移動は、STセグメント内のある点で停止し、このことはおそらく、血液供給がこの時間に十分な量になったことと、虚血状態がセグメント全体にわたっては持続しなかったことを示す(実際のプロセスがさらに複雑であり、血液供給が不十分であるために、任意の数の微妙な二次機構によって再分極の開始が遅延する可能性も高い)。しかし、重要なことは、疾患が重篤であるほど、STセグメント内で再分極プロセスが正常化するのに時間がかり、かつ有効セグメントが停止するのに時間がかかることである(この場合も、これは、上述のように、主として単一領域の虚血に当てはまる)。これは、虚血の程度を定量する方法を示唆している。時間の関数としての、ダイポールの運動方向におけるダイポールの位置のプロット(またはその適切な投影)は、疾患の重度を識別する助けになる。
【0074】
図6a〜6dは、合せて、STセグメント内の時間の関数としての実効ダイポールの空間位置を示している。図6aは、ダイポールの位置が時間の関数として基本的に一定である健康な心臓の例を示している。図6bは、患者が軽い虚血状態である症例を示している。この場合、ダイポールは、STセグメントの最初の部分における短い期間の間位置を変化させている。図6cは、ダイポールがずっと長い期間t2 、ここで、t2 >t1 、にわたって位置を変化させるずっと重篤な虚血の症例を示している。すべての場合に、単一の虚血領域が想定される。最後に、図6dは、ダイポールがSTセグメント全体にわたって移動する最も重篤な虚血の症例を示している。
【0075】
図6に示されているグラフに基づいて、虚血定量法について説明する。たとえば、STセグメントの第1四分の一期間内のダイポールの動きは第1度の虚血に対応し、以下同様である。
【0076】
図7a〜7dは、合せて、好ましい実施形態における様々な定量レベルを示している。各グラフ内の影をつけた領域は、ダイポールが移動する領域を示している。したがって、図7aは第1度の虚血定量を示し、図7bは第2度の虚血定量を示し、図7cは第3度の虚血定量を示し、図7dは第4度の虚血定量を示している。好ましい実施形態における様々な定量レベル(たとえば、第1度)を示すために特定の例を与えたが、当業者なら、本発明の範囲から逸脱せずに定量レベルを他の名称で置き換えることができる。ことに留意されたい。
【0077】
図8は、患者がMCG802によって走査され、心周期に関するデータ804が抽出される、本発明に関連するシステムを示している。次に、抽出された心周期データ804および逆問題の解と組み合わされた生成された磁界図806に基づいて、位置判定装置808が心臓の虚血領域を識別し、定量装置810が、識別された虚血領域に対応する定量レベルを識別する。
【0078】
さらに、本発明は、プログラムコードが記憶された記憶媒体であり、コンピュータに本発明に関連する方法のうちのどれかを実行するよう命令するのに用いることのできるコンピュータプログラムコードベースの製品を含む。このコンピュータ記憶媒体には、以下のもの、すなわち、CD−ROM、DVD、磁気テープ、光ディスク、ハードドライブ、フロッピィディスク、強誘電メモリ、フラッシュメモリ、強磁性メモリ、光学記憶装置、電荷結合素子、磁気カードまたは光学カード、スマートカード、EEPROM、EPROM、RAM、ROM、DRAM、SRAM、SDRAM、あるいは他の任意の適切なスタティックメモリまたはダイナミックメモリ、あるいはデータ記憶装置のうちのどれかを含むが、それらに限らない。
【0079】
コンピュータ利用可能媒体において、測定された心周期データを受信するソフトウェアモジュールと、測定された心周期データ内の再分極STセグメントを識別し(あるいはシステムオペレータによって識別される)、逆問題を解いて再分極STセグメント内の磁界の実効ダイポール源を求め、心周期内のSTセグメントの始めの部分におけるダイポールに関連する空間位置を識別し、ダイポールの位置の顕著な変位と顕著でない変位を区別する基準を設定し、STセグメントの残りの部分におけるダイポール位置の顕著な変位を検出し、虚血部分が存在するかどうかを判定し、存在する場合には、ダイポールの変位の方向に基づいて虚血領域を位置判定し、STセグメントにおいてダイポールの変位が起こった部分の割合に基づいて虚血を定量する、MCGで通常用いられる信号フィルタ・モジュールおよび平均化モジュールが実現される。
【0080】
【結論】
上記の実施形態では、MCGを用いて虚血を効果的に識別し、位置判定し、定量するシステムおよび方法を示した。様々な好ましい実施形態を図示し説明したが、このような開示によって本発明を制限するものではなく、むしろ、このような開示が、添付の特許請求の範囲で定義される、本発明の趣旨および範囲内のすべての修正実施形態および他の構成をカバーするものであることが理解されよう。したがって、好ましい実施形態を例示するのに特定の定量レベル(すなわち、25%、50%など)が用いられており、したがって、本発明の範囲を制限するのに用いるべきではない。MCGは磁界情報を得るための好ましい実施形態のシステムであるが、本発明の範囲から逸脱せずに他の均等物(たとえば、他の改良を有するMCGシステム)を使用することができる。本発明のプログラミングは、医療撮像の当業者によって実施することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 xy平面における等磁気線図の形の、胸部表面上の20cm×20cm四方にわたるヒトの心臓の磁界分布を示す図である。
【図2】 一定のセンサ位置で得られた代表的な心周期MCGトレース(間隔全体が1鼓動、または0.5秒未満に対応する時間の関数として磁界のz成分)を示す図である。
【図3a】 心臓の概略図に重ね合わせられた心周期のSTセグメント中の虚血心臓内のダイポールの移動を示す図である。
【図3b】 心臓の概略図に重ね合わせられた心周期のSTセグメント中の虚血心臓内のダイポールの移動を示す図である。
【図4】 本発明による虚血心臓組織を大まかな位置判定と定量をする方法を示す図である。
【図5】 定量プロセスに関連する方法を詳しく示す図である。
【図6a】 STセグメントにおける時間の関数としての実効ダイポールの空間位置を示す図である。
【図6b】 STセグメントにおける時間の関数としての実効ダイポールの空間位置を示す図である。
【図6c】 STセグメントにおける時間の関数としての実効ダイポールの空間位置を示す図である。
【図6d】 STセグメントにおける時間の関数としての実効ダイポールの空間位置を示す図である。
【図7a】 好ましい実施形態の様々な定量レベルを示す図である。
【図7b】 好ましい実施形態の様々な定量レベルを示す図である。
【図7c】 好ましい実施形態の様々な定量レベルを示す図である。
【図7d】 好ましい実施形態の様々な定量レベルを示す図である。
【図8】 患者がMCGによって走査され心周期に関連するデータが抽出される本発明に関連するシステムを示す図である。

Claims (12)

  1. 虚血心臓組織を識別し位置判定するシステムであって、
    磁気心周期データを測定し、前記測定された磁気データのSTセグメント上の近接点における測定された磁気データのソースとして実効ダイポールをモデル化するシステムと、
    前記STセグメントの残りの部分上の前記モデル化されたダイポールに関連する空間位置を算出し視覚化する虚血位置判定装置と、
    顕著な移動を識別すると共に、ダイポールが移動している場合に、前記STセグメント上の前記ダイポールの前記移動に関連する方向を識別する虚血識別装置と、
    虚血組織を有すると識別された前記心臓と、
    前記虚血心臓組織の概略的位置を示すと識別された前記移動方向とを有する、虚血心臓組織を識別し位置判定するシステム。
  2. 前記システムは、
    前記STセグメントにおいて、実効ダイポール源の前記変位が起こった部分の割合を識別し、所定の虚血定量レベルに前記割合を一致させる虚血定量装置をさらに有する、請求項1に記載の虚血心臓組織を識別し位置判定するシステム。
  3. 前記所定の虚血定量レベルは以下のレベル、すなわち、虚血のない健康な心臓、軽度の虚血、重篤な虚血、および最も重篤な虚血を含む、請求項2に記載の虚血心臓組織を識別し位置判定するシステム。
  4. 最も重篤な虚血の前記定量レベルは、前記実効ダイポールの前記変位が前記STセグメントのほぼ全持続時間にわたってその動きを停止しない場合に対応する、請求項3に記載の虚血心臓組織を識別し位置判定するシステム。
  5. 前記心磁図描写システムは、心臓データを得るのにSQUIDセンサを用いる、請求項1に記載の虚血心臓組織を識別し位置判定するシステム。
  6. 前記心臓は、X線、透視、MRIのような公知の心臓視覚化技術によって視覚化され、前記心臓の概略的な輪郭が、前記ダイポールの一連の空間位置に重ね合わせられる、請求項1に記載の虚血心臓組織を識別し位置判定するシステム。
  7. 虚血心臓組織を位置判定するために埋め込まれたコンピュータ可読プログラムコードを有するコンピュータ利用可能媒体を有する製造品であって、
    (a)心周期磁気データを受け取り、前記心臓をダイポールとしてモデル化するコンピュータ可読プログラムコードと、
    (b)前記測定された心周期におけるSTセグメントを識別するコンピュータ可読プログラムコードと、
    (c)前記識別されたSTセグメントの始めの部分における前記ダイポールの位置を識別するコンピュータ可読プログラムコードと、
    (d)前記STセグメントの残りの部分の間の前記ダイポールの位置の任意の顕著な変位を検出するコンピュータ可読プログラムコードと、
    (e)心臓の概略的位置および解剖学的構造に対する前記ダイポールの前記変位の方向を識別するコンピュータ可読プログラムコードと、
    (f)前記識別された変位方向に基づいて虚血心臓組織を位置判定するコンピュータ可読プログラムコードとを有する、虚血心臓組織を位置判定するために埋め込まれたコンピュータ可読プログラムコードを有するコンピュータ可用媒体を有する製造品。
  8. 前記媒体は、
    (a)前記STセグメントの、前記ダイポールの顕著な変位が生じる部分の割合を識別するコンピュータ可読プログラムコードと、
    (b)前記割合を所定の虚血定量レベルと一致させるコンピュータ可読プログラムコードとをさらに有する、請求項に記載の虚血心臓組織を位置判定するために埋め込まれたコンピュータ可読プログラムコードを有するコンピュータ可用媒体を有する製造品。
  9. 虚血心臓組織を検出し位置判定して、病的な心臓組織の虚血レベルを定量するツールであって、
    心臓の磁気心臓周期データを測定し、前記心臓の磁気ダイポールモデルに基づいて前記データをモデル化し、
    前記心臓周期データにおけるSTセグメントを分離し、
    前記分離されたSTセグメント上の近接点における前記ダイポールの位置を識別することを含み、
    以下のモード、すなわち、検出及び位置判定モード又は定量モードのいずれかまたは組合せにおいて機能し、
    位置判定モードでは、
    前記STセグメントの残りの部分の間のダイポールの変位を検出し、
    前記変位の方向を識別し、
    虚血心臓組織を、前記識別された変位方向における心臓の領域として位置判定し、又は、
    定量モードでは、
    前記STセグメントの間のダイポールの変位を識別し、
    前記STセグメントを2つ以上のサブセグメントに分割し、
    前記ダイポールの変位が起こる前記サブセグメントの数を識別し、
    前記変位が起こる前記サブセグメントの前記識別された数を所定の定量レベルと一致させることによって虚血レベルを定量する、虚血心臓組織を検出し位置判定して、病的な心臓組織の虚血レベルを定量するツール。
  10. 前記ツールは、定量された虚血レベルを視覚的に識別する助けになる前記変位と時間との関係のグラフを示すディスプレイをさらに有する、請求項に記載の虚血心臓組織を位置判定して、病的な心臓組織内の虚血レベルを定量するツール。
  11. 前記所定の虚血定量レベルは、以下のレベル、すなわち、虚血のない健康な心臓、軽度の虚血、重篤な虚血、および最も重篤な虚血を含む、請求項に記載の虚血心臓組織を位置判定して、病的な心臓組織内の虚血レベルを定量するツール。
  12. 最も重篤な虚血の前記定量レベルは、前記ダイポールの前記変位が前記STセグメントのほぼ全体にわたって連続的に移動する症例に対応する、請求項11に記載の虚血心臓組織を位置判定して、病的な心臓組織内の虚血レベルを定量するツール。
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