JP4809541B2 - Semiconductor laser element - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は自己整合型の半導体レーザ素子に関し、更に詳しくは、高光出力での発振が可能であり、長期の動作信頼性も高い半導体レーザ素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
自己整合型の半導体レーザ素子は、注入電流と発振レーザ光を共振器内に同時に閉じ込めることができる高光出力のレーザ素子であって、通常、GaAs系化合物半導体を用いて製造されている。
そのような従来の半導体レーザ素子の層構造の1例Aを図2に示す。
【0003】
この素子では、GaAs基板1の上に、n−GaAsから成る厚み0.5μmのバッファ層2,n−Al0.3Ga0.7Asから成る厚み2.0μmの下部クラッド層3,i−Al0.1Ga0.9Asから成る厚み50nmの下部光閉じ込め層4,In0.2Ga0.8Asから成る厚み7nmの量子井戸層とAl0.1Ga0.9Asから成る厚み10nmの障壁層とで構成されている活性層5,i−Al0.1Ga0.9Asから成る厚み50nmの上部光閉じ込め層6が積層されており、そして、前記上部光閉じ込め層6の上に、p−Al0.3Ga0.7Asから成る厚み500nmの上部クラッド層7aと、n−Al0.35Ga0.65Asから成る厚み0.5μmの電流狭窄層も兼ねる低屈折率層8が積層され、これらは厚み2.0μmのp−Al0.3Ga0.7Asから成る上部クラッド層7bで埋設されている。そして、この上部クラッド層7bの上にはp−GaAsから成る厚み0.5μmのコンタクト層9が積層されている。なお、コンタクト層9には上部電極(図示しない)が形成され、基板1の裏面には下部電極(図示しない)が形成されている。
【0004】
この素子の層構造Aにおいて、電流狭窄層(低屈折率層)8には上部クラッド層7aにまで至る所定幅のチャンネル10が電流注入経路として形成され、光と電流の横(幅)方向へ閉じ込め構造が形成されている。
チャンネル10の幅W、すなわち、チャンネル内で電界強度(光分布)が最も強い部分の幅は、発振レーザ光の横モード制御との関係で決められる。具体的には、上記した半導体レーザ素子において、上部クラッド層7aがp−Al0.3Ga0.7Asから成り、その厚みが上記したような500nm程度である場合、活性層5で発振したレーザ光の高次モードをカットオフして基本横モード動作させるために必要なカットオフ幅との関係で、上記チャンネル10の幅Wを2.5μm程度に設計している。
【0005】
この素子は次のようにして製造される。
まず、MOCVD法やMBE法により、基板1の上に、前記したバッファ層2,下部クラッド層3,下部光閉じ込め層4,活性層5,上部光閉じ込め層6を順次成膜し、更にその上に厚み500nm程度の上部クラッド層7aを成膜したのち、その上に低屈折率層にすべき層8’を成膜して図3で示した層構造A0を形成する。
【0006】
活性層5は、GaAsから成る厚み10nmの障壁層で分離され、それぞれは厚み7nmであるIn0.2Ga00.8Asから成る2層の量子井戸、および、これら量子井戸の両側に配置された厚み20nmのGaAsから成る光閉じ込め層で形成されている。
ついで、結晶成長装置から層構造A0を取り出し、その層構造A0に対してホトリソグラフィーとウェットエッチング処理を行い、層8’にチャンネル幅Wが2.5μmであるチャンネル10を形成して電流狭窄層(低屈折率層)8を有する層構造A1にする(図4)。なお、上記ウェットエッチング処理で形成されるチャンネル10の側面10aは、エッチングの異方性の影響を受けて上方に広がる傾斜面になっている。
【0007】
ついで、層構造A1を再び結晶成長装置内に配置し、層構造A1の上に上部クラッド層7bとコンタクト層9を順次成膜し、図5で示した層構造A2を形成する。
そして、この層構造A2に上部電極と下部電極を形成したのち、共振器長が800μmとなるように劈開して図2で示した層構造Aとし、一方の劈開面(前端面)S1に反射率5%の膜を成膜し、他方の劈開面(後端面)S2に反射率92%の膜を成膜して目的とするレーザ素子が製造される。
【0008】
上記した仕様で製造されたレーザ素子は、しきい値電流が15mAであり、基本モードにおいて、キンクによって制限される最大光出力は350mW程度である。そして、発振波長はほぼ980nmである。
ところで、低屈折率層8におけるカットオフ幅が2.5μm程度である上記したレーザ素子には、次のような問題がある。
【0009】
第1の問題は、近年のレーザ素子の高光出力化の要望に応えるべく、上記レーザ素子を更に高出力化させようとすると、キンク発生の問題に加えて新たな問題が発生してくる。具体的には、光出力500mW程度で動作させると、前端面S1における光密度は高くなり、数10MW/cm2にまで達する。そのため、当該前端面S1が光学損傷を受け、いわゆるCOMD(Catastrophic Optical Mirror Damage)が発生して頓死するという問題である。
【0010】
第2の問題は、低屈折率層8を上部クラッド層7aおよび7bよりも屈折率が小さくなるようにするために、その低屈折率層8を構成する半導体材料がAl組成比の高いAl0.35Ga0.65Asで形成していることに起因する。具体的には、層構造A1を形成したのち、上部クラッド層7bが積層される前に、当該低屈折率層8に形成したチャンネル10の表面(側面)が露出するため、その表面が大気中の酸素によって酸化されることがあるという問題である。このようなチャンネル10(低屈折率層8)の表面酸化、とりわけ活性層5に近いチャンネル10の側面において酸化が起こっていると、製造したレーザ素子を連続動作させたときに短時間で光出力の低下が進み、その結果、素子としての長期信頼性の低下という問題が生ずる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、図5で示した層構造を有する自己整合型の半導体レーザ素子の上記問題を解決し、1000mW以上という高光出力での発振時にあってもCOMDが発生しにくく、また長期信頼性も高い自己整合型の半導体レーザ素子を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、本発明においては、電流狭窄層も兼ねる低屈折率層が活性層の近傍に形成されている自己整合型の半導体レーザ素子において、
前記低屈折率層はAlxGa1-xAs(0≦x≦1)から成る複数の化合物半導体層から成り、かつ、前記活性層から離隔している前記化合物半導体層ほど低屈折率になっており、前記低屈折率層を形成する化合物半導体層のうち、前記活性層上に形成された最下層がGaAsからなることを特徴とする半導体レーザ素子が提供される。
【0013】
具体的には、前記活性層から離隔している化合物半導体層ほど、そのAl組成比が高くなっている半導体レーザ素子が提供される。
また、本発明においては、電流狭窄層も兼ねる低屈折率層が活性層の近傍に形成されている自己整合型の半導体レーザ素子において、
前記低屈折率層は、Ga1-yInyAsz1-z(0≦y≦0.5,0≦z≦1)から成る複数の化合物半導体層から成り、かつ、前記活性層から離隔している前記化合物半導体層ほど低屈折率になっており、前記低屈折率層を形成する化合物半導体層のうち、前記活性層上に形成された最下層がGaAsからなることを特徴とする半導体レーザ素子が提供される。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明のレーザ素子における層構造の1例Bを図1に示す。この層構造Bは、低屈折率層8が後述する態様になっていることを除いては、図2で示した層構造Aの場合と同じになっている。
この低屈折率層8は、AlGaAs、GaInAsPなどのGaAs系化合物半導体から成る複数の層81,82,……8iで構成されている。そして、活性層5から離隔している箇所に位置している層ほど低屈折率の層になっている。すなわち、この低屈折率層8においては、上部クラッド層7aの上に直接成膜されている層81の屈折率が最も高く、上にいくほど屈折率が順次低くなっているのである。
【0015】
このような低屈折率層8は、図3で示した層構造A0における層8’の形成時に、Al組成比が異なるAlxGa1-xAs(0≦x≦1)を順次成膜することにより、Alに関する組成変化を有する層として形成することができる。
具体的には、p−Al0.3Ga0.7Asから成る上部クラッド層7aの上に、少なくとも前記上部クラッド層7aとAl組成が同じであるか、またはそれより小さいAl組成比のn−AlGaAsで層81を成膜し、その層81の上にはAl組成比が層81より大きいAlGaAsで次の層82を成膜し、更にその上には層82よりAl組成比が高いAlGaAsで次の層を成膜するという操作を反復し、上にいくほどAl組成比が階段状に高くなっていく層にする。
【0016】
なお、低屈折率層8におけるAlの組成変化は、上記したように順次Al組成比が高くなっていく階段状の変化であってもよいが、Al組成比が直線的に変化するようにしてもよく、また放物線状に変化するようにしてもよい。
低屈折率層8における上記したようなAlの組成変化は、上部クラッド層7aおよび7bの屈折率に対して低屈折率層8全体の等価屈折率(Σdini/Σdiによって近似される;diは各化合物半導体層の厚み、niは各化合物半導体層の屈折率)が小さくなるように設計する必要がある。
【0017】
また、チャンネル10の部分と低屈折率層8の部分の等価屈折率比が、図5で示した単一の低屈折率層8の場合に比べて小さくなるように設計するとチャンネル10の底部の幅Wを広くしても基本横モード動作を実現できるようになる。
したがって、このレーザ素子の場合、図5で示した従来構造の半導体レーザ素子よりもカットオフ幅を広くすることができるので、高光出力発振時における前端面の光密度は小さくなり、COMDの発生が起こりづらくなる。逆にいえば、COMDを起こすことなく高光出力発振を実現することができる。
【0018】
また、チャンネル10の底部近辺における層のAl組成比が従来よりも小さくなっているので、図5で示した従来構造の層構造Aの場合に比べてチャンネル10の底部近辺、すなわち、活性層近傍の酸化が抑制される。換言すれば、電界強度が最も強くなる底部の側面の酸化は抑制される。したがって、このレーザ素子の長期信頼性は従来構造よりも高くなる。
【0019】
なお、低屈折率層8のチャンネル10底部近辺における酸化を防止するために、GaAsにより低屈折率層8の最下層を成膜してもよい。
加えて、低屈折率層8の等価屈折率を上部クラッド層7aおよび7bよりも小さくなるように選択すれば、前記低屈折率層8を、AlGaAsの代わりに、Ga1-yInyAsz1-z(0≦y≦0.5,0≦z≦1)で形成することもできる。この場合には、Ga1-yInyAsz1-zはAlを含まないので、酸化抑制にはより顕著な効果を得ることができる。
【0020】
ここで、y値を0≦y≦0.5と規定した理由は、y値が0.5より大きくなると、GaAs基板との間で格子整合せず、良好な結晶性が得られなくなるからである。
なお、この場合においても、チャンネル10の部分と低屈折率層8のチャンネル10以外の部分の等価屈折率比が、図5で示した単一の低屈折率層8の場合に比べて小さくなるように設計すると、チャンネル10の底部の幅Wを広くしても基本横モード動作を実現できるようになる。したがって、このレーザ素子の場合も、図5で示した従来構造の半導体レーザ素子よりもカットオフ幅を広くすることができるので、高光出力発振時における前端面の光密度は小さくなり、COMDの発生が起こりづらくなる。逆にいえば、COMDを起こすことなく高光出力発振を実現することができる。
【0021】
【実施例】
チャンネル10の幅Wが5μmであったこと、低屈折率層8が、最下層81の成膜に際しては厚み0.05μmのAl0.2Ga0.8As(屈折率3.536)を用い、順次Al組成比を、層82は0.25(厚み:0.05μm、屈折率3.514)、層83は0.3(厚み:0.1μm、屈折率3.493)、層84は0.35(厚み:0.15μm、屈折率3.471)とリニアに高めていき、最上層85では厚み0.15μmのAl0.4Ga0.6As(屈折率3.450)となる5層から成膜されていることを除いては、図5で示した層構造A2と同じ層構造BをGaAs基板の上に形成した。
【0022】
なお、この場合の低屈折率層8の等価屈折率は、Σdini/Σdi(但し、diは各層の厚み、niは各化合物半導体層の屈折率)によって近似すると3.48になる。
そして、この層構造に電極を形成したのち共振器長800μmに劈開し、その前端面S1と後端面S2に反射率5%,92%の膜をそれぞれ成膜してレーザ素子にした。
【0023】
このレーザ素子のしきい値電流は20mAであり、また基本横モードでのキンクによって制限される最大光出力は500mWであった。
また、更に光出力を大きくしていくと、1200mWでCOMDが発生した。一方、図5で示した層構造A2から製造した従来のレーザ素子(チャンネル底部における幅は2.5μm、低屈折率層は単一の層)の場合は500mWでCOMDが発生した。したがって、本発明のレーザ素子は従来のレーザ素子に比べると、性能は大きく向上している。
【0024】
また、温度60℃、光出力250mWの条件下で連続動作させ、1000時間経過後における光出力の減少率を測定したところ、本発明のレーザ素子の場合は0.1〜0.5%であった。一方、従来のレーザ素子の場合は、1〜5%であった。このことから明らかなように、本発明のレーザ素子は従来のレーザ素子に比べて高い長期信頼性を備えている。
【0025】
また、GaAs基板を用いた図1の層構造Bにおいて、低屈折率層8を次のような層構造にしたことを除いては、上記実施例と同じ仕様の半導体レーザ素子を製造した。
すなわち、低屈折率層8における最下層81をGaAs(屈折率3.54)で成膜し、順次エネルギーギャップを増大させて最上層をGa0.89In0.11As0.780.22(屈折率3.45)で成膜した。
【0026】
この半導体レーザ素子の場合も、低屈折率層をAlGaAsで形成した上記半導体レーザ素子と同じような性能を発揮した。
更に、この半導体レーザ素子の場合、低屈折率層8が全てAlを含まないAlフリー層で構成されているため、材料の酸化に起因する素子の劣化は生じない。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、低屈折率層8の等価屈折率を上述したように適切に選択すれば、どのような組み合わせにしてもよい。
【0027】
また、低屈折率層8のエッチング制御のため上部クラッド層7aと低屈折率層8の間にエッチング停止層を設けてもよい。
【0028】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明の自己整合型レーザ素子は、高光出力で発振し、しかもCOMDの発生が起こりづらく、更には高い長期信頼性を備えている。これは、低屈折率層を活性層から遠ざかるほど屈折率が低くなるような傾斜組成の半導体材料で形成したことによってもたらされた効果である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のレーザ素子の層構造Bを示す断面図である。
【図2】従来の自己整合型レーザ素子の層構造Aを示す斜視図である。
【図3】図2の層構造Aを製造する際の従来の層構造A0を示す断面図である。
【図4】従来の層構造A1を示す断面図である。
【図5】従来の層構造A2を示す断面図である。
【符号の説明】
1 GaAs基板
2 バッファ層(n−GaAs)
3 下部クラッド層(n−Al0.3Ga0.7As)
4 下部光閉じ込め層(i−Al0.1Ga0.9As)
5 活性層(In0.2Ga0.8As/Al0.1Ga0.9As)
6 上部光閉じ込め層(i−Al0.1Ga0.9As)
7a,7b 上部クラッド層(p−Al0.3Ga0.7As)
8 低屈折率層(n−AlGaAs)
1,82,……8i Al組成比が異なるn−AlGaAs層(屈折率が異なる層)
9 コンタクト層(p−GaAs)
10 チャンネル
10a チャンネル10の側面
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a self-aligned semiconductor laser device, and more particularly to a semiconductor laser device that can oscillate at high light output and has high long-term operational reliability.
[0002]
[Prior art]
A self-aligned semiconductor laser device is a laser device having a high optical output capable of simultaneously confining an injection current and an oscillation laser beam in a resonator, and is usually manufactured using a GaAs compound semiconductor.
An example A of the layer structure of such a conventional semiconductor laser device is shown in FIG.
[0003]
In this device, a 0.5 μm thick buffer layer 2 made of n-GaAs, a 2.0 μm thick lower cladding layer 3 made of n-Al 0.3 Ga 0.7 As, and an i-Al 0.1 Ga 0.9 on a GaAs substrate 1. Lower optical confinement layer 50 made of As, active layer 5, i− composed of a 7 nm thick quantum well layer made of In 0.2 Ga 0.8 As and a 10 nm thick barrier layer made of Al 0.1 Ga 0.9 As An upper optical confinement layer 6 made of Al 0.1 Ga 0.9 As and having a thickness of 50 nm is laminated, and an upper cladding layer 7 a made of p-Al 0.3 Ga 0.7 As and having a thickness of 500 nm is formed on the upper optical confinement layer 6. , n-Al 0.35 Ga 0.65 low refractive index layer 8 also serves as the current confinement layer having a thickness of 0.5μm made of As are stacked, an upper cladding layer which are made of p-Al 0.3 Ga 0.7 As having a thickness of 2.0μm It is embedded in b. A contact layer 9 made of p-GaAs and having a thickness of 0.5 μm is laminated on the upper clad layer 7b. An upper electrode (not shown) is formed on the contact layer 9, and a lower electrode (not shown) is formed on the back surface of the substrate 1.
[0004]
In the layer structure A of this element, a channel 10 having a predetermined width reaching the upper cladding layer 7a is formed in the current confinement layer (low refractive index layer) 8 as a current injection path in the lateral (width) direction of light and current. A confinement structure is formed.
The width W of the channel 10, that is, the width of the portion where the electric field strength (light distribution) is the strongest in the channel is determined in relation to the transverse mode control of the oscillation laser light. Specifically, in the above-described semiconductor laser device, when the upper cladding layer 7a is made of p-Al 0.3 Ga 0.7 As and has a thickness of about 500 nm as described above, the high level of the laser light oscillated in the active layer 5 is increased. The width W of the channel 10 is designed to be about 2.5 μm in relation to the cut-off width necessary for operating the basic transverse mode by cutting off the next mode.
[0005]
This element is manufactured as follows.
First, the buffer layer 2, the lower cladding layer 3, the lower optical confinement layer 4, the active layer 5, and the upper optical confinement layer 6 are sequentially formed on the substrate 1 by MOCVD or MBE. Then, an upper cladding layer 7a having a thickness of about 500 nm is formed, and then a layer 8 ′ to be a low refractive index layer is formed thereon to form the layer structure A 0 shown in FIG.
[0006]
The active layer 5 is separated by a 10 nm thick barrier layer made of GaAs, each of which has a thickness of 7 nm, two quantum wells made of In 0.2 Ga0 0.8 As, and 20 nm thick arranged on both sides of these quantum wells. The optical confinement layer is made of GaAs.
Then, take out the layered structure A 0 from the crystal growth apparatus performs photolithography and wet etching process on the layer structure A 0, the current to form a channel 10 the channel width W is 2.5μm in the layer 8 ' A layer structure A 1 having a constriction layer (low refractive index layer) 8 is formed (FIG. 4). The side surface 10a of the channel 10 formed by the wet etching process is an inclined surface that spreads upward under the influence of etching anisotropy.
[0007]
Then placed in a crystal growth apparatus again a layer structure A 1, sequentially deposited upper cladding layer 7b and the contact layer 9 on a layer structure A 1, to form a layered structure A 2 shown in FIG.
Then, after an upper electrode and a lower electrode are formed in this layer structure A 2 , cleavage is performed so that the resonator length becomes 800 μm, and the layer structure A shown in FIG. 2 is formed, and one of the cleavage surfaces (front end surface) S 1 is formed. the reflectivity of 5% film is formed, a laser element is manufactured of interest by forming a reflection of 92% of the film to the other cleavage plane (rear surface) S 2.
[0008]
The laser element manufactured with the above specifications has a threshold current of 15 mA, and the maximum light output limited by the kink in the basic mode is about 350 mW. The oscillation wavelength is approximately 980 nm.
By the way, the above-described laser element in which the cut-off width in the low refractive index layer 8 is about 2.5 μm has the following problems.
[0009]
The first problem is that, in order to meet the recent demand for higher optical output of laser elements, if an attempt is made to further increase the output of the laser elements, a new problem occurs in addition to the problem of occurrence of kinks. Specifically, when operating at an optical output of about 500 mW, the light density at the front end face S 1 increases and reaches several tens of MW / cm 2 . For this reason, the front end face S 1 is optically damaged, and so-called COMD (Catastrophic Optical Mirror Damage) occurs, resulting in a problem.
[0010]
The second problem is that the semiconductor material constituting the low refractive index layer 8 has a high Al composition ratio of Al 0.35 so that the low refractive index layer 8 has a lower refractive index than the upper cladding layers 7a and 7b. This is due to the formation of Ga 0.65 As. Specifically, since the surface (side surface) of the channel 10 formed in the low refractive index layer 8 is exposed after the layer structure A 1 is formed and before the upper cladding layer 7b is laminated, the surface is exposed to the atmosphere. It is a problem that it may be oxidized by oxygen inside. When such surface oxidation of the channel 10 (low refractive index layer 8), particularly oxidation occurs on the side surface of the channel 10 close to the active layer 5, light output is achieved in a short time when the manufactured laser element is operated continuously. As a result, there is a problem that long-term reliability as an element is lowered.
[0011]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention solves the above-mentioned problem of the self-aligned semiconductor laser device having the layer structure shown in FIG. 5, and does not easily generate COMD even when oscillating at a high optical output of 1000 mW or more, and has long-term reliability. An object is to provide a high self-aligned semiconductor laser device.
[0012]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, in the present invention, in a self-aligned semiconductor laser device in which a low refractive index layer that also serves as a current confinement layer is formed in the vicinity of an active layer,
The low refractive index layer is composed of a plurality of compound semiconductor layers made of Al x Ga 1-x As (0 ≦ x ≦ 1), and the compound semiconductor layer separated from the active layer has a lower refractive index. and which, among the compound semiconductor layer for forming the low refractive index layer, a semiconductor laser device lowermost layer formed on said active layer and said GaAs Tona Rukoto is provided.
[0013]
Specifically, there is provided a semiconductor laser device having a higher Al composition ratio as the compound semiconductor layer is separated from the active layer.
In the present invention, in the self-aligned semiconductor laser element in which the low refractive index layer that also serves as the current confinement layer is formed in the vicinity of the active layer,
The low refractive index layer is composed of a plurality of compound semiconductor layers made of Ga 1-y In y As z P 1-z (0 ≦ y ≦ 0.5, 0 ≦ z ≦ 1), and from the active layer as the compound semiconductor layer which is remote has become the low refractive index, of the compound semiconductor layer for forming the low refractive index layer, the lowermost layer formed on said active layer and said GaAs Tona Rukoto A semiconductor laser device is provided.
[0014]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
An example B of the layer structure in the laser device of the present invention is shown in FIG. This layer structure B is the same as that of the layer structure A shown in FIG. 2 except that the low refractive index layer 8 is in the form described later.
The low refractive index layer 8 is composed of a plurality of layers 8 1 , 8 2 ,... 8 i made of a GaAs compound semiconductor such as AlGaAs or GaInAsP. And the layer located in the location which is separated from the active layer 5 is a layer with a low refractive index. That, in this low-refractive index layer 8, the refractive index of the layer 81 which is deposited directly on the upper cladding layer 7a is the highest, is the refractive index toward the top becomes successively lower.
[0015]
Such a low refractive index layer 8 is formed by sequentially forming Al x Ga 1-x As (0 ≦ x ≦ 1) having different Al composition ratios when forming the layer 8 ′ in the layer structure A 0 shown in FIG. By doing so, it can be formed as a layer having a composition change with respect to Al.
Specifically, a layer of n-AlGaAs having an Al composition ratio that is at least the same as or smaller than that of the upper cladding layer 7a is formed on the upper cladding layer 7a made of p-Al 0.3 Ga 0.7 As. 8 1 forming a, on top of that layer 8 1 forming a next layer 82 with an Al composition ratio of the layer 81 is greater than AlGaAs, further on a high Al composition ratio than layer 82 on its By repeating the operation of depositing the next layer with AlGaAs, the Al composition ratio is increased stepwise as it goes upward.
[0016]
The Al composition change in the low refractive index layer 8 may be a step-like change in which the Al composition ratio increases sequentially as described above, but the Al composition ratio varies linearly. Alternatively, it may be changed into a parabolic shape.
The composition change of Al as described above in the low refractive index layer 8 is approximated by the equivalent refractive index (Σdini / Σdi) of the entire low refractive index layer 8 with respect to the refractive indexes of the upper cladding layers 7a and 7b; It is necessary to design so that the thickness of the compound semiconductor layer, ni, is the refractive index of each compound semiconductor layer).
[0017]
If the equivalent refractive index ratio between the channel 10 portion and the low refractive index layer 8 portion is designed to be smaller than that of the single low refractive index layer 8 shown in FIG. Even if the width W is increased, the basic transverse mode operation can be realized.
Therefore, in the case of this laser element, the cut-off width can be made wider than that of the semiconductor laser element having the conventional structure shown in FIG. 5, so that the light density at the front end face at the time of high light output oscillation is reduced, and the occurrence of COMD is reduced. It is hard to happen. In other words, high light output oscillation can be realized without causing COMD.
[0018]
Further, since the Al composition ratio of the layer near the bottom of the channel 10 is smaller than that of the conventional structure, the vicinity of the bottom of the channel 10, that is, the vicinity of the active layer is compared with the case of the layer structure A having the conventional structure shown in FIG. Is inhibited from oxidation. In other words, the oxidation of the side surface of the bottom where the electric field strength is strongest is suppressed. Therefore, the long-term reliability of this laser element is higher than that of the conventional structure.
[0019]
In order to prevent oxidation of the low refractive index layer 8 near the bottom of the channel 10, the lowermost layer of the low refractive index layer 8 may be formed of GaAs.
In addition, if the equivalent refractive index of the low refractive index layer 8 is selected to be smaller than that of the upper cladding layers 7a and 7b, the low refractive index layer 8 is replaced with Ga 1-y In y As z instead of AlGaAs. P 1-z (0 ≦ y ≦ 0.5, 0 ≦ z ≦ 1) can also be used. In this case, since Ga 1 -y In y As z P 1 -z does not contain Al, a more remarkable effect can be obtained in suppressing oxidation.
[0020]
Here, the reason why the y value is defined as 0 ≦ y ≦ 0.5 is that when the y value is larger than 0.5, lattice matching with the GaAs substrate is not achieved and good crystallinity cannot be obtained. is there.
Even in this case, the equivalent refractive index ratio between the channel 10 portion and the low refractive index layer 8 other than the channel 10 is smaller than that of the single low refractive index layer 8 shown in FIG. With this design, the basic transverse mode operation can be realized even if the width W of the bottom of the channel 10 is increased. Therefore, in this laser element as well, the cutoff width can be made wider than that of the conventional semiconductor laser element shown in FIG. 5, so that the light density at the front end face at the time of high optical output oscillation is reduced, and the occurrence of COMD Is difficult to occur. In other words, high light output oscillation can be realized without causing COMD.
[0021]
【Example】
Width W of the channel 10 was 5 [mu] m, the low-refractive index layer 8, using a thickness 0.05μm Al 0.2 Ga 0.8 As (refractive index 3.536). Before lowermost 8 1 of the film forming, successively Al The composition ratio of the layer 8 2 is 0.25 (thickness: 0.05 μm, refractive index 3.514), the layer 8 3 is 0.3 (thickness: 0.1 μm, refractive index 3.493), and the layer 8 4 is 0.35 (thickness: 0.15 [mu] m, refractive index 3.471) and will raise linearly, from 5 layers as the top layer 8 5 in thickness 0.15μm Al 0.4 Ga 0.6 as (refractive index 3.450) Except for the film formation, the same layer structure B as the layer structure A 2 shown in FIG. 5 was formed on the GaAs substrate.
[0022]
In this case, the equivalent refractive index of the low refractive index layer 8 is 3.48 when approximated by Σdini / Σdi (where di is the thickness of each layer and ni is the refractive index of each compound semiconductor layer).
Then, after forming an electrode in this layer structure, it was cleaved to a resonator length of 800 μm, and films with reflectivities of 5% and 92% were formed on the front end face S 1 and the rear end face S 2 to form a laser element.
[0023]
The threshold current of this laser element was 20 mA, and the maximum light output limited by the kink in the fundamental transverse mode was 500 mW.
Further, when the light output was further increased, CMD was generated at 1200 mW. On the other hand, in the case of the conventional laser element manufactured from the layer structure A 2 shown in FIG. 5 (the width at the bottom of the channel is 2.5 μm and the low refractive index layer is a single layer), COMD is generated at 500 mW. Therefore, the performance of the laser element of the present invention is greatly improved as compared with the conventional laser element.
[0024]
Further, when continuously operating under the conditions of a temperature of 60 ° C. and an optical output of 250 mW and measuring the decrease rate of the optical output after 1000 hours, it was 0.1 to 0.5% in the case of the laser element of the present invention. It was. On the other hand, in the case of the conventional laser element, it was 1 to 5%. As is clear from this, the laser element of the present invention has higher long-term reliability than the conventional laser element.
[0025]
Further, in the layer structure B of FIG. 1 using a GaAs substrate, a semiconductor laser device having the same specifications as in the above example was manufactured, except that the low refractive index layer 8 had the following layer structure.
That is, the lowermost layer 8 1 in the low refractive index layer 8 is formed of GaAs (refractive index 3.54), and the energy gap is sequentially increased to form the uppermost layer as Ga 0.89 In 0.11 As 0.78 P 0.22 (refractive index 3.45). ).
[0026]
In the case of this semiconductor laser element, the same performance as that of the semiconductor laser element in which the low refractive index layer is formed of AlGaAs was exhibited.
Further, in the case of this semiconductor laser element, since the low refractive index layer 8 is entirely composed of an Al-free layer that does not contain Al, the element does not deteriorate due to oxidation of the material.
The present invention is not limited to the above-described embodiments, and any combination may be used as long as the equivalent refractive index of the low refractive index layer 8 is appropriately selected as described above.
[0027]
Further, an etching stop layer may be provided between the upper cladding layer 7 a and the low refractive index layer 8 for controlling the etching of the low refractive index layer 8.
[0028]
【The invention's effect】
As is apparent from the above description, the self-aligned laser element of the present invention oscillates at a high light output, does not easily generate CMD, and has high long-term reliability. This is an effect brought about by forming the low refractive index layer with a semiconductor material having a gradient composition such that the refractive index decreases as the distance from the active layer increases.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view showing a layer structure B of a laser device of the present invention.
FIG. 2 is a perspective view showing a layer structure A of a conventional self-aligned laser element.
FIG. 3 is a cross-sectional view showing a conventional layer structure A 0 when manufacturing the layer structure A of FIG. 2;
FIG. 4 is a cross-sectional view showing a conventional layer structure A 1 .
FIG. 5 is a cross-sectional view showing a conventional layer structure A 2 .
[Explanation of symbols]
1 GaAs substrate 2 Buffer layer (n-GaAs)
3 Lower clad layer (n-Al 0.3 Ga 0.7 As)
4 lower optical confinement layer (i-Al 0.1 Ga 0.9 As )
5 Active layer (In 0.2 Ga 0.8 As / Al 0.1 Ga 0.9 As)
6 upper optical confinement layer (i-Al 0.1 Ga 0.9 As )
7a, 7b Upper cladding layer (p-Al 0.3 Ga 0.7 As)
8 Low refractive index layer (n-AlGaAs)
8 1 , 8 2 ,... 8 i n-AlGaAs layers with different Al composition ratios (layers with different refractive indexes)
9 Contact layer (p-GaAs)
10 Channel 10a Side surface of channel 10

Claims (3)

電流狭窄層も兼ねる低屈折率層が活性層の近傍に形成されている自己整合型の半導体レーザ素子において、
前記低屈折率層は、組成式:AlxGa1-xAs(0≦x≦1)で示される同一導電型の化合物半導体の複数の層から成り、かつ、前記活性層から離隔している化合物半導体層ほど低屈折率になっており、前記低屈折率を形成する複数の前記化合物半導体層は、最下層のGaAs層と、0<x≦1であり、かつ、x値が異なる少なくとも2つの前記化合物半導体層とを含む、ことを特徴とする半導体レーザ素子。
In a self-aligned semiconductor laser device in which a low refractive index layer that also serves as a current confinement layer is formed in the vicinity of the active layer,
The low refractive index layer is composed of a plurality of layers of compound semiconductors of the same conductivity type represented by the composition formula: Al x Ga 1-x As (0 ≦ x ≦ 1), and is separated from the active layer. The compound semiconductor layer has a lower refractive index, and the plurality of compound semiconductor layers forming the lower refractive index are at least 2 different from the lowest GaAs layer in the range of 0 <x ≦ 1 and x value. A semiconductor laser device comprising two compound semiconductor layers .
前記活性層から離隔している前記化合物半導体層ほど、そのAl組成比が高くなっている請求項1の半導体レーザ素子。  The semiconductor laser device according to claim 1, wherein the Al composition ratio is higher as the compound semiconductor layer is separated from the active layer. 電流狭窄層も兼ねる低屈折率層が活性層の近傍に形成されている自己整合型の半導体レーザ素子において、
前記低屈折率層は、組成式:Ga1-yInyAsz1-z(0≦y≦0.5,0≦z≦1)で示される同一導電型の化合物半導体の複数の層から成り、かつ、前記活性層から離隔している化合物半導体層ほど低屈折率になっており、前記低屈折率層を形成する複数の前記化合物半導体層は、最下層のGaAs層と、0<y≦0.5であり、かつ、y値が異なる少なくとも2つの前記化合物半導体層とを含む、ことを特徴とする半導体レーザ素子。
In a self-aligned semiconductor laser device in which a low refractive index layer that also serves as a current confinement layer is formed in the vicinity of the active layer,
The low refractive index layer includes a plurality of layers of compound semiconductors of the same conductivity type represented by a composition formula: Ga 1 -y In y As z P 1 -z (0 ≦ y ≦ 0.5, 0 ≦ z ≦ 1) And the compound semiconductor layer which is separated from the active layer has a lower refractive index, and the plurality of compound semiconductor layers forming the low refractive index layer include a lowermost GaAs layer and 0 < A semiconductor laser element comprising: at least two compound semiconductor layers satisfying y ≦ 0.5 and having different y values .
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