JP4796708B2 - Cartilage culture substrate and cartilage repair material - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、軟骨細胞を培養するための軟骨培養用基材及び生体内への移植用の軟骨修復材に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、脂質結合グリコサミノグリカンとしては例えば特開平4-80201号、特開平4-80202号、特開平4-82836号及び特開平9-30979号に記載されたものが知られており、これらの物質は未分化な細胞の骨への分化を誘導することが知られている(特開2000-212204号)。
【0003】
また、脂質結合グリコサミノグリカンやプロテオグリカンは基材などへの肝細胞等の接着を抑制する働きがあることが示唆されている(特開平5-236951号など)。
【0004】
一方、軟骨細胞を培養し、軟骨を形成させるための様々な軟骨培養用の基材が探索されており、例えば生体分解性ポリマーやその多孔体を軟骨細胞の培養用基材として用いることが知られている(例えばWO90/2091号、 WO98/31345号など)。これらの公知の軟骨培養用の基材も生体吸収性を有し、軟骨細胞の培養において一定の効果を示すため、生体に移植をすることが可能であるが、増殖効率などの点で更に改良の余地があり、現実に生体移植用の軟骨培養に使用されるまでには至っていない。
【0005】
軟骨細胞を培養し、軟骨を作り出す技術及び軟骨の移植に対する社会的な要請は高く、従来得られている軟骨培養基材よりも、より軟骨細胞の増殖を促進し、優れた軟骨形成を可能とし、生体内に移植した際に生体内で分解・吸収されうる新たな軟骨培養用基材に対する期待が高まっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従って本発明は、従来得られている軟骨培養基材よりも、より軟骨細胞の増殖を促進し、優れた軟骨形成を可能とし、生体内に移植した際に生体内で分解・吸収されうる新たな軟骨培養用基材を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは従来の軟骨培養基材より優れた軟骨組織形成効果を有し、また生体内に移植した際にも軟骨形成の継続が可能な軟骨培養用基材を鋭意探索した結果、脂質結合グリコサミノグリカンを生体吸収性の多孔質担体に担持させて得られる材料が優れた軟骨組織形成促進効果を示すことを発見し、本発明を完成させた。
【0008】
すなわち本発明の要旨は以下の通りである。
【0009】
本発明の第一の要旨は、脂質とグリコサミノグリカンとが化学的に結合した脂質結合グリコサミノグリカン又はその薬理学的に許容される塩を担持する生体吸収性多孔質担体を含む軟骨培養用基材である。当該軟骨培養用基材は、従来の軟骨培養用基材と比して更に高い軟骨組織形成促進効果を奏する。
【0010】
本発明の第二の要旨は、上記軟骨培養用基材と、該基材上に保持された軟骨由来の細胞とから少なくともなる軟骨修復材である。本発明の軟骨培養用基材は生体吸収性を有し、優れた軟骨細胞増殖効果を奏するため、本発明の軟骨培養用基材上で軟骨由来の細胞を培養し、基材上に軟骨由来の細胞を保持させることにより得られた材料は、生体内に移植すると該生体内で軟骨形成を促進することが可能な代用軟骨としての役割を果たし得、軟骨形成を補助するための優れた軟骨修復材として有用である。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳述する。
【0012】
本発明の軟骨培養用基材は、脂質とグリコサミノグリカンとが化学的に結合した脂質結合グリコサミノグリカン又はその薬理学的に許容される塩を担持する生体吸収性多孔質担体を含むことを特徴とする。
【0013】
<脂質結合グリコサミノグリカン>
本発明に使用される脂質結合グリコサミノグリカンに含まれるグリコサミノグリカンは、D-グルコサミン又はD-ガラクトサミンと、D-グルクロン酸、L-イズロン酸及び/又はD-ガラクトースの2糖の繰り返し単位を基本骨格として構成される多糖であり、動物等の天然物から抽出されたもの、微生物を培養して得られたもの、化学的もしくは酵素的に合成されたもの等のいずれも使用することができる。具体的には例えばヒアルロン酸、コンドロイチン、コンドロイチン硫酸(コンドロイチン硫酸A、コンドロイチン硫酸C、コンドロイチン硫酸D、コンドロイチン硫酸E、コンドロイチン硫酸K等)、コンドロイチンポリ硫酸、デルマタン硫酸、ヘパリン、ヘパラン硫酸、ケラタン硫酸及びケラタンポリ硫酸等が挙げられ、コンドロイチン硫酸、ヘパリン及びヒアルロン酸が好ましく、特にコンドロイチン硫酸が好ましいが、これらに限定されるものではない。
【0014】
コンドロイチン硫酸は、一般に分子量約1,000〜100,000程度であるが、約2,000〜80,000程度が好ましく、特に約3,000〜70,000が好ましい。ヘパリンは一般に分子量約1,500〜60,000程度であるが、約2,000〜18,000程度が好ましく、特に約2,500〜17,000が好ましい。また、ヒアルロン酸は一般に分子量約10,000〜15,000,000程度であるが、約15,000〜10,000,000程度が好ましく、特に約20,000〜5,000,000が好ましい。尚、グリコサミノグリカンの分子量とは、通常平均分子量を意味し、一般的には極限粘度から算出される重量平均分子量を指称する。
【0015】
また、上述のグリコサミノグリカンに結合させる脂質としては、動物、植物、微生物などの天然物由来、又は化学的もしくは酵素的に合成もしくは部分的に分解された複合脂質又は単純脂質を使用することができ、リン脂質等のグリセロ脂質、長鎖の脂肪酸、長鎖の脂肪族アミン、コレステロール類、スフィンゴ脂質、セラミド等いずれも使用することができる。特にホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルコリン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルトレオニン、エタノールアミンプラスマロゲン、セリンプラスマロゲン、リゾホスファチジルコリン、リゾホスファチジルイノシトール等のリン脂質、モノアシルグリセロール、ジアシルグリセロール等の中性脂質等のグリセロ脂質が好ましい。これらのうち、リン脂質が特に好ましい。
【0016】
アシル基を有する脂質中のアシル基の鎖長及び不飽和度は特に限定されないが、炭素数6以上のものが好ましい。アシル基としては例えばパルミトイル(ヘキサデカノイル)又はステアロイル(オクタデカノイル)などが例示される。また、これらの脂質は通常使用される薬理学的に許容される塩であってもよい。
【0017】
グリコサミノグリカンの脂質との結合位置は特に限定されるものではないが、グリコサミノグリカンの末端部が好ましく、特に還元末端への結合が好ましい。また、結合の形態は特に限定されないが、特に化学結合が好ましく、その中でも共有結合による結合が最も好ましい。
【0018】
グリコサミノグリカンと脂質とが共有結合した脂質結合グリコサミノグリカンの場合、グリコサミノグリカンのカルボキシル基(ラクトンを含む)、ホルミル基(ヘミアセタール基も含む)、水酸基もしくは1級アミノ基等の官能基、またはグリコサミノグリカンに別途導入された前記官能基と、脂質のカルボキシル基、ホルミル基もしくは1級アミノ基等の官能基、または脂質に別途導入された前記官能基との間で形成される酸アミド結合(-CO-NH-)、エステル結合またはアミノアルキル結合(-CH2-NH-)によって共有結合したものが好ましい。
【0019】
特に、グリコサミノグリカンの還元末端のピラノース環を開環させ、化学的処理によって形成されたグリコサミノグリカンのカルボキシル基(ラクトンを含む)と、脂質の1級アミノ基との反応によって形成された酸アミド結合(-CO-NH-)、グリコサミノグリカンのウロン酸部分のカルボキシル基と、脂質の1級アミノ基との反応によって形成された酸アミド結合(-CO-NH-)、またはグリコサミノグリカンの還元末端のピラノース環を開環させ、化学的処理によって形成されたグリコサミノグリカンのホルミル基と、脂質の1級アミノ基との反応によって形成されたシッフ塩基を還元して形成されたアミノアルキル結合(-CH2-NH-)により結合されたものが好ましい。
【0020】
なお、上記共有結合に関与するアミノ基、カルボキシル基、ホルミル基(ヘミアセタール基を含む)、水酸基はグリコサミノグリカンまたは脂質に元来存在するもの、これらに化学的処理を施すことによって形成されたもの、あるいは上記官能基を末端に有するスペーサー化合物を、予めグリコサミノグリカンまたは脂質と反応させることによって別途導入されたもののいずれであってもよい。
【0021】
特に好ましい脂質結合グリコサミノグリカンである、脂質がグリコサミノグリカンの還元末端に共有結合した脂質結合グリコサミノグリカンの製造法としては、例えば特開平4-80201号、特開平4-80202号、特開平4-82836号及び特開平9-30979号に開示された方法が挙げられ、例えば以下のような方法が使用できる。
【0022】
(還元末端限定酸化法)
この方法は、グリコサミノグリカンの還元末端の糖残基であるガラクトース残基、ウロン酸残基またはヘキソサミン残基を還元し、限定酸化(部分酸化)することにより、還元末端のピラノース環を特異的に開環(開裂)させるとともに、該グリコサミノグリカンの還元末端にホルミル基を形成させてアルデヒド化合物とし、このアルデヒド化合物のホルミル基と脂質の1級アミノ基とを反応させてシッフ塩基を形成させ、次いでシッフ塩基を還元し、アミノアルキル結合(-CH2-NH)を形成させて、グリコサミノグリカンと脂質とを共有結合させる方法である。
【0023】
グリコサミノグリカンの還元末端の糖残基の還元は、グリコサミノグリカンに対して5〜50当量程度、好ましくは25〜30当量の還元剤(水素化ホウ素ナトリウム、シアノ水素化ホウ素ナトリウム等の水素化ホウ素アルカリ塩等)を使用し、適当な水性溶媒(例えば、水、ホウ酸塩緩衝液等)中、通常10〜30℃、好ましくは15〜25℃で行うことができる。
【0024】
上記還元後、限定酸化を行ってグリコサミノグリカンの還元末端にホルミル基を有するアルデヒド化合物を製造する。限定酸化は、上記還元後のグリコサミノグリカンに対して1〜10当量、好ましくは3〜6当量の酸化剤(過ヨウ素酸ナトリウム、過ヨウ素酸カリウム等の過ヨウ素酸アルカリ塩等)を用い、通常0〜10℃、好ましくは0〜4℃で行うことができる。
【0025】
得られたアルデヒド化合物と1級アミノ基を有する脂質(ホスファチジルエタノールアミン等のリン脂質等)とを反応させてシッフ塩基を形成させる反応は、水性溶媒(水、リン酸塩緩衝液等)または適当な有機溶媒(ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等)に上記アルデヒド化合物を溶解した溶液と、適当な有機溶媒(クロロホルム、メタノール等)に脂質を溶解した溶液とを混合し、通常15〜60℃の温度で反応させることができる。この反応時または反応終了後に適当な還元剤(水素化ホウ素ナトリウム、シアノ水素化ホウ素ナトリウム等の水素化ホウ素アルカリ塩等)を作用させてシッフ塩基を還元することができる。
【0026】
なお、本反応方法で脂質結合グリコサミノグリカンを製造する際に、1級アミノ基を有する脂質の代わりに、1級アミノ基を有する2価官能性のスペーサー化合物(例えば、エチレンジアミン等のアルキレンジアミン、またはリジン等のアミノ酸等)と上記アルデヒド化合物とを反応させて、アミノアルキル結合(-NH2-NH-)を形成させ、次いで上記スペーサー化合物の他方の官能基(例えばアミノ基)と反応し得る官能基(例えば、カルボキシル基)を有する脂質(例えば、モノアシルグリセロールコハク酸エステル等のモノアシルグリセロールジカルボン酸エステル)と反応させてもよい。
【0027】
(還元末端ラクトン化法)
この方法は、グリコサミノグリカンの還元末端の糖残基であるガラクトース残基、ウロン酸残基またはヘキソサミン残基を酸化することにより、還元末端のピラノース環を特異的に開環(開裂)させて該グリコサミノグリカンの還元末端にカルボキシル基を形成させて、次いでラクトン形成反応に付すことによって該グリコサミノグリカンの還元末端をラクトン構造とし、このラクトンと脂質の1級アミノ基とを反応させて酸アミド結合(-CO-NH-)を形成させることによって、グリコサミノグリカンと脂質とを共有結合させる方法である。
【0028】
グリコサミノグリカンの還元末端の糖残基の酸化は、グリコサミノグリカンに対して2〜20当量程度、好ましくは5〜15当量程度の酸化剤(ヨウ素、臭素等)を使用し、適当な水性溶媒(例えば、水、リン酸塩緩衝液等)中、通常0〜40℃、好ましくは15〜30℃で行うことができる。
【0029】
上記酸化反応後、強酸性陽イオン交換樹脂、例えばダウエックス50(商品名;ダウケミカル社製)、アンバーライトIR-120(商品名;オルガノ社製)及び/または酸(塩酸、硫酸等の無機酸、または酢酸、クエン酸、コハク酸等の有機酸の酸無水物)で処理することによって、グリコサミノグリカンの還元末端が特異的にラクトン化されたラクトン化合物を製造することができる。
【0030】
得られたラクトン化合物と1級アミノ基を有する脂質(ホスファチジルエタノールアミン等のリン脂質)との反応は、適当な水性溶媒(水、リン酸塩緩衝液等)または適当な有機溶媒(ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等)にラクトン化合物を溶解した溶液と、適当な有機溶媒(クロロホルム、メタノール等)に脂質を溶解した溶液とを混合し、5〜80℃、好ましくは30〜60℃の温度で反応させればよい。
【0031】
なお、還元末端限定酸化法の場合と同様に、1級アミノ基を有する脂質の代わりに、1級アミノ基を有する2価官能性のスペーサー化合物と上記ラクトン化合物とを反応させて酸アミド結合(-CO-NH-)を形成させ、スペーサー化合物の他方の官能基と脂質の官能基(例えばカルボキシル基)とを反応させてもよい。
【0032】
但し、脂質がグリコサミノグリカンの還元末端に共有結合した脂質結合グリコサミノグリカンの製造方法はこれらの方法に限定されるものではなく、グリコサミノグリカンの還元末端に脂質を結合しうる方法であれば他の任意の方法によっても製造することができる。
【0033】
グリコサミノグリカンの末端以外に脂質を導入する方法としては、例えばグリコサミノグリカンのウロン酸部分のカルボキシル基と脂質の1級アミノ基とを反応させて、酸アミド結合(-CO-NH-)を形成させる方法が挙げられる。
【0034】
上記反応に際し、縮合剤(例えば、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド、ジシクロヘキシルカルボジイミド等)を用いて酸アミド結合(-CO-NH-)を形成させるか、あるいはウロン酸部分のカルボキシル基を該縮合剤の存在下、活性化剤(例えば、N-ヒドロキシスクシンイミド、p-ニトロフェノール、N-ヒドロキシベンゾトリアゾール等)と反応させて活性エステルとした後、該脂質と反応させて酸アミド結合(-CO-NH-)を形成させることができる。この様な方法により、一分子のグリコサミノグリカンに対して複数個の脂質を結合させることも可能である。
【0035】
尚、上記反応においてはグリコサミノグリカンのウロン酸部分を有機溶媒に溶解可能な塩(トリエチルアミン、トリブチルアミン等のアミンの塩等)とし、反応を有機溶媒(ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ピリジン等)中で行うことが好ましい。
【0036】
脂質結合グリコサミノグリカンの塩としては、例えばナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩;カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属塩;トリアルキルアミン等のアミン塩;及びピリジン等の有機塩基との塩等が挙げられ、特に限定されないが、特に薬理学的に許容されるアルカリ金属塩が好ましく、ナトリウム塩が最も好ましい。
【0037】
上記のような脂質結合グリコサミノグリカンの具体例としては、ジパルミトイル-L-(α-ホスファチジル)エタノールアミン結合ヒアルロン酸、ジパルミトイル-L-(α-ホスファチジル)エタノールアミン結合コンドロイチン硫酸、ステアロイルパルミトイルホスファチジルセリン結合コンドロイチン硫酸、モノステアロイルグリセロール・コハク酸エステル結合コンドロイチン硫酸、ジパルミトイル-L-(α-ホスファチジル)エタノールアミン結合ヒアルロン酸、ジパルミトイル-L-(α-ホスファチジル)エタノールアミン結合ヘパリン等が挙げられる。
【0038】
<生体吸収性多孔質担体>
本発明に使用される多孔質担体は、調製された多孔質担体に細胞を播種した場合、該細胞が多孔質担体表面または内部に付着・保持され、多孔質担体とともに培養された場合に細胞が増殖できるような多孔質形状を有し、生体に移植した際に軟骨が再生された後は分解・吸収される生体吸収性を有する多孔質担体である。さらに多孔質担体は、細胞を播種したときに代用軟骨として生体内に存在する軟骨と同様の適当な強度、弾性を有していることが好ましく、少なくとも、一定の形状を保持する程度の強度、弾性を有することがより好ましい。
【0039】
本発明にいう多孔質形状とは、電子顕微鏡等により該担体を観察した際に、表面に多数の小孔が観察されると共に、該小孔が担体の内部に存在する空隙(ポア)と部分的に連通した構造を有しており、内部に培養液等の液体、軟骨細胞、脂質結合グリコサミノグリカン、グリコサミノグリカン、コラーゲン等の細胞外マトリックス等を担持することが可能な構造をいう。上記のような多孔質形状は、具体的にはスポンジ状、蜂の巣状又はそれらと同等なものが挙げられるが、好ましくはスポンジ状の形状を有するものである。
【0040】
上記多孔質担体の表面の小孔及び内部の空隙の孔径は、細胞、好ましくは軟骨細胞を保持または担持できる構造であれば特に制限はされないが、通常10μm〜1mm、好ましくは50〜300μm程度であり、また多孔質担体の密度は0.1〜10g/cm、好ましくは1〜5g/cm程度である。
【0041】
本発明における生体吸収性とは、生体内に一定期間、例えば自家軟骨が再生されるまでの間、担体がその形状又は物性を保持し、その後分解・吸収されることで生体内への導入部分から消失しうる性質を指称する。本発明の生体吸収性多孔質担体としては上記脂質結合グリコサミノグリカンが担持された状態で一定期間経過後、生体内で分解・吸収される多孔質担体であれば特に限定はされないが、体内に埋殖された場合には、1年以内、好ましくは6ヶ月以内に分解・吸収されるものが好ましい。
【0042】
そのような性質を有する物質としては例えばグリコサミノグリカン、コラーゲン、ヒアルロン酸等の生体高分子物質又はその誘導体、乳酸、グリコール酸又はカプロラクトン等が単独重合又は共重合した合成高分子物質等があげられる。
【0043】
例えば、上記多孔質担体は、合成の生体吸収性高分子である乳酸の重縮合体(ポリ乳酸)、グリコール酸の重縮合体(ポリグリコール酸)、カプロラクトンの重縮合体(ポリカプロラクトン)、乳酸とグリコール酸との共重合体、グリコール酸とカプロラクトンとの共重合体、乳酸とカプロラクトンとの共重合体又は乳酸、グリコール酸及びカプロラクトンの共重合体のいずれかからなるものとすることができる。
【0044】
上記共重合体は、ランダム共重合体又はブロック共重合体のいずれであってもよい。これらのブロック共重合体は、種々の長さの一連の鎖セグメントからなり、各セグメントはモノマーのホモポリマーからなるものであってもよく、あるいは二種以上の共重合体を含むランダム共重合体からなるものであってもよい。
【0045】
これらの重合体はそれぞれ単独で用いてもよく、二種以上の混合物として用いてもよい。共重合体の構成モノマー比、二種以上の重合体の配合比は、上記のような性質を有する多孔質担体が得られる限り特に制限されない。
【0046】
上記重合体はいずれも公知の方法により製造することができる。具体的には、例えば、本発明で好ましく用いることができる乳酸重縮合体(ポリ乳酸)は、光学活性を有するL体又はD体の乳酸から常法(C.E. Lowe, U. S. P. 2, 668, 162号)に従って乳酸の環状二量体であるラクチドを合成した後、そのラクチドを開環重合することによって得られるものである。重合は、一般に減圧下または不活性ガス雰囲気下において重合温度100〜250℃で、スズ系、亜鉛系、アルミニウム系等の化合物を触媒として行うことができる。グリコール酸の重縮合体(ポリグリコール酸)、カプロラクトンの重縮合体(ポリカプロラクトン)なども常法に従って製造することができる。
【0047】
本発明に用いられる生体吸収性多孔質担体の具体例としては、例えば乳酸、グリコール酸又はカプロラクトンなどの重合体または共重合体を用いて調製した多孔体(例えば特開2000-197693号、特開平10-234844号など)、ヒアルロン酸の架橋体を主成分とするスポンジ(例えば特開平5-255124号など)、多糖類の溶液を凍結乾燥させることで得られるスポンジ(例えば特表2000-512666号、特開平11-276571など)、コラーゲンを用いたスポンジ(Biomaterials 17 (1996) 155-162等)、コラーゲンと多糖類(グリコサミノグリカン、デキストラン、デキストラン硫酸またはアルギネート等)からなるマトリックス(WO98/31345号)などがあげられ、いずれも好ましく使用することができる。その中でも特に乳酸及びカプロラクトンの共重合体を含む多孔質担体が好ましく、最も好ましくは、コラーゲンを含む乳酸とカプロラクトンとの共重合体が例示される。
【0048】
これらの重合体の平均分子量は生体吸収性が得られる限り特に制限されないが、重量平均分子量で好ましくは1〜50万、より好ましくは5〜30万程度の範囲である。
【0049】
本発明に使用される多孔質担体は、上記のような重合体の成形体から得られるが、上記の重合体の重合時、成形時、及び/または成型後に適当な処理をすることにより上記のような多孔質形状が得られる。そのような重合体の多孔質成形物を得る方法は公知であり、特に制限されるものではないが、例えば、上記重縮合体、共重合体などの重合体の溶液を所望の型枠に入れ、凍結後、真空凍結乾燥することによって所望の形態のスポンジ状などの多孔質成形体を得ることができる。あるいはそのような成形体から担体としての所望の形状をカットして本発明に使用される多孔質担体を得ることもできる。
【0050】
本発明に使用される多孔質担体の強度は、軟骨培養用基材あるいは軟骨修復材として適当な強度であれば特に制限されないが、その引張破断強度は0.1kgf/cm以上であることが好ましい。
【0051】
本発明に使用される多孔質担体の形状は特に制限されず、目的に応じて適宜選択することができる。例えば耳介や鼻等、所望の軟骨再生対象物の形態を考慮して、それらの形に適合するように加工することができる。
【0052】
また、本発明における多孔質担体は、更にその多孔質表面が細胞接着促進物質によって被覆されていてもよい。
【0053】
細胞接着促進物質とは、細胞の接着を促進する性質を有するものであればよく、特に制限はないが、具体的にはコラーゲン、ゼラチン、フィブロネクチン、ラミニン等が例示される。
【0054】
被覆方法は特に制限されず、常法に従って行うことができるが、簡便には後述の実施例3(実験2)で示すように、多孔質担体を調製後、細胞接着促進物質に浸漬し、その後、再度凍結乾燥する物理的な結合方法の他、多孔質担体に存在するヒドロキシル基やカルボキシル基に細胞接着促進物質を公知の縮合剤などを用いて化学的に結合させる方法が例示される。なお、この細胞接着促進物質は、その分解・吸収特性を調節するために、更に架橋処理されていてもよい。その方法についても特に制限はないが、具体的には熱脱水法等が例示される。
【0055】
<軟骨培養用基材>
本発明の軟骨培養用基材は上記生体吸収性多孔質担体に脂質結合グリコサミノグリカンが担持された構造を有しているが、その担持の様式は特に限定はされない。すなわち、上記生体吸収性多孔質担体の材料自体が有する官能基、又は生体吸収性多孔質担体の材料に更に化学的に導入した官能基と、脂質結合グリコサミノグリカンが有する官能基又は脂質結合グリコサミノグリカンに更に化学的に導入した官能基とが化学的に結合されて担持されていてもよい。また、例えば脂質結合グリコサミノグリカンが溶解した溶液に生体吸収性多孔質担体を浸漬することで生体吸収性多孔質担体に脂質結合グリコサミノグリカンを物理的に付着、吸着又は吸収させることで担持させてもよい。特に生体吸収性多孔質担体として疎水基を有する材料で調製した多孔質担体を使用する場合は、脂質結合グリコサミノグリカンに含まれる脂質部分と疎水結合させることで担持させることも可能である。
【0056】
生体吸収性多孔質担体の調製時に、その原料と脂質結合グリコサミノグリカンを混合して生体吸収性多孔質担体を調製することで、本発明の軟骨培養用基材の表面以外に内部にまで脂質結合グリコサミノグリカンを担持させることも可能であるが、上述のように生体吸収性多孔質担体を脂質結合グリコサミノグリカンの溶液に浸漬することで該担体の表面のみに脂質結合グリコサミノグリカンを物理的な結合によって担持させることが可能であり、調製が簡単であり好ましい。
【0057】
上記本発明の軟骨培養用基材は更に、軟骨の構成物質(例えばコンドロイチン硫酸、コラーゲン等の細胞外マトリックス、又はそれらの修飾物(例えば架橋物)など)をその表面、内部などに付着、吸着又は吸収させることにより含んでいてもよく、そのような構成物質は軟骨形成において軟骨細胞の足場としての生体吸収性担体の役割を助ける上で好ましい効果を奏する。そのような軟骨の構成物質を含む軟骨培養用基材は脂質結合グリコサミノグリカンを担持した生体吸収性多孔質担体を、上記構成物質を含む溶液に浸漬したり、あるいは生体吸収性多孔質担体を調製する際に予め原料に混合しておくことで容易に調製することが可能である。
【0058】
本発明の軟骨培養用基材は軟骨由来の細胞の増殖を促進すると共に、生体内で分解され吸収される性質を有しているため、該基材上で培養された軟骨細胞との共存下において生体内への移植用の軟骨修復材として使用することが可能である。前記軟骨修復材は、本発明の軟骨培養用基材、本発明の軟骨培養用基材上に軟骨細胞を保持、例えば予め軟骨由来の細胞を数時間〜数週間培養したもの、又は軟骨由来の細胞を本発明基材上に播種したものであり、当該軟骨修復材を生体内に移植することで優れた軟骨再生、及び補綴としての効果を奏する。上記軟骨由来の細胞はほ乳類の軟骨由来の細胞であって移植対象の動物に対して重篤な抗原性を示さないものであれば利用可能であり、当該軟骨修復材を移植する対象の生物種により適宜選択される。当然のことであるが、抗原性などの生体防御機構の問題から、移植の対象の生物種と生物系統学的に同一又は類似する生物の軟骨由来の細胞を選択することが好ましい。この様な軟骨由来の細胞は、公知の方法によって得ることができる。すなわち、採取した軟骨をコラゲナーゼなどの酵素で分解して細胞を取り出す方法、又は採取した軟骨片をそのまま培養し、軟骨片から出てきた細胞を採取する方法が挙げられる。
【0059】
また、本発明の軟骨修復材は更にヘッジホッグ・タンパク質(ソニック(Shh)、インディアン(Ihh)、デザート(Dhh);Kintoら、FEBS Letters 404(1997)319-323)またはBMP(bone morphogenetic protein)を含んでいてもよく、このようなタンパク質を含むことで生体内において本発明の軟骨修復材が移植された周辺域での軟骨形成を助長することが可能である。尚、BMPは、骨、軟骨、腱、および骨中に存在する分子であり、特にBMP-2、BMP-4、BMP-5、BMP-7は軟骨形成および骨形成を同時に開始させる。このため、軟骨組織の修復に関しては、同時に骨を誘導することなく、軟骨形成の開始を達成することが有利であり、BMPの骨形成性を阻害するBMPアンタゴニスト(例えば、ノギン(noggin: Re'em-Kalmaら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 92(1995)12141-12145)、コージン(chordin: Sasaiら、Cell 79(1994)779-790)、またはフォリスタチン(follistatin: Nakamuraら、Science 247(1990)836-838))も同時に本発明の軟骨修復材に含ませておくことが好ましい。これらのタンパク質は、例えば生体吸収性多孔質担体の調製に際し、材料に混合しておくこと又は生体吸収性多孔質担体をこれらのタンパク質の溶液に浸漬することで、軟骨修復材に含ませることが可能である。
【0060】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
【0061】
実施例1
軟骨培養用基材の調製
常法に従って調製した乳酸/カプロラクトン共重合体(75:25)2gを100mlのジオキサンに加え、40℃で撹拌した。これをガラス製型枠に流延し、-12℃の冷凍庫に入れ、1時間凍結させた後、40℃で24時間真空凍結乾燥を行った。このようにして作成した厚さ2 mmのスポンジ(基材1)をφ9 mmに切り出し、24穴マルチプレート内に置いたセルカルチャーインサート(ケモタキセル、φ9 mm、膜孔径8.0μm)内に設置した。これをエチレンオキサイドガス(以下「EOG」とも記載する)滅菌(60℃、1時間)し、その後、60℃で5日間、真空状態に保って残留EOGを除去して滅菌担体を得た。
【0062】
特開平4-80201の実施例1に記載された方法により製造された、L-(α-ホスファチジル)エタノールアミン・ジパルミトイルをそれぞれ還元末端に結合した、平均分子量23,000のヒアルロン酸(鶏冠由来:以下「HA-PE」と略記する)、平均分子量20,000のコンドロイチン硫酸C(サメ軟骨由来:以下「CS-PE」と略記する)及び平均分子量10,000のヘパリン(ブタ小腸由来:以下「Hep-PE」と略記する)(以下、これらを総括して「GAG-PE」とも略記する)をそれぞれ1.0mg/mlとなるようにリン酸緩衝生理食塩水(以下「PBS」と略記する)に溶解させた。この溶液をそれぞれ遠心濾過滅菌し、HA-PE溶液、CS-PE溶液、及びHep-PE溶液を得た。
【0063】
上記滅菌担体を70%エタノール水溶液で洗浄して親水化した後、PBSで3回洗浄し、HA-PE溶液、CS-PE溶液又はHep-PE溶液を56.3μl添加した。これを4℃で16時間放置し、その後PBSで3回洗浄した。その後更に10%の牛胎仔血清(以下「FBS」と略記する)を含むダルベッコの調整イーグル培地(以下「DMEM」と記載する:ギブコ社製)で1回洗浄し、軟骨培養用基材を調製した。以下、このように調製された担体(軟骨培養用基材)を、それぞれHA-PE担体、CS-PE担体、及びHep-PE担体と記載する。
【0064】
実施例2
軟骨細胞の採取と播種
Lewis系4週齢雄性ラット4匹から以下の方法により軟骨細胞を採取した。すなわち、肋骨軟骨を摘出し、それを5mm程度に細切した。その後0.1%エチレンジアミン四酢酸(以下「EDTA」と記載する:ナカライテスク社製)/PBS(-)(ローマン工業社製)に37℃で20分間浸漬し、更に37℃で1時間0.25%のトリプシン(ギブコ社製)を含む0.1%EDTA/PBSに浸漬した。このトリプシン処理軟骨片をPBSで3回洗浄し、37℃で3時間0.1%コラゲナーゼ(和光純薬工業株式会社製)/PBS(+)に浸漬した後、PBSで洗浄した。このようにして得られた軟骨細胞をφ10cmの細胞培養用ディッシュ20枚上に静置し10%FBSを含むDMEMを培地として3週間培養した。
【0065】
培養した軟骨細胞をPBSで洗浄し、37℃で10分間0.25%トリプシンを含む0.1%EDTA/PBSに浸績した後、細胞を回収した。コウルターカウンタによる細胞数の計数の結果、培養後の細胞数は5.66×106個であることがわかった。
【0066】
これらの細胞を1.14×106個/mLとなるように10%FBSを含むDMEM培地に分散させ、ケモタキセルの各HA-PE担体、CS-PE担体、及びHep-PE担体上に、400μlずつ添加して播種した。高密度培養による培地中の栄養分の減少を防ぐため、ケモタキセル外に培地を1.2ml添加し、37℃の5%インキュベータ内で9日間培養し、培養された軟骨細胞を保持した軟骨修復材(以下、それぞれHA-PE材、CS-PE材、Hep-PE材といい、またこれらを総称してGAG-PE材という)を得た。
【0067】
実施例3
マウスへの移植と組織観察
(実験1)
実施例2で得た各軟骨修復材(HA-PE材、CS-PE材、及びHep-PE材)をヌードマウス(KSN-nuSlc:日本エスエルシー)12匹(HA-PE材、CS-PE材、Hep-PE材、及び対照群各3匹ずつ)の背部皮下に1匹あたり2個ずつ移植した。4週間後、マウスを安楽死させ、移植したHA-PE材、CS-PE材、及びHep-PE材をそれぞれ摘出し、常法に従ってホルマリンで固定し、パラフィン包埋薄切切片を作成した。このように作成した切片をヘマトキシリン・エオジン染色及びアルシアンブルー(pH1.0)染色を行い、光学顕微鏡下で固有組織像を観察した。
【0068】
アルシアンブルーは軟骨組織を染色するため、アルシアンブルーによって染色された陽性部分が認められた切片は軟骨組織が形成されたと判定した(表1:実験1)。
【0069】
また、軟骨組織が形成されたと判定された対照群の個体の固有組織像と、GAG-PE材を用いて軟骨組織が形成されたと判定された個体の固有組織像を比較すると、GAG-PE材を使用した固有組織像において、アルシアンブルーにより染色された面積が広い傾向が観察された(図1及び図2)。
【0070】
(実験2)
0.15%コラーゲン溶液(I型、ブタ腱由来、pH3.0、新田ゼラチン株式会社製)を実施例1で作成した基材1に十分浸漬させ、-30℃にて1時間凍結させた後、真空凍結乾燥した。このようにして作成したものを120℃、真空下にて24時間、熱脱水架橋処理に付した。このようにして得た基材を用いて実験1と同様の実験を行った結果、実験1ではほとんど効果が見られなかったHA-PEを用いた場合においても軟骨の形成が観察された(表1:実験2)。
【0071】
尚、軟骨細胞の増殖性は、採取した際の細胞の状態が大きく反映されるため、軟骨組織形成に影響を与えるが、GAG-PEを使用しなかった対照と比して、GAG-PEを使用した個体で軟骨組織形成促進傾向が観察された。
【0072】
【表1】

Figure 0004796708
【0073】
【発明の効果】
本発明により、脂質結合グリコサミノグリカンが担持された新たな軟骨培養用基材が提供され、生体に導入可能な培養軟骨の調製が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 CS-PEを使用した実験1において移植後に生じた組織をアルシアンブルーにより染色した組織を示す図面に代わる写真である。
【図2】 GAG-PEを使用しなかった実験1において移植後に生じた組織をアルシアンブルーにより染色した組織を示す図面に代わる写真である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a cartilage culture substrate for culturing chondrocytes and a cartilage repair material for transplantation into a living body.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, as lipid-binding glycosaminoglycans, for example, those described in JP-A-4-80201, JP-A-4-80202, JP-A-4-82836 and JP-A-9-30979 are known, and these This substance is known to induce differentiation of undifferentiated cells into bone (Japanese Patent Laid-Open No. 2000-212204).
[0003]
In addition, it has been suggested that lipid-bound glycosaminoglycans and proteoglycans have a function of suppressing adhesion of hepatocytes and the like to a base material (Japanese Patent Application Laid-Open No. H5-236951).
[0004]
On the other hand, various base materials for cartilage culture for culturing chondrocytes and forming cartilage have been searched. For example, biodegradable polymers and porous bodies thereof are known to be used as base materials for cartilage cell culture. (For example, WO90 / 2091 and WO98 / 31345). These known cartilage culture substrates are also bioabsorbable and exhibit a certain effect in the culture of chondrocytes, so that they can be transplanted into the living body, but further improved in terms of proliferation efficiency, etc. However, it has not yet been used for cartilage culture for living transplantation.
[0005]
There is a high social demand for techniques for culturing chondrocytes and producing cartilage and for cartilage transplantation, which promotes the growth of chondrocytes and enables superior cartilage formation compared to conventional cartilage culture substrates. There is a growing expectation for a new cartilage culture substrate that can be decomposed and absorbed in vivo when transplanted in vivo.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
Therefore, the present invention promotes chondrocyte proliferation more than the conventionally obtained cartilage culture substrate, enables excellent cartilage formation, and can be decomposed and absorbed in vivo when transplanted in vivo. An object of the present invention is to provide a substrate for cartilage culture.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
As a result of earnest search for a cartilage culture substrate that has a cartilage tissue forming effect superior to that of a conventional cartilage culture substrate and that can continue cartilage formation even when transplanted in vivo, the present inventors The present invention was completed by discovering that a material obtained by supporting a bound glycosaminoglycan on a bioabsorbable porous carrier exhibits an excellent effect of promoting cartilage tissue formation.
[0008]
That is, the gist of the present invention is as follows.
[0009]
A first aspect of the present invention is a cartilage including a bioabsorbable porous carrier carrying a lipid-bound glycosaminoglycan in which a lipid and a glycosaminoglycan are chemically bound or a pharmacologically acceptable salt thereof. A culture substrate. The cartilage culture substrate exhibits a higher promotion effect of cartilage tissue formation than the conventional cartilage culture substrate.
[0010]
A second aspect of the present invention is a cartilage repair material comprising at least the cartilage culture substrate and cartilage-derived cells held on the substrate. Since the cartilage culture substrate of the present invention has bioabsorbability and exhibits an excellent chondrocyte proliferation effect, cartilage-derived cells are cultured on the cartilage culture substrate of the present invention, and cartilage derived on the substrate. The material obtained by retaining the cells can serve as a substitute cartilage that can promote cartilage formation in vivo when transplanted in vivo, and is an excellent cartilage for assisting cartilage formation Useful as a restoration material.
[0011]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The present invention is described in detail below.
[0012]
The cartilage culture substrate of the present invention includes a bioabsorbable porous carrier carrying a lipid-bound glycosaminoglycan in which a lipid and a glycosaminoglycan are chemically bound, or a pharmaceutically acceptable salt thereof. It is characterized by that.
[0013]
<Lipid-linked glycosaminoglycan>
The glycosaminoglycan contained in the lipid-binding glycosaminoglycan used in the present invention is a repeating disaccharide of D-glucosamine or D-galactosamine and D-glucuronic acid, L-iduronic acid and / or D-galactose. Polysaccharides composed of units as basic skeletons, and those extracted from natural products such as animals, those obtained by culturing microorganisms, and those synthesized chemically or enzymatically must be used. Can do. Specifically, for example, hyaluronic acid, chondroitin, chondroitin sulfate (chondroitin sulfate A, chondroitin sulfate C, chondroitin sulfate D, chondroitin sulfate E, chondroitin sulfate K, etc.), chondroitin polysulfate, dermatan sulfate, heparin, heparan sulfate, keratan sulfate and Examples thereof include keratan polysulfuric acid, and chondroitin sulfate, heparin and hyaluronic acid are preferable, and chondroitin sulfate is particularly preferable, but is not limited thereto.
[0014]
Chondroitin sulfate generally has a molecular weight of about 1,000 to 100,000, preferably about 2,000 to 80,000, and particularly preferably about 3,000 to 70,000. Heparin generally has a molecular weight of about 1,500 to 60,000, preferably about 2,000 to 18,000, and particularly preferably about 2,500 to 17,000. Hyaluronic acid generally has a molecular weight of about 10,000 to 15,000,000, preferably about 15,000 to 10,000,000, and particularly preferably about 20,000 to 5,000,000. The molecular weight of glycosaminoglycan usually means an average molecular weight, and generally refers to a weight average molecular weight calculated from the intrinsic viscosity.
[0015]
In addition, as lipids to be bound to the glycosaminoglycans described above, complex lipids or simple lipids derived from natural products such as animals, plants and microorganisms, or synthesized or partially degraded chemically or enzymatically should be used. Any of glycerolipids such as phospholipids, long chain fatty acids, long chain aliphatic amines, cholesterols, sphingolipids, and ceramides can be used. In particular, phosphatidylethanolamine, phosphatidylcholine, phosphatidylserine, phosphatidylthreonine, ethanolamine plasmalogen, serine plasmalogen, lysophosphatidylcholine, lysophosphatidylinositol and other phospholipids, monoacylglycerol, diacylglycerol and other glycerolipids such as neutral lipids Is preferred. Of these, phospholipids are particularly preferred.
[0016]
The chain length and unsaturation degree of the acyl group in the lipid having an acyl group are not particularly limited, but those having 6 or more carbon atoms are preferred. Examples of the acyl group include palmitoyl (hexadecanoyl) and stearoyl (octadecanoyl). These lipids may be pharmacologically acceptable salts that are usually used.
[0017]
The binding position of the glycosaminoglycan with the lipid is not particularly limited, but the terminal part of the glycosaminoglycan is preferable, and the binding to the reducing terminal is particularly preferable. The form of bonding is not particularly limited, but chemical bonding is particularly preferable, and among these, covalent bonding is most preferable.
[0018]
In the case of lipid-bound glycosaminoglycan in which glycosaminoglycan and lipid are covalently bonded, carboxyl group (including lactone), formyl group (including hemiacetal group), hydroxyl group or primary amino group of glycosaminoglycan, etc. Or a functional group such as a carboxyl group, a formyl group or a primary amino group of a lipid, or a functional group separately introduced into a lipid. Acid amide bond (-CO-NH-), ester bond or aminoalkyl bond (-CH formed 2 Those covalently bonded by —NH— are preferred.
[0019]
In particular, it is formed by the reaction of the carboxyl group (including lactone) of glycosaminoglycan formed by the chemical treatment by opening the pyranose ring at the reducing end of glycosaminoglycan and the primary amino group of lipid. Acid amide bond (-CO-NH-), acid amide bond (-CO-NH-) formed by reaction of carboxyl group of uronic acid moiety of glycosaminoglycan and primary amino group of lipid, or The pyranose ring at the reducing end of glycosaminoglycan is opened, and the Schiff base formed by the reaction of the formyl group of glycosaminoglycan formed by chemical treatment with the primary amino group of lipid is reduced. The formed aminoalkyl bond (-CH 2 Those bonded by —NH— are preferred.
[0020]
The amino group, carboxyl group, formyl group (including hemiacetal group), and hydroxyl group involved in the above covalent bond are originally present in glycosaminoglycan or lipid, and are formed by subjecting them to chemical treatment. Or a spacer compound having the above functional group at its terminal may be introduced in advance by reacting with a glycosaminoglycan or lipid in advance.
[0021]
As a method for producing a lipid-bound glycosaminoglycan in which lipid is covalently bound to the reducing end of glycosaminoglycan, which is a particularly preferred lipid-bound glycosaminoglycan, for example, JP-A-4-80201, JP-A-4-80202 And the methods disclosed in JP-A-4-82836 and JP-A-9-30979. For example, the following methods can be used.
[0022]
(Reducing end limited oxidation method)
This method reduces the galactose residue, uronic acid residue, or hexosamine residue, which is the sugar residue at the reducing end of glycosaminoglycan, and performs limited oxidation (partial oxidation) to make the reducing end pyranose ring unique. Ring-opening (cleavage) and forming a formyl group at the reducing end of the glycosaminoglycan to form an aldehyde compound, and reacting the formyl group of the aldehyde compound with the primary amino group of the lipid to form a Schiff base. Then the Schiff base is reduced and an aminoalkyl bond (—CH 2 -NH) to form glycosaminoglycan and lipid covalently.
[0023]
Reduction of the sugar residue at the reducing end of glycosaminoglycan is about 5 to 50 equivalents, preferably 25 to 30 equivalents of reducing agent (sodium borohydride, sodium cyanoborohydride, etc.) with respect to glycosaminoglycan. Borohydride alkali salt etc.) is used, and it can carry out at 10-30 degreeC normally in a suitable aqueous solvent (For example, water, borate buffer solution etc.), Preferably it is 15-25 degreeC.
[0024]
After the reduction, limited oxidation is performed to produce an aldehyde compound having a formyl group at the reducing end of glycosaminoglycan. For the limited oxidation, 1 to 10 equivalents, preferably 3 to 6 equivalents of an oxidizing agent (alkaline periodate such as sodium periodate or potassium periodate) is used with respect to the reduced glycosaminoglycan. Usually, it can be carried out at 0 to 0 ° C, preferably 0 to 4 ° C.
[0025]
The reaction in which the obtained aldehyde compound is reacted with a lipid having a primary amino group (phospholipid such as phosphatidylethanolamine) to form a Schiff base is an aqueous solvent (water, phosphate buffer, etc.) A solution in which the above aldehyde compound is dissolved in a suitable organic solvent (dimethylformamide, dimethylsulfoxide, etc.) and a solution in which a lipid is dissolved in a suitable organic solvent (chloroform, methanol, etc.) are mixed, and usually at a temperature of 15-60 ° C. Can be reacted. A suitable reducing agent (alkali borohydride such as sodium borohydride, sodium cyanoborohydride, etc.) is allowed to act during or after this reaction to reduce the Schiff base.
[0026]
In addition, when producing lipid-binding glycosaminoglycan by this reaction method, a bivalent functional spacer compound having a primary amino group (for example, an alkylenediamine such as ethylenediamine) instead of a lipid having a primary amino group Or amino acid such as lysine) and the above aldehyde compound to react with an aminoalkyl bond (—NH 2 -NH-), and then a lipid (eg, monoacylglycerol succinate) having a functional group (eg, carboxyl group) capable of reacting with the other functional group (eg, amino group) of the spacer compound (Glycerol dicarboxylic acid ester).
[0027]
(Reducing terminal lactonization method)
In this method, the galactose residue, uronic acid residue or hexosamine residue, which is the sugar residue at the reducing end of glycosaminoglycan, is oxidized to specifically open (cleave) the pyranose ring at the reducing end. Then, a carboxyl group is formed at the reducing end of the glycosaminoglycan and then subjected to a lactone formation reaction, whereby the reducing end of the glycosaminoglycan is converted into a lactone structure, and the lactone and the primary amino group of the lipid are reacted. In this method, a glycosaminoglycan and a lipid are covalently bonded by forming an acid amide bond (—CO—NH—).
[0028]
For the oxidation of the sugar residue at the reducing end of glycosaminoglycan, an oxidizing agent (iodine, bromine, etc.) of about 2 to 20 equivalents, preferably about 5 to 15 equivalents to glycosaminoglycan is used. The reaction can be performed usually in an aqueous solvent (for example, water, phosphate buffer solution, etc.) at 0 to 40 ° C, preferably 15 to 30 ° C.
[0029]
After the oxidation reaction, a strongly acidic cation exchange resin such as Dowex 50 (trade name; manufactured by Dow Chemical Co.), Amberlite IR-120 (trade name; manufactured by Organo Corporation) and / or an acid (inorganic such as hydrochloric acid or sulfuric acid) By treating with an acid or an acid anhydride of an organic acid such as acetic acid, citric acid, or succinic acid, a lactone compound in which the reducing end of glycosaminoglycan is specifically lactonized can be produced.
[0030]
The reaction of the obtained lactone compound with a lipid having a primary amino group (phospholipid such as phosphatidylethanolamine) is carried out by using an appropriate aqueous solvent (water, phosphate buffer, etc.) or an appropriate organic solvent (dimethylformamide, A solution of a lactone compound dissolved in dimethyl sulfoxide, etc.) and a solution of a lipid dissolved in a suitable organic solvent (chloroform, methanol, etc.), and reacted at a temperature of 5-80 ° C, preferably 30-60 ° C. Just do it.
[0031]
As in the case of the reducing end limited oxidation method, instead of a lipid having a primary amino group, a bivalent functional spacer compound having a primary amino group is reacted with the lactone compound to form an acid amide bond ( -CO-NH-) may be formed, and the other functional group of the spacer compound may be reacted with a functional group of the lipid (for example, a carboxyl group).
[0032]
However, the method for producing lipid-bound glycosaminoglycan in which lipid is covalently bonded to the reducing end of glycosaminoglycan is not limited to these methods, and a method capable of binding lipid to the reducing end of glycosaminoglycan If it is, it can manufacture also by other arbitrary methods.
[0033]
As a method for introducing a lipid other than the terminal of glycosaminoglycan, for example, a carboxyl group of a uronic acid portion of glycosaminoglycan is reacted with a primary amino group of a lipid to form an acid amide bond (-CO-NH- ) Is formed.
[0034]
In the above reaction, a condensing agent (for example, 1-ethyl-3- (3-dimethylaminopropyl) carbodiimide, dicyclohexylcarbodiimide, etc.) is used to form an acid amide bond (—CO—NH—) or a uronic acid moiety. In the presence of the condensing agent, the carboxyl group is reacted with an activator (eg, N-hydroxysuccinimide, p-nitrophenol, N-hydroxybenzotriazole, etc.) to form an active ester, and then reacted with the lipid. An acid amide bond (—CO—NH—) can be formed. By such a method, a plurality of lipids can be bound to one molecule of glycosaminoglycan.
[0035]
In the above reaction, the uronic acid portion of glycosaminoglycan is converted into a salt that can be dissolved in an organic solvent (such as a salt of an amine such as triethylamine or tributylamine), and the reaction is performed in an organic solvent (such as dimethylformamide, dimethylsulfoxide, pyridine) It is preferable to carry out in the inside.
[0036]
Examples of the salt of lipid-bound glycosaminoglycan include alkali metal salts such as sodium and potassium; alkaline earth metal salts such as calcium and magnesium; amine salts such as trialkylamine; and salts with organic bases such as pyridine. Although not particularly limited, a pharmacologically acceptable alkali metal salt is particularly preferable, and a sodium salt is most preferable.
[0037]
Specific examples of lipid-bound glycosaminoglycans as described above include dipalmitoyl-L- (α-phosphatidyl) ethanolamine-linked hyaluronic acid, dipalmitoyl-L- (α-phosphatidyl) ethanolamine-bound chondroitin sulfate, stearoyl palmitoyl. Examples include phosphatidylserine-linked chondroitin sulfate, monostearoylglycerol / succinate-linked chondroitin sulfate, dipalmitoyl-L- (α-phosphatidyl) ethanolamine-linked hyaluronic acid, dipalmitoyl-L- (α-phosphatidyl) ethanolamine-linked heparin It is done.
[0038]
<Bioabsorbable porous carrier>
In the porous carrier used in the present invention, when cells are seeded on the prepared porous carrier, the cells are attached and held on the surface or inside of the porous carrier, and when the cells are cultured together with the porous carrier, It is a porous carrier that has a porous shape that allows it to proliferate and is bioabsorbable that is decomposed and absorbed after cartilage is regenerated when transplanted into a living body. Furthermore, the porous carrier preferably has appropriate strength and elasticity similar to cartilage existing in the living body as a substitute cartilage when cells are seeded, and at least strength enough to maintain a certain shape, More preferably, it has elasticity.
[0039]
The porous shape referred to in the present invention means that when the carrier is observed with an electron microscope or the like, a large number of small holes are observed on the surface, and pores and portions where the small holes are present inside the carrier. It has a structure that can communicate with each other and has a structure that can carry a liquid such as a culture solution, an extracellular matrix such as a chondrocyte, lipid-bound glycosaminoglycan, glycosaminoglycan, collagen, etc. Say. Specific examples of the porous shape as described above include a sponge shape, a honeycomb shape, or the like, but preferably have a sponge shape.
[0040]
The pore size of the pores on the surface of the porous carrier and the internal voids is not particularly limited as long as it is a structure capable of holding or supporting cells, preferably chondrocytes, but is usually about 10 μm to 1 mm, preferably about 50 to 300 μm. The density of the porous carrier is 0.1-10 g / cm 3 , Preferably 1-5g / cm 3 Degree.
[0041]
The bioresorbability in the present invention is a part that is introduced into the living body by maintaining the shape or physical properties of the carrier for a certain period of time in the living body, for example, until autologous cartilage is regenerated, and then being decomposed and absorbed. The property that can disappear from The bioabsorbable porous carrier of the present invention is not particularly limited as long as it is a porous carrier that is decomposed and absorbed in vivo after a certain period of time while the lipid-bound glycosaminoglycan is supported. In the case where it is buried in the plant, it is preferably decomposed and absorbed within one year, preferably within six months.
[0042]
Examples of substances having such properties include biopolymer substances such as glycosaminoglycan, collagen, hyaluronic acid or derivatives thereof, and synthetic polymer substances obtained by homopolymerization or copolymerization of lactic acid, glycolic acid, caprolactone, or the like. It is done.
[0043]
For example, the porous carrier is a synthetic bioabsorbable polymer polycondensate of lactic acid (polylactic acid), polycondensate of glycolic acid (polyglycolic acid), polycondensate of caprolactone (polycaprolactone), lactic acid And a copolymer of glycolic acid, a copolymer of glycolic acid and caprolactone, a copolymer of lactic acid and caprolactone, or a copolymer of lactic acid, glycolic acid and caprolactone.
[0044]
The copolymer may be either a random copolymer or a block copolymer. These block copolymers consist of a series of chain segments of various lengths, each segment may consist of a homopolymer of monomers, or a random copolymer containing two or more types of copolymers It may consist of.
[0045]
These polymers may be used alone or as a mixture of two or more. The constituent monomer ratio of the copolymer and the blending ratio of the two or more polymers are not particularly limited as long as a porous carrier having the above properties is obtained.
[0046]
Any of the above polymers can be produced by a known method. Specifically, for example, a lactic acid polycondensate (polylactic acid) that can be preferably used in the present invention is an L-form or D-form lactic acid having optical activity (CE Lowe, USP 2, 668, 162). ), A lactide which is a cyclic dimer of lactic acid is synthesized, and then the lactide is subjected to ring-opening polymerization. In general, the polymerization can be carried out under a reduced pressure or in an inert gas atmosphere at a polymerization temperature of 100 to 250 ° C. using a tin-based, zinc-based, aluminum-based compound or the like as a catalyst. A polycondensate of glycolic acid (polyglycolic acid), a polycondensate of caprolactone (polycaprolactone) and the like can also be produced according to a conventional method.
[0047]
Specific examples of the bioabsorbable porous carrier used in the present invention include a porous material prepared using a polymer or copolymer such as lactic acid, glycolic acid or caprolactone (for example, JP 2000-197693 A, JP 10-234844, etc.), sponges composed mainly of crosslinked hyaluronic acid (for example, JP-A-5-255124), sponges obtained by freeze-drying polysaccharide solutions (for example, JP 2000-512666 A) , JP-A-11-276571), sponge using collagen (Biomaterials 17 (1996) 155-162, etc.), matrix composed of collagen and polysaccharide (glycosaminoglycan, dextran, dextran sulfate or alginate, etc.) (WO98 / No. 31345) and the like can be preferably used. Among these, a porous carrier containing a copolymer of lactic acid and caprolactone is particularly preferred, and most preferred is a copolymer of lactic acid containing collagen and caprolactone.
[0048]
The average molecular weight of these polymers is not particularly limited as long as bioabsorbability is obtained, but the weight average molecular weight is preferably in the range of 1 to 500,000, more preferably about 500,000 to 300,000.
[0049]
The porous carrier used in the present invention can be obtained from a molded article of the polymer as described above, and can be obtained by performing an appropriate treatment during polymerization, molding and / or after molding of the polymer. Such a porous shape is obtained. A method for obtaining such a porous molded product of the polymer is known and is not particularly limited. For example, a polymer solution such as the above polycondensate or copolymer is placed in a desired mold. After freezing, a porous molded body such as a sponge in a desired form can be obtained by vacuum freeze-drying. Alternatively, a porous carrier used in the present invention can be obtained by cutting a desired shape as a carrier from such a molded body.
[0050]
The strength of the porous carrier used in the present invention is not particularly limited as long as it is suitable strength as a cartilage culture substrate or cartilage repair material, but its tensile breaking strength is 0.1 kgf / cm. 2 The above is preferable.
[0051]
The shape of the porous carrier used in the present invention is not particularly limited and can be appropriately selected according to the purpose. For example, a desired cartilage regeneration object such as an auricle or nose can be processed so as to conform to the shape.
[0052]
Moreover, the porous carrier in the present invention may be further coated with a cell adhesion promoting substance on the porous surface.
[0053]
The cell adhesion promoting substance is not particularly limited as long as it has a property of promoting cell adhesion, and specific examples thereof include collagen, gelatin, fibronectin, laminin and the like.
[0054]
The coating method is not particularly limited, and can be performed according to a conventional method. For simplicity, as shown in Example 3 (Experiment 2) described later, after preparing a porous carrier, it is immersed in a cell adhesion promoting substance, and thereafter In addition to the physical binding method of freeze-drying again, a method of chemically binding a cell adhesion promoting substance to a hydroxyl group or a carboxyl group present in the porous carrier using a known condensing agent is exemplified. This cell adhesion promoting substance may be further subjected to a crosslinking treatment in order to adjust its degradation / absorption characteristics. Although there is no restriction | limiting in particular also about the method, Thermal dehydration etc. are illustrated specifically.
[0055]
<Cartilage culture substrate>
The substrate for cartilage culture of the present invention has a structure in which lipid-bound glycosaminoglycan is supported on the bioabsorbable porous carrier, but the manner of supporting is not particularly limited. That is, the functional group possessed by the material of the bioabsorbable porous carrier itself, or the functional group further chemically introduced into the material of the bioabsorbable porous carrier, and the functional group or lipid bond possessed by the lipid-bound glycosaminoglycan A functional group further chemically introduced into glycosaminoglycan may be chemically bonded and supported. Further, for example, by immersing the bioabsorbable porous carrier in a solution in which the lipid-bound glycosaminoglycan is dissolved, the lipid-bound glycosaminoglycan is physically attached, adsorbed or absorbed by the bioabsorbable porous carrier. It may be supported. In particular, when a porous carrier prepared from a material having a hydrophobic group is used as the bioabsorbable porous carrier, it can be supported by being hydrophobically bound to a lipid moiety contained in the lipid-bound glycosaminoglycan.
[0056]
When preparing the bioabsorbable porous carrier, the raw material and lipid-bound glycosaminoglycan are mixed to prepare the bioabsorbable porous carrier, so that the inside of the cartilage culture substrate of the present invention can be incorporated into the inside. Although it is possible to support lipid-bound glycosaminoglycan, as described above, the bioabsorbable porous carrier is immersed in a solution of lipid-bound glycosaminoglycan so that only the surface of the carrier is lipid-bound glycosaminoglycan. Noglycans can be supported by physical bonding, and preparation is simple and preferable.
[0057]
The above-described substrate for cartilage culture of the present invention further adheres and adsorbs cartilage constituents (for example, extracellular matrix such as chondroitin sulfate and collagen, or modified products thereof (for example, cross-linked products)) on the surface and inside thereof. Alternatively, such a constituent may have a favorable effect in helping the role of the bioabsorbable carrier as a scaffold for chondrocytes in cartilage formation. Such a cartilage culture substrate containing a constituent material of cartilage is prepared by immersing a bioabsorbable porous carrier carrying a lipid-bound glycosaminoglycan in a solution containing the above constituent materials, or a bioabsorbable porous carrier It can be easily prepared by mixing it with the raw material in advance.
[0058]
Since the substrate for cartilage culture of the present invention has the property of promoting the growth of cells derived from cartilage and being decomposed and absorbed in vivo, it can coexist with the chondrocytes cultured on the substrate. Can be used as a cartilage repair material for transplantation into a living body. The cartilage repair material is a base material for cartilage culture of the present invention, chondrocytes are held on the base material for cartilage culture of the present invention, for example, a cartilage-derived cell previously cultured for several hours to several weeks, or derived from cartilage Cells are seeded on the substrate of the present invention, and excellent cartilage regeneration and prosthetic effects can be achieved by transplanting the cartilage repair material into a living body. The cartilage-derived cells can be used as long as they are mammalian cartilage-derived cells and do not show serious antigenicity to the animal to be transplanted. Is appropriately selected. As a matter of course, it is preferable to select cells derived from cartilage of an organism that is biologically phylogenetically identical or similar to the organism species to be transplanted because of problems of biological defense mechanisms such as antigenicity. Such cartilage-derived cells can be obtained by known methods. That is, a method of decomposing collected cartilage with an enzyme such as collagenase to extract cells, or a method of culturing the collected cartilage pieces as they are and collecting cells that have come out of the cartilage pieces can be mentioned.
[0059]
In addition, the cartilage repair material of the present invention further comprises hedgehog protein (Sonic (Shh), Indian (Ihh), dessert (Dhh); Kinto et al., FEBS Letters 404 (1997) 319-323) or BMP (bone morphogenetic protein). By including such a protein, it is possible to promote cartilage formation in the peripheral region where the cartilage repair material of the present invention is transplanted in vivo. BMP is a molecule present in bone, cartilage, tendon, and bone, and BMP-2, BMP-4, BMP-5, and BMP-7 particularly initiate cartilage formation and bone formation simultaneously. Thus, with respect to cartilage tissue repair, it is advantageous to achieve the onset of cartilage formation without simultaneously inducing bone, and BMP antagonists that inhibit BMP osteogenicity (eg, noggin: Re ' em-Kalma et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 92 (1995) 12141-12145), chordin (Saord et al., Cell 79 (1994) 779-790), or follistatin (Follistatin: Nakamura et al., Science 247 (1990) 836-838)) is also preferably included in the cartilage repair material of the present invention. These proteins can be included in the cartilage repair material, for example, by mixing in a material or by immersing the bioabsorbable porous carrier in a solution of these proteins when preparing the bioabsorbable porous carrier. Is possible.
[0060]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, although an Example demonstrates this invention further, this invention is not limited by these Examples.
[0061]
Example 1
Preparation of cartilage culture substrate
2 g of a lactic acid / caprolactone copolymer (75:25) prepared according to a conventional method was added to 100 ml of dioxane and stirred at 40 ° C. This was cast into a glass mold, placed in a freezer at -12 ° C and frozen for 1 hour, and then vacuum freeze-dried at 40 ° C for 24 hours. The 2 mm-thick sponge (base material 1) thus prepared was cut into φ9 mm and placed in a cell culture insert (Chemotaxel, φ9 mm, membrane pore diameter 8.0 μm) placed in a 24-well multiplate. This was sterilized with ethylene oxide gas (hereinafter also referred to as “EOG”) (60 ° C., 1 hour), and then kept under vacuum at 60 ° C. for 5 days to remove residual EOG to obtain a sterilized carrier.
[0062]
Hyaluronic acid having an average molecular weight of 23,000 (derived from chicken crown: the following) prepared by the method described in Example 1 of JP-A-4-80201 and having L- (α-phosphatidyl) ethanolamine and dipalmitoyl bonded to the reducing end, respectively. (Abbreviated as “HA-PE”), chondroitin sulfate C with an average molecular weight of 20,000 (shark cartilage derived: hereinafter abbreviated as “CS-PE”) and heparin with an average molecular weight of 10,000 (derived from porcine small intestine: hereinafter referred to as “Hep-PE”) (Abbreviated) (hereinafter collectively referred to as “GAG-PE”) was dissolved in phosphate buffered saline (hereinafter abbreviated as “PBS”) so as to be 1.0 mg / ml. Each of these solutions was sterilized by centrifugal filtration to obtain an HA-PE solution, a CS-PE solution, and a Hep-PE solution.
[0063]
The sterilized carrier was washed with a 70% aqueous ethanol solution to make it hydrophilic, and then washed three times with PBS, and 56.3 μl of HA-PE solution, CS-PE solution or Hep-PE solution was added. This was left at 4 ° C. for 16 hours and then washed 3 times with PBS. After that, it was washed once with Dulbecco's conditioned Eagle's medium (hereinafter referred to as “DMEM”: Gibco) containing 10% fetal bovine serum (hereinafter abbreviated as “FBS”) to prepare a substrate for cartilage culture. did. Hereinafter, the carriers thus prepared (the cartilage culture substrate) are referred to as HA-PE carrier, CS-PE carrier, and Hep-PE carrier, respectively.
[0064]
Example 2
Chondrocyte collection and seeding
Chondrocytes were collected from 4 Lewis 4-week-old male rats by the following method. That is, the radial cartilage was removed and cut into 5 mm pieces. Then, it was immersed in 0.1% ethylenediaminetetraacetic acid (hereinafter referred to as “EDTA”: Nacalai Tesque) / PBS (−) (Roman Kogyo) for 20 minutes at 37 ° C., and further 0.25% trypsin at 37 ° C. for 1 hour. It was immersed in 0.1% EDTA / PBS containing (Gibco). The trypsin-treated cartilage pieces were washed 3 times with PBS, immersed in 0.1% collagenase (manufactured by Wako Pure Chemical Industries, Ltd.) / PBS (+) at 37 ° C. for 3 hours, and then washed with PBS. The chondrocytes obtained in this way were allowed to stand on 20 φ10 cm cell culture dishes and cultured for 3 weeks using DMEM containing 10% FBS as a medium.
[0065]
The cultured chondrocytes were washed with PBS and immersed in 0.1% EDTA / PBS containing 0.25% trypsin at 37 ° C. for 10 minutes, and then the cells were collected. As a result of counting the number of cells with a Coulter counter, the number of cells after culture is 5.66 × 10 6 It turned out to be an individual.
[0066]
1.14 × 10 these cells 6 It was dispersed in a DMEM medium containing 10% FBS so that the number of cells / mL was reached, and 400 μl each was added and seeded on each chemotaxel HA-PE carrier, CS-PE carrier, and Hep-PE carrier. In order to prevent the nutrients in the medium from decreasing due to high-density culture, 1.2 ml of the medium was added outside of chemotaxel and cultured for 9 days in a 5% incubator at 37 ° C. Are called HA-PE material, CS-PE material, and Hep-PE material, and these are collectively called GAG-PE material).
[0067]
Example 3
Mouse transplantation and tissue observation
(Experiment 1)
Each cartilage repair material (HA-PE material, CS-PE material, and Hep-PE material) obtained in Example 2 was 12 nude mice (KSN-nuSlc: Nippon SLC) (HA-PE material, CS-PE material). 2 pieces per mouse were transplanted subcutaneously in the back of the material (3 animals each for Hep-PE material and control group). Four weeks later, the mice were euthanized, and the transplanted HA-PE material, CS-PE material, and Hep-PE material were respectively removed and fixed with formalin according to a conventional method to prepare paraffin-embedded sliced sections. The sections thus prepared were stained with hematoxylin and eosin and alcian blue (pH 1.0), and an inherent tissue image was observed under an optical microscope.
[0068]
Since Alcian blue stains cartilage tissue, it was determined that a cartilage tissue was formed in a section in which a positive portion stained with Alcian blue was observed (Table 1: Experiment 1).
[0069]
In addition, when comparing the unique tissue image of the individual in the control group determined to have formed cartilage tissue and the unique tissue image of the individual determined to have cartilage tissue formed using the GAG-PE material, the GAG-PE material In the characteristic tissue image using the sac, a tendency that the area stained with Alcian blue was wide was observed (FIGS. 1 and 2).
[0070]
(Experiment 2)
A 0.15% collagen solution (type I, porcine tendon derived, pH 3.0, manufactured by Nitta Gelatin Co., Ltd.) was sufficiently immersed in the base material 1 prepared in Example 1, and frozen at -30 ° C. for 1 hour. Vacuum lyophilized. The product thus prepared was subjected to thermal dehydration crosslinking treatment at 120 ° C. under vacuum for 24 hours. As a result of performing the same experiment as Experiment 1 using the substrate thus obtained, cartilage formation was observed even in the case of using HA-PE, which had almost no effect in Experiment 1 (Table). 1: Experiment 2).
[0071]
Note that the proliferative property of chondrocytes greatly affects the cartilage formation because the state of the cells at the time of collection is greatly reflected, but compared with the control that did not use GAG-PE, A tendency to promote cartilage formation was observed in the individuals used.
[0072]
[Table 1]
Figure 0004796708
[0073]
【The invention's effect】
According to the present invention, a new base material for cartilage culture carrying lipid-bound glycosaminoglycan is provided, and culture cartilage that can be introduced into a living body can be prepared.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a photograph, instead of a drawing, showing a tissue in which tissue formed after transplantation in Experiment 1 using CS-PE is stained with Alcian Blue.
FIG. 2 is a photograph, instead of a drawing, showing a tissue in which tissue formed after transplantation in Experiment 1 in which GAG-PE was not used was stained with Alcian Blue.

Claims (4)

乳酸とカプロラクトンとの共重合体と、コラーゲンとからなる生体吸収性多孔質担体を含み、
前記多孔質担体は、L−(α−ホスファチジル)エタノールアミン・ジパルミトイルコンドロイチン硫酸とが化学的に結合した脂質結合グリコサミノグリカン又はその薬理学的に許容される塩を担持していることを特徴とする軟骨培養用基材。
A copolymer of lactic acid and caprolactone, the bioabsorbable porous carrier consisting of collagen seen including,
It said porous carrier, L-(alpha-phosphatidyl) to the ethanolamine-dipalmitoyl and chondroitin sulfate carries a chemically bound lipid-bound glycosaminoglycan or a pharmacologically acceptable salt thereof A substrate for cartilage culture characterized by the above .
前記コンドロイチン硫酸は、平均分子量が約3,000〜70,000である請求項1記載の軟骨培養用基材。The base material for cartilage culture according to claim 1, wherein the chondroitin sulfate has an average molecular weight of about 3,000 to 70,000. 前記コンドロイチン硫酸は、平均分子量が20,000のコンドロイチン硫酸Cである請求項1記載の軟骨培養用基材。The base material for cartilage culture according to claim 1, wherein the chondroitin sulfate is chondroitin sulfate C having an average molecular weight of 20,000. 請求項1〜3の何れか一項記載の軟骨培養用基材と該基材上に保持された軟骨由来の細胞とから少なくともなる軟骨修復材。A cartilage repair material comprising at least a cartilage culture substrate according to any one of claims 1 to 3 and cartilage-derived cells held on the substrate.
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