JP4785939B2 - 電界通信用トランシーバ及び電界通信方法 - Google Patents

電界通信用トランシーバ及び電界通信方法 Download PDF

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Description

本発明は、電界通信システムにて使用する電界通信用トランシーバ及び電界通信方法に関し、特に通信環境に応じて受信感度、送信出力を自動調整する電界通信用トランシーバ及び電界通信方法に関する。
従来、例えば、特開2001-352298号公報(特許文献1)に記載されているような電界通信システムでは、電界通信信号を送受信するトランシーバは、受信回路の感度、送信回路の出力は一定値に固定しており、感度や送信出力をノイズ環境に応じて自動的に変更することができなかった。
ところが、実際にトランシーバを使用する現場では、環境により受信感度が高すぎると通信信号と共にノイズも受信してしまって通信エラー率が高くなり、電極に誰も触れていないのに動作するといった誤検出が発生する恐れがあった。また送信出力が高すぎると消費電力が増加する問題や、やはり誤検出が発生する問題があった。
特開2001-352298号公報
本発明は、上記の従来技術の問題点に鑑みてなされたもので、使用場所のノイズ環境に応じて受信感度や送信出力を自動調整できる電界通信用トランシーバを提供することを目的とする。
請求項1の発明の電界通信用トランシーバは、電界通信用電極に生じる電界変化を検出し、電気信号に変換し増幅する電界検出部と、前記電界検出部の出力する電気信号に対してノイズから通信信号を峻別するための閾値を設定し、前記閾値を超える電気信号を濾波して受信信号として出力する信号処理回路と、送信信号を電界信号に変換して前記電界通信用電極に出力する送信部と、受信信号のノイズレベルを検出し、前記電界検出部の増幅度と前記信号処理回路の閾値をノイズから通信信号を峻別できる範囲で最小レベルの値に可変調整する受信感度調整回路と、前記送信部の送信出力を、前記ノイズレベルと電界伝達媒体での減衰量とS/N比とを乗算した大きさになるように可変調整する送信出力調整回路とを備えたことを特徴とするものである。
請求項2の発明は、請求項1の電界通信用トランシーバにおいて、前記電界検出部の増幅度を1としたことを特徴とするものである。
請求項3の発明は、請求項1又は2の電界通信用トランシーバの2台を用いた電界通信方法であって、一方の電界通信用トランシーバにおいて、前記送信出力調整回路が決定した送信出力設定値を自装置に設定し、かつ、送信出力設定要求信号として前記送信部から送信し、他方の電界通信用トランシーバにおいて、前記一方の電界通信用トランシーバから送られてきた送信出力設定要求信号を受信し、当該送信出力設定要求信号にて指定される送信出力設定値に前記送信部の送信出力を調整し、前記2台の電界通信用トランシーバ間で電界通信することを特徴とするものである。
本発明によれば、使用現場のノイズ環境に応じて、受信感度と送信出力を自動調整することができ、電界通信時に通信エラー率が低く、誤検出も発生しにくい電界通信ができる電界通信用トランシーバを提供することができる。
電界通信端末A,B間の通信ノイズ、信号減衰、送信出力の関係を示す説明図。 従来の閾値を固定する電界通信における送信端末Bの送信出力、電界伝達媒体に誘起される電界、端末A,Bの検出電界の波形図。 本発明による増幅度を1に固定して閾値と送信出力を調整する電界通信における送信端末Bの送信出力、電界伝達媒体に誘起される電界、端末A,Bの検出電界の波形図。 本発明による増幅度と閾値と送信出力を調整する電界通信における送信端末Bの送信出力、電界伝達媒体に誘起される電界、端末A,Bの検出電界の波形図。 本発明の第1の実施の形態の電界通信用トランシーバのブロック図。 上記実施の形態の電界通信用トランシーバを端末A、端末Bとして用いて行う電界通信動作の説明図。 上記実施の形態の電界通信用トランシーバを端末A、端末Bとして用いて行う電界通信における感度、送信出力の自動調整処理の基本シーケンス図。 上記実施の形態の電界通信用トランシーバを端末A、端末Bとして用いて行う電界通信における感度自動調整処理のシーケンス図。 上記実施の形態の電界通信用トランシーバを端末A、端末Bとして用いて行う電界通信における送信出力自動調整処理のシーケンス図。 上記実施の形態の電界通信用トランシーバを端末A、端末Bとして用いて行う電界通信における送信出力設定要求受信時の送信出力設定処理のシーケンス図。 上記実施の形態において、電界通信における感度、送信出力の自動調整処理時に参照するノイズレベルVnと閾値Vthと送信出力との関係を示す表。 本発明の第2の実施の形態の電界通信用トランシーバを端末A、端末Bとして用いて行う電界通信における感度自動調整処理のシーケンス図。 上記実施の形態において、電界通信における感度、送信出力の自動調整処理時に参照するノイズレベルVnと閾値Vthと増幅度と送信出力との関係を示す表。
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて詳説する。
まず、図1を用いて、電界通信端末A,B間で電界伝達媒体である人体を介して電界通信を行う場合のノイズ環境の影響について説明する。人体と通信端末Aとの間、また人体と通信端末Bとの間には、外部からほぼ等しいノイズレルVnのノイズが入力される。人体は信号減衰させる。その減衰量αはほぼ一定であるとする。そこで、通信端末A,BそれぞれでノイズレベルVnを検出し、αはあらかじめ一定値に設定しておき、また、S/N比=Xに設定しておく。尚、電界通信の場合、電界伝達媒体が近距離であり共通であるので、ノイズレベルVnは、双方の端末A,Bで同じと見なせる。
通信端末Aの受信信号は、電界通信信号Vsに対してノイズレベルVnのノイズが重畳された信号となる。そのため、通信端末Aが通信信号Vsを検出するためには、ノイズレベルVnのノイズから通信信号Vsを峻別し、通信信号Vsのみを取り出せるような値に端末A内の電界通信用トランシーバの受信信号の信号処理部の閾値を調整する必要がある。
一方、通信端末Bには、通信端末Aが受信しているノイズレベルVnが分かっているので、通信端末Aの受信感度及び電界伝達媒体での減衰1/αを考慮して、通信信号の強度をα・Vsに決定する。また、通信端末Bは通信端末Aの受信感度をノイズレベルVnよりVs=X・Vnとして求めることができるため、一定のS/N比=Xを確保できる送信出力を通信端末Bの受信感度の調整結果によらずに独立して決定することができる。すなわち、通信端末Bは、必要以上に送信出力を上げることなく、最低限のα・X・Vnの送信出力にて送信することができることになる。
図2は、送信出力のレベルと信号検出の閾値を固定した従来の場合の信号例を示している。図2(a)に示すように、通信端末Bは送信出力を一定にして一定期間のプリアンブル信号とデータ信号Vs1,Vs2を送信している。これに対して、図2(b)に示すように、通信端末AはノイズVn1,Vn2と通信信号Vs1,Vs2とが重畳された信号を受信する。これに対し、従来は固定的な閾値Vthを設定していた。このように閾値Vthを固定すると、図2(c)に示すように、通信端末Aのトランシーバでは、ノイズレベルが低いノイズVn1に対しては電界検出を行わず、通信信号Vs1のみの電界検出を行えるが、閾値Vthを超えるようなノイズレベルが高いノイズVn2に対しては、これが通信信号Vs2に重畳されると、通信信号Vs2と同時にノイズVn2を検出し、通信信号Vs2を峻別できなくなる。
そこで、本発明では、1つの対策として、図3に示すように、通信端末A,BでノイズVn1,Vn2のノイズレベルに応じて送信出力を可変調整し、かつ、受信信号に対する増幅度は1に固定し、ノイズと通信信号とを峻別する閾値Vth1,Vth2だけを高低調整することでノイズを排除し、通信信号Vs,Vsを正確に検出する。すなわち、図3(b)に示すノイズVn1のようにノイズレベルが低い時には図3(c)に示すように通信信号Vsの送信出力を低くし、また、閾値Vth1も低く設定しておく。そして、図3(b)に示すノイズVn2のようにノイズレベルが高くなれば、図3(c)に示すように通信信号Vsの送信出力を高くし、また閾値Vth2も高く設定する。このように、ノイズレベルが低い時には送信出力を低くして信号レベルを低くして通信信号を送信し、またノイズレベルが高くなれば送信出力を上げて信号レベルを高くして通信信号を送信することで、図3(d)に示すようにノイズレベルによらず通信信号だけを正しく検出し、安定した電界通信ができることになる。尚、ノイズレベルと通信信号レベルとの比較は、通信信号のデータ信号の前に一定期間のプリアンブル期間を設け、このプリアンブル期間が検出できるか否かにより行う。
本発明の別の対策としては、図4に示すように、通信端末A,BでノイズVn1,Vn2のノイズレベルに応じて送信出力を可変調整し、かつ、ノイズと通信信号とを峻別する閾値Vth1,Vth2を高低調整すると共に信号増幅度も大小調整することでノイズを排除し、通信信号Vs,Vsを正確に検出する。すなわち、図4(b)に示すノイズVn1のようにノイズレベルが低い時には、図4(a)に示すように通信信号Vsの送信出力を低くし、また、図4(c)に示すように閾値Vth1、増幅度も低く設定しておく。そして、図4(b)に示すノイズVn2のようにノイズレベルが高くなれば、図4(a)に示すように通信信号Vsの送信出力を高くする。他方、受信側では、図4(c)に示すように増幅度を低め、また閾値Vth2をノイズVn2と通信信号Vs2とを峻別できるレベルになるように少し高める調整をする。このように、ノイズレベルが低い時には送信出力を低くして信号レベルを低くして通信信号を送信し、またノイズレベルが高くなれば送信出力を上げて信号レベルを高くして通信信号を送信し、かつ受信側では信号増幅度と閾値とを同時に調整することで、図4(d)に示すようにノイズレベルによらず通信信号だけを正しく検出し、安定した電界通信ができることになる。加えて、増幅度と閾値とを同時に調整する場合、増幅度を低めに設定できるので、特に携帯端末において電力消費を抑制できる利点がある。
[第1の実施の形態]
本発明の電界通信用トランシーバは、電界信号検出技術を利用していて、送信すべき情報に基づく電界を電界伝達媒体に誘起させ、この誘起した電界を用いて情報の送受信を行うものである。
図5は、本発明の第1の実施の形態の電界通信用トランシーバ1の構成を示している。本実施の形態の電界通信用トランシーバ1は、データを送信するための送信回路11と、データを受信するための受信回路12と、I/O回路13と、制御装置としてのコンピュータ(CPU)14を備えている。
この電界通信用トランシーバ1は、コンピュータ14からの送信データ信号を入出力(I/O)回路13を介して受け取って送信信号に変換し、この送信信号を送信回路11にて電界通信信号に変換して電界通信用電極2に出力し、当該電極2を介して人体その他の電界伝達媒体3に電界を誘起させ、この電界を電界伝達媒体3の他の部位に伝達させる。また、電界通信用トランシーバ1は、電界伝達媒体3に誘起されて伝達されてくる電界を電界通信用電極2で検出し、この電界通信信号を受信回路12で受信信号に変換してI/O回路13に出力し、I/O回路13にて受信データ信号にして制御装置14に出力する。
送信回路11には、I/O回路13からの送信信号を、送信出力を調整して電極2に電界通信信号として出力する送信部111と、本実施の形態の特徴として送信部111の送信出力を調整する送信出力調整回路112を備えている。
受信回路12は、電極2にて受信した電界通信信号を電気信号に変換し増幅する電界検出部121、変換された電気信号に対してノイズ除去などの信号処理を施す信号処理回路122を備えており、これらの電界検出部121と信号処理回路122とにて受信部123を構成している。また、受信回路12は、信号処理された電気信号に対して波形整形を行う波形整形回路124を備え、さらに、本実施の形態の特徴として受信感度調整回路125を備えている。この受信感度調整回路125は、電界検出部121の増幅度を調整し、また信号処理回路122の閾値を調整することで受信感度を自動調整する。尚、本実施の形態では、上記図3に示した第1の対策を採用していて、電界検出部121の増幅度は1に固定している。
送信出力調整回路112、受信感度調整回路125は、上記の図3に基づいて説明した送信出力調整、受信感度調整を行う回路部分である。
本実施の形態の電界通信用トランシーバ1は、セキュリティドアやセキュリティゲートのようにあらかじめIDが与えられた社員、会員、関係者等の資格者だけを自動的に識別して入室あるいは通過を許可するセキュリティシステム、また、プリンタ側に設置されている電界通信電極に電界通信用携帯端末を携帯しているユーザがタッチすれば、その携帯端末に登録されているID番号にて該当ユーザのドキュメントを指定してプリントアウトする文書印刷システム、データ通信システム等に利用するものであるが、ここでは、セキュリティドアシステムに利用した場合について説明する。
セキュリティドアあるいはセキュリティゲート(以下、セキュリティドアにて総称する)の近くの壁面あるいはドアの前の床面に電界通信用電極2を敷設し、この電界通信用電極2に設置型の上記構成の電界通信用トランシーバ1Bを端末Bとして接続する。他方、有資格者には上記構成の電界通信用トランシーバ1A、電極2を内蔵させた携帯端末Aを携帯させる。
携帯端末を携帯している人物がセキュリティドアの前の電界通信用電極2の上に立つと、図6に示す状態になり、携帯端末側の電界通信用トランシーバ1Aと設置型の電界通信用トランシーバ1Bとの間に電界伝達媒体3としての人体を介在させた電界通信が開始される。すると、一方のトランシーバ1Bから電界通信信号を送信すると、その電界通信信号が電界伝達媒体3に電界を誘起させ、この電界を電界伝達媒体3の他の部位に伝達させる。そしてこの電界伝達媒体3に近接している他方のトランシーバ1Aでは、電界信号が電極2に伝達され、これを受信回路12にて電気信号に変換し、さらにI/O回路13にてデータ信号に変換し、コンピュータ14にて受信し、データ処理する。携帯端末A側のトランシーバ1Aから設置型のトランシーバ1Bにデータ送信する場合には、上とは逆の経路にて電界通信を行う。セキュリティドアシステムの場合、このような電界通信により、携帯端末A側のトランシーバ1Aから設置型のトランシーバ1BにID情報を送信し、設置型トランシーバ1B側のコンピュータ14にてID情報を照合し、照合が成功すればセキュリティドアをロック解除し、ドアオープンさせる制御を行うことになる。
この電界通信用トランシーバ1A、トランシーバ1B間の電界通信における感度調整、送信出力調整動作を、図7〜図10のシーケンス図、図11の表を用いて説明する。
図7基本処理シーケンスを示している。ここでは、相互通信する電界通信用トランシーバ1Aを搭載した通信端末を端末A、電界通信用トランシーバ1Bを搭載した通信端末を端末Bと称して説明する。電界通信の最初に、感度調整を相互に開始する(ステップS1A,S1B)。次に、一方の端末、ここでは端末Bにて送信出力調整を行う(ステップS2)。次に、端末Bからそこで設定した送信出力を送信出力設定要求値とする送信出力設定要求を端末Aに送信する(ステップS3)。
他方の端末Aでは、端末Bからの送信出力設定要求を受信すれば、送信出力設定要求の値に自端末の送信出力を設定する(ステップS4)。そしてこの送信出力の設定の後、端末Aから端末Bに、所定の送信出力に設定したことを知らせる送信出力設定応答を送信して1度の自動調整処理を完了する(ステップS5)。以降は、周期的に上の処理を繰り返す。
ステップS1A,S1Bでの感度調整処理は、図8のシーケンスによる。最初に感度を最大とするために、増幅度を1にし、閾値Vthを図11の表に示す基底レベルVに設定する(ステップS101,S102)。これにより電界の変化が検出されるか否かを判断する(ステップS103)。そして、電界が変化する間は閾値レベルVthを1段階ずつ上げて電界変化が検出できなくなるレベルをサーチする。閾値レベルが許容範囲まで上げても電界の変化がある場合には、許容最大レベルVmに設定する(ステップS103〜S106)。そして電界の変化が検出できなくなる最低レベルVを閾値Vthに設定し、それよりも1段階低い閾値レベルVi−1をノイズレベルVnに設定する(ステップS107)。こうして、通信信号とノイズとを峻別するための閾値Vthをノイズが検出されなくなる最低のレベルに設定する。
ステップS2での送信出力調整処理は、図9のシーケンスによる。閾値レベルVthとノイズレベルVnを決定すると、そのノイズレベルVnを読み出し(ステップS201)、電界伝達媒体3での減衰率1/αとS/N比=Xを考慮し、送信出力をα・X・Vnに設定する(ステップS202)。ただし、αとXはあらかじめ設定した固定値である。
こうして、自端末Bの送信出力を決定すると、通信相手の端末Aに対して送信出力設定要求を行う。これを受けて相手の端末Aが行う送信出力設定要求受信処理は、図10に示すシーケンスによる。端末Bから送信出力設定値を指定した送信出力設定要求を受信すると、自端末Aの送信出力をこの送信出力設定値に設定する(ステップS401)。そして、送信出力の設定後、送信出力設定応答を要求元の端末Bに送信する(ステップS402)。
以上により、本実施の形態によれば、端末A、端末B間では、ノイズレベルVnに対してそれよりも1段階高い閾値レベルVthにてノイズと信号を峻別することができる。また、一方の端末Bにて設定した送信出力、つまり、ノイズレベルVnに対して信号レベルをそのX倍とし、さらに、電界伝達媒体3での減衰分αをも考慮した送信出力を端末A、端末Bの双方に設定することで、S/N比=Xの通信信号を受信することができることになり、常に安定した電界通信が実現できることになる。
[第2の実施の形態]
本発明の第2の実施の形態の電界通信用トランシーバについて説明する。以下、第1の実施の形態と同様あるいは類似の構成要素については、同様あるいは類似の符号を用いて説明する。
第2の実施の形態の電界通信用トランシーバは、上記図4に示した第2の対策を採用していて、送信出力調整回路112、受信感度調整回路125が、上記の図4に基づいて説明した送信出力調整、受信感度調整を行う点に特徴を有している。
本実施の形態の電界通信用トランシーバ1の構成は、第1の実施の形態と同様に図5に示したものである。ただし、本実施の形態では、受信感度調整回路125が電界検出部121の増幅度を1に固定せずに、増減調整する点が第1の実施の形態とは異なる。
本実施の形態の電界通信用トランシーバ1も、第1の実施の形態と同様に、セキュリティドアシステム、文書印刷システム、データ通信システム等に利用するが、ここでは、セキュリティドアシステムに利用した場合について説明する。
携帯端末Aを携帯している人物がセキュリティドアの前の電界通信用電極2の上に立つと、図6に示す状態になり、携帯端末A側の電界通信用トランシーバ1Aと設置型の電界通信用トランシーバ1Bとの間に電界伝達媒体3としての人体を介在させた電界通信が開始される。一方のトランシーバ1Bから電界通信信号を送信すると、その電界通信信号が電界伝達媒体3に電界を誘起させ、この電界を電界伝達媒体3の他の部位に伝達させる。そしてこの電界伝達媒体3に近接している他方のトランシーバ1Aでは、電界信号が電極2に伝達され、これを受信回路12にて電気信号に変換し、さらにI/O回路13にてデータ信号に変換し、コンピュータ14にて受信し、データ処理する。携帯端末A側のトランシーバ1Aから設置型のトランシーバ1Bにデータ送信する場合には、上とは逆の経路にて電界通信を行う。セキュリティドアシステムの場合、このような電界通信により、携帯端末A側のトランシーバ1Aから設置型のトランシーバ1BにID情報を送信し、設置型トランシーバ1B側のコンピュータ14にてID情報を照合し、照合が成功すればセキュリティドアをロック解除し、ドアオープンさせる制御を行う。
この電界通信用トランシーバ1A、トランシーバ1B間の電界通信における増幅度と閾値調整による感度調整、送信出力調整動作を、図7、図12のシーケンス図、図13の表を用いて説明する。
図7は基本処理シーケンスに示すように、電界通信の最初に、感度調整を相互に開始する(ステップS1A,S1B)。次に、一方の端末Bにて送信出力調整を行う(ステップS2)。次に、端末Bからそこで設定した送信出力を送信出力設定要求値とする送信出力設定要求を端末Aに送信する(ステップS3)。
他方の端末Aでは、端末Bからの送信出力設定要求を受信すれば、送信出力設定要求の値に自端末の送信出力を設定する(ステップS4)。そしてこの送信出力の設定の後、端末Aから端末Bに、所定の送信出力に設定したことを知らせる送信出力設定応答を送信して1度の自動調整処理を完了する(ステップS5)。以降は、周期的に上の処理を繰り返す。
ステップS1A,S1Bでの感度調整処理は、図12のシーケンスによる。最初に感度を最大とするために、増幅度Aと閾値Vthを図13の表に示す基底レベルA,Vに設定する(ステップS201)。これにより電界の変化が検出されるか否かを判断する(ステップS202)。そして、電界が変化する間は増幅度Aと閾値レベルVthを1段階ずつ上げて電界変化が検出できなくなるレベルをサーチする。増幅度と閾値レベルを許容範囲まで上げても電界の変化がある場合には、増幅度と閾値レベルを許容最大レベルA,Vに設定する(ステップS203〜S205)。そして電界の変化が検出できなくなる最低レベルA,Vを増幅度A、閾値Vthに設定し、その閾値Vthよりも1段階低い閾値Vi−1をノイズレベルVnに設定する(ステップS205)。こうして、通信信号とノイズとを峻別するための閾値Vthをノイズが検出されなくなる最低のレベルに設定する。また、増幅度もノイズが検出されなくなる最低のレベルに設定し、電力消費を抑制する。
ステップS2での送信出力調整処理は、第1の実施の形態と同様に図9のシーケンスによる。そして、自端末Bの送信出力を決定すると、通信相手の端末Aに対して送信出力設定要求を行い、これを受けて相手の端末Aが送信出力設定要求受信処理を行うが、これも、第1の実施の形態と同様に図10のシーケンスによる。
以上により、本実施の形態によれば、端末A、端末B間では、ノイズレベルVnに対してそれよりも1段階高い閾値レベルVthにてノイズと信号を峻別することができる。また、一方の端末Bにて設定した送信出力、つまり、ノイズレベルVnに対して信号レベルをそのX倍とし、さらに、電界伝達媒体3での減衰分αをも考慮した送信出力を端末A、端末Bの双方に設定することで、S/N比=Xの通信信号を受信することができることになり、常に安定した電界通信が実現できることになる。加えて、本実施の形態の場合、受信信号に対して増幅度と閾値レベルとを同時に調整することで、増幅度をノイズが検出されなくなる最低のレベルに設定することができ、電力消費を抑制することができる。
[他の実施の形態]
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、本発明の実施の形態に対して種々の変形や変更を施すことができる。また、電界通信方式は光学式、電気式のいずれでもよく、特定されるものではない。
また、上記の実施の形態では、自動ドアやオートロックドアの開閉にID番号を利用するセキュリティドアシステムの技術について例示したが、これに限らず、例えば、プリンタ側に設置されている電界通信電極に携帯端末を携帯しているユーザがタッチすれば、その携帯端末に登録されているID番号にて該当ユーザのドキュメントを指定してプリントアウトする文書印刷システムに適用することもできる。また、例えば、正規IDの携帯端末にだけアプリケーションをダウンロードしたり、その携帯端末からのデータのみを受信するデータ通信システムに適用することもできる。
1 電界通信用トランシーバ
1A,1B 通信端末
2 電極
3 電界伝達媒体
11 送信回路
12 受信回路
13 I/O回路
14 コンピュータ
111 送信部
112 送信出力調整回路
121 電界検出部
122 信号処理回路
123 受信部
124 波形整形回路
125 受信感度調整回路

Claims (3)

  1. 電界通信用電極に生じる電界変化を検出し、電気信号に変換し増幅する電界検出部と、
    前記電界検出部の出力する電気信号に対してノイズから通信信号を峻別するための閾値を設定し、前記閾値を超える電気信号を濾波して受信信号として出力する信号処理回路と、
    送信信号を電界信号に変換して前記電界通信用電極に出力する送信部と、
    受信信号のノイズレベルを検出し、前記電界検出部の増幅度と前記信号処理回路の閾値をノイズから通信信号を峻別できる範囲で最小レベルの値に可変調整する受信感度調整回路と、
    前記送信部の送信出力を、前記ノイズレベルと電界伝達媒体での減衰量とS/N比とを乗算した大きさになるように可変調整する送信出力調整回路とを備えたことを特徴とする電界通信用トランシーバ。
  2. 前記電界検出部の増幅度を1としたことを特徴とする請求項1に記載の電界通信用トランシーバ。
  3. 請求項1又は2に記載の電界通信用トランシーバの2台を用いた電界通信方法であって、
    一方の電界通信用トランシーバにおいて、前記送信出力調整回路が決定した送信出力設定値を自装置に設定し、かつ、送信出力設定要求信号として前記送信部から送信し、
    他方の電界通信用トランシーバにおいて、前記一方の電界通信用トランシーバから送られてきた送信出力設定要求信号を受信し、当該送信出力設定要求信号にて指定される送信出力設定値に前記送信部の送信出力を調整し、
    前記2台の電界通信用トランシーバ間で電界通信することを特徴とする電界通信方法。
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