JP4777565B2 - 外部的努力センサーを用いる換気補助 - Google Patents
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Description
(技術分野)
本発明は、機械的換気の送給に関するものであり、より詳細には、肺疾患を有する患者に対する非侵襲的な換気支援の送給に関するものである。
【0002】
(背景技術)
換気支援の目標は、肺または胸部壁の疾患を有する患者における呼吸の内部的な作用(work)を低減することである。典型的な機械的換気装置は、例えば顔面マスクまたは鼻マスクを介して、気道に変動性の圧力を送給する。自発的に呼吸している患者の場合、解決しなければならない根本的な問題は、送給される圧力と患者の自発的努力との同調である。例えば、典型的な複レベル式換気装置では、マスク圧は、患者の吸息性空気流を検出したときに、例えば20cmH2O等の高圧に切り換えられ、そして、患者の吸息性空気流が休止したときに、例えば5cmH2O等の低圧に切り換えられる。患者の呼吸性空気流を利用して高圧と低圧との間で換気装置をトリガーする仕方には、少なくとも以下の4つの問題がある。
(1)大きな変動性の漏れが、患者の呼吸性空気流量(望ましい量)とマスク流量(測定量)との間の不一致を惹起する。
(2)動的な気道圧縮と内因性の陽圧が、努力量(真に根本的な量)と空気流量(測定量)との間のミスマッチを惹起する。
(3)噴門の空化(cardiac emptying)により、呼吸性空気流と混同しかねない空気流が生じる。そして、
(4)呼吸器系充填及び空化時定数が長くなる原因となる高い気道抵抗を有する患者では、吸息性努力の休止後にも、吸息性空気流が継続することがあり、そして、吸息性努力が再開しているにも関わらず、呼息性空気流が継続することがある。
【0003】
呼吸性空気流により与えられる患者の呼吸性努力の測度に比べ、もっと直接的な測度を見出すための方法が幾つか知られている。その一つの方法は、例えば食道に圧力検知用カテーテルを配置することにより、胸内圧を侵襲的に測定する方法である。呼吸性努力の増大は、そのセンサーでの減圧の増大をもたらす。しかし、この方法は、一般的に使用するには侵襲性が高すぎる。別の方法は、胸部壁の周囲に呼吸性運動センサーを配置する方法であり、典型的には、1つのセンサーが胸郭の周りに配置され、1つのセンサーが腹部の周りに配置される。抵抗線ひずみゲージや、磁力計、及び黒鉛入りゴムバンド(graphite-in-rubber bands)等を用いて合理的な信号を得ることもできるが、適当なセンサーは、インダクタンス式呼吸曲線記録法を利用するものである。しかし、残念ながら、これらの方法はどれも、結果として生じる胸部壁運動に対立するものとしての呼吸性努力を真に測定するものではなく、もし気道が部分的に、もしくは完全に閉塞しているときには、呼吸性努力が実際には増大しているときでさえ、その信号は、振幅が大幅に減少することがある。また、体位または睡眠状態に伴う力学的な変化も、これらの先行技術によるセンサーの信頼性を低下させている。
【0004】
第三の方法は、自発的努力の測度として横隔膜筋電図を利用する方法であるが、この方法は、極めて高度の技術が要求され、長期的な使用には適しておらず、また、心臓性アーチファクト(cardiac artifact)のため、信号処理が難しい。米国特許第5,513,631号明細書で、マクウィリアムズ(McWilliams)により教示されている第四の方法は、ある特定の環境下においては自発的吸息の開始に先立つある時機に張り出す外鼻孔の運動をモニタリングする方法である。しかし、残念ながら、この外鼻孔の張り出しは、すべての睡眠状態下、もしくは比較的正常な呼吸発動条件下では起こらないことがあり、このため、関心事の状態が部分的にしか処置されないことになるので、有用性の低いものとなっている。
【0005】
別の根本的な問題は、どの程度の支援を与えるのかを決定すること、例えば、上述の例の如く15cmH2Oだけ圧力を変えるのか、あるいは、もっと低値もしくはもっと高値の圧力を与えるのかを決定することである。様々な既知の方法が、患者に合わせた支援の程度をしつらえるべく試みられている。その一つの方法は、複レベル式の換気装置を用いて、程度が固定された支援を送給する方法であり、動脈の酸素化レベルまたは二酸化炭素レベルを最適化することと、患者に快適さをもたらすこととの間のバランスの確立を目指すことにより、患者に対して平均的に最良となる支援の程度をしつらえるべく試みている。この方法の利点は、患者が様々な速度で大きな呼吸または小さな呼吸を自由に行え、快適さが助長されることであるが、欠点は、変動する状況下では適当な支援を提供できないことである。本質的に対立する別の方法は、呼吸毎に一定容量の空気を提供する方法(容量サイクル式(volume cycled)換気装置)、または時間区分毎(per minute)に一定容量を供給する方法(サーボ式換気装置)であり、この方法は、より効果的であるが、快適性に劣る。例えば「患者の呼吸ニーズに合わせた補助様式換気(Assisted Ventilation to Match Patient Respiratory Need)」と題するバーソン−ジョーンズ(Berthon-Jones)のPCT特許出願第97/00631号で教示されているような圧力支援サーボ式換気装置は、(患者と機械の同調に関係する他の利点はもちろんのこと)圧力支援式換気装置の快適性の利点と、サーボ式換気装置の血液ガス最適化の利点とを組み合わせたものである。更に別の方法である比例補助様式換気が、ユーネス(Younes)の米国特許第5,107,830号に記載されている。比例補助様式換気は、患者の呼吸性空気流を測定し、呼吸性空気流に比例した呼吸の作用の抵抗性コンポーネントに対する支援、及び、呼吸性空気流の総量に比例した弾性コンポーネントに対する支援を提供する。しかし、上述の方法はすべて、尚も、高レベルの漏れが存在する状態下において呼吸性空気流を測定することの困難さに関して様々な程度の問題を抱えている。
一般的に、換気装置は、以下の3つのパーツを含んでいる。
(1)呼吸性努力センサー、または、呼吸性努力の代用物に対するセンサーと、
(2)マスク、または、患者の気道への同様なインターフェースを介して、制御可能な圧力で送給される呼吸可能なガスのソースと、そして、
(3)呼吸性努力信号を低減するように、マスク圧を変調する制御装置とである。
【0006】
一般的に、呼吸性努力信号は、マスク圧またはマスク流量等の代用物から推断される。特に非侵襲的な換気中に遍在する漏れの存在下では、特に変動性の漏れの存在下では、これらはどちらも、努力に関する信頼性の低い指標である。また、努力は、幾分かの期間だけ流れに先立って起こり得るため、重度な肺疾患の場合によく見られる内因性PEEP(呼気終末陽圧呼吸)の存在下でも、それらは信頼性の低い指標である。更に、患者が吸息性努力を休止したときでさえ、機械で誘導された圧力の変化が、長く持続する流量の変化をもたらすため、閉塞性肺疾患の場合によく見られる長い呼吸時定数の存在下でも、それらは信頼性が低い。換気装置の制御に利用できることが知られている呼吸性努力のより直接的な測度は、侵襲的であるか、信頼性が低いか、あるいはそれらの両方である。
【0007】
(発明の簡単な説明)
本発明は、好適には、呼吸性努力に応答する胸骨上切痕の運動を測定する呼吸性努力センサーを使用する。この努力センサーは、本出願と同じ日に出願された「胸骨上センサーを使用する呼吸性努力の測定(Measurement of Respiratory Effort Using a Suprasternal Sensor)」と題する同時係属出願第 号に開示されている。
【0008】
呼吸性努力の指標として呼吸性空気流またはマスク圧を利用する方法との比較における本発明の第一の利点は、漏れの影響を受けず、結果として従来より良好な患者と機械との同調が得られることである。第二の利点は、この努力信号は、内因性PEEPの存在下においてさえ、筋肉の吸息性努力の発現後、非常に迅速に増大することであり、これにより、またしても、従来より良好な患者と機械との同調がもたらされる。食道圧や、食道電極を用いる横隔膜筋電図等の測度を使用する方法との比較における本発明の利点は、非侵襲的なことである。また、表面横隔膜あるいは鼻翼電極を用いる方法との比較における本発明の利点は、従来より丈夫で簡単に使用できることである。更に、胸部に配置される呼吸性運動センサーまたはインピーダンスセンサー等の他の間接的な測度を使用する方法との比較における本発明の利点も、従来より丈夫で簡単に使用できることである。胸部は少なくとも2つの自由度を有しており、これが、そのような測度を信頼性の低いものにしている。
【0009】
本発明は、新規な制御機構の使用に関わるものでもあり、そこでは、呼吸性努力信号をゼロにすべくサーボ制御が行われるようにマスク圧が変調される。その呼吸性努力信号は、先行技術の場合のように呼吸性空気流またはマスク圧から導出されるものではない何らかの呼吸性努力信号、即ち、患者により呼吸された空気についての測定値の関数ではない何らかの呼吸性努力信号であり、好適なセンサーは、上述の胸骨上切痕センサーである。
【0010】
本発明の方法は、比例補助様式換気のすべての利点を提供し、特には、漏れがゼロで且つ内因性PEEPがない理想的な条件下で換気支援を呼吸性努力に非常に精確に適合させることができるという利点を提供する。加えて、本方法は漏れの影響を受けず、このため、より良好な患者と機械との同調をもたらすことができる。その上、努力がゼロ近辺にサーボ制御されるため、その努力信号は、線形であったり、あるいは、校正される必要がなく、単に努力に関して単調でありさえすればよい(あらゆるサーボ制御の一般要件)。同じく、比例補助様式換気を提供するシステムの場合のように、患者の呼吸器系の抵抗及びコンプライアンスを認識または評価する必要性を伴うことなく、100%に近い補助を達成することができる。
【0011】
(発明の詳細な説明)
1. 胸骨上切痕用光学式努力センサー
本発明の好適な実施態様は、図1に示されているように、胸骨上切痕の深さを測定するため、赤外線近接センサー等の光学式センサーを使用する。光源100が胸骨上切痕101の皮膚に光を照射し、その反射光が光電池102で受光される。(「光電池」という用語は、例えばフォトダイオード、及びフォトトランジスター等、その出力が光感受性である何らかの装置を表すべく使用される。)この組合せセンサーアセンブリ107は、例えば胸骨106等、胸骨上切痕の皮膚に関して比較的不動ないずれかの表面に取り付けることができる。適当な取り付け方法は、片持ばり103にセンサー107を取り付け、次いで、両面粘着テープ104を用いて、その片持ばりを胸骨に貼り付ける方法である。
【0012】
好適には、その両面粘着テープは、皮膚に直接貼り付けるのではなく、軟質でスポンジ状の、低刺激性で低アレルゲン性の自己粘着性材料層105に貼り付けられる。適当な材料は、ConvatTec(Princeton、New Jersey)から入手可能なDuoDERM(登録商標)である。上述のセンサーは、光源と光電池の光路が、胸骨上切痕の最も奥まったポイントにおいて皮膚に略垂直で、且つ、そこを中心とするように取り付けられる。DuoDERM層を用いることの利点は、皮膚上の適所にその層を長期間貼り付けたままにしておくことができ、そして、皮膚に外傷を及ぼすことなく、センサーを取り外して何回も再適用できることである。片持ばり103は、患者に合わせて順応させ、且つ、胸骨上切痕の皮膚からの距離を調節すべく曲げることができるように、それ自体が、発泡体、または、埋込アルミニウムで補強されたシリコーンゴム等の半可撓性材料でできていてよい。代替的に、あるいは、それに加えて、胸骨上切痕の皮膚からセンサーまでの距離を調節するため、センサー107を調節ネジで片持ばりに取り付けることもできる。低プロフィールを達成するためには、センサーの光軸が胸骨と平行になっていて、その光路を胸骨上切痕の皮膚に指向させるための小さなミラーを使用するのが都合がよい。別の低プロフィール配列は、センサーの電子コンポーネントを片持ばりに直接的に表面取り付けすることである。
【0013】
吸息性努力が、センサーから離れる方向での皮膚の内側への吸い込みを惹起し、そして、能動的な呼息性努力が、センサーに向かう方向での皮膚の外側への盛り上げを惹起する状態で、吸息性及び呼息性努力の小さな変調は、胸骨上切痕の皮膚の準線形運動をもたらす。漸進的に努力が大きくなればなるほど、皮膚の運動の増分は漸進的に小さくなり、そして、約±10ないし20cmH2Oの胸膜圧より大きな努力は、更に僅かな信号変化しかもたらさない。小さな努力が測定可能な皮膚の変形をもたらし、そして、小さな努力を検出することが望ましいため、これは好都合である。
【0014】
一つの典型的な配列では、センサーの光源100は赤外線発光ダイオードであり、そして、センサーの光電池102は、光導電セル、フォトダイオード、またはフォトトランジスターである。例えば、オムロン社(京都、日本)から市販されている商品として入手可能なEE−SF5光マイクロセンサーを使用すると、その電気的出力(光電流)は、ゼロから約4ミリメートルまでの距離では準線形的に増大し、その後、図2に示されているように、距離が5ミリメートルより大きくなると準指数的に減少する。(短い距離では、光の角度の関係で、少量の光が検出される。)従って、好適な実施態様では、センサーアセンブリは、その組合せセンサー107の前面が皮膚から約8ミリメートルの距離になるように配置される。この場合、吸息性努力は、この距離の増大をもたらし、結果として、電気信号が準指数的に減少することとなり、そして、呼息性努力は、信号の増大をもたらすであろう。
【0015】
一つの代替的な実施態様では、距離が増大すると光電流出力が増加するようにして作動する、図2に示されている曲線のうちの上昇部分を利用するように、センサーの位置及びサイズを決定することもできる。
【0016】
また、片持ばりを皮膚に貼り付けるのではなく、包帯や、ハーネス、または他の同様な機構を用いて片持ばりを適所に保持することもできる。代替的に、片持ばりを、ライクラ(Lycra/登録商標)のティーシャツのようなぴったりとした伸縮性衣類に取り付けてもよい。これらの2つの代替的な手段を組み合わせて、典型的には直径が10センチメートルのシリコーン等の軟質で薄い高摩擦材料でできた大きな円板に片持ばりを取り付け、それを、ハーネス、包帯、伸縮性のあるライクラティーシャツ等により皮膚と接触させて、摩擦で保持させてもよい。非常に低いデュロメーター硬度のシリコーンは、高い摩擦係数を有する傾向があるようである。皮膚が呼吸できるようにするため、その軟質で薄い高摩擦材料の大きな円板に多数の穴を穿孔してもよい。
【0017】
体位の変化、例えば、頭を回したり、首を伸ばしたり、あるいは背位から側位へ転がると、呼吸性努力とは無関係に、胸骨上切痕の深さが変わり得る。従って、(呼吸とは無関係の)身体の変化とは独立に、ゼロ努力に対応する信号を自動的にゼロに維持できることが望ましい。
【0018】
通常、吸息性努力は能動的であり、呼息は受動的である。EE−SF5センサーを用いるこれまでに検討された好適な実施態様では、吸息性努力は、図2に示されているように、光電流の減少をもたらす。従って、吸息が正の信号を生成するように、光センサー102からの出力を反転させるのが都合がよい。次いで、この信号は、増幅され、ゼロ努力がゼロの出力信号を生成するようにゼロ調整される。体位の変化はセンサーと皮膚との間の距離を変化させる傾向があり、これが、ゼロ努力に対する出力電圧を変化させるであろう。そのような体位の変化に対して、またしても、ゼロ努力がゼロ出力信号を生成するように自動的に調整されることが望ましい。
【0019】
正の信号が吸息性努力に対応するように光学式センサーを設定し、且つ、患者が能動的な呼息性努力を創出しなければ、一呼吸中の最小信号がゼロ努力に対応するであろう。抵抗器を介してセンサー出力により蓄電され、そして、ダイオードを介してセンサー出力により放電されるコンデンサーを含み、呼吸に比べると長いが、体位が変化する間の間隔に比べると短い抵抗器−コンデンサー時定数を有するトラフ検出器は、この最小努力を追跡するであろう。一つの適当な時定数は10秒である。好適には、上述のダイオードは、ゼロ信号近辺で正確な演算をもたらすため、演算増幅器のフィードバックループに組み込まれている。次いで、減算演算増幅器が、センサーから得られた出力から上述のトラフ検出器の出力を減算し、努力信号を生成する。
【0020】
アセンブリ全体に対する適当な回路ブロックダイアグラムが図3に示されている。ポイントAは、フォトトランジスターまたは他の光応答性検出器からの出力であり、ポイントBは、インバーター201による反転後の出力であり、ポイントCは、トラフ検出器202からの出力であり、そして、ポイントDは、ゼロ補正された努力信号出力である。図4は、アセンブリ全体の動きを示している。一番上の追跡記録は、食道圧変換器を用いて測定され得る真の呼吸性努力を4分間、または、60呼吸の期間にわたって記録したものである。吸息性努力のピークは、30秒の期間をもって、振幅が変動している。二番目の追跡記録は、ポイントAにおけるフォトトランジスターからの信号を示している。この信号は、努力が高まると皮膚をセンサーから遠のかせ、その結果、フォトトランジスターからの光電流が低減するため、逆様になっている。従って、ゼロ努力は、この追跡記録の先端及び終端における波形の平坦な上部包絡線で表されている。
【0021】
二番目の4分間では、ゼロ努力においてセンサーがもっと皮膚に近付いて保持されている状態(より多くの光出力)へ導く体位の変化の影響をシミュレートして、DCオフセットが変化している。三番目の追跡記録は、反転後のポイントBにおける信号を示している。ここでは、ゼロ努力は、この追跡記録の先端及び終端における波形の平坦な下部包絡線で表されている。四番目の追跡記録の太線は、トラフ検出器の出力であるポイントCにおける信号を示している。便宜上、トラフ検出器の出力と共に、ポイントBにおける信号が細線で再現されている。トラフ検出器は、この追跡記録の第二時間区分における信号のDCシフトを追跡する。この理由は以下の通りである。
【0022】
コンデンサー206は、ポイントBにおける電位まで抵抗器205を通じて蓄電されることについて考えてみよう。もしポイントBにおける電位がコンデンサーの電位以上に上昇した場合、演算増幅器207の出力における電位は、コンデンサーの電位よりも大きくなり、ダイオード207に逆バイアスがかかるであろう。コンデンサーの電位はポイントBにおける電位まで抵抗器205を通じてゆっくり上昇するが、この間に、何回かの呼吸が行われる。しかし、もしポイントBにおける入力がコンデンサーのレベル以下に低下した場合には、演算増幅器207は、ダイオードを通じて電流を流す。従って、コンデンサーの電圧は、その入力の最低レベルにまで急速に減少する。
【0023】
ポイントDにおける出力が一番下の追跡記録に示されていて、これは、ポイントBにおける信号と、ポイントCに対する追跡記録で示されている太線との(減算器203で形成された)差である。その純正な結果(net result)は、ポイントDにおける最終出力信号が、体位の変化により光出力が変化したときでさえ、ゼロ努力に対してはゼロ(この追跡記録の水平軸に沿った状態)となり、そして、努力が高まると共にその信号が増大することである。
【0024】
また、上述の機能性は、センサー出力信号をサンプリングし、一呼吸に比べると長いが、身体の運動する間の間隔に比べると短い(10秒等の)移動時間ウィンドー(moving time window)にわたって最小信号を追跡し、そして、上述のセンサー出力信号からその最小信号を減算して努力信号を生成するプログラムを実行するマイクロプロセッサーで果たすこともできる。
【0025】
2. 胸骨上切痕センサーを用いるトリガリング
この光学式センサーから得られる信号を、従来の換気装置における通常のトリガリング手段の代わりに、その従来の換気装置をトリガーするために使用してもよい。一つの実施態様では、本努力センサーが先行技術の自発様式複レベル式換気制御装置と組み合わされ、マスク圧は、その努力信号がある閾値を超えた場合に高圧(20cmH2O等)に設定され、それ以外の場合には、低圧(4cmH2O等)に設定される。そのような配列の一つのブロックダイアグラムが図5に示されている。努力センサー300(図1−4の装置)は、ゼロ及び体位補正努力信号301をトリガー回路303に供給し、そのトリガー回路は、圧力要求出力信号304を生成する。この図面に描かれている2つの関数で示されているように、上述の圧力要求信号は、もし入力が導線の閾値302を超えた場合には高値に設定され、それ以外の場合には低値に設定される。これらの2つの値が、従来の換気装置における2種類の圧力を制御する。
【0026】
図6は、同一の圧力要求出力信号304で制御されるサーボ制御式圧力発生器と空気送給システムのブロックダイアグラムを示している。その圧力要求信号は、サーボ401の圧力要求入力400へ供給され、このサーボ401の出力402が、制御可能な圧力ソース403(可変速電動機または制御弁を伴う送風機、あるいは、圧縮ガスと制御弁、等)を制御するために使用される。制御可能な圧力ソースからの空気(酸素が富化されていてもよい)は、ホース404を介してマスク405へ供給され、最終的には、排気口406を通じて排気される。圧力センサー(変換器)408は、ホース407を介してマスク圧を測定し、その圧力センサーからの電気的出力409がサーボ401へフィードバックされる。
【0027】
患者が吸息性努力を開始すると、胸膜腔の圧力が下がり、これにより、努力信号が閾値を超え、上述の高圧が供給される。比較的高い圧力を必要とする閉塞性肺疾患を有する患者の場合には、すぐにはマスク圧が肺胞に伝わらないため、患者の吸息中、胸内圧は負のままであろう。吸息の終末で患者が吸息性努力を休止すると、胸内圧は、急に上昇し、努力信号をゼロに戻すか、あるいは、能動的に呼息する患者のケースでは、尚も負のままであろう。この時点で、努力信号は閾値以下に再び下がり、装置は低圧を選定し、呼息が行えるようになる。
【0028】
同じタイプの努力センサー信号を、自発的プラス時間管理バックアップ様式の複レベル式換気として知られている換気手段を呈示する、更に別の先行技術による制御式換気装置をトリガーするために使用することもできる。そのような換気装置では、マスク圧は、以上で説明されているように、努力信号が能動的吸息の開始を指示する閾値以上に上昇したときに高圧側に切り換えられ、そして、努力信号が能動的吸息の終了を指示する閾値以下に下がったときに再び低圧側に切り換えられるが、前の能動的吸息の開始からある特定の時間内に(あるいは、代替的に、能動的吸息の終了からもっと短いある特定の時間内に)能動的吸息の開始が検出されなかった場合には、ある特定の期間、高圧側に切り換えることにより、機械で創出された「時間管理」呼吸が送給される。
【0029】
一般的に、トリガー303の出力は、努力信号が閾値以上に上昇したときに、換気装置を呼息性サブ−サイクルから吸息性サブ−サイクルへ切り換えるか、あるいは、努力信号が閾値以下に下がったときに呼息性サブ−サイクルから吸息性サブ−サイクルへ切り換えるか、もしくは、それらの両方の切り換えを行う、あらゆる既知クラスの換気装置のトリガーに取って代わるものとして使用することができる。そのような換気装置は、これらに限定するものではないが、容量サイクル式換気装置、圧力支援式換気装置、容量サーボ式換気装置、及び比例補助様式換気装置を含む。
【0030】
3. 努力センサーを用いて直接的に測定される努力信号に比例した支援の程度:努力低減式換気支援
これまで説明してきたことは、吸息状態と呼息状態との間における従来の制御手段のトリガリングである。本発明の更なる態様は、努力信号に比例すべく支援の程度を調整する方法に関するものである。
【0031】
図5における努力センサー300からの導線301上の出力E(t)は、以下の如き圧力要求信号を発生する増幅器へ送給することができる:
P(t)=P0+KE(t) (式1)
これが必要な圧力であり、バイアスレベルP0に、患者の努力に比例した圧力を加えたものに等しい。この圧力要求信号P(t)は、次いで、図6の圧力要求入力400へ加えられる。(本発明のこの実施態様を実現するための実際の回路は、トリガー回路303が式1の関数を発生させるための回路で置き換えられている違いはあるが、図5の回路と同様である。)
【0032】
本発明のこの実施態様(努力低減式換気支援)を従来の比例補助様式換気と比較することは有益であろう。比例補助様式換気は、以下の如く、空気流f(t)の関数である瞬間圧力を提供する。
f(t)>0の場合:P(t)=P0+Rf(t)+E∫f(t)dt (式2)
それ以外の場合:P(t)=P0+Rf(t) (式3)
これらの式中、Rは患者の気道の抵抗であり、そして、積Rf(t)は、気道が空気の流れを妨げる点を補償するのに必要な圧力成分を表している。また、項E∫f(t)dtは、患者の肺の弾性反跳を補償するのに必要な圧力成分を表している。
【0033】
本発明の努力低減式換気支援と先行技術の比例補助様式換気との第一の相違点は、漏れの問題を随伴する呼吸性空気流f(t)の測定を必要としないことである。
【0034】
第二の相違点は、努力低減式換気支援の場合には積分項がないのに対し、一方の比例補助様式換気の場合にはそのような積分項が含まれていることである。
【0035】
部分的には上述の第二の相違点から導かれる第三の決定的な相違点は、努力低減式換気支援の場合には2つの状態間でのトリガリングがないのに対し、一方の比例補助様式換気(及び、殆どの他の既知の換気支援の形態)の場合にはそのようなトリガリングが含まれていることである。詳細には、比例補助様式換気の場合、式2と式3が2つのトリガリング条件を定めている。例えば、100%の比例補助を用いる吸息の終末における状態について考えてみよう。式中、Rは患者の気道の抵抗に等しく、Eは、患者の肺及び胸部壁の弾性に等しい。この時、項Rf(t)はゼロ(空気流f(t)がゼロであるため)であるが、項E∫f(t)dtは非ゼロであり、患者の肺の弾性反跳と正確に釣り合っている。呼息は受動的であるため、何も起こらない。空気流は全くなく、その患者は息を吐き出すことができない。患者が息を吐き出せるようにするためには、式3に切り換える必要がある。これに反して、努力低減式換気支援(式1)の場合には、吸息状態と呼息状態の2つの状態間でトリガリングするという概念はない。同じく、吸息の終末における状態について考えてみよう。送給される圧力は、患者が吸息性努力を低減し始めるとすぐに、筋肉の努力と正確に並行して低減し始めるであろう。吸息性努力がゼロになる時には、マスク圧は最小レベルP0まで戻っており、そして、支援の程度も、望ましいことに、トリガーを必要とすることなく、ゼロに復帰しているであろう。努力低減式換気支援の場合、その望ましい圧力制御機能が急峻に変わることはなく、寧ろ、その機能は、患者の努力に比例して連続的に変化する(即ち、トリガー制御による不連続性がない)。
【0036】
比例補助様式換気との第四の相違点は、比例補助様式換気の場合には、式2におけるRとEの値、即ち、それぞれ、患者の気道抵抗と肺及び胸部壁の弾性を知っているか、あるいは経験的に決定する必要がある。特に、対応する生理学的な値の100%より大きなRまたはEの値を使用すると、制御アルゴリズムの不安定な暴走の原因となる。これに反して、努力低減式換気支援の場合には、どんなパラメーターも知っておいたり、決定したりする必要がなく、そして、明らかになるものと思われるが、式1におけるパラメーターKの値は、任意に高い場合であっても、原則的に、不安定性や暴走を引き起こすことなく使用することができる。
【0037】
本発明を、制御式として以下の式、
P(t)=P0+Kf(t) (式4)
を使用する、Estesの米国特許第5,794,615号で教示されているようなPPAP(比例式気道陽圧)と比較することが有益であろう。ここでは、望まれる変動性圧力コンポーネントは空気流のみの関数である。式4にトリガーはないが、圧力は、努力に比例するのではなく、尚も流量に比例する。PPAPと努力低減式換気支援との相違点は、式4に流量の積分に比例する項が全くないため、呼吸の高弾性作用の存在下において特に明らかである。これは、PPAPの場合、弾性作用に対立するものとしての抵抗作用のみが負荷軽減(unloaded)されるのに対し、一方の本発明の場合には、抵抗作用と弾性作用の両方が負荷軽減されることを意味している。加えて、PPAPは、尚も、重大な漏れまたは変動性の漏れが存在する状況下では不正確に作動するという問題を抱えているのに対し、一方の努力低減式換気支援は漏れの影響を受けない。また、PAV(式2及び式3)の場合と同様、PPAP(式4)の場合も、患者に合わせてKを特定しなければならず、そして、大きな値のKは不安定性を導くのに対し、本発明の場合には、そのようなことは起こらない。
【0038】
トリガーを包含するすべての形態の換気支援では、呼吸性努力とは無関係のファクター、例えばセンサーのノイズや、心拍動による胸膜内圧の振動等が、換気装置の吸息性状態(典型的には、高圧または吸息性流量)と換気装置の呼息性状態(典型的には、低圧または呼息性流量)との間の誤った切り換え、または早発の切り換えを引き起こしかねない。一方、努力低減式換気支援の場合には、そのような問題はない。代わりに、そのような心原性(cardiogenic)の圧力振動は、心拍動により引き起こされる胸内圧の変化を略相殺する、マスク圧における小さな一過性の変化をもたらすだけである。注目すべき二次的な効果は、これが、心臓の作用の負荷を幾分軽減すると考えられることであり、これは、心不全を患っている患者にとって有益であろう。
【0039】
4. 努力がゼロ近辺になるようにサーボ制御すべく調整される支援の程度:努力消去式(canceling)換気支援
努力低減式換気支援のゲインKが充分に高い場合には、制御アルゴリズムは単純比例サーボ制御装置になり、そこでは、患者の呼吸性努力が被制御変数であり、努力が正の場合にはマスク圧を増加し、そして、努力が負の場合にはマスク圧を減少させることにより、その呼吸性努力がゼロ近辺になるようにサーボ制御される(努力を単に低減するのではなく、努力消去式の換気支援)。
【0040】
実際には、適度なゲイン(例えば、胸膜内圧が1cmH2O変化する毎に10cmH2Oの圧力を発生するゲイン)の単純比例制御装置で充分であるが、更に幾分良好な制御をもたらすために、PID制御装置、ファジー制御装置、適応制御装置、ファジー適応制御装置、あるいは、他の既知のあらゆる制御装置も使用することができよう。どのケースにおいても、制御装置には被制御変数または入力変数として努力信号E(t)が単純に供給され、必要な瞬間出力圧P(t)を得るため、その制御装置からの出力がP0に加算され、そして、瞬間マスク圧P(t)を発生させるため、適当な圧力要求信号が送風機に送られる。
【0041】
先述の如く、この方法の一つの利点は、努力信号E(t)が線形である必要はなく、また、校正される必要さえなく、そして、有用な操作に支障を来すことなく、高い努力で飽和できることである。本装置が有効に機能を果たすための唯一の要件は、その努力信号が、ゼロ努力に対しては略ゼロであり、すべての正の努力に対してはゼロより大きく、そして、すべての負の努力に対してはゼロ未満でなければならない、ということである。
【0042】
努力センサーの出力がゼロ努力で実質的に非ゼロの場合には、マスク圧が、望ましい休止時圧力(resting pressure)P0から逸脱するであろう。図3の回路は、一回の呼吸に比べれば長いが、努力センサーに対するゼロ値におけるあらゆるドリフトに比べれば短い時定数を有するトラフ検出器を通じて努力信号を通過させ、そして、そのトラフ信号を減算して努力センサーのゼロドリフトを補正することにより、この問題を解決する。
【0043】
また、個々の患者に対してパラメーターをカスタマイズする必要性がないことや、心原性の圧力振動に由来する誤ったトリガリングの心配がないこと、及び、拍動する心臓の作用の負荷をある程度軽減できることを含む、努力低減式換気支援の他の利点も保持される。
【0044】
5. 他の努力センサー、及び、他の換気支援ソース
以上で説明した実施態様では、努力センサーは、胸骨上切痕の皮膚の運動を検出する光学式センサーである。しかし、他のあらゆる形態の努力センサーも使用することができ、例えば、侵襲的に測定される胸腔内圧または経横隔膜圧差、横隔筋、肋間筋、または副呼吸筋(accessory respiratory muscle)から得られる筋電図信号、あるいは、これらの筋肉への電気神経図信号等も使用することができよう。
【0045】
同様に、上述の圧力要求信号を、例えば肺ベルト(pneumobelt)や、ロッキング・ベッド、胸当て、鉄の肺、ベンチュリ、または経気管換気装置等の、他のあらゆる種類の換気支援装置を制御するために使用することもできよう。
【0046】
一般的に、そして特に本発明の上述したすべての実施態様では、呼息終末における圧力P0は、共存する閉塞性睡眠時無呼吸を治療するために、充分に高く設定することができる。そのような圧力は、何らかの通常の手操作式または自動式のCPAP滴定(titration)技術を用いて前もって決定することができる。代替的に、本発明を用いて実際に治療している間に、適当な圧力を経験的に決定することもできる。本出願で説明されているような努力消去式換気支援によれば、部分的に狭まった上部気道を横切る何らかの付加的な圧力降下は、マスク圧における等量の増加により自動的に補償されることとなり、従って、P0は、受動的虚脱を防ぐのに充分な高さに設定しさえすればよい。値P0は、例えば強制振動法を用いて気道のコンダクタンスの測度を算出し、もしコンダクタンスが閾値以下であればP0を高めることにより、共存する閉塞性睡眠時無呼吸を治療すべく自動的に調節することができる。本発明を用いる換気支援によれば、努力信号を調べることにより、閉塞性睡眠時無呼吸を、声帯の閉鎖を伴う中枢性睡眠時無呼吸から識別することができる。もし、呼吸性空気流がゼロの期間(無呼吸)中に、努力信号が吸息性努力の振る舞いを示した場合には、その無呼吸は閉塞性であり、呼息終末圧を高めるべきである。逆に、努力信号が努力の不在を示した場合には、その無呼吸は中枢性であり、一般的には、圧力を高めるべきではない。無呼吸中の呼吸性努力の存在または不在、及び、その後の呼息終末圧における増大または非増大の決定は、自動的に行うことができる。最後に、努力信号と呼吸性空気流量との比が、閉塞性呼吸低下を指示する閾値よりも大きくなった場合には、値P0を自動的に高めることができる。
【0047】
本発明を特定の実施態様を参照して説明してきたが、これらの実施態様は、本発明における原理の適用の単なる例証に過ぎず、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、そこに数多くの変更を為し得、且つ、他の配列を案出し得ることを理解すべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 出力信号が胸骨上切痕101の皮膚の運動により影響を受けるように、胸骨106上に取り付けられた光学式センサー107を描いている。
【図2】 そのセンサーの前面から皮膚までの距離の関数として表した、商品として入手可能な光学式センサーから得られる光電流(light current)のグラフを示している。このグラフは、皮膚から約8mmの距離にセンサーを配置した場合、吸息性努力で皮膚がセンサーから離れる方向に吸い込まれたときに、その信号がどのように減少するのか、また、呼息性努力で皮膚がセンサーに向かって盛り上がるときに、その信号がどのように増大するのかを示している。
【図3】 身体の運動が存在する場合であっても、光信号の変化を追跡するためのトラフ(trough)検出器と、信号からそのような変化を取り除くための減算器とを含む信号処理エレクトロニクスのブロックダイアグラムである。
【図4】 例えば身体の運動による最小の努力での上述の信号におけるシフトに対する、図3の信号処理エレクトロニクスの応答を示している。
【図5および6】 本発明の例証的な実施態様を包含しており、これらの図面中、図5のブロックダイアグラム回路は、努力の増加関数である信号301を生成すべく、図1〜4の好適な呼吸性努力センサー(参照番号300で総体的に示されている)を用いており、この信号301が、圧力要求出力信号304を生成すべく、トリガー回路303で閾値302(信号301上に点線で示されている)と比較される。そして、図6の圧力送給システムは、(図4から)サーボ401への圧力要求入力400を含んでおり、サーボ401の出力402は、ホース407を介してマスク圧を測定する圧力センサー408を伴うマスク405及び排気用通気孔406へホース404を介して呼吸可能なガスを送給する圧力ソース403を制御し、そして、上述の圧力センサーからの出力409は、サーボ401へのフィードバックを提供する。
Claims (9)
- 機械的換気装置であって、
制御可能な圧力における呼吸可能なガスのソースと、
胸骨上切痕の皮膚の運動から呼吸性努力を測定するための変換器と、そして、
前記変換器に応答し、且つ、該呼吸性努力の測度に従って前記制御可能な圧力を調整する制御装置とを含み、
上記制御装置は、上記呼吸性努力がゼロになるようにサーボ制御することにより上記制御可能な圧力を調整する、機械的換気装置。 - 上記制御装置は、上記呼吸性努力が吸息性の場合には上記圧力を高レベルに調整し、そして、それ以外の場合には該圧力を低レベルに調整する、請求項1記載の機械的換気装置。
- 上記制御装置は、上記圧力を、上記呼吸性努力が吸息性である場合か、あるいは、前の圧力遷移以来、予め定められた時間の間、低圧側から高圧側への遷移が行われていない場合には、高めに設定し、そして、それ以外の場合には、該圧力を低めに設定する、請求項1記載の機械的換気装置。
- 上記制御装置は、上記呼吸性努力の増加関数であるように上記圧力を調整し、吸息性努力が正として算入され、そして、呼息性努力が負として算入される、請求項1記載の機械的換気装置。
- 上記制御装置が、上記圧力を、第一の圧力と上記呼吸性努力に比例する第二の圧力の総和に等しくなるように調整する、請求項1記載の機械的換気装置。
- 上記制御装置は、患者が呼吸性努力を行っていないときには、ある選定された陽圧に等しくなるように上記圧力を調整する、請求項1記載の機械的換気装置。
- 光源と光電池を含むセンサーを、該光電池の出力が患者の胸骨上切痕の深さの関数であるように配置することにより、上記呼吸性努力の測度が導出される、請求項1〜6のいずれかに記載の機械的換気装置。
- 機械的換気装置であって、
制御可能な圧力における呼吸可能なガスのソースと、
患者の皮膚の運動から呼吸性努力を測定するための変換器と、そして、
前記変換器に応答し、且つ、該呼吸性努力がゼロになるようにサーボ制御することにより前記制御可能な圧力を調整する制御装置とを含む、機械的換気装置。 - 光源と光電池を含むセンサーを、該光電池の出力が患者の胸骨上切痕の深さの関数であるように配置することにより、前記呼吸性努力の測度が導出される、請求項8記載の機械的換気装置。
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