JP4774656B2 - Fan motor - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、OA機器や家電機器等の各種機器に使用されるファンモータに関し、特にそのモータから引き出されるリード線をファンモータに係止する係止構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
ファンモータは、コンピュータ、プリンタ、複写機、炊飯器、ゴミ処理機、便座、通信中継局等の各種機器に搭載され、搭載目的に応じてサイズだけでなく軸流型、シロッコ型等の特性が異なる各種タイプのものが使用される。ファンモータの基本な構造としては、インペラを有するモータと、このモータを支持しつつ内部に空気流路を形成するハウジングと、そのモータに電流を供給するためにそのハウジング外へ引き出されるリード線を備えている。リード線は、モータ内に設けられた回路基板を介して電機子と電気的に接続され、モータとは別に設けられる電源に電気的に接続される。なお、このリード線とは、電流が通る線材に絶縁用の被覆がなされたものである。
【0003】
それ故に、モータ内のリード線は、ハウジング外へ引き出す途中に、空気流路内に浸入してインペラやモータのロータに接触したり、空気流の抵抗とならないように、或いは当該ファンモータを各種機器に取り付ける際の邪魔にならないように何らかの係止構造が必要となる。
【0004】
これまでの係止構造としては、例えば、実開昭62−178770号公報、実開昭60−103250号公報、特開平6−6951号公報に記載のものが知られている。何れもハウジングは、矩形の外枠部と、この外枠部内に形成された空気流路の中心に位置するモータを支持するモータ支持部と、その外枠部にモータ支持部を支持するために形成された複数の支持脚とを備え、合成樹脂により一体成型されている。それら支持脚の一つには、モータに接続されたリード線が収容され外枠部まで案内する挿通路が形成され、挿通路の外枠部付近にはリード線がはみ出ないように係止する係止部が形成されている。係止部は、係止すべきリード線の線径よりも十分に大きい凹部と、その線径よりも小さい開口部からなる。リード線を係止するには、その開口部にリード線を押圧して押し込むことで凹部に案内され係止構造が完了する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、実開昭62−178770号公報、実開昭60−103250号公報、特開平6−6951号公報のような従来の係止構造は、リード線をこれ自信よりも狭い開口部に幾分押圧して押し込むようにして奥側に案内する構成であるため、その開口部をリード線が通過する際に局所的に負荷がかかり、リード線の被覆分部あるいは線材部分が破損する恐れがある。
【0006】
このことは、そのような負荷がリード線にかからないように係止部の開口部をそれよりも幾分大きめの寸法関係に設定することで解決できるが、この係止構造は開口部の方向がリード線の長手方向に平行に形成されているため、そのような寸法関係にすると係止後のリード線が開口部を通過して簡単に外れてしまう。それ故に、リード線の線径よりも小さい開口部とする寸法関係はこの係止構造の必須事項であり、同構造においてはリード線への負荷は回避できない事項であった。
【0007】
そこで、本発明の目的は、確実にリード線を係止することができ、しかもリード線を係止部に係止するときにリード線に損傷を受けるような負荷がかからないように係止することができる係止構造を備えるファンモータを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明のファンモータは、インペラを有するモータと、前記モータを支持しつつ、内部に空気流路を有するハウジングと、前記モータに電流を供給するために前記モータから前記ハウジング外へ引き出されるリード線と、を備えるファンモータにおいて、前記ハウジングの一部が切り欠かれた凹部と、前記ハウジング壁面からその凹部にリード線の長手方向に違えて突出し、かつ、その凹部の開口を塞ぐように設けられた突出部とで、平面視で前記凹部の開口を塞ぐ係止部が形成され、前記リード線が前記係止部に係止されることを特徴とする。
【0014】
上記したファンモータにおいて、より詳細な前記ハウジングは、前記空気流路を有する外枠部と、前記空気流路の中心に前記モータを支持するモータ支持部と、前記外枠部に前記モータ支持部を支持するために形成され少なくとも一つに前記リード線を挿通する挿通部を有する複数の支持脚部とを備え、前記係止部が前記外枠に形成されており、前記リード線は、前記支持脚の挿通路を通り前記係止部に案内されているものとすることができる。
【0015】
また、そのハウジングの外枠部は、この外周面に当該ファンモータを所定部に取り付けるために設けられた取付部を備え、前記係止部の少なくとも一方の突出部が前記取付部に形成されているものとすることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
この発明のファンモータの第1実施形態について図1ないし図4を参照して説明する。但し、図1はファンモータの切断正面図、図2は図1の一部の斜視図、図3は図1の拡大斜視図、図4(a)は後述する底面側係止構造の上面図を示し、図4(b)は後述する上面側係止構造の上面図を示す。なお、このファンモータは、OA機器内の冷却用に使用される軸流型ファンモータである。
【0018】
このファンモータは、図1に示すように、合成樹脂により一体成型されてなるハウジング2と、これの内側に配置されるインペラ4を備えたモータ6とからなる。ハウジング2は、特に図2に示すように、矩形の外枠部8と、中央にモータ2を支持するためにその外枠部8の底面側に位置するベース部10と、ベース部10を外枠部8に連結して支持するためにベース部10から外枠部8に放射状にのびる複数の支持脚12とを備えている。外枠部8は、内側が略円筒状面である空気流路8aを有し、外側は四隅の上下(底面側と上面側)に三角状の鍔部8bが形成され平面視にて矩形をなしている。各隅における上下の鍔部8bは、それらの間に形成され外枠部8の外周面からのびる柱部8cによって連結されている。上下の鍔部8b及び柱部8cには、軸線方向に貫通する貫通孔8dが形成されており、この部位は貫通孔8dにネジを通して当該ファンモータをOA機器等に取り付けるときの取付部となる。これにより、柱部8cと上下一対の鍔部8bと外枠部8の外周面とで窪部18が形成されている。窪部18は、一つの柱部8cの両側にそれぞれ形成されている。
【0019】
このモータ6は、公知の構成であって、ベース部10から立設する円筒部10aの外周面に電機子が嵌合され、円筒部10aの内周面に軸受手段が嵌合され、回転軸がこの軸受手段によって回転支持され、回転軸には合成樹脂製のインペラ4とともにカップ状のロータが一体成型され、ロータの内周面には磁性材からなるヨークを介して円筒状のマグネットが嵌合され電機子に対向している。電機子に電流が供給されると対向するマグネットとの磁気的相互作用によりロータに回転力が発生し、インペラ4が回転することで空気流路8aを軸線方向に沿って矢印Aの向きに空気流が生じる。
【0020】
電機子の巻線は、ハウジング2のベース部10と電機子との間に設けられた回路基板14に接続され、さらに回路基板14に接続された2本のリード線16がベース部10の切欠き10bを通り、これに近接する支持脚12に設けられた挿通路に収容され外枠部8まで案内される。挿通路は、収容されるリード線16がはみ出ない程度の深さの溝が支持脚12の長手方向にのびている。
【0021】
リード線16が支持脚12の挿通路に収容されるのは、リード線16が空気流路に浸入して回転中のインペラ4やロータに接触したり空気流の抵抗となることがないように、或いは当該ファンモータをOA機器に取り付ける際の邪魔にならないようにするためである。このとき、リード線16が移動して挿通路からはみ出ないように係止構造が必要となるが、本実施形態では次のような係止構造になっている。
【0022】
上記したように、各支持脚12は外枠部8の内周面にそれぞれ連結されているが、そのうちの挿通路を備えた支持脚12(図2では左下隅)は、挿通路がさらに外枠部8の内周面をこえて外周面まで形成されており、底面側の鍔部8bにつながっている。そして、この挿通路の端部12aにつながるように、鍔部8bの側面から内側に切り込まれて凹部22が形成されている。この凹部22は、その鍔部8bの側面から斜め内側にその挿通路の幅と同等の長さだけ切り欠かれ、この切欠き幅は一定である。
【0023】
さらに、図3に示すように、その底面側の鍔部8bと外枠部8の外周面とはテーパ状につながる肉厚部8eを有しており、この肉厚部8eには、その凹部22の上方を覆うように水平に突出する突出部24が形成されている。突出部24は、帯状でその先端が鍔部8bの側面から飛び出さないように斜めに切り落とされたような形状となっている。この突出部24の下面と凹部22の上面とで形成される間隙20の間隔d1は、リード線16の線径と同等かもしくは幾分大きく設定されている。そして、突出部24は、図4(a)で示すように、凹部22の奥側から2本のリード線16が収容できる程度の空間を残して、平面視で凹部22の開口を塞ぐように位置し矩形孔30を形成している。
【0024】
次に、上面側の鍔部8bには、底面側の凹部22の開口方向と同じ側面より内側に切り込まれて凹部26が形成されている。この凹部26は、その鍔部8bの側面から斜め内側に上記凹部22と同じ程度の長さだけ切り欠かれ、この切欠き幅は同一である。
【0025】
さらに、凹部26を有する上面側の鍔部8bにおいて、外枠部8の外周面からその凹部26の下方を覆うように水平に突出する突出部28が形成されている。突出部28は、三角状でその先端が鍔部8bの側面から飛び出さないように斜めに切り落とされたような形状となっている。この突出部28の上面と凹部26の下面とで形成される間隙21の間隔d2は、リード線16の線径と同等かもしくは幾分大きく設定されている。そして、突出部28は、図4(b)で示すように、凹部26の奥側から2本のリード線16が収容できる程度の空間を残して、平面視で凹部26の開口を塞ぐように位置し矩形孔32を形成している。
【0026】
このような外枠部8の構成において、2本のリード線16は、図3に示すように、底面側の鍔部8bにおける支持脚12の挿通路から導出された後、凹部22に案内され、凹部22の奥側と突出部24の内側面とからなる空間を通り、さらに窪部18を通って突出部28の内側面と凹部26の奥側とからなる空間を通り、上面側の鍔部8bの上方に導出される。
【0027】
これら2本のリード線16の係止手順は、回路基板14から導出されたリード線16を支持脚12の挿通路に収容して外枠部8の外周側に断線しない程度に引っ張って導出する。そして、導出されたリード線16の所定部位を屈曲させて凹部22の開口に案内して、突出部24と凹部22との間隙20を挿通して凹部22の奥側へ押し込み、リード線16の先端を窪部18に引き出す。これによりリード線16は、凹部22と突出部24とで係止される(以下、底面側係止構造という)。さらに、リード線16を突出部28の外側に案内して、所定部位を屈曲させて突出部28と凹部26との間隙21を挿通して凹部26の奥側へ押し込み、リード線18の先端をその凹部26の上面側に引き出す。これにより、リード線16は、凹部26と突出部28とで係止される(以下、上面側係止構造という)。
【0028】
この底面側係止構造は、上記したように凹部22と突出部24とが図4(a)に示すような位置関係にあり、リード線16がその矩形孔30を挿通するようになるため、そのリード線16は周囲を取り囲まれ全方向の移動が規制される。つまり、図4(a)において、矩形孔30のN方向とW方向とは凹部22を形成する鍔部8bによって移動規制され、E方向は凹部22を形成する外枠部8の壁面により移動規制され、S方向は突出部24にて移動規制され、凹部22と突出部24の単独では、リード線16周囲の全方向の移動規制することはできないが、両者を合わせることでリード線16周囲の全方向の移動規制を実現している。
【0029】
この構成は、換言するとハウジング2を構成する外枠部8壁面からこのリード線16の長手方向に違えて突出する2個の突出部(一方は突出部24で、他方は底面側の鍔部8bにおいて凹部22のW方向とN方向の部位に相当)が設けられ、さらに、その外枠部8壁面およびそれら突出部がリード線16の周囲の全方向の移動を規制するように位置し、外枠部8の壁面とそれら突出部とで係止部が形成され、リード線16がこの係止部に係止されている。
【0030】
特に、凹部22と突出部24との間隙20の間隔d1は、リード線16の線径と同等若しくは幾分大きく設定されているため、リード線16がその間隙20を挿通するときに、リード線16には何ら負荷がかからないまま凹部22の奥側に案内できる。
【0031】
加えて、凹部22(矩形孔30)内に収容されたリード線16は、凹部22と突出部24とがリード線16の長手方向に違えて位置し、その間隙20はリード線16の長手方向に対して直交する方向に開口して形成されるようになり、この間隙20を挿通するにはリード線16を間隙20に平行となるように屈曲させなければならない。通常の場合、係止後のリード線16がそのように屈曲することはなく、実質的にリード線16が外れることはない。しかし、リード線16をその間隙20に平行となるように外力を加えて屈曲させればその間隙20を容易に通過し外すこともできる。
【0032】
また、リード線16の係止作業は、リード線16の途中部分をそのままそれぞれの凹部22内に案内して引っかけるような極めて簡単なもので、熟練を要するものではない。
【0033】
さらに、この係止構造は、ハウジング2における隅部に位置する窪部18にて形成されており、この窪部18はデッドスペースであるためスペースの有効活用を図ることができると共に、外部に突出しないため、OA機器等に取り付ける際の邪魔にならない。
【0034】
一方、上面側係止構造においても、上記底面側係止構造と本質的に同様の構成であって、凹部26と突出部28とによってリード線16を係止する構成であり、同様の効果が得られるものであるので、詳説は省略する。
【0035】
ところで、係止構造を構成する上記間隙20、21の間隔d1、d2は、リード線16の線径と同等かもしくは幾分大きく設定するとしているが、その上限は線径の約2倍程度まで設定してもよい。このように線径に対して十分大きい間隙とすると、リード線16を係止する時および外すときに一層作業性が良好となると共に、線径の変更がある場合にも係止構造に支障を来さないし、線径が異なる各種ファンモータに適用でき部品の共通化が図れる。ただし、その上限が線径の約2倍程度を越えると、それだけリード線16が外れやすくなる。
【0036】
また、矩形孔30、32は、2本のリード線16が収容できる程度の大きさに設定されているが、これはリード線16が2本であるときを考慮して例示しただけで、リード線が1本のときであれば1本が収容できる程度、或いは3本であれば3本が収容できる程度の大きさにすればよいが、可能な限り大きくしておくことで、リード線の線径や本数の変更があっても対応することができ部品の共通化が図れる。
【0037】
次に、第1実施形態の変形例として、図5に示すように底面側係止構造を変形することができる。即ち、第1実施形態での突出部24は、肉厚部8eから突出していたが、変形例では図5に示すように、底面側の鍔部8bを切り欠いて凹部22’を形成し、鍔部8bに三角状に残した部位に2個の突出部が形成されている。一方の突出部24a’は、凹部22’の上方にて、凹部22’の奥側に2本のリード線16が収容できる空間を残して覆っている。他方の突出部24b’は、鍔部8bに段差部を形成し、その凹部22’の一部を構成すると共にその一方の突出部24a’の先端が平面視にて重なるような位置関係に形成されている。加えて、突出部24a’の下面と突出部24b’の上面とで形成される間隙20’の間隔d3は、リード線16の線径と同等か幾分大きく設定されている。リード線16は、凹部22’と突出部24a’とで形成される矩形孔により収容されリード線16の周囲の全方向の移動が規制されて底面側係止構造が構成されている。なお、突出部24a’、24b’の上下を入れ替えて形成してもよい。
【0038】
この構成においても、ハウジング2を構成する外枠部8壁面からこのリード線16の長手方向に違えて突出する2個の突出部24a’、24b’が設けられ、さらに、そのハウジング2を構成する外枠部8壁面およびそれら突出部24a’、24b’がリード線16の周囲の全方向の移動を規制するように位置し、外枠部8の壁面とそれら突出部24a’、24b’とで係止部が形成され、リード線16がこの係止部に係止されている。この変形例は、係止構造が鍔部8bの側面のみならず上下面からもはみ出ないように形成されており、外観が良好となると共に、窪部18の容積が少ないときに有効である。
【0039】
さらに、第1実施形態の別の変形例として、図6に示すように上面側係止構造を変形することができる。即ち、第1実施形態での突出部28は、上面側の鍔部8bの下方に形成されていたが、変形例では図6に示すように、上面側の鍔部8bを切り欠いて凹部26’を形成し、鍔部8bに三角状に残した部位に2個の突出部が形成されている。一方の突出部28a’は、凹部26’の上方を凹部26’の奥側に2本のリード線16が収容できる空間を残して覆っている。他方の突出部28b’は、鍔部8bに段差部を形成し、その凹部26’の一部を構成すると共にその一方の突出部28a’の先端が平面視にて重なるような位置関係に形成されている。加えて、突出部28a’の下面と突出部28b’の上面とで形成される間隙21’の間隔d4は、リード線16の線径と同等か幾分大きく設定されている。リード線16は、凹部26’と突出部28a’とで形成される矩形孔により収容されリード線16の周囲の全方向の移動が規制されて底面側係止構造が構成されている。なお、突出部28a’、28b’の上下を入れ替えて形成してもよい。この変形例では、図5に示す変形例と同様に、係止構造が鍔部8bからはみ出ないように形成されている。
【0040】
次に第2の実施形態のファンモータについて説明する。本実施形態は、第1実施形態のファンモータと基本的な構成および作用効果が同じなので相違点を中心に説明する。本実施形態は、図7において、外枠部8の底面側および上面側に係止構造が構成されているが、2カ所の係止構造が外枠部8の壁面から突出する3個の突出部によって構成されているところに特徴がある。
【0041】
即ち、図7において、底面側の鍔部8bの側面から斜め内側に切り欠かれて凹部42が形成されている。そして、外枠部8の外周面から、その凹部42の上方を覆うように三角状に突出する突出部44が形成されている。突出部44は、凹部42の奥側にリード線16が収容できる程度の空間を残して凹部の42の開口側を塞ぐようにして位置し平面視で矩形孔を形成している。突出部44の下面と凹部42の上面とで形成される間隙48の間隔d5は、リード線16の線径と同等もしくは幾分大きい。リード線16は、その矩形孔に収容されるため凹部44と突出部44とで全方向の移動規制がなされ、底面側係止構造を構成している。
【0042】
さらに、上面側の鍔部8bの側面から斜め内側に切り欠かれて凹部46が形成されている。凹部46は、その突出部44によって開口側を塞ぐように位置し平面視で矩形孔を形成している。突出部44の上面と凹部46の下面とで形成される間隙49の間隔d6は、リード線16の線径と同等もしくは幾分大きく設定されている。リード線16は、その矩形孔に収容され、上記と同様に上面側係止構造を構成している。
【0043】
本実施形態は、凹部42、46が外枠部8の壁面と鍔部8bが切り欠かれてなる突出部とから形成されているため、突出部44と合わせて外枠部8からリード線16の長手方向に違えて突出する3個の突出部とその外枠部8の壁面とで係止部が形成され、リード線16を係止している。本実施形態は、第1実施形態とは異なり、2カ所の係止構造を3個の突出部にて構成されるため、形状が簡略化されるとともに、ハウジング2の厚みが薄い場合に適用しやすい。
【0044】
次に、第3の実施形態のファンモータについて説明する。本実施形態は、第1、2実施形態のファンモータと基本的な構成および作用効果が同じなので相違点を中心に説明する。本実施形態は、第2の実施形態をさらに簡略化したもので、係止構造が1カ所のみの構成である。
【0045】
図8において、本実施形態の外枠部8は、上記実施形態のように各隅部の鍔部が上下に独立して形成されるのではなく、上下がつながった形状となっている(符号8b’とする)。この鍔部8b’の側面から斜め内側に切り欠いて凹部52を形成し、鍔部8b’に三角状に残した部位に2個の突出部が形成されている。一方の突出部54は、凹部52の上方を凹部52の奥側に2本のリード線16が収容できる空間を残して覆っている。他方の突出部56は、鍔部8b’に段差部を形成し、その凹部52の一部を構成する共にその一方の突出部54の先端が平面視にて重なるような位置関係に形成されている。加えて突出部54の下面と突出部56の上面とで形成される間隙58の間隔d7は、リード線16の線径と同等もしくは幾分大きく設定されている。リード線16は凹部52と突出部54とで形成される矩形孔により収容されリード線16の周囲の全方向の移動を規制されて係止構造が構成されている。なお、突出部54、56の上下を入れ替えて形成されていてもよい。本実施形態では、さらに構造の簡略化が図れると共に、ハウジング2の厚みが薄い場合に適用しやすい。
【0046】
以上、本発明のファンモータにかかる実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、各実施形態は、ハウジング2を構成する外枠部8の隅部に係止構造を構成した場合を例示したが、隅部以外に設けてもよい。また、全て軸流型ファンモータを例示したが、これ以外にシロッコ型等の別タイプのファンモータにて適用してもよい。
【0047】
【発明の効果】
以上より、本発明のファンモータは、リード線を容易に係止することができ、係止されたリード線は、そのままでは簡単に外れることはないが、一定の外力を加えることで容易に外すこともできる。リード線を係止部に係止するときに、リード線が破損するような負荷をかけずに行うことができ、リード線の損傷を原因とする不良を低減することができファンモータの不良率低減につながる。また、さらに、係止部は、リード線の本数や線径の変さらにも対応できるものなので、ハウジングの部品の共通化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態のファンモータ示す切断正面図である。
【図2】図1におけるファンモータのハウジングを示す斜視図である。
【図3】図1の拡大斜視図である。
【図4】(a)は図1の底面側係止構造の上面図であって、(b)は図1の上面側係止構造の上面図である。
【図5】第1実施形態の変形例のファンモータを示す拡大斜視図である。
【図6】第1実施形態の別の変形例のファンモータを示す拡大斜視図である。
【図7】本発明の第2実施形態のファンモータを示す拡大斜視図である。
【図8】本発明の第3実施形態のファンモータを示す拡大斜視図である。
【符号の説明】
2 ハウジング
4 インペラ
6 モータ
8 外枠部
8a 空気流路
8b、8b’ 鍔部
8c 柱部
8d 貫通孔
8e 肉厚部
10 ベース部
12 支持脚
14 回路基板
16 リード線
18 窪部
20、21、20’、21’48、49、58 間隔
22、26、22’、26’、42、46、52 凹部
22、28、24a’、24b’、28a’、28b’、44、54、56 突出部
30、32 矩形孔[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a fan motor used in various devices such as OA devices and home appliances, and more particularly to a locking structure for locking a lead wire drawn from the motor to the fan motor.
[0002]
[Prior art]
Fan motors are installed in various devices such as computers, printers, copiers, rice cookers, garbage processors, toilet seats, communication relay stations, etc., and not only the size but also the characteristics of axial flow type, sirocco type, etc. Different types are used. The basic structure of a fan motor includes a motor having an impeller, a housing that forms an air flow path while supporting the motor, and a lead wire that is drawn out of the housing to supply current to the motor. I have. The lead wire is electrically connected to the armature via a circuit board provided in the motor, and is electrically connected to a power source provided separately from the motor. The lead wire is a wire in which an electric current passes and an insulating coating is made.
[0003]
Therefore, the lead wire in the motor does not enter into the air flow path while it is being pulled out of the housing to come into contact with the impeller or the rotor of the motor, or it does not become a resistance to the air flow. Some kind of locking structure is required so as not to obstruct the installation.
[0004]
As conventional locking structures, for example, those disclosed in Japanese Utility Model Laid-Open Nos. 62-178770, 60-103250, and 6-6951 are known. In any case, the housing has a rectangular outer frame portion, a motor support portion that supports a motor located in the center of the air flow path formed in the outer frame portion, and a motor support portion that supports the motor support portion on the outer frame portion. And a plurality of formed support legs, and are integrally formed of synthetic resin. One of these support legs is formed with an insertion passage that accommodates a lead wire connected to the motor and guides it to the outer frame portion, and is locked so that the lead wire does not protrude near the outer frame portion of the insertion passage. A locking portion is formed. The locking portion includes a recess that is sufficiently larger than the wire diameter of the lead wire to be locked and an opening that is smaller than the wire diameter. In order to lock the lead wire, the lead wire is pressed into the opening and pushed into the opening to be guided by the recess, thereby completing the locking structure.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
However, conventional locking structures such as Japanese Utility Model Laid-Open Nos. 62-178770, 60-103250, and 6-6951 disclose that the lead wire is somewhat narrower than the self-confidence. Since the structure is such that the lead wire is guided by being pushed in and pushed in, the load is locally applied when the lead wire passes through the opening, and there is a possibility that the covering portion or the wire portion of the lead wire may be damaged. .
[0006]
This can be solved by setting the opening of the locking part to a slightly larger dimensional relationship so that such a load is not applied to the lead wire, but this locking structure has a direction of the opening. Since it is formed in parallel with the longitudinal direction of the lead wire, the lead wire after locking passes through the opening and easily comes off when such a dimensional relationship is established. Therefore, the dimensional relationship that makes the opening smaller than the wire diameter of the lead wire is an essential matter of this locking structure, and in this structure, the load on the lead wire cannot be avoided.
[0007]
SUMMARY OF THE INVENTION Accordingly, an object of the present invention is to ensure that the lead wire can be securely locked, and that the lead wire is locked so as not to be damaged when the lead wire is locked to the locking portion. It is an object of the present invention to provide a fan motor having a locking structure capable of
[0008]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above problems, a fan motor of the present invention includes a motor having an impeller, a housing that supports the motor and has an air flow path therein, and a motor that supplies current to the motor. A fan motor comprising: a lead wire drawn out of the housing; and a recess in which a part of the housing is cut out, and the recess protrudes from the housing wall surface into the recess in the longitudinal direction of the lead wire, and the recess The protrusion provided so as to close the opening is formed with a locking portion that closes the opening of the concave portion in plan view, and the lead wire is locked to the locking portion.
[0014]
Above Te fan motor smell, more detailed said housing includes an outer frame portion having the air flow path, and a motor support portion supporting the motor in the center of the air passage, the motor to the outer frame portion A plurality of support legs having an insertion portion through which the lead wire is inserted and at least one of which is inserted to support the support portion, and the locking portion is formed on the outer frame, , And can be guided to the locking portion through the insertion path of the support leg.
[0015]
The outer frame portion of the housing includes an attachment portion provided on the outer peripheral surface for attaching the fan motor to a predetermined portion, and at least one protruding portion of the locking portion is formed on the attachment portion. Can be.
[0017]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
A first embodiment of a fan motor according to the present invention will be described with reference to FIGS. 1 is a cut front view of the fan motor, FIG. 2 is a perspective view of a part of FIG. 1, FIG. 3 is an enlarged perspective view of FIG. 1, and FIG. FIG. 4B shows a top view of an upper surface side locking structure to be described later. This fan motor is an axial fan motor used for cooling in the OA equipment.
[0018]
As shown in FIG. 1, the fan motor includes a
[0019]
The
[0020]
The winding of the armature is connected to a
[0021]
The
[0022]
As described above, each
[0023]
Further, as shown in FIG. 3, the
[0024]
Next, a
[0025]
Furthermore, a
[0026]
In such a configuration of the
[0027]
The locking procedure of these two
[0028]
In the bottom side locking structure, as described above, the
[0029]
In other words, this configuration has two projecting portions (one projecting
[0030]
In particular, since the distance d1 of the
[0031]
In addition, in the
[0032]
Further, the operation of locking the
[0033]
Furthermore, this locking structure is formed by a
[0034]
On the other hand, the upper surface side locking structure is essentially the same configuration as the bottom surface side locking structure described above, and has a configuration in which the
[0035]
By the way, the distances d1 and d2 between the
[0036]
Further, the
[0037]
Next, as a modification of the first embodiment, the bottom side locking structure can be modified as shown in FIG. That is, the protruding
[0038]
Also in this configuration, two protruding
[0039]
Furthermore, as another modification of the first embodiment, the upper surface side locking structure can be modified as shown in FIG. That is, the protruding
[0040]
Next, a fan motor according to a second embodiment will be described. Since this embodiment has the same basic configuration and operational effects as the fan motor of the first embodiment, the differences will be mainly described. In this embodiment, the locking structure is configured on the bottom surface side and the top surface side of the
[0041]
That is, in FIG. 7, a
[0042]
Further, a
[0043]
In the present embodiment, since the
[0044]
Next, a fan motor according to a third embodiment will be described. Since this embodiment has the same basic configuration and operational effects as the fan motors of the first and second embodiments, differences will be mainly described. This embodiment is a further simplification of the second embodiment, and has a configuration with only one locking structure.
[0045]
In FIG. 8, the
[0046]
As mentioned above, although embodiment concerning the fan motor of this invention was described, this invention is not limited to these, A various change is possible in the range which does not deviate from the meaning. For example, although each embodiment illustrated the case where the latching structure was comprised in the corner of the
[0047]
【The invention's effect】
As described above, the fan motor of the present invention can easily lock the lead wire, and the locked lead wire is not easily detached as it is, but is easily removed by applying a certain external force. You can also. When locking the lead wire to the locking part, it can be performed without applying a load that breaks the lead wire, reducing the failure due to lead wire damage, and the fan motor failure rate It leads to reduction. Further, since the locking portion can cope with the change in the number of lead wires and the wire diameter, the housing parts can be made common.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cut front view showing a fan motor according to a first embodiment of the present invention.
2 is a perspective view showing a housing of the fan motor in FIG. 1. FIG.
FIG. 3 is an enlarged perspective view of FIG. 1;
4A is a top view of the bottom surface side locking structure of FIG. 1, and FIG. 4B is a top view of the top surface side locking structure of FIG. 1;
FIG. 5 is an enlarged perspective view showing a fan motor according to a modification of the first embodiment.
FIG. 6 is an enlarged perspective view showing a fan motor of another modified example of the first embodiment.
FIG. 7 is an enlarged perspective view showing a fan motor according to a second embodiment of the present invention.
FIG. 8 is an enlarged perspective view showing a fan motor according to a third embodiment of the present invention.
[Explanation of symbols]
2
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