JP4767038B2 - Air spring - Google Patents
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Description
本発明は、空気ばねに関し、特に、車両のサスペンションに供される空気ばねに係る。 The present invention relates to an air spring, and more particularly to an air spring used for a suspension of a vehicle.
空気ばねは既に自動車や鉄道車両に利用されており、一般的に、ベローズやダイヤフラムの容器内に空気が封入されている。そして、外部からの空気の導入及び排出を制御するもの等、種々の構造の空気ばねが知られている。例えば下記の非特許文献1には、ベローズ型、ダイヤフラム型、複合型等が開示されており、更には、空気ばねがショックアブソーバに装着されたエアサスペンションストラットも開示されている。 Air springs are already used in automobiles and railway vehicles, and generally air is sealed in bellows or diaphragm containers. And air springs of various structures such as those for controlling the introduction and discharge of air from the outside are known. For example, the following Non-Patent Document 1 discloses a bellows type, a diaphragm type, a composite type, and the like, and further discloses an air suspension strut in which an air spring is attached to a shock absorber.
図5乃至図7は一般的な自動車用サスペンションに供されるダイヤフラム型の空気ばねを示すもので、以下に、その概要を説明する。先ず図5に示すように、筒状の胴部を有する金属製のハウジング100及び200と、これらの胴部の開口端に接合する筒状エラストマ部材のダイヤフラム300を備え、これらによって空気室500が形成され、この空気室500内に空気を封入するように構成されている。更に、ダストカバー700が装着されて図7に示す空気ばねASが構成され、例えばハウジング100側が車体(図示せず)に固定され、ハウジング200側がロアアーム(図示せず)に固定される。
FIG. 5 to FIG. 7 show a diaphragm type air spring used for a general automobile suspension, and its outline will be described below. First, as shown in FIG. 5, a
上記の従来の空気ばねにおいては、ハウジング100及び200の開口部にダイヤフラム300の開口端部が接合され、夫々、かしめリングと呼ばれる環状部材410及び420によって緊締されて、接合状態を維持し得るように構成されている。ハウジング100は、図5に示すように、頂部110及び胴部120を有する断面コ形状に形成され、図6に示すように、胴部120の外周面に環状凹部121が形成されると共に、環状凹部121の底面に複数の溝(代表して122で示す)が形成されている。この結果、胴部120の開口端部に環状の係合端部123が形成される。而して、環状凹部121に対向する位置に環状部材410が装着されると、係合端部123によってダイヤフラム300の脱落が防止される。
In the above-described conventional air spring, the opening ends of the
上記の従来の空気ばねにおいては、図6に示すように、ハウジング100の胴部120には、その外周面に環状凹部121が形成されると共に複数の溝122が形成されるので、胴部120としての剛性を確保するためには、その板厚は必然的に大きくなる。特に、環状凹部121には剛性を満足させ得る板厚Dyが必要とされる。そして、ダイヤフラム300の脱落防止のため、胴部120の開口端部に形成される係合端部123には、環状凹部121に対し所定の高さ以上とすることが要求されるので、これに応じて胴部120の一般面及び頂部110は板厚Dyより大きな板厚Dxとなる。この結果、ハウジング100及び200の質量増加とコストアップが不可避となるだけでなく、環状凹部121及び複数の溝122を形成するための切削加工が複雑で、コストアップ要因となる。尚、頂部110も板厚Dyとすればよいが、プレス装置を用いた絞り加工によって所定厚さの金属平板からハウジング100及び200を形成する場合には、例えば頂部110を板厚Dyとするには頂部110を形成するためのプレス荷重を部分的に変化させる必要があり、板厚調整は容易ではなく、却ってコストアップとなる。更には、図6にDzで示した部分が切除されることになるので、それだけ材料の歩留まりが悪くなる。
In the above conventional air spring, as shown in FIG. 6, the
そこで、本発明は、確実にダイヤフラムをハウジングに保持し得ると共に、ハウジングの質量低減とコストダウンを可能とする空気ばねを提供することを課題とする。 Therefore, an object of the present invention is to provide an air spring that can reliably hold the diaphragm in the housing and can reduce the mass and cost of the housing.
上記の課題を達成するため、本発明の空気ばねは、請求項1に記載のように、少なくとも筒状の胴部を有するハウジングと、前記胴部の開口端に接合する筒状のダイヤフラムを備え、該ダイヤフラム内に空気を封入する空気ばねにおいて、前記ハウジングが、前記胴部の外周面に形成された溝部と、該溝部に隣接して前記胴部の外周面より径方向外側に延出するように前記胴部の開口端に形成された環状延出部とを備え、前記胴部の開口端に連続して一体的にフランジ部を有する断面ハット形状のプレス成形品に対し、前記胴部の外周面から前記フランジ部に至る部分を切削して前記環状延出部を形成して成り、前記溝部を含む前記胴部の外周面に、前記ダイヤフラムの内周面が密着するように前記ダイヤフラムを前記ハウジングに接合することとしたものである。 In order to achieve the above object, an air spring according to the present invention includes a housing having at least a cylindrical body part and a cylindrical diaphragm joined to an opening end of the body part. In the air spring for enclosing air in the diaphragm, the housing extends to the outside in the radial direction from the outer peripheral surface of the body portion adjacent to the groove portion and the groove portion formed on the outer peripheral surface of the body portion. An annular extending portion formed at the opening end of the body portion, and the body portion with respect to a press-formed product having a cross-sectional hat shape having a flange portion integrally with the opening end of the body portion. A portion extending from the outer peripheral surface of the diaphragm to the flange portion is cut to form the annular extending portion, and the diaphragm has an inner peripheral surface in close contact with the outer peripheral surface of the body portion including the groove portion. To the housing It is obtained by and.
本発明は上述のように構成されているので以下の効果を奏する。即ち、請求項1に記載のように構成された空気ばねにおいては、胴部の外周面に形成された溝部と、これに隣接して胴部の外周面より径方向外側に延出するように胴部の開口端に形成された環状延出部とを備えたハウジングに対し、溝部を含む胴部の外周面に、ダイヤフラムの内周面が密着するようにダイヤフラムが接合されるように構成されているので、確実にダイヤフラムをハウジングに保持し得る構造を確保しつつ、ハウジングの板厚を薄くすることができ、質量低減とコストダウンが可能となる。更に、前記ハウジングは、胴部の開口端に連続して一体的にフランジ部を有する断面ハット形状のプレス成形品に対し、胴部の外周面からフランジ部に至る部分を切削して環状延出部を形成することとしているので、容易に加工し得る構造となり、一層のコストダウンが可能となる。 Since this invention is comprised as mentioned above, there exist the following effects. That is, in the air spring configured as described in claim 1, a groove portion formed on the outer peripheral surface of the trunk portion, and adjacent to the groove portion, extends radially outward from the outer peripheral surface of the trunk portion. The housing is provided with an annular extending portion formed at the opening end of the body portion, and the diaphragm is joined to the outer peripheral surface of the body portion including the groove portion so that the inner peripheral surface of the diaphragm is in close contact with the housing. As a result, the thickness of the housing can be reduced while ensuring a structure that can securely hold the diaphragm in the housing, and the mass can be reduced and the cost can be reduced. Further, the housing has an annular extension by cutting a portion extending from the outer peripheral surface of the barrel portion to the flange portion in a hat-shaped press-formed product having a flange portion integrally and continuously with the opening end of the barrel portion. Since the portion is formed, the structure can be easily processed, and the cost can be further reduced.
以下、本発明の望ましい実施形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施形態に係る空気ばねを示すもので、自動車用サスペンションに供される。図1に示すように、筒状の胴部を有する金属製のハウジング10及び20と、これらの胴部の開口端に接合する筒状エラストマ部材のダイヤフラム30を備え、ハウジング10及び20とダイヤフラム30との接合部が夫々、環状部材41及び42によって保持されるように構成され、これらによって、密閉空間となり得る空気室50が形成されている。更に、ハウジング10には吸排ポート61が装着されており、これを介して空気室50内に空気が吸排されるように構成されている。尚、本実施形態においては図示を省略するが、図7に示すダストカバー700と同様のダストカバーが装着されて空気ばねが構成される。
Hereinafter, preferred embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings. FIG. 1 shows an air spring according to an embodiment of the present invention, which is used for an automobile suspension. As shown in FIG. 1,
本実施形態においては、ハウジング10及び20の開口部にダイヤフラム30の開口端部が接合され、夫々環状部材41及び42によって保持されて、接合状態を維持し得るように構成されている。ハウジング10は、図1及び図2に示すように、頂部11及び胴部12を有する断面コ字状の容器形状に形成されている。更に、ハウジング10には、図2に示すように、胴部12の外周面に溝部12aが形成されると共に、この溝部12aに隣接する胴部12の開口端に、胴部12の外周面より径方向外側に延出するように環状延出部12bが形成されている。尚、これらの溝部12a及び環状延出部12bの形成方法については後述する。
In the present embodiment, the opening ends of the
一方、本実施形態のハウジング20は、図1に示すように、長尺の筒体形状の胴部21と短尺の筒体形状の胴部22が接合されると共に、底板23が接合されて容器状に形成されたもので、ピストンとも呼ばれる。換言すれば、ハウジング20は、ハウジング10の頂部11の中央に大径の開口が形成されたものと同様の形状で、その開口回りに環状のフランジ部22cが形成された形状となっている。従って、図3に示すように、胴部22は両側の断面が夫々S形状に形成され、上記と同様、胴部22の外周面に溝部22aが形成されると共に、胴部22の開口端に、胴部22の外周面より径方向外側に延出するように環状延出部22bが形成されている。
On the other hand, as shown in FIG. 1, the
また、図1に示すように、ハウジング20を構成する胴部21の一方の開口回りにも環状のフランジ部21cが形成されており、このフランジ部21cが胴部22のフランジ部22cに溶接(W)により気密接合されている。更に、胴部21の他方の開口には底板23が溶接(W)により気密接合されている。本実施形態では、図1に示すように、フランジ部21c上の胴部22の径方向外側に環状段部が形成されている。上記溝部22a及び環状延出部22bの形成方法は溝部12a及び環状延出部12bと同様であり、後述する。尚、ハウジング20の底板23には、車両への装着時の位置決め部材62が固着されている。
Further, as shown in FIG. 1, an
そして、図1に示すように、溝部12aを含む胴部12の外周面に、ダイヤフラム30の一方の開口端部の内周面が密着するように、ダイヤフラム30がハウジング10の胴部12に接合され、環状部材41によって緊締される。これにより、ダイヤフラム30の一方の開口端部がハウジング10の胴部12に気密接合され、環状延出部12bにより確実に保持される。同様に、溝部22aを含む胴部22の外周面に、ダイヤフラム30の他方の開口端部の内周面が密着するように、ダイヤフラム30がハウジング20の胴部22に接合され、環状部材42によって緊締される。これにより、ダイヤフラム30の他方の開口端部がハウジング20の胴部22に気密接合され、環状延出部22bにより確実に保持される。而して、環状延出部12b及び22bによって、ダイヤフラム30の脱落を確実に防止することができる。尚、ダイヤフラム30と胴部22との接合に関しては、ダイヤフラム30の他方の開口端が環状延出部22b側から挿入されて、溝部22aを超えて胴部22に装着され、環状部材42によって緊締された後に、折り返されて図1に示す状態となる。
As shown in FIG. 1, the
ここで、ハウジング10の胴部12における溝部12a及び環状延出部12bの形成方法について説明する。先ず、図2に示すように、ハウジング10が、胴部12の開口端に連続して一体的にフランジ部12d(図2に二点鎖線で示す)を有する形状に形成され、断面ハット形状のプレス成形品とされる。次に、このプレス成形品に対し切削加工が行なわれ、胴部12の外周面より径方向内側に溝部12aが形成されると共に、この溝部12aに隣接する胴部12の外周面からフランジ部12dに至る部分が切削されて、胴部12の開口端に環状延出部12bが形成される。この場合において、環状延出部12bは胴部12の外周面より距離dだけ径方向外側に延出するように形成される。
Here, the formation method of the
同様に、先ず、図3に示すように、ハウジング20の胴部22が、その開口端に連続して一体的にフランジ部22d(図3に二点鎖線で示す)を有する断面ハット形状に形成される。次に、切削加工により、胴部22の外周面に溝部22aが形成されると共に、この溝部22aに隣接する胴部22の外周面からフランジ部22dに至る曲面角部が切削されて、胴部22の開口端に環状延出部22bが形成される。この場合も、環状延出部22bは胴部22の外周面より距離dだけ径方向外側に延出するように形成される。
Similarly, first, as shown in FIG. 3, the
上記溝部及び環状延出部の形成工程を含み、空気ばねの製造方法を工程順に説明する。先ず、順送プレス装置(図示せず)により金属平板(図示せず)を絞り加工し、前述のようにハウジング10を含む形状に加工する。即ち、胴部12及びフランジ部12dを有する断面ハット形状のハウジング10を連続形成する。この場合には上記フランジ部12dは所謂順送フランジとして連続形成される。次に、打抜加工により、胴部12からフランジ部12dに至る曲面角部の一部を含み、胴部12から距離dだけ径方向外側に延出するように、環状延出部12bの外側輪郭に沿って切断し、断面ハット形状のハウジング10を形成する。続いて、切削加工により、胴部12の外周面に溝部12aを形成すると共に、環状延出部12bの内側を直線状に切削して、図2に示すように鈍角の角部に形成する。
The manufacturing method of an air spring is demonstrated in order of a process including the formation process of the said groove part and an annular extension part. First, a metal flat plate (not shown) is drawn by a progressive press device (not shown), and processed into a shape including the
ハウジング20における胴部22も上記と同様、図3に示すように形成した後、胴部22を胴部21に溶接してハウジング20を形成する。そして、図1に示すように、胴部12の外周面にダイヤフラム30の一方の開口端部の内周面が密着するようにダイヤフラム30を装着し、環状部材41によって緊締する。同様に、胴部22の外周面にダイヤフラム30の他方の開口端部の内周面が密着するようにダイヤフラム30を装着し、環状部材42によって緊締する。これにより、ダイヤフラム30の両開口端部はハウジング10及び20の胴部12及び22に夫々確実に保持される。
Similarly to the above, the
図4は本発明の他の実施形態に係る空気ばねの一部を示すもので、本実施形態のハウジング20を構成する胴部22と、これに一体的に形成された底部24によって、図1のハウジング10と相似形状に形成されている。そして、底部24によって空気室50が画成されるとともに、空気室50内の気密性が保たれるため、底部24が胴部21のフランジ部21cに気密接合することなく、通常の溶接(W)により接合されることとなる。従って、本実施形態では、図4に示すように、胴部21の他方の開口には底板25が溶接(W)により接合されているが、この底板25には連通孔25aが穿設されており、胴部21内は大気と連通している。
FIG. 4 shows a part of an air spring according to another embodiment of the present invention. The
以上のように、上記の各実施形態の空気ばねによれば、ダイヤフラム30の両開口端部をハウジング10及び20の胴部12及び22に夫々確実に保持することができ、環状延出部12b及び22bによってダイヤフラム30の脱落を確実に防止することができる。尚、上記の空気ばねをショックアブソーバ(図示せず)に装着し、エアサスペンションストラットに適用することもできる。
As described above, according to the air spring of each of the above-described embodiments, both opening end portions of the
10,20 ハウジング
12,22 胴部
12a,22a 溝部
12b,22b 環状延出部
30 ダイヤフラム
41,42 環状部材
50 空気室
10, 20
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