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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、原水流路と隣接する薬剤収容室に収容された混合用薬剤を原水に添加混合しつつ流下させる混合用アタッチメントに関し、特にシャワー器具に取り付けて使用する混合用アタッチメントに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
例えばシャワー器具等の散布器具において、ホース等の管路を経て供給される原水に入浴剤等の薬剤を混合用薬剤として添加混合し、これらの混合用薬剤とともに原水を散布できるようにしたアタッチメントが、例えば特開平8−187454号公報に開示されている。
【0003】
特開平8−187454号公報に記載のアタッチメントは、図8に示すように、外部容器50の内部に薬剤収容室としての内部容器51が設けられた2重構造を備え、ホース等からなる管路や散布器具に取り付けて使用されるものである。そして、内部容器51には混合用薬剤が収容されており、内部容器51の入液口52に設けられたバルブ53を開閉して原水を内部に流入させ、流入した原水に混合用薬剤を混合させつつ流出口54を介して流出させて、原水流路55を通過する原水に合流させることにより、混合用薬剤が添加混合された状態で原水を散布器具から散布できるようにする。
【0004】
しかしながら、特開平8−187454号公報に記載のアタッチメントによれば、原水に混合用薬剤を混合させるか否かの切り替えは、上流側の入液口52に設けられたバルブ53を開閉することによって行われる一方で、内部容器51の下流側の流出口54は常時開放された状態にあるため、バルブ53の閉塞時においても、内部の混合用薬剤が流出口54を介して原水流路55に流出し、或いは原水流路55の原水が流出口54を介して内部に流入して、内部容器51に収容された混合用薬剤が時間の経過とともに希釈され、混合させたい時に原水に充分に添加させることができない場合がある。
【0005】
本発明は、薬剤収容室に収容された混合用薬剤が未使用時に希釈されるの効果的に回避できると共に、原水に混合用薬剤を添加混合するための開閉操作をスムースに行うことのできる混合用アタッチメントを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、原水流路と隣接する薬剤収容室に収容された混合用薬剤を原水に添加混合しつつ下流側に流下させる混合用アタッチメントであって、前記薬剤収容室の上流側端部における流入口に設けられた前記混合用薬剤の逆流防止機構と、前記薬剤収容室の下流側端部に設けられた、前記原水流路への流出口を外部からの操作によって開閉する流出口開閉手段とを備え、前記流出口開閉手段による前記流出口の開放操作によって、前記原水流路を流下する原水に引き込むようにして前記薬剤収容室内の混合用薬剤を前記原水流路内の原水に流出させ、且つ前記原水の圧力によって前記逆流防機構を開放して前記原水を前記薬剤収容室内に流入させて、前記流入口から前記薬剤収容室を経て前記原水流路内に流出する前記混合用薬剤を混合した原水の流れを生じさせつつ、前記混合用薬剤を前記原水に添加混合する混合用アタッチメントを提供することにより、上記目的を達成したものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の好ましい第1実施形態に係る混合用アタッチメント10は、図1に示すように、例えば、散布器具であるシャワー器具13と、シャワー水供給ホース14との間に介在して取り付けられ、原水であるシャワー水に浴用薬剤、洗浄用薬剤、香料薬剤、スキンケア用薬剤等の身体用薬剤を混合用薬剤として添加混合しつつ下流側のシャワー装置13に向けて流下させて、これらの混合用薬剤が混合されたシャワー水によってシャワーを行うことを可能にするものである。
【0008】
すなわち、本第1実施形態の混合用アタッチメント10は、図2(a)及び(b)に示すように、薬剤収容室11から原水流路15へ向かう流出口16を閉塞して、原水流路15を通過する主流れXによってシャワー水をシャワー器具13に送り出している状態から((a)参照)、必要に応じて薬剤供給押釦17を摺動バネ18の付勢力に抗して押し込んで流出口16を開放することにより、薬剤収容室11の上流側端部の流入口19から流入して流出口16から流出するシャワー水の副流れYを生じさせ、この副流れYに薬剤収容室11に収容された混合用薬剤を帯同させて、主流れXに混合用薬剤を添加混合しつつシャワー水をシャワー器具13に送り出すように流下させる装置である((b)参照)。
【0009】
本第1実施形態の混合用アタッチメント10は、薬剤収容室11の上流側端部における流入口19に設けられた、逆流防止機構としての混合用薬剤の逆流防止弁20と、薬剤収容室11の下流側端部に設けられた、原水流路15への流出口16を外部からの操作によって開閉する流出口開閉手段としての薬剤供給押釦17とを備える。そして、薬剤供給押釦17による流出口16の開放操作によって、原水流路15を流下するシャワー水の主流れXに引き込むようにして薬剤収容室11内の混合用薬剤を原水流路15内のシャワー水に流出させ、且つシャワー水の圧力によって逆流防止弁20を開放してシャワー水を薬剤収容室11内に流入させて、流入口19から薬剤収容室11を経て原水流路15内に流出する混合用薬剤を混合したシャワー水の流れ(副流れY)を生じさせつつ、混合用薬剤をシャワー水に添加混合する。
【0010】
本第1実施形態によれば、混合用アタッチメント10は、公知の各種のプラスチック成形加工方法によって形成された合成樹脂製の略円柱状の装置であって、上端部にはシャワー器具13が螺合装着される装着穴21が開口形成されている。またその下端部には、シャワー水供給ホース14が装着される中空の装着突起22が設けられている。そして、装着穴21と装着突起22との間を貫通するようにして、混合用アタッチメント10を縦断する略楕円断面の原水流路15が、図3にも示すように、混合用アタッチメント10の円形断面を2分割した一方の半円部分に形成されている。また円形断面を分割した他方の半円部分には、透明な略半円弧状断面の外壁部材23を装着することにより、原水流路15と隣接する薬剤収容室11が形成され、この薬剤収容室11には、浴用薬剤やスキンケア用薬剤、香料薬剤等の身体用薬剤が混合用薬剤として収容される。なお、薬剤収容室11に収容される混合用薬剤は、液体であることが好ましいが、それ自身が液体状の薬剤である必要は必ずしもない。乳濁液や懸濁液等の分散系のものや、ゲル状、固体状あるいは粉粒状のものであっても、薬剤収容室11に収容しておき、薬剤収容室11に流入したシャワー水に溶解させることによって混合用の薬剤として使用できる。
【0011】
また、本第1実施形態によれば、薬剤収容室11には、シャワー水の主流れXの上流側端部(図2の下端部)に、シャワー水を薬剤収容室11に流入させる円形断面の流入口19が開口形成されていると共に、下流側端部(図2の上端部)には、原水流路15との間の仕切壁24を貫通して円形断面の流出口16が開口形成されている。流入口19の上端部はすり鉢状に切り欠かれ、ここに球状の第1ボール弁25が着脱可能に装着されて、混合用薬剤をシャワー水に混合しない時に、混合用薬剤が流入口19から原水流路15に漏れ出ないようにするための逆流防止弁20としての機能を果たすことになる。また流出口16には、後述する薬剤供給押釦17の開閉摺動部12が摺動可能に挿入配置されて、当該流出口16の開閉を切り替えることができるようになっている。
【0012】
さらに、本第1実施形態によれば、図4にも示すように、薬剤収容室11の外壁部材23には、その上端部分に、上下2箇所の片部が内側に突出する略円形形状の薬剤供給口26が開口形成されていると共に、その下端部分には、左右2箇所の片部が内側に突出する略円形形状の水抜き開口29が開口形成されている。薬剤供給口26の薬剤収容室11側の縁部は、すり鉢状に切り欠かれていて、ここに球状の第2ボール弁27が着脱可能に装着されることにより、薬剤供給口26を開閉して、必要に応じて薬剤収容室11に混合用薬剤を補充することができるようになっている。すなわち、第2ボール弁27は、薬剤供給押釦17の開閉摺動部12との間に介在する摺動バネ18によって外側に付勢されて、薬剤供給口26の縁部に密着することにより当該薬剤供給口26を閉塞している状態から、摺動バネ18の付勢力に抗して第2ボール弁27を押し込みつつ薬剤供給口26に挿入される、後述する供給容器40(図6参照)の薬剤供給ノズル41によって開放されて、混合用薬剤が供給容器40から薬剤収容室11の内部に補充されることになる。
【0013】
一方、水抜き開口29には、当該水抜き開口29を開閉する水抜き押釦30が、外側に付勢された状態で取り付けられている。すなわち、水抜き押釦30は、水抜き開口29よりも径の小さい同心状の略円形断面を有することにより、水抜き開口29の内周面との間に隙間37を保持し、且つ水抜き開口29の内周面と当接する片部を上下に備え、外壁部材23の外側に突出して摺動可能に配置される。また水抜き押釦30の薬剤収容室11側の端部には、水抜き開口29の全体を覆う大きさを有する円盤部材32が取り付けられており、この円盤部材32と仕切壁24との間に介在する水抜きバネ33によって、円盤部材32を外側に付勢して当該円盤部材32を水抜き開口29の縁部に内側から密着させることにより、当該水抜き開口29を閉塞している状態から、水抜きバネ33の付勢力に抗して水抜き押釦30を押し込んで円盤部材32の密着状態を開放することにより、水抜き開口29の水抜き押釦30との間の隙間37から薬剤収容室11の内部の水を外部に流出させることができるようになっている。なお、円盤部材32の水抜き押釦30側の面には、Oリング36が取り付けられており、円盤部材32を水抜き開口29の縁部に密着させた際に、確実な密着状態が得られるようになっている。
【0014】
さらにまた、本第1実施形態によれば、薬剤収容室11の上端部には、薬剤収容室11の内部に空気を取り込むための空気弁31が設けられている。すなわち、薬剤収容室11の上方には、これの天井面から外壁部材23の外側に至る空気導入路34が形成されていると共に、空気導入路34の薬剤収容室11側の開口縁部はすり鉢状に切り欠かれており、ここに球状の第3ボール弁35が着脱可能に装着されている。そして、薬剤収容室11の内部にシャワー水や混合用薬剤による水圧が負荷されている状態では、第3ボール弁35は外側に押し出され、開口縁部に密着して空気導入路34を閉塞することにより、シャワー水や混合用薬剤が空気導入路34から流出するのを防止する。一方、薬剤収容室11の内部が負圧あるいは大気圧となった場合には、第3ボール弁35は下方に落下移動して密着状態が開放されることにより、空気導入路34を介して薬剤収容室11の内部に空気を取り込むことができるようになっている。
【0015】
本第1実施形態によれば、薬剤収容室11から原水流路15への流出口16を開閉する薬剤供給押釦17は、図2(a),(b)及び図3に示すように、外壁部材23の反対側に位置する混合用アタッチメント10の外周面から、原水流路15を横断すると共に、仕切壁24を貫通する流出口16に挿入されて、その先端部が薬剤収容室11の内部に突出する円柱ロッド状の部材であって、開閉摺動部12が流出口16に沿って摺動するように取り付けられる。すなわち、薬剤供給押釦17は、これの先端部分と第2ボール弁27との間に介在する摺動バネ18によって外側に付勢され、押釦部38を混合用アタッチメント10の外周面から外側に突出させている。また開閉摺動部12には、これの軸方向に沿って縦長の切り欠き溝39が上側の側面に開口して形成されている。薬剤供給押釦17が外側に付勢されて押釦部38が突出している状態では、この切り欠き溝39は仕切壁24よりも原水流路15側に位置し、開閉摺動部12の先端部分に装着されたOリング36を仕切壁24における流出口16の開口縁部に当接させて、薬剤収容室11と原水流路15とを連通することなく流出口16を遮断した状態で閉塞している(図2(a)及び図3参照)。一方、薬剤供給押釦17の押釦部38を摺動バネ18の付勢力に抗して薬剤収容室11側に押し込めば、開閉摺動部12がスライド移動して、切り欠き溝39は原水流路15と薬剤収容室11とに跨って配置されることになり、当該切り欠き溝39を介して原水流路15と薬剤収容室11とが連通して、流出口16が開放された状態となる(図2(b)参照)。
【0016】
そして、本第1実施形態の混合用アタッチメント10によれば、薬剤収容室11に収容された混合用薬剤が未使用時に希釈されるのを効果的に回避できると共に、シャワー水に混合用薬剤を添加混合するための開閉操作をスムースに行うことができる。すなわち、図2(a)に示すように、薬剤供給押釦17の押釦部38を外側に突出させて薬剤収容室11から原水流路15へ向かう流出口16が閉塞している状態では、原水流路15を通過する主流れXによって混合用薬剤が混合されていないシャワー水をシャワー器具13に送り出すことができると共に、薬剤収容室11の流入口19及び流出口16は、逆流防止弁20及び薬剤供給押釦17によって遮断されて、内部に収容した混合用薬剤が原水流路15に漏れ出たり、シャワー水が内部に流入することがなく、これらによって未使用時における混合用薬剤の希釈を効果的に回避することが可能になる。
【0017】
また、混合用薬剤をシャワー水に混合したい場合には、図2(b)に示すように、薬剤供給押釦17の押釦部38を内側に押し込めば、流出口16が開放され、原水流路15を流下するシャワー水に引き込まれるようにして薬剤収容室11内の混合用薬剤が原水流路15内のシャワー水の主流れXに流入し、且つシャワー水の主流れXによる圧力によって逆流防止弁20が開放されてシャワー水が薬剤収容室11内に流入する。これによって、流入口19から薬剤収容室11を経て原水流路15内に流出する混合用薬剤を混合したシャワー水の副流れYを生じさせつつ、混合用薬剤をシャワー水の主流れXに添加混合することができ、混合用薬剤を含むシャワー水をシャワー器具13に送り出すことが可能になる。ここで、流出口16を開放状態とする切り欠き溝39は、開閉摺動部12の上側の側面に開口形成されており、原水流路15内において、シャワー水の主流れXの流下方向に向かって開放されているので、混合用薬剤のシャワー水への供給及び混合が良好に行われることになる。
【0018】
さらに、押釦部38を押し込んでいる指を離せば、摺動バネ18の付勢力によって開閉摺動部12は外側にスライド移動し、流出口16が閉塞すると共に、原水の圧力により逆流防止弁20が閉塞されて副流れYが生じなくなり、混合用薬剤の流出が遮断される。このように、本第1実施形態の混合用アタッチメント10によれば、薬剤供給押釦17の押釦部38を押し込んだり、押し込んだ指を離すだけの簡単な動作によって、シャワー水に混合用薬剤を添加混合するための開閉操作をスムースに行うことが可能になる。
【0019】
そして、本第1実施形態の混合用アタッチメント10によれば、シャワー水に添加混合するべく使用されて減少した混合用薬剤を、薬剤収容室11に容易に補充することができる。薬剤収容室11に混合用薬剤を補充するには、まず使用された混合用薬剤と入れ替わって収容されているシャワー水を薬剤収容室11から排除する。すなわち、図5(a)に示すように、水抜き開口29に取り付けられた水抜き押釦30を、水抜きバネ33の付勢力に抗して押し込んで円盤部材32の密着状態を開放するだけの簡単な操作によって、水抜き開口29の水抜き押釦30との間の隙間37から薬剤収容室11の内部のシャワー水を外部に流出させてこれを排除することができる。このような水抜き操作の際には、空気弁31は開放され、空気導入路34を介して薬剤収容室11の内部に空気が取り込まれる。また、シャワー器具13の内部に滞留するシャワー水もまた、流入口16を介して薬剤収容室11の内部に流入した後に、水抜き開口29から外部に排除される。
【0020】
次に、図5(b)に示すように、空になった薬剤収容室11の内部に、図6に示す供給装置40から混合用薬剤を注入して当該混合用薬剤を補充する。すなわち、供給装置40の薬剤供給ノズル41の先端部を薬剤供給口26に挿入し、摺動バネ18の付勢力に抗して第2ボール弁27を薬剤収容室11に押し込めば、第2ボール弁27による薬剤供給口26の閉塞状態が開放されるので、この状態で容器本体42の側面を押圧することにより、供給容器40から押し出されるように流出して混合用薬剤が薬剤収容室11にスムースに注入補充されることになる。
【0021】
ここで、供給容器12は、合成樹脂製の容器本体42に補充用の混合用薬剤を収容したものであって、容器本体42の首部に装着されたキャップ部材43の薬剤供給ノズル41から、混合用薬剤を注出できるようになっている。薬剤供給ノズル41は、その先端部の断面形状が薬剤供給口26の開口形状と合致する、円形の上下2箇所が内側に食い込んだ円形とは異なる特殊な断面形状を備えている。したがって、本第1実施形態によれば、誤った種類の混合用薬剤が薬剤収容室11に注入されるのを効果的に回避することができる。すなわち、薬剤供給口26の開口形状と合致する先端部の断面形状を備える薬剤供給ノズル41しか、薬剤供給口26に挿入して第2ボール弁27を押し込むことができないので、補充すべき混合用薬剤を、このような薬剤供給ノズル41を有する供給容器40にのみ収容しておくことにより、別の容器に収容された他の種類の液剤は、薬剤供給ノズルによって第2ボール弁27を押し込むことができないため、当該補充すべき混合用薬剤とは異なる誤った種類の混合用薬剤が薬剤収容室11に注入されるのを容易に防止することが可能になる。
【0022】
図7(a)及び(b)は、本発明の第2実施形態に係る混合用アタッチメント70を示すものである。本第2実施形態の混合用アタッチメント70によれば、薬剤収容室11から原水流路15への流出口16を開閉する薬剤供給押釦71は、上記第1実施形態の薬剤供給押釦17と同様に、外壁部材23と反対側に位置する混合用アタッチメント70の外周面から、原水流路15を横断すると共に、仕切壁24を貫通する流出口16に挿入されて薬剤収容室11の内部に突出する円柱ロッド状の部材であって、開閉摺動部72が流出口16に沿って摺動するように取り付けられる。また、薬剤供給押釦71は、薬剤収容室11への突出部分73が、摺動バネ74の内側に挿入配置されると共に、一端が外壁部材23の内側面に他端が突出部分73の基端部分に係止される摺動バネ74によって外側に付勢され、押釦部75を混合用アタッチメント70の外周面から外側に突出させている。また開閉摺動部72には、これの軸方向に沿って縦長の切り欠き溝孔76が開閉摺動部72の側方の側面を貫通して形成されている。薬剤供給押釦71の押釦部75が外側に突出している状態では、この切り欠き溝孔76は仕切壁24よりも原水流路15側に位置し、Oリング36を仕切壁24における薬剤収容室11側の開口縁部に当接させて流出口16を遮断する。一方、薬剤供給押釦71の押釦部75を薬剤収容室11側に押し込めば、開閉摺動部72がスライド移動して、切り欠き溝孔76は原水流路15と薬剤収容室11とに跨って配置されることになり、当該切り欠き溝孔76を介して流出口16が開放された状態となる。このような構成の薬剤供給押釦71によれば、より安定した状態で流出口16の開閉操作を行うことが可能になると共に、切り欠き溝孔76を介してよりスムースに薬剤収容室11内の混合用薬剤をシャワー水と共に原水流路15へ流出させることが可能になる。なお、切り欠き溝孔76は、開閉摺動部72の側方の側面に開口しており、主流れXの流下方向と逆の方向には開放されていないので、混合用薬剤のシャワー水への供給及び混合が良好に行われることになる。
【0023】
また、本第2実施形態に係る混合用アタッチメント70によれば、原水流路15の管径が、流出口16を挟んだ上流側15aよりも下流側15bの方が大きくなっている。これによって、流出口16を開放した際に、原水流路15を流下するシャワー水に混合用薬剤を引き込むための吸引効果が向上するので、混合用薬剤のシャワー水への供給及び混合が、一層良好に行なわれることになる。
【0024】
さらに、本第2実施形態によれば、薬剤収容室11の外壁部材23には、その中央部分に円形形状の薬剤供給口77が開口形成されていると共に、この薬剤供給口77の薬剤収容室11側には、詮部材78が開閉バネ79によって外側に付勢された状態で設けられている。開閉バネ79は、仕切壁24に設けられたガイド筒80に装着されて仕切壁24と詮部材78との間に介在し、詮部材78を外側に押圧しつつ付勢する。詮部材78は、開閉バネ79の付勢力に抗して薬剤供給口77に押し込むように挿入される供給容器40の薬剤供給ノズル41(図6参照)によって開放され、混合用薬剤が供給容器40から薬剤収容室11の内部に補充されることになる。ここで、詮部材78が薬剤収容室11の内側に押し込まれた際に、当該詮部材78は、ガイド筒80に案内されつつ移動するので、より安定した状態で薬剤供給口77の開閉と、混合用薬剤の補充を行うことが可能になる。
【0025】
さらにまた、本第2実施形態によれば、薬剤収容室11の外壁部材23には、その下端部分に円形形状の水抜き開口81が開口形成されていると共に、この水抜き開口81には、当該水抜き開口81を開閉する水抜き押釦82が、外側に付勢された状態で設けられている。すなわち、水抜き押釦81は、フランジ部82をOリング36を介在させつつ水抜き開口81の薬剤収容室11側の開口縁部に当接させることにより水抜き開口81を閉塞した状態で、外壁部材23から外側に突出することなく水抜き開口81に装着される押圧部83と、押圧部83の薬剤収容室11側に接合一体化したロッド部84とからなり、フランジ部82と仕切壁24との間に介在する水抜きバネ85によって、外側に付勢された状態で設けられている。また、ロッド部84は、仕切壁24を摺動可能に貫通すると共に、原水流路15を貫通して、その先端部が原水流路15の壁面に形成されたガイド孔86にスライド可能に挿入配置される。さらに、ロッド部84の中間部分は、拡径部87となっていて、水抜き押釦81が押し込まれることなく水抜き開口81を閉塞している状態では、この拡径部87の外周面はOリング36を介して仕切壁24の貫通孔の内周面と強固に密着し、混合用薬剤が薬剤収容室11から原水流路15へ漏れ出るのを防止している。さらにまた、押圧部83の外側面には、円形の陥没凹部88が形成されており、この陥没凹部88に例えば供給容器40の薬剤供給ノズル41を係止して、水抜き押釦82の押圧操作をスムースに行うことができるようになっている。そして、例えば薬剤供給ノズル41を介した水抜き押釦82の押圧操作により押圧部83を薬剤収容室11の内側に押し込むことによって、薬剤収容室11の内部の水が、水抜き開口81を経て外部に排除されることになる。ここで、ロッド部84の先端はガイド孔86によって支持されていると共に、ガイド孔86によって案内されてスライド移動するので、水抜き押釦82の押圧操作をより安定した状態で行うことが可能になると共に、水抜き押釦81の押圧部83は外壁部材23の外側に突出していないので、シャワー器具13を用いてシャワーを行う際の障害となることがない。
【0026】
また、本第2実施形態によれば、薬剤収容室11の上流側端部に開口形成された流入口19には第4ボール弁89が着脱可能に装着されて逆流防止弁としての機能を果していると共に、薬剤収容室11の上端部には、薬剤収容室11の内部に空気を取り込むための、円盤部材からなる空気弁90が設けられている。空気弁90は、空気導入路34への連通孔91を開閉して、空気導入路34を閉塞したり、空気導入路34を介して薬剤収容室11の内部に空気を取り込むことを可能にする。
【0027】
そして、本第2実施形態の混合用アタッチメント70によっても、薬剤収容室11に収容された混合用薬剤が未使用時に希釈されるのを効果的に回避できると共に、シャワー水に混合用薬剤を添加混合するための開閉操作をスムースに行うことができる。すなわち、薬剤供給押釦71の押釦部75を押し込むことなく流出口16が閉塞している状態では、薬剤収容室11の流入口19及び流出口16は、第4ボール弁89及び薬剤供給押釦71によって遮断されて、内部に収容した混合用薬剤が原水流路15に漏れ出たり、シャワー水が内部に流入することがなく、これらによって未使用時における混合用薬剤の希釈を効果的に回避することが可能になる。また、混合用薬剤をシャワー水に混合したい場合には、薬剤供給押釦71の押釦部75を内側に押し込めば、流出口16が開放され、原水流路15を流下するシャワー水に引き込まれるようにして薬剤収容室11内の混合用薬剤が原水流路15内のシャワー水の主流れに流入し、且つシャワー水の主流れによる圧力によって第4ボール弁89が開放されてシャワー水が薬剤収容室11内に流入する。これによって、流入口19から薬剤収容室11を経て原水流路15内に流出する混合用薬剤を混合したシャワー水の副流れを生じさせつつ、混合用薬剤をシャワー水の主流れに添加混合することができ、混合用薬剤を含むシャワー水をシャワー器具13に送り出すことが可能になる。
【0028】
なお、本発明は上記実施形態に限定されることなく種々の変更が可能である。例えば、本発明の混合用アタッチメントは、シャワー水に浴用薬剤やスキンケア用薬剤等の身体用薬剤を混合して送り出すものに限定されることなく、シャワー器具以外のその他の散布器具に取り付けて、各種の家庭用消費薬剤に混合用薬剤を混合するべく採用することもできる。また、流出口開閉手段は、ロッド状の開閉摺動部や押釦である必要は必ずしもない。さらに、本発明の混合用アタッチメントは、シャワー器具等の散布器具に着脱可能に取り付けて用いることができる他、これらの散布器具に予め一体として組み込まれている状態で用いることもできる。さらにまた、散布器具への取付位置も任意であり、ホース等の管路に取り付けて使用することもできる。
【0029】
【発明の効果】
本発明の混合用アタッチメントによれば、薬剤収容室に収容された混合用薬剤が未使用時に希釈されるの効果的に回避できると共に、原水に混合用薬剤を添加混合するための開閉操作をスムースに行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る混合用アタッチメントをシャワー器具に取り付けて使用する状況を説明する側面図である。
【図2】(a)及び(b)は本発明の第1実施形態に係る混合用アタッチメントにより混合用薬剤を原水に混合する状況を説明する断面図である。
【図3】図2(a)のA−Aに沿った断面図である。
【図4】図2(a)を右側から視た正面図である。
【図5】(a)は薬剤収容室内の原水を排除する状況を説明する断面図、(b)は薬剤収容室内に混合用薬剤を補充する状況を説明する断面図である。
【図6】供給容器の構成を説明する斜視図である。
【図7】(a)は本発明の第2実施形態に係る混合用アタッチメントの(b)のB−Bに沿った断面図、(b)は(a)を右側から視た正面図である。
【図8】従来の混合用アタッチメントを説明する部分破断側面図である。
【符号の説明】
10,70 混合用アタッチメント
11 薬剤収容室
12,72 開閉摺動部
13 シャワー器具
14 シャワー水供給ホース
15 原水流路
16 流出口
17,71 薬剤供給押釦(流出口開閉手段)
18,74 摺動バネ `されており、この陥没凹部88に例えば供給容器
19 流入口
20 逆流防止弁(逆流防止機構)
23 外壁部材
24 仕切壁
26,77 薬剤供給口
29,81 水抜き開口
30,82 水抜き押釦
31,90 空気弁
33,85 水抜きバネ
36 Oリング
37 隙間
38,75 押釦部
39 切り欠き溝
40 供給容器
41 薬剤供給ノズル
76 切り欠き溝孔
78 詮部材
79 開閉バネ
86 ガイド孔
X 主流れ
Y 副流れ[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a mixing attachment that allows a mixing medicine accommodated in a medicine storage chamber adjacent to a raw water flow channel to flow down while being mixed with raw water, and more particularly to a mixing attachment that is attached to a shower device and used.
[0002]
[Prior art and problems to be solved by the invention]
For example, in a spraying device such as a shower device, an attachment that mixes a chemical such as a bathing agent as a mixing agent with raw water supplied via a pipe such as a hose, and enables the raw water to be sprayed together with the mixing agent. For example, it is disclosed by Unexamined-Japanese-Patent No. 8-187454.
[0003]
As shown in FIG. 8, the attachment described in Japanese Patent Application Laid-Open No. 8-187454 includes a double structure in which an
[0004]
However, according to the attachment described in JP-A-8-187454, switching whether or not to mix the mixing agent with the raw water is performed by opening and closing the
[0005]
The present invention effectively avoids dilution of the mixing drug stored in the drug storage chamber when not in use, and enables smooth opening and closing operations for adding and mixing the mixing drug to the raw water. The purpose is to provide an attachment.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
The present invention is a mixing attachment for flowing a mixing agent accommodated in a drug containing chamber adjacent to a raw water flow channel to a downstream side while adding and mixing to the raw water, and a flow at an upstream end of the drug containing chamber. A mechanism for preventing a backflow of the mixing medicine provided at the inlet, and an outlet opening / closing means provided at a downstream end of the medicine storage chamber for opening and closing the outlet to the raw water flow path by an external operation. And by allowing the outlet for opening and closing means to open the outlet, the mixing agent in the medicine storage chamber is caused to flow into the raw water in the raw water passage so as to be drawn into the raw water flowing down the raw water passage, In addition, the backflow prevention mechanism is opened by the pressure of the raw water, the raw water is caused to flow into the drug containing chamber, and the mixing agent flowing out from the inlet through the drug containing chamber into the raw water flow channel is mixed. did While causing a flow of water by providing a mixing attachment admixing the mixing agent on the raw water is obtained by achieving the above object.
[0007]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
As shown in FIG. 1, the
[0008]
That is, as shown in FIGS. 2A and 2B, the
[0009]
The
[0010]
According to the first embodiment, the
[0011]
In addition, according to the first embodiment, the medicine storage chamber 11 has a circular cross section that allows the shower water to flow into the medicine storage chamber 11 at the upstream end (lower end portion in FIG. 2) of the main flow X of the shower water. 2 and the downstream end portion (upper end portion in FIG. 2) is formed with an
[0012]
Furthermore, according to the first embodiment, as shown in FIG. 4, the
[0013]
On the other hand, a
[0014]
Furthermore, according to the first embodiment, the
[0015]
According to the first embodiment, the medicine
[0016]
And according to the mixing
[0017]
Further, when it is desired to mix the medicine for mixing with the shower water, as shown in FIG. 2B, if the
[0018]
Further, when the finger pushing the
[0019]
And according to the
[0020]
Next, as shown in FIG. 5 (b), the medicine for mixing is injected from the
[0021]
Here, the
[0022]
FIGS. 7A and 7B show a mixing
[0023]
Further, according to the mixing
[0024]
Further, according to the second embodiment, the
[0025]
Furthermore, according to the second embodiment, the
[0026]
Further, according to the second embodiment, the
[0027]
Further, the mixing
[0028]
The present invention is not limited to the above-described embodiment, and various modifications can be made. For example, the attachment for mixing according to the present invention is not limited to the one that mixes and sends out body medicine such as bath medicine or skin care medicine into shower water, and is attached to other spraying equipment other than shower equipment. It is also possible to employ a mixing drug in the household consumer drug. Further, the outlet opening / closing means need not necessarily be a rod-shaped opening / closing sliding portion or a push button. Further, the mixing attachment of the present invention can be used by being detachably attached to a spraying device such as a shower device, or can be used in a state of being integrated in advance with these spraying devices. Furthermore, the attachment position to a dispersion | spreading instrument is also arbitrary and can also be attached and used for pipe lines, such as a hose.
[0029]
【The invention's effect】
According to the mixing attachment of the present invention, the mixing medicine accommodated in the medicine storage chamber can be effectively avoided from being diluted when not in use, and the opening / closing operation for adding and mixing the mixing medicine to the raw water can be smoothly performed. Can be done.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a side view illustrating a situation in which a mixing attachment according to a first embodiment of the present invention is attached to a shower device and used.
FIGS. 2A and 2B are cross-sectional views illustrating a situation in which a mixing agent is mixed with raw water by a mixing attachment according to the first embodiment of the present invention.
FIG. 3 is a cross-sectional view taken along line AA in FIG.
FIG. 4 is a front view of FIG. 2A viewed from the right side.
5A is a cross-sectional view illustrating a situation in which raw water in the medicine storage chamber is removed, and FIG. 5B is a cross-sectional view illustrating a situation in which the mixing medicine is replenished in the medicine storage chamber.
FIG. 6 is a perspective view illustrating a configuration of a supply container.
7A is a cross-sectional view taken along line BB of (b) of the mixing attachment according to the second embodiment of the present invention, and FIG. 7 (b) is a front view of (a) viewed from the right side. .
FIG. 8 is a partially cutaway side view illustrating a conventional mixing attachment.
[Explanation of symbols]
10,70 Mixing attachment
11 Drug storage room
12, 72 Open / close sliding part
13 Shower appliances
14 Shower water supply hose
15 Raw water flow path
16 Outlet
17, 71 Drug supply push button (outlet opening / closing means)
18, 74 A sliding spring is trapped, and for example, a supply container
19 Inlet
20 Backflow prevention valve (backflow prevention mechanism)
23 Outer wall member
24 partition wall
26,77 Drug supply port
29,81 Drain opening
30, 82 Drain pushbutton
31,90 Air valve
33,85 Drain spring
36 O-ring
37 Clearance
38,75 Pushbutton part
39 Notch groove
40 Supply container
41 Drug supply nozzle
76 Notch slot
78 Spade
79 Opening and closing spring
86 Guide hole
X main flow
Y side flow
Claims (6)
前記薬剤収容室の上流側端部における流入口に設けられた前記混合用薬剤の逆流防止機構と、前記薬剤収容室の下流側端部に設けられた、前記原水流路への流出口を外部からの操作によって開閉する流出口開閉手段とを備え、
前記流出口開閉手段による前記流出口の開放操作によって前記流出口を開放すると共に、前記原水の圧力によって前記逆流防止機構を開放して前記原水を前記流入口から前記薬剤収容室内に流入させて、前記流入口から流入して前記流出口から流出する原水の副流れを生じさせ、該副流れに帯同して前記流出口から流出する前記薬剤収容室内の混合用薬剤を、前記原水流路を流下する原水に引き込むようにして前記原水流路内の原水に流出させて、前記流入口から前記薬剤収容室を経て前記原水流路内に流出する前記混合用薬剤を混合した原水の前記副流れを生じさせつつ、前記混合用薬剤を前記原水に添加混合するようになっており、
前記流出口開閉手段は、前記流出口に摺動可能に挿入されたロッド状の開閉摺動部からなり、該開閉摺動部を摺動して、これの側面に形成された切り欠きを前記原水流路と前記薬剤収容室とに跨って配置することにより、前記流出口を開放された状態とする混合用アタッチメント。A mixing attachment for flowing down to the downstream side while adding and mixing the mixing agent accommodated in the drug containing chamber adjacent to the raw water channel,
The mixing drug backflow prevention mechanism provided at the inlet at the upstream end of the drug storage chamber, and the outlet to the raw water channel provided at the downstream end of the drug storage chamber are externally provided. Outlet opening and closing means that opens and closes by an operation from,
The outlet is opened by the outlet opening / closing means by the outlet opening / closing means, the backflow prevention mechanism is opened by the pressure of the raw water, and the raw water is caused to flow from the inlet into the medicine containing chamber, A substream of raw water flowing in from the inflow port and flowing out of the outflow port is generated, and the mixing agent flowing in the drug storage chamber flowing out of the outflow port along with the subflow flows down the raw water channel. to be allowed to flow into the raw water in Kihara water channel prior to the draw in the raw water, the secondary flow of the raw water mixed with the mixed agent flowing into said inlet from through said medicine accommodating chamber wherein the raw water channel The mixing agent is added to the raw water and mixed ,
The outlet opening / closing means is composed of a rod-shaped opening / closing sliding portion slidably inserted into the outlet, and slides on the opening / closing sliding portion so that a notch formed on a side surface of the opening / closing sliding portion is provided. The mixing attachment which makes the said outflow port open | released by arrange | positioning ranging over a raw | natural water flow path and the said chemical | medical agent storage chamber .
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