JP4730860B1 - 照明装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】4方向に設けた光源光を高効率に混合し、放射角を制御して演色性の優れた照明装置を実現する。
【解決手段】 三角波状屈折格子の傾斜面が出射方向となす角度γを入射角αと屈折角βとの差で設定して稜を上向きに配置し、
その下方に稜方向を直交して別の三角波状屈折格子の稜を下向きに配置し、
4方向の光源からの光線を下向屈折格子の一方の傾斜面に平行に2方向の光を入射して屈折した後に他方の傾斜面で全反射して下向屈折格子の稜軸方向視で鉛直方向の2方向に出射する。
混色して4方向から2方向に集約した光は上側屈折格子の基準面に入射し、一方の光は一方の傾斜面に平行に伝播して他方の傾斜面に入射角αで入射して屈折角βで屈折する。他方の光も同様に伝播することにより、4色とも同一方向に出射する。
【選択図】 図

Description

本発明は三角柱状の屈折格子で出射方向を制御して4方向の光を混合する照明装置に関するものである。
発光ダイオードを用いた液晶表示装置のバックライトは赤、緑、青の3原色光を混色するか、青色発光ダイオードの青色光を蛍光体に照射して補色による蛍光白色発光ダイオードが用いられている。
3色の発光素子を1つの凹面鏡の焦点付近に収めた構造では均一に混色しないので、発光素子に近い部分の反射鏡の傾斜を急にして各発光素子と反射鏡の距離と角度の差異を緩和する提案(図19、特許文献1)などがある。
蛍光白色発光ダイオードは青色発光ダイオードの青色光を黄色蛍光体に照射して補色により白色に認識される発光ダイオードである。3原色の混色に比べて簡単に製造出来るため携帯電話などの液晶表示装置のバックライト、LED電球などとして利用されている。発光ダイオードで大きな光束を得るのは多数のチップが必要になって高価なため、効率を重視されて青みの強いスペクトルであり、蛍光白色発光ダイオードのスペクトルは先鋭な青色となだらかな黄色域の2つのピークから成っている(特許文献2)。補色による蛍光白色光自体は白色に認識されても、赤色域やディップ波長域の被照射体は連続スペクトルの白色光に比べて暗くなる。赤色蛍光体などを混合する方法やイットリウムの一部をガドリニウムに置換して長波長側にシフトし、演色性を改善しつつ効率向上する提案がある(特許文献2)。
バックライトの白色光をカラーフィルタで3色に分解する際に2/3の光量がカラーフィルタで吸収されて効率が低下する。このため、カラーフィルタを使用せずに3原色発光素子を用いることにより効率改善が見込まれる。液晶パネルの3辺に3色の光源を設置し、導光板に四角錐をマトリックス状に設けて四角錐の傾斜面によって液晶パネルの所定の画素に照射する液晶表示装置が提案されている(図20、特許文献3)。
頂角が90°のプリズムの底面に2方向から2色の光を入射すると、入射角が小さいプリズム面の入射光は屈折光を同一方向に混色して出射し、入射角が大きいプリズム面の入射光は臨界角以上になって全反射するので他方の光源に戻る。頂角が90°のプリズムでは戻る光線が生じるので、これを活用するためにバンドパスミラーを用いて他の光源側から出射する構造が提案されている(図21、特許文献4)。
6色〜9色の発光素子を基板中央付近に並べ、焦点面より浅い位置のレンズ内に封入し、焦点面の散乱材層で混色する白色光光源が提案されているが、発光ダイオードの光度がピークの約半値になる波長幅20nm〜60nmの各色の半値波長で繋げているので連続スペクトルの拡散光を実現されている(特許文献5)。
水平面上に短冊状反射面の長軸方向を光源からの平行光の進行方向に直交するように配置し、短冊状反射面の短軸方向を交互に±30°の傾斜を持たせて三角波状に並べると、三角波状反射格子4が形成される。三角波状反射格子と短冊状反射面の短軸方向で斜め上方30°の方向に平行光光源を対称位置に設けた構造が提案されている。夫々の平行光光源と三角波状格子の対をなす反射面が平行になっているので対をなす平行光光源側に配置された反射面には入射出来ず、水平面から30°上方の平行光光源双方からの平行光は三角波状反射鏡の光源方向反射面に沿って入射する。対向する光源の平行光に沿った反射面に入射すると、双方から入射した光はいずれも鉛直上方に反射する(図22、特許文献6)。
屈折格子構成物質の屈折率n2、周囲媒体の屈折率n1とし、屈折格子構成物質内から傾斜面に角度αで入射した光が角度βで屈折するとき、V字溝の傾斜面角度は中心線に対してγとして対向する屈折面に平行に入射するので右側光源光は右側傾斜面にしか入射せず、傾斜面と入射光は対称なので左側光源光も同様である。V字溝の傾斜面角度γをβとαの差で設定することにより双方の屈折光は中心線に平行に出射する。屈折格子の水平面に角度δで左右から対称に入射すると屈折面に角度αで入射するので混色して平行光として出射する(図1、特許文献6)。
屈折格子は進行方向に積み重ねることが出来るので反射形と組み合わせて4方向の混合装置(図23)、8方向の混合装置(図24、図25)が示され、8色を混合して連続スペクトルの白色光が示されている(特許文献6)。
特開2004−87935号公報 特許3246386号公報 特開2006−323221号公報 特開2008−218154号公報 特許4114173号公報 特許4399678号公報
3色の発光素子を同一パッケージに配置し、発光素子近傍の反射鏡の傾斜を急にするなどの構造によって混色する特許文献1の提案は各発光素子から反射鏡への距離と角度が異なるのでチップの並びに従った色斑を生じる。
青色発光ダイオードの青色光を黄色蛍光体に照射した補色による白色発光ダイオードは尖鋭なスペクトルの青色光となだらかな黄色光のスペクトルを持ち、赤色域と青緑色域が不足している(特許文献2)。蛍光体の配合比率を増大するに従って青色光のピークが低下して蛍光のピークが増大するが、蛍光が進行方向の蛍光体に当たらずに透過すると黄色光を呈し、別の黄色蛍光体に当たると蛍光体が有色不透明で蛍光波長に対しては蛍光変換率が低いために吸収される。吸収を補って蛍光体配合比率を上げると更に効率が低下する。蛍光白色発光ダイオードは効率を優先されて青色光スペクトルが大きい青白い光で、平均演色評価数が約70の演色性が低い照明である。
広い波長帯域の蛍光体を混合して演色性を改善するために変換効率と比視感度に応じた蛍光体の配合比率で混合するには、比視感度・変換効率の低い赤色などでは長波長蛍光体の量を増やす必要がある。長波長蛍光体から発せられた光は短波長蛍光体では吸収だけで蛍光変換されないので更に蛍光体を増やす必要が生じる。黄色蛍光が黄色蛍光体に当たる確率と赤色蛍光が赤色蛍光体に当たる確率も増大して効率が低下する問題がある。
導光板の底面に四角錐反射体を多数設け、3方向からの3原色光を画素に反射して混色する特許文献3の提案は、手前の四角錐に遮られて逆V型の反射光しか得られず、四角錐に斜めの平行光を照射すると側面にも当たるので散乱光になり他の画素に入射して不鮮明になる。
直角プリズムの一方の傾斜屈折面で屈折して鉛直方向に出射する特許文献4の提案は他方の屈折面への入射角が臨界角以上のため全反射して他方の光源側に入射する(図21)。他方の光源側に入射する全反射光の損失を回避するためにバンドパスミラーで再反射して利用するため複雑で高価である。
7種類の発光素子を基板中央付近に並べ、焦点面より浅い位置のレンズ内に封入し、焦点面の散乱材層で混色することにより各色の半値波長で繋げた白色光光源の特許文献5の提案は焦点面の散乱材層で混色するので出射光は拡散光である。スポットライトなどの放射角の狭い照明に利用するには散乱材層を焦点とみなせる大きな径の光学系が必要である。
特許文献6の屈折格子は2方向からの平行光を混色して平行光として出射する構造である。4方向以上の光を混合するときは2色づつ混合する屈折格子2枚と4色を混合する屈折格子1枚の計3枚で三角形をなすので厚い構造が必要である。
三角波状に形成された屈折格子の傾斜面が鉛直方向となす角度をγ、屈折格子構成物質内から傾斜面に入射角αで入射した光が屈折角βで屈折するとき、角度γを屈折角βと入射角αの差で設定すると2つの傾斜面から出射する屈折光は鉛直線に平行に出射する(図1)。


数1と数2から求めた代表的な透明高分子であるポリメチルメタクリレート、シクロオレフィン樹脂、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレートのα、β、γ、δの例を表1に示す。

図1の屈折格子の水平面を基準面とすると、基準面に入射角δで左右から入射する。この屈折格子を2枚用い、稜方向を直交して配置した構造が図2である。これを2枚構成直交屈折格子と呼び、2枚の屈折格子の内、上側を上側屈折格子、下側を下側屈折格子と呼ぶことにする。図2は4方向の光源からの光線a,b,c,dの4本からなっているが、上側屈折格子の断面では、一方の入射光は光線a,cの2本からなり、もう一方の入射光は光線c,dの2本からなっている。
上側屈折格子の基準面に入射角δで入射した光線a,cは上側屈折格子の傾斜面Aに平行に進んで傾斜面Bで鉛直方向に出射し、上側屈折格子の基準面に入射角δで入射した光線b,dは上側屈折格子の傾斜面Bに平行に進んで傾斜面Aで鉛直方向に出射する。
上側屈折格子の基準面に対称に入射角δで入射する光線a,cと光線b,dの下側屈折格子における光跡について説明する。
光線a,bは下側屈折格子内部を傾斜面Dに平行に伝播して傾斜面Cから出射するが、傾斜面Cから光線a,bが出射する方向は下側屈折格子の稜軸方向(y軸方向)から見て基準面に垂直である。稜の直交方向(x軸方向)から見ると上側屈折格子の基準面に入射角δで左右対称である。
光線c,dは下側屈折格子内部を傾斜面Cに平行に伝播して傾斜面Dから出射するが、傾斜面Dから光線c,dが出射する方向は下側屈折格子の稜方向のy軸方向から見て基準面に垂直である。稜の直交方向(x軸方向)から見て上側屈折格子の基準面に入射角δで左右対称である。
つまり、下側屈折格子の一方の傾斜面Cから2方向に出射した光線a,bと、もう一方の傾斜面Dから2方向に出射した光線c,dはx軸の左右から対称に上側屈折格子の基準面に入射する。x軸方向から見ると、光線a,cは上側屈折格子に入射してから傾斜面Aに平行に進んで傾斜面Bで鉛直方向に出射し、上側屈折格子の基準面に入射角δで入射した光線b,dは上側屈折格子の傾斜面Bに平行に進んで傾斜面Aで鉛直方向に出射する。
4本の光線が上側屈折格子で鉛直方向に出射するための下側屈折格子の基準面に入射する方向について説明する。
光線aが上側屈折格子で鉛直方向に出射するためには、下側屈折格子の出射光はx軸方向から見て鉛直方向となす角δの傾斜光である。このため、下側屈折格子の基準面への入射方向もx軸方向から見て鉛直方向となす角δの傾斜光である。y軸方向から見ると、図1と同様にz軸となす角δの入射角である。
光線bが上側屈折格子で鉛直方向に出射するためには、下側屈折格子の出射光はx軸方向から見て鉛直方向となす角δの傾斜光だが、図2のy軸の矢印方向を正とすると負のδである。
z軸となす角は4本の光線ともδである。上側屈折格子の出射方向から平面視すると、図6のように入射光は下側屈折格子の稜軸方向から角度δで4方向から入射する。光源a、b、c、dからの4色の光線a、b、c、dは基準面の垂直方向に平行に出射するが、4つの平行光の光路差を視覚的に認識できない寸法で構成することにより均一に混色することが出来る。屋内用と屋外用では目から屈折格子までの距離が異なるため視覚的に認識できない寸法は大幅に異なるが、数十cmから見るノートパソコンの液晶ディスプレイでは約100μmなのでこれらのarctanをとり角度換算すると約0.01°である。目から屈折格子までの距離Lが長い場合の屈折格子ピッチの目安は数3で示される。
2枚構成直交屈折格子と光源を出射方向から平面視した構造の例を図4、図5に示す。円形の直交屈折格子は上側屈折格子の頂稜を実線で示し、下側屈折格子の頂稜を破線で示している。光源方向は入射角δなので表1のようにポリメチルメタクリレート(PMMA)では41.9°、基準面となす角度では481°である。円形の直交屈折格子にδが41.9°の方向から照射するとき、光源の開口形状は短軸寸法が長軸寸法の約3/4の楕円体である。図4は基板上の7個の発光素子を焦点とする7個のマイクロレンズを設けて楕円体の開口形状で構成したものである。
図5は短軸寸法が長軸寸法の約3/4の楕円形屈折格子に2方向の回転放物面鏡からの平行光を照射して混合する構造を4方向に設けたものである。4方向からの光を直交屈折格子に照射すると合計で8色を混合して平行光として出射することが出来る。
2枚の屈折格子を1枚に集約した構造を図6に示す。1枚に集約した構造にすることによってコスト削減と組み立て時の方向・位置調整を容易にすることが出来る。上向の屈折格子は図1、図2に示した傾斜面A,Bと同一だが、下向の屈折格子は下に凸の稜を構成する傾斜面E,Fからなっている。2枚構成の屈折格子と区別するために、両面直交屈折格子と呼び、両面の屈折格子を上向屈折格子と下向屈折格子と呼ぶことにする。
2枚構成直交屈折格子と異なり、水平な基準面がないので4本の光線は鉛直線となす角度γで両面の屈折格子間を直進する。
上向屈折格子の断面図7のように、上向傾斜面Bから出射する光aは傾斜面Bに入射角αで入射する。図7では下向屈折格子の傾斜面Fは断面でなく側面視したもので、傾斜面Fへの入射点を○で示している。
下向屈折格子の断面図8のように、下向屈折格子の稜の軸方向(y軸方向)から見て鉛直方向に傾斜面Eで全反射する必要がある。稜に直交するx軸方向から見て傾斜面Eが鉛直線となす角度をεとすると、傾斜面Eで全反射する光a,bは下向屈折格子の傾斜面Fで屈折した入射光である。同様に、傾斜面Fで全反射する光c,dは下向屈折格子の傾斜面Eで屈折した入射光である。傾斜面E,Fにおけるy軸方向から見た入射角λ、屈折角κは数4で示される。

x軸方向から見た傾斜面と屈折光とのなす角度をχとし、傾斜面Fを下向屈折格子の稜軸方向から見て直進して入射するための傾斜面E,Fが鉛直線となす傾斜角εは、数5においてχ=90°より傾斜角εは30°、頂角2εでは60°である。
下向屈折格子の傾斜面が30°、27°、33°のときのy軸方向から見た入射光の光跡を図9に示す。傾斜角εが30°未満になると頂稜付近を通過した光線が全反射面の上端より上側に照射されて上向屈折格子で鉛直方向に出射出来ずに混色特性が悪化する。27°のときの全反射面上端に達する入射光ε27は頂稜から離れて通過するので、これより頂稜に接近して通過した光の25%は全反射面で鉛直方向に反射出来ずに混色特性が悪化する。傾斜角εが30°を超えた場合は入射光が水平面となす角度は30°未満になり、頂稜付近を通過した光線が全反射面全体を有効活用出来ない。33°のとき、隣接する頂稜に遮られるので全反射面上端に達する入射光は存在せず、頂稜付近を通過した光線ε33が全反射面上端より下側に照射される。このため、全反射面上端との間は出射光のブランク領域が発生する。傾斜角εが33°では約30%のブランク領域が縞状に発生する。
下向屈折格子の傾斜面で全反射して鉛直線となす角度γの傾斜光を形成する。傾斜角εが30°のときx軸方向から見た傾斜面を直進するわけではなく、図6、図7のように入射点で屈折している。ポリメチルメタクリレートのときγは26.6°なので入射角は41.9°である。
両面構成直交屈折格子の下向屈折格子に入射する光源の方向は水平面から約30°下向方向なので光源寸法を薄型化することが出来る。このため、光源の開口形状は短軸寸法が長軸寸法の約半分の楕円体である。楕円体の基板上に7個の発光素子を焦点とする7個のマイクロレンズを設けた実施例を図13に示す。短軸寸法が長軸寸法の約半分の楕円体基板上に複数の回転放物面鏡を形成しても良い。
両面構成直交屈折格子における下向屈折格子の密度を半減して1本おきに平坦部を設けると平坦部に別の4色光を透過することが出来る。平坦部を透過する別の4色光の進行方向はE,F面経由で進行する方向と同一なのでA,B面で屈折して鉛直方向に出射する。図10は両面構成直交屈折格子における下向屈折格子に1本おきに平坦部を設け、その下方に1本おきの平坦部を有する下側屈折格子のみを設けた構造である。下方に設けた平坦部を有する下向屈折格子は上向屈折格子を併設していない。この2層構造により8色を混合することが出来る。
下向屈折格子の頂稜近傍を通過した光線が全反射面の上側に照射されると上向屈折格子で鉛直方向に出射出来ない。これを避けるために平坦部との境界より下の全反射面に照射する状態を図10に示し、この境界条件で全反射面の全面を利用することが出来る。このときの下向屈折格子の傾斜εは屈折率1.49のポリメチルメタクリレートで34.6°、屈折率1.66のポリエチレンテレフタレートで34°である。表2に図8の傾斜面Eが鉛直線となす角ε、入射角λ、屈折角κ、入射光が水平面となす角度ωを示す。

表2のεは代表的な透明高分子の最適値を示している。透明高分子の屈折率は1.4〜1.7程度なので、εが最適条件より小さいと混色特性が低下し、大きいとブランク領域が発生するので好適に使用できる範囲約±3°を加えて、下向屈折格子の傾斜εは31〜38°の範囲に設定するのが好適である。頂角では2εである。下向屈折格子に平坦部を設けた2層構成の直交屈折格子を用い、下向屈折格子の頂稜近傍を通過した光が平坦部との境界より下の全反射面に照射するときの入射光が水平面となす角度ωは図8の半分の約14°なので光源部を薄型化することが出来る。2層構成の直交屈折格子を用い、光源部を含めた断面図を図11に示す。
平行光よりも放射角が広い照明装置では、混色された平行光を負焦点距離光学系により平行光よりも放射角を拡げるための凹レンズアレイを設けるか、屈折格子の傾斜面を凹面にすることにより放射角を拡げることが出来る。図11、図12では平行光よりも放射角を拡げるための凹レンズアレイを設けている。混合した平行光の放射方向が異なると一方だけの成分になって色斑を生じるので、屈折格子ピッチより凹レンズピッチを狭くして混合した平行光の放射角と方向を揃えて均一な混色光を照射することが出来る。屈折格子傾斜面を凹面にして出射光の放射角を揃えることにより均一な混色光を照射することも出来る。
蛍光白色発光ダイオードに複数の蛍光体を多量に混合すると蛍光を他の蛍光体で吸収されて効率が更に低下するが、屈折格子によって混色すると効率低下を伴わずに波長特性が広帯域化する。散乱による混色でないので放射角の狭い白色光を照射することが出来る。
4種類の個別発光ダイオードを用いて図4などの構造で混色したスペクトル特性を図16に示す。
図4などの構造を用い、4方向の光源において2種類は励起波長と蛍光波長が異なる蛍光白色発光ダイオードを併用したスペクトル特性を図18に示す。蛍光体の帯域で補完されるので4種類の個別発光ダイオードのスペクトルよりも凹凸を少なくすることが出来る。
発光ダイオードの光度がピークの約半値になる波長幅は20nm〜60nmのため、8種類の個別発光素子で各色の半値波長で繋げて8色を用いると連続スペクトルの白色光を実現可能である。図5、図10などの構造で8色を混合し、図17のような連続スペクトルの白色光を合成することが出来る。
屈折格子を2枚直交して設け、4方向からの光線を下側屈折格子の2つの傾斜面から夫々2方向に出射して上側屈折格子の傾斜面に入射角痰ナ入射するように4方向の光源を配置することで4色を混合出来るため、従来の屈折格子を3角形に組み立てる構造よりも容易かつ薄型に構成出来る。
両面直交屈折格子は1枚で4方向の光を混合出来るため、従来の屈折格子を3角形に組み立てる構造よりも容易かつ薄型に構成出来る。
平坦部を設けた下向屈折格子などの構成により8方向の光を混色出来るため、演色性の良い連続スペクトルの白色光を出射出来る。
混色して同一方向に平行光として出射するので他の光学系と組み合わせて任意の放射角で出射出来る。
蛍光体を混合して波長特性を広帯域化するような吸収を伴わないので高効率に混色することが出来る。
三角波状屈折格子による混色の原理図 三角波状屈折格子を直交して設け、4方向の光を混合する構造の斜視図 三角波状屈折格子を直交して設け、4方向の光を混合する構造の平面図 4方向の楕円形光源から円形の直交三角波状屈折格子に照射する構造の平面図 楕円形の三角波状屈折格子に回転放物面鏡に2方向から平行光を照射して混合する要素を4組用いて円形の直交三角波状屈折格子に照射する構造の平面図 上向屈折格子と下向屈折格子を両面に直交して設け、4方向の光を混合する斜視図 両面直交屈折格子における上向屈折格子の断面図 両面直交屈折格子における下向屈折格子の断面図 両面直交屈折格子における下向屈折格子の傾斜角と光跡の概念図 平坦部を設けた下向屈折格子で4方向の光を混合し、上向屈折格子と平坦部を設けた下向屈折格子を両面に直交して設け、4方向の光を混合し、平坦部に前記4方向の混合光を照射することにより合計で8方向の光を混合する構造の断面図 放物面鏡による光源部、混合した平行光を光束拡大するための凹レンズおよび図10の2層構造の屈折格子で8方向の光を混合する構造の断面図 両面直交屈折格子、発光素子を基板上に並べてレンズで平行光を形成する光源部、混合した平行光を凹レンズで水平方向に光束拡大するヘッドライトの断面図 図12のヘッドライトの正面図における光源部の照射領域 図12、図13の構造のヘッドライトによる照射範囲 平坦部を設けた下向屈折格子による8方向の混合構造を用いたLED電球 4色混合白色光源のスペクトル 8色混合白色光源のスペクトル 2個の蛍光白色発光ダイオードを用いて4方向の混合による白色光源のスペクトル チップ近傍の反射鏡を急傾斜にして色斑を緩和して混色する従来のLEDパッケージ 導光板に設けた四角錐の傾斜面によって3色光を所定の画素に照射する従来例 直角プリズムに2方向の光を入射し、バンドパスミラーを併用して混色する従来例 三角波状反射格子による2方向からの平行光の混合 従来の反射・屈折格子による4色混合装置の側面図 従来の反射・屈折格子による8色混合装置の側面図 従来の反射・屈折格子による8色混合装置の斜視図
実施例1
2枚の屈折格子を直交した構成と光源を出射方向から平面視した構造の例として図4などを用いて説明する。円形の直交屈折格子は図2の構成のものである。屈折格子の傾斜が鉛直方向となす角度はポリメチルメタクリレートでは26.6°なので頂角は53.2°である。上側屈折格子の頂稜を実線で示し、下側屈折格子の頂稜を破線で示している。円形の直交屈折格子にδが41.9°の方向から照射するとき、光源の開口形状は短軸寸法が長軸寸法の約3/4の楕円体である。楕円体の基板上に7個の発光素子を設け、これらを焦点とする7個の球面マイクロレンズで構成すると楕円形の光束の平行光を形成することが出来る。図7ではマイクロレンズの形状は縦横比3/4の六角形で示しているがレンズ面は球面である。
円形の直交屈折格子にδが41.9°の方向から照射するために、この光源部4個を円形の直交屈折格子の斜め下方に設けた構造が図4である。4色の発光ダイオードを用いたときのスペクトル特性を図16に示す。
実施例2
2方向の回転放物面鏡からの平行光を混色する構成を4組用い、2枚の屈折格子を直交屈折格子に照射して8色を混合する実施例について図5などを用いて説明する。2枚の直行屈折格子は実施例1と同様である。図5中央の直交屈折格子の他に、短軸寸法が長軸の約3/4の楕円形屈折格子を4方向に設けた構造である。楕円形屈折格子は2方向の回転放物面鏡からの平行光を混色する機能を持たせ、円形の直交屈折格子にδが41.9°の方向から照射するために、短軸寸法が長軸寸法の約3/4の楕円体の屈折格子にしている。
実施例3
両面直交屈折格子と4方向に設けた光源からの光を混色する実施例を説明する。円形の直交屈折格子は図6、図7、図8の構成のものである。上向屈折格子の傾斜が鉛直方向となす角度はポリメチルメタクリレートでは26.6°なので頂角は53.2°である。上側屈折格子の頂稜を実線で示し、下側屈折格子の頂稜を破線で示している。円形の両面直交屈折格子の水平面から30°下側の方向から照射するとき、光源の開口形状は短軸寸法が長軸寸法の半分の楕円体である。円形の直交屈折格子に30°下側の方向で、y軸から41.9°の方向から照射するために、この光源部4個を円形の直交屈折格子の斜め下方に設けた図4の光源部よりやや細長い光源部の構造である。楕円体の基板上に7個の発光素子を設け、これらを焦点とする7個の球面マイクロレンズで構成すると楕円形の光束の平行光を形成することが出来る。
実施例4
下向屈折格子を1本おきに平坦部を設けて平坦部に別の4色光を透過する8色を混合する照明ユニットについて図10などを用いて説明する。放射角と方向を揃えるためにマイクロレンズの開口径を屈折格子のピッチの2倍にしている。混色された平行光を放射角30°のマイクロ凹レンズアレイを設けて放射角を拡げるとダウンライトユニットとして利用出来る。60°にすれば複数ユニットで構成される天井灯に応用することが出来る。
混色したスペクトルは図17のように連続スペクトルの白色光である。
実施例5
両面直交屈折格子と4方向に設けた光源からの光を混色するヘッドライトの実施例として図12、図13、図14などを用いて説明する。円形の両面直交屈折格子に30°の方向から照射するとき、光源の開口形状は短軸寸法が長軸寸法の半分の楕円体である。楕円体の基板上に7個の発光素子を設け、これらを焦点とする7個の球面マイクロレンズで構成し、マイクロレンズの形状を五角形あるいは六角形にすると光束の断面が五角形あるいは六角形からなる平行光を形成することが出来る。混合した平行光を凹レンズで水平方向に光束拡大するヘッドライト構造の断面図を図12に示し、発光素子を載せた基板の背面に放熱器を設けている。図13はヘッドライトの正面図である。図13中央に両面直交屈折格子を示し、上側屈折格子の頂稜を実線で示し、下側屈折格子の頂稜を破線で示している。両面直交屈折格子に示された7個の六角形は、4方向に設けた光源の7個のマイクロレンズからの平行光が六角形の範囲で合成されることを示している。マイクロレンズでなく凹面鏡を用いても同様な効果である。
両面直交屈折格子の前方に円筒または楕円凹レンズアレイを設けて光束拡大するが、垂直方向よりも水平方向に広く光束を拡大する。
4方向に設けた光源の開口形状は短軸寸法が長軸寸法の半分の楕円体であり、7個の六角形で構成されている。図14はヘッドライトによる照射範囲を示し、上方2つの六角形を消灯すると、六角形の傾斜部がすれ違いビーム照射範囲のカットオフラインになる。蛍光白色発光ダイオードを用いると、図18のように4色の混色よりも凹凸を縮小して視認性を向上することが出来る。
実施例6
平坦部付両面屈折格子と平坦部付下向屈折格子による8方向の混合構造を用いてLED電球としての実施例について図15などを用いて説明する。混色された平行光をマイクロ凹レンズアレイにより放射角を拡げると一般照明に利用することが出来る。放射角と方向を揃えるためにマイクロレンズの開口径を屈折格子のピッチの2倍にしている。屈折格子上方のマイクロ凹レンズアレイによる放射角30°程度では局所照明になるが、側面を照射するための全反射面と側面凹レンズアレイを設けて白熱電球の放射角に近い放射角にしている。
下向屈折格子に平坦部を設けた平坦部付両面屈折格子に別の4色光を透過して8色を混合する構造は水平面から約14°下方の光源から平行光を照射する。光源部は基板上にレンズ付発光ダイオードを設けたものである。混色したスペクトルは図17のように連続スペクトルの白色光である。
1:発光素子 2:傾斜面 3:入射光
4:三角波状反射格子 5:凸反射面 6:放物面鏡
7:基準面 8:凸レンズ 9:直交屈折格子
10:凸屈折面 11:凹屈折面 12:入射点
13:平坦部付両面屈折格子 14:平坦部付下向屈折格子 15:屈折格子
16:両面直交屈折格子 17:平坦部 18:透光物質
19:平行光 20:拡散光 21:凹面鏡
22:凸面鏡 23:カバー 24:カットオフライン
25:すれ違いビーム照射域 26:走行ビーム照射域 27:センターライン
28:道路境界線 29:放熱材 30:回路基板
32:頂稜部 38:支持部材 43:四角錐
46:光源 47:バンドパスミラー 49:直角プリズム

Claims (5)

  1. 三角波状屈折格子の傾斜面が出射方向となす角度γを入射角αと屈折角βとの差で設定して稜を上向きに配置し
    その下方に稜方向を直交して別の三角波状屈折格子の稜を下向きに配置し
    4方向の光源からの光線を下向屈折格子の一方の傾斜面に2方向の光を入射して屈折した後に他方の傾斜面で全反射して下向屈折格子の稜軸方向視で鉛直方向の2方向に出射し、
    上向屈折格子の一方の傾斜面に平行に伝播して他方の傾斜面に入射角αで入射して屈折角βで屈折することにより、混合して同一方向に出射することを特徴とする照明装置。
  2. 三角波状屈折格子の傾斜面が出射方向となす角度γを入射角αと屈折角βとの差で設定して稜を上向きに配置し、屈折格子の内部から屈折角βで出射する構成の屈折格子を上面とし、
    その下側の面に稜方向を直交して別の三角波状屈折格子の稜を下向きに配置した両面構造からなることを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
  3. 三角波状屈折格子の傾斜面が出射方向となす角度γを入射角αと屈折角βとの差で設定して稜を上向きに配置し
    その下面に下向屈折格子と平坦部を交互に設けて上面の稜方向と直交して平坦部付直交屈折格子を構成し
    上面が平面で、下面が下向屈折格子と平坦部を交互に設けた平坦部付下向屈折格子を
    前記平坦部付直交屈折格子の下方に離間して配置し、
    4方向からの光線が平坦部付直交屈折格子の下向屈折格子に入射し、
    別の4方向からの光線が平坦部付下向屈折格子に入射してから平坦部付直交屈折格子の平坦部に入射する構成からなり、
    8方向の光を上向の屈折格子の傾斜面に入射角αで入射して屈折角βで屈折することにより、混合して同一方向に出射することを特徴とする照明装置。
  4. 前記平坦部付直交屈折格子の下向屈折格子と、離間して設けた平坦部付下向屈折格子の下向屈折格子が出射方向から見て連続していることを特徴とする請求項3に記載の照明装置。
  5. 五角形あるいは六角形の開口の光源をすれ違いビーム照射範囲と走行ビーム照射範囲に分離して複数組み合わせて4方向に設け、五角形あるいは六角形の傾斜部がカットオフラインになる配置で直交屈折格子に照射することを特徴とする請求項1または請求項3に記載の照明装置。
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