JP4715029B2 - Shift control device for continuously variable transmission with infinite gear ratio - Google Patents

Shift control device for continuously variable transmission with infinite gear ratio Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、変速比無限大無段変速機の変速制御装置、特に、マニュアル変速モードでの変速が好適に行われるようにした変速制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
変速比無限大無段変速機(以下、IVTとも言う)は通常、例えば特開平11−63203号公報に記載され、図36に示すごとくトロイダル型無段変速機やVベルト式無段変速機などの無段変速機構(以下、CVTとも言う)aと遊星歯車組bとの組み合わせにより構成する。
そして遊星歯車組bの3要素の1つ(第1要素:図36ではキャリア)に一定変速機構cおよびロークラッチdを経て無段変速機構aへの入力回転を伝達することにより、遊星歯車組bの他の1要素(第2要素:図36ではサンギヤ)を経て無段変速機構aの出力回転メンバより入力回転メンバに動力を循環させつつ、この循環動力を遊星歯車組aの残りの1要素(第3要素:図36ではリングギヤ)から取り出して出力回転となし(動力循環モード)、
上記のロークラッチdを解放してその代わりにハイクラッチeを締結することにより、このハイクラッチeを経て無段変速機構aの出力回転メンバからの無段変速機構動力を直接取り出す(CVT直結モード)よう構成するのが普通である。
【0003】
かかる構成において変速比無限大無段変速機の変速比(入力回転数Nin/出力回転数Nout)は、該変速比の逆数である変速比無限大無段変速機(IVT)の速度比Et(Nout/Nin)と無段変速機構(CVT)aの変速比icvtとの関係として例示した図2のごとく、無段変速機構aの変速比icvtにより変速制御され得る。
【0004】
更に付言するに、ロークラッチdおよびハイクラッチeの締結・解放切り換えにより行う動力循環モードと直結モードとの間の伝動モード切り換えは、両クラッチの駆動側回転メンバの回転数と被動側回転メンバの回転数とが一致するモード切り換え(回転)同期点RSPにおいて実行するが、IVT速度比Etがこの回転同期点RSPよりも低速側の速度比にされる動力循環モードでは無段変速機構aの変速比を中立点GNP対応の変速比にすることで、遊星歯車組bの第3要素(リングギヤ)へ伝わる回転を0にして変速比無限大無段変速機の出力回転数Noutが0になり、伝動経路が機械的に結合されたままの状態でIVT変速比(変速機入力回転数/変速機出力回転数)が無限大(IVT速度比Etが0)の状態を作り出すことができ、停車が可能である。
【0005】
この動力循環モードで無段変速機構aが、遊星歯車組bの第3要素(リングギヤ)への回転を0にするような変速比(中立点GNP)よりも高速(ハイ)側変速比である時は、変速比無限大無段変速機の出力回転が逆向きとなって後退走行を可能にし、無段変速機構aの変速比icvtが当該変速比(中立点GNP)よりも低速(ロー)側変速比であるほど、変速比無限大無段変速機の出力回転が正転方向の回転数を増大されて前進走行を可能にする。
この前進走行中、無段変速機構aの変速比icvtが上記低速側の或る変速比(回転同期点RSP)になると、動力循環モードにおいて遊星歯車組eの第2および第3要素の回転数(ハイクラッチの駆動側および被駆動側回転メンバの回転数)が相互に一致し、この時にハイクラッチeを油圧の供給により締結すると共にロークラッチdを油圧の排除により解放することで、理論上ショックなしに動力循環モードから直結モードに切り換えることができる。
この直結モードでは、無段変速機構aのみによる変速が変速比無限大無段変速機の変速に反映されることとなる。
【0006】
なお、逆に直結モードから動力循環モードへの切り換えに際しても、上記の回転同期点RSPにおいてロークラッチdの駆動側および被駆動側回転メンバの回転数が相互に一致し、この時にロークラッチdを締結すると共にハイクラッチeを解放することで、理論上ショックなしに当該モード切り換えを行うことができる。
【0007】
一方で上記の変速比無限大無段変速機にマニュアル変速モードを設定するに際しては従来、例えば特開2000−193077号公報に記載のごとく、そして図2に示すように、回転同期点(RSP)における変速比に或るマニュアル変速段(例えばマニュアル第2速)を割り当て、その前後に低速段であるマニュアル第1速や、高速段であるマニュアル第3速、第4速、第5速を順次に割り当てるのが一般的であった。
なおこの割り当てに際しては、隣り合う変速段間における段間比を各社の一定のルール(各社のノウハウ)に基づいて決定し、回転同期点(RSP)に割り当てたマニュアル変速段(マニュアル第2速)を基準にしてこの段間比となるようその他のマニュアル変速段を設定する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のごとく回転同期点(RSP)にマニュアル変速段(マニュアル第2速)を割り当てる従来の構成では、何れにしても以下の理由から当該マニュアル変速段へのまたは当該マニュアル変速段からの変速制御が困難になることを確かめた。
【0009】
つまり、回転同期点(RSP)においては前記したところから明らかなようにロークラッチdおよびハイクラッチeの何れが締結していても、また双方が締結していても問題になることがなく、従ってマニュアル第2速の選択は、ロークラッチdのみが締結している場合と、ハイクラッチeのみが締結している場合と、これらの双方が締結している場合との3態様が考えられる。
【0010】
ロークラッチdのみの締結でマニュアル第2速を選択する場合について考察するに、この場合マニュアル第1速とマニュアル第2速との間における変速は、ロークラッチdが締結状態を保つため、無段変速機構aの変速制御のみで足りる。
しかしマニュアル第2速とマニュアル第3速との間における変速は、ロークラッチdを解放、締結切り換えすると共にハイクラッチeを締結、解放切り換えする必要があるほかに、無段変速機構aの変速制御も必要であって、クラッチの掛け換え制御と無段変速機構aの変速制御との同時制御が要求される。
【0011】
次にハイクラッチeのみの締結でマニュアル第2速を選択する場合について考察するに、この場合マニュアル第2速とマニュアル第3速との間における変速は、ハイクラッチeが締結状態を保つため、無段変速機構aの変速制御のみで足りる。
しかしマニュアル第1速とマニュアル第2速との間における変速は、ロークラッチdを解放、締結切り換えすると共にハイクラッチeを締結、解放切り換えする必要があるほかに、無段変速機構aの変速制御も必要であって、クラッチの掛け換え制御と無段変速機構aの変速制御との同時制御が要求される。
【0012】
更にロークラッチdおよびハイクラッチeの双方の締結でマニュアル第2速を選択する場合について考察するに、この場合マニュアル第1速とマニュアル第2速との間における変速は、ハイクラッチeを締結、解放切り換えするほかに無段変速機構aを変速制御する必要があり、またマニュアル第2速とマニュアル第3速との間における変速は、ロークラッチdを解放、締結切り換えするほかに無段変速機構aを変速制御する必要があり、何れの変速に当たってもクラッチの掛け換え制御と無段変速機構aの変速制御との同時制御が要求される。
【0013】
かようにクラッチの掛け換え制御と無段変速機構aの変速制御との同時制御を行う必要がある時は、一方の制御の進行状態をモニタしながら他方の制御を進行させることが必要となり、制御が煩雑になるだけでなく、滑らかな変速制御を実現するのが極めて困難になるという問題がある。
【0014】
請求項1に記載の第1発明は、上記のようなクラッチの掛け換え制御と無段変速機構の変速制御との同時制御が不要になるマニュアル変速を可能にした変速比無限大無段変速機の変速制御装置を提案し、もって上記の懸念を払拭することを目的とする。
【0015】
請求項2に記載の第2発明は、Vベルト式無段変速機やトロイダル型無段変速機と同様の手法でマニュアル変速段を設定して、無限大変速比の分だけ幅広い変速レンジでのマニュアル変速を可能にした変速比無限大無段変速機の変速制御装置を提案することを目的とする。
【0016】
請求項3に記載の第3発明は、第1発明のようなマニュアル変速でありながら、変速応答を任意に設定し得るようにした変速比無限大無段変速機の変速制御装置を提案することを目的とする。
【0017】
請求項4に記載の第4発明は、第3発明の作用効果に加えて変速ショック軽減効果をも発生させ得るようにした変速比無限大無段変速機の変速制御装置を提案することを目的とする。
【0018】
請求項5に記載の第5発明は、第4発明の変速ショック軽減効果が一層顕著になるようにした変速比無限大無段変速機の変速制御装置を提案することを目的とする。
【0019】
請求項6に記載の第5発明は、第4発明とは別の構成で同様の変速ショック軽減効果が達成されるようにした変速比無限大無段変速機の変速制御装置を提案することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
これらの目的のため、先ず第1発明による変速比無限大無段変速機の変速制御装置は、変速比を無段階に変化させ得る無段変速機構および遊星歯車組の組み合わせになり、原動機から無段変速機構への入力回転をロークラッチの締結により遊星歯車組の1要素に伝達する時、該遊星歯車組の他の1要素を経て無段変速機構の出力回転メンバより入力回転メンバに動力を循環させつつ、この循環動力を前記遊星歯車組の残りの1要素から取り出す動力循環モードが選択され、前記ロークラッチを解放してハイクラッチを締結する時、このハイクラッチを経て無段変速機構の出力回転メンバから動力を直接取り出すことができる直結モードが選択され、マニュアル変速モードでは、前記無段変速機構の変速制御と、所要に応じた前記動力循環モードおよび直結モード間でのモード切り換えとにより、予め設定しておいた複数のマニュアル変速段への変速が可能となるようにした変速比無限大無段変速機において、前記モードが異なる相互に隣り合った一対のマニュアル変速段をそれぞれ、無段変速機構の同じ変速比のもとで達成されるよう設定し、前記隣り合った一対のマニュアル変速段間での変速時に前記無段変速機構の変速制御を行わないよう構成したことを特徴とするものである。
【0021】
第2発明による変速比無限大無段変速機の変速制御装置は、上記第1発明において、
残りのマニュアル変速段間における段間比が前記隣り合った一対のマニュアル変速段間における段間比とほぼ同じ関係になるよう残りのマニュアル変速段を設定したことを特徴とするものである。
【0022】
第3発明による変速比無限大無段変速機の変速制御装置は、第1発明または第2発明において、
前記隣り合った一対のマニュアル変速段間における変速を、前記ロークラッチおよびハイクラッチの締結進行制御および解放進行制御により、所定の変速応答で進行させるよう構成したことを特徴とするものである。
【0023】
第4発明による変速比無限大無段変速機の変速制御装置は、上記第3発明において、
前記隣り合った一対のマニュアル変速段間での変速時に、前記原動機からの出力トルクを変速ショック対策用に補正するよう構成したことを特徴とするものである。
【0024】
第5発明による変速比無限大無段変速機の変速制御装置は、上記第4発明において、
前記ロークラッチおよびハイクラッチの締結進行制御および解放進行制御による回転変化に応じ、前記原動機出力トルクの補正量を決定するよう構成したことを特徴とするものである。
【0025】
第6発明による変速比無限大無段変速機の変速制御装置は、前記第3発明において、
前記隣り合った一対のマニュアル変速段間での変速時に、前記無段変速機構の変速比をモード切り換え同期点方向へ補正するよう構成したことを特徴とするものである。
【0026】
【発明の効果】
変速比無限大無段変速機は、ロークラッチの締結時これを経て、原動機から無段変速機構への入力回転が遊星歯車組の1要素に伝達され、同遊星歯車組の他の1要素を経て無段変速機構の出力回転メンバより入力回転メンバに動力を循環させつつ、この循環動力を遊星歯車組の残りの1要素から取り出すことができ、動力循環モードで動力伝達を行うことができる。
なお、ロークラッチを解放してハイクラッチを締結する時は、ハイクラッチを経て無段変速機構の出力回転メンバから動力が直接取り出され、直結モードで動力伝達を行うことができる。
【0027】
一方マニュアル変速モードで変速比無限大無段変速機は、無段変速機構の変速制御と、所要に応じた動力循環モードおよび直結モード間でのモード切り換えとにより、予め設定しておいた複数のマニュアル変速段への変速を行う。
【0028】
ところで第1発明においては、上記モードが異なる相互に隣り合った一対のマニュアル変速段をそれぞれ、無段変速機構の同じ変速比のもとで達成されるよう設定したため、
当該相互に隣り合った一対のマニュアル変速段間での変速に際しても、上記モード切り換えのためのロークラッチおよびハイクラッチの締結、解放切り換えのみで所定のマニュアル変速を行わせることができて、無段変速機構の変速制御は不要である。
従ってマニュアル変速に際し、クラッチの掛け換え制御と無段変速機構の変速制御との同時制御が要求されることがなくなり、制御が煩雑になるのを防止し得ると共に、滑らかな変速制御を容易に実現することができる。
【0029】
第2発明においては、残りのマニュアル変速段間における段間比が上記隣り合った一対のマニュアル変速段間における段間比とほぼ同じ関係になるよう残りのマニュアル変速段を設定したため、
Vベルト式無段変速機やトロイダル型無段変速機と同様の手法でマニュアル変速段を設定して、無限大変速比の分だけ幅広い変速レンジでのマニュアル変速を実現可能である。
【0030】
第3発明においては、上記隣り合った一対のマニュアル変速段間における変速を、ロークラッチおよびハイクラッチの締結進行制御および解放進行制御により、所定の変速応答で進行させるため、
第1発明のようなマニュアル変速でありながら、変速応答を任意に設定することができて大いに有利である。
【0031】
第4発明においては、上記隣り合った一対のマニュアル変速段間での変速時に、原動機からの出力トルクを変速ショック対策用に補正するため、
第3発明の作用効果に加えて、変速時間を長くすることなく変速ショックを軽減させることができる。
【0032】
第5発明においては、前記ロークラッチおよびハイクラッチの締結進行制御および解放進行制御による回転変化に応じ、第4発明における原動機出力トルクの補正量を決定するため、
イナーシャフェーズ前後での原動機トルク補正量を変速ショックの大きさにマッチさせることができて第4発明の作用効果を一層顕著なものにすることが可能となり、他のマニュアル変速段間における無段変速機構の変速比制御によるマニュアル変速と同等の滑らかな変速フィーリングを実現させることができる。
【0033】
第6発明においては、上記隣り合った一対のマニュアル変速段間での変速時に、無段変速機構の変速比をモード切り換え同期点方向へ補正するため、
当該変速を司るロークラッチおよびハイクラッチの締結、解放容量を低減してショックの小さな変速を実現することが可能となり、もって第4発明とは別の構成で同様の変速ショック軽減効果を達成させることができる。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施の形態になる変速制御装置を具えた変速比無限大無段変速機を示す。
この変速比無限大無段変速機(IVT)は、エンジンを横置きに搭載したフロントエンジン・フロントホイールドライブ車(FF車)用のトランスアクスルとして構成したもので、原動機としてのエンジンENGから動力を伝達される入力軸1上に配したトロイダル型無段変速機構2と、これに平行に配置した出力軸3上の遊星歯車組4とを主たる構成要素とする。
【0035】
トロイダル型無段変速機構2は、2個のトロイダル伝動ユニット5,6、つまり、フロント側トロイダル伝動ユニット5およびリヤ側トロイダル伝動ユニット6を主たる構成要素とし、これらトロイダル伝動ユニット5,6はそれぞれ、入力軸1に一体回転するよう嵌合させた入力ディスク7と、これら入力ディスク間で入力軸1上に回転自在に支持した出力ディスク8と、対応する入出力ディスク7,8間で動力伝達を行うパワーローラ9とにより構成する。
【0036】
パワーローラ9はトロイダル伝動ユニット5,6ごとに2個ずつ設け、これらを入力軸1を挟んでその両側に対向配置すると共に、図示せざる個々のトラニオンにピボットシャフト11を介して回転自在に支持し、トラニオンを後で詳述する変速制御のため図示せざるピストンによりトラニオン軸線方向(図1の図面直角方向)にストローク可能とする。
【0037】
図1において、エンジンENGから入力軸1に伝達されたエンジン回転は両入力ディスク7に達し、入力ディスク7へのエンジン回転(変速機入力回転)はパワーローラ9を介し出力ディスク8に伝達されて、両出力ディスク8に固設したCVT出力歯車12から取り出される。
かかる伝動中、上記のピストンによりトラニオンを同期してパワーローラ回転軸線と直交するトラニオン軸線(首振り軸線)の方向に同位相でストロークさせ、パワーローラ回転軸線が入出力ディスク7,8の回転軸線と交差した平衡位置(非変速位置)から、パワーローラ回転軸線が入出力ディスク7,8の回転軸線からオフセットした変速位置にすると、パワーローラ9が回転分力により首振り軸線の周りに同期して同位相で傾転される。
これにより、入出力ディスク7,8に対するパワーローラ9の接触軌跡円半径が連続的に変化し、入出力ディスク7,8間の伝動比(CVT変速比icvt)を無段階に変化させることができる。
【0038】
なお、この変速に当たってトラニオンを上記のごとくストロークさせるためのピストン両側圧は、図3に示すコントロールバルブボディー21内のステップモータ(変速アクチュエータ)22が指令CVT変速比icvtoに対応した位置にストロークして図示せざる変速制御弁を中立位置から作動させることにより生じさせる。
そして当該ピストン両側圧間の差圧による変速進行状態をサーボ系により上記の変速制御弁にフィードバックし、CVT変速比icvtが指令CVT変速比icvtoになったところで変速制御弁を中立位置に戻して、パワーローラ9を上記オフセットが0の非変速位置に戻すことにより、CVT変速比icvtを当該指令変速比icvtoに維持することができる。
【0039】
次いで、図1の出力軸3上に設ける遊星歯車組4と、上記したトロイダル型無段変速機構2との関連構成を説明する。
遊星歯車組4のエンジンに近い前側に動力循環クラッチとしてのロークラッチ31を隣接配置し、遊星歯車組4のエンジンから遠い後側に歯車32および無段変速機構(CVT)直結クラッチとしてのハイクラッチ33を順次隣接配置する。
歯車32は出力軸3上に回転自在に支持し、この歯車32とCVT出力歯車12との間にアイドラギヤ34を噛合させる。
【0040】
遊星歯車組4はサンギヤ4sと、キャリア4cと、リングギヤ4rとよりなる単純遊星歯車組とし、サンギヤ4sを出力軸3上に回転自在に支持して歯車32に結合する。
キャリア4cは、入力軸1への変速機入力回転が一定変速比の減速歯車組35およびロークラッチ31を経て入力されるようにし、リングギヤ4rは出力軸3に結合し、歯車32をハイクラッチ33により出力軸3に結合可能とする。
そして、出力軸3にファイナルドライブギヤ組36を介してディファレンシャルギヤ装置37を駆動結合する。
【0041】
上記の構成とした図1に示す変速比無限大無段変速機IVTの作用を次に説明する。
図3に示すコントロールバルブボディー21内にはステップモータ22の他に、ロークラッチ31の締結・解放を司るロークラッチソレノイド24およびハイクラッチ33の締結・解放を司るハイクラッチソレノイド25を具え、ロークラッチソレノイド24はON時にロークラッチ圧の発生によりロークラッチ31を締結し、ハイクラッチソレノイド25はON時にハイクラッチ圧の発生によりハイクラッチ33を締結するものとする。
【0042】
ロークラッチソレノイド24のONによりロークラッチ31を締結し、ハイクラッチソレノイド25のOFFによりハイクラッチ33を解放すると、入力軸1への変速機入力回転が減速歯車組35およびロークラッチ31を経て遊星歯車組4のキャリア4cに伝達される。
キャリア4cに伝達された変速機入力回転はサンギヤ4sおよびリングギヤ4rに分配され、サンギヤ4sに至った回転は歯車32、アイドラギヤ34およびCVT出力歯車12を経て両トロイダル伝動ユニット5,6の出力ディスク8から入力ディスク7および入力軸1に循環され、この循環動力をリングギヤ4rから出力軸3に伝達する動力循環モードでの動力伝達が可能になる。
【0043】
ロークラッチソレノイド24のOFFによりロークラッチ31を解放し、ハイクラッチソレノイド25のONによりハイクラッチ33を締結すると、入力軸1から両トロイダル伝動ユニット5,6の入力ディスク7、パワーローラ9、および出力ディスク8を経由してCVT出力歯車12、アイドラギヤ34および歯車32に達したトロイダル型無段変速機構2の出力回転がハイクラッチ33を経て出力軸3に達することとなり、トロイダル型無段変速機構2の出力回転を直接出力軸3より取り出すCVT直結モードでの動力伝達が可能となる。
出力軸3への回転は、ファイナルドライブギヤ組36およびディファレンシャルギヤ装置37を経て図示せざる駆動輪に達し、車両を走行させる。
【0044】
動力循環モードでは図2に示すように、トロイダル型無段変速機構2のCVT変速比icvtを中立点GNPに対応した変速比にしてリングギヤ4r(出力軸3)への回転が0になるようにすることで、変速比無限大無段変速機の出力回転Noutが0になり、伝動経路が機械的に結合されたままの状態で変速比無限大無段変速機のIVT速度比(IVT変速比の逆数)Et(変速機出力回転数Nout/変速機入力回転数Nin)が0(IVT変速比Nin/Noutが無限大)の状態(停車状態)を作り出すことができる。
そして、この動力循環モードでトロイダル型無段変速機構2がリングギヤ4r(出力軸3)への回転を0にするような変速比(中立点GNP)よりも高速(ハイ)側変速比である時は、変速比無限大無段変速機の出力回転数Noutが逆向きとなって後退走行(Rレンジ)を可能にし、トロイダル型無段変速機構2のCVT変速比icvtが当該変速比(中立点GNP)よりも低速(ロー)側変速比であるほど、変速比無限大無段変速機の出力回転数Noutが正転方向の回転数を増大されて前進走行(Dレンジ)を可能にする。
【0045】
従って、トロイダル型無段変速機構2のCVT変速比icvtが上記低速側の或る変速比になると、動力循環モードにおいてサンギヤ4sおよびリングギヤ4rの回転数(ハイクラッチ33の駆動側および被駆動側回転メンバの回転数)が相互に一致し(図2に回転同期点RSPとして示す)、この時にハイクラッチ33を油圧の供給により締結すると共にロークラッチ31を油圧の排除により解放することで、理論上ショックなしに動力循環モードから直結モードに切り換えることができる。
この直結モードでは、図2に示すようにトロイダル型無段変速機構2のCVT変速比icvtを回転同期点RSPよりも高速側変速比にするほど変速比無限大無段変速機の出力回転数Noutが正転方向の回転数を更に増大されて前進走行(Dレンジ)での高速前進が可能になる。
【0046】
なお、上記とは逆に直結モードから動力循環モードへの切り換えに際しても、上記の回転同期点RSPにおいてロークラッチ31の駆動側および被駆動側回転メンバの回転数が相互に一致し、この時にロークラッチ31を締結すると共にハイクラッチ33を解放することで、理論上ショックなしに当該モード切り換えを行うことができる。
【0047】
ステップモータ22の駆動制御、ロークラッチソレノイド24のON,OFF制御、およびハイクラッチソレノイド25のON,OFF制御は、図3に示す変速機コントローラ41によりこれらを実行し、変速機コントローラ41には入力軸1の回転数Ninを検出する入力回転センサ42(図1参照)からの信号と、出力軸3の回転数Noutを検出するIVT出力回転センサ43(図1参照)からの信号と、トロイダル型無段変速機構2の出力回転数Ncvtを検出するCVT出力回転センサ44(図1参照)からの信号と、エンジンスロットル開度TVOを検出するスロットル開度センサ45からの信号と、車速VSPを検出する車速センサ46からの信号を入力すると共に、
セレクタレバーにより運転者が選択した後退走行(R)レンジ、中立(N)レンジ、前進走行(D)レンジ、エンジンブレーキ(L)レンジに係わる選択レンジ信号と、
同じくセレクタレバーにより運転者が選択したマニュアル変速(M)レンジ、当該レンジで運転者がセレクタレバーにより指令するアップシフト(UP)指令およびダウンシフト(DN)指令に係わるマニュアル信号とを入力する。
【0048】
なお変速機コントローラ41は、エンジンコントローラ47との間で必要情報を交換し得るよう通信可能とし、変速機コントローラ41からエンジンコントローラ47へはIVT制御モードを伝達し、エンジンコントローラ47から変速機コントローラ41へはトルク補正許可信号を伝達する。
【0049】
図3の変速機コントローラ41は、上記した各種入力情報をもとに図4に示す制御プログラムを、例えば10msec毎の定時割り込みにより繰り返し実行して、本発明による変速制御を含む変速比無限大無段変速機(IVT)の変速制御を以下のごとくに遂行する。
まず、ステップSlで上記各種入力情報を読み込み、次に、ステップS2でレンジ信号から現在の選択レンジが後退走行(R)レンジ、中立(N)レンジ、前進走行(D)レンジ、エンジンブレーキ(L)レンジ、マニュアル変速(M)レンジのどれかを判定する。
なお選択レンジがNレンジのときは、ロークラッチ31およびハイクラッチ33の締結を行わないで停車状態を達成し、R,Dレンジのときは、ロークラッチ31を締結した動力循環モードで中立点GNP(図2参照)を保つことにより停車状態を達成するものとする。
【0050】
次のステップS3では図5に示すサブルーチンの実行により、先ずステップS17において、変速機入力回転数NinとCVT出力回転数Ncvtの比(Nin/Ncvt)である実CVT変速比icvtを演算し、
次いでステップS18において、変速機出力回転数Noutと変速機入力回転数Ninとの比(Nout/Nin)である実IVT速度比Etを算出し、
更にステップS19において、変速機入力回転数Ninと変速機出力回転数Noutとの比(Nin/Nout)である実IVT変速比iIVTを算出する。
【0051】
図4のステップS4においては、変速比無限大無段変速機の伝動モードが動力循環モード、CVT直結モード、モード切り換え中のいずれであるかを判定し、伝動モードが動力循環モードならSFTMODEに1をセットし、直結モードならSFTMODEに3をセットし、モード切り換え中ならSFTMODEに2をセットする。
この伝動モード判定処理は図6に示す如きもので、先ずステップS21において選択レンジがNレンジであるか否かを判定し、Nレンジ以外であれば制御をステップS22に、またNレンジであれば制御をステップS23に進める。
Nレンジ以外で実行されるステップS22では、D,L,MレンジまたはRレンジになってから、つまり走行レンジになってから所定時間以上が経過したか否かを判定し、所定時間を経過していなければステップS24で、このことを示すようにSFTMODEに5をセットしてNレンジ→Dレンジ制御またはNレンジ→Rレンジ制御に設定し、サブルーチンを終了する。
ステップS22で走行レンジになってから所定時間以上が経過したと判定する場合、ステップS25以後の後述する制御を実行する。
【0052】
ステップS21でNレンジと判定した時に選択されるステップS23では、選択レンジがNレンジになってから所定時間以上が経過したか否かを判定し、所定時間が経過していなければステップS26で、このことを示すようにSFTMODEに6をセットしてDレンジ→Nレンジ制御またはRレンジ→Nレンジ制御に設定した後サブルーチンを終了し、Nレンジになってから所定時間以上が経過している場合、ステップS27でこのことを示すようにSFTMODEに0をセットしてNレンジ制御に設定した後サブルーチンを終了する。
【0053】
ステップS22でD,L,MレンジまたはRレンジになってから所定時間が経過したと判定する場合ステップS25において、現在のスロットル開度TVOおよび変速機出力回転数Nout(車速VSP)のもとで定常的な目標とすべき到達入力回転数DSRREVを、図7のサブルーチンにより求める。
図7のステップS41ではMレンジか否かをチェックし、MレンジでなければステップS42において、選択レンジに応じた変速マップを選択する。
次いでステップS43において、選択マップ(Dレンジの場合につき代表的に示すと図8に例示するような変速マップ)に基づきスロットル開度TVOおよび変速機出力回転数Nout(車速VSP)から到達入力回転数DSRREVを検索により求める。
そしてステップS44で、Mレンジ用の変速モード(Mモード)開始時のためのイニシャライズフラグ(Mモードイニシャライズフラグ)をクリアしておく。
【0054】
ステップS41でMレンジと判定する時はステップS45において、上記のMモードイニシャライズフラグがセットされているか否かにより、Mモードのイニシャライズが終了しているか否かを判定し、終了していなければステップS46で当該Mモードのイニシャライズを終了すると共に、ステップS47で当該終了を示すようにMモードイニシャライズフラグをセットする。
ステップS46でのイニシャライズに際しては、先ず例えば図9のごとくに割り当てたマニュアル変速段(第1速〜第6速)マップを基に変速機出力回転数Nout(車速VSP)からマニュアル変速段ごとの変速機入力回転数Ninの到達値を検索し、次にこれらのうち前回の到達入力回転数DSRREVに最も近い値に対応したマニュアル変速段を目標マニュアル変速段SFTPOSと定める。
【0055】
ここで、図9のごとくに割り当てたマニュアル変速段(第1速〜第6速)について付言するに、図10のごとくモード切り換え(回転)同期点(RSP)に対応した変速比にはマニュアル変速段を設定せず、当該同期点相当変速比近辺に設定すべき相互に隣り合った一対のマニュアル変速段(図示例では第3速、第4速)をそれぞれ、トロイダル型無段変速機構2の同じ変速比icvt34のもとで達成されるよう設定する。
この際、当該隣り合った一対のマニュアル変速段(第3速、第4速)間の段間比は、要求される運転性能や燃費性能に応じて通常通りに決定すること勿論である。
そして、その他のマニュアル変速段(第1速、第2速、第5速、第6速)については、上記隣り合った一対のマニュアル変速段(第3速、第4速)間における段間比とほぼ同じ関係(例えば等比級数)になるよう設定する。
【0056】
なお、マニュアル変速段の割り当てに当たっては図9のものに限らず、図11に示すように図9の場合よりもクロスレシオとなるよう(図11の二点鎖線は図9の第6速に相当する)マニュアル変速段を設定したり、或いは図12に示すように、同期点相当変速比近辺における相互に隣り合った一対のマニュアル変速段を第4速および第5速とし、高速側のマニュアル変速段がワイドレシオとなるよう(図12の二点鎖線は図9の第6速に相当する)マニュアル変速段を設定することができる。
【0057】
以上のようなMモードのイニシャライズが終了した後は、図7のステップS48においてマニュアル変速のアップシフト(UP)信号が発生したか否かを(運転者がアップシフト指令を行ったか否かを)、またステップS49においてマニュアル変速のダウンシフト(DN)信号が発生したか否かを(運転者がダウンシフト指令を行ったか否かを)チェックする。
アップシフト指令もダウンシフト指令もなければステップS56において、ステップS46で初期化した時の目標マニュアル変速段SFTPOS(第1速〜第6速)に対応したマップを図9から選択し、この選択マップをもとに変速機出力回転数Nout(車速VSP)から到達入力回転数DSRREVを検索して求める。
【0058】
ところで、ステップS48においてマニュアル変速のアップシフト(UP)信号が発生したと判定する時は、ステップS50において目標マニュアル変速段SFTPOSを1段高速側のマニュアル変速段(SFTPOS+1)とし、ステップS51でこれが最高速段である第6速になった(SFTPOS>6)と判定した以後はステップS52でSFTPOS=6にする。
一方で、ステップS49においてマニュアル変速のダウンシフト(DN)信号が発生したと判定する時は、ステップS53において目標マニュアル変速段SFTPOSを1段低速側のマニュアル変速段(SFTPOS−1)とし、ステップS54でこれが最低速段である第1速になった(SFTPOS<1)と判定した以後はステップS55でSFTPOS=1にする。
以上のようにアップシフト指令やダウンシフト指令で目標マニュアル変速段SFTPOSが更新された時はステップS56において、ステップS50,S52,S53,S55で決定された目標マニュアル変速段SFTPOS(第1速〜第6速)に対応したマップを図9から選択し、この選択マップをもとに変速機出力回転数Nout(車速VSP)から到達入力回転数DSRREVを検索して求める。
【0059】
上記により選択レンジごとの到達入力回転数DSRREVが求められた後は、図6のステップS28において、図13のごとくに、この到達入力回転数DSRREVを変速機出力回転数Noutで除算して変速比無限大無段変速機の定常的な目標である到達IVT変速比DIVTRTOを求めると共に、その逆数である到達IVT速度比INVDIVTRTOをもとめる。
【0060】
次いで図6のステップS29において、これら到達IVT変速比DIVTRTOおよび到達IVT速度比INVDIVTRTOを所定時定数のフィルターに通して過渡的な目標である時々刻々の目標IVT変速比IVTRTOおよびその逆数である目標IVT速度比INVIVTRTOを求める。
【0061】
上記ステップS29で行われる目標IVT変速比IVTRTOおよび目標IVT速度比INVIVTRTOの演算は、図14に示すサブルーチンにより以下の如くに行われる。
まず最初のステップで、スロットル開度TVOや車速VSPなどの運転状態に基づいて、図示しないマップや関数等から、到達IVT変速比DIVTRTOおよび到達IVT速度比INVDIVTRTOをどのような変速応答で達成するかを定めるための変速時定数TgTMを演算する。
次のステップでは、到達IVT変速比DIVTRTOと前回の目標IVT変速比IVTRTOとの偏差に上記の変速時定数TgTMを乗じたものから、次のようにして目標IVT変速比IVTRTOを演算する。
IVTRTO=IVTRTO+TgTM(DIVTRT0 −IVTRTO)
次のステップでは、同様にして目標IVT変速比の逆数である目標IVT速度比INVIVTRTOを、
INVIVTRTO =INVIVTRTO+TgTM×(INVDIVTRT0−INVIVTRTO )
により演算する。
なお、上記変速時定数TgTMは1次のローパスフィルタで構成されるが、2次などのローパスフィルタであってもよい。
【0062】
上記のようにして求めた目標IVT変速比の逆数である目標IVT速度比INVIVTRTOは、図2に示すIVT速度比Etの目標値であり、この目標値を決定した後に図6のステップS30で、図2のマップをもとに目標IVT速度比INVIVTRTO(IVT速度比Etの目標値)から目標CVT変速比RATIO0を検索して求める。
【0063】
以上のようにして図6のステップS30で目標CVT変速比RATIO0を検索した後は、同図のステップS31において前記したSFTMODEをもとに伝動モードの判定が行われる。
つまりステップS31では、現在の伝動モードがSFTMODE=1(動力循環モード)か、SFTMODE=3(直結モード)のいずれであるかを判定し、判定結果に応じて動力循環モードならステップS32に制御を進め、直結モードなら制御をステップS33に進める。
【0064】
動力循環モード(SFTMODE=1)のときは、図2から明らかなように動力循環モードから直結モードへの切り換え(アップシフト)が発生し得るため、ステップS32で図15に示すようにして、当該切り換えを行うべきアップシフト判定用の変速機出力回転数を求める。
図15においては先ず、MレンジかMレンジ以外かをチェックし、Mレンジ意外なら、Dレンジ用変速パターンを示す図17に表記するごとくに定めたアップシフト線αを選択し、Mレンジなら、Mレンジ用変速パターンを示す図18に表記するごとくに定めたアップシフト線γを選択し、当該選択したアップシフト線αまたはγをもとに到達入力回転数DSRREVからモード切り換えアップシフト判定用の判定出力回転数を検索する。
【0065】
上記のようにモード切り換えアップシフト判定出力回転数を求めた後は、図6のステップS34で変速機出力回転数Noutが、このモード切り換えアップシフト判定出力回転数以上となったか否かを判定する。
変速機出力回転数Noutがこのモード切り換えアップシフト判定出力回転数以上になると、モード切り換えを行う領域に入っているため、ステップS35でこのこと(モード切り換え中)を示すようにSFTMODEを2に変更すると共にSFTフラグを1(アップシフト)にセットしてサブルーチンを終了する。
なおSFTフラグは、1のときに動力循環モードから直結モードへのアップシフトを示し、2のときに直結モードから動力循環モードへのダウンシフトを示し、0のときには伝動モード(SFTMODE)の維持を示すものとする。
【0066】
一方、ステップS34で変速機出力回転数Noutがアップシフト判定出力回転数未満と判定する場合には、動力循環モードから直結モードへのモード切り換えを指令する領域に入っていないため、モード切り換え不要としてそのままサブルーチンを終了する。
【0067】
ステップS31でSFTMODE=3(直結モード)と判定する時に選択されるステップS33では、図2から明らかなように直結モードから動力循環モードへの切り換え(ダウンシフト)が発生し得るため、図16に示すようにして、当該切り換えを行うべきダウンシフト判定用の変速機出力回転数を求める。
図16においては先ず、MレンジかMレンジ以外かをチェックし、Mレンジ意外なら、Dレンジ用変速パターンを示す図17に表記するごとくに定めたダウンシフト線βを選択し、Mレンジなら、Mレンジ用変速パターンを示す図18に表記するごとくに定めたアップシフト線δを選択し、当該選択したダウンシフト線βまたはδをもとに到達入力回転数DSRREVからモード切り換えダウンシフト判定用の判定出力回転数を検索する。
【0068】
上記のようにモード切り換えダウンシフト判定出力回転数を求めた後は、図6のステップS36で変速機出力回転数Noutが、このモード切り換えダウンシフト判定出力回転数未満になったか否かを判定する。
変速機出力回転数Noutがこのモード切り換えダウンシフト判定出力回転数未満になると、モード切り換えを行う領域に入っているため、ステップS37でこのこと(モード切り換え中)を示すようにSFTMODEを2に変更すると共にSFTフラグを2(ダウンシフト)にセットしてサブルーチンを終了する。
【0069】
一方、ステップS36で変速機出力回転数Noutがダウンシフト判定出力回転数以上と判定する場合には、直結モードから動力循環モードへのモード切り換えを指令する領域に入っていないため、モード切り換え不要としてそのままサブルーチンを終了する。
【0070】
以上のごとく図6、図7、および図13〜図16に基づいて図5のステップS4が実行された後は、同図のステップS5において前記のSFTMODEが1か、2か、3か、それ以外かにより、伝動モードが動力循環モード(SFTMODE=1)か、モード切り換え中(SFTMODE=2)か、直結モード(SFTMODE=3)か、それ以外のいずれであるかを判定する。
動力循環モードなら制御をステップS6に進めて動力循環モード制御を行い、モード切り換え中なら制御をステップS8に進めてモード切り換え制御を行い、直結モードなら制御をステップS7に進めて直結モード制御を行い、これら以外なら制御をステップS9に進めて対応するその他の制御を行う。
【0071】
図4のステップS6における動力循環モード制御は図19に示すごときもので、先ずステップS61において、目標ロークラッチ圧を最大値に、また目標ハイクラッチ圧を最低値にして、ロークラッチ31の締結を指令すると共にハイクラッチ33の解放を指令する。
次のステップS62ではCVT比制御モードを判定し、このCVT比制御モードは通常制御の時0にされ、CVT変速比を保持する時1にされ、通常制御への遷移中2にされ、モード切り換え中の通常制御時3にされるものとする。
【0072】
ステップS62でCVT比制御モードが0または3であると判定される時、ステップS63において、最終目標CVT変速比RATIO1に図6のステップS30で求めた目標CVT変速比RATIO0をセットする。
ステップS62でCVT比制御モードが1または2であると判定される時、ステップS64において、最終目標CVT変速比RATIO1を所定時定数TgTMSFTのローパスフィルターに通して、RATIO1=RATIO1+TgTMSFT(RATIO0−RATIO1)を求める。
【0073】
次いでステップS65において、最終目標CVT変速比RATIO1および目標CVT変速比RATIO0間における偏差の絶対値が所定値未満になったか否かをチェックし、未満になったところでステップS66においてCVT比制御モードを0にすることによりステップS62がステップS63を選択するようになす。
以上のようにステップS63またはステップS64で最終目標CVT変速比RATIO1を求めた後はステップS67において、CVT変速比フィードバック補償量FBRTOを図20のようにして求める。
【0074】
図20では、先ず最終目標CVT変速比RATIO1と実CVT変速比icvtとの偏差errを求め、次いでこの偏差errに比例定数KP(運転条件に応じて任意に与え得る)を掛けて求めた比例制御分と、偏差errに積分定数KI(運転条件に応じて任意に与え得る)を掛けて求めた積分制御分IntgRとの和値をもってCVT変速比フィードバック補償量FBRTOとする。
図19のステップS68では、最終目標CVT変速比RATIO1にCVT変速比フィードバック補償量FBRTOを加算して指令CVT変速比icvt0とする。
【0075】
図4のステップS7における直結モード制御は図21に示すごときもので、先ずステップS71において、目標ロークラッチ圧を最低値に、また目標ハイクラッチ圧を最大値にして、ロークラッチ31の解放を指令すると共にハイクラッチ33の締結を指令する。
次のステップS72ではCVT比制御モードを判定し、CVT比制御モードが0または3であると判定される時、ステップS73において、最終目標CVT変速比RATIO1に図6のステップS30で求めた目標CVT変速比RATIO0をセットする。
ステップS72でCVT比制御モードが1または2であると判定される時、ステップS74において、最終目標CVT変速比RATIO1を所定時定数TgTMSFTのローパスフィルターに通して、RATIO1=RATIO1+TgTMSFT(RATIO0−RATIO1)を求める。
【0076】
次いでステップS75において、最終目標CVT変速比RATIO1および目標CVT変速比RATIO0間における偏差の絶対値が所定値未満になったか否かをチェックし、未満になったところでステップS76においてCVT比制御モードを0にすることによりステップS72がステップS73を選択するようになす。
以上のようにステップS73またはステップS74で最終目標CVT変速比RATIO1を求めた後はステップS77において、CVT変速比フィードバック補償量FBRTOを図20につき前述したように求め、
ステップS78で、最終目標CVT変速比RATIO1にCVT変速比フィードバック補償量FBRTOを加算して指令CVT変速比icvt0とする。
【0077】
図4のステップS8におけるモード切り換え制御は図22に示すごときもので、先ずステップS81において、当該モード切り換えに際して行うべきイニシャライズが終了しているか否かを判定し、終了していないと判定する時ステップS82において変速タイマをクリアすると共にCVT比制御モードを0にし、終了していると判定する時ステップS82をスキップする。
次のステップS83では、モード切り換え制御が開始されてから所定時間が経過したか否かをチェックし、所定時間が経過するまでの間は制御をステップS84〜ステップS90に進める。
【0078】
ステップS84では、図23のようにして、目標IVT変速比IVTRTOから最終目標CVT変速比RATIO1を算出する。
つまり図23のステップS111において、最終目標CVT変速比RATIO1が所定値RATIOA以上か否かをチェックし、ステップS112でCVT比制御モードを判別する。
ステップS11で最終目標CVT変速比RATIO1が所定値RATIOA以上でないと判別するか、若しくはステップS112でCVT比制御モードが3であると判定する時は、ステップS113において最終目標CVT変速比RATIO1に、図6のステップS30で求めた目標CVT変速比RATIO0をセットする。
【0079】
ステップS11で最終目標CVT変速比RATIO1が所定値RATIOA以上であると判別し、且つステップS112でCVT比制御モードが0であると判定する時、ステップS114において到達IVT変速比の逆数INVDIVTRTOから図2のマップをもとに到達CVT変速比DRATIOを検索する。
そしてステップS115で、最終目標CVT変速比RATIO1が到達CVT変速比DRATIO以上であるか否かをチェックし、以上になるまでステップS113において最終目標CVT変速比RATIO1に目標CVT変速比RATIO0をセットする。
ステップS115で、最終目標CVT変速比RATIO1が到達CVT変速比DRATIO以上になったと判定する時、ステップS116でCVT比制御モードを1にする。
【0080】
なお本実施の形態においては、Mレンジでの伝動モード切り換えを含むマニュアル変速段間ではRATIO1=RATIO0になるよう設定しておき、マニュアル変速のアップシフト(US)信号やダウンシフト(DN)信号が発生した時は直ちにこの判断がなされるものとする。
【0081】
ステップS112でCVT比制御モードが1であると判定する時、制御をそのまま終了させることにより、モード切り換え中はCVT変速比が最終目標CVT変速比RATIO1を保持されるようにする。
ステップS112でCVT比制御モードが2であると判定する時、ステップS117において、最終目標CVT変速比RATIO1を所定時定数TgTMSFTのローパスフィルターに通して、RATIO1=RATIO1+TgTMSFT(RATIO0−RATIO1)を求める。
【0082】
次いでステップS118において、最終目標CVT変速比RATIO1および目標CVT変速比RATIO0間における偏差の絶対値が所定値未満になったか否かをチェックし、未満になったところでステップS119においてCVT比制御モードを3にすることによりステップS112がステップS113を選択するようになす。
以上のようにステップS113またはステップS117で最終目標CVT変速比RATIO1を求めた後は、図22のステップS85において、前記のSFTフラグが1か否かにより動力循環モードから直結モードへのアップシフトか逆に直結モードから動力循環モードへのダウンシフトかを判定する。
【0083】
アップシフトである場合ステップS86において、アップシフトのシークエンスに従ってロークラッチ圧の計算を行うと共にハイクラッチ圧の計算を行い、ダウンシフトである場合ステップS87においてダウンシフトのシークエンスに従ってロークラッチ圧の計算を行うと共にハイクラッチ圧の計算を行う。
なお、アップシフト時におけるクラッチ圧の計算とダウンシフト時におけるクラッチ圧の計算とは、ロークラッチおよびハイクラッチの締結、解放が逆転するのみで、同様な手順によることから、ここではクラッチ圧の計算をアップシフト時について図24により詳述する。
【0084】
図24のステップS121においては、CVT変速比icvtおよび周知の方法で算出しておいた変速機入力トルクから、ロークラッチ圧マップに基づきロークラッチ圧指令値を算出し、次のステップS122では、CVT変速比icvtおよび周知の方法で算出しておいた変速機入力トルクから、ハイクラッチ圧マップに基づきハイクラッチ圧指令値を算出する。
次いでステップS123〜ステップS126において、変速タイマが順次に大きいUP所定値1未満か、UP所定値2未満か、UP所定値3未満か、UP所定値4未満かどうかを判定する。
【0085】
変速タイマがUP所定値1未満である間はステップS127において、ロークラッチ圧指令値を、ロークラッチ圧マップから算出されたロークラッチ圧にクラッチ内部のリターンスプリング力に対向する圧力であるLCsprを足した圧とし、次いでステップS128においてハイクラッチ圧指令値をプリチャージ圧である所定値HCprchに保持し、その後ステップS129でIVT比制御モードを1にする。
ここでIVT比制御モードは、通常制御時0にされ、モード切り換え開始時1にされ、イナーシャフェーズ中2にされ、イナーシャフェーズ終了時3にされるものとする。
【0086】
変速タイマがUP所定値2未満である間はステップS130において、ロークラッチ圧指令値をステップS127と同様に、ロークラッチ圧マップから算出されたロークラッチ圧にクラッチ内部のリターンスプリング力に対向する圧力であるLCsprを足した圧とし、次いでステップS131においてハイクラッチ圧指令値をハイクラッチ内部におけるリターンスプリング力に対向する圧である所定値HCsprに贈圧する。
【0087】
変速タイマがUP所定値3未満である間はステップS132において、締結ゲイン1を変速タイマ値からUP所定値2を差し引いた差値と、UP所定値3からUP所定値2を差し引いた差値との比により求めると共に、締結ゲイン2を1と締結ゲイン1との差値とする。
次いでステップS133において、ロークラッチ圧を以下の演算、
ロークラッチ圧=所定値LCspr+ロークラッチ圧×締結ゲイン2
により求める。ここでロークラッチ圧は、ロークラッチ圧マップから算出したロークラッチ圧に1よりも小さい値である締結ゲイン2を掛けることで低下されることとなる。
次にステップS134で、ハイクラッチ圧を以下の演算、
ハイクラッチ圧=所定値HCspr
+(ハイクラッチ圧+所定値)×締結ゲイン1
により求める。
ここで(ハイクラッチ圧+所定値)における所定値は、イナーシャフェーズで回転変化を生じさせるための余裕分で、車速VSPやスロットル開度TVOに応じて適宜に与える。
そしてステップS135において、詳しくは図25につき後述するがハイクラッチ圧指令値のフィードバック量計算を行う。
【0088】
変速タイマがUP所定値4未満である間はステップS136において、ロークラッチ圧指令値を所定値LCsprに保持し、次いでステップS137においてIVT比制御モードを2にした後、制御をステップS134、ステップS135に進める。
変速タイマがUP所定値4以上になったらステップS138において、ロークラッチ圧指令値を最低値にし、次いでステップS139においてハイクラッチ圧指令値を前回計算値と所定値HCdeltaとの和値とする。
【0089】
図24のステップS135で行うハイクラッチ圧指令値のフィードバック量計算は図25に示すごときもので、先ずステップS141において、図26のマップをもとに最終目標CVT変速比RATIO1から変速前IVT変速比IVTRATIOAを求め、更にステップS142において、図27のマップをもとに最終目標CVT変速比RATIO1から変速後IVT変速比IVTRATIOBを求める。
次にステップS143において、IVT比制御モードが1か否かによりモード切り換えが開始されているか否かをチェックする。
【0090】
IVT比制御モードが1であれば、ステップS144において変速前IVT変速比IVTRATIOAおよび目標IVT変速比IVTRTO間の差の絶対値|IVTRATIOA−IVTRTO|がイナーシャフェーズ開始判定のための所定値以上か否かによりイナーシャフェーズが開始されたか否かを判定する。
イナーシャフェーズ開始と判定する時ステップS145において、このことを示すようにIVT比制御モードを2にする。
イナーシャフェーズが未だ開始されていなければステップS146において、IVT変速タイマをクリアし、次いでステップS147において、ハイクラッチ圧のフィードバック量PRSFBを0にリセットすると共に積分値PRSINTGを0にリセットする。
【0091】
ステップS144でイナーシャフェーズ開始と判定し、ステップS145でIVT比制御モードを2にした後は、ステップS149において、最終目標IVT変速比IVTRTO1を、IVTRTO1=〔IVTRATIOA+(IVTRATIOB−IVTRATIOA)〕/〔目標変速時間×IVT変速タイマ〕により求め、
次いでステップS150において、最終目標IVT変速比IVTRTO1と目標変速比IVTRTOとの偏差ierr(=IVTRTO1−IVTRTO)を求める。
なお目標変速時間は、スロットル開度TVOや車速VSP等の運転条件から自由に与えることができる。
【0092】
ステップS151では、ハイクラッチ圧のフィードバック量PRSFBを以下のようにして求める。
先ず、上記の変速比偏差ierrおよび積分ゲインKIivtから積分項PRSINTGをPRSINTG=PRSINTG+ierr×KIivtにより求め、次いで比例ゲインKPitvを用いてハイクラッチ圧フィードバック量PRSFBをPRSFB=ierr×KPitv+PRSFBを求める。
更にステップS152でハイクラッチ圧を、当該フィードバック量PRSFBだけ嵩上げし、ステップS153でIVT変速タイマを更新する。
【0093】
ステップS143でIVT比制御モードが1でないと判別する時は、ステップS148において、変速後IVT変速比IVTRATIOBおよび目標IVT変速比IVTRTO間の差の絶対値|IVTRATIOB−IVTRTO|がイナーシャフェーズ終了判定のための所定値未満か否かによりイナーシャフェーズが終了したか否かを判定する。
終了前のイナーシャフェーズ中であれば、上記したステップS149〜ステップS153の処理を引き続いて実行する。
【0094】
ステップS148でイナーシャフェーズ終了と判定する時は、ステップS154において変速タイマをUP所定値4とし、次いでステップS155においてCVT比制御モードを2とし、更にステップS156においてIVT比制御モードを3とする。
【0095】
以上のように図24および図25で(図22のステップS86で)アップシフトシークエンスに従った目標ロークラッチ圧および目標ハイクラッチ圧の決定後、若しくは図22のステップS87でダウンシフトシークエンスに従った目標ロークラッチ圧および目標ハイクラッチ圧の決定後は、図22のステップS88において変速タイマの更新を行い、
次いでステップS89において、図20につき前述したようにしてCVT変速比フィードバック補償量FBRTOを算出し、
更にステップS90において、前記の目標CVT変速比RATIO0に上記CVT変速比フィードバック補償量を加算してFBRTO指令CVT変速比icvt0を求める。
【0096】
図22のステップS83でモード切り換え制御の開始から所定時間が経過したと判定する時は、変速終了処理のために先ずステップS91で前記のSFTフラグが1か否かによりアップシフトかダウンシフトかを判定する。
アップシフト判定時はステップS92でロークラッチ圧を最低値に指令すると共にハイクラッチ圧を最高値に指令した後、ステップS93でSFTMODEを3にすると共にSFTフラグを0にする。
一方でダウンシフト判定時はステップS94でロークラッチ圧を最高値に指令すると共にハイクラッチ圧を最低値に指令した後、ステップS95でSFTMODEを1にすると共にSFTフラグを0にする。
【0097】
以上のようにロークラッチ圧およびハイクラッチ圧を限界値に指令した後はステップS96においてイニシャライズ終了フラグをクリアし、次いでステップS97においてIVT比制御モードを0にし、これらにより次回のモード切り換えに備える。
【0098】
図4のステップS6、またはステップS7、或いはステップS8で前記したごとくに指令CVT変速比icvto、目標ロークラッチ圧、および目標ハイクラッチ圧を求めた後は、ステップS10〜S12においてこれらの目標を実現するための信号を出力する。
ステップS10においては、図28のようにして、図29のマップを基に指令CVT変速比icvtoを達成するためのステップモータ22の目標駆動位置(目標ステップ数)を求める。
次にステップS11で、図30のようにして、目標ロークラッチ圧および目標ハイクラッチ圧を実現するためのロークラッチソレノイド24およびハイクラッチソレノイド25の駆動デューティを図31のマップに基づき算出する。
そしてステップS12において、ステップモータ22を上記の目標駆動位置(目標ステップ数)となるよう駆動すると共に、上記のデューティ比に応じロークラッチソレノイド24およびハイクラッチソレノイド25を駆動する。
【0099】
ステップS13においては、エンジンコントローラ47へ前記のIVT比制御モードを送信し、エンジンコントローラ47はIVT比制御モードに応じて、IVT比制御モード=1の時タイマ制御下で徐々にエンジンのトルクダウン量を増大し、IVT比制御モード=2の時エンジンのトルクダウン量を最大にし、IVT比制御モード=3の時タイマ制御下で徐々にエンジンのトルクダウン量を0にする。
かかるエンジンのトルクダウンにより、アップシフトモード切り換え時における所定の変速ショック軽減が行われるが、ダウンシフト時のように変速ショックの軽減に際しては逆にエンジンのトルクアップが要求されることもある。
【0100】
上記した実施の形態になる変速比無限大無段変速機の変速制御装置に係わる動作タイムチャートを図32に例示する。
図32は、Mレンジ第3速(SFTPOS=3)が選択された動力循環モード(SFTMODE=1)での走行中、瞬時t1にアップシフト(UP)指令が発生してMレンジ第4速(SFTPOS=4)が指令され、直結モード(SFTMODE=3)へのモード切り換え(SFTMODE=2)によるMレンジ第3速からMレンジ第4速へのアップシフトが行われる場合の動作タイムチャートである。
当該マニュアル変速段間での変速時は、図10につき前述したごとくCVT変速比が同じであるように第3速および第4速が設定されているため、最終目標CVT変速比RATIO1は図10のicvt34に保持される。
但し目標CVT変速比RATIO0は、自動変速レンジの目標値であるからIVT速度比INVIVTRTO0に応じて変化する。
【0101】
動力循環モード(SFTMODE=1)から直結モード(SFTMODE=3)へのモード切り換え(SFTMODE=2)によるMレンジ第3速からMレンジ第4速へのアップシフトは、当該モード切り換えを司るロークラッチ31の締結→解放切り換え(ロークラッチ圧の図示する低下)、およびハイクラッチ33の解放→締結切り換え(ハイクラッチ圧の図示する上昇)により遂行される。
これらクラッチの状態切り換えに起因して発生するイナーシャフェーズの開始が瞬時t2に検知されると、最終目標IVT変速比IVTRATIO1が算出されるようになり、これが達成されるようにハイクラッチ圧のフィードバック制御が図示のごとくに行われる。
そして、イナーシャフェーズの終了が検知される瞬時t3にハイクラッチ圧のフィードバック制御が終了し、以後はハイクラッチ圧を一定の勾配で上昇させるランプ制御に移行し、変速制御終了瞬時t4にハイクラッチ圧を最高値にする。
【0102】
上記アップシフトの進行につれてIVT比制御モードは0→1→2→3のように順次変化し、これを受けてエンジンコントローラ47はIVT比制御モードに応じ図示のごとく、IVT比制御モード=1の時タイマ制御下で徐々にエンジンのトルクダウン量を増大し、IVT比制御モード=2の時エンジンのトルクダウン量を最大にし、IVT比制御モード=3の時タイマ制御下で徐々にエンジンのトルクダウン量を0にする。
これにより、当該トルクダウンを行わなかった場合における二点鎖線で示す変速機出力軸トルク波形との比較から明らかなように、変速時間を長引かせることなく変速ショックを大幅に軽減することができる。
【0103】
上記した実施の形態によれば、マニュアル変速段の設定に際し、モード切り換えが必要となる回転同期点(RSP)にはマニュアル変速段を設定せず、図10に示すごとくモード切り換えが必要となる回転同期点(RSP)の近辺に設定する必要がある、相互に隣り合った一対のマニュアル変速段(図10では第3速、第4速)をそれぞれ、同じCVT変速比icvt34のもとで達成されるよう設定したため、
当該相互に隣り合った一対のマニュアル変速段間での変速に際しても、当該モード切り換えのためのロークラッチ31およびハイクラッチ33の締結、解放切り換えのみで所定のマニュアル変速を行わせることができて、トロイダル型無段変速機構の変速制御は不要である。
従ってマニュアル変速に際し、クラッチの掛け換え制御と無段変速機構の変速制御との同時制御が要求されることがなくなり、制御が煩雑になるのを防止し得ると共に、滑らかな変速制御を容易に実現することができる。
【0104】
しかも、かかるマニュアル変速段の設定方式によれば以下の作用効果をも奏し得る。
つまり、マニュアル変速段を第2図に示すように設定する従来の方式では、つまりモード切り換えが必要となる回転同期点(RSP)にマニュアル変速段を設定するのでは、この回転同期点(RSP)が変速比無限大無段変速機の構成で決まってしまうことから、これを基準にして要求段間比となるよう設定する必要がある各マニュアル変速段の変速比が少なからず拘束されて、動力性能などの要求に鑑み各マニュアル変速段の変速比をある方向へずらそうとしても実現できないことが多い。
これに対し本実施の形態におけるように、モード切り換えが必要となる回転同期点(RSP)の近辺に設定する必要があって、相互に隣り合った一対のマニュアル変速段(図10の第3速、第4速)をそれぞれ、同じCVT変速比icvt34のもとで達成されるよう設定する場合、上記のような拘束が若干幅を持ったものになって緩和され、マニュアル変速段の設定に関する自由度を高くすることができる。
【0105】
また本実施の形態においては、上記隣り合った一対のマニュアル変速段(第3速および第4速)間以外の残りのマニュアル変速段間における段間比が上記隣り合った一対のマニュアル変速段間における段間比とほぼ同じ関係になるよう残りのマニュアル変速段を設定したため、Vベルト式無段変速機やトロイダル型無段変速機と同様の手法でマニュアル変速段を設定して、無限大変速比の分だけ幅広い変速レンジでのマニュアル変速を実現可能である。
【0106】
本実施の形態においては更に、上記隣り合った一対のマニュアル変速段(第3速、第4速)間における変速を、ロークラッチ31およびハイクラッチ33の前記した締結進行制御および解放進行制御により、所定の変速応答で進行させるため、マニュアル変速でありながら、変速応答を任意に設定することができて大いに有利である。
【0107】
また本実施の形態においては、上記隣り合った一対のマニュアル変速段間での変速時に、エンジン出力トルクを変速ショック対策用に補正するため、クラッチの掛け換えのみによるモード切り換え変速であっても、変速時間を長くすることなく変速ショックを軽減させることができる。
しかも当該エンジン出力トルクの補正量を決定するに際し、ロークラッチおよびハイクラッチの締結進行制御および解放進行制御による回転変化に応じてこれを決定するため、イナーシャフェーズ前後でのエンジン出力トルク補正量を変速ショックの大きさにマッチさせることができて上記の作用効果を一層顕著なものにすることが可能となり、他のマニュアル変速段間のCVT比制御によるマニュアル変速と同等の滑らかな変速フィーリングを実現させることができる。
【0108】
図33は本発明の他の実施の形態を示し、本実施の形態においては図23におけるサブルーチンにステップS120を追加する。
ステップS120は、ステップS112でCVT比制御モードが1であると判定するモード切り換え中に実行されるもので、前記した実施の形態においてはこのとき制御をそのまま終了させることによりモード切り換え中CVT変速比を最終目標CVT変速比RATIO1に保持するようにしたが、本実施の形態においてはステップS120で最終目標CVT変速比RATIO1を補正するようになす。
【0109】
この補正は図34に示すようにして行い、時定数がTgTMHOSのローパスフィルターを用いて最終目標CVT変速比RATIO1を目標CVT変速比RATIO0による補正を加え、
RATIO1=RATIO1+TgTMHOS×(RATIO0−RATIO1)
のようなものとする。
この場合、最終目標CVT変速比RATIO1が隣り合った一対のマニュアル第3速および第4速間での変速時にモード切り換え同期点(RSP)方向へ補正されることとなり、当該変速を司るロークラッチおよびハイクラッチの締結、解放容量を低減してショックの小さな変速を実現することが可能になる。
【0110】
本実施の形態におけるマニュアル変速の動作タイムチャートを図35に示す。
図35は、図32と同じマニュアル変速を行った場合の動作を示し、モード切り換え中に最終目標CVT変速比RATIO1が図示のごとくモード切り換え同期点(RSP)方向へ補正され、これに伴い回転変化量も小さくなるのでエンジントルクダウン量が、図32のトルク波形を移記した二点鎖線との比較から明らかなように小さくなる。
また、最終目標CVT変速比RATIO1の上記補正に伴い目標ロークラッチ圧および目標ハイクラッチ圧がそれぞれ、図32の油圧波形を移記した二点鎖線との比較から明らかなように低下され、変速機出力軸トルクも、図32のトルク波形を移記した二点鎖線との比較から明らかなように滑らかにされてショックを小さなものにすることができる。
【0111】
なおトロイダル型無段変速機構2の変速制御に際しては、パワーローラ9を回転自在に支持した部材(トラニオン)の変形を主たる原因として、更にガタが加わって生じた、パワーローラとパワーローラ支持部材との間におけるオフセット方向相対変位が外乱となって、変速制御系へのフィードバック量を、本来フィードバックすべき量に対して狂わしてしまう、所謂トルクシフトを生じ、変速精度の低下を生ずる知られている。
そこでトルクシフトによる変速制御への影響を回避するために通常、変速アクチュエータ(ステップモータ22)の操作量を少なくとも、指令変速比icvt0に対応する基準操作量と、トルクシフトを補償するための予め定めたトルクシフト補償操作量との和で決定する。
【0112】
変速比無限大無段変速機(IVT)においては、動力循環モードと直結モードの2つのモードを有し、同じ車両前進時であっても動力循環モードと直結モードとで、トロイダル型無段変速機構2に流れるトルクの方向が逆になり、それに伴いトルクシフトも逆方向に生じるため、トルクシフト補償によるアクチュエータ操作方向も逆にする必要がある。
従って本発明においては図示しなかったが、回転同期点(RSP)を挟んでその両側に設定したマニュアル第3速と第4速とで、CVT比を同一値に維持するために、上記トルクシフト補償量分のアクチュエータ操作量を逆方向にすることは言うまでもない。
【0113】
なお上記実施の形態においては何れの場合も、無段変速機構がトロイダル型無段変速機構2である場合について説明したが、無段変速機構がVベルト式無段変速機構である場合においても本発明は同様の考え方により適用して同様の作用効果を奏し得ることことは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態になる変速制御装置を具えた変速比無限大無段変速機の伝動系を示す略線図である。
【図2】 同変速比無限大無段変速機の変速制御特性を、その速度比と無段変速機構の変速比との関係として示した線図である。
【図3】 同変速比無限大無段変速機の変速制御系を示すシステム図である。
【図4】 同変速制御系における変速機コントローラが実行する変速制御プログラムの全体を示すフローチャートである。
【図5】 同変速制御プログラム内における変速比演算処理を示すサブルーチンのフローチャートである。
【図6】 同変速制御プログラム内における伝動モード判別処理を示すサブルーチンのフローチャートである。
【図7】 同伝動モード判別処理における目標入力回転数演算処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図8】 変速比無限大無段変速機のDレンジにおける変速パターン図である。
【図9】 変速比無限大無段変速機のMレンジにおける変速パターン図である。
【図10】 図9のMレンジ用変速パターンにおけるマニュアル変速段を、図2と同じ変速比無限大無段変速機の速度比と無段変速機構の変速比との関係マップ上に表示して示した線図である。
【図11】 図9のMレンジ用変速パターンよりもクロスレシオにマニュアル変速段を設定した場合におけるMレンジ用変速パターンを示す線図である。
【図12】 回転同期点の両側にマニュアル第4速と第5速とを割り振った場合におけるMレンジ用変速パターンを示す線図である。
【図13】 図6の伝動モード判別プログラム内における到達IVT変速比および速度比算出処理を示すサブルーチンのフローチャートである。
【図14】 図6の伝動モード判別プログラム内における目標IVT変速比および速度比算出処理を示すサブルーチンのフローチャートである。
【図15】 図6の伝動モード判別プログラム内におけるアップシフト判定用変速機出力回転数算出処理を示すサブルーチンのフローチャートである。
【図16】 図6の伝動モード判別プログラム内におけるダウンシフトシフト判定用変速機出力回転数算出処理を示すサブルーチンのフローチャートである。
【図17】 Dレンジでのアップシフト判定用変速機出力回転数およびダウンシフトシフト判定用変速機出力回転数を示す線図である。
【図18】 Mレンジでのアップシフト判定用変速機出力回転数およびダウンシフトシフト判定用変速機出力回転数を示す線図である。
【図19】 図4の変速制御プログラム内における動力循環モード制御に係わるサブルーチンを示すフローチャートである。
【図20】 同動力循環モード制御における変速比フィードバック補償量算出処理を示すサブルーチンのフローチャートである。
【図21】 図4の変速制御プログラム内における直結モード制御に係わるサブルーチンを示すフローチャートである。
【図22】 図4の変速制御プログラム内におけるモード切り換え制御を示すサブルーチンのフローチャートである。
【図23】 同モード切り換え制御における最終目標CVT変速比の算出処理を示すサブルーチンのフローチャートである。
【図24】 同モード切り換え制御におけるアップシフト時クラッチ圧計算処理を示すサブルーチンのフローチャートである。
【図25】 同アップシフト時クラッチ圧計算プログラムにおけるハイクラッチ圧フィードバック量計算処理を示すフローチャートである。
【図26】 同ハイクラッチ圧フィードバック量計算処理において変速前IVT変速比を求めるのに用いた変速比関係線図である。
【図27】 同ハイクラッチ圧フィードバック量計算処理において変速後IVT変速比を求めるのに用いた変速比関係線図である。
【図28】 図4の変速制御プログラム内におけるステップモータ駆動位置算出処理を示すサブルーチンのフローチャートである。
【図29】 指令CVT変速比を実現するためのステップモータ目標駆動位置を示す線図である。
【図30】 図4の変速制御プログラム内におけるソレノイド駆動デューティ算出処理を示すサブルーチンのフローチャートである。
【図31】 クラッチ目標油圧を実現するためのソレノイド駆動デューティを示す線図である。
【図32】 図4〜図31の変速制御によるマニュアル変速動作タイムチャートである。
【図33】 本発明の他の実施の形態になる変速制御装置を示す、図23と同様なフローチャートである。
【図34】 同実施の形態において最終目標CVT変速比を補正する処理を示すサブルーチンのフローチャートである。
【図35】 同実施の形態におけるマニュアル変速の動作タイムチャートである。
【図36】 従来の変速比無限大無段変速機の動力伝達経路を模式的に示す概略線図である。
【符号の説明】
ENG エンジン(原動機)
1 入力軸
2 トロイダル型無段変速機構
3 出力軸
4 遊星歯車組
5 トロイダル伝動ユニット
6 トロイダル伝動ユニット
7 入力ディスク
8 出力ディスク
9 パワーローラ
11 ピボットシャフト
12 CVT出力歯車
21 コントロールバルブボディー
22 ステップモータ(変速アクチュエータ)
24 ロークラッチソレノイド
25 ハイクラッチソレノイド
31 ロークラッチ
32 歯車
33 ハイクラッチ
34 アイドラギヤ
35 減速歯車組
36 ファイナルドライブギヤ組
37 ディファレンシャルギヤ装置
41 変速機コントローラ
42 変速機入力回転センサ
43 変速機出力回転センサ
44 CVT出力回転センサ
45 スロットル開度センサ
46 車速センサ
47 エンジンコントローラ
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a shift control device for an infinitely variable gear ratio continuously variable transmission, and more particularly, to a shift control device that allows a gear shift in a manual shift mode to be suitably performed.
[0002]
[Prior art]
An infinitely variable transmission continuously variable transmission (hereinafter also referred to as IVT) is generally described in, for example, Japanese Patent Application Laid-Open No. 11-63203, and as shown in FIG. 36, a toroidal continuously variable transmission, a V-belt continuously variable transmission, etc. Of the continuously variable transmission mechanism (hereinafter also referred to as CVT) a and the planetary gear set b.
Then, the planetary gear set is transmitted to one of the three elements of the planetary gear set b (first element: carrier in FIG. 36) via the constant speed change mechanism c and the low clutch d to the continuously variable transmission mechanism a. While the power is circulated from the output rotary member of the continuously variable transmission mechanism a to the input rotary member via the other element b (second gear: sun gear in FIG. 36), this circulating power is used as the remaining one of the planetary gear set a. Take out from the element (third element: ring gear in FIG. 36), output rotation and none (power circulation mode),
By releasing the low clutch d and engaging the high clutch e instead, the continuously variable transmission mechanism power from the output rotating member of the continuously variable transmission mechanism a is directly taken out via the high clutch e (CVT direct connection mode). It is normal to make up
[0003]
In such a configuration, the speed ratio of the infinitely variable speed continuously variable transmission (input speed Nin / output speed Nout) is the reciprocal of the speed ratio, and the speed ratio Et ( Nout / Nin) and the gear ratio icvt of the continuously variable transmission mechanism (CVT) a, as illustrated in FIG.
[0004]
In addition, the transmission mode switching between the power circulation mode and the direct coupling mode performed by switching between engagement and disengagement of the low clutch d and the high clutch e depends on the rotational speed of the driving side rotating member and the driven side rotating member of both clutches. Executed at the mode switching (rotation) synchronization point RSP that matches the rotation speed, but in the power circulation mode in which the IVT speed ratio Et is set to a lower speed ratio than the rotation synchronization point RSP, the speed of the continuously variable transmission mechanism a is changed. By setting the ratio to the gear ratio corresponding to the neutral point GNP, the rotation transmitted to the third element (ring gear) of the planetary gear set b is set to 0, and the output speed Nout of the infinitely variable gear ratio continuously variable transmission becomes 0, Creating a state where the IVT gear ratio (transmission input rotational speed / transmission output rotational speed) is infinite (IVT speed ratio Et is 0) with the transmission path mechanically coupled. Can, it is possible to stop it.
[0005]
In this power circulation mode, the continuously variable transmission mechanism a has a speed ratio higher than the speed ratio (neutral point GNP) at which the rotation of the planetary gear set b to the third element (ring gear) is zero. In this case, the output rotation of the continuously variable transmission with an infinite gear ratio is reversed to allow reverse travel, and the gear ratio icvt of the continuously variable transmission mechanism a is lower (low) than the gear ratio (neutral point GNP). As the side gear ratio is increased, the output rotation of the infinitely variable transmission continuously variable transmission increases the number of rotations in the forward rotation direction, thereby enabling forward travel.
During this forward traveling, when the speed ratio icvt of the continuously variable transmission mechanism a reaches a certain speed ratio (rotation synchronization point RSP) on the low speed side, the rotational speeds of the second and third elements of the planetary gear set e in the power circulation mode. (The rotational speeds of the high clutch driving side and the driven side rotating member) coincide with each other. At this time, the high clutch e is engaged by supplying hydraulic pressure, and the low clutch d is released by eliminating hydraulic pressure. It is possible to switch from the power circulation mode to the direct connection mode without shock.
In this direct connection mode, the shift by only the continuously variable transmission mechanism a is reflected in the shift of the continuously variable transmission with an infinite gear ratio.
[0006]
On the contrary, when switching from the direct connection mode to the power circulation mode, the rotational speeds of the driving member and driven member of the low clutch d coincide with each other at the rotation synchronization point RSP. By engaging and releasing the high clutch e, the mode can be switched theoretically without shock.
[0007]
On the other hand, when the manual transmission mode is set in the infinitely variable transmission stepless transmission described above, conventionally, as described in, for example, Japanese Patent Laid-Open No. 2000-193077, and as shown in FIG. A manual shift speed (for example, manual second speed) is assigned to the gear ratio at, and the manual first speed, which is the low speed stage, and the manual third speed, fourth speed, and fifth speed, which are the high speed stages, are sequentially arranged before and after that It was common to assign to.
In this assignment, the gear ratio between adjacent gears is determined based on a certain rule (know-how of each company) of each company, and the manual gear (second manual speed) assigned to the rotation synchronization point (RSP). The other manual shift speeds are set so that the ratio between the speeds becomes the reference.
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the conventional configuration in which the manual shift speed (manual second speed) is assigned to the rotation synchronization point (RSP) as described above, in any case, the shift to or from the manual shift speed is performed for the following reason. It was confirmed that control became difficult.
[0009]
In other words, at the rotational synchronization point (RSP), as apparent from the above, it does not matter whether either the low clutch d or the high clutch e is engaged or both are engaged. The manual second speed can be selected from three modes: only the low clutch d is engaged, only the high clutch e is engaged, and both are engaged.
[0010]
Considering the case where the manual second speed is selected by engaging only the low clutch d, the gear shift between the manual first speed and the manual second speed in this case is continuously variable because the low clutch d maintains the engaged state. Only the speed change control of the speed change mechanism a is sufficient.
However, the shift between the manual second speed and the manual third speed requires the low clutch d to be disengaged and switched and the high clutch e to be engaged and disengaged, as well as the shift control of the continuously variable transmission mechanism a. Therefore, simultaneous control of clutch changeover control and speed change control of continuously variable transmission mechanism a is required.
[0011]
Next, considering the case where the manual second speed is selected by engaging only the high clutch e, in this case, the shift between the manual second speed and the manual third speed is performed because the high clutch e maintains the engaged state. Only the shift control of the continuously variable transmission mechanism a is sufficient.
However, the shift between the manual first speed and the manual second speed requires the low clutch d to be disengaged and switched and the high clutch e to be engaged and disengaged. Therefore, simultaneous control of clutch changeover control and speed change control of continuously variable transmission mechanism a is required.
[0012]
Further, considering the case where the manual second speed is selected when both the low clutch d and the high clutch e are engaged, in this case, the shift between the manual first speed and the manual second speed is performed by engaging the high clutch e. In addition to switching to release, it is necessary to control the continuously variable transmission mechanism a, and shifting between the manual second speed and the manual third speed is not limited to releasing and switching the low clutch d, but to the continuously variable transmission mechanism. It is necessary to perform a shift control of a, and simultaneous control of the clutch changeover control and the shift control of the continuously variable transmission mechanism a is required at any shift.
[0013]
Thus, when it is necessary to perform simultaneous control of the clutch switching control and the speed change control of the continuously variable transmission mechanism a, it is necessary to proceed with the other control while monitoring the progress of the one control, Not only is the control complicated, but there is a problem that it is extremely difficult to realize smooth shift control.
[0014]
A first aspect of the present invention is an infinitely variable gear ratio continuously variable transmission that enables manual gear shifting that eliminates the need for simultaneous control of clutch switching control and gear shifting control of a continuously variable transmission mechanism. An object of the present invention is to eliminate the above-mentioned concerns.
[0015]
According to a second aspect of the present invention, the manual shift speed is set in the same manner as the V-belt type continuously variable transmission or the toroidal type continuously variable transmission, and a wide shift range corresponding to the infinite gear ratio is set. An object of the present invention is to propose a shift control device for a continuously variable transmission with an infinite gear ratio that allows manual shifting.
[0016]
According to a third aspect of the present invention, there is provided a speed change control device for an infinitely variable gear ratio continuously variable transmission which can set a speed change response while being a manual speed change as in the first aspect of the invention. With the goal.
[0017]
The fourth aspect of the present invention is to propose a shift control device for an infinitely variable gear ratio continuously variable transmission capable of generating a shift shock reduction effect in addition to the effects of the third aspect of the invention. And
[0018]
The fifth aspect of the present invention is to propose a shift control device for an infinitely variable gear ratio continuously variable transmission in which the shift shock mitigating effect of the fourth aspect of the invention is further remarkable.
[0019]
According to a sixth aspect of the present invention, there is provided a shift control device for an infinitely variable gear ratio continuously variable transmission that achieves the same shift shock mitigation effect with a configuration different from that of the fourth aspect of the invention. Objective.
[0020]
[Means for Solving the Problems]
For these purposes, first, the speed change control device for an infinitely variable speed ratio continuously variable transmission according to the first invention is a combination of a continuously variable speed change mechanism and a planetary gear set that can change the speed ratio steplessly. When the input rotation to the step transmission mechanism is transmitted to one element of the planetary gear set by engaging the low clutch, power is transmitted from the output rotation member of the continuously variable transmission mechanism to the input rotation member via the other element of the planetary gear set. A power circulation mode is selected in which the circulating power is extracted from the remaining one element of the planetary gear set while circulating, and when the low clutch is released and the high clutch is engaged, the high clutch is passed through the high clutch. A direct connection mode in which power can be directly taken out from the output rotating member is selected. In the manual shift mode, shift control of the continuously variable transmission mechanism and the power circulation mode as required are selected. In a continuously variable transmission with an infinite gear ratio that allows shifting to a plurality of preset manual gears by switching modes between the direct connection modes, the modes are adjacent to each other. Each pair of manual gears is set to be achieved under the same gear ratio of the continuously variable transmission. The speed change control of the continuously variable transmission mechanism is not performed when shifting between the pair of adjacent manual shift speeds. It is characterized by.
[0021]
A speed change control device for a continuously variable transmission with an infinite gear ratio according to a second aspect of the present invention is the above first aspect,
The remaining manual shift speeds are set such that the inter-step ratio between the remaining manual shift speeds is substantially the same as the inter-step ratio between the pair of adjacent manual shift speeds.
[0022]
A speed change control device for an infinitely variable gear ratio continuously variable transmission according to a third aspect of the present invention is the first aspect or the second aspect,
The shift between the pair of adjacent manual shift stages is configured to proceed with a predetermined shift response by the engagement progress control and the release progress control of the low clutch and the high clutch.
[0023]
A shift control device for a continuously variable transmission with an infinite gear ratio according to a fourth aspect of the present invention is the above third aspect,
It is characterized in that the output torque from the prime mover is corrected for a shift shock countermeasure at the time of shifting between the pair of adjacent manual shift stages.
[0024]
A shift control apparatus for an infinitely variable transmission continuously variable transmission according to a fifth aspect of the present invention is the above-described fourth aspect,
The correction amount of the motor output torque is determined in accordance with the rotation change by the engagement progression control and the release progression control of the low clutch and the high clutch.
[0025]
A shift control device for a continuously variable transmission with an infinite gear ratio according to a sixth aspect of the present invention is the above-described third aspect,
The gear ratio of the continuously variable transmission mechanism is corrected in the direction of the mode switching synchronization point at the time of shifting between the pair of adjacent manual shift speeds.
[0026]
【The invention's effect】
When the low clutch is engaged, the continuously variable transmission with an infinite gear ratio passes through the input rotation from the prime mover to the continuously variable transmission mechanism to one element of the planetary gear set, and transmits the other element of the planetary gear set. Then, while circulating power from the output rotary member of the continuously variable transmission mechanism to the input rotary member, this circulating power can be taken out from the remaining one element of the planetary gear set, and power can be transmitted in the power circulation mode.
When the low clutch is released and the high clutch is engaged, the power is directly taken out from the output rotation member of the continuously variable transmission mechanism via the high clutch, and the power can be transmitted in the direct connection mode.
[0027]
On the other hand, a continuously variable transmission with an infinite gear ratio in the manual transmission mode has a plurality of previously set values by performing a shift control of the continuously variable transmission mechanism and switching between a power circulation mode and a direct connection mode as required. Shift to manual gear.
[0028]
By the way, in the first aspect of the invention, a pair of adjacent manual shift stages having different modes are set to be achieved under the same speed ratio of the continuously variable transmission mechanism.
Even when shifting between a pair of manual shift stages adjacent to each other, a predetermined manual shift can be performed only by engaging / disengaging the low clutch and high clutch for mode switching. Shift control of the transmission mechanism is not necessary.
Therefore, at the time of manual shift, simultaneous control of clutch changeover control and shift control of the continuously variable transmission mechanism is not required, so that control can be prevented from becoming complicated and smooth shift control can be easily realized. can do.
[0029]
In the second invention, the remaining manual shift speeds are set so that the ratio between the remaining manual shift speeds is substantially the same as the inter-step ratio between the pair of adjacent manual shift speeds.
Manual shifting can be set in the same manner as V-belt type continuously variable transmissions and toroidal type continuously variable transmissions, and manual shifting can be realized in a wide shifting range corresponding to the infinite gear ratio.
[0030]
In the third aspect of the invention, the shift between the pair of adjacent manual shift stages is caused to proceed with a predetermined shift response by the engagement progression control and the release progression control of the low clutch and the high clutch.
Although it is a manual shift as in the first aspect of the invention, the shift response can be arbitrarily set, which is very advantageous.
[0031]
In the fourth aspect of the invention, in order to correct the output torque from the prime mover for gear shift shock countermeasures at the time of shifting between the pair of adjacent manual shift stages,
In addition to the function and effect of the third aspect of the invention, the shift shock can be reduced without increasing the shift time.
[0032]
In the fifth invention, in order to determine the correction amount of the prime mover output torque in the fourth invention in accordance with the rotation change by the engagement progression control and the release progression control of the low clutch and the high clutch,
The prime mover torque correction amount before and after the inertia phase can be matched to the magnitude of the shift shock, so that the effect of the fourth invention can be made more remarkable. A smooth speed change feeling equivalent to a manual speed change by the gear ratio control of the mechanism can be realized.
[0033]
In the sixth aspect of the invention, in order to correct the gear ratio of the continuously variable transmission mechanism in the direction of the mode switching synchronization point at the time of shifting between the pair of adjacent manual gears,
It is possible to reduce the engagement and disengagement capacity of the low clutch and the high clutch that control the speed change, and to realize a speed change with a small shock, thereby achieving the same speed change shock mitigation effect with a configuration different from that of the fourth invention. Can do.
[0034]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
FIG. 1 shows an infinitely variable gear ratio continuously variable transmission including a speed change control device according to an embodiment of the present invention.
This infinitely variable transmission continuously variable transmission (IVT) is configured as a transaxle for a front engine / front wheel drive vehicle (FF vehicle) with the engine mounted horizontally, and is powered by the engine ENG as the prime mover. A toroidal-type continuously variable transmission mechanism 2 disposed on the input shaft 1 to be transmitted and a planetary gear set 4 on the output shaft 3 disposed in parallel therewith are the main components.
[0035]
The toroidal-type continuously variable transmission mechanism 2 includes two toroidal transmission units 5 and 6, that is, a front side toroidal transmission unit 5 and a rear side toroidal transmission unit 6 as main components. Power is transmitted between the input disk 7 fitted so as to rotate integrally with the input shaft 1, the output disk 8 rotatably supported on the input shaft 1 between these input disks, and the corresponding input / output disks 7, 8. It is comprised with the power roller 9 to perform.
[0036]
Two power rollers 9 are provided for each of the toroidal transmission units 5 and 6, and these are disposed opposite to each other across the input shaft 1, and are rotatably supported by individual trunnions (not shown) via a pivot shaft 11. The trunnion can be stroked in the trunnion axial direction (perpendicular to the drawing in FIG. 1) by a piston (not shown) for speed change control which will be described in detail later.
[0037]
In FIG. 1, the engine rotation transmitted from the engine ENG to the input shaft 1 reaches both input disks 7, and the engine rotation (transmission input rotation) to the input disk 7 is transmitted to the output disk 8 via the power roller 9. The CVT output gear 12 fixed to both output disks 8 is taken out.
During this transmission, the trunnion is synchronized with the piston by the above-mentioned piston and stroked in the same phase in the direction of the trunnion axis (swing axis) orthogonal to the power roller rotation axis, and the power roller rotation axis is the rotation axis of the input / output disks 7 and 8. If the power roller rotation axis is shifted from the equilibrium position (non-shift position) intersecting with the rotation axis of the input / output discs 7 and 8, the power roller 9 is synchronized around the swing axis by the rotational force. Are tilted in the same phase.
Thereby, the contact locus circle radius of the power roller 9 with respect to the input / output disks 7 and 8 continuously changes, and the transmission ratio (CVT speed ratio icvt) between the input / output disks 7 and 8 can be changed steplessly. .
[0038]
Note that the piston pressure on both sides of the piston for causing the trunnion to stroke as described above during this shift is determined by the stepping motor (transmission actuator) 22 in the control valve body 21 shown in FIG. It is generated by operating a shift control valve (not shown) from a neutral position.
Then, the shift progress state due to the differential pressure between the piston pressures on both sides of the piston is fed back to the shift control valve by the servo system, and when the CVT shift ratio icvt becomes the command CVT shift ratio icvto, the shift control valve is returned to the neutral position. By returning the power roller 9 to the non-shift position where the offset is 0, the CVT speed ratio icvt can be maintained at the command speed ratio icvto.
[0039]
Next, the configuration of the planetary gear set 4 provided on the output shaft 3 in FIG. 1 and the above-described toroidal-type continuously variable transmission mechanism 2 will be described.
A low clutch 31 as a power circulation clutch is arranged adjacent to the front side near the engine of the planetary gear set 4, and a high clutch as a gear 32 and a continuously variable transmission mechanism (CVT) direct coupling clutch is arranged on the rear side far from the engine of the planetary gear set 4 33 are sequentially arranged adjacent to each other.
The gear 32 is rotatably supported on the output shaft 3, and an idler gear 34 is engaged between the gear 32 and the CVT output gear 12.
[0040]
The planetary gear set 4 is a simple planetary gear set composed of a sun gear 4s, a carrier 4c, and a ring gear 4r. The sun gear 4s is rotatably supported on the output shaft 3 and coupled to the gear 32.
The carrier 4c allows transmission input rotation to the input shaft 1 to be input through a reduction gear set 35 and a low clutch 31 having a constant gear ratio, the ring gear 4r is coupled to the output shaft 3, and the gear 32 is connected to the high clutch 33. Thus, it can be coupled to the output shaft 3.
Then, a differential gear device 37 is drivingly coupled to the output shaft 3 via a final drive gear set 36.
[0041]
Next, the operation of the continuously variable transmission IVT having the above-described configuration shown in FIG. 1 will be described.
In addition to the step motor 22, the control valve body 21 shown in FIG. 3 includes a low clutch solenoid 24 that controls engagement / release of the low clutch 31 and a high clutch solenoid 25 that controls engagement / release of the high clutch 33. The solenoid 24 is engaged when the low clutch pressure is generated when the low clutch pressure is ON, and the high clutch 33 is engaged when the high clutch solenoid 25 is generated when the high clutch pressure is generated.
[0042]
When the low clutch 31 is engaged by turning on the low clutch solenoid 24 and the high clutch 33 is released by turning off the high clutch solenoid 25, the transmission input rotation to the input shaft 1 is transmitted through the reduction gear set 35 and the low clutch 31 to the planetary gear. The set 4 is transmitted to the carrier 4c.
The transmission input rotation transmitted to the carrier 4c is distributed to the sun gear 4s and the ring gear 4r, and the rotation reaching the sun gear 4s passes through the gear 32, the idler gear 34, and the CVT output gear 12, and the output disks 8 of the toroidal transmission units 5 and 6 are used. Is circulated to the input disk 7 and the input shaft 1, and power transmission in a power circulation mode in which this circulating power is transmitted from the ring gear 4r to the output shaft 3 becomes possible.
[0043]
When the low clutch 31 is released by turning off the low clutch solenoid 24 and the high clutch 33 is fastened by turning on the high clutch solenoid 25, the input disk 7, the power roller 9, and the output of the toroidal transmission units 5 and 6 from the input shaft 1 are output. The output rotation of the toroidal-type continuously variable transmission mechanism 2 reaching the CVT output gear 12, the idler gear 34, and the gear 32 via the disk 8 reaches the output shaft 3 via the high clutch 33, and the toroidal-type continuously variable transmission mechanism 2 The power transmission in the CVT direct connection mode in which the output rotation of the motor is directly taken out from the output shaft 3 becomes possible.
The rotation to the output shaft 3 reaches a driving wheel (not shown) via a final drive gear set 36 and a differential gear device 37, and causes the vehicle to travel.
[0044]
In the power circulation mode, as shown in FIG. 2, the CVT gear ratio icvt of the toroidal type continuously variable transmission mechanism 2 is set to a gear ratio corresponding to the neutral point GNP so that the rotation to the ring gear 4r (output shaft 3) becomes zero. As a result, the output rotation Nout of the infinitely variable gear ratio continuously variable transmission becomes zero, and the IVT speed ratio (IVT gear ratio) of the infinitely variable gear ratio continuously variable transmission remains in a state where the transmission path remains mechanically coupled. The state (stop state) where Et (transmission output rotational speed Nout / transmission input rotational speed Nin) is 0 (IVT speed ratio Nin / Nout is infinite) can be created.
In this power circulation mode, when the toroidal-type continuously variable transmission mechanism 2 has a speed ratio higher than the speed ratio (neutral point GNP) at which the rotation to the ring gear 4r (output shaft 3) is zero. Indicates that the output rotation speed Nout of the infinitely variable continuously variable transmission is reversed and enables reverse travel (R range), and the CVT transmission ratio icvt of the toroidal continuously variable transmission mechanism 2 is the transmission ratio (neutral point). As the gear ratio is lower (low) than GNP), the output rotational speed Nout of the infinitely variable transmission continuously variable transmission increases the rotational speed in the forward rotation direction to enable forward travel (D range).
[0045]
Therefore, when the CVT gear ratio icvt of the toroidal-type continuously variable transmission mechanism 2 reaches a certain gear ratio on the low speed side, the rotational speeds of the sun gear 4s and the ring gear 4r (the driving side and driven side rotation of the high clutch 33) in the power circulation mode. (The rotation speed of the members) coincides with each other (shown as a rotation synchronization point RSP in FIG. 2). At this time, the high clutch 33 is engaged by supplying hydraulic pressure and the low clutch 31 is released by removing hydraulic pressure. It is possible to switch from the power circulation mode to the direct connection mode without shock.
In this direct connection mode, as shown in FIG. 2, the output speed Nout of the continuously variable continuously variable transmission is increased as the CVT speed ratio icvt of the toroidal-type continuously variable transmission mechanism 2 is set to be higher than the rotational synchronization point RSP. However, the number of rotations in the forward rotation direction is further increased, and high-speed advance in forward travel (D range) becomes possible.
[0046]
Contrary to the above, when switching from the direct connection mode to the power circulation mode, the rotational speeds of the driving side and driven side rotational members of the low clutch 31 coincide with each other at the rotational synchronization point RSP, and at this time By engaging the clutch 31 and releasing the high clutch 33, the mode can be switched theoretically without shock.
[0047]
The drive control of the step motor 22, the ON / OFF control of the low clutch solenoid 24, and the ON / OFF control of the high clutch solenoid 25 are executed by the transmission controller 41 shown in FIG. A signal from an input rotation sensor 42 (see FIG. 1) for detecting the rotation speed Nin of the shaft 1, a signal from an IVT output rotation sensor 43 (see FIG. 1) for detecting the rotation speed Nout of the output shaft 3, and a toroidal type A signal from the CVT output rotation sensor 44 (see FIG. 1) for detecting the output rotation speed Ncvt of the continuously variable transmission mechanism 2, a signal from the throttle opening sensor 45 for detecting the engine throttle opening TVO, and the vehicle speed VSP are detected. Input a signal from the vehicle speed sensor 46,
Selection range signals related to the reverse travel (R) range, neutral (N) range, forward travel (D) range, and engine brake (L) range selected by the driver by the selector lever;
Similarly, a manual shift (M) range selected by the driver using the selector lever, and manual signals related to an upshift (UP) command and a downshift (DN) command issued by the driver using the selector lever in the range are input.
[0048]
The transmission controller 41 can communicate with the engine controller 47 so that necessary information can be exchanged. The IVT control mode is transmitted from the transmission controller 41 to the engine controller 47, and the transmission controller 41 is transmitted from the engine controller 47 to the engine controller 47. A torque correction permission signal is transmitted to.
[0049]
The transmission controller 41 shown in FIG. 3 repeatedly executes the control program shown in FIG. 4 based on the above-described various input information by, for example, a fixed interruption every 10 msec, and the transmission ratio including the transmission control according to the present invention is infinite. The shift control of the step transmission (IVT) is performed as follows.
First, in step Sl, the various input information is read. Next, in step S2, the currently selected range is selected from the backward signal (R) range, neutral (N) range, forward travel (D) range, engine brake (L ) Determine whether the range or manual shift (M) range.
When the selected range is the N range, the vehicle is stopped without engaging the low clutch 31 and the high clutch 33. When the selected range is the R and D ranges, the neutral point GNP is set in the power circulation mode with the low clutch 31 engaged. It is assumed that the vehicle is stopped by maintaining (see FIG. 2).
[0050]
In the next step S3, by executing the subroutine shown in FIG. 5, first, in step S17, an actual CVT gear ratio icvt which is a ratio (Nin / Ncvt) of the transmission input rotation speed Nin and the CVT output rotation speed Ncvt is calculated.
Next, in step S18, an actual IVT speed ratio Et which is a ratio (Nout / Nin) between the transmission output rotational speed Nout and the transmission input rotational speed Nin is calculated.
In step S19, the actual IVT transmission ratio i, which is the ratio (Nin / Nout) between the transmission input rotational speed Nin and the transmission output rotational speed Nout. IVT Is calculated.
[0051]
In step S4 of FIG. 4, it is determined whether the transmission mode of the infinitely variable transmission continuously variable transmission is the power circulation mode, the CVT direct connection mode, or the mode switching. If the transmission mode is the power circulation mode, 1 is set to SFTMODE. If the direct connection mode, set SFTMODE to 3, and if the mode is being changed, set SFTMODE to 2.
This transmission mode determination process is as shown in FIG. 6. First, in step S21, it is determined whether or not the selected range is the N range. If the selected range is not the N range, the control proceeds to step S22. Control proceeds to step S23.
In step S22 executed outside the N range, it is determined whether or not a predetermined time or more has elapsed since the D, L, M range, or R range, that is, the travel range, and the predetermined time has elapsed. If not, in step S24, SFTMODE is set to 5 to indicate this, and N range → D range control or N range → R range control is set, and the subroutine ends.
When it is determined in step S22 that a predetermined time or more has elapsed since the travel range was reached, control described later after step S25 is executed.
[0052]
In step S23, which is selected when it is determined that the N range is determined in step S21, it is determined whether or not a predetermined time has elapsed since the selected range has become the N range. If the predetermined time has not elapsed, in step S26, If SFTMODE is set to 6 and D range-> N range control or R range-> N range control is set to indicate this, then the subroutine ends, and a predetermined time or more has passed since the N range was reached Then, as shown in step S27, SFTMODE is set to 0 and set to N range control, and then the subroutine is terminated.
[0053]
When it is determined in step S22 that a predetermined time has elapsed since the D, L, M range or R range is reached, in step S25, based on the current throttle opening TVO and transmission output speed Nout (vehicle speed VSP). The reached input rotation speed DSRREV to be a steady target is obtained by the subroutine of FIG.
In step S41 of FIG. 7, it is checked whether or not it is in the M range. If it is not in the M range, a shift map corresponding to the selected range is selected in step S42.
Next, at step S43, based on the selection map (a shift map typically shown in FIG. 8 for the case of the D range), the input input rotation speed is determined from the throttle opening TVO and the transmission output rotation speed Nout (vehicle speed VSP). DSRREV is obtained by searching.
In step S44, an initialization flag (M mode initialization flag) for starting the transmission mode (M mode) for the M range is cleared.
[0054]
When it is determined in step S41 that the M range is set, it is determined in step S45 whether or not the M mode initialization is completed depending on whether or not the M mode initialization flag is set. In step S46, the M mode initialization is completed, and in step S47, the M mode initialization flag is set so as to indicate the end.
At the time of initialization in step S46, first, for example, based on the manual shift speed (first speed to sixth speed) map as shown in FIG. 9, the shift for each manual shift speed is determined from the transmission output speed Nout (vehicle speed VSP). The reached value of the machine input rotational speed Nin is searched, and the manual shift speed corresponding to the value closest to the previous reached input rotational speed DSRREV is determined as the target manual shift speed SFTPOS.
[0055]
Here, the manual shift speeds (1st to 6th speeds) assigned as shown in FIG. 9 will be supplemented. As shown in FIG. 10, there is a manual speed change ratio corresponding to the mode switching (rotation) synchronization point (RSP). A pair of mutually adjacent manual shift speeds (third speed and fourth speed in the illustrated example) that should be set in the vicinity of the gear ratio corresponding to the synchronization point without setting the speed are respectively set in the toroidal-type continuously variable transmission mechanism 2. Same gear ratio i cvt34 Set to be achieved under.
At this time, it is a matter of course that the step ratio between the pair of adjacent manual shift steps (the third speed and the fourth speed) is determined as usual according to the required driving performance and fuel consumption performance.
For other manual shift speeds (first speed, second speed, fifth speed, and sixth speed), the inter-step ratio between the pair of adjacent manual shift speeds (third speed, fourth speed). Is set so as to be substantially the same relationship (for example, a geometric series).
[0056]
9 is not limited to the one shown in FIG. 9, but as shown in FIG. 11, the cross ratio is higher than that shown in FIG. 9 (the two-dot chain line in FIG. 11 corresponds to the sixth speed in FIG. 9). Set manual shift speed, or as shown in FIG. 12, a pair of manual shift speeds adjacent to each other in the vicinity of the synchronous speed corresponding to the synchronization point is set as the fourth speed and the fifth speed, and the manual shift speed on the high speed side is set. The manual shift speed can be set so that the speed becomes a wide ratio (the two-dot chain line in FIG. 12 corresponds to the sixth speed in FIG. 9).
[0057]
After completion of the M mode initialization as described above, whether or not a manual shift upshift (UP) signal is generated in step S48 of FIG. 7 (whether or not the driver has issued an upshift command). In step S49, it is checked whether or not a manual shift downshift (DN) signal has been generated (whether or not the driver has issued a downshift command).
If there is neither an upshift command nor a downshift command, in step S56, a map corresponding to the target manual shift speed SFTPOS (first speed to sixth speed) initialized in step S46 is selected from FIG. Based on the transmission output rotational speed Nout (vehicle speed VSP) to obtain the reached input rotational speed DSRREV.
[0058]
When it is determined in step S48 that a manual shift upshift (UP) signal has been generated, in step S50, the target manual shift speed SFTPOS is set to the one-speed high-speed manual shift speed (SFTPOS + 1), which is the highest in step S51. After determining that the speed is the sixth speed (SFTPOS> 6), SFTPOS = 6 is set in step S52.
On the other hand, when it is determined in step S49 that a manual shift downshift (DN) signal has been generated, in step S53, the target manual shift speed SFTPOS is set to the manual shift speed (SFTPOS-1) on the low speed side, and step S54 is set. After determining that this is the first speed which is the lowest speed (SFTPOS <1), SFTPOS = 1 is set in step S55.
As described above, when the target manual shift speed SFTPOS is updated by the upshift command or the downshift command, in step S56, the target manual shift speed SFTPOS (first speed to first speed) determined in steps S50, S52, S53, S55. A map corresponding to 6th speed) is selected from FIG. 9, and based on this selection map, the reached input rotational speed DSRREV is retrieved from the transmission output rotational speed Nout (vehicle speed VSP).
[0059]
After the reaching input rotation speed DSRREV for each selected range is obtained as described above, in step S28 of FIG. 6, as shown in FIG. 13, the arrival input rotation speed DSRREV is divided by the transmission output rotation speed Nout to change the transmission ratio. The ultimate IVT transmission ratio DIVTRTO, which is a steady target of the infinitely variable continuously variable transmission, is obtained, and the ultimate IVT speed ratio INVDIVTRTO, which is the reciprocal thereof, is obtained.
[0060]
Next, in step S29 in FIG. 6, the ultimate IVT speed ratio DIVTRTO and the ultimate IVT speed ratio INVDIVTRTO are passed through a filter having a predetermined time constant, and the target IVT speed ratio IVTRTO, which is a transient target, and the target IVT, which is the inverse thereof, is obtained. Obtain the speed ratio INVIVTRTO.
[0061]
The calculation of the target IVT speed ratio IVTRTO and the target IVT speed ratio INVIVTRTO performed in step S29 is performed as follows according to the subroutine shown in FIG.
First, in the first step, based on the driving state such as the throttle opening TVO and the vehicle speed VSP, the speed change response DIVTRTO and the speed IVT speed ratio INVDIVTRTO are achieved from a map or function (not shown). A shift time constant TgTM for determining is calculated.
In the next step, the target IVT transmission ratio IVTRTO is calculated as follows from the difference between the ultimate IVT transmission ratio DIVTRTO and the previous target IVT transmission ratio IVTRTO multiplied by the above-mentioned transmission time constant TgTM.
IVTRTO = IVTRTO + TgTM (DIVTRT0 -IVTRTO)
In the next step, similarly, the target IVT speed ratio INVIVTRTO, which is the reciprocal of the target IVT gear ratio, is set.
INVIVTRTO = INVIVTRTO + TgTM × (INVDIVTRT0−INVIVTRTO)
Calculate by
The shift time constant TgTM is composed of a primary low-pass filter, but it may be a secondary low-pass filter.
[0062]
The target IVT speed ratio INVIVTRTO, which is the reciprocal of the target IVT speed ratio obtained as described above, is the target value of the IVT speed ratio Et shown in FIG. 2, and after this target value is determined, in step S30 of FIG. The target CVT speed ratio RATIO0 is retrieved from the target IVT speed ratio INVIVTRTO (target value of the IVT speed ratio Et) based on the map of FIG.
[0063]
After searching for the target CVT gear ratio RATIO0 in step S30 of FIG. 6 as described above, the transmission mode is determined based on the above-described SFTMODE in step S31 of FIG.
That is, in step S31, it is determined whether the current transmission mode is SFTMODE = 1 (power circulation mode) or SFTMODE = 3 (direct connection mode). If the power circulation mode is determined according to the determination result, control is performed in step S32. If it is the direct connection mode, the control proceeds to step S33.
[0064]
In the power circulation mode (SFTMODE = 1), as apparent from FIG. 2, switching (upshift) from the power circulation mode to the direct connection mode can occur. Therefore, as shown in FIG. The transmission output rotational speed for upshift determination to be switched is obtained.
In FIG. 15, first, it is checked whether it is M range or other than M range, and if it is not M range, a specially determined upshift line α shown in FIG. 17 showing the shift pattern for D range is selected. A predetermined upshift line γ shown in FIG. 18 showing the shift pattern for M range is selected, and based on the selected upshift line α or γ, the mode switching upshift determination is made from the reached input rotational speed DSRREV. Search the judgment output speed.
[0065]
After obtaining the mode switching upshift determination output rotational speed as described above, it is determined in step S34 of FIG. 6 whether or not the transmission output rotational speed Nout is equal to or higher than the mode switching upshift determination output rotational speed. .
When the transmission output rotation speed Nout becomes equal to or higher than the mode switching upshift determination output rotation speed, the mode switching is entered, so SFTMODE is changed to 2 in step S35 to indicate this (mode switching). At the same time, the SFT flag is set to 1 (upshift) and the subroutine is terminated.
The SFT flag indicates an upshift from the power circulation mode to the direct connection mode when the flag is 1, indicates a downshift from the direct connection mode to the power circulation mode when the flag is 2, and maintains the transmission mode (SFTMODE) when the flag is 0. Shall be shown.
[0066]
On the other hand, if it is determined in step S34 that the transmission output rotational speed Nout is less than the upshift determination output rotational speed, the mode switching is not required because the mode switching command from the power circulation mode to the direct connection mode is not entered. The subroutine is finished as it is.
[0067]
In step S33, which is selected when it is determined that SFTMODE = 3 (direct connection mode) in step S31, as apparent from FIG. 2, switching (downshift) from the direct connection mode to the power circulation mode may occur. As shown, the transmission output rotational speed for downshift determination to be switched is obtained.
In FIG. 16, first, it is checked whether it is M range or other than M range, and if it is not M range, select the downshift line β defined in FIG. 17 showing the shift pattern for D range, and if it is M range, A specially determined upshift line δ shown in FIG. 18 showing the shift pattern for the M range is selected, and based on the selected downshift line β or δ, the mode switching downshift determination is made from the reached input rotational speed DSRREV. Search the judgment output speed.
[0068]
After obtaining the mode switching downshift determination output rotational speed as described above, it is determined in step S36 in FIG. 6 whether or not the transmission output rotational speed Nout is less than the mode switching downshift determination output rotational speed. .
When the transmission output rotation speed Nout becomes less than the mode switching downshift determination output rotation speed, the mode switching is entered, so SFTMODE is changed to 2 in step S37 to indicate this (during mode switching). At the same time, the SFT flag is set to 2 (downshift) and the subroutine is terminated.
[0069]
On the other hand, if it is determined in step S36 that the transmission output rotational speed Nout is equal to or greater than the downshift determination output rotational speed, the mode switching is not necessary because the mode switching command from the direct connection mode to the power circulation mode is not entered. The subroutine is finished as it is.
[0070]
As described above, after step S4 of FIG. 5 is executed based on FIG. 6, FIG. 7, and FIGS. 13 to 16, the SFTMODE is 1, 2, 2 or 3 in step S5 of FIG. Whether the transmission mode is the power circulation mode (SFTMODE = 1), the mode switching is in progress (SFTMODE = 2), the direct connection mode (SFTMODE = 3), or any other mode is determined.
If the mode is the power circulation mode, the control proceeds to step S6 to perform the power circulation mode control. If the mode is being switched, the control proceeds to step S8 to perform the mode switching control. If the mode is the direct coupling mode, the control proceeds to step S7 to perform the direct coupling mode control. Otherwise, the control proceeds to step S9 to perform other corresponding control.
[0071]
The power circulation mode control in step S6 in FIG. 4 is as shown in FIG. 19. First, in step S61, the target low clutch pressure is set to the maximum value, and the target high clutch pressure is set to the minimum value. And a command to release the high clutch 33.
In the next step S62, the CVT ratio control mode is determined. This CVT ratio control mode is set to 0 when the normal control is performed, is set to 1 when the CVT gear ratio is maintained, and is set to 2 during the transition to the normal control. It is assumed that it is set to 3 during normal control.
[0072]
When it is determined in step S62 that the CVT ratio control mode is 0 or 3, in step S63, the target CVT speed ratio RATIO0 obtained in step S30 of FIG. 6 is set in the final target CVT speed ratio RATIO1.
When it is determined in step S62 that the CVT ratio control mode is 1 or 2, in step S64, the final target CVT speed ratio RATIO1 is passed through a low-pass filter having a predetermined time constant TgTMSFT, and RATIO1 = RATIO1 + TgTMSFT (RATIO0−RATIO1). Ask.
[0073]
Next, in step S65, it is checked whether or not the absolute value of the deviation between the final target CVT transmission ratio RATIO1 and the target CVT transmission ratio RATIO0 has become less than a predetermined value. If it has become smaller, the CVT ratio control mode is set to 0 in step S66. By doing so, step S62 selects step S63.
As described above, after the final target CVT speed ratio RATIO1 is obtained in step S63 or step S64, the CVT speed ratio feedback compensation amount FBRTO is obtained as shown in FIG. 20 in step S67.
[0074]
In FIG. 20, first, the final target CVT gear ratio RATIO1 and the actual CVT gear ratio i cvt And then the proportional control amount obtained by multiplying the deviation err by a proportional constant KP (which can be arbitrarily given according to the operating conditions) and the integral KI (optionally depending on the operating conditions). The sum value of the integral control amount IntgR obtained by multiplying by the above-mentioned value is set as the CVT gear ratio feedback compensation amount FBRTO.
In step S68 of FIG. 19, the command CVT speed ratio i is calculated by adding the CVT speed ratio feedback compensation amount FBRTO to the final target CVT speed ratio RATIO1. cvt0 And
[0075]
The direct connection mode control in step S7 in FIG. 4 is as shown in FIG. 21. First, in step S71, the target low clutch pressure is set to the minimum value and the target high clutch pressure is set to the maximum value, and the release of the low clutch 31 is commanded. At the same time, a command to fasten the high clutch 33 is issued.
In the next step S72, the CVT ratio control mode is determined. When it is determined that the CVT ratio control mode is 0 or 3, in step S73, the final CVT transmission ratio RATIO1 is set to the target CVT determined in step S30 in FIG. Set the gear ratio RATIO0.
When it is determined in step S72 that the CVT ratio control mode is 1 or 2, in step S74, the final target CVT speed ratio RATIO1 is passed through a low-pass filter having a predetermined time constant TgTMSFT, and RATIO1 = RATIO1 + TgTMSFT (RATIO0−RATIO1). Ask.
[0076]
Next, in step S75, it is checked whether or not the absolute value of the deviation between the final target CVT transmission ratio RATIO1 and the target CVT transmission ratio RATIO0 has become less than a predetermined value. If it has become smaller, the CVT ratio control mode is set to 0 in step S76. By doing so, step S72 selects step S73.
After obtaining the final target CVT speed ratio RATIO1 in step S73 or step S74 as described above, in step S77, the CVT speed ratio feedback compensation amount FBRTO is obtained as described above with reference to FIG.
In step S78, the command CVT speed ratio i is calculated by adding the CVT speed ratio feedback compensation amount FBRTO to the final target CVT speed ratio RATIO1. cvt0 And
[0077]
The mode switching control in step S8 in FIG. 4 is as shown in FIG. 22. First, in step S81, it is determined whether or not the initialization to be performed at the time of the mode switching has been completed, and when it is determined that the initialization has not ended. In step S82, the speed change timer is cleared and the CVT ratio control mode is set to 0.
In the next step S83, it is checked whether or not a predetermined time has elapsed since the mode switching control was started, and the control proceeds to steps S84 to S90 until the predetermined time has elapsed.
[0078]
In step S84, the final target CVT transmission ratio RATIO1 is calculated from the target IVT transmission ratio IVTRTO as shown in FIG.
That is, in step S111 of FIG. 23, it is checked whether or not the final target CVT gear ratio RATIO1 is equal to or greater than a predetermined value RATIOA, and the CVT ratio control mode is determined in step S112.
When it is determined in step S11 that the final target CVT speed ratio RATIO1 is not equal to or greater than the predetermined value RATIOA, or when it is determined in step S112 that the CVT ratio control mode is 3, the final target CVT speed ratio RATIO1 is set to the final target CVT speed ratio RATIO1. 6 sets the target CVT gear ratio RATIO0 obtained in step S30.
[0079]
When it is determined in step S11 that the final target CVT speed ratio RATIO1 is equal to or greater than the predetermined value RATIOA, and in step S112, it is determined that the CVT ratio control mode is 0, in step S114, the reciprocal number INVDIVTRTO of the reached IVT speed ratio is calculated. The reached CVT gear ratio DRATIO is searched based on the map.
In step S115, it is checked whether or not the final target CVT transmission ratio RATIO1 is equal to or greater than the reached CVT transmission ratio DRATIO. Until this is the case, the target CVT transmission ratio RATIO0 is set to the final target CVT transmission ratio RATIO1 in step S113.
When it is determined in step S115 that the final target CVT speed ratio RATIO1 has become equal to or greater than the reached CVT speed ratio DRATIO, the CVT ratio control mode is set to 1 in step S116.
[0080]
In the present embodiment, RATIO1 = RATIO0 is set between manual shift stages including transmission mode switching in the M range, and manual shift upshift (US) and downshift (DN) signals are generated. This determination shall be made immediately when it occurs.
[0081]
When it is determined in step S112 that the CVT ratio control mode is 1, the control is terminated as it is so that the CVT speed ratio is maintained at the final target CVT speed ratio RATIO1 during mode switching.
When it is determined in step S112 that the CVT ratio control mode is 2, in step S117, the final target CVT speed ratio RATIO1 is passed through a low-pass filter having a predetermined time constant TgTMSFT to obtain RATIO1 = RATIO1 + TgTMSFT (RATIO0−RATIO1).
[0082]
Next, in step S118, it is checked whether or not the absolute value of the deviation between the final target CVT transmission ratio RATIO1 and the target CVT transmission ratio RATIO0 has become less than a predetermined value. If it has become smaller, the CVT ratio control mode is set to 3 in step S119. By doing so, step S112 selects step S113.
After the final target CVT gear ratio RATIO1 is obtained in step S113 or step S117 as described above, in step S85 in FIG. 22, whether the upshift from the power circulation mode to the direct connection mode is performed depending on whether the SFT flag is 1 or not. Conversely, it is determined whether the downshift is from the direct connection mode to the power circulation mode.
[0083]
In the case of upshift, in step S86, the low clutch pressure is calculated according to the upshift sequence and the high clutch pressure is calculated. In the case of downshift, in step S87, the low clutch pressure is calculated in accordance with the downshift sequence. At the same time, the high clutch pressure is calculated.
Note that the calculation of the clutch pressure at the time of upshift and the calculation of the clutch pressure at the time of downshift are only the reverse of the engagement and disengagement of the low clutch and the high clutch, and are the same procedure. Will be described in detail with reference to FIG.
[0084]
In step S121 of FIG. 24, the CVT gear ratio i cvt The low clutch pressure command value is calculated based on the low clutch pressure map from the transmission input torque calculated by a known method, and in the next step S122, the CVT gear ratio i is calculated. cvt The high clutch pressure command value is calculated based on the high clutch pressure map from the transmission input torque calculated by a known method.
Next, in step S123 to step S126, it is determined whether the shift timer is successively larger than a predetermined UP value 1, a predetermined UP value 2, a predetermined UP value 3, or a predetermined UP value 4.
[0085]
While the shift timer is less than the predetermined UP value 1, in step S127, the low clutch pressure command value is added to the low clutch pressure calculated from the low clutch pressure map by adding LCspr, which is the pressure facing the return spring force inside the clutch. Next, in step S128, the high clutch pressure command value is held at a predetermined value HCprch which is a precharge pressure, and then in step S129, the IVT ratio control mode is set to 1.
Here, the IVT ratio control mode is assumed to be 0 at the normal control, 1 at the start of mode switching, 2 during the inertia phase, and 3 at the end of the inertia phase.
[0086]
While the shift timer is below the UP predetermined value 2, in step S130, as in step S127, the low clutch pressure command value is set to the low clutch pressure calculated from the low clutch pressure map and the pressure opposed to the return spring force inside the clutch. Then, in step S131, the high clutch pressure command value is given to a predetermined value HCspr which is a pressure opposed to the return spring force inside the high clutch.
[0087]
While the shift timer is less than the UP predetermined value 3, in step S132, the difference value obtained by subtracting the UP predetermined value 2 from the shift timer value and the difference value obtained by subtracting the UP predetermined value 2 from the shift timer value And the fastening gain 2 is a difference value between 1 and the fastening gain 1.
Next, in step S133, the low clutch pressure is calculated as follows:
Low clutch pressure = predetermined value LCspr + low clutch pressure × engagement gain 2
Ask for. Here, the low clutch pressure is lowered by multiplying the low clutch pressure calculated from the low clutch pressure map by the engagement gain 2 which is a value smaller than 1.
Next, in step S134, the high clutch pressure is calculated as follows:
High clutch pressure = predetermined value HCspr
+ (High clutch pressure + predetermined value) x engagement gain 1
Ask for.
Here, the predetermined value in (high clutch pressure + predetermined value) is an allowance for causing a rotational change in the inertia phase, and is appropriately given according to the vehicle speed VSP and the throttle opening degree TVO.
In step S135, the feedback amount of the high clutch pressure command value is calculated as will be described in detail later with reference to FIG.
[0088]
While the shift timer is below the UP predetermined value 4, in step S136, the low clutch pressure command value is held at the predetermined value LCspr, and then in step S137, the IVT ratio control mode is set to 2, and then the control is performed in steps S134 and S135. Proceed to
When the shift timer becomes equal to or higher than the UP predetermined value 4, in step S138, the low clutch pressure command value is set to the lowest value, and in step S139, the high clutch pressure command value is set to the sum of the previous calculated value and the predetermined value HCdelta.
[0089]
The feedback amount calculation of the high clutch pressure command value performed in step S135 of FIG. 24 is as shown in FIG. 25. First, in step S141, based on the map of FIG. 26, the final target CVT speed ratio RATIO1 is changed to the pre-shift IVT speed ratio. IVTRATIOA is obtained, and in step S142, the post-shift IVT transmission ratio IVTRATIOB is obtained from the final target CVT transmission ratio RATIO1 based on the map of FIG.
Next, in step S143, it is checked whether or not mode switching has been started based on whether or not the IVT ratio control mode is 1.
[0090]
If the IVT ratio control mode is 1, whether or not the absolute value | IVTRATIOA-IVTRTO | of the difference between the pre-shift IVT transmission ratio IVTRATIOA and the target IVT transmission ratio IVTRTO is greater than or equal to a predetermined value for determining the inertia phase start in step S144. To determine whether the inertia phase has started.
When it is determined that the inertia phase starts, in step S145, the IVT ratio control mode is set to 2 to indicate this.
If the inertia phase has not yet started, the IVT shift timer is cleared in step S146, and then in step S147, the feedback amount PRSFB of the high clutch pressure is reset to 0 and the integral value PRSINTG is reset to 0.
[0091]
After determining that the inertia phase has started in step S144 and setting the IVT ratio control mode to 2 in step S145, in step S149, the final target IVT speed ratio IVTRTO1 is set to IVTRTO1 = [IVTRATIOB + (IVTRATIOB-IVTRATIOA)] / [target speed shift]. Time x IVT shift timer]
Next, in step S150, a deviation ierr (= IVTRTO1-IVTRTO) between the final target IVT transmission ratio IVTRTO1 and the target transmission ratio IVTRTO is obtained.
The target shift time can be freely given based on operating conditions such as the throttle opening TVO and the vehicle speed VSP.
[0092]
In step S151, the high clutch pressure feedback amount PRSFB is obtained as follows.
First, the integral term PRSINTG is obtained from the gear ratio deviation ierr and the integral gain KIivt by PRSINTG = PRSINTG + ierr × KIivt, and then the high clutch pressure feedback amount PRSFB is obtained by using the proportional gain KPItv.
Further, the high clutch pressure is increased by the feedback amount PRSFB in step S152, and the IVT shift timer is updated in step S153.
[0093]
When it is determined in step S143 that the IVT ratio control mode is not 1, the absolute value | IVTRATIOB-IVTRTO | of the difference between the post-shift IVT transmission ratio IVTRATIOB and the target IVT transmission ratio IVTRTO is determined in step S148 to determine the end of the inertia phase. It is determined whether the inertia phase is completed depending on whether it is less than a predetermined value.
If it is during the inertia phase before the end, the above-described processing of step S149 to step S153 is executed continuously.
[0094]
When it is determined in step S148 that the inertia phase has ended, the shift timer is set to a predetermined UP value of 4 in step S154, then the CVT ratio control mode is set to 2 in step S155, and the IVT ratio control mode is set to 3 in step S156.
[0095]
As described above, after determining the target low clutch pressure and the target high clutch pressure in accordance with the upshift sequence in FIGS. 24 and 25 (in step S86 in FIG. 22), or in accordance with the downshift sequence in step S87 in FIG. After determining the target low clutch pressure and the target high clutch pressure, the shift timer is updated in step S88 of FIG.
Next, in step S89, the CVT gear ratio feedback compensation amount FBRTO is calculated as described above with reference to FIG.
Further, at step S90, the CVT transmission ratio feedback compensation amount is added to the target CVT transmission ratio RATIO0 to obtain the FBRTO command CVT transmission ratio i. cvt0 Ask for.
[0096]
When it is determined in step S83 in FIG. 22 that a predetermined time has elapsed since the start of the mode switching control, first, in step S91, whether or not the upshift or the downshift is determined in step S91 depending on whether or not the SFT flag is 1. judge.
At the time of upshift determination, in step S92, the low clutch pressure is commanded to the lowest value and the high clutch pressure is commanded to the highest value. Then, in step S93, SFTMODE is set to 3 and the SFT flag is set to 0.
On the other hand, at the time of downshift determination, the low clutch pressure is commanded to the maximum value and the high clutch pressure is commanded to the minimum value in step S94, and then SFTMODE is set to 1 and the SFT flag is set to 0 in step S95.
[0097]
After commanding the low clutch pressure and the high clutch pressure to the limit values as described above, the initialization end flag is cleared in step S96, and then the IVT ratio control mode is set to 0 in step S97, thereby preparing for the next mode switching.
[0098]
After obtaining the command CVT gear ratio icvto, the target low clutch pressure, and the target high clutch pressure as described above in step S6, step S7, or step S8 of FIG. 4, these targets are realized in steps S10 to S12. Outputs a signal to
In step S10, as shown in FIG. 28, the target drive position (target step number) of the step motor 22 for achieving the command CVT gear ratio icvto is obtained based on the map of FIG.
Next, in step S11, as shown in FIG. 30, the driving duty of the low clutch solenoid 24 and the high clutch solenoid 25 for realizing the target low clutch pressure and the target high clutch pressure is calculated based on the map of FIG.
In step S12, the step motor 22 is driven to reach the target drive position (target step number), and the low clutch solenoid 24 and the high clutch solenoid 25 are driven in accordance with the duty ratio.
[0099]
In step S13, the IVT ratio control mode is transmitted to the engine controller 47. The engine controller 47 gradually increases the engine torque reduction amount under the timer control when the IVT ratio control mode = 1 according to the IVT ratio control mode. When the IVT ratio control mode = 2, the engine torque down amount is maximized. When the IVT ratio control mode = 3, the engine torque down amount is gradually reduced to 0 under the timer control.
Such engine torque reduction reduces the predetermined shift shock at the time of upshift mode switching. On the other hand, when the shift shock is reduced, the engine torque may be required to be increased.
[0100]
FIG. 32 illustrates an operation time chart relating to the speed change control device for the infinitely variable transmission continuously variable transmission according to the above-described embodiment.
FIG. 32 shows that during the traveling in the power circulation mode (SFTMODE = 1) in which the M range third speed (SFTPOS = 3) is selected, an upshift (UP) command is generated at the instant t1, and the M range fourth speed ( SFTPOS = 4) is an operation time chart when a command is issued and an upshift from the third speed of the M range to the fourth speed of the M range is performed by mode switching (SFTMODE = 2) to the direct connection mode (SFTMODE = 2). .
At the time of shifting between the manual gear positions, the third speed and the fourth speed are set so that the CVT speed ratio is the same as described above with reference to FIG. 10, so that the final target CVT speed ratio RATIO1 is as shown in FIG. i cvt34 Retained.
However, since the target CVT speed ratio RATIO0 is a target value of the automatic speed change range, it changes according to the IVT speed ratio INVIVTRTO0.
[0101]
Upshifting from the third speed of the M range to the fourth speed of the M range by the mode switching (SFTMODE = 2) from the power circulation mode (SFTMODE = 1) to the direct connection mode (SFTMODE = 2) is a low clutch that governs the mode switching. 31 is performed by engaging / disengaging 31 (decreasing the low clutch pressure) and releasing the high clutch 33 → engaging switching (increasing the high clutch pressure).
When the start of the inertia phase caused by the clutch state change is detected at the instant t2, the final target IVT gear ratio IVTRATIO1 is calculated, and feedback control of the high clutch pressure is achieved so that this is achieved. Is performed as shown in the figure.
Then, the feedback control of the high clutch pressure ends at the instant t3 when the end of the inertia phase is detected, and thereafter, the control shifts to a ramp control that increases the high clutch pressure with a constant gradient, and at the instant t4 when the shift control ends. To the highest value.
[0102]
As the upshift progresses, the IVT ratio control mode sequentially changes as 0 → 1 → 2 → 3, and in response to this, the engine controller 47 responds to the IVT ratio control mode with the IVT ratio control mode = 1. The engine torque-down amount is gradually increased under the hour timer control. When the IVT ratio control mode = 2, the engine torque-down amount is maximized. When the IVT ratio control mode = 3, the engine torque is gradually increased under the timer control. Set the amount of down to 0.
Thereby, as is apparent from a comparison with the transmission output shaft torque waveform indicated by a two-dot chain line when the torque reduction is not performed, the shift shock can be significantly reduced without prolonging the shift time.
[0103]
According to the above-described embodiment, when setting the manual shift speed, the manual shift speed is not set at the rotation synchronization point (RSP) at which the mode change is required, and the rotation that requires the mode change as shown in FIG. A pair of mutually adjacent manual shift speeds (third speed and fourth speed in FIG. 10) that need to be set in the vicinity of the synchronization point (RSP) are set to the same CVT speed ratio i. cvt34 Set to be achieved under
Even when shifting between the pair of adjacent manual shift stages, a predetermined manual shift can be performed only by engaging / disengaging the low clutch 31 and the high clutch 33 for mode switching. Shift control of the toroidal type continuously variable transmission mechanism is unnecessary.
Therefore, at the time of manual shift, simultaneous control of clutch changeover control and shift control of the continuously variable transmission mechanism is not required, so that control can be prevented from becoming complicated and smooth shift control can be easily realized. can do.
[0104]
In addition, according to such a manual gear position setting method, the following effects can be obtained.
That is, in the conventional method in which the manual shift speed is set as shown in FIG. 2, that is, when the manual shift speed is set at the rotation synchronization point (RSP) that requires mode switching, this rotation synchronization point (RSP). Is determined by the configuration of an infinitely variable gear ratio continuously variable transmission, and the gear ratio of each manual gear stage that needs to be set to be the required gear ratio on the basis of this is not limited. In view of demands for performance and the like, it is often impossible to realize the shift ratio of each manual shift stage in a certain direction.
On the other hand, as in the present embodiment, it is necessary to set in the vicinity of the rotation synchronization point (RSP) where mode switching is required, and a pair of adjacent manual shift stages (the third speed in FIG. 10). , 4th speed), respectively, the same CVT gear ratio i cvt34 When the setting is made to be achieved under the above, the above-described constraint is relaxed with a slight width, and the degree of freedom regarding the setting of the manual shift speed can be increased.
[0105]
In the present embodiment, the inter-step ratio between the remaining manual shift speeds other than between the pair of adjacent manual shift speeds (the third speed and the fourth speed) is between the adjacent manual shift speeds. Since the remaining manual shift speeds are set so as to be substantially the same as the inter-step ratio, the manual shift speed is set in the same manner as the V-belt continuously variable transmission or toroidal continuously variable transmission, and the infinite speed change Manual shifting can be realized with a wide shift range by the ratio.
[0106]
Further, in the present embodiment, the shift between the pair of adjacent manual shift speeds (the third speed and the fourth speed) is performed by the above-described engagement progress control and disengagement progress control of the low clutch 31 and the high clutch 33. Since the advance is made with a predetermined shift response, the shift response can be arbitrarily set while the manual shift is performed, which is very advantageous.
[0107]
Further, in the present embodiment, at the time of shifting between the pair of adjacent manual shift stages, the engine output torque is corrected for countermeasures against shift shocks. The shift shock can be reduced without increasing the shift time.
Moreover, when determining the correction amount of the engine output torque, the engine output torque correction amount before and after the inertia phase is changed in order to determine this according to the rotation change by the engagement progression control and release progression control of the low clutch and the high clutch. It can be matched to the magnitude of the shock and the above-mentioned effects can be made more prominent, and a smooth shift feeling equivalent to manual shift by CVT ratio control between other manual shift stages is realized. Can be made.
[0108]
FIG. 33 shows another embodiment of the present invention. In this embodiment, step S120 is added to the subroutine in FIG.
Step S120 is executed during mode switching in which it is determined in step S112 that the CVT ratio control mode is 1. In the above-described embodiment, the CVT speed ratio during mode switching is terminated by terminating control at this time. Is maintained at the final target CVT speed ratio RATIO1, but in this embodiment, the final target CVT speed ratio RATIO1 is corrected in step S120.
[0109]
This correction is performed as shown in FIG. 34, and the final target CVT speed ratio RATIO1 is corrected by the target CVT speed ratio RATIO0 using a low-pass filter having a time constant of TgTMHOS.
RATIO1 = RATIO1 + TgTMHOS × (RATIO0−RATIO1)
It is assumed that
In this case, the final target CVT gear ratio RATIO1 is corrected in the mode switching synchronization point (RSP) direction at the time of a shift between a pair of adjacent manual third speed and fourth speed. It is possible to realize a gear change with a small shock by reducing the engagement / release capacity of the high clutch.
[0110]
FIG. 35 shows an operation time chart of manual shift according to the present embodiment.
FIG. 35 shows the operation when the same manual shift as in FIG. 32 is performed. During the mode switching, the final target CVT transmission ratio RATIO1 is corrected in the mode switching synchronization point (RSP) direction as shown in FIG. Since the amount is also small, the engine torque down amount is small as apparent from the comparison with the two-dot chain line in which the torque waveform of FIG. 32 is transferred.
Further, as the final target CVT speed ratio RATIO1 is corrected, the target low clutch pressure and the target high clutch pressure are respectively lowered as apparent from the comparison with the two-dot chain line with the hydraulic waveform transferred in FIG. The output shaft torque can also be made smooth to reduce the shock, as is apparent from comparison with the two-dot chain line in which the torque waveform of FIG. 32 is transferred.
[0111]
In the shift control of the toroidal-type continuously variable transmission mechanism 2, the power roller and the power roller support member, which are generated due to the backlash due to the deformation of the member (trunion) that rotatably supports the power roller 9, It is known that the relative displacement in the offset direction becomes a disturbance, causing a so-called torque shift that deviates the feedback amount to the shift control system from the amount that should be fed back, resulting in a decrease in shift accuracy. Yes.
Therefore, in order to avoid the influence of the torque shift on the speed change control, the operation amount of the speed change actuator (step motor 22) is usually set to at least the command speed ratio i. cvt0 And a predetermined torque shift compensation operation amount for compensating for the torque shift.
[0112]
The infinitely variable transmission continuously variable transmission (IVT) has two modes, a power circulation mode and a direct connection mode, and a toroidal continuously variable transmission in the power circulation mode and the direct connection mode even when the vehicle is moving forward. Since the direction of the torque flowing through the mechanism 2 is reversed and a torque shift is caused in the opposite direction, the actuator operating direction by torque shift compensation must be reversed.
Therefore, although not shown in the present invention, in order to maintain the CVT ratio at the same value at the manual third speed and the fourth speed set on both sides of the rotation synchronization point (RSP), the torque shift is performed. Needless to say, the actuator operation amount corresponding to the compensation amount is reversed.
[0113]
In each of the above-described embodiments, the case where the continuously variable transmission mechanism is the toroidal continuously variable transmission mechanism 2 has been described. However, the present invention is also applicable when the continuously variable transmission mechanism is a V-belt continuously variable transmission mechanism. It goes without saying that the invention can be applied according to the same concept and achieve the same effects.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic diagram showing a transmission system of an infinitely variable gear ratio continuously variable transmission including a speed change control device according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a graph showing the shift control characteristics of the continuously variable transmission with the same gear ratio infinite as the relationship between the speed ratio and the gear ratio of the continuously variable transmission mechanism.
FIG. 3 is a system diagram showing a shift control system of the continuously variable transmission with an infinite gear ratio.
FIG. 4 is a flowchart showing an entire shift control program executed by a transmission controller in the shift control system.
FIG. 5 is a flowchart of a subroutine showing a gear ratio calculation process in the gear change control program.
FIG. 6 is a flowchart of a subroutine showing a transmission mode determination process in the transmission control program.
FIG. 7 is a flowchart showing a subroutine of a target input rotation speed calculation process in the transmission mode determination process.
FIG. 8 is a shift pattern diagram in a D range of a continuously variable transmission with an infinite gear ratio.
FIG. 9 is a shift pattern diagram in an M range of an infinitely variable transmission continuously variable transmission.
FIG. 10 shows the manual shift speed in the M range shift pattern of FIG. 9 on the same relationship map between the speed ratio of the infinitely variable transmission continuously variable transmission as in FIG. 2 and the speed ratio of the continuously variable transmission mechanism. FIG.
11 is a diagram showing a shift pattern for M range when a manual shift stage is set at a cross ratio rather than a shift pattern for M range in FIG.
FIG. 12 is a diagram showing a shift pattern for an M range when manual fourth speed and fifth speed are assigned to both sides of a rotation synchronization point.
FIG. 13 is a flowchart of a subroutine showing a reaching IVT gear ratio and speed ratio calculation process in the transmission mode determination program of FIG. 6;
14 is a flowchart of a subroutine showing target IVT gear ratio and speed ratio calculation processing in the transmission mode determination program of FIG. 6. FIG.
15 is a subroutine flowchart showing an upshift determination transmission output rotation speed calculation process in the transmission mode determination program of FIG. 6;
16 is a flowchart of a subroutine showing a downshift shift determination transmission output rotation speed calculation process in the transmission mode determination program of FIG. 6;
FIG. 17 is a diagram showing an upshift determination transmission output rotational speed and a downshift shift determination transmission output rotational speed in the D range;
FIG. 18 is a diagram showing an upshift determination transmission output rotational speed and a downshift shift determination transmission output rotational speed in the M range.
FIG. 19 is a flowchart showing a subroutine related to power circulation mode control in the shift control program of FIG. 4;
FIG. 20 is a flowchart of a subroutine showing a gear ratio feedback compensation amount calculation process in the same power circulation mode control.
FIG. 21 is a flowchart showing a subroutine related to direct connection mode control in the speed change control program of FIG. 4;
22 is a flowchart of a subroutine showing mode switching control in the shift control program of FIG. 4;
FIG. 23 is a subroutine flowchart showing a calculation process of a final target CVT gear ratio in the mode switching control.
FIG. 24 is a flowchart of a subroutine showing upshift clutch pressure calculation processing in the mode switching control;
FIG. 25 is a flowchart showing high clutch pressure feedback amount calculation processing in the upshift clutch pressure calculation program;
FIG. 26 is a gear ratio relationship diagram used to determine a pre-shift IVT gear ratio in the high clutch pressure feedback amount calculation process.
FIG. 27 is a gear ratio relationship diagram used for obtaining a post-shift IVT gear ratio in the high clutch pressure feedback amount calculation processing;
FIG. 28 is a subroutine flowchart showing a step motor drive position calculation process in the shift control program of FIG. 4;
FIG. 29 is a diagram showing a step motor target drive position for realizing a command CVT gear ratio.
30 is a flowchart of a subroutine showing solenoid drive duty calculation processing in the shift control program of FIG. 4;
FIG. 31 is a diagram showing a solenoid driving duty for realizing a clutch target hydraulic pressure.
FIG. 32 is a time chart of manual shift operation by the shift control of FIGS.
FIG. 33 is a flowchart similar to FIG. 23, showing a shift control apparatus according to another embodiment of the present invention.
FIG. 34 is a flowchart of a subroutine showing processing for correcting a final target CVT gear ratio in the same embodiment.
FIG. 35 is an operation time chart of manual shift according to the embodiment.
FIG. 36 is a schematic diagram schematically showing a power transmission path of a conventional continuously variable transmission with an infinite gear ratio.
[Explanation of symbols]
ENG engine (motor)
1 Input shaft
2 Toroidal continuously variable transmission mechanism
3 Output shaft
4 Planetary gear set
5 Toroidal transmission unit
6 Toroidal transmission unit
7 Input disk
8 output disk
9 Power roller
11 Pivot shaft
12 CVT output gear
21 Control valve body
22 Step motor (shifting actuator)
24 Low clutch solenoid
25 High clutch solenoid
31 Low clutch
32 gears
33 High clutch
34 idler gear
35 Reduction gear set
36 Final drive gear set
37 Differential gear unit
41 Transmission controller
42 Transmission input rotation sensor
43 Transmission output rotation sensor
44 CVT output rotation sensor
45 Throttle opening sensor
46 Vehicle speed sensor
47 Engine controller

Claims (6)

変速比を無段階に変化させ得る無段変速機構および遊星歯車組の組み合わせになり、原動機から無段変速機構への入力回転をロークラッチの締結により遊星歯車組の1要素に伝達する時、該遊星歯車組の他の1要素を経て無段変速機構の出力回転メンバより入力回転メンバに動力を循環させつつ、この循環動力を前記遊星歯車組の残りの1要素から取り出す動力循環モードが選択され、前記ロークラッチを解放してハイクラッチを締結する時、このハイクラッチを経て無段変速機構の出力回転メンバから動力を直接取り出すことができる直結モードが選択され、マニュアル変速モードでは、前記無段変速機構の変速制御と、所要に応じた前記動力循環モードおよび直結モード間でのモード切り換えとにより、予め設定しておいた複数のマニュアル変速段への変速が可能となるようにした変速比無限大無段変速機において、前記モードが異なる相互に隣り合った一対のマニュアル変速段をそれぞれ、無段変速機構の同じ変速比のもとで達成されるよう設定し、前記隣り合った一対のマニュアル変速段間での変速時に前記無段変速機構の変速制御を行わないよう構成したことを特徴とする変速比無限大無段変速機の変速制御装置。When it is a combination of a continuously variable transmission mechanism and a planetary gear set that can change the gear ratio steplessly, and when the input rotation from the prime mover to the continuously variable transmission mechanism is transmitted to one element of the planetary gear set by engaging the low clutch A power circulation mode is selected in which power is circulated from the output rotary member of the continuously variable transmission mechanism to the input rotary member via another element of the planetary gear set, and this circulating power is extracted from the remaining one element of the planetary gear set. When the low clutch is released and the high clutch is engaged, a direct connection mode is selected in which power can be directly taken out from the output rotating member of the continuously variable transmission mechanism via the high clutch. In the manual transmission mode, the continuously variable mode is selected. A plurality of manuals set in advance by the speed change control of the speed change mechanism and the mode switching between the power circulation mode and the direct connection mode as required. In a continuously variable transmission with an infinite gear ratio that is capable of shifting to a single gear position, a pair of adjacent manual gear speeds with different modes have the same speed ratio of the continuously variable transmission mechanism. And a continuously variable transmission with an infinite gear ratio , wherein the continuously variable transmission mechanism is not controlled during shifting between the pair of adjacent manual gears. Shift control device. 請求項1において、残りのマニュアル変速段間における段間比が前記隣り合った一対のマニュアル変速段間における段間比とほぼ同じ関係になるよう残りのマニュアル変速段を設定したことを特徴とする変速比無限大無段変速機の変速制御装置。  The remaining manual shift speeds are set so that the inter-step ratio between the remaining manual shift speeds is substantially the same as the inter-step ratio between the pair of adjacent manual shift speeds. A shift control device for a continuously variable transmission with an infinite gear ratio. 請求項1または2において、前記隣り合った一対のマニュアル変速段間における変速を、前記ロークラッチおよびハイクラッチの締結進行制御および解放進行制御により、所定の変速応答で進行させるよう構成したことを特徴とする変速比無限大無段変速機の変速制御装置。  3. The structure according to claim 1, wherein a shift between the adjacent pair of manual shift stages is caused to proceed with a predetermined shift response by an engagement progress control and a release progress control of the low clutch and the high clutch. A gear change control device for a continuously variable transmission with an infinite gear ratio. 請求項3において、前記隣り合った一対のマニュアル変速段間での変速時に、前記原動機からの出力トルクを変速ショック対策用に補正するよう構成したことを特徴とする変速比無限大無段変速機の変速制御装置。  4. An infinitely variable transmission ratio continuously variable transmission according to claim 3, wherein the output torque from said prime mover is corrected for gear shift shock countermeasures when shifting between said pair of adjacent manual shift stages. Shift control device. 請求項4において、前記ロークラッチおよびハイクラッチの締結進行制御および解放進行制御による回転変化に応じ、前記原動機出力トルクの補正量を決定するよう構成したことを特徴とする変速比無限大無段変速機の変速制御装置。  5. An infinitely variable gear ratio variable speed variable transmission according to claim 4, wherein a correction amount of said motor output torque is determined in accordance with a rotational change caused by engagement progression control and release progression control of said low clutch and high clutch. Gear shift control device. 請求項3において、前記隣り合った一対のマニュアル変速段間での変速時に、前記無段変速機構の変速比をモード切り換え同期点方向へ補正するよう構成したことを特徴とする変速比無限大無段変速機の変速制御装置。  The gear ratio infinite in claim 3, wherein the gear ratio of the continuously variable transmission mechanism is corrected in the direction of the mode switching synchronization point at the time of shifting between the pair of adjacent manual gear positions. A shift control device for a step transmission.
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