JP4709479B2 - Tissue adhesive containing polymer micelle as active ingredient - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術的分野】
本発明は温血動物の組織を接着し、都合よくは確実な止血をもたらす接着剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
外科手術中の止血は、伝統的には糸と針を用いて行われてきたが、近年の手術の難度が高くなったことにより、止血目的に組織接着剤が、循環器外科を中心に汎用されつつある。この止血のための組織接着剤に求められる要件は、安全性、操作性、接着強度が高いことである。
【0003】
このような外科手術における組織接着剤および/またはシーラントとして、動物由来のコラーゲン、動物またはヒト(特に、血液)由来の、フィブリングルー(Fibrin Glue)(例えば、非特許文献1参照。)が、使用されてきたが、動物やヒト由来の成分であるコラーゲンやフィブリノーゲンを用いたものはウイルスやクロイツフェルトヤコブ病などの感染の危惧が除けない。このような観点から、該接着剤として合成ポリマーの使用も検討されてきた(例えば、非特許文献2参照。)。しかし、これらの材料は局所的な炎症や細胞毒性を示し、また、生物適合性に乏しいものであった。さらにこれらの材料の使用に伴う短所を補うものとして、水溶性領域[例えば、ポリ(エチレンオキシド)]と生分解性領域[例えば、ポリ(ヒドロキシ酸)]を有し、かつポリマー間に共有結合をもたらすフリーラジカル重合性末端基とを有するポリマーを用いる組織の接着剤が提案されている[例えば、特許文献1参照。]。また、ウシアルブミンとグルタルアルデヒドを用いる糊[Bio Glu(商標)]も組織の接着剤と使用すべく検討が進んでいる。
【0004】
【特許文献1】
米国特許第5,410,016号明細書(第26欄、第31〜34欄)
【0005】
【非特許文献1】
Transfusion,30(8),1990,741
【0006】
【非特許文献2】
Advances in Polymer Science 79:65−93
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
以上に述べた特許文献1に記載の組織接着剤は、動物由来の生体成分をなるべく使用することなく、合成ポリマーのみから調製でき、しかも良好な組織接着性を示すようである。
【0008】
しかしながら、該組織接着剤は、その塗布後に接着剤固化のための重合開始に際し、特殊な光を照射する必要があるなど、手術中の操作が煩雑になる欠点がある。また、Bio Glue(商標)を初めとするグルタルアルデヒドなどの低分子アルデヒドを使用するものは、低分子アルデヒドが止血面組織から組織内深部へ浸透することによる危険性の懸念がある。
【0009】
したがって、低毒性でかつ、生体成分を用いることによる感染についての危惧がなく、操作性に優れた(例えば、患部への塗布後に、特殊な光の照射や特別な加熱などを要することなく、通常、短時間(1分程度)で固化する。)特性を有する組織接着剤の提供が希求されるところである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、例えば、ポリ(エチレンオキシド)−block−ポリ(ラクチド)のポリ(エチレンオキシド)セグメントの末端にアルデヒド基(またはホルミル:OHC−)を担持するポリマーから水系溶媒中で形成された高分子ミセルと、アミノ基(H2N−)を有するポリマーとを患部組織へ塗布すると、ゲルを形成して止血作用を示すとともに、組織へ確実かつ、強く接着することを見出した。この結果は、以下に示す理論に拘束されるものでないが、高分子ミセル表面に存在するアルデヒド基とアミノ基を有するポリアミンポリマーのアミノ基との間でシッフ塩形を形成してゲルをもたらし、さらに、未反応のアルデヒド基が生体組織に存在するアミノ基とも反応することで強い組織接着性をも示したものとみなせる。
【0011】
このような作用・効果は、上記の高分子ミセルに用いたブロックコポリマーに代え、上記のブロックコポリマー以外の各種のアルデヒド−親水性セグメント−疎水性セグメントで表されるブロックコポリマーに由来する高分子ミセル、さらには、作用・効果は若干劣ることがあるものの複数個のアルデヒドを有する、ある一定の水溶性ポリマーを用いた場合でも、良好な組織接着性を示すことを見出した。
【0012】
したがって、本発明によれば、(a) 一般式(I)
(<H.philic>−L−)p<H.phobic>
(上式中、<H.philic>は、L側の末端と異なるもう一方の末端に少なくとも1個のアルデヒド基(またはホルミル:OHC−)を有する親水性ポリマーセグメントを表し、
<H.phobic>は、L側の末端と異なるもう一方の末端に架橋結合を形成しうる官能基(例えば、エチレン系不飽和重合性基)を有するかまたは有しない疎水性ポリマーセグメントを表し、
Lは、<H.philic>と<H.phobic>を連結する単結合または連結基を表し、そして
pは整数1または2である。)
で表されるブロックコポリマーに由来し、かつ、水性親媒体中に置いた場合に、親水性
ポリマーセグメントからシエル部分が形成され、そして疎水性ポリマーセグメントからコア部分が形成された高分子ミセル、あるいは複数個のアルデヒド基を有する水溶性ビニル高分子、複数個のアルデヒド基を有する水溶性ポリサッカライドおよび複数個のアルデヒド基を有する水溶性ポリエーテルからなる群から選ばれる水溶性ポリマーを含んでなる調製物(以下、調製物(a)ともいう。)と(b) (a)に記載の高分子ミセルまたは水溶性ポリマーのアルデヒド基と反応しうるアミノ基を側鎖に有し、そして該アルデヒド基との反応の結果、水性媒体中でゲルを形成しうる水溶性ポリアミンポリマーを含んでなる調製物(以下、(b)調製物ともいう。)、
との組み合わせ物を含んでなる動物組織のための接着剤が提供される。
【0013】
本発明の主要なまたは好ましい態様について、以下に述べる。
【0014】
本発明に従う、(a)調製物と(b)調製物との組み合わせ物は、両調製物が個別に存在するか、あるいは混合した状態にある場合のいずれの状態にある物も意味する。混合した状態にある場合には、使用直前、すなわち、動物の患部の組織に適用または塗布する直前に両調製物を混合して本発明の接着剤とするのが好ましいが、(a)調製物に含まれる高分子ミセルまたは水溶性ポリマーのアルデヒド基と(b)調製物に含まれる水溶性ポリアミンポリマーのアミノ基との反応が進行し難いpH条件下では、該反応に適するpH条件に調整することを条件に、使用直前より相当前に混合していてもよい。
【0015】
他方、両調製物が個別に存在する場合の組み合わせ物とは、両調製物が、使用前にはそれぞれ独立した容器またはアプリケーターに充填された状態にあり、その後、患部の組織上、イン・サイチュー(in situ)で混合される態様を意味する。
【0016】
したがって、両調製物は、高分子ミセルもしくは水溶性ポリマー、好ましくは水性媒体(緩衝剤を含んでいてもよい水溶液、さらに、適用または塗布される組織および上記の反応の進行に悪影響を及ぼさない範囲で、水混和性の有機溶媒、例えば、エタノール、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等を含んでいてもよい。)中に可溶化(もしくは溶解した)または分散させた状態にある。しかし、水性媒体中で、予じめ高分子ミセルを作製した後に得られる、例えば、凍結乾燥した状態にある高分子ミセルであるか、あるいは粉末状にある複数個のアルデヒド基を有する水溶性ポリマーも(a)調製物に包含される。また、(b)調製物も、(a)調製物と同様にポリアミンポリマーが水性媒体中に溶解または分散させた状態にあるか、あるいは粉末状にあってもよい。
【0017】
これらの調製物のいずれか一方または両方に、医薬注射剤を調製するときに常用される添加剤、単糖類、天然アミノ酸類、無機塩類、等を、本発明の目的に反しない限り、加えてもよい。さらに、適用する患部の組織に適する場合には、例えば、創傷治癒に有効な各種増殖因子(TGF−β、PDGF−AB、等)を含んでいてもよい。
【0018】
なお、本発明に従う接着剤は従来の接着剤について既に、常用されているアプリケーターを用いて、患部に適用でき、また、(a)調製剤と(b)調製剤とが個別に存在する場合は、患部に接する箇所で両製剤が一緒になりうる様式の、いずれか既知のアプリケーターを用いて患部に適用できる。
【0019】
(a)調製剤に含められる一般式(I)で表されるブロックコポリマーは、上述したような水性媒体中でそれらの分子が自己集成され、コア部が、主として疎水性セグメントからなり、そしてシエル部が、主として親水性セグメントからなる高分子ミセルを形成するものであれば、どのような親水性ポリマーセグメントと疎水性ポリマーセグメントを含んでなるものであってもよい。これらのブロックコポリマーには、(親水性ポリマーセグメント)−(疎水性ポリマーセグメント)−(親水性ポリマーセグメント)からなる、所謂、ABA型(一般式(I)におけるpが2である。)ブロックコポリマーも包含される。本発明にいう「ポリマーセグメント」の語は、水性媒体中で高分子ミセルを形成することができる限り、一般的な「ポリマー」の概念に入らないで、「オリゴマー」の概念に相当するセグメントをも包含する意味で用いている。
【0020】
親水性ポリマーセグメントの一方の末端に存在するアルデヒド基は、ブロックコポリマーを製造する際のイニシエーターとして、例えばアセタール化ホルミル(換言すれば、保護されたアルデヒド基ともいえる。)化合物(例えば、アルコールを用いる(例えば、WO 96/33233または対応する米国特許第5,925,720号明細書参照。)か、また、適当な糖類を当該末端に導入するか、またはもともと糖残基を有するブロックコポリマー(例えば、WO 96/32434または対応する米国特許第5,973,069号明細書参照。)、例えば、マラプラード酸化(Malaprade oxidation)にかけ、糖残基をアルデヒド基に転化することにより、上記、少なくとも1個のアルデヒド基を有する親水性ポリマーセグメントを提供できる。また、かような糖類を適当に選ぶことにより、2個の以上のアルデヒド基を有する末端を提供することができる。
【0021】
かようなアルデヒド基を末端に含んでなる親水性ポリマーセグメント(一般式(I)の<H.philic>に相当する。)を構成するポリマー鎖としては、限定されるものでないが、ポリ(エチレンオキシド)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(ビニルピロリドン)、ポリ(N,N−ジメチルアクリルアミド)、親水性ポリアクリル酸エステル、親水性ポリメタクリル酸エステル、親水性ポリアクリル酸アミド、親水性ポリメタクリル酸アミド、ポリリンゴ酸、デキストラン、プルラン、デキストラン硫酸、ポリサッカライド、ポリアスパラギン酸、ポリグルタミン酸および親水性ポリアミノ酸に由来するポリマー鎖が挙げられる。
【0022】
他方、疎水性ポリマーセグメント(一般式(I)の<H.phobic>に相当する。)を構成するポリマー鎖としては、限定されるものでないが、ポリ(D,L−乳酸)、ポリ(L−乳酸)、ポリ(グリコール酸)、ポリ(D,L−乳酸−CO−グリコール酸)、ポリ(L−乳酸−CO−グリコール酸)、ポリ(D,L−乳酸−CO−グリコール酸)−CO−ε−カプロラクトン)、ポリ(ε−カプロラクトン)、ポリ(δ−バレロラクトン)、ポリ(γ−ブチロラクトン)、疎水性ポリエステル、ポリ(β−ベンジル L−アスパルテート)、ポリ(β−置換アスパルテート)、ポリ(γ−ベンジル L−グルタメート)、ポリ(γ−置換グルタメート)、ポリ(フェニルアラニン)、ポリ(ロイシン)、ポリ(イソロイシン)、疎水性ポリアミノ酸、ポリ(プロピレンオキシド)、ポリ(テトラエチレンオキシド)、疎水性ポリエーテル、ポリ(エチレン)、ポリ(プロピレン)、ポリ(イソブチレン)、ポリ(ブタジエン)、ポリ(スチレン)、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリ(ブチルメタクリレート)、疎水性ポリ(メタクリレート)、疎水性ポリ(アクリレート)および疎水性ポリ(アクリルアミド)および疎水性ポリ(メタクリルアミド)に由来するポリマー鎖が挙げられる。かようなポリマー鎖は、ポリマー主鎖中のいずれかの部位、好ましくは<H.philic>と結合する側とは別の末端部に側鎖として少なくとも1個の架橋結合を形成しうる官能基を有することができる。これらの官能基は2つの官能基が架橋結合を形成しうるものであればいかなる基であってもよいが、例えば、エチレン系不飽和重合性基、メルカプト基、アミノ基、水酸基、カルボキシル基が好ましい。なお、上記ポリマー鎖のうち、生分解性を有するエステル結合を有するものが、本発明の使用目的上好ましい。
【0023】
以上のごとき、少なくとも2種のセグメントを含んでなるブロックコポリマーは、いずれも公知の方法によって製造でき、それらのうち、好ましいものは、一般式(I)における、<H.philic>のアルデヒド基を除く部分が、ポリ(エチレンオキシド)のポリマー鎖を含んでなり、かつ、もし存在する場合には架橋結合を形成する官能基以外の<H.phobic>の部分が、ポリ(D,L−乳酸)、ポリ(L−乳酸)、ポリ(グリコール酸)、ポリ(D,L−乳酸−CO−グリコール酸)、ポリ(L−乳酸−CO−グリコール酸)、ポリ(ε−カプロラクトン)、ポリ(δ−バレロラクトン)およびポリ(γ−ブチロラクトン)からなる群より選ばれるポリマーのポリマー鎖を含んでなり、そしてLが単結合;直鎖もしくは分岐のC1-12アルキレン基;−NH−、−O−、−CONH−、−NHCO−、−COO−、−OCO−、−NHCOO−、−OCO−NH−および−NHCO−NH−からなる群より選ばれる1つの基がいずれか片方のもしくは両末端に存在するか、または該基によって中断されている直鎖もしくは分岐のC1-12アルキレン基である、ブロックコポリマーが挙げられる。さらに、特に好ましいブロックコポリマーとしては、一般式(I−a)
【0024】
【化7】
【0025】
(上式中、XはOHC−または
【0026】
【化8】
【0027】
を表し、
Yは式
【0028】
【化9】
【0029】
または−(CH2)s−を表し、かつ、ここでR1およびR2は独立して水素原子またはメチル基であり、sは3〜5の整数であり、
mおよびnは独立して、10〜10,000の整数であり、
qおよびrは0または1〜12の整数であり、
tは0または1の整数であり、
Zは、rが0であるとき、水素原子、アセチル、アクリロイル、メタクリロイル、シンナモイル、アリルまたはビニルベンジルを表し、rが1〜20の整数であるとき、C1-6アルコキシカルボニルを表す)で表されるブロックコポリマーを挙げることができる。これらの特に好ましいブロックコポリマーは、例えば、上述のWO 91/33233またはWO 96/32434に記載されているか、あるいは記載されている方法によって得ることができる。また、これらのPCT国際公開公報には、該ブロックコポリマーから高分子ミセルの形成方法を記載されており、該ブロックコポリマー以外の本発明で使用するブロックコポリマーも、上記方法または当業者に周知の方法で高分子ミセルを形成できる。高分子ミセルを形成した後、例えば存在する場合には、架橋結合を形成できる官能基の反応[一般式(I−a)のポリマーにあっては、アクリロイル基等のラジカル重合]により、架橋を形成してもよい。該重合に際し、スチレン、アクリルエステル等の希釈モノマーを共存させてもよい。
【0030】
高分子ミセルの形成には、上記ブロックコポリマーの2種以上の混合物を用いてもよく、またアルデヒド基を有するブロックコポリマーが少なくとも1重量%、好ましくは5重量含み、アルデヒド基を含まないだけで他の構造は類似するブロックコポリマーが残りを占める混合物であってもよい。
【0031】
本発明で使用する(a)調製物は、上記の高分子ミセルと一緒に、または高分子ミセルに代え、複数個のアルデヒド基を有する水溶性ビニル高分子、複数個のアルデヒド基を有する水溶性ポリサッカライドおよび複数個のアルデヒド基を有する水溶性ポリエーテルからなる群から選ばれる水溶性ポリマーを含めることができる。限定されるものでないが、該水溶性ビニル高分子の具体的なものとしては、ポリアリルアルデヒドを挙げることができ、該水溶性ポリサッカライドとしては、酸化デンプン(過ヨウ素酸による)、酸化セルロース(過ヨウ素酸による)、を挙げることができ、そして該水溶性ポリエーテルとしては、両末端アルデヒド化ポリエチレングリコールを挙げることができる。
【0032】
(b)調製剤は、上記(a)調製剤に含められる高分子ミセルまたは水溶性ポリマーのアルデヒド基と反応しうるアミノ基を側鎖に有し、そして該アルデヒド基との反応の結果、水性媒体中でゲルを形成しうる水溶性ポリアミンポリマーを含んでなる。このようなポリアミンポリマーの具体的なものとしては、限定されるものでないが、ポリ(アリルアミン);ポリ(L−リシン);ポリ(D−リシン);ポリ(D,L−リシン);リシンとアラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、スレオニン、トリプトファン、チロシン、バリンおよびサルコシンからなる群より選ばれるアミノ酸とに由来するアミノ酸残基を有するポリアミノ酸;一般式(II)
【0033】
【化10】
【0034】
[上式中、RaおよびRbは独立して水素原子またはメチル基を表し、
Aは
【0035】
【化11】
【0036】
を表し(ここで、RcはC1-12アルキル基を骨格とし、1個以上のNH2を含む基である)、または
Bは
【0037】
【化12】
【0038】
を表し(ここで、RdはC1-12アルキル基を表すか、C1-12アルキル基を骨格とし、1個以上の−COOHまたは−OHを含む基である。)、
xおよびyは、独立して3〜10,000である。]
で表されるポリ(ビニルアミン)またはポリ(エチレンイミン)を挙げることができる。
【0039】
本発明では、上述したとおり、ウイルスなどの感染が危惧される動物由来の成分を使用する必要はないが、安全性が確認できるのであれば、アルブミン;フィブリノーゲン;コラーゲン;ゼラチン;イムノグロブリンを上記のポリアミンポリマーとして使用することもできる。
【0040】
また、合成ポリアミンポリマーと同様に使用する際の安全性が担保できるキトサンおよびキトサン誘導体も、ポリアミンポリマーとして、都合よく使用できる。なお、本発明で「キトサン」と称する場合には、キチンからの脱アセチル化度が15%を超え、好ましくは50%を超えるものを意味する。この点で、通常70%程度以上脱アセチル化されたものがキトサンと称されているようである(例えば、Morimoto et al., Trends in Glycoscience and Glycotechnology Vol.14 No.78(2002)pp.205−222参照。)が、本発明では、通常とは異なる概念で「キトサン」の語を用いている。一方、高度の脱アセチル化度(例えば、70%以上)を有するものを再度アセチル化したものも、本発明にいう「キトサン」に包含される。しかし、脱アセチル化度が、好ましくは70%以上、より好ましくは80%以上のキトサンが使用される。これらのキトサンは、水分散体を形成する微粒子状で使用することもできる。以上に記載したキトサンは天然のキチンから製造してもよいし、また市販されているものを用いることもできる(例えば、大日精化の製品カタログ参照。)。
【0041】
キトサン誘導体は、上述のキトサンから誘導され、本発明の目的に沿うものであれば、いかなる誘導体をも包含する。限定されるものでないが、このような誘導体の代表的なものとしては、上述の Morimoto et al., に記載されるようなキトサンの糖残基へ、部分的に側鎖として、糖残基を導入して誘導体(D−グルコール、D−ガラクトース、D−ラクトース、N−アセチル−D−グルコサミンのアリル化誘導体をアルデヒド基に変換した後、還元的アルキル化を行って得られるもの)、ポリエチレングリコールを導入した誘導体を挙げることができる。
【0042】
これらのポリアミンポリマーの分子量は、組み合わせて使用される(a)調製物中の高分子ミセルまたは水溶性ポリマーの種類、さらには、ポリアミンポリマー自体の種類によって至適の分子量が変動するので限定できないが、ポリ(アリルアミン)を例にすると、500〜500万、好ましくは30000〜500万の分子量のものが使用でき、ポリ(リシン)にあっては、1000〜500万、好ましくは3万〜500万の分子量のものが使用でき、約70〜85%脱アセチル化されたキトサンにあっては、キトサン純分0.5wt%、酢酸0.5wt%水溶液、20℃での粘度が5〜5000mPa・S、好ましくは100〜2000mPa・Sを示す分子量のものが使用できる。
【0043】
(a)調製物中の高分子ミセルまたは水溶性ポリマーと(b)調製物中のポリアミンポリマーとを組み合わせる場合の混合割合は、小規模のイン・ビトロ(in vitro)実験を行って、所期のゲルが形成する割合であれば、イン・ビボ(in vivo)でもほぼ同等の効果を得ることができるので、当業者または外科医は、容易に最適の使用割合を決定することができる。また、後述する実施例を参照できるが、例えば、一般式(I−a)で表されるブロックコポリマーと分子量が、15万のポリ(アリルアミン)を組み合わせる場合(ブロックコポリマー/ポリアミン)には、0.1〜100、であることができる。
【0044】
また、ゲル化に際しては、(a)調製物と(b)調製物のpHは4〜11、好ましくは4〜10に調節するのがよい。
【0045】
上述したように、(a)調製物と(b)調製物の組み合わせ物は、周囲温度またはヒトの体温付近の温度において、動物組織に迅速かつ、強く接着する。したがって、外科手術における組織接着剤として都合よく使用できるが、本発明の接着剤は、その他の組織もしくは細胞の固定等にも使用できる。
【0046】
本発明に従って、ゲルが形成される場合の概念図を図1に示す。図中、Xは高分子ミセルの親水性セグメントの末端に存在するアルデヒド基を表し、Yはポリアミンポリマーの側鎖に存在するアミノ基を表す。
【0047】
【実施例】
以下、本発明を特定の具体例を挙げ、さらに説明するが、本発明をこれらに限定することを意図するものでない。
【0048】
高分子ミセルの製造例:
・使用したブロックコポリマー:
【0049】
【化13】
【0050】
【化14】
【0051】
・アセタール−PEG−PLAブロックコポリマー
PEG鎖分子量:5,500(ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによる)
PLA鎖分子量:4,000(1H−NMRのPEGとの強度比から)
アセタール末端のPEG−PLAブロックコポリマー2.00gをN,Nージメチルアセトアミド5.0mLに溶解させ、水に対して1晩透析して(Spectrapor 6透析膜、分画分子量1,000を使用)、高分子ミセルを形成させた。ミセル液を回収し、塩酸により約pH2として室温で2時間反応させ、末端のアセタール基をアルデヒド基に変換させ、水酸化ナトリウム水溶液によって、pHを5.0に調節してから、水に対して1晩透析した。透明な高分子ミセル溶液を得た。(高分子末端が100%アルデヒド基の高分子ミセル)高分子ミセル溶液の濃度は、水分を蒸発させることにより上げ、蒸留水で希釈することによって下げた。
【0052】
また、この高分子ミセル溶液を凍結乾燥することによって、末端がアルデヒド基のブロックコポリマー(CHO−PEG−PLA)を単離した。このCHO−PEG−PLA77.5mgとアセタール末端のPEG−PLAブロックコポリマー(アセタール−PEG−PLA)705.0mgをN,Nージメチルアセトアミド2.0mLに溶解させ、水に対して1晩透析して(Spectrapor 6透析膜、分画分子量1,000を使用)、高分子末端が10%アルデヒド基の高分子ミセル溶液を得た。実施例1 マグネチックスターラーによる凝固実験
上記高分子ミセルの製造例に従って得た、末端アルデヒドの高分子ミセル溶液0.25mL(37℃)にポリアミン液0.25mL(37℃)をテフロンの撹拌子で撹拌しながら加え、その凝固の速度と硬さを観察した。 使用したポリアミンは、株式会社 日東紡スペシャリティケミカルズより入手したポリアリルアミン溶液であった。結果を下記の表−1にまとめて示す。
【0053】
【表1】
【0054】
注) 凝固の速度の尺度:最大:1秒以内、大:2秒以内、中:2〜5秒、小:5秒以上
凝固の強さの尺度:大:ゲルを入れたガラス容器を逆さまにしてもゲルおよびテフロン被覆撹拌子(長さ10mm)が移動しない。
【0055】
中:ゲルを入れたガラス容器を逆さまにするとゲルがゆっくりと移動する。
【0056】
小:ゲルを入れたガラス容器を逆さまにするとゲルが速やかに(容器の端まで2cm程度を2秒未満で)移動する。
【0057】
表より、高分子ミセル溶液濃度が10%で、ポリアリルアミンの分子量が15万のものを用いると強度の高いゲルが形成されることがわかる(Run5〜9参照。)。Run4と5〜9の比較により、ポリアリルアミンのpHが7.0〜9.0の範囲であると素早く凝固することがわかる。これは、ポリアリルアミン側鎖が適切な−NH2と−NH3+Cl- の比になっていると、ポリアリルアミンが反応により高分子ミセル同士を架橋することができ、ゲルが形成することを示す。Run6、7、11、12、16−18の比較により、この範囲の高分子ミセルおよびポリアリルアミン濃度ではゲルを形成することがわかる。さらにRun7、19−21の比較により、ポリアリルアミン分子量が1.5万以上で、分子量が大きいほど強いゲルが形成することもわかる。
実施例2:
実施例1における高分子ミセル溶液に代え、ブロックコポリマーのPEG鎖末端の10%がアルデヒド基で、残りの90%がアセタール基(1級アミンと反応しない)である高分子ミセルを用いる他は、実施例1と同様の操作を行った。結果を表−2に示す。
【0058】
【表2】
【0059】
表−2より、この場合も強い強度を有したゲルの形成が見られた。また、Run7、9(実施例1)と22、23の比較により、アルデヒド基が100%のミセルに比べて、10%がアルデヒド基のミセルはより高いpHで強固なゲルを形成することがわかる。実施例3:
実施例2(?)におけるポリアリルアミンに代え、ポリ(L−リシン)[Sigma 社製 HBr塩 平均分子量70万、3万]を用いた他は、実施例2の操作を繰り返した。結果を表−3に示す。
【0060】
【表3】
【0061】
表−3のRun1〜3の比較により、ポリ(L−リシン)のpHが9.0〜10.0の範囲では素早く凝固することがわかる。また、Run2と5の比較により、ポリ(L−リシン)の濃度がゲル形成挙動に影響することがわかる。
実施例4
実施例1の操作に従うが、本例では、末端アルデヒドの高分子ミセル溶液0.25mL(室温)にポリアミン(和光純薬製:キトサン10またはキトサン100を使用)液0.25mL(室温)をテフロンの撹拌子で撹拌しながら加えた。さらにpHを高めるために7%炭酸ナトリウム水溶液を加えてその凝固の速度と硬さを観察した。結果を表−4に示す。
【0062】
【表4】
【0063】
表より、高分子量のキトサンの場合にゲルが形成することがわかった。
実施例5 血液凝固計よる凝固実験(37℃)
Ssarstedt 社製の Biomatic B10 のセルに上記の高分子ミセルの製造例に従って得た、末端アルデヒドの高分子ミセル溶液0.25mL、ポリアミン液0.25mLの順番で加え、溶液の粘度変化を径時的に測定した。結果を表−5に示す。
【0064】
【表5】
【0065】
表−5における到達粘度の結果から、実施例1および2でゲルの形成が得られたすべての条件で、粘度が40mPa S 以上となり、ゲルを形成しない条件のものは40mPa S となった(これらのRUNでの測定域は2〜40mPa S)。
【0066】
粘度30(mPa S)に到達する時間の結果でポリアリルアミンの場合は、実施例2での凝固速度が「中」と観察された条件では、粘度30(mPa S)に到達する時間は3秒、凝固速度が「大」と観察された条件では、粘度30(mPa S)に到達する時間は2秒以内、凝固しなかったものは粘度30(mPa S)に到達しなかった。実施例3に従うポリ(L−リシン)の場合は、実施例1および2での凝固する条件では、ポリアリルアミンに比べて粘度が30(mPa S)に到達するのに3〜8秒と長い時間がかかった。
実施例6 マウスの腹部切開部位での凝固及び組織接着実験
マウスの腹部を麻酔下に切開し、腹膜を露出させ、そこに本接着剤を0.2〜1mL程度を滴下し、1分程度静置した後、凝固(ゲル形成)と腹膜への接着性を観察した。滴下は以下に述べる2つの方法を用いた。結果を表−6に示す。
(A法) 高分子ミセル液とポリアリルアミン液を等量混ぜ、その混合液をシリンジで腹膜に滴下した直後に、滴下位置に炭酸ナトリウム水溶液(7w/w%)を滴下する。
(B法) 高分子ミセル液とポリアリルアミン液を別々にシリンジに取り、ニプロ医工(株)製のボルヒール調整器にセットして、滴下する(これによって常に同量が滴下直前に混合される。)。
【0067】
【表6】
【0068】
表−6より、高分子ミセルの高分子鎖のアルデヒド基の割合が10%、100%両方の場合で、A法とB法の両方法で、良好な腹膜への接着性及びゲル形成が見られた。腹膜への接着性は、アルデヒド基の割合が100%の高分子ミセルの場合の方が少し強かった。
【0069】
本発明に従う接着剤の腹膜組織への接着状況を示す図に代わる写真を図2(a)、(b)および(c)に示す。
【0070】
図2(a)は、RUN1によるゲル凝固を示す。2つの矢印で示した位置に透明のゲルが形成していることが観察される。同(b)は、RUN2によるゲル凝固を示す。2つの矢印の意味は(a)に同じ。同(c)は、RUN1によるゲル凝固を示す。色素でゲルの輪部を浮き出させている。2つの矢印の意味は(a)に同じ。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う接着剤のゲル形成概念図である。
【図2】本発明に従う接着剤のマウスの腹膜上でのゲル形成および組織の接着を示す図に代わる写真である。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to an adhesive that bonds warm-blooded animal tissue and advantageously provides reliable hemostasis.
[0002]
[Prior art]
Although hemostasis during surgery has traditionally been performed using threads and needles, tissue adhesives have been widely used mainly for cardiovascular surgery for the purpose of hemostasis due to the increasing difficulty of surgery in recent years. It is being done. The requirements for the tissue adhesive for hemostasis are high safety, operability, and adhesive strength.
[0003]
As a tissue adhesive and / or sealant in such a surgical operation, collagen derived from animal, Fibrin Glue derived from animal or human (especially blood) (for example, see Non-patent Document 1) is used. However, those using collagen and fibrinogen, which are components derived from animals and humans, cannot avoid the risk of infection such as viruses and Creutzfeldt-Jakob disease. From such a viewpoint, use of a synthetic polymer as the adhesive has also been studied (for example, see Non-Patent Document 2). However, these materials showed local inflammation and cytotoxicity and were poorly biocompatible. Furthermore, to compensate for the disadvantages associated with the use of these materials, it has a water-soluble region [eg, poly (ethylene oxide)] and a biodegradable region [eg, poly (hydroxy acid)], and has a covalent bond between the polymers. Tissue adhesives using polymers with resulting free radical polymerizable end groups have been proposed [see, for example, US Pat. ]. In addition, a paste using bovine albumin and glutaraldehyde [Bio Glu ™] is also being studied for use as a tissue adhesive.
[0004]
[Patent Document 1]
US Pat. No. 5,410,016 (columns 26, 31-34)
[0005]
[Non-Patent Document 1]
Transfusion, 30 (8), 1990, 741
[0006]
[Non-Patent Document 2]
Advances in Polymer Science 79: 65-93
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
The tissue adhesive described in Patent Document 1 described above can be prepared only from a synthetic polymer without using animal-derived biological components as much as possible, and seems to exhibit good tissue adhesiveness.
[0008]
However, the tissue adhesive has a drawback that the operation during the operation becomes complicated, for example, it is necessary to irradiate special light when the polymerization for solidifying the adhesive is started after the application. In addition, those using low molecular aldehydes such as glutaraldehyde such as Bio Glue (trademark) have a risk of danger due to penetration of the low molecular aldehyde from the hemostatic surface tissue into the deep part of the tissue.
[0009]
Therefore, it is low toxic and there is no fear of infection due to the use of biological components, and it has excellent operability (for example, without applying special light irradiation or special heating after application to the affected area, etc. It solidifies in a short time (about 1 minute).) There is a demand for providing a tissue adhesive having characteristics.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
The inventors have described, for example, that a polymer formed in an aqueous solvent from a polymer carrying an aldehyde group (or formyl: OHC-) at the end of a poly (ethylene oxide) segment of poly (ethylene oxide) -block-poly (lactide). Molecular micelles and amino groups (H2It has been found that when a polymer having N-) is applied to the affected tissue, it forms a gel and exhibits a hemostatic action, and adheres securely and strongly to the tissue. Although this result is not bound by the theory shown below, it forms a Schiff salt form between the aldehyde group present on the surface of the polymer micelle and the amino group of the polyamine polymer having an amino group, resulting in a gel, Furthermore, it can be considered that unreacted aldehyde groups also showed strong tissue adhesion by reacting with amino groups present in living tissue.
[0011]
Such actions and effects are derived from block copolymers represented by various aldehydes-hydrophilic segments-hydrophobic segments other than the above block copolymers, instead of the block copolymers used in the above polymer micelles. Furthermore, the present inventors have found that even when a certain water-soluble polymer having a plurality of aldehydes is used, although good action and effect are slightly inferior, good tissue adhesion is exhibited.
[0012]
Thus, according to the present invention, (a) the general formula (I)
(<H.philic> -L-)p<H.phobic>
(In the above formula, <H.philic> represents a hydrophilic polymer segment having at least one aldehyde group (or formyl: OHC-) at the other end different from the L-side end,
<H.phobic> is a functional group (for example, ethylenically unsaturated) capable of forming a crosslink at the other end different from the L-side end.HeavyA hydrophobic polymer segment with or without a compatible group),
L represents a single bond or linking group linking <H.philic> and <H.phobic>; and
p is an integer 1 or 2; )
When derived from a block copolymer represented by
Polymer micelle in which shell part is formed from polymer segment and core part is formed from hydrophobic polymer segment, water-soluble vinyl polymer having a plurality of aldehyde groups, water-soluble polysaccharide having a plurality of aldehyde groups And a preparation comprising a water-soluble polymer selected from the group consisting of a water-soluble polyether having a plurality of aldehyde groups (hereinafter also referred to as preparation (a)) and (b) Preparation comprising a water-soluble polyamine polymer having in the side chain an amino group capable of reacting with an aldehyde group of a molecular micelle or a water-soluble polymer and capable of forming a gel in an aqueous medium as a result of the reaction with the aldehyde group Product (hereinafter also referred to as (b) preparation),
An adhesive for animal tissue comprising a combination with is provided.
[0013]
The main or preferred embodiments of the present invention are described below.
[0014]
According to the present invention, a combination of (a) preparation and (b) preparation means an article in which both preparations are present individually or in a mixed state. When in a mixed state, it is preferable to mix both preparations immediately before use, that is, immediately before application or application to the affected tissue of an animal, to obtain the adhesive of the present invention. (A) Preparation In the pH condition where the reaction between the aldehyde group of the polymer micelle or water-soluble polymer contained in the water and the amino group of the water-soluble polyamine polymer contained in the preparation (b) is difficult to proceed, the pH is adjusted to be suitable for the reaction. On the condition, it may be mixed considerably before immediately before use.
[0015]
On the other hand, a combination in which both preparations are present separately means that both preparations are filled in separate containers or applicators before use, and then in situ on the affected tissue. (in situ) Is mixed.
[0016]
Thus, both preparations are polymeric micelles or water-soluble polymers, preferably aqueous media (aqueous solutions that may contain buffering agents, as well as the tissue to be applied or applied and the range that does not adversely affect the progress of the reaction described above. And may be contained in a water-miscible organic solvent such as ethanol, N, N-dimethylformamide, dimethyl sulfoxide, etc.). However, a water-soluble polymer having a plurality of aldehyde groups that are obtained after preparing polymer micelles in advance in an aqueous medium, for example, polymer micelles in a lyophilized state or in powder form (A) is also included in the preparation. In addition, the preparation (b) may be in the state where the polyamine polymer is dissolved or dispersed in an aqueous medium as in the preparation (a), or may be in a powder form.
[0017]
Additives, monosaccharides, natural amino acids, inorganic salts, etc. that are commonly used when preparing pharmaceutical injections are added to one or both of these preparations unless they are contrary to the purpose of the present invention. Also good. Furthermore, when suitable for the tissue of the affected part to be applied, for example, various growth factors (TGF-β, PDGF-AB, etc.) effective for wound healing may be included.
[0018]
It should be noted that the adhesive according to the present invention can be applied to the affected area using a conventional applicator for conventional adhesives, and (a) the preparation and (b) the preparation are present separately. It can be applied to the affected area using any known applicator in a manner that allows both preparations to come together at the location in contact with the affected area.
[0019]
(A) The block copolymer represented by the general formula (I) included in the preparation agent has such molecules self-assembled in an aqueous medium as described above, the core portion is mainly composed of hydrophobic segments, and As long as a part forms the polymer micelle which consists mainly of a hydrophilic segment, what kind of hydrophilic polymer segment and hydrophobic polymer segment may be included. These block copolymers include a so-called ABA type (p in general formula (I) is 2) block copolymer comprising (hydrophilic polymer segment)-(hydrophobic polymer segment)-(hydrophilic polymer segment). Are also included. In the present invention, the term “polymer segment” does not fall within the general concept of “polymer” as long as polymer micelles can be formed in an aqueous medium, and refers to a segment corresponding to the concept of “oligomer”. Is also used to include.
[0020]
The aldehyde group present at one end of the hydrophilic polymer segment is used as an initiator for producing a block copolymer, for example, an acetalized formyl (in other words, a protected aldehyde group) compound (for example, an alcohol). Used (see, for example, WO 96/33233 or the corresponding US Pat. No. 5,925,720), or a suitable saccharide is introduced at the end, or a block copolymer originally having a sugar residue ( See, for example, WO 96/32434 or the corresponding US Pat. No. 5,973,069.), For example, by Malaprade oxidation to convert a sugar residue to an aldehyde group. A hydrophilic polymer segment having one aldehyde group can be provided, By appropriately selecting such saccharides, it is possible to provide terminals having two or more aldehyde groups.
[0021]
The polymer chain constituting the hydrophilic polymer segment (corresponding to <H.philic> in the general formula (I)) containing such an aldehyde group at the terminal is not limited, but poly (ethylene oxide) ), Poly (vinyl alcohol), poly (vinyl pyrrolidone), poly (N, N-dimethylacrylamide), hydrophilic polyacrylic acid ester, hydrophilic polymethacrylic acid ester, hydrophilic polyacrylic acid amide, hydrophilic polymethacrylic acid Examples include polymer chains derived from amides, polymalic acid, dextran, pullulan, dextran sulfate, polysaccharides, polyaspartic acid, polyglutamic acid, and hydrophilic polyamino acids.
[0022]
On the other hand, the polymer chain constituting the hydrophobic polymer segment (corresponding to <H.phobic> in the general formula (I)) is not limited, but poly (D, L-lactic acid), poly (L -Lactic acid), poly (glycolic acid), poly (D, L-lactic acid-CO-glycolic acid), poly (L-lactic acid-CO-glycolic acid), poly (D, L-lactic acid-CO-glycolic acid)- CO-ε-caprolactone), poly (ε-caprolactone), poly (δ-valerolactone), poly (γ-butyrolactone), hydrophobic polyester, poly (β-benzyl L-aspartate), poly (β-substituted aspar) Tate), poly (γ-benzyl L-glutamate), poly (γ-substituted glutamate), poly (phenylalanine), poly (leucine), poly (isoleucine), hydrophobic polyamino acid, poly (propylene o Sid), poly (tetraethylene oxide), hydrophobic polyether, poly (ethylene), poly (propylene), poly (isobutylene), poly (butadiene), poly (styrene), poly (methyl methacrylate), poly (butyl methacrylate) , Hydrophobic poly (methacrylate), hydrophobic poly (acrylate) and polymer chains derived from hydrophobic poly (acrylamide) and hydrophobic poly (methacrylamide). Such a polymer chain has a functional group capable of forming at least one cross-linking bond as a side chain at any site in the polymer main chain, preferably at a terminal portion different from the side bonded to <H.philic>. Can have. These functional groups may be any groups as long as the two functional groups can form a cross-linked bond. For example, an ethylenically unsaturated polymerizable group, a mercapto group, an amino group, a hydroxyl group, and a carboxyl group preferable. Of the above polymer chains, those having a biodegradable ester bond are preferred for the purpose of use of the present invention.
[0023]
As described above, any of the block copolymers comprising at least two types of segments can be produced by a known method, and among them, the preferable one is the <H.philic> aldehyde group in the general formula (I). The portion to be removed comprises a polymer chain of poly (ethylene oxide), and if present, the portion of <H.phobic> other than the functional group that forms a crosslink is poly (D, L-lactic acid) , Poly (L-lactic acid), poly (glycolic acid), poly (D, L-lactic acid-CO-glycolic acid), poly (L-lactic acid-CO-glycolic acid), poly (ε-caprolactone), poly (δ -Valerolactone) and a polymer chain of a polymer selected from the group consisting of poly (γ-butyrolactone) and L is a single bond; linear or branched C1-12An alkylene group; one selected from the group consisting of —NH—, —O—, —CONH—, —NHCO—, —COO—, —OCO—, —NHCOO—, —OCO—NH— and —NHCO—NH—; A linear or branched C group present on either or both ends or interrupted by said group1-12The block copolymer which is an alkylene group is mentioned. Further, particularly preferred block copolymers include those represented by the general formula (Ia)
[0024]
[Chemical 7]
[0025]
(Wherein X is OHC- or
[0026]
[Chemical 8]
[0027]
Represents
Y is the formula
[0028]
[Chemical 9]
[0029]
Or-(CH2)s-And R here1And R2Is independently a hydrogen atom or a methyl group, s is an integer of 3 to 5,
m and n are each independently an integer of 10 to 10,000;
q and r are 0 or an integer of 1 to 12,
t is an integer of 0 or 1,
Z represents a hydrogen atom, acetyl, acryloyl, methacryloyl, cinnamoyl, allyl or vinylbenzyl when r is 0, and when r is an integer of 1 to 20,1-6A block copolymer represented by (representing alkoxycarbonyl). These particularly preferred block copolymers are described, for example, in the above-mentioned WO 91/33233 or WO 96/32434 or can be obtained by the methods described. In addition, these PCT international publications describe a method for forming a polymeric micelle from the block copolymer. The block copolymer used in the present invention other than the block copolymer may be a method well known to those skilled in the art. Can form polymer micelles. After the formation of the polymer micelle, for example, if present, the cross-linking may be performed by reaction of a functional group capable of forming a cross-linking bond (in the case of the polymer of the general formula (Ia), radical polymerization of an acryloyl group or the like). It may be formed. In the polymerization, diluting monomers such as styrene and acrylic ester may coexist.
[0030]
For the formation of polymeric micelles, a mixture of two or more of the above block copolymers may be used, and the block copolymer having an aldehyde group is contained at least 1% by weight, preferably 5%, and other than the aldehyde group. The structure may be a mixture of similar block copolymers with the remainder.
[0031]
The preparation (a) used in the present invention is a water-soluble vinyl polymer having a plurality of aldehyde groups, a water-soluble compound having a plurality of aldehyde groups, together with or in place of the polymer micelles. Water-soluble polymers selected from the group consisting of polysaccharides and water-soluble polyethers having a plurality of aldehyde groups can be included. Specific examples of the water-soluble vinyl polymer include, but are not limited to, polyallylaldehyde. Examples of the water-soluble polysaccharide include oxidized starch (due to periodic acid), oxidized cellulose ( (Depending on periodic acid), and the water-soluble polyether may include a both-end aldehyded polyethylene glycol.
[0032]
(B) The preparation agent has an amino group capable of reacting with the aldehyde group of the polymeric micelle or water-soluble polymer included in the preparation agent (a) in the side chain, and as a result of the reaction with the aldehyde group, the preparation is aqueous. Comprising a water-soluble polyamine polymer capable of forming a gel in the medium. Specific examples of such polyamine polymers include, but are not limited to, poly (allylamine); poly (L-lysine); poly (D-lysine); poly (D, L-lysine); Derived from an amino acid selected from the group consisting of alanine, arginine, asparagine, aspartic acid, glutamine, glutamic acid, glycine, histidine, isoleucine, leucine, lysine, methionine, phenylalanine, proline, serine, threonine, tryptophan, tyrosine, valine and sarcosine A polyamino acid having an amino acid residue of formula (II)
[0033]
Embedded image
[0034]
[In the above formula, Ra and Rb independently represent a hydrogen atom or a methyl group,
A is
[0035]
Embedded image
[0036]
Where Rc is C1-12One or more NHs having an alkyl group as the skeleton2Or a group containing
B is
[0037]
Embedded image
[0038]
Where Rd is C1-12Represents an alkyl group or C1-12A group having an alkyl group as a skeleton and containing one or more —COOH or —OH. ),
x and y are independently 3 to 10,000. ]
And poly (vinylamine) or poly (ethyleneimine).
[0039]
In the present invention, as described above, it is not necessary to use a component derived from an animal that is likely to be infected such as a virus, but if safety can be confirmed, albumin; fibrinogen; collagen; gelatin; It can also be used as a polymer.
[0040]
In addition, chitosan and chitosan derivatives that can ensure safety when used in the same manner as the synthetic polyamine polymer can be conveniently used as the polyamine polymer. In the present invention, the term “chitosan” means that the degree of deacetylation from chitin exceeds 15%, preferably exceeds 50%. In this respect, it is usually called a chitosan that has been deacetylated by about 70% or more (for example, Morimoto et al., Trends in Glycoscience and Glycotechnology Vol. 14 No. 78 (2002) pp. 205). However, in the present invention, the term “chitosan” is used in a concept different from usual. On the other hand, those obtained by acetylating a material having a high degree of deacetylation (for example, 70% or more) are also included in the “chitosan” referred to in the present invention. However, chitosan having a degree of deacetylation of preferably 70% or more, more preferably 80% or more is used. These chitosans can also be used in the form of fine particles forming an aqueous dispersion. The chitosan described above may be produced from natural chitin or may be commercially available (see, for example, product catalog of Dainichi Seika).
[0041]
The chitosan derivative includes any derivative that is derived from the above-mentioned chitosan and meets the purpose of the present invention. Although not limited thereto, representative examples of such derivatives include a sugar residue partially as a side chain to a sugar residue of chitosan as described in Morimoto et al., Mentioned above. Introduced derivatives (D-glycol, D-galactose, D-lactose, N-acetyl-D-glucosamine allylated derivatives converted to aldehyde groups, then obtained by reductive alkylation), polyethylene glycol Derivatives into which can be introduced.
[0042]
The molecular weight of these polyamine polymers cannot be limited because (a) the polymer micelle or water-soluble polymer in the preparation used in combination, and the optimal molecular weight varies depending on the type of polyamine polymer itself. For example, poly (allylamine) having a molecular weight of 5 to 5 million, preferably 30000 to 5 million can be used, and poly (lysine) is 1000 to 5 million, preferably 30,000 to 5 million. In the case of chitosan deacetylated by about 70 to 85%, a chitosan pure content of 0.5 wt%, an acetic acid 0.5 wt% aqueous solution, and a viscosity at 20 ° C. of 5 to 5000 mPa · S. The molecular weight of preferably 100 to 2000 mPa · S can be used.
[0043]
The mixing ratio in the case of combining (a) the polymer micelle or water-soluble polymer in the preparation with (b) the polyamine polymer in the preparation was determined by conducting a small in vitro experiment. As long as the gel is formed in the ratio, almost the same effect can be obtained even in vivo, so that a person skilled in the art or a surgeon can easily determine the optimal use ratio. Examples described later can be referred to. For example, when a block copolymer represented by the general formula (Ia) and poly (allylamine) having a molecular weight of 150,000 are combined (block copolymer / polyamine), 0 is used. .1 to 100.
[0044]
In the gelation, the pH of the preparation (a) and the preparation (b) is adjusted to 4 to 11, preferably 4 to 10.
[0045]
As described above, the combination of (a) preparation and (b) preparation adheres quickly and strongly to animal tissue at ambient or near human body temperature. Therefore, although it can be conveniently used as a tissue adhesive in surgery, the adhesive of the present invention can also be used for fixing other tissues or cells.
[0046]
A conceptual diagram when a gel is formed according to the present invention is shown in FIG. In the figure, X represents an aldehyde group present at the end of the hydrophilic segment of the polymer micelle, and Y represents an amino group present in the side chain of the polyamine polymer.
[0047]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be further described with specific specific examples, but the present invention is not intended to be limited thereto.
[0048]
Examples of polymer micelle production:
・ Block copolymer used:
[0049]
Embedded image
[0050]
Embedded image
[0051]
・ Acetal-PEG-PLA block copolymer
PEG chain molecular weight: 5,500 (by gel permeation chromatography)
PLA chain molecular weight: 4,000 (1(From intensity ratio with H-NMR PEG)
2.00 g of acetal-terminated PEG-PLA block copolymer was dissolved in 5.0 mL of N, N-dimethylacetamide and dialyzed overnight against water (using Spectrapor 6 dialysis membrane, molecular weight cut off of 1,000). Polymer micelles were formed. The micellar solution is collected, reacted with hydrochloric acid at about pH 2 for 2 hours at room temperature, the terminal acetal group is converted to an aldehyde group, the pH is adjusted to 5.0 with an aqueous sodium hydroxide solution, Dialyzed overnight. A transparent polymer micelle solution was obtained. (Polymer micelle with polymer end at 100% aldehyde group) The concentration of the polymer micelle solution was increased by evaporating water and decreased by diluting with distilled water.
[0052]
Further, the polymer micelle solution was freeze-dried to isolate a block copolymer having an aldehyde group at the end (CHO-PEG-PLA). 77.5 mg of CHO-PEG-PLA and 705.0 mg of acetal-terminated PEG-PLA block copolymer (acetal-PEG-PLA) were dissolved in 2.0 mL of N, N-dimethylacetamide and dialyzed against water overnight. (Spectrapor 6 dialysis membrane, molecular weight cut off of 1,000 was used), and a polymer micelle solution having a 10% aldehyde group at the polymer end was obtained. Example 1 Solidification experiment with a magnetic stirrer
A 0.25 mL (37 ° C.) polyamine solution was added to a 0.25 mL (37 ° C.) terminal aldehyde polymer micelle solution obtained according to the above polymer micelle production example while stirring with a Teflon stirrer, and the rate of coagulation And the hardness was observed. The polyamine used was a polyallylamine solution obtained from Nittobo Specialty Chemicals. The results are summarized in Table 1 below.
[0053]
[Table 1]
[0054]
Note) Scale of coagulation rate: Maximum: within 1 second, Large: within 2 seconds, Medium: 2-5 seconds, Small: 5 seconds or more
Measure of strength of solidification: Large: Even if the glass container containing the gel is turned upside down, the gel and the Teflon-coated stir bar (length 10 mm) do not move.
[0055]
Middle: When the glass container containing the gel is turned upside down, the gel moves slowly.
[0056]
Small: When the glass container containing the gel is turned upside down, the gel moves quickly (about 2 cm to the end of the container in less than 2 seconds).
[0057]
From the table, it can be seen that when a polymer micelle solution concentration is 10% and a polyallylamine having a molecular weight of 150,000 is used, a high-strength gel is formed (see Runs 5 to 9). A comparison between Run 4 and 5-9 shows that the polyallylamine is rapidly solidified when the pH of the polyallylamine is in the range of 7.0 to 9.0. This is because the polyallylamine side chain is -NH2And -NHThree+ Cl- When this ratio is reached, polyallylamine can cross-link polymer micelles by reaction, indicating that a gel is formed. Comparison of Run 6, 7, 11, 12, 16-18 shows that gels are formed at polymer micelle and polyallylamine concentrations in this range. Furthermore, the comparison of Run 7 and 19-21 shows that a polyallylamine molecular weight of 15,000 or more and a stronger gel is formed as the molecular weight is larger.
Example 2:
Instead of the polymer micelle solution in Example 1, except that polymer micelles in which 10% of the PEG chain ends of the block copolymer are aldehyde groups and the remaining 90% are acetal groups (which do not react with primary amines) are used, The same operation as in Example 1 was performed. The results are shown in Table-2.
[0058]
[Table 2]
[0059]
From Table 2, the formation of a gel having a strong strength was also observed in this case. Also, comparison of Run 7, 9 (Example 1) with 22, 23 shows that micelles with 10% aldehyde groups form a strong gel at a higher pH than micelles with 100% aldehyde groups. . Example 3:
Example2Example 1 except that poly (L-lysine) [Sigma-made HBr salt average molecular weight 700,000, 30,000] was used instead of polyallylamine in (?).2The operation of was repeated. The results are shown in Table-3.
[0060]
[Table 3]
[0061]
Comparison of Runs 1 to 3 in Table 3 indicates that the poly (L-lysine) rapidly solidifies when the pH of the poly (L-lysine) is in the range of 9.0 to 10.0. In addition, comparison of Run 2 and 5 shows that the concentration of poly (L-lysine) affects the gel formation behavior.
Example 4
According to the procedure of Example 1, in this example, 0.25 mL (room temperature) of polyamine (manufactured by Wako Pure Chemicals: Chitosan 10 or Chitosan 100) was added to 0.25 mL (room temperature) of a polymer micelle solution of terminal aldehyde. The mixture was added while stirring with a stirring bar. In order to further increase the pH, a 7% sodium carbonate aqueous solution was added to observe the coagulation speed and hardness. The results are shown in Table-4.
[0062]
[Table 4]
[0063]
From the table, it was found that a gel was formed in the case of high molecular weight chitosan.
Example 5 Coagulation experiment with blood coagulometer (37 ° C)
To the Biomatic B10 cell manufactured by Ssarstedt, 0.25 mL of a polymer solution of terminal aldehyde obtained in accordance with the above polymer micelle production example and 0.25 mL of polyamine solution were added in this order, and the viscosity change of the solution was changed over time. Measured. The results are shown in Table-5.
[0064]
[Table 5]
[0065]
From the results of the ultimate viscosity in Table-5, the viscosity was 40 mPa S or more in all the conditions in which gel formation was obtained in Examples 1 and 2, and 40 mPa S in the condition where no gel was formed (these The RUN measurement range is 2 to 40 mPa S).
[0066]
In the case of polyallylamine as a result of the time to reach a viscosity of 30 (mPa S), the time to reach a viscosity of 30 (mPa S) is 3 seconds under the condition that the solidification rate in Example 2 was observed as “medium”. Under the conditions where the solidification rate was observed to be “large”, the time to reach a viscosity of 30 (mPa S) was within 2 seconds, and those not solidified did not reach the viscosity of 30 (mPa S). In the case of poly (L-lysine) according to Example 3, it takes 3-8 seconds to reach a viscosity of 30 (mPa S) compared to polyallylamine under the coagulation conditions in Examples 1 and 2. It took.
Example 6 Coagulation and tissue adhesion experiments at the abdominal incision site of mice
The abdomen of the mouse is incised under anesthesia, the peritoneum is exposed, about 0.2 to 1 mL of this adhesive is dropped therein, and the mixture is allowed to stand for about 1 minute, and then coagulation (gel formation) and adhesion to the peritoneum are observed. Was observed. The two methods described below were used for the dropping. The results are shown in Table-6.
(Method A) Polymer micelle solution and polyallylamine solution are mixed in equal amounts, and immediately after the mixture is dropped onto the peritoneum with a syringe, an aqueous sodium carbonate solution (7 w / w%) is dropped into the dropping position.
(Method B) The polymer micelle solution and the polyallylamine solution are separately taken in a syringe, set on a Bolheel adjuster manufactured by Nipro Medical Co., Ltd., and dropped (the same amount is always mixed immediately before dropping). .)
[0067]
[Table 6]
[0068]
From Table-6, when the ratio of the aldehyde group of the polymer micelle of the polymer micelle is 10% and 100%, both the A method and the B method show good adhesion to the peritoneum and gel formation. It was. Adhesion to the peritoneum was slightly stronger in the case of polymer micelles having a aldehyde group ratio of 100%.
[0069]
The photograph which replaces the figure which shows the adhesion | attachment condition to the peritoneal tissue of the adhesive agent according to this invention is shown to Fig.2 (a), (b) and (c).
[0070]
FIG. 2 (a) shows gel coagulation with RUN1. It is observed that a transparent gel is formed at the position indicated by the two arrows. The same (b) shows gel coagulation by RUN2. The meaning of the two arrows is the same as (a). (C) shows gel coagulation by RUN1. The ring part of the gel is raised with the pigment. The meaning of the two arrows is the same as (a).
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a conceptual diagram of gel formation of an adhesive according to the present invention.
FIG. 2 is a photograph, instead of a drawing, showing gel formation and tissue adhesion on the peritoneum of a mouse according to the present invention.
Claims (3)
Yは式
mおよびnは独立して、10〜10,000の整数であり、
qおよびrは0または1〜12の整数であり、
tは0または1の整数であり、
Zは、rが0であるとき、水素原子、アセチル、アクリロイル、メタクリロイル、シンナモイル、アリルまたはビニルベンジルを表し、rが1〜20の整数であるとき、C 1-6 アルコキシカルボニルを表す)で表されるブロックコポリマーに由来し、かつ、親水性ポリマーセグメントからシエル部分が形成され、そして疎水性ポリマーセグメントからコア部分が形成された高分子ミセルを含んでなる調製物、と
(b) (a)に記載の高分子ミセルのアルデヒド基と反応しうるアミノ基を側鎖に有し、そして該アルデヒド基との反応の結果、水性媒体中でゲルを形成する水溶性ポリアミンポリマーであって、ポリ(アリルアミン)、ポリ(L−リシン)、ポリ(D−リシン)、ポリ(D,L−リシン)および脱アセチル化率70%以上のキトサンからなる群より選ばれるポリマー鎖を含むポリアミンポリマーを含んでなる調製物、
との組み合わせ物を含んでなる動物組織のための接着剤。(A) General formula (Ia)
Y is the formula
m and n are each independently an integer of 10 to 10,000;
q and r are 0 or an integer of 1 to 12,
t is an integer of 0 or 1,
Z represents a hydrogen atom, acetyl, acryloyl, methacryloyl, cinnamoyl, allyl or vinylbenzyl when r is 0, and C 1-6 alkoxycarbonyl when r is an integer of 1-20 ) . A preparation comprising polymeric micelles derived from a block copolymer and having a shell portion formed from a hydrophilic polymer segment and a core portion formed from a hydrophobic polymer segment, and (b) (a) an amino group capable of reacting with an aldehyde group of the polymer micelle described have in the side chain, and the results of the reaction of the aldehyde group, a water-soluble polyamine polymer that form a gel in an aqueous medium, poly (Allylamine), poly (L-lysine), poly (D-lysine), poly (D, L-lysine) and chitosan having a deacetylation rate of 70% or more Preparations comprising polyamine polymer comprising a polymer chain selected from the group Ranaru,
Adhesive for animal tissue comprising a combination with.
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