JP4694021B2 - Textile bleaching method - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は漂白方法に関し、より具体的には衣類の劣化を引き起こさず、シミや黄ばみに対して優れた漂白効果を付与できる漂白方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
近年、しみ汚れや肌着の黄ばみを除去する目的から洗浄剤に過酸化水素や無機過酸化物などの酸素系漂白剤が用いられている。また、漂白効果増強のために漂白触媒を用いる試みがなされている。
【0003】
漂白触媒は非常に高い漂白効果を有するものであり、近年多数の研究が行われている。特開平4−216899号公報にはマンガン触媒が優れた漂白効果を有することが示されている。また、特表平10−513215号公報にはコバルト触媒が硬表面用漂白剤として有用であることが開示されている。しかしながら、漂白触媒は多々にして洗濯中に衣料等を劣化させるという重要な課題があり、この改善が強く求められている。
【0004】
衣料の劣化を改善する目的で特開平9−25499号公報には漂白触媒と粘土鉱物化合物を併用する技術が開示されている。特表平9−511774号公報には遊離基捕捉酸化防止剤物質を併用する技術が開示されている。特表平9−511775号公報には、特定の漂白活性化剤等と金属錯体を併用した布帛損傷の少ない洗濯漂白組成物が開示されている。しかしながら、これら技術においても衣類の劣化を満足できるレベルまで防ぐことはできない。
【0005】
一方、特表2000−515194号公報には大環状テトラアミドを配位子とした金属錯体が漂白触媒として有用であることが開示されている。この触媒はパルプ中のリグニンの漂白に使用されるものであり、家庭用の漂白剤としても使用できることも示唆されている。しかしながら、この漂白触媒を家庭用の漂白剤に応用した場合、今だ満足できる漂白洗浄効果を得ることができない。
【0006】
従って本発明の課題は繊維製品の劣化を引き起こさず、しかも高い漂白効果を付与できる繊維製品の漂白方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、一般式(1)の化合物〔以下、(a)成分という〕を0.1〜5ppm(質量比)、過酸化水素〔以下、(b)成分という〕及びアルカリ剤〔以下、(c)成分という〕を含有し、20℃におけるpHが8〜12である水溶液に、該水溶液中の有効酸素濃度が10〜500ppm(質量比)となる条件で、繊維製品を5〜180分間接触させる繊維製品の漂白方法に関する。
【0008】
【化2】

Figure 0004694021
【0009】
[式中:R1は炭素数2〜8のアルキレン基、アルケニレン基、フェニレン基、シクロアルキレン基、シクロアルケニレン基、好ましくはフェニレン基であり、R2、R3、R4は、同一でも異なっていても良く、それぞれ炭素数1〜8、好ましくは1〜6のアルキレン基もしくはアルケニレン基もしくはシクロアルキレン基もしくはシクロアルケニレン基、又はフェニレン基、好ましくは炭素数1〜3のアルキレン基である。また、R1、R2、R3、R4は、それぞれヒドロキシ基、アルコキシ基、ハロゲン基、アミノ基、硫酸基、スルホン酸基、ニトロ基、カルボン酸基から選ばれる置換基を有していても良い。MはI、II、III、IV、V、VI、VII又はVIIIの酸化状態を有する遷移金属から選択される。Xは、化学量論基準で化合物の電荷と平衡する任意の対イオンである。]
【0010】
【発明の実施の形態】
<(a)成分>
本発明では、上記一般式(1)の化合物を含有する粒子を用いる。一般式(1)において、R1は、アルキレン基、フェニレン基が好ましく、さらにフェニレン基が好ましく、特にオルトフェニレン基が好ましい。またR2、R4は炭素数1〜8、更に1〜6のアルキレン基が好ましく、さらに好ましくは炭素数1〜3のアルキレン基である。MはFeが最も好ましく、Xはアンモニウム塩、特に炭素数2〜10のアルキル基が4個結合したテトラアルキルアンモニウム塩が好ましい。一般式(1)の化合物は、例えば特表平2000−515152号公報に記載の方法で合成することができる。
【0011】
<(b)成分>
本発明に係る水溶液は過酸化水素を含有する。過酸化水素は、過炭酸塩、過硼酸塩等を溶解させることでも供給できる。
【0012】
<(c)成分>
本発明に係る水溶液はアルカリ剤を含有する。アルカリ剤としては炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、リン酸3ナトリウム、リン酸水素2ナトリウム、珪酸塩から選ばれる1種以上、好ましくは炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、珪酸塩又はモノエタノールアミンが好適である。
【0013】
珪酸塩を用いる場合は1〜3号珪酸ナトリウムである非晶質珪酸ナトリウム、特開平7−89712号公報、特開昭60−227895号公報及び Phys. Chem. Glasses. 7, p127-p138(1966)、Z.Kristallogr., 129, p396-p404(1969)に記載されている結晶性珪酸塩、並びにクラリアント社より商品名「Na−SKS−6」(δ−Na2Si25)として市販されている結晶性珪酸ナトリウムが好ましい。
【0014】
なお、本発明でいう珪酸塩は20℃のイオン交換水に0.1質量%分散した場合の最大pHが11以上であり、上記分散液1Lに対してpHを10にするために0.1NのHCl水溶液を5ml以上必要とするアルカリ能に優れるものであり、ゼオライトである結晶性アルミノ珪酸塩とは区別される。
【0015】
本発明に係る水溶液は、上記アルカリ剤を好ましくは100〜2000ppm(質量比)、より好ましくは100〜1500ppm、特に好ましくは100〜1000ppmが高い漂白効果を得るために好ましい。
【0016】
一般式(1)の化合物を用いて通常の方法で衣料の漂白を行った場合、漂白効果をほとんど示さない。これは、一般式(1)の化合物が漂白対象物に作用するより、過酸化水素の分解に寄与するためであることを本発明者らは見出した。また、一般式(1)の化合物を用いる場合、常に特定範囲濃度内の過酸化水素が溶液中に存在することで非常に優れた漂白効果と衣類の劣化防止効果を有することを見出した。すなわち本発明に係る水溶液は、被漂白物である繊維製品を接触させる際の有効酸素濃度が10〜500ppm(質量比)、好ましくは10〜300ppm、特に好ましくは10〜100ppmの範囲内に保持されていることが重要である。このような有効酸素濃度をこのような範囲とすることにより、満足できる漂白効果が得られ、しかも衣類の劣化を引き起こさない。
【0017】
本発明に係る水溶液の有効酸素濃度を上記範囲に制御するためには、繊維製品の接触中に過酸化水素を連続又は定期的に加えていく方法や、過炭酸ナトリウム等の過炭酸塩もしくは過硼酸ナトリウム等の過硼酸塩等の無機過酸化物の溶解速度を調整して過酸化水素の発生を制御する方法が好ましく、使い勝手の点から過炭酸ナトリウムの溶解速度を調整する方法が特に好ましい。その場合、過炭酸ナトリウムは、1.5g/分〜0.05g/分、好ましくは1.1g/分〜0.1g/分の溶解速度を有するものが良好である。ここで溶解速度は以下の方法で求めることができる。
【0018】
<溶解速度>
電気伝導度計を具備した1Lガラス製ビーカーに20℃のイオン交換水を1L入れ、長さ52mm×直径15mmの円柱状スターラーピースを用いてマグネティックスターラーで150rpmの速度で攪拌する。過炭酸ナトリウム1gを添加し、経時的に電気伝導度を測定する。伝導度が変化しなくなった時の電気伝導度の値を求め、その1/2の電気伝導度を示す時間t(分)を求め、溶解速度=0.5/t(g/分)を算出する。
【0019】
溶解速度を制御する方法としては過炭酸ナトリウムを、ポリマー、無機塩又は固体の無機酸等で被覆することが好適である。具体的な例としては、公知の方法で被覆された過炭酸ナトリウム(以下、PCと表記する)を用いることができ、例えば、特公昭47−32200号(PCをパラフィンで被覆)、特公昭53−15717号(PCを過ホウ酸ソーダで被覆)、米国特許第4131562号〔PCを過ホウ酸ソーダとアルコールのエチレンオキサイド(以下EOと表記する)付加物で被覆〕、米国特許第4120812号(PCと過ホウ酸ソーダをポリエチレングリコールで被覆)、ドイツ特許第2712139号(PCをシリケートで被覆)、ドイツ特許第2800916号(PCをホウ酸で被覆)、欧州特許第30759号(PCをワックスで被覆)、特開昭58−217599号(PCをホウ酸塩で被覆)、特開昭59−196399号(PCをホウ酸塩で被覆)、特開平4−31498号(PCをホウ酸とケイ酸塩で別々に噴霧して被覆)等に記載された方法により得られたものが使用できる。
【0020】
本発明では、特に、(i)ホウ酸ナトリウム、好ましくはメタホウ酸ナトリウム、オルトホウ酸ナトリウムをPCに対して0.1〜30質量%の割合で被覆したPC、(ii)オルトホウ酸、メタホウ酸及び4ホウ酸から選ばれるホウ酸をPCに対して0.3〜20質量%、好ましくは0.5〜10質量%、特に好ましくは1〜8質量%被覆したPC、及び(iii)メタ珪酸ナトリウム、オルト珪酸ナトリウム、水ガラス1号、2号、3号のナトリウム塩、メタ珪酸カリウム、オルト珪酸カリウム、好ましくは水ガラス1号、2号、3号のナトリウム塩で、PCに対してSiO2換算で0.1〜10質量%、0.2〜7質量%、特に好ましくは0.3〜5質量%を被覆したPCが好ましい。特に貯蔵安定性の点から(i)のPCが最も好ましい。また、異なる溶解速度のPCを混合して用いることが、本発明に係る有効酸素濃度の制御する目的から好ましい。
【0021】
本発明で使用できる被覆された過炭酸塩は通常の方法で製造することができる。例えば湿式状態もしくは乾燥状態の過炭酸塩に上記被覆剤を含有する溶液もしくは粉末を混合吸着させて乾燥させる方法が使用できる。
【0022】
被覆した過炭酸塩は、平均粒径を100〜2000μm、好ましくは250〜1000μmが漂白洗浄効果の点から好ましい。
【0023】
また、本発明に係る水溶液は、20℃におけるpHが8〜12、好ましくは9〜11、特に好ましくは9.5〜11である。
【0024】
本発明に係る水溶液は、洗浄効果を付与する目的で界面活性剤を含有することが好ましい。具体例としてはアルキル基の炭素数が10〜20、好ましくは10〜15のアルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル基の炭素数が8〜18、好ましくは10〜14のアルキル硫酸エステル塩、アルキル基の炭素数が8〜18、好ましくは10〜14のポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩から選ばれる1種以上の陰イオン界面活性剤が挙げられる。ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩の好ましいEO平均付加モル数は1〜20、より好ましくは1〜10、特に好ましくは1〜5である。これら陰イオン界面活性剤の対イオンとしては、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属が好ましい。また、上記以外の陰イオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、或いは両性界面活性剤を配合してもよい。具体例としては、オレフィンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、脂肪酸塩、アルキル又はアルケニルエーテルカルボン酸塩、α−スルホ脂肪酸塩、α−スルホ脂肪酸エステル等の陰イオン界面活性剤、ポリオキシエチレン又はポリオキシプロピレン或いはこれらのコポリマー、ポリオキシエチレンアルキル又はアルケニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、高級脂肪酸アルカノールアミド又はそのアルキレンオキシド付加物、蔗糖脂肪酸エステル、アルキルグリコシド等の非イオン界面活性剤、アミンオキシド、スルホベタイン、カルボベタイン等の両性界面活性剤、或いは第4級アンモニウム塩等の陽イオン界面活性剤が挙げられる。特に炭素数10〜20、好ましくは10〜18のアルキル基若しくはアルケニル基と、平均縮合度4〜20、好ましくは4〜15のポリオキシエチレン鎖を分子内に有するポリオキシエチレンアルキル又はアルケニルエーテル、又は炭素数8〜18、好ましくは10〜18のアルキル基あるいはヤシ油もしくは牛脂由来のアルキル基組成を有する脂肪酸もしくはそのナトリウムあるいはカリウム塩を用いることが好ましい。
【0025】
水溶液中の界面活性剤の含有量は、洗浄効果及び泡立ち性の点から好ましくは50〜2000ppm(質量比)、より好ましくは100〜1000ppm、特に好ましくは200〜800ppmである。
【0026】
本発明に係る水溶液は、漂白洗浄効果をさらに向上させる目的から漂白活性化剤を含有することが好ましい。具体的に好ましい化合物としてはテトラアセチルエチレンジアミン、炭素数5〜15のアルカノイルオキシベンゼンスルホン酸及び炭素数5〜15のアルカノイルオキシベンゼンカルボン酸もしくはこれらの塩から選ばれる漂白活性化剤である。具体的に好ましい化合物としてはオクタノイルオキシ−p−ベンゼンスルホン酸塩、ノナノイルオキシ−p−ベンゼンスルホン酸塩、デカノイルオキシ−p−ベンゼンスルホン酸塩、ドデカノイルオキシ−p−ベンゼンスルホン酸塩、オクタノイルオキシ−p−(又は−o−)ベンゼンカルボン酸又はその塩、ノナノイルオキシ−p−(又は−o−)ベンゼンカルボン酸又はその塩、デカノイルオキシ−p−(又は−o−)ベンゼンカルボン酸又はその塩、ドデカノイルオキシ−p−(又は−o−)ベンゼンカルボン酸又はその塩であり、特にノナノイルオキシ−p−ベンゼンスルホン酸塩、デカノイルオキシ−p−ベンゼンスルホン酸塩、ドデカノイルオキシ−p−ベンゼンスルホン酸塩、デカノイルオキシ−p−ベンゼンカルボン酸又はその塩が好ましく、漂白効果の点からドデカノイルオキシ−p−ベンゼンスルホン酸塩が最も好ましい。塩としてはナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、アルカノールアミン塩、アンモニウム塩を挙げることができ、溶解性の点からナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩が好適である。本発明に係る水溶液は、漂白活性化剤を2〜500ppm(質量比)、更に5〜300ppm含有することが好ましい。
【0027】
本発明に係る水溶液は、洗浄効果を高める目的からセルラーゼ、プロテアーゼ、リパーゼから選ばれる酵素を含有することが好ましく、特に好アルカリ性微生物バチルス・エスピー KSM−635(FERM BP−1485)又はその変異株から生産されるアルカリセルラーゼを使用することでさらに漂白洗浄効果を向上させる目的で好ましい。このアルカリセルラーゼはカルボキシメチルセルロースを基質とした時の至適pHが7以上であるか、或いはpH8以上での相対活性が至適条件に対し50%以上である。市販されている酵素造粒物として具体的にはKAC500(花王(株)製)が挙げられる。
【0028】
また、本発明に係る水溶液は、アルカリプロテアーゼを配合することが好ましい。このようなプロテアーゼとしては、バチルス エスピー KSM−K16(微工研菌寄第11418号)、バチルス エスピー KSM−K14(微工研菌寄第12587号)から生産されるアルカリプロテアーゼが良好である。市販されているプロテアーゼとしては、アルカラーゼ、サビナーゼ(ノボ・ノルディック社製)、マクサペム(ジェネンコア社製)、KAP4.3G(花王(株)製)などが挙げられる。
【0029】
本発明で用いる酵素は、培養液をろ過、濃縮した濃縮液を乾燥して得られる酵素粉末を造粒した形態のもを使用合することが好ましく、造粒物中の酵素粉末の含有量は0.5〜30質量%、更に0.8〜25質量%が安定性の点から好適である。
【0030】
本発明に係る水溶液は、酵素を0.1〜50ppm(質量比)、更に0.5〜10ppm含有することが好ましい。
【0031】
本発明に係る水溶液は、カルシウムイオン等の硬度成分を除去するためにキレート剤を含有することが好ましい。具体的には下記(1)〜(7)のものを挙げることができ、特に(2)、(3)、(5)、(6)が洗浄効果を向上させる目的から好ましい。
(1)オルソリン酸塩、ピロリン酸塩、トリポリリン酸塩、メタリン酸塩、ヘキサメタリン酸塩、フィチン酸塩等のリン酸塩。
(2)エタン−1,1−ジホスホン酸塩、エタン−1,1,2−トリホスホン酸塩、エタン−1−ヒドロキシ−1,1−ジホスホン酸塩及びその誘導体、エタンヒドロキシ−1,1,2−トリホスホン酸、エタン−1,2−ジカルボキシ−1,2−ジホスホン酸、メタンヒドロキシホスホン酸等のホスホン酸の塩。
(3)2−ホスホノブタン−1,2−ジカルボン酸、1−ホスホノブタン−2,3,4−トリカルボン酸、α−メチルホスホノコハク酸等のホスホノカルボン酸の塩。
(4)アスパラギン酸、グルタミン酸、グリシン等のアミノ酸の塩。
(5)ニトリロ三酢酸塩、イミノ二酢酸塩、エチレンジアミン四酢酸塩、ジエチレントリアミン五酢酸塩、グリコールエーテルジアミン四酢酸塩、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸塩、トリエチレンテトラミン六酢酸塩、ジエンコル酸塩等のアミノポリ酢酸塩。
(6)ポリアクリル酸、アクリル酸/マレイン酸共重合物、ポリフマル酸、ポリマレイン酸、ポリ−α−ヒドロキシアクリル酸、ポリアセタールカルボン酸またはこれらの塩などの高分子電解質。
(7)ジグリコール酸、オキシジコハク酸、カルボキシメチルオキシコハク酸、クエン酸、乳酸、酒石酸、シュウ酸、リンゴ酸、グルコン酸、カルボキシメチルコハク酸、カルボキシメチル酒石酸などの有機過酸塩。
【0032】
本発明の漂白方法は、上記成分を含有し、特定範囲の有効酸素濃度を有する水溶液に被漂白物である繊維製品を、接触(浸漬、塗布等、)させる工程を含む。ここで、浸漬とは被漂白物が水溶液に完全に浸される状態を示し、攪拌を加えても良く、静置状態でも差し支えない。浴比(繊維製品/水溶液の質量比)は、好ましくは1/1〜1/30、より好ましくは1/5〜1/30が好ましい。また、接触時の水溶液の温度は、好ましくは5〜50℃、より好ましくは10〜40℃が好適である。さらに本発明では、繊維製品の接触時間は5分〜180分であり、好ましくは5分〜120分、特に好ましくは5分〜60分である。接触終了後は水洗、脱水後自然乾燥する。
【0033】
本発明の水溶液は各成分を別々に水に溶解させて使用しても良く、各成分を所定の濃度含有する組成物を水で希釈して調製しても差し支えない。組成物としては粉末状、固体状、ペースト状、液体状の何れの状態であっても差し支えないが、溶解のしやすさから粉末状もしくは液体状の組成物が良好である。
【0034】
本発明の対象となる繊維製品とは、セルロース繊維、獣毛繊維等の天然繊維、再生セルロース繊維、半合成繊維、ポリアミド繊維、ポリエステル繊維、アクリル繊維等の合成繊維を、織布、編布、不織布、積層布、複層織布、多重織布にした繊維集合体であり、一般家庭で用いられるものが対象である。具体的には、衣料、シーツ、カーペット、カーテン、タオル、クツ等の一般家庭で用いられ、家庭で洗浄に供される製品が挙げられる。
【0035】
【実施例】
製造例1(被覆された過炭酸ナトリウムPC−1の調製方法)
平均粒径500μmのPC1000gを攪拌式混合機に入れ250rpmで攪拌を行いながらメタホウ酸ナトリウム4水塩25%−1号水ガラスのナトリウム塩10%水溶液200gを噴霧して10分間攪拌した後、熱風乾燥して被覆過炭酸ナトリウムPC−1を製造した(PCに対してメタホウ酸ナトリウム0.4質量%、1号水ガラスのナトリウム塩0.16質量%)。平均粒径は450μmであった。溶解速度は0.5g/分であった。
【0036】
製造例2(被覆された過炭酸ナトリウムPC−2の調製方法)
平均粒径500μmのPC10kgを、噴霧ノズルを2本具備する流動層式乾燥機の多孔板上に置き、下方より105℃の熱風を送り、PCを流動状態にした。噴霧ノズルより15%ホウ酸水溶液を80g/分の流量で噴霧し、別の噴霧ノズルから同時にSiO2換算で15質量%濃度の水ガラス1号水溶液を20g/分の流量で噴霧した。66分間流動乾燥しながら噴霧を続け、平均粒径460μmの被覆された過炭酸ナトリウムPC−2を得た(PCに対してホウ酸8質量%、SiO2として2%)。溶解速度は0.1g/分であった。
【0037】
実施例1〜2、比較例1〜3
上記の方法で調製した被覆過炭酸ナトリウム及び表1の成分を用いて表1の漂白用水溶液を調製した(表中のppmは質量比である)。この水溶液を用いて、漂白洗浄性及び衣料劣化防止性を下記の方法で評価した。結果を表1に示す。
【0038】
<漂白洗浄性の評価方法>
(方法1)
下記のように調製したカレー汚染布又は紅茶汚染布5枚ずつを、200mlの表1の水溶液に15分間浸漬させた。その後水道水ですすぎ、乾燥させ下式によって漂白率を算出した(浴比1/30)。
【0039】
(方法2)
下記のように調製したカレー汚染布又は紅茶汚染布5枚ずつを、1Lの表1の溶液に浸漬させた。弱く攪拌しながら3分毎に35%過酸化水素水溶液を1ml加えた。30分間の浸漬中、該過酸化水素水を計9回追加した。浸漬終了後水道水ですすぎ、乾燥させ下式によって漂白率を算出した(浴比1/20)。
【0040】
【数1】
Figure 0004694021
【0041】
反射率は日本電色工業(株)製NDR−101DPで460nmフィルターを使用して測定した。
【0042】
*紅茶汚染布の調製
日東紅茶(黄色パッケ−ジ)80gを3Lのイオン交換水にて約15分間煮沸後、糊抜きしたさらし木綿でこし、この液に木綿金布#2003を浸し、約15分間煮沸した。そのまま火よりおろし、約2時間程度放置後、布を取りだし自然乾燥させ、洗液に色がつかなくなるまで水洗し、脱水、プレス後、10cm×10cmの試験片として実験に供した。
【0043】
*カレー汚染布の調製
ハウス食品製レトルトカレー(カレーマルシェ)の固形分をメッシュで除去した後、得られた液を沸騰するまで加熱した。この液に木綿金布#2003を浸し、約15分間煮沸した。そのまま火よりおろし、約2時間程度放置後、布を取りだし、余分に付着しているカレー液をへらで除去し自然乾燥させた。プレス後、10cm×10cmの試験片として実験に供した。
【0044】
<衣料劣化防止性の評価方法>
表1の水溶液30Lが入った洗濯機(東芝製2槽式洗濯機VH−360S1)に赤色ポロシャツ(シンメン株社製ポロシャツS−701レッド)5枚を入れ10分間洗浄、1分間脱水後30Lの水道水を注水して5分間すすぎを行った。脱水後室内で自然乾燥させた。この操作を30回洗濯を繰り返した後の衣料の状態を以下の基準で判定した。5枚の平均点を求め、平均点が1以上2未満を○、2以上2.5未満を□、2.5以上3.5未満を△、3.5以上を×として表2に示した。なお、実施例3は10分の洗浄中に、2分毎に35%過酸化水溶液10mlを計4回追加した。
【0045】
判定基準
1:ほとんど新品衣料と差がない
2:やや色褪せしているが気にならない程度である。
【0046】
3:色褪せしており、袖口の糸がほつれなどの繊維の傷みがみられる
4:かなりの色褪せと、繊維の傷みがみられる
5:衣料が裂けるなどの著しい傷みがみられる。
【0047】
<有効酸素の測定>
表1の水溶液の有効酸素濃度を、常法により過マンガン酸ナトリウム水溶液を用いて滴定法で求める。漂白洗浄効果の評価の際には、浸漬開始後1分毎に滴定した。なお、実施例2は、過酸化水素を追加する前の有効酸素を求めることとする。
【0048】
各滴定値から得られた有効酸素濃度が10〜500ppmの範囲に入る時間が5分以上15分以下を○合格、5分未満を×とした。結果を表1に示す。
【0049】
また、衣料劣化防止の評価の際には、洗浄開始後1分毎に上記同様に滴定した。その結果、何れの実施例も、衣料劣化防止効果の評価における洗浄中の水溶液中の有効酸素濃度は、10〜500ppmの範囲に入っていた。
【0050】
【表1】
Figure 0004694021
【0051】
【化3】
Figure 0004694021
【0052】
・PC:日本パーオキサイド社製の未被覆の過炭酸ナトリウム
・LAS:アルキル基の炭素数が12〜15のアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム
・ノニオン:炭素数12、13混合アルキル2級アルコールに、EOを平均7モル付加させたもの(ソフタノール70、日本触媒社製)
・LOBS:ラウロイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム
・ポリアクリル酸:重量平均分子量10000(ゲルパーミエーションクロマトグラフィーでポリエチレングリコールを標準として測定)
・KAP4.3G;プロテアーゼ(花王(株)製)
・KAC500;セルラーゼ(花王(株)製)
・炭酸ナトリウム;デンス灰[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a bleaching method, and more specifically to a bleaching method capable of imparting an excellent bleaching effect to spots and yellowing without causing deterioration of clothing.
[0002]
[Prior art and problems to be solved by the invention]
In recent years, oxygen bleaching agents such as hydrogen peroxide and inorganic peroxide have been used as cleaning agents for the purpose of removing stains and yellowing of underwear. Attempts have also been made to use bleach catalysts to enhance the bleaching effect.
[0003]
Bleaching catalysts have a very high bleaching effect, and many studies have been conducted in recent years. Japanese Laid-Open Patent Publication No. 4-216899 discloses that a manganese catalyst has an excellent bleaching effect. JP-T-10-513215 discloses that a cobalt catalyst is useful as a bleaching agent for hard surfaces. However, many bleaching catalysts have an important problem of deteriorating clothes and the like during washing, and this improvement is strongly demanded.
[0004]
For the purpose of improving the deterioration of clothing, Japanese Patent Application Laid-Open No. 9-25499 discloses a technique using a bleaching catalyst and a clay mineral compound in combination. Japanese Patent Publication No. 9-511774 discloses a technique in which a free radical-trapping antioxidant substance is used in combination. Japanese Patent Application Laid-Open No. 9-511775 discloses a laundry bleaching composition with a small amount of fabric damage using a specific bleach activator and a metal complex in combination. However, even with these techniques, deterioration of clothing cannot be prevented to a satisfactory level.
[0005]
On the other hand, JP 2000-515194 A discloses that a metal complex having a macrocyclic tetraamide as a ligand is useful as a bleaching catalyst. This catalyst is used for bleaching lignin in pulp, and it has been suggested that it can also be used as a household bleach. However, when this bleaching catalyst is applied to a household bleaching agent, it is still impossible to obtain a satisfactory bleach cleaning effect.
[0006]
Accordingly, an object of the present invention is to provide a method for bleaching a textile product that does not cause degradation of the textile product and can provide a high bleaching effect.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
In the present invention, the compound of the general formula (1) [hereinafter referred to as component (a)] is 0.1 to 5 ppm (mass ratio), hydrogen peroxide (hereinafter referred to as component (b)) and alkaline agent [hereinafter referred to as ( c) component] and the fiber product is brought into contact with an aqueous solution having a pH of 8 to 12 at 20 ° C. for 5 to 180 minutes under the condition that the effective oxygen concentration in the aqueous solution is 10 to 500 ppm (mass ratio). The present invention relates to a method for bleaching textile products.
[0008]
[Chemical 2]
Figure 0004694021
[0009]
[Wherein R 1 is an alkylene group having 2 to 8 carbon atoms, an alkenylene group, a phenylene group, a cycloalkylene group, a cycloalkenylene group, preferably a phenylene group, and R 2 , R 3 , and R 4 are the same or different. Each may be an alkylene group having 1 to 8 carbon atoms, preferably 1 to 6 carbon atoms, an alkenylene group, a cycloalkylene group or a cycloalkenylene group, or a phenylene group, preferably an alkylene group having 1 to 3 carbon atoms. R 1 , R 2 , R 3 and R 4 each have a substituent selected from a hydroxy group, an alkoxy group, a halogen group, an amino group, a sulfuric acid group, a sulfonic acid group, a nitro group and a carboxylic acid group. May be. M is selected from transition metals having an oxidation state of I, II, III, IV, V, VI, VII or VIII. X is any counter ion that balances the charge of the compound on a stoichiometric basis. ]
[0010]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
<(A) component>
In the present invention, particles containing the compound of the general formula (1) are used. In the general formula (1), R 1 is preferably an alkylene group or a phenylene group, more preferably a phenylene group, and particularly preferably an orthophenylene group. R 2 and R 4 are preferably an alkylene group having 1 to 8 carbon atoms and more preferably 1 to 6 carbon atoms, and more preferably an alkylene group having 1 to 3 carbon atoms. M is most preferably Fe, and X is an ammonium salt, particularly a tetraalkylammonium salt in which 4 alkyl groups having 2 to 10 carbon atoms are bonded. The compound of general formula (1) can be synthesized, for example, by the method described in JP-T-2000-515152.
[0011]
<(B) component>
The aqueous solution according to the present invention contains hydrogen peroxide. Hydrogen peroxide can also be supplied by dissolving percarbonate, perborate and the like.
[0012]
<(C) component>
The aqueous solution according to the present invention contains an alkaline agent. The alkali agent is at least one selected from sodium carbonate, potassium carbonate, monoethanolamine, diethanolamine, triethanolamine, trisodium phosphate, disodium hydrogen phosphate, and silicate, preferably sodium carbonate, potassium carbonate, silicate Alternatively, monoethanolamine is preferred.
[0013]
In the case of using silicate, amorphous sodium silicate which is No. 1-3 sodium silicate, JP-A-7-89712, JP-A-60-227895 and Phys. Chem. Glasses. 7, p127-p138 (1966 ), Z. Kristallogr., 129, p396-p404 (1969), and commercially available under the trade name “Na-SKS-6” (δ-Na 2 Si 2 O 5 ) from Clariant. Preferred is crystalline sodium silicate.
[0014]
The silicate referred to in the present invention has a maximum pH of 11 or more when dispersed in 0.1% by mass in 20 ° C. ion exchange water, and 0.1 N in order to make the pH 10 with respect to 1 L of the dispersion. It is excellent in alkaline ability that requires 5 ml or more of an aqueous HCl solution, and is distinguished from crystalline aluminosilicate which is zeolite.
[0015]
In the aqueous solution according to the present invention, the alkali agent is preferably 100 to 2000 ppm (mass ratio), more preferably 100 to 1500 ppm, and particularly preferably 100 to 1000 ppm in order to obtain a high bleaching effect.
[0016]
When clothing is bleached by a conventional method using the compound of the general formula (1), the bleaching effect is hardly exhibited. The present inventors have found that this is because the compound of the general formula (1) contributes to the decomposition of hydrogen peroxide rather than acting on the bleaching target. In addition, when using the compound of the general formula (1), it has been found that hydrogen peroxide in a specific range concentration is always present in the solution, thereby having a very excellent bleaching effect and a clothing deterioration preventing effect. That is, the aqueous solution according to the present invention is maintained in the range of 10 to 500 ppm (mass ratio), preferably 10 to 300 ppm, particularly preferably 10 to 100 ppm, in effective oxygen concentration when contacting the fiber product to be bleached. It is important that By setting such an effective oxygen concentration within such a range, a satisfactory bleaching effect can be obtained, and further, deterioration of clothing is not caused.
[0017]
In order to control the effective oxygen concentration of the aqueous solution according to the present invention within the above range, a method in which hydrogen peroxide is continuously or periodically added during contact with the textile product, a percarbonate such as sodium percarbonate, or a percarbonate. A method of controlling the generation of hydrogen peroxide by adjusting the dissolution rate of an inorganic peroxide such as perborate such as sodium borate is preferred, and a method of adjusting the dissolution rate of sodium percarbonate is particularly preferred from the viewpoint of ease of use. In that case, sodium percarbonate having a dissolution rate of 1.5 g / min to 0.05 g / min, preferably 1.1 g / min to 0.1 g / min is good. Here, the dissolution rate can be determined by the following method.
[0018]
<Dissolution rate>
Into a 1 L glass beaker equipped with an electric conductivity meter, 1 L of ion exchange water at 20 ° C. is added, and stirred using a cylindrical stirrer piece having a length of 52 mm × a diameter of 15 mm at a speed of 150 rpm with a magnetic stirrer piece. 1 g of sodium percarbonate is added and the electrical conductivity is measured over time. The value of the electric conductivity when the conductivity stops changing is obtained, the time t (minute) indicating the electric conductivity of 1/2 is obtained, and the dissolution rate = 0.5 / t (g / min) is calculated. To do.
[0019]
As a method for controlling the dissolution rate, it is preferable to coat sodium percarbonate with a polymer, an inorganic salt, a solid inorganic acid or the like. As a specific example, sodium percarbonate (hereinafter referred to as PC) coated by a known method can be used. For example, JP 47-32200 (PC coated with paraffin), JP 53 No. 15717 (PC coated with sodium perborate), U.S. Pat. No. 4,131,562 (PC coated with sodium perborate and alcohol ethylene oxide (hereinafter referred to as EO) adduct), U.S. Pat. No. 4,120,812 ( PC and sodium perborate coated with polyethylene glycol), German Patent No. 2712139 (PC coated with silicate), German Patent No. 2800916 (PC coated with boric acid), European Patent No. 30759 (PC coated with wax) Coating), JP 58-217599 (PC coated with borate), JP 59-196399 (PC boric acid) In coating), JP-A-4-31498 (obtained by the method described in sprayed separately PC with boric acid and silicic acid salt coating), and the like can be used.
[0020]
In the present invention, in particular, (i) sodium borate, preferably sodium metaborate, sodium orthoborate coated at a ratio of 0.1 to 30% by mass with respect to PC, (ii) orthoboric acid, metaboric acid and PC coated with boric acid selected from 4-boric acid in an amount of 0.3 to 20% by weight, preferably 0.5 to 10% by weight, particularly preferably 1 to 8% by weight, based on PC, and (iii) sodium metasilicate , Sodium orthosilicate, water glass No. 1, No. 2, sodium salt, potassium metasilicate, ortho orthosilicate, preferably water glass No. 1, No. 2, sodium salt, SiO 2 with respect to PC PC which coat | covered 0.1-10 mass% in conversion, 0.2-7 mass%, Most preferably, 0.3-5 mass% is preferable. In particular, (i) PC is most preferable from the viewpoint of storage stability. In addition, it is preferable to use a mixture of PCs having different dissolution rates for the purpose of controlling the effective oxygen concentration according to the present invention.
[0021]
The coated percarbonates that can be used in the present invention can be prepared in a conventional manner. For example, it is possible to use a method in which a solution or powder containing the above-mentioned coating agent is mixed and adsorbed on a wet or dry percarbonate and dried.
[0022]
The coated percarbonate has an average particle size of 100 to 2000 [mu] m, preferably 250 to 1000 [mu] m, from the viewpoint of the bleaching washing effect.
[0023]
The aqueous solution according to the present invention has a pH at 20 ° C. of 8 to 12, preferably 9 to 11, particularly preferably 9.5 to 11.
[0024]
The aqueous solution according to the present invention preferably contains a surfactant for the purpose of imparting a cleaning effect. Specific examples include alkylbenzene sulfonates having 10 to 20, preferably 10 to 15 carbon atoms in the alkyl group, alkyl sulfate esters having 8 to 18, preferably 10 to 14 carbon atoms in the alkyl group, and carbon in the alkyl group. Examples thereof include one or more anionic surfactants selected from polyoxyethylene alkyl ether sulfates having a number of 8 to 18, preferably 10 to 14. The preferable EO average addition mole number of polyoxyethylene alkyl ether sulfate ester salt is 1-20, More preferably, it is 1-10, Most preferably, it is 1-5. The counter ion of these anionic surfactants is preferably an alkali metal such as sodium or potassium. Moreover, you may mix | blend anionic surfactant other than the above, a nonionic surfactant, a cationic surfactant, or an amphoteric surfactant. Specific examples include olefin sulfonates, alkane sulfonates, fatty acid salts, alkyl or alkenyl ether carboxylates, α-sulfo fatty acid salts, α-sulfo fatty acid esters and the like, polyoxyethylene or polyoxyethylene Nonionic surfactants such as oxypropylene or copolymers thereof, polyoxyethylene alkyl or alkenyl ether, polyoxyethylene alkyl phenyl ether, higher fatty acid alkanolamide or its alkylene oxide adduct, sucrose fatty acid ester, alkyl glycoside, amine oxide, Examples include amphoteric surfactants such as sulfobetaine and carbobetaine, and cationic surfactants such as quaternary ammonium salts. In particular, a polyoxyethylene alkyl or alkenyl ether having an alkyl group or alkenyl group having 10 to 20 carbon atoms, preferably 10 to 18 carbon atoms, and a polyoxyethylene chain having an average condensation degree of 4 to 20, preferably 4 to 15 in the molecule, Alternatively, it is preferable to use an alkyl group having 8 to 18, preferably 10 to 18 carbon atoms, or a fatty acid having an alkyl group composition derived from coconut oil or beef tallow, or a sodium or potassium salt thereof.
[0025]
The content of the surfactant in the aqueous solution is preferably 50 to 2000 ppm (mass ratio), more preferably 100 to 1000 ppm, and particularly preferably 200 to 800 ppm from the viewpoint of the cleaning effect and foaming property.
[0026]
The aqueous solution according to the present invention preferably contains a bleach activator for the purpose of further improving the bleach cleaning effect. Specific preferred compounds are bleach activating agents selected from tetraacetylethylenediamine, alkanoyloxybenzene sulfonic acids having 5 to 15 carbon atoms, alkanoyloxybenzene carboxylic acids having 5 to 15 carbon atoms, and salts thereof. Specific preferred compounds include octanoyloxy-p-benzenesulfonate, nonanoyloxy-p-benzenesulfonate, decanoyloxy-p-benzenesulfonate, dodecanoyloxy-p-benzenesulfonate, octanoyl Noyloxy-p- (or -o-) benzenecarboxylic acid or a salt thereof, nonanoyloxy-p- (or -o-) benzenecarboxylic acid or a salt thereof, decanoyloxy-p- (or -o-) benzenecarboxylic acid Or a salt thereof, dodecanoyloxy-p- (or -o-) benzenecarboxylic acid or a salt thereof, particularly nonanoyloxy-p-benzenesulfonate, decanoyloxy-p-benzenesulfonate, dodecanoyloxy- p-benzenesulfonate, decanoyloxy-p-benzenecarboxylic acid or Preferably salts of, dodecanoyloxy -p- benzenesulfonate is most preferable from the viewpoint of bleaching effect. Examples of the salt include sodium salt, potassium salt, magnesium salt, alkanolamine salt, and ammonium salt, and sodium salt, potassium salt, and magnesium salt are preferable from the viewpoint of solubility. The aqueous solution according to the present invention preferably contains 2 to 500 ppm (mass ratio) of bleach activator, and more preferably 5 to 300 ppm.
[0027]
The aqueous solution according to the present invention preferably contains an enzyme selected from cellulase, protease, and lipase for the purpose of enhancing the washing effect, and particularly from an alkaliphilic microorganism Bacillus sp. KSM-635 (FERM BP-1485) or a mutant thereof. The use of the produced alkaline cellulase is preferable for the purpose of further improving the bleaching and washing effect. This alkaline cellulase has an optimum pH of 7 or more when carboxymethyl cellulose is used as a substrate, or a relative activity at pH 8 or more is 50% or more of the optimum conditions. Specific examples of commercially available enzyme granules include KAC500 (manufactured by Kao Corporation).
[0028]
The aqueous solution according to the present invention preferably contains an alkaline protease. As such proteases, alkaline proteases produced from Bacillus sp. KSM-K16 (Microtechnical Laboratories No. 11418) and Bacillus sp. Examples of commercially available proteases include alcalase, sabinase (manufactured by Novo Nordic), maxapem (manufactured by Genencor), and KAP4.3G (manufactured by Kao Corporation).
[0029]
The enzyme used in the present invention is preferably used in the form of granulated enzyme powder obtained by filtering the culture solution and drying the concentrated solution, and the content of the enzyme powder in the granulated product is 0.5-30 mass% and 0.8-25 mass% are suitable from a stability point.
[0030]
The aqueous solution according to the present invention preferably contains 0.1 to 50 ppm (mass ratio) of the enzyme, and more preferably 0.5 to 10 ppm.
[0031]
The aqueous solution according to the present invention preferably contains a chelating agent in order to remove hardness components such as calcium ions. Specifically, the following (1) to (7) can be mentioned, and (2), (3), (5), and (6) are particularly preferable for the purpose of improving the cleaning effect.
(1) Phosphate such as orthophosphate, pyrophosphate, tripolyphosphate, metaphosphate, hexametaphosphate, phytate, etc.
(2) ethane-1,1-diphosphonate, ethane-1,1,2-triphosphonate, ethane-1-hydroxy-1,1-diphosphonate and its derivatives, ethanehydroxy-1,1,2 Salts of phosphonic acids such as triphosphonic acid, ethane-1,2-dicarboxy-1,2-diphosphonic acid, methanehydroxyphosphonic acid.
(3) Salts of phosphonocarboxylic acids such as 2-phosphonobutane-1,2-dicarboxylic acid, 1-phosphonobutane-2,3,4-tricarboxylic acid, and α-methylphosphonosuccinic acid.
(4) Amino acid salts such as aspartic acid, glutamic acid and glycine.
(5) Aminopolyesters such as nitrilotriacetate, iminodiacetate, ethylenediaminetetraacetate, diethylenetriaminepentaacetate, glycol etherdiaminetetraacetate, hydroxyethyliminodiacetate, triethylenetetramine hexaacetate, diencorate Acetate.
(6) Polymer electrolytes such as polyacrylic acid, acrylic acid / maleic acid copolymer, polyfumaric acid, polymaleic acid, poly-α-hydroxyacrylic acid, polyacetal carboxylic acid or salts thereof.
(7) Organic persalts such as diglycolic acid, oxydisuccinic acid, carboxymethyloxysuccinic acid, citric acid, lactic acid, tartaric acid, oxalic acid, malic acid, gluconic acid, carboxymethylsuccinic acid, carboxymethyltartaric acid.
[0032]
The bleaching method of the present invention includes a step of bringing a fiber product to be bleached into contact (immersion, coating, etc.) with an aqueous solution containing the above components and having an effective oxygen concentration within a specific range. The term “immersion” as used herein refers to a state in which the object to be bleached is completely immersed in an aqueous solution, and stirring may be added, or it may be left still. The bath ratio (fiber product / aqueous solution mass ratio) is preferably 1/1 to 1/30, more preferably 1/5 to 1/30. Moreover, the temperature of the aqueous solution at the time of contact becomes like this. Preferably it is 5-50 degreeC, More preferably, 10-40 degreeC is suitable. Furthermore, in this invention, the contact time of a textile product is 5 minutes-180 minutes, Preferably they are 5 minutes-120 minutes, Most preferably, they are 5 minutes-60 minutes. After contact, wash with water, dehydrate and dry naturally.
[0033]
The aqueous solution of the present invention may be used by dissolving each component separately in water, or may be prepared by diluting a composition containing each component in a predetermined concentration with water. The composition may be in the form of powder, solid, paste, or liquid, but a powder or liquid composition is preferable because of ease of dissolution.
[0034]
Textile products that are the subject of the present invention include natural fibers such as cellulose fibers and animal hair fibers, regenerated cellulose fibers, semi-synthetic fibers, polyamide fibers, polyester fibers, acrylic fibers and the like, woven fabrics, knitted fabrics, Nonwoven fabrics, laminated fabrics, multi-layered fabrics, and fiber assemblies made of multiple woven fabrics, which are used in general households. Specifically, products used in general households such as clothing, sheets, carpets, curtains, towels, shoes, etc. and used for cleaning at home can be mentioned.
[0035]
【Example】
Production Example 1 (Method for Preparing Coated Sodium Percarbonate PC-1)
After putting 1000 g of PC having an average particle size of 500 μm into a stirring mixer and stirring at 250 rpm, 200 g of sodium metaborate tetrahydrate 25% -1 sodium glass 10% aqueous solution of water glass was sprayed and stirred for 10 minutes, It dried and manufactured coating sodium percarbonate PC-1 (0.4 mass% of sodium metaborate with respect to PC, the sodium salt of No. 1 water glass 0.16 mass%). The average particle size was 450 μm. The dissolution rate was 0.5 g / min.
[0036]
Production Example 2 (Method for Preparing Coated Sodium Percarbonate PC-2)
10 kg of PC having an average particle size of 500 μm was placed on a perforated plate of a fluidized bed dryer equipped with two spray nozzles, and hot air at 105 ° C. was sent from below to make the PC fluid. A 15% boric acid aqueous solution was sprayed from a spray nozzle at a flow rate of 80 g / min, and a water glass No. 1 aqueous solution having a concentration of 15% by mass in terms of SiO 2 was sprayed simultaneously from another spray nozzle at a flow rate of 20 g / min. Spraying was continued while fluid drying for 66 minutes to obtain coated sodium percarbonate PC-2 having an average particle size of 460 μm (8% by weight of boric acid based on PC, 2% as SiO 2 ). The dissolution rate was 0.1 g / min.
[0037]
Examples 1-2 and Comparative Examples 1-3
The aqueous solution for bleaching shown in Table 1 was prepared using the coated sodium percarbonate prepared by the above method and the ingredients shown in Table 1 (ppm in the table is a mass ratio). Using this aqueous solution, the bleaching washing property and the clothing deterioration preventing property were evaluated by the following methods. The results are shown in Table 1.
[0038]
<Evaluation method for bleaching detergency>
(Method 1)
Five curry-stained cloths or five tea-stained cloths prepared as described below were immersed in 200 ml of the aqueous solution shown in Table 1 for 15 minutes. Thereafter, it was rinsed with tap water, dried, and the bleaching rate was calculated by the following formula (bath ratio 1/30).
[0039]
(Method 2)
Five curry-stained fabrics or black tea-stained fabrics prepared as described below were each immersed in 1 L of the solution shown in Table 1. 1 ml of 35% aqueous hydrogen peroxide was added every 3 minutes with weak stirring. During the immersion for 30 minutes, the hydrogen peroxide solution was added nine times in total. After immersing, it was rinsed with tap water, dried, and the bleaching rate was calculated by the following formula (bath ratio 1/20).
[0040]
[Expression 1]
Figure 0004694021
[0041]
The reflectance was measured using NDR-101DP manufactured by Nippon Denshoku Industries Co., Ltd. using a 460 nm filter.
[0042]
* Preparation of black tea-stained fabric 80 g of Nitto black tea (yellow package) was boiled in 3 L of ion-exchanged water for about 15 minutes, rubbed with desiccated exposed cotton, and cotton gold cloth # 2003 was soaked in this solution. Boiled for a minute. After removing from the fire as it was and leaving it for about 2 hours, the cloth was taken out and allowed to dry naturally, washed with water until the washing solution was no longer colored, dehydrated and pressed, and then used as a 10 cm × 10 cm test piece.
[0043]
* Preparation of curry-contaminated cloth After removing the solid content of the retort curry (curry marche) made of house food with a mesh, the resulting liquid was heated until boiling. Cotton gold cloth # 2003 was immersed in this solution and boiled for about 15 minutes. After removing from the fire as it was and leaving it to stand for about 2 hours, the cloth was taken out and the curry liquid adhering to the excess was removed with a spatula and allowed to dry naturally. After pressing, it was subjected to an experiment as a 10 cm × 10 cm test piece.
[0044]
<Evaluation method for preventing clothing deterioration>
Washing machine (Toshiba 2-tank washing machine VH-360S1) containing 5 L of the aqueous solution of Table 1 is filled with 5 red polo shirts (Shimmen Co., Ltd. Polo shirt S-701 Red), washed for 10 minutes, dehydrated for 30 minutes after dehydration. Tap water was poured and rinsed for 5 minutes. After dehydration, it was naturally dried in the room. The state of the clothing after washing this operation 30 times was determined according to the following criteria. The average score of 5 sheets was obtained, and the average score is 1 or more and less than 2, and the results are shown in Table 2. . In Example 3, 10 ml of a 35% aqueous peroxide solution was added four times in total every 2 minutes during 10 minutes of washing.
[0045]
Judgment criteria 1: Almost no difference with new clothing 2: Slightly faded but not to worry.
[0046]
3: Fading is observed, and fiber damage such as fraying is observed in the cuff thread 4: Considerable fading and fiber damage are observed 5: Significant damage such as tearing of clothing is observed.
[0047]
<Measurement of effective oxygen>
The effective oxygen concentration of the aqueous solution in Table 1 is determined by a titration method using a sodium permanganate aqueous solution by a conventional method. When evaluating the bleach cleaning effect, titration was performed every minute after the start of immersion. In Example 2, effective oxygen before adding hydrogen peroxide is determined.
[0048]
The time when the effective oxygen concentration obtained from each titration value falls within the range of 10 to 500 ppm was determined to be ◯ pass for 5 minutes to 15 minutes, and x for less than 5 minutes. The results are shown in Table 1.
[0049]
In the evaluation of prevention of clothing deterioration, titration was performed in the same manner as described above every minute after the start of washing. As a result, in any of the Examples, the effective oxygen concentration in the aqueous solution during washing in the evaluation of the clothing deterioration preventing effect was in the range of 10 to 500 ppm.
[0050]
[Table 1]
Figure 0004694021
[0051]
[Chemical 3]
Figure 0004694021
[0052]
・ PC: uncoated sodium percarbonate manufactured by Nippon Peroxide ・ LAS: sodium alkylbenzene sulfonate having 12 to 15 carbon atoms in the alkyl group ・ nonion: EO averaged over 12 or 13 mixed alkyl secondary alcohol 7 mol added (Softanol 70, Nippon Shokubai Co., Ltd.)
・ LOBS: Sodium Lauroyloxybenzenesulfonate ・ Polyacrylic acid: Weight average molecular weight 10000 (measured with polyethylene glycol as standard by gel permeation chromatography)
・ KAP4.3G; Protease (manufactured by Kao Corporation)
・ KAC500; Cellulase (manufactured by Kao Corporation)
・ Sodium carbonate; dense ash

Claims (2)

一般式(1)の化合物を0.1〜5ppm(質量比)、過酸化水素アルカリ剤、被覆された過炭酸塩及び酵素0.1〜10ppm(質量比)を含有し、20℃におけるpHが8〜12である水溶液に、該水溶液中の有効酸素濃度が10〜500ppm(質量比)となる条件を保持して、繊維製品を5〜180分間接触させる繊維製品の漂白方法。
Figure 0004694021
[式中:R1は炭素数2〜8のアルキレン基、アルケニレン基、フェニレン基、シクロアルキレン基、シクロアルケニレン基であり、R2、R3、R4は、同一でも異なっていても良く、それぞれ炭素数1〜8のアルキレン基もしくはアルケニレン基もしくはシクロアルキレン基もしくはシクロアルケニレン基、又はフェニレン基である。また、R1、R2、R3、R4は、それぞれヒドロキシ基、アルコキシ基、ハロゲン基、アミノ基、硫酸基、スルホン酸基、ニトロ基、カルボン酸基から選ばれる置換基を有していても良い。MはI、II、III、IV、V、VI、VII又はVIIIの酸化状態を有する遷移金属から選択される。Xは、化学量論基準で化合物の電荷と平衡する任意の対イオンである。]
Contains 0.1 to 5 ppm (mass ratio) of compound of general formula (1), hydrogen peroxide , alkaline agent , coated percarbonate and enzyme 0.1 to 10 ppm (mass ratio) , pH at 20 ° C. A method for bleaching a textile product, in which the textile product is brought into contact for 5 to 180 minutes while maintaining the condition that the effective oxygen concentration in the aqueous solution is 10 to 500 ppm (mass ratio) in an aqueous solution of 8 to 12.
Figure 0004694021
[In the formula: R 1 is an alkylene group having 2 to 8 carbon atoms, an alkenylene group, a phenylene group, a cycloalkylene group or a cycloalkenylene group, and R 2 , R 3 and R 4 may be the same or different, Respectively, an alkylene group having 1 to 8 carbon atoms, an alkenylene group, a cycloalkylene group, a cycloalkenylene group, or a phenylene group. R 1 , R 2 , R 3 and R 4 each have a substituent selected from a hydroxy group, an alkoxy group, a halogen group, an amino group, a sulfuric acid group, a sulfonic acid group, a nitro group and a carboxylic acid group. May be. M is selected from transition metals having an oxidation state of I, II, III, IV, V, VI, VII or VIII. X is any counter ion that balances the charge of the compound on a stoichiometric basis. ]
繊維製品と水溶液の質量比が、繊維製品/水溶液=1/1〜1/30である請求項1記載の繊維製品の漂白方法。  The fiber product bleaching method according to claim 1, wherein the mass ratio of the fiber product to the aqueous solution is: fiber product / aqueous solution = 1/1 to 1/30.
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