JP4693169B2 - 共生微生物を用いた醤油粕の分解方法 - Google Patents

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Description

本発明は、醤油製造後の醤油粕を、共生微生物を用いて分解する、醤油粕の分解方法に関する。
醤油粕は、醤油醸造の圧搾工程において、醤油諸味から諸味液汁(生醤油)を分離した残渣であり、その一部は塩分補給のために家畜の飼料として利用されている。またキノコ栽培の床素材として利用することも検討されている。さらに、最近では食品リサイクル法が施行され、その施工に伴い食品加工廃棄物の有効利用に関する技術について多くの検討がなされている。
しかし、醤油粕に含まれている塩分は5〜8%程度であり、そのままの状態では上記のような飼料等に利用するにしても、塩分の含有量を低減させる必要がある。このようなことから、上記のような有効利用はごく一部に限られており、醤油粕の大部分は廃棄、焼却されているのが現状である。このように焼却がなされると、醤油粕に含有されている塩分によって焼却炉が腐食するおそれがあり、また塩分が含まれているので、燃焼によってダイオキシン等の有害な塩素化合物が発生するおそれもある。
そこで、このような問題を解決するため、燃焼によらない醤油粕の分解技術を開発することも検討されており、そのような技術として、たとえば下記特許文献1乃至特許文献3のような特許出願がなされている。
特開2005−6649号公報 特開2005−7390号公報 特開平10−99072号公報
特許文献1や特許文献2は、醤油粕を嫌気性細菌によって処理してメタンガスを発生させることを開示するものであり、発生したメタンガスはエネルギーとして有効利用されている。また特許文献3は、アスペルギルス・アワモリ(Aspergillus awamori)によって醤油粕を好気的に分解する技術を開示するものである。
嫌気処理に比べると、好気処理の方が微生物による醤油粕の分解反応が速く進行し、醤油粕の分解率も良好となる。この特許文献3に開示された技術では、醤油粕を50%程度まで分解することができる。一方、キノコによって醤油粕を分解することも行なわれているが、この場合でも醤油粕の分解は50%程度である。
本発明は、上記のような従来技術の現状に鑑み、醤油粕の分解率を一層高めることができる醤油粕の分解方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、このような課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、オクロバクトラム・インターメディウム(Ochrobactrum intermedium)、及び2種のパントエア・アグロメランス(Pantoea agglomerance)を含む共生微生物群を用いることにより、醤油粕の分解率が著しく向上することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、請求項1記載の発明は、オクロバクトラム・インターメディウム(Ochrobactrum intermedium)、及び2種のパントエア・アグロメランス(Pantoea agglomerance)を含む共生微生物群によって、醤油粕を分解することを特徴とする。
さらに請求項記載の発明は、請求項1載の共生微生物を用いた醤油粕の分解方法において、オクロバクトラム・インターメディウム(Ochrobactrum intermedium)の16SrDNAの塩基配列が、配列表の配列番号2に記載の配列であることを特徴とする。さらに請求項記載の発明は、請求項1又は2に記載の共生微生物を用いた醤油粕の分解方法において、一方のパントエア・アグロメランス(Pantoea agglomerance)の16SrDNAの塩基配列が、配列表の配列番号3に記載の配列であることを特徴とする。
さらに請求項記載の発明は、請求項1乃至のいずれかに記載の共生微生物を用いた醤油粕の分解方法において、他方のパントエア・アグロメランス(Pantoea agglomerance)の16SrDNAの塩基配列が、配列表の配列番号4に記載の配列であることを特徴とする。さらに請求項記載の発明は、請求項1乃至のいずれかに記載の共生微生物を用いた醤油粕の分解方法において、共生微生物群を醤油粕とともに硫酸アンモニウムを添加したツァベック培地によって培養することを特徴とする。
本発明によって、醤油粕の分解率が従来に比べて著しく向上することとなった。ちなみに、従来では醤油粕の分解がせいぜい50%程度であったところ、本発明においては、
25%程度まで分解することができた。
本発明の共生微生物を用いた醤油粕の分解方法は、上述のようにオクロバクトラム・インターメディウム(Ochrobactrum intermedium)、及び2種のパントエア・アグロメランス(Pantoea agglomerance)を含む共生微生物群によって、醤油粕を分解する方法である。
オクロバクトラム・インターメディウム(Ochrobactrum intermedium)は、オクロバクトラム属に属する微生物であり、好ましくは、16SrDNAの塩基配列が、配列表の配列番号2に記載された塩基配列を有するオクロバクトラム・インターメディウム( Ochrobactrum intermedium)が用いられる。
またパントエア・アグロメランス(Pantoea agglomerance)は、パントエア属に属する微生物であり、好ましくは、16SrDNAの塩基配列が、配列表の配列番号3に記載された塩基配列を有するもの、及び16SrDNAの塩基配列が、配列表の配列番号4に記載された塩基配列を有するものの、2種のパントエア・アグロメランス(Pantoea agglomerance)が用いられる。
さらに、共生微生物群には、16SrDNAの塩基配列が、配列表の配列番号1に記載のアンカルチャード・バクテリウム(uncultured bacterium)を含ませることも可能である。これは、属及び種が特定されていないが、16SrDNAの塩基配列のみが特定されている公知の微生物である。
上記16SrDNAの塩基配列が、配列表の配列番号2に記載された塩基配列を有するオクロバクトラム・インターメディウム(Ochrobactrum intermedium)、配列表の配列番号3に記載された塩基配列を有するパントエア・アグロメランス(Pantoea agglomerance)、配列表の配列番号4に記載された塩基配列を有するパントエア・アグロメランス(Pantoea agglomerance)、及び配列表の配列番号1に記載記載された塩基配列を有するアンカルチャード・バクテリウム(uncultured bacterium)を含む共生微生物群は、発酵した腐葉土から分離して得られるものである。このような腐葉土は、採取された後、1年以上放置することで発酵させて使用されるものである。
このようにして得られた共生微生物群を、醤油粕を唯一の炭素源とした培地で振とう培養することによって、醤油粕が分解される。培地としては、たとえばツァベック培地に、(NH42SO4を添加したようなものが用いられる。尚、ツァベック培地の組成は次のとおりである。
成分 重量(g/l)
NaNO3 2g
2HSO4 1g
MgSO4・7H2O 0.5g
KCl 0.5g
FeSO4・7H2O 0.01g
炭素源 30g
このツァベック培地中の炭素源とは、本実施形態では醤油粕のことである。
培養時の温度は25℃〜40℃程度であることが好ましく、28℃〜32℃であることがより好ましい。また培養時のpHは、3.5〜5.5であることが好ましく、4.0〜5.0であることがより好ましい。
以下、本発明の実施例について説明する。
〔試験例1〕醤油粕の分解能の測定
次の実施例1、実施例2、比較例1、比較例2について醤油粕の分解能の測定試験を行った。
(実施例1)
発酵した腐葉土から共生微生物群を分離し、その共生微生物群と醤油粕とを培地に添加して共生培養を行なった。腐葉土としては、有限会社京栃製の「腐葉土100%」を含む腐葉土を用いた。また発酵した腐葉土からの共生微生物群の分離は、腐葉土1gを10mlの滅菌水に懸濁し、その上清を植菌することによって行なった。
また分離した共生微生物群による共生培養の培地としては、ツァベック培地に、(NH42SO4を添加してpH4.5に調製したものを用いた。また共生培養は、30℃で2週間回転数120rpm、振とう行った。
(実施例2)
上記実施例1の共生微生物群、醤油粕とは別に、アスペルギルス・アワモリ(Aspergillus awamori)を上記実施例1の培地に添加し、実施例1と同様の条件で培養して醤油粕を分解した。
(比較例1)
醤油粕の他にアスペルギルス・アワモリ(Aspergillus awamori)のみを上記実施例1の培地に添加し、実施例1と同様の条件で培養して醤油粕を分解した。
(比較例2)
ブランクとして、微生物を添加せずに醤油粕のみを上記実施例1の培地に添加し、実施例1と同様の条件で培養して醤油粕を分解した。
上記のような実施例1、2、比較例1、2について、培養1週間後及び2週間後のタンパク質量、還元糖量、残存粕量を測定した。醤油粕は湿潤重量で10g、乾燥固形分重量で8.20gのものを用い、その乾燥固形分重量と、残存粕量とから醤油粕残渣の分解率を求めた。試験結果を次表1に示す。
Figure 0004693169
表1からも明らかなように、ブランクである比較例2では、2週間後の残存粕量が6.25gで、醤油粕残渣は76%程度であるのに対し、共生微生物群を添加した実施例1及び2では、2週間後の残存粕量がそれぞれ2.05及び1.99で、醤油粕残渣は25%及び23%まで分解されており、共生微生物群を添加した場合とブランクとの比較では醤油粕残渣の分解率に顕著な差異があった。
一方、アスペルギルス・アワモリ(Aspergillus awamori)のみを添加した比較例1では、残存粕量は3.51gで、醤油粕残渣は43%にまで減少していた。しかし共生微生物群を添加した実施例1及び2では、このアスペルギルス・アワモリ(Aspergillus awamori)のみを添加した比較例1よりも醤油粕残渣の分解率が優れていた。
また実施例2は実施例1に比べてわずかに醤油粕残渣の分解率が優れていたが、その差は2%程度であり、従って、上記のような共生微生物群にさらにアスペルギルス・アワモリ(Aspergillus awamori)を添加しても、分解率が著しく向上するわけではないこともわかった。
さらに、実施例1の培養1週間後の残存粕量は5.03gで、醤油粕残渣は61%程度であり、上記培養2週間後の醤油粕残渣の分解率とはかなりの差異があった。このことから、上記共生微生物群による醤油粕残渣の分解能は2週間程度でより好適に発揮されることがわかった。一方、実施例1についてはさらに3週間後まで培養を行なったが、
醤油粕残渣は23%程度であり、培養2週間後と3週間後とではさほど効果の差異が認められなかった。
尚、培養1週間後及び2週間後のタンパク質量は、実施例1、2ともに、ブランクの比較例2に比べて多く、また比較例1よりも多かった。これは、実施例1、2の共生微生物群から、醤油粕を分解するための酵素が産生されたためと推定され、またその産生量が比較例1よりも多かったものと推定される。そして、実施例1、2ともに、培養1週間後よりも2週間後のタンパク質量が多かったが、醤油粕を分解するための酵素産生量が増加したものと推定される。また他の要因として不溶性タンパク質が可溶化されていることも考えられる。
さらに、培養1週間後及び2週間後の還元糖量は、実施例1、2ともに、ブランクの比較例2に比べて少なかった。これは、セルロースの分解の程度の差異によるものと認められる。ただし表1における試験結果の重要性はあくまで残存粕量であり、この表1の結果から、実施例1、2の醤油粕残渣の分解率が比較例やブランクよりも優れていることは明らかである。
〔試験例2〕醤油粕分解に対する初発pHの影響
上記試験例1のような試験を行なうに際して、培養直後における初発pHが醤油粕の分解能にどのような影響を与えるかについて試験を行なった。上記実施例1のように共生微生物群を添加した場合と、比較例2のブランクとについて、初発pHを、5、6、7、8、9と変えて、試験例1のような培養を行い、醤油粕の残渣量を求めた。その試験結果を図1に示す。
図1からも明らかなように、実施例1及び比較例2ともに、初発pHを変えても、2週間後の醤油粕の残渣量のほとんど変化はなく、従って醤油粕の分解に対して、培養直後の初発pHはほとんど影響しないことがわかった。ちなみに、培養2週間後においては、初発pHのいかんにかかわらず、いずれの場合もpH9.2〜9.5程度となっていた。
〔試験例3〕共生微生物群の解析
さらに共生微生物群の解析を、PCR−DGGE法によって行った。
これをより詳細に説明すると、先ず上記のような共生微生物群から16SrDNAを抽出し、抽出された16SrDNAの約400bpをPCR法によって増幅した。
DNAポリメラーゼにはAmpliTaq Gold(Applied Biosystems,CA,USA)を用い、プライマーには次に示すものを用いた。
GC−NS3f(Forward)
5’−GCクランプ−GCAAGTCTGGTGCCAGCAGCC−3’
ここで、GCクランプとは、次の配列のものである。
CGCCCGCCGCGCCCCGCGCCCGTCCCGCCGCCCCCGCCCG
907r(Reverse)
5’−CCGTCAATTCCTTTRAGTTT−3’
上記プライマーGC−NS3f及びプライマー907rは、次の文献1に記載されている。
〔文献1〕「ISHI(K.),TAKII(S.),FUKUNAGA(S.) and AOKI(K.):Characterization by denaturing gradiant gel electrophoresis of bacterial communities in deep groundwater at the Kamaishi Mine, Japan.j.Gen.Appl.Microbiol.2000,46,85-93.」
また上記プライマーGC−NS3fの配列は、配列表の配列番号5に記載され、プライマー907rの配列は、配列表の配列番号6に記載されている。
さらに、サーマルサイクラーには GeneAmp PCR System 9600(Applied Biosystems,CA,USA)を用いた。PCRは、次の(1)〜(8)の手順で行なった。
(1)94℃ 7分
(2)94℃ 60秒
(3)55℃〜65℃ 60秒
(4)72℃ 120秒
(5)94℃ 60秒
(6)55℃ 60秒
(7)72℃ 120秒
(8)72℃ 10分
尚、(2)〜(4)の変性、アニーリング、ポリメラーゼ伸長の各工程は、20サイクル行った。このサイクル中、(3)のアニーリングでは2サイクル毎にアニーリング温度が1℃下がるように設定した。さらに(5)〜(7)の変性、アニーリング、ポリメラーゼ伸長の各工程は、15サイクル行った。
次に、このようにして増幅させた共生微生物群の16SrDNAについて、DGGE
(変性剤濃度勾配ゲル電気泳動)を行なった。ゲルには2%アガロースゲルを用い、変性剤としては、ホルムアミドと尿素との混合液を用い、変性剤の濃度勾配は30〜60%で行なった。そして電気泳動後の変性剤濃度勾配ゲルを、臭化エチジウウムのような蛍光色素で染色し、紫外線で励起された蛍光をCCDカメラのような撮像素子で撮影してバンドパターンを得た。蛍光を励起する紫外線としては、310nmの波長のものを用いた。
この電気泳動バンドパターンの写真を図2に示す。図2からも明らかなように、後述する4種の微生物由来のものと認められる別々の4つのバンドが現出されていた。
さらに、このようにして得られたバンドをテンプレートとし、上記プライマーGC−NS3f(Forward)及びプライマー907r(Reverse)を用いて16SrDNAの約400bp(E.coli No.518-907)を増幅した。DNAポリメラーゼとサーマルサイクラーも上記と同じものを用い、同じ条件でPCRを行なった。
PCR産物の増幅確認には、2%アガロースゲル電気泳動を用いた。電気泳動後、紫外線照射下でアガロースゲル中の増幅断片とマーカー100bp DNA Ladder(タカラバイオ社製)を比較し、目的の長さと考えられる増幅断片を確認した。
得られたPCR産物を再度DGGEによる電気泳動をし、バンドの純度を確認後、バンド部分のゲルを切り出した。このバンドをテンプレートとし、次のプライマー518f (Forward)及び上記プライマー907r(Reverse)を用いてPCRを行なった。
518f(Forward)
5’−CAGCAGCCGCGGTAATAC−3’
このプライマー518fは、次の文献2に記載されている。
〔文献2〕「長島浩二、八十川大輔、中川良二、池田隆幸:塩基配列に基づく細菌同定法の食品ミクロフローラ解析への応用、日本食品科学工学会誌.1998,45(1),58-65.」
また、このプライマー518fは、配列表の配列番号7に記載されている。
さらにPCRは次の条件で行なった。
(1)94℃ 10分
(2)94℃ 30秒
(3)48℃ 1分
(4)72℃ 90秒
(5)72℃ 10分
尚、(2)〜(4)の変性、アニーリング、ポリメラーゼ伸長の各工程は、25サイクル行った。
得られた産物をQIA quick PCR Purification Kit(QIAGEN,Hilden,Germany)を用いて精製し、塩基配列解析の試料とした。精製したPCR産物をテンプレートとし、シーケンシング反応に供した。シーケンシング反応は、ABI PRISM BigDye Terminator Kit (Applied Biosystems,CA,USA)とシーケンスプライマー(上記518f(Forward)及び
907r(Reverse))を用い、GeneAmp PCR System 9600(Applied Biosystems,CA,USA)上で行なった。
反応生成物はDye Ex 2.0 Spin Kit(QIAGEN, Hilden, Germany)を用いて精製し、ABI PRISM 3100 DNA Sequencer(Applied Biosystems,CA,USA)で配列解読を行なった。得られたバンドの配列と類似の塩基配列を国際塩基配列データベース(GenBank/EMBL/DDBJ)から検索するためBLASTによる相同性検索を行なった。
公知の微生物との相同率から、次表2に記載した4種の微生物が、共生微生物群に含まれているものであると同定した。すなわち、共生微生物群にはオクロバクトラム・インターメディウム(Ochrobactrum intermedium)、2種のパントエア・アグロメランス(Pantoea agglomerance)が含まれていることがわかった。また他の1種として属及び種が特定されていないが、16SrDNAの塩基配列のみが特定されているアンカルチャード・バクテリウム(uncultured bacterium)が含まれていることもわかった。
Figure 0004693169
また、共生微生物群における各菌株の形態学的特徴は、次のとおりである。
オクロバクトラム・インターメディウム(Ochrobactrum intermedium)は、偏性好気性菌で、薄いクリーム色を呈し、湿り気をもち広がる。パントエア・アグロメランス(Pantoea agglomerance)は、2種ともに偏性好気性菌で、薄い黄色を呈し、点状でコロニーは小さい。アンカルチャード・バクテリウム(uncultured bacterium)は、偏性好気性菌で、白色を呈し、放射状にコロニーが形成されている。
培地のpHと醤油粕の残渣量の相関関係を示すグラフ。 共生微生物群の16SrDNAの電気泳動バンドパターンの写真。

Claims (5)

  1. オクロバクトラム・インターメディウム(Ochrobactrum intermedium)、及び2種のパントエア・アグロメランス(Pantoea agglomerance)を含む共生微生物群によって、醤油粕を分解することを特徴とする共生微生物を用いた醤油粕の分解方法。
  2. オクロバクトラム・インターメディウム(Ochrobactrum intermedium)の16SrDNAの塩基配列が、配列表の配列番号2に記載の配列である請求項記載の共生微生物を用いた醤油粕の分解方法。
  3. 一方のパントエア・アグロメランス(Pantoea agglomerance)の16SrDNAの塩基配列が、配列表の配列番号3に記載の配列である請求項1又は2に記載の共生微生物を用いた醤油粕の分解方法。
  4. 他方のパントエア・アグロメランス(Pantoea agglomerance)の16SrDNAの塩基配列が、配列表の配列番号4に記載の配列である請求項1乃至のいずれかに記載の共生微生物を用いた醤油粕の分解方法。
  5. 共生微生物群を醤油粕とともに硫酸アンモニウムを添加したツァベック培地によって培養する請求項1乃至のいずれかに記載の共生微生物を用いた醤油粕の分解方法。
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