JP4679155B2 - 含窒素複素環誘導体、それを含有する医薬組成物およびその医薬用途 - Google Patents
含窒素複素環誘導体、それを含有する医薬組成物およびその医薬用途 Download PDFInfo
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Description
さらに詳しく述べれば、本発明は、ヒトSGLT2活性阻害作用を発現し、糖尿病、糖尿病性合併症、肥満症等の高血糖症に起因する疾患の予防又は治療薬として有用な、含窒素複素環誘導体またはその薬理学的に許容される塩、或いはそれらのプロドラッグ、それを含有する医薬組成物、及びその医薬用途に関するものである。
近年、腎臓において過剰な糖の再吸収を阻害することで尿糖の排泄を促進させて血糖値を低下させる、新しいタイプの糖尿病治療薬の研究開発が推進されている(例えば、下記文献1参照)。また、腎臓の近位尿細管のS1領域にSGLT2(ナトリウム依存性グルコース輸送体2)が存在し、このSGLT2が糸球体ろ過された糖の再吸収に主として関与していることが報告されている(例えば、下記文献2参照)。それ故、ヒトSGLT2を阻害することにより腎臓での過剰な糖の再吸収を抑制し、尿から過剰な糖を排泄させて血糖値を正常化することができる。従って、強力なヒトSGLT2活性阻害作用を有し、新しい作用機序による糖尿病治療薬の早期開発が待望される。また、このような尿糖排泄促進薬は過剰な血糖を尿から排泄させるため、体内での糖の蓄積が減少することから、肥満症の防止又は軽減効果や利尿効果も期待できる。更には、高血糖症に起因し、糖尿病や肥満症の進展に伴い発症する各種の関連疾患にも有用であると考えられる。
文献1:Luciano Rossetti、外4名,「J.Clin.Invest.」,1987年5月,第79巻,p.1510−1515
文献2:Yoshikatsu Kanai、外4名,「J.Clin.Invest.」,1994年1月,第93巻,p.397−404
本発明は、ヒトSGLT2活性阻害作用を発現し、腎臓での糖の再吸収を抑制し過剰な糖を尿中に排泄させることにより、優れた血糖低下作用を発現する、下記の含窒素複素環誘導体またはその薬理学的に許容される塩、或いはそれらのプロドラッグ、それを含有する医薬組成物、及びその医薬用途並びにその製造中間体を提供するものである。
即ち、本発明は、
[1]一般式
〔式中、
X1はNまたはCR1であり;
X2はNまたはCR2であり;
X3はNまたはCR3であり;
X4はNまたはCR4であり;
但し、X1、X2、X3およびX4のうち1個または2個がNであり;
Rは下記置換基群(A)から選択される同種または異種の基を1〜3個有していてもよいC3−8シクロアルキル基、下記置換基群(B)から選択される同種または異種の基を1〜3個有していてもよいC6−10アリール基、下記置換基群(A)から選択される同種または異種の基を1〜3個有していてもよいC2−9ヘテロシクロアルキル基、または下記置換基群(B)から選択される同種または異種の基を1〜3個有していてもよいC1−9ヘテロアリール基であり;
R1〜R4は同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子または下記置換基群(D)から選択される基であり;
置換基群(A)はハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、オキソ基、−G1、−OG2、−SG2、−N(G2)2、−C(=O)G2、−C(=O)OG2、−C(=O)N(G2)2、−S(=O)2G2、−S(=O)2OG2、−S(=O)2N(G2)2、−S(=O)G1、−OC(=O)G1、−OC(=O)N(G2)2、−NHC(=O)G2、−OS(=O)2G1、−NHS(=O)2G1及び−C(=O)NHS(=O)2G1であり;
置換基群(B)はハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、−G1、−OG2、−SG2、−N(G2)2、−G3OG4、−G3N(G4)2、−C(=O)G2、−C(=O)OG2、−C(=O)N(G2)2、−S(=O)2G2、−S(=O)2OG2、S(=O)2N(G2)2、−S(=O)G1、−OC(=O)G1、−OC(=O)N(G2)2、−NHC(=O)G2、−OS(=O)2G1、−NHS(=O)2G1及び−C(=O)NHS(=O)2G1である。
(置換基群(A)及び/又は(B)中、
G1は下記置換基群(C)から選択される同種または異種の基を1〜3個有していてもよいC1−6アルキル基、下記置換基群(C)から選択される同種または異種の基を1〜3個有していてもよいC2−6アルケニル基、下記置換基群(C)から選択される同種または異種の基を1〜3個有していてもよいC2−6アルキニル基、下記置換基群(C)から選択される同種または異種の基を1〜3個有していてもよいC3−8シクロアルキル基、下記置換基群(D)から選択される同種または異種の基を1〜3個有していてもよいC6−10アリール基、下記置換基群(C)から選択される同種または異種の基を1〜3個有していてもよいC2 −9ヘテロシクロアルキル基、または下記置換基群(D)から選択される同種または異種の基を1〜3個有していてもよいC1−9ヘテロアリール基であり;
G2は水素原子、下記置換基群(C)から選択される同種または異種の基を1〜3個有していてもよいC1−6アルキル基、下記置換基群(C)から選択される同種または異種の基を1〜3個有していてもよいC2−6アルケニル基、下記置換基群(C)から選択される同種または異種の基を1〜3個有していてもよいC2−6アルキニル基、下記置換基群(C)から選択される同種または異種の基を1〜3個有していてもよいC3−8シクロアルキル基、下記置換基群(D)から選択される同種または異種の基を1〜3個有していてもよいC6−10アリール基、下記置換基群(D)から選択される同種または異種の基を1〜3個有していてもよいC2−9ヘテロシクロアルキル基、または下記置換基群(D)から選択される同種または異種の基を1〜3個有していてもよいC1−9ヘテロアリール基であり、但し、G2が置換基中に複数存在する場合は同一でも異なっていてもよく;
G3はC1−6アルキル基であり;
G4は下記置換基群(C)から選択される同種または異種の基を1〜3個有していてもよいC1−6アルキル基であり、但し、G4が置換基中に複数存在する場合は同一でも異なっていてもよく;
置換基群(C)はハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、オキソ基、−G5、−OG6、−SG6、−N(G6)2、−C(=O)G6、−C(=O)OG6、−C(=O)N(G6)2、−S(=O)2G6、−S(=O)2OG6、−S(=O)2N(G6)2、−S(=O)G5、−OC(=O)G5、−OC(=O)N(G6)2、−NHC(=O)G6、−OS(=O)2G5、−NHS(=O)2G5及び−C(=O)NHS(=O)2G5であり、
置換基群(D)はハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、−G5、−OG6、−SG6、−N(G6)2、−C(=O)G6、−C(=O)OG6、−C(=O)N(G6)2、−S(=O)2G6、−S(=O)2OG6、−S(=O)2N(G6)2、−S(=O)G5、−OC(=O)G5、−OC(=O)N(G6)2、−NHC(=O)G6、−OS(=O)2G5、−NHS(=O)2G5及び−C(=O)NHS(=O)2G5である。
(置換基群(C)及び/又は(D)中、
G5はC1−6アルキル基、C2−6アルケニル基、C2−6アルキニル基、C3−8シクロアルキル基、C6−10アリール基、C2−9ヘテロシクロアルキル基またはC1−9ヘテロアリール基であり;
G6は水素原子、C1−6アルキル基、C2−6アルケニル基、C2−6アルキニル基、C3−8シクロアルキル基、C6−10アリール基、C2−9ヘテロシクロアルキル基またはC1−9ヘテロアリール基であり、但し、G6が置換基中に複数存在する場合は同一でも異なっていてもよい))
但し、X1及びX3が独立してNまたはCHであり;
X2がNまたはCR2(但し、R2は水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、C3−8シクロアルキル基、−O−C1−6アルキル、アミノ基、−NH−C2−7アシル、−NH−C1−6アルキルまたは−N(C1−6アルキル)2である)であり;
X4がNまたはCR4(但し、R4は水素原子またはC1−6アルキル基である)である場合、
Rは下記置換基を除く。
(式中、
Zは水素原子、ハロゲン原子、下記置換基群(α)から選択される置換基を有していてもよいC1−6アルキル基、下記置換基群(β)から選択される置換基を有していてもよい−O−C1−6アルキル、下記置換基群(β)から選択される置換基を有していてもよい−S−C1−6アルキルまたはC3−8シクロアルキル基であり;
置換基群(α)はハロゲン原子、水酸基及び−O−C1−6アルキルであり;
置換基群(β)は水酸基及び−O−C1−6アルキルである)〕
で表される含窒素複素環誘導体またはその薬理学的に許容される塩、或いはそれらのプロドラッグ;
[2]Rが下記置換基群(B)から選択される同種または異種の基1〜3個有していてもよいフェニル基である、前記[1]記載の含窒素複素環誘導体またはその薬理学的に許容される塩、或いはそれらのプロドラッグ;
置換基群(B)はハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、−G1、−OG2、−SG2、−N(G2)2、−G3OG4、−G3N(G4)2、−C(=O)G2、−C(=O)OG2、−C(=O)N(G2)2、−S(=O)2G2、−S(=O)2OG2、−S(=O)2N(G2)2、−S(=O)G1、−OC(=O)G1、−OC(=O)N(G2)2、−NHC(=O)G2、−OS(=O)2G1、−NHS(=O)2G1及び−C(=O)NHS(=O)2G1である。
(置換基群(B)中、
G1は下記置換基群(C)から選択される同種または異種の基を1〜3個有していてもよいC1−6アルキル基、下記置換基群(C)から選択される同種または異種の基を1〜3個有していてもよいC2−6アルケニル基、下記置換基群(C)から選択される同種または異種の基を1〜3個有していてもよいC2−6アルキニル基、下記置換基群(C)から選択される同種または異種の基を1〜3個有していてもよいC3−8シクロアルキル基、下記置換基群(D)から選択される同種または異種の基を1〜3個有していてもよいC6−10アリール基、下記置換基群(C)から選択される同種または異種の基を1〜3個有していてもよいC2 −9ヘテロシクロアルキル基、または下記置換基群(D)から選択される同種または異種の基を1〜3個有していてもよいC1−9ヘテロアリール基であり;
G2は水素原子、下記置換基群(C)から選択される同種または異種の基を1〜3個有していてもよいC1−6アルキル基、下記置換基群(C)から選択される同種または異種の基を1〜3個有していてもよいC2−6アルケニル基、下記置換基群(C)から選択される同種または異種の基を1〜3個有していてもよいC2−6アルキニル基、下記置換基群(C)から選択される同種または異種の基を1〜3個有していてもよいC3−8シクロアルキル基、下記置換基群(D)から選択される同種または異種の基を1〜3個有していてもよいC6−10アリール基、下記置換基群(D)から選択される同種または異種の基を1〜3個有していてもよいC2−9ヘテロシクロアルキル基、または下記置換基群(D)から選択される同種または異種の基を1〜3個有していてもよいC1−9ヘテロアリール基であり、但し、G2が置換基中に複数存在する場合は同一でも異なっていてもよく;
G3はC1−6アルキル基であり;
G4は下記置換基群(C)から選択される同種または異種の基を1〜3個有していてもよいC1−6アルキル基であり、但し、G4が置換基中に複数存在する場合は同一でも異なっていてもよく;
置換基群(C)はハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、オキソ基、−G5、−OG6、−SG6、−N(G6)2、−C(=O)G6、−C(=O)OG6、−C(=O)N(G6)2、−S(=O)2G6、−S(=O)2OG6、−S(=O)2N(G6)2、−S(=O)G5、−OC(=O)G5、−OC(=O)N(G6)2、−NHC(=O)G6、−OS(=O)2G5、−NHS(=O)2G5及び−C(=O)NHS(=O)2G5であり、
置換基群(D)はハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、−G5、−OG6、−SG6、−N(G6)2、−C(=O)G6、−C(=O)OG6、−C(=O)N(G6)2、−S(=O)2G6、−S(=O)2OG6、−S(=O)2N(G6)2、−S(=O)G5、−OC(=O)G5、−OC(=O)N(G6)2、−NHC(=O)G6、−OS(=O)2G5、−NHS(=O)2G5及び−C(=O)NHS(=O)2G5である。
(置換基群(C)及び/又は(D)中、
G5はC1−6アルキル基、C2−6アルケニル基、C2−6アルキニル基、C3−8シクロアルキル基、C6−10アリール基、C2−9ヘテロシクロアルキル基またはC1−9ヘテロアリール基であり;
G6は水素原子、C1−6アルキル基、C2−6アルケニル基、C2−6アルキニル基、C3−8シクロアルキル基、C6−10アリール基、C2−9ヘテロシクロアルキル基またはC1−9ヘテロアリール基であり、但し、G6が置換基中に複数存在する場合は同一でも異なっていてもよい))
[3]前記[1]または[2]記載の含窒素複素環誘導体またはその薬理学的に許容される塩、或いはそれらのプロドラッグを有効成分として含有する医薬組成物;
[4]ヒトSGLT2活性阻害剤である、前記[3]記載の医薬組成物;
[5]高血糖症に起因する疾患の予防又は治療剤である、前記[4]記載の医薬組成物;
[6]高血糖症に起因する疾患が糖尿病、糖尿病性合併症、肥満症、高インスリン血症、糖代謝異常、高脂血症、高コレステロール血症、高トリグリセリド血症、脂質代謝異常、アテローム性動脈硬化症、高血圧、うっ血性心不全、浮腫、高尿酸血症および痛風からなる群より選択される疾患である、前記[5]記載の医薬組成物;
[7]高血糖症に起因する疾患が糖尿病である、前記[6]記載の医薬組成物;
[8]高血糖症に起因する疾患が糖尿病性合併症である、前記[6]記載の医薬組成物;
[9]高血糖症に起因する疾患が肥満症である、前記[6]記載の医薬組成物;
[10]前記[1]または[2]記載の含窒素複素環誘導体またはその薬理学的に許容される塩、或いはそれらのプロドラッグを有効量投与することからなる、高血糖症に起因する疾患の予防又は治療方法;
[11]高血糖症に起因する疾患の予防又は治療用の医薬組成物を製造するための、前記[1]または[2]記載の含窒素複素環誘導体またはその薬理学的に許容される塩、或いはそれらのプロドラッグの使用;
[12](a)前記[1]または[2]記載の含窒素複素環誘導体またはその薬理学的に許容される塩、或いはそれらのプロドラッグ、および(b)インスリン感受性増強薬、糖吸収阻害薬、ビグアナイド薬、インスリン分泌促進薬、インスリン又はインスリン類縁体、グルカゴン受容体アンタゴニスト、インスリン受容体キナーゼ刺激薬、トリペプチジルペプチダーゼII阻害薬、ジペプチジルペプチダーゼIV阻害薬、プロテインチロシンホスファターゼ−1B阻害薬、グリコゲンホスホリラーゼ阻害薬、グルコース−6−ホスファターゼ阻害薬、フルクトース−ビスホスファターゼ阻害薬、ピルビン酸デヒドロゲナーゼ阻害薬、肝糖新生阻害薬、D−カイロイノシトール、グリコゲン合成酵素キナーゼ−3阻害薬、グルカゴン様ペプチド−1、グルカゴン様ペプチド−1類縁体、グルカゴン様ペプチド−1アゴニスト、アミリン、アミリン類縁体、アミリンアゴニスト、アルドース還元酵素阻害薬、終末糖化産物生成阻害薬、プロテインキナーゼC阻害薬、γ−アミノ酪酸受容体アンタゴニスト、ナトリウムチャンネルアンタゴニスト、転写因子NF−κB阻害薬、脂質過酸化酵素阻害薬、N−アセチル化−α−リンクト−アシッド−ジペプチダーゼ阻害薬、インスリン様成長因子−I、血小板由来成長因子、血小板由来成長因子類縁体、上皮増殖因子、神経成長因子、カルニチン誘導体、ウリジン、5−ヒドロキシ−1−メチルヒダントイン、EGB−761、ビモクロモル、スロデキシド、Y−128、ヒドロキシメチルグルタリルコエンザイムA還元酵素阻害薬、フィブラート系化合物、β3−アドレナリン受容体アゴニスト、アシルコエンザイムA:コレステロールアシル基転移酵素阻害薬、プロブコール、甲状腺ホルモン受容体アゴニスト、コレステロール吸収阻害薬、リパーゼ阻害薬、ミクロソームトリグリセリドトランスファープロテイン阻害薬、リポキシゲナーゼ阻害薬、カルニチンパルミトイルトランスフェラーゼ阻害薬、スクアレン合成酵素阻害薬、低比重リポ蛋白受容体増強薬、ニコチン酸誘導体、胆汁酸吸着薬、ナトリウム共役胆汁酸トランスポーター阻害薬、コレステロールエステル転送タンパク阻害薬、食欲抑制薬、アンジオテンシン変換酵素阻害薬、中性エンドペプチダーゼ阻害薬、アンジオテンシンII受容体拮抗薬、エンドセリン変換酵素阻害薬、エンドセリン受容体アンタゴニスト、利尿薬、カルシウム拮抗薬、血管拡張性降圧薬、交換神経遮断薬、中枢性降圧薬、α2−アドレナリン受容体アゴニスト、抗血小板薬、尿酸生成阻害薬、尿酸排泄促進薬および尿アルカリ化薬からなる群より選択される少なくとも1種の薬剤を組合わせてなる医薬;
[13]高血糖症に起因する疾患の予防又は治療のための、前記[12]記載の医薬;
[14](b)成分が、インスリン感受性増強薬、糖吸収阻害薬、ビグアナイド薬、インスリン分泌促進薬、インスリン又はインスリン類縁体、グルカゴン受容体アンタゴニスト、インスリン受容体キナーゼ刺激薬、トリペプチジルペプチダーゼII阻害薬、ジペプチジルペプチダーゼIV阻害薬、プロテインチロシンホスファターゼ−1B阻害薬、グリコゲンホスホリラーゼ阻害薬、グルコース−6−ホスファターゼ阻害薬、フルクトース−ビスホスファターゼ阻害薬、ピルビン酸デヒドロゲナーゼ阻害薬、肝糖新生阻害薬、D−カイロイノシトール、グリコゲン合成酵素キナーゼ−3阻害薬、グルカゴン様ペプチド−1、グルカゴン様ペプチド−1類縁体、グルカゴン様ペプチド−1アゴニスト、アミリン、アミリン類縁体、アミリンアゴニストおよび食欲抑制薬からなる群より選択される少なくとも1種の薬剤であり、高血糖症に起因する疾患が糖尿病である、前記[13]記載の医薬;
[15](b)成分が、インスリン感受性増強薬、糖吸収阻害薬、ビグアナイド薬、インスリン分泌促進薬、インスリン又はインスリン類縁体、グルカゴン受容体アンタゴニスト、インスリン受容体キナーゼ刺激薬、トリペプチジルペプチダーゼII阻害薬、ジペプチジルペプチダーゼIV阻害薬、プロテインチロシンホスファターゼ−1B阻害薬、グリコゲンホスホリラーゼ阻害薬、グルコース−6−ホスファターゼ阻害薬、フルクトース−ビスホスファターゼ阻害薬、ピルビン酸デヒドロゲナーゼ阻害薬、肝糖新生阻害薬、D−カイロイノシトール、グリコゲン合成酵素キナーゼ−3阻害薬、グルカゴン様ペプチド−1、グルカゴン様ペプチド−1類縁体、グルカゴン様ペプチド−1アゴニスト、アミリン、アミリン類縁体およびアミリンアゴニストからなる群より選択される少なくとも1種の薬剤である、前記[14]記載の医薬;
[16](b)成分が、インスリン感受性増強薬、糖吸収阻害薬、ビグアナイド薬、インスリン分泌促進薬およびインスリン又はインスリン類縁体からなる群より選択される薬剤である、前記[15]記載の医薬;
[17](b)成分が、インスリン感受性増強薬、糖吸収阻害薬、ビグアナイド薬、インスリン分泌促進薬、インスリン又はインスリン類縁体、グルカゴン受容体アンタゴニスト、インスリン受容体キナーゼ刺激薬、トリペプチジルペプチダーゼII阻害薬、ジペプチジルペプチダーゼIV阻害薬、プロテインチロシンホスファターゼ−1B阻害薬、グリコゲンホスホリラーゼ阻害薬、グルコース−6−ホスファターゼ阻害薬、フルクトース−ビスホスファターゼ阻害薬、ピルビン酸デヒドロゲナーゼ阻害薬、肝糖新生阻害薬、D−カイロイノシトール、グリコゲン合成酵素キナーゼ−3阻害薬、グルカゴン様ペプチド−1、グルカゴン様ペプチド−1類縁体、グルカゴン様ペプチド−1アゴニスト、アミリン、アミリン類縁体、アミリンアゴニスト、アルドース還元酵素阻害薬、終末糖化産物生成阻害薬、プロテインキナーゼC阻害薬、γ−アミノ酪酸受容体アンタゴニスト、ナトリウムチャンネルアンタゴニスト、転写因子NF−κB阻害薬、脂質過酸化酵素阻害薬、N−アセチル化−α−リンクト−アシッド−ジペプチダーゼ阻害薬、インスリン様成長因子−I、血小板由来成長因子、血小板由来成長因子類縁体、上皮増殖因子、神経成長因子、カルニチン誘導体、ウリジン、5−ヒドロキシ−1−メチルヒダントイン、EGB−761、ビモクロモル、スロデキシド、Y−128、アンジオテンシン変換酵素阻害薬、中性エンドペプチダーゼ阻害薬、アンジオテンシンII受容体拮抗薬、エンドセリン変換酵素阻害薬、エンドセリン受容体アンタゴニストおよび利尿薬からなる群より選択される少なくとも1種の薬剤であり、高血糖症に起因する疾患が糖尿病性合併症である、前記[13]記載の医薬;
[18](b)成分が、アルドース還元酵素阻害薬、アンジオテンシン変換酵素阻害薬、中性エンドペプチダーゼ阻害薬およびアンジオテンシンII受容体拮抗薬からなる群より選択される少なくとも1種の薬剤である、前記[17]記載の医薬;
[19](b)成分が、インスリン感受性増強薬、糖吸収阻害薬、ビグアナイド薬、インスリン分泌促進薬、インスリン類縁体、グルカゴン受容体アンタゴニスト、インスリン受容体キナーゼ刺激薬、トリペプチジルペプチダーゼII阻害薬、ジペプチジルペプチダーゼIV阻害薬、プロテインチロシンホスファターゼ−1B阻害薬、グリコゲンホスホリラーゼ阻害薬、グルコース−6−ホスファターゼ阻害薬、フルクトース−ビスホスファターゼ阻害薬、ピルビン酸デヒドロゲナーゼ阻害薬、肝糖新生阻害薬、D−カイロイノシトール、グリコゲン合成酵素キナーゼ−3阻害薬、グルカゴン様ペプチド−1、グルカゴン様ペプチド−1類縁体、グルカゴン様ペプチド−1アゴニスト、アミリン、アミリン類縁体、アミリンアゴニスト、β3−アドレナリン受容体アゴニストおよび食欲抑制薬からなる群より選択される少なくとも1種の薬剤であり、高血糖症に起因する疾患が肥満症である、前記[13]記載の医薬;
[20](b)成分が、β3−アドレナリン受容体アゴニストおよび食欲抑制薬からなる群より選択される少なくとも1種の薬剤である、前記[19]記載の医薬;
[21]食欲抑制剤がモノアミン再吸収阻害薬、セロトニン再吸収阻害薬、セロトニン放出刺激薬、セロトニンアゴニスト、ノルアドレナリン再吸収阻害薬、ノルアドレナリン放出刺激薬、α1−アドレナリン受容体アゴニスト、β2−アドレナリン受容体アゴニスト、ドーパミンアゴニスト、カンナビノイド受容体アンタゴニスト、γ−アミノ酪酸受容体アンタゴニスト、H3−ヒスタミンアンタゴニスト、L−ヒスチジン、レプチン、レプチン類縁体、レプチン受容体アゴニスト、メラノコルチン受容体アゴニスト、α−メラニン細胞刺激ホルモン、コカイン−アンドアンフェタミン−レギュレーテドトランスクリプト、マホガニータンパク、エンテロスタチンアゴニスト、カルシトニン、カルシトニン遺伝子関連ペプチド、ボンベシン、コレシストキニンアゴニスト、コルチコトロピン放出ホルモン、コルチコトロピン放出ホルモン類縁体、コルチコトロピン放出ホルモンアゴニスト、ウロコルチン、ソマトスタチン、ソマトスタチン類縁体、ソマトスタチン受容体アゴニスト、下垂体アデニレートシクラーゼ活性化ペプチド、脳由来神経成長因子、シリアリーニュートロピックファクター、サイロトロピン放出ホルモン、ニューロテンシン、ソーバジン、ニューロペプチドYアンタゴニスト、オピオイドペプチドアンタゴニスト、ガラニンアンタゴニスト、メラニン−コンセントレイティングホルモン受容体アンタゴニスト、アグーチ関連蛋白阻害薬およびオレキシン受容体アンタゴニストよりなる群から選択される薬剤である、前記[20]記載の医薬;
[22](a)前記[1]または[2]記載の含窒素複素環誘導体またはその薬理学的に許容される塩、或いはそれらのプロドラッグ、および(b)インスリン感受性増強薬、糖吸収阻害薬、ビグアナイド薬、インスリン分泌促進薬、インスリン又はインスリン類縁体、グルカゴン受容体アンタゴニスト、インスリン受容体キナーゼ刺激薬、トリペプチジルペプチダーゼII阻害薬、ジペプチジルペプチダーゼIV阻害薬、プロテインチロシンホスファターゼ−1B阻害薬、グリコゲンホスホリラーゼ阻害薬、グルコース−6−ホスファターゼ阻害薬、フルクトース−ビスホスファターゼ阻害薬、ピルビン酸デヒドロゲナーゼ阻害薬、肝糖新生阻害薬、D−カイロイノシトール、グリコゲン合成酵素キナーゼ−3阻害薬、グルカゴン様ペプチド−1、グルカゴン様ペプチド−1類縁体、グルカゴン様ペプチド−1アゴニスト、アミリン、アミリン類縁体、アミリンアゴニスト、アルドース還元酵素阻害薬、終末糖化産物生成阻害薬、プロテインキナーゼC阻害薬、γ−アミノ酪酸受容体アンタゴニスト、ナトリウムチャンネルアンタゴニスト、転写因子NF−κB阻害薬、脂質過酸化酵素阻害薬、N−アセチル化−α−リンクト−アシッド−ジペプチダーゼ阻害薬、インスリン様成長因子−I、血小板由来成長因子、血小板由来成長因子類縁体、上皮増殖因子、神経成長因子、カルニチン誘導体、ウリジン、5−ヒドロキシ−1−メチルヒダントイン、EGB−761、ビモクロモル、スロデキシド、Y−128、ヒドロキシメチルグルタリルコエンザイムA還元酵素阻害薬、フィブラート系化合物、β3−アドレナリン受容体アゴニスト、アシルコエンザイムA:コレステロールアシル基転移酵素阻害薬、プロブコール、甲状腺ホルモン受容体アゴニスト、コレステロール吸収阻害薬、リパーゼ阻害薬、ミクロソームトリグリセリドトランスファープロテイン阻害薬、リポキシゲナーゼ阻害薬、カルニチンパルミトイルトランスフェラーゼ阻害薬、スクアレン合成酵素阻害薬、低比重リポ蛋白受容体増強薬、ニコチン酸誘導体、胆汁酸吸着薬、ナトリウム共役胆汁酸トランスポーター阻害薬、コレステロールエステル転送タンパク阻害薬、食欲抑制薬、アンジオテンシン変換酵素阻害薬、中性エンドペプチダーゼ阻害薬、アンジオテンシンII受容体拮抗薬、エンドセリン変換酵素阻害薬、エンドセリン受容体アンタゴニスト、利尿薬、カルシウム拮抗薬、血管拡張性降圧薬、交換神経遮断薬、中枢性降圧薬、α2−アドレナリン受容体アゴニスト、抗血小板薬、尿酸生成阻害薬、尿酸排泄促進薬および尿アルカリ化薬からなる群より選択される少なくとも1種の薬剤を有効量投与することからなる、高血糖症に起因する疾患の予防又は治療方法;
[23]高血糖症に起因する疾患の予防又は治療用の医薬組成物を製造するための、(a)前記[1]または[2]記載の含窒素複素環誘導体またはその薬理学的に許容される塩、或いはそれらのプロドラッグ、および(b)インスリン感受性増強薬、糖吸収阻害薬、ビグアナイド薬、インスリン分泌促進薬、インスリン又はインスリン類縁体、グルカゴン受容体アンタゴニスト、インスリン受容体キナーゼ刺激薬、トリペプチジルペプチダーゼII阻害薬、ジペプチジルペプチダーゼIV阻害薬、プロテインチロシンホスファターゼ−1B阻害薬、グリコゲンホスホリラーゼ阻害薬、グルコース−6−ホスファターゼ阻害薬、フルクトース−ビスホスファターゼ阻害薬、ピルビン酸デヒドロゲナーゼ阻害薬、肝糖新生阻害薬、D−カイロイノシトール、グリコゲン合成酵素キナーゼ−3阻害薬、グルカゴン様ペプチド−1、グルカゴン様ペプチド−1類縁体、グルカゴン様ペプチド−1アゴニスト、アミリン、アミリン類縁体、アミリンアゴニスト、アルドース還元酵素阻害薬、終末糖化産物生成阻害薬、プロテインキナーゼC阻害薬、γ−アミノ酪酸受容体アンタゴニスト、ナトリウムチャンネルアンタゴニスト、転写因子NF−κB阻害薬、脂質過酸化酵素阻害薬、N−アセチル化−α−リンクト−アシッド−ジペプチダーゼ阻害薬、インスリン様成長因子−I、血小板由来成長因子、血小板由来成長因子類縁体、上皮増殖因子、神経成長因子、カルニチン誘導体、ウリジン、5−ヒドロキシ−1−メチルヒダントイン、EGB−761、ビモクロモル、スロデキシド、Y−128、ヒドロキシメチルグルタリルコエンザイムA還元酵素阻害薬、フィブラート系化合物、β3−アドレナリン受容体アゴニスト、アシルコエンザイムA:コレステロールアシル基転移酵素阻害薬、プロブコール、甲状腺ホルモン受容体アゴニスト、コレステロール吸収阻害薬、リパーゼ阻害薬、ミクロソームトリグリセリドトランスファープロテイン阻害薬、リポキシゲナーゼ阻害薬、カルニチンパルミトイルトランスフェラーゼ阻害薬、スクアレン合成酵素阻害薬、低比重リポ蛋白受容体増強薬、ニコチン酸誘導体、胆汁酸吸着薬、ナトリウム共役胆汁酸トランスポーター阻害薬、コレステロールエステル転送タンパク阻害薬、食欲抑制薬、アンジオテンシン変換酵素阻害薬、中性エンドペプチダーゼ阻害薬、アンジオテンシンII受容体拮抗薬、エンドセリン変換酵素阻害薬、エンドセリン受容体アンタゴニスト、利尿薬、カルシウム拮抗薬、血管拡張性降圧薬、交換神経遮断薬、中枢性降圧薬、α2−アドレナリン受容体アゴニスト、抗血小板薬、尿酸生成阻害薬、尿酸排泄促進薬および尿アルカリ化薬からなる群より選択される少なくとも1種の薬剤の使用;等
に関するものである。
本発明において、C1−6アルキル基とは、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、ヘキシル基等の炭素数1〜6の直鎖状または枝分かれ状のアルキル基をいう。C2−6アルケニル基とは、ビニル基、アリル基、1−プロペニル基、イソプロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、2−メチルアリル基等の炭素数2〜6の直鎖状または枝分かれ状のアルケニル基をいう。C2−6アルキニル基とは、エチニル基、2−プロピニル基等の炭素数2〜6の直鎖状または枝分かれ状のアルキニル基をいう。C2−7アシル基とは、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリル基、ピバロイル基、ヘキサノイル基等の炭素数2〜7の直鎖状若しくは枝分かれ状のアシル基をいう。C3− 8シクロアルキル基とは、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基またはシクロオクチル基をいう。C6 −10アリール基とは、フェニル基またはナフチル基をいう。C2−9ヘテロシクロアルキル基とは、モルホリン、チオモルホリン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、アジリジン、アゼチジン、ピロリジン、イミダゾリジン、オキサゾリン、ピペリジン、ピペラジン、ピラゾリジン等の、酸素原子、硫黄原子および窒素原子から選択される同種または異種のヘテロ原子を1〜2個環内に含む3〜8員のヘテロシクロアルキル環から派生される基、又はシクロヘキサン環、ベンゼン環、ピリジン環等の脂肪族又は芳香族の炭素環又は複素環が縮合した5又は6員の上記ヘテロシクロアルキル環から派生される基をいう。C1−9ヘテロアリール基とは、チアゾール、オキサゾール、イソチアゾール、イソオキサゾール、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、ピリダジン、ピロール、チオフェン、イミダゾール、ピラゾール、オキサジアゾール、チオジアゾール、テトラゾール、フラザン等の、酸素原子、硫黄原子および窒素原子から選択される同種または異種のヘテロ原子を1〜4個環内に含む5又は6員のヘテロアリール環から派生される基、又はベンゼン環、ピラゾール環、ピリジン環等の5又は6員環の芳香族の炭素環又は複素環が縮合した上記ヘテロアリール環から派生される基をいう。ハロゲン原子とはフッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子をいう。
本発明において、プロドラッグとは、生体内において活性本体である前記一般式(I)で表される含窒素複素環誘導体に変換される化合物をいう。前記一般式(I)で表される含窒素複素環誘導体またはその薬理学的に許容される塩のプロドラッグとしては、例えば、一般式
(式中、
Pはプロドラッグを構成する基であり;
X1、X2、X3、X4及びRは前記と同じ意味をもつ)
で表される化合物またはその薬理学的に許容される塩を挙げることができる。
プロドラッグを構成する基としては、例えば、C2−20アシル基、C1−6アルキル−O−C2−7アシル基、C1−6アルキル−OC(=O)−C2−7アシル基、C1−6アルキル−OC(=O)−、C1−6アルキル−O−C1−6アルキル−OC(=O)−、ベンゾイル基、C2−7アシル−O−メチル基、1−(C2− 7アシル−O−)エチル基、C1−6アルキル−OC(=O)O−メチル基、1−(C1−6アルキル−OC(=O)O−)エチル基、C3−8シクロアルキル−OC(=O)O−メチル基、1−(C3−8シクロアルキル−OC(=O)O−)エチル基、各種アミノ酸、リン酸誘導体又はケイ皮酸誘導体と縮合したエステル基等のプロドラッグにおいて通常使用することができる水酸基の保護基を挙げることができ、C2−7アシル基、C1−6アルキル−O−C2−7アシル基、C1−6アルキル−OC(=O)−C2−7アシル基、C1−6アルキル−OC(=O)−、C1−6アルキル−O−C1−6アルキル−OC(=O)−、ベンゾイル基、C2−7アシル−O−メチル基、1−(C2−7アシル−O−)エチル基、C1−6アルキル−OC(=O)O−メチル基、1−(C1−6アルキル−OC(=O)O−)エチル基、C3−8シクロアルキル−OC(=O)O−メチル基、1−(C3−8シクロアルキル−OC(=O)O−)エチル基、各種アミノ酸と縮合したアミド基等のプロドラッグにおいて通常使用することができるアミノ基の保護基を挙げることができる。また、C2−7アシル−O−メチル基、1−(C2−7アシル−O−)エチル基、C1−6アルキル−OC(=O)O−メチル基、1−(C1−6アルキル−OC(=O)O−)エチル基、C3−8シクロアルキル−OC(=O)O−メチル基、1−(C3−8シクロアルキル−OC(=O)O−)エチル基等のプロドラッグにおいて通常使用することができるスルホンアミド基の保護基等を挙げることができる。更には、プロドラッグを構成する基としては、グルコピラノシル基、ガラクトピラノシル基等の糖残基を挙げることができ、例えば、グルコピラノシル基の4位又は6位の水酸基に導入して使用することできる。本発明の化合物の内プロドラッグにおいては、プロドラッグを構成する基は任意の水酸基、アミノ基又はスルホンアミド基等に位置することができ、また複数でも構わない。尚、C2−20アシル基とは、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリル基、ピバロイル基、ヘキサノイル基、ラウロイル基、ミリストイル基、パルミトイル基、ステアロイル基等の炭素数2〜20の直鎖状若しくは枝分かれ状のアシル基をいう。
水酸基の保護基とは、ベンジル基、p−メトキシベンジル基、p−ニトロベンジル基、メトキシメチル基、メチル基、アセチル基、tert−ブチルジメチルシリル基、アリル基、ベンゾイル基、ピバロイル基、ベンジルオキシカルボニル基、2−トリメチルシリルエトキシメチル基等の一般的に有機合成反応において用いられる水酸基の保護基をいう。チオール基の保護基とは、ベンジル基、p−メトキシベンジル基、p−ニトロベンジル基、アセチル基、ベンゾイル基、ピバロイル基、ベンジルオキシカルボニル基等の一般的に有機合成反応において用いられるチオール基の保護基をいう。アミノ基の保護基とは、ベンジルオキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、ベンジル基、p−メトキシベンジル基、トリフルオロアセチル基、アセチル基等の一般的に有機合成反応において用いられるアミノ基の保護基をいう。カルボキシ基の保護基とは、ベンジル基、tert−ブチルジメチルシリル基、アリル基等の一般的に有機合成反応において用いられるカルボキシ基の保護基をいう。
本発明の前記一般式(I)で表される含窒素複素環誘導体としては、各種ピリジン誘導体、各種ピリダジン誘導体、各種ピリミジン誘導体、各種ピラジン誘導体、各種トリアジン誘導体、各種テトラジン誘導体を例示することができる。また、当該化合物において互変異性体が存在する場合、本発明においては何れの互変異性体も含む。
本発明の前記一般式(I)で表される含窒素複素環誘導体及びそのプロドラッグは、例えば、下記のスキーム1により表される反応に従い製造することができる。
スキーム1
(式中、Lは水酸基の保護基であり;Pはプロドラッグを構成する基であり;Y1は塩素原子、臭素原子等の脱離基であり;X1、X2、X3、X4およびRは前記と同じ意味をもつ)
工程1
前記一般式(III)で表されるアルコール化合物又はその塩を、アセトブロモ−α−D−グルコース等の糖供与体を用いて、不活性溶媒中、炭酸銀、酸化銀等の銀塩、または炭酸カリウム、水素化ナトリウム等の塩基の存在下に配糖化させることにより相当する前記一般式(II)で表される化合物を製造することができる。配糖化反応に用いられる溶媒としては、例えば、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、塩化メチレン、トルエン、N,N−ジメチルホルムアミドまたはそれらの混合溶媒等を挙げることができ、反応温度は通常室温〜還流温度であり、反応時間は使用する原料物質や溶媒、反応温度により異なるが、通常2時間〜2日間である。
工程2
前記一般式(II)で表される化合物をアルカリ加水分解させることにより、前記一般式(I)で表される本発明の含窒素複素環誘導体を製造することができる。加水分解反応時に用いられる溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、テトラヒドロフラン、水、またはそれらの混合溶媒等を挙げることができ、塩基としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド等を挙げることができる。反応時間は通常0℃〜室温であり、反応時間は使用する原料物質や溶媒、反応温度により異なるが、通常30分間〜6時間である。
工程3
前記一般式(I)で表される含窒素複素環誘導体の水酸基に、例えば、前記一般式(IV)で表される水酸基への保護基導入試薬を用いて、常法に従い通常プロドラッグにおいて使用可能な水酸基の保護基を導入することにより前記一般式(I)で表される含窒素複素環誘導体のプロドラッグ(例えば、前記一般式(Ia)のプロドラッグ)を製造することができる。
前記製造方法(スキーム1)において出発原料として用いられる前記一般式(III)で表される化合物は、例えば、下記のスキーム2により表される反応に従い製造することができる。
スキーム2
(式中、M1は水酸基の保護基であり;M2は水素原子または水酸基の保護基であり;X1、X2、X3、X4およびRは前記と同じ意味をもつ)
工程4
前記一般式(V)で表される化合物を、不活性溶媒中、Dess−Martin試薬を用いて酸化することにより前記一般式(VI)で表される化合物を製造することができる。酸化反応時に用いられる溶媒としては、例えば、塩化メチレン、クロロホルム、またはそれらの混合溶媒等を挙げることができ、反応温度は通常0℃〜還流温度であり、反応時間は使用する原料物質や溶媒、反応温度などにより異なるが、通常10分間〜1日間である。
工程5
前記一般式(VI)で表される化合物を、1)不活性溶媒中、塩酸等の酸の存在下または非存在下、パラジウム炭素粉末等のパラジウム系触媒を用いて水素雰囲気下接触還元するか、2)還元剤を用いる還元反応により、前記一般式(III)で表される化合物を製造することができる。1)の接触還元に用いられる溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、酢酸、イソプロパノール、またはそれらの混合溶媒等を挙げることができ、反応温度は通常0℃〜還流温度であり、反応時間は使用する原料物質や溶媒、反応温度などにより異なるが、通常30分間〜1日間である。2)の還元剤を用いる還元反応は、テトラヒドロフラン等の不活性溶媒中、三フッ化ホウ素等のルイス酸の存在下、水素化シアノホウ素ナトリウム等の還元剤を用いることにより行うことができる。反応温度は通常室温〜還流温度であり、反応時間は使用する原料物質や溶媒、反応温度などにより異なるが、通常1時間〜1日間である。
前記製造方法(スキーム1)において出発原料として用いられる前記一般式(III)で表される化合物は、例えば、下記のスキーム3により表される反応に従い製造することもできる。
スキーム3
(式中、M1、X1、X2、X3、X4およびRは前記と同じ意味をもつ)
工程6
前記一般式(V)で表される化合物を、不活性溶媒中、塩酸等の酸の存在下または非存在下、パラジウム炭素粉末等のパラジウム系触媒を用いて水素雰囲気下接触還元することにより、前記一般式(III)で表される化合物を製造することができる。接触還元に用いられる溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、酢酸、イソプロパノール、またはそれらの混合溶媒等を挙げることができ、反応温度は通常0℃〜還流温度であり、反応時間は使用する原料物質や溶媒、反応温度などにより異なるが、通常30分間〜1日間である。
工程7
前記一般式(V)で表される化合物の保護基M1を常法に従い除去することにより前記一般式(VII)で表される化合物を製造することができる。
工程8
前記一般式(VII)で表される化合物を、不活性溶媒中、塩酸等の酸の存在下または非存在下、パラジウム炭素粉末等のパラジウム系触媒を用いて水素雰囲気下接触還元することにより、前記一般式(III)で表される化合物を製造することができる。接触還元に用いられる溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、酢酸、イソプロパノール、またはそれらの混合溶媒等を挙げることができ、反応温度は通常0℃〜還流温度であり、反応時間は使用する原料物質や溶媒、反応温度などにより異なるが、通常30分間〜1日間である。
前記製造方法(スキーム1)において出発原料として用いられる前記一般式(III)で表される化合物のうち、下記一般式(IIIa)で表される化合物は、例えば、下記のスキーム4により表される反応に従い製造することもできる。
スキーム4
(式中、Y2は塩素原子または臭素原子であり;R2およびRは前記と同じ意味をもつ)
工程9
前記一般式(VIII)で表される化合物を不活性溶媒に溶解し、リチウム2,2,6,6−テトラメチルピペリジンアミドを通常−100〜−50℃にて通常10分間〜2時間反応させた後、前記一般式(IX)で表される化合物を反応混合物に加え、通常−100℃〜室温にて反応させることにより、前記一般式(X)で表される化合物を得ることができる。用いられる不活性溶媒としては、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、またはそれらの混合溶媒等を挙げることができ、縮合反応における反応時間は使用する原料物質や溶媒、反応温度などにより異なるが、通常30分間〜6時間である。
工程10
前記一般式(X)で表される化合物とベンジルアルコールとを、トルエン、ベンゼンなどの溶媒中、トリス〔2−(2−メトキシエトキシ)エチル〕アミンの存在下、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等の塩基を用いて反応させることにより、前記一般式(XI)で表される化合物を製造することができる。反応温度は通常室温〜還流温度であり、反応時間は使用する原料物質や溶媒、反応温度などにより異なるが、通常1時間〜1日間である。
工程11
前記一般式(XI)で表される化合物を、不活性溶媒中、塩酸等の酸の存在下または非存在下、パラジウム炭素粉末等のパラジウム系触媒を用いて水素雰囲気下接触還元することにより、前記一般式(IIIa)で表される化合物を製造することができる。接触還元に用いられる溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、酢酸、イソプロパノール、またはそれらの混合溶媒等を挙げることができ、反応温度は通常室温〜還流温度であり、反応時間は使用する原料物質や溶媒、反応温度などにより異なるが、通常1時間〜1日間である。
前記製造方法(スキーム1)において出発原料として用いられる前記一般式(III)で表される化合物のうち、下記一般式(IIIb)で表される化合物は、例えば、下記のスキーム5により表される反応に従い製造することもできる。
スキーム5
(式中、R5は低級アルキル基であり;Y3はハロゲン原子、メシルオキシ基、トシルオキシ基等の脱離基であり;R2、R4およびRは前記と同じ意味をもつ)
工程12
前記一般式(XII)で表される化合物を、1)1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等の溶媒中、水素化ナトリウム、tert−ブトキシカリウム等の塩基の存在下に前記一般式(XIII)で表されるベンジル誘導体と縮合させるか、2)テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等の溶媒中、リチウムブロミド或いはリチウムクロリドの存在下または非存在下、ジイソプロピルエチルアミン、トリエチルアミン、1,8−ジアザビシクロ−〔5,4,0〕−7−ウンデセン等の塩基を用いて前記一般式(XIII)で表されるベンジル誘導体と縮合させることにより、前記一般式(XIV)で表される化合物を製造することができる。反応1)における反応温度は通常室温〜還流温度であり、反応時間は使用する原料物質や溶媒、反応温度などにより異なるが、通常1時間〜1日間である。また反応2)における反応温度は通常室温〜還流温度であり、反応時間は使用する原料物質や溶媒、反応温度などにより異なるが通常1時間〜1日間である。
工程13
前記一般式(XIV)で表される化合物と前記一般式(XV)で表される化合物またはその塩とを、アルコール系溶媒中、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド等の塩基の存在下、または非存在下に反応させることにより、前記一般式(IIIb)で表される化合物を得ることができる。反応に用いられるアルコール系溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、またはそれらの混合溶媒等を挙げることができる。反応温度は通常室温〜還流温度であり、反応時間は使用する原料物質や溶媒、反応温度により異なるが、通常2時間〜2日間である。
前記製造方法(スキーム1)において出発原料として用いられる前記一般式(III)で表される化合物のうち、下記一般式(IIIc)で表される化合物は、例えば、下記のスキーム6により表される反応に従い製造することもできる。
スキーム6
(式中、R4、R5およびRは前記と同じ意味をもつ)
工程14
前記一般式(XVI)で表される化合物を、不活性溶媒中、ボラン−テトラヒドロフラン錯体、ボラン−ジメチルスルフィド錯体等の還元剤を用いて還元することにより前記一般式(XVII)で表される化合物を得ることができる。還元反応時に用いる不活性溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、またはそれらの混合溶媒等を挙げることができる。反応温度は通常0℃〜還流温度であり、反応時間は使用する原料物質や溶媒、反応温度により異なるが、通常1時間〜1日間である。尚、前記一般式(XVI)で表される出発物質は、市販品を用いるか、或いは文献記載の方法またはそれと類似した方法に従い反応させることにより得ることができる(例えば、J.Org.Chem.,Vol.37,pp.555−559(1972)、SYNLETT,pp.137−138(1993))。
工程15
前記一般式(XVII)で表される化合物を、不活性溶媒中、Dess−Martin試薬を用いて酸化することにより前記一般式(XVIII)で表される化合物を製造することができる。酸化反応時に用いられる溶媒としては、例えば、塩化メチレン、クロロホルム、またはそれらの混合溶媒等を挙げることができ、反応温度は通常0℃〜還流温度であり、反応時間は使用する原料物質や溶媒、反応温度などにより異なるが、通常30分間〜1日間である。
工程16
前記一般式(XVIII)で表される化合物を、メタノール、エタノール、トルエン、ベンゼン、またはそれらの混合溶媒中、ヒドラジンまたはその水和物若しくはその塩と反応させ環化した後、メタノール、エタノール等のアルコール系溶媒中、二酸化セレン等を用いて酸化することにより前記一般式(IIIc)で表される化合物を得ることができる。環化反応における反応温度は通常室温〜還流温度であり、反応時間は使用する原料物質や溶媒、反応温度などにより異なるが、通常30分間〜1日間である。酸化反応における反応温度は通常室温〜還流温度であり、反応時間は使用する原料物質や溶媒、反応温度などにより異なるが、通常30分間〜2日間である。
前記製造方法(スキーム2)において出発原料として用いられる前記一般式(V)で表される化合物は、例えば、下記のスキーム7により表される反応に従い製造することができる。
スキーム7
(式中、X1、X2、X3、X4、RおよびM1は前記と同じ意味をもつ)
工程17
前記一般式(XX)で表される化合物の水酸基に、保護基M1を常法に従い導入することにより前記一般式(XXI)で表される化合物を製造することができる。
工程18
前記一般式(XXI)で表される化合物を不活性溶媒に溶解し、tert−ブチルリチウム、n−ブチルリチウム等の有機リチウムを通常−100〜0℃にて通常10分間〜2時間反応させた後、前記一般式(IX)で表される化合物を反応混合物に加え、さらに−100℃〜室温にて反応させることにより、前記一般式(V)で表される化合物を得ることができる。当該反応に用いられる不活性溶媒としては、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、またはそれらの混合溶媒等を挙げることができ、縮合反応における反応時間は使用する原料物質や溶媒、反応温度などにより異なるが、通常30分間〜6時間である。
前記製造方法(スキーム2)において出発原料として用いられる前記一般式(V)で表される化合物は、例えば、下記のスキーム8により表される反応に従い製造することもできる。
スキーム8
(式中、ZはMgBr、MgCl、MgIまたはリチウム原子であり;X1、X2、X3、X4、RおよびM1は前記と同じ意味をもつ)
工程19
前記一般式(XXI)で表される化合物と前記一般式(XXII)で表される化合物とを、不活性溶媒中、縮合させることにより前記一般式(V)で表される化合物を得ることができる。縮合反応時用いられる溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、またはそれらの混合溶媒等を挙げることができ、反応温度は通常−100℃〜室温であり、反応時間は使用する原料物質や溶媒、反応温度などにより異なるが、通常30分間〜6時間である。
前記製造方法(スキーム8)において出発物質として用いられる前記一般式(XXI)で表される化合物は、例えば、下記のスキーム9により表される反応に従い製造することができる。
スキーム9
(式中、X1、X2、X3、X4、R5およびM1は前記と同じ意味をもつ)
工程20
前記一般式(XX)で表される化合物を不活性溶媒に溶解し、tert−ブチルリチウム、n−ブチルリチウム等の有機リチウムを通常−100〜0℃にて通常10分間〜2時間反応させた後、N,N−ジメチルホルムアミドを反応混合物に加え、さらに通常−100℃〜室温にて通常30分間〜1日間反応させ、次いで反応混合物を酸性水溶液で処理することにより、前記一般式(XXI)で表される化合物を得ることができる。用いられる不活性溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、またはそれらの混合溶媒等を挙げることができ、酸性水溶液は、例えば、酢酸、塩酸、コハク酸、シュウ酸等の水溶液等を挙げることができる。酸性水溶液での処理時間は用いる酸性水溶液の種類、反応温度により異なるが、通常5分間〜30分間である。
工程21
前記一般式(XXII)で表される化合物の水酸基に、保護基M1を常法に従い導入することにより前記一般式(XXIII)で表される化合物を製造することができる。
工程22
前記一般式(XXIII)を、不活性溶媒中、水素化ジイソブチルアルミニウム等の還元剤を用いて還元することにより、前記一般式(XXI)で表される化合物を得ることができる。反応時に用いられる溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラン、塩化メチレン、それらの混合溶媒などを挙げることができる。反応温度は通常−100℃〜室温であり、反応時間は使用する原料物質や溶媒、反応温度などにより異なるが、通常1時間〜6日間である。
工程23
前記一般式(XXIV)で表される化合物の水酸基に、保護基M1を常法に従い導入することにより前記一般式(XXV)で表される化合物を製造することができる。
工程24
前記一般式(XXV)を、1)不活性溶媒中、水素化ジイソブチルアルミニウム等の還元剤を用いて還元した後、2)不活性溶媒中、Dess−Martin試薬等の酸化剤を用いて酸化することにより前記一般式(XXI)で表される化合物を得ることができる。還元反応時に用いられる溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラン、塩化メチレン、またはそれらの混合溶媒等を挙げることができ、反応温度は通常−20℃〜還流温度であり、反応時間は使用する原料物質や溶媒、反応温度などにより異なるが、通常1時間〜1日間である。また、酸化反応時に用いられる溶媒としては、例えば、クロロホルム、塩化メチレン等を挙げることができ、反応温度は通常0℃〜還流温度であり、反応時間は使用する原料物質や溶媒、反応温度などにより異なるが、通常1時間〜1日間である。
前記製造方法において水酸基、チオール基、アミノ基及び/又はカルボキシ基を有する化合物は、必要に応じて適宜常法に従い任意に保護基を導入した後反応に供することができる。また、保護基は後の任意の工程において適宜常法に従い除去することができる。
前記製造方法において得られる本発明の前記一般式(I)で表される化合物は、慣用の分離手段である分別再結晶法、クロマトグラフィーを用いた精製法、溶媒抽出法、固相抽出法等により単離精製することができる。
本発明の前記一般式(I)で表される含窒素複素環誘導体およびそのプロドラッグは、常法により、その薬理学的に許容される塩とすることができる。このような塩としては、例えば、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などの鉱酸との酸付加塩、ギ酸、酢酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、プロピオン酸、クエン酸、コハク酸、酒石酸、フマル酸、酪酸、シュウ酸、マロン酸、マレイン酸、乳酸、リンゴ酸、炭酸、グルタミン酸、アスパラギン酸等の有機酸との酸付加塩、ナトリウム塩、カリウム塩等の無機塩基との塩、N−メチル−D−グルカミン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、2−アミノエタノール、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、アルギニン、リジン等の有機塩基との付加塩を挙げることができる。
本発明の前記一般式(I)で表される化合物またはその薬理学的に許容される塩、或いはそれらのプロドラッグには、水やエタノール等の医薬品として許容される溶媒との溶媒和物も含まれる。
本発明の前記一般式(I)で表される含窒素複素環誘導体およびそのプロドラッグのうち、グルコピラノシルオキシ部分を除き不斉炭素原子を有する化合物には、R配置の化合物とS配置の化合物の2種類の光学異性体が存在するが、本発明においてはいずれの光学異性体を使用してもよく、それらの光学異性体の混合物であっても構わない。
本発明の前記一般式(I)で表される含窒素複素環誘導体およびそのプロドラッグは、優れたヒトSGLT2活性阻害作用により血糖降下作用を発揮することができる。それ故、糖尿病、糖尿病性合併症(例えば、網膜症、神経障害、腎症、潰瘍、大血管症)、肥満症、高インスリン血症、糖代謝異常、高脂血症、高コレステロール血症、高トリグリセリド血症、脂質代謝異常、アテローム性動脈硬化症、高血圧、うっ血性心不全、浮腫、高尿酸血症、痛風等の高血糖症に起因する疾患の予防または治療薬として極めて有用である。
また、本発明の化合物は、SGLT2活性阻害薬以外の少なくとも1種の薬剤と適宜組み合わせて使用することもできる。本発明の化合物と組み合わせて使用できる薬剤としては、例えば、インスリン感受性増強薬、糖吸収阻害薬、ビグアナイド薬、インスリン分泌促進薬、インスリン製剤、グルカゴン受容体アンタゴニスト、インスリン受容体キナーゼ刺激薬、トリペプチジルペプチダーゼII阻害薬、ジペプチジルペプチダーゼIV阻害薬、プロテインチロシンホスファターゼ−1B阻害薬、グリコゲンホスホリラーゼ阻害薬、グルコース−6−ホスファターゼ阻害薬、フルクトース−ビスホスファターゼ阻害薬、ピルビン酸デヒドロゲナーゼ阻害薬、肝糖新生阻害薬、D−カイロイノシトール(D−chiroinositol)、グリコゲン合成酵素キナーゼ−3阻害薬、グルカゴン様ペプチド−1、グルカゴン様ペプチド−1類縁体、グルカゴン様ペプチド−1アゴニスト、アミリン、アミリン類縁体、アミリンアゴニスト、アルドース還元酵素阻害薬、終末糖化産物(advanced glycation endproducts)生成阻害薬、プロテインキナーゼC阻害薬、γ−アミノ酪酸受容体アンタゴニスト、ナトリウムチャンネルアンタゴニスト、転写因子NF−κB阻害薬、脂質過酸化酵素阻害薬、N−アセチル化−α−リンクト−アシッド−ジペプチダーゼ(N−acetylated−α−linked−acid−dipeptidase)阻害薬、インスリン様成長因子−I、血小板由来成長因子(PDGF)、血小板由来成長因子(PDGF)類縁体(例えば、PDGF−AA、PDGF−BB、PDGF−AB)、上皮増殖因子(EGF)、神経成長因子、カルニチン誘導体、ウリジン、5−ヒドロキシ−1−メチルヒダントイン、EGB−761、ビモクロモル(bimoclomol)、スロデキシド(sulodexide)、Y−128、ヒドロキシメチルグルタリルコエンザイムA還元酵素阻害薬、フィブラート系化合物、β3−アドレナリン受容体アゴニスト、アシルコエンザイムA:コレステロールアシル基転移酵素阻害薬、プロブコール、甲状腺ホルモン受容体アゴニスト、コレステロール吸収阻害薬、リパーゼ阻害薬、ミクロソームトリグリセリドトランスファープロテイン阻害薬、リポキシゲナーゼ阻害薬、カルニチンパルミトイルトランスフェラーゼ阻害薬、スクアレン合成酵素阻害薬、低比重リポ蛋白受容体増強薬、ニコチン酸誘導体、胆汁酸吸着薬、ナトリウム共役胆汁酸トランスポーター阻害薬、コレステロールエステル転送タンパク阻害薬、食欲抑制薬、アンジオテンシン変換酵素阻害薬、中性エンドペプチダーゼ阻害薬、アンジオテンシンII受容体拮抗薬、エンドセリン変換酵素阻害薬、エンドセリン受容体アンタゴニスト、利尿薬、カルシウム拮抗薬、血管拡張性降圧薬、交換神経遮断薬、中枢性降圧薬、α2−アドレナリン受容体アゴニスト、抗血小板薬、尿酸生成阻害薬、尿酸排泄促進薬、尿アルカリ化薬等を挙げることができる。
本発明の化合物と上記の薬剤を1種類又はそれ以上組合わせて使用する場合、本発明は、単一の製剤としての同時投与、別個の製剤としての同一又は異なる投与経路による同時投与、及び別個の製剤としての同一又は異なる投与経路による間隔をずらした投与のいずれの投与形態を含み、本発明の化合物と上記の薬剤を組合わせてなる医薬とは、上記の如く単一製剤としての投与形態や別個の製剤を組み合わせた投与形態を含む。
本発明の化合物は、1種類又はそれ以上の上記薬剤と適宜組合わせて使用することにより、上記疾患の予防又は治療上相加効果以上の有利な効果を得ることができる。または、同様に、単独に使用する場合に比較してその使用量を減少させたり、或いは併用するSGLT2活性阻害薬以外の薬剤の副作用を回避又は軽減させることができる。
組合わせて使用される薬剤の具体的な化合物や処置すべき好適な疾患について下記の通り例示するが、本発明の内容はこれらに限定されるものではなく、具体的な化合物においてはそのフリー体、及びその又は他の薬理学的に許容される塩を含む。
インスリン感受性増強薬としては、トログリタゾン、塩酸ピオグリタゾン、マレイン酸ロシグリタゾン、ダルグリタゾンナトリウム、GI−262570、イサグリタゾン(isaglitazone)、LG−100641、NC−2100、T−174、DRF−2189、CLX−0921、CS−011、GW−1929、シグリタゾン、エングリタゾンナトリウム、NIP−221等のペルオキシソーム増殖薬活性化受容体γアゴニスト、GW−9578、BM−170744等のペルオキシソーム増殖薬活性化受容体αアゴニスト、GW−409544、KRP−297、NN−622、CLX−0940、LR−90、SB−219994、DRF−4158、DRF−MDX8等のペルオキシソーム増殖薬活性化受容体α/γアゴニスト、ALRT−268、AGN−4204、MX−6054、AGN−194204、LG−100754、ベクサロテン(bexarotene)等のレチノイドX受容体アゴニスト、及びレグリキサン、ONO−5816、MBX−102、CRE−1625、FK−614、CLX−0901、CRE−1633、NN−2344、BM−13125、BM−501050、HQL−975、CLX−0900、MBX−668、MBX−675、S−15261、GW−544、AZ−242、LY−510929、AR−H049020、GW−501516等のその他のインスリン感受性増強薬が挙げられる。インスリン感受性増強薬は、特には糖尿病、糖尿病性合併症、肥満症、高インスリン血症、糖代謝異常、高脂血症、高コレステロール血症、高トリグリセリド血症、脂質代謝異常、アテローム性動脈硬化症の処置に好ましく、また抹消におけるインスリン刺激伝達機構の異常を改善することにより、血中グルコースの組織への取り込みを亢進し血糖値を低下させることから、糖尿病、高インスリン血症、糖代謝異常の処置に更に好ましい。
糖吸収阻害薬としては、アカルボース、ボグリボース、ミグリトール、CKD−711、エミグリテート、MDL−25,637、カミグリボース、MDL−73,945等のα−グルコシダーゼ阻害薬、AZM−127等のα−アミラーゼ阻害薬等が挙げられる。糖吸収阻害薬は、特には糖尿病、糖尿病性合併症、肥満症、高インスリン血症、糖代謝異常の処置に好ましく、また食物中に含まれる炭水化物の消化管における酵素消化を阻害し、体内へのグルコースの吸収を遅延または阻害することから、糖尿病、糖代謝異常の処置に更に好ましい。
ビグアナイド薬としては、フェンホルミン、塩酸ブホルミン、塩酸メトホルミン等が挙げられる。ビグアナイド薬は、特には糖尿病、糖尿病性合併症、高インスリン血症、糖代謝異常の処置に好ましく、また肝臓における糖新生抑制作用や組織での嫌気的解糖促進作用あるいは抹消におけるインスリン抵抗性改善作用などにより、血糖値を低下させることから、糖尿病、高インスリン血症、糖代謝異常の処置に更に好ましい。
インスリン分泌促進薬としては、トルブタミド、クロルプロパミド、トラザミド、アセトヘキサミド、グリクロピラミド、グリブリド(グリベンクラミド)、グリクラジド、1−ブチル−3−メタニリルウレア、カルブタミド、グリボルヌリド、グリピジド、グリキドン、グリソキセピド、グリブチアゾール、グリブゾール、グリヘキサミド、グリミジンナトリウム、グリピナミド、フェンブタミド、トルシクラミド、グリメピリド、ナテグリニド、ミチグリニドカルシウム水和物、レパグリニド等が挙げられる。インスリン分泌促進薬は、特には糖尿病、糖尿病性合併症、糖代謝異常の処置に好ましく、また膵臓β細胞に作用しインスリン分泌を増加させることにより血糖値を低下させることから、糖尿病、糖代謝異常の処置に更に好ましい。
インスリン又はインスリン類縁体としては、ヒトインスリン、動物由来のインスリン、ヒトインスリン類縁体が挙げられる。これらの薬剤は、特には糖尿病、糖尿病性合併症、糖代謝異常の処置に好ましく、糖尿病、糖代謝異常の処置に更に好ましい。
グルカゴン受容体アンタゴニストとしては、BAY−27−9955、NNC−92−1687等が挙げられ、インスリン受容体キナーゼ刺激薬としては、TER−17411、L−783281、KRX−613等が挙げられ、トリペプチジルペプチダーゼII阻害薬としては、UCL−1397等が挙げられ、ジペプチジルペプチダーゼIV阻害薬としては、NVP−DPP728A、TSL−225、P−32/98等が挙げられ、プロテインチロシンホスファターゼ−1B阻害薬としては、PTP−112、OC−86839、PNU−177496等が挙げられ、グリコゲンホスホリラーゼ阻害薬としては、NN−4201、CP−368296等が挙げられ、フルクトース−ビスホスファターゼ阻害薬としては、R−132917等が挙げられ、ピルビン酸デヒドロゲナーゼ阻害薬としては、AZD−7545等が挙げられ、肝糖新生阻害薬としては、FR−225659等が挙げられ、グルカゴン様ペプチド−1類縁体としては、エキセンジン−4(exendin−4)、CJC−1131等が挙げられ、グルカゴン様ペプチド−1アゴニストとしては、AZM−134、LY−315902が挙げられ、アミリン、アミリン類縁体またはアミリンアゴニストとしては、酢酸プラムリンチド等が挙げられる。これらの薬剤、グルコース−6−ホスファターゼ阻害薬、D−カイロイノシトール、グリコゲン合成酵素キナーゼ−3阻害薬及びグルカゴン様ペプチド−1は、特には糖尿病、糖尿病性合併症、高インスリン血症、糖代謝異常の処置に好ましく、糖尿病、糖代謝異常の処置に更に好ましい。
アルドース還元酵素阻害薬としては、ガモレン酸アスコルビル、トルレスタット、エパルレスタット、ADN−138、BAL−ARI8、ZD−5522、ADN−311、GP−1447、IDD−598、フィダレスタット、ソルビニール、ポナルレスタット(ponalrestat)、リサレスタット(risarestat)、ゼナレスタット(zenarestat)、ミナルレスタット(minalrestat)、メトソルビニール、AL−1567、イミレスタット(imirestat)、M−16209、TAT、AD−5467、ゾポルレスタット、AS−3201、NZ−314、SG−210、JTT−811、リンドルレスタット(lindolrestat)が挙げられる。アルドース還元酵素阻害薬は、糖尿病性合併症組織において認められる持続的高血糖状態におけるポリオール代謝経路の亢進により過剰に蓄積される細胞内ソルビトールをアルドース還元酵素を阻害することにより低下させることから、特には糖尿病性合併症の処理に好ましい。
終末糖化産物生成阻害薬としては、ピリドキサミン、OPB−9195、ALT−946、ALT−711、塩酸ピマゲジン等が挙げられる。終末糖化産物生成阻害薬は、糖尿病状態における持続的高血糖により亢進される終末糖化産物生成を阻害することにより細胞障害を軽減させるため、特には糖尿病性合併症の処置に好ましい。
プロテインキナーゼC阻害薬としては、LY−333531、ミドスタウリン等が挙げられる。プロテインキナーゼC阻害薬は、糖尿病状態における持続的高血糖により認められるプロテインキナーゼC活性の亢進を抑制するため、特には糖尿病性合併症の処置に好ましい。
γ−アミノ酪酸受容体アンタゴニストとしては、トピラマート等が挙げられ、ナトリウムチャンネルアンタゴニストとしては、塩酸メキシレチン、オクスカルバゼピン等が挙げられ、転写因子NF−κB阻害薬としては、デクスリポタム(dexlipotam)等が挙げられ、脂質過酸化酵素阻害薬としては、メシル酸チリラザド等が挙げられ、N−アセチル化−α−リンクト−アシッド−ジペプチダーゼ阻害薬としては、GPI−5693等が挙げられ、カルニチン誘導体としては、カルニチン、塩酸レバセカルニン、塩化レボカルニチン、レボカルニチン、ST−261等が挙げられる。これらの薬剤、インスリン様成長因子−I、血小板由来成長因子、血小板由来成長因子類縁体、上皮増殖因子、神経成長因子、ウリジン、5−ヒドロキシ−1−メチルヒダントイン、EGB−761、ビモクロモル、スロデキシド及びY−128は、特には糖尿病性合併症の処置に好ましい。
ヒドロキシメチルグルタリルコエンザイムA還元酵素阻害薬としては、セリバスタチンナトリウム、プラバスタチンナトリウム、ロバスタチン(lovastatin)、シンバスタチン、フルバスタチンナトリウム、アトルバスタチンカルシウム水和物、SC−45355、SQ−33600、CP−83101、BB−476、L−669262、S−2468、DMP−565、U−20685、BAY−x−2678、BAY−10−2987、ピタバスタチンカルシウム、ロスバスタチンカルシウム、コレストロン(colestolone)、ダルバスタチン(dalvastatin)、アシテメート、メバスタチン、クリルバスタチン(crilvastatin)、BMS−180431、BMY−21950、グレンバスタチン、カルバスタチン、BMY−22089、ベルバスタチン(bervastatin)等が挙げられる。ヒドロキシメチルグルタリルコエンザイムA還元酵素阻害薬は、特には高脂血症、高コレステロール血症、高トリグリセリド血症、脂質代謝異常、アテローム性動脈硬化症の処置に好ましく、またヒドロキシメチルグルタリルコエンザイムA還元酵素を阻害することにより血中コレステロールを低下させることから、高脂血症、高コレステロール血症、アテローム性動脈硬化症の処置に更に好ましい。
フィブラート系化合物としては、ベザフィブラート、ベクロブラート、ビニフィブラート、シプロフィブラート、クリノフィブラート、クロフィブラート、クロフィブラートアルミニウム、クロフィブリン酸、エトフィブラート、フェノフィブラート、ゲムフィブロジル、ニコフィブラート、ピリフィブラート、ロニフィブラート、シムフィブラート、テオフィブラート、AHL−157等が挙げられる。フィブラート系化合物は、特には高インスリン血症、高脂血症、高コレステロール血症、高トリグリセリド血症、脂質代謝異常、アテローム性動脈硬化症の処置に好ましく、また肝臓におけるリポ蛋白リパーゼの活性化や脂肪酸酸化亢進により血中トリグリセリドを低下させることから、高脂血症、高トリグリセリド血症、アテローム性動脈硬化症の処置に更に好ましい。
β3−アドレナリン受容体アゴニストとしては、BRL−28410、SR−58611A、ICI−198157、ZD−2079、BMS−194449、BRL−37344、CP−331679、CP−114271、L−750355、BMS−187413、SR−59062A、BMS−210285、LY−377604、SWR−0342SA、AZ−40140、SB−226552、D−7114、BRL−35135、FR−149175、BRL−26830A、CL−316243、AJ−9677、GW−427353、N−5984、GW−2696、YM178等が挙げられる。β3−アドレナリン受容体アゴニストは、特には肥満症、高インスリン血症、高脂血症、高コレステロール血症、高トリグリセリド血症、脂質代謝異常の処置に好ましく、また脂肪におけるβ3−アドレナリン受容体を刺激し脂肪酸酸化の亢進によりエネルギーを消費させることから、肥満症、高インスリン血症の処置に更に好ましい。
アシルコエンザイムA:コレステロールアシル基転移酵素阻害薬としては、NTE−122、MCC−147、PD−132301−2、DUP−129、U−73482、U−76807、RP−70676、P−06139、CP−113818、RP−73163、FR−129169、FY−038、EAB−309、KY−455、LS−3115、FR−145237、T−2591、J−104127、R−755、FCE−28654、YIC−C8−434、アバシミブ(avasimibe)、CI−976、RP−64477、F−1394、エルダシミブ(eldacimibe)、CS−505、CL−283546、YM−17E、レシミビデ(lecimibide)、447C88、YM−750、E−5324、KW−3033、HL−004、エフルシミブ(eflucimibe)等が挙げられる。アシルコエンザイムA:コレステロールアシル基転移酵素阻害薬は、特には高脂血症、高コレステロール血症、高トリグリセリド血症、脂質代謝異常の処置に好ましく、またアシルコエンザイムA:コレステロールアシル基転移酵素を阻害することにより血中コレステロールを低下させることから、高脂血症、高コレステロール血症の処置に更に好ましい。
甲状腺ホルモン受容体アゴニストとしては、リオチロニンナトリウム、レボチロキシンナトリウム、KB−2611等が挙げられ、コレステロール吸収阻害薬としては、エゼチミブ、SCH−48461等が挙げられ、リパーゼ阻害薬としては、オルリスタット、ATL−962、AZM−131、RED−103004等が挙げられ、カルニチンパルミトイルトランスフェラーゼ阻害薬としては、エトモキシル等が挙げられ、スクアレン合成酵素阻害薬としては、SDZ−268−198、BMS−188494、A−87049、RPR−101821、ZD−9720、RPR−107393、ER−27856等が挙げられ、ニコチン酸誘導体としては、ニコチン酸、ニコチン酸アミド、ニコモール、ニセリトロール、アシピモクス、ニコランジル等が挙げられ、胆汁酸吸着薬としては、コレスチラミン、コレスチラン、塩酸コレセベラム、GT−102−279等が挙げられ、ナトリウム共役胆汁酸トランスポーター阻害薬としては、264W94、S−8921、SD−5613等が挙げられ、コレステロールエステル転送タンパク阻害薬としては、PNU−107368E、SC−795、JTT−705、CP−529414等が挙げられる。これらの薬剤、プロブコール、ミクロソームトリグリセリドトランスファープロテイン阻害薬、リポキシゲナーゼ阻害薬及び低比重リポ蛋白受容体増強薬は、特には高脂血症、高コレステロール血症、高トリグリセリド血症、脂質代謝異常の処置に好ましい。
食欲抑制薬としては、モノアミン再吸収阻害薬、セロトニン再吸収阻害薬、セロトニン放出刺激薬、セロトニンアゴニスト(特に5HT2C−アゴニスト)、ノルアドレナリン再吸収阻害薬、ノルアドレナリン放出刺激薬、α1−アドレナリン受容体アゴニスト、β2−アドレナリン受容体アゴニスト、ドーパミンアゴニスト、カンナビノイド受容体アンタゴニスト、γ−アミノ酪酸受容体アンタゴニスト、H3−ヒスタミンアンタゴニスト、L−ヒスチジン、レプチン、レプチン類縁体、レプチン受容体アゴニスト、メラノコルチン受容体アゴニスト(特にMC3−Rアゴニスト、MC4−Rアゴニスト)、α−メラニン細胞刺激ホルモン、コカイン−アンドアンフェタミン−レギュレーテドトランスクリプト、マホガニータンパク、エンテロスタチンアゴニスト、カルシトニン、カルシトニン遺伝子関連ペプチド、ボンベシン、コレシストキニンアゴニスト(特にCCK−Aアゴニスト)、コルチコトロピン放出ホルモン、コルチコトロピン放出ホルモン類縁体、コルチコトロピン放出ホルモンアゴニスト、ウロコルチン、ソマトスタチン、ソマトスタチン類縁体、ソマトスタチン受容体アゴニスト、下垂体アデニレートシクラーゼ活性化ペプチド、脳由来神経成長因子、シリアリーニュートロピックファクター、サイロトロピン放出ホルモン、ニューロテンシン、ソーバジン、ニューロペプチドYアンタゴニスト、オピオイドペプチドアンタゴニスト、ガラニンアンタゴニスト、メラニン−コンセントレイティングホルモン受容体アンタゴニスト、アグーチ関連蛋白阻害薬、オレキシン受容体アンタゴニスト等が挙げられる。具体的には、モノアミン再吸収阻害薬としては、マジンドール等が挙げられ、セロトニン再吸収阻害薬としては、塩酸デクスフェンフルラミン、フェンフルラミン、塩酸シブトラミン、マレイン酸フルボキサミン、塩酸セルトラリン等が挙げられ、セロトニンアゴニストとしては、イノトリプタン、(+)ノルフェンフルラミン等が挙げられ、ノルアドレナリン再吸収阻害薬としては、ブプロピオン、GW−320659等が挙げられ、ノルアドレナリン放出刺激薬としては、ロリプラム、YM−992等が挙げられ、β2−アドレナリン受容体アゴニストとしては、アンフェタミン、デキストロアンフェタミン、フェンテルミン、ベンズフェタミン、メタアンフェタミン、フェンジメトラジン、フェンメトラジン、ジエチルプロピオン、フェニルプロパノールアミン、クロベンゾレックス等が挙げられ、ドーパミンアゴニストとしては、ER−230、ドプレキシン、メシル酸ブロモクリプチンが挙げられ、カンナビノイド受容体アンタゴニストとしては、リモナバント等が挙げられ、γ−アミノ酪酸受容体アンタゴニストとしては、トピラマート等が挙げられ、H3−ヒスタミンアンタゴニストとしてはGT−2394等が挙げられ、レプチン、レプチン類縁体またはレプチン受容体アゴニストとしては、LY−355101等が挙げられ、コレシストキニンアゴニスト(特にCCK−Aアゴニスト)としては、SR−146131、SSR−125180、BP−3.200、A−71623、FPL−15849、GI−248573、GW−7178、GI−181771、GW−7854、A−71378等が挙げられ、ニューロペプチドYアンタゴニストとしては、SR−120819−A、PD−160170、NGD−95−1、BIBP−3226、1229−U−91、CGP−71683、BIBO−3304、CP−671906−01、J−115814等が挙げられる。食欲抑制薬は、特には糖尿病、糖尿病性合併症、肥満症、糖代謝異常、高脂血症、高コレステロール血症、高トリグリセリド血症、脂質代謝異常、アテローム性動脈硬化症、高血圧、うっ血性心不全、浮腫、高尿酸血症、痛風の処置に好ましく、また中枢の食欲調節系における脳内モノアミンや生理活性ペプチドの作用を促進あるいは阻害することによって食欲を抑制し、摂取エネルギーを減少させることから、肥満症の処置に更に好ましい。
アンジオテンシン変換酵素阻害薬としては、カプトプリル、マレイン酸エナラプリル、アラセプリル、塩酸デラプリル、ラミプリル、リシノプリル、塩酸イミダプリル、塩酸ベナゼプリル、セロナプリル一水和物、シラザプリル、フォシノプリルナトリウム、ペリンドプリルエルブミン、モベルチプリルカルシウム、塩酸キナプリル、塩酸スピラプリル、塩酸テモカプリル、トランドラプリル、ゾフェノプリルカルシウム、塩酸モエキシプリル(moexipril)、レンチアプリル、等が挙げられる。アンジオテンシン変換酵素阻害薬は、特には糖尿病性合併症、高血圧の処置に好ましい。
中性エンドペプチダーゼ阻害薬としては、オマパトリラート、MDL−100240、ファシドトリル(fasidotril)、サムパトリラート、GW−660511X、ミキサンプリル(mixanpril)、SA−7060、E−4030、SLV−306、エカドトリル等が挙げられる。中性エンドペプチダーゼ阻害薬は、特には糖尿病性合併症、高血圧の処置に好ましい。
アンジオテンシンII受容体拮抗薬としては、カンデサルタンシレキセチル、カンデサルタンシレキセチル/ヒドロクロロチアジド、ロサルタンカリウム、メシル酸エプロサルタン、バルサルタン、テルミサルタン、イルベサルタン、EXP−3174、L−158809、EXP−3312、オルメサルタン、タソサルタン、KT−3−671、GA−0113、RU−64276、EMD−90423、BR−9701等が挙げられる。アンジオテンシンII受容体拮抗薬は、特には糖尿病性合併症、高血圧の処置に好ましい。
エンドセリン変換酵素阻害薬としては、CGS−31447、CGS−35066、SM−19712等が挙げられ、エンドセリン受容体アンタゴニストとしては、L−749805、TBC−3214、BMS−182874、BQ−610、TA−0201、SB−215355、PD−180988、シタクセンタンナトリウム(sitaxsentan)、BMS−193884、ダルセンタン(darusentan)、TBC−3711、ボセンタン、テゾセンタンナトリウム(tezosentan)、J−104132、YM−598、S−0139、SB−234551、RPR−118031A、ATZ−1993、RO−61−1790、ABT−546、エンラセンタン、BMS−207940等が挙げられる。これらの薬剤は、特には糖尿病性合併症、高血圧の処置に好ましく、高血圧の処置に更に好ましい。
利尿薬としては、クロルタリドン、メトラゾン、シクロペンチアジド、トリクロルメチアジド、ヒドロクロロチアジド、ヒドロフルメチアジド、ベンチルヒドロクロロチアジド、ペンフルチジド、メチクロチアジド、インダパミド、トリパミド、メフルシド、アゾセミド、エタクリン酸、トラセミド、ピレタニド、フロセミド、ブメタニド、メチクラン、カンレノ酸カリウム、スピロノラクトン、トリアムテレン、アミノフィリン、塩酸シクレタニン、LLU−α、PNU−80873A、イソソルビド、D−マンニトール、D−ソルビトール、フルクトース、グリセリン、アセトゾラミド、メタゾラミド、FR−179544、OPC−31260、リキシバプタン(lixivaptan)、塩酸コニバプタンが挙げられる。利尿薬は、特には糖尿病性合併症、高血圧、うっ血性心不全、浮腫の処置に好ましく、また尿排泄量を増加させることにより血圧を低下させたり、浮腫を改善するため、高血圧、うっ血性心不全、浮腫の処置に更に好ましい。
カルシウム拮抗薬としては、アラニジピン、塩酸エホニジピン、塩酸ニカルジピン、塩酸バルニジピン、塩酸ベニジピン、塩酸マニジピン、シルニジピン、ニソルジピン、ニトレンジピン、ニフェジピン、ニルバジピン、フェロジピン、ベシル酸アムロジピン、プラニジピン、塩酸レルカニジピン、イスラジピン、エルゴジピン、アゼルニジピン、ラシジピン、塩酸バタニジピン、レミルジピン、塩酸ジルチアゼム、マレイン酸クレンチアゼム、塩酸ベラパミール、S−ベラパミール、塩酸ファスジル、塩酸ベプリジル、塩酸ガロパミル等が挙げられ、血管拡張性降圧薬としては、インダパミド、塩酸トドララジン、塩酸ヒドララジン、カドララジン、ブドララジン等が挙げられ、交換神経遮断薬としては、塩酸アモスラロール、塩酸テラゾシン、塩酸ブナゾシン、塩酸プラゾシン、メシル酸ドキサゾシン、塩酸プロプラノロール、アテノロール、酒石酸メトプロロール、カルベジロール、ニプラジロール、塩酸セリプロロール、ネビボロール、塩酸ベタキソロール、ピンドロール、塩酸タータトロール、塩酸ベバントロール、マレイン酸チモロール、塩酸カルテオロール、フマル酸ビソプロロール、マロン酸ボピンドロール、ニプラジロール、硫酸ペンブトロール、塩酸アセブトロール、塩酸チリソロール、ナドロール、ウラピジル、インドラミン等が挙げられ、中枢性降圧薬としては、レセルピン等が挙げられ、α2−アドレナリン受容体アゴニストとしては、塩酸クロニジン、メチルドパ、CHF−1035、酢酸グアナベンズ、塩酸グアンファシン、モクソニジン(moxonidine)、ロフェキシジン(lofexidine)、塩酸タリペキソール等が挙げられる。これらの薬剤は、特には高血圧の処置に好ましい。
抗血小板薬としては、塩酸チクロピジン、ジピリダモール、シロスタゾール、イコサペント酸エチル、塩酸サルポグレラート、塩酸ジラゼプ、トラピジル、ベラプロストナトリウム、アスピリン等が挙げられる。抗血小板薬は、特にはアテローム性動脈硬化症、うっ血性心不全の処置に好ましい。
尿酸生成阻害薬としては、アロプリノール、オキシプリノール等が挙げられ、尿酸排泄促進薬としては、ベンズブロマロン、プロベネシド等が挙げられ、尿アルカリ化薬としては、炭酸水素ナトリウム、クエン酸カリウム、クエン酸ナトリウム等が挙げられる。これらの薬剤は、特には高尿酸血症、痛風の処置に好ましい。
例えば、SGLT2活性阻害薬以外の薬剤と組合わせて使用する場合、糖尿病の処置においては、インスリン感受性増強薬、糖吸収阻害薬、ビグアナイド薬、インスリン分泌促進薬、インスリン又はインスリン類縁体、グルカゴン受容体アンタゴニスト、インスリン受容体キナーゼ刺激薬、トリペプチジルペプチダーゼII阻害薬、ジペプチジルペプチダーゼIV阻害薬、プロテインチロシンホスファターゼ−1B阻害薬、グリコゲンホスホリラーゼ阻害薬、グルコース−6−ホスファターゼ阻害薬、フルクトース−ビスホスファターゼ阻害薬、ピルビン酸デヒドロゲナーゼ阻害薬、肝糖新生阻害薬、D−カイロイノシトール、グリコゲン合成酵素キナーゼ−3阻害薬、グルカゴン様ペプチド−1、グルカゴン様ペプチド−1類縁体、グルカゴン様ペプチド−1アゴニスト、アミリン、アミリン類縁体、アミリンアゴニストおよび食欲抑制薬からなる群より選択される少なくとも1種の薬剤と組合わせるのが好ましく、インスリン感受性増強薬、糖吸収阻害薬、ビグアナイド薬、インスリン分泌促進薬、インスリン又はインスリン類縁体、グルカゴン受容体アンタゴニスト、インスリン受容体キナーゼ刺激薬、トリペプチジルペプチダーゼII阻害薬、ジペプチジルペプチダーゼIV阻害薬、プロテインチロシンホスファターゼ−1B阻害薬、グリコゲンホスホリラーゼ阻害薬、グルコース−6−ホスファターゼ阻害薬、フルクトース−ビスホスファターゼ阻害薬、ピルビン酸デヒドロゲナーゼ阻害薬、肝糖新生阻害薬、D−カイロイノシトール、グリコゲン合成酵素キナーゼ−3阻害薬、グルカゴン様ペプチド−1、グルカゴン様ペプチド−1類縁体、グルカゴン様ペプチド−1アゴニスト、アミリン、アミリン類縁体およびアミリンアゴニストからなる群より選択される少なくとも1種の薬剤と組合わせるのが更に好ましく、インスリン感受性増強薬、糖吸収阻害薬、ビグアナイド薬、インスリン分泌促進薬およびインスリン又はインスリン類縁体からなる群より選択される少なくとも1種の薬剤と組合わせるのが最も好ましい。同様に、糖尿病性合併症の処置においては、インスリン感受性増強薬、糖吸収阻害薬、ビグアナイド薬、インスリン分泌促進薬、インスリン又はインスリン類縁体、グルカゴン受容体アンタゴニスト、インスリン受容体キナーゼ刺激薬、トリペプチジルペプチダーゼII阻害薬、ジペプチジルペプチダーゼIV阻害薬、プロテインチロシンホスファターゼ−1B阻害薬、グリコゲンホスホリラーゼ阻害薬、グルコース−6−ホスファターゼ阻害薬、フルクトース−ビスホスファターゼ阻害薬、ピルビン酸デヒドロゲナーゼ阻害薬、肝糖新生阻害薬、D−カイロイノシトール、グリコゲン合成酵素キナーゼ−3阻害薬、グルカゴン様ペプチド−1、グルカゴン様ペプチド−1類縁体、グルカゴン様ペプチド−1アゴニスト、アミリン、アミリン類縁体、アミリンアゴニスト、アルドース還元酵素阻害薬、終末糖化産物生成阻害薬、プロテインキナーゼC阻害薬、γ−アミノ酪酸受容体アンタゴニスト、ナトリウムチャンネルアンタゴニスト、転写因子NF−κB阻害薬、脂質過酸化酵素阻害薬、N−アセチル化−α−リンクト−アシッド−ジペプチダーゼ阻害薬、インスリン様成長因子−I、血小板由来成長因子、血小板由来成長因子類縁体、上皮増殖因子、神経成長因子、カルニチン誘導体、ウリジン、5−ヒドロキシ−1−メチルヒダントイン、EGB−761、ビモクロモル、スロデキシド、Y−128、アンジオテンシン変換酵素阻害薬、中性エンドペプチダーゼ阻害薬、アンジオテンシンII受容体拮抗薬、エンドセリン変換酵素阻害薬、エンドセリン受容体アンタゴニストおよび利尿薬からなる群より選択される少なくとも1種の薬剤と組合わせるのが好ましく、アルドース還元酵素阻害薬、アンジオテンシン変換酵素阻害薬、中性エンドペプチダーゼ阻害薬およびアンジオテンシンII受容体拮抗薬からなる群より選択される少なくとも1種の薬剤と組合わせるのが更に好ましい。また、肥満症の処置においては、インスリン感受性増強薬、糖吸収阻害薬、ビグアナイド薬、インスリン分泌促進薬、インスリン又はインスリン類縁体、グルカゴン受容体アンタゴニスト、インスリン受容体キナーゼ刺激薬、トリペプチジルペプチダーゼII阻害薬、ジペプチジルペプチダーゼIV阻害薬、プロテインチロシンホスファターゼ−1B阻害薬、グリコゲンホスホリラーゼ阻害薬、グルコース−6−ホスファターゼ阻害薬、フルクトース−ビスホスファターゼ阻害薬、ピルビン酸デヒドロゲナーゼ阻害薬、肝糖新生阻害薬、D−カイロイノシトール、グリコゲン合成酵素キナーゼ−3阻害薬、グルカゴン様ペプチド−1、グルカゴン様ペプチド−1類縁体、グルカゴン様ペプチド−1アゴニスト、アミリン、アミリン類縁体、アミリンアゴニスト、β3−アドレナリン受容体アゴニストおよび食欲抑制薬からなる群より選択される少なくとも1種の薬剤と組み合わせるのが好ましく、β3−アドレナリン受容体アゴニストおよび食欲抑制薬からなる群より選択される少なくとも1種の薬剤と組合わせるのが更に好ましい。
本発明の医薬組成物を実際の治療に用いる場合、用法に応じ種々の剤型のものが使用される。このような剤型としては、例えば、散剤、顆粒剤、細粒剤、ドライシロップ剤、錠剤、カプセル剤、注射剤、液剤、軟膏剤、坐剤、貼付剤などを挙げることができ、経口または非経口的に投与される。
これらの医薬組成物は、その剤型に応じ調剤学上使用される手法により適当な賦形剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、希釈剤、緩衝剤、等張化剤、防腐剤、湿潤剤、乳化剤、分散剤、安定化剤、溶解補助剤などの医薬品添加物と適宜混合または希釈・溶解し、常法に従い調剤することにより製造することができる。また、SGLT2活性阻害薬以外の薬剤と組合わせて使用する場合は、それぞれの活性成分を同時に或いは別個に上記同様に製剤化することにより製造することができる。
本発明の医薬組成物を実際の治療に用いる場合、その有効成分である前記一般式(I)で表される含窒素複素環誘導体またはその薬理学的に許容される塩、或いはそれらのプロドラッグの投与量は患者の年齢、性別、体重、疾患および治療の程度等により適宜決定されるが、経口投与の場合成人1日当たり概ね0.1〜1000mgの範囲で、非経口投与の場合は、成人1日当たり概ね0.01〜300mgの範囲で、一回または数回に分けて適宜投与することができる。また、SGLT2活性阻害薬以外の薬剤と組合わせて使用する場合、本発明の化合物の投与量は、SGLT2活性阻害薬以外の薬剤の投与量に応じて減量することができる。
2−ベンジルオキシ−4,6−ジメチルピリジン−3−イル=3−フルオロ−4−メチルフェニル=メタノール
1−ブロモ−3−フルオロ−4−メチルベンゼン(0.53g)、金属マグネシウム(0.069g)、触媒量のヨウ素およびテトラヒドロフラン(5mL)より常法に従いグリニャール試薬を調製した。このグリニャール試薬のテトラヒドロフラン溶液に、0℃で2−ベンジルオキシ−3−ホルミル−4,6−ジメチルピリジン(0.34g)のテトラヒドロフラン(5mL)溶液を加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌後、飽和アンモニウム水溶液および水を加え、ジエチルエーテルにて抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=6/1)にて精製し標記化合物(0.39g)を得た。
第2工程
3−(3−フルオロ−4−メチルベンジル)−4,6−ジメチル−1H−ピリジン−2−オン
2−ベンジルオキシ−4,6−ジメチルピリジン−3−イル=3−フルオロ−4−メチルフェニル=メタノール(0.39g)のエタノール(10mL)溶液に触媒量のパラジウム炭素末を加え、窒素気流下、室温にて一晩撹拌した。不溶物をろ去後、ろ液の溶媒を留去し標記化合物(0.22g)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ ppm:
2.14(3H,s),2.20(3H,d,J=1.1Hz),2.22(3H,s),3.88(2H,s),5.86(1H,s),6.85−6.95(2H,m),6.95−7.10(1H,m)
第3工程
2−(2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−β−D−グルコピラノシルオキシ)−3−(3−フルオロ−4−メチルベンジル)−4,6−ジメチルピリジン
3−(3−フルオロ−4−メチルベンジル)−4,6−ジメチル−1H−ピリジン−2−オン(0.08g)およびアセトブロモ−α−D−グルコース(0.15g)の塩化メチレン(2mL)溶液に、炭酸銀(0.090g)を加え遮光下、室温にて一晩撹拌した。不溶物をろ去し、ろ液をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩化メチレン)にて精製し、標記化合物(0.17g)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ ppm:
1.78(3H,s),2.00(3H,s),2.04(3H,s),2.04(3H,s),2.16(3H,s),2.17−2.20(3H,m),2.38(3H,s),3.79(1H,d,J=15.7Hz),3.93(1H,ddd,J=2.5,4.7,10.1Hz),3.97(1H,d,J=15.7Hz),4.13(1H,dd,J=2.5,12.3Hz),4.25(1H,dd,J=4.7,12.3Hz),5.10−5.20(1H,m),5.25−5.40(2H,m),6.15−6.25(1H,m),6.60−6.70(2H,m),6.75−6.80(1H,m),6.95−7.05(1H,m)
第4工程
2−(β−D−グルコピラノシルオキシ)−3−(3−フルオロ−4−メチルベンジル)−4,6−ジメチルピリジン
2−(2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−β−D−グルコピラノシルオキシ)−3−(3−フルオロ−4−メチルベンジル)−4,6−ジメチルピリジン(0.17g)のメタノール(5mL)溶液にナトリウムメトキシド(28%メタノール溶液、0.028mL)を加え、室温にて1時間撹拌した。反応混合物の溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩化メチレン/メタノール=10/1)にて精製し標記化合物(0.081g)を得た。
1H−NMR(CD3OD)δ ppm:
2.17(6H,s),2.36(3H,s),3.30−3.55(4H,m),3.67(1H,dd,J=5.3,11.9Hz),3.84(1H,dd,J=2.4,11.9Hz),3.94(1H,d,J=15.6Hz),4.06(1H,d,J=15.6Hz),5.85−6.00(1H,m),6.70−6.80(1H,m),6.80−6.95(2H,m),7.00−7.10(1H,m)
実施例2−3
実施例1と同様の方法により対応する原料化合物を用いて表1記載の化合物を合成した。
試験例1
ヒトSGLT2活性阻害作用確認試験
1)ヒトSGLT2のクローニングおよび発現ベクターへの組み換え
ヒト腎由来の総RNA(Ori gene)を、オリゴdTをプライマーとして逆転写し、PCR増幅用cDNAライブラリーを作成した。このcDNAライブラリーを鋳型として、R.G.Wellsらにより報告されたヒトSGLT2(ACCESSION:M95549,M95299)の2番から2039番までの塩基配列をPCR法により増幅し、pcDNA3.1(−)(Invitrogen)のマルチクローニング部位に挿入した。挿入したDNAの塩基配列は、報告されていた塩基配列と完全に一致していた。
2)ヒトSGLT2安定発現株の樹立
ヒトSGLT2発現ベクターをScaIで消化して直鎖状DNAとした後、CHO−K1細胞にリポフェクション法(Effectene Transfection Reagent:QIAGEN)にて導入した。1mg/mLG418(LIFE TECNOLOGIES)にてネオマイシン耐性細胞株を得、後述する方法にてメチル−α−D−グルコピラノシドの取り込み活性を測定した。最も強い取り込み活性を示した株を選択してCS2−5Eとし、以後、200μg/mLのG418存在下で培養した。
3)メチル−α−D−グルコピラノシド(α−MG)取り込み阻害活性の測定
96穴プレートにCS2−5Eを3×104個/穴で播種し、2日間培養した後に取り込み実験に供した。取り込み用緩衝液(140mM塩化ナトリウム、2mM塩化カリウム、1mM塩化カルシウム、1mM塩化マグネシウム、10mM2−〔4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル〕エタンスルホン酸、5mMトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンを含む緩衝液pH7.4)には、非放射ラベル体(Sigma)と14Cラベル体(Amersham Pharmacia Biotech)のα−MGを最終濃度が1mMとなるように混和して添加した。試験化合物はジメチルスルフォキシドに溶解した後、蒸留水にて適宜希釈して1mMα−MGを含む取り込み用緩衝液に添加し、測定用緩衝液とした。対照群用には試験化合物を含まない測定用緩衝液を、基礎取り込み測定用には塩化ナトリウムに替えて140mMの塩化コリンを含む基礎取り込み用緩衝液を調製した。培養した細胞の培地を除去し、前処置用緩衝液(α−MGを含まない基礎取り込み用緩衝液)を1穴あたり180μL加え、37℃で10分間静置した。同一操作をもう1度繰り返した後、前処置用緩衝液を除去し、測定用緩衝液および基礎取り込み用緩衝液を1穴当たり75μLずつ加え37℃で静置した。1時間後に測定用緩衝液を除去し、1穴当たり180μLの洗浄用緩衝液(10mM非ラベル体α−MGを含む基礎取り込み用緩衝液)で2回洗浄した。1穴当たり75μLの0.2mol/L水酸化ナトリウムで細胞を溶解し、その液をピコプレート(Packard)に移した。150μLのマイクロシンチ40(Packard)を加えて混和し、シンチレーションカウンター(Packard)にて放射活性を計測した。対照群の取り込み量から基礎取り込み量を差し引いた値を100%として、試験化合物の各濃度におけるメチル−α−D−グルコピラノシドの取り込み量の割合を算出した。試験化合物がメチル−α−D−グルコピラノシドの取り込みを50%阻害する濃度(IC50値)をロジットプロットにより算出した。その結果は表2の通りである。
Claims (7)
- 一般式
Pは水素原子、C2−20アシル基、C1−6アルキル−O−C2−7アシル基、C1−6アルキル−OC(=O)−C2−7アシル基、C1−6アルキル−OC(=O)−、C1−6アルキル−O−C1−6アルキル−OC(=O)−、ベンゾイル基、C2−7アシル−O−メチル基、1−(C2−7アシル−O−)エチル基、C1−6アルキル−OC(=O)O−メチル基、1−(C1−6アルキル−OC(=O)O−)エチル基、C3−8シクロアルキル−OC(=O)O−メチル基または1−(C3−8シクロアルキル−OC(=O)O−)エチル基であり;
X1はNまたはCR1であり;
X2はNまたはCR2であり;
X3はNまたはCR3であり;
X4はNまたはCR4であり;
但し、X1、X2、X3およびX4のうち1個または2個がNであり;
Rは下記置換基群(A)から選択される同種または異種の基を1〜3個有していてもよいC3−8シクロアルキル基、下記置換基群(B)から選択される同種または異種の基を1〜3個有していてもよいC6−10アリール基、下記置換基群(A)から選択される同種または異種の基を1〜3個有していてもよいC2−9ヘテロシクロアルキル基、または下記置換基群(B)から選択される同種または異種の基を1〜3個有していてもよいC1−9ヘテロアリール基であり;
R1〜R4は同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子または下記置換基群(D)から選択される基であり;
置換基群(A)はハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、オキソ基、-G1、-OG2、-SG2、-N(G2)2、-C(=O)G2、-C(=O)OG2、-C(=O)N(G2)2、-S(=O)2G2、-S(=O)2OG2、-S(=O)2N(G2)2、-S(=O)G1、-OC(=O)G1、-OC(=O)N(G2)2、-NHC(=O)G2、-OS(=O)2G1、-NHS(=O)2G1及び-C(=O)NHS(=O)2G1であり;
置換基群(B)はハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、-G1、-OG2、-SG2、-N(G2)2、-G3OG4、-G3N(G4)2、-C(=O)G2、-C(=O)OG2、-C(=O)N(G2)2、-S(=O)2G2、-S(=O)2OG2、-S(=O)2N(G2)2、-S(=O)G1、-OC(=O)G1、-OC(=O)N(G2)2、-NHC(=O)G2、-OS(=O)2G1、-NHS(=O)2G1及び-C(=O)NHS(=O)2G1である。
(置換基群(A)及び/又は(B)中、
G1は下記置換基群(C)から選択される同種または異種の基を1〜3個有していてもよいC1−6アルキル基、下記置換基群(C)から選択される同種または異種の基を1〜3個有していてもよいC2−6アルケニル基、下記置換基群(C)から選択される同種または異種の基を1〜3個有していてもよいC2−6アルキニル基、下記置換基群(C)から選択される同種または異種の基を1〜3個有していてもよいC3−8シクロアルキル基、下記置換基群(D)から選択される同種または異種の基を1〜3個有していてもよいC6−10アリール基、下記置換基群(C)から選択される同種または異種の基を1〜3個有していてもよいC2−9ヘテロシクロアルキル基、または下記置換基群(D)から選択される同種または異種の基を1〜3個有していてもよいC1−9ヘテロアリール基であり;G2は水素原子、下記置換基群(C)から選択される同種または異種の基を1〜3個有していてもよいC1−6アルキル基、下記置換基群(C)から選択される同種または異種の基を1〜3個有していてもよいC2−6アルケニル基、下記置換基群(C)から選択される同種または異種の基を1〜3個有していてもよいC2−6アルキニル基、下記置換基群(C)から選択される同種または異種の基を1〜3個有していてもよいC3−8シクロアルキル基、下記置換基群(D)から選択される同種または異種の基を1〜3個有していてもよいC6−10アリール基、下記置換基群(D)から選択される同種または異種の基を1〜3個有していてもよいC2−9ヘテロシクロアルキル基、または下記置換基群(D)から選択される同種または異種の基を1〜3個有していてもよいC1−9ヘテロアリール基であり、但し、G2が置換基中に複数存在する場合は同一でも異なっていてもよく;
G3はC1−6アルキル基であり;
G4は下記置換基群(C)から選択される同種または異種の基を1〜3個有していてもよいC1−6アルキル基であり、但し、G4が置換基中に複数存在する場合は同一でも異なっていてもよく;
置換基群(C)はハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、オキソ基、-G5、-OG6、-SG6、-N(G6)2、-C(=O)G6、-C(=O)OG6、-C(=O)N(G6)2、-S(=O)2G6、-S(=O)2OG6、-S(=O)2N(G6)2、-S(=O)G5、-OC(=O)G5、-OC(=O)N(G6)2、-NHC(=O)G6、-OS(=O)2G5、-NHS(=O)2G5及び-C(=O)NHS(=O)2G5であり、
置換基群(D)はハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、-G5、-OG6、-SG6、-N(G6)2、-C(=O)G6、-C(=O)OG6、-C(=O)N(G6)2、-S(=O)2G6、-S(=O)2OG6、-S(=O)2N(G6)2、-S(=O)G5、-OC(=O)G5、-OC(=O)N(G6)2、-NHC(=O)G6、-OS(=O)2G5、-NHS(=O)2G5及び-C(=O)NHS(=O)2G5である。
(置換基群(C)及び/又は(D)中、
G5はC1−6アルキル基、HO−C1−6アルキル基、C2−6アルケニル基、C2−6アルキニル基、C3−8シクロアルキル基、C6−10アリール基、C2−9ヘテロシクロアルキル基またはC1−9ヘテロアリール基であり;
G6は水素原子、C1−6アルキル基、C2−6アルケニル基、C2−6アルキニル基、C3−8シクロアルキル基、C6−10アリール基、C2−9ヘテロシクロアルキル基またはC1−9ヘテロアリール基であり、但し、G6が置換基中に複数存在する場合は同一でも異なっていてもよい))
但し、X1及びX3が独立してNまたはCHであり;
X2がNまたはCR2(但し、R2は水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、C3−8シクロアルキル基、−O−C1−6アルキル、アミノ基、−NH−C2−7アシル、−NH−C1−6アルキルまたは−N(C1−6アルキル)2である)であり;
X4がNまたはCR4(但し、R4は水素原子またはC1−6アルキル基である)である場合、
Rは下記置換基を除く。
Zは水素原子、ハロゲン原子、下記置換基群(α)から選択される置換基を有していてもよいC1−6アルキル基、下記置換基群(β)から選択される置換基を有していてもよい−O−C1−6アルキル、下記置換基群(β)から選択される置換基を有していてもよい−S−C1−6アルキルまたはC3−8シクロアルキル基であり;
置換基群(α)はハロゲン原子、水酸基及び-O−C1−6アルキルであり;
置換基群(β)は水酸基及び-O−C1−6アルキルである)〕
で表される含窒素複素環化合物またはその薬理学的に許容される塩。 - Rが下記置換基群(B)から選択される同種または異種の基1〜3個有していてもよいフェニル基である、請求項1記載の含窒素複素環化合物またはその薬理学的に許容される塩。
置換基群(B)はハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、-G1、-OG2、-SG2、-N(G2)2、-G3OG4、-G3N(G4)2、-C(=O)G2、-C(=O)OG2、-C(=O)N(G2)2、-S(=O)2G2、-S(=O)2OG2、-S(=O)2N(G2)2、-S(=O)G1、-OC(=O)G1、-OC(=O)N(G2)2、-NHC(=O)G2、-OS(=O)2G1、-NHS(=O)2G1及び-C(=O)NHS(=O)2G1である。
(置換基群(B)中、
G1は下記置換基群(C)から選択される同種または異種の基を1〜3個有していてもよいC1−6アルキル基、下記置換基群(C)から選択される同種または異種の基を1〜3個有していてもよいC2−6アルケニル基、下記置換基群(C)から選択される同種または異種の基を1〜3個有していてもよいC2−6アルキニル基、下記置換基群(C)から選択される同種または異種の基を1〜3個有していてもよいC3−8シクロアルキル基、下記置換基群(D)から選択される同種または異種の基を1〜3個有していてもよいC6−10アリール基、下記置換基群(C)から選択される同種または異種の基を1〜3個有していてもよいC2−9ヘテロシクロアルキル基、または下記置換基群(D)から選択される同種または異種の基を1〜3個有していてもよいC1−9ヘテロアリール基であり;G2は水素原子、下記置換基群(C)から選択される同種または異種の基を1〜3個有していてもよいC1−6アルキル基、下記置換基群(C)から選択される同種または異種の基を1〜3個有していてもよいC2−6アルケニル基、下記置換基群(C)から選択される同種または異種の基を1〜3個有していてもよいC2−6アルキニル基、下記置換基群(C)から選択される同種または異種の基を1〜3個有していてもよいC3−8シクロアルキル基、下記置換基群(D)から選択される同種または異種の基を1〜3個有していてもよいC6−10アリール基、下記置換基群(D)から選択される同種または異種の基を1〜3個有していてもよいC2−9ヘテロシクロアルキル基、または下記置換基群(D)から選択される同種または異種の基を1〜3個有していてもよいC1−9ヘテロアリール基であり、但し、G2が置換基中に複数存在する場合は同一でも異なっていてもよく;
G3はC1−6アルキル基であり;
G4は下記置換基群(C)から選択される同種または異種の基を1〜3個有していてもよいC1−6アルキル基であり、但し、G4が置換基中に複数存在する場合は同一でも異なっていてもよく;
置換基群(C)はハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、オキソ基、-G5、-OG6、-SG6、-N(G6)2、-C(=O)G6、-C(=O)OG6、-C(=O)N(G6)2、-S(=O)2G6、-S(=O)2OG6、-S(=O)2N(G6)2、-S(=O)G5、-OC(=O)G5、-OC(=O)N(G6)2、-NHC(=O)G6、-OS(=O)2G5、-NHS(=O)2G5及び-C(=O)NHS(=O)2G5であり、
置換基群(D)はハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、-G5、-OG6、-SG6、-N(G6)2、-C(=O)G6、-C(=O)OG6、-C(=O)N(G6)2、-S(=O)2G6、-S(=O)2OG6、-S(=O)2N(G6)2、-S(=O)G5、-OC(=O)G5、-OC(=O)N(G6)2、-NHC(=O)G6、-OS(=O)2G5、-NHS(=O)2G5及び-C(=O)NHS(=O)2G5である。
(置換基群(C)及び/又は(D)中、
G5はC1−6アルキル基、C2−6アルケニル基、C2−6アルキニル基、C3−8シクロアルキル基、C6−10アリール基、C2−9ヘテロシクロアルキル基またはC1−9ヘテロアリール基であり;
G6は水素原子、C1−6アルキル基、C2−6アルケニル基、C2−6アルキニル基、C3−8シクロアルキル基、C6−10アリール基、C2−9ヘテロシクロアルキル基またはC1−9ヘテロアリール基であり、但し、G6が置換基中に複数存在する場合は同一でも異なっていてもよい)) - 請求項1または2記載の含窒素複素環化合物またはその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有する医薬組成物。
- ヒトSGLT2活性阻害剤である、請求項3記載の医薬組成物。
- 高血糖症に起因する糖尿病の予防又は治療のための請求項4記載の医薬組成物。
- 高血糖症に起因する糖尿病性合併症の予防又は治療のための請求項4記載の医薬組成物。
- 高血糖症に起因する肥満症の予防又は治療のための請求項4記載の医薬組成物。
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