JP4676627B2 - Modified amino acid amidase and method for producing D-amino acid using the same - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、改変型D-アミノ酸アミダーゼ、それらの製造手段及び方法、並びにD-α-アミノ酸の生産におけるそれらの使用に関する。D-α-アミノ酸は生理活性物質の原料として有用な化合物である。
【0002】
【従来の技術】
光学活性なα-アミノ酸の製造に関する報告は化学的合成法、生物学的合成法ともに数多く見られる。特にD-α-アミノ酸は発酵技術による工業的規模での大量生産が困難であることから、効率の良い合成法の開発が強く望まれている。
例えば、D-α-アミノ酸の生物学的合成法として、立体特異的なα-アミノ酸アミド加水分解能を有する菌体もしくは酵素を用いたラセミ体α-アミノ酸アミドの光学分割法が報告されている(特開昭60-184392、特開昭61-96989、特開昭61-274690、特開昭63-87998、特開平1-2254842、特開平2-234678、特開平9-510623)。この方法は原料となるラセミ体α-アミノ酸アミドの製造が容易であり、多種の光学活性D-α-アミノ酸製造に応用が可能であること、また、選択性の高い菌体または酵素の取得により光学的に純粋なD-α-アミノ酸が容易に製造可能であることなどの理由により、D-α-アミノ酸の汎用的な製造法として有用である。
【0003】
しかし、過去のラセミ体α-アミノ酸アミドの光学分割法によるD-α-アミノ酸の合成法においては、いずれも使用しているα-アミノ酸アミド加水分解菌または酵素の触媒能力について工業的規模で満足できる能力を有しているものは報告されておらず、より生産性、熱安定性など諸性質が改善され触媒能力が向上したα-アミノ酸アミド加水分解菌または酵素が求められていた。
【0004】
α-アミノ酸アミド加水分解菌または酵素の改善方法としては、加水分解能力を有する菌体を培養する際に培地に窒素源としてアミド類を添加しD-体選択的なアミノ酸アミダーゼの活性発現を促進する方法(特開昭61-187788)、培養菌体をキレート剤で処理を行なう方法(特開平1-265896)、反応液中にメルカプト基を有する化合物を存在させる方法(特開平1-262798)が報告されている。
【0005】
しかしながら、上記の方法は酵素の触媒活性のみしか改善されておらず、かつその効果も製造コストを格段に低下させるほどのものでは無い。また熱安定性、生産能力等の性質改善については全く記載されておらず、従って上記の方法を用いたことで工業的に優位なα-アミノ酸アミド加水分解菌または酵素の触媒が得られたとは言い難い。従って実用的なD-α-アミノ酸製造方法に使用できる能力を有した、α-アミノ酸アミドを立体選択的に加水分解する酵素の報告はない。
【0006】
以上の理由から、公知の手法によるα-アミノ酸アミド加水分解菌または酵素を用いたD-α-アミノ酸製造方法は、用いる触媒、α-アミノ酸アミド加水分解菌または酵素、の性質、能力の面で問題があるため工業的に優位な方法となり得えず、生産能力、熱安定性などの諸性質が改善された触媒が求められていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、本発明は上記種々の問題点を解決し、触媒活性、熱安定性及び生産能力などの諸性質が改善された改変型D-体選択的アミノ酸アミダーゼとその製造手段、及び改変型D-体選択的アミノ酸アミダーゼを用いた工業的に優位性のあるD-α-アミノ酸の製造方法を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
近年遺伝子工学技術の進歩により、蛋白質アミノ酸配列を人為的に改変することによって、蛋白質の持つ諸性質をより工業的に優位に改変することが可能となってきた。本発明者は上記課題の解決のために鋭意検討し、オクロバクトラム・アンスロピ由来のD-体選択的アミノ酸アミダーゼ遺伝子(Eur.J.Biochem.267、2028-2035(2000)記載)の遺伝子改変を行った結果、触媒活性、熱安定性及び生産能力が向上した改変型D-選択的アミノ酸アミダーゼ等が得られること等を見いだし、本発明に到達した。
【0009】
すなわち本発明は、(1) 配列番号1記載のアミノ酸配列を含むタンパク質において、1もしくは複数のアミノ酸残基が、欠失、置換もしくは付加されたアミノ酸配列からなり、且つD-アミノ酸アミダーゼ活性を有するタンパク質。(2)配列番号1記載のアミノ酸配列を含むタンパク質において、278位のリジン残基及び303位のグルタミン酸残基のうち少なくとも一つが天然アミノ酸のグループから選択される、異なるアミノ酸残基で置換されており、且つD-アミノ酸アミダーゼ活性を有するタンパク質。(3)配列番号1記載のアミノ酸配列を含むタンパク質において、少なくとも278位のリジン残基がL-メチオニン残基に置換されており、且つD-アミノ酸アミダーゼ活性を有するタンパク質。(4)配列番号1記載のアミノ酸配列を含むタンパク質において、少なくとも303位のグルタミン酸残基がL-バリン残基に置換されており、且つD-アミノ酸アミダーゼ活性を有するタンパク質。(5)配列番号1記載のアミノ酸配列を含むタンパク質において、少なくとも278位のリジン残基がL-メチオニン残基、及び303位のグルタミン酸残基がL-バリン残基に置換され、且つD-アミノ酸アミダーゼ活性を有するタンパク質。(6)、(1)〜(5)の少なくとも1項に記載されたタンパク質をコードする遺伝子。(7)、上記(1)〜(6)のいずれかの遺伝子を利用したD-α-アミノ酸の製造方法、である。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に本発明を詳細に説明する。
【0011】
本発明の改変型アミノ酸アミダーゼは、例えば、以下のようにして得ることができる。まず、改変前の野生型D-体選択的アミノ酸アミダーゼ遺伝子は、Ochrobactrum属に属する微生物から単離することができ、その具体例は、Ochrobactrum anthropi SV3 である。目的とする遺伝子の単離法は、文献に詳細に記載されている(Eur.J.Biochem.267、2028-2035(2000))。この方法によって、取得された遺伝子の塩基配列は公知の方法によって分析することができ、配列番号1記載のアミノ酸配列が決定された。尚、野生型D-体選択的アミノ酸アミダーゼ遺伝子を含むプラスミドpDAAは、産業技術総合研究所生命工学工業技術研究所(茨城県つくば市東1丁目1番3号)に、平成13年3月1日付けで、識別番号pDDA、受託番号FERM P-18236として寄託されている。また、そのアミノ酸アミダーゼのアミノ酸および遺伝子情報は、National Center for Biotechnology Information(NCBI)のホームページから調べることができる。
【0012】
改変型アミノ酸アミダーゼを取得するためには、該遺伝子への変異導入、例えば、部位特異的変異導入やランダム変異誘発のような公知の変異導入技術を利用することができる。特に、ランダム変異誘発は、PCR(polymerase chain reaction)技術を利用することで、容易に達成することができる。
【0013】
本発明の改変型D-体選択的アミノ酸アミダーゼは、野生型D-体選択的アミノ酸アミダーゼのアミノ酸配列の278、および303位のうち少なくとも一つのアミノ酸残基が天然アミノ酸のグループから選択される異なるアミノ酸残基で置換されていることで特徴付けられる。
【0014】
本発明の好ましい改変型D-体選択的アミノ酸アミダーゼは、278位のリジン残基からL-メチオニン残基、および303位のグルタミン酸残基からL-バリン残基へのアミノ酸残基の置換のうち少なくとも一つの置換が存在するものであり、より好ましくは、303位のグルタミン酸残基がL-バリン残基に置換されているもの、あるいは、278位のリジン残基がL-メチオニン残基に置換され、かつ303位のグルタミン酸残基がL-バリン残基に置換されている改変型D-体選択的アミノ酸アミダーゼである。
【0015】
本発明の改変型D-体選択的アミノ酸アミダーゼの製造法には特に限定は無く、任意の公知の方法を実施することが可能であり、最終的に目的とする改変型D-体選択的アミノ酸アミダーゼが得られればその製造方法は特に制限されるものではない。例えば、野生型D-体選択的アミノ酸アミダーゼを化学的手法で直接改変する事も可能である。また変異型D-体選択的アミノ酸アミダーゼに相当する遺伝子を野生型D-体選択的アミノ酸アミダーゼへの点突然変異の導入または完全化学合成法により作成し、その遺伝子で形質転換された任意の細胞に生産させることも可能である。なお、本発明の改変型D-体選択的アミノ酸アミダーゼは野生型D-体選択的アミノ酸アミダーゼのアミノ酸配列の278、および303位のうち少なくとも一つの残基が他のアミノ酸に置換されていれば良く、その他のアミノ酸配列が一部欠損・挿入されていても、また他の部位にアミノ酸置換が行なわれていても本発明の範囲内である。
【0016】
本発明の組換えDNAは、適当なベクターに本発明の遺伝子を挿入(連結)することにより得ることができる。本発明の遺伝子を挿入するためのベクターは、宿主中で複製可能なものであれば特に限定されず、例えば、プラスミドDNA、ファージDNA等が挙げられる。プラスミドDNAとしては、大腸菌由来のプラスミド(例えば、pBR322、pBR325、pUC118、pUC18、pUC19等)、枯草菌由来のプラスミドのプラスミド(例えば、pUB110、pTP5等)、酵母由来のプラスミド(例えば、YEp13、YEp24、YCp50等)などが例示できる。ファージDNAとしては、λファージ等が挙げられる。さらに、レトロウィルス又はワクシニアウィルスなどの動物ウィルス、バキュロウィルスなどの昆虫ウィルスベクターを用いることもできる。ベクターへの本発明の遺伝子の挿入は、まず、精製されたDNAを適当な制限酵素で切断し、同じ制限酵素で切断したベクターDNAに連結することにより行うことができる。
【0017】
本発明の遺伝子は、各宿主細胞中で遺伝子の発現が行われるようにベクターに組み込まれることが必要である。そこで、本発明のベクターには、本発明の遺伝子の他、プロモーター、所望によりエンハンサーなどのシスエレメント、スプライシングシグナル、ポリA付加シグナル、選択マーカー、リボソーム結合配列(SD配列)などを考慮して配置することが好ましい。大腸菌を宿主とする場合のプロモーターとしては、trpプロモーター、lacプロモーター、P1プロモーター、PRプロモーターなどが挙げられる。また、tacプロモーターなどのように、人為的に設計改変されたプロモーターを用いても良い。また、酵母を宿主とする場合のプロモーターとしては、gal1プロモーター、gal10プロモーター、ヒートショックタンパク質プロモーター、MFα1プロモーター、PH05プロモーター、PGKプロモーター、GAPプロモーター、ADHプロモーター、AOX1プロモーターなどが挙げられる。動物細胞を宿主とする場合のプロモーターとしては、該動物細胞中で発現できる物であれば特に限定されず、例えば、SRaプロモーター、SV40プロモーター、LTRプロモーター、CMWプロモーター等が挙げられる。なお、選択マーカーとしては、導入する宿主に応じて、アンピシリン耐性遺伝子、テトラサイクリン耐性遺伝子、ネオマイシン耐性遺伝子、カナマイシン耐性遺伝子、ジヒドロ葉酸還元酵素遺伝子等を適宜使用することができる。
【0018】
本発明の形質転換体は、本発明の組換えDNAを、目的遺伝子が発現し得るように宿主中に導入することにより得ることができる。ここで、宿主としては、本発明のDNAを発現できるものであれば特に制限はなく、例えば、大腸菌(Escherichia coli)、枯草菌(Bacillus subtilis)等の細菌、サッカロマイセス・セルビシエ(Saccharomyces cerevisiae)、シゾサッカロマイセス・ポンペ(Schizosaccharomyces pombe)、ピチア・パストリス(Pichia pastoris)等の酵母、サル細胞COS-7、Vero、チャイニーズハムスター卵巣細胞(CHO細胞)、マウスL細胞、ラットGH3、ヒトFL細胞等の動物細胞、Sf9細胞、Sf21細胞等の昆虫細胞が挙げられる。
【0019】
大腸菌への組換えDNAの導入は、カルシウムイオンを用いる方法〔Cohen, S.N.ら Proc. Natl. Acad. Sci. USA 69:2110 (1972)〕、エレクトロポーレーション法などにより行うことができる。酵母への組換えDNAの導入は、エレクトロポーレーション法〔Becker D.M.ら Methods. Enzymol., 194:182 (1990)〕、スフェロプラスト法〔Hinnen A.ら Proc. Natl. Acad. Sci. USA 75:1929 (1978)〕、酢酸リチウム法〔Itoh, Hら J. Bacteriol., 153:163 (1983)〕などの方法により行うことができる。さらに、動物細胞への組換えDNAの導入方法としては、例えばエレクトロポーレーション法、リン酸カルシウム法、リポフェクション法等が挙げられる。
【0020】
前記組換えDNAが導入された形質転換体を、α-アミノ酸アミドを立体選択的に加水分解しD-α-アミノ酸に変換する触媒として利用するには、前記組換えDNAが導入された形質転換体を培養する必要がある。大腸菌や酵母等の形質転換体を培養する培地としては、当該微生物が資化しうる炭素源、窒素源、無機塩類を含有し、形質転換体の培養を効率的に行える培地であればいずれでも構わない。炭素源としては、グルコース、フラクトース、スクロース、デンプン等の炭水化物、酢酸、プロピオン酸等の有機酸、エタノール、プロパノール等のアルコール類が用いられる。窒素源としては、アンモニア、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、酢酸アンモニウム、リン酸アンモニウム等の無機酸塩若しくは有機酸のアンモニウム塩又はその他の含窒素化合物の他、ペプトン、肉エキス、コーンスティープリカー等が用いられる。無機物としては、リン酸第一カリウム、リン酸第二カリウム、リン酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、塩化ナトリウム、硫酸第一鉄、硫酸マンガン、硫酸銅、炭酸カルシウム等が用いられる。前記微生物の培養は、通常、振とう培養又は通気攪拌培養などの好気的条件下、37℃で6〜24時間行う。培養中は、pHが7.0〜7.5に保持する。PHの調整は、無機又は有機酸、アルカリ溶液等を用いて行う。培養中は必要に応じてアンピシリンやテトラサイクリン等の抗生物質を培地に添加しても良い。また、動物細胞の形質転換体を培養する培地としては、RPMI1640培地、DMEM培地又はこれらの培地に牛胎児血清等を添加した培地等が用いられる。動物細胞の培養は、通常、5% CO2存在下、37℃で1〜30日行う。培養中は必要に応じてカナマイシンやペニシリン等の抗生物質を培地に添加してもよい。
【0021】
なお、誘導性のプロモーターを含む発現ベクターで形質転換された形質転換体を培養する場合は、インデューサーを培地に添加することによってプロモーターの下流のタンパク質を誘導する。例えば、lacプロモーターを含む発現ベクターで形質転換された形質転換体を培養する場合には、イソプロピル−β−D−チオガラクトピラノシド(IPTG)等を、trpプロモーターを含む発現ベクターで形質転換した形質転換体を培養する場合には、インドールアクリル酸(IAA)等を培地に添加することで目的のタンパク質の発現を誘導する。
【0022】
培養後、本発明のアミノ酸アミダーゼが細胞内又は細胞外に蓄積する。前記アミダーゼをα-アミノ酸アミドからD-α-アミノ酸への変換反応に利用するには、通常の手段、例えば、遠心分離、濾過等により、細胞及び培養上清を分離し、該細胞、細胞処理物又は培養上清を前記変換反応の触媒として利用する。
【0023】
前記反応は、水性媒体中においてα-アミノ酸アミドを上記細胞またはその処理物と接触させることによって行われる。細胞はそのまま反応に利用しても良いし、また適当な処理を施しても良い。該処理の方法としては、細胞を適当な担体(アクリルアミドポリマー、アルギニン、アガロース等)に固定化する方法、細胞を破砕して粗酵素とする方法等が挙げられる。通常、α-アミノ酸アミド濃度は0.1〜60重量%、好ましくは1〜40重量%、細胞または細胞処理物の濃度は、その活性量により異なるがアミノ酸アミド重量に対し1/10000〜1/2重量、好ましくは1/1000〜1/10重量、反応液のpHは4〜11、好ましくは6〜10、および反応温度は10〜60℃、好ましくは20〜50℃である。
【0024】
【実施例】
次に、本発明を実施例により具体的に説明する。ただし、本発明は以下の実施例によって制限されるものではない。
【0025】
(実施例1)
(1) 変異操作
Ochrobactrum anthropi SV3由来のD-体選択的アミダーゼ遺伝子を含む組み換え体プラスミドpDAAを、エラー頻度が高いPCR法(Error prone PCR)〔Cadwell and Joyceの方法(PCR Methods and Application, 3, S136-S140, 1994)〕によって複製し、大腸菌JM109を形質転換後、形質転換株を得た。Error prone PCRの反応液(50μL)は、 12.5μLの蒸留水, 5μLの MgCl2 を含まない10 x Taq 緩衝液 5 mM MgCl2, 0.5 mM MnCl2, 0.2 mM のdATP と dGTP, 1 mM のdCTP と dTTP, 1 μM の二種類のプライマー、2.5 U Taq DNA ポリメラーゼおよび 500 ng の pDAAを鋳型として含んでいた。95℃ の変性ステップを 30 分 (最初のサイクルのみは 5 分)、 55℃のアニーリングを 1.5 分間、 72℃の伸長を1 分間、そして72℃に10 分間保温した。このサイクルを30回行った。増幅されたPCR産物は、Hind IIIおよびXbaIで切断後、アガロースゲル、次いで、QIAquick ゲル精製キットを用いて精製した。増幅されたDNAはpUC19の lac プロモーターの下流に挿入し、常法により大腸菌JM 109を形質転換した。
【0026】
(2) 耐熱性向上変異株のスクリーニング
大腸菌形質転換株は、LB 寒天平板培地上のニトロセルロースフィルター上に塗布された。合計約 10000個のコロニーが出現したニトロセルロースフィルター数枚を、それぞれ10 mg/mlのリゾチーム液、10 μmolの EDTA (pH 6.0) を含む1mlの液に下からひたし、30℃で30 分間保温することにより、スフェロプラストを作った。さらにこれらのフィルターは、-20℃で凍結及び室温における融解を1サイクルとし、3サイクル行い、酵素を溶出させた。これらのフィルターを、そのまま、45℃で15 分間保温した後、D-アミノ酸アミドから生成するD-アミノ酸をD-アミノ酸オキシダーゼの反応によって検出した(Ikenakaら、Biosci. Biotechnol. Biochem. 62 1668-1671, 1998)。
10 分間の反応の後、赤く発色したコロニーを熱耐性の向上した変異株として単離した。この変異株をLB培地で培養し、菌体を各種の温度で保温後、 耐熱性の向上を確認した。このようにして、変異株B29を得た。
次に、変異株B29から常法により単離した変異型遺伝子を含むプラスミドpDAA-B29を鋳型として、さらに変異を重ねた。実施例1(1)記載と同様にしてError prone PCRを行い、約 40000個のコロニーを50℃で15 分間保温することにより、変異株BFB40を得た。変異株BFB40から常法により変異型遺伝子を含むプラスミドpDAA-BFB40を単離した。
【0027】
(3) 変異箇所の解析
上記のように得られた 耐熱性が向上した変異型酵素遺伝子について、どの部位が変異を受けているかを次に解析した。大腸菌形質転換株から、変異遺伝子を常法により精製した。該組み換え体DNAに含まれる変異を受けた改変D−体選択的アミダーゼ遺伝子の塩基配列を、4000L DNA sequencer(Li-Cor社製)を用いて決定した。その結果、該塩基配列をコードするアミノ酸配列を野生型D-体選択的アミダーゼと比較したところ、変異株B29においては、303位のグルタミン酸残基(GAA)がバリン残基(GTA)に置換されていた。変異株BFB40においては、さらに278位のリジン残基(AAG)がメチオニン残基(TAG)に置換されていた。
【0028】
(実施例2)
LB培地(pH7.2)5mlを試験管に分注してオートクレーブ滅菌した後、アンピシリンナトリウムを80μg/mlの濃度となるよう添加し、これに常法により形質転換した組換え体大腸菌を接種して37℃にて12時間振とう培養した。
LB培地(pH7.2)100mlを500ml容フラスコに分注してオートクレーブ滅菌した後、アンピシリンナトリウム80μg/ml、IPTG(isopropyl-β-D-thiogalactopyranoside)0.5mMを添加し、これに上記培養液を1ml接種して37℃にて8時間振とう培養した。
菌体を遠心分離にて取得し、培養液と等量の0.9重量%NaCl水溶液で洗浄した後、5mlの0.1 M のTris/HCl(pH 8)に菌体を懸濁し、これを菌体懸濁液とした。
野生株および耐熱性が向上した変異型大腸菌形質転換株、B29株、BFB40株の菌体懸濁液を各温度に15分間保温した後の酵素活性を図1に示した。
酵素活性の測定は、次のように行った。
20μモルのD-フェニルアラニンアミドを含む0.1 M のTris/HCl(pH 8)に適当量の菌体懸濁液を添加した反応液1mlで、30℃、5分間反応を行い、0.2mlの2 N HClO4を添加し反応を停止し、遠心により菌体を除いた。 菌体を除いた反応液中のD-フェニルアラニン量は、 ODS カラム (Puresil C18 column,4.6 x 150 mm, Waters, Japan)を着装したWaters 600 MS HPLCを用いて、溶媒として5 mM potassium phosphate (pH 3) - MeOH = 8 : 2 [vol/vol]を0.7 ml/分の流速で流し、 D-フェニルアラニンのピークを254 nmで検出することにより定量した。
尚、1unitとは、1分間に1μモルのフェニルアラニンを生成する酵素活性である。
【0029】
(実施例3)
実施例2と同様に培養した変異型大腸菌形質転換株BFB40株と同野生株から、Eur.J.Biochem.267、2028-2035(2000) 記載の方法に従いアミダーゼを電気泳動的に単一に精製した。さまざまな温度で野生株とBFB40株の酵素の比活性を比較したところ、図2に示すように各温度において、活性が二倍以上向上し、特に最大活性のピークが野生株では、45℃であるのに対し、BFB40株では、50℃であった。
【0030】
(実施例4)
実施例2と同様の方法により、BFB40株の菌体懸濁液を調製した。
0.2gのD,L-フェニルアラニンアミドと0.2mlの菌体懸濁液を含む0.1 M のTris/HCl(pH 8)溶液 (1 ml)を22 時間、30℃ あるいは40℃ で振盪しながらD-フェニルアラニンの蓄積量反応を行った(170 回転/分)。30℃での反応でBFB40株では、転換反応は良好に進行し、10重量%のD-フェニルアラニンが生成した。生成したD-フェニルアラニンのeeは98%であった。野生株では、5重量%のD-フェニルアラニンが生成した。また、40℃では、BFB40株では、7重量%のD-フェニルアラニンが生成し、野生株では、3重量%のD-フェニルアラニンが生成した。
【0031】
【発明の効果】
本発明により、改変型D-体選択的アミノ酸アミダーゼ、特に触媒活性、熱安定性及び生産能力が向上したD-体選択的アミノ酸アミダーゼが効率良く製造できる。またこの改変型D-体選択的アミノ酸アミダーゼをラセミ体α-アミノ酸アミドの立体選択的加水分解反応に用いることで、D-α-アミノ酸の製造効率を向上させることができる。
【0032】
【図面の簡単な説明】
【図1】 野生株、B29株、BFB40株の耐熱性を比較した図である。
【図2】 野生株とBFB40株の各温度での酵素の比活性について示した図である。
【0033】
【配列表】
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to modified D-amino acid amidases, methods and methods for their production, and their use in the production of D-α-amino acids. D-α-amino acids are useful compounds as raw materials for physiologically active substances.
[0002]
[Prior art]
There are many reports on the production of optically active α-amino acids for both chemical and biological synthesis. In particular, since D-α-amino acids are difficult to mass-produce on an industrial scale by fermentation technology, development of an efficient synthesis method is strongly desired.
For example, as a biological synthesis method of D-α-amino acid, an optical resolution method of racemic α-amino acid amide using a microbial cell or enzyme having stereospecific α-amino acid amide hydrolyzing ability has been reported ( JP 60-184392, JP 61-96989, JP 61-274690, JP 63-87998, JP 1-2254842, JP 2-234678, JP 9-510623). This method makes it easy to produce racemic α-amino acid amide as a raw material, can be applied to the production of various optically active D-α-amino acids, and can be obtained by obtaining highly selective cells or enzymes. The optically pure D-α-amino acid is useful as a general-purpose production method of D-α-amino acid because it can be easily produced.
[0003]
However, in the past methods for synthesizing D-α-amino acids by optical resolution of racemic α-amino acid amides, the catalytic ability of α-amino acid amide hydrolyzing bacteria or enzymes used is satisfactory on an industrial scale. There has been no report on what has the ability to do so, and there has been a demand for α-amino acid amide hydrolyzing bacteria or enzymes with improved properties such as productivity and thermal stability and improved catalytic ability.
[0004]
As a method for improving α-amino acid amide hydrolyzing bacteria or enzymes, amides are added as a nitrogen source to the medium when culturing cells with hydrolytic ability to promote D-form-selective amino acid amidase activity expression. (Japanese Patent Laid-Open No. 61-187788), a method of treating cultured cells with a chelating agent (Japanese Patent Laid-Open No. 1-265896), and a method in which a compound having a mercapto group is present in the reaction solution (Japanese Patent Laid-Open No. 1-262798) Has been reported.
[0005]
However, the above-described method has improved only the catalytic activity of the enzyme, and the effect is not so much that the production cost is remarkably reduced. In addition, there is no mention of improvement in properties such as thermal stability and production capacity. Therefore, it is said that an industrially superior α-amino acid amide hydrolyzing bacterium or enzyme catalyst was obtained by using the above method. It's hard to say. Therefore, there is no report on an enzyme that stereoselectively hydrolyzes an α-amino acid amide having the ability to be used in a practical method for producing D-α-amino acid.
[0006]
For the above reasons, the D-α-amino acid production method using α-amino acid amide hydrolyzing bacterium or enzyme by a known method is in terms of the nature and ability of the catalyst used, α-amino acid amide hydrolyzing bacterium or enzyme. Due to the problems, it cannot be an industrially superior method, and a catalyst having improved properties such as production capacity and thermal stability has been demanded.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
Therefore, the present invention solves the above-mentioned various problems, and provides modified D-isomer-selective amino acid amidase improved in various properties such as catalytic activity, thermal stability and production capability, and its production method, and modified D- An industrially superior method for producing D-α-amino acids using a body-selective amino acid amidase is provided.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
In recent years, advances in genetic engineering technology have made it possible to alter the properties of proteins more industrially by artificially modifying protein amino acid sequences. The present inventor has intensively studied to solve the above problems, and has genetically modified the D-form selective amino acid amidase gene (Eur. J. Biochem. 267, described in 2028-2035 (2000)) derived from Okrobactrum anthropi. As a result, it was found that a modified D-selective amino acid amidase having improved catalytic activity, thermal stability and production capacity was obtained, and the present invention was achieved.
[0009]
That is, the present invention relates to (1) a protein comprising the amino acid sequence set forth in SEQ ID NO: 1, consisting of an amino acid sequence in which one or more amino acid residues are deleted, substituted or added, and has D-amino acid amidase activity. protein. (2) In the protein comprising the amino acid sequence described in SEQ ID NO: 1, at least one of lysine residue at position 278 and glutamic acid residue at position 303 is substituted with a different amino acid residue selected from the group of natural amino acids And a protein having D-amino acid amidase activity. (3) A protein comprising the amino acid sequence set forth in SEQ ID NO: 1, wherein at least the lysine residue at position 278 is substituted with an L-methionine residue and has D-amino acid amidase activity. (4) A protein comprising the amino acid sequence set forth in SEQ ID NO: 1, wherein at least the glutamic acid residue at position 303 is substituted with an L-valine residue and has D-amino acid amidase activity. (5) In a protein comprising the amino acid sequence set forth in SEQ ID NO: 1, at least the lysine residue at position 278 is substituted with an L-methionine residue, and the glutamic acid residue at position 303 is substituted with an L-valine residue, and a D-amino acid A protein having amidase activity. (6) A gene encoding the protein described in at least one of (1) to (5). (7) A method for producing a D-α-amino acid using the gene according to any one of (1) to (6) above.
[0010]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The present invention is described in detail below.
[0011]
The modified amino acid amidase of the present invention can be obtained, for example, as follows. First, the wild-type D-form selective amino acid amidase gene before modification can be isolated from a microorganism belonging to the genus Ochrobactrum, and a specific example thereof is Ochrobactrum anthropi SV3. Methods for isolating the gene of interest are described in detail in the literature (Eur. J. Biochem. 267, 2028-2035 (2000)). By this method, the base sequence of the obtained gene could be analyzed by a known method, and the amino acid sequence described in SEQ ID NO: 1 was determined. The plasmid pDAA containing the wild-type D-form-selective amino acid amidase gene was obtained from the National Institute of Advanced Industrial Science and Technology (1-3 Higashi 1-chome, Tsukuba City, Ibaraki Prefecture) on March 1, 2001. In addition, it is deposited as the identification number pDDA and the accession number FERM P-18236. In addition, the amino acid and gene information of the amino acid amidase can be checked from the homepage of the National Center for Biotechnology Information (NCBI).
[0012]
In order to obtain the modified amino acid amidase, a known mutagenesis technique such as mutagenesis into the gene, for example, site-directed mutagenesis or random mutagenesis can be used. In particular, random mutagenesis can be easily achieved by using PCR (polymerase chain reaction) technology.
[0013]
The modified D-isomer selective amino acid amidase of the present invention is different in that at least one amino acid residue is selected from the group of natural amino acids among positions 278 and 303 of the amino acid sequence of the wild type D-isomer selective amino acid amidase. Characterized by substitution with amino acid residues.
[0014]
A preferred modified D-isomer selective amino acid amidase of the present invention is a substitution of an amino acid residue from a lysine residue at position 278 to an L-methionine residue, and a glutamic acid residue at position 303 to an L-valine residue. There is at least one substitution, and more preferably, the glutamic acid residue at position 303 is substituted with an L-valine residue, or the lysine residue at position 278 is substituted with an L-methionine residue. And a modified D-form selective amino acid amidase in which the glutamic acid residue at position 303 is substituted with an L-valine residue.
[0015]
The production method of the modified D-isomer selective amino acid amidase of the present invention is not particularly limited, and any known method can be carried out. If amidase is obtained, the manufacturing method will not be restrict | limited in particular. For example, wild-type D-form selective amino acid amidase can be directly modified by chemical methods. In addition, a gene corresponding to a mutant D-form-selective amino acid amidase was created by introducing a point mutation into a wild-type D-form-selective amino acid amidase or by a complete chemical synthesis method, and any cell transformed with that gene Can also be produced. It should be noted that the modified D-form selective amino acid amidase of the present invention is not limited as long as at least one of the 278 and 303 positions in the amino acid sequence of the wild-type D-form selective amino acid amidase is substituted with another amino acid. It is well within the scope of the present invention whether other amino acid sequences are partially deleted / inserted or amino acid substitutions are made at other sites.
[0016]
The recombinant DNA of the present invention can be obtained by inserting (ligating) the gene of the present invention into an appropriate vector. The vector for inserting the gene of the present invention is not particularly limited as long as it can replicate in the host, and examples thereof include plasmid DNA, phage DNA and the like. Plasmid DNA includes plasmids derived from E. coli (eg, pBR322, pBR325, pUC118, pUC18, pUC19, etc.), plasmids derived from Bacillus subtilis (eg, pUB110, pTP5, etc.), plasmids derived from yeast (eg, YEp13, YEp24, etc.). , YCp50, etc.). Examples of phage DNA include λ phage. Furthermore, animal viruses such as retrovirus or vaccinia virus, and insect virus vectors such as baculovirus can also be used. The gene of the present invention can be inserted into a vector by first cleaving the purified DNA with an appropriate restriction enzyme and ligating it to a vector DNA cut with the same restriction enzyme.
[0017]
The gene of the present invention needs to be incorporated into a vector so that the gene is expressed in each host cell. Therefore, in addition to the gene of the present invention, the vector of the present invention is arranged in consideration of a promoter, a cis element such as an enhancer, if desired, a splicing signal, a poly A addition signal, a selection marker, a ribosome binding sequence (SD sequence) and the like. It is preferable to do. Promoters in the case of using Escherichia coli as a host, trp promoter, lac promoter, P 1 promoter, and the like P R promoter. An artificially designed and modified promoter such as a tac promoter may be used. In addition, examples of a promoter in the case of using yeast as a host include gal1 promoter, gal10 promoter, heat shock protein promoter, MFα1 promoter, PH05 promoter, PGK promoter, GAP promoter, ADH promoter, AOX1 promoter and the like. The promoter when animal cells are used as a host is not particularly limited as long as it can be expressed in the animal cells, and examples thereof include SRa promoter, SV40 promoter, LTR promoter, CMW promoter and the like. As a selection marker, an ampicillin resistance gene, a tetracycline resistance gene, a neomycin resistance gene, a kanamycin resistance gene, a dihydrofolate reductase gene, and the like can be appropriately used depending on the host to be introduced.
[0018]
The transformant of the present invention can be obtained by introducing the recombinant DNA of the present invention into a host so that the target gene can be expressed. Here, the host is not particularly limited as long as it can express the DNA of the present invention, and examples thereof include bacteria such as Escherichia coli and Bacillus subtilis, Saccharomyces cerevisiae, and Schicharomyces cerevisiae. Animals such as yeasts such as Schizosaccharomyces pombe and Pichia pastoris, monkey cells COS-7, Vero, Chinese hamster ovary cells (CHO cells), mouse L cells, rat GH3, human FL cells, etc. And insect cells such as cells, Sf9 cells, and Sf21 cells.
[0019]
Recombinant DNA can be introduced into E. coli by a method using calcium ions [Cohen, SN et al. Proc. Natl. Acad. Sci. USA 69: 2110 (1972)], electroporation method and the like. Recombinant DNA introduction into yeast can be performed by electroporation (Becker DM et al. Methods. Enzymol., 194: 182 (1990)), spheroplast method [Hinnen A. et al. Proc. Natl. Acad. Sci. USA 75 : 1929 (1978)], lithium acetate method [Itoh, H et al. J. Bacteriol., 153: 163 (1983)]. Furthermore, examples of the method for introducing recombinant DNA into animal cells include the electroporation method, the calcium phosphate method, and the lipofection method.
[0020]
In order to use the transformant introduced with the recombinant DNA as a catalyst for stereoselectively hydrolyzing the α-amino acid amide to convert it into a D-α-amino acid, the transformant introduced with the recombinant DNA is used. The body needs to be cultured. As a medium for culturing transformants such as Escherichia coli and yeast, any medium can be used as long as it contains a carbon source, a nitrogen source and inorganic salts that can be assimilated by the microorganism and can efficiently culture the transformants. Absent. As the carbon source, carbohydrates such as glucose, fructose, sucrose and starch, organic acids such as acetic acid and propionic acid, and alcohols such as ethanol and propanol are used. As a nitrogen source, peptone, meat extract, corn steep liquor, etc. are used in addition to inorganic acid salts such as ammonia, ammonium chloride, ammonium sulfate, ammonium acetate, ammonium phosphate or ammonium salts of organic acids or other nitrogen-containing compounds. . As the inorganic substance, monopotassium phosphate, dipotassium phosphate, magnesium phosphate, magnesium sulfate, sodium chloride, ferrous sulfate, manganese sulfate, copper sulfate, calcium carbonate and the like are used. The microorganism is usually cultured at 37 ° C. for 6 to 24 hours under aerobic conditions such as shaking culture or aeration and agitation culture. During the cultivation, the pH is maintained at 7.0 to 7.5. The pH is adjusted using an inorganic or organic acid, an alkaline solution, or the like. During the culture, an antibiotic such as ampicillin or tetracycline may be added to the medium as necessary. In addition, as a medium for cultivating animal cell transformants, RPMI1640 medium, DMEM medium, a medium obtained by adding fetal calf serum or the like to these mediums, or the like is used. Animal cells are usually cultured at 37 ° C. for 1 to 30 days in the presence of 5% CO 2 . During culture, antibiotics such as kanamycin and penicillin may be added to the medium as necessary.
[0021]
When cultivating a transformant transformed with an expression vector containing an inducible promoter, an inducer is added to the medium to induce a protein downstream of the promoter. For example, when a transformant transformed with an expression vector containing a lac promoter is cultured, isopropyl-β-D-thiogalactopyranoside (IPTG) or the like was transformed with an expression vector containing a trp promoter. When the transformant is cultured, indoleacrylic acid (IAA) or the like is added to the medium to induce expression of the target protein.
[0022]
After culturing, the amino acid amidase of the present invention accumulates intracellularly or extracellularly. In order to utilize the amidase for the conversion reaction from α-amino acid amide to D-α-amino acid, cells and culture supernatant are separated by usual means, for example, centrifugation, filtration, etc. The product or culture supernatant is used as a catalyst for the conversion reaction.
[0023]
The reaction is carried out by bringing α-amino acid amide into contact with the cells or the processed product thereof in an aqueous medium. The cells may be used for the reaction as they are or may be subjected to an appropriate treatment. Examples of the treatment method include a method of immobilizing cells on an appropriate carrier (acrylamide polymer, arginine, agarose, etc.), a method of disrupting cells to obtain a crude enzyme, and the like. Usually, the concentration of α-amino acid amide is 0.1 to 60% by weight, preferably 1 to 40% by weight, and the concentration of cells or cell treatment products varies depending on the amount of activity, but is 1/10000 to 1/2% by weight of amino acid amide. The reaction solution has a pH of 4 to 11, preferably 6 to 10, and a reaction temperature of 10 to 60 ° C, preferably 20 to 50 ° C.
[0024]
【Example】
Next, the present invention will be specifically described with reference to examples. However, the present invention is not limited by the following examples.
[0025]
Example 1
(1) Mutation operation
The recombinant plasmid pDAA containing the D-selective amidase gene derived from Ochrobactrum anthropi SV3 was analyzed by PCR method (Error prone PCR) [Cadwell and Joyce (PCR Methods and Application, 3, S136-S140, 1994). )] And transformed E. coli JM109 to obtain a transformed strain. Error prone PCR reaction (50 μL) is 12.5 μL distilled water, 5 μL MgCl 2 free 10 x Taq buffer 5 mM MgCl 2 , 0.5 mM MnCl 2 , 0.2 mM dATP and dGTP, 1 mM dCTP And dTTP, 1 μM of two primers, 2.5 U Taq DNA polymerase and 500 ng pDAA as templates. The 95 ° C denaturation step was held for 30 minutes (5 minutes for the first cycle only), 55 ° C annealing for 1.5 minutes, 72 ° C extension for 1 minute, and 72 ° C for 10 minutes. This cycle was performed 30 times. The amplified PCR product was cleaved with HindIII and XbaI, and then purified using an agarose gel and then a QIAquick gel purification kit. The amplified DNA was inserted downstream of the lac promoter of pUC19, and E. coli JM109 was transformed by a conventional method.
[0026]
(2) Screening for mutants with improved heat resistance Escherichia coli transformants were coated on nitrocellulose filters on LB agar plates. Add several nitrocellulose filters with approximately 10,000 colonies in total to 1 ml each containing 10 mg / ml lysozyme solution and 10 μmol EDTA (pH 6.0), and incubate at 30 ° C for 30 minutes I made spheroplasts. Further, these filters were frozen at -20 ° C. and thawed at room temperature for 1 cycle, and the enzyme was eluted by 3 cycles. These filters were kept at 45 ° C. for 15 minutes as they were, and then D-amino acids produced from D-amino acid amides were detected by reaction with D-amino acid oxidase (Ikenaka et al., Biosci. Biotechnol. Biochem. 62 1668-1671). , 1998).
After 10 minutes of reaction, red-colored colonies were isolated as mutants with improved heat resistance. This mutant strain was cultured in an LB medium, and after the cells were kept at various temperatures, improvement in heat resistance was confirmed. In this way, mutant B29 was obtained.
Next, mutation was further repeated using the plasmid pDAA-B29 containing the mutant gene isolated from the mutant B29 by a conventional method as a template. Error prone PCR was performed in the same manner as described in Example 1 (1), and about 40,000 colonies were incubated at 50 ° C. for 15 minutes to obtain mutant BFB40. Plasmid pDAA-BFB40 containing the mutant gene was isolated from mutant BFB40 by a conventional method.
[0027]
(3) Analysis of mutation site Next, the site of the mutant enzyme gene with improved heat resistance obtained as described above was analyzed as to which site had been mutated. The mutated gene was purified from E. coli transformed strains by a conventional method. The nucleotide sequence of the modified D-isomer selective amidase gene that had undergone mutation contained in the recombinant DNA was determined using 4000L DNA sequencer (manufactured by Li-Cor). As a result, when the amino acid sequence encoding the nucleotide sequence was compared with the wild-type D-form selective amidase, the glutamic acid residue (GAA) at position 303 was substituted with the valine residue (GTA) in mutant B29. It was. In mutant BFB40, the lysine residue (AAG) at position 278 was further replaced with a methionine residue (TAG).
[0028]
(Example 2)
Dispense 5 ml of LB medium (pH 7.2) into a test tube and sterilize by autoclaving, add ampicillin sodium to a concentration of 80 μg / ml, and inoculate this with recombinant E. coli transformed by conventional methods. And cultured with shaking at 37 ° C. for 12 hours.
Dispense 100 ml of LB medium (pH 7.2) into a 500 ml flask and sterilize by autoclave. Then add 80 μg / ml ampicillin sodium and 0.5 mM IPTG (isopropyl-β-D-thiogalactopyranoside). 1 ml was inoculated and cultured with shaking at 37 ° C. for 8 hours.
The bacterial cells are obtained by centrifugation, washed with an equal volume of 0.9 wt% NaCl aqueous solution, and then suspended in 5 ml of 0.1 M Tris / HCl (pH 8). A suspension was obtained.
FIG. 1 shows the enzyme activity after incubation of the cell suspensions of the wild-type strain and mutant Escherichia coli transformed strains having improved heat resistance, B29 strain, and BFB40 strain at each temperature for 15 minutes.
The enzyme activity was measured as follows.
React with 5 ml of 0.1 M Tris / HCl (pH 8) containing 20 μmol of D-phenylalaninamide and add an appropriate amount of the cell suspension for 5 minutes at 30 ° C. HClO4 was added to stop the reaction, and the cells were removed by centrifugation. The amount of D-phenylalanine in the reaction solution excluding bacterial cells was determined using 5 mM potassium phosphate (pH) as a solvent using a Waters 600 MS HPLC equipped with an ODS column (Puresil C18 column, 4.6 x 150 mm, Waters, Japan). 3)-MeOH = 8: 2 [vol / vol] was flowed at a flow rate of 0.7 ml / min, and the D-phenylalanine peak was detected at 254 nm.
In addition, 1 unit is an enzyme activity which produces | generates 1 micromol phenylalanine in 1 minute.
[0029]
(Example 3)
An amidase is electrophoretically purified from the mutant E. coli transformed strain BFB40 and the wild strain cultured in the same manner as in Example 2 according to the method described in Eur. J. Biochem. 267, 2028-2035 (2000). did. When the specific activities of the wild-type and BFB40-type enzymes were compared at various temperatures, as shown in FIG. 2, the activity improved more than twice at each temperature. In contrast, it was 50 ° C. for the BFB40 strain.
[0030]
Example 4
A cell suspension of BFB40 strain was prepared in the same manner as in Example 2.
Add 0.1 g Tris / HCl (pH 8) solution (1 ml) containing 0.2 g D, L-phenylalaninamide and 0.2 ml bacterial suspension for 22 hours at 30 ° C or 40 ° C with shaking. The amount of phenylalanine accumulated was reacted (170 rpm). In the reaction at 30 ° C., the conversion reaction proceeded well in the BFB40 strain, and 10% by weight of D-phenylalanine was produced. The ee of produced D-phenylalanine was 98%. In the wild type, 5% by weight of D-phenylalanine was produced. At 40 ° C., 7 wt% D-phenylalanine was produced in the BFB40 strain, and 3 wt% D-phenylalanine was produced in the wild strain.
[0031]
【The invention's effect】
According to the present invention, a modified D-form selective amino acid amidase, particularly a D-form selective amino acid amidase with improved catalytic activity, thermal stability and production ability can be produced efficiently. Further, by using this modified D-form selective amino acid amidase for the stereoselective hydrolysis reaction of racemic α-amino acid amide, the production efficiency of D-α-amino acid can be improved.
[0032]
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram comparing heat resistance of wild strain, B29 strain, and BFB40 strain.
FIG. 2 is a graph showing the specific activity of the enzyme at each temperature of the wild strain and the BFB40 strain.
[0033]
[Sequence Listing]
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