JP4662195B2

JP4662195B2 - Dental magnetic attachment

Info

Publication number: JP4662195B2
Application number: JP2001224214A
Authority: JP
Inventors: 宇野良治; 匡古谷; 巧東風
Original assignee: Hitachi Metals Ltd
Current assignee: Hitachi Metals Ltd
Priority date: 2001-07-25
Filing date: 2001-07-25
Publication date: 2011-03-30
Anticipated expiration: 2021-07-25
Also published as: JP2003033375A

Description

【０００１】
【発明の続する技術分野】
本発明は、歯科医療分野における義歯の固定に永久磁石の吸引力を利用した歯科用磁性アタッチメントに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来、磁気吸引力を利用した歯科用磁性アタッチメントとしては図５に示すものがある、この磁性アタッチメントは軟磁性体からなるカップ状外殻（ヨーク）１０の内部に永久磁石１１を収容してなる磁石構造体１と軟磁性体からなるキーパ２を基本構成としている。磁石構造体１は、人工歯５を埋植した義歯床６の底部に磁石構造体用の装着穴１２を形成し、この中に一般に歯科用充填セメント等の接着材を介して固定されている。この磁石構造体１を磁性ステンレス鋼からなるキーパ２に対向配置させ、永久磁石から発生する磁束をヨーク内を通してキーパ側に誘導し、磁石構造体１とキーパ２の両者間で発生する磁気吸引力を利用して義歯を固定するものである（詳しくは例えば特許第２７９５７５５号参照）。
【０００３】
図５において、３は根面板と称し、例えば金銀パラジウム合金等の歯科用耐食性合金からなる金冠で歯根４の上部を被覆するものである。ここでキーパ２は、従来よりこの根面板３を鋳造する際にその頭部に一体成形されており、このような鋳接法によって形成されたキーパ付き根面板は、装着の安定性に優れるものである。
しかしながら、この鋳接作業においてキーパは７００℃以上の高温に晒されることから、磁性ステンレス鋼の組織が変化したり、キーパ表面が容易に酸化され酸化被膜を形成することがある。この酸化被膜の除去は熟練を要する上に困難なことであり、酸化被膜の不十分な除去では、逆に磁気回路を乱すことになり、吸引力低下の一因ともなる。
【０００４】
また、鋳接時にはキーパを所定位置に保持する必要があることから、キーパに取手部分を設け、これを持って鋳接し、さらに鋳接後はこの取手を切除すると言うように作業は煩雑であった。さらに、鋳造的にはキーパや取手部分は冷やし金の作用をなすことから、この部分の熱を放散し易くしキーパ周縁での鋳造欠陥を引き起こし易くしている。
また、ＭＲＩ（核磁気共鳴診断装置：Magnetic Resonance Imaging）等の磁気を応用した医療機器を利用する場合には、画像の乱れを防止するためキーパの一時取り外しが必要となることがある。この様な場合、根面板を研削器具で破壊してキーパを削除することが行われる。しかしながら、このようなキーパの取り外しは、大きな負担を強いるものであり好ましいものではない。
【０００５】
この様な問題を解決する一手段として着脱式キーパとなした磁性アタッチメントが提案されている。例えば、特開平１０−１７９６１０号公報ではＯリングを用いたブッシュ式の着脱構造が提案されているが、これらの固定手段では構造が複雑となり技術的な困難性やコスト的な障害もある。
【０００６】
そこで、特開平１１−１３７５７５号公報では、接着材を用いて根面板にキーパを、義歯床に磁石構造体をそれぞれ固定することが提案されている。この方法では、根面板の鋳造に際しキーパ対応ハウジングパターンと言うキーパの代替物を一時的に用いてキーパ用の装着穴を形成するものである。即ち、根面板のロウ型形成においてこのハウジングパターンを根面板上部に埋没し、ロウ型と共にハウジングパターンをも焼失させ、結果、ハウジングパターン部分を含む鋳造用キャビティを形成する。その後、このキャビティ内に歯科用合金を鋳込むことによって、キーパ用の装着穴を備えた根面板を形成することができる。この方法によれば、鋳接作業において酸化被膜を形成することも、冷やし金の作用も受けることもなく磁気吸引力の低下を招くことがない。また、接着剤による固定であることからキーパの取り外し及び再接着を容易に行うことが出来る。尚、磁石構造体側についても磁石構造体対応ハウジングパターンを用いて同様の手段で構成できるとしている。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記ハウジングパターンを用いた接着構造では、鋳接構造に比べて根面板とキーパの接合強度が弱いと言う問題がある。特に、長年の噛合力の負荷により接着部が応力緩和の影響を受けてキーパの耐引き抜き強度が低下することが懸念される。一方で磁石構造体と義歯床との接合を接着材によって行うことは従来より行われてきている。これは義歯床の場合は取り外しが可能であること、また接着材等の進歩によって接着強度の向上が図られてきたことにもよる。しかしながら、キーパ側については上記したように取り外しがきかない鋳接構造であったことから接着剤による接合強度の信頼性の点で問題がある。
【０００８】
そこで、本発明は、上記した磁石構造体および／またはキーパを接着剤等で装着穴に取り付け固定する構造の改良に係わり、ハウジングパターンを用いた接着構造において耐引抜力を向上させた歯科用磁性アタッチメントを提供することを目的とする。
【０００９】
【課題を解決するための手段】
本発明は、軟磁性材料からなる外殻ヨークの内部に永久磁石を配置した磁石構造体を義歯床の底部に設けた装着穴に接着材を介して固定し、かつ軟磁性材料からなるキーパを鋳造により形成された金属製根面板の頭部に設けた装着穴に接着材を介して固定し、前記磁石構造体とキーパを対向配置することによって両者間で作用する磁気吸引力により前記義歯床を根面板に固定するようにした歯科用磁性アタッチメントにおいて、前記磁石構造体の外周面に少なくとも１本の周方向溝を設けると共に、前記磁石構造体用装着穴の内周面に少なくとも１本の周方向溝を設けたことを特徴とする。
【００１０】
この磁性アタッチメントのうち外周面に溝を持った磁石構造体やキーパについては従来公知（特許第３１５７２１５号及び実用新案登録第２５８２８７７号参照）ではあるが、本発明では、さらに装着穴側にも内周溝を設け、磁石構造体やキーパ側の溝との組み合わせにより引き抜き阻止力（耐引抜力）を一段と向上させたことに特徴がある。即ち、キーパ外周面側と装着穴内周面側の両方の溝に接着材が充填されることによるアンカー効果、また、層間が一体化し強い阻止力を発揮するので信頼性が得られる。
また、前記歯科用磁性アタッチメントにおいて、磁石構造体および／またはキーパの周方向溝の位置と装着穴側の周方向溝の位置が高さ方向に不一致であることは望ましいことである。このように不一致とすることで溝が２段以上にわたって段違いに形成されることにより、耐引抜力と信頼性が向上する。
尚、上記した周方向の溝は必ずしも連続している必要はなく、周方向に不連続のものであっても良く、例えば傾斜した溝でもよい。また、本発明において用いる接着材は、歯科用として通常に用いられてきた充填用セメント、合着用セメント等と呼ばれる充填材を含んでおり、例えばエポキシ系、アクリル系またはコンポジット系のレジンセメント等を用いることが出来る。
【００１１】
また、従来の鋳接法では内周面側の溝を形成することは困難であったが、下記するようなハウジングパターンを用いれば技術的にもまたコスト的にも歯科技工士の手を煩わせることなく容易に製造できることも本発明の特徴である。
即ち、本発明は、金属製根面板を鋳造する際に、ロウ型と共に焼失させる熱可塑性樹脂からなるハウジングパターンを用いて上記磁石構造体用および／またはキーパ用の装着穴を形成するものであって、その内周面に少なくとも１本の周方向溝を有するハウジングパターンである。ここで、周方向溝は斜め方向溝としても良い。
【００１２】
このハウジングパターンは（以下、キーパ側を例にとるが磁石構造体側においても同様に用いることができる。）、耐火石膏模型に根面板のロウ型をワックスアップする際、根面板のロウ型のキーパに相当する位置に埋設させて使用する。そして、埋没材を用いて型ごと埋没して鋳型を作製し、次いで、ハウジングパターンおよびロウ材を燃焼させて焼失させ、鋳造用のキャビティを形成し、このキャビティに金銀パラジウム合金、コバルト−クロム系合金等の歯科用合金の溶湯を鋳込み、根面板を鋳造する。この際、内周面に周方向溝を有するハウジングパターンを用いることにより、焼失後に形成されるキャビティはハウジングパターンに沿った形状が転写され、よって鋳造後の根面板においては装着穴と共に内周溝が同時に形成される。
【００１３】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の歯科用磁性アタッチメント及びハウジングパターンの実施例を説明する。
まず、根面板の作製過程を図１に示す概略図と図２の工程フロー図の番号を参照して説明する。
▲１▼歯根４の頭部をリューダ等歯科技工器具１７で整形し根面形成を行う（図１（Ａ））。
▲２▼作製された支台歯上で印象採得１８を行い（図１（Ｂ））、
▲３▼作業用石膏模型１９を作製する（図１（Ｃ））。
▲４▼次いで、石膏模型１９上に根面板のロウ型１５をワックスアップし（図１（Ｄ））、▲５▼ワックスアップされたロウ型のキーパ装着穴１６にキーパ用ハウジングパターン２０を装着する（図１（Ｅ））。
▲６▼ワックスアップされたロウ型１５を埋没材４０によって埋没し鋳型４１を得る。▲７▼次いで、根面板のロウ型１５及びハウジングパターン２０を炉中で加熱し共に焼失させ、鋳造用キャビティ４２を形成する（図１（Ｆ））。ここでキャビティ４２にはハウジングパターンに設けていた内周溝が転写された形で形成されている。
▲８▼キャビティ４２に金銀パラジウム合金等の歯科用合金の溶湯をスプルー４３を通して鋳込み、根面板３を鋳造した後、
▲９▼鋳造された根面板を鋳型から分離し、研磨する（図１（Ｇ））。このときの根面板３には、内周面に周方向溝３１を一体に有する装着穴３０が形成されている。
(10)根面板の装着穴３０及びキーパ２にサンドブラスト処理等を施し、通常に用いられるレジンセメント等の歯科用接着材によってキーパ２を装着穴内に固着する（図１（Ｈ））。
【００１４】
以上によって、キーパ付きの根面板を得ることが出来る。本発明で用いるキーパ２は、鏡面仕上げされた平面精度の良好な磁性ステンレス鋼からなる円板状のものであり、図３（ａ）に示すように外周面に周方向の溝２２を１本形成している。この溝は２本またはそれ以上あっても良く、斜め方向の溝としたり、また周方向に不連続でも良い。また、溝形状は図示のように△溝の他に凹溝としても良く、その溝深さも適宜設定できる。
図４はキーパの溝と装着穴の溝を高さ方向が不一致で段違いに形成した例である。このように複数の溝や段違いの溝を設けることで引き抜き強度を上げることが出来る。尚、図４において５０は接着材を示しているが大きさ等は誇張している。
【００１５】
一方のハウジングパターン２０は、図３（ｂ）のようにキーパ２の磁気吸着面のみを露出させるようなキャップ形をしており、キーパよりも大きい内面寸法を有している。その内周面に周方向溝２１を形成しており、この溝２１はキーパ２と同様、２本またはそれ以上であっても良く、斜め方向の溝としたり、また周方向に不連続でも良い。溝形状は凹溝、△溝等とらわれることはないし、溝深さも適宜設定できる。また、ハウジングパターン２０の内面寸法とキーパ２の外形寸法の差は、根面板３に接着する歯科用接着材が充填されるスペースとなるものである。接着材はキーパの吸着面以外を被って接着効果を発揮するように設けるが、装着穴３０の底部の接着層厚さよりも溝を形成した側面側、即ちキーパ外周面と装着穴内周面の間に充填する接着材層の方が厚くなるようにする。
【００１６】
ハウジングパターンに使用する熱可塑性合成樹脂としては、根面板を鋳造するに際しロウ型と共に焼失し易く、焼却残渣がなく、石膏模型を損傷させない材質であれば特に限定されるものではないが、ポリメチルメタクリレート（ＰＭＭＡ）、ポリプロピレン（ＰＰ）、高圧低密度ポリエチレン（ＨＰＬＤＰＥ）、超低密度ポリエチレン（ＶＬＤＰＥ）、直鎖状低密度ポリエチレン（ＬＬＤＰＥ）等の軟質ポリエチレン、中密度ポリエチレン（ＭＤＰＥ）、高密度ポリエチレン（ＨＤＰＥ）、エチレンビニルアルコール共重合体（ＰＶＯＨ）、エチレン−酢酸ビニル共重合体（ＥＶＡ）、エチレン系イオノマーが例示できる。そして、このハウジングパターンは、プレス成型・射出成型等によって所定の形状に成形することができる。
【００１７】
本発明のハウジングパターンを用いた別の実施例としては、金属床義歯や可撤式ブリッジの外冠に磁石構造体側を装着するための穴の内周面に周方向溝を形成する場合にも使用できる。ここでは詳細な説明は省略するが、基本的には上述したキーパ用装着穴を形成したときと同様に内周溝を有するハウジングパターンを外冠のロウ型に装着し、これらを鋳型に埋没し、焼失させて内周溝を鋳型に転写する。これに歯科用金属を流入させることによって、磁石構造体装着用の穴に内周溝を形成した金属外冠を得ることが出来る。
【００１８】
次に、キーパの引き抜き強度について確認試験を行った。実施例のキーパはフェライト系ステンレス鋼（ＳＵＳ４４７Ｊ１）からなる外径φ４．０ｍｍ、高さ０．８ｍｍの円板を使用し、これの外周面に周方向溝を１本形成した。深さは０．１５ｍｍ（実施例１）と０．２５ｍｍ（実施例２）とした。ハウジングパターンはアクリル樹脂からなり外径φ４．８ｍｍ、内径φ４．０、高さ１．１ｍｍ、深さ０．８ｍｍのキャップとし、これの内周面にキーパ側の溝と同じ高さに周方向溝を１本形成した。その深さは０．１５ｍｍとした。他に前記と同じ条件でキーパ側の溝と違う高さになるように周方向溝を形成したハウジングパターン（実施例３）と、またキーパ側に溝を２本設けたもの（実施例４）、４５度斜め方向溝を８本形成したハウジングパターン（実施例５）を夫々作製した。また比較例として、同じキーパを用いキーパ側にも装着穴側にも溝がないもの（比較例１）と、キーパ側にのみ外周溝を設けたもの（比較例２）を作製した。さらに、作成した試料に温度サイクルを施した。温度条件を４℃と６０℃の水槽に各１分間浸漬とし、回数を１万サイクルとした。
【００１９】
それぞれの被試験体に装置チャック用の把持部を設け、キーパの吸着面にはもう一方の把持部を溶接して設けた。そして両把持部を引張り試験機にかけて耐引抜力を測定した。測定装置は今田製作所製引張圧縮試験機SV-55を用て、測定条件は室温にて引張速度１mm／minにて行った。その結果を表１に示す。
尚、溝数の欄で内とあるのは装着穴側の溝を、外はキーパ側の溝を、内斜は装着穴側の溝を４５度の角度で８本つけたことをそれぞれ表している。
【００２０】
【表１】

【００２１】
以上のように、キーパ側の溝（外溝）がない比較例１またはキーパ側の溝のみの比較例２に対し、本発明の実施例１〜５は何れも耐引抜力が高くなっている。キーパ側に溝を設けた例に対しても向上しており、装着穴側にも溝を設けたことの効果が確認できた。
【００２２】
【発明の効果】
以上のように本発明は、磁石構造体やキーパの外周面に溝を設けると共にこれらを固定する装着穴にも内周溝を設けたので、両者間に充填する接着材が内外周の溝に固着して高い引き抜き阻止を発揮する。特にキーパを接着材で固定する構造においては、溝がないものに比べ耐引抜力が高く向上し、鋳接法に代わる信頼性を得ることが出来る。よって、磁気吸引力が低下することなく、製作が容易でありながら耐引抜強度の向上した信頼性の高い歯科用磁性アタッチメントを提供することができた。また、この磁性アタッチメントに適したハウジングパターンを提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施例を示すキーパ付き根面板の製作過程を示す概略図である。
【図２】図１のキーパ付き根面板の製作過程を示すフロー図である。
【図３】本発明のキーパ及びハウジングパターンの実施例を示す側面図である。
【図４】本発明の他の実施例を示すキーパとハウジングパターンの側面図である。
【図５】歯科用磁性アタッチメントを示す概略図である。
【符号の説明】
１：磁石構造体、２：キーパ、３：根面板、４：歯根、５：義歯、６：義歯床
７：根管、８：歯肉、１０：磁石構造体の外殻ヨーク、１１：永久磁石
１２：磁石構造体用装着穴、１４：石膏模型、１５：ロウ型
１６：ハウジングパターン用穴、１７：歯科技工器具、１８：印象
１９：台座、２０：ハウジングパターン、２１：ハウジングパターンの溝
２２：キーパ外周面の周方向溝
３０：キーパ用装着穴、３１：装着穴内周面の周方向溝
４０：埋没材、４１：鋳型、４２：鋳造用キャビティ、４３：スプルー[0001]
[Technical field continued]
The present invention relates to a dental magnetic attachment that uses the attractive force of a permanent magnet to fix a denture in the field of dentistry.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, there is a dental magnetic attachment shown in FIG. 5 using a magnetic attraction force. This magnetic attachment comprises a permanent magnet 11 accommodated in a cup-shaped outer shell (yoke) 10 made of a soft magnetic material. A keeper 2 composed of a magnet structure 1 and a soft magnetic material is used as a basic configuration. The magnet structure 1 has a mounting hole 12 for a magnet structure formed at the bottom of a denture base 6 in which artificial teeth 5 are implanted, and is generally fixed thereto through an adhesive such as dental filling cement. . The magnet structure 1 is disposed opposite to a keeper 2 made of magnetic stainless steel, and a magnetic flux generated from the permanent magnet is guided to the keeper side through the yoke, so that a magnetic attractive force generated between the magnet structure 1 and the keeper 2 is generated. Is used to fix the denture (for example, refer to Japanese Patent No. 2795755 for details).
[0003]
In FIG. 5, 3 is called a root face plate, and covers the upper part of the tooth root 4 with a gold crown made of a dental corrosion resistant alloy such as a gold-silver-palladium alloy. Here, the keeper 2 is conventionally formed integrally with the head when the root plate 3 is cast, and the root plate with the keeper formed by such a casting method has excellent mounting stability. It is.
However, since the keeper is exposed to a high temperature of 700 ° C. or higher in this casting operation, the structure of the magnetic stainless steel may change, or the keeper surface may be easily oxidized to form an oxide film. The removal of the oxide film requires skill and is difficult, and insufficient removal of the oxide film conversely disturbs the magnetic circuit, which causes a decrease in the attractive force.
[0004]
Further, since it is necessary to hold the keeper in a predetermined position at the time of casting, the work is complicated so that a handle portion is provided on the keeper, and the keeper is held by casting, and then the handle is removed after casting. It was. Furthermore, since the keeper and the handle portion act as a cooling metal in terms of casting, it is easy to dissipate the heat of this portion and easily cause casting defects at the keeper periphery.
Further, when using a medical device applying magnetism such as MRI (Magnetic Resonance Imaging), it may be necessary to temporarily remove the keeper in order to prevent image distortion. In such a case, the root plate is destroyed with a grinding tool and the keeper is deleted. However, such removal of the keeper imposes a heavy burden and is not preferable.
[0005]
As a means for solving such a problem, a magnetic attachment that is a detachable keeper has been proposed. For example, Japanese Patent Application Laid-Open No. 10-179610 proposes a bush-type detachable structure using an O-ring, but these fixing means have a complicated structure and have technical difficulties and cost obstacles.
[0006]
In view of this, Japanese Patent Application Laid-Open No. 11-137575 proposes fixing a keeper to the root face plate and an magnet structure to the denture base using an adhesive. In this method, when the root plate is cast, a keeper replacement hole called a keeper-compatible housing pattern is temporarily used to form a keeper mounting hole. That is, in forming the wax plate of the root face plate, the housing pattern is buried in the upper portion of the root face plate, and the housing pattern is burned out together with the wax shape. As a result, a casting cavity including the housing pattern portion is formed. Thereafter, a root alloy plate with a keeper mounting hole can be formed by casting a dental alloy into the cavity. According to this method, neither the oxide film is formed in the casting operation nor the effect of the cooling metal, and the magnetic attractive force is not reduced. Further, since the fixing is performed with an adhesive, the keeper can be easily removed and reattached. The magnet structure side can also be configured by the same means using the magnet structure-compatible housing pattern.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
However, the bonding structure using the housing pattern has a problem that the bonding strength between the root plate and the keeper is weaker than that of the cast-bonded structure. In particular, there is a concern that the pull-out strength of the keeper may be reduced due to stress relaxation due to stress applied for many years. On the other hand, joining of a magnet structure and a denture base with an adhesive has been conventionally performed. This is because the denture base can be removed and the adhesive strength has been improved by the progress of adhesives and the like. However, the keeper side has a problem in terms of reliability of bonding strength due to the adhesive because it has a cast-on structure that cannot be removed as described above.
[0008]
Accordingly, the present invention relates to an improvement in the structure for attaching and fixing the above-described magnet structure and / or keeper to the mounting hole with an adhesive or the like, and a dental magnetism with improved pull-out resistance in an adhesive structure using a housing pattern. The purpose is to provide an attachment.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
According to the present invention, a magnet structure in which a permanent magnet is arranged inside a shell yoke made of a soft magnetic material is fixed to an attachment hole provided in the bottom of a denture base with an adhesive , and a keeper made of a soft magnetic material is provided. The denture base is fixed by an adhesive material in a mounting hole provided at the head of a metal root plate formed by casting , and the magnet structure and the keeper are arranged to face each other, so that a magnetic attraction force acts between them. In the dental magnetic attachment that is fixed to the root plate, at least one circumferential groove is provided on the outer peripheral surface of the magnet structure, and at least one is provided on the inner peripheral surface of the mounting hole for the magnet structure. it characterized in that a circumferential groove.
[0010]
Among these magnetic attachments, a magnet structure having a groove on the outer peripheral surface and a keeper are conventionally known (refer to Japanese Patent No. 3157215 and Utility Model Registration No. 2582877). A feature is that a peripheral groove is provided, and the pull-out prevention force (pull-out force) is further improved by the combination with the magnet structure and the groove on the keeper side. That is, reliability is obtained because the anchor effect is obtained by filling the grooves on both the keeper outer peripheral surface side and the mounting hole inner peripheral surface side with an adhesive, and the layers are integrated to exert a strong blocking force.
In the dental magnetic attachment, it is desirable that the position of the circumferential groove on the magnet structure and / or the keeper and the position of the circumferential groove on the mounting hole side do not coincide with each other in the height direction. By making the discrepancy in this way, the grooves are formed in two or more steps, thereby improving the pull-out resistance and reliability.
The circumferential grooves described above are not necessarily continuous, and may be discontinuous in the circumferential direction, for example, inclined grooves. Further, the adhesive used in the present invention includes a filler called a filling cement or a cement to be used commonly used for dentistry, such as an epoxy-based, acrylic-based or composite-based resin cement. Can be used.
[0011]
In addition, it has been difficult to form a groove on the inner peripheral surface side by the conventional casting method, but if a housing pattern as described below is used, both the technical and the cost of the dental technician are bothered. It is also a feature of the present invention that it can be easily manufactured without the need for it.
That is, according to the present invention, the mounting hole for the magnet structure and / or the keeper is formed by using a housing pattern made of a thermoplastic resin that is burned off together with the wax mold when casting a metal base plate. The housing pattern has at least one circumferential groove on its inner peripheral surface. Here, the circumferential groove may be an oblique groove.
[0012]
This housing pattern (hereinafter, the keeper side is taken as an example, but can be used in the same manner on the magnet structure side). When wax-up the root face plate to the refractory gypsum model, the wax face keeper of the root face plate is used. It is used by embedding it at a position corresponding to. Then, the mold is buried by burying the mold with the investment material, and then the housing pattern and the brazing material are burned and burnt down to form a casting cavity. The gold-silver-palladium alloy, cobalt-chromium system is formed in this cavity. A root alloy is cast by casting a molten alloy of a dental alloy such as an alloy. At this time, by using a housing pattern having a circumferential groove on the inner circumferential surface, the cavity formed after burning is transferred in shape along the housing pattern. Are formed simultaneously.
[0013]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, examples of the dental magnetic attachment and the housing pattern of the present invention will be described.
First, the manufacturing process of the root plate will be described with reference to the schematic diagram shown in FIG. 1 and the numbers in the process flow diagram of FIG.
{Circle around (1)} The root surface of the tooth root 4 is shaped with a dental technique instrument 17 such as a lidar to form a root surface (FIG. 1A).
(2) Take impression 18 on the prepared abutment tooth (FIG. 1 (B)),
(3) A working plaster model 19 is produced (FIG. 1C).
(4) Next, the wax plate 15 of the root plate is waxed up on the plaster model 19 (FIG. 1 (D)), and (5) the keeper housing pattern 20 is mounted in the wax-shaped keeper mounting hole 16 that has been waxed up. (FIG. 1E).
(6) The wax-up wax mold 15 is buried with the investment material 40 to obtain the mold 41. (7) Next, the root plate wax mold 15 and the housing pattern 20 are heated in a furnace and burned together to form a casting cavity 42 (FIG. 1 (F)). Here, the inner circumferential groove provided in the housing pattern is formed in the cavity 42 in a transferred form.
(8) After casting a molten dental alloy such as a gold-silver-palladium alloy into the cavity 42 through the sprue 43 and casting the root plate 3,
(9) The cast root face plate is separated from the mold and polished (FIG. 1 (G)). At this time, the root plate 3 is formed with a mounting hole 30 integrally having a circumferential groove 31 on the inner peripheral surface.
(10) Sandblasting or the like is performed on the mounting hole 30 and the keeper 2 of the root face plate, and the keeper 2 is fixed in the mounting hole with a dental adhesive such as a resin cement that is usually used (FIG. 1 (H)).
[0014]
As described above, a root plate with a keeper can be obtained. The keeper 2 used in the present invention is a disk-shaped one made of magnetic stainless steel having a mirror finished surface and good plane accuracy, and has one circumferential groove 22 on the outer peripheral surface as shown in FIG. Forming. There may be two or more of these grooves, and the grooves may be slanted or discontinuous in the circumferential direction. Further, as shown in the figure, the groove shape may be a concave groove in addition to the Δ groove, and the groove depth can be appropriately set.
FIG. 4 shows an example in which the groove of the keeper and the groove of the mounting hole are formed in steps that are inconsistent in the height direction. Thus, the drawing strength can be increased by providing a plurality of grooves or uneven grooves. In FIG. 4, reference numeral 50 denotes an adhesive, but the size and the like are exaggerated.
[0015]
One housing pattern 20 has a cap shape that exposes only the magnetic attracting surface of the keeper 2 as shown in FIG. 3B, and has an inner surface dimension larger than that of the keeper. A circumferential groove 21 is formed on the inner peripheral surface, and the groove 21 may be two or more like the keeper 2, may be an oblique groove, or may be discontinuous in the circumferential direction. . The groove shape is not limited to a concave groove, a Δ groove, or the like, and the groove depth can be set as appropriate. Further, the difference between the inner dimension of the housing pattern 20 and the outer dimension of the keeper 2 is a space filled with a dental adhesive that adheres to the root plate 3. The adhesive material is provided so as to cover the surface other than the adsorption surface of the keeper so as to exert an adhesive effect, but the side surface side where the groove is formed rather than the adhesive layer thickness at the bottom of the mounting hole 30, that is, between the outer surface of the keeper and the inner peripheral surface of the mounting hole. The thickness of the adhesive layer to be filled is increased.
[0016]
The thermoplastic synthetic resin used for the housing pattern is not particularly limited as long as it is a material that is easy to burn off with the wax mold when casting the root plate, has no incineration residue, and does not damage the gypsum model. Methacrylate (PMMA), polypropylene (PP), high pressure low density polyethylene (HPLDPE), very low density polyethylene (VLDPE), linear low density polyethylene (LLDPE) and other soft polyethylene, medium density polyethylene (MDPE), high density polyethylene (HDPE), ethylene vinyl alcohol copolymer (PVOH), ethylene-vinyl acetate copolymer (EVA), and ethylene ionomer. The housing pattern can be molded into a predetermined shape by press molding, injection molding or the like.
[0017]
As another embodiment using the housing pattern of the present invention, a circumferential groove is formed on the inner peripheral surface of a hole for mounting the magnet structure side on the outer crown of a metal denture or removable bridge. Can be used. Although detailed explanation is omitted here, basically, a housing pattern having an inner peripheral groove is mounted on the outer crown wax shape in the same manner as when the above-described keeper mounting hole is formed, and these are embedded in a mold. The inner peripheral groove is transferred to the mold by burning. By flowing dental metal into this, a metal outer crown having an inner peripheral groove formed in a hole for mounting the magnet structure can be obtained.
[0018]
Next, a confirmation test was conducted on the pull-out strength of the keeper. As a keeper of the example, a disk made of ferritic stainless steel (SUS447J1) having an outer diameter of φ4.0 mm and a height of 0.8 mm was used, and one circumferential groove was formed on the outer peripheral surface thereof. The depth was 0.15 mm (Example 1) and 0.25 mm (Example 2). The housing pattern is made of acrylic resin and has a cap with an outer diameter of 4.8 mm, an inner diameter of 4.0, a height of 1.1 mm, and a depth of 0.8 mm. The inner circumferential surface of the cap has the same height as the groove on the keeper side. One groove was formed. The depth was 0.15 mm. In addition, a housing pattern (Example 3) in which a circumferential groove is formed to have a height different from the groove on the keeper side under the same conditions as described above, and two grooves provided on the keeper side (Example 4) Housing patterns (Example 5) each having eight 45 ° oblique grooves were produced. In addition, as a comparative example, the same keeper was used and no groove was formed on either the keeper side or the mounting hole side (Comparative Example 1), and one having an outer peripheral groove only on the keeper side (Comparative Example 2). Furthermore, the prepared sample was subjected to a temperature cycle. The temperature conditions were immersion in a water bath at 4 ° C. and 60 ° C. for 1 minute each, and the number of times was 10,000 cycles.
[0019]
Each device under test was provided with a gripping portion for an apparatus chuck, and the other gripping portion was welded to the suction surface of the keeper. Then, both gripping portions were subjected to a tensile tester to measure the pull-out resistance. The measuring apparatus was a tensile compression tester SV-55 manufactured by Imada Seisakusho, and the measurement conditions were room temperature and a tensile speed of 1 mm / min. The results are shown in Table 1.
In the column of the number of grooves, the inside indicates the groove on the mounting hole side, the outside indicates the groove on the keeper side, and the inner diagonal indicates that eight grooves on the mounting hole side are attached at an angle of 45 degrees. Yes.
[0020]
[Table 1]

[0021]
As described above, each of Examples 1 to 5 of the present invention has higher pulling resistance than Comparative Example 1 having no keeper side groove (outer groove) or Comparative Example 2 having only a keeper side groove. . This is an improvement over the example in which the groove is provided on the keeper side, and the effect of providing the groove on the mounting hole side can be confirmed.
[0022]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, grooves are provided on the outer peripheral surfaces of the magnet structure and the keeper, and the inner peripheral grooves are also provided in the mounting holes for fixing them. It sticks and demonstrates high pullout prevention. In particular, in the structure in which the keeper is fixed with an adhesive, the pull-out resistance is improved and the reliability in place of the casting method can be obtained as compared with a structure having no groove. Therefore, it was possible to provide a highly reliable dental magnetic attachment having improved pull-out strength while being easy to manufacture without reducing the magnetic attractive force. Moreover, the housing pattern suitable for this magnetic attachment could be provided.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic view showing a manufacturing process of a root plate with a keeper showing an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a flowchart showing a manufacturing process of the root plate with a keeper of FIG. 1;
FIG. 3 is a side view showing an embodiment of the keeper and housing pattern of the present invention.
FIG. 4 is a side view of a keeper and a housing pattern showing another embodiment of the present invention.
FIG. 5 is a schematic view showing a dental magnetic attachment.
[Explanation of symbols]
1: Magnet structure, 2: Keeper, 3: Root face plate, 4: Tooth root, 5: Denture, 6: Denture base 7: Root canal, 8: Gingiva, 10: Outer yoke of magnet structure, 11: Permanent magnet 12: mounting hole for magnet structure, 14: plaster model, 15: wax mold 16: hole for housing pattern, 17: dental tool, 18: impression 19: pedestal, 20: housing pattern, 21: groove 22 in housing pattern : Circumferential groove 30 on the outer circumferential surface of the keeper 30: mounting hole for keeper, 31: circumferential groove 40 on the inner circumferential surface of the mounting hole, 40: investment material, 41: mold, 42: cavity for casting, 43: sprue

Claims

A magnet structure in which a permanent magnet is placed inside a soft yoke made of a soft magnetic material is fixed to a mounting hole provided in the bottom of the denture base with an adhesive , and a keeper made of a soft magnetic material is formed by casting. The denture base is fixed to the root face plate by a magnetic attraction force acting between the magnet structure and the keeper by fixing the magnet structure and the keeper opposite to each other through an adhesive provided in a mounting hole provided on the head of the metal base face plate. In the dental magnetic attachment to be fixed, at least one circumferential groove is provided on the outer peripheral surface of the magnet structure, and at least one circumferential groove is provided on the inner peripheral surface of the mounting hole for the magnet structure. A dental magnetic attachment characterized by being provided.

2. The dental magnetism according to claim 1 , wherein at least one circumferential groove is provided on an outer peripheral surface of the keeper, and at least one circumferential groove is provided on an inner peripheral surface of the keeper mounting hole. attachment

The magnet structure and / or keeper of the circumferential groove located between the mounting hole side of the circumferential groove dental magnetic attachment according to claim 2, wherein the position of and wherein mismatch der Rukoto in the height direction of the.