JP4651182B2 - Cage type crusher - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ケ−シング内で回転する複数のケージ部材のセラミックピンに、岩石や砂利、或いは天然や人工の鉱石などの被粉砕物を衝突させて小さく粉砕するのに使用するケージ型粉砕装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、岩石や砂利、或いは天然や人工の鉱石など硬質の被粉砕物を粉砕するには、セラミックピンから構成された複数のケ−ジ部材を同心円状に配設し、相対回転させた各ケ−ジ部材のセラミックピンと衝突させて被粉砕物の粉砕を行うケ−ジ型粉砕装置が使用されていた。
【0003】
この種のケージ型粉砕装置は、例えば、図4に示すように、被粉砕物の投入口130と排出口131を備え、かつ内壁面102aに保護ライナ−103が敷設されたケ−シング102内に、円盤状の回転円盤106とリング状のバンド108との間に複数のセラミックピン110を等間隔に挟持した大径のケ−ジ部材112と、円盤状の回転円盤107とリング状のバンド109との間に複数のセラミックピン111を等間隔に挟持した小径のケージ部材113とを同心円状に配設するとともに、各ケ−ジ部材112、113の回転円盤106、107に備える回転軸114、115にモ−タ(不図示)の駆動軸121を接続したものがあった。
【0004】
そして、このケージ型粉砕装置101による被粉砕物の粉砕は、モ−タにより各ケ−ジ部材112、113を相対回転させるとともに、ケ−シング102の投入口130より被粉砕物を投入すると、まず、被粉砕物は小径のケ−ジ部材113を構成するセラミックピン111と衝突して粉砕され、次に逆回転している大径のケ−ジ部材112を構成するセラミックピン110と衝突して粉砕され、更にケーシング102内の保護ライナ−103と衝突して所定の大きさをした粒子に粉砕されるようになっており、粉砕された粒子はケ−シング102の排出口131より取り出されるようになっていた。
【0005】
ところで、各ケ−ジ部材112、113のセラミックピン110、111は耐摩耗性に優れると言えども、長期使用において被粉砕物との衝突により摩耗したり破損することから、摩耗や破損したセラミックピン110、111のみを交換できるようになっていた。
【0006】
例えば、図5に、大径のケージ部材112を構成する一つのセラミックピン110の取付構造を示すように、セラミックピン110には両端を貫通する貫通孔105を有し、この貫通孔105に、両端を雄ねじ部127とした金属軸104を挿通させるとともに、セラミックピン110の一方端側にはリング状のスペーサ124及び弾性部材122を介して回転円盤106を、他方端側にはリング状のスペーサ124及び弾性体122を介してバンド108をそれぞれ配置し、上記金属軸104の雄ねじ部127を回転円盤106及びバンド108の各ねじ穴125、126にそれぞれ挿通させ、上記金属軸104の雄ねじ部127にナット128を締め込むことでセラミックピン110を回転円盤106とバンド108との間に挟持・固定するようになっていた(特公平4−32702号公報参照)。
【0007】
また、図6に、大径のケージ部材112を構成する一つのセラミックピン110の他の取付構造を示すように、セラミックピン110には、両端を貫通し、一方端側にのみ複数のキー溝117を備えた貫通孔105を有し、この貫通孔105に、両端を雌ねじ部118とし、かつ一方端側にキー溝116を備えた金属軸104を挿通させ、セラミックピン110のキー溝117と金属軸104のキー溝116とで形成される空間にキー120を係合させることでセラミックピン110を金属軸104に固定し、セラミックピン110の一方端側には、リング状をしたスペーサ124及び弾性部材122を介して回転円盤106を、他方端側には、リング状をしたスペーサ124及び弾性部材122を介してバンド108をそれぞれ配置し、回転円盤106及びバンド108に備える各ねじ穴125、126に挿通したボルト123の雌ねじ122を金属軸104の雌ねじ部118に螺合することにより、セラミックピン110を回転円盤106とバンド108との間に挾持、固定するようになっていた。
【0008】
なお、図6の取付構造において、弾性部材122はセラミックピン110の長手方向の位置決めとキー120の抜け防止の作用をなし、また、金属軸104の一方端に形成された雌ねじ部118は逆ねじ118aとすることにより、ボルト123の締め付け時に他方端のボルト123が緩まないようになっていた(特開平09−10610号公報参照)。
【0009】
また、図5及び図6では大径のケージ部材112を構成するセラミックピンの取付構造について示したが、小径のケージ部材113を構成するセラミックピン111も同様の取付構造により固定されていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ケ−ジ部材112、113のセラミックピン110は被粉砕物との衝突によりバンド108側の上下面における摩耗が激しかった。
【0011】
その為、図5に示す取付構造を有するケージ部材112では、ナット128を緩めてセラミックピン110を回転させ、バンド108側のほとんど摩耗していない部分が上下に位置するように設置した後、ナット128を締め付けて固定し、一つのセラミックピン110をできるだけ長期間使用することが行われているが、この作業を行うにはケ−ジ部材112をケ−シング102内から取り外す必要があり、その為にはクレ−ンやレッカ−等が必要となるために作業が非常に大掛かりであった。
【0012】
また、ケ−ジ部材112の組立には、熟練の技術者でなければ難しく、熟練者であってもセラミックピン110の摩耗していない部分を摩耗し易い所定の位置に位置合せするには多大な労力と時間を要し、その為にケージ型粉砕装置を半日から1日停止させなければならず作業効率が非常に悪かった。
【0013】
一方、図6に示す取付構造を有するケージ部材112では、セラミックピン110と金属軸104とをキー120で係合固定する構造であることから、セラミックピン110の摩耗していない部分を摩耗し易いバンド108側の上下に位置合せすることは熟練の技術者でなくても比較的容易に行うことができ、また、組み立て時間も図5の取付構造と比較して短くできるものの、セラミックピン110の片側に形成することができるキー溝107の数には限界があり、キー溝107毎にセラミックピン110を回転させてもバンド108側外周を均等に摩耗させることができず、さらに、摩耗が比較的少ない回転円盤106側外周はまだ使用可能であるものの、キー溝107がセラミックピン110の片側だけしかないため、セラミックピン110の向きを入れ換えて使用することができず、高価なセラミックピン110を無駄にしてしまうといった課題があった。
【0014】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明は上記課題に鑑み、ケーシング内に円盤状の回転円盤とリング状のバンドとの間に複数のセラミックピンを挟持した径の異なる複数のケージ部材を同心円状に配設し、上部各ケージ部材を回転させながら被粉砕物を投入することにより、該被粉砕物を上記セラミックピンと衝突させて粉砕するケージ型粉砕装置において、上記セラミックピンには、両端を貫通する貫通孔と、上記貫通孔の両端部に4〜8個のキー溝を等間隔に備え、一方端側に形成したキー溝と他方端側に形成したキー溝との位相差を30〜60°としてなり、上記貫通孔に、両端部に雌ねじ部を有し、少なくとも一方端側にキー溝を有する金属軸を挿通させ、この金属軸のキー溝と上記セラミックピンのキー溝とで構成される空間にキーを係合させて上記セラミックピンと上記金属軸を固定するとともに、上記セラミックピンの両側にそれぞれ配置した上記回転円盤及び上記バンドの各ねじ穴にボルトを挿入させ、かつ上記ボルトの雄ねじ部を上記金属軸の雌ねじ部に螺合させることにより、上記セラミックピンを回転円盤とバンドとの間に挟持してケージ部材を構成したものである。
【0015】
また、上記セラミックピンの両端エッジ部は、曲率半径が3〜5mmの曲面とすることが好ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1は本発明のケージ型粉砕装置を示す概略断面図である。
【0017】
このケージ型粉砕装置1は、被粉砕物の投入口30と排出口31を備え、かつ内壁面2aに保護ライナ−3が敷設されたケ−シング2内に、円盤状をした回転円盤6とリング状をしたバンド8との間に複数のセラミックピン10を等間隔に挟持した大径のケ−ジ部材12と、円盤状をした回転円盤7とリング状をしたバンド9との間に複数のセラミックピン11を等間隔に挟持した小径のケージ部材13とを同心円状に配設するとともに、各ケ−ジ部材12、13の回転円盤6、7に備える回転軸14、15をモ−タ(不図示)の駆動軸21に接続したものである。
【0018】
次に、各ケージ部材12、13を構成するセラミックピン10、11の取付構造について説明する。なお、各ケージ部材12、13は径が異なるだけで同じ構造を有することから、大径のケージ部材12に備えるセラミックピン10の取付構造について詳述する。
【0019】
図2は、図1におけるケ−ジ部材12を構成する一つのセラミックピン10の取付構造を示す一部を破断した断面図であり、図3は図2のX−X線断面図である。
【0020】
図2及び図3に示すように、セラミックピン10の内部には、両端部にそれぞれ複数のキー溝17を等間隔に備えた貫通孔5を穿設してあり、この貫通孔5には、両端に雌ねじ部18を備え、少なくとも一方端側に一つのキー溝16を備えた金属軸4を挿通し、セラミックピン10のキー溝17と金属軸4のキー溝16とで形成される空間に、セラミックス、金属、硬質ゴム、プラスチック、及び樹脂のいずれか一種からなるキー20を係合させることでセラミックピン10を金属軸4に固定してある。
【0021】
上記金属軸4の長さは、セラミックピン10と同等又は若干長くしてあり、セラミックピン10の両端にはリング状をしたスペーサ24及び弾性部材22を介して回転円盤6とバンド8をそれぞれ配置し、上記回転円盤6とバンド8にそれぞれ備えるねじ穴25、26にボルト23の雄ねじ部19を挿通させるとともに、金属軸4の雌ねじ部18に螺合することにより、上記セラミックピン10を回転円盤6とバンド8との間に挟持してケージ部材12を構成してある。
【0022】
なお、この取付構造において、弾性部材22はセラミックピン10の長手方向の位置決めとキー20の抜け防止の作用をなすものであり、また、金属軸4の一方端の雌ねじ部18は逆ねじとし、ボルト23の締め付け時に他方端のボルト23が緩まないようにしてある。
【0023】
次に、このケージ型粉砕装置1による被粉砕物の粉砕原理について説明する。
【0024】
まず、不図示のモ−タにより各ケ−ジ部材12、13を相対的に回転させるとともに、ケ−シング2の投入口30より被粉砕物を投入すると、被粉砕物はまず最初に小径のケ−ジ部材13を構成するセラミックピン11と衝突して粉砕され、次に逆回転している大径のケ−ジ部材12を構成するセラミックピン10と衝突して粉砕され、更にケーシング2内の保護ライナ−3と衝突して所定の大きさをした粒子に粉砕することができるようになっており、粉砕された粒子はケ−シング2の排出口31より取り出されるようになっている。
【0025】
そして、各ケ−ジ部材12、13を構成するセラミックピン10、11は、被粉砕物との衝突により摩耗し、特にバンド8、9側の上下面が激しく摩耗するため、定期的にセラミックピン10、11を回し、ほとんど摩耗していない部分がバンド8、9側の上下面に位置するよう調整するのであるが、本発明によれば、セラミックピン10、11の貫通孔5の端部に複数のキー溝17を等間隔に配置し、このキー溝17に合わせてセラミックピン10、11を回転させ、金属軸4のキー溝16とで形成される空間にキー20を係合させ、金属軸4に対して位置決めすることができるため、セラミックピン10、11の調整を容易に行うことができる。しかも、キー溝17はセラミックピン10、11の一方端側だけでなく、両端に設けるとともに、その位相を異ならせてあることから、セラミックピン10、11のバンド8、9側外周がほぼ均等に摩耗するまで使用することができるとともに、セラミックピン10、11の向きを入れ替えることができるため、これまで考えられていなかった回転円盤6、7側も使用することができ、一つのセラミックピン10、11の使用効率を高め、長期間にわたりセラミックピン10、11の交換が不要なケージ型粉砕装置とすることができるとともに、メンテナンス費用を低減することができる。
【0026】
ところで、このような効果を奏するには、上記セラミックピン10、11の貫通孔5と両端部にそれぞれ形成するキー溝17の数は4〜8個とすることが好ましい。なぜなら、キー溝17の個数が3個未満では、セラミックピン10、11の回転角度の設定が少なくなるため、摩耗の少ない部分をバンド8、9側の上下面に有効的に合わすことができず、バンド8、9側の外周をほぼ均等に摩耗させることができないからであり、逆にキー溝17の個数が8個を越えると、隣り合うキー溝17間の仕切の厚みが薄くなりすぎるため、粉砕時の衝撃によりキー溝17が欠けてセラミックピン10、11のガタつきが発生し、粉砕性能に悪影響を与えるからである。
【0027】
また、セラミックピン10、11の両端部に形成するキー溝17は、30〜60°、好ましくは45゜の位相差Pをもって配置することが好ましい。
【0028】
なぜなら、位相差が30°未満であったり、60°をこえると、セラミックピン10、11の片側に形成したキー溝17の数が4〜8個であるために反対側にあるキー溝17と重なり合い、位相をずらした効果が小さいため、バンド8、9側の外周をほぼ均等に摩耗させることができないからである。
【0029】
さらに、上記セラミックピン10、11の外周エッジ部は、曲率半径Rが3〜5mmの曲面10aとすることが好ましい。
【0030】
この理由は、回転円盤6、7とバンド8、9の間に挟持されたセラミックピン10、11には、粉砕時に回転円板6、7側は回転しようする方向に応力が発生するのに対し、バンド8、9側は回転が止まるような反対の方向に応力が発生するため、ケージ部材12、13に歪みが生じ、垂直に当接しているはずのセラミックピン10、11が傾くため、セラミックピン10、11の外周エッジ部がバンド8、9や回転円盤6、7に貼り付けた保護ライナー3等に当たって欠けや割れを発生させ、この欠けや割れにより偏摩耗が発生し、最悪の場合はセラミックピン10、11が折れてしまうからであり、具体的には、セラミックピン10、11の外周エッジ部の曲率半径Rが3mm未満のときには、曲面10aにした効果が小さく、セラミックピン10、11の外周エッジ部がバンド8、9や回転円盤6、7に貼り付けた保護ライナー3等と当たって欠けや割れを生じ、逆に曲率半径Rが5mmを越えるときには、外周エッジ部の曲率半径Rが大きくなりすぎるため、保護ライナー3との間に隙間ができ、そこから被粉砕物が入りこんで摩耗が進行してしまうからである。
【0031】
このように、図1乃至図3に示すセラミックピン10、11の取付構造を用いることにより、バンド8、9側外周の摩耗していない部分を、摩耗が激しい上下面に設定することができ、セラミックピン10、11の両端外周が一様に摩耗するまで使用することができるため、その使用寿命を従来の1.5倍以上に向上させることができるとともに、メンテナンス費用を低減することができる。
【0032】
ところで、ケージ部材12、13を形成するセラミックピン10、11としては、被粉砕物との衝撃に対して充分耐えうる強度を有する材質により形成することが必要であり、アルミナ質セラミックス、アルミナ−炭化チタン系セラミックス、ジルコニア質セラミックス、炭化珪素質セラミックス、窒化珪素質セラミックスなどのセラミックスを用いることができる。
【0033】
これらの中でも特にビッカ−ス硬度14GPa以上、破壊靱性値(K1C)6.0MPa√m以上、強度800MPa以上を有する耐摩耗性の高い窒化珪素質セラミックスが好適である。
【0034】
このような窒化珪素質セラミックスとしては、β−窒化珪素結晶相を主体とし、Y及び/または希土類元素、珪素、アルミニウム、及び酸素とからなる粒界相を含むものが良く、具体的には窒化珪素を75%〜95重量%、Y及び/又は希土類元素を酸化物換算量で1〜10重量%、アルミニウムを酸化物換算量で0.01〜5重量%、不純物的酸素を酸化珪素換算で10重量%以下の割合で含み、密度3.2g/cm3以上、気孔率3%以下、平均ボイド径が5μm以下で、且つその表面に見られるボイド径5〜30μmのボイドが30%以下、ボイド径30μm以上のボイドが5%以下であるものが良い。
【0035】
このような窒化珪素質セラミックスを製造するには、窒化珪素原料として窒化珪素粉末、特にα化率が90%以上の粉末を用いるか、あるいは窒化珪素原料の0〜80重量%相当量を珪素粉末に置き換え、珪素粉末を低温で窒化することによりα−Si34を生成し易くして、窒化後の成形体のα−Si34の含有量を高める。
【0036】
このようなα−Si34の含有量の多い成形体を焼成すると、針状のβ−窒化珪素結晶相の生成を増加させることができ、セラミックスの強度及び靱性を高くすることができる。そして、上記窒化珪素原料に対し、Y及び/又は希土類元素酸化物粉末、アルミニウム酸化物粉末、酸化珪素粉末を添加し、さらに必要に応じて、Mg、W、Mo、Mn、Cu及びFeの少なくとも1種の酸化物、窒化物、酸窒化物もしくは珪化物粉末を添加して得られた混合粉末を、メッシュパス造粒、スプレー造粒、乾式造粒等により30〜300μmの大きさの造粒体を形成した後、公知の成型法、例えばプレス成形、鋳込み成形、冷間静水圧成形等により所望の形状に成形する。
【0037】
しかる後、この成形体を1650〜1950゜Cの窒素雰囲気中で公知の焼成法により、焼結体密度が3.20/cm3以上となる条件で焼成緻密化すれば良い。
【0038】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこの実施形態に示した構造だけに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で改良や変更できることは言うまでもない。
【0039】
【実施例】
(実験例1)
ここで、本発明のケージ型粉砕装置1と、従来のケージ型粉砕装置101を使用した時のセラミックピンの摩耗度合いについて調べる実験を行った。
【0040】
本発明のケージ型粉砕装置1に備えるケージ部材12、13は、図1に示す取付構造を用い、セラミックピン10、11の両側に形成するキー溝17の数はそれぞれ4個とし、かつ両側のキー溝17の位相差Pは35°、45゜、55°に異ならせたものを用いた。
【0041】
また、従来のケージ型粉砕装置101に備えるケージ部材112、113は、図6に示す取付構造を用い、セラミックピン110、111の端部に形成するキー溝117の数は4個とした。
【0042】
さらに、比較例のケージ型粉砕装置として、図1に示す取付構造のうち両端のキー溝17の位相差Pが同位相であるものを用い、セラミックピン10、11の端部に形成するキー溝17の数は4個とした。
【0043】
なお、いずれもセラミックピン10、11、110、111の寸法は、直径95mm、長さ343mmとし、各ケージ部材112、113にはそれぞれセラミックピン10、11、110、111を3本ずつ用意した。
【0044】
そして、これらのケージ型粉砕装置1、101を用いて砂利を粉砕させ、セラミックピン10、11、110、111の偏摩耗度合いについて測定する実験を行った。なお、偏摩耗の度合いは、セラミックピン10、11、110、111のバンド8、9、108、109側の端面外形を観察し、最小径/最大径の値を偏摩耗率とした。そして、評価基準として、偏摩耗率が0.7を超えると、5mmのふるいを通過する重量比が85%以下となり、コンクリートに使用される細骨材の条件である、5mmふるいを重量比で85%以上通過し、かつ10mmは全通するという条件から外れてくるため、偏摩耗率が0.7以上のものを良好、0.7未満のものを使用不可とした。また、セラミックピン10、11の両端にキー溝17を備えたものは偏摩耗率が0.7となる前にセラミックピン10、11の向きを入れ換えるようにした。
【0045】
結果は表1に示す通りである。
【0046】
【表1】

Figure 0004651182
【0047】
この結果、図6に示す取付構造を有する従来のケージ型粉砕装置101では、400時間経過後に偏摩耗率が0.7未満となった。
【0048】
また、図1に示す取付構造のうち、セラミックピン10、11の両端に形成するキー溝17の位相差Pを同位相とした比較例のケージ型粉砕装置は、800時間経過後においても使用可能であったが、偏摩耗率が0.7台であり、これ以降長期間にわたって使用することは難しいものであった。
【0049】
これに対し、図1に示す取付構造を有する本発明のケージ型粉砕装置1は、いずれも800時間経過後においても使用可能であり、しかもその偏摩耗率が0.8台とまだ余力を残しており、さらに長期間にわたって使用可能であり、セラミックピン10、11の寿命を大幅に延ばすことができ、優れていた。
【0050】
(実験例2)
次に、図1に示す取付構造のうち、セラミックピン10、11の両端に形成するキー溝17の位相差Pを45°としたケージ型粉砕装置1において、セラミックピン10の外周エッジに曲率半径1〜8mmの曲面10aを形成した時のセラミックピンの摩耗度合いについて調べる実験を行った。なお、セラミックピン10、11は、400時間経過後に向きを入れ換えるようにした。
【0051】
結果は表2に示す通りである。
【0052】
【表2】
Figure 0004651182
【0053】
この結果、試料No.11、12のように、曲率半径Rが3mm未満であるものは、セラミックピン10、11に欠けが発生し、400時間経過後に偏摩耗率が0.7未満となってしまった。
【0054】
また、試料No.16〜18のように、曲率半径Rが5mmを超えると、セラミックピン10、11とバンド8、9に形成された保護ライナー3との間の隙間が大きくなりすぎ、この隙間に粉砕物が入り込んでセラミックピン10、11を摩耗させ、400時間経過後に偏摩耗率が0.7未満となった。
【0055】
これに対し、試料No.13〜15のように、曲率半径Rが3〜5mmの範囲にあるものでは、セラミックピン10、11に欠けを生じることがなく、また、400時間経過後においても偏摩耗率が0.7以上であり、セラミックピン10、11の寿命を向上させることができた。
【0056】
このように、セラミックピン10、11の外周エッジ部を、曲率半径Rが3〜5mmの曲面10aとすることでセラミックピン10、11の寿命を向上させることができることが判る。
【0057】
【発明の効果】
このように、本発明によれば、ケーシング内に、円盤状の回転円盤とリング状のバンドとの間に複数のセラミックピンを挟持した径の異なる複数のケージ部材を同心円状に配設し、上部各ケージ部材を回転させながら被粉砕物を投入することにより、被粉砕物を上記セラミックピンと衝突させて粉砕するケージ型粉砕装置において、上記セラミックピンには、両端を貫通する貫通孔と、この貫通孔の両端部に4〜8個のキー溝を等間隔に設け、一方端側のキー溝と他方端側のキー溝との位相差を30〜60°とするとともに、上記貫通孔には、両端部に雌ねじ部を有し、少なくとも一方端側にキー溝を備えた金属軸を挿通させ、この金属軸のキー溝と上記セラミックピンのキー溝とで構成される空間にキーを係合させて上記セラミックピンと上記金属軸を固定し、上記セラミックピンの両側にそれぞれ配置した上記回転円盤及び上記バンドとのねじ穴にボルトを挿入させるとともに、上記ボルトの雄ねじ部を上記金属軸の雌ねじ部に螺合させることにより、上記セラミックピンを回転円盤とバンドとの間に挟持してケージ部材を構成したことにより、摩耗が激しいセラミックピンのバンド側外周を均等に摩耗するまで使用することができるとともに、セラミックピンの向きを入れ換えて使用することができるため、一つのセラミックピンの使用寿命を従来の1.5倍以上に向上させることができる。
【0058】
また、本発明によれば、上記セラミックピンの外周エッジ部を、曲率半径が3〜5mmの曲面とすることにより、ケージ部材に歪みが生じて回転円盤やバンドの保護ライナーと衝突したとしてもセラミックピンの外周エッジ部の破損を防止し、セラミックピンの寿命を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るケージ型粉砕装置を示す概略断面図である。
【図2】図1における大型のケージ部材を構成する一つのセラミックピンの取付構造を示す一部を破断した断面図である。
【図3】図2のX−X線断面図である。
【図4】従来のケージ型粉砕装置を示す概略断面図である。
【図5】図4における大型のケージ部材を構成する一つのセラミックピンの取付構造を示す一部を破断した断面図である。
【図6】図4における大型のケージ部材を構成する一つのセラミックピンの取付構造の他の例を示す一部を破断した断面図である。
【符号の説明】
1、101:ケージ型粉砕装置 2、102:ケーシング
2a,102a:ケーシングの内壁面 3、103:保護ライナー
4、104:金属軸 5、105:貫通孔
6、106、7、107:回転円盤 8、108、9、109:バンド
10、110、11、111:セラミックピン 10a:曲面
12、112:大径のケージ部材 13、113:小径のケージ部材
14、114、15、115:回転軸 16、116、17、117:キー溝
18、118:雌ねじ部 118a:逆ねじ部 19:雄ねじ部
20、120:キー 21、121:駆動軸 22、122:弾性部材
23、123:ボルト 24、124:スペーサ
25、125、26、126:ねじ穴 127:雄ねじ部 128:ナット
30、130:投入口 31、131:排出口[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a cage-type pulverizing apparatus used for pulverizing a ceramic object of a plurality of cage members rotating in a casing by colliding an object to be crushed such as rock, gravel, natural or artificial ore. It is about.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, in order to pulverize hard objects to be crushed, such as rocks, gravel, or natural or artificial ore, a plurality of cage members made of ceramic pins are arranged concentrically and are rotated relative to each other. -A cage type pulverizing apparatus for pulverizing an object to be crushed by colliding with a ceramic pin of a die member has been used.
[0003]
For example, as shown in FIG. 4, this type of cage-type pulverizer includes an inlet 130 and an outlet 131 for an object to be crushed, and a casing 102 in which a protective liner 103 is laid on an inner wall surface 102a. In addition, a large-diameter cage member 112 having a plurality of ceramic pins 110 sandwiched between the disk-shaped rotating disk 106 and the ring-shaped band 108 at equal intervals, the disk-shaped rotating disk 107 and the ring-shaped band A small-diameter cage member 113 sandwiching a plurality of ceramic pins 111 at regular intervals between the cage members 109 and 109 is disposed concentrically, and a rotating shaft 114 provided in the rotary disks 106 and 107 of the cage members 112 and 113. 115, to which a drive shaft 121 of a motor (not shown) is connected.
[0004]
Then, the pulverization of the object to be pulverized by the cage-type pulverizing apparatus 101 is performed by rotating the cage members 112 and 113 relative to each other with a motor and supplying the object to be pulverized from the inlet 130 of the casing 102. First, the object to be crushed collides with the ceramic pin 111 constituting the small-diameter cage member 113, and then collides with the ceramic pin 110 constituting the large-diameter cage member 112 rotating in reverse. The particles are pulverized and further collided with the protective liner 103 in the casing 102 to be pulverized into particles having a predetermined size. The pulverized particles are taken out from the discharge port 131 of the casing 102. It was like that.
[0005]
By the way, although the ceramic pins 110 and 111 of the cage members 112 and 113 are excellent in wear resistance, they are worn or damaged due to collision with the object to be crushed during long-term use. Only 110 and 111 could be exchanged.
[0006]
For example, as shown in FIG. 5, the ceramic pin 110 has a through-hole 105 penetrating both ends, as shown in FIG. The metal shaft 104 having both ends of the male thread portion 127 is inserted, and the rotary pin 106 is provided on one end side of the ceramic pin 110 via the ring-shaped spacer 124 and the elastic member 122, and the ring-shaped spacer is provided on the other end side. 124 and the elastic body 122, respectively, and the male screw portion 127 of the metal shaft 104 is inserted into the rotary disk 106 and the screw holes 125 and 126 of the band 108, respectively, and the male screw portion 127 of the metal shaft 104 is inserted. The ceramic pin 110 is clamped and fixed between the rotary disk 106 and the band 108 by tightening the nut 128 on And it had become so that (refer to Japanese Patent Laid-fair 4-32702).
[0007]
6 shows another mounting structure of one ceramic pin 110 constituting the large-diameter cage member 112, the ceramic pin 110 has a plurality of key grooves penetrating both ends and only on one end side. A through hole 105 provided with 117 is inserted into the through hole 105, and a metal shaft 104 having both ends as female screw portions 118 and a key groove 116 on one end side is inserted into the through hole 105. The ceramic pin 110 is fixed to the metal shaft 104 by engaging the key 120 in a space formed by the key groove 116 of the metal shaft 104, and a ring-shaped spacer 124 and The rotating disk 106 is arranged via the elastic member 122, and the band 108 is arranged on the other end side via the ring-shaped spacer 124 and the elastic member 122, respectively. By screwing the female screw 122 of the bolt 123 inserted into the screw holes 125 and 126 provided in the disk 106 and the band 108 into the female screw part 118 of the metal shaft 104, the ceramic pin 110 is interposed between the rotating disk 106 and the band 108. It was supposed to be held and fixed.
[0008]
In the mounting structure of FIG. 6, the elastic member 122 functions to position the ceramic pin 110 in the longitudinal direction and prevent the key 120 from coming off, and the female thread portion 118 formed at one end of the metal shaft 104 is a reverse screw. By adopting 118a, the bolt 123 at the other end is not loosened when the bolt 123 is tightened (see Japanese Patent Application Laid-Open No. 09-10610).
[0009]
5 and 6 show the attachment structure of the ceramic pin constituting the large-diameter cage member 112, the ceramic pin 111 constituting the small-diameter cage member 113 is also fixed by the same attachment structure.
[0010]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, the ceramic pins 110 of the cage members 112 and 113 were severely worn on the upper and lower surfaces of the band 108 side due to the collision with the object to be crushed.
[0011]
Therefore, in the cage member 112 having the mounting structure shown in FIG. 5, the nut 128 is loosened and the ceramic pin 110 is rotated so that the almost unworn portion on the band 108 side is positioned up and down. 128 is tightened and fixed, and one ceramic pin 110 is used as long as possible. However, in order to perform this operation, the cage member 112 must be removed from the casing 102. For this purpose, a crane, a recker, etc. are required, and the work is very large.
[0012]
In addition, the assembly of the cage member 112 is difficult unless it is an expert engineer, and even if an expert is involved, it is very difficult to align a portion where the ceramic pin 110 is not worn at a predetermined position where it is easily worn. Therefore, it took a lot of labor and time, and the cage-type crusher had to be stopped for half a day to one day.
[0013]
On the other hand, the cage member 112 having the mounting structure shown in FIG. 6 has a structure in which the ceramic pin 110 and the metal shaft 104 are engaged and fixed by the key 120, so that the non-weared portion of the ceramic pin 110 is easily worn. The upper and lower positions on the side of the band 108 can be relatively easily adjusted even by an unskilled engineer, and the assembly time can be shortened as compared with the mounting structure of FIG. There is a limit to the number of key grooves 107 that can be formed on one side, and even if the ceramic pin 110 is rotated for each key groove 107, the outer periphery on the band 108 side cannot be evenly worn. Although the outer periphery on the rotating disk 106 side is still usable, the key groove 107 is only on one side of the ceramic pin 110. By interchanging the 10 orientation can not be used, there is a problem resulting in waste of expensive ceramic pin 110.
[0014]
[Means for Solving the Problems]
Therefore, in view of the above problems, the present invention concentrically disposes a plurality of cage members having different diameters in which a plurality of ceramic pins are sandwiched between a disk-shaped rotating disk and a ring-shaped band in a casing, In the cage-type pulverizing apparatus that pulverizes the object to be pulverized by colliding the object to be pulverized by throwing the object to be pulverized while rotating each cage member, the ceramic pin includes a through-hole penetrating both ends, 4 to 8 key grooves are provided at equal intervals on both ends of the through hole, and the phase difference between the key groove formed on one end side and the key groove formed on the other end side is set to 30 to 60 °. A metal shaft having a female threaded portion at both ends and having a key groove on at least one end is inserted into the hole, and the key is engaged with a space formed by the key groove of the metal shaft and the key groove of the ceramic pin. Combine the above The Mick pin and the metal shaft are fixed, and bolts are inserted into the screw holes of the rotating disk and the band respectively arranged on both sides of the ceramic pin, and the male screw portion of the bolt is screwed into the female screw portion of the metal shaft. By combining, the ceramic pin is sandwiched between a rotating disk and a band to constitute a cage member.
[0015]
Moreover, it is preferable that the both-ends edge part of the said ceramic pin is made into a curved surface whose curvature radius is 3-5 mm.
[0016]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described.
FIG. 1 is a schematic cross-sectional view showing a cage type pulverizing apparatus of the present invention.
[0017]
The cage-type pulverizer 1 includes a rotating disk 6 having a disk shape in a casing 2 having an inlet 30 and an outlet 31 for an object to be crushed, and a protective liner 3 laid on the inner wall surface 2a. Between the ring-shaped band 8, a large-diameter cage member 12 having a plurality of ceramic pins 10 sandwiched at equal intervals, and between the disk-shaped rotating disk 7 and the ring-shaped band 9. The small-diameter cage members 13 sandwiching the ceramic pins 11 at equal intervals are concentrically arranged, and the rotary shafts 14 and 15 provided on the rotary disks 6 and 7 of the cage members 12 and 13 are motorized. It is connected to a drive shaft 21 (not shown).
[0018]
Next, the mounting structure of the ceramic pins 10 and 11 constituting the cage members 12 and 13 will be described. In addition, since each cage member 12 and 13 has the same structure only in a diameter differing, the attachment structure of the ceramic pin 10 with which the large diameter cage member 12 is equipped is explained in full detail.
[0019]
2 is a partially cutaway sectional view showing a mounting structure of one ceramic pin 10 constituting the cage member 12 in FIG. 1, and FIG. 3 is a sectional view taken along line XX in FIG.
[0020]
As shown in FIGS. 2 and 3, through holes 5 having a plurality of key grooves 17 at equal intervals are formed in both ends of the ceramic pin 10. A metal shaft 4 having female screw portions 18 at both ends and having one key groove 16 at least on one end side is inserted into a space formed by the key groove 17 of the ceramic pin 10 and the key groove 16 of the metal shaft 4. The ceramic pin 10 is fixed to the metal shaft 4 by engaging a key 20 made of any one of ceramic, metal, hard rubber, plastic, and resin.
[0021]
The length of the metal shaft 4 is equal to or slightly longer than that of the ceramic pin 10, and the rotating disk 6 and the band 8 are disposed on both ends of the ceramic pin 10 via ring-shaped spacers 24 and elastic members 22, respectively. Then, the male screw part 19 of the bolt 23 is inserted into the screw holes 25 and 26 provided in the rotary disk 6 and the band 8 respectively, and the ceramic pin 10 is screwed into the female screw part 18 of the metal shaft 4, whereby the ceramic pin 10 is rotated. 6 and the band 8 are sandwiched between the cage member 12.
[0022]
In this mounting structure, the elastic member 22 functions to position the ceramic pin 10 in the longitudinal direction and prevent the key 20 from coming off, and the internal thread portion 18 at one end of the metal shaft 4 is a reverse screw. The bolt 23 at the other end is not loosened when the bolt 23 is tightened.
[0023]
Next, the principle of pulverization of the object to be pulverized by the cage pulverizer 1 will be described.
[0024]
First, the cage members 12 and 13 are relatively rotated by a motor (not shown), and when the object to be pulverized is input from the charging port 30 of the casing 2, the object to be pulverized is first of a small diameter. It collides with the ceramic pin 11 constituting the cage member 13 and is pulverized, then collides with the ceramic pin 10 constituting the reverse-rotating large-diameter cage member 12 and further crushed. The particles can be pulverized into particles having a predetermined size by colliding with the protective liner-3, and the pulverized particles are taken out from the discharge port 31 of the casing 2.
[0025]
The ceramic pins 10 and 11 constituting the cage members 12 and 13 are worn by collision with the object to be crushed, and particularly the upper and lower surfaces of the bands 8 and 9 are worn violently. 10 and 11 are adjusted so that the portions that are hardly worn are positioned on the upper and lower surfaces of the bands 8 and 9 side. According to the present invention, the end portions of the through holes 5 of the ceramic pins 10 and 11 are adjusted. A plurality of key grooves 17 are arranged at equal intervals, the ceramic pins 10 and 11 are rotated in accordance with the key grooves 17, and the keys 20 are engaged with the spaces formed by the key grooves 16 of the metal shaft 4. Since it can position with respect to the axis | shaft 4, the ceramic pins 10 and 11 can be adjusted easily. In addition, the key groove 17 is provided not only on one end side of the ceramic pins 10 and 11 but also on both ends, and the phases thereof are different from each other. Since it can be used until it is worn, and the direction of the ceramic pins 10 and 11 can be changed, the rotating disks 6 and 7 side which have not been considered so far can also be used. 11 can be used, and a cage-type crusher that does not require replacement of the ceramic pins 10 and 11 over a long period of time can be provided, and maintenance costs can be reduced.
[0026]
By the way, in order to exhibit such an effect, it is preferable that the number of the key holes 17 respectively formed in the through holes 5 and both end portions of the ceramic pins 10 and 11 is 4 to 8. This is because if the number of key grooves 17 is less than 3, the setting angle of the ceramic pins 10 and 11 is reduced, so that the portion with less wear cannot be effectively aligned with the upper and lower surfaces of the bands 8 and 9 side. This is because the outer periphery of the bands 8 and 9 cannot be worn almost evenly. Conversely, if the number of the key grooves 17 exceeds 8, the thickness of the partition between the adjacent key grooves 17 becomes too thin. This is because the key groove 17 is chipped due to an impact during crushing and the ceramic pins 10 and 11 are rattled, which adversely affects the crushing performance.
[0027]
The key grooves 17 formed at both ends of the ceramic pins 10 and 11 are preferably arranged with a phase difference P of 30 to 60 °, preferably 45 °.
[0028]
This is because if the phase difference is less than 30 ° or exceeds 60 °, the number of key grooves 17 formed on one side of the ceramic pins 10 and 11 is 4 to 8, so the key groove 17 on the opposite side This is because the effect of overlapping and shifting the phase is small, and the outer periphery on the side of the bands 8 and 9 cannot be worn almost evenly.
[0029]
Furthermore, it is preferable that the outer peripheral edge portions of the ceramic pins 10 and 11 are curved surfaces 10a having a curvature radius R of 3 to 5 mm.
[0030]
This is because the ceramic pins 10 and 11 sandwiched between the rotating disks 6 and 7 and the bands 8 and 9 generate stress in the direction in which the rotating disks 6 and 7 rotate during grinding. Since the stress is generated in the opposite direction in which the rotation of the bands 8 and 9 is stopped, the cage members 12 and 13 are distorted, and the ceramic pins 10 and 11 that should be in perpendicular contact with each other are tilted. The outer peripheral edge portion of the pins 10 and 11 hits the protective liner 3 attached to the bands 8 and 9 or the rotating disks 6 and 7 to cause chipping or cracking, and this chipping or cracking causes uneven wear. This is because the ceramic pins 10 and 11 are broken. Specifically, when the radius of curvature R of the outer peripheral edge portion of the ceramic pins 10 and 11 is less than 3 mm, the effect of making the curved surface 10a is small, and the ceramic When the outer peripheral edge portion of the pins 10 and 11 hits the protective liner 3 or the like attached to the bands 8 and 9 or the rotating disks 6 and 7 to cause chipping or cracking, conversely, when the radius of curvature R exceeds 5 mm, the outer peripheral edge portion This is because the radius of curvature R becomes too large, so that a gap is formed between the protective liner 3 and the object to be crushed enters from there and the wear proceeds.
[0031]
Thus, by using the mounting structure of the ceramic pins 10 and 11 shown in FIG. 1 to FIG. 3, it is possible to set the parts that are not worn on the outer periphery of the bands 8 and 9 to the upper and lower surfaces where the wear is severe, Since it can be used until the outer periphery of both ends of the ceramic pins 10 and 11 is evenly worn, its service life can be improved to 1.5 times or more of the conventional one, and the maintenance cost can be reduced.
[0032]
By the way, the ceramic pins 10 and 11 forming the cage members 12 and 13 must be formed of a material having sufficient strength to withstand the impact with the object to be crushed. Ceramics such as titanium-based ceramics, zirconia ceramics, silicon carbide ceramics, and silicon nitride ceramics can be used.
[0033]
Among these, silicon nitride ceramics with high wear resistance having a Vickers hardness of 14 GPa or more, a fracture toughness value (K1C) of 6.0 MPa√m or more, and a strength of 800 MPa or more are suitable.
[0034]
Such silicon nitride ceramics preferably include a grain boundary phase mainly composed of a β-silicon nitride crystal phase and composed of Y and / or rare earth elements, silicon, aluminum, and oxygen. 75 to 95% by weight of silicon, 1 to 10% by weight in terms of oxide of Y and / or rare earth elements, 0.01 to 5% by weight in terms of oxide of aluminum, and oxygen in terms of silicon oxide It is contained at a ratio of 10% by weight or less, and the density is 3.2 g / cm. Three As described above, it is preferable that the porosity is 3% or less, the average void diameter is 5 μm or less, the void having a diameter of 5 to 30 μm on the surface thereof is 30% or less, and the void having a void diameter of 30 μm or more is 5% or less.
[0035]
In order to produce such a silicon nitride ceramic, silicon nitride powder, particularly a powder having a pregelatinization rate of 90% or more is used as the silicon nitride raw material, or silicon powder corresponding to 0 to 80% by weight of the silicon nitride raw material is used. By nitriding silicon powder at low temperature Three N Four Α-Si of the molded body after nitriding Three N Four Increase the content of.
[0036]
Such α-Si Three N Four When a compact with a high content of is fired, the formation of acicular β-silicon nitride crystal phase can be increased, and the strength and toughness of the ceramic can be increased. And, to the silicon nitride raw material, Y and / or rare earth element oxide powder, aluminum oxide powder, silicon oxide powder are added, and if necessary, at least Mg, W, Mo, Mn, Cu and Fe A mixed powder obtained by adding one kind of oxide, nitride, oxynitride or silicide powder is granulated with a size of 30 to 300 μm by mesh pass granulation, spray granulation, dry granulation or the like. After the body is formed, it is molded into a desired shape by a known molding method such as press molding, casting molding, cold isostatic pressing or the like.
[0037]
Thereafter, this molded body was sintered at a density of 3.20 / cm by a known firing method in a nitrogen atmosphere at 1650 to 1950 ° C. Three What is necessary is just to densify on the conditions which become above.
[0038]
As mentioned above, although embodiment of this invention was described, it cannot be overemphasized that this invention is not limited only to the structure shown to this embodiment, and can be improved or changed in the range which does not deviate from the summary of this invention.
[0039]
【Example】
(Experimental example 1)
Here, an experiment was conducted to examine the degree of wear of the ceramic pins when the cage-type crusher 1 of the present invention and the conventional cage-type crusher 101 were used.
[0040]
The cage members 12 and 13 provided in the cage-type crushing apparatus 1 of the present invention use the mounting structure shown in FIG. 1, and the number of key grooves 17 formed on both sides of the ceramic pins 10 and 11 is four, respectively. The phase difference P of the key groove 17 was changed to 35 °, 45 °, and 55 °.
[0041]
Further, the cage members 112 and 113 provided in the conventional cage-type crusher 101 have the mounting structure shown in FIG. 6 and the number of key grooves 117 formed at the ends of the ceramic pins 110 and 111 is four.
[0042]
Further, as a cage-type crusher of a comparative example, one having a phase difference P of the key grooves 17 at both ends of the mounting structure shown in FIG. The number of 17 was four.
[0043]
In all cases, the ceramic pins 10, 11, 110, and 111 have a diameter of 95 mm and a length of 343 mm, and three cage pins 10, 11, 110, and 111 are prepared for each cage member 112 and 113, respectively.
[0044]
Then, gravel was crushed using these cage-type pulverizers 1 and 101, and an experiment was conducted to measure the degree of uneven wear of the ceramic pins 10, 11, 110, and 111. The degree of uneven wear was observed by observing the end face outer shape of the ceramic pins 10, 11, 110, 111 on the side of the bands 8, 9, 108, 109, and the value of the minimum diameter / maximum diameter was defined as the uneven wear rate. And as an evaluation standard, when the partial wear rate exceeds 0.7, the weight ratio of passing through the 5 mm sieve is 85% or less, and the 5 mm sieve, which is a condition of fine aggregate used in concrete, is weight ratio. Since it deviates from the condition that it passes through 85% or more and passes through 10 mm, it was judged that the one with an uneven wear rate of 0.7 or more was good and the one with less than 0.7 was unusable. Further, the ceramic pins 10 and 11 provided with the key grooves 17 at both ends are changed in the direction of the ceramic pins 10 and 11 before the partial wear rate becomes 0.7.
[0045]
The results are as shown in Table 1.
[0046]
[Table 1]
Figure 0004651182
[0047]
As a result, in the conventional cage-type crusher 101 having the mounting structure shown in FIG. 6, the uneven wear rate was less than 0.7 after 400 hours.
[0048]
Further, in the mounting structure shown in FIG. 1, the cage type crusher of the comparative example in which the phase difference P of the key groove 17 formed at both ends of the ceramic pins 10 and 11 is the same phase can be used even after 800 hours have passed. However, the partial wear rate was 0.7 units, and it was difficult to use for a long time thereafter.
[0049]
On the other hand, any of the cage-type crushing apparatuses 1 of the present invention having the mounting structure shown in FIG. 1 can be used even after 800 hours have elapsed, and the uneven wear rate is still 0.8 units, leaving a surplus. The ceramic pins 10 and 11 can be used for a long period of time, and the life of the ceramic pins 10 and 11 can be greatly extended.
[0050]
(Experimental example 2)
Next, in the mounting structure shown in FIG. 1, in the cage-type grinding apparatus 1 in which the phase difference P of the key groove 17 formed at both ends of the ceramic pins 10 and 11 is 45 °, the radius of curvature is formed at the outer peripheral edge of the ceramic pin 10. An experiment was conducted to examine the degree of wear of the ceramic pin when the curved surface 10a of 1 to 8 mm was formed. The orientation of the ceramic pins 10 and 11 was changed after 400 hours.
[0051]
The results are as shown in Table 2.
[0052]
[Table 2]
Figure 0004651182
[0053]
As a result, sample no. When the radius of curvature R was less than 3 mm as in 11 and 12, the ceramic pins 10 and 11 were chipped, and the uneven wear rate was less than 0.7 after 400 hours.
[0054]
Sample No. When the curvature radius R exceeds 5 mm as in 16 to 18, the gap between the ceramic pins 10 and 11 and the protective liner 3 formed on the bands 8 and 9 becomes too large, and pulverized material enters the gap. Thus, the ceramic pins 10 and 11 were worn, and after 400 hours, the partial wear rate was less than 0.7.
[0055]
In contrast, sample no. When the curvature radius R is in the range of 3 to 5 mm as in 13 to 15, the ceramic pins 10 and 11 are not chipped, and the uneven wear rate is 0.7 or more even after 400 hours. Thus, the lifetime of the ceramic pins 10 and 11 could be improved.
[0056]
Thus, it turns out that the lifetime of the ceramic pins 10 and 11 can be improved by making the outer periphery edge part of the ceramic pins 10 and 11 into the curved surface 10a whose curvature radius R is 3-5 mm.
[0057]
【The invention's effect】
Thus, according to the present invention, in the casing, a plurality of cage members having different diameters sandwiching a plurality of ceramic pins between a disk-shaped rotating disk and a ring-shaped band are concentrically arranged, In a cage-type pulverizing apparatus that pulverizes an object to be crushed by colliding with the ceramic pin by feeding the object to be pulverized while rotating each upper cage member, the ceramic pin has a through-hole penetrating both ends, 4 to 8 key grooves are provided at equal intervals at both ends of the through hole, and the phase difference between the key groove on one end side and the key groove on the other end side is set to 30 to 60 °. A metal shaft having a female thread at both ends and having a key groove on at least one end is inserted, and the key is engaged with a space formed by the key groove of the metal shaft and the key groove of the ceramic pin. Let the ceramic pins and The metal shaft is fixed, and bolts are inserted into the screw holes of the rotating disk and the band respectively arranged on both sides of the ceramic pin, and the male screw portion of the bolt is screwed into the female screw portion of the metal shaft. By sandwiching the ceramic pin between the rotary disk and the band, the cage member can be used until the band-side outer periphery of the highly worn ceramic pin is evenly worn. Since the direction can be changed, the service life of one ceramic pin can be improved to 1.5 times or more than the conventional one.
[0058]
Further, according to the present invention, the outer peripheral edge portion of the ceramic pin is a curved surface having a radius of curvature of 3 to 5 mm, so that even if the cage member is distorted and collides with the rotating disk or the protective liner of the band, the ceramic pin Breakage of the outer peripheral edge of the pin can be prevented, and the life of the ceramic pin can be improved.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic cross-sectional view showing a cage-type crusher according to the present invention.
2 is a partially cutaway cross-sectional view showing an attachment structure of one ceramic pin constituting the large cage member in FIG. 1. FIG.
3 is a cross-sectional view taken along line XX of FIG.
FIG. 4 is a schematic cross-sectional view showing a conventional cage-type crusher.
5 is a cross-sectional view, partly broken away, showing an attachment structure of one ceramic pin constituting the large cage member in FIG. 4. FIG.
6 is a partially cutaway cross-sectional view showing another example of a mounting structure of one ceramic pin constituting the large cage member in FIG. 4. FIG.
[Explanation of symbols]
1, 101: Cage-type crusher 2, 102: Casing
2a, 102a: inner wall surface of casing 3, 103: protective liner
4, 104: Metal shaft 5, 105: Through hole
6, 106, 7, 107: Rotating disk 8, 108, 9, 109: Band
10, 110, 11, 111: Ceramic pin 10a: Curved surface
12, 112: Large-diameter cage member 13, 113: Small-diameter cage member
14, 114, 15, 115: Rotating shaft 16, 116, 17, 117: Keyway
18, 118: Female thread part 118a: Reverse thread part 19: Male thread part
20, 120: Key 21, 121: Drive shaft 22, 122: Elastic member
23, 123: Bolt 24, 124: Spacer
25, 125, 26, 126: Screw hole 127: Male screw part 128: Nut
30, 130: input port 31, 131: discharge port

Claims (2)

ケーシング内に、回転円盤とバンドとの間に複数のセラミックピンを挟持した径の異なる複数のケージ部材を同心円状に回転可能にそれぞれ設置し、上部各ケージ部材を回転させつつ被粉砕物を投入することにより、該被粉砕物を上記各ケージ部材のセラミックピンと衝突させて粉砕するケージ型粉砕装置において、上記セラミックピンには、両端を貫通する貫通孔と、該貫通孔の両端部にそれぞれ設けられた4〜8個のキー溝を等間隔に備え、一方端側のキー溝と他方端側のキー溝との位相差を30〜60°としてなり、上記貫通孔には、両端部に雌ねじ部を有し、少なくとも一方端側にキー溝を備えた金属軸を挿通させ、該金属軸のキー溝と上記セラミックピンのキー溝とで構成される空間にキーを係合させて上記セラミックピンを上記金属軸と固定するとともに、上記セラミックピンの両端側にそれぞれ配置した上記回転円盤及び上記バンドの各ボルト穴にボルトを挿通させ、上記ボルトの雄ねじ部を上記金属軸の雌ねじ部に螺合することにより、上記セラミックピンを回転円盤とバンドとの間に挟持してケージ部材を構成したことを特徴とするケージ型粉砕装置。Inside the casing, a plurality of cage members with different diameters sandwiching a plurality of ceramic pins between the rotating disk and the band are installed so as to be concentrically rotatable, and the material to be crushed is thrown while rotating each upper cage member Thus, in the cage-type pulverizing apparatus that pulverizes the object to be crushed by colliding with the ceramic pins of the cage members, the ceramic pins are provided with through-holes penetrating both ends and at both ends of the through-holes, respectively. 4 to 8 key grooves are provided at equal intervals, the phase difference between the key groove on one end side and the key groove on the other end side is set to 30 to 60 °. The ceramic pin is inserted into a space formed by the key shaft of the metal shaft and the key groove of the ceramic pin by inserting a metal shaft having a portion and having a key groove on at least one end side. The above A bolt is inserted into each bolt hole of the rotating disk and the band respectively arranged on both ends of the ceramic pin and fixed to the metal shaft, and the male screw portion of the bolt is screwed into the female screw portion of the metal shaft. A cage type pulverizing apparatus, wherein the ceramic pin is sandwiched between a rotating disk and a band to constitute a cage member. 上記セラミックピンの外周エッジ部を曲率半径3〜5mmの曲面としたことを特徴とする請求項1に記載のケージ型粉砕装置。The cage-type crusher according to claim 1, wherein the outer peripheral edge portion of the ceramic pin is a curved surface having a curvature radius of 3 to 5 mm.
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