JP4649800B2 - Solenoid valve - Google Patents

Solenoid valve Download PDF

Info

Publication number
JP4649800B2
JP4649800B2 JP2001252387A JP2001252387A JP4649800B2 JP 4649800 B2 JP4649800 B2 JP 4649800B2 JP 2001252387 A JP2001252387 A JP 2001252387A JP 2001252387 A JP2001252387 A JP 2001252387A JP 4649800 B2 JP4649800 B2 JP 4649800B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
armature
valve
electromagnetically driven
electromagnet
oil
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2001252387A
Other languages
Japanese (ja)
Other versions
JP2003065456A (en
Inventor
和彦 白谷
正司 勝間田
秀之 西田
功 松本
為俊 水田
啓二 四重田
誠人 小木曽
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2001252387A priority Critical patent/JP4649800B2/en
Publication of JP2003065456A publication Critical patent/JP2003065456A/en
Application granted granted Critical
Publication of JP4649800B2 publication Critical patent/JP4649800B2/en
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Magnetically Actuated Valves (AREA)
  • Reciprocating, Oscillating Or Vibrating Motors (AREA)
  • Valve Device For Special Equipments (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電磁駆動弁に係り、特に、内燃機関の吸気弁または排気弁を電磁力で駆動する機構として好適な電磁駆動弁に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば特開平11−36829号公報には、内燃機関の吸気弁または排気弁を電磁力で駆動する電磁駆動弁が開示されている。この電磁駆動弁は、磁性材料で構成されたアーマチャと、アーマチャの上下に配された2つの電磁石とを備えている。アーマチャの中央には、電磁石の中央を貫くアーマチャ軸が固定されている。
【0003】
アーマチャ軸は、電磁石の中に設けられたブッシュにより、軸方向に摺動可能に保持されている。また、アーマチャ軸の下端には、弁体に通じる弁軸が連結されている。上記のブッシュには、アーマチャ軸の摺動抵抗を低減させるべく、外部より潤滑油が供給されている。
【0004】
上記構成を有する電磁駆動弁によれば、上方の電磁石に励磁電流を供給することで、その電磁石にアーマチャを引き寄せ、弁体を全閉状態とすることができる。また、上方の電磁石への励磁電流を停止し、下方の電磁石に励磁電流を供給すると、アーマチャを下方の電磁石に引き寄せて、弁体を全開状態とすることができる。従って、従来の電磁駆動弁によれば、2つの電磁石に対して適当に励磁電流を供給することで、弁体を任意に開閉させることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の電磁駆動弁において、ブッシュに供給される潤滑油は、アーマチャ軸を伝ってアーマチャの表面に到達する。アーマチャの表面に到達した潤滑油は、アーマチャが電磁石に吸着された際に、両者間に介在する油膜となり、それらの密着性を高める。その結果、上記の油膜が存在する場合は、その油膜が存在しない場合に比して、励磁電流の停止後に、アーマチャが電磁石から離れ難くなる。
【0006】
電磁駆動弁において、精度良く所望のタイミングで弁体を開閉させるためには、電磁石への励磁電流の供給が停止された後、アーマチャが電磁石から離れるまでの遅延は、短いほど望ましい。この点、上記従来の電磁駆動弁において、アーマチャの表面に到達した潤滑油は、弁体の開閉タイミング精度を悪化させる一つの要因となっていた。
【0007】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、アーマチャの表面に到達した潤滑油が弁体の開閉タイミングの精度に与える影響を十分に抑制することのできる電磁駆動弁を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、電磁力により弁体を開閉させる電磁駆動弁であって、
前記電磁力を発生する電磁石と、
前記電磁石と対向して配置されるアーマチャと、
前記アーマチャに固定されたアーマチャ軸と、
前記アーマチャと前記電磁石が接した状態と、それらが離れた状態とが実現できるように、潤滑油を利用して、前記アーマチャ軸を摺動可能に保持する湿式保持部と、
前記アーマチャと前記電磁石との接触面に形成された撥油性被膜と、
前記弁体に固定された弁軸と、
前記弁軸を摺動可能に保持するバルブガイドと、を備え、
前記弁軸は、前記バルブガイドの内壁と摺動する摺動部と前記弁体との間に、当該弁軸を前記摺動部より細くするカーボンリリーフを備え、
前記カーボンリリーフは、当該電磁駆動弁の停止時に、前記バルブガイドの外に位置するように形成されていることを特徴とする。
【0009】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の電磁駆動弁であって、
前記アーマチャは、シリコンを含む磁性材料で構成された磁性部を含み、
前記撥油性皮膜は、フルオロカーボン層と、当該フルオロカーボン層と前記磁性部とを結合させるシランカップリング層とを含むことを特徴とする。
【0010】
請求項3記載の発明は、請求項1記載の電磁駆動弁であって、
前記アーマチャは、シリコンを含む磁性材料で構成された磁性部を含み、
前記発油性被膜は、メチルハイドロジェンシロキサン層を含むことを特徴とする。
【0011】
請求項4記載の発明は、請求項1乃至3の何れか1項記載の電磁駆動弁であって、
前記電磁石を保持する保持ブロックと、
前記電磁石と前記保持ブロックとの間に介在する緩衝材と、
を更に備えることを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照してこの発明の実施の形態について説明する。尚、各図において共通する要素には、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
【0014】
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1である電磁駆動弁10の構成を説明するための断面図である。
図1に示す電磁駆動弁10は、内燃機関の排気弁として機能する弁体12を備えている。弁体12は、内燃機関の排気ポート14に配置されている。排気ポート14には弁座16が設けられており、弁体12が弁座16に着座することにより、或いは弁座16から離座することにより排気ポート14が開閉される。
【0015】
弁体12は、弁軸18の先端に固定されている。弁軸18は、バルブガイド20によって摺動可能に保持されている。バルブガイド20の上方において、弁軸18にはロアリテーナ22が固定されている。ロアリテーナ22の下方には、弁軸18を上方に付勢する弾性力を発生するロアスプリング24が配置されている。
【0016】
弁軸18の上端は、また、ラッシュアジャスタ26を介してアーマチャ軸28に連結されている。ラッシュアジャスタ26は、弁軸18とアーマチャ軸28の相対位置を適当に変化させるべく、必要に応じて適宜伸縮する機能を有する機能部品である。ラッシュアジャスタ26によれば、弁軸18の熱膨張などに関わらず、アーマチャ軸28と弁軸18の間のあそびをゼロにしつつ、弁体12が全閉位置まで変位できる状態を常に保つことができる。
【0017】
アーマチャ軸28は、アーマチャ30の中心軸に沿って延在するように設けられている。アーマチャ30は、磁性材料で構成された円盤状の部材である。アーマチャ30には、静磁場の低磁界域で高い磁束密度を発生させ、かつ、交流磁場での鉄損(渦電流損)を十分に小さく抑制する特性が要求される。この要求を満たすため、本実施形態では、Fe-Si系の磁性材料でアーマチャ30を形成している。
【0018】
アーマチャ軸28の上端には、アッパリテーナ32が固定されている。アッパリテーナ32の上方には、アーマチャ軸28を下方に付勢する弾性力を発生するアッパスプリング34が配置されている。アッパスプリング34の上端位置は、アジャスタ36により規制されている。電磁駆動弁10において、アーマチャ軸28の中立位置は、アジャスタ36により調整されている。
【0019】
アーマチャ30の下方には、ロアコア38とロアコイル40からなる下側電磁石42が配置されている。また、アーマチャ30の上方には、アッパコア44とアッパコイル46からなる上側電磁石48が配置されている。ロアコア38の中央部、およびアッパコア44の中央部には、それぞれ、アーマチャ軸28を摺動可能に保持する湿式のブッシュ50,52が配置されている。ブッシュ50,52には、それぞれ、図示しない油路を介して潤滑油が供給されている。
【0020】
アッパコア44の上方には、上記のアジャスタ36を保持するキャップ部材54が配置されている。ロアコア38、アッパコア44およびキャップ部材54は、それぞれ保持ブロック56に固定されている。保持ブロック56とロアコア38との間、および保持ブロック56とアッパコア44との間には、緩衝材58が挟み込まれている。緩衝材58によれば、アーマチャ30の動作に伴う振動を、保持ブロック52に伝達される前に十分に小さく減衰させることができる。
【0021】
アーマチャ軸28の位置は、電磁駆動弁10の停止時に、すなわち、ロアコイル40およびアッパコイル46の何れにも励磁電流が供給されていない時に、アーマチャ30がほぼロアコア38とアッパコア44の中央に位置するように調整されている。また、電磁駆動弁10の各部は、その際に、弁体12が全開位置と全閉位置のほぼ中央に位置するように調整されている。以下、それらの位置を、アーマチャ30或いは弁体12の「中立位置」と称す。
【0022】
図1は、アッパコイル46に励磁電流が供給されることにより、アーマチャ30が上側電磁石48に密着し、かつ、弁体12が全閉状態となった状態を示す。この際、弁体12は、弁座16に着座した状態、すなわち、全閉状態となる。
【0023】
図1に示す状態から、アッパコイル46への通電が停止されると、アーマチャ30は、ロアスプリング24およびアッパスプリング34により付勢され、中立位置を超えて、下側電磁石42の近傍まで変位する。アーマチャ30が下側電磁石42に近接するタイミングでロアコイル40に励磁電流を供給すると、アーマチャ30を下側電磁石42に引き寄せて弁体12を全開位置まで変位させることができる。以後、励磁電流の遮断と供給をロアコイル40側とアッパコイル46側とで交互に行うことにより、弁体12の開閉動作を継続させることができる。
【0024】
電磁駆動弁10は、上記の如く、ロアスプリング24とアッパスプリング34とを備えている。これらのスプリング24,34は、弁体12の開閉動作と共に伸縮し、その伸縮に伴って、アーマチャ軸28に一定方向の回転力を伝達する。その結果、アーマチャ軸28およびアーマチャ30は、弁体12の開閉動作が繰り返される間、一定方向に回転し続ける。
【0025】
電磁駆動弁10の動作中は、弁体12の開閉動作に伴って、アーマチャ30とロアコア38或いはアッパコア44との衝突が繰り返される。この際、ロアコア38或いはアッパコア44には、アーマチャ30の衝突に起因する振動が伝達される。この振動は、ロアコア38やアッパコア44から保持ブロック56に伝達されると、内燃機関の全体に広がり大きな騒音を生じさせる。本実施形態では、ロアコア38やアッパコア44に伝達された振動は、緩衝材58で十分に減衰される。このため、保持ブロック56に大きな振動が伝達されることがなく、内燃機関において優れた静粛性が実現される。
【0026】
次に、図2を参照して、本実施形態の電磁駆動弁10の第2の特徴について説明する。
図2は、電磁駆動弁10が備える弁軸18の周辺を拡大して表した図を示す。より具体的には、図2は、電磁駆動弁10の停止中の状態、すなわち、アーマチャ30および弁体12がそれらの中立位置に存在する状態を示している。
【0027】
図2に示すように、弁軸18には、バルブガイド20により摺動可能に保持される部分と弁体12との間に、カーボンリリーフ60が設けられている。弁軸18は、バルブガイド20により保持される部分において、ほぼバルブガイド20の内径と等しい直径Dを有している。カーボンリリーフ60の部分は、弁軸18の直径が、上記の直径Dに比べて所定量ΔDだけ小さなD-ΔDとされている。本実施形態において、このカーボンリリーフ60は、その上端位置が、電磁駆動弁10の停止中にバルブガイド20の下端位置より下方に位置するように形成されている。図2は、カーボンリリーフ60の上端と、バルブガイド20の下端との間に、所定長hの距離が確保されている状態を示す。
【0028】
内燃機関の停止直後(電磁駆動弁10の停止直後)は、排気ポート14の内部などに付着していたオイルが上方から下方へ向かって流れ落ちてくる。また、その際、排気ポート14の内部は、そのようにして流れ落ちてきたオイルが空焼きされる程度に高温である。このため、弁軸18には、バルブガイド20より下方の部分に、内燃機関の停止中においてカーボンが付着し易い。
【0029】
電磁駆動弁10の停止時におけるカーボンリリーフ60の上端位置が、バルブガイド20の下端位置より上方であった場合、つまり、カーボンリリーフ60の上端が、電磁駆動弁10の停止時にバルブガイド20の中に入り混むような場合は、バルブガイド20の下端に、バルブガイド20の内径Dと弁軸18の内径D-ΔDとの差“ΔD”に対応する隙間が生ずる。
【0030】
このような隙間が生じた状態で、弁軸18へのカーボンの付着が進行すると、カーボンの一部が、上記の隙間からバルブガイド20の中に入り込んだ状態が形成される。このような状態が形成された後、電磁駆動弁10が起動されると、弁体12が全閉方向に向かって移動する際に、バルブガイド20と弁軸18の間でカーボンの噛み込みが生じ、一時的に著しく摺動抵抗が増大する。
【0031】
電磁駆動弁10において、弁軸18の摺動抵抗が増大すると、弁体12の動作停止や動作遅れが生ずる。このため、電磁駆動弁10を円滑に動作させるためには、弁軸18の摺動抵抗を増大させるようなカーボンの噛み込みを、確実に防止することが重要である。
【0032】
本実施形態において、弁軸18は、カーボンスラッジの堆積が進む電磁駆動弁10の停止時に、カーボンリリーフ60の上端がバルブガイド20の下端から所定長hだけ下方となるように構成されている。この構成によれば、弁軸18に付着するカーボンが、バルブガイド20の内部に入り込むのを確実に防止することができる。バルブガイド20の内部に侵入することなく形成されたカーボンは、弁軸18の摺動に伴って、バルブガイド20によりこそげ落とされる。この際、弁軸18に大きな摺動抵抗は発生しない。従って、本実施形態の電磁駆動弁10によれば、弁軸18へのカーボンの付着に影響されることなく、常に良好な起動特性を実現することができる。
【0033】
次に、図1と共に、図3および図4を参照して、電磁駆動弁10の第3の特徴について説明する。
本実施形態の電磁駆動弁10は、図1に示すように、アーマチャ軸28を保持する湿式のブッシュ50,52を備えている。それらのブッシュ50,52に供給される潤滑油は、アーマチャ軸28を伝ってアーマチャ30の表面に到達する。この潤滑油が、そのままアーマチャ30の表面に残存すると、アーマチャ30が下側電磁石42または上側電磁石48と密着する際に、それらの間に油膜を発生させる。
【0034】
このような油膜は、下側電磁石42または上側電磁石48に密着しているアーマチャ30が、それらから離間しようとする際に、その離間を妨げる方向の力を発生する。このような力は、電磁駆動弁10を円滑に動作させるうえでは発生しないことが望ましい。そこで、本実施形態では、上記の油膜の形成をできる限り避けるため、アーマチャ30を、以下に説明するような構成としている。
【0035】
図3(A)は、アーマチャ30およびアーマチャ軸28の斜視図である。また、図3(B)は、アーマチャ30を、図3(A)に示すB-B直線に沿って切断することで得られる断面図である。
【0036】
図3(A)に示すように、アーマチャ30は、放射状に形成された複数の排油溝62を備えている。本実施形態において、排油溝62は、潤滑油が溜まり易いアーマチャ30の上面側に設けられている。排油溝62によれば、アーマチャ30の表面に到達した潤滑油を捕獲して、油膜の素となる潤滑油の量を減少させることができる。
【0037】
図3(B)に示すように、アーマチャ30は、Fe-Si系の磁性材料で構成された磁性部64と、その磁性部64の表面を覆う撥油性被膜66とを備えている。撥油性被膜66は、アーマチャ30の表面と共に、排油溝62の内部をも被覆するように形成されている。
【0038】
図4は、アーマチャ30の構造を分子構造レベルで表した図を示す。磁性部64の表面には、自然酸化により生じた酸化シリコンが存在している。撥油性被膜66は、その酸化シリコンと結合するシランカップリング層68と、更にその上に形成されたフルオロカーボン層70とを含んでいる。
【0039】
シランカップリング層68、およびフルオロカーボン層70は、それぞれ、公知の手法で、かつ、200℃以下の成膜温度で形成することができる。シランカップリング層68は、シリコンを含む無機材料(磁性部64)と、フルオロカーボン層70などの有機層を強固に結合させる特性を有している。また、フルオロカーボン層70は、優れた撥油性を有している。従って、図4に示す構造によれば、強い結合力で磁性部64の表面を被覆し、かつ、優れた撥油性を示す撥油性皮膜66を実現することができる。
【0040】
アーマチャ30の表面が、撥油性皮膜66で覆われていると、アーマチャ30の上に流れ落ちてきた潤滑油は、球状となってその表面上を移動する。その結果、その潤滑油は、容易に排油溝62に捕獲され、或いはアーマチャ30の表面から脱落する。特に、本実施形態の電磁駆動弁10では、上述した通り、弁体12の開閉動作に伴ってアーマチャ30が回転する。このため、アーマチャ30の表面上に流れ落ちた潤滑油は、遠心力により速やかにその表面上から排除される。
【0041】
アーマチャ30の表面に到達した潤滑油が、上記の如く速やかにその表面上から排除されると、アーマチャ30が上側電磁石48に接しても、両者の間に、両者の離間を妨げる油膜は形成されない。このため、本実施形態の電磁駆動弁10によれば、湿式のブッシュ50,52を用いつつ、弁体12の開閉タイミングに関して優れた制御精度を実現することができる。
【0042】
本実施形態において撥油性皮膜66の構成要素として用いられているシランカップリング層68およびフルオロカーボン層70は、それぞれ、本実施形態で下地として用いられる材質に対して良好な濡れ性を示し、極めて薄い膜厚で十分にその下地を被覆し得る特性を有している。このため、本実施形態の構造によれば、全面において安定して高い撥油性を示す撥油性皮膜66を、20〜50オングストローム程度の極めて薄い膜厚で形成することができる。
【0043】
撥油性皮膜66は、アーマチャ30の動作に伴って繰り返し上側電磁石48に衝突する。従って、撥油性皮膜66には、高い耐久性が要求される。撥油性皮膜66には、その膜厚が厚いほど、上側電磁石48との衝突に伴うたわみ等の影響で亀裂が生じ易い。この亀裂の発生を防止するには、撥油性皮膜66の膜厚が5000オングストローム以下であることが望ましい。本実施形態では、撥油性皮膜66の膜厚を、その所望の膜厚に比して十分に薄い20〜50オングストロームとすることができる。このため、本実施形態の構造によれば、撥油性皮膜66に対して高い耐久性を付与することができる。
【0044】
電磁駆動弁10において、アーマチャ30と上側電磁石48との間に働く電磁力は、両者間のエアギャップが小さいほど大きな力となる。より厳密には、その電磁力は、アーマチャ30の磁性部64とアッパコア44との距離が短いほど大きな力となる。つまり、本実施形態の構成において、撥油性皮膜66は、磁気回路の構成要素としてはエアギャップであり、効率的に大きな電磁力を発生させるためには、その膜厚は薄いほど望ましい。
【0045】
上述の如く、本実施形態では、撥油性皮膜66の膜厚が、十分に薄い20〜50オングストロームとされている。このため、本実施形態の構造によれば、アーマチャ30の磁性部64が撥油性被膜66で覆われているにも関わらず、アーマチャ30が上側電磁石48に接している際に、効率的に大きな磁束密度を発生させることができる。
【0046】
アーマチャ30の磁性部64の磁気特性は、アーマチャ30が高温で熱処理されると、熱歪みの影響で悪化することがある。本実施形態では、撥油性皮膜66を形成するための熱処理の温度が、上記の如く200℃以下、すなわち、磁性部64の磁気特性を悪化させることのない温度とされている。このため、図4に示すアーマチャ30の構造は、磁性部64の磁気特性の悪化を伴うことなく実現することができる。
【0047】
ところで、上述した実施の形態1においては、排油溝62および撥油性被膜66を、アーマチャ30の上面にのみ形成することとしているが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、排油溝62や撥油性皮膜66は、アーマチャ30の上面および下面の双方に形成してもよい。
【0048】
また、上述した実施の形態1においては、排油溝62や撥油性皮膜66を、アアーマチャ30の表面に設けることとしているが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、排油溝62や撥油性皮膜66は、アーマチャ30の表面に代えて、或いは、アーマチャ30の表面と共に、電磁石42,48側に設けることとしてもよい。
【0049】
実施の形態2.
次に、図5を参照して、本発明の実施の形態2について説明する。本実施形態の電磁駆動弁は、アーマチャの表面を覆う撥油性皮膜の構造を除き、実施の形態1の電磁駆動弁10と同様の構成を有している。以下、便宜上、実施の形態1の場合と同様の参照符号を用いて、本実施形態の電磁駆動弁の構成について説明する。
【0050】
図5は、本実施形態の電磁駆動弁において用いられるアーマチャ30の構造を分子構造レベルで表した図を示す。図5に示すように、本実施形態では、アーマチャ30の磁性部64を覆う撥油性被膜66が、メチルハイドロジェンシロキサンの層で構成されている。
【0051】
メチルハイドロジェンシロキサンは、シロキサン結合により、磁性部64の表面に存在する酸化シリコンと強固に結合すると共に、フルオロカーボンと同様に優れた撥油性を示す。更に、本実施形態における撥油性皮膜66は、実施の形態1におけるそれと同様に、200℃以下の温度で成膜することができ、かつ、5000オングストロームより十分に薄い膜厚で十分に安定した撥油性を実現することができる。このため、本実施形態の電磁駆動弁によれば、実施の形態1の電磁駆動弁10と同様の効果を得ることができる。
【0052】
実施の形態3.
次に、図6を参照して、本発明の実施の形態3について説明する。
上述した実施の形態1または2では、本発明を適用する対象が、円筒バルク構造のコア(ロアコア38およびアッパコア44)を有する電磁駆動弁10に限定されている。しかし、本発明の適用が可能な電磁駆動弁は、このタイプに限定されるものではない。すなわち、本発明は、矩形積層構造のコアを有する電磁駆動弁にも適用することが可能である。
【0053】
図6(A)は、本発明の実施の形態3である電磁駆動弁80の構造を説明するための図である。また、図6(B)は、電磁駆動弁80の主要部の断面を、図6(A)に示すB矢視で表した図である。
【0054】
図6(A)および図6(B)に示す電磁駆動弁80は、矩形積層構造のロアコア82およびアッパコア84を備えている。ロアコア82、およびアッパコア84は、それぞれ、珪素鋼板などの磁性板を、互いに絶縁した状態で複数毎積層させることにより形成されている。上記の磁性板は、図6(A)における紙面に垂直な方向、すなわち、図6(B)における左右方向に、互いに密着した状態で積層されている。
【0055】
ロアコア82およびアッパコア84の内部には、それぞれ、実施の形態1におけるロアコア38およびアッパコア44の場合と同様に、それらの内部に、図示しないロアコイル或いはアッパコイルが内蔵されている。矩形積層構造のコアによれば、それらのコイルにより発せられる磁束密度が変化した際に、その変化に伴って生ずる渦電流損を小さく抑えることができる。従って、本実施形態の電磁駆動弁80によれば、実施の形態1の電磁駆動弁10に比して、より高いエネルギー効率を実現することができる。
【0056】
本実施形態の電磁駆動弁80は、ロアコア82の下方に底板86を備えていると共に、ロアコア82の周囲に下側側壁88を備えている。また、アッパコア84の上方にキャップ部材90を備えると共に、アッパコア84の周囲に上側側壁92を備えている。そして、底板86の下、底板86とロアコア82との間、下側側壁88と上側側壁92との間、或いはアッパコア84とキャップ部材90との間などに、緩衝材94を備えている。
【0057】
緩衝材94によれば、実施の形態1における緩衝材58と同様に、アーマチャ30の動作に伴ってロアコア82或いはアッパコア84に伝達される振動を十分に減衰させることができる。このため、本実施形態の電磁駆動弁80によっても、実施の形態1の電磁駆動弁10と同等の静粛性を実現することができる。
【0058】
また、本実施形態の電磁駆動弁80は、実施の形態1の場合と同様の条件を満たすカーボンリリーフ60を有している。このため、本実施形態の電磁駆動弁80によれば、実施の形態1の場合と同様に、バルブガイド20へのカーボンの噛み込みを防止して、優れた起動性を実現することができる。
【0059】
更に、本実施形態の電磁駆動弁80は、実施の形態1または2の場合と同様に、排油溝62と撥油性被膜66を有するアーマチャ30を備えている。このアーマチャ30は、実施の形態1または2の場合とは異なり、図6(A)に示される辺を長辺とし、図6(B)に示される辺を短辺とする長方形とされており、かつ、回転しないように構成されている。
【0060】
このため、本実施形態では、アーマチャ30の表面に到達した潤滑油に遠心力は作用しない。しかし、その潤滑油は、撥油性被膜66の上で球状となり、アーマチャ30の上下動に伴って、その殆どがアーマチャ30の表面上から脱落する。このため、本実施形態の電磁駆動弁80によっても、実施の形態1または2の場合と同等に、弁体12の開閉タイミングにつき、優れた精度を実現することができる。
【0061】
ところで、上述した実施の形態1乃至3は、電磁駆動弁10,80の弁体12が排気弁である場合に限定されているが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、電磁駆動弁10,80は、吸気弁およびその駆動機構として用いることとしてもよい。
【0062】
【発明の効果】
この発明は以上説明したように構成されているので、以下に示すような効果を奏する。
請求項1記載の発明によれば、アーマチャと電磁石の接触面が撥油性皮膜で覆われているため、湿式保持部からその接触面に到達した潤滑油の多くは、油滴となって流れ落ちる。このため、本発明によれば、アーマチャと電磁石の接触面に、両者の離間を妨げる油膜が形成されるのを有効に防止し、弁体の開閉タイミングに関して、優れた制御精度を実現することができる。また、この発明によれば、電磁駆動弁の停止時は、カーボンリリーフがバルブガイドの外に位置している。このため、本発明によれば、電磁駆動弁の停止中にバルブガイドの中にカーボンが堆積・付着するのを避けて、始動性の良い電磁駆動弁を実現することができる。
【0063】
請求項2記載の発明によれば、アーマチャの表面を撥油性に優れたフルオロカーボン層で覆うことができる。また、本発明は、シランカップリング層を介在させることにより、フルオロカーボン層の強度や密着性を高めることができる。このため、本発明によれば、アーマチャの表面を、撥油性に優れ、かつ、信頼性・耐久性に優れた撥油性膜で覆うことができる。
【0064】
請求項3記載の発明によれば、アーマチャの表面をメチルハイドロジェンシロキサン層で覆うことができる。メチルハイドロジェンシロキサン層は、撥油性に優れ、また、シリコンを含む無機材料の上で高い強度を発揮する層である。このため、本発明によれば、アーマチャの表面を、撥油性に優れ、かつ、信頼性・耐久性に優れた撥油性膜で覆うことができる。
【0065】
請求項4記載の発明によれば、電磁石と保持ブロックとの間に緩衝材が配置されるため、静粛性に優れた電磁駆動弁を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1または2の電磁駆動弁の構成を説明するための図である。
【図2】 図1に示す電磁駆動弁が備える弁軸の周辺を拡大して表した図である。
【図3】 図1に示す電磁駆動弁が備えるアーマチャの構造を説明するための図である。
【図4】 本発明の実施の形態1の電磁駆動弁が備えるアーマチャの構造を分子レベルで表した図である。
【図5】 本発明の実施の形態2の電磁駆動弁が備えるアーマチャの構造を分子レベルで表した図である。
【図6】 本発明の実施の形態3の電磁駆動弁の構造を説明するための図である。
【符号の説明】
10;80 電磁駆動弁
12 弁体
18 弁軸
20 バルブガイド
28 アーマチャ軸
30 アーマチャ
38 ロアコア
40 ロアコイル
42 下側電磁石
44 アッパコア
46 アッパコイル
48 上側電磁石
50,52 湿式のブッシュ
58;94 緩衝材
60 カーボンリリーフ
62 排油溝
64 磁性部
66 撥油性被膜
68 シランカップリング層
70 フルオロカーボン層
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an electromagnetically driven valve, and more particularly to an electromagnetically driven valve suitable as a mechanism for driving an intake valve or an exhaust valve of an internal combustion engine with an electromagnetic force.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, for example, JP-A-11-36829 discloses an electromagnetically driven valve that drives an intake valve or an exhaust valve of an internal combustion engine with an electromagnetic force. This electromagnetically driven valve includes an armature made of a magnetic material and two electromagnets arranged above and below the armature. An armature shaft passing through the center of the electromagnet is fixed at the center of the armature.
[0003]
The armature shaft is slidably held in the axial direction by a bush provided in the electromagnet. A valve shaft that communicates with the valve element is connected to the lower end of the armature shaft. Lubricating oil is supplied to the bush from the outside in order to reduce the sliding resistance of the armature shaft.
[0004]
According to the electromagnetically driven valve having the above configuration, by supplying an exciting current to the upper electromagnet, the armature can be attracted to the electromagnet and the valve body can be fully closed. Further, when the exciting current to the upper electromagnet is stopped and the exciting current is supplied to the lower electromagnet, the armature can be attracted to the lower electromagnet and the valve element can be fully opened. Therefore, according to the conventional electromagnetically driven valve, the valve body can be arbitrarily opened and closed by appropriately supplying an exciting current to the two electromagnets.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
In the conventional electromagnetically driven valve, the lubricating oil supplied to the bush reaches the surface of the armature along the armature shaft. The lubricating oil that has reached the surface of the armature becomes an oil film interposed between the two when the armature is adsorbed by the electromagnet, and improves the adhesion between them. As a result, when the oil film is present, the armature is less likely to be separated from the electromagnet after the excitation current is stopped, compared to when the oil film is not present.
[0006]
In an electromagnetically driven valve, in order to accurately open and close the valve body at a desired timing, it is desirable that the delay until the armature is separated from the electromagnet after the supply of the excitation current to the electromagnet is stopped is shorter. In this regard, in the conventional electromagnetically driven valve, the lubricating oil that has reached the surface of the armature has been one factor that deteriorates the opening / closing timing accuracy of the valve body.
[0007]
The present invention has been made in order to solve the above-described problems, and provides an electromagnetically driven valve that can sufficiently suppress the influence of the lubricating oil that has reached the surface of the armature on the accuracy of the opening / closing timing of the valve body. The purpose is to provide.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
  The invention according to claim 1 is an electromagnetically driven valve that opens and closes a valve body by electromagnetic force,
  An electromagnet for generating the electromagnetic force;
  An armature disposed opposite to the electromagnet;
  An armature shaft fixed to the armature;
  A wet holding unit that slidably holds the armature shaft using a lubricant so that the armature and the electromagnet are in contact with each other and separated from each other; and
  An oil repellent coating formed on a contact surface between the armature and the electromagnet;
  A valve shaft fixed to the valve body;
  A valve guide for slidably holding the valve shaft,
  The valve shaft includes a carbon relief that makes the valve shaft thinner than the sliding portion between the valve body and the sliding portion that slides with the inner wall of the valve guide,
  The carbon relief is formed so as to be located outside the valve guide when the electromagnetically driven valve is stopped.It is characterized by that.
[0009]
The invention according to claim 2 is the electromagnetically driven valve according to claim 1,
The armature includes a magnetic part made of a magnetic material containing silicon,
The oil-repellent coating includes a fluorocarbon layer and a silane coupling layer that bonds the fluorocarbon layer and the magnetic part.
[0010]
The invention according to claim 3 is the electromagnetically driven valve according to claim 1,
The armature includes a magnetic part made of a magnetic material containing silicon,
The oleaginous film includes a methylhydrogensiloxane layer.
[0011]
The invention according to claim 4 is the electromagnetically driven valve according to any one of claims 1 to 3,
A holding block for holding the electromagnet;
A cushioning material interposed between the electromagnet and the holding block;
Is further provided.
[0013]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiments of the present invention will be described below with reference to the drawings. In addition, the same code | symbol is attached | subjected to the element which is common in each figure, and the overlapping description is abbreviate | omitted.
[0014]
Embodiment 1 FIG.
FIG. 1 is a cross-sectional view for explaining the configuration of an electromagnetically driven valve 10 according to Embodiment 1 of the present invention.
An electromagnetically driven valve 10 shown in FIG. 1 includes a valve body 12 that functions as an exhaust valve of an internal combustion engine. The valve body 12 is disposed in the exhaust port 14 of the internal combustion engine. The exhaust port 14 is provided with a valve seat 16, and the exhaust port 14 is opened and closed when the valve body 12 is seated on the valve seat 16 or separated from the valve seat 16.
[0015]
The valve body 12 is fixed to the tip of the valve shaft 18. The valve shaft 18 is slidably held by a valve guide 20. A lower retainer 22 is fixed to the valve shaft 18 above the valve guide 20. Below the lower retainer 22, a lower spring 24 that generates an elastic force that biases the valve shaft 18 upward is disposed.
[0016]
The upper end of the valve shaft 18 is also connected to an armature shaft 28 via a lash adjuster 26. The lash adjuster 26 is a functional component having a function of expanding and contracting as necessary in order to appropriately change the relative position of the valve shaft 18 and the armature shaft 28. According to the lash adjuster 26, the state in which the valve body 12 can be displaced to the fully closed position is always maintained while the play between the armature shaft 28 and the valve shaft 18 is zero regardless of the thermal expansion of the valve shaft 18 or the like. it can.
[0017]
The armature shaft 28 is provided so as to extend along the central axis of the armature 30. The armature 30 is a disk-shaped member made of a magnetic material. The armature 30 is required to have a property of generating a high magnetic flux density in a low magnetic field region of a static magnetic field and suppressing iron loss (eddy current loss) in an alternating magnetic field sufficiently small. In order to satisfy this requirement, in this embodiment, the armature 30 is formed of an Fe—Si based magnetic material.
[0018]
An applicator 32 is fixed to the upper end of the armature shaft 28. An upper spring 34 that generates an elastic force that biases the armature shaft 28 downward is arranged above the upper retainer 32. The upper end position of the upper spring 34 is regulated by the adjuster 36. In the electromagnetically driven valve 10, the neutral position of the armature shaft 28 is adjusted by an adjuster 36.
[0019]
A lower electromagnet 42 including a lower core 38 and a lower coil 40 is disposed below the armature 30. An upper electromagnet 48 including an upper core 44 and an upper coil 46 is disposed above the armature 30. Wet bushes 50 and 52 for slidably holding the armature shaft 28 are disposed in the central portion of the lower core 38 and the central portion of the upper core 44, respectively. Lubricating oil is supplied to the bushes 50 and 52 through an oil passage (not shown).
[0020]
A cap member 54 that holds the adjuster 36 is disposed above the upper core 44. The lower core 38, the upper core 44, and the cap member 54 are fixed to a holding block 56, respectively. A buffer material 58 is sandwiched between the holding block 56 and the lower core 38 and between the holding block 56 and the upper core 44. According to the cushioning material 58, the vibration accompanying the operation of the armature 30 can be attenuated sufficiently small before being transmitted to the holding block 52.
[0021]
The position of the armature shaft 28 is such that the armature 30 is positioned approximately at the center between the lower core 38 and the upper core 44 when the electromagnetically driven valve 10 is stopped, that is, when no excitation current is supplied to either the lower coil 40 or the upper coil 46. Has been adjusted. In addition, each part of the electromagnetically driven valve 10 is adjusted so that the valve body 12 is positioned at approximately the center between the fully open position and the fully closed position. Hereinafter, these positions are referred to as “neutral positions” of the armature 30 or the valve body 12.
[0022]
FIG. 1 shows a state in which the armature 30 is in close contact with the upper electromagnet 48 and the valve body 12 is fully closed by supplying an excitation current to the upper coil 46. At this time, the valve body 12 is seated on the valve seat 16, that is, is fully closed.
[0023]
When the energization of the upper coil 46 is stopped from the state shown in FIG. 1, the armature 30 is biased by the lower spring 24 and the upper spring 34 and is displaced beyond the neutral position to the vicinity of the lower electromagnet 42. When an exciting current is supplied to the lower coil 40 at a timing when the armature 30 approaches the lower electromagnet 42, the armature 30 can be drawn to the lower electromagnet 42 to displace the valve body 12 to the fully open position. Thereafter, the opening / closing operation of the valve body 12 can be continued by alternately interrupting and supplying the excitation current on the lower coil 40 side and the upper coil 46 side.
[0024]
As described above, the electromagnetically driven valve 10 includes the lower spring 24 and the upper spring 34. These springs 24, 34 expand and contract with the opening / closing operation of the valve body 12, and transmit a rotational force in a certain direction to the armature shaft 28 along with the expansion / contraction. As a result, the armature shaft 28 and the armature 30 continue to rotate in a certain direction while the opening / closing operation of the valve body 12 is repeated.
[0025]
During the operation of the electromagnetically driven valve 10, the collision between the armature 30 and the lower core 38 or the upper core 44 is repeated with the opening / closing operation of the valve body 12. At this time, vibration due to the collision of the armature 30 is transmitted to the lower core 38 or the upper core 44. When this vibration is transmitted from the lower core 38 or the upper core 44 to the holding block 56, it spreads throughout the internal combustion engine and generates a large noise. In the present embodiment, the vibration transmitted to the lower core 38 and the upper core 44 is sufficiently damped by the buffer material 58. For this reason, a large vibration is not transmitted to the holding block 56, and excellent quietness is realized in the internal combustion engine.
[0026]
Next, a second feature of the electromagnetically driven valve 10 of the present embodiment will be described with reference to FIG.
FIG. 2 shows an enlarged view of the periphery of the valve shaft 18 provided in the electromagnetically driven valve 10. More specifically, FIG. 2 shows a state in which the electromagnetically driven valve 10 is stopped, that is, a state in which the armature 30 and the valve body 12 are in their neutral positions.
[0027]
As shown in FIG. 2, a carbon relief 60 is provided on the valve shaft 18 between a portion that is slidably held by the valve guide 20 and the valve body 12. The valve shaft 18 has a diameter D substantially equal to the inner diameter of the valve guide 20 at a portion held by the valve guide 20. In the carbon relief 60, the diameter of the valve shaft 18 is set to D−ΔD smaller than the diameter D by a predetermined amount ΔD. In the present embodiment, the carbon relief 60 is formed such that the upper end position thereof is located below the lower end position of the valve guide 20 while the electromagnetically driven valve 10 is stopped. FIG. 2 shows a state in which a distance of a predetermined length h is secured between the upper end of the carbon relief 60 and the lower end of the valve guide 20.
[0028]
Immediately after the internal combustion engine is stopped (immediately after the electromagnetically driven valve 10 is stopped), the oil adhering to the inside of the exhaust port 14 flows down from the upper side to the lower side. At that time, the inside of the exhaust port 14 is so hot that the oil that has flowed down in this way is burnt. For this reason, carbon tends to adhere to the valve shaft 18 below the valve guide 20 while the internal combustion engine is stopped.
[0029]
When the upper end position of the carbon relief 60 is higher than the lower end position of the valve guide 20 when the electromagnetically driven valve 10 is stopped, that is, the upper end of the carbon relief 60 is in the valve guide 20 when the electromagnetically driven valve 10 is stopped. If the valve guide 20 is mixed, a gap corresponding to the difference “ΔD” between the inner diameter D of the valve guide 20 and the inner diameter D−ΔD of the valve shaft 18 is formed at the lower end of the valve guide 20.
[0030]
When carbon adheres to the valve shaft 18 in a state where such a gap is generated, a state in which a part of the carbon enters the valve guide 20 from the gap is formed. When the electromagnetically driven valve 10 is started after such a state is formed, carbon is caught between the valve guide 20 and the valve shaft 18 when the valve body 12 moves in the fully closed direction. Resulting in a temporary significant increase in sliding resistance.
[0031]
In the electromagnetically driven valve 10, when the sliding resistance of the valve shaft 18 increases, the operation of the valve body 12 is stopped or the operation is delayed. For this reason, in order to make the electromagnetically driven valve 10 operate smoothly, it is important to surely prevent carbon from being bitten which increases the sliding resistance of the valve shaft 18.
[0032]
In the present embodiment, the valve shaft 18 is configured so that the upper end of the carbon relief 60 is lower than the lower end of the valve guide 20 by a predetermined length h when the electromagnetically driven valve 10 where carbon sludge is deposited stops. According to this configuration, carbon adhering to the valve shaft 18 can be reliably prevented from entering the inside of the valve guide 20. The carbon formed without entering the inside of the valve guide 20 is scraped off by the valve guide 20 as the valve shaft 18 slides. At this time, a large sliding resistance is not generated in the valve shaft 18. Therefore, according to the electromagnetically driven valve 10 of the present embodiment, it is possible to always achieve a good starting characteristic without being affected by the adhesion of carbon to the valve shaft 18.
[0033]
Next, a third feature of the electromagnetically driven valve 10 will be described with reference to FIGS. 3 and 4 together with FIG.
As shown in FIG. 1, the electromagnetically driven valve 10 of this embodiment includes wet bushes 50 and 52 that hold the armature shaft 28. The lubricating oil supplied to these bushes 50 and 52 reaches the surface of the armature 30 along the armature shaft 28. If this lubricating oil remains on the surface of the armature 30 as it is, when the armature 30 comes into close contact with the lower electromagnet 42 or the upper electromagnet 48, an oil film is generated between them.
[0034]
Such an oil film generates a force in a direction that prevents the armature 30 that is in close contact with the lower electromagnet 42 or the upper electromagnet 48 from being separated from the armature 30. It is desirable that such a force is not generated for smoothly operating the electromagnetically driven valve 10. Therefore, in the present embodiment, in order to avoid the formation of the oil film as much as possible, the armature 30 is configured as described below.
[0035]
FIG. 3A is a perspective view of the armature 30 and the armature shaft 28. FIG. 3B is a cross-sectional view obtained by cutting the armature 30 along the BB line shown in FIG.
[0036]
As shown in FIG. 3A, the armature 30 includes a plurality of oil drain grooves 62 formed in a radial pattern. In the present embodiment, the oil drain groove 62 is provided on the upper surface side of the armature 30 in which lubricating oil tends to accumulate. According to the oil drain groove 62, it is possible to capture the lubricating oil that has reached the surface of the armature 30 and reduce the amount of lubricating oil that forms the base of the oil film.
[0037]
As shown in FIG. 3B, the armature 30 includes a magnetic part 64 made of a Fe—Si based magnetic material and an oil-repellent coating 66 that covers the surface of the magnetic part 64. The oil repellent coating 66 is formed so as to cover the interior of the oil drain groove 62 together with the surface of the armature 30.
[0038]
FIG. 4 is a diagram showing the structure of the armature 30 at the molecular structure level. Silicon oxide generated by natural oxidation is present on the surface of the magnetic part 64. The oil-repellent coating 66 includes a silane coupling layer 68 bonded to the silicon oxide and a fluorocarbon layer 70 formed thereon.
[0039]
The silane coupling layer 68 and the fluorocarbon layer 70 can each be formed by a known method and at a film formation temperature of 200 ° C. or less. The silane coupling layer 68 has a characteristic of firmly bonding an inorganic material (magnetic part 64) containing silicon and an organic layer such as the fluorocarbon layer 70. The fluorocarbon layer 70 has excellent oil repellency. Therefore, according to the structure shown in FIG. 4, it is possible to realize the oil-repellent film 66 that covers the surface of the magnetic part 64 with a strong binding force and exhibits excellent oil repellency.
[0040]
When the surface of the armature 30 is covered with the oil repellent film 66, the lubricating oil that has flowed down onto the armature 30 becomes spherical and moves on the surface. As a result, the lubricating oil is easily captured in the oil drain groove 62 or falls off the surface of the armature 30. In particular, in the electromagnetically driven valve 10 of the present embodiment, the armature 30 rotates with the opening / closing operation of the valve body 12 as described above. For this reason, the lubricating oil that has flowed down on the surface of the armature 30 is quickly removed from the surface by centrifugal force.
[0041]
When the lubricating oil that has reached the surface of the armature 30 is quickly removed from the surface as described above, even if the armature 30 contacts the upper electromagnet 48, an oil film that prevents the separation between the two is not formed. . For this reason, according to the electromagnetically driven valve 10 of the present embodiment, it is possible to realize excellent control accuracy with respect to the opening / closing timing of the valve body 12 while using the wet bushes 50 and 52.
[0042]
The silane coupling layer 68 and the fluorocarbon layer 70 used as components of the oil-repellent film 66 in the present embodiment each show good wettability with respect to the material used as the base in the present embodiment, and are extremely thin. It has a characteristic that the base can be sufficiently covered with a film thickness. For this reason, according to the structure of the present embodiment, the oil-repellent film 66 that stably exhibits high oil repellency on the entire surface can be formed with an extremely thin film thickness of about 20 to 50 angstroms.
[0043]
The oil repellent coating 66 repeatedly collides with the upper electromagnet 48 as the armature 30 operates. Accordingly, the oil repellent coating 66 is required to have high durability. As the oil repellent film 66 is thicker, cracks are more likely to occur due to the influence of deflection caused by the collision with the upper electromagnet 48. In order to prevent the occurrence of this crack, it is desirable that the film thickness of the oil repellent film 66 is 5000 angstroms or less. In the present embodiment, the film thickness of the oil-repellent film 66 can be set to 20 to 50 angstroms that is sufficiently thinner than the desired film thickness. For this reason, according to the structure of the present embodiment, high durability can be imparted to the oil-repellent coating 66.
[0044]
In the electromagnetically driven valve 10, the electromagnetic force acting between the armature 30 and the upper electromagnet 48 becomes larger as the air gap between them becomes smaller. More precisely, the electromagnetic force becomes larger as the distance between the magnetic part 64 of the armature 30 and the upper core 44 is shorter. That is, in the configuration of the present embodiment, the oil-repellent film 66 is an air gap as a component of the magnetic circuit, and it is desirable that the film thickness is as thin as possible in order to efficiently generate a large electromagnetic force.
[0045]
As described above, in this embodiment, the film thickness of the oil-repellent film 66 is set to a sufficiently thin 20 to 50 angstrom. For this reason, according to the structure of the present embodiment, the armature 30 is efficiently large when it is in contact with the upper electromagnet 48 even though the magnetic portion 64 of the armature 30 is covered with the oil repellent coating 66. Magnetic flux density can be generated.
[0046]
When the armature 30 is heat-treated at a high temperature, the magnetic characteristics of the magnetic part 64 of the armature 30 may deteriorate due to the influence of thermal distortion. In this embodiment, the temperature of the heat treatment for forming the oil-repellent film 66 is set to 200 ° C. or lower as described above, that is, a temperature that does not deteriorate the magnetic characteristics of the magnetic part 64. For this reason, the structure of the armature 30 shown in FIG. 4 can be realized without deteriorating the magnetic characteristics of the magnetic part 64.
[0047]
Incidentally, in the first embodiment described above, the oil drain groove 62 and the oil repellent coating 66 are formed only on the upper surface of the armature 30, but the present invention is not limited to this. That is, the oil drain groove 62 and the oil repellent film 66 may be formed on both the upper surface and the lower surface of the armature 30.
[0048]
In the first embodiment described above, the oil drain groove 62 and the oil repellent film 66 are provided on the surface of the armature 30, but the present invention is not limited to this. That is, the oil drain groove 62 and the oil repellent film 66 may be provided on the electromagnets 42 and 48 side in place of the surface of the armature 30 or together with the surface of the armature 30.
[0049]
Embodiment 2. FIG.
Next, a second embodiment of the present invention will be described with reference to FIG. The electromagnetically driven valve of the present embodiment has the same configuration as that of the electromagnetically driven valve 10 of the first embodiment except for the structure of the oil-repellent film that covers the surface of the armature. Hereinafter, for the sake of convenience, the configuration of the electromagnetically driven valve of the present embodiment will be described using the same reference numerals as those of the first embodiment.
[0050]
FIG. 5 shows a diagram representing the structure of the armature 30 used in the electromagnetically driven valve of the present embodiment at the molecular structure level. As shown in FIG. 5, in this embodiment, the oil-repellent film 66 that covers the magnetic part 64 of the armature 30 is composed of a methylhydrogensiloxane layer.
[0051]
Methylhydrogensiloxane is firmly bonded to silicon oxide existing on the surface of the magnetic part 64 by a siloxane bond, and exhibits excellent oil repellency like fluorocarbon. Further, the oil-repellent film 66 in this embodiment can be formed at a temperature of 200 ° C. or lower, and is sufficiently stable with a film thickness sufficiently thinner than 5000 angstroms, similar to that in the first embodiment. Oiliness can be realized. For this reason, according to the electromagnetically driven valve of the present embodiment, the same effect as that of the electromagnetically driven valve 10 of the first embodiment can be obtained.
[0052]
Embodiment 3 FIG.
Next, a third embodiment of the present invention will be described with reference to FIG.
In the first or second embodiment described above, the object to which the present invention is applied is limited to the electromagnetically driven valve 10 having a cylindrical bulk structure core (lower core 38 and upper core 44). However, the electromagnetically driven valve to which the present invention can be applied is not limited to this type. That is, the present invention can also be applied to an electromagnetically driven valve having a rectangular laminated core.
[0053]
FIG. 6A is a view for explaining the structure of an electromagnetically driven valve 80 according to Embodiment 3 of the present invention. FIG. 6B is a view showing a cross section of the main part of the electromagnetically driven valve 80 as viewed in the direction of arrow B shown in FIG.
[0054]
The electromagnetically driven valve 80 shown in FIGS. 6A and 6B includes a lower core 82 and an upper core 84 having a rectangular laminated structure. Each of the lower core 82 and the upper core 84 is formed by laminating a plurality of magnetic plates such as silicon steel plates while being insulated from each other. The magnetic plates are stacked in close contact with each other in the direction perpendicular to the paper surface in FIG. 6A, that is, in the left-right direction in FIG.
[0055]
As in the case of the lower core 38 and the upper core 44 in the first embodiment, a lower coil or an upper coil (not shown) is built in the lower core 82 and the upper core 84, respectively. According to the core of the rectangular laminated structure, when the magnetic flux density generated by these coils changes, the eddy current loss caused by the change can be reduced. Therefore, according to the electromagnetically driven valve 80 of the present embodiment, higher energy efficiency can be realized as compared with the electromagnetically driven valve 10 of the first embodiment.
[0056]
The electromagnetically driven valve 80 according to this embodiment includes a bottom plate 86 below the lower core 82 and a lower side wall 88 around the lower core 82. A cap member 90 is provided above the upper core 84, and an upper side wall 92 is provided around the upper core 84. A cushioning material 94 is provided below the bottom plate 86, between the bottom plate 86 and the lower core 82, between the lower side wall 88 and the upper side wall 92, or between the upper core 84 and the cap member 90.
[0057]
According to the cushioning material 94, the vibration transmitted to the lower core 82 or the upper core 84 in accordance with the operation of the armature 30 can be sufficiently damped similarly to the cushioning material 58 in the first embodiment. For this reason, the electromagnetically driven valve 80 of the present embodiment can also achieve quietness equivalent to that of the electromagnetically driven valve 10 of the first embodiment.
[0058]
Further, the electromagnetically driven valve 80 of the present embodiment has a carbon relief 60 that satisfies the same conditions as in the case of the first embodiment. For this reason, according to the electromagnetically driven valve 80 of the present embodiment, as in the case of the first embodiment, it is possible to prevent carbon from getting into the valve guide 20 and realize excellent startability.
[0059]
Further, the electromagnetically driven valve 80 of the present embodiment includes the armature 30 having the oil drain groove 62 and the oil repellent coating 66 as in the case of the first or second embodiment. Unlike the case of the first or second embodiment, this armature 30 is a rectangle having the side shown in FIG. 6A as the long side and the side shown in FIG. 6B as the short side. And it is comprised so that it may not rotate.
[0060]
For this reason, in this embodiment, centrifugal force does not act on the lubricating oil that has reached the surface of the armature 30. However, the lubricating oil becomes spherical on the oil-repellent coating 66, and most of the lubricating oil falls off from the surface of the armature 30 as the armature 30 moves up and down. For this reason, even with the electromagnetically driven valve 80 of the present embodiment, it is possible to achieve excellent accuracy with respect to the opening / closing timing of the valve body 12 as in the case of the first or second embodiment.
[0061]
By the way, although Embodiment 1 thru | or 3 mentioned above is limited when the valve body 12 of the electromagnetically driven valves 10 and 80 is an exhaust valve, this invention is not limited to this. That is, the electromagnetically driven valves 10 and 80 may be used as an intake valve and a drive mechanism thereof.
[0062]
【The invention's effect】
  Since the present invention is configured as described above, the following effects can be obtained.
  According to the first aspect of the present invention, since the contact surface between the armature and the electromagnet is covered with the oil-repellent coating, most of the lubricating oil that has reached the contact surface from the wet holding part flows down as oil droplets. Therefore, according to the present invention, it is possible to effectively prevent an oil film from being formed on the contact surface between the armature and the electromagnet from being separated from each other, and to realize excellent control accuracy with respect to the opening / closing timing of the valve body. it can.According to the present invention, the carbon relief is located outside the valve guide when the electromagnetically driven valve is stopped. For this reason, according to the present invention, it is possible to realize an electromagnetically driven valve with good startability by avoiding the accumulation and adhesion of carbon in the valve guide while the electromagnetically driven valve is stopped.
[0063]
According to invention of Claim 2, the surface of an armature can be covered with the fluorocarbon layer excellent in oil repellency. Moreover, this invention can improve the intensity | strength and adhesiveness of a fluorocarbon layer by interposing a silane coupling layer. Therefore, according to the present invention, the surface of the armature can be covered with an oil-repellent film that is excellent in oil repellency and excellent in reliability and durability.
[0064]
According to the invention described in claim 3, the surface of the armature can be covered with the methylhydrogensiloxane layer. The methyl hydrogen siloxane layer is excellent in oil repellency and is a layer that exhibits high strength on an inorganic material containing silicon. Therefore, according to the present invention, the surface of the armature can be covered with an oil-repellent film that is excellent in oil repellency and excellent in reliability and durability.
[0065]
According to the fourth aspect of the present invention, since the cushioning material is disposed between the electromagnet and the holding block, an electromagnetically driven valve having excellent silence can be realized.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram for explaining a configuration of an electromagnetically driven valve according to Embodiment 1 or 2 of the present invention.
FIG. 2 is an enlarged view of the periphery of a valve shaft included in the electromagnetically driven valve shown in FIG.
FIG. 3 is a view for explaining the structure of an armature provided in the electromagnetically driven valve shown in FIG. 1;
FIG. 4 is a diagram showing the structure of an armature included in the electromagnetically driven valve according to the first embodiment of the present invention at a molecular level.
FIG. 5 is a view showing the structure of an armature provided in an electromagnetically driven valve according to Embodiment 2 of the present invention at a molecular level.
FIG. 6 is a view for explaining the structure of an electromagnetically driven valve according to a third embodiment of the present invention.
[Explanation of symbols]
10; 80 Electromagnetically driven valve
12 Disc
18 Valve stem
20 Valve guide
28 Armature axis
30 Armature
38 lower core
40 Lower coil
42 Lower electromagnet
44 Upper Core
46 Upper coil
48 Upper electromagnet
50,52 Wet bush
58; 94 cushioning material
60 carbon relief
62 Oil drain groove
64 Magnetic part
66 Oil repellent coating
68 Silane coupling layer
70 Fluorocarbon layer

Claims (4)

電磁力により弁体を開閉させる電磁駆動弁であって、
前記電磁力を発生する電磁石と、
前記電磁石と対向して配置されるアーマチャと、
前記アーマチャに固定されたアーマチャ軸と、
前記アーマチャと前記電磁石が接した状態と、それらが離れた状態とが実現できるように、潤滑油を利用して、前記アーマチャ軸を摺動可能に保持する湿式保持部と、
前記アーマチャと前記電磁石との接触面に形成された撥油性被膜と、
前記弁体に固定された弁軸と、
前記弁軸を摺動可能に保持するバルブガイドと、を備え、
前記弁軸は、前記バルブガイドの内壁と摺動する摺動部と前記弁体との間に、当該弁軸を前記摺動部より細くするカーボンリリーフを備え、
前記カーボンリリーフは、当該電磁駆動弁の停止時に、前記バルブガイドの外に位置するように形成されていることを特徴とする電磁駆動弁。
An electromagnetically driven valve that opens and closes the valve body by electromagnetic force,
An electromagnet for generating the electromagnetic force;
An armature disposed opposite to the electromagnet;
An armature shaft fixed to the armature;
A wet holding unit that slidably holds the armature shaft using a lubricant so that the armature and the electromagnet are in contact with each other and separated from each other; and
An oil repellent coating formed on a contact surface between the armature and the electromagnet;
A valve shaft fixed to the valve body;
A valve guide for slidably holding the valve shaft,
The valve shaft includes a carbon relief that makes the valve shaft thinner than the sliding portion between the valve body and the sliding portion that slides with the inner wall of the valve guide,
The carbon relief is formed so as to be positioned outside the valve guide when the electromagnetic relief valve is stopped .
前記アーマチャは、シリコンを含む磁性材料で構成された磁性部を含み、
前記撥油性皮膜は、フルオロカーボン層と、当該フルオロカーボン層と前記磁性部とを結合させるシランカップリング層とを含むことを特徴とする請求項1記載の電磁駆動弁。
The armature includes a magnetic part made of a magnetic material containing silicon,
The electromagnetically driven valve according to claim 1, wherein the oil-repellent coating includes a fluorocarbon layer and a silane coupling layer that bonds the fluorocarbon layer and the magnetic part.
前記アーマチャは、シリコンを含む磁性材料で構成された磁性部を含み、
前記発油性被膜は、メチルハイドロジェンシロキサン層を含むことを特徴とする請求項1記載の電磁駆動弁。
The armature includes a magnetic part made of a magnetic material containing silicon,
The electromagnetically driven valve according to claim 1, wherein the oleaginous coating includes a methylhydrogensiloxane layer.
前記電磁石を保持する保持ブロックと、
前記電磁石と前記保持ブロックとの間に介在する緩衝材と、
を更に備えることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項記載の電磁駆動弁。
A holding block for holding the electromagnet;
A cushioning material interposed between the electromagnet and the holding block;
The electromagnetically driven valve according to any one of claims 1 to 3, further comprising:
JP2001252387A 2001-08-23 2001-08-23 Solenoid valve Expired - Fee Related JP4649800B2 (en)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001252387A JP4649800B2 (en) 2001-08-23 2001-08-23 Solenoid valve

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001252387A JP4649800B2 (en) 2001-08-23 2001-08-23 Solenoid valve

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003065456A JP2003065456A (en) 2003-03-05
JP4649800B2 true JP4649800B2 (en) 2011-03-16

Family

ID=19080871

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001252387A Expired - Fee Related JP4649800B2 (en) 2001-08-23 2001-08-23 Solenoid valve

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4649800B2 (en)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100969113B1 (en) 2004-12-22 2010-07-09 현대자동차주식회사 variable valve apparatus of an engine
JP2006329222A (en) * 2005-05-23 2006-12-07 Toyota Motor Corp Clutch device and its sprag
WO2008081628A1 (en) 2006-12-28 2008-07-10 Mitsubishi Electric Corporation Exhaust gas recirculating valve
DE102013218064A1 (en) * 2012-12-06 2014-06-12 Robert Bosch Gmbh Linear drive and piston pump arrangement
KR101710258B1 (en) * 2014-02-12 2017-02-24 가부시키가이샤 테지케 Control valve and lock preventing method for valve operating
JP6578160B2 (en) * 2015-08-28 2019-09-18 日本電産コパル株式会社 Focal plane shutter and camera
JP2020150047A (en) * 2019-03-12 2020-09-17 リンナイ株式会社 Gas electromagnetic valve

Citations (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5952110U (en) * 1982-09-30 1984-04-05 株式会社クボタ Valve sticking prevention device for engine intake and exhaust valves
JPH0479A (en) * 1990-04-13 1992-01-06 Mitsubishi Electric Corp Solenoid valve device
JPH073164A (en) * 1993-06-21 1995-01-06 Toshiba Silicone Co Ltd Fipg composition adhering to oil-soiled surface
JPH0718183A (en) * 1993-06-30 1995-01-20 Toray Dow Corning Silicone Co Ltd Curable silicone composition
JPH07317627A (en) * 1994-05-25 1995-12-05 Caterpillar Inc Fuel injector with electromagnetically adjustable valve
JPH0931215A (en) * 1995-07-24 1997-02-04 Matsushita Electric Ind Co Ltd Production of chemical absorption membrane and chemical absorption liquid to be used therefor
JPH1089030A (en) * 1996-09-19 1998-04-07 Toyota Motor Corp Solenoid driving valve
JPH1136829A (en) * 1997-07-18 1999-02-09 Toyota Motor Corp Electromagnetic drive valve
JPH11173126A (en) * 1997-12-15 1999-06-29 Nissan Motor Co Ltd Solenoid valve driving device
JPH11250431A (en) * 1998-03-04 1999-09-17 Hitachi Ltd Production of magnetic head slider and magnetic head slider and magnetic memory device
JPH11260637A (en) * 1997-12-09 1999-09-24 Siemens Automot Corp Jointing method for annealed magnetic material member to hardening member and mover assembly
JP2002285918A (en) * 2001-03-23 2002-10-03 Denso Corp Exhaust gas control valve

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5952110A (en) * 1983-07-26 1984-03-26 Matsushita Electric Ind Co Ltd Kerosene burner

Patent Citations (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5952110U (en) * 1982-09-30 1984-04-05 株式会社クボタ Valve sticking prevention device for engine intake and exhaust valves
JPH0479A (en) * 1990-04-13 1992-01-06 Mitsubishi Electric Corp Solenoid valve device
JPH073164A (en) * 1993-06-21 1995-01-06 Toshiba Silicone Co Ltd Fipg composition adhering to oil-soiled surface
JPH0718183A (en) * 1993-06-30 1995-01-20 Toray Dow Corning Silicone Co Ltd Curable silicone composition
JPH07317627A (en) * 1994-05-25 1995-12-05 Caterpillar Inc Fuel injector with electromagnetically adjustable valve
JPH0931215A (en) * 1995-07-24 1997-02-04 Matsushita Electric Ind Co Ltd Production of chemical absorption membrane and chemical absorption liquid to be used therefor
JPH1089030A (en) * 1996-09-19 1998-04-07 Toyota Motor Corp Solenoid driving valve
JPH1136829A (en) * 1997-07-18 1999-02-09 Toyota Motor Corp Electromagnetic drive valve
JPH11260637A (en) * 1997-12-09 1999-09-24 Siemens Automot Corp Jointing method for annealed magnetic material member to hardening member and mover assembly
JPH11173126A (en) * 1997-12-15 1999-06-29 Nissan Motor Co Ltd Solenoid valve driving device
JPH11250431A (en) * 1998-03-04 1999-09-17 Hitachi Ltd Production of magnetic head slider and magnetic head slider and magnetic memory device
JP2002285918A (en) * 2001-03-23 2002-10-03 Denso Corp Exhaust gas control valve

Also Published As

Publication number Publication date
JP2003065456A (en) 2003-03-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6049264A (en) Electromagnetic actuator with composite core assembly
JP4649800B2 (en) Solenoid valve
KR100301880B1 (en) Electric drive valve of internal combustion engine
EP1789659B1 (en) Electromagnetically driven valve
JP2005176595A (en) Electromagnetic valve actuator system
EP1766198A1 (en) Electromagnetically driven valve
JP3547115B2 (en) Electromagnetic drive valve
JP2002115515A (en) Actuator for solenoid driving valve and valve system of internal combustion engine and electromagnetically driving method of valve element
JP2002343626A (en) Solenoid stator and method of manufacturing the same
JP2001303915A (en) Valve system for internal combustion engine
JP3669644B2 (en) Valve operating device for internal combustion engine
EP1784559A1 (en) Electromagnetically driven valve
Okada et al. Electromagnetic valve actuator for automobile engines
JP3438532B2 (en) Solenoid driven valve
JPH1193629A (en) Solenoid valve
JP2000073721A (en) Solenoid valve system for internal combustion engine
JP4196940B2 (en) Solenoid valve
JPH1130114A (en) Solenoid valve drive device
JP4124183B2 (en) Electromagnetically driven valve and control method thereof
JP3572447B2 (en) Electromagnetic valve device for internal combustion engine
Hartwig et al. Dedicated intake actuator for electromagnetic valve trains
JP4010895B2 (en) Engine valve gear
JP3125605B2 (en) Electromagnetically driven valve device for internal combustion engine
JP2000243622A (en) Manufacture of stator core for electromagnetic actuator and valve gear device
JPH1162530A (en) Solenoid driving valve

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080710

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100406

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100413

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100602

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101116

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101129

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131224

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees