JP4649065B2 - Junction structure - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プレキャスト製であるプレテンション方式のプレストレストコンクリート梁部材と、鉄筋コンクリート柱部材との接合構造(以下、「接合構造」という)に関する。
【0002】
【従来の技術】
大スパンの鉄筋コンクリート造架構を構築する場合には、梁部材の長期たわみ及びひび割れの発生を抑制する目的で、梁部材の梁軸方向(長手方向)に予め圧縮力を導入するプレストレストコンクリート構造(以下、「PC構造」とう)が採用されることが一般的である。このPC構造を施工するに当たり、ポストテンション方式とプレテンション方式が存在している。
【0003】
ポストテンション方式は、コンクリートが硬化した後にPC鋼材に引張力を与えることによりコンクリートに圧縮力を付与する方式であり、既に公知の技術として、幅広く適用されている。
一方、プレテンション方式は、PC鋼材に引張力を与えた後にコンクリートを打設し、硬化後にこの引張力を解除することによりコンクリートに圧縮力を付与する方式である。
【0004】
図5は、プレテンション方式の梁80と柱90とを接合した構造を示したものである。このプレテンション方式では、圧縮力がPC鋼材85とコンクリート84との付着力を介して導入されることになることから、PC鋼材85の引張力をコンクリート84に効率よく伝達するために、比較的細径(12.7mm、15.2mm程度)である複数本のPC鋼材85を、梁軸方向の主鉄筋81,82及び当該主鉄筋81,82の周囲に配筋されている肋筋83とは別に、前記主鉄筋82の上部位置に平行に配筋することとしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記方法では、複数のPC鋼材85を主鉄筋81,82及び肋筋83とは別に配筋しているため、当該PC鋼材85と主鉄筋81,82及び肋筋83とが互いに干渉することになり、配筋設計及び施工が煩雑になるという問題があった。
【0006】
また、梁80に配筋された下端筋82(下部主鉄筋)及びPC鋼材85の応力分布を、梁80の全長にわたって模式的に示すと図6のようになる。すなわち、図6(a)に示すように、下端筋82の応力分布は、梁端部で大きく、梁中央部の近傍において小さくなっている。一方、図6(b)に示すように、PC鋼材85の応力分布は、梁中央部の近傍において大きく、梁端部では小さくなっている。
このように、梁中央部の近傍の下端筋82の応力及び梁端部のPC鋼材85の応力は、その降伏応力に対して余力を残しており、それぞれの鋼材の性能を有効に生かしきれておらず、必ずしも効率的な設計を行うことができていないという問題点を有していた。
【0007】
本発明は、前記の問題点を解決するためになされたものであり、より短工期及び低価格で施工可能であるとともに、高品質であり、効率的な設計を行うことが可能となる接合構造を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明の接合構造は、プレキャスト製であるプレテンション方式のプレストレストコンクリート梁部材と、鉄筋コンクリート柱部材との接合構造において、前記プレストレストコンクリート梁部材の下端部には、複数本の主鉄筋が並設されており、前記複数本の主鉄筋のうち、前記プレストレスコンクリート梁部材の両外縁部に配置された前記主鉄筋は緊張力が付与されていない通常主鉄筋であり、前記通常主鉄筋の内側に配筋された前記主鉄筋は予め緊張力が梁軸方向に付与された緊張主鉄筋であり、前記複数本の主鉄筋の端部に形成されている折曲定着部が、前記鉄筋コンクリート柱部材に定着していることを特徴としている。
ここで、単にプレキャスト製という場合には、フルプレキャスト製及びハーフプレキャスト製の両者を含むものである。また、前記主鉄筋は、プレストレストコンクリート梁部材の断面形状や、使用条件等に応じて、適切に配置すればよい。
【0009】
本発明によれば、コンクリートに対する付着強度を高めることができる異形鉄筋を使用し、主鉄筋に予め緊張力を導入していることから、主鉄筋が従来のプレテンション方式におけるPC鋼材の機能を兼用しているため、別途、PC鋼材を設ける必要がない。従って、従来の問題点であったPC鋼材と主鉄筋及び肋筋とが互いに干渉することを防止できることから、コンクリート梁部材の長期たわみとひび割れを効果的に抑制することができる。
さらに、主鉄筋の折曲定着部が鉄筋コンクリート柱部材に定着されていることから、地震時等における曲げ耐荷性能を確保することができる。
【0012】
さらに、本発明の接合構造は、プレテンション方式のプレストレストコンクリート梁部材と、鉄筋コンクリート柱部材との接合構造において、前記プレストレストコンクリート梁部材は、予め製作されているハーフプレキャスト製である既製部と現場打部とから形成されており、前記既製部は、上端部の梁軸方向に配筋されている、予め緊張力を与えられた状態でコンクリートに定着された調整筋と、下端部の梁軸方向に配筋されている、予め緊張力を与えられた状態でコンクリートに定着された異形鉄筋からなる主鉄筋と、を有し、前記調整筋および前記主鉄筋は、前記コンクリートが硬化した後、前記緊張力を解除することにより、当該コンクリートに圧縮力を付与していることを特徴としている。
【0013】
本発明は、既製部(いわゆるハーフプレキャスト製の梁部材を使用した部分)と、当該既製部に接合される現場打部から構成されているプレストレストコンクリート梁部材を使用している。この場合には、当該既製部の上面における垂直方向にひびわれが生じることがあるが、本発明では、当該既製部の上面の近傍に調整筋が配筋されているため、当該ひび割れが発生することを防止することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の建築物の好適な一形態について、図面を参照して詳細に説明する。
なお、各実施形態の説明において、同一の構成要素に関しては同一の符号を付し、重複した説明は省略するものとする。
【0015】
<第1実施形態>
図1に示すように、本発明の接合構造1(第1実施形態)は、フルプレキャスト部材であるプレテンション方式のプレストレストコンクリート梁部材(以下、「PCaPC梁10」という)と、現場打ち鉄筋コンクリート柱部材(以下、「柱30」という)とを、前記PCaPC梁10の両端部において接合した構造である。
【0016】
PCaPC梁10は矩形形状であり、横断面視で梁軸方向の上端部に並列に配筋されている5本の上部主鉄筋(以下、「上端筋11」という)と、当該上端筋11と平行であって、同じく横断面視で梁軸方向の下端部に配筋されている5本の下部主鉄筋12(以下、「下端筋」という)と、前記上端筋11と下端筋12の周囲を囲繞して所定間隔で配筋されている肋筋13とを、コンクリート14中に備えている。
上端筋11は普通鉄筋であり、下端筋12は引張力が導入されるため高強度の異形鉄筋である。但し、上端筋11は異形鉄筋であってもよい。
【0017】
前記のように、下端筋12には緊張力(引張力)が与えられており、その後にコンクリート14を打設し、硬化後にこの緊張力を解除することによって、当該硬化したコンクリート14には圧縮力が付与されている(以下、緊張力が付与されている主鉄筋を「緊張主鉄筋」、緊張力が付与されていない主鉄筋を「通常主鉄筋」ということにより区別する場合がある(なお、各図面中において、緊張主鉄筋は●で示し、通常主鉄筋は○で示す))。
また、上端筋11と下端筋の端部12は、PCaPC梁10の端面部から突出しており、それぞれ、下方又は上方に90度折り曲げ加工されることによって、折曲定着部11a,12aが形成されている。
【0018】
柱30は、通常の現場打ち鉄筋コンクリート柱であり、所定位置に配筋されている複数本の柱軸方向の主鉄筋31と、当該主鉄筋31を囲繞する複数本の帯筋33とをコンクリート34中に備えている。
そして、前記PCaPC梁10の定着端部は、前記柱30の上部において接合される(以下、この部位を「接合部J」という)ように配設されている。
【0019】
なお、前記実施形態では、下端筋12の総てを緊張鉄筋とした場合について説明を行った。
しかし、緊張鉄筋は、PCaPC梁10の断面形状や、使用条件等に応じて、適切に配置すればよい。
例えば、図2(a)に示す場合は、PCaPC梁10Aにおける緊張主鉄筋を下方に2段で配置した構造を示したものであり、より大きい圧縮力をコンクリート14に付与する場合に用いられるものである。すなわち、この場合には、横断面視において、前記実施形態と同様に、緊張主鉄筋を最下段に5本併設し、当該最下段の緊張主鉄筋のうち両外縁部の緊張主鉄筋の上部近傍に2本の緊張主鉄筋を配置した構造となっている。
【0020】
また、図2(b)に示す場合は、PCaPC梁10Bにおける緊張主鉄筋を下方及び上方に2段で配置した構造を示したものであり、偏心載荷により、当該PCaPC梁10Bの上端部に過大な引張応力が作用する場合に用いられるものである。すなわち、この場合には、横断面視において、緊張主鉄筋を下端部に5本及び通常主鉄筋を上端部に5本併設し、当該上端部の通常主鉄筋のうち両外縁部の通常主鉄筋の近傍下部に2本の緊張主鉄筋を配置した構造となっている。
【0021】
さらに、図2(c)に示す場合は、緊張主鉄筋と通常主鉄筋を混在させて配置した構造を示したものであり、比較的小さな緊張力でひび割れが抑制できる場合や、PCaPC梁10Cに、長期的にある程度のひび割れが許容される場合に用いられるものである。すなわち、この場合には、横断面視において、緊張主鉄筋を最下段の内側に3本併設し、当該最下段の緊張主鉄筋の両外縁部に通常主鉄筋を配置した構造となっている。
【0022】
[接合構造の施工方法]
前記接合構造の施工方法は、(1)PCaPC梁の製造工程と、(2)接合部構築工程とから構成される。
【0023】
(1)PCaPC梁の製造工程
本工程は、予め工場等でPCaPC梁10を製造する工程である。
まず、所定の配筋を行い、その周囲に型枠(図示せず)を設置した後に、下端筋12に引張力を与えることにより緊張力を付与し、コンクリート14を打設する。
続いて、コンクリート14の硬化後、下端筋12に付与した緊張力を徐々に解除しながら、当該下端筋12をコンクリート14に定着させることにより、当該硬化したコンクリート14に圧縮力を付与する。
【0024】
なお、緊張力を付与した下端筋12の端部に折曲定着部12aを形成する必要があるが、種々の方法で行うことができる。例えば、下端筋12に曲げ加工を行った後に配筋を行い、緊張用の治具(図示せず)を使用して前記下端筋12に引張力を与えた後にコンクリート14を打設する方法、或いは、緊張力を与えた下端筋12をコンクリート14に定着させた後に曲げ加工を行う方法等を用いることができる。
【0025】
(2)接合部構築工程
本工程は、前記PCaPC梁10を柱30と接合する工程である。
まず、所定の配筋を行い、その周囲に型枠(図示せず)を設置した後にコンクリート34を打設することにより、現場打ちの柱30を構築する。
続いて、前記PCaPC梁10の折曲定着部11a,12aを柱30の上部に載置し、その周囲に型枠(図示せず)を設置した後にコンクリートを打設することにより接合部Jが構築される。
【0026】
[作用]
本発明の接合構造Kによれば、コンクリート14に対する付着強度を高めることができる高強度の異形鉄筋を使用し、下端筋12に予め緊張力を導入していることから、当該下端筋12が従来のプレテンション方式におけるPC鋼材の機能を兼用している。そのため、従来の問題点であったPC鋼材と主鉄筋及び肋筋とが互いに干渉することを防止することができ、PCaPC梁10の長期たわみとひび割れを効果的に抑制することが可能であり、かつ、地震時等における曲げ耐荷性能を確保することが可能な接合構造を、容易に設計及び施工することができる。
【0027】
さらに、下端筋12の折曲定着部12aが柱30との接合部Jに定着されていることから、通常のプレキャストコンクリート梁部材と同様に建て方ができるため施工性が良好であるとともに、接合部Jの収まりをよくすることができる。
なお、下端筋に折曲定着部を形成することなく、接合部の端部に定着板を設けて、直線状の下端筋を定着させる方法を採用した場合には、並列して設けられている下端筋同士が干渉することにより所定の定着長が確保できないことが多く、接合部内に定着することが難しいが、本発明はその点を克服した点で非常に優れている。
【0028】
ここで、本発明の接合構造1における下端筋12の応力分布をPCaPC梁10の全長にわたって模式的に示すと図3のようになる。図3(a)は、前記下端筋12がプレストレス用鋼材としての役割を担う応力(以下、「PC鋼材対応分応力」という)の分布を抽出して示した図であり、梁中央部が大きく、梁端部では小さくなっている。また、図3(b)は、前記下端筋12が純粋に主鉄筋としての役割のみを担う応力(以下、「主筋対応分応力」という)の分布を抽出して示した図であり、梁端部で大きく、梁中央部では小さくなっている。図3(c)は、前記PC対応分応力と主筋対応分応力を累加した応力の分布を示した図であり、実際上はこの値が下端筋12に生じることになる。
この結果によれば、従来の場合とは異なり(図6参照)、下端筋12の応力がPCaPC梁10の全長にわたって大きくばらつくことがなく、より経済的な設計を行うことが可能となる。
【0029】
<第2実施形態>
図4に示すように、本発明の接合構造2(第2実施形態)は、ハーフプレキャスト部材を使用したプレストレストコンクリート梁部材(以下、「HPCaPC梁20」という)と、前記と同様の柱30とを、前記HPCaPC梁20の両端部において接合した構造である。
【0030】
HPCaPC梁20は矩形形状であり、予め工場等で製作されている既製部20a(いわゆるハーフプレキャスト製部材を使用した部分)と、当該既製部20aの上部にコンクリート25を打設することにより一体となっている現場打部20bとから形成されている。
【0031】
前記既製部20aは矩形形状であり、その断面内に、横断面視で梁軸方向の下端部に並列に配筋されている5本の下端筋22と、当該下端筋22のうち両外縁部の2本の下端筋22の上部であって、その上端部に2本のプレストレス調整筋26が配置されている構造となっている。この下端筋22とプレストレスト調整筋26は高強度の異形鉄筋であり、緊張力が与えられているとともに、その端部にはそれぞれ折曲定着部22a,26aが形成され、柱30の接合部J’に定着している(符号21aは上端筋21の折曲定着部を示す)。
【0032】
そして、下端筋22とプレストレスト調整筋26とを囲繞するとともに、最終的なPCaPC梁の断面形状に対応するように上方に突出した肋筋23が配筋されている。また、この肋筋23の上方の水平部における下面であって、梁軸方向には、5本の上端筋21が予め配筋されている(符号24はコンクリートを示す)。
【0033】
プレストレス調整筋26は、既製部20aの上部に配筋されており、緊張力が与えられている下端筋22の存在により、当該既製部20aの上面に引張応力が生じることに起因して、垂直方向にひびわれが発生することを防止するために、当該既設部20aの上面の近傍に配筋するものである。
また、現場打部20bは、既製部20aの突出している肋筋23及び上端筋21の周囲に、現場でコンクリート25を打設して構築するものである。
【0034】
このように本発明の接合構造20(第2実施形態)は、前記第1実施形態の接合構造10と同様な作用を奏するとともに、既製部20aの上面の近傍にプレストレス調整筋26が配筋されているため、当該既製部20aの上面にひび割れが発生することを防止することができる。
【0035】
以上、本発明について、好適な実施形態の一例を説明した。しかし、本発明は、前記実施形態に限られず、前記の各構成要素については、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜設計変更が可能であることは言うまでもない。
特に、緊張力を与えられた主鉄筋の数や種類等については適切に定めることができる。
【0036】
【発明の効果】
本発明によれば、より短工期及び低価格で施工可能であるとともに、高品質であり、効率的な設計を行うことが可能となる接合構造を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の接合構造(第1実施形態)を示す図であり、(a)は縦断面図、(b)は(a)におけるX−X断面図である。
【図2】(a)〜(c)はともに、本発明のPCaPC梁の他の例を示す横断面図である。
【図3】本発明の接合構造におけるPCaPC梁の下端筋の応力分布をその全長にわたって示した図であり、(a)は下端筋がプレストレス用鋼材としての役割のみを担う応力の分布[A]を抽出して示した図、(b)は下端筋が主鉄筋としての役割のみを担う応力の分布[B]を抽出して示した図、(c)は[A+B]の応力の分布を示している。
【図4】本発明の接合構造(第2実施形態)を示す図であり、(a)は縦断面図、(b)は(a)におけるY−Y断面図である。
【図5】従来の接合構造を示す図であり、(a)は縦断面図、(b)は(a)におけるZ−Z断面図である。
【図6】従来の接合構造における梁の下端筋の応力分布をその全長にわたって示した図であり、(a)は主鉄筋の応力分布、(b)PC鋼材の応力を示している。
【符号の説明】
1,2 接合構造
J,J’ 接合部
10 PCaPC梁(プレストレストコンクリート梁部材)
11,21 上端筋(上部主鉄筋)
12,22 下端筋(下部主鉄筋)
11a,12a 折曲定着部
20 HPCaPC梁(プレストレストコンクリート梁部材)
20a 既製部
20b 現場打部
20c 接合面
26 プレストレス調整筋
22a,26a 折曲定着部
30 柱(現場打ち鉄筋コンクリート柱部材)[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a joint structure (hereinafter referred to as “joint structure”) between a pre-tensioned prestressed concrete beam member made of precast and a reinforced concrete column member.
[0002]
[Prior art]
When constructing a reinforced concrete structure with a large span, a prestressed concrete structure that introduces a compressive force in advance in the beam axis direction (longitudinal direction) of the beam member in order to suppress the long-term deflection and cracking of the beam member In general, the “PC structure” is employed. In constructing this PC structure, there are a post-tension method and a pre-tension method.
[0003]
The post-tension method is a method of applying a compressive force to concrete by applying a tensile force to the PC steel after the concrete is hardened, and has been widely applied as a known technique.
On the other hand, the pre-tension method is a method in which concrete is cast after applying a tensile force to the PC steel material, and a compressive force is applied to the concrete by releasing the tensile force after hardening.
[0004]
FIG. 5 shows a structure in which a
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the above method, since the plurality of
[0006]
6 schematically shows the stress distribution of the lower end reinforcement 82 (lower main reinforcement) and the
Thus, the stress of the
[0007]
The present invention has been made in order to solve the above-described problems, and can be constructed at a shorter construction period and at a lower price, and has a high quality and can be designed efficiently. The purpose is to provide.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above problems, the joint structure of the present invention, a prestressed concrete beam member of the pre-tensioning is made precast, at the junction structure between the reinforced concrete column member, the lower end of the prestressed concrete beam member has a plurality Main rebars are arranged side by side, and among the plurality of main rebars, the main rebars arranged at both outer edges of the prestressed concrete beam member are normal main rebars to which no tension is applied. The main reinforcing bars arranged inside the normal main reinforcing bars are tension main reinforcing bars in which a tension force is applied in the beam axis direction in advance, and are bent and fixed formed at end portions of the plurality of main reinforcing bars. The portion is fixed to the reinforced concrete column member.
Here, when it is simply made of precast, it includes both of full precast and half precast. Moreover, what is necessary is just to arrange | position the said main reinforcement appropriately according to the cross-sectional shape of a prestressed concrete beam member, use conditions, etc.
[0009]
According to the present invention, since the deformed reinforcing bar capable of increasing the adhesion strength to the concrete is used and the tension force is previously introduced into the main reinforcing bar, the main reinforcing bar also functions as a PC steel material in the conventional pretension system. Therefore, it is not necessary to provide PC steel separately. Therefore, since it is possible to prevent the PC steel material, the main reinforcing bar and the reinforcing bar from interfering with each other, which has been a problem in the past, it is possible to effectively suppress the long-term deflection and cracking of the concrete beam member.
Further, since the bent fixing portion of the main reinforcing bar is fixed to the reinforced concrete column member, it is possible to ensure bending load resistance performance during an earthquake or the like.
[0012]
Furthermore, the joint structure of the present invention is a joint structure of a pre-tensioned prestressed concrete beam member and a reinforced concrete column member, wherein the prestressed concrete beam member is in-situ with a prefabricated part made of half precast and made in advance. The pre-made part is arranged in the beam axis direction at the upper end part, the adjusting bar fixed to the concrete in a state where tension is applied in advance, and the beam axis direction at the lower end part to being Haisuji, possess a main reinforcement made of deformed bars which are fixed to the concrete, in a state given the pretensioned force, the adjusting muscle and the main reinforcing bar, after the concrete has cured, the By releasing the tension force, a compressive force is applied to the concrete .
[0013]
The present invention uses a prestressed concrete beam member composed of a ready-made part (a part using a so-called half-precast beam member) and a spot-fired part joined to the ready-made part. In this case, cracks may occur in the vertical direction on the upper surface of the ready-made part, but in the present invention, the adjusting bar is arranged near the upper surface of the ready-made part, and therefore the crack is generated. Can be prevented.
[0014]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
A preferred embodiment of the building of the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
In the description of each embodiment, the same constituent elements are denoted by the same reference numerals, and redundant descriptions are omitted.
[0015]
<First Embodiment>
As shown in FIG. 1, a joining structure 1 (first embodiment) of the present invention includes a pre-tensioned prestressed concrete beam member (hereinafter referred to as “
[0016]
The
The
[0017]
As described above, a tension force (tensile force) is applied to the
Further, the
[0018]
The
The fixing end portion of the
[0019]
In the embodiment described above, the case where all the lower end bars 12 are tension bars has been described.
However, the tension reinforcing bars may be appropriately arranged according to the cross-sectional shape of the
For example, the case shown in FIG. 2A shows a structure in which the tension main reinforcing bars in the
[0020]
Further, in the case shown in FIG. 2 (b), a structure in which the tension main reinforcing bars in the
[0021]
Furthermore, in the case shown in FIG. 2 (c), a structure in which tensioned main reinforcing bars and normal main reinforcing bars are mixed and shown is shown. In the case where cracks can be suppressed with a relatively small tension force, It is used when a certain amount of cracking is allowed in the long term. That is, in this case, in a cross-sectional view, three main tension bars are provided inside the lowermost stage, and the main main reinforcement bars are arranged at both outer edges of the lowermost tension main reinforcement.
[0022]
[Construction construction method]
The construction method for the joint structure includes (1) a PCaPC beam manufacturing process and (2) a joint construction process.
[0023]
(1) Manufacturing process of PCaPC beam This process is a process of manufacturing the
First, predetermined bar arrangement is performed, and a formwork (not shown) is installed around the bar, and then tension is applied by applying a tensile force to the
Subsequently, after the concrete 14 is hardened, the
[0024]
In addition, although it is necessary to form the bending fixing | fixed part 12a in the edge part of the
[0025]
(2) Joining part construction process This process is a process of joining the
First, on-
Subsequently, the
[0026]
[Action]
According to the joint structure K of the present invention, since the high strength deformed reinforcing bar capable of increasing the adhesion strength to the concrete 14 is used and the tension force is previously introduced into the
[0027]
Further, since the bent fixing portion 12a of the
In addition, when the method of providing a fixing plate at the end portion of the joint portion and fixing the linear lower end line without forming the bent fixing portion at the lower end line, the lower end line is provided in parallel. In many cases, a predetermined fixing length cannot be ensured due to interference between the lower end stripes, and it is difficult to fix in the joint portion. However, the present invention is very excellent in that the point is overcome.
[0028]
Here, when the stress distribution of the
According to this result, unlike the conventional case (see FIG. 6), the stress of the lower end bars 12 does not vary greatly over the entire length of the
[0029]
<Second Embodiment>
As shown in FIG. 4, the joint structure 2 (second embodiment) of the present invention includes a prestressed concrete beam member (hereinafter referred to as “
[0030]
The
[0031]
The ready-made
[0032]
In addition, the
[0033]
The
The on-
[0034]
As described above, the joint structure 20 (second embodiment) of the present invention has the same effect as the
[0035]
Heretofore, an example of a preferred embodiment has been described for the present invention. However, the present invention is not limited to the above-described embodiment, and it goes without saying that the design of each of the above-described constituent elements can be appropriately changed without departing from the spirit of the present invention.
In particular, the number and type of main reinforcing bars to which tension is applied can be determined appropriately.
[0036]
【The invention's effect】
ADVANTAGE OF THE INVENTION According to this invention, while being able to construct with a short construction period and a low price, it is possible to provide a joining structure that enables high-quality and efficient design.
[Brief description of the drawings]
FIGS. 1A and 1B are diagrams showing a bonding structure (first embodiment) according to the present invention, in which FIG. 1A is a longitudinal sectional view, and FIG. 1B is a sectional view taken along line XX in FIG.
FIGS. 2A to 2C are cross-sectional views showing other examples of the PCaPC beam of the present invention.
FIG. 3 is a view showing the stress distribution of the lower end bars of the PCaPC beam over the entire length in the joint structure of the present invention. FIG. 3A is a stress distribution in which the lower end bars play a role only as a prestressing steel material [A (B) is a diagram showing the distribution of stress [B] in which the lower bar only serves as the main reinforcing bar, and (c) is a diagram showing the stress distribution of [A + B]. Show.
4A and 4B are views showing a bonding structure (second embodiment) according to the present invention, in which FIG. 4A is a longitudinal sectional view, and FIG. 4B is a YY sectional view in FIG.
5A and 5B are diagrams showing a conventional joining structure, in which FIG. 5A is a longitudinal sectional view, and FIG. 5B is a ZZ sectional view in FIG.
6A and 6B are diagrams showing the stress distribution of the lower end bars of the beam in the conventional joint structure over the entire length thereof. FIG. 6A shows the stress distribution of the main reinforcing bars and FIG.
[Explanation of symbols]
1, 2 Joint structure J, J '
11, 21 Top bar (upper main bar)
12,22 Bottom bar (lower main bar)
11a, 12a
20a Ready-made
Claims (2)
前記プレストレストコンクリート梁部材の下端部には、複数本の主鉄筋が並設されており、
前記複数本の主鉄筋のうち、前記プレストレスコンクリート梁部材の両外縁部に配置された前記主鉄筋は緊張力が付与されていない通常主鉄筋であり、前記通常主鉄筋の内側に配筋された前記主鉄筋は予め緊張力が梁軸方向に付与された緊張主鉄筋であり、
前記複数本の主鉄筋の端部に形成されている折曲定着部が、前記鉄筋コンクリート柱部材に定着していることを特徴とする接合構造。In the joint structure between pre-stressed prestressed concrete beam members made of precast and reinforced concrete column members,
A plurality of main reinforcing bars are juxtaposed at the lower end of the prestressed concrete beam member ,
Among the plurality of main reinforcing bars, the main reinforcing bars arranged at both outer edges of the prestressed concrete beam member are normal main reinforcing bars to which no tension is applied, and are arranged inside the normal main reinforcing bars. The main rebar is a tension main rebar in which tension is applied in the beam axis direction in advance,
A joining structure, wherein a bent fixing portion formed at an end portion of the plurality of main reinforcing bars is fixed to the reinforced concrete column member.
前記プレストレストコンクリート梁部材は、予め製作されている既製部と現場打部とから形成されており、
前記既製部は、上端部の梁軸方向に配筋されている、予め緊張力を与えられた状態でコンクリートに定着された調整筋と、
下端部の梁軸方向に配筋されている、予め緊張力を与えられた状態でコンクリートに定着された異形鉄筋からなる主鉄筋と、を有し、
前記調整筋および前記主鉄筋は、前記コンクリートが硬化した後、前記緊張力を解除することにより、当該コンクリートに圧縮力を付与していることを特徴とする接合構造。In the joint structure of prestressed prestressed concrete beam members and reinforced concrete column members,
The prestressed concrete beam member is formed from a pre-fabricated part and a spot hitting part that are manufactured in advance,
The ready-made part is arranged in the beam axis direction of the upper end part, and the adjusting bar fixed to the concrete in a state in which tension is applied in advance .
Is Haisuji the beam axis direction of the lower end portion, possess a main reinforcement made of deformed bars which are fixed to the concrete, in a state given the pretensioned force,
The joint structure characterized in that the adjusting bar and the main reinforcing bar apply compressive force to the concrete by releasing the tension after the concrete is hardened .
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