JP4646043B2 - 時分割多重通信方式ネットワーク - Google Patents
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Description
特許文献1に示された、ネットワーク全体のタイムスロット割付を変更する方法としては、先ず、一方の装置(以下これをマスタノードと呼ぶ)からデータ送信を停止させる信号を他方の装置(以下これをスレーブノードと呼ぶ)に送信し、それを受けたスレーブノードが、データ送信を停止させたことをマスタノードに返信する。
図中、1、2はタイムセグメントを示しており、それぞれmサイクル目、m+1サイクル目のタイムセグメントを表わすものである。このタイムセグメント1、2はそれぞれスタティック・セグメント3、ダイナミック・セグメント4、シンボル・ウィンドウ5、ネットワーク・アイドル・タイム6で構成されており、このタイムセグメント単位を繰り返してメッセージの送受信を行う。
このようにダイナミック・セグメントが任意のタイミングで送信できることを利用してデータの再送信を実現させることができる。
また、非特許文献1のFlexRay通信プロトコルにおいては、送信ノードは、送信失敗したデータを、送信失敗したことをトリガにしてダイナミック・セグメント内のタイムスロットで送信するものであるため、ダイナミック・セグメントは各タイムセグメント内のスタティック・セグメントの後に配置されるために、スタティック・セグメント開始直後のデータを再送信させる場合には、スタティック・セグメントが終了するまでの待ち時間が発生するという問題がある。
前記送信ノードは、送信タイムスロットにおいてデータを送信する送信手段と、
1タイムセグメント内に複数の送信タイムスロットを有し、かつ、前記複数の送信タイムスロットのうち1つのタイムスロットでのデータ送信時に、データの送信を失敗したことを検出する送信失敗検出手段と、
前記送信失敗検出手段によってデータ送信の失敗を検出したとき、前記送信失敗タイムスロットにて送信すべきデータを、同一送信ノード内の別のタイムスロットにて再送信する再送信手段を備え、
上記受信ノードは、前記送信ノードが送信するデータを受信タイムスロットにおいて受信する受信手段と、
前記受信手段で受信すべきタイムスロットにてデータが送信されていないことを検出する未送信検出手段と、
前記未送信検出手段によってデータの未送信を検出したとき、前記再送信タイムスロットにて送信されたデータを、前記送信失敗タイムスロットにて送信されるデータとして受信する再受信手段を備えたことを特徴とするものである。
以下、この発明の実施の形態1を添付図面に基づいて説明する。図2は、本実施の形態における時分割多重通信方式ネットワークのノード構成を示すものである。
図中、10は時分割多重通信方式ネットワークにおける伝送路であり、これによってノードA11、ノードB12、ノードC13、ノードD14が接続される。
ノードA11は、伝送路10を介してデータを送信するデータ送信手段15と、自身のデータ送信失敗を検出するデータ送信失敗検出手段16と、ノードA11に割付けられた別の送信タイムスロットにおいてデータ送信を行うデータ再送信手段17とを備えている。
23から28は、タイムスロット1からnであり、各ノードは、あらかじめ割付けられたタイムスロットにおいて送受信することが出来るようになっている。この割付けはタイムセグメントのサイクル回数に関係無くタイムスロット番号に固定される。このタイムセグメントを繰り返すことで、時分割多重通信方式ネットワークにおける定期的な送受信が確立される。
本実施の形態における時分割多重通信方式ネットワークでは、図4に示すように、ノードAには、あらかじめタイムスロット24(タイムスロット2)とタイムスロット27(タイムスロット5)において、それぞれ「送信1」、「送信2」を割付けておく。また、ノードBにも、あらかじめタイムスロット24(タイムスロット2)とタイムスロット27(タイムスロット5)において、それぞれ「受信1」、「受信2」を割付けている。
本ネットワークにおける送受信動作として、ノードAはmサイクル目タイムセグメント21のタイムスロット24の「送信1」においてデータ29(データ1)を送信し、ノードBが同タイムスロット24の「受信1」でデータ29(データ1)を受信する。
次にノードAは、mサイクル目タイムセグメント21のタイムスロット27の「送信2」においてデータ30(データ2)を送信し、ノードBが同タイムスロット27の「受信2」でデータ30(データ2)を受信する。
ここでは、mサイクル目とm+1サイクル目タイムセグメントに関してのみの送受信の説明をしたが、サイクルは繰り返して実施され、それぞれのタイムセグメントのタイムスロット24、タイムスロット27においてノードAとノードB間のデータの送受信が行われる。
図5に示すように、ノードAが、何らかの原因によりmサイクル目タイムセグメント21のタイムスロット24(タイムスロット2)の「送信1」においてデータ29(データ1)の送信を失敗したとする。原因としては、ノードAの送信処理が間に合わずに送信できなかったことなどのノードに起因するものや、伝送路上にノイズが発生したなどの伝送路に起因するものが考えられるが、本実施の形態では発明の効果に影響しないため、特に限定はしない。
一方で、ノードBにおいては、データ未送信検出手段19によりノードAが同タイムセグメント21の「送信1」においてデータ29(データ1)を送信していないことを検出する。
図6から明らかなように図4と異なる点は、タイムスロット40(タイムスロット7)にノードAの送信タイムスロット「送信3」、ノードBの受信タイムスロット「受信3」を新たに割付けたネットワーク構成としている。
原因としては、ノードAの送信処理が間に合わずに送信できなかったことなどノードに起因するものや、伝送路に起因するものが考えられるが、本実施の形態では発明の効果に影響しないため、特に限定はしない。
このとき、ノードBでは、データ再受信手段20により、同タイムセグメント21内の別送信タイムスロットとしてノードAに割付けられている「送信2」において送信されるデータをデータ30(データ2)ではなく、「送信1」において本来送信されるデータ29(データ1)として再受信する。
このようにすることで、ノードC13、ノードD14に影響を与えることなく、ノードAが割付けられたタイムスロットで送信できなかったデータ29(データ1)を同タイムセグメント内でノードBに再送信することができる。
一方また、ノードA、ノードBの送受信に割付けられたタイムスロット数を増やし、ノードAが送信失敗時に順次送信に割付けられたタイムスロットを後に繰り下げてデータを送信し、ノードBにおいても順次繰り下げてデータを受信することで、同タイムセグメント内のノードA、ノードBの通信スケジュールの遅れを最小限にとどめることが可能となる。
以下、この発明の第2の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
本実施の形態における時分割多重通信方式ネットワークのノード構成は、実施の形態1における図2と同じであるため説明は省略する。
次に、図8は、本実施の形態における時分割多重通信方式ネットワークの通信構成を示したものであり、図9は本実施の形態における時分割多重通信方式ネットワークの送受信タイムスロット割付を示す通信構成図を示し、図10は同じく送信失敗時の動作を示す通信構成図を示している。なお、図8乃至図10は図3乃至図5に対応するものであり、共通部分には同一符号で示している。従って、同一符号を付した部分についてはここでは改めて説明を行わない。
本実施の形態における時分割多重通信方式ネットワークでは、図9に示すように、ノードAには、あらかじめタイムスロット24(タイムスロット2)とタイムスロット27(タイムスロット5)において、それぞれ「送信1」、「送信2」を割付けておく。ノードBにも、あらかじめタイムスロット24(タイムスロット2)とタイムスロット27(タイムスロット5)において、それぞれ「受信1」、「受信2」を割付けておく。ここで、図9中、50から54は、本ネットワークにおいて送受信されるデータ10から14である。
次に、本実施の形態における時分割多重通信方式ネットワークにおいてノードAが「送信1」において送信を失敗したときの動作を説明する。
図10中、ノードAは、何らかの原因によりmサイクル目タイムセグメント21のタイムスロット24(タイムスロット2)の「送信1」においてデータ50(データ10)の送信を失敗したとする。原因としては、前述したように、ノードAの送信処理が間に合わずに送信できなかったことなどのノードに起因するものや、伝送路上にノイズが発生したなどの伝送路に起因するものが考えられるが、本実施の形態では発明の効果に影響しないため、特に限定はしない。
つまり、送信失敗を検出したmサイクル目タイムセグメント21の「送信1」以降の送信タイムスロットで送信すべきデータをタイムセグメントに関係なく、順次送信タイムスロットを繰り下げながらデータの送信を実施する。
同様に、m+1サイクル目タイムセグメント22の「受信1」において、受信すべきデータ52(データ12)は、同タイムセグメント22の「受信2」において受信し、「受信2」において、受信すべきデータ53(データ13)は、次のm+2サイクル目タイムセグメント40の「受信1」において受信するように、順次受信タイムスロットを次の受信タイムスロットに繰り下げながらデータの受信を実施する。
このようにすることで、ノードC、ノーDに影響を与えることなく、ノードAに割付けられたタイムスロットで送信できなかったデータ50(データ10)とそれ以降のデータの送受信を実施することができる。
また、このようにすることで、ノードA、ノードBの通信スケジュールの遅れを最小限にとどめながら、データの再送信が可能となる。
また、ノードAの送信失敗以降ノードAで順次繰り下げた送信タイムスロットと、ノードBで順次繰り下げた受信タイムスロットをあらかじめ決めておいたデータの送受信をトリガに、送信失敗以前のタイムスロット割付けに戻してもよい。
このようにすることで、一定のタイミングでノードA、ノードBの通信スケジュールの遅れを元に戻すことが可能となる。
図11、図12はこの発明の第3の実施の形態を示す時分割多重通信方式ネットワークのノード構成図であり、図11は送信ノードA内に復帰指示手段60を設け、タイムスロット割付けを元に戻す指示を受信ノードに通知するようにしたものであり、図12は受信ノードB内に復帰指示手段70を設け、同じくタイムスロット割付けを元に戻す指示を送信ノードに通知するようにしたものである。このように、ノードA、ノードB内に復帰指示手段50、60を持たせることにより、あらかじめ送受信ノード双方でタイミングや所定のデータをトリガにするなどを決めておくことなく、送信ノードであるノードA、あるいは受信ノードであるノードBの任意のタイミングで、送信失敗以前のタイムスロット割付けに戻すことが出来る。
なお、実施の形態1、2においては、本発明の効果を示すために、ノードAが送信のみ、ノードBが受信のみを担当する場合に限定して紹介しているが、実際のネットワークにおいては、どのノードが送受信しても本発明の効果には影響は無い。
また、上記実施の形態においては、2ノード間の送受信のみを説明したが、これが、3ノード、4ノードと増えても、送受信ノード間で送受信タイムスロットを複数共有するのであれば、同様の効果が得られることはいうまでもない。
2、22 m+1サイクル目タイムセグメント、
3 スタティック・セグメント、
4 ダイナミック・セグメント、
10 伝送路、
11 ノードA、
12 ノードB、
13 ノードC、
14 ノードD、
15 データ送信手段、
16 データ送信失敗検出手段、
17 データ再送信手段、
18 データ受信手段、
19 データ未送信検出手段、
20 データ再受信手段、
23〜32 タイムスロット1〜n、
29〜32 データ1〜4、
50〜54 データ10〜14、
60、70 復帰指示手段。
Claims (6)
- それぞれ少なくとも一つの送信ノードと受信ノードとが伝送路により接続され、前記ノード毎にあらかじめ決められた送受信可能な時間枠としてのタイムスロットを複数個集合してなるタイムセグメントを定周期で繰り返すことでデータ送受信を行う時分割多重通信方式ネットワークにおいて、
前記送信ノードは、送信タイムスロットにおいてデータを送信する送信手段と、
1タイムセグメント内に複数の送信タイムスロットを有し、かつ、前記複数の送信タイムスロットのうち1つのタイムスロットでのデータ送信時に、データの送信を失敗したことを検出する送信失敗検出手段と、
前記送信失敗検出手段によってデータ送信の失敗を検出したとき、前記送信失敗タイムスロットにて送信すべきデータを、同一送信ノード内の別のタイムスロットにて再送信する再送信手段を備え、
上記受信ノードは、前記送信ノードが送信するデータを受信タイムスロットにおいて受信する受信手段と、
前記受信手段で受信すべきタイムスロットにてデータが送信されていないことを検出する未送信検出手段と、
前記未送信検出手段によってデータの未送信を検出したとき、前記再送信タイムスロットにて送信されたデータを、前記送信失敗タイムスロットにて送信されるデータとして受信する再受信手段を備えたことを特徴とする時分割多重通信方式ネットワーク。 - 前記送信ノードは、
前記再送信手段が再送信タイムスロットにてデータを再送信したことによって送信されなかった当該タイムスロットにて送信されるべきデータを、1タイムセグメント内の複数の送信タイムスロットについて順次繰り下げて送信する繰り下げ送信手段を備え、
前記受信ノードは、
前記繰り下げ送信手段によって送信されたデータを、前記1タイムセグメント内の複数の送信タイムスロットについて順次繰り上げたタイムスロットにて送信されたデータとして受信する繰り上げ受信手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の時分割多重通信方式ネットワーク。 - 前記送信ノードは、
前記再送信手段が再送信タイムスロットにてデータを再送信したことによって送信されなかった当該タイムスロットにて送信されるべきデータを、1タイムセグメント内の複数の送信タイムスロットについて順次繰り下げて送信する繰り下げ送信手段を備え、
前記受信ノードは、
前記繰り下げ送信手段によって送信されたデータを、前記1タイムセグメント内の複数の送信タイムスロットについて順次繰り上げたタイムスロットにて送信されたデータとして受信する繰り上げ受信手段を備え、
前記繰り下げ送信手段は、
前記1タイムセグメント内の複数の送信タイムスロットにて繰り下げるべき送信タイムスロットがないときは、繰り下げ送信できなかったデータを、次のタイムセグメントの送信タイムスロットに繰り下げて送信し、
前記繰り上げ受信手段は、
前記1タイムセグメント内の複数の送信タイムスロットにて受信すべきデータを受信しなかったときは、前記次のタイムセグメント内の送信タイムスロットにて送信されたデータを前のタイムセグメント内の送信タイムスロットにて送信されたデータとして受信する
ことを特徴とする請求項1記載の時分割多重通信方式ネットワーク。 - 前記送信ノード及び受信ノードは、
所定期間経過後、再送信手段による送信及び再受信手段による受信から本来の送信タイムスロットにおける送信及び受信に戻すことを特徴とする請求項1〜3いずれか1つに記載の時分割多重通信方式ネットワーク。 - 前記送信ノードは、
再送信手段による送信から本来の送信タイムスロットにおける送信に戻し、かつ、受信ノードに対して通常復帰を指示する復帰指示手段を備え、
受信ノードは、
前記復帰指示手段の指示に従って本来の送信タイムスロットにおける受信に戻す
ことを特徴とする請求項1〜3いずれか1つに記載の時分割多重通信方式ネットワーク。 - 前記受信ノードは、
再受信手段による受信から本来の送信タイムスロットにおける受信に戻し、かつ、送信ノードに対して通常復帰を指示する復帰指示手段を備え、
前記送信ノードは、
前記復帰指示手段の指示に従って本来の送信タイムスロットにおける送信に戻すことを特徴とする請求項1〜3いずれか1つに記載の時分割多重通信方式ネットワーク。
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