JP4633275B2 - Flash photographing system, camera, and flash device - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の技術分野】
本発明は、フラッシュ調光確認のためのテスト発光を行なうフラッシュ撮影システムに関する。
【0002】
【従来技術およびその問題点】
従来の一眼レフカメラでは、フラッシュの照射範囲や照射強度を確認することを目的として撮影前にフラッシュをテスト発光させるテスト発光機能を備えたものが多数知られている。
しかしながら、カメラに装着されずにワイヤレス発光制御されるスレーブフラッシュを使用する場合や複数の外部フラッシュをカメラに装着する場合には、テスト発光時の発光制御が複雑となるだけでなく、少ない発光量でテスト発光できるものがなかった。
【0003】
【発明の目的】
本発明は、上記問題点に鑑み、スレーブフラッシュや複数の外部フラッシュを使用する場合であっても、少ない発光量かつ簡単な制御でテスト発光できるフラッシュ撮影システムを提供することを目的とする。
【0004】
【発明の概要】
本発明は、カメラと;照射角を変更可能なズームフラッシュと;を備えたフラッシュ撮影システムにおいて、前記ズームフラッシュに、フラッシュ調光範囲を確認するためのテスト発光を実行させるテスト発光指令とフラッシュ本発光量を設定するための予備発光を実行させる予備発光指令を送信する発光指令手段と、前記テスト発光指令を受けたときは、前記ズームフラッシュの照射角にかかわらずテスト発光量が該ズームフラッシュのフル発光量の(1/規定値)倍になるように前記ズームフラッシュを発光制御し、前記予備発光指令を受けたときは、被写体照度が一定になるように前記ズームフラッシュの照射角に応じて前記ズームフラッシュを発光制御する発光制御手段と、前記ズームフラッシュの発光時に被写体からの反射光を測光する測光手段と、前記テスト発光における前記測光手段の測光結果に基づき、前記テスト発光量に対する本発光時の発光倍率をテスト倍率として算出するテスト倍率演算手段と、このテスト倍率演算手段が算出したテスト倍率が前記規定値以下のときに適正範囲内表示をする表示手段とを備えたことに特徴を有している。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明を説明する。本フラッシュ撮影システムは、カメラボディ10と、カメラボディ10に着脱可能な複数のフラッシュ装置50を備えている。フラッシュ装置50のうち、カメラボディ10に装着されて外部フラッシュとして機能するものは、カメラボディ10との間で直接実行する通信により発光制御される。一方、カメラボディ10に装着されずにスレーブフラッシュとして機能するものは、カメラボディ10の内蔵フラッシュまたは外部フラッシュの微少発光より、ワイヤレスで発光制御される。本システムを構成するフラッシュ装置の数、及びいずれのフラッシュ装置をカメラに装着してまたは装着せずに使用するかは、各使用者が自由に設定することができる。
【0006】
以下では、図示した回路及び素子において、ロー(グランド)レベルの電圧は論理値“0”、ハイレベルの電圧は論理値“1”とする。
【0007】
図1は、本システムを構成するカメラの制御系を示すブロック図である。カメラボディ10は、カメラ全体の動作を統括的に制御する制御手段としてCPU13を備えている。CPU13は、制御用プログラム等を格納したROMと、制御用データを一時的に格納するRAM13aを内蔵している。CPU13には電池1の電圧が昇降圧ボルテージレギュレータ2を介して定電圧Vddとして供給される。この昇降圧ボルテージレギュレータ2の制御用端子であるDC/DCon端子はCPU13のポートP3に接続されていて、その昇圧動作はCPU13によって制御される。昇降圧ボルテージレギュレータ2の出力電圧Vddはコンデンサー3にも供給される。
【0008】
CPU13には、撮影に関する各種情報を表示する例えばLCDなどの表示素子5、各種書き換え可能なパラメータ、モード等を書き込むEEPROM6、カメラボディ10に装着される撮影レンズとの間で通信を行うためのレンズ通信インターフェース7、カメラボディ10に装着された外部フラッシュとの間で通信を行うためのフラッシュ通信インターフェース8がそれぞれポート群Pe、Pd、Pc、Pbを介して接続されている。
【0009】
フラッシュ通信インターフェース8にはフラッシュ接続端子4が接続されている。フラッシュ接続端子4にはC,R,Q,X,Gの5端子が設けられていて、X端子はフォーカルプレンシャッターの先幕走行完了に同期して“0”となるX接点端子、G端子はグランド端子、C端子は外部フラッシュへの制御信号を出力する制御端子、R端子はクロック信号を外部フラッシュへ出力するクロック端子、Qはカメラボディ10‐外部フラッシュ間の双方向データ通信用と外部フラッシュへのクエンチ信号出力用の兼用端子である。
【0010】
CPU13には、スイッチ類として、測光スイッチSWS、レリーズスイッチSWR、メインスイッチSWM、情報設定スイッチ群9がそれぞれポートP2、P1、P0、ポート群Paを介して接続されている。
測光スイッチSWS及びレリーズスイッチSWRはレリーズボタン(不図示)に連動するスイッチであって、レリーズボタンの半押しによって測光スイッチSWSがオンし、その全押しによってレリーズスイッチSWRがオンする。
メインスイッチSWMは、カメラの電源スイッチ(不図示)に連動し、電源スイッチがオン位置に操作されたときにオンする。
【0011】
情報設定スイッチ群9には、例えばテスト発光を設定するテストSWのほか、DXコード情報、撮影モード情報、WLintモード等を設定するスイッチを設けてある。
【0012】
ここでWLintモードとは、内蔵フラッシュの微少発光(ワイヤレス信号)によって、スレーブフラッシュをワイヤレス制御するためのモードである。このWLintモードには、ワイヤレス制御を実行しないWLoffモード、ワイヤレス信号でスレーブフラッシュを通常発光させるWLCモード、ワイヤレス信号でスレーブフラッシュをフラット発光させるWLFPモード、ワイヤレス信号でスレーブフラッシュを通常発光させるとともに、露光のために内蔵フラッシュを発光させるWLMモードがある。
【0013】
またCPU13には、キセノン管21を発光させるための内蔵フラッシュ回路14、フィルム給送モータ・チャージモータ・AFモータ等を駆動するモータ制御回路15、位相差方式により被写体の焦点状態を検出するAF回路16、撮影レンズの絞りを開閉する絞り制御回路17、シャッタ幕の走行を制御するシャッタ制御回路18がそれぞれポート群Pf、Pg、Ph、Pi、Pjを介して接続されている。本明細書において「内蔵フラッシュ」とは、キセノン管21、またはキセノン管21及び内蔵フラッシュ回路14を指すものとする。
【0014】
さらにCPU13には、測光回路19がポート群Pkを介して接続されていて、TTL測光回路20がポート群Pmを介して接続されている。
測光回路19は、分割受光素子22の出力を処理してCPU13に出力する回路である。分割受光素子22は、ファインダー光路内を通過する光を受光できるように、ペンタプリズム(不図示)周辺に配置されている。この分割受光素子22は、受光素子22_1〜22_9に9分割されていて、撮影画面を9つの測光領域に分割して各測光領域毎に測光することができる(図8(a)参照)。
TTL測光回路20は、TTL受光素子23の出力を処理してCPU13に出力する回路である。TTL受光素子23は、撮影レンズを通過してフィルム面にて反射された光を受光できる位置に配置されていて、露光中の被写体光を直接測光することができる。
【0015】
本実施形態では、撮影前に実行する予備発光を分割受光素子22で測光し、各受光素子22_1〜22_9の受光量に基づいてTTL補正量を算出する。そして、算出したTTL補正量に基づいて適正露出量を補正し、撮影時の本発光をTTL受光素子23で測光して適正露出を得るようにしている。なお、フラッシュ照射範囲を確認するために実行するテスト発光は、分割受光素子22にて測光される。
【0016】
以上はカメラボディ10の構成概要であるが、次に図2及び図3を参照し、測光回路19、TTL測光回路20について具体的に説明する。
【0017】
図2は測光回路19の一実施の形態を示す回路図である。
分割受光素子22の分割された各受光素子22_1〜22_9は、対応するオペアンプ100a〜100iの入力端子間に接続されている。オペアンプ100a〜100iの非反転入力端子には、基準電圧発生回路110で発生させた基準電圧Vsが印加されている。
受光素子22で受けた光は各受光素子22_1〜22_9毎に受光され、その受光量に対応する光電流が各受光素子22_1〜22_9から発生する。各受光素子22_1〜22_9の光電流は圧縮ダイオード101a〜101iにより対数変換されてセレクター102へ出力される。セレクター102では、CPU13のポート群Pk(Pk1、Pk2、Pk3、Pk4)の入力レベルに対応する受光素子22_1〜22_9、即ち受光素子22_1〜22_9の光電流(対数出力値)が一つ選択され、端子V1からオペアンプ105の非反転入力端子へ出力される。
【0018】
オペアンプ105には、反転入力端子とグランド間に定電流源103が接続され、反転入力端子と出力端子の間に圧縮ダイオード104が接続されている。このオペアンプ105の出力V2は、式;V2=Vs+(KT/q)(ln(Is/Ip))により求められる。但し、T:絶対温度、K:ボルツマン定数、q:電子の電荷、Is:定電流源103の電流値、Ip:セレクター102で選択された受光素子22_1〜22_9の光電流値とする。
【0019】
オペアンプ105の出力V2は、正係数温度抵抗器106を介してオペアンプ109の反転入力端子へ入力される。オペアンプ109は、非反転入力端子に基準電圧Vsが印加され、反転入力端子−グランド間に抵抗107、反転入力端子−出力端子間に抵抗108が接続されている。
ここで正係数温度抵抗器106、抵抗108、抵抗107の抵抗値を各々R1、R2、R3とすれば、オペアンプ109の出力V3は、式;V3=Vs(1+R2/R3)+(KT/q)(R2/R1)(ln(Is/Ip))により求められる。この式において、絶対温度Kは抵抗値R1の温度係数によって相殺される。そのため、オペアンプ109の出力V3はセレクター102で選択した受光素子22_1〜22_9の光電流の対数出力に比例した電圧となる。
この出力V3は、測光信号として、CPU13のA/D変換ポートPk5に入力されてA/D変換される。
【0020】
図3はTTL測光回路20の一実施の形態を示す回路図である。
TTL受光素子23が接続されたオペアンプ202の出力端子−反転入力端子間には、積分コンデンサー201とMOSFET(以下、「MOS_SW」という)200が並列接続されている。MOS_SW200は、ゲートがCPU13のポート群PmのポートPm3に接続されていて、CPU13によってオン/オフ制御される。即ち、ポートPm3の出力が“1”のとき、MOS_SW200はオンし、積分コンデンサー201が放電して蓄積電荷がはき出される。一方、ポートPm3の出力が“0”のとき、MOS_SW200はオフする。この状態で本発光が行われると、フィルム面に反射した光がTTL受光素子23で受光され、受光量に対応する光電流が積分コンデンサー201で積分され、その結果、オペアンプ202の出力電圧が上昇する。
【0021】
オペアンプ202の出力は、コンパレータ203によって、CPU13のポート群PmのD/A変換ポートPm1から出力された所定電圧T_ttl(x)と比較される。そして、オペアンプ202の出力が所定電圧T_ttl(x)以下であればコンパレータ203から“0”が出力され、逆にオペアンプ202の出力が所定電圧T_ttl(x)を超えていればコンパレータ203から“1”が出力される。
【0022】
コンパレータ203の出力は、抵抗204を介して、トランジスタ206と抵抗207で構成されるエミッタホロア回路に入力する。トランジスタ206はエミッタがフラッシュ接続端子4のQ端子に並列接続されていて、このエミッタ出力がクエンチ信号として機能する。つまり、トランジスタ206がローからハイに変化すると、Q端子が“0”から“1”に変化し、外部フラッシュの発光を停止させる。またシンクロ指定に順次が設定されている場合(後述する)には、トランジスタ206がハイからローに変化する結果、Q端子が“1”から“0”に変化すると、後発のフラッシュ発光が開始される。
なお、トランジスタ206のハイ/ローはポートPm2を介してCPU13が制御する。CPU13は、通常はポートPm2の出力によりトランジスタ206のハイ/ローを制御し、調光モード指定がTTLのときは、ポートPm2を入力モードとし、コンパレータ203の出力によってトランジスタ206のハイ/ローを制御する。
【0023】
図4は本システムを構成するフラッシュ装置の制御系を示すブロック図である。フラッシュ装置50は、照射角を変更できるズームフラッシュであり、カメラボディ10に装着可能である。フラッシュ装置50は、カメラボディ10に装着された場合にはカメラの外部フラッシュとして、カメラボディ10に装着しない場合にはスレーブフラッシュとして機能する。
【0024】
フラッシュ装置50は、装置全体の動作を統括的に制御する制御手段としてフラッシュCPU65を備えている。フラッシュCPU65には、電池51の電圧がショットキーダイオード52及びレギュレータ54を介して定電圧Vdd1として供給される。電池51の電圧はショットキーダイオード52を介してコンデンサー53にも供給される。
【0025】
フラッシュCPU65には、ズームモータ61を駆動するモータドライブ回路62、各種書き換え可能なパラメータ、モードを書き込むEEPROM60、装着されたカメラとの間で通信を実行するためのカメラ通信インターフェース59がそれぞれポート群Pb、Pc、Pdを介して接続されている。
【0026】
ズームモータ61は、発光ユニット55を移動させる駆動手段として機能する。発光ユニット55は、キセノン管82、リフレクタ55c、保護ガラス55bを一体化させて形成したものである。ズームモータ61により発光ユニット55を移動させると、発光ユニット55とフレネルレンズ55aの間隔が変化し、フラッシュの照射角が変化する。
【0027】
カメラ通信インターフェース59はカメラ接続端子56を備えている。カメラ接続端子56はC,R,Q,X,Gの5端子で構成される。C端子はカメラからの制御信号を入力する制御端子、R端子はカメラボディ10からのクロック信号を入力するクロック端子、Qはカメラボディ10‐フラッシュ間の双方向データ通信用とクエンチ信号入力用の兼用端子、X端子はカメラボディ10のX端子からの信号を入力する端子、G端子はグランド端子である。
カメラ接続端子56を介してフラッシュ装置50がカメラボディ10に接続されているとき、フラッシュCPU65は、C端子、R端子、Q端子を介してカメラボディ10のCPU13との間でデータ通信を実行する。
【0028】
カメラ接続端子56のC,R,Q端子は、それぞれフラッシュCPU65のポート群PdのPd1,Pd2,Pd3に接続される。X端子は、図33に示すように、ダイオード400を介してポートPd4に接続される。これはX端子電圧として高電圧を有するフラッシュ装置が並列に接続されてもフラッシュCPU65が破損しないようにするためである。
【0029】
フラッシュCPU65は、スイッチ類として、情報設定スイッチ群63、メインスイッチ64を備えている。
メインスイッチ64はスライドスイッチでOFF、WL(ワイヤレス)、ONの位置で停止する構成となっており、メインスイッチ64のWL端子、ON端子が各々ポートP1、P0に接続されている。
【0030】
情報設定スイッチ群63は、ポート群Paを介してフラッシュCPU65に接続されている。情報設定スイッチ群63には、調光モード要求設定スイッチ、シンクロ要求設定スイッチ、ワイヤレスモード設定スイッチ、システム切替スイッチ等が含まれている。
調光モード要求設定スイッチは、1回押される毎にTTL、外光オート、マニュアルを切り換えて調光モード要求を設定する。
シンクロ要求設定スイッチは、先幕、順次、フラット発光(FP)のいずれかをシンクロ要求として設定する。先幕はシャッタ先幕の走行完了時に発光するモードである。順次は、先幕のフラッシュが発光した後、クエンチ信号の立下り時に発光するモードである。FPは、ほぼ均一な光量で所定時間発光し続けるモードである。
【0031】
ワイヤレスモード設定スイッチは、コントローラモード、マスターモード、スレーブモードのいずれかを設定する。コントローラモードは、スレーブフラッシュをワイヤレス制御するモードである。マスターモードは、スレーブフラッシュをワイヤレス制御するとともに露光のための発光を行うモードである。スレーブモードは、カメラには装着されず、ワイヤレス信号を受信することによって発光するモードである。つまり、コントローラモードまたはマスターモードは、フラッシュ装置50がカメラボディ10に装着されて外部フラッシュとして機能するときに設定可能であり、スレーブモードはフラッシュ装置50がカメラボディ10に装着しないスレーブフラッシュとして機能するときに設定可能である。
このワイヤレスモード設定は、メインスイッチ64がWL位置にある場合のみ、有効である。
【0032】
システム切替スイッチは、フラッシュ装置50がスレーブフラッシュとして機能する場合に有効であり、旧システム対応モードまたは新システム対応モードのいずれかを設定するためのスイッチである。なお、スレーブフラッシュは、旧システム対応モードでは内蔵フラッシュまたは外部フラッシュの単発の微少発光により発光し、新システム対応モードでは複数のワイヤレス信号を順次受信することによって本発光を開始する(詳細は後述する)。
【0033】
フラッシュCPU65には、ワイヤレス受光素子57の出力を処理するワイヤレス受光回路58、外光オート受光素子71の出力を処理する外光オート回路70、調光確認情報など各種情報を表示するLCD表示器72がそれぞれポート群Pe、Pf、Pgを介して接続されている。ワイヤレス受光素子57は、フラッシュ装置50がスレーブフラッシュとして機能する場合に、内蔵フラッシュまたは外部フラッシュの発光を受光するための素子である。外光オート受光素子71は調光モード指定が外光オートのとき、受光量を検出して発光制御するための素子である。
【0034】
またフラッシュCPU65には、電池51の電圧を昇圧する昇圧回路66がポートP2を介して接続されていて、充電検出回路69のRLS出力端子がA/D変換ポートPadを介して接続されている。昇圧回路66によって昇圧された電圧は、ダイオード67を介してメインコンデンサー79に供給されるとともに、ダイオード68を介して充電検出回路69へ供給される。充電検出回路69は、昇圧回路66が駆動しているときのみ、メインコンデンサー79の端子電圧Hvと同等の電圧Hv´を入力し、メインコンデンサー79の充電電圧を検出する。
【0035】
またフラッシュCPU65には、30V発生回路77、レベルシフト回路78、トリガー回路80がそれぞれポートP4、P5、P3を介して接続されている。30V発生回路77は、メインコンデンサー79の端子電圧HVを電源として30Vout端子から30Vの電圧を発生する回路である。30V発生回路77から出力された30Vの電圧はレベルシフト回路78に与えられる。
レベルシフト回路78は、ポートP5(IGBTctl信号)が“1”のとき、30V発生回路77から与えられた30Vの電圧をIGBT83のゲートIGBTgに印加し、IGBT83をオンする。一方、ポートP5が“0”のとき、上記の電圧印加を止めてIGBT83をオフする。
トリガー回路80は、キセノン管82のトリガー電極XeT端子に高圧の振動電圧を印加し、キセノン管82内のキセノンガスを励起状態とする。この励起状態において、IGBT83がオンしている場合はメインコンデンサー79の蓄積電荷がコイル81、キセノン管82、IGBT83を介して放電され、キセノン管82が発光する。
【0036】
さらにフラッシュCPU65には、コンパレータ75の非反転入力端子がD/A変換ポートPdaを介して接続され、コンデンサー73、抵抗74がそれぞれポートP6、P7に接続されている。コンデンサー73と抵抗74の接続点はコンパレータ75の反転入力端子に接続されている。コンパレータ75の反転入力端子には、さらに発光量検出受光素子85が接続されている。発光量検出受光素子85は、発光ユニット55の保護ガラス55bを介してキセノン管82の発光を直接受光できる位置に設けられていて、キセノン管82から発せられた光を受光するとその受光量に対応する光電流を出力する。
コンパレータ75は、D/A変換ポートPdaから入力した所定電圧FPlvlと発光量検出受光素子85の出力に対応する電圧PDflとを比較し、電圧PDflが所定の電圧FPlvl以下のときは“0”を、電圧PDflが所定の電圧FPlvlを超えているときは“1”を出力する。コンパレータ75の出力は抵抗76を介してレベルシフト回路78に与えられる。レベルシフト回路78は、ポートP5が入力モードに設定されているとき、コンパレータ75の出力をIGBTctl信号として入力し、IGBT83をオン/オフする。
【0037】
以上はフラッシュ装置50の制御系の概要構成であるが、次に図34を参照し、フラッシュCPU65のポート群Pdの構成について説明する。
【0038】
図34は、フラッシュCPU65のポート群Pdの各ポートPd1,Pd2,Pd3,Pd4の内部構成を示す一実施例である。
入出力端子Pdは、PchMOSFET402,403、NchMOSFET404の各ドレインに接続される。PchMOSFET402のソースはプルアップ抵抗401を介して定電圧ラインVdd1に、PchMOSFET403のソースは定電圧ラインVdd1に、NchMOSFET404のソースはグランドに各々接続される。またPchMOSFET402とNchMOSFET404のゲートは2入力NORゲート406の出力に、PchMOSFET403のゲートは2入力NANDゲート405の出力に各々接続される。2入力NORゲート406は、一方の入力がIN/OUT端子に接続され、他方の入力がPdOUT端子に接続される。2入力NANDゲート405は、一方の入力がIN/OUTを入力とするインバータ408の出力に接続され、他方の入力がPdOUT端子に接続される。入出力端子Pdはインバータ207を介してPdIN端子に接続される。
【0039】
上記構成において、ポートの入出力切り換え信号IN/OUT端子が“1”の状態においては、PdOUT端子の状態に拘わらず、2入力NORゲート406の出力は“0”となるから、NchMOSFET404はOFFの状態にある。また、2入力NANDゲート405の出力は“1”であり、PchMOSFET403もOFFの状態にある。よって、PdOUT端子からの出力信号が入出力端子Pdに出力されることはない。この場合、PchMOSFET402はONの状態にあるから、入出力端子Pdはプルアップ抵抗401でプルアップされ、入出力端子Pdの状態はインバータ407を介してPdIN端子からフラッシュCPU65内部に取り込まれる。
ポートの入出力切り換え信号IN/OUT端子が“0”の状態においては、Pdout端子が“0”であればNchMOSFET404はON、PchMOSFET403はOFFであるから、入出力端子Pdからは“0”が出力される。一方、Pdout端子が“1”であれば、NchMOSFET404はOFF、PchMOSFET403はONであるから、入出力端子Pdからは“1”が出力される。
即ちポート群Pdは、入出力切り換え信号IN/OUT端子が“1”のときは入力モードとして、“0”のときは出力モードとして、それぞれ機能する。
【0040】
以上の構成に基づき、先ずカメラボディ10の動作について、図10〜図19に示されるフローチャートを参照して説明する。
『カメラボディ10のメイン処理』
図10はカメラのメイン処理に関するフローチャートである。カメラボディ10に電池1が装填されると、CPU13はリセットされた後、メイン処理に入る。メイン処理に入ると先ず、各ポートを初期化し(S100)、EEPROM60とのシリアル通信を実行してEEPROM60の初期データを読み込み(S101)、メインスイッチSWMがオンしているか否かをチェックする(S102)。
メインスイッチSWMがオンしていないときは(S102;N)、メインスイッチオフ処理を実行し(S106)、表示素子5の表示を消灯する(S107)。メインスイッチオフ処理では、昇降圧ボルテージレギュレータ2の昇圧動作を停止させるほか、内蔵フラッシュ充電中であれば充電を停止する。そして、メインスイッチSWMの割り込みを許可し(S108)、スリープ状態へ移行する(S109)。このスリープ状態では、メインスイッチSWMの割り込みが許可されているため、メインスイッチSWMが再度オンすると割り込みが発生し、S100に戻ってメイン処理を開始する。
【0041】
メインスイッチSWMがオンしているときは(S102;Y)、情報設定スイッチ群9の各スイッチ状態に基づいて各種モード・機能等を設定し(S103)、設定した各モード・機能のほか、調光確認情報などの撮影に関する情報を表示素子5に表示させ(S104)、内蔵フラッシュ充電処理を実行する(S105)。内蔵フラッシュ充電処理では、メインスイッチSWMがオンしたとき、内蔵フラッシュが発光した直後、または内蔵フラッシュがポップアップしたとき等の所定条件を満たすか否かを判定し、所定条件を満たしたときに、内蔵フラッシュ回路14が備えたフラッシュ発光用のコンデンサーを充電する処理である。
【0042】
続いて、測光スイッチSWSまたはレリーズスイッチSWRがオンしているか否かをチェックし(S110)、測光スイッチSWS及びレリーズスイッチSWRがいずれもオンしていなかったときはメインスイッチオン処理を実行する(S110;N、S116)。メインスイッチオン処理では、内蔵フラッシュ充電中でなければ昇降圧ボルテージレギュレータ2の昇圧動作を停止する等の処理を行う。そして125msのタイマーAをスタートさせ(S117)、タイマーAの割り込みを許可し(S118)、スリープ状態へ移行する(S119)。S119のスリープ状態では、タイマーAの割り込みが許可されているため、タイマーAがタイムアップしたら割り込みが発生し、S102から処理が続行される。したがって、メインスイッチSWMがオンしていて、測光スイッチSWS及びレリーズスイッチSWRのいずれもがオフしている状態では上記S102〜S110、S116〜S119の処理が125msに1回実行される。
【0043】
S110で測光スイッチSWS、レリーズスイッチSWRのいずれかがオンしているときは(S110;Y)、出力ポートP3を“0”にして昇降圧ボルテージレギュレータ2に昇圧を開始させ、電池1の電圧が降下しても昇降圧ボルテージレギュレータ2の出力電圧Vddを一定に保持し(S111)、レンズ通信インターフェース7を介して撮影レンズ(不図示)とレンズ通信を実行してレンズ情報を読み込む(S112)。S112で読み込むレンズ情報としては、開放F値情報Avmin、測光補正情報Avc、焦点距離情報f、距離情報Dv等がある。レンズ通信処理を実行したら、フラッシュ接続端子4を介してカメラボディ10に接続された外部フラッシュとの間で通信を行い、外部フラッシュへCF情報を出力する一方、外部フラッシュからFC情報を入力する(S113)。
【0044】
続いて、位相差方式のAF回路16から被写体像のビデオ信号を入力してデフォーカス量を演算し、モータ制御回路15を介してAFモータ(不図示)を駆動して撮影レンズの焦点調節レンズ群(不図示)を合焦位置まで移動させるAF処理を実行する(S114)。AF処理を実行したら、測光回路19から分割受光素子22の出力に対応する測光信号を入力し、入力した測光信号や撮影モード情報、レンズ情報、フラッシュ情報等に基づいて適正シャッタ速度及び絞りを算出するAE処理を実行する(S115)。このAE処理では、さらに、フラッシュ発光が必要か否かが判断される。
【0045】
AE処理を実行したら、レリーズスイッチSWRがオンしているか否かをチェックし(S120)、レリーズスイッチSWRがオンしていないときはS102へ戻る(S120;N)。レリーズスイッチSWRがオンしているときは、所定のレリーズ条件を満たしているか否かを判定するレリーズ条件判定処理を実行する(S120;Y、S121)。ここでレリーズ条件とは、例えばAFモードとして合焦優先モードが設定されている場合には合焦していること、撮影モードとして低輝度であって内蔵フラッシュの充電が完了していないときにレリーズ動作を禁止するモードが設定されている場合には、内蔵フラッシュの充電が完了していること、等である。
【0046】
レリーズ条件を満たしていないときはS102へ戻り(S122;N)、レリーズ条件を満たしている場合には、レリーズ前の最終的なフラッシュ通信処理を行い(S123)、PreNeedフラグにより予備発光が必要か否かを判定する(S124)。PreNeedフラグに“1”が設定されているときは予備発光処理を実行し(S124;Y、S125)、PreNeedフラグに“0”が設定されているときはS125をスキップする(S124;N)。
【0047】
そして、モータ制御回路15を介してミラーモータ(不図示)を駆動させてミラー(不図示)をアップさせ(S126)、絞り制御回路17を介して撮影レンズの絞りを設定された絞り値まで絞り込み(S127)、シャッタ制御回路18を介してシャッタ幕の走行を制御して露出させる(S128)。露出が終了したら、モータ制御回路15を介してミラーモータ(不図示)を駆動させてミラーをダウンさせるとともにフィルムモータ(不図示)を駆動させてフィルムを1コマ分巻き上げてS102へ戻る(S129)。
【0048】
『フラッシュ通信処理』
メイン処理のS113、S123で実行されるフラッシュ通信処理について、図11を参照して詳細に説明する。この処理に入ると先ず、外部フラッシュとの間でFC通信を実行し、FC情報を入力する(S150)(表1、表2参照)。なお、FC通信の初期データには規定コードが含まれている。この規定コードを正しく受信できないとき、CPU13はカメラボディ10に装着された外部フラッシュはないと判断する。この場合、後述するCF通信、モード4通信、モード3通信内の処理で通信を行わない構成となっている。
【0049】
FC通信処理を実行したら、入力したWLreqフラグに“1”がセットされているか否かをチェックする(S151)。WLreqフラグに“1”がセットされているとき、即ち外部フラッシュのメインスイッチ64がWL位置にあり、且つワイヤレスモード設定がコントローラかマスターであるときは(S151;Y)、外部フラッシュを使ってワイヤレス制御する/しないを識別するWLsetフラグに“1”(する)をセットし(S153)、内蔵フラッシュを使ってワイヤレス制御する/しないを識別するWLintフラグに“0”(しない)をセットしてS157へ進む(S156)。このようにS153でWLsetフラグに“1”がセットされたときは、必ずS156でWLintフラグに“0”がセットされるので、WLsetフラグとWLintフラグが同時に“1”となることはない。また内部フラッシュを使用したワイヤレス制御は、外部フラッシュを使用したワイヤレス制御がない場合にのみ有効である。
【0050】
WLreqフラグに“1”がセットされていないとき、即ちカメラボディ10に外部フラッシュが装着されていないか、または外部フラッシュのメインスイッチ64がWL位置にないときは(S151;N)、WLsetフラグに“0”をセットし(S152)、ワイヤレス制御をしないWLoffモードが設定されていないかどうか、及び内蔵フラッシュの充電が完了しているか否かをチェックする(S154)。WLoffモードが設定されておらず、且つ内蔵フラッシュの充電が完了していたときは、WLintフラグに“1”をセットする(S154;Y、S155)。WLoffモードが設定されているか、あるいは内蔵フラッシュの充電が完了していないときは、WLintフラグに“0”を設定してS157へ進む(S154;N、S156)。
【0051】
S157では、WLsetフラグ及びWLintフラグが“0”か否かをチェックする。WLsetフラグ及びWLintフラグがいずれも“0”のときは(S157;Y)、ワイヤレス制御を行わないので、S150で入力した充電完了信号Chargeフラグにより外部フラッシュの充電が完了しているか否かをチェックし(S158)、充電が完了していなければ調光モード指定にTTLを設定し、予備発光が必要か否かを識別するPreNeedフラグに“0”(不要)をセットしてS162へ進む(S158;N、S161)。
WLsetフラグまたはWLintフラグのいずれかが“0”でないとき(S157;N)、WLsetフラグ及びWLintフラグが両方とも“0”であっても外部フラッシュの充電が完了しているときは(S158;Y)、PreNeedフラグに“1”(必要)をセットし(S159)、シンクロ要求情報、充電完了信号、ワイヤレス制御するか否か等に基づき、表4−1、表4−2、表4−3からシンクロモード指定、予備発光モードPreM、調光モード指定を決定する(S160)(詳細は後述する)。なお、予備発光モードPreMには、全フラッシュ(内蔵フラッシュ除く)を同時に予備発光させる第1の予備発光モードと、全フラッシュ(内蔵フラッシュ除く)を規定の順番(先幕、順次)で予備発光させる第2の予備発光モードがある。予備発光モードPreMには、第1の予備発光モードが選択されたとき“0”が、第2の予備発光モードが選択されたとき“1”が設定される。
【0052】
各モード指定を決定したら、式;Tfp=1/2Tv+Tctnにより求めたフラット発光時間Tfp(ms)をセットし(S162)、式;Dvmax=Gv−Av+(Sv−5)より求めた最長調光距離Dvmaxをセットし(S163)、レンズ焦点距離情報にS112のレンズ通信処理で入力したレンズ焦点距離fをセットする(S164)。なお、Tctnはシャッタ先幕の走行時間である。またTv,Dv,Gv,Av,Svは、シャッタ速度,距離,ガイドナンバー,絞り,フィルム感度のアペックス表示量である。
【0053】
そして、以上の処理で設定したCF情報を外部フラッシュに転送するCF通信を実行する(S165)(表4参照)。CF通信を実行したら、発光モード指定に対応させてワイヤレス信号間隔(微少発光間隔)TW1MをRAM13aにセットする(S166−1〜S166−5)。先ず、シンクロ指定がFPか否かをチェックし(S166−1)、FPであればTW1Mに5.2msをセットする(S166−1;Y、S166−2)。シンクロ指定がFPでないときは、予備発光モードPreMをチェックする(S166−1;N、S166−3)。予備発光モードPreMが“1”であればTW1Mに4.2msをセットし(S166−3;Y、S166−4)、予備発光モードPreMが“1”でなければTW1Mに3.2msをセットする(S166−3;N、S166−5)。
そして、情報設定SW群9のテストSWがオフからオンに変化したか否かをチェックし(S167)、変化があったときはテスト発光処理を実行してリターンする(S167;Y、S168)。テストSWの変化がなかったときは、S168をスキップしてリターンする(S167;N)。
【0054】
表1に、外部フラッシュからカメラボディ10に送信されるFC情報の一例を示す。
【表1】
【0055】
調光モード要求には、外部フラッシュで設定された調光モードに対応するデータがセットされる。ワイヤレス要求情報となるWLreqフラグには、外部フラッシュのワイヤレスモードがコントローラかマスターのときに“1”がセットされる。Gno情報にはフラッシュの画角に対応するガイドナンバーGnoのアペックス表示量Gvがセットされる。調光確認情報には、外部フラッシュが発光したときに、カメラから発光開始指令を入力してから発光停止指令を入力するまでの時間に応じて、「適正」、「近」、「遠」のいずれかがセットされる。バウンス情報となるBounceフラグには、外部フラッシュの発光部がバウンスあるいは回転されたときに“1”がセットされる。
【0056】
表2にシンクロ要求、充電完了信号のデータ内容の一例を示した。
【表2】
【0057】
シンクロ要求は、3ビットのデータであり、外部フラッシュで設定されたシンクロ要求に対応するビットに“1”がセットされる。また、充電完了信号は4ビットのデータであり、充電が完了していればシンクロ要求に対応するビットに“0”がセットされる。この充電完了信号は“1”が優先されるように構成されている。そして、例えば複数の外部フラッシュが同じシンクロ要求でカメラボディ10に装着されている場合には、外部フラッシュが全て充電完了したときに初めて、シンクロ要求に対応する充電完了信号のビットに“0”がセットされる。充電完了信号のビット3は、ワイヤレス制御用として設けられていて、ワイヤレス制御可能なレベルまで充電が完了しているときに“0”がセットされる。なお、外部フラッシュのワイヤレスモードがコントローラのとき、充電完了信号はワイヤレス制御用に対応する位置にしかセットされない。これに対し、ワイヤレスモードがマスターのとき、充電完了信号はワイヤレス制御用のビットとシンクロ要求に対応するビットにセットされる。
【0058】
表3に、カメラボディ10から外部フラッシュへ送信されるCF情報の一例を示した。
【表3】
【0059】
調光モード指定は、外部フラッシュから送信された調光モード要求よりも優先される。つまりフラッシュCPU65は、例えば調光モード要求がマニュアルであっても、調光モード指定がTTLであればTTLを設定する。但し、調光モード指定がNAの場合には、調光モード要求に対応するモードを設定する。シンクロ指定は、複数の外部フラッシュがカメラボディ10に装着された場合にカメラ(CPU13)が適切なモードを判断して通信するため、外部フラッシュのシンクロ要求よりも優先される。同様に、ワイヤレス指定もワイヤレス要求より優先される。
【0060】
フラッシュ通信処理のS160で実行されるシンクロ指定、予備発光モードPreM、調光モード指定の決定処理について説明する。これら各モードは、シンクロ要求、充電完了信号、ワイヤレス制御の有無を判断要素とし、表4−1、表4−2、表4−3に基づいて設定される。表4の各々において、「充完あり」の場合、シンクロ要求に示した○印は充電完了信号があったとき、×印は充電完了信号がなかったとき、−印は充電完了信号があってもなくてもよいことを表している。一方の「充完なし」の場合は、シンクロ要求に示した○、×、−の全てに対して充電完了信号がなく、○印に対するシンクロ要求があり、×印に対するシンクロ要求がなく、−印に対するシンクロ要求があってもなくてもよいことを表している。なお、シンクロ要求、充電完了信号は外部フラッシュからカメラボディ10へ送信される情報であり、一方のシンクロ指定、予備発光モードPreM、調光モード指定はカメラボディ10から外部フラッシュへ送信される情報である。
【0061】
【表4−1】
【0062】
表4−1はワイヤレス制御を行わない場合を示している。以下では、ワイヤレス制御を行わない場合について説明する。
シンクロ指定は、ワイヤレス制御を行わない場合であって、シンクロ要求が先幕のフラッシュと順次のフラッシュとがカメラボディ10に装着され、且つ両方とも充電が完了している場合のみ、順次が設定される。これ以外の場合には通常、先幕が設定される。但し、シンクロ要求がFPである場合には、カメラのシャッタ速度がフラッシュ同調速度以上であればFPが設定され、フラッシュ同調速度未満であれば先幕が設定される。
【0063】
調光モード指定は基本的にTTLが設定される。これは、TTLが倍率と比較して、遠距離被写体、近距離被写体、高輝度被写体である場合に対しての特性に優れているためである。但し、シンクロ要求がFPである場合には、カメラのシャッタ速度がフラッシュ同調速度以上であれば倍率が設定され、フラッシュ同調速度未満であればTTLが設定される。
【0064】
予備発光モードPreMは、シンクロ指定に基づいて設定される。即ち、シンクロ指定が順次である場合にのみ、予備発光モードPreMに“1”が設定される。この予備発光モードPreMが“1”の場合は、シンクロ要求が先幕のフラッシュを1回目に発光させ、シンクロ要求が順次のフラッシュを2回目に発光させる第2の予備発光モードが選択されている場合である。予備発光モードPreMが“0”の場合には、全フラッシュ(内蔵フラッシュを除く)を同時に発光させる第1の予備発光モードが選択されている場合である。
【0065】
なお、充電完了信号がなかった場合には、フラッシュを発光させないため、シンクロ指定及び調光モード指定にはNAモードが設定され、予備発光モードPreMには“0”が設定される。また*1を付した項目では内蔵フラッシュでも同様の制御を行う。
【0066】
【表4−2】
【表4−3】
【0067】
表4−2は外部フラッシュを使ってワイヤレス制御する場合を示し、表4−3は内蔵フラッシュを使ってワイヤレス制御する場合を各ワイヤレスモード別に示したものである。この場合、シンクロ指定は基本的に先幕が設定されるが、シンクロ要求がFPである場合は、カメラのシャッタ速度がフラッシュ同調速度以上か否かに応じて先幕かまたはFPが前述の表4−1と同様に設定される。
【0068】
調光モード指定は、基本的に倍率が設定されるが、内蔵フラッシュが露光のために発光するWLMモードでワイヤレス制御が実行される場合には、内蔵フラッシュが予備発光できないためTTLが設定される。但し、調光モード指定はカメラボディ10に装着された外部フラッシュに対して有効であり、スレーブフラッシュはすべて倍率で制御される。
【0069】
予備発光モードPreMは、シンクロ指定に関わらず、内蔵フラッシュを露光のために発光させるか否かによって決定される。つまり、WLMモードでワイヤレス制御が実行される場合は予備発光モードPreMに“0”が設定され、WLMモード以外でワイヤレス制御が実行される場合には予備発光モードPreMに“1”が設定される。
【0070】
『予備発光処理』
次に、メイン処理のS125で実行される予備発光処理について、図12及び図13を参照して説明する。予備発光処理は、本発光量を設定するためにフラッシュを発光させる処理であって、レリーズスイッチSWRがオンすると、本発光(露出処理)の前に実行される。この処理に入ると先ず、WLsetフラグまたはWLintフラグに“1”がセットされているか否かをチェックする(S200)。WLsetフラグまたはWLintフラグのいずれかに“1”がセットされているときは、スレーブフラッシュをワイヤレス制御するので、予備発光強度PrePに1をセットし、予備発光時間PreTに1をセットし、S204へ進む(S200;Y、S203)。
【0071】
WLsetフラグ及びWLintフラグのいずれも“1”でなかったときは、スレーブフラッシュをワイヤレス制御しないので、S112で入力した距離情報Dvが3(2.8m)を超えているか否か、S115で求めた外光下における被写体輝度Bvが6を超えているか否かをチェックする(S201−1)。この距離情報Dv、被写体輝度Bvはアペックス値である。
距離情報Dvが3を超えているか、または被写体輝度Bvが6を超えているときは、予備発光強度PrePに1をセットする(S201−1;Y、S201−2)。遠距離の場合は一般的に反射光が強くないため、また、高輝度の場合は予備発光が外光に埋もれる可能性があるためである。
一方、距離情報Dvが3を超えておらず、且つ被写体輝度Bvが6を超えていないときは、予備発光強度PrePに1/2をセットする(S201−1;N、S201−3)。近距離の場合は一般的に反射光が強く、低輝度の場合は予備発光強度が弱くても予備発光が外光に埋もれる可能性が低いから、予備発光強度を弱くして外部フラッシュの消費電力を低減させるためである。
【0072】
続いて、距離情報Dvとレンズの開放F値Avminの和が8未満か否かをチェックし(S202−1)、8未満であれば予備発光時間PreTに1をセットし(S202−1;Y、S202−2)、8未満でなければ予備発光時間PreTに2をセットする(S202−1;N、S202−3)。
予備発光の受光量は、距離情報Dv及びレンズの開放F値Avminに比例するものであって、距離情報Dv、レンズの開放F値Avminが大きくなると受光量が小さくなるから、受光応答の遅れが生じる。したがって、距離情報Dvとレンズの開放F値Avminの和が8以上のときは、応答遅れがあっても予備発光を正しく測光できるように、予備発光時間PreTを2倍としている。
【0073】
そして発光モード指定に予備発光モードをセットし(S204)、外部フラッシュへ送信する(S205)。CF通信を実行したら、WLintフラグが“1”か否かをチェックする(S206)。WLintフラグが“1”でないときは、内蔵フラッシュを使ってワイヤレス制御しないため、モード4通信を実行して4パルスの信号を外部フラッシュに送信し、S213−1へ進む(S206;N、S207)。外部フラッシュは、カメラ接続端子56のC端子を介して4パルスの信号を入力すると、予備発光する。但し、WLsetフラグが“1”の場合に外部フラッシュは、スレーブフラッシュに予備発光指令信号であるワイヤレス信号を送信するため2回微少発光し、その後、スレーブフラッシュとほぼ同時に予備発光を開始する。
【0074】
図6(d)には予備発光波形を示してある。予備発光モードPreMが“0”である場合は、全フラッシュが同時に予備発光し、1回のみ予備発光が行われる(図6において左方)。予備発光モードPreMが“1”である場合は、各フラッシュが設定されたシンクロ要求で所定の順番で発光し、合計2回の予備発光が行われる。なお図6(d)において、時間Tintは上記2回の予備発光の間隔であり、本実施例では2.5msに設定されている。
【0075】
一方、WLintフラグが“1”のときは(S206;Y)、フラッシュ通信処理(図11)でRAM13aにセットしたワイヤレス信号間隔TW1Mからモード4通信処理に要する時間Tmode4を減算した値をタイマーBにセットしてタイマーBをスタートさせ(S208)、内蔵フラッシュ微少発光処理を実行し(S209)、タイマーBオーバーフローフラグが“1”になるまで待機する(S210;N)。内蔵フラッシュ微少発光処理は、スレーブフラッシュにワイヤレス信号を送信するため、内蔵フラッシュを30μs微少発光させる処理である。タイマーBオーバーフローフラグはタイマーBがタイムアップすると“1”となるフラグである。
【0076】
タイマーBオーバーフローフラグが“1”になったら(S210;Y)、モード4通信処理を実行して外部フラッシュに予備発光を開始させ(S211)、内蔵フラッシュ微少発光処理を再実行し、S213−1へ進む(S212)。
上記S209とS212の内蔵フラッシュの2回の微少発光(予備発光指令信号送信)は、RAM13aにメモリされている間隔TW1Mで実行される。したがって、タイマーBがタイムアップしてからS211のモード4通信を実行することにより、S212の微少発光とS211のモード4通信がほぼ同時に完了し、スレーブフラッシュの予備発光と外部フラッシュの予備発光が同期して行われる。
【0077】
図6(e)にはワイヤレス信号波形(発光、受光)及び予備発光波形を示してある。図中に示した間隔TW1は実際にワイヤレス受光素子56が受光する間隔(実測値)である。なお、上述した間隔TW1Mは、RAM13aにメモリしてあるメモリ値である。
【0078】
スレーブフラッシュは、微少発光(ワイヤレス信号)の間隔TW1によって発光指令を認識する。即ち、間隔TW1が3.2msのときは、予備発光モードPreM“0”で予備発光させる予備発光指令であるから、全フラッシュが同時に予備発光し、1回のみ予備発光が行われる。間隔TW1が4.2msのときは、予備発光モードPreM“1”で予備発光させる予備発光指令であるから、各スレーブフラッシュはシンクロ要求モードで予備発光し、合計で2回予備発光が行われる。つまり、シンクロ要求が先幕のフラッシュが先に予備発光し、その後、順次のフラッシュが予備発光する。また間隔TW1が5.2msのときは、シンクロ指定=FP及び予備発光モードPreM“1”で予備発光させる予備発光指令であり、間隔TW1が6.2msのときは、発光モード指定=テスト及び予備発光モードPreM“1”でテスト発光を行うテスト発光指令である。
【0079】
S213−1では、WLsetフラグが“1”か否かをチェックする。WLsetフラグが“1”であれば、外部フラッシュの微少発光(ワイヤレス信号送信)が終了するまで待つため、RAM13aにメモリしてあるワイヤレス信号間隔TW1Mだけ待機し(S213−1;Y、S213−2)、WLsetフラグが“1”でなければS213−2をスキップする(S213−1;N)。
【0080】
そして予備発光データ取得処理を実行する(S214)。予備発光データ取得処理は、詳細は後述するが、予備発光時の分割受光素子22の受光量に基づき、発光倍率Mv及びTTL補正量のアペックス表示量Fcを算出する処理である。予備発光データ取得処理を実行したら、シンクロ指定が順次か否かをチェックする(S215)。シンクロ指定が順次であるときは(S215;Y)、1回目の発光量と2回目の発光量の比が(1/3):(2/3)となるように、TTL補正量のアペックス表示量Fc1、Fc2に各々Fc1−1.58、Fc2−0.58の値を上書きメモリし、同様に発光倍率Mv1、Mv2に各々Mv1−1.58、Mv2−0.58の値を上書きメモリする(S216)。
シンクロ指定が順次でないときは(S215;N)、内蔵フラッシュ発光条件を満たしているか否かをチェックする(S215−1)。内蔵フラッシュ発光条件を満たしている場合は(S215−1;Y)、本発光時に内蔵フラッシュとスレーブフラッシュの光量比が(1/3):(2/3)になるように、TTL補正量のアペックス表示量Fc1に−1.58を上書きメモリし、発光倍率Mv1をMv1−0.58の値に上書きメモリする(S215−2)。
【0081】
続いて、発光モード指定を倍率に設定して外部フラッシュに送信する(S217、S218)。CF通信を実行したら、WLintフラグが“1”か否かをチェックする(S219)。WLintフラグが“1”のときは、ワイヤレス信号間隔TW1M、TW2Mを各々TW1M=2ms+(Mv1+5)×128/1000(ms)、TW2M=2ms+(Mv2+5)×128/1000(ms)から求め、RAM13aに上書きメモリする(S219;Y、S220)。
そして予備発光モードPreMが“0”であれば、RAM13aにメモリした間隔TW1Mで内蔵フラッシュを2回微少発光させて倍率信号としてのワイヤレス信号を送信し、リターンする(S221−1;Y、S221−2)。この倍率信号を受信するとスレーブフラッシュは、発光倍率Mvに発光倍率Mv1を設定する。一方、予備発光モードPreMが“1”であれば、最初の間隔をTW1M、後の間隔をTW2Mとして内蔵フラッシュを3回微少発光させて倍率信号としてのワイヤレス信号を送信し、リターンする(S221−1;N、S221−3)。この倍率信号には発光倍率Mv1、Mv2のデータが含まれており、スレーブフラッシュは設定されたシンクロ要求に応じて発光倍率Mvを設定する。つまり、シンクロ要求に先幕が設定されているスレーブフラッシュは発光倍率MvにMv1を設定し、シンクロ要求に順次が設定されているスレーブフラッシュは発光倍率MvにMv2を設定する。
【0082】
WLintフラグが“1”でないときは(S219;N)、WLsetフラグをチェックする(S222)。WLsetフラグが“1”でないときは、ワイヤレス制御を行わないので、そのままリターンする(S222;N)。WLsetフラグが“1”のときは、倍率信号としてのワイヤレス信号をスレーブフラッシュに送信するため、モード4通信を実行して外部フラッシュを微少発光させ、(S222;Y、S223)。
【0083】
『予備発光データ取得処理』
次に、予備発光処理のS214で実行される予備発光データ取得処理について、図14を参照して説明する。この処理に入ると先ず、変数mに1をセットし(S250)、プレA/D処理を実行する(S251)。プレA/D処理は、詳細は後述するが、分割受光素子22の各受光素子22_1〜22_9を切り換えながら各受光素子毎に該出力を複数回連続してA/D変換を行う処理を所定サイクル繰り返す処理である。
【0084】
プレA/D処理を実行したら、予備発光強度PrePに1/2がセットされているか否かをチェックし(S252)、予備発光強度PrePに1/2がセットされているときは、S251で求めたプレA/D変換データAd(m)(m=1〜9)に+1加算した値をプレA/D変換データAd(m)として上書きメモリする(S252;Y、S253)。S253の処理は、予備発光強度PreP=1/2で得られるA/D変換データAd(m)が予備発光強度PreP=1のときよりも1EV少ないのを補正するためである。予備発光強度PrePに1/2がセットされていないときはS253をスキップする(S252;N)。
【0085】
続いて、予備発光モードPreMが“1”か否かをチェックし(S254)、予備発光モードPreMが“1”でないときは1回しか予備発光を実行ないのでS259へ進む(S254;N)。予備発光モードPreMが“1”のときは(S254;Y)、2回目の予備発光による予備発光データを取得するため、変数mに11をセットしてプレA/D処理を実行し(S255、S256)、予備発光強度PrePに1/2がセットされていれば、プレA/D変換データAd(m)(m=11〜19)に+1加算した値をプレA/D変換データAd(m)として上書きメモリし(S257;Y、S258)、予備発光強度PrePに1/2がセットされなければS258をスキップする(S257;N)。
【0086】
続いて、予備発光なし(自然光)の状態におけるA/D変換データを得るため、変数mに21をセットし(S259)、プレA/D処理を実行する(S260)。そして、変数m=1〜9に対してそれぞれ式;Bvp(m)=ln(2Ad(m)―2Ad(m+20))/ln2を実行して各測光領域1〜9についての予備発光輝度Bvp(m)を演算し、メモリする(S261)。つまり、このS261では、1回目の予備発光と自然光による光電流から自然光による光電流を減算して1回目の予備発光のみによる光電流を算出し、算出した値を再度対数圧縮して、自然光を含まない予備発光のみによる1回目の予備発光輝度Bvp(m)を得ている。
【0087】
続いて、予備発光輝度Bvp(m)を用いて発光量演算処理を実行し(S262)、求めた発光倍率Mv、TTL補正量のアペックス表示量FcをそれぞれMv1、Fc1としてメモリする(S263)。そして予備発光モードPreMが“1”か否かをチェックし(S264)、予備発光モードPreMが“1”でないときはリターンする(S264;N)。予備発光モードPreMが“1”のときは(S264;Y)、変数m=1〜9に対してそれぞれ式;Bvp(m)=ln(2Ad(m+10)―2Ad(m+20))/ln2を実行して2回目の予備発光輝度Bvp(m)を演算し、メモリする(S265)。即ちS265では、2回目のプレA/D処理で求めたプレA/D変換データAd(11)〜Ad(19)に基づいて2回目の予備発光輝度Bvp(m)(m=1〜9)が求められる。そして、S265で求めた2回目の予備発光輝度Bvp(m)を用いて発光量演算処理を実行し(S266)、求めた発光倍率Mv、TTL補正量のアペックス表示量FcをそれぞれMv2、Fc2としてメモリしリターンする(S267)。
【0088】
『プレA/D処理』
次に、予備発光データ取得処理のS251、S256、S260で実行されるプレA/D処理について、図15を参照して説明する。この処理に入ると先ず、2.5msのタイマーAをスタートさせ(S300)、予備発光が安定するように50μs間待機する(S301)。そしてA/D変換回数Timeに予備発光時間PreTを12倍した値をセットし(S302)、変数n、kにそれぞれ0、1をセットし、ポート群PkのPk1〜Pk4を“0”にセットして出力する(S303)。ポート群Pk1〜Pk4は測光回路19のセレクター102に接続されている。Pk1〜Pk4の出力がすべて“0”の状態では、分割受光素子22の受光素子22_1がセレクター102によって選択され、受光素子22_1の光電流に対応する出力電圧がポートPk5に出力される(図2参照)。
【0089】
続いて、タイマーBオーバーフローフラグに“0”セットし(S304)、33μsのタイマーBをスタートさせ(S305)、変数nが8未満か否かをチェックする(S306)。変数nが8未満のときは、ポートPk5の入力電圧のA/D変換を連続して4回行い、そのA/D変換結果をアドレスA(m+n,k)、A(m+n,k+1)、A(m+n,k+2)、A(m+n,k+3)にメモリする(S309)。なお、S309の変数mの値は、予備発光データ取得処理のS250、S255、S259でセットされた値に対応する。
【0090】
A/D変換結果をメモリしたら、変数nに+1加算して(S310)、変数nに対応する4ビット信号をポートPk1〜Pk4に出力して分割受光素子22の受光素子22_(n+1)を選択し(S311)、タイマーBオーバーフローフラグが“1”になるまで待機して(S312;N)、タイマーBオーバーフローフラグが“1”になったらS304へ戻る(S312;Y)。S304へ戻ったら、S306で変数nが8未満でないと判断するまで、S304〜S306、S309〜S312の処理を繰り返す。これにより、分割受光素子22の受光素子22_1〜22_9が33μs周期で切り換えられ、各受光素子22_nの光電流に対応する出力電圧が4回連続してA/D変換され、メモリされる。
【0091】
そしてS306で変数nが8未満でないと判断したときは、変数kに+4加算するとともに変数nに0をセットし(S306;N、S307)、変数kがS302でセットしたA/D変換回数Time以上か否かをチェックする(S308)。変数kがA/D変換回数Time以上でないときは、S309へ進み、S309〜S312、S304〜S308の処理を繰り返す(S308;N)。即ち、変数kがA/D変換回数Time以上となるまでは、再度、分割受光素子22の各受光素子22_1〜22_9が33μs周期で切り換えられ、各受光素子22_n毎に4回連続してA/D変換される。ここで、予備発光時間PreTが1のときは、A/D変換回数Timeに12がセットされるため各受光素子22_nの4回連続するA/D変換が3サイクル実行され、各受光素子22_nのA/D変換データは12個得られる。なお、このA/D変換処理時間は約900μsとなり、上記A/D変換は予備発光時間PreT(1ms)の50μs前に終了する。また予備発光時間PreTが2のときは、各受光素子22_nの4回連続するA/D変換が6サイクル実行され、各受光素子22_nのA/D変換データは24個得られる。
【0092】
変数kがA/D変換回数Time以上になったときは(S308;Y)、上記A/D変換で得た分割受光素子22の変換データA(m+n、k)の中から各受光素子22_(n+1)(変数n;0〜8)毎に最高輝度に対応する最大値を求め、それぞれアドレスA(m+n)maxにメモリする(S313)。続いて、分割受光素子22の変換データA(m+n、k)のうち、S313で求めた最大値A(m+n)maxとの差が1EV以内である変換データの平均値を各受光素子22_(n+1)(変数n;0〜8)毎に求め、それぞれプレA/D変換データAd(m+n)(変数n;0〜8)にメモリする(S314)。ここで、最大値A(m+n)maxよりも1EV以上小さい変換データを除外するのは、距離情報Dvと開放F値Avminの和が所定値よりも大きい場合には、被写体からの反射光量が少なく、その結果、受光光量が少なくなって応答遅れを生じ、正確なA/D変換データでないおそれがあるからである。
【0093】
そして、タイマーAオーバフローフラグが“1”になるまで待機し(S315;N)、タイマーAオーバフローフラグが“1”になったらこの処理を抜けてリターンする(S315;Y)。これにより、プレA/D変換処理は正確に2.5msで終了される。
【0094】
図31に示す予備発光波形は図7に示すPDfl波形の一部を拡大したものであって、そのリップル周期は20μs〜40μs程度である。上述のプレA/D処理において、1回のA/D変換の処理時間は約4μsなので、4回連続してA/D変換した場合の処理時間は16μsである。この処理時間16μsは予備発光波形のリップル周期の1/2周期となっている。そのため、予備発光波形のピークからボトムまでを含む半周期間についてA/D変換が実行される可能性が高く、正確な値を得ることができる。したがって本実施形態では4回連続してA/D変換する構成としている。
【0095】
『発光量演算処理』
次に、予備発光データ取得処理のS262、S266で実行される発光量演算処理について図16を参照して説明する。この処理に入ると先ず、距離情報Dvがあるか否かをチェックする(S350)。この距離情報Dvは、レンズ通信可能な撮影レンズがカメラボディ10に装着されている場合に、S112のレンズ通信処理で入力される情報である。したがって、距離情報Dvがない場合にはレンズ通信の行えない旧撮影レンズがカメラボディ10に装着されていると判定する。なお、距離情報Dvはアペックス値である。
【0096】
距離情報Dvがある場合にはBounceフラグが“1”か否かをチェックし(S350;Y、S351)、Bounceフラグが“1”でないとき、即ち外部フラッシュの発光部がバウンスされていないときは、WLsetフラグ及びWLintフラグが“1”か否かをチェックする(S351;N、S352)。WLsetフラグ及びWLintフラグが両方とも“1”でないとき、即ちワイヤレス制御を実行しないときは、距離情報Dvが−1(0.7m)未満か否かをチェックする(S352;N、S353)。
【0097】
距離情報DvがあってBounceフラグが“1”でなく、且つワイヤレス制御を実行しない場合であって、さらに距離情報Dvが−1未満でないときは(S353;N)、基準反射率の被写体に予備発光した場合の基準予備発光輝度Bvpcを式;Bvpc=Ks−Avmin−Dvにより求める(S354)。ここで、Avminは撮影レンズの開放F値であり、Ksは式;Ks=Bvps+Dvsにより求められる定数である。なお、Dvsは基準の距離(アペックス値)であり、Bvpsは基準の距離Dvsにおいて基準反射率の被写体に予備発光強度PreP=1で予備発光した場合の被写体輝度であり、Bvps−Avminは、予備発光時の被写体輝度が上述のBvpsであるときに、受光素子22で測光される基準の予備発光輝度である。
【0098】
一方、距離情報Dvがないとき(S350;N)、Bounceフラグが“1”のとき(S351;Y)、WLsetフラグまたはWLintフラグのうち少なくともいずれかが“1”のとき(S352;Y)、距離情報Dvが−1未満のとき(S353;Y)のいずれかである場合は、距離情報Dvと予備発光の関係が一致しない条件(バウンスあり、ワイヤレス制御あり、フラッシュ装置の撮影範囲外となる近距離等)があるので、距離情報Dvを用いずに基準予備発光輝度Bvpcを算出する(S355、S356)。
即ち、分割受光素子22の各受光素子22_1〜22_9の予備発光輝度Bvp(m)(変数m;1〜9)の中から最大予備発光輝度Bvp(m)maxを抽出し、その最大予備発光輝度Bvp(m)maxとの輝度差が5EV以内となる分割受光素子22の受光素子ナンバーをレジスタXにメモリする(S355)。ここで、最大予備発光輝度Bvp(m)maxとの輝度差の境界を設定する輝度値5EVは、一般的なネガフィルムのラチチュードに相当する値である。この輝度値は、ポジフィルムの場合には3EVにするなど、使用するフィルムに応じて適宜設定可能である。また、最大予備発光輝度Bvp(m)maxとの輝度差が5EV以上ある受光素子が除外されるのは、その予備発光輝度部に対応する被写体が最大予備発光輝度Bvp(m)maxに対応する被写体よりもはるか遠距離にあると考えられ、フラッシュの影響が少ないと考えられるためである。
【0099】
そして、S355でレジスタXにメモリされた受光素子ナンバーに対応する予備発光輝度Bvp(x)の中から最小予備発光輝度Bvp(x)minを抽出し、基準予備発光輝度Bvpcを式;Bvpc=(Bvp(x)max+Bvp(x)min)/2により求める(S356)。なお、上記抽出した最大予備発光輝度Bvp(x)maxと最小予備発光輝度Bvp(x)minは、S355の処理によりフィルムのラチチュードに入る範囲となっている。またS356で最小予備発光輝度Bvp(x)minがない場合には、基準予備発光輝度Bvpc=最大予備発光輝度Bvp(x)maxとする。
【0100】
基準予備発光輝度Bvpcを算出したら、高反射率または基準距離よりもはるかに近距離の被写体、低反射率または基準距離よりもはるかに遠距離の被写体を除外するため、基準予備発光輝度Bvpcとの輝度差が±2EV以内となる分割受光素子22の受光素子ナンバーをCPU13内のYレジスタにメモリする(S357)。そしてYレジスタに受光素子ナンバーがメモリされていれば、Yレジスタにメモリされた受光素子に対応する予備発光輝度Bvp(y)の平均値を求め、これを演算予備発光輝度(平均予備発光輝度)Bvptypにメモリし(S358;N、S359)、Yレジスタに何もメモリされていないときは、演算予備発光輝度Bvptypに基準予備発光輝度Bvpcをメモリする(S358;Y、S360)。
【0101】
そして、Tv+Av+Avc−Sv−Bvptyp−Avminにより発光倍率Mvを算出する(S361)。ここで、Tvは適正シャッタ速度のアペックス表示量(但し、シャッタ速度Tvがフラッシュ同調速度Tvx未満のときはTv=Tvx)、Avは適正絞り値のアペックス表示量、Avcは測光補正アペックス情報、Svはフィルム感度のアペックス表示量である。
【0102】
発光倍率Mvを算出したら、TTL補正演算を実行する(S362〜S365)。TTL補正演算では先ず、2(Bvp(n)-Bvptyp)により比率データD(n)を算出する(S362)。この比率データD(n)は、分割受光素子22の測光領域n(n;1〜9)の予備発光輝度Bvp(n)が演算予備発光輝度Bvptypの何倍に相当するかを示している。次に、求めた各測距領域nの比率データD(n)を
【式1】に代入し、分割受光素子22の各領域nの予備発光輝度Bvp(n)からTTL受光素子23が受光するであろうと推測される推測受光量(相対出力)Fを求める(S363)。続いて、Yレジスタにメモリされていない測光領域nの比率データD(n)を規定値1に設定し直し、全比率データD(n)を
【式1】に代入して基準受光量Ftypを算出する(S364)。
そして推測受光量Fと基準受光量Ftypの比(F/Ftyp)をTTL補正量とし、Fc=ln(F/Ftyp)/ln2によりTTL補正量のアペックス表示量Fcを算出し、リターンする(S365)。
【式1】
F=36×D(5)+12×(D(2)+D(4)+D(6)+D(8))+4×(D(1)+D(3)+D(7)+D(9))
なお、本明細書中では、【式1】における各測距領域nのデータD(n)の係数を「重み付け係数」という。
【0103】
上述の重み付け係数は、TTL受光素子23の受光分布によって決定される。
図8(b)にTTL受光素子23のフィルム面測光における中央横方向の受光分布を示した。図8(b)において縦軸はTTL受光素子23の受光量であり、横軸は図8(a)に示す分割受光素子22の測光領域4、5、6に対応する。なお、TTL受光素子23のフィルム面発光における中央縦方向の受光分布も中央横方向の受光分布と同様とする。つまり、図8(b)の横軸を、図8(a)に示す分割受光素子22の測光領域2、5、8に対応させると、図8(b)と同様になる。
【0104】
図8(c)は各受光素子22_1〜22_9の測光領域1〜9におけるTTL受光素子23の受光量を、TTL受光素子23の全受光量に対するパーセンテージ(%)で示す図である。本実施形態では、このパーセンテージを重み付け係数として設定してある。即ち、測光領域5を測光した受光素子22_5の出力に36%の感度を与え、測光領域2、4、6、8を測光した受光素子22_2、22_4、22_6、22_8の出力には12%の感度を与え、測光領域1、3、7、9を測光した受光素子22_1、22_3、22_7、22_9の出力に4%の感度を与えている。分割受光素子22の各受光素子22_1〜22_9の出力データからT
TL受光素子23の相対出力を求める関数は、上記の【式1】で示される。
【0105】
以下では、上述した発光量演算処理について、具体例を挙げて説明する。
図9(a)は主要被写体が中央のみ(測光領域5、8)にあって周辺が遠い場合の例であり、各測光領域1〜9の予備発光輝度は(b)に示してある。この場合にTTL受光素子23のみで測光して露出制御すると、周辺からの反射が少ないため、主要被写体は露出オーバーとなってしまう。
図9(c)は主要被写体が大半(測光領域1、2、4、5、7、8)を占めていて、その周辺(測光領域3、6、9)に例えば金屏風のような反射率の高い被写体がある場合の例であり、各測光領域1〜9の予備発光輝度は(d)に示してある。この場合にTTL受光素子23のみで測光して露出制御すると、周辺からの反射が多いため、主要被写体は露出アンダーとなってしまう。
【0106】
この図9(a)(c)の被写体条件では、上述の発光量演算処理により表5に示す結果が得られる。但し、Ks=12,Avmin=4,Dv=4,Tv=7,Av=6,Avc=0,Sv=5として演算した場合である。
【表5】
【0107】
この演算結果により、図9(a)の場合に主要被写体は0.70Evアンダーに補正され、図9(b)の場合に主要被写体は1.26Evオーバーに補正され、いずれの場合の主要被写体に対しても適正露出を得ることができる。
【0108】
『露出処理』
次に、メイン処理のS128で実行される露出処理について、図17及び図18を参照して説明する。この処理に入ると先ず、出力ポートPm2、Pm3をそれぞれ“0”、“1”にしてTTL測光回路20へ出力する(S400)。するとTTL測光回路20では、MOS_SW200がオンし、積分コンデンサー201の電荷は放電する。この状態ではトランジスタ206はオフしているから、Q端子は通信可能状態となっている。なおS400の処理は、S100のCPUポート初期化でも実施されている。
【0109】
続いて、タイマーBに露出時間1/2Tvをセットし(S401)、シンクロ指定がFPモードか否かをチェックする(S402)。以下では先ず、シンクロ指定がFP以外の場合について説明する。
シンクロ指定がFPでないときは、タイマーBをスタートさせてシャッタ先幕を走行させ、モード3通信を実行する(S402;N、S403、S404)。モード3通信は、フラッシュ接続端子4のC端子を介して外部フラッシュに3パルスの通常発光指令信号を出力する処理である。この通常発光指令信号を入力すると外部フラッシュは、本発光(通常発光)に備える。図6(a)、(b)にシンクロ指定が先幕の場合、順次の場合におけるタイミングチャートと発光波形をそれぞれ示す。
【0110】
モード3通信を実行したら、タイマーBオーバーフローフラグが“1”になるまで待機し(S405;N)、タイマーBオーバーフローフラグが“1”となったらWLintフラグが“1”か否かをチェックする(S405;Y、S425)。WLintフラグが“1”でなければ、S426及びS427をスキップする(S425;N)。WLintフラグが“1”であれば、本発光指令信号としてのワイヤレス信号をスレーブフラッシュに送信するため、内蔵フラッシュを単発で微少発光させ、3ms待機する(S425;Y、S426、S427)。本発光指令信号を受信するとスレーブフラッシュは、設定された発光倍率Mvで通常発光を開始する。
【0111】
続いて、調光モード指定がTTLか否かをチェックする(S428)。本実施形態では、シンクロ指定がFP以外であって調光モード指定がTTLである場合に、内蔵フラッシュ発光条件(S430−1)を満たしていれば、内蔵フラッシュを露光のために発光させる構成となっている。ここで内蔵フラッシュ発光条件とは、内蔵フラッシュがポップアップしていること及び内蔵フラッシュの充電が完了していることである。
【0112】
調光モード指定がTTLでないときはX端子を“0”にする(S428;N、S436)。X端子が“0”になると、外部フラッシュの発光が開始される(図6(a)参照)。この場合の外部フラッシュの発光モードは、倍率発光、外光オート発光、マニュアル発光のうちのいずれかであり、既に通信された情報(ワイヤレス制御も含む)により決定されている。S436でX端子を“0”にしたら、1ms待機してからシャッタ後幕を走行させ、ポートPm2、Pm3を初期化してリターンする(S437、S438、S439)。
【0113】
調光モード指定がTTLのときは、アペックス量xに対応したD/AデータテーブルT_ttl(x)から、アペックス量xがフィルム感度SvとTTL補正量のアペックス表示量Fc1の和であるときのD/AデータT_ttl(Sv−Fc1)を読出してポート群PmのD/AポートPm1に出力し、出力ポートPm3を“0”にし、ポートPm2を入力モードにセットし、X端子を“0”にして外部フラッシュを発光させる(S428;Y、S429、S430)。そして内蔵フラッシュ発光条件を満たしていれば、内蔵フラッシュ回路14を介してキセノン管21も発光させる(S430−1;Y、S430−2)。
【0114】
S429で出力ポートPm3が“0”になると、TTL測光回路20のMOS_SW200がオフし、フラッシュ発光前であれば、オペアンプ202の出力が“0”であるからコンパレータ203の出力も“0”となっている。そしてS430で外部フラッシュ、S430−2で内蔵フラッシュが発光すると、被写体で反射された光が撮影レンズを通過し、その後フィルム面で反射されてTTL受光素子23で受光され、その受光量に対応する光電流が発生して積分コンデンサー201で積分される。この結果、オペアンプ202の出力電圧が上昇する。そして、オペアンプ202の出力電圧がS429でセットしたポートPm1の出力電圧T_ttl(Sv−Fc1)に達すると、コンパレータ203の出力が“1”となってトランジスタ206の出力がハイとなり、Q端子が“1”になって外部フラッシュ及び内蔵フラッシュの発光が停止される。
【0115】
S431では、シンクロ指定が順次か否かをチェックする。シンクロ指定が順次である場合は、ワイヤレス制御がなく、カメラに複数の外部フラッシュが装着されていて且つそのシンクロ要求に先幕と順次が混在する場合である。シンクロ指定が順次の場合は、シンクロ要求が先幕のものが1回目に、順次のものが2回目に発光し、1回目の発光量と2回目の発光量の比が(1/3):(2/3)となるように制御される。なお内蔵フラッシュは、シンクロ要求が先幕の外部フラッシュと同時(1回目)に発光させる。図6(b)にシンクロ指定が順次である場合のタイミングチャート及び発光波形を示す。
【0116】
シンクロ指定が順次のときは(S431;Y)、3ms待機し(S432)、出力ポートPm2を“1”にし、その後出力ポートPm3を“1”にし、D/AデータテーブルT_ttl(x)からフィルム感度SvとTTL補正量のアペックス表示量Fc2の和に対応するD/AデータT_ttl(Sv−Fc2)を読み出してD/AポートPm1に出力する(S433)。そして、2回目のフラッシュ発光を実行させるため、Q端子を“1”の状態としたまま0.5ms待機し(S434)、出力ポートPm3を“0”にし、ポートPm2を入力モードにセットする(S435)。すると、Q端子が“0”になって2回目のフラッシュ発光が実行される。この発光によってTTL測光回路20のオペアンプ202の出力電圧がD/AポートPm1に達すると、Q端子が“1”になって外部及び内蔵フラッシュの発光は停止される。S435でポートPm2、Pm3をセットしたら、1ms待機し、シャッタ後幕をスタートさせ、ポートPm2、Pm3を初期化してリターンする(S437、S438、S439)。
【0117】
シンクロ指定が順次でないときは、2回目の発光は行わずにS437へ進み、1ms待機してからシャッタ後幕を走行させ、ポートPm2、Pm3を初期化してリターンする(S431;N、S437、S438、S439)。なお本実施形態においてワイヤレス制御する場合は、S431で必ずノーと判断され、S432〜S435をスキップしてS437へ進む。
【0118】
以上はシンクロ指定がFP以外の場合の処理であるが、シンクロ指定がFPのときはS402からS406へ進む。そして、2+(Tfp×64)/1000(ms)により本発光指令信号としてのワイヤレス信号の間隔TW1Mを求めてRAM13aに上書きメモリし(S406)、WLsetフラグが“1”か否かをチェックする(S407)。WLsetフラグが“1”のときは、発光モード指定をFPにセットし、外部フラッシュに送信する(S407;Y、S408、S409)。続いて、外部フラッシュに4パルスの信号を送信するモード4通信を行う(S410)。モード4通信が実行されると外部フラッシュは、S406で設定した間隔TW1Mで2回微少発光した後、スレーブフラッシュと同時にフラット発光を開始する。図6(c)に本発光時のフラット発光波形を示した。フラット発光間隔は、S406で設定したワイヤレス信号間隔TW1Mに対応している。
【0119】
そして、(TW1M+2ms−Tcop)msだけ待機してからタイマーBをスタートさせてシャッタ先幕を走行させ、タイマーBオーバフローフラグが“1”になったら、シャッタ後幕を走行させ、ポートPm2、Pm3を初期化してリターンする(S411、S412、S424;Y、S438、S439)。なお、上記Tcopは先幕顔出し時間であり、S411で(TW1M+2ms−Tcop)ms待機するのは、シャッタ先幕顔出しの2ms前に、本発光指令信号の送信を完了させてフラット発光を開始させるためである。
【0120】
WLsetフラグが“1”でないときは、WLintフラグが“1”か否かをチェックする(S407;N、S413)。WLintフラグが“1”のときは、タイマーCに(TW1M−Tmode4)時間をセットしてタイマーCをスタートさせ、内蔵フラッシュを微少発光させ、タイマーCオーバーフローフラグが“1”になるまで待機する(S413;Y、S414、S415、S416;N)。ここで、Tmode4はモード4通信に要する時間である。タイマーCオーバーフローフラグが“1”になったら、外部フラッシュにフラット発光の開始を指示するためモード4通信を実行し、内蔵フラッシュを再度微少発光させて本発光指令信号としてのワイヤレス信号をスレーブフラッシュに送信する(S416;Y、S417、S418)。このS416〜S418により、モード4通信と本発光指令信号の送信とは同時に完了するから、外部フラッシュとスレーブフラッシュは同じタイミングでフラット発光を開始する。
【0121】
そしてタイマーCに(2ms−Tcop)msをセットし、タイマーCオーバーフローフラグを“0”にしてタイマーCをスタートさせ、タイマーCオーバーフローフラグが“1”になるまで待機する(S419、S420;N)。なお、S420でタイマーCがタイムアップするまで待機するのは、シャッタ先幕顔出しの2ms前に本発光指令信号の送信を完了させてフラット発光を実行させるためである。タイマーCオーバーフローフラグが“1”になったら、S401でセットしたタイマーBをスタートさせてシャッタ先幕を走行させ(S420;Y、S421)、タイマーBオーバーフローフラグが“1”になったらシャッタ後幕を走行させ、ポートPm2、Pm3を初期化してリターンする(S424;Y、S438、S439)。
【0122】
S413にてWLintフラグが“1”でないときは、ワイヤレス制御を実行しないから、モード4通信を実行して外部フラッシュにフラット発光を開始させ、(2ms−Tcop)ms待機し、S401でセットしたタイマーBをスタートさせてシャッタ先幕を走行させる(S413;N、S422、S423−1、S423−2)。S423−1で(2ms−Tcop)ms待機するのは、シャッタ先幕顔出しの2ms前に外部フラッシュのフラット発光を開始させるためである。そしてタイマーBオーバーフローフラグが“1”になったら、シャッタ後幕を走行させ、ポートPm2、Pm3を初期化してリターンする(S424;Y、S438、S439)。
【0123】
『テスト発光』
次に、S168で実行されるテスト発光処理について、図19を参照して詳細に説明する。テスト発光処理は、フラッシュ照射有効距離範囲を確認するためだけにフラッシュ装置50(外部フラッシュ、スレーブフラッシュ)を発光させる処理であり、テストSWがオフからオンに切り替わった場合に実行される。この処理に入ると先ず、予備発光強度PreP及び予備発光時間PreTに“1”をセットし、ワイヤレス信号の間隔TW1Mに6.2msをセットし、発光モード指定をテストに設定して外部フラッシュへ送信する(S450、451、S452)。CF通信を実行したら、WLintフラグが“1”か否かをチェックし(S453)、WLintフラグが“1”でなかったときは、外部フラッシュにテスト発光開始を指示するためモード4通信処理を実行し、S460−1へ進む(S453;N、S454)。
【0124】
一方、WLintフラグが“1”であったときは(S453;Y)、S450でセットした間隔TW1Mからモード4通信に要する時間Tmode4を減算した時間をタイマーBにセットしてタイマーBをスタートさせ、ワイヤレス信号送信のために内蔵フラッシュを微少発光させ、タイマーBオーバーフローフラグが“1”になるまで待機する(S455、S456、S457;N)。タイマーBオーバーフローフラグが“1”になったら、モード4通信処理を実行し、ワイヤレス信号送信のために内蔵フラッシュを再度微少発光させ、外部フラッシュとスレーブフラッシュを同期させてテスト発光させ、S460−1へ進む(S457;Y、S458、S459)。
【0125】
S460−1ではWLsetフラグが“1”か否かをチェックする。WLsetフラグが“1”であれば、テスト発光指令信号としての外部フラッシュの微少発光が終了するのを待つため、RAM13aにメモリされている間隔TW1Mだけ待機し(S460−1;Y、S460−2)、WLsetフラグが“1”でないときはS460−2をスキップし(S460−1;N)、予備発光データ取得処理を実行する(S461)。そして予備発光データ取得処理で求めた発光倍率Mv1、Mv2を用いて、4−Mv1によりテスト倍率Lev1を算出するとともに、4−Mv2によりテスト倍率Lev2を算出し(S462)、算出したテスト倍率Lev1及びLev2を表示素子5に表示してリターンする(S463)。
【0126】
上述のテスト発光においてフラッシュ装置50の発光量は、ズーム位置に拘わらず一定であり、本実施形態ではフラッシュ装置50が発光可能なフル発光量の1/16倍とされる(図25参照)。このテスト発光量に対して発光倍率Mv1、Mv2が算出されるから、発光倍率Mv1(Mv2)=4Evであれば、テスト発光量の24倍の発光量、即ちフル発光量でフラッシュ装置50を本発光させることになる。つまり、本実施形態において発光倍率Mv1、Mv2の上限は4Evである。発光倍率Mv1、Mv2が4Evを超えた場合には、フラッシュ装置50の発光能力が足りず、求めた発光倍率での調光は不可能となる。この場合には、上記テスト倍率Lev1、Lev2として0未満の値が表示される。一方、発光倍率Mv1、Mv2の下限は、フラッシュ装置の性能に応じて異なる。本実施形態での下限値は約−3Evとなっているが、これは発光倍率が−3Evよりも小さくなると、フラッシュ装置50のフル発光量に対して本発光量が極端に少ないために発光量を適正に制御できないからである。なお、発光倍率Mv1、Mv2が−3Evのときは、上記テスト倍率Lev1、Lev2には7が表示され、本発光では予備発光の1/8倍、即ちフラッシュのフル発光量の1/128倍になることが認識できる。
【0127】
以上により使用者は、フラッシュ装置50をテスト発光させれば、テスト倍率Lev1、Lev2の表示によってフラッシュの照射有効距離範囲を確認できる。本実施形態ではテスト倍率Lev1、Lev2として0以上7未満の値が表示されれば、適正範囲内であることが報知される一方、テスト倍率Lev1、Lev2として0未満または7以上の値が表示されれば、適正範囲外であることが報知される。
なお、適正範囲内か否かの表示態様は、上記に限らず種々の変形が可能である。例えば、テスト発光時の測光結果から算出した発光倍率Mv1、Mv2に基づいて適正調光可能か否かを判定し、この判定結果を表示素子5に表示することも可能である。また、視認性を向上させるため、適正範囲内か否かに応じてLev1、Lev2の表示色を変える構成としてもよい。
【0128】
以上はカメラボディ10の動作説明であるが、次に、フラッシュ装置50の動作について、図20〜図29に示されるフローチャートを参照して説明する。
『フラッシュCPU65のメイン処理』
図20はフラッシュ装置50のメイン処理に関するフローチャートである。フラッシュ装置50に電池51が装填されると、フラッシュCPU65はリセットされた後、メイン処理に入る。
メイン処理に入ると先ず、全ての割り込みを禁止し、各入出力ポート、変換ポートなどを初期化する(S500)。次に、ポート群Pcを介してEEPROM6と通信を行い、EEPROM6の初期データを読み込む(S501)。続いて、125msのリロードタイマーをタイマーAとしてセットし、タイマーAをスタートさせる(S502)。そして、カメラ側からの通信割り込みを許可するとともに、ワイヤレス受光素子57が受光する微少発光(ワイヤレス信号)の間隔を測るPWCタイマー(カウンタ)割り込みを禁止し(S503)、メインコンデンサー79の最大電圧までの充電を要求するか否かを識別するF_CRequestフラグに“1”(要求)をセットし、スレーブフラッシュの設定が完了しているか否かを識別するF_WLsフラグに“0”をセットする(S504)。
【0129】
続いて、メインスイッチ64がオフか否かをポートP0、P1の入力レベルによってチェックする(S505)。メインスイッチ64がオフ位置にあるときは、入力ポートP0及びP1がいずれも“1”となっている。メインスイッチ64がオフしていたときは(S505;Y)、出力ポートP2を“1”にして昇圧回路66の昇圧動作を停止し(S516)、カメラ側からの通信割り込み及びPWC割り込みを禁止して(S517)、入力ポートP0、P1のオン割り込みを許可し(S518)、スリープ状態に移行する(S519)。このスリープ状態では入力ポートP0、P1のオン割り込みが許可されているため、メインスイッチ11がオフ以外(オンまたはWL)になると割り込みが発生し、S500に戻ってメイン処理を開始する。
【0130】
メインスイッチ64がオフ以外(オンかWL)のときは、メインコンデンサー79を充電する充電処理を実行する(S506)。充電処理では、出力ポートP2を“0”として昇圧回路66を昇圧動作させ、ダイオード67を介してメインコンデンサー79を充電する。メインコンデンサー79の充電が開始されると、充電検出回路69にはメインコンデンサー20の端子電圧Hvに等しい電圧Hv´が入力される。この入力電圧Hv´は充電検出回路69内の抵抗により分圧されてRLS端子に出力され、A/D変換ポートPadからフラッシュCPU65に入力される。本実施形態では、Hv´=330VのときRLS=3.3V、またHv´=270VのときRLS=2.7Vとなるように充電検出回路69内の抵抗比を設定してある。また本実施形態では、RLS端子の出力電圧レベルが2.7V以上となったらChargeフラグを“1”(充電完了)にセットし、RLS端子の出力電圧レベルが3.3V以上となったら充電を停止する。なお、最高電圧までの充電を要求するか否かを識別するF_CRequestフラグに“1”がセットされているときは、RLS端子の出力電圧レベルが3.3Vになるまで一度は必ず充電される。
【0131】
充電処理を実行したら、情報設定SW群63で設定されたスイッチ情報を入力する設定情報入力処理を実行し(S507)、通信情報処理を実行する(S508)。通信情報処理では、カメラから転送されるCF情報に基づいて各モードなどを再設定し、設定したFC通信情報をカメラに出力する。FC情報には、調光距離範囲を確認するための調光確認情報(「適正」、「近」、「遠」のいずれか)が含まれており(表1参照)、このS508にてカメラ側へ送信される。
続いて、通信情報処理で入力したワイヤレス指定に基づいてワイヤレスモードを設定するワイヤレスモード処理を実行し(S509)、S506〜S509で処理されたフラッシュに関する情報をLCD表示器72に表示させる(S510)。S510で表示される情報としては、調光モード、シンクロモード、ワイヤレスモード、充電完了情報、調光確認情報、フラッシュ光がカバーできる焦点距離、最長調光距離及び最短調光距離などがある。
【0132】
表示処理を実行したら、カメラ通信により入力したレンズ焦点距離情報に基づいて発光ユニット55の位置を移動させるズーム処理を実行し(S511−1)、旧フラッシュ処理を実行する(S511−2)。旧フラッシュ処理は、本フラッシュ装置50との通信機能を有さない旧カメラのために、カメラ接続端子56を介して充電完了信号と、フラッシュ装置50でセットされるF値に対応したパルス信号をカメラに送信するための処理である。
旧フラッシュ処理を実行したら、低速モードに移行し(S512)、タイマーAオーバーフラグが“1”になるまで待機する(S513;N)。タイマーAオーバーフラグには、タイマーAがタイムアップしたときに“1”がセットされる。そしてタイマーAオーバーフローフラグが“1”になったときは、高速モードへ移行し、タイマーAオーバーフラグを“0”にしてS505へ戻る(S513;Y、S514、S515)。つまり、タイマーAはタイムアップする毎に再スタートし、メインスイッチ64のオンまたはWL状態では、以上のS505〜S515の処理が125mS(ミリ秒)に1回実行される。
【0133】
『ワイヤレスモード処理』
次に、S509で実行されるワイヤレスモード処理について図21を参照して説明する。この処理に入ると先ず、メインスイッチ64がWL位置にあるか否かをポートP1の入力レベルによってチェックする(S550)。メインスイッチ64がWL位置にあるときは、入力ポートP1が“0”となっている。
【0134】
メインスイッチ64がWL位置にあるときは、WLreqフラグが“1”か否かをチェックする(S550;Y、S551)。WLreqフラグは、ワイヤレスモードがコントローラモードまたはマスターモードのときに“1”がセットされるから、WLreqフラグが“1”であれば外部フラッシュとして機能している場合、WLreqフラグが“1”でなければスレーブフラッシュとして機能している場合である。
【0135】
WLreqフラグが“1”でないときは(S551;N)、前回記憶した調光モード要求BLoと現在の調光モード要求とを比較する(S552)。前回と現在の調光モード要求が異なる場合には(S552−1;Y)、調光モードを更新するため、F_WLsフラグに“0”をセットする(S552−2)。前回と現在の調光モード要求が同じ場合には、S552−2をスキップする(S552−1;N)。そして、F_WLsフラグが“1”か否かをチェックし(S553)、F_WLsフラグが“1”のときは、ワイヤレスモード設定が完了しているので、リターンする(S553;Y)。F_WLsフラグが“1”でないときは(S553;N)、ワイヤレスモード設定を行うため、全通信割り込みを禁止し(S554)、カメラ接続端子56、カメラ通信インターフェース59、及びポート群Pdによる通信ポートを入力ポートに変更するとともに、X端子のオンによる発光を禁止する(S555)。
【0136】
続いて、レンズ焦点距離情報に初期値24mmをセットし、予備発光強度PreP及び予備発光時間PreTに1をセットし、現在の調光モード要求をBLoにメモリし、調光モード要求がTTLか否かをチェックする(S556、S557、S558)。調光モード要求がTTLの場合は、カメラ側から送信される予備発光指令信号、倍率信号、本発光指令信号を順次受信することにより、予備発光量に応じて本発光量を制御する第一の発光制御モードで発光制御される。
【0137】
調光モード要求がTTLであれば(S558;Y)、PWCタイマーをワイヤレス信号の立ち下がりエッジ間隔測定モードにセットし(S559)、PWCタイマーの割り込みを許可してPWCタイマーをスタートさせ(S560、S561)、ワイヤレス信号を受信可能な状態にする。そして、現在設定されているワイヤレスモードを示す変数WLmodeに1(ワイヤレススレーブを示す)をセットし、F_WLsに“1”をセットし、ワイヤレス信号の受信ステップを示す変数WLstepに0(予備発光指令信号の受信待ちを示す)をセットしてリターンする(S562)。
上記S559〜S562実行後は、図6(e)、(f)に示すWL受光波形の最初の立ち下がりエッジがワイヤレス受光素子57、ワイヤレス回路58を介してポートPeに与えられたとき、即ちワイヤレス受光素子57の受光量が所定値に達したときに、PWC割り込みが発生する。PWC割り込みが発生すると、PWC割り込み処理(図27、図28)が開始される。PWC割り込み処理では、詳細は後述するが、WL受光波形の立ち下がりエッジ間のデータに基づき、受信したワイヤレス信号が予備発光指令、倍率発光指令、本発光指令、テスト発光指令のいずれであるかを判別し、各指令に応じた処理を行う。
【0138】
調光モード要求がTTL以外のとき、即ち外光オートかマニュアルのときは、旧カメラ対応か否かをチェックする(S558;N、S563)。
旧カメラ対応のときは、内蔵または外部フラッシュの単発の微少発光に同期して発光開始されるようにするため、PWCタイマーをカウンターモードに設定し、PWCカウンタの割り込みを許可し、PWCカウンタ値を示すレジスタPWCRにFFFFをセットしてPWCカウンタをスタートさせ、WLmodeに2(旧カメラ対応を示す)をセットするとともにF_WLsフラグに“1”をセットしてリターンする(S563;Y、S564、S565、S566、S567)。この状態では、内蔵または外部フラッシュの微少発光をワイヤレス受光素子57が受光したとき(図6(e)(f)に示すWL受光波形の最初の立ち下がり)に、レジスタPWCRが+1インクリメントされてFFFFから0000に変化する。この変化によってPWC割り込みが発生してPWC割り込み処理(図27、図28)が開始され、スレーブフラッシュが発光する。
旧カメラ対応でないときは、ワイヤレス信号(予備発光指令信号、倍率信号、本発光指令信号)を順次受信することにより本発光制御するため、上述したS559以降の処理を実行する(S563;N)。
【0139】
S551のチェックでWLreqフラグが“1”であったときは、WLsetフラグが“1”か否かをチェックし(S551;Y、S568)、WLsetフラグが“1”のときは、WLmodeに3(スレーブフラッシュをワイヤレス制御するモード)をセットしてS571へ進む(S568;Y、S569)。
S550のチェックでメインスイッチ64がWL位置になかったとき、またはS568のチェックでWLsetフラグが“1”でなかったときは、WLmodeに4(ワイヤレス制御を実行しないモード)をセットして、S571へ進む(S550;NまたはS568;N、S570)。
続いてF_WLsフラグが“1”か否かをチェックし(S571)、F_WLsフラグが“1”でないときはそのままリターンする(S571;N)。F_WLsが“1”のときは、スレーブフラッシュの状態を解除するため、通信ポートを初期化してカメラ−フラッシュ間の通信割り込みを許可し、X端子による発光を許可し、PWCカウンタ及びタイマーの割り込みを禁止し、F_WLsフラグを“0”としてリターンする(S571;Y、S572、S573、S574、S575)。
【0140】
以上のワイヤレスモード処理では、フラッシュ装置50がスレーブフラッシュとして機能する場合には、メインスイッチ64がWL位置にあってWLreqフラグには“0”がセットされているから、S552へ進み、S552〜S567の処理が実行される。
一方、フラッシュ装置50がカメラボディ10に装着されて外部フラッシュとして機能する場合であって且つ外部フラッシュを使ってワイヤレス制御する場合には、メインスイッチ64がWL位置にあってWLreqフラグには“1”がセットされているから、S568へ進み、S568以降の処理が実行される。
またフラッシュ装置50が外部フラッシュとして機能する場合であって且つ外部フラッシュを使ってワイヤレス制御しない場合には、メインスイッチ64がWL位置にないから、S570へ進み、S570以降の処理が実行される。
【0141】
『通信割り込み処理』
メインスイッチ64がオン位置またはWL位置にある状態で実行される通信割り込み処理について、図5及び図6に示されるタイミングチャート、図22に示されるフローチャートを参照してより詳細に説明する。
この処理は、S503(図20)で通信割り込み(C端子の立下りと立上りで割り込みを許可する)が許可されているから、カメラ接続端子56のC端子が“0”から“1”あるいは“1”から“0”に変化すると(図5参照)、実行される。この処理に入ると先ず、再度の割り込みを禁止するため通信割り込みを禁止し(S600)、現在のCPU動作速度をメモリーM1にメモリして高速モードに移行し(S601)、C端子の入力波形をチェックする(S602)。フラッシュCPU65はC端子の入力波形によって通信内容を識別し、以下のように処理を進める。
【0142】
C端子の入力波形が1パルスであれば(S603;Y)、CF通信指令信号であるから、R端子に送られたクロック信号に同期したCF通信データをQ端子を介して取り込むCF通信を実行する(S604)(図5(b))。このCF通信データは表3のCF通信情報に対応している。CF通信を実行したら、入力したCF通信データに基づいてフラッシュのモード等を再設定するCF情報再処理を実行し、CPU動作速度をS601でメモリーM1に格納した速度に変更し、通信割り込みを許可してリターンする(S605、S617、S618)。
C端子の入力波形が2パルスであれば(S603;N、S606;Y)、FC通信指令信号であるから、FC通信データをR端子のクロック信号に同期させ、Q端子を介してカメラに送るFC通信を実行し、S617へ進む(S607)(図5(c))。このFC通信データは表1のFC通信情報に対応している。
【0143】
C端子の入力波形が3パルスであれば(S606;N、S608;Y)、通常発光指令信号であるから、調光モードがTTLまたは順次で発光する通常発光処理を実行し、S617へ進む(S609)(図6(a)(b))。
C端子の入力波形が4パルスであれば(S608;N、S610;Y)、特殊発光指令信号であるから、特殊発光処理を実行し、S617へ進む(S611)(図6(c)〜(f))。特殊発光処理では、詳細は後述するが、予備発光処理、テスト発光処理、FP発光処理、倍率発光処理のうち、発光モード指定に対応する処理を実行する。
【0144】
C端子の入力波形が立ち上がりだけであれば(S610;N、S612;Y)(図5(a))、カメラが動作中か否かを識別するF_COnフラグを“1”(動作中)とし、メインコンデンサー79の最高電圧までの充電を要求するF_CRequestフラグを“1”(要求)としてS617へ進む(S613、S614)。
C端子の入力波形が立ち下がりであれば(S612;N、S615;Y)(図5(d))、カメラが動作していないので、カメラが動作中か否かを識別するF_COnフラグを“0”(非動作)としてS617へ進む(S616)。なお、F_COnフラグの“0”状態が所定時間(例えば5分)継続したときは、消費電力削減のため、フラッシュCPU65はスリープモードに移行する。
C端子の入力波形が上記のいずれでもないときは、S617へ進み、CPU動作速度をS601でメモリーM1に格納した速度に変更し、通信割り込みを許可してリターンする(S615;N、S617、S618)。
【0145】
『特殊発光処理』
次に、S611で実行される特殊発光処理について図6に示されるタイミングチャート、図23及び図24に示されるフローチャートを参照して詳細に説明する。この処理は、通信割り込み処理において4パルスの特殊発光指令信号を入力したときに実行される。この処理に入ると先ず、WLmodeに3(スレーブフラッシュをワイヤレス制御するモード)がセットされているか否かをチェックし(S650)、セットされているときは変数numに1をセットし(S650;Y、S651)、発光モード指定に対応するワイヤレス信号を送信する(S652〜S667)。
【0146】
即ち、発光モード指定が予備のときは(S652;Y)、シンクロ指定がFPであればワイヤレス信号の間隔TW1Mに5.2msをセットし、S661へ進む(S653−1;Y、S653−2)。またシンクロ指定がFPでなく且つ予備発光モードPreMが“1”であれば、ワイヤレス信号の間隔TW1Mに4.2msをセットし、S661へ進む(S653−1;N、S653−3;Y、S653−4)。シンクロ指定がFPでなく且つ予備発光モードPreMが“1”でもなければ、ワイヤレス信号の間隔TW1Mに3.2msをセットし(S653−3;N、S653−5)、S661へ進む。
【0147】
発光モード指定がテストのときは、ワイヤレス信号の間隔TW1Mに6.2msをセットしてS661へ進む(S654;Y、S655)。
発光モード指定がFPのときは、式;TW1M=2ms+(Tfp×64)/1000(ms)から算出した値をワイヤレス信号の間隔TW1Mにセットし、S661へ進む(S656;Y、S657)。ここでTfpはフラット発光時間である。発光モード指定がFPのときスレーブフラッシュには、ワイヤレス信号によってフラット発光時間が設定される。
発光モード指定が倍率のときは、式;TW1M=2ms+(Mv1+5)×128/1000(ms)から算出した値を1回目のワイヤレス信号の間隔TW1Mにセットし、式;TW2M=2ms+(Mv2+5)×128/1000(ms)から算出した値を2回目のワイヤレス信号の間隔TW2Mにセットし、予備発光モードPreMが“1”であれば変数numに2をセットし、S661へ進む(S658;Y、S659、S660)。
【0148】
以上の処理で設定した各ワイヤレス信号の間隔TW1Mと、発光モード指定との対応関係を表6に示す。
【表6】
【0149】
なお、表6において*1を付した項目は、通常発光で本発光させる場合の本発光指令信号を示している。この本発光指令信号は、予備発光指令信号、倍率信号を送信した後、内蔵フラッシュまたは外部フラッシュの単発の微少発光によってスレーブフラッシュへ送信される。図6(e)(f)では、1回目(図において最も左方)の発光波形が本発光指令信号に該当する。
【0150】
そして、上記処理で設定した間隔TW1MをタイマーBにセットしてタイマーBをスタートさせ(S661)、微少発光処理を実行する(S662)。微少発光処理は、ワイヤレス信号送信のためにキセノン管82を微少発光させる処理であって、先ず、30Von信号(出力ポートP4)を“1”とし、IGBTctl信号(出力ポートP5)を“1”としてIGBT83をオンさせる。このIGBT83のオン状態でTRIGon信号(出力ポートP3)を“1”にしてキセノン管82の発光を開始させる。そしてIGBTctl信号を“1”にしてから30μs経過後にIGBTctl信号を“0”としてIGBT83をオフさせ、キセノン管83の発光を停止させる。S662では、図6(e)、(f)に示す1回目(図6において左方(1))の微少発光が行われる。
【0151】
そしてタイマーBオーバーフローフラグが“1”になるまで待機し(S663;N)、タイマーBオーバーフローフラグが“1”になったら微少発光処理を再実行する(S663;Y、S664)。S664では、図6(e)、(f)に示す2回目(図6において右方(2))の微少発光が行われる。
続いて、変数numを1減算し、変数numが0か否かをチェックする(S665、S666)。変数numが0でないとき、即ち発光モードが倍率に設定されていて且つ予備発光モードPreM“1”のときは、3回目の微少発光を行うため、タイマーBにワイヤレス信号間隔TW2MをセットしてタイマーBをスタートさせ、S663へ戻る(S666;N、S667)。変数numが0のときは、ワイヤレス信号の送信が完了したので、S668へ進む(S666;Y)。
【0152】
そして、発光モード指定が上述のいずれにも該当しないとき(S658;N)、または変数numが0になったときは(S666;Y)、ワイヤレスモードにマスターがセットされているか否か及び発光モード指定が予備、FP、テストのいずれかに該当するか否かをチェックする(S668)。ワイヤレスモードがマスターであり、且つ発光モード指定が予備、FP、テストのいずれかに該当するときは、発光モード指定に基づいてフラット発光処理を実行する(S668;Y、S670)。これは、ワイヤレスモードがマスターであって、且つ複数のフラッシュを使用する場合を考慮したためである。フラット発光処理を実行したら、F_CRequestフラグに“1”をセットしてリターンする(S671)。
【0153】
S650でWLmodeが3でなかったときは、S670へ進み、CF通信ですでに受信した発光モード指定に基づいてフラット発光処理を実行し、F_CRequestフラグに“1”をセットしてリターンする(S650;N、S670、S671)。
【0154】
『フラット発光処理』
次に、S670で実行されるフラット発光処理について、図7に示されるタイミングチャート及び図25に示されるフローチャートを参照して詳細に説明する。
【0155】
この処理に入ると先ず、式;Vfp=Va×T_fire(zoom)を実行してフラット発光レベル(予備発光レベル)Vfpを算出する(S700)。
ここで、T_fire(zoom)は、式;T_fire(zoom)≒(Gnos/Gno(zoom))2により求められる値である。基準ガイドナンバーGnosは任意に設定可能な定数である。本実施例では基準ガイドナンバーGnosを36に設定しており、これは表7の機種Aのフラッシュをズーム位置85mmで最大発光させた場合の値であり、機種Bのフラッシュをズーム位置28mmで最大発光させた場合の値である。最大ガイドナンバーGnoは、ズーム位置に応じて変化する変数であり、各機種のフラッシュを各ズーム位置で最大発光させた場合の値である。基準発光レベルVaは、各フラッシュの発光量のばらつきを補正する調整定数であり、EEPROM60にメモリされている。この基準発光レベルVaは、上記基準ズーム位置85mmでフラット発光を行う場合に、基準のフラット発光出力が得られるように設定される。
【0156】
表7にズーム位置(焦点距離)、ガイドナンバーGno、T_fireの関係を示した。機種Bは機種AよりもガイドナンバーGnoの大きい機種である。
【表7】
【0157】
上記ズーム位置とは、撮影レンズの焦点距離に適した照射角が得られる発光ユニット55の位置である。本実施形態では、フレネルレンズ55aと発光ユニット55の間隔(mm)を撮影レンズの焦点距離fに換算したズーム位置(mm)として表している。例えば、撮影レンズの焦点距離f=24mmであれば、ズーム位置24mmが設定され、発光ユニット55は、フレネルレンズ55aとの間隔が撮影レンズの焦点距離24mmに対応する位置に移動される。なお、フラッシュ装置50がカメラ10に装着されていない場合には、ズーム位置を、使用者が任意に設定できるようになっている。
【0158】
表7からも分かるように、ズーム位置が長距離側に移るほど、ガイドナンバーGnoは大きくなり、T_fire(zoom)の値は小さくなる。上記S700によれば、発光レベルVfpはT_fire(zoom)の値に反比例するので、発光レベルVfpはズーム位置が長距離側に移るほど小さくなる。この結果、異なるズーム位置のフラッシュにおいても、所定距離の被写体に対する照度(各フラッシュと被写体の距離が同一であれば実効ガイドナンバー)は同一となる。また本実施形態では、フラッシュの機種に拘わらず基準ガイドナンバーGnosは一定であるから、ガイドナンバーGnoが機種Aよりも大きい機種Bでは、T_fire(zoom)の値が機種Aよりも小さくなる。この結果、ガイドナンバーの異なる機種Bのフラッシュにおいても、所定距離の被写体に対する照度(各フラッシュと被写体の距離が同一であれば実効ガイドナンバー)は同一となる。
【0159】
フラット発光レベルVfpを設定したら、発光モード指定がFP(フラット発光)か否かをチェックし(S701)、発光モード指定がFPであれば本発光のための設定をS702〜S707にて行い、発光モード指定がFP以外であれば予備発光(テスト発光含む)のための設定をS708〜S713にて行う。
【0160】
つまり、発光モード指定がFPであれば、先ず、発光倍率MvにCF通信で入力した発光倍率Mv1をセットする(S702)。次に、予備発光モードPreMが“1”か否かをチェックする(S703)。予備発光モードPreMが“1”のとき、即ち複数のフラッシュの予備発光を規定の順番で実行するモードがセットされているときは(S703;Y)、シンクロ要求が順次か否かをチェックする(S704)。シンクロ要求が順次であれば、発光倍率MvにCF通信で入力した発光倍率Mv2をセットし直してS706へ進む(S704;Y、S705)。予備発光モードPreMが“1”でないとき(S703;N)、または予備発光モードPreMが“1”であってもシンクロ要求が順次でないときは(S704)、発光倍率Mvを変更せずに、S706へ進む。そして、式;FPlvl=Vfp×2Mvにより求めた電圧FPlvlをD/A変換ポートPdaから出力してコンパレータ75の非反転入力端子に与え、タイマーBにTfp+3msをセットしてスタートさせる(S706、S707)。ここで、Tfpはフラット発光時間(ms)、3msはフラット発光時間Tfpに余裕を持たせるための時間である。
【0161】
一方、発光モード指定としてFPモード以外が設定されている場合は、先ず、発光モード指定がテスト発光モードか否かをチェックする(S708−1)。テスト発光モードであれば、D/A変換ポートPdaの出力レベルFPlvlを電圧Vbとして出力する(S708−1;Y、S708−2)。この電圧Vbは、フラッシュ装置50の各ズーム位置において発光可能なフル発光量(Mv=0EV)の1/規定倍、例えば1/16倍の発光量(Mv=−4EV)でフラッシュ装置50を発光させるように設定された電圧値であって、EEPROM60にメモリされている。発光モード指定がテスト以外であれば、D/A変換ポートPdaの出力レベルFPlvlを、フラット発光レベルVfpにCF通信で入力した予備発光強度PrePを乗算した電圧値として出力する(S708−1;N、S708−3)。
続いて、予備発光モードPreMが“1”か否かをチェックし(S709)、予備発光モードPreMが“1”であれば、規定の順番で予備発光を行うので、シンクロ要求が順次か否かをチェックする(S709;Y、S710)。シンクロ要求が順次のときは(S710;Y)、図6(d)に示す2回目(図6において右方)の発光で予備発光を行うため、タイマーBに2.5msをセットしてタイマーBをスタートさせ(S711)、タイマーBオーバーフローフラグが“1”になるまで待機し(S712;N)、タイマーBオーバーフローフラグが“1”になったらタイマーBに発光時間PreT(ms)をセットしてS714へ進む(S712;Y、S713)。予備発光モードPreMが“1”でないとき(S709;N)、シンクロ要求が順次でないときは(S710;N)、図6(d)に示す1回目(図6において左方)の発光で予備発光を行うため、S713でタイマーBに発光時間PreT(ms)をセットしてS714へ進む。
【0162】
図7の時間T0はFP発光処理の初期状態を示している。この初期状態では、S500の初期化によって出力ポートP4(30Von)、出力ポートP5(IGBTctl)、及び出力ポートP7は“0”が設定されており、ポートP6は入力ポートに設定されている。そのため、IGBT83はオフしていて、発光量検出受光素子85の光電流は抵抗7に流れ込んでコンデンサー73はオープンと同等になっている。またD/A変換ポートPdaからはS706またはS708で設定された電圧FPlvlがコンパレータ75の非反転入力端子に出力されている。この状態では、ポートP3(TRIGon)の出力が“0”であるため、キセノン管82のトリガー電極XeTに電圧は印加されず、キセノン管82の発光は行われない。そのため、発光量検知受光素子85からは光電流が出力されず、コンパレータ75の反転入力端子の入力電圧PDflは“0”となり、コンパレータ75の出力は“0”となっている。
【0163】
S714では出力ポート4(30Von)を“1”とする(図7;時間T1)。30Von信号が“1”になると、30V発生回路77の30Vout端子から30Vの電圧が出力され、レベルシフト回路78に印加される。次に、出力ポートP5(IGBTctl)を“1”とする(S715)(図7;時間T2)。IGBTctl信号が“1”に変化すると、レベルシフト回路76は30V発生回路77から与えられた30V電圧をIGBT83のゲートIGBTgに印加してIGBT83をオンさせる。続いて、出力ポートP3(TRIGon)を“1”とする(S716)。TRIGon信号が“1”になると、トリガー回路80は高圧の振動電圧をキセノン管82のトリガー電極XeTに与えてキセノン管82内のキセノンガスを励起状態とする。キセノン管82内が励起状態になると、S715で既にIGBT83がオンしているため、メインコンデンサー79の蓄積電荷がコイル81、キセノン管82、IGBT83を介して放電され、キセノン管82の発光が開始される。
【0164】
そして、S707またはS713で設定したタイマーBをスタートさせ(S717)、ポートP5(IGBTctl)を入力ポートにセットし(S718)、出力ポートP3(TRIGon)を“0”にする(S719)。ここで、ポートP5を出力ポートから入力ポートに切り換えるのは、キセノン管82のトリガー電極XeTへ印加した高圧の振動電圧によってコンパレータ75等が誤動作したとしても安定に発光を開始させるためである。
【0165】
S718でポートP5を入力ポートに設定すると、ポートP5は非接続と等価となり、コンパレータ75の出力がIGBTctl信号としてレベルシフト回路78へ出力される。キセノン管82が発光すると、発光量検出受光素子85の光電流はキセノン管82の発光量に対応した値となり、コンパレータ75の反転入力端子の入力電圧PDflもキセノン管82の発光量に対応する電圧となる。そして電圧PDflが電圧FPlvlに達すると(図7;時間T4)、コンパレータ75の出力(IGBTctl)は“0”となり、レベルシフト回路78を介してIGBT83をオフする。IGBT83がオフすると、IGBT83経由の発光が止まり、発光時にコイル81に流れた電流によってコイル81に蓄積されたエネルギーがキセノン管82、ダイオード84を介して放電され、キセノン管82の発光量は減少する。
【0166】
そして、キセノン管82の発光量に対応する電圧PDflが所定電圧FPlvlより低くなると(図7;時間T5)、再びコンパレータ75の出力(IGBTctl)が“1”となってIGBT83をオンし、IGBT83を経由するキセノン管82の発光が再開され、キセノン管82の発光量が増加する。なお、時間T5では、時間T3の時点とは異なり、キセノン管23の励起状態が継続されているため、キセノン管23のトリガー電極XeT端子への高圧の振動電圧印加は不要である。
【0167】
以上の処理は、タイマーBオーバーフローフラグが“1”になるまで繰り返し実行され(S720;N)、タイマーB(Tfp+3ms)時間内はキセノン管82の発光量がほぼ一定範囲に保持される(図6(c)参照)。
【0168】
タイマーBオーバーフローフラグが“1”になったときは(S720;Y)、IGBT84が破壊されるのを防止するため、入力ポートP5(IGBTctl)が“1”から“0”になるまで待ち(S721;N)、入力ポートP5が“0”になったら(S721;Y)、ポートP5を出力ポートに変更して“0”を出力し、IGBT84をオフし(S722)、F_CRequestフラグに“1”をセットしてリターンする(S723)。
【0169】
『通常発光処理』
次に、S609で実行される通常発光処理について、図6(a)、(b)及び図26を参照して詳細に説明する。この処理は、フラッシュ装置50がカメラボディ10に装着されて外部フラッシュとして機能する場合に、3パルスの通常発光指令信号をC端子を介して入力したとき、実行される(図6(a)(b))。
【0170】
この処理に入ると先ず、X端子が“0”になるまで待機し(S750;N)、X端子が“0”になったらChargeフラグが“1”か否かをチェックする(S750;Y、S751)。Chargeフラグが“1”でないときは充電が完了していないのでリターンする(S751;N)。Chargeフラグが“1”のときは、シンクロ指定が順次か否かをチェックし(S751;Y、S753)、シンクロ指定が順次であればシンクロ要求が順次か否かをチェックする(S753;Y、S754)。シンクロ要求が順次のときは、Q端子の立下りによってフラッシュを発光させるため、Q端子が“1”から“0”に変化するまで待ち(S754;Y,S755;N)、Q端子が“0”となったらS756へ進む(S755;Y)。シンクロ指定が順次でないとき(S753;N)、シンクロ要求が順次でないときは(S754;N)、X端子の立下りによってフラッシュを発光させるため、そのままS756へ進む。
【0171】
S756のステップでは、調光モード指定がTTLか否かをチェックする。調光モード指定がTTLでないときはS768へ進む(S756;N)。一方、調光モード指定がTTLのときは(S756;Y)、出力ポートP4(30Von)を“1”にして30V発生回路77から30V電圧を発生させ、出力ポートP5(IGBTctl)を“1”にしてレベルシフト回路78を介してIGBT83をオンさせ、出力ポートP3(TRIGon)を“1”にしてキセノン管82内を励起状態とし、キセノン管82の発光を開始させる(S757)。
【0172】
続いて、フラッシュの最大発光時間を計時するタイマーBに3.2msをセットしてスタートさせ(S758)、Q端子が“1”か否かをチェックし(S759)、Q端子が“1”でなければタイマーBオーバーフローフラグが“1”か否かをチェックする(S759;N、S760)。タイマーBオーバーフローフラグが“1”でなければ、S759へ戻る(S760;N)。そしてQ端子が“1”になるか(S759;Y)、あるいはQ端子が“1”にならずにタイマーBオーバーフローフラグが“1”になったときは(S760;Y)、出力ポートP5(IGBTctl)を“0”としてIGBT83をオフし、出力ポートP4(30Von)及び出力ポートP3(TRIGon)を“0”に初期化して(S761)、メモリM1にタイマーBの残り時間をメモリする(S762)。
【0173】
続いて、タイマーBオーバーフローフラグが“1”か否かをチェックする(S763)。タイマーBオーバーフローフラグが“1”のときは、タイマーB時間内にQ端子が“1”にならなかったので、調光確認情報に「遠」をセットする(S763;Y、S764)。このタイマーB時間内にQ端子が“1”にならないのは、カメラボディ10のTTL受光素子23の受光量が少なくオペアンプ202の出力が所定電圧T_ttl(x)に達しない場合であるから、被写体がフラッシュの調光制御距離範囲よりも遠い位置に存在する(または被写体反射率が標準反射率よりも低い)と判断できる。なお調光確認情報は、S508の通信処理でカメラボディ10に送信される。
【0174】
タイマーBオーバーフローフラグが“1”でないときは、メモリM1(タイマーBの残り時間)が30μs未満か否かをチェックする(S763;N、S765)。上記30μsは、発光を開始させてから比較的高精度で調光可能な最短時間(=後述する発光制御時間Tm)である。メモリM1が30μs未満のときは、被写体がフラッシュの調光制御距離範囲よりも近い位置に存在する(または被写体反射率が標準反射率よりも高い)とみなせるため、調光確認情報に「近」をセットする(S765;Y、S767)。メモリM1が30μs未満でなければ、被写体はフラッシュの調光制御距離範囲内の位置に存在する(または被写体反射率が標準反射率程度である)とみなせるため、調光確認情報に「適正」をセットする(S765;N、S766)。
【0175】
調光確認情報をセットしたら、WLmodeが3か否かをチェックする(S768)。WLmodeが3のときは、単発の微少発光による本発光指令信号をスレーブフラッシュに送信し(S768;Y、S769)、WLmodeが3でないときはS769をスキップし(S768;N)、F_CRequestフラグに“1”をセットしてリターンする(S770)。なお本実施形態では、S757〜S761のTTL受光時に、ワイヤレス信号送信のための微少発光の影響を受けないようにするため、通常発光終了後のS769でワイヤレス信号を送信するようにしている。
【0176】
図30は発光制御時間[μs]と発光量誤差[EV]の関係を示すグラフである。
図30に示すように発光量誤差は、キセノン管82の発光オフの遅れ等により、発光制御時間を短くするほど増加する傾向にある。本実施例では、この発光量誤差が1EVとなる発光制御時間Tmを30μsとし、S765でメモリM1と比較してメモリM1が30μs未満である場合には、調光確認情報に「近」をセットして調光オーバーを報知させる構成となっている。調光確認情報は、S510の表示処理で外部フラッシュ側に表示され、S508の通信処理でカメラボディ10に送信されてS104の表示処理でカメラ側にも表示される。したがって、使用者は、これらの表示により調光が適正に行われたかどうかを確認することができる。
【0177】
『PWC割り込み処理』
次に、PWC割り込み処理について図27及び図28に示されるフローチャートを参照して詳細に説明する。PWC割り込み処理は、フラッシュ装置50がスレーブフラッシュとして機能する場合(メインスイッチ64がWL位置にあって、ワイヤレスモードにスレーブがセットされている場合)に、内蔵フラッシュまたは外部フラッシュの微少発光をワイヤレス受光素子57が受光し、その受光量が所定値に達すると、割り込みが発生して実行される処理である。
【0178】
この処理に入ると先ず、再度のPWC割り込みを禁止してPWC割り込みフラグに“0”をセットする(S850)。次に、WLmodeが2か否かをチェックし(S851)、WLmodeが2であれば、旧カメラ対応の場合であるから、外光A,マニュアル発光処理を実行して本発光する(S851;Y、S852)。この外光A,マニュアル発光処理は、調光モード要求が外光オートであれば、外光オート受光素子71の受光量を外光オート受光回路70で積分し、規定量に達したときに出力ポートP5(IGBTctl)を制御して発光を停止し、調光モード要求がマニュアルであれば、規定時間で発光を停止する処理である。外光A,マニュアル発光処理を実行したら、PWCカウンター割り込みを許可してリターンする(S853)。
【0179】
WLmodeが2でなければ、WLstepが2か否かをチェックし(S851;N、S854)、WLstepが2でないときはWLstepが1か否かをチェックする(S854;N、S865)。WLstepが1でないとき、即ちWLstepが0のときは(S865;N)、予備発光指令信号の受信待ち状態であるから、シンクロ要求をシンクロ指定にセットし(S877)、PWCカウンター値を示すレジスタPWCRの値に対応する処理を実行する(S878〜S890)。レジスタPWCRの値は、予備発光指令信号としてのワイヤレス信号の立下りエッジ間隔を計時したものであり、カメラボディ10(CPU13)が指定した予備発光モードPreM及びシンクロ指定に応じて異なる値になる(表6参照)。
【0180】
レジスタPWCRの値が3.2±0.1msの範囲内であれば(S878;Y)、予備発光モードPreM“0”及びシンクロ指定=FP以外を指定する予備発光指令信号を受信したので、予備発光モードPreMに“0”をセットし(S879−1)、シンクロ指定がFPモードであれば先幕に変更して(S879−2;Y、S879−3)、WLstepに1をセットし、発光モード指定を予備に設定する(S884)。そしてFP発光処理を実行して予備発光を行い(S887)、PWCタイマーの割り込みを許可してリターンする(S888)。WLstepに1がセットされているときは、予備発光完了状態であり、倍率信号受信待ちであることを示している。
【0181】
レジスタPWCRの値が4.2±0.1msの範囲内であれば(S880;Y)、予備発光モードPreM“1”及びシンクロ指定=FP以外を指定する予備発光指令信号を受信したので、予備発光モードPreMに“1”をセットとし(S881−1)、シンクロ指定がFPであれば先幕に変更して(S881−2;Y、S881−3)、S884以降の処理を実行して予備発光を行う。
レジスタPWCRの値が5.2±0.1msの範囲内であれば(S882;Y)、予備発光モードPreM“1”及びシンクロ指定=FPを指定する予備発光指令信号を受信したので、予備発光モードPreMに“1”をセットし(S883−1)、シンクロ指定が先幕、順次であればFPに変更して(S883−2;Y、S883−3)、S884以降の処理を実行して予備発光を行う。
【0182】
レジスタPWCRの値が6.2±0.1msの範囲内であれば(S885;Y)、テスト発光指令信号を受信したので、予備発光モードPreMに“1”をセットし、倍率信号受信は必要ないのでWLstepに0をセットし、発光モード指定をテストに変更して(S886)、FP発光処理を実行してテスト発光を行い(S887)、PWCタイマー割り込みを許可してリターンする(S888)。このようにテスト発光指令信号を受信したときは、テストのためだけに発光する。
【0183】
レジスタPWCRの値が上記の範囲以外であるときは(S885;N)、予備発光指令信号またはテスト発光指令信号のいずれも受信していないので、WLstepに0をセットし(S889)、PWCタイマーをワイヤレス信号の立下りエッジ間測定モードとし、PWCタイマー割り込みを許可し、PWCタイマーをスタートさせてリターンする(S890)。通常はS878、S880、S882、S885のいずれかでYesと判断され、S885でNoと判断されるのは例えば蛍光灯の光などノイズを受光した場合である。
【0184】
S884を経てリターンした後、再びPWC割り込み処理に入ったときは、WLstepに1がセットされている(予備発光が完了していて倍率信号受信待ちとなっている)ため、S865でYesと判断されてS866へ進み、以降の処理で発光倍率Mv1、Mv2を受信する(S865;Y)。
S866では、レジスタPWCR値が2.5±0.6msの範囲になるか否かをチェックし(S866)、範囲内でなければ倍率信号ではないのでS877以降の処理を実行する(S866;N)。レジスタPWCR値が範囲内であれば、((PWCR−2ms)/16μs)/8−5により発光倍率Mv1を求める(S866;Y、S867)。例えば、レジスタPWCR=2.640msのとき発光倍率Mv1=0(EV)である。
【0185】
続いて、タイマーBに3.1msをセットしてスタートさせ(S868)、タイマーBオーバーフローフラグが1か否かをチェックする(S869)。タイマーBオーバーフローフラグが1でなければPWC割り込みフラグが“1”か否かをチェックし(S869;N、S870)、PWC割り込みフラグが“1”でなければS869へ戻る(S870;N)。PWC割り込みフラグはワイヤレス信号を受信したか否かを識別するフラグである。ここでは割り込み禁止状態となっているので、PWC割り込みフラグにより、倍率信号となる3回目の微少発光(図6(f)の最も右方(3))を受信したか否かを判断している。
【0186】
PWC割り込みフラグが“1”であれば、3回目の微少発光を受信したので、PWCR値が2.5±0.6msの範囲内か否かをチェックし、範囲内であれば((PWCR−2ms)/16μs)/8−5により発光倍率Mv2を設定する(S870;Y、S871;Y、S872)。タイマーBオーバーフローフラグが“1”になったとき(S869;Y)、S871でレジスタPWCR値が上記範囲外であったとき、即ち倍率信号としてのワイヤレス信号を受信しなかったか、または正しく受信できなかったときは(S871;N)、発光倍率Mv2に−5EVを設定する(S873)。
【0187】
S872またはS873により発光倍率Mv2を設定したら、WLstepに2(本発光指令信号の受信待ち状態)をセットし(S874)、シンクロ指定がFPか否かをチェックする(S875)。本実施形態では、予備発光指令信号で指定されたシンクロ指定に基づき本発光時の発光モードが設定され、設定された発光モードに対応する本発光指令信号が送信される。
【0188】
シンクロ指定がFPでなければ、本発光は通常発光(倍率)で行なわれる。この場合には、内蔵フラッシュまたは外部フラッシュの単発の微少発光によって本発光指令信号が送信されるから、PWCタイマーをカウンターモードにセットし、PWCカウンター割り込みを許可し、PWCカウンター値を格納するレジスタPWCRにFFFFをセットしてPWCRカウンターをスタートさせ、リターンする(S875;N、S876)。このS876を経てリターンした場合は、内蔵フラッシュまたは外部フラッシュが微少発光するとPWCカウンター割り込みが発生し、S856へ進む。S856では発光倍率MvとしてS867で受信したMv1を設定し、予備発光モードPreMが“1”か否かをチェックする(S857)。予備発光モードPreMが“1”であればシンクロ要求が順次か否かをチェックする(S857;Y、S858)。順次であれば発光倍率MvをS872またはS873で受信したMv2に変更する(S858;Y、S859)。予備発光モードPreMが“1”でないとき(S857;N)、シンクロ要求が順次でないときは(S858;N)、S859をスキップし、倍率発光処理を実行して本発光を行う(S860)。
【0189】
シンクロ指定がFPであれば、本発光はフラット発光(FP)で行なわれる。
この場合には、内蔵フラッシュまたは外部フラッシュの2回の微少発光によって本発光指令信号が送信され、その微少発光間隔がフラット発光を継続させるフラット発光時間Tfpに対応するから、PWCタイマー割り込みを許可してリターンする(S875;Y、S888)。このS888を経てリターンした場合は、1回目の微少発光を受信したときにPWCタイマー割り込みが発生し、S861へ進む。そしてS861では、PWCタイマーのカウント値、即ち本発光指令信号(2回の微少発光)の信号間隔を示すレジスタPWCR値が2.5±0.6(ms)の範囲にあるか否かをチェックする(S861)。レジスタPWCR値が2.5±0.6(ms)の範囲内でなければ、フラット発光時間に対応していないので、フラット発光を実行せずにS865へ進む(S861;N)。一方、レジスタPWCR値が2.5±0.6(ms)の範囲内であれば、(PWCR―2ms)/64μs(ms)によりフラット発光時間Tfpを決定する(S861;Y、S862)。例えば、PWCR=2.64msのときTfp=10msとなる。そして、発光モード指定をFPに変更し、FP発光処理を実行して本発光(フラット発光)を行う(S863、S864)。
【0190】
S860またはS864により本発光を実行したら、WLstepに0を設定し(S889)、PWCタイマーをワイヤレス信号の立下りエッジ間隔測定モードとし、PWCタイマー割り込みを許可し、PWCタイマーをスタートさせてリターンする(S890)。
【0191】
『倍率発光処理』
次に、PWC割り込み処理のS860で実行される倍率発光処理について、図29を参照して詳細に説明する。この処理に入ると先ず、ポートP5、P6、P7を出力ポートとし、これら各ポートから“0”を出力する(S800)。この状態において、コンデンサー73の蓄積電荷は抵抗74を介して放電される。次に、式;Vfp=Va×T_fire(zoom)によりフラット発光レベルVfpを求め(S801)、求めたフラット発光レベルVfpに定数Kfと2の発光倍率Mv乗倍2Mvを乗算した値をD/A変換ポートPdaの出力レベルFPlvlとして求め、この出力電圧FPlvlをコンパレータ75の非反転入力端子へ出力する(S802)。そして、出力ポートP4(30Von)を“1”として30V発生回路77に30V電圧を発生させ(S803)、出力ポートP5(IGBTctl)を“1”にして(S804)、ポートP7を入力ポートに切り換える(S805)。出力ポートP5が“1”になると、30V発生回路77で発生された30V電圧がレベルシフト回路78を介してIGBT83のゲートIGBTgに印加され、IGBT83がオンする。ポートP7が入力ポートとして機能する状態では、発光量検出受光素子85で発生した光電流がコンデンサー73で積分される。
【0192】
続いて、出力ポートP3(TRIGon)を“1”としてキセノン管82内を励起状態とし、キセノン管82の発光を開始させ(S806)、タイマーBに3.2msをセットしてスタートさせ(S807)、ポートP5(IGBTctl)を入力ポートに設定し(S808)、出力ポートP3(TRIGon)を“0”とする(S809)。
キセノン管82が発光すると、発光量検出受光素子85から発光量に対応する光電流が発生する。発生した光電流はコンデンサー73で積分され、コンパレータ75の反転入力端子の電圧PDflが高くなる。そして電圧PDflが電圧FPlvlに達すると、コンパレータ75の出力は“1”から“0”に変化し、レベルシフト回路78を介してIGBT83をオフし、キセノン管82の発光を停止する。なお、S802で電圧FPlvlを発光倍率Mv乗倍に比例して設定しているので、キセノン管82の発光量は2の発光倍率Mv乗倍2Mvに比例したものとなる。
【0193】
そして、タイマーBオーバーフローフラグが“1”になるまで待ち(S810;N)、タイマーBオーバーフローフラグが“1”になったら(S810;Y)、ポートP5、P7を出力モードにセットしてポートP5、P7を“0”とし、出力ポートP4を“0”とし、ポートP6を入力モードにセットし(S811)、F_CRequestフラグに“1”をセットしてリターンする(S812)。
【0194】
『旧フラッシュ処理』
次に、S511−2で実行される旧フラッシュ処理について、図32に示されるフローチャートを参照してより詳細に説明する。
この処理に入ると先ず、カメラが動作中か否かを識別するF_COnフラグが“1”か否かをチェックする(S900)。F_COnフラグが“1”であれば、本フラッシュ装置50との通信機能を有するカメラとの通信状態にあるから(図22;S613参照)、この処理を抜ける(S900;Y)。F_COnフラグが“1”でなければ、F_WLsフラグが“1”か否かをチェックする(S900;N、S901)。F_WLsフラグが“1”であれば、スレーブフラッシュとして機能している状態であるから(図21;S562参照)、この処理を抜ける(S901;Y)。F_WLsフラグが“1”でなければ、ポート群PdのポートPd2、Pd3を出力モードにする(S901;N、S902)。ここで、ポートPd2、Pd3を出力モードにするとは、図34に示す入出力切り換え信号IN/OUT端子を“0”にすることである。
【0195】
続いて、Chargeフラグが“1”か否かをチェックする(S903)。Chargeフラグが“1”であれば(S903;Y)、メインコンデンサー79の充電が完了しているため、ポートPd2を“1”として出力する(S904)。S904の処理により、充電完了信号“1”がR端子を介してカメラ側へ出力される。一方、Chargeフラグが“1”でなければ、ポートPd2を“0”とし出力する(S903;N、S905)。S905の処理により、充電完了信号“0”がR端子を介して出力される。
充電完了信号を出力したら、フラッシュでセットされたカメラのF値に比例した周波数のパルスFpulseをポートPd3に出力し、この処理を抜ける(S906)。このS906の処理により、F値信号がQ端子を介してカメラ側に出力される。
【0196】
フラッシュ装置50では、図35に示すように、カメラ接続端子56のC端子が“0”の状態において充電完了信号Charge=“1”になると、R端子が“1”となって、Q端子からFpulse信号が出力される(図35;(a))。そしてフラッシュ装置50が外部フラッシュとして機能する場合には、X端子が“1”から“0”に変化したときに(図35(b))、フラッシュ発光が開始されるとともにQ端子が入力モードになり、カメラからQ端子を介して送られてくるクエンチ信号に基づいてフラッシュ発光が停止される(図35(c))。
【0197】
【発明の効果】
本発明によれば、テスト発光量に対する本発光の発光倍率をテスト倍率として表示するので、スレーブフラッシュを使用する場合や複数の外部フラッシュを装着する場合であっても、簡単な制御でフラッシュの照射範囲を確認できるようになった。また本発明によれば、フラッシュのフル発光量の(1/規定値)倍でテスト発光が行なわれるので、少ない発光量で済み、消費電力も低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を適用したフラッシュ撮影システムを構成するカメラの制御系の構成を示すブロック図である。
【図2】 同カメラが備えた測光回路の回路構成を示す図である。
【図3】 同カメラが備えたTTL測光回路の回路構成を示す図である。
【図4】 本発明を適用したフラッシュ撮影システムを構成するフラッシュ装置の制御系の構成を示すブロック図である。
【図5】 カメラ−フラッシュ間の通信シーケンス(通常時)を示す図である。
【図6】 カメラ−フラッシュ間の通信シーケンス(発光時)を示す図である。
(a)及び(b)はモード3通信を示しており、(a)は発光モード指定がTTLの場合、(b)はシンクロ指定が順次モードの場合をそれぞれ示している。(c)〜(f)はモード4通信処理を示しており、(c)は発光モード指定がフラット発光モードの場合、(d)は発光モード指定が予備発光モードの場合、(e)はWL信号によって予備発光、テスト発光、フラット発光時間時間を指示する場合、(f)は発光モード指定が倍率の場合をそれぞれ示している。
【図7】 同フラッシュ装置のフラット発光制御におけるタイミングチャートを示した図である。
【図8】 (a)は同カメラが備えた分割受光素子の測光領域を示している。(b)は同カメラが備えたTTL受光素子のフィルム面測光における中央横方向の受光分布を示している。(c)は(a)に示した各測光領域におけるTTL受光素子の受光量を示す図である。
【図9】 (a)は主要被写体が中央のみにあって周辺が遠い場合、(c)は主要被写体の周辺に高反射率の被写体がある場合の撮影画面を示している。(b)、(d)は、(a)、(b)における各測光領域の予備発光輝度を示している。
【図10】 同カメラのメイン処理に関するフローチャートである。
【図11】 同カメラのフラッシュ通信処理に関するフローチャートである。
【図12】 同カメラの予備発光処理に関するフローチャートの一部である。
【図13】 同カメラの予備発光処理に関するフローチャートの一部である。
【図14】 同カメラの予備発光データ取得処理に関するフローチャートである。
【図15】 同カメラのプレAD処理に関するフローチャートである。
【図16】 同カメラの発光量演算処理に関するフローチャートである。
【図17】 同カメラの露出処理に関するフローチャートの一部である。
【図18】 同カメラの露出処理に関するフローチャートの一部である。
【図19】 同カメラのテスト発光処理に関するフローチャートである。
【図20】 同フラッシュ装置のメイン処理に関するフローチャートである。
【図21】 同フラッシュ装置のワイヤレスモード処理に関するフローチャートである。
【図22】 同フラッシュ装置の通信割り込み処理に関するフローチャートである。
【図23】 同フラッシュ装置の特殊発光処理に関するフローチャートの一部である。
【図24】 同フラッシュ装置の特殊発光処理に関するフローチャートの一部である。
【図25】 同フラッシュ装置のフラット発光処理に関するフローチャートである。
【図26】 同フラッシュ装置の通常発光処理に関するフローチャートである。
【図27】 同フラッシュ装置のPWC割り込み処理に関するフローチャートの一部である。
【図28】 同フラッシュ装置のPWC割り込み処理に関するフローチャートの一部である。
【図29】 同フラッシュ装置の倍率発光処理に関するフローチャートである。
【図30】 同フラッシュ装置の発光制御時間[μs]と発光量誤差[EV]の関係を示すグラフである。
【図31】 同カメラが実行するブレA/D処理のシーケンスを説明する図である。
【図32】 同フラッシュ装置の旧フラッシュ処理に関するフローチャートである。
【図33】 同フラッシュ装置のカメラ接続端子を説明する図である。
【図34】 同フラッシュ装置が備えたフラッシュCPUの入出力端子構成の一実施例を示す図である。
【図35】 同フラッシュ装置が出力するFpulse信号を説明するためのタイミングチャートである。
【符号の説明】
1 51 電池
2 昇降圧ボルテージレギュレータ
3 53 73 コンデンサー
4 フラッシュ接続端子(C、R、Q、X、G)
5 表示素子
6 60 EEPROM
7 レンズ通信インターフェース
8 フラッシュ通信インターフェース
9 63 情報設定スイッチ群
10 カメラ
13 CPU
14 内蔵フラッシュ回路
15 モータ制御回路
16 AF回路
17 絞り制御回路
18 シャッタ制御回路
19 測光回路
20 TTL測光回路
21 Xe管
22 分割受光素子
23 TTL受光素子
50 フラッシュ装置
52 ショットキーダイオード
54 レギュレータ
55 発光ユニット
56 カメラ接続端子(C、R、Q、X、G)
57 ワイヤレス受光素子
58 ワイヤレス受光回路
59 カメラ通信インターフェース
61 ズームモータ
62 モータドライブ回路
65 フラッシュCPU
66 昇圧回路
67 68 84 ダイオード
69 充電検出回路
70 外光オート回路
71 外光オート受光素子
72 LCD表示器
74 76 抵抗
75 203 コンパレータ
77 30V発生回路
78 レベルシフト回路
79 メインコンデンサー
80 トリガー回路
81 コイル
82 Xe管
83 IGBT
85 発光量検出受光素子
100 105 109 202 オペアンプ
101 104 圧縮ダイオード
102 セレクター
103 定電流源
106 正系数温度抵抗器
110 基準電圧発生回路
200 MOS_SW(MOSFET)
201 積分コンデンサー[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a flash photographing system that performs test light emission for confirming flash light control.
[0002]
[Prior art and its problems]
Many conventional single-lens reflex cameras are equipped with a test light emission function that causes the flash to perform test light emission before photographing for the purpose of confirming the irradiation range and intensity of the flash.
However, when using a slave flash that is controlled wirelessly without being attached to the camera, or when multiple external flashes are attached to the camera, not only the light emission control during the test light emission is complicated, but also a small light emission amount. There was no test flash.
[0003]
OBJECT OF THE INVENTION
In view of the above problems, an object of the present invention is to provide a flash photographing system capable of performing test light emission with a small amount of light emission and simple control even when a slave flash or a plurality of external flashes are used.
[0004]
Summary of the Invention
The invention comprises a camera; Zoom flash with variable illumination angle And a flash photography system comprising: A test flash command for executing a test flash for confirming the flash light control range and a preliminary flash command for executing a preliminary flash for setting the flash main flash amount are transmitted to the zoom flash. A light emission command means; When the test flash command is received, the zoom flash is controlled to emit light so that the test flash amount is (1 / specified value) times the full flash amount of the zoom flash regardless of the illumination angle of the zoom flash, When the preliminary flash command is received, the zoom flash is controlled to emit light according to the illumination angle of the zoom flash so that the subject illuminance is constant. Light emission control means, and Zoom flash A photometric means for measuring reflected light from a subject at the time of light emission; a test magnification calculating means for calculating a light emission magnification at the time of main light emission with respect to the test light emission amount as a test magnification based on a photometric result of the photometry means at the test light emission; this Test magnification calculated by the test magnification calculator Display within the appropriate range when is below the specified value And display means.
[0005]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The present invention will be described below with reference to the drawings. The flash photographing system includes a
[0006]
Hereinafter, in the illustrated circuit and element, a low (ground) level voltage is a logical value “0”, and a high level voltage is a logical value “1”.
[0007]
FIG. 1 is a block diagram showing a control system of a camera constituting this system. The
[0008]
The
[0009]
A
[0010]
A metering switch SWS, a release switch SWR, a main switch SWM, and an information
The metering switch SWS and the release switch SWR are linked to a release button (not shown), and the metering switch SWS is turned on when the release button is pressed halfway, and the release switch SWR is turned on when the release button is fully pressed.
The main switch SWM is interlocked with a power switch (not shown) of the camera and is turned on when the power switch is operated to the on position.
[0011]
The information
[0012]
Here, the WLint mode is a mode for wirelessly controlling the slave flash by a slight light emission (wireless signal) of the built-in flash. This WLint mode includes WLoff mode in which wireless control is not performed, WLC mode in which the slave flash is normally lit with a wireless signal, WLFP mode in which the slave flash is lit flat with a wireless signal, and the slave flash is normally lit with a wireless signal and exposure. For this purpose, there is a WLM mode in which the built-in flash is emitted.
[0013]
The
[0014]
Further, a
The
The
[0015]
In the present embodiment, preliminary light emission to be executed before photographing is measured by the divided
[0016]
The above is an outline of the configuration of the
[0017]
FIG. 2 is a circuit diagram showing an embodiment of the
The divided light receiving elements 22_1 to 22_9 of the divided
The light received by the
[0018]
The
[0019]
The output V2 of the
Here, assuming that the resistance values of the positive coefficient temperature resistor 106, the
This output V3 is input to the A / D conversion port Pk5 of the
[0020]
FIG. 3 is a circuit diagram showing an embodiment of the
An integrating
[0021]
The output of the
[0022]
The output of the
Note that the
[0023]
FIG. 4 is a block diagram showing a control system of the flash device constituting this system. The
[0024]
The
[0025]
The
[0026]
The
[0027]
The
When the
[0028]
The C, R, and Q terminals of the
[0029]
The
The
[0030]
The information setting
Each time the dimming mode request setting switch is pressed, the dimming mode request is set by switching between TTL, external light auto, and manual.
The sync request setting switch sets one of the first curtain, sequential, and flat light emission (FP) as the sync request. The front curtain is a mode that emits light when the shutter front curtain travel is completed. Sequentially, the first curtain flashes and then emits light at the falling edge of the quench signal. FP is a mode in which light is emitted for a predetermined time with a substantially uniform light amount.
[0031]
The wireless mode setting switch sets one of a controller mode, a master mode, and a slave mode. The controller mode is a mode for wirelessly controlling the slave flash. The master mode is a mode for performing light emission for exposure while wirelessly controlling the slave flash. The slave mode is a mode in which light is emitted by receiving a wireless signal without being attached to the camera. That is, the controller mode or the master mode can be set when the
This wireless mode setting is effective only when the
[0032]
The system changeover switch is effective when the
[0033]
The
[0034]
The
[0035]
The
When the port P5 (IGBTctl signal) is “1”, the
The
[0036]
Further, a non-inverting input terminal of a
The
[0037]
The above is the schematic configuration of the control system of the
[0038]
FIG. 34 shows an example of the internal configuration of each port Pd1, Pd2, Pd3, Pd4 of the port group Pd of the
The input / output terminal Pd is connected to each drain of the
[0039]
In the above configuration, when the input / output switching signal IN / OUT terminal of the port is “1”, the output of the 2-input NOR
When the input / output switching signal IN / OUT terminal of the port is “0”, if the Pdout terminal is “0”, the
That is, the port group Pd functions as an input mode when the input / output switching signal IN / OUT terminal is “1” and as an output mode when it is “0”.
[0040]
Based on the above configuration, first, the operation of the
“Main processing of
FIG. 10 is a flowchart relating to the main processing of the camera. When the
When the main switch SWM is not turned on (S102; N), the main switch off process is executed (S106), and the display of the
[0041]
When the main switch SWM is on (S102; Y), various modes / functions are set based on the switch states of the information setting switch group 9 (S103). Information related to photographing such as light confirmation information is displayed on the display element 5 (S104), and a built-in flash charging process is executed (S105). In the built-in flash charging process, it is determined whether or not a predetermined condition is satisfied, such as when the main switch SWM is turned on, immediately after the built-in flash emits light, or when the built-in flash pops up. This is a process of charging a flash light emitting capacitor provided in the
[0042]
Subsequently, it is checked whether or not the photometric switch SWS or the release switch SWR is turned on (S110). When neither the photometric switch SWS nor the release switch SWR is turned on, a main switch on process is executed (S110). N, S116). In the main switch-on process, if the built-in flash is not being charged, a process such as stopping the boosting operation of the step-up / down
[0043]
When either the photometry switch SWS or the release switch SWR is turned on in S110 (S110; Y), the output port P3 is set to “0” to start the boosting / boosting
[0044]
Subsequently, a video signal of the subject image is input from the phase difference
[0045]
When the AE process is executed, it is checked whether or not the release switch SWR is turned on (S120). If the release switch SWR is not turned on, the process returns to S102 (S120; N). When the release switch SWR is on, a release condition determination process for determining whether or not a predetermined release condition is satisfied is executed (S120; Y, S121). Here, the release conditions are, for example, that the in-focus priority mode is set as the AF mode, that the in-focus state is set, and that the release mode is low when the built-in flash is not fully charged. If the mode for prohibiting the operation is set, charging of the built-in flash has been completed.
[0046]
When the release condition is not satisfied, the process returns to S102 (S122; N), and when the release condition is satisfied, the final flash communication process before the release is performed (S123), and preliminary light emission is required by the PreNed flag. It is determined whether or not (S124). When “1” is set in the PreNeeed flag, preliminary light emission processing is executed (S124; Y, S125), and when “0” is set in the PreNed flag, S125 is skipped (S124; N).
[0047]
Then, a mirror motor (not shown) is driven via the
[0048]
"Flash communication processing"
The flash communication process executed in S113 and S123 of the main process will be described in detail with reference to FIG. In this process, first, FC communication is executed with the external flash, and FC information is input (S150) (see Tables 1 and 2). The initial data of FC communication includes a regulation code. When the regulation code cannot be received correctly, the
[0049]
When the FC communication processing is executed, it is checked whether or not “1” is set in the input WLreq flag (S151). When the WLreq flag is set to “1”, that is, when the
[0050]
When “1” is not set in the WLreq flag, that is, when the external flash is not attached to the
[0051]
In S157, it is checked whether the WLset flag and the WLint flag are “0”. When the WLset flag and the WLint flag are both “0” (S157; Y), since wireless control is not performed, it is checked whether or not the external flash has been charged by the charge completion signal Charge flag input in S150. If charging is not completed, TTL is set in the dimming mode designation, “0” (unnecessary) is set in the PreNed flag for identifying whether or not preliminary light emission is necessary, and the process proceeds to S162 (S158). N, S161).
When either the WLset flag or the WLint flag is not “0” (S157; N), and when the external flash charging is completed even if both the WLset flag and the WLint flag are “0” (S158; Y ), “1” (necessary) is set in the PreNed flag (S159), and based on the synchronization request information, the charging completion signal, whether to perform wireless control, etc., Table 4-1, Table 4-2, Table 4-3 Then, the synchro mode designation, the preliminary light emission mode PreM, and the dimming mode designation are determined (S160) (details will be described later). In the preliminary light emission mode PreM, the first preliminary light emission mode in which all the flashes (except the built-in flash) are simultaneously preliminarily fired, and all the flashes (except the built-in flash) are preliminarily emitted in a prescribed order (first curtain, sequential). There is a second pre-flash mode. In the preliminary light emission mode PreM, “0” is set when the first preliminary light emission mode is selected, and “1” is set when the second preliminary light emission mode is selected.
[0052]
Once each mode designation is determined, the formula; Tfp = 1/2 Tv The flat light emission time Tfp (ms) obtained by + Tctn is set (S162), the longest dimming distance Dvmax obtained from the equation; Dvmax = Gv−Av + (Sv−5) is set (S163), and the lens focal length information is set. The lens focal length f input in the lens communication process of S112 is set (S164). Tctn is the travel time of the shutter front curtain. Tv, Dv, Gv, Av, and Sv are apex display amounts of shutter speed, distance, guide number, aperture, and film sensitivity.
[0053]
Then, CF communication for transferring the CF information set by the above processing to the external flash is executed (S165) (see Table 4). When the CF communication is executed, the wireless signal interval (fine light emission interval) TW1M is set in the
Then, it is checked whether or not the test SW of the information setting
[0054]
Table 1 shows an example of FC information transmitted from the external flash to the
[Table 1]
[0055]
In the dimming mode request, data corresponding to the dimming mode set by the external flash is set. The WLreq flag serving as wireless request information is set to “1” when the wireless mode of the external flash is the controller or the master. In the Gno information, the apex display amount Gv of the guide number Gno corresponding to the angle of view of the flash is set. The dimming confirmation information includes “appropriate”, “near”, and “far” depending on the time from when the flash start command is input from the camera until the flash stop command is input when the external flash fires. Either one is set. A Bounce flag serving as bounce information is set to “1” when the light emitting unit of the external flash is bounced or rotated.
[0056]
Table 2 shows an example of the data contents of the sync request and the charge completion signal.
[Table 2]
[0057]
The sync request is 3-bit data, and “1” is set in the bit corresponding to the sync request set in the external flash. The charging completion signal is 4-bit data, and if charging is completed, “0” is set to the bit corresponding to the synchronization request. This charge completion signal is configured so that “1” is prioritized. For example, when a plurality of external flashes are attached to the
[0058]
Table 3 shows an example of CF information transmitted from the
[Table 3]
[0059]
The dimming mode designation has priority over the dimming mode request transmitted from the external flash. That is, for example, even if the dimming mode request is manual, the
[0060]
The sync specification, preliminary light emission mode PreM, and dimming mode specification determination processing executed in S160 of the flash communication processing will be described. Each of these modes is set on the basis of Table 4-1, Table 4-2, and Table 4-3 using the sync request, the charge completion signal, and the presence or absence of wireless control as determination factors. In each of Table 4, in the case of “full”, ○ mark shown in the sync request indicates that there is a charge completion signal, X mark indicates that there is no charge completion signal, − mark indicates that there is a charge completion signal It means that it is not necessary. On the other hand, in the case of “no charge”, there is no charge completion signal for all of ○, ×, and − shown in the sync request, there is a sync request for ○ mark, no sync request for × mark, Indicates that there may or may not be a sync request for. The sync request and the charge completion signal are information transmitted from the external flash to the
[0061]
[Table 4-1]
[0062]
Table 4-1 shows a case where wireless control is not performed. Hereinafter, a case where wireless control is not performed will be described.
The synchronization designation is set when the wireless control is not performed, and the synchronization is requested only when the flash of the first curtain and the sequential flash are mounted on the
[0063]
TTL is basically set for dimming mode designation. This is because TTL is superior in characteristics to a case of a long-distance subject, a short-distance subject, and a high-luminance subject as compared with the magnification. However, when the sync request is FP, the magnification is set when the shutter speed of the camera is equal to or higher than the flash synchronization speed, and TTL is set when the shutter speed is lower than the flash synchronization speed.
[0064]
The preliminary light emission mode PreM is set based on synchronization designation. That is, “1” is set in the preliminary light emission mode PreM only when the synchronization designation is sequential. When the preliminary light emission mode PreM is “1”, the second preliminary light emission mode is selected in which the sync request causes the front curtain flash to emit light for the first time, and the sync request issues sequential flashes for the second time. Is the case. When the preliminary light emission mode PreM is “0”, the first preliminary light emission mode in which all the flashes (except the built-in flash) emit light simultaneously is selected.
[0065]
When there is no charge completion signal, the flash is not emitted, so the NA mode is set for the sync designation and the dimming mode designation, and “0” is set for the preliminary light emission mode PreM. For items marked with * 1, the same control is performed with the built-in flash.
[0066]
[Table 4-2]
[Table 4-3]
[0067]
Table 4-2 shows the case of wireless control using an external flash, and Table 4-3 shows the case of wireless control using an internal flash for each wireless mode. In this case, the front curtain is basically set as the synchro designation. However, when the sync request is FP, the front curtain or FP is displayed as described above depending on whether the shutter speed of the camera is equal to or higher than the flash synchronization speed. It is set similarly to 4-1.
[0068]
In the dimming mode designation, the magnification is basically set. However, when the wireless control is executed in the WLM mode in which the built-in flash emits light for exposure, the TTL is set because the built-in flash cannot perform preliminary light emission. . However, the dimming mode designation is effective for the external flash mounted on the
[0069]
The preliminary light emission mode PreM is determined by whether or not the built-in flash is caused to emit light for exposure, regardless of the synchro designation. That is, when the wireless control is executed in the WLM mode, “0” is set in the preliminary light emission mode PreM, and “1” is set in the preliminary light emission mode PreM when the wireless control is executed in a mode other than the WLM mode. .
[0070]
"Preliminary flash processing"
Next, the preliminary light emission process executed in S125 of the main process will be described with reference to FIGS. The preliminary light emission process is a process for emitting a flash to set the main light emission amount, and is executed before the main light emission (exposure process) when the release switch SWR is turned on. When entering this process, first, it is checked whether or not “1” is set in the WLset flag or the WLint flag (S200). When “1” is set in either the WLset flag or the WLint flag, the slave flash is wirelessly controlled. Therefore, the preliminary emission intensity PreP is set to 1, the preliminary emission time PreT is set to 1, and the process proceeds to S204. Proceed (S200; Y, S203).
[0071]
When neither the WLset flag nor the WLint flag is “1”, since the slave flash is not wirelessly controlled, it is determined in S115 whether or not the distance information Dv input in S112 exceeds 3 (2.8 m). It is checked whether the subject brightness Bv under external light exceeds 6 (S201-1). The distance information Dv and the subject brightness Bv are apex values.
When the distance information Dv exceeds 3 or the subject brightness Bv exceeds 6, the preliminary light emission intensity PreP is set to 1 (S201-1; Y, S201-2). This is because the reflected light is generally not strong at a long distance, and the preliminary light emission may be buried in outside light when the luminance is high.
On the other hand, when the distance information Dv does not exceed 3 and the subject brightness Bv does not exceed 6, 1/2 is set to the preliminary light emission intensity PreP (S201-1; N, S201-3). In the case of short distances, the reflected light is generally strong, and in the case of low brightness, even if the preliminary emission intensity is low, it is unlikely that the preliminary emission will be buried in external light. This is to reduce the above.
[0072]
Subsequently, it is checked whether or not the sum of the distance information Dv and the lens opening F value Avmin is less than 8 (S202-1). If it is less than 8, the preliminary light emission time PreT is set to 1 (S202-1; Y , S202-2), if it is not less than 8, the preliminary light emission time PreT is set to 2 (S202-1; N, S202-3).
The received light amount of the preliminary light emission is proportional to the distance information Dv and the lens opening F value Avmin. When the distance information Dv and the lens opening F value Avmin are increased, the received light amount is decreased, so that the delay of the light receiving response is caused. Arise. Therefore, when the sum of the distance information Dv and the lens opening F value Avmin is 8 or more, the preliminary light emission time PreT is doubled so that the preliminary light emission can be measured correctly even if there is a response delay.
[0073]
Then, the preliminary light emission mode is set in the light emission mode designation (S204) and transmitted to the external flash (S205). When the CF communication is executed, it is checked whether or not the WLint flag is “1” (S206). When the WLint flag is not “1”, the wireless control is not performed using the built-in flash, so the
[0074]
FIG. 6D shows a preliminary light emission waveform. When the preliminary light emission mode PreM is “0”, all flashes simultaneously perform preliminary light emission, and preliminary light emission is performed only once (left side in FIG. 6). When the preliminary light emission mode PreM is “1”, the flashes are emitted in a predetermined order according to the set synchronization request, and the preliminary light emission is performed twice in total. In FIG. 6 (d), the time Tint is the interval between the two preliminary light emissions, and is set to 2.5 ms in this embodiment.
[0075]
On the other hand, when the WLint flag is “1” (S206; Y), a value obtained by subtracting the time Tmode4 required for the
[0076]
When the timer B overflow flag becomes “1” (S210; Y), the
The two slight light emissions (preliminary light emission command signal transmission) of the built-in flash in S209 and S212 are executed at an interval TW1M stored in the
[0077]
FIG. 6E shows a wireless signal waveform (light emission, light reception) and a preliminary light emission waveform. The interval TW1 shown in the figure is the interval (actually measured value) at which the wireless
[0078]
The slave flash recognizes the light emission command based on the minute light emission (wireless signal) interval TW1. That is, when the interval TW1 is 3.2 ms, it is a preliminary light emission command for performing preliminary light emission in the preliminary light emission mode PreM “0”. Therefore, all flashes simultaneously perform preliminary light emission, and preliminary light emission is performed only once. When the interval TW1 is 4.2 ms, it is a preliminary light emission command for performing preliminary light emission in the preliminary light emission mode PreM “1”. Therefore, each slave flash performs preliminary light emission in the sync request mode, and preliminary light emission is performed twice in total. That is, the flash of the first curtain whose sync request is made performs preliminary light emission first, and then the sequential flashes perform preliminary light emission. Further, when the interval TW1 is 5.2 ms, the synchro designation = FP and the preliminary emission command for performing preliminary emission in the preliminary emission mode PreM “1”. When the interval TW1 is 6.2 ms, the emission mode designation = test and standby. This is a test light emission command for performing test light emission in the light emission mode PreM “1”.
[0079]
In S213-1, it is checked whether or not the WLset flag is “1”. If the WLset flag is “1”, it waits for the wireless signal interval TW1M stored in the
[0080]
Then, preliminary light emission data acquisition processing is executed (S214). The preliminary light emission data acquisition process is a process for calculating the light emission magnification Mv and the apex display amount Fc of the TTL correction amount based on the light reception amount of the divided
If the synchro designation is not sequential (S215; N), it is checked whether or not the built-in flash emission condition is satisfied (S215-1). When the built-in flash emission conditions are satisfied (S215-1; Y), the TTL correction amount is set so that the light quantity ratio between the built-in flash and the slave flash is (1/3) :( 2/3) during main flash. -1.58 is overwritten in the apex display amount Fc1, and the light emission magnification Mv1 is overwritten in the value of Mv1-0.58 (S215-2).
[0081]
Subsequently, the light emission mode designation is set to the magnification and transmitted to the external flash (S217, S218). When the CF communication is executed, it is checked whether or not the WLint flag is “1” (S219). When the WLint flag is “1”, the wireless signal intervals TW1M and TW2M are obtained from TW1M = 2 ms + (Mv1 + 5) × 128/1000 (ms) and TW2M = 2 ms + (Mv2 + 5) × 128/1000 (ms), respectively, and stored in the
If the preliminary emission mode PreM is “0”, the built-in flash is slightly emitted twice at an interval TW1M stored in the
[0082]
When the WLint flag is not “1” (S219; N), the WLset flag is checked (S222). When the WLset flag is not “1”, the wireless control is not performed, and the process returns as it is (S222; N). When the WLset flag is “1”, in order to transmit a wireless signal as a magnification signal to the slave flash,
[0083]
"Preliminary flash data acquisition process"
Next, the preliminary light emission data acquisition process executed in S214 of the preliminary light emission process will be described with reference to FIG. When entering this process, first, 1 is set to the variable m (S250), and the pre-A / D process is executed (S251). The details of the pre-A / D process will be described later, but the process of performing A / D conversion for a plurality of times for each light receiving element while switching the light receiving elements 22_1 to 22_9 of the divided
[0084]
After the pre-A / D process is executed, it is checked whether or not the preliminary light emission intensity PreP is set to 1/2 (S252). If the preliminary light emission intensity PreP is set to 1/2, the preliminary light emission intensity PreP is obtained in S251. A value obtained by adding +1 to the pre-A / D conversion data Ad (m) (m = 1 to 9) is overwritten as pre-A / D conversion data Ad (m) (S252; Y, S253). The process of S253 is for correcting that the A / D conversion data Ad (m) obtained with the preliminary emission intensity PreP = 1/2 is 1 EV less than that when the preliminary emission intensity PreP = 1. When 1/2 is not set to the preliminary light emission intensity PreP, S253 is skipped (S252; N).
[0085]
Subsequently, it is checked whether or not the preliminary light emission mode PreM is “1” (S254). If the preliminary light emission mode PreM is not “1”, the preliminary light emission is executed only once, and the process proceeds to S259 (S254; N). When the preliminary light emission mode PreM is “1” (S254; Y), in order to acquire preliminary light emission data by the second preliminary light emission, the variable m is set to 11 and pre-A / D processing is executed (S255, S256) If 1/2 is set in the preliminary light emission intensity PreP, a value obtained by adding +1 to the pre-A / D conversion data Ad (m) (m = 11 to 19) is set to the pre-A / D conversion data Ad (m ) (S257; Y, S258). If 1/2 is not set to the preliminary light emission intensity PreP, S258 is skipped (S257; N).
[0086]
Subsequently, in order to obtain A / D conversion data in a state where there is no preliminary light emission (natural light), 21 is set in the variable m (S259), and pre-A / D processing is executed (S260). And for each variable m = 1-9, the formula: Bvp (m) = ln (2 Ad (m) ―2 Ad (m + 20) ) / Ln2 is executed to calculate the preliminary light emission luminance Bvp (m) for each of the
[0087]
Subsequently, a light emission amount calculation process is executed using the preliminary light emission luminance Bvp (m) (S262), and the obtained light emission magnification Mv and the apex display amount Fc of the TTL correction amount are respectively stored as Mv1 and Fc1 (S263). Then, it is checked whether or not the preliminary light emission mode PreM is “1” (S264). If the preliminary light emission mode PreM is not “1”, the process returns (S264; N). When the preliminary light emission mode PreM is “1” (S264; Y), equations for variable m = 1 to 9 respectively; Bvp (m) = ln (2 Ad (m + 10) ―2 Ad (m + 20) ) / Ln2 is executed to calculate the second preliminary light emission luminance Bvp (m) and store it (S265). That is, in S265, the second preliminary emission luminance Bvp (m) (m = 1 to 9) based on the pre-A / D conversion data Ad (11) to Ad (19) obtained in the second pre-A / D process. Is required. Then, the light emission amount calculation process is executed using the second preliminary light emission luminance Bvp (m) obtained in S265 (S266), and the obtained light emission magnification Mv and the apex display amount Fc of the TTL correction amount are set as Mv2 and Fc2, respectively. Memory and return (S267).
[0088]
"Pre-A / D processing"
Next, the pre-A / D process executed in S251, S256, and S260 of the preliminary light emission data acquisition process will be described with reference to FIG. When this process is started, a timer A of 2.5 ms is first started (S300), and the system waits for 50 μs so that preliminary light emission is stabilized (S301). Then, a value obtained by multiplying the preliminary light emission time PreT by 12 is set to the A / D conversion count Time (S302), 0 and 1 are set to the variables n and k, respectively, and Pk1 to Pk4 of the port group Pk are set to “0”. And output (S303). The port groups Pk1 to Pk4 are connected to the
[0089]
Subsequently, the timer B overflow flag is set to “0” (S304), the timer B of 33 μs is started (S305), and it is checked whether the variable n is less than 8 (S306). When the variable n is less than 8, the A / D conversion of the input voltage of the port Pk5 is performed four times in succession, and the A / D conversion result is obtained as addresses A (m + n, k), A (m + n, k + 1), A Memory is stored in (m + n, k + 2) and A (m + n, k + 3) (S309). Note that the value of the variable m in S309 corresponds to the value set in S250, S255, and S259 of the preliminary light emission data acquisition process.
[0090]
After storing the A / D conversion result, +1 is added to the variable n (S310), and a 4-bit signal corresponding to the variable n is output to the ports Pk1 to Pk4 to select the light receiving element 22_ (n + 1) of the divided
[0091]
When it is determined that the variable n is not less than 8 in S306, +4 is added to the variable k and 0 is set to the variable n (S306; N, S307), and the A / D conversion times Time set in S302 is set for the variable k. It is checked whether or not this is the case (S308). When the variable k is not equal to or greater than the A / D conversion count Time, the process proceeds to S309, and the processes of S309 to S312 and S304 to S308 are repeated (S308; N). That is, until the variable k becomes equal to or greater than the A / D conversion count Time, the light receiving elements 22_1 to 22_9 of the divided
[0092]
When the variable k is equal to or greater than the A / D conversion count Time (S308; Y), each of the light receiving elements 22_ () from the conversion data A (m + n, k) of the divided
[0093]
Then, the process waits until the timer A overflow flag becomes “1” (S315; N). When the timer A overflow flag becomes “1”, the process exits and returns (S315; Y). As a result, the pre-A / D conversion process is accurately finished in 2.5 ms.
[0094]
The preliminary light emission waveform shown in FIG. 31 is an enlarged part of the PDfl waveform shown in FIG. 7, and the ripple period is about 20 μs to 40 μs. In the above-mentioned pre-A / D processing, the processing time for one A / D conversion is about 4 μs, so the processing time when A / D conversion is performed four times in succession is 16 μs. This processing time of 16 μs is ½ period of the ripple period of the preliminary light emission waveform. Therefore, it is highly possible that A / D conversion is performed for a half cycle including the peak to the bottom of the preliminary light emission waveform, and an accurate value can be obtained. Therefore, in this embodiment, the A / D conversion is performed four times in succession.
[0095]
"Light emission amount calculation process"
Next, the light emission amount calculation process executed in S262 and S266 of the preliminary light emission data acquisition process will be described with reference to FIG. When this process is started, first, it is checked whether or not there is distance information Dv (S350). This distance information Dv is information input in the lens communication process of S112 when a photographing lens capable of lens communication is attached to the
[0096]
If there is distance information Dv, it is checked whether or not the Bounce flag is “1” (S350; Y, S351). If the Bounce flag is not “1”, that is, the light emitting part of the external flash is not bounced. It is checked whether the WLset flag and the WLint flag are “1” (S351; N, S352). When both the WLset flag and the WLint flag are not “1”, that is, when the wireless control is not executed, it is checked whether or not the distance information Dv is less than −1 (0.7 m) (S352; N, S353).
[0097]
When the distance information Dv is present, the bounce flag is not “1”, and the wireless control is not executed and the distance information Dv is not less than −1 (S353; N), the object having the reference reflectance is reserved. The reference preliminary light emission brightness Bvpc in the case of light emission is obtained by the equation; Bvpc = Ks−Avmin−Dv (S354). Here, Avmin is the open F value of the taking lens, and Ks is a constant obtained by the equation: Ks = Bvps + Dvs. Dvs is the reference distance (apex value), Bvps is the subject brightness when the subject having the reference reflectance at the reference distance Dvs is preliminarily emitted at the preliminary emission intensity PreP = 1, and Bvps-Avmin is the preliminary distance. This is the reference preliminary light emission luminance measured by the
[0098]
On the other hand, when there is no distance information Dv (S350; N), when the Bounce flag is “1” (S351; Y), when at least one of the WLset flag and the WLint flag is “1” (S352; Y). When the distance information Dv is less than −1 (S353; Y), the relationship between the distance information Dv and the preliminary light emission does not match (bounce, wireless control, and out of shooting range of the flash device). Therefore, the reference preliminary light emission luminance Bvpc is calculated without using the distance information Dv (S355, S356).
That is, the maximum preliminary light emission luminance Bvp (m) max is extracted from the preliminary light emission luminance Bvp (m) (variable m; 1-9) of each of the light receiving elements 22_1 to 22_9 of the divided
[0099]
In S355, the minimum preliminary light emission luminance Bvp (x) min is extracted from the preliminary light emission luminance Bvp (x) corresponding to the light receiving element number stored in the register X, and the reference preliminary light emission luminance Bvpc is expressed by the equation: Bvpc = ( Bvp (x) max + Bvp (x) min) / 2 is obtained (S356). Note that the extracted maximum preliminary light emission luminance Bvp (x) max and minimum preliminary light emission luminance Bvp (x) min are within the range of the film latitude by the process of S355. If there is no minimum preliminary light emission luminance Bvp (x) min in S356, the reference preliminary light emission luminance Bvpc = maximum preliminary light emission luminance Bvp (x) max.
[0100]
When the reference preliminary light emission brightness Bvpc is calculated, in order to exclude subjects with a high reflectance or a distance farther than the reference distance and subjects with a low reflectance or a distance far beyond the reference distance, The light receiving element numbers of the divided
[0101]
Then, the light emission magnification Mv is calculated by Tv + Av + Avc−Sv−Bvptyp−Avmin (S361). Here, Tv is the apex display amount of the appropriate shutter speed (where Tv = Tvx when the shutter speed Tv is less than the flash synchronization speed Tvx), Av is the apex display amount of the appropriate aperture value, Avc is the photometric correction apex information, Sv Is the apex display amount of film sensitivity.
[0102]
Once the light emission magnification Mv is calculated, TTL correction calculation is executed (S362 to S365). In the TTL correction calculation, first, 2 (Bvp (n) -Bvptyp) Thus, the ratio data D (n) is calculated (S362). This ratio data D (n) indicates how many times the preliminary light emission luminance Bvp (n) of the photometric region n (n; 1-9) of the divided
Substituting into Equation (1), an estimated received light amount (relative output) F estimated to be received by the TTL
Substituting into equation (1), the reference received light amount Ftyp is calculated (S364).
Then, the ratio (F / Ftyp) between the estimated light reception amount F and the reference light reception amount Ftyp is set as the TTL correction amount, the apex display amount Fc of the TTL correction amount is calculated by Fc = ln (F / Ftyp) / ln2, and the process returns (S365). ).
[Formula 1]
F = 36 × D (5) + 12 × (D (2) + D (4) + D (6) + D (8)) + 4 × (D (1) + D (3) + D (7) + D (9))
In the present specification, the coefficient of the data D (n) of each ranging area n in [Expression 1] is referred to as “weighting coefficient”.
[0103]
The above-described weighting coefficient is determined by the light reception distribution of the TTL
FIG. 8B shows the light distribution in the center lateral direction in the film surface photometry of the TTL
[0104]
FIG. 8C is a diagram showing the received light amount of the TTL
A function for obtaining the relative output of the TL
[0105]
Hereinafter, the light emission amount calculation process described above will be described with a specific example.
FIG. 9A shows an example in which the main subject is only at the center (
In FIG. 9C, the main subject occupies most (
[0106]
Under the subject conditions of FIGS. 9A and 9C, the results shown in Table 5 are obtained by the above-described light emission amount calculation processing. However, the calculation is performed with Ks = 12, Avmin = 4, Dv = 4, Tv = 7, Av = 6, Avc = 0, and Sv = 5.
[Table 5]
[0107]
As a result of this calculation, the main subject is corrected to 0.70 Ev under in the case of FIG. 9A, the main subject is corrected to 1.26 Ev over in FIG. 9B, and the main subject in either case is corrected. Even with this, proper exposure can be obtained.
[0108]
"Exposure processing"
Next, the exposure process executed in S128 of the main process will be described with reference to FIGS. In this process, first, the output ports Pm2 and Pm3 are set to “0” and “1”, respectively, and output to the TTL photometry circuit 20 (S400). Then, in the
[0109]
Then, timer B has an exposure time of 1/2 Tv Is set (S401), and it is checked whether or not the synchro designation is the FP mode (S402). In the following, the case where the sync designation is other than FP will be described first.
When the sync designation is not FP, the timer B is started to run the shutter front curtain, and
[0110]
When the
[0111]
Subsequently, it is checked whether or not the dimming mode designation is TTL (S428). In the present embodiment, when the synchro designation is other than FP and the dimming mode designation is TTL, if the built-in flash emission condition (S430-1) is satisfied, the built-in flash is emitted for exposure. It has become. Here, the built-in flash emission condition means that the built-in flash is popping up and the charging of the built-in flash is completed.
[0112]
When the dimming mode designation is not TTL, the X terminal is set to “0” (S428; N, S436). When the X terminal becomes “0”, the external flash starts to be emitted (see FIG. 6A). The light emission mode of the external flash in this case is any one of magnification light emission, external light auto light emission, and manual light emission, and is determined by already communicated information (including wireless control). If the X terminal is set to “0” in S436, after waiting for 1 ms, the shutter rear curtain is run, the ports Pm2 and Pm3 are initialized, and the process returns (S437, S438, and S439).
[0113]
When the dimming mode designation is TTL, from the D / A data table T_ttl (x) corresponding to the apex amount x, the apex amount x is the sum of the film sensitivity Sv and the apex display amount Fc1 of the TTL correction amount. / A data T_ttl (Sv-Fc1) is read and output to D / A port Pm1 of port group Pm, output port Pm3 is set to "0", port Pm2 is set to input mode, and X terminal is set to "0" The external flash is then activated (S428; Y, S429, S430). If the built-in flash emission condition is satisfied, the
[0114]
When the output port Pm3 becomes “0” in S429, the
[0115]
In S431, it is checked whether the synchro designation is sequential. When the synchronization designation is sequential, there is no wireless control, a plurality of external flashes are mounted on the camera, and the first curtain and sequential are mixed in the synchronization request. When the synchro designation is sequential, the sync request is for the first curtain for the first curtain and the sequential one for the second time, and the ratio of the first and second flashes is (1/3): It is controlled to be (2/3). The built-in flash fires at the same time as the external flash of the first curtain (first time). FIG. 6B shows a timing chart and a light emission waveform when the synchro designation is sequential.
[0116]
When the synchro designation is sequential (S431; Y), the system waits for 3 ms (S432), sets the output port Pm2 to “1”, then sets the output port Pm3 to “1”, and sets the film from the D / A data table T_ttl (x). D / A data T_ttl (Sv-Fc2) corresponding to the sum of the sensitivity Sv and the apex display amount Fc2 of the TTL correction amount is read and output to the D / A port Pm1 (S433). In order to execute the second flash light emission, the Q terminal is kept in the “1” state for 0.5 ms (S434), the output port Pm3 is set to “0”, and the port Pm2 is set to the input mode (S434). S435). Then, the Q terminal becomes “0” and the second flash emission is executed. When the output voltage of the
[0117]
If the synchro designation is not sequential, the process proceeds to S437 without performing the second light emission, waits for 1 ms, runs the shutter rear curtain, initializes the ports Pm2, Pm3, and returns (S431; N, S437, S438). , S439). In the case of performing wireless control in the present embodiment, it is always determined NO in S431, and S432 to S435 are skipped and the process proceeds to S437.
[0118]
The above is processing when the synchro designation is other than FP, but when the synchro designation is FP, the process proceeds from S402 to S406. Then, the wireless signal interval TW1M as the main light emission command signal is obtained by 2+ (Tfp × 64) / 1000 (ms) and overwritten in the
[0119]
Then, after waiting for (TW1M + 2ms−Tcop) ms, the timer B is started to run the shutter front curtain, and when the timer B overflow flag becomes “1”, the shutter rear curtain is run and ports Pm2 and Pm3 are set. It initializes and returns (S411, S412, S424; Y, S438, S439). Note that Tcop is the leading curtain appearance time, and the reason for waiting in step S411 (TW1M + 2ms-Tcop) ms is to complete transmission of the main flash command signal and start
[0120]
When the WLset flag is not “1”, it is checked whether or not the WLint flag is “1” (S407; N, S413). When the WLint flag is “1”, the timer C is set to (TW1M-Tmode4), the timer C is started, the built-in flash is slightly emitted, and it waits until the timer C overflow flag becomes “1” ( S413; Y, S414, S415, S416; N). Here, Tmode4 is the time required for
[0121]
Then, (2 ms-Tcop) ms is set in the timer C, the timer C overflow flag is set to “0”, the timer C is started, and the process waits until the timer C overflow flag becomes “1” (S419, S420; N). . Note that the reason for waiting until the timer C expires in S420 is to complete the transmission of the main flash command signal 2ms before the shutter leading curtain exposure and execute the flat flash. When the timer C overflow flag becomes “1”, the timer B set in S401 is started to run the shutter front curtain (S420; Y, S421), and when the timer B overflow flag becomes “1”, the shutter rear curtain , The ports Pm2, Pm3 are initialized, and the process returns (S424; Y, S438, S439).
[0122]
If the WLint flag is not “1” in S413, wireless control is not executed, so
[0123]
"Test flash"
Next, the test light emission process executed in S168 will be described in detail with reference to FIG. The test light emission process is a process for causing the flash device 50 (external flash, slave flash) to emit light only to confirm the flash irradiation effective distance range, and is executed when the test SW is switched from OFF to ON. When entering this process, first, the preliminary light emission intensity PreP and the preliminary light emission time PreT are set to “1”, the wireless signal interval TW1M is set to 6.2 ms, the light emission mode designation is set to the test, and the data is transmitted to the external flash. (S450, 451, S452). When the CF communication is executed, it is checked whether or not the WLint flag is “1” (S453). If the WLint flag is not “1”, the
[0124]
On the other hand, when the WLint flag is “1” (S453; Y), the timer B is started by setting the timer B by subtracting the time Tmode4 required for
[0125]
In S460-1, it is checked whether or not the WLset flag is “1”. If the WLset flag is “1”, the process waits for the interval TW1M stored in the
[0126]
In the test light emission described above, the light emission amount of the
[0127]
As described above, the user can confirm the effective irradiation distance range of the flash by displaying the test magnifications Lev1 and Lev2 by causing the
In addition, the display mode of whether or not it is within the appropriate range is not limited to the above, and various modifications are possible. For example, it is possible to determine whether or not proper dimming is possible based on the light emission magnifications Mv1 and Mv2 calculated from the photometry result at the time of test light emission, and to display the determination result on the
[0128]
The operation of the
"Main processing of
FIG. 20 is a flowchart relating to the main processing of the
When entering the main process, first, all interrupts are prohibited and each input / output port, conversion port, etc. are initialized (S500). Next, communication with the
[0129]
Subsequently, whether or not the
[0130]
When the
[0131]
When the charging process is executed, a setting information input process for inputting switch information set by the information setting
Subsequently, a wireless mode process for setting the wireless mode based on the wireless designation input in the communication information processing is executed (S509), and information on the flash processed in S506 to S509 is displayed on the LCD display 72 (S510). . The information displayed in S510 includes a dimming mode, a sync mode, a wireless mode, charging completion information, dimming confirmation information, a focal length that can be covered by flash light, a longest dimming distance, and a shortest dimming distance.
[0132]
When the display process is executed, a zoom process for moving the position of the
When the old flash process is executed, the process shifts to the low speed mode (S512) and waits until the timer A over flag becomes “1” (S513; N). The timer A over flag is set to “1” when the timer A times out. When the timer A overflow flag becomes “1”, the mode is shifted to the high speed mode, the timer A over flag is set to “0”, and the process returns to S505 (S513; Y, S514, S515). That is, the timer A is restarted whenever time is up, and when the
[0133]
"Wireless mode processing"
Next, the wireless mode process executed in S509 will be described with reference to FIG. When this processing is entered, first, it is checked whether or not the
[0134]
When the
[0135]
When the WLreq flag is not “1” (S551; N), the previously stored dimming mode request BLo is compared with the current dimming mode request (S552). When the current dimming mode request is different from the previous one (S552-1; Y), “0” is set to the F_WLs flag in order to update the dimming mode (S552-2). If the previous and current dimming mode requests are the same, S552-2 is skipped (S552-1; N). Then, it is checked whether or not the F_WLs flag is “1” (S553). If the F_WLs flag is “1”, the wireless mode setting is completed, and the process returns (S553; Y). When the F_WLs flag is not “1” (S553; N), all communication interrupts are prohibited to set the wireless mode (S554), and the communication port by the
[0136]
Subsequently, the initial value of 24 mm is set in the lens focal length information, the preliminary light emission intensity PreP and the preliminary light emission time PreT are set to 1, the current dimming mode request is stored in BLo, and whether the dimming mode request is TTL or not. Is checked (S556, S557, S558). When the dimming mode request is TTL, the primary light emission amount is controlled according to the preliminary light emission amount by sequentially receiving the preliminary light emission command signal, the magnification signal, and the main light emission command signal transmitted from the camera side. The light emission is controlled in the light emission control mode.
[0137]
If the dimming mode request is TTL (S558; Y), the PWC timer is set to the wireless signal falling edge interval measurement mode (S559), the PWC timer interrupt is permitted and the PWC timer is started (S560, S561), a wireless signal can be received. Then, 1 (indicating a wireless slave) is set to a variable WLmode indicating the currently set wireless mode, “1” is set to F_WLs, and 0 (preliminary light emission command signal) is set to a variable WLstep indicating a wireless signal reception step. Is set and the process returns (S562).
After execution of S559 to S562, when the first falling edge of the WL light reception waveform shown in FIGS. 6E and 6F is given to the port Pe via the wireless
[0138]
When the dimming mode request is other than TTL, that is, when the external light auto or manual is selected, it is checked whether or not the old camera is supported (S558; N, S563).
When the old camera is supported, the PWC timer is set to the counter mode, the PWC counter interrupt is enabled, and the PWC counter value is set so that the flashing starts in synchronization with the single flash of the built-in or external flash. The register PWCR is set to FFFF to start the PWC counter, WLmode is set to 2 (indicating that the old camera is supported), and the F_WLs flag is set to “1” and the process returns (S563; Y, S564, S565, S566, S567). In this state, the register PWCR is incremented by +1 when the wireless
When the camera is not compatible with the old camera, the above-described processing after S559 is executed in order to control the main light emission by sequentially receiving wireless signals (preliminary light emission command signal, magnification signal, main light emission command signal) (S563; N).
[0139]
When the WLreq flag is “1” in the check of S551, it is checked whether the WLset flag is “1” (S551; Y, S568). When the WLset flag is “1”, the WLmode is set to 3 ( A mode for wirelessly controlling the slave flash is set, and the process proceeds to S571 (S568; Y, S569).
When the
Subsequently, it is checked whether or not the F_WLs flag is “1” (S571). If the F_WLs flag is not “1”, the process returns as it is (S571; N). When F_WLs is “1”, in order to cancel the slave flash state, the communication port is initialized, the communication interrupt between the camera and the flash is permitted, the light emission by the X terminal is permitted, the interrupt of the PWC counter and the timer is performed. It is prohibited and the F_WLs flag is set to “0” and the process returns (S571; Y, S572, S573, S574, S575).
[0140]
In the above wireless mode processing, when the
On the other hand, when the
When the
[0141]
"Communication interrupt handling"
Communication interrupt processing executed when the
In this processing, since a communication interrupt (allowing interrupt at the falling and rising edges of the C terminal) is permitted in S503 (FIG. 20), the C terminal of the
[0142]
If the input waveform at the C terminal is 1 pulse (S603; Y), since it is a CF communication command signal, execute CF communication that captures CF communication data synchronized with the clock signal sent to the R terminal via the Q terminal. (S604) (FIG. 5B). This CF communication data corresponds to the CF communication information in Table 3. When CF communication is executed, CF information reprocessing is performed to reset the flash mode etc. based on the input CF communication data, the CPU operating speed is changed to the speed stored in the memory M1 in S601, and communication interruption is permitted. And returns (S605, S617, S618).
If the input waveform at the C terminal is 2 pulses (S603; N, S606; Y), it is an FC communication command signal, so the FC communication data is synchronized with the clock signal at the R terminal and sent to the camera via the Q terminal. The FC communication is executed, and the process proceeds to S617 (S607) (FIG. 5C). This FC communication data corresponds to the FC communication information in Table 1.
[0143]
If the input waveform at the C terminal is 3 pulses (S606; N, S608; Y), since it is a normal light emission command signal, a normal light emission process is performed in which the light control mode is TTL or sequentially, and the process proceeds to S617 ( S609) (FIGS. 6A and 6B).
If the input waveform at the C terminal is 4 pulses (S608; N, S610; Y), since it is a special light emission command signal, the special light emission processing is executed and the process proceeds to S617 (S611) (FIGS. 6C to 6C). f)). Although the details will be described later in the special light emission process, a process corresponding to the light emission mode designation is executed among the preliminary light emission process, the test light emission process, the FP light emission process, and the magnification light emission process.
[0144]
If the input waveform at the C terminal is only rising (S610; N, S612; Y) (FIG. 5 (a)), the F_CON flag for identifying whether or not the camera is operating is set to “1” (operating), The F_CRequest flag for requesting charging of the
If the input waveform at the C terminal falls (S612; N, S615; Y) (FIG. 5D), since the camera is not operating, an F_CON flag that identifies whether the camera is operating is set to “ The process proceeds to S617 as 0 ″ (non-operation) (S616). When the “0” state of the F_CON flag continues for a predetermined time (for example, 5 minutes), the
If the input waveform at the C terminal is not one of the above, the process proceeds to S617, the CPU operating speed is changed to the speed stored in the memory M1 in S601, the communication interrupt is permitted, and the process returns (S615; N, S617, S618). ).
[0145]
"Special flash processing"
Next, the special light emission processing executed in S611 will be described in detail with reference to the timing chart shown in FIG. 6 and the flowcharts shown in FIGS. This process is executed when a 4-pulse special light emission command signal is input in the communication interrupt process. When entering this process, it is first checked whether or not 3 (mode for wirelessly controlling the slave flash) is set in WLmode (S650). If set, 1 is set in variable num (S650; Y). , S651), a wireless signal corresponding to the light emission mode designation is transmitted (S652 to S667).
[0146]
That is, when the light emission mode designation is spare (S652; Y), if the synchro designation is FP, the wireless signal interval TW1M is set to 5.2 ms, and the process proceeds to S661 (S653-1; Y, S653-2). . If the sync designation is not FP and the preliminary light emission mode PreM is “1”, the wireless signal interval TW1M is set to 4.2 ms, and the process proceeds to S661 (S653-1; N, S653-3; Y, S653). -4). If the synchronization designation is not FP and the preliminary light emission mode PreM is not “1”, the wireless signal interval TW1M is set to 3.2 ms (S653-3; N, S653-5), and the process proceeds to S661.
[0147]
When the emission mode designation is a test, the wireless signal interval TW1M is set to 6.2 ms, and the process proceeds to S661 (S654; Y, S655).
When the light emission mode designation is FP, the value calculated from the formula: TW1M = 2 ms + (Tfp × 64) / 1000 (ms) is set as the wireless signal interval TW1M, and the process proceeds to S661 (S656; Y, S657). Here, Tfp is a flat light emission time. When the light emission mode designation is FP, a flat light emission time is set for the slave flash by a wireless signal.
When the light emission mode designation is magnification, the value calculated from the formula: TW1M = 2 ms + (Mv1 + 5) × 128/1000 (ms) is set to the interval TW1M of the first wireless signal, and the formula: TW2M = 2 ms + (Mv2 + 5) × A value calculated from 128/1000 (ms) is set to the interval TW2M of the second wireless signal. If the preliminary light emission mode PreM is “1”, 2 is set to the variable num, and the process proceeds to S661 (S658; Y, S659, S660).
[0148]
Table 6 shows the correspondence between the interval TW1M of each wireless signal set by the above processing and the light emission mode designation.
[Table 6]
[0149]
In Table 6, the item with * 1 indicates a main light emission command signal in the case of normal light emission with normal light emission. This main light emission command signal is transmitted to the slave flash device by transmitting a preliminary light emission command signal and a magnification signal, and then by single minute light emission of the built-in flash or the external flash. In FIGS. 6 (e) and 6 (f), the first light emission waveform (leftmost in the figure) corresponds to the main light emission command signal.
[0150]
Then, the interval TW1M set in the above process is set in the timer B and the timer B is started (S661), and the minute light emission process is executed (S662). The minute light emission process is a process for causing the
[0151]
Then, it waits until the timer B overflow flag becomes “1” (S663; N), and when the timer B overflow flag becomes “1”, the minute light emission process is executed again (S663; Y, S664). In S664, the second light emission shown in FIGS. 6E and 6F (right (2) in FIG. 6) is performed.
Subsequently, the variable num is decremented by 1, and it is checked whether or not the variable num is 0 (S665, S666). When the variable num is not 0, that is, when the light emission mode is set to the magnification and the preliminary light emission mode PreM is “1”, the timer B is set by setting the wireless signal interval TW2M in the timer B to perform the third minute light emission. B is started, and the process returns to S663 (S666; N, S667). When the variable num is 0, transmission of the wireless signal is completed, and the process proceeds to S668 (S666; Y).
[0152]
When the light emission mode designation does not correspond to any of the above (S658; N), or when the variable num becomes 0 (S666; Y), whether or not the master is set in the wireless mode and the light emission mode. It is checked whether the designation corresponds to any of preliminary, FP, or test (S668). When the wireless mode is the master and the light emission mode designation corresponds to any of preliminary, FP, or test, flat light emission processing is executed based on the light emission mode designation (S668; Y, S670). This is because the case where the wireless mode is the master and a plurality of flashes are used is considered. When the flat light emission process is executed, the F_CRequest flag is set to “1” and the process returns (S671).
[0153]
If WLmode is not 3 in S650, the process proceeds to S670, where flat light emission processing is executed based on the light emission mode designation already received by CF communication, and “1” is set in the F_CRequest flag, and the process returns (S650; N, S670, S671).
[0154]
"Flat flash processing"
Next, the flat light emission processing executed in S670 will be described in detail with reference to the timing chart shown in FIG. 7 and the flowchart shown in FIG.
[0155]
When this processing is started, first, the flat light emission level (preliminary light emission level) Vfp is calculated by executing the equation: Vfp = Va × T_fire (zoom) (S700).
Here, T_fire (zoom) is an expression; T_fire (zoom) ≈ (Gnos / Gno (zoom)) 2 Is a value obtained by The reference guide number Gnos is a constant that can be arbitrarily set. In this embodiment, the reference guide number Gnos is set to 36, which is a value when the flash of model A in Table 7 is emitted at maximum at a zoom position of 85 mm, and the flash of model B is maximum at a zoom position of 28 mm. This is the value when light is emitted. The maximum guide number Gno is a variable that changes according to the zoom position, and is a value when the flash of each model is caused to emit maximum light at each zoom position. The reference light emission level Va is an adjustment constant for correcting the variation in the light emission amount of each flash, and is stored in the
[0156]
Table 7 shows the relationship between the zoom position (focal length), guide number Gno, and T_fire. The model B is a model having a larger guide number Gno than the model A.
[Table 7]
[0157]
The zoom position is a position of the
[0158]
As can be seen from Table 7, the guide number Gno increases and the value of T_fire (zoom) decreases as the zoom position moves to the longer distance side. According to S700, the light emission level Vfp is inversely proportional to the value of T_fire (zoom), and therefore the light emission level Vfp decreases as the zoom position moves to the longer distance side. As a result, even in flashes at different zoom positions, the illuminance to the subject at a predetermined distance (effective guide number if the distance between each flash and the subject is the same) is the same. In the present embodiment, since the reference guide number Gno is constant regardless of the flash model, the model B whose guide number Gno is larger than the model A has a smaller T_fire (zoom) value than the model A. As a result, the flashes of model B with different guide numbers have the same illuminance (effective guide number if the distance between each flash and the subject is the same) for the subject at a predetermined distance.
[0159]
When the flat light emission level Vfp is set, it is checked whether or not the light emission mode designation is FP (flat light emission) (S701). If the light emission mode designation is FP, the setting for the main light emission is performed in S702 to S707. If the mode designation is other than FP, settings for preliminary light emission (including test light emission) are performed in S708 to S713.
[0160]
That is, if the light emission mode designation is FP, first, the light emission magnification Mv1 input by CF communication is set as the light emission magnification Mv (S702). Next, it is checked whether or not the preliminary light emission mode PreM is “1” (S703). When the preliminary light emission mode PreM is “1”, that is, when a mode for performing preliminary light emission of a plurality of flashes in a prescribed order is set (S703; Y), it is checked whether or not the synchronization request is sequential (S703: Y). S704). If the synchronization request is sequential, the light emission magnification Mv2 input by CF communication is reset to the light emission magnification Mv, and the process proceeds to S706 (S704; Y, S705). When the preliminary light emission mode PreM is not “1” (S703; N), or when the synchronization request is not sequential even when the preliminary light emission mode PreM is “1” (S704), the light emission magnification Mv is not changed and S706 is performed. Proceed to And the formula: FPlvl = Vfp × 2 Mv Is output from the D / A conversion port Pda and applied to the non-inverting input terminal of the
[0161]
On the other hand, when a mode other than the FP mode is set as the light emission mode designation, it is first checked whether or not the light emission mode designation is a test light emission mode (S708-1). In the test light emission mode, the output level FPlvl of the D / A conversion port Pda is output as the voltage Vb (S708-1; Y, S708-2). This voltage Vb emits light from the
Subsequently, it is checked whether or not the preliminary light emission mode PreM is “1” (S709). If the preliminary light emission mode PreM is “1”, preliminary light emission is performed in a prescribed order. Is checked (S709; Y, S710). When the synchronization request is sequential (S710; Y), timer B is set to 2.5 ms in order to perform preliminary light emission by the second light emission (right side in FIG. 6) shown in FIG. (S711), and waits until the timer B overflow flag becomes “1” (S712; N). When the timer B overflow flag becomes “1”, the flash time PreT (ms) is set in the timer B. The process proceeds to S714 (S712; Y, S713). When the preliminary light emission mode PreM is not “1” (S709; N), and when the synchronization request is not sequential (S710; N), preliminary light emission is performed at the first light emission (left in FIG. 6) shown in FIG. In step S713, the light emission time PreT (ms) is set in the timer B, and the process proceeds to step S714.
[0162]
A time T0 in FIG. 7 indicates an initial state of the FP light emission process. In this initial state, the output port P4 (30 Von), the output port P5 (IGBTctl), and the output port P7 are set to “0” by the initialization of S500, and the port P6 is set to the input port. Therefore, the
[0163]
In S714, the output port 4 (30 Von) is set to “1” (FIG. 7; time T1). When the 30Von signal becomes “1”, a voltage of 30V is output from the 30Vout terminal of the
[0164]
Then, the timer B set in S707 or S713 is started (S717), the port P5 (IGBTctl) is set to the input port (S718), and the output port P3 (TRIGon) is set to “0” (S719). Here, the reason why the port P5 is switched from the output port to the input port is to start light emission stably even if the
[0165]
When the port P5 is set as an input port in S718, the port P5 is equivalent to non-connection, and the output of the
[0166]
When the voltage PDfl corresponding to the light emission amount of the
[0167]
The above processing is repeatedly executed until the timer B overflow flag becomes “1” (S720; N), and the light emission amount of the
[0168]
When the timer B overflow flag becomes “1” (S720; Y), in order to prevent the
[0169]
"Normal flash processing"
Next, the normal light emission processing executed in S609 will be described in detail with reference to FIGS. 6 (a), 6 (b) and FIG. This process is executed when a three-pulse normal emission command signal is input via the C terminal when the
[0170]
When this process is started, the process waits until the X terminal becomes “0” (S750; N), and when the X terminal becomes “0”, it is checked whether or not the Charge flag is “1” (S750; Y, S751). If the Charge flag is not “1”, the charging is not completed and the process returns (S751; N). When the Charge flag is “1”, it is checked whether the synchronization designation is sequential (S751; Y, S753). If the synchronization designation is sequential, it is checked whether the synchronization request is sequential (S753; Y, S754). When the synchronization request is sequential, the flash is emitted by the fall of the Q terminal, so that the Q terminal changes from “1” to “0” (S754; Y, S755; N), and the Q terminal is “0”. ”, The process proceeds to S756 (S755; Y). When the sync designation is not sequential (S753; N), and when the sync request is not sequential (S754; N), the process proceeds to S756 as it is because the flash is emitted by the falling edge of the X terminal.
[0171]
In step S756, it is checked whether the dimming mode designation is TTL. When the dimming mode designation is not TTL, the process proceeds to S768 (S756; N). On the other hand, when the dimming mode designation is TTL (S756; Y), the output port P4 (30Von) is set to “1” to generate a 30V voltage from the
[0172]
Subsequently, the timer B for measuring the maximum flash time is set to 3.2 ms and started (S758), and it is checked whether the Q terminal is “1” (S759), and the Q terminal is “1”. If not, it is checked whether or not the timer B overflow flag is “1” (S759; N, S760). If the timer B overflow flag is not “1”, the process returns to S759 (S760; N). When the Q terminal becomes “1” (S759; Y), or when the timer B overflow flag becomes “1” without the Q terminal becoming “1” (S760; Y), the output port P5 ( IGBTctl) is set to “0” to turn off
[0173]
Subsequently, it is checked whether or not the timer B overflow flag is “1” (S763). When the timer B overflow flag is “1”, the Q terminal did not become “1” within the timer B time, so “distance” is set in the dimming confirmation information (S763; Y, S764). The Q terminal does not become “1” within the timer B time because the amount of light received by the TTL
[0174]
When the timer B overflow flag is not “1”, it is checked whether or not the memory M1 (time remaining in the timer B) is less than 30 μs (S763; N, S765). The above 30 μs is the shortest time (= light emission control time Tm described later) in which light can be adjusted with relatively high accuracy after the light emission is started. When the memory M1 is less than 30 μs, it can be considered that the subject is present at a position closer to the flash light control distance range (or the subject reflectivity is higher than the standard reflectivity). Is set (S765; Y, S767). If the memory M1 is not less than 30 μs, it can be assumed that the subject exists at a position within the flash light control distance range (or the subject reflectivity is about the standard reflectivity). Set (S765; N, S766).
[0175]
If the dimming confirmation information is set, it is checked whether WLmode is 3 (S768). When WLmode is 3, the main flash command signal by single minute light emission is transmitted to the slave flash (S768; Y, S769), and when WLmode is not 3, S769 is skipped (S768; N), and the F_CRequest flag is set to “ 1 "is set and the process returns (S770). In this embodiment, the wireless signal is transmitted in S769 after the end of the normal light emission so as not to be affected by the minute light emission for the wireless signal transmission when the TTL light is received in S757 to S761.
[0176]
FIG. 30 is a graph showing the relationship between the light emission control time [μs] and the light emission amount error [EV].
As shown in FIG. 30, the light emission amount error tends to increase as the light emission control time is shortened due to the delay in light emission off of the
[0177]
"PWC interrupt handling"
Next, the PWC interrupt processing will be described in detail with reference to the flowcharts shown in FIGS. In the PWC interrupt processing, when the
[0178]
When entering this process, first, the PWC interrupt is prohibited again and "0" is set to the PWC interrupt flag (S850). Next, it is checked whether or not WLmode is 2 (S851). If WLmode is 2, it corresponds to the old camera, so the external light A and manual light emission processing are executed to perform main light emission (S851; Y , S852). This external light A and manual light emission processing is integrated when the light reception amount of the external light auto
[0179]
If WLmode is not 2, it is checked whether WLstep is 2 (S851; N, S854). If WLstep is not 2, it is checked whether WLstep is 1 (S854; N, S865). When WLstep is not 1, that is, when WLstep is 0 (S865; N), the standby light emission command signal is waiting to be received, so the sync request is set to sync specification (S877), and the register PWCR indicating the PWC counter value is set. The process corresponding to the value of is executed (S878 to S890). The value of the register PWCR is obtained by measuring the falling edge interval of the wireless signal as the preliminary light emission command signal, and becomes a different value according to the preliminary light emission mode PreM designated by the camera body 10 (CPU 13) and the synchronization designation ( (See Table 6).
[0180]
If the value of the register PWCR is within the range of 3.2 ± 0.1 ms (S878; Y), since the preliminary light emission command signal designating other than the preliminary light emission mode PreM “0” and synchro designation = FP has been received, “0” is set in the light emission mode PreM (S879-1), and if the synchro designation is the FP mode, the front curtain is changed (S879-2; Y, S879-3), and 1 is set in WLstep to emit light. The mode designation is set to spare (S884). Then, the FP light emission process is executed to perform preliminary light emission (S887), the PWC timer interruption is permitted, and the process returns (S888). When 1 is set in WLstep, it indicates that the preliminary light emission has been completed and that the magnification signal reception is awaited.
[0181]
If the value of the register PWCR is within the range of 4.2 ± 0.1 ms (S880; Y), since the preliminary light emission command signal designating other than the preliminary light emission mode PreM “1” and the sync designation = FP is received, When the flash mode PreM is set to “1” (S881-1), and the synchro designation is FP, it is changed to the front curtain (S881-2; Y, S881-3), and the processing after S884 is executed to reserve. Emits light.
If the value of the register PWCR is within the range of 5.2 ± 0.1 ms (S882; Y), the preliminary emission command signal specifying the preliminary emission mode PreM “1” and the sync designation = FP has been received. “1” is set in the mode PreM (S883-1), and if the sync designation is the leading curtain, if it is sequential, it is changed to FP (S883-2; Y, S883-3), and the processing after S884 is executed. Perform preliminary light emission.
[0182]
If the value of the register PWCR is within the range of 6.2 ± 0.1 ms (S885; Y), the test light emission command signal is received, so “1” is set to the preliminary light emission mode PreM, and the magnification signal reception is necessary. Since there is not, WLstep is set to 0, the light emission mode designation is changed to test (S886), FP light emission processing is executed to perform test light emission (S887), PWC timer interruption is permitted, and the process returns (S888). Thus, when the test light emission command signal is received, light is emitted only for the test.
[0183]
When the value of the register PWCR is outside the above range (S885; N), since neither the preliminary light emission command signal nor the test light emission command signal has been received, WLstep is set to 0 (S889), and the PWC timer is set. The wireless signal falling edge measurement mode is set, the PWC timer interruption is permitted, the PWC timer is started, and the process returns (S890). Usually, it is determined as Yes in any one of S878, S880, S882, and S885, and No is determined in S885 when, for example, noise such as light from a fluorescent lamp is received.
[0184]
After returning through S884 and entering the PWC interrupt process again, WLstep is set to 1 (preliminary light emission has been completed and the magnification signal reception is awaited), so it is determined Yes in S865. The process proceeds to S866, and the light emission magnifications Mv1, Mv2 are received in the subsequent processing (S865; Y).
In S866, it is checked whether or not the register PWCR value falls within the range of 2.5 ± 0.6 ms (S866). If it is not within the range, the signal is not a magnification signal, and the processing after S877 is executed (S866; N). . If the register PWCR value is within the range, the light emission magnification Mv1 is obtained by ((PWCR-2ms) / 16 μs) / 8-5 (S866; Y, S867). For example, when the register PWCR = 2.640 ms, the light emission magnification Mv1 = 0 (EV).
[0185]
Subsequently, the timer B is set to 3.1 ms and started (S868), and it is checked whether or not the timer B overflow flag is 1 (S869). If the timer B overflow flag is not 1, it is checked whether or not the PWC interrupt flag is “1” (S869; N, S870). If the PWC interrupt flag is not “1”, the process returns to S869 (S870; N). The PWC interrupt flag is a flag for identifying whether or not a wireless signal has been received. Here, since the interrupt is disabled, it is determined whether or not the third minute light emission (the rightmost part (3) in FIG. 6 (f)) as the magnification signal has been received based on the PWC interrupt flag. .
[0186]
If the PWC interrupt flag is “1”, since the third minute light emission has been received, it is checked whether or not the PWCR value is within the range of 2.5 ± 0.6 ms. If it is within the range ((PWCR− 2 ms) / 16 μs) / 8-5, the light emission magnification Mv2 is set (S870; Y, S871; Y, S872). When the timer B overflow flag becomes “1” (S869; Y), when the register PWCR value is out of the above range in S871, that is, the wireless signal as the magnification signal has not been received or cannot be correctly received. (S871; N), −5 EV is set to the light emission magnification Mv2 (S873).
[0187]
When the light emission magnification Mv2 is set in S872 or S873, 2 (waiting to receive the main light emission command signal) is set in WLstep (S874), and it is checked whether the synchronization designation is FP (S875). In the present embodiment, the light emission mode at the time of the main light emission is set based on the synchronization designation specified by the preliminary light emission command signal, and the main light emission command signal corresponding to the set light emission mode is transmitted.
[0188]
If the sync designation is not FP, the main light emission is performed with normal light emission (magnification). In this case, since the main flash command signal is transmitted by single micro flash of the built-in flash or the external flash, the PWC timer is set to the counter mode, the PWC counter interrupt is permitted, and the register PWCR for storing the PWC counter value To set FFFF to start the PWCR counter and return (S875; N, S876). If the process returns via S876, when the built-in flash or the external flash emits a small amount of light, a PWC counter interrupt is generated, and the process proceeds to S856. In S856, Mv1 received in S867 is set as the light emission magnification Mv, and it is checked whether or not the preliminary light emission mode PreM is “1” (S857). If the preliminary light emission mode PreM is “1”, it is checked whether the synchronization request is sequential (S857; Y, S858). If sequential, the light emission magnification Mv is changed to Mv2 received in S872 or S873 (S858; Y, S859). When the preliminary light emission mode PreM is not “1” (S857; N), when the synchronization request is not sequential (S858; N), S859 is skipped, and the magnification light emission process is executed to perform the main light emission (S860).
[0189]
If the synchro designation is FP, the main light emission is performed by flat light emission (FP).
In this case, the main flash command signal is transmitted by two micro flashes of the built-in flash or the external flash, and the micro flash interval corresponds to the flat flash time Tfp for continuing the flat flash, so the PWC timer interrupt is permitted. And return (S875; Y, S888). If the process returns via S888, a PWC timer interrupt is generated when the first minute light emission is received, and the process proceeds to S861. In S861, it is checked whether the count value of the PWC timer, that is, the register PWCR value indicating the signal interval of the main light emission command signal (two minute light emission) is in the range of 2.5 ± 0.6 (ms). (S861). If the register PWCR value is not within the range of 2.5 ± 0.6 (ms), it does not correspond to the flat light emission time, so the process proceeds to S865 without executing flat light emission (S861; N). On the other hand, if the register PWCR value is in the range of 2.5 ± 0.6 (ms), the flat light emission time Tfp is determined by (PWCR-2 ms) / 64 μs (ms) (S861; Y, S862). For example, when PWCR = 2.64 ms, Tfp = 10 ms. Then, the light emission mode designation is changed to FP, and FP light emission processing is executed to perform main light emission (flat light emission) (S863, S864).
[0190]
When the main light emission is executed in S860 or S864, WLstep is set to 0 (S889), the PWC timer is set to the wireless signal falling edge interval measurement mode, the PWC timer interrupt is permitted, the PWC timer is started, and the process returns ( S890).
[0191]
"Magnification light emission processing"
Next, the magnification light emission process executed in S860 of the PWC interrupt process will be described in detail with reference to FIG. In this process, first, ports P5, P6, and P7 are set as output ports, and "0" is output from each of these ports (S800). In this state, the accumulated charge in the capacitor 73 is discharged through the
[0192]
Subsequently, the output port P3 (TRIGon) is set to “1”, the inside of the
When the
[0193]
Then, it waits until the timer B overflow flag becomes “1” (S810; N). When the timer B overflow flag becomes “1” (S810; Y), the ports P5 and P7 are set to the output mode and the port P5 is set. , P7 is set to “0”, the output port P4 is set to “0”, the port P6 is set to the input mode (S811), the F_CRequest flag is set to “1”, and the process returns (S812).
[0194]
"Old Flash Processing"
Next, the old flash process executed in S511-2 will be described in more detail with reference to the flowchart shown in FIG.
When this process is started, first, it is checked whether or not the F_CON flag for identifying whether or not the camera is operating is “1” (S900). If the F_CON flag is “1”, the camera is in a communication state with a camera having a communication function with the flash device 50 (see FIG. 22; S613), and the process is exited (S900; Y). If the F_CON flag is not “1”, it is checked whether the F_WLs flag is “1” (S900; N, S901). If the F_WLs flag is “1”, it is in a state of functioning as a slave flash (see FIG. 21; S562), and the process is exited (S901; Y). If the F_WLs flag is not “1”, the ports Pd2 and Pd3 of the port group Pd are set to the output mode (S901; N, S902). Here, setting the ports Pd2 and Pd3 to the output mode means that the input / output switching signal IN / OUT terminal shown in FIG. 34 is set to “0”.
[0195]
Subsequently, it is checked whether or not the Charge flag is “1” (S903). If the Charge flag is “1” (S903; Y), since charging of the
When the charge completion signal is output, a pulse Fpulse having a frequency proportional to the F value of the camera set in the flash is output to the port Pd3, and the process exits (S906). By the processing in S906, the F value signal is output to the camera side via the Q terminal.
[0196]
In the
[0197]
【The invention's effect】
According to the present invention, since the light emission magnification of the main light emission with respect to the test light emission amount is displayed as the test magnification, even when using a slave flash or mounting a plurality of external flashes, the flash irradiation can be performed with simple control. The range can be confirmed. Further, according to the present invention, since test light emission is performed at (1 / specified value) times the full light emission amount of the flash, a small light emission amount is required and power consumption can be reduced.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a block diagram showing a configuration of a control system of a camera constituting a flash photographing system to which the present invention is applied.
FIG. 2 is a diagram showing a circuit configuration of a photometry circuit provided in the camera.
FIG. 3 is a diagram showing a circuit configuration of a TTL photometry circuit provided in the camera.
FIG. 4 is a block diagram showing a configuration of a control system of a flash device constituting a flash photographing system to which the present invention is applied.
FIG. 5 is a diagram showing a communication sequence (normal time) between a camera and a flash.
FIG. 6 is a diagram showing a communication sequence between a camera and a flash (when light is emitted).
(A) and (b)
FIG. 7 is a timing chart in flat light emission control of the flash device.
FIG. 8A shows a photometric area of a divided light receiving element provided in the camera. (B) shows the light distribution in the center lateral direction in the film surface photometry of the TTL light receiving element provided in the camera. (C) is a figure which shows the light reception amount of the TTL light receiving element in each photometry area | region shown to (a).
9A shows a shooting screen when the main subject is only at the center and the periphery is far away, and FIG. 9C shows a shooting screen when there is a highly reflective subject around the main subject. (B), (d) has shown the preliminary light emission brightness | luminance of each photometry area | region in (a), (b).
FIG. 10 is a flowchart regarding main processing of the camera.
FIG. 11 is a flowchart regarding flash communication processing of the camera.
FIG. 12 is a part of a flowchart regarding preliminary light emission processing of the camera.
FIG. 13 is a part of a flowchart regarding preliminary light emission processing of the camera.
FIG. 14 is a flowchart regarding preliminary light emission data acquisition processing of the camera.
FIG. 15 is a flowchart regarding pre-AD processing of the camera.
FIG. 16 is a flowchart regarding the light emission amount calculation processing of the camera.
FIG. 17 is a part of a flowchart regarding exposure processing of the camera.
FIG. 18 is a part of a flowchart regarding exposure processing of the camera.
FIG. 19 is a flowchart relating to a test flash process of the camera.
FIG. 20 is a flowchart relating to main processing of the flash device.
FIG. 21 is a flowchart regarding the wireless mode processing of the flash device.
FIG. 22 is a flowchart regarding communication interrupt processing of the flash device.
FIG. 23 is a part of a flowchart related to special light emission processing of the flash device.
FIG. 24 is a part of a flowchart relating to special light emission processing of the flash device.
FIG. 25 is a flowchart regarding flat light emission processing of the flash device.
FIG. 26 is a flowchart regarding normal light emission processing of the flash device.
FIG. 27 is a part of a flowchart regarding PWC interrupt processing of the flash device.
FIG. 28 is a part of a flowchart regarding PWC interrupt processing of the flash device.
FIG. 29 is a flowchart regarding magnification light emission processing of the flash device.
FIG. 30 is a graph showing the relationship between the light emission control time [μs] and the light emission amount error [EV] of the flash device.
FIG. 31 is a diagram illustrating a sequence of blur A / D processing executed by the camera.
FIG. 32 is a flowchart relating to old flash processing of the flash device;
FIG. 33 is a diagram illustrating camera connection terminals of the flash device.
FIG. 34 is a diagram showing an example of an input / output terminal configuration of a flash CPU provided in the flash device.
FIG. 35 is a timing chart for explaining a Fpulse signal output from the flash device.
[Explanation of symbols]
1 51 battery
2 Buck-boost voltage regulator
3 53 73 condenser
4 Flash connection terminals (C, R, Q, X, G)
5 Display elements
6 60 EEPROM
7 Lens communication interface
8 Flash communication interface
9 63 Information setting switch group
10 Camera
13 CPU
14 Built-in flash circuit
15 Motor control circuit
16 AF circuit
17 Aperture control circuit
18 Shutter control circuit
19 Metering circuit
20 TTL metering circuit
21 Xe tube
22 split photo detector
23 TTL photo detector
50 Flash device
52 Schottky diode
54 Regulator
55 Light Emitting Unit
56 Camera connection terminals (C, R, Q, X, G)
57 Wireless receiver
58 Wireless receiver circuit
59 Camera communication interface
61 Zoom motor
62 Motor drive circuit
65 flash CPU
66 Booster circuit
67 68 84 Diode
69 Charge detection circuit
70 Outside light auto circuit
71 Outside light auto light receiving element
72 LCD display
74 76 resistance
75 203 Comparator
77 30V generator circuit
78 Level shift circuit
79 Main condenser
80 trigger circuit
81 coils
82 Xe tube
83 IGBT
85 Light emission detection light receiving element
100 105 109 202 Operational amplifier
101 104 Compression diode
102 selector
103 Constant current source
106 Positive Number Temperature Resistor
110 Reference voltage generation circuit
200 MOS_SW (MOSFET)
201 integrating capacitor
Claims (7)
前記ズームフラッシュに、フラッシュ調光範囲を確認するためのテスト発光を実行させるテスト発光指令とフラッシュ本発光量を設定するための予備発光を実行させる予備発光指令を送信する発光指令手段と、
前記テスト発光指令を受けたときは、前記ズームフラッシュの照射角にかかわらずテスト発光量が該ズームフラッシュのフル発光量の(1/規定値)倍になるように前記ズームフラッシュを発光制御し、前記予備発光指令を受けたときは、被写体照度が一定になるように前記ズームフラッシュの照射角に応じて前記ズームフラッシュを発光制御する発光制御手段と、
前記ズームフラッシュの発光時に被写体からの反射光を測光する測光手段と、
前記テスト発光における前記測光手段の測光結果に基づき、前記テスト発光量に対する本発光時の発光倍率をテスト倍率として算出するテスト倍率演算手段と、
このテスト倍率演算手段が算出したテスト倍率が前記規定値以下のときに適正範囲内表示をする表示手段と、
を備えたことを特徴とするフラッシュ撮影システム。A flash photographing system comprising: a camera; and a zoom flash capable of changing an irradiation angle ;
Light emission command means for transmitting to the zoom flash a test light emission command for executing a test light emission for confirming a flash light control range and a preliminary light emission command for executing a preliminary light emission for setting a flash main light emission amount ;
When the test flash command is received, the zoom flash is controlled to emit light so that the test flash amount is (1 / specified value) times the full flash amount of the zoom flash regardless of the illumination angle of the zoom flash, A light emission control means for controlling the light emission of the zoom flash according to the irradiation angle of the zoom flash so that the illuminance of the subject is constant when receiving the preliminary light emission command ;
Photometric means for measuring reflected light from the subject when the zoom flash is emitted;
Based on the photometric result of the photometric means in the test light emission, test magnification calculating means for calculating the light emission magnification at the main light emission with respect to the test light emission amount as a test magnification;
Display means for testing magnification test ratio calculation means has calculated to the display within the appropriate range when: the specified value,
A flash photography system characterized by comprising:
前記発光指令手段は、テスト発光を示す所定の発光間隔で前記主フラッシュを微少発光させ、該微少発光によって前記1以上のスレーブフラッシュをテスト発光させるフラッシュ撮影システム。In the flash photography system according to any one of claims 1 to 4, without being mounted in the main flash and before Symbol camera built or mounted before Symbol camera, and a one or more slave flash that is wirelessly controlled , At least one of the main flash and one or more slave flashes as the zoom flash,
Before Symbol - emitting command means includes a flash photographing system is weak light emission of the main flash at a predetermined light emission interval showing the test onset light, thereby test firing the one or more slave flash by fine small emission.
前記テスト発光指令を受けたときは、前記ズームフラッシュの照射角にかかわらずテスト発光量が該ズームフラッシュのフル発光量の(1/規定値)倍になるように前記ズームフラッシュを発光制御し、前記予備発光指令を受けたときは、被写体照度が一定になるように前記ズームフラッシュの照射角に応じて前記ズームフラッシュを発光制御する発光制御手段と、
前記フラッシュの発光時に被写体からの反射光を測光する測光手段と、
前記テスト発光における前記測光手段の測光結果に基づき、前記テスト発光量に対する本発光時の発光倍率をテスト倍率として算出するテスト倍率演算手段と、
このテスト倍率演算手段が算出したテスト倍率が前記規定値以下のときに適正範囲内表示をする表示手段と、
を備えたことを特徴とするカメラ。 A flash command that sends a test flash command to execute a test flash to confirm the flash light control range and a preliminary flash command to execute a preliminary flash to set the flash main flash output to a zoom flash that can change the illumination angle Means,
When the test flash command is received, the zoom flash is controlled to emit light so that the test flash amount is (1 / specified value) times the full flash amount of the zoom flash regardless of the illumination angle of the zoom flash, A light emission control means for controlling the light emission of the zoom flash according to the irradiation angle of the zoom flash so that the illuminance of the subject is constant when receiving the preliminary light emission command ;
Photometric means for measuring reflected light from the subject when the flash is emitted;
Based on the photometric result of the photometric means in the test light emission, test magnification calculating means for calculating the light emission magnification at the main light emission with respect to the test light emission amount as a test magnification;
Display means for testing magnification test ratio calculation means has calculated to the display within the appropriate range when: the specified value,
A camera characterized by comprising
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