JP4629081B2 - 類似音声グループ化による位相自動補正機能付き複数チャンネル音声転送システム、ならびに位相ずれ自動調整システム、方法、およびプログラム - Google Patents

類似音声グループ化による位相自動補正機能付き複数チャンネル音声転送システム、ならびに位相ずれ自動調整システム、方法、およびプログラム Download PDF

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Description

放送業界での中継を伴う番組制作および、各種コンテンツ制作等において、複数の音声チャンネルから音声を入力し、ネットワークを用いて別の拠点に転送する技術分野、および位相ずれ自動調整の技術分野に関する
放送局の中継番組の制作システムの一般的な構成を図1に示す。
中継番組の製作では数10チャンネルから数100チャンネルといった多チャンネルの音声を、音声ミキサや映像スイッチャなどの中継機材を積んだ中継車、または現場で臨時設営した編集環境において、サラウンド放送用、またはステレオ放送用に5.1チャンネルまたは2チャンネルといった数チャンネルの音に足し合わせて集約する、ミキシングと呼ばれる作業を行っている(図1中の1−1)。
多チャンネル音声は複数のマイクを使って取得されケーブルまたは無線で編集環境に送られる。複数のマイクで同一音声を取得する場合、音源の位置またはマイクの設置位置によってマイクに音声が到達する時間が異なる。また、マイクに接続されたケーブル長が異なる場合、マイクごとに音声が編集環境に到達する時間が異なる。これらの理由より、取得された音声が編集環境に届くまでの時間が異なり、ミキシング時に足し合わせる音声間が逆相関係となる場合、音の打ち消しあいや雑音が発生することがある。逆相関係とは図2−1に示すように2つの同一信号のうち、片方の音声の位相がもう一方の音声に対して半周期遅れた状態になっていることを指す。逆相関係になっている音声を足し合わせると信号同士が相殺された状態となる(図2−2)。そのため、番組制作において音声を扱う技術者である音声エンジニアは、ミキシング前に足し合わせる音声同士を耳で聞きながら片方の音声の再生時間を1サンプル単位で、手動で遅らせて逆相関係を解消する作業を行っている(図1中の1−2)。
放送用にミキシングされた音声は図1中の1−3のように、専用線、無線、衛星などによって放送局へ転送される。この転送時において更にチャンネル間で位相がずれ、逆相関係になることもあるため、送信側、受信側にそれぞれ音声エンジニアを配置し、転送時に5.1チャンネルまたは2チャンネルの音声間の位相関係を確認させ、逆相関係にならないように調整をさせている(図1中の1−4)。位相ずれを調整された音声は映像と再生タイミングを合わせる作業を行ったのち、番組で使用される。
以上のように現状の中継番組の制作では中継現場と放送局に音声エンジニアを配置して、ミキシングを行っている。その際逆相関係にある音声どうしのミキシングを避けるため位相を調整する作業を手動で行っている。このような作業を伴うミキシングは高度な技術が必要であり、優秀な音声エンジニアでないと行うことが出来ない。また、エンジニアごとの技術の差が作業の結果得られる音声の品質に大きく影響する。そのため中継現場に優秀な音声エンジニアを配置し作業をさせている。
「マイクロホンアレーを用いたCSP法に基づく複数音源位置推定」、電子情報通信学会論文誌、2000年8月、Vol. J83-D-II、No. 8、p.1713-1721
現状の中継番組の制作において3つの課題がある。以下にその内容を示す。
1点目の課題は図1のように送信側、受信側に音声エンジニアを配置しなければならず、中継先に派遣されたエンジニアを他の番組制作に関わらせることが出来ない点である。放送局は音声品質の高い番組を制作するため、優れたミキシング技術を持つ音声エンジニアを同時に多くの番組制作に関わらせる必要があるが、中継先に派遣されたエンジニアは現場での作業に専念することになる。このため、音声エンジニア等の人的リソースを大きく消耗してしまうことになる。
2点目の課題は中継番組の製作を行う度に、中継先に大掛かりな編集環境設営を行わなければならず、人出や時間、設置費用がかかることである。特に中継規模が大きくなるほど多くの機材や設備を用いる必要があるため、編集環境構築にはより多くの人手や時間、設置コストがかかる。
3点目の課題は、ミキシング時に逆相関係にある音声同士の音の打ち消しあいが起こらないように位相を自動的に調整する音声機器がないため、音声エンジニアは集音時と転送時の位相ずれ調整作業を手動で行わなければならない点である。チャンネル数が増えるほど彼らの調整作業時の負荷は増大する。集音時と転送時の位相ずれの調整は放送前に行われるが、この理由により多くのチャンネルを使った中継番組の制作には多くの準備時間がかかることになる。
本発明の目的は上記3つの課題を解決する手段を提供することにある。1点目の課題に対しては音声エンジニアがより多くの番組制作に関わらせることができ、放送局の人的リソースを有効活用できる手段を提供すること、2点目の課題に対しては中継現場に編集環境を構築しなくても中継番組制作を行う手段を提供すること、3点目の課題に対しては音声エンジニアの集音時、転送時の位相ずれ調整作業の負荷を削減し、調整にかかる時間を削減する手段を提供する。
また、本発明の他の目的は、複数チャンネル音声の位相を自動的に調整する技術を提供することにある。
本明細書において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、以下のとおりである。
本発明は、データ転送用ネットワークで接続された複数チャンネル音声送信装置と複数チャンネル音声受信装置とを有する位相自動補正付き複数チャンネル音声伝送システムであって、前記複数チャンネル音声送信装置は、複数チャンネル音声を取得する音声入力I/F部と、前記音声入力I/F部で取得された複数チャンネル音声の類似度をCSP法によって調べ、類似したチャンネル音声をグループ化し、各チャンネル音声がどのグループに属するのかの情報である類似グループ情報を作成する類似音声グループ化部と、前記複数チャンネル音声と前記類似グループ情報をネットワークに転送できる転送データに変換する転送データ化部と、前記転送データをネットワークに送出するネットワークI/F部を備え、前記複数チャンネル音声受信装置は、ネットワークを介して送られてきた転送データを受信するネットワークI/F部と、前記転送データから複数チャンネル音声と類似グループ情報に変換するデータ抽出部と、前記類似グループ情報に基づいて類似音声グループ内の位相ずれ計算を行い、前記複数チャンネル音声の位相ずれを調整する位相ずれ補正部と、外部に音声を出力する音声出力I/F部を備える。
前記類似音声グループ化部は、前記音声入力I/F部で取得された複数チャンネル音声を蓄積するバッファと、前記バッファに蓄積されている複数チャンネル音声から全チャンネル間の類似度を、CSP法を用いて計算する類似度計算部と、を備える。
前記類似度計算部は、複数チャンネル音声データを間引いた後、全チャンネル間の類似度を、CSP法を用いて計算する手段を備える。
前記転送データ化部は、複数チャンネル音声と類似グループ情報をデータ化し、データ化された順にシーケンス番号を付与する手段を備え、前記データ抽出部は、ネットワークI/F部から転送されてきたデータをシーケンス番号順に整列させるデータ整列部と、複数チャンネル音声と類似グループ情報を抽出するデータ変換部を備え、前記位相ずれ補正部は、前記類似グループ情報をもとに類似グループ内の音声間の位相関係をCSP法を用いて計算する類似グループ内位相ずれ計算部と、類似グループ内位相ずれ計算部の計算結果を保持し、位相ずれ調整部にその結果を伝達する位相ずれ記憶部と、位相ずれ記憶部から送られてきた情報を元に複数チャンネル音声の位相ずれを調整する位相ずれ調整部を備える。
また、本発明は、複数チャンネル音声の位相を自動的に調整する位相ずれ自動調整システムであって、複数チャンネル音声を取得する音声入力I/F部と、前記音声入力I/F部で取得された複数チャンネル音声の類似度をCSP法によって調べ、類似したチャンネル音声をグループ化し、各チャンネル音声がどのグループに属するのかの情報である類似グループ情報を作成する類似音声グループ化部と、前記類似グループ情報に基づいて類似音声グループ内の位相ずれ計算を行い、前記複数チャンネル音声の位相ずれを調整する位相ずれ補正部と、外部に音声を出力する音声出力I/F部を備える。
本発明はIPネットワークによって中継番組製作に必要な全ての音声を放送局などの拠点へ転送を可能にすることにより、ミキシング作業や位相調整作業など中継先で行っていた作業を放送局等で実施することができるようになる。
さらに中継先に編集環境を設置することなく中継番組制作を行える。従来では中継先に音声エンジニアを派遣し、集音時と転送時の位相調整作業を行わせていたが本発明によってその作業が自動化されるため、彼らを中継先に派遣する必要がなくなり、彼らを放送局に配置してミキシング作業をさせられるようになる。これにより音声エンジニアの位相ずれ調整作業負荷を削減し、中継番組の制作の準備時間を短縮できる。また、音声エンジニアを放送局で作業させながら他の番組制作に関わらせることが出来、人的リソースを効率よく利用できるようになる。
多チャンネル音声IP転送システムでは、転送にIPネットワークを用いるため距離に依存しないため、ネットワークが整備された環境であればどこからでも中継や素材伝送が可能となる。また、計算量を削減する手法では市販のPCを用いての実装も可能であり、PCIカードの増加やPCのクラスタ化によってチャンネル数の増加に柔軟に対応できるシステムの構築が可能となる。
また、本発明により複数チャンネル音声の位相を自動的に調整することができる。
以下、本発明の実施形態の位相自動補正機能付き多チャンネル音声転送システムについて図を参照して説明する。
本発明の実施形態の位相自動補正機能付き多チャンネル音声伝送システムは、ネットワークによって中継番組の製作に必要な全ての音声を現場から放送局などへの他の拠点へ転送し、さらに多チャンネル音声の集音時、転送時の位相ずれを自動調整する機能を備えたシステムである。この自動調整機能のうち集音時の位相ずれ調整作業を、従来音源位置推定の手法として使われていたCSP法(Cross-power Spectrum Phase analysis)を用いて行う点が大きな特徴である。
本発明の実施形態に基づくシステムの概要を図3に示す。図3において、300は本発明の実施形態の位相自動補正機能付き多チャンネル音声転送システムである。301は中継先に設置された多数のマイク、302は放送局、303は放送局302内の編集室、304は編集室303内に設置された編集機器、305は編集室303内で編集機器304を操作する音声エンジニア、306は中継車/臨時編集室である。
本実施形態の位相自動補正機能付き多チャンネル音声転送システム300は多チャンネル音声送信装置310と多チャンネル音声受信装置320を備え、多チャンネル音声送信装置310と多チャンネル音声受信装置320はネットワークを介して接続されている。一般的には、多チャンネル音声送信装置310は中継先に設けられ、多チャンネル音声受信装置320は放送局302内に設けられる。
中継先に多数のマイク301を設置し、数10〜数100chの音声を多チャンネル音声送信装置310が取得する。多チャンネル音声送信装置310は各チャンネルの類似度をCSP法によって計算しグループ化する。多チャンネル音声送信装置310はネットワークを介して音声全チャンネルと類似グループ情報を多チャンネル音声受信装置320に転送する。多チャンネル音声受信装置320は各グループ内の位相ずれを自動的に調整し編集室303内の編集機器304に出力する。編集室303内では音声エンジニア305が編集機器304を操作して、放送用音声をミックスし(サラウンド方法の場合は5.1チャンネル、ステレオ放送の場合は2チャンネル)、映像とタイミングを合わせる。この送信用音声が放送される。
なお、本実施形態で説明する多チャンネルは一般的に言えば複数のチャンネルであり、位相自動補正機能付き多チャンネル音声転送システム300、多チャンネル音声送信装置310、多チャンネル音声受信装置320は一般的には位相自動補正機能付き複数チャンネル音声転送システム、複数チャンネル音声送信装置、複数チャンネル音声受信装置である。
CSP法は異なる2信号間の類似度と位相関係(位相ずれ)を求めるアルゴリズムである。CSP法は通常、異なる位置にあるマイクに入力された音声の位相ずれ(到達時間差)を、既知のマイク間距離とで音源位置を推定する手法として用いられる(非特許文献1参照)。
これに対し本発明の実施形態ではCSP法を以下2通りの計算を行うための手法として用いる。1つ目は入力された多チャンネル音声の全チャンネル間の位相関係を調べ、逆相関係となるか判定する手法として用いる。2つ目は2信号が逆相関係となる場合、2信号間のミキシングによって音が打ち消しあわないように片方の音声の再生タイミングをずらし、逆相関係にならないように遅らせる最小の時間(遅延量)を算出する手法として用いる。
CSP法による位相関係を求める計算では、図4のように入力された音声の全ての2チャンネルの組み合わせに対して位相関係を求めるため、チャンネル数Mに対してO(M)のオーダの計算回数が必要である。また音声のサンプルデータ数Nに対してO(NlogN)のオーダの計算回数が必要である(O(M)、O(NlogN)は原文ではイタリック体表記)。そのため、転送するチャンネル数が増加すると、計算量が指数関数的に増え、処理時間が増加するためシステム負荷が増加し、安定して処理が行えない可能性がある。
そこで本実施形態では集音時の位相ずれによる音の打ち消しあいや雑音の発生は同一の音声を含む類似チャンネル間でのみ発生することに着目する。類似音声をグループ化し、グループ内のみで位相ずれを計算できれば計算量の削減は可能である。さらに、グループ内の音声は類似していることが自明であるため、グループ内で全ての2チャンネルの組み合わせについて位相ずれ計算をする必要がなく、任意に選択した代表1チャンネルに対する位相ずれを計算すればよい。以下で類似チャンネルをグループ化して、グループ内で位相ずれを求める手法について述べる。
まず、図5のように入力された音声の全ての2チャンネル間の類似度をCSP法によって求める。この時のCSP値計算ではサンプルされた音声データを定間隔で間引き、サンプリングレートを下げる(ダウンサンプリング)ことで計算の高速化を図る。位相ずれ計算の結果、一定以上の類似度であった音声を同一グループとし、グループを示す番号を付与しグループ化する。グループ化されたグループ毎に、グループ内の任意に選択した代表1チャンネルに対する位相ずれ計算を行い、その結果を音声と共に、後述する位相ずれ調整部に転送する。このとき、どのチャンネルとも類似せず、グループ化されなかった音声もこのタイミングで位相ずれ調整部に送られる。位相ずれ調整部では位相ずれ計算の結果をもとに出力時間を遅らせ、位相調整された音声を出力する。このようにして位相関係を求める計算回数を減らす。またグループ化計算時に音声サンプルデータを定間隔に間引き、計算量を削減する。
図5の例では、図5−1に示すように、入力された1−Nチャンネルの音声のすべての2つの音声の組み合わせについて、各サンプルデータを間引いて類似度を計算する。図5−2に示すように、計算された類似度に基づいて、類似音声グループA(A−Aチャンネル)、類似音声グループB(B−Bチャンネル)、…にグループ化し、各類似グループ内で位相ずれ計算を行う。類似音声グループAにおいては、Aチャンネルが代表チャンネルであり、AチャンネルとAチャンネル、AチャンネルとAチャンネル、…、AチャンネルとAチャンネルの位相関係を計算し位相を調整する。類似音声グループBにおいては、Bチャンネルが代表チャンネルであり、BチャンネルとBチャンネル、BチャンネルとBチャンネル、…、BチャンネルとBチャンネルの位相関係を計算し位相を調整する。
以上のようにして本実施形態では類似音声をグループ化することで位相ずれを自動調整する機能を備えたシステムを提案する。この際、CSP法による位相関係の計算時に計算対象となるチャンネルを、類似度の高い音声の組み合わせをグループ化することで位相計算を行う回数を減らし、システムに対する負荷を軽減し、その結果チャンネル数(サンプル数)が多く取れるようになる。
上述のように本発明の実施形態は多チャンネル音声の集音時と転送時の位相ずれを自動で調整する機能を備える。以下にこれらの位相ずれ自動調整機能について説明する。
図6は本実施形態の位相自動補正機能付き多チャンネル音声転送システムの構成を示すブロック図である。図6において、多チャンネル音声送信装置310はネットワーク601を介して多チャンネル音声受信装置320と接続されている。
多チャンネル音声送信装置310は、多チャンネル音声を取得する音声入力I/F部611と、音声入力I/F部611で取得された多チャンネル音声の類似度をCSP法によって調べ、類似したチャンネル音声をグループ化し、各チャンネル音声がどのグループに属するのかの情報である類似グループ情報を作成する類似音声グループ化部612と、多チャンネル音声と類似グループ情報をネットワークに転送できる転送データに変換する転送データ化部613と、転送データをネットワーク601に送出するネットワークI/F部614を備える。転送データ化部613は、多チャンネル音声と類似グループ情報をデータ化し、データ化された順にシーケンス番号を付与する手段を備える。
類似音声グループ化部612は、音声入力I/F部611で取得された多チャンネル音声を蓄積するバッファ612aと、バッファ612aに蓄積されている多チャンネル音声データから全チャンネル間の類似度を、CSP法を用いて計算する類似度計算部612bと、を備える。類似度計算部612bは、入力された各チャンネルのサンプルデータを定間隔で間引いたのち、全チャンネル間の類似度をCSP法を用いて計算する手段を備える。
一方、多チャンネル音声受信装置320は、ネットワーク601を介して送られてきた転送データを受信するネットワークI/F部621と、転送データから多チャンネル音声と類似グループ情報に変換するデータ抽出部622と、類似グループ情報に基づいて類似音声グループ内の位相ずれ計算を行い、多チャンネル音声の位相ずれを調整する位相ずれ補正部623と、外部に音声を出力する音声出力I/F部624を備える。
データ抽出部622は、ネットワークI/F部621から転送されてきたデータをシーケンス番号順に整列させるデータ整列部622aと、多チャンネル音声と類似グループ情報を抽出するデータ変換部622bを備える。
位相ずれ補正部623は、記類似グループ情報をもとに類似グループ内の音声間の位相関係をCSP法を用いて計算する類似グループ内位相ずれ計算部623aと、類似グループ内位相ずれ計算部623aの計算結果を保持し、位相ずれ調整部623cにその結果を伝達する位相ずれ記憶部623bと、位相ずれ記憶部623bから送られてきた情報を元に多チャンネル音声の位相ずれを調整する位相ずれ調整部623cを備える。
図6において多チャンネル音声送信装置310の音声入力I/F部611から入力された多チャンネル音声データは類似音声グループ化部612のバッファ612aに蓄積される。バッファ612aに蓄積された音声データは類似度計算部612bにコピーされる。類似度計算部612bではコピーされた多チャンネル音声データをもとに音声の全チャンネル間の類似度をCSP法を用いて計算する。
ここでCSP法による処理について説明する。CSP法による処理を図7に示す。CSP法は2つの離散音声信号X(t)、Y(t)間の位相関係を求めるために、あるサンプルデータ数Nの区間において、X(t)に対しY(t)側の音声を1サンプルずつずらしながらFFTによって2信号間の相互相関をとり、相関値を計算する。ここで片側の信号をずらす量をずらし数とする。
図7−1において、上の図が離散音声信号X(t)であり、下の図が離散音声信号Y(t)である。点線で挟まれた部分がサンプルデータ数Nの区間のサンプルである。サンプル区間において、X(t)の最初のデータはX(1)であり最後のデータはX(N)である。また、Y(t)の最初のデータはY(1)であり最後のデータはY(N)である。図7−2において、一番上の図はX(t)であり、2番目の図はY(t)である。このY(t)を701に示すようにずらす。3番目の図はY(t)をずらし数1だけずらしたものであり、最初のデータはY(2)であり最後のデータはY(1)である。4番目の図はY(t)をずらし数2だけずらしたものであり、最初のデータはY(3)であり最後のデー
タはY(2)である。一番下の図はY(t)をずらし数N−1だけずらしたものであり、最初のデータはY(N)であり最後のデータはY(N−1)である。702に示すCSP値計算の例では、ずらし数0では相関値は0.4であり、ずらし数1では相関値は0.2であり、ずらし数2では相関値は0.2であり、…、ずらし数N−1では相関値は0.3である。
この計算によって各ずらし数に対して合計N個の相関値が得られるが、このうち0から最も遠い値になるもの、すなわちN個の相関値の絶対値をとった場合に最大になるものがCSP値となり(図8)、CSP値を与えるずらし数が2信号間のずれとなる。図8はN個の相関値の絶対値をとった場合のCSP値の選定方法を示す図であり、縦軸は相関値の絶対値、横軸はずらし数である。図において絶対値が最大となったものをCSP値とし、そのCSP値を与えるずらし数がずれとなる。CSP値は1から−1の間に分布し、ずらし数が0で、CSP値が1の場合、2つの信号は同一信号で位相が揃った正相関係であることを示す。また、ずらし数が0でCSP値が−1のときは同一信号で片方の信号の位相が半周期遅れた逆相関係であることを示す。
本実施形態ではCSP法による計算によって、2つの音声信号が逆相関係にあるかどうかを判断し、逆相関係となる場合には片方の音声の位相をずらし、再生タイミングを遅延させることで逆相関係を解消する。ここで再生タイミングを遅延させる量を遅延量とする。遅延量はCSP法で計算したN個の相関値の絶対値が所定の値以下となるずらし数のうち、0に最も近いずらし数とする。(なお、この所定の値については、比較する2つの音声信号が完全な逆相、あるいは完全に一致する状態からどれだけ遠いものを採用するかという尺度となるが、その具体的な値については、実際の運用上問題とならない設定値をあらかじめ求めておき、その値を用いるものとする)。遅延量に相当する時間分だけ音声Y(t)をバッファしてから再生させることで、音声間の再生タイミングをずらし、逆相関係を解消する。以上のようにすることで逆相関係にある2信号間のミキシングによって音が打ち消しあわないように片方の音声の再生タイミングを遅らせる最小の時間(遅延量)を算出することが可能になり、逆相関係が解消された音声を出力することができる。
上記の処理を図9に示す。類似度計算部612bでは入力された音声チャンネルの全ての2つのチャンネルの組み合わせにおける類似度を上述のCSP法によって計算する。このとき、各音声のサンプルデータ数Nを定間隔で間引き、サンプリングレートを下げることで類似度計算時の計算量を削減する。類似度計算により得られた類似度がある一定以上の値であった場合、そのチャンネル同士を類似チャンネルとして同一類似グループとする。このようにして入力された音声チャンネルの全ての2つのチャンネルの組み合わせについて類似度を調べ、類似チャンネルをグループ化し、各チャンネルがどのグループに属するかの情報である類似グループ情報を作成する。類似度計算部612bで作成された類似グループ情報とバッファ612aで蓄積されている多チャンネル音声データは転送データ化部613に送られ、再生順にデータ化され,データ化された順番にシーケンス番号が付与される。転送データはネットワークI/F部614から多チャンネル音声受信装置320へ転送される。
多チャンネル音声受信装置320ではネットワークI/F部621で受信された転送データはデータ抽出部622でシーケンス番号順に整列され、データ変換部622bで音声および類似グループ情報に変換されたのち、位相ずれ補正部623に送られる。位相ずれ補正部623では類似グループ情報をもとに類似グループ内の音声の位相関係をCSP法によって計算し、逆相関係にある場合は片方の音声の遅延量を算出する。この際、グループ内ではチャンネル間が類似していることが自明であるため、グループ内の任意の1チャンネルに対して逆相関係を調べ、必要に応じて遅延量を算出する。このように計算することでCSP法による計算量がO(M)のオーダからO(M)に削減でき、より多くのチャンネルを収容できる。位相ずれ調整部623cでは類似グループ内位相ずれ計算部623aで算出された遅延量をもとに特定のチャンネルの音声の再生時間を遅延させ、全チャンネルの音声間の位相ずれを自動的に調整し逆相関係のない状態に調整する。再生時間が調整された音声は音声出力I/F部624から出力され、外部音響機器等と接続される。
以上のように中継先で取得された全チャンネルの音声は位相ずれが自動的に調整され、逆相関係にない状態で放送局の編集機器に転送される。
以上説明した実施形態は、類似音声グループ化部612を多チャンネル音声送信装置310に設け、位相ずれ補正部623を多チャンネル音声受信装置320に設けたものである。すなわち、以上に説明した実施形態は、図5において、図5−1に示す処理を多チャンネル音声送信装置310に設けられた類似音声グループ化部612で行い、図5−2に示す処理を多チャンネル音声受信装置320に設けられた位相ずれ補正部623で行うものである。
しかし、図5−1に示す処理、図5−2に示す処理は、多チャンネル音声送信装置310だけで行っても、多チャンネル音声受信装置320だけで行ってもよいから、以上に説明した実施形態は以下のように変形することができる。
第1の変形例は、図6の多チャンネル音声受信装置320に設けられた位相ずれ補正部623を、多チャンネル音声送信装置310の類似音声グループ化部612と転送データ化部613の間に設け、それに伴う変更を行ったものである。
すなわち、第1の変形例の位相自動補正付き多チャンネル音声伝送システムでは、多チャンネル音声送信装置310は、多チャンネル音声を取得する音声入力I/F部611と、音声入力I/F部611で取得された多チャンネル音声の類似度をCSP法によって調べ、類似したチャンネル音声をグループ化し、各チャンネルの音声がどのグループに属するのかの情報である類似グループ情報を作成する類似音声グループ化部612と、類似グループ情報に基づいて類似音声グループ内の位相ずれ計算を行い、前記多チャンネル音声の位相ずれを調整する位相ずれ補正部と、位相ずれ補正部で調整された多チャンネル音声をネットワークに転送できる転送データに変換した順にシーケンス番号を付与する転送データ化部613と、転送データをネットワーク601に送出するネットワークI/F部614を備える。一方、多チャンネル音声受信装置320は、ネットワーク601を介して送られてきた転送データを受信するネットワークI/F部621と、ネットワークI/F部621から送られてきたデータをシーケンス番号順に整列させ、多チャンネル音声と類似グループ情報を抽出するデータ抽出部622と、外部に音声を出力する音声出力I/F部624を備える。
第2の変形例は、図6の多チャンネル音声送信装置310に設けられた類似音声グループ化部612を、多チャンネル音声受信装置320のデータ抽出部622と位相ずれ補正部623の間に設け、それに伴う変更を行ったものである。
すなわち、第2の変形例の位相自動補正付き多チャンネル音声伝送システムでは、多チャンネル音声送信装置310は、多チャンネル音声を取得する音声入力I/F部611と、音声入力I/F部611から送られてきた多チャンネル音声をネットワークに転送できる転送データに変換し、変換した順番にシーケンス番号を付与する転送データ化部613と、転送データをネットワークに送出するネットワークI/F部614を備える。一方、多チャンネル音声受信装置320は、ネットワーク601を介して送られてきた転送データを受信するネットワークI/F部614と、ネットワークI/F部614から送られてきたデータをシーケンス番号順に整列し、多チャンネル音声を抽出するデータ抽出部622と、データ抽出部622から送られてきた多チャンネル音声の類似度をCSP法によって調べ、類似したチャンネル音声をグループ化し、各チャンネル音声がどのグループに属するのかの情報である類似グループ情報を作成する類似音声グループ化部と、類似グループ情報に基づいて類似音声グループ内の位相ずれ計算を行い、前記多チャンネル音声データの位相ずれを調整する位相ずれ補正部623と、外部に音声を出力する音声出力I/F部624を備える。
また、以上に説明した実施形態、第1の変形例、第2の変形例から、ネットワークに関連する部分を捨象すると第3の変形例として次に示す位相ずれ自動調整システムを得ることができる。
すなわち、第3の変形例は、多チャンネル音声の位相を自動的に調整する位相ずれ自動調整システムであり、多チャンネル音声を取得する音声入力I/F部611と、音声入力I/F部で取得された多チャンネル音声の類似度をCSP法によって調べ、類似したチャンネル音声をグループ化し、各チャンネル音声がどのグループに属するのかの情報である類似グループ情報を作成する類似音声グループ化部612と、類似グループ情報に基づいて類似音声グループ内の位相ずれ計算を行い、前記多チャンネル音声の位相ずれを調整する位相ずれ補正部623と、外部に音声を出力する音声出力I/F部624を備える。この第3の変形例の位相ずれ自動調整システムは、取得された多チャンネル音声の類似度をCSP法によって調べ、類似したチャンネル音声をグループ化し、各チャンネル音声がどのグループに属するのかの情報である類似グループ情報を作成し、類似グループ情報に基づいて類似音声グループ内の位相ずれ計算を行い、多チャンネル音声の位相ずれを調整し、外部に音声を出力する。
以上に説明した第1〜第3の変形例においても、各変形例に関して説明した点以外については、実施形態に関して説明したことと同じである。
本実施例ではネットワーク部に現在コンピュータの分野などで広く使われているIPネットワークを用いた例を示す。
本実施例は図10のように多チャンネル音声送信装置1010、多チャンネル音声受信装置1020と、これらを接続するデータ転送用ネットワーク(IPネットワーク)1001から構成される。多チャンネル音声送信装置1010は多チャンネル音声を取得する音声入力I/F部1011、集音した多チャンネル音声の全ての2チャンネルの組み合わせについて類似度を計算しグループ化を行う類似音声グループ化部1012、多チャンネル音声および類似グループ情報をIPパケット化するIPパケット化部1013、多チャンネル音声受信装置1020へIPパケットを転送するネットワークI/F部1014で構成される。このうち、類似音声グループ化部1012は音声を一時的に蓄積するバッファ部1012a、多チャンネル音声間の類似度を計算する類似度計算部1012bからなる。
多チャンネル音声受信装置1020は、多チャンネル音声送信装置1010から送られてきたIPパケットを受信するネットワークI/F部1021、IPパケットから多チャンネル音声および類似グループ情報を抽出するデータ抽出部1022、逆相関係にある音声間の位相ずれを補正する位相ずれ補正部1023、多チャンネル音声を外部に出力する音声出力部I/F1024から構成される。データ抽出部1022は受信したネットワークI/F部1021から送られてきたIPパケットをパケット化された順番に整列させるパケット整列部1022aと、音声と類似グループ情報に変換するデータ変換部1022bからなる。位相ずれ補正部1023は、類似グループ内の位相ずれ計算を行う類似グループ内位相ずれ計算部1023a、類似グループ内位相ずれ計算部1023aで計算された結果を保持し、位相ずれ調整部1023cにその結果を伝達する位相ずれ記憶部1023b、位相ずれ記憶部1023bから送られてきた情報をもとに多チャンネル音声の位相ずれを調整する位相ずれ調整部1023cからなる。
多チャンネル音声送信装置1010において、外部マイクより取得された数10〜100チャンネルの音声は音声入力I/F部1011から多チャンネル音声送信装置1010に入力される。入力された音声データは類似音声グループ化部1012内のバッファ1012aに送られる。類似度計算部1012bではバッファ1012aで蓄積されている音声を取得し、音声チャンネルの全ての2つのチャンネルの組み合わせについて類似度を計算する。類似度がある一定以上の値であった場合、そのチャンネル間を類似チャンネルとして同一類似グループとし、各チャンネルがどのグループに属するかの情報である類似グループ情報を作成する。
類似グループ情報およびバッファ1012aに蓄積された音声はIPパケット化部1013で再生順にIPパケット化され、IPヘッダにシーケンス番号が付与された後、ネットワークI/F部1014に送られる。ネットワークI/F部1014では送られてきたIPパケットを多チャンネル音声受信装置1020に向けて転送する。
多チャンネル音声受信装置1020は、IPネットワーク1001から送られてきたIPパケットをネットワークI/F部1021で受信する。受信されたIPパケットはデータ抽出部1022のパケット整列部1022aに送られ、シーケンス番号順に整列された後、データ変換部1022bにおいて音声および類似グループ情報が抽出される。抽出された音声および類似グループ情報はその後位相ずれ補正部1023の類似グループ内位相ずれ計算部1023aに送られる。類似グループ内位相ずれ計算部1023aでは、類似グループ情報をもとにグループ内の代表1チャンネルと他のチャンネルの位相関係をCSP法によって計算し、逆相関係にある場合は算出した遅延量を位相ずれ記憶部1023bに格納する。全グループ内の位相関係の計算が終わった時点で、音声を位相ずれ調整部1023cに送信する。位相ずれ記憶部1023bでは類似グループ内位相ずれ計算部1023aから送られてきた遅延量を位相ずれ調整部1023cに送る。位相ずれ調整部1023cでは送られてきた音声を位相ずれ記憶部1023bから送られてきた情報をもとに、指定された音声の位相をずらし遅延させる。全音声チャンネルの位相調整作業が終わった時点で音声は音声出力I/F部1024に送られ、そこから外部に出力される。
本実施例では以上のようにして放送局の中継番組制作に必要な全ての音声を放送局などの拠点へ転送を可能にする。この際、多チャンネル音声の集音時、転送時の位相ずれを自動調整することが出来る。また上記の構成により、類似音声グループ化部1012を多チャンネル音声送信装置1010、位相ずれ補正部1023を多チャンネル音声受信装置1020での処理構成とし、送信PCと受信PCの2台のPCでグループ化、位相ずれ補正の処理を分散化させることで各PCへの負荷を削減する。負荷の削減を考慮しない場合、送信側PCまたは受信側PCのどちらかに各処理部を設置し、処理を集中させる構成でもよい。また、必ずしもネットワークを経由する必要はなく、多チャンネル音声の位相を自動的に調整する位相ずれ自動調整システムとして構成することもできる。
以上説明したシステム、装置は、コンピュータとプログラムによって構成することができる。また、そのプログラムの一部または全部をハードウェアで構成することもできる。
以上、本発明者によってなされた発明を、前記実施形態、実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は、前記実施形態、実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは勿論である。
従来の放送局の中継番組の制作システムの一般的な構成を説明するための図である。 2信号間における逆相関係とその加算による打ち消しあいを説明するための図である。 本発明の実施形態に係る位相自動補正機能付き多チャンネル音声転送システムを説明するための図である。 CSP法による位相ずれ計算における処理の流れを説明するための図である。 類似音声のグループ化による位相ずれ計算における処理の流れを説明するための図である。 本発明の実施形態に係る位相自動補正機能付き多チャンネル音声転送システムの構成を示すブロック図である。 CSP法による処理の流れを説明するための図である。 CSP法によって計算した値から2信号間のCSP値とずれを求める処理を説明するための図である。 CSP法による計算によって2信号が逆相関係になった場合の処理の流れを説明するための図である。 実施例に係る位相自動補正機能付き多チャンネル音声転送システムのIPネットワーク用いた場合の構成を示すブロック図である。
符号の説明
300…位相自動補正機能付き多チャンネル音声転送システム、301…マイク、302…放送局、303…編集室、304…編集機器、305…音声エンジニア、306…中継車/臨時編集室、310…多チャンネル音声送信装置、320…多チャンネル音声受信装置、601…ネットワーク、611…音声入力I/F部、612…疑似音声グループ化部、612a…バッファ、612b…類似度計算部、613…転送データ化部、614…ネットワークI/F部、621…ネットワークI/F部、622…データ抽出部、622a…データ整列部、622b…データ変換部、623…位相ずれ補正部、623a…類似グループ内位相ずれ計算部、623b…位相ずれ記憶部、623c…位相ずれ調整部、624…音声出力I/F部、1010…多チャンネル音声送信装置、1001…データ転送用ネットワーク(IPネットワーク)、1011…音声I/F部、1012…類似音声グループ化部、1012a…バッファ、1012b…類似度計算部、1013…IPパケット化部、1014…ネットワークI/F部、1020…多チャンネル音声受信装置、1021…ネットワークI/F部、1022…データ抽出部、1022a…パケット整列部、1022b…データ変換部、1023…位相ずれ補正部、1023a…類似グループ内位相ずれ計算部、1023b…位相ずれ記憶部、1023c…位相ずれ調整部、1024…音声出力I/F部

Claims (9)

  1. データ転送用ネットワークで接続された複数チャンネル音声送信装置と複数チャンネル音声受信装置とを有する位相自動補正付き複数チャンネル音声伝送システムであって、
    前記複数チャンネル音声送信装置は、
    複数チャンネル音声を取得する音声入力I/F部と、
    前記音声入力I/F部で取得された複数チャンネル音声の類似度をCSP法によって調べ、類似したチャンネル音声をグループ化し、各チャンネル音声がどのグループに属するのかの情報である類似グループ情報を作成する類似音声グループ化部と、
    前記複数チャンネル音声と前記類似グループ情報をネットワークに転送できる転送データに変換する転送データ化部と、
    前記転送データをネットワークに送出するネットワークI/F部を備え、
    前記複数チャンネル音声受信装置は、
    ネットワークを介して送られてきた転送データを受信するネットワークI/F部と、
    前記転送データから複数チャンネル音声と類似グループ情報に変換するデータ抽出部と、
    前記類似グループ情報に基づいて類似音声グループ内の位相ずれ計算を行い、前記複数チャンネル音声の位相ずれを調整する位相ずれ補正部と、
    外部に音声を出力する音声出力I/F部を備える
    ことを特徴とする位相自動補正付き複数チャンネル音声伝送システム。
  2. 前記類似音声グループ化部は、
    前記音声入力I/F部で取得された複数チャンネル音声を蓄積するバッファと、
    前記バッファに蓄積されている複数チャンネル音声から全チャンネル間の類似度を、CSP法を用いて計算する類似度計算部と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の位相自動補正付き複数チャンネル音声伝送システム。
  3. 前記類似度計算部は、入力された各チャンネルのサンプルデータを定間隔で間引き、全チャンネル間の類似度を、CSP法を用いて計算する手段を備えることを特徴とする請求項2に記載の位相自動補正付き複数チャンネル音声伝送システム。
  4. 前記転送データ化部は、
    複数チャンネル音声と類似グループ情報をデータ化し、データ化された順にシーケンス番号を付与する手段を備え、
    前記データ抽出部は、
    ネットワークI/F部から転送されてきたデータをシーケンス番号順に整列させるデータ整列部と、
    複数チャンネル音声と類似グループ情報を抽出するデータ変換部を備え、
    前記位相ずれ補正部は、
    前記類似グループ情報をもとに類似グループ内の音声間の位相関係をCSP法を用いて計算する類似グループ内位相ずれ計算部と、
    類似グループ内位相ずれ計算部の計算結果を保持し、位相ずれ調整部にその結果を伝達する位相ずれ記憶部と、
    位相ずれ記憶部から送られてきた情報を元に複数チャンネル音声の位相ずれを調整する位相ずれ調整部を備える
    ことを特徴とする請求項1に記載の位相自動補正付き複数チャンネル音声伝送システム。
  5. データ転送用ネットワークで接続された複数チャンネル音声送信装置と複数チャンネル音声受信装置とを有する位相自動補正付き複数チャンネル音声伝送システムであって、
    前記複数チャンネル音声送信装置は、
    複数チャンネル音声を取得する音声入力I/F部と、
    前記音声入力I/F部で取得された複数チャンネル音声の類似度をCSP法によって調べ、類似したチャンネル音声をグループ化し、各チャンネル音声がどのグループに属するのかの情報である類似グループ情報を作成する類似音声グループ化部と、
    前記類似グループ情報に基づいて類似音声グループ内の位相ずれ計算を行い、前記複数チャンネル音声の位相ずれを調整する位相ずれ補正部と、
    前記位相ずれ補正部で調整された複数チャンネル音声をネットワークに転送できる転送データに変換する転送データ化部と、
    前記転送データをネットワークに送出するネットワークI/F部を備え、
    前記複数チャンネル音声受信装置は、
    ネットワークを介して送られてきた転送データを受信するネットワークI/F部と、
    前記ネットワークI/F部から送られてきたデータをシーケンス番号順に整列させるデータ抽出部と、
    外部に音声を出力する音声出力I/F部を備える
    ことを特徴とする位相自動補正付き複数チャンネル音声伝送システム。
  6. データ転送用ネットワークで接続された複数チャンネル音声送信装置と複数チャンネル音声受信装置とを有する位相自動補正付き複数チャンネル音声伝送システムであって、
    前記複数チャンネル音声送信装置は、
    複数チャンネル音声を取得する音声入力I/F部と、
    前記音声入力I/F部から送られてきた複数チャンネル音声をネットワークに転送できる転送データに変換する転送データ化部と、
    前記転送データをネットワークに送出するネットワークI/F部を備え、
    前記複数チャンネル音声受信装置は、
    ネットワークを介して送られてきた転送データを受信するネットワークI/F部と、
    前記ネットワークI/F部から送られてきたデータをシーケンス番号順に整列させるデータ抽出部と、
    前記データ抽出部で整列された複数チャンネル音声の類似度をCSP法によって調べ、類似したチャンネル音声をグループ化し、各チャンネル音声がどのグループに属するのかの情報である類似グループ情報を作成する類似音声グループ化部と、
    前記類似グループ情報に基づいて類似音声グループ内の位相ずれ計算を行い、前記複数チャンネル音声の位相ずれを調整する位相ずれ補正部と、
    外部に音声を出力する音声出力I/F部を備える
    ことを特徴とする位相自動補正付き複数チャンネル音声伝送システム。
  7. 複数チャンネル音声の位相を自動的に調整する位相ずれ自動調整システムであって、
    複数チャンネル音声を取得する音声入力I/F部と、
    前記音声入力I/F部で取得された複数チャンネル音声の類似度をCSP法によって調べ、類似したチャンネル音声をグループ化し、各チャンネル音声がどのグループに属するのかの情報である類似グループ情報を作成する類似音声グループ化部と、
    前記類似グループ情報に基づいて類似音声グループ内の位相ずれ計算を行い、前記複数チャンネル音声の位相ずれを調整する位相ずれ補正部と、
    外部に音声を出力する音声出力I/F部を備える
    ことを特徴とする位相ずれ自動調整システム。
  8. 複数チャンネル音声の位相を自動的に調整する位相ずれ自動調整システムにおける位相ずれ自動調整方法であって、
    複数チャンネル音声を取得し、
    取得された複数チャンネル音声の類似度をCSP法によって調べ、類似したチャンネル音声をグループ化し、各チャンネル音声がどのグループに属するのかの情報である類似グループ情報を作成し、
    前記類似グループ情報に基づいて類似音声グループ内の位相ずれ計算を行い、前記複数チャンネル音声の位相ずれを調整し、
    外部に音声を出力する
    ことを特徴とする位相ずれ自動調整方法。
  9. 複数チャンネル音声の位相を自動的に調整する位相ずれ自動調整システムのためのプログラムであって、
    コンピュータを、
    複数チャンネル音声を取得する音声入力I/F部、
    前記音声入力I/F部で取得された複数チャンネル音声の類似度をCSP法によって調べ、類似したチャンネル音声をグループ化し、各チャンネル音声がどのグループに属するのかの情報である類似グループ情報を作成する類似音声グループ化部、
    前記類似グループ情報に基づいて類似音声グループ内の位相ずれ計算を行い、前記複数チャンネル音声の位相ずれを調整する位相ずれ補正部、および
    外部に音声を出力する音声出力I/F部
    として機能させるためのプログラム。
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