JP4613169B2 - 分与器 - Google Patents

Description

本発明は、分与しようとする製品で充填されている容器が内部に取り外し可能に収容されているハウジングを有する分与器に関する。詳細には、本発明は、容器を特有の分与器に組み合わせるキー止め装置を用いる分与器に関する。より詳細には、本発明は、任意のキー止め装置が多種の分与器のハウジングに関連するにもかかわらず、容器に取り付けることができて、容器をこれらのハウジングに挿入することを可能とするユニバーサルカラーに関する。

分与器は、とりわけ、ローション又は石けんのような流体及び粉末を分与するために一般に用いられている。説明を簡略にするために、すべての分与可能な製品は、本明細書では、総括して“石けん”と称することにする。これらの分与器は、一般には、分与しようとする石けんを収容する袋又はびんのような容器が内部に挿入されているハウジングを包含する。石けんを貯蔵する見地から、ハウジング内の容積の使用を最大にするために、容器はしばしば特有のハウジングと適合するような大きさ又は形状とされる。特有の容器が特有のハウジングと一緒に用いられることを保証するために、容器をそれらの特有のハウジングにキー止めする装置が開発されている。

このようなキー止め装置のひとつの形は、容器に取り付けられるカラーキーを包含し、これらのカラーキーは容器をハウジング内に固定するようにハウジング内のレシーバと相互に作用する。容器をハウジングに組み合わせるために、カラーキーはその表面から外向きに延びている突出キーを有し、この突出キーはレシーバに形成した対応するキー溝と適合するように配設されている。例えば、容器は外向きに突出する垂直リブの形のキーを包含するカラーキーを有することができる。対応するハウジングは、この垂直リブを受け入れるような大きさとされた垂直方向スロットの形のキー溝を有する。キーの形状、大きさ又は位置を変更することにより、容器は特有のハウジングにのみ適合するように作られている。製作の見地から、これはひとつの特有の容器がひとつの特有のハウジングと一緒に用いられることを保証する。使用者の見地から、これは使用者が適正な交換容器を注文することを可能とし、またその保守スタッフが特有の容器を特有のハウジング内に挿入することを保証する。

これらの利点にもかかわらず、分与器の急増は消費者が幾つかの異なる分与器を所有することを生じせしめており、これらの異なる分与器の各々は特有のキーを備える異なる容器を必要とするものである。その結果として、これらの消費者は幾つかの異なるキーを備えている容器を買ってしまう事態に直面してしまう。これらの分与器のハウジングのすべてに適合するような単一の容器を買うことは分与器の多少の容積の損失を生じせしめるけれども、消費者にとっては、ユニバーサル容器を備えることにより容器の蓄え及び交換を簡単にできることは望まれるものであると思われる。これらの分与器のすべてに収容することができる特有の大きさの容器を買うことはさておき、分与器内への容器の適当な挿入及び固定を提供するためには、単一の容器を多種の分与器のハウジングに用いることを可能とするカラーが必要とされる。

上述したことに鑑み、本発明の目的は、単一の容器を多種の分与器のハウジングに取り付けて用いることができるユニバーサルカラーを包含する分与器を提供することにある。

この目的に照らして、本発明は、分与器において、
ａ）分与しようとする製品で充填されている容器であって、この容器の底部に設けられている位置決め突出部と、前記容器から下向きに延びている頸部と、前記容器から下向きに延びていると共に前記頸部で前記容器に取り付けられている又は前記容器と一体に形成されているポンプとを包含する容器と、
ｂ）この容器を受け入れるくぼみを包含するハウジングであって、更に、前記容器の頸部を受け入れるような形状とされているキー板と突出部分とを有するレシーバを包含するハウジングと、
ｃ）第１のフランジと第２のフランジとを有する本体を包含するユニバーサルカラーであって、前記第１及び第２のフランジが、外向きに延びていると共に、それらの間に前記キー板を受け入れるために互いに軸方向に間隔を置いており、前記本体が更に前記第１のフランジに関して軸方向上向きに延びていると共に前記容器の一部分を取り囲むような円の形で延びている頂部縁を包含し、前記頂部縁が前記容器の前記位置決め突出部を受け入れる位置決めくぼみを有し、前記位置決めくぼみが基部と一対の直立側部とを有し、前記一対の直立側部がそれらの間に前記位置決め突出部を受け入れるために互いに周方向に間隔を置いており、更に前記一対の直立側部の一方が前記基部に対して垂直に延びていると共に、前記一対の直立側部の他方が前記基部に対して斜めに延びているユニバーサルカラーと、
を包含している分与器を提供する。

符号１０により総括的に示されている分与器が、図面の図１に示されている。種々の分与器が当業界において広く利用できるものであり、図１に示されている分与器１０は一例にすぎない。分与器１０は、一般に、石けんを保持する袋又はびんのような容器２０（図２）を収容するハウジング１１を包含する。ハウジング１１は、空となった容器２０の交換を容易にするためにクラムシェルのような手段で互いに取り付けることができるベース１１ａとカバー１１ｂとを包含することができる。

図２及び図３に示されるように、ベース１１ａはくぼみ１５を有し、このくぼみ内には容器２０の少なくとも一部分が受け入れられる。ベース１１ａは、更に、シェルフ１７を包含し、このシェルフは容器２０の頸部２１の両側で容器２０の下に延びている一対の肩部の形とすることができる。

符号２５により総括的に示されているポンプは、典型的には、容器２０から石けんを分与するために、容器２０に取り付けられているか又は容器２０と一体に形成されている。図示されるように、ポンプ２５はシェルフ１７を形成する一対の肩部間で容器２０から下向きに延びている。図３及び図４を参照するに、ポンプ２５は、ねじ付きのユニバーサルカラー４０により、容器２０から下向きに延びている頸部２１で容器２０に取り付けることができ、ユニバーサルカラー４０はポンプ２５に嵌合して頸部２１に螺合する。図示されるように、ポンプ２５は、ユニバーサルカラー４０から半径方向内向きに延びているリム２３に載っている環状リブ２６を包含し、ユニバーサルカラー４０はポンプ２５に嵌合してポンプ２５を適所に保持する。ポンプ２５のノズル２７は、ユニバーサルカラー４０から軸方向外向きに突出し、図示の例においては、上向きに動かされて、石けんを容器２０から分与せしめる。

再び図２を参照するに、ベース１１ａは一対のスライドガイド２８を包含することを見ることができ、これらのスライドガイドにはノズル位置決めバー（図示せず）が取り付けられ、これにより、ポンプ２５のノズル２７を軸方向内向きに駆動せしめて、石けんを容器から吐出せしめることを可能とし、前記ノズル位置決めバーは、スライドガイド２８上に乗って、軸方向にノズル２７と一緒に移動可能である。この方法において、前記ノズル位置決めバーと相互作用するハンドル１２（図１）は、ノズル２７を動かして石けんを容器２０から分与せしめるために用いられる。図示の例においては、ハンドル１２はカバー１１ｂに枢動可能に取り付けられ、またハンドル１２は後方に延びているアーム（図示せず）を包含し、このアームは位置決めバーに係合してノズル２７を垂直方向に動かし、ポンプ２５を駆動せしめる。

レシーバ３０は、一対のスライドガイド２８間に設けられて、一般には、カラーキーを受け入れるように工夫されている。すなわち、上述したように、既存の分与器は所定の容器２０と所定のハウジング１１との間の独特の取り付けを保証するために特有のカラーキーを用いている。典型的には、このカラーキーは突出キーを担持し、レシーバ３０は所定のカラーキーに対して特別のキー溝を有する。例えば、図２に示されるレシーバ３０は、そのキー板３１に垂直スロットの形のキー溝（図示せず）を有する。そして、組み合うカラーキーは、このカラーキーから突出する垂直キーを有するように作られ、このキーはレシーバ３０のキー溝と適合する。不適当なキーを有するカラーキーは、完全に挿入することができず、その関連する容器が所定の分与器において使用されるのを防止する。理解されるように、多種の容器２０及びハウジング１１をキー止めするためには、多種のキー溝構成が個々のレシーバ３０のために定められる。

以上のことを考慮に入れて、上述した特有のカラーキーに代えて用いられる、本発明の概念によるユニバーサルカラー４０は、キー止め装置と無関係に用いることができる。ユニバーサルカラー４０を詳細に説明する前に、ここにおいて用いる用語“ユニバーサル”とは、ひとつ以上のレシーバ３０と一緒に使用することができるカラーの機能を意味することを理解すべきである。

再びレシーバ３０に戻るに、レシーバ３０は、ユニバーサルカラー４０を受け入れるような形状とされているキー板３１を有する。このキー板３１は、例えば図２に示されているように、半円形の開口を画定するＣ形のキー板とされ、この半円形の開口の中にユニバーサルカラー４０を受け入れることができる。シェルフ３２がレシーバ３０に形成され、このシェルフはキー板３１の上で後方に延びている。キー板３１のように、シェルフ３２も半円形とすることができる。図示の例において、シェルフ３２は、半円形のくぼみ区域を形成するようにレシーバ３０の頂部面３３（図３）からくぼまされ、シェルフ３２はキー板３１の半径方向外向きに延びている。一対の位置決めタブ（図示せず）が、容器２０の底部の中央部に設けられている位置決め突出部３４と相互作用することにより、使用者が容器２０をくぼみ１５内に位置決めすることを助けるために、シェルフ３２の中央部分から上向きに延びている。容器２０の底部の中央部から後方に延びている位置決め突出部３４は、前記一対の位置決めタブ間に整列せしめ、それからそれらの間に挿入せしめることができる。同様に、キー板３１の下に形成したランプ３５は、後で一層詳細に説明するように、ユニバーサルカラー４０と相互作用することにより容器２０を位置決めするのを助けることができる。この方法において、シェルフ３２及びランプ３５は、また、容器２０のための垂直支持体を提供する。

図４及び図５に最も良く示されているように、本発明の概念によるユニバーサルカラー４０は、図示されるように、ポンプ２５に取り付けられる。ここで用いている用語“取り付け”には、ポンプ２５とユニバーサルカラー４０との一体形成も含まれることを理解されよう。ユニバーサルカラー４０は、第１のフランジ４１と第２のフランジ４２とを有する本体４３を包含し、これらの第１及び第２のフランジ４１，４２は本体４３から半径方向外向きに延びている。これらの第１及び第２のフランジ４１，４２は、それらの間にキー板３１を受け入れるクリアランス４５を画定するように互いに軸方向に間隔を置いている。この目的のために、第１及び第２のフランジ４１，４２はキー板３１の高さとだいたい等しい距離の間隔を置いている。これらの第１及び第２のフランジ４１，４２はキー板３１を受け入れて容器２０の軸方向移動を制限するために後方に延びることのみが必要であることを、理解されよう。

また、第１及び第２のフランジ４１，４２は容器２０を軸方向に固定するようにキー板３１及び／又はレシーバ３０と接触するために適当な任意の突出形状を有することができることを、理解されよう。図示の例においては、だいたい平らな水平方向に延びる第１及び第２のフランジ４１，４２が、レシーバ３０又はキー板３１と接触するために適当な任意の突出形状の簡単な一例として、設けられている。

図示の例において、垂直に延びるリブ４６が第１のフランジ４１と第２のフランジ４２との間に延びて、強度及び使用者のための保持を提供する。垂直に延びるリブ４６は、また、カバー１１ｂの表面と相互に作用することにより、容器２０の変形から生じることがあるユニバーサルカラー４０の回転を制限する。図示の例において、この使用を容易にするために、垂直に延びるリブはカラー４０の前側部に設けられている。

また、ノッチ４８及び４９が、垂直に延びるリブ４６と反対側、すなわち、第１及び第２のフランジ４１，４２の後側部にして、第１及び第２のフランジ４１，４２に形成されている。これらのノッチは、上述したようにレシーバ３０に設けられている一対の位置決めタブ（図示せず）及びランプ３５のための、すなわち、レシーバ３０の突出部分のためのクリアランスを提供する。ノッチ４８，４９を有する第１及び第２のフランジ４１，４２の縁と、位置決めタブ又はランプ３５との間の相互作用は、ユニバーサルカラー４０の回転を更に制限する。

容器２０の底部には容器２０に上述した特有のカラーキーを位置決めするために用いる位置決め突出部３４（図２）が設けられているので、特有のカラーキーに代えて用いられるユニバーサルカラー４０は、これらの位置決め突出部３４を受け入れるために、本体４３の頂部縁５３に形成した位置決めくぼみ５１，５２を包含する。本体４３の頂部縁５３は、第１のフランジ４１に関して軸方向上向きに延びていると共に、容器２０の一部分を取り囲むような円の形で延びている。

図３に最も良く示されているように、ユニバーサルカラー４０及びポンプ２５を容器２０に取り付けるために、ユニバーサルカラー４０の穴５４を、内部ねじ５５を切って設けることができ、これによりユニバーサルカラー４０を容器２０の頸部２１に螺合することができる。上述したように、ユニバーサルカラー４０は、また、他の方法で取り付けることができる。ユニバーサルカラー４０が取り付けのために回転させられたときに、容器２０の底部の位置決め突出部３４の受け入れを可能にするために、本体４３の頂部縁５３に形成した位置決めくぼみ５１，５２の各々は、図４に示されているように、基部５７と一対の直立側部５６，５８とを有し、一対の直立側部５６，５８はそれらの間に容器２０の底部の位置決め突出部３４を受け入れるために互いに周方向に間隔を置いている。そして、一方の直立側部５８は位置決めくぼみ５１又は５２の基部５７に対して垂直に延びていると共に、他方の直立側部５６は位置決めくぼみ５１又は５２の基部５７に対して斜めに延びている。この方法において、斜めに延びている直立側部（傾斜側部）５６は、ユニバーサルカラー４０が容器２０に螺合されるときに容器２０の底部の位置決め突出部３４のクリアランスを提供するのに対して、垂直に延びている直立側部（垂直側部）５８は容器２０の底部の位置決め突出部３４が直角に接触するストッパとして働き、ユニバーサルカラー４０と容器２０との間の不整列を生じせしめるユニバーサルカラー４０の回転を防止する。

使用において、ユニバーサルカラー４０を取り付けているポンプ２５は、容器２０をハウジング１１の中に挿入する前に、容器２０の頸部２１に螺合する。図３に最も良く示されているように、２つの互いに軸方向に間隔を置いている第１及び第２のフランジ４１，４２は、ポンプ２５を適当な高さに位置決めすると共に容器２０を軸方向に固定するために、キー板３１の上下にそれぞれ適合する。ユニバーサルカラー４０の、キーのない後面はキー板３１に対して適合することができ、キー板３１のキー溝がどのようなものかとは無関係に、容器２０の完全な挿入を許す。したがって、容器２０は、任意の数のキー板３１と一緒に用いることができる。

本発明の十分及び完全な説明が特許法の規定にしたがって詳述されたけれども、本発明の精神又は特許請求の範囲から逸脱することなしに、種々の変形を行うことができることを理解されよう。

本発明の概念による分与器の斜視図である。 本発明の概念による分与器の斜視図であるが、容器、及びハウジングのベース内に着座した、本発明の概念によるユニバーサルカラーを有するポンプを露出せしめるために、ハウジングのカバーを取り外している。 図２と同様な拡大斜視図であるが、容器、ポンプ及びユニバーサルカラーの詳細を示すために一部を断面にしている。 本発明の概念によるユニバーサルカラーを頂部から見た斜視図である。 本発明の概念によるユニバーサルカラーを底部から見た斜視図である。

Claims (4)

1. 分与器において、
   ａ）分与しようとする製品で充填されている容器であって、この容器の底部に設けられている位置決め突出部と、前記容器から下向きに延びている頸部と、前記容器から下向きに延びていると共に前記頸部で前記容器に取り付けられている又は前記容器と一体に形成されているポンプとを包含する容器と、
   ｂ）この容器を受け入れるくぼみを包含するハウジングであって、更に、前記容器の頸部を受け入れるような形状とされているキー板と突出部分とを有するレシーバを包含するハウジングと、
   ｃ）第１のフランジと第２のフランジとを有する本体を包含するユニバーサルカラーであって、前記第１及び第２のフランジが、外向きに延びていると共に、それらの間に前記キー板を受け入れるために互いに軸方向に間隔を置いており、前記本体が更に前記第１のフランジに関して軸方向上向きに延びていると共に前記容器の一部分を取り囲むような円の形で延びている頂部縁を包含し、前記頂部縁が前記容器の前記位置決め突出部を受け入れる位置決めくぼみを有し、前記位置決めくぼみが基部と一対の直立側部とを有し、前記一対の直立側部がそれらの間に前記位置決め突出部を受け入れるために互いに周方向に間隔を置いており、更に前記一対の直立側部の一方が前記基部に対して垂直に延びていると共に、前記一対の直立側部の他方が前記基部に対して斜めに延びているユニバーサルカラーと、
   を包含している分与器。
2. 請求項１記載の分与器において、前記第１及び第２のフランジが、垂直に延びるリブにより前記ユニバーサルカラーの前側部に接続されている分与器。
3. 請求項１記載の分与器において、前記第１及び第２のフランジの少なくとも一方が、その後側部に、前記レシーバの前記突出部分を受け入れるノッチを有している分与器。
4. 請求項３記載の分与器において、前記ノッチが前記第１及び第２のフランジの前記後側部の中央部に設けられている分与器。

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