JP4612629B2 - 細胞株及びその使用 - Google Patents

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Description

本発明は、T42402I3.4.2と表記される新規細胞株及び該細胞株の使用に関する。例えば、前記細胞株は、非組換えメラニン凝集ホルモン(MCH)受容体タンパク質の産生、並びに前記受容体に対するアンタゴニスト、インバースアゴニスト及びアゴニストの同定に使用することができる。
組換えMCH受容体は、様々な細胞株の中で発現されており、これらの細胞株は、組換えMCH受容体から起こり得る細胞内シグナル伝達経路を解明するために使用されてきた(Griffond and Baker, Int. Rev.Cytol. 213:233−277(2002) and Hawes etal., Endocrinology 141:4524−4532(2000))。さらに、多数の細胞株が、MCHR mRNAを発現し、及び/又は125I−MCHを結合し、又はMCHによって媒介される受容体の活性化を示すことが報告されている(Bradley et al., Am. J. Physiol. Endocrinol. Metab. 283:E584−E592(2002);Burgaud et al., Biochem. Biophys. Res. Commun. 241:622−629(1997); Saito et al. , Biochem. Biophys. Res. Commun. 289:44−50(2001); Tadayyon et al.,Biochem. Biophys. Res. Commun. 275:709−712(2000) and Takahashi et al., J. Clin. Endocrinol.Metabol. 86:369−374(2001))。しかしながら、公表された研究で使用されている125Iで標識されたペプチドの一部で観察されている、高レベルの非特異的結合のために、様々な細胞株へのMCH結合の報告の中には正しくないものがあり得る(Kokkotou et al., Neuropeptides 34:240−247(2000))。
MCH受容体活性化の小分子アンタゴニストを発見するための、組換え受容体の使用も報告されている(Takekawa et al. , Eur. J. Pharmacol. 438 :129−135(2002) and Borowsky et al., Nature Medicine 8:825−830 (2002))。
上記に照らせば、前記受容体の産生方法を発見する大きな必要が存在する。一旦受容体が産生されれば、例えば、該受容体に関連するアンタゴニスト、アゴニスト及びインバースアゴニストを見つけるために使用することができる。この受容体は、この受容体が関わっている生理的経路を解明するために使用することもできる。
本明細書に参照されている全ての米国特許及び文献は、参照により、それらの全体を本明細書に組み込まれる。
本発明は、T42402I3.4.2(「I.3.4.2」)と表記され、A.T.C.C.寄託番号PTA−5201を有する単離された細胞株、及び該細胞株の細胞によって産生される、単離されたタンパク質を含む。特に、前記タンパク質は、メラニン凝集ホルモン(MCH)受容体である。本発明は、細胞株の細胞又は該細胞の膜を含む組成物も包含する。
さらに、本発明は、10培養継代を超えて、MCHに対する応答性を保持する細胞株も包含する。MCHは、天然のヒトMCHペプチド又は他の種のMCH(例えば、サケMCH)であり得、例えば、生じたペプチドが100nM未満のKでMCHRに結合できる能力を維持するように、アミノ酸欠失、置換又は修飾によって前記MCHペプチドの改変された形態であり得る。前記細胞株は、MCHによって媒介されるカルシウム++動員に対して約90nMのEC50も示す。また、本発明には、この細胞株の細胞を含む組成物が含まれる。
さらに、本発明は、MCH受容体の産生に十分な時間及び条件下で、上記細胞株の細胞又は該細胞から得られる細胞株を培養するステップを含む、MCH受容体を産生する方法を包含する。
さらに、本発明は、a)細胞株T42402I3.4.2の細胞によって産生されるMCHRに試験化合物が結合するのに十分な時間及び条件下で、前記試験化合物を前記細胞株の前記細胞に接触させるステップと、b)ステップ(a)の前記接触された細胞にMCHを添加するステップと、c)前記試験化合物に曝露されていない前記細胞株の細胞と比較して、ステップ(a)の前記細胞中の細胞内カルシウム流入を測定し、前記試験化合物に曝露されていない前記細胞株の細胞と比べて、ステップ(a)の前記接触された細胞中の細胞内カルシウム流入が減少していることが、前記試験化合物が前記MCH受容体に対するアンタゴニスト又はインバースアゴニストであることを示すステップと、を含む、MCH受容体(MCHR)に対するアンタゴニスト又はインバースアゴニストを同定する方法、を含む。また、本発明には、該方法に従って同定された全てのMCHRアンタゴニスト又はインバースアゴニストが含まれる。
さらに、本発明は、a)細胞株T42402I3.4.2の細胞によって産生されるMCHRに試験化合物が結合するのに十分な時間及び条件下で、前記試験化合物を前記細胞株の前記細胞に接触させるステップと、b)前記試験化合物に曝露されていない前記細胞株の細胞と比較して、ステップ(a)の前記細胞中の細胞内カルシウム流入を測定し、前記試験化合物に曝露されていない前記細胞株の前記細胞と比べて、ステップ(a)の前記細胞中の前記細胞内カルシウム流入が増加していることが、前記試験化合物が前記MCH受容体に対するアゴニストであることを示すステップと、を含む、MCH受容体に対するアゴニストを同定する方法、を包含する。本発明は、該方法によって同定された任意のアゴニストも含む。
さらに、本発明には、MCHRに対するアンタゴニストが細胞株T42402I3.4.2の細胞によって産生されたMCHRに結合するのに十分な時間と条件下で、前記細胞株の前記細胞を前記アンタゴニトに接触させることを含み、前記結合が、前記細胞株の前記接触された細胞にその後添加されたMCHによる細胞内シグナル伝達の活性化を阻害する、MCHによる細胞内シグナル伝達の活性化を阻害する方法が含まれる。
また、本発明は、a)細胞株T42402I3.4.2の細胞又はその膜を、前記細胞株の前記細胞により産生されたMHCRがコンジュゲートのMCHに結合するのに十分な時間と条件下で、コンジュゲートと接触させるステップと、ここにおいて、前記コンジュゲートは、検出可能なシグナルを生成することができるシグナル生成化合物に付着されたMCHを含み、
b)非標識MCHを、前記非標識MCHが前記コンジュゲートを置換させるのに十分な時間と条件下で、前記結合されたMCHRに添加するステップと、c)前記非標識MCHによる前記コンジュゲート中のMCHの置換に比例する、前記MCHRに対する前記コンジュゲートのMCHの結合親和性を示す、前記シグナル生成化合物によって生成されたシグナルの強度を検出するステップと、を含む、MCHRへのMCHの結合の親和性を決定する方法、を含む。
さらに、本発明は、a)細胞株T42402I3.4.2の細胞によって産生されるMCHRに試験化合物が結合するのに十分な時間及び条件下で、MCHRへのMCHの結合を阻害すると疑われる前記試験化合物に、前記細胞株の前記細胞又はそれらの膜を接触させるステップと、b)測定可能なシグナルを生成できるシグナル生成化合物に付着されたMCHを含むコンジュゲートを、ステップ(a)の前記細胞株の前記接触された細胞に添加するステップと、c)前記生成された測定可能なシグナルを定量し、前記生成された測定可能なシグナルを前記試験化合物の不存在下で生成された対照シグナルと比較することによって、前記試験化合物による、MCHRへのMCHの結合の阻害を測定するステップと(ここにおいて、前記対照シグナルがMCHRへのMCHの結合のゼロパーセント阻害を表し、前記対照シグナルに比べて前記試験化合物を用いて得られたシグナルが小さいことが、前記試験化合物がMCHRへのMCHの結合を部分的に又は完全に阻害することを表す。)を含む、MCHRへのMCHの結合を阻害する組成物を同定する方法、を含む。
本発明は、a)細胞株T42402I3.4.2の細胞によって産生されるMCHRに試験化合物が結合するのに十分な時間及び条件下で、MCHRの活性化を阻害すると疑われる前記試験化合物に、前記細胞株の前記細胞又はそれらの膜に接触させるステップと、b)測定可能なシグナルを生成できるシグナル生成化合物に付着されたMCHを含むコンジュゲートを、ステップ(a)の前記接触された細胞に添加するステップと、c)生成された測定可能なシグナルを定量し、前記生成された測定可能なシグナルを、前記試験化合物の不存在下で生じた対照シグナルと比較することによって、前記試験化合物によるMCHRの活性の基底レベルの阻害を測定するステップと、を含む、MCHRのアンタゴニストとインバースアゴニストを識別する方法も包含する。対照シグナルは、MCHRの基底活性を表す。このため、対照シグナルに比べて、試験化合物の使用によって得られるシグナルが小さいことは、該化合物がMCHRのインバースアゴニストであることを示し、対照シグナルに比べて、試験化合物の使用によって得られたシグナルが等しいことは、該化合物がMCHRのアンタゴニストであることを示す。
さらに、本発明には、MCHRを発現する細胞株を産生する方法が含まれる。本方法は、a)IMR32細胞を、Gα16と抗生物質耐性マーカーとをコードするDNAと接触させるステップと、b)前記抗生物質耐性マーカーに対する抗生物質を前記接触された細胞に添加するステップと、c)ステップ(b)の抗生物質耐性細胞を単離し、単離された該細胞を増殖させるステップと、d)前記増殖された細胞に、ステップ(b)で使用された濃度より高い濃度で、前記抗生物質を添加するステップと、e)MCHRを産生する細胞株を産生するために、ステップ(d)の得られた細胞を単離し、単離された該細胞を増殖するステップと、を含む。増加する抗生物質の濃度は、MCHR、Gα16及び抗生物質耐性マーカーをコードする遺伝子の発現を安定化させる役割を果たす。
(発明の詳細な説明)
本発明は、T42402I3.4.2(又は「I3.4.2」)と表記され、その細胞がMCH受容体又はタンパク質を産生する、遺伝子改変された細胞株に関する。この細胞株は、Gα16タンパク質をコードするプラスミドの形質移入によって、IMR32細胞株(ATTCC寄託番号CCL−127を有し、American Type Culture Collection, 10801 University Boulevard, Manassas, VA 20110−2209から入手できる。)から得られた。IMR32は、メラニン凝集ホルモン受容体(MCHR) mRNAを発現するヒト神経芽細胞株である(Takahashi et al., supra(2001)参照)。しかしながら、IMR32細胞株では、MCHに対して応答する細胞内シグナル伝達を検出することができなかった。
この新規細胞株は、MCHに対する応答性を、10培養継代を超えて維持し、(蛍光定量イメージングプレートリーダー(Molecular Devices,Sunnyvale,CA))を用いて測定した場合)MCHによって媒介されるCa++動員に対して約90nMのEC50を示す。配列分析(図1a)は、I3.4.2細胞株中にコードされたMHCR配列が、文献(Griffond and Baker, supra(2002))に記載されているものと同じであることを示している。思いがけないことに、I3.4.2細胞株の細胞は、qPCR分析によって示されたところによると(図1b)、親IMR32細胞株の細胞よりずっと高いレベルのMCHR mRNAを発現する。
特に、前記細胞株は、MCH受容体アゴニスト、インバースアゴニスト及びアンタゴニストを発見及び開発するために、並びに神経由来の細胞モデルに対するMCH、MCHRアゴニスト、MCHRインバースアゴニスト及びMCHRアンタゴニストの効果をインビトロで研究するために、MCH受容体を産生する上で有用であり得る。より一般的に使用されている、組換え受容体を発現するHEK又はCHO繊維芽細胞株より、このような細胞株は、ニューロペプチド受容体アンタゴニスト又はアゴニストの研究のためにより適切な細胞種であり得る。さらに、MCHアンタゴニストの発見は、例えば、脳の摂食中枢に存在するMCH受容体に対する作用を通じて食物摂取を減少させることによって及び/又はエネルギー消費の増加を促進することによって、体重を減少させるための薬物をもたらすものと期待され得る。多くの細胞内シグナル伝達経路がMCHの存在によって影響を受けることにも留意すべきである。このように、MCH受容体に結合し、その活性化を抑える化合物は、このような経路の本来の進路又は結果を変更するであろう。従って、本発明の細胞株は、これらの経路に影響を与えるアンタゴニスト又はインバースアゴニストの同定において使用し得る。例えば、前記細胞株は、前記受容体に対するアンタゴニスト又はインバースアゴニストの同定に使用することができ、前記アンタゴニスト又はインバースアゴニストは、次いで、MAPKの活性化及びホスホチジルイノシトールの加水分解を抑制し、cAMPを蓄積させる(すなわち、この経路の副産物又は最終産物)。あるいは、これらの経路に対して正の影響を与えたいのであれば、MCH受容体の機能を増強するアゴニストを同定するために、細胞株を使用し得る。
ホルモン自体に関していえば、MCHは、げっ歯類において食物摂取とエネルギーの恒常性を制御することが示されている、19アミノ酸の環状ニューロペプチドである。げっ歯類の視床下部中に脳内注射すると、MCHは食物摂取を刺激する。MCH mRNAの発現は、遺伝的な肥満ob/obマウス中で上昇しており、MCHを過剰発現するトランスジェニックマウスは、過食及び肥満である。逆に、MCHを発現していない(MCH−/−)トランスジェニックマウスは、少食及び痩身である。MCH受容体を発現していない(MCHR−/−)マウスは、少食ではないが、高脂肪食を摂取した場合でも、痩身のままである(Chen et al, Endocriol. 143:2469−2477(2002); Marsh et al.,Proc. Natl. Acad. Sci. USA 98:3240−3245(2002))。
以下の非限定例を使用することによって、本発明を説明する。
細胞株の作製及び細胞シグナル伝達の測定
基礎培地(MEM)/10%ウシ胎児血清/50μg/mL/ゲンタマイシン(成長培地)中で、IMR32 細胞(ATCC#CCL−127)を培養した。トランスフェクションの24時間前に、200,000細胞/ウェルで、24ウェル組織培養プレート中に細胞を播種した。トランスフェクションのために、製造業者(Invitrogen,Grand Island,NY)の推奨に従って、無血清MEM中で、Gα16及びZeocin耐性マーカーをコードするプラスミドのDNAをLipofectoamine 2000と混合した。この溶液を、培地中のIMR32細胞に与えた。6時間後、このトランスフェクション培地を取り除き、新鮮な培地と交換した。24時間後に、細胞をトリプシン処理し、再懸濁し、最初の細胞密度の約1/4で、6ウェル培養プレート中に再度播種した。
翌日、20μg/mLの最終濃度になるように、Zeocin (Invitrogen, Carlsbad, CA)を添加した。分離したコロニーが観察されるまで、定期的に交換しながら、この培地中に細胞を維持した。各コロニーを単離し、細胞試料を低温保存できるように、十分に大きな細胞集団が得られるまで増殖させた。低温保存後、MCHによって媒介されるシグナル伝達について、細胞を調べた。アンタゴニスト化合物がアッセイ中に含まれていないこと、及び、受容体の活性化に対するEC50を決定するために、様々な濃度のMCH(1nMから10μM)(Bachem, King of Prussia,PA)が細胞に与えられたことを除き、Ca++の動員に関して実施例IIIに記載されているアッセイと同様のアッセイを使用して、このようなシグナル伝達を求めた。
得られた細胞株(すなわち、I3.4)は、当初、MCHに対する安定な応答を示さなかった。3から4代の培養継代を経る間に、MCHに対する細胞の応答は、Ca++の動員アッセイで検出不能なレベルまで低下した。
このような表現型の不安定さは、このような細胞集団中で起こる遺伝的修飾が高い割合であるため、形質移入された細胞株においては珍しいわけではない。最初の細胞株の再選択及びサブクローニングによって、元の細胞集団内から、より安定な変種を単離することが可能となる場合がある。より高濃度の選択的薬剤を使用することにより、高レベルの薬剤耐性導入遺伝子の発現に対する選択圧が増加する。非選択の導入遺伝子(このケースでは、Gα16)は、薬剤耐性導入遺伝子に遺伝的に近接して連鎖しているので、この再選択プロセスは、マーカー遺伝子と非選択導入遺伝子の両方を高レベルで発現するクローン変種を選択する傾向がある。従って、MCH応答性細胞株を回収するために、低温保存された細胞を融解し、続いて、所望の表現型をさらに安定に発現する細胞株を取得する試みで、200μg/mLで、Zeocin耐性について再選択を行った。各細胞コロニーを単離し、増殖させ、上記のとおりアッセイを行った。
得られた細胞株、T42402I3.4.2は、Ca++の動員アッセイを使用して測定したところ、10培養継代を超えて、MCHに対する応答性を維持していた。前記細胞に対する典型的なEC50曲線が図2に示されている。EC50は、80nMであることが明らかとなった(SEM=12、n=8)。この値は、組換えMCHRを発現する細胞株に関する、EC50の文献報告と同等である(Chambers et al., Nature 400:261−265(1999); Saito etal., Nature 400:265−269 (1999);Lembo, Nature Cell Biol. 1:267−271 (1999);Hawes et al. , Endocriol. 141:4524−4532(2000))。
本発明のI3.4.2細胞株は、2003年5月15日に、ブダペスト条約の規定に基づき、American Type Culture Collection, 10801 University Boulevard, Manassas, Virginia 20110−2209に寄託され、寄託番号PTA−5201が与えられた。
MCHRの配列及びI3.4.2細胞中でのmRNAの発現
I3.4.2細胞について、MCHR配列を決定した。簡潔に述べると、成長培地を除去するために、D−PBSで集密細胞を洗浄し、5mLのTrizol試薬(Invitrogen、Carlsbad,CA)で溶解し、製造業者のプロトコールに従って、RNAを調製した。混入するDNAのレベルを低下させるために、得られたRNAを、RQ1 DNアーゼ(Promega, Madison, WI)で処理した。PCR用の基質としてcDNAを作製するために、製造業者が推奨するプロトコールに従って、二つ組みで、Superscript II (Invitrogen, Carlsbad, CA)を用いてRNAを逆転写した。以下に列記されているPCRプライマーを用い、Platinum PFXポリメラーゼ(Invitrogen, Carlsbad, CA)を使用して、cDNAを増幅した。
Figure 0004612629
PCRのサイクル条件は、次のとおりであった。94℃で2分を1サイクル;94℃で30秒/50℃で30秒/68℃で2分を30サイクル;68℃で10分を1サイクル。外側プライマーを用いた最初の増幅後、上記のネステッド(内側)プライマーセットを用いて、この最初のPCR増幅から得た1μLの試料を再増幅した(30サイクル)。ネステッドPCR反応から得た産物を、アガロースゲル上で電気泳動し、得られた最高分子量のバンドをゲル精製し、配列を決定した。増幅反応の産物は、MCHR転写物の報告されたサイズに基づくと、予想より大きかったが、独立に生成された8つのPCR産物から、下記のプライマー及びPerkin−Elmer Big Dyeサイクル配列決定技術(Applied Biosystems, Foster City., CA)を、製造業者の推奨されるプロトコールに従って使用し、DNAの配列を決定した。
Figure 0004612629
DNA配列決定の結果、配列決定されたバンドはゲノムDNAから得られたことが示唆され、これは、おそらく、RQ1の不完全な消化の結果であると思われる。このゲノム配列は短いイントロンを一つ含有しているだけなので、微量のゲノムDNAの増幅は、使用した手法の結果である可能性がないとはいえない。得られた配列は、GENBANK配列NM 005297と同一である。予想されるアミノ酸配列は、図1aに示されている(配列番号1)。
I3.4.2及び親IMR32細胞株中でのヒトMCHR mRNAの相対発現は、ABI Prism 7700(Applied Biosystems)を用いたTaqMan(R) Real Time qPCR法を用いて定量された。ヒトMCHR遺伝子に対する遺伝子特異的(GSP)TaqMan(R)プライマー及びプローブは、Primer Express program (Applied Biosystems)を用いて設計され、標準的なホスホラミダイト化学を用いて合成された。全てのGSP TaqMan(R)プローブは、レポーターフルオレセイン(FAM)で5’標識し、消光剤テトラメチルローダミン(TAMARA)で3’標識した。全ての細胞RNAは、製造業者の記載どおりに、Trizol Reagentを用いて調製し、全ての混入ゲノムDNAを除去するためにDnaseI(Invitrogen,Carlsbad,CA)で処理した。MCHR転写物を検出するために、製造業者の指示書に従って、Qiagen QuantiTect Probe RT− PCR kit(R)(Qiagen, Valencia, CA)を使用した。以下のプライマーを用いて、69bpのMCHRアンプリコンを増幅した。
Figure 0004612629
温度サイクリング用光学PCRプレート中に100ngの総RNAを含有する25μLの反応用量で、三つ組みにて、増幅を実施した。QRTPCR反応条件は、以下のとおりであった。50℃で30分/95℃で15分を1サイクル、続いて、94℃で15秒/60℃で1分を40サイクル。データは、PCR伸長相の間に収集し、ABI−7700 SDS 1.6.3ソフトウェアパッケージを用いて分析した。内部標準28S rRNA増幅に対して、データを標準化した。各試料に対して28S rRNA及びMCHRデータを使用し、I3.4.2細胞の相対発現値をIMR32親細胞株と比較するために、ΔΔCt法(PE−ABI Prism 7700 Users Bulletin Number 2)を利用した。結果(図1b)は、I3.4.2細胞株が、親IMR32細胞株中で検出されたレベルより、1000倍高いレベルで、MCHR転写物を発現することを示している。
I3.4.2細胞を用いたCa++動員アッセイ
メラニン凝集ホルモン(MCH)によるメラニン凝集ホルモン受容体(MCHR)の活性化は、細胞内貯蔵からのCa++の放出を誘導する。この細胞内カルシウム放出は、Ca++感受性色素試薬(Calcium Assay Reagent, Molecular Devices Corp., Sunnyvale, CA)とともに、蛍光定量イメージングプレートリーダー(FLIPRTM、Molecular Devices Corp., Sunnyvale,CA)を用いて測定する。細胞内貯蔵からのCa++の放出は、Ca++濃度に比例する、色素の蛍光の増加を引き起こす。このように、本方法は、MCHRのアゴニスト、アンタゴニスト及びインバースアゴニストを同定するために使用することができる。
通常、試験化合物によるCa++動員のパーセント阻害は、IC50値を決定することによるのではなく、0.1μM及び2μMの最終試験化合物濃度で決定されるであろう。この手法は、活性をスクリーニングできる化合物の割合と数を増加させるであろう。優先度が高い特定の試験化合物については、複数濃度の試験化合物を調べることによって、実質的に同じアッセイ手法を用いて、IC50値を取得することができる。上で略述したアッセイに対する、本明細書に記載された細胞株の有用性を確認するために、2つのMCHRアンタゴニスト、T−226296(Takeda Chemical Industries, Tsukuba, Japanによって開発された。)及びSNAP−7941(Synaptic Pharmaceutical Corp.,Paramus,NJによって開発された。)(Takekawa et al., Europ. J. Pharmacol.438:129−135(2002);Borowsky et al., Nature Medicine 8:793−800(2002)によって、最近、文献で報告された。)について、IC50を測定した。これらの文献では、これらの化合物は、125I標識されたMCHのMCHRへの結合及びMCHによる細胞内シグナル伝達の活性化を阻害することが示された。本発明者らの結果(図3参照)は、T42402I3.4.2細胞株中の、MCHによって刺激される細胞内Ca++流動が、予想通り、MCHRアンタゴニストT−226296及びSNAP−7941によって阻害されることを示している。
具体的には、前記アッセイは、以下のように実施する。MEM/10% ウシ胎児血清/50μg/mL ゲンタマイシン/200μg/mL Zeocin中で、前記細胞を培養する。ポリ−D−リシンでコートされた96 FLIPRTMアッセイプレート(BD Biosciences, Bedford, MA)中に、100,000細胞/ウェルで、この細胞を播種する。2日後に、1時間、37℃で、細胞をCalcium Assay Reagentに加える。試験化合物は、6% ジメチルスルホキシド中、60μMで調製する。細胞プレートをFLIPRTM中に置き、50μL/ウェルの試験化合物を導入する。試験化合物によってもたらされ得るアゴニスト活性をアッセイするために、カルシウムシグナルを3分間追跡する。次いで、50μL/ウェルの6μM ヒトMCH(0.1%ウシ血清アルブミン(BSA)を含有するDulbeccoのリン酸緩衝化生理的食塩水(PBS)中)を添加し、リガンドによって誘導されたカルシウムシグナルをさらに3分間追跡する。MCHによって誘導されたCa++流動を試験化合物が阻害する能力によって測定されたアンタゴニスト活性は、以下の式によって記載されるパーセント阻害として計算される。
%阻害=[1−((fTC−−fB)/(fMCH−fB))]x100
fTC=試験化合物の存在下において、MCHによって誘導された蛍光;
fMCH=試験化合物の不存在下において、MCHによって誘導された蛍光;及び
fB=ベースライン蛍光
MCH(1μM)は、通常、約700RFUのベースラインで、5,000−6,000の相対蛍光単位(RFU)の応答を引き起こす。Calcium Assay Reagentの蛍光は、0.40秒の曝露及びF−stop=2.0及び0.20から0.40Wの一定の光出力に設定されたレーザーを用い、488nmで測定する。このアッセイでは、アンタゴニストとインバースアゴニストはともに、同様の結果を与えると予想されることに留意すべきである。両種の作用剤は、様々なGPCRによるシグナル伝達を阻害するために、治療的に有用であることが見出された。
リガンド結合アッセイ
その受容体へのリガンドの結合とその阻害を測定するための様々なアッセイが広く使用されており、当業者に周知である。MCHRへのMCHの結合は、このようなアッセイを用いて測定することができる。このアッセイは、MCH結合の阻害剤を同定するために使用することもできる。このような阻害剤は、ペプチド又は小分子組成物であり得る。例えば、125I−MCH(又は蛍光分子ビオチン、その他の放射性標識などで標識されたMCH)はトレーサーとして使用することができ、MCHRは、無処置の細胞の表面上に提示され得る。細胞は、非酵素的細胞分離緩衝液(Invitrogen,Grand Island,NY)を用いて、培養基材から剥離し、血球計数器を用いて計数する。結合緩衝液(25mM HEPES、pH7.4、1mM CaCl、5mM MgCl、0.5% BSA)を用いて、細胞密度を2.2×10細胞/mLに調節し、96ウェルのポリプロピレンv字底マイクロタイタープレートに89μL/ウェルの細胞懸濁液を添加する。100% DMSO中に希釈された試験化合物(1μL)又は非標識MCHを、0から10μMの最終濃度になるようにウェルに添加し、続いて、10μLの125I−MCH(PerkinElmer,Boston,MA)を添加する。各ウェル中の125I−MCHの最終濃度は、50pMである。次いで、室温で1時間、プレートをタイタープレート揺動装置上に置く。次いでPackard Filtermate Harvestor(PerkinElmer, Boston, MA)を用いて、0.1%のPEI(ポリエチレンイミン、Sigma)で処理されたグラフ繊維フィルタープレートに、この試料を移す。200μLの洗浄緩衝液(BSAなし、0.5M NaClありの結合緩衝液)を用いて、フィルタープレートを三回洗浄する。全てのウェルに、Microscint 20(PerkinElmer, Boston, MA)を添加し、接着性フィルム(Topseal A,PerkinElmer,Boston, MA)でプレートを密封する。マイクロプレート・シンチレーション・カウンター(Topcount,PerkinElmer,Boston,MA)を用いて、プレートからCPMを測定する。MCHRへの結合について標識MCHと競合する、試験化合物の能力は、以下のように計算される。
%阻害=[1−((CPM−CPM)/(CPM−CPM))]x100
CPM=試験化合物の存在下でのCPM
CPM=競合物質の不存在下でのCPM
CPM=非特異的結合、すなわち、過剰(典型的には、標識されたMCHの1000倍のを超える濃度)の非標識MCH化合物の存在下でのCPM。
当業者に周知である、本アッセイの修飾は、未変性リガンド又は阻害剤化合物に対する解離定数を決定するために使用することができる。
上記アッセイでは、適切に標識された小分子又はペプチド模倣化合物又は配列が修飾されたMCH関連ペプチドによって、標識されたMCHが置換され得ることにも留意すべきである。このようなアッセイは周知であり、GPCRへのリガンド結合を評価するために広く使用される。例えば、αアドレナリン作動性受容体へのリガンド結合の測定は、標識されたプラゾシンを用いて実施することができ(Greengrass and Bremmer, Eur. J. Pharmacol. 55:1323−326(1979))、エンドセリンA受容体へのリガンド結合は、標識されたBQ−123(Ihara et al,Eur. J. Pharmacol.,274:1−6(1995))を用いて実施することができ、ニューロテンシン受容体へのリガンド結合は、標識されたSR−48692を用いて実施することができる(Betancur et al, Eur. J. Pharmacol. 343:67−77 (1998))。
インバースアゴニストアッセイ
インバースアゴニスト(例えば、リバースアゴニスト及びネガティブアゴニスト)とは、当該受容体の基底活性状態(すなわち、アゴニストの不存在下での活性レベル)より下に、受容体の活性レベルを減少させる化合物である(Strange,Trends in Pharmacol. Sci. 23:89−95 (2002))。上記実施例3で記載したように、インバースアゴニスト及びアンタゴニストは、Ca++動員アッセイにおいて、同様の活性を示すであろう。これらのクラスの化合物を識別することは、特に標的受容体の基底活性が低い場合には困難な場合がある。しかしながら、インバースアゴニストをアンタゴニストと区別することは、MCHRシグナル伝達の阻害剤として同定された化合物のインビボ特性を理解するのに有用であり得る。インバースアゴニストは、受容体の不活性状態に優先的に結合し、このため、アゴニスト非依存的な、GPTの受容体への結合を抑制する。受容体−Gタンパク質複合体へのGTPの結合は、[35S]GTP−γS又はEu標識されたGTPなどの、非加水分解性GTP類縁体を使用して測定することができる。簡潔に述べると、このようなアッセイは、以下のように実施し得る。標準的な膜調製法を用いて、膜を含有するMCHRをI3.4.2細胞から単離する(Bouaboula et al, J. Biol. Chem.,272:22330−22339(1997)。緩衝液(50mM Tris−HCl、pH 7.4、3mM MgCl、0.2mM エチレングリコール−ビス(β−アミノエチルエーテル)−N,N,N’,N’−テトラ酢酸(EGTA)、100mM NaCl及び0.1% ウシ血清アルブミン)中において、10μM GDP、標識されたGTP(0.01から0.1μM)及び試験化合物又はMCHとともに、I3.4.2細胞膜(1から20μg)を適切な時間、インキュベートする。次いで、ガラスファイバー膜を通して、この反応混合物をろ過し、結合していない標識されたGTPを取り除くために洗浄し、適切な装置(すなわち、[35S]GTP−γSに対してはシンチレーションカウンター、又はEu−GTPに対しては時間分解蛍光光度計)を用いて、標識されたGTPの結合を検出する。得られた結果は、一般に、基底活性と比較して報告される。
%活性化=[((Stc−NSB)x100)]÷(S−NSB)]−100
tc=試験化合物の存在下でのシグナル
=MCHの不存在下での基底シグナル
NSB=非特異的結合;標識されていない過剰のGTP−γSの存在下でのシグナル
この方法を使用すると、インバースアゴニストは、基底シグナルより低いシグナルを発生し、負の活性化(すなわち、ゼロ未満の%活性化)をもたらす。古典的なアンタゴニストは、本アッセイで測定された基底活性に対して、ほとんど又はまったく影響を与えないと予測されるであろう。インバースアゴニストの候補を特定するために、文献に記載されている様々な方法を用いた他のアッセイ(de Ligt et al, Br. J. Pharmacol.,130:1−12(2000))を、I3.4.2細胞(又はそれらの画分)を用いて使用することもできる。
図1aは、ゲノムMCHR DNA配列から推定された、I3.4.2細胞から得られるMCHRのアミノ酸配列(配列番号1)を示し、図1bは、親及びI3.4.2細胞中での、MCHR発現のqPCR解析を表す。 図2は、MCHに対する、I3.4.2細胞株の用量応答曲線を示す。 図3は、2つのMCHRアンタゴニストによる、MCHによって誘導されたCa++の流動の阻害を示す。

Claims (10)

  1. A.T.C.C.寄託番号PTA−5201を有する、単離された細胞株。
  2. 請求項1に記載の細胞株の細胞を含む組成物。
  3. MCH受容体の産生に十分な時間及び条件下で、請求項1に記載の細胞株の細胞を培養するステップを含む、MCH受容体を産生する方法。
  4. a)A.T.C.C.寄託番号PTA−5201を有する細胞株の細胞によって産生されるMCHRに試験化合物が結合するのに十分な時間及び条件下で、前記試験化合物を前記細胞株の前記細胞に接触させるステップと、
    b)ステップ(a)の前記接触された細胞にMCHを添加するステップと、
    c)前記試験化合物に曝露されていない前記細胞株の細胞と比較して、ステップ(a)の前記細胞中の細胞内カルシウム流入を測定し、前記試験化合物に曝露されていない前記細胞と比べて、ステップ(a)の前記細胞中の前記細胞内カルシウム流入が減少していることが、前記試験化合物が前記MCH受容体に対するアンタゴニストであることを示すステップと、
    を含む、MCH受容体(MCHR)に対するアンタゴニスト又はインバースアゴニストを同定する方法。
  5. a)A.T.C.C.寄託番号PTA−5201を有する細胞株の細胞によって産生されるMCHRに試験化合物が結合するのに十分な時間及び条件下で、前記試験化合物を前記細胞株の前記細胞に接触させるステップと、
    b)前記試験化合物に曝露されていない前記細胞株の細胞と比較して、ステップ(a)の前記細胞中の細胞内カルシウム流入を測定し、前記試験化合物に曝露されていない前記細胞と比べて、ステップ(a)の前記細胞中の前記細胞内カルシウム流入が増加していることが、前記試験化合物が前記MCH受容体に対するアゴニストであることを示すステップと、
    を含む、MCH受容体に対するアゴニストを同定する方法。
  6. MCHRに対するアンタゴニストがA.T.C.C.寄託番号PTA−5201を有する細胞株の細胞によって産生されたMCHRに結合するのに十分な時間と条件下で、前記細胞株の前記細胞を前記アンタゴニストに接触させることを含み、前記アンタゴニストはT−226296及びSNAP−7941から成る群より選択され、前記結合は、前記接触された細胞にその後添加されたMCHによる細胞内シグナル伝達の活性化を阻害する、MCHによる細胞内シグナル伝達の活性化を阻害する方法。
  7. a)A.T.C.C.寄託番号PTA−5201を有する細胞株の細胞又はその膜を、前記細胞株の前記細胞により産生されたMHCRがコンジュゲートのMCHに結合するのに十分な時間と条件下で、コンジュゲートと接触させるステップと、ここにおいて、前記コンジュゲートは、検出可能なシグナルを生成することができるシグナル生成化合物に付着されたMCHを含み、
    b)非標識MCHを、前記非標識MCHが前記コンジュゲートを置換させるのに十分な時間と条件下で、前記結合されたMCHRに添加するステップと、
    c)前記非標識MCHによる前記コンジュゲートの置換に比例する、前記MCHRに対する前記MCHの結合親和性を示す、前記シグナル生成化合物によって生成されたシグナルの強度を検出するステップと、
    を含む、MCHRへのMCHの結合親和性を決定する方法。
  8. a)A.T.C.C.寄託番号PTA−5201を有する細胞株の細胞によって産生されるMCHRに試験化合物が結合するのに十分な時間及び条件下で、MCHRへのMCHの結合を阻害すると疑われる前記試験化合物を前記細胞株の前記細胞又はそれらの膜に接触させるステップと、
    b)測定可能なシグナルを生成できるシグナル生成化合物に付着されたMCHを含むコンジュゲートを、ステップ(a)の前記接触された細胞に添加するステップと、
    c)前記生成された測定可能なシグナルを定量し、前記生成された測定可能なシグナルを前記試験化合物の不存在下で生成された対照シグナルと比較することによって、前記試験化合物による、MCHRへのMCHの結合の阻害を測定するステップと(ここにおいて、前記対照シグナルはMCHRへのMCHの結合のゼロパーセント阻害を表し、前記対照シグナルに比べて前記試験化合物を用いて得られたシグナルが小さいことが、前記化合物がMCHRへのMCHの結合を部分的に又は完全に阻害することを表す。)
    を含む、MCHRへのMCHの結合を阻害する組成物を同定する方法。
  9. a)A.T.C.C.寄託番号PTA−5201を有する細胞株の細胞によって産生されるMCHRに試験化合物が結合するのに十分な時間及び条件下で、MCHRの活性化を阻害すると疑われる前記試験化合物を、前記細胞株の前記細胞又はそれらの膜に接触させるステップと、
    b)測定可能なシグナルを生成できるシグナル生成化合物に付着されたMCHを含むコンジュゲートを、ステップ(a)の前記接触された細胞に添加するステップと、
    c)前記生成された測定可能なシグナルを定量し、前記生成された測定可能なシグナルを前記試験化合物の不存在下で生成された対照シグナルと比較することによって、前記試験化合物によるMCHRの活性の基底レベルの阻害を測定するステップと(ここにおいて、前記対照シグナルがMCHRの基底活性を表し、前記試験化合物を用いて得られたシグナルが前記対照シグナルに比べて小さいことが、前記化合物がMCHRのインバースアゴニストであることを表し、前記試験化合物を用いて得られたシグナルが前記対照シグナルに比べて等しいことが、前記化合物がMCHRのアンタゴニストであることを表す。)
    を含む、MCHRのアンタゴニストとインバースアゴニストを識別する方法。
  10. a)IMR32細胞を、Gα16と抗生物質耐性マーカーとをコードするDNAと接触させるステップと;
    b)前記抗生物質耐性マーカーに対する抗生物質を前記接触された細胞に添加するステップと;
    c)ステップ(b)の抗生物質耐性細胞を単離し、該細胞を増殖させるステップと;
    d)前記増殖された細胞に、ステップ(b)で使用された濃度より高い濃度で、前記抗生物質を添加するステップと;
    e)MCHRを産生する細胞株を産生するために、ステップ(d)の得られた細胞を単離し、該細胞を増殖させるステップと、
    を含む、MCHRを産生する細胞株を産生する方法。
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