JP4606507B2 - 多チャンネル信号のパラメータ表現からの空間ダウンミックスの生成 - Google Patents

多チャンネル信号のパラメータ表現からの空間ダウンミックスの生成 Download PDF

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Description

本発明は、パラメトリック多チャンネルの表現に基づいて符号化された多チャンネル・オーディオ信号を復号化することに関し、特に、例えばヘッドホン互換のダウンミックス又は2スピーカ環境のための空間ダウンミックスとして、空間的聴取体験を提供する2チャンネルのダウンミックスを生成することに関する。
オーディオ符号化における近年の発展により、ステレオ(又はモノラル)信号及び相応の制御データに基づいてオーディオ信号の多チャンネルの表現を再生する能力が利用可能となった。これらの方法は、伝送されるモノラル又はステレオ・チャンネルに基づくサラウンド・チャンネルの再生(アップミックスとも称される)を制御するために追加の制御データが伝送されるため、ドルビー・プロロジックなどの旧来の行列ベースの技術的解決策とは大きく異なっている。
例えばMPEGサラウンドなどのパラメトリック多チャンネル・オーディオ復号器の場合、伝送されてくるM個のチャンネル及び追加の制御データに基づいて、N個(ここで、N>M)のチャンネルを再生する。追加の制御データのデータ・レートは、N個のチャンネルのすべてを伝送するよりも大幅に低く、符号化をきわめて効率的にすると同時に、Mチャンネルの装置及びNチャンネルの装置の両方との互換性を保証している。
これらのパラメトリックサラウンド符号化方法は、通常は、IID(チャンネル間強度差)あるいはCLD(チャンネル・レベル差)及びICC(チャンネル間コヒーレンス)に基づくサラウンド信号のパラメータ化を含んでいる。これらのパラメータは、アップミックス・プロセスにおけるチャンネル・ペア間のパワー比及び相関関係を表わしている。さらに、従来技術において使用されるさらなるパラメータとして、アップミックスの手順の際に中間又は出力チャンネルを予測するために使用される予測パラメータが挙げられる。
多チャンネル・オーディオ・コンテンツの再生の他の発展により、ステレオ・ヘッドホンを使用して空間的リスニングの印象を得るための手段が提供されている。ヘッドホンの2つのスピーカのみを使用して空間的聴取体験を達成するために、空間的聴取体験をもたらすための人間の頭部のきわめて複雑な伝達特性を考慮に入れるように意図されたHRTF(頭部伝達関数)を使用して、多チャンネルの信号がステレオ信号へとダウンミックスされる。
他の関連する手法は、従来からの2チャンネル再生環境を使用し、多チャンネル・オーディオ信号のチャンネルを適切なフィルタでフィルタ処理し、元の数のスピーカでの再生に近い聴取体験を達成することである。信号の処理は、所望の特性を有する適切な「空間ステレオ・ダウンミックス」を生成するためのヘッドホン再生の場合と同様である。ヘッドホンの場合とは対照的に、両方のスピーカの信号が直接的に聴取者の両耳に届くために、望ましくない「クロストーク作用」を生じさせる。最適な再生品質を得るためには、この作用を考慮しなければならず、この信号処理に使用されるフィルタは、一般に「クロストーク打ち消しフィルタ」と呼ばれる。一般に、この技法の目的は、複素クロストーク打ち消しフィルタを使用して、生来のクロストークを打ち消すことによって、ステレオ・スピーカ・ベースの外側へと音源の範囲を広げることにある。
複雑なフィルタ処理のため、HRTFフィルタはきわめて長く、すなわち数百ものフィルタ・タップをそれぞれ有する可能性がある。同じ理由により、実際のフィルタの代わりに使用されたときに、知覚品質を劣化させぬように充分に上手く機能するフィルタのパラメータを見つけることは、ほとんど不可能である。
このように、一方では、多チャンネル信号について、符号化後の多チャンネル信号を効率的に伝送できるようにするビット節約型のパラメータ表現が存在する。他方では、ステレオヘッドホン又はステレオスピーカのみを使用したときに、多チャンネル信号のための空間的聴取体験を生成する明快な方法が知られている。しかしながら、これらの方法は、ヘッドホン用ダウンミックス信号を生成する頭部伝達関数を適用するための入力として、多チャンネル信号の全数のチャンネルを必要とする。したがって、頭部伝達関数又はクロストーク打ち消しフィルタの適用前に、多チャンネル信号の一式すべてが伝送されなければならず、あるいはパラメータ表現が完全に再生されなければならず、結果として伝送帯域又は演算の複雑さが容認し難いほどに高くなる。
本発明の目的は、多チャンネル信号のパラメータ表現を使用して、空間的聴取体験をもたらす2チャンネル信号のより効率的な再生を可能にする概念を提供することにある。
本発明の第1の態様によれば、この目的は、
多チャンネル信号のダウンミックスの表現と、多チャンネル信号の2つのチャンネル間のレベルの関係についての情報を有しているレベルパラメータと、多チャンネル信号の2つのチャンネルに関する頭部伝達関数とを使用して、ヘッドホン用ダウンミックス信号を導出するための復号器であって、
前記レベルパラメータを使用して前記2つのチャンネルの頭部伝達関数を重み付けすることによって修正頭部伝達関数を導出するフィルタ計算器であって、修正頭部伝達関数が、前記2つのチャンネルの低レベルのチャンネルの頭部伝達関数よりも、高レベルのチャンネルの頭部伝達関数に強く影響されるように、修正頭部伝達関数を導出するフィルタ計算器と、
前記修正頭部伝達関数及び前記ダウンミックス信号の表現を使用して前記ヘッドホン用ダウンミックス信号を導出する合成器と、
を備えた復号器によって達成される。
本発明の第2の態様によれば、前記目的は、
多チャンネル信号のダウンミックスの表現と、多チャンネル信号の2つのチャンネル間のレベルの関係についての情報を有しているレベルパラメータと、多チャンネル信号の2つのチャンネルに関する頭部伝達関数とを使用して、ヘッドホン用ダウンミックス信号を導出するための復号器であって、
前記レベルパラメータを使用して前記2つのチャンネルの頭部伝達関数を重み付けすることによって修正頭部伝達関数を導出するフィルタ計算器であって、修正頭部伝達関数が、前記2つのチャンネルの低レベルのチャンネルの頭部伝達関数よりも、高レベルのチャンネルの頭部伝達関数に強く影響されるように、修正頭部伝達関数を導出するフィルタ計算器と、
前記修正頭部伝達関数及び前記ダウンミックス信号の表現を使用して前記ヘッドホン用ダウンミックス信号を導出する合成器と、
を備えた復号器、
・多チャンネル信号のダウンミックスのサブバンドフィルタ処理によって、前記多チャンネル信号のダウンミックスの表現を導出するための分析フィルタバンク、及び
・前記ヘッドホン用ダウンミックス信号を合成することによって時間ドメインのヘッドホン信号を導出するための合成フィルタバンク、
を有しているバイノーラル復号器によって達成される。
本発明の第3の態様によれば、前記目的は、
多チャンネル信号のダウンミックスの表現と、多チャンネル信号の2つのチャンネル間のレベルの関係についての情報を有しているレベルパラメータと、多チャンネル信号の2つのチャンネルに関する頭部伝達関数とを使用して、ヘッドホン用ダウンミックス信号を導出する方法であって、
・前記レベルパラメータを使用し、前記2つのチャンネルの頭部伝達関数を重み付けすることによって修正頭部伝達関数を導出するステップであって、修正頭部伝達関数が、前記2つのチャンネルの低レベルのチャンネルの頭部伝達関数よりも、高レベルのチャンネルの頭部伝達関数に強く影響されるように、修正頭部伝達関数を導出するステップと、
・前記修正頭部伝達関数及び前記ダウンミックス信号の表現を使用して、前記ヘッドホン用ダウンミックス信号を導出するステップと、
を含む方法によって達成される。
本発明の第4の態様によれば、前記目的が、
多チャンネル信号のダウンミックスの表現と、多チャンネル信号の2つのチャンネル間のレベルの関係についての情報を有しているレベルパラメータと、多チャンネル信号の2つのチャンネルに関する頭部伝達関数とを使用して、ヘッドホン用ダウンミックス信号を導出するための復号器を有している受信器又はオーディオプレーヤであって、
・前記レベルパラメータを使用して前記2つのチャンネルの頭部伝達関数を重み付けすることによって修正頭部伝達関数を導出するフィルタ計算器であって、修正頭部伝達関数が、前記2つのチャンネルの低レベルのチャンネルの頭部伝達関数よりも、高レベルのチャンネルの頭部伝達関数に強く影響されるように、修正頭部伝達関数を導出するフィルタ計算器と、
・前記修正頭部伝達関数及び前記ダウンミックス信号の表現を使用して、前記ヘッドホン用ダウンミックス信号を導出する合成器と、
を備えた受信器又はオーディオプレーヤによって達成される。
本発明の第5の態様によれば、前記目的が、
多チャンネル信号のダウンミックスの表現と、多チャンネル信号の2つのチャンネル間のレベルの関係についての情報を有しているレベルパラメータと、多チャンネル信号の2つのチャンネルに関する頭部伝達関数とを使用して、ヘッドホン用ダウンミックス信号を導出するための方法であって、
前記レベルパラメータを使用し、前記2つのチャンネルの頭部伝達関数を重み付けすることによって修正頭部伝達関数を導出するステップであって、修正頭部伝達関数が、前記2つのチャンネルの低レベルのチャンネルの頭部伝達関数よりも、高レベルのチャンネルの頭部伝達関数に強く影響されるように、修正頭部伝達関数を導出するステップと、
前記修正頭部伝達関数及び前記ダウンミックス信号の表現を使用して、前記ヘッドホン用ダウンミックス信号を導出するステップと、
を含む方法を有している受信又はオーディオ再生の方法によって達成される。
本発明の第6の態様によれば、前記目的が、
多チャンネル信号のダウンミックスの表現と、多チャンネル信号の2つのチャンネル間のレベルの関係についての情報を有しているレベルパラメータと、多チャンネル信号の2つのチャンネルに関するクロストーク打ち消しフィルタとを使用して、空間ステレオダウンミックス信号を導出するための復号器であって、
前記レベルパラメータを使用して前記2つのチャンネルのクロストーク打ち消しフィルタを重み付けすることによって修正クロストーク打ち消しフィルタを導出するフィルタ計算器であって、修正クロストーク打ち消しフィルタが、前記2つのチャンネルの低レベルのチャンネルのクロストーク打ち消しフィルタよりも、高レベルのチャンネルのクロストーク打ち消しフィルタに強く影響されるように、修正クロストーク打ち消しフィルタを導出するフィルタ計算器と、
前記修正クロストーク打ち消しフィルタ及び前記ダウンミックス信号の表現を使用して前記空間ステレオ・ダウンミックス信号を導出する合成器と、
を有する復号器によって達成される。
本発明は次の知見に基づいている。即ち、多チャンネル信号の元のHRTF(頭部伝達関数)から修正HRTFを導出するためにフィルタ計算器が使用される。このフィルタ計算器は、多チャンネル信号の2つのチャンネル間のレベル関係の情報を有するレベルパラメータを用い、修正HRTFが低レベルのチャンネルのHRTFに比べて高レベルのチャンネルのHRTFに強く影響を受けるように、修正HRTFを導出する。この修正HRTFを用いることで、多チャンネル信号のパラメトリックダウンミックスからヘッドホン用ダウンミックス信号を導出できるという知見である。修正HRTFは、復号化の過程において、HRTFに関連するチャンネル間の相対強度を考慮に入れて導出される。このようにして元のHRTFが修正され、多チャンネル信号のダウンミックス信号のパラメトリック表現が、当該パラメトリックダウンミックス信号の完全なパラメトリック多チャンネルの再構成を必要とせずに、ヘッドホン用ダウンミックス信号の合成に直接的に使用される。
本発明の一実施の形態においては、本発明の復号器が使用され、パラメトリック多チャンネルの再生と、元の多チャンネル信号について伝送されたパラメトリックダウンミックスの本発明のバイノーラル再生とが実現される。本発明によれば、バイノーラル・ダウンミキシングに先立って多チャンネル信号を完全に再生する必要がなく、演算の複雑さが大幅に低減されるという大きな利点を有することが明らかである。これにより、例えば、限られたエネルギーの蓄えしか持たない携帯型の装置において、再生時間を大幅に延長することができる。さらなる利点は、同じ装置が、完全な多チャンネルの信号(例えば、5.1、7.1、7.2の信号)を提供し、かつスピーカが2つしかないヘッドホンが使用される場合であっても空間的聴取体験を有する信号のバイノーラル・ダウンミックスを提供できる点にある。これは、例えば家庭内娯楽形態においてきわめて好都合であろう。
本発明のさらなる実施の形態においては、フィルタ計算器が、修正HRTFを導出するために使用され、HRTFへと個々の重み付け係数を適用することによって2つのチャンネルのHRTFを結合するように動作できるだけでなく、結合される各HRTFについて追加の位相係数を導入することができる。位相係数の導入は、2つのフィルタの遅延補償をHRTFの重ね合わせ又は結合に先立って達成できるという利点を有している。この利点は、前後のスピーカの間の中間位置に対応する主遅延時間をモデル化する組み合わせ応答をもたらす。
第2の利点は、エネルギーの保存を確保するためにフィルタの結合の際に適用されるべきゲイン係数が、その周波数につれての挙動に関して、位相係数を導入しない場合に比べてはるかに安定的になる点にある。本発明の実施の形態によれば、ヘッドホン用ダウンミックス信号を導出するために、多チャンネル信号のダウンミックスの表現がフィルタバンクドメインにおいて処理されるため、この利点は本発明の概念にとって特に有意義である。すなわち、ダウンミックス信号の表現の個々の周波数帯域が別個に処理されるため、個々に適用されるゲイン関数の滑らかな挙動がきわめて重要である。
本発明のさらなる実施の形態においては、頭部伝達関数はサブバンド・ドメインのサブバンドフィルタへと変換されるが、この時、サブバンド・ドメインにおいて使用される修正HRTFの総数が元のHRTFの総数よりも少なくなるように変換される。この変換は、ヘッドホン用ダウンミックス信号を導出するための演算の複雑さが、標準的なHRTFフィルタを使用するダウンミキシングに比べてさらに少なくなるという明らかな利点を有している。
本発明の概念を実施すれば、きわめて長いHRTFの使用が可能となる。そのため、多チャンネル信号のパラメトリックダウンミックスの表現に基づくヘッドホン用ダウンミックス信号の優れた知覚品質を有する再生が可能となる。
さらに、本発明の概念をクロストーク打ち消しフィルタについて使用することで、多チャンネル信号のパラメトリックダウンミックスの表現に基づき、標準的な2スピーカ環境において使用されるべき空間ステレオ・ダウンミックスの優れた知覚品質を有する生成が可能となる。
本発明の復号化の概念のさらなる1つの大きな利点は、本発明の概念を実現する本発明のバイノーラル復号器をだた一つ使用することで、バイノーラルダウンミックス及び伝送されたダウンミックスの多チャンネルの再生を、追加的に伝送された空間パラメータを考慮に入れながら導出できるようになる点にある。
本発明の一実施の形態においては、本発明のバイノーラル復号器は、サブバンドドメインにおける多チャンネル信号のダウンミックスの表現を導出するための分析フィルタバンクと、修正HRTFの計算を実行する本発明の復号器とを有している。このバイノーラル復号器は合成フィルタバンクをさらに有し、この合成フィルタバンクは、任意の従来からのオーディオ再生装置によってすぐに再生できるヘッドホン用ダウンミックス信号の時間ドメインの表現を最終的に導出する。
以下の段落では、本発明の概念の大きな利点をより明確に描き出すために、従来技術のパラメトリック多チャンネル復号化の仕組み及びバイノーラル復号化の仕組みを添付の図面を参照してさらに詳しく説明する。
以下で詳述される本発明の実施の形態の大部分は、HRTFを使用する本発明の概念を説明している。既に述べたように、HRTF処理は、クロストーク打ち消しフィルタの仕様に類似している。したがって、すべての実施の形態は、HRTF処理及びクロストーク打ち消しフィルタに言及しているものとして理解すべきである。換言すると、以下において、すべてのHRTFフィルタをクロストーク打ち消しフィルタで置き換えて、本発明の概念をクロストーク打ち消しフィルタの使用へと適用することが可能である。
次に、本発明の好ましい実施の形態を、添付の図面を参照することによって説明する。
後述される実施の形態は、変形HRTFフィルタ処理による多チャンネル信号のバイノーラル復号化のための本発明の原理のあくまで例示にすぎない。本明細書に記載される構成及び細部の変更並びに変形が、当業者にとって明らかであることを理解すべきである。したがって、本発明は特許請求の範囲の技術的範囲によってのみ限定され、本明細書の実施の形態の記載及び説明によって提示される具体的な詳細に限定されるわけではない。
本発明の特徴及び利点を概説するために、以下で従来技術をさらに詳しく説明する。
従来のバイノーラル合成アルゴリズムが図1に概説されている。一組の入力チャンネル(左前(LF)、右前(RF)、左サラウンド(LS)、右サラウンド(RS)、及び中央(C))10a、10b、10c、10d、及び10eが、一組のHRTF12a〜12jによってフィルタ処理される。各入力信号は2つの信号成分(左「L」及び右「R」成分)に分割され、その後、これらの信号成分のそれぞれが所望のサウンド位置に対応するHRTFによってフィルタ処理される。最後に、すべての左耳信号が加算器14aによって合計され、左バイノーラル出力信号Lが生成される。右耳信号は加算器14bによって合計され、右バイノーラル出力信号Rが生成される。HRTFのたたみ込みは、基本的には時間ドメインにおいて実行することができるが、多くの場合、演算効率の向上のために、周波数ドメインにおいてフィルタ処理を実行することが好ましい。すなわち、図1に示した合計は、周波数ドメインにおいても実行され得るが、この場合、その後の時間ドメインへの変換が追加的に必要となる。
図1bは、標準的なステレオ再生環境の2つのスピーカのみを使用して空間的リスニングの印象を達成するように意図されたクロストーク打ち消し処理を示している。
この処理の目的は、2つのスピーカ16a及び16bしか持たないステレオ再生システムを使用して、聴取者18が空間的な聴取体験が得られるように多チャンネル信号を再生することにある。ヘッドホンによる再生との主たる相違は、両方のスピーカ16a及び16bからの信号が聴取者18の両耳へと直接的に到達する点にある。したがって、破線で示されている信号(クロストーク)を追加的に考慮に入れなければならない。
説明を簡単にするために、図1bには、3つのソース20a〜20cを有する3チャンネルの入力信号のみが示されている。本シナリオを、原理的には任意の数のチャンネルへと拡張できることは言うまでもない。
再生すべきステレオ信号を導出するために、それぞれの入力ソースが、クロストーク打ち消しフィルタ21a〜21fのうちの2つ(再生信号の各チャンネルにつき1つのフィルタ)によって処理される。最後に、左再生チャンネル16a及び右再生チャンネル16bについて、フィルタ処理後のすべての信号が再生のために合計される。クロストーク打ち消しフィルタが、通常は(所望の知覚位置に依存して)各ソース20a及び20bごとに異なり、さらには聴取者に依存することさえありうることは、明らかである。
本発明の概念は柔軟性がきわめて高いので、フィルタをそれぞれの用途又は再生装置について個々に最適化できるよう、クロストーク打ち消しフィルタの設計及び適用においても高い柔軟性をもつことができ、有利である。さらなる利点は、この方法がわずか2つの合成フィルタバンクしか必要としないため、演算に関してきわめて効率的である点にある。
空間オーディオ符号器の原理的な略図が図2に示されている。このような基本的な符号化のシナリオにおいて、空間オーディオ符号器40は、空間符号器42とダウンミックス符号器44とマルチプレクサ46とを備えている。
多チャンネル入力信号50が空間符号器42によって分析され、多チャンネル入力信号の空間特性を記述する空間パラメータであって復号器側へと伝達されるべき空間パラメータが抽出される。空間符号器42によって生成されるダウンミックス信号は、例えば、種々の符号化のシナリオに応じて、モノラル又はステレオ信号であってもよい。次いで、ダウンミックス符号器44は、任意の従来からのモノラル又はステレオのオーディオ符号化の仕組みを使用して、モノラル又はステレオ・ダウンミックス信号を符号化する。マルチプレクサ46は、空間パラメータ及び符号化後のダウンミックス信号を出力ビットストリームへと結合することで、出力ビットストリームを生成する。
図3は、図2の符号器及び例えば図1に概説したようなバイノーラル合成方法に対応する多チャンネル復号器について考えられる直接の組み合わせを示している。図から分かるように、特徴を組み合わせる点に関しては、従来技術の手法は単純かつ簡素である。この構成は、デマルチプレクサ60、ダウンミックス復号器62、空間復号器64、及びバイノーラル合成器66を備えている。入力ビットストリーム68が分離され、空間パラメータ70とダウンミックス信号ビットストリームとが得られる。後者のダウンミックス信号ビットストリームが、従来からのモノラル又はステレオ復号器を使用するダウンミックス復号器62によって復号化される。復号化されたダウンミックスは空間パラメータ70と一緒に空間復号器64へと入力され、空間復号器64は空間パラメータ70によって示された空間特性を有する多チャンネル出力信号72を生成する。多チャンネル信号72を完全に再生した後に、図1のバイノーラル合成の概念を実施すべくバイノーラル合成器66を追加する手法は、単純である。すなわち、多チャンネル出力信号72がバイノーラル合成器66の入力として使用され、バイノーラル合成器66が多チャンネル出力信号を処理して、結果としてのバイノーラル出力信号74を導出する。しかし、図3に示した手法は、少なくとも3つの欠点を有している。
・中間工程として、完全な多チャンネル信号の表現を演算しなければならず、その後にバイノーラル合成においてHRTFのたたみ込み及びダウンミキシングが行われる。HRTFのたたみ込みはチャンネルごとに実行されなければならないが、それぞれのオーディオチャンネルが異なる空間位置を有する可能性があるため、複雑さの観点から望ましくない。すなわち、演算の複雑性が高く、エネルギーが浪費される。
・空間復号器は、フィルタバンク(QMF)ドメインで動作する。他方で、HRTFのたたみ込みは、典型的にはFFTドメインにて適用される。したがって、多チャンネルQMF合成フィルタバンク、多チャンネルDFT変換、及びステレオ逆DFT変換のカスケードが必要であり、結果として多大な演算を必要とするシステムとなる。
・多チャンネルの再生を生成するための空間復号器によって生成される符号化アーチファクトが可聴となり、恐らく(ステレオ)バイノーラル出力において強調されるであろう。
多チャンネルの符号化及び復号化について、さらに詳細な説明が図4及び図5に提示される。
図4に示した空間符号器100は、第1のOTT(2→1の符号器)102a、第2のOTT102b、及びTTTボックス(3→2の符号器)104を備えている。LF、LS、C、RF、RS(左前、左サラウンド、中央、右前、及び右サラウンド)チャンネルで構成された多チャンネル入力信号106が、空間符号器100によって処理される。OTTボックスは、それぞれ2つの入力オーディオチャンネルを受け取り、1つのモノラルオーディオ出力チャンネル及び関連する空間パラメータを導出し、各パラメータは、元のチャンネルの相互の空間特性又は出力チャネルに関する空間特性についての情報を有している(例えばCLD、ICCパラメータ)。符号器100において、LF及びLSチャンネルはOTT符号器102aによって処理され、RF及びRSチャンネルはOTT符号器102bによって処理される。2つの信号L及びRが生成され、一方は左側についての情報のみを有し、他方は右側についての情報のみを有する。信号L、R、及びCが、TTT符号器104によってさらに処理され、ステレオ・ダウンミックス及び追加のパラメータが生成される。
TTT符号器から得られるパラメータは、典型的には、各パラメータ・バンドについての予測係数のペア又は3つの入力信号のエネルギー比を記述するためのレベル差のペアで構成されている。「OTT」符号器のパラメータは、各周波数帯についての入力信号の間のレベル差及びコヒーレンス又は相関値で構成されている。
この空間符号器100の概略図は、符号化の際のダウンミックス信号の個々のチャンネルの順次処理を提示しているが、符号器100のすべてのダウンミキシング処理をただ1つの行列演算において実施することも可能である。
図5は、図4の符号器によってもたらされるダウンミックス信号及び対応する空間パラメータを入力として受け取る、空間復号器を示している。
空間復号器120は、2→3の復号器122及び1→2の復号器124a〜124cを備えている。ダウンミックス信号L0及びR0が2→3の復号器122へと入力され、2→3の復号器122が中央チャンネルC、右チャンネルR、及び左チャンネルLを再生する。これら3つのチャンネルが、OTT復号器124a〜124cによってさらに処理され、6つの出力チャネルが得られる。低周波強化チャンネルLFEの導出は必須ではなく、図5に示したサラウンド復号器120において1つのOTT符号器を節約できるよう、低周波強化チャンネルLFEを省略してもよい。
本発明の一実施の形態によれば、本発明の概念が図6に示したような復号器に適用される。本発明の復号器200は、2→3の復号器204及び6つのHRTFフィルタ206a〜206fを備えている。ステレオ入力信号(L0、R0)がTTT復号器204によって処理され、3つの信号L、C及びRが導出される。このTTT復号器は図5に示した復号器と同じであってよく、したがってサブバンド信号について動作できるため、ステレオ入力信号はサブバンド・ドメインにおいて入力されると仮定していることに注目すべきである。信号L、R及びCに対して、HRTFフィルタ206a〜206fによってHRTFパラメータ処理が適用される。
この処理の結果として得られる6つのチャンネルが合計され、ステレオ・バイノーラル出力ペア(Lb、Rb)が生成される。
TTT復号器204を、以下の行列演算
Figure 0004606507
として記述することができる。ここで、行列の各エントリmxyは、空間パラメータに依存する。空間パラメータ及び行列のエントリの関係は、5.1多チャンネルMPEGサラウンド復号器におけるそれらの関係と同一である。結果として得られる3つの信号L、R及びCのそれぞれが2つに分割され、それらの音源の所望の(知覚される)位置に対応するHRTFパラメータで処理される。中央のチャンネル(C)については、音源位置の空間パラメータを直接的に適用することができ、中央についての2つの出力信号LB(C)及びRB(C)が次式により得られる。
Figure 0004606507
左(L)チャンネルについては、左前及び左サラウンドの各チャンネルからのHRTFパラメータが、重みwlf及びwlsを使用して単一のHRTFパラメータセットへと結合される。結果として得られる「複合」HRTFパラメータは、統計的な意味で、前及びサラウンドの両チャンネルの影響を模擬している。左チャンネルについてのバイノーラル出力ペア(LB、RB)を生成するために、以下の式が使用される。
Figure 0004606507
同様の方法で、右チャンネルについてのバイノーラル出力を次式に従って得る。
Figure 0004606507
上述のようにLB(C)、RB(C)、LB(L)、RB(L)、LB(R)、及びRB(R)を定義する場合、完成するLB及びRB信号は、与えられたステレオ入力信号に関し、次の2×2の行列から導出することができる。
Figure 0004606507
ここで、
11=m11L(L)+m21L(R)+m31L(C)
12=m12L(L)+m22L(R)+m32L(C)
21=m11R(L)+m21R(R)+m31R(C)
22=m12R(L)+m22R(R)+m32R(C)
である。
上記において、Y=L0,R0及びX=L,R,CについてのHY(X)要素は、複素スカラーであると仮定されている。しかしながら、本発明は、任意の長さのHRTFフィルタを取り扱うべく、2×2行列のバイノーラル復号器の手法を拡張するための方法を教示する。この方法を達成するため、本発明は以下の工程を備えている。
・HRTFフィルタ応答をフィルタバンクドメインへと変換する。
・全体としての遅延差又は位相差をHRTFフィルタペアから抽出する。
・HRTFフィルタペアの応答をCLDパラメータの関数として変形させる。
・ゲインを調節する。
上述の方法は、Y=L0,R0及びX=L,R,Cについての6つの複素ゲインHY(X)を6つのフィルタで置き換えることによって達成される。これらのフィルタは、QMFドメインにおける所定のHRTFフィルタ応答を記述するY=L0,R0及びX=Lf,Ls,Rf,Rs,Cについての10個のフィルタHY(X)から導出される。これらのQMF表現は、以下の段落のうちの1つに記載される方法に従って達成できる。
換言すると、本発明は、修正HRTFを導出するための概念を、次式による複素線形結合を用いた、前及びサラウンドのチャンネル・フィルタの修正(変形)によるものとして教示する。
Figure 0004606507
上記式から分かるとおり、修正HRTFの導出は、元のHRTFの重み付けの重ね合わせに位相の要因を適用したものである。重みws、wfは、図5のOTT復号器124a及び124bによって使用されるように意図されたCLDパラメータに依存する。
重みwlf及びwlsは、次式に示すように、Lf及びLsについての「OTT」ボックスのCLDパラメータに依存する。
Figure 0004606507
重みwrf及びwrsは、次式に示すように、Rf及びRsについての「OTT」ボックスのCLDパラメータに依存する。
Figure 0004606507
前及び後ろのHRTFフィルタの間の主遅延時間差τXYならびにQMFバンクのサブバンドインデックスnから、位相パラメータφXYを次式により導出できる。
Figure 0004606507
フィルタの変形におけるこの位相パラメータの役割は2つある。第1に、重ね合わせに先立って2つのフィルタの遅延の補償を実現し、前方及び後方のスピーカの間のソース位置に対応する主遅延時間をモデル化する組み合わせの応答をもたらす。第2に、必要なゲイン補償係数gを、φXY=0の単純な重ね合わせの場合に比べて、周波数に対してはるかに安定かつゆっくりと変化するようにする。
ゲイン係数gは、非コヒーレントな加算パワー規則
Figure 0004606507
によって決定され、ここで
Figure 0004606507
であり、ρXYは、フィルタ
exp(−jφXY)HY(Xf)及びHY(Xs)
の間の正規化された複素相関の実数値である。
上記式において、Pは、インデックスによって特定されるフィルタのインパルス応答について周波数帯ごとの平均レベルを記述するパラメータを示す。この式は、当然ながら、フィルタの応答関数を知ることができさえすれば、強度を容易に導出できることを意味する。
φXY=0での単純な重ね合わせの場合においては、ρXYの値が周波数の関数として不規則かつ振動する様相で変化するので、大規模なゲインの調節が必要になる。実際の実施においては、ゲインgの値を制限する必要があり、しかも信号の残るスペクトルのカラライゼーションを回避することができない。
これとは対照的に、本発明によって教示されるような遅延ベースの位相補償による変形の使用は、周波数の関数としてのρXYの滑らかな挙動につながる。このρXYの値は、普通に測定されたHRTFが使用される時、1に近くなることもしばしばである。なぜならば、これらHRTFは主に遅延及び振幅において相違しており、位相パラメータの目的がQMFフィルタバンクドメインにおいて遅延の差を考慮することにあるためである。
本発明によって教示される位相パラメータφXYの別の有益な選択は、フィルタ
Y(Xf)及びHY(Xs)
の間の正規化複素相関の位相角、及び標準的なアンラッピング技法による位相値のアンラッピングによって、QMFバンクのサブバンドインデックスnの関数として与えられる。この選択は、ρXYが決して負にならず、したがって補償ゲインgがすべてのサブバンドについて、
Figure 0004606507
を満足するという結果を有している。さらに、この位相パラメータの選択は、主遅延時間差τXYが入手できない状況において、前及びサラウンド・チャンネルのフィルタの変形を可能にする。
上述のとおり、本発明の実施の形態において、HRTFをQMFドメインにおけるHRTFフィルタの効率的な表現へと正確に変換することが教示された。
図7は、時間ドメインのフィルタを、再生される信号に関して同じ正味の効果を有しているサブバンドドメインのフィルタへと正確に変換するための概念について、原理的な略図を示している。図7は、複素分析バンク220と、この分析バンク220に対応する合成バンク222と、フィルタ変換器224と、サブバンドフィルタ226とを示している。
入力信号230が供給され、この入力信号230について、所望の特性を有するフィルタ232が知られている。フィルタ変換器224の実装の目的は、分析フィルタバンク220による分析ならびにその後のサブバンドフィルタ処理226及び合成222の後で、出力信号234が、時間ドメインにおいてフィルタ232によってフィルタ処理された場合に有するであろう特徴と同じ特徴を有するようにすることにある。使用されるサブバンドの数に対応する数のサブバンドフィルタを提供するタスクが、フィルタ変換器224によって実行される。
以下の説明は、複素QMFサブバンドドメインにおいて所定のFIRフィルタh(v)を実施するための方法を概説している。動作の原理は、図7に示されている。
ここで、サブバンドフィルタ処理は、単純に各サブバンドn=0,1,...,L−1について1つの複素値のFIRフィルタを適用して、以下の式
Figure 0004606507
に従って元のインデックスcnをフィルタ処理後の対応値dnへと変換することである。
この変換処理方法は、臨界的にサンプリングされたフィルタバンクのために開発された周知の方法とは異なることに留意すべきである。なぜなら、これら周知の方法は、より長い応答を伴うマルチバンドのフィルタ処理を必要とするからである。本件の重要な構成要素は、いかなる時間ドメインのFIRフィルタをも複素サブバンドドメインのフィルタへと変換するフィルタ変換器である。複素QMFサブバンドドメインはオーバーサンプリングされているため、所定の時間ドメインフィルタのためのサブバンドフィルタの標準的なセットは存在しない。異なるサブバンドフィルタでも、時間ドメイン信号では同じ正味の効果を有することができる。以下に記述する内容は、フィルタ変換器をQMFに類似する複素分析バンクであるように限定することによって得られる、きわめて効果的な近似の解決策である。
フィルタ変換器プロトタイプの長さが64KQであると仮定した場合、実数64KHタップ・FIRフィルタが64個の複素KH+KQ−1タップ・サブバンドフィルタからなるセットへと変換される。KQ=3においては、1024タップのFIRフィルタが、50dBの近似品質にて18タップのサブバンドフィルタ処理へと変換される。
サブバンドフィルタのタップは、次式
Figure 0004606507
から演算され、ここでq(v)は、QMFプロトタイプフィルタから導出されるFIRプロトタイプフィルタである。式から分かるとおり、これは、まさに当該のフィルタh(v)の複素フィルタバンク分析である。
以下に、本発明の概念を、5つのチャンネルを有する多チャンネル信号の多チャンネルパラメータ表現を利用することができる本発明のさらなる実施の形態について概説する。本発明のこの特定の実施の形態において、10個の元のHRTFフィルタVY,X(例えば、図1のフィルタ12a〜12jのQMF表現によって与えられるような)が、Y=L,R及びX=L,R,Cについての6つのフィルタhY,Xへと変形されることに注目されたい。
Y=L,R及びX=FL,BL、FR,BR、Cについての10個のフィルタVY,Xが、ハイブリッドQMFドメインにおける当該のHRTFフィルタ応答を記述している。
前及びサラウンドのチャンネルフィルタの結合は、次の複素線形結合によって実行される。
Figure 0004606507
ゲイン係数gL,L,gL, R,gR,L,gR, Rは、次式によって決定される。
Figure 0004606507
パラメータ
Figure 0004606507
及び位相パラメータφは、以下のように定められる。
HRTFフィルタのハイブリッドバンドごとの平均の前/後のレベルの商が、Y=L,R及びX=L,Rについて、次式によって定められる。
Figure 0004606507
さらに、位相パラメータ
Figure 0004606507
が、Y=L,R及びX=L,Rについて、
Figure 0004606507
によって定められ、ここで複素相関(CICY,Xkは次式により定められる。
Figure 0004606507
サブバンドkからサブバンドk+1への位相インクリメントの絶対値がk=0,1,...についてπ以下であるように、位相アンラッピングがサブバンドインデックスkに沿って位相パラメータへと適用される。このインクリメントについて±πという2つの選択肢が存在する場合には、間隔[−π, π]における位相値についてのインクリメントの正負符号が選択される。
最後に、Y=L,R及びX=L,Rについて、正規化された位相補償済の相関が次式によって定められる。
Figure 0004606507
多チャンネル処理がハイブリッド・サブバンド・ドメイン、すなわちサブバンドが種々の周波数帯へとさらに分割されたドメインにおいて実行される場合、HRTF応答のハイブリッド・バンド・フィルタへのマッピングを、例えば以下のように実行できることに注意されたい。
ハイブリッドフィルタバンクのない場合と同様、ソースX=FL,BL、FR,BR、CからターゲットY=L,Rへの10個の当該のHRTFインパルス応答がすべて、上記概説した方法に従って、QMFサブバンドフィルタへと変換される。結果は、QMFサブバンドm=0,1,...,63及びQMF時間スロットl=0,1,...,Lq−1について成分
Figure 0004606507
を有する10個のサブバンドフィルタ
Figure 0004606507
である。ハイブリッドバンドkからQMFバンドmへのインデックスマッピングを、m=Q(k)によって表わすことにする。
次いで、ハイブリッド・バンド・ドメインのHRTFフィルタVY,Xが、
Figure 0004606507
によって定められる。
前の段落で説明された具体的な実施の形態において、HRTFフィルタのQMFドメインへのフィルタ変換は、長さNhのFIRフィルタh(v)が複素QMFサブバンドドメインへと変換される場合、以下のように実施することができる。
サブバンドフィルタ処理は、それぞれのQMFサブバンドm=0,1,...,63に対して各1つの複素値FIRフィルタhm(l)を個別に適用することで構成される。鍵となる構成要素は、所定の時間ドメインFIRフィルタh(v)を複素サブバンド・ドメイン・フィルタhm(l)へと変換するフィルタ変換器である。フィルタ変換器は、QMF分析バンクに類似する複素分析バンクである。プロトタイプフィルタq(v)の長さは192である。時間ドメインFIRフィルタのゼロを用いた拡張は、次式で定められる。
Figure 0004606507
次いで、長さLq=Kh+2(ここで、Kh=[Nh/64])のサブバンド・ドメイン・フィルタが、m=0,1,...,63及びl=0,1,..., Kh+1について、
Figure 0004606507
によって与えられる。
本発明の概念を、2つのチャンネルを有するダウンミックス信号、すなわち伝送されたステレオ信号に関して詳述したが、本発明の概念の適用は決してステレオダウンミックス信号を有するシナリオに限定されない。
要約すると、本発明は、パラメトリック多チャンネル信号のバイノーラル表現のために長いHRTF又はクロストーク打ち消しフィルタを使用するという問題に関する。本発明は、パラメトリックHRTFの手法を任意の長さのHRTFフィルタへと拡張する新規な手法を教示する。
本発明は、以下の特徴を有している。
・ステレオダウンミックス信号に、各行列要素が任意の長さ(HRTFフィルタによって与えられるとおり)のFIRフィルタである2×2の行列を乗算する。
・伝送された多チャンネルパラメータに基づいて元のHRTFフィルタを変形することによって、フィルタを2×2の行列にて導出する。
・正しいスペクトルエンベロープ及び全体エネルギーが得られるように、HRTFフィルタの変形を計算する。
図8は、ヘッドホン用ダウンミックス信号を導出するための本発明の復号器300について、一例を示している。この復号器は、フィルタ計算器302及び合成器304を備えている。フィルタ計算器は、第1の入力としてレベルパラメータ306を、第2の入力としてHRTF(頭部伝達関数)308を受信し、修正HRTF310を導出する。この修正HRTF310は、サブバンドドメインの信号に適用されたときの信号に対する正味の効果が、頭部伝達関数308を時間ドメインにおいて適用する場合と同じである。修正HRTF310は合成器304への第1の入力として機能し、合成器304は、第2の入力としてサブバンドドメインにおけるダウンミックス信号312の表現を受信する。このダウンミックス信号312の表現は、パラメトリック多チャンネル符号器によって導出され、多チャンネル復号器による完全な多チャンネル信号の再生のための基礎として使用されるように意図されたものである。このようにして、合成器304が、修正HRTF310及びダウンミックス信号312の表現を使用して、ヘッドホン用ダウンミックス信号314を導出できる。
HRTFを、例えばフィルタに関する伝達関数、フィルタのインパルス応答、あるいはFIRフィルタの一連のタップ係数などとして、任意の可能なパラメータ表現にて供給できる。
上述の例は、ダウンミックス信号の表現がフィルタバンク表現として、すなわちフィルタバンクによって導出されたサンプルとして供給されていることを前提としている。しかしながら、実際の適用においては、単純な再生環境においても与えられた信号から直接的に再生できるように、時間ドメインのダウンミックス信号が供給及び伝送される。したがって、図9に示す本発明のさらなる実施の形態においては、バイノーラル互換の復号器400が、分析フィルタバンク402及び合成フィルタバンク404、ならびに例えば図8の復号器300であってよい本発明の復号器を備えている。復号器の機能及びそれらの説明は、図8と同様に図9にも適用でき、したがって復号器300の説明は、以下の段落では省略される。
分析フィルタバンク402が、多チャンネルパラメトリック符号器によって作成された多チャンネル信号のダウンミックス406を受信する。分析フィルタバンク402は、受信したダウンミックス信号406のフィルタバンク表現を導出し、次いでこれが復号器300へと入力され、復号器300がヘッドホン用ダウンミックス信号408を導出するが、依然としてフィルタバンクドメイン内にある。すなわち、ダウンミックスは、分析フィルタバンク402によって導入された周波数帯域内の多数のサンプル又は係数によって表わされている。したがって、時間ドメインの最終的なヘッドホン用ダウンミックス信号410をもたらすために、ヘッドホン用ダウンミックス信号408が合成フィルタバンク404へと入力され、この合成フィルタバンク404は、ステレオ再生装置によってすぐに再生できるヘッドホン用ダウンミックス信号410を導出する。
図10は、本発明のオーディオ復号器501と、ビットストリーム入力502と、オーディオ出力504とを備えた本発明の受信器又はオーディオプレーヤ500を示す。
ビットストリームを、本発明の受信器/オーディオプレーヤ500の入力502に入力することができる。次いで、このビットストリームが復号器501によって復号化され、復号化された信号が本発明の受信器/オーディオプレーヤ500の出力504から出力され、あるいは再生される。
以上の段落では、伝送されたステレオダウンミックスに依存して本発明の概念を実施するための例を示したが、本発明の概念は、ただ1つのモノラル・ダウンミックス・チャンネル又は3つ以上のダウンミックスチャンネルに基づく構成にも適用可能である。
本発明の説明において、頭部伝達関数のサブバンドドメインへの変換について、1つの特定の実例を提示した。しかしながら、サブバンドフィルタを導出する他の技法も、本発明の概念を限定することなく使用することができる。
修正HRTFの導出において導入される位相係数を、これまでに提示した演算以外の他の演算によって導出することも可能である。すなわち、それらの係数を他の方法で導出したとしても、本発明の技術的範囲を限定することにはならない。
本発明の概念を、特にHRTF及びクロストーク打ち消しフィルタについて示したが、高品質のステレオ再生信号を演算に関して効率的に生成できるようにするために、多チャンネル信号の1つ以上の個々のチャンネルについて定められる他のフィルタについても使用可能である。さらに、フィルタは、聴取環境をモデル化するように意図されたフィルタのみに限定されない。例えば残響又は他のひずみフィルタなど、信号に「人工的」成分を加えるフィルタさえも使用可能である。
本発明の特定の実施の要件に応じて、本発明の方法をハードウェア又はソフトウェアに実装することができる。実装は、デジタル記憶媒体、特に電子的に読み取り可能な制御信号を自身に保存して有するディスク、DVD又はCDを使用して実行可能であり、これらがプログラム可能なコンピュータシステムと協働して本発明の方法が実行される。したがって、本発明は、広義には、プログラムコードを機械で読み取ることができるキャリア上に保存されたコンピュータプログラム製品であり、このコンピュータプログラム製品がコンピュータ上で動作するとき、プログラムコードが本発明の方法を実行すべく機能することができる。したがって、換言すると、本発明の方法は、プログラムコードを有するコンピュータプログラムであり、このコンピュータプログラムがコンピュータ上で動作するとき、プログラムコードが本発明の方法のうちの少なくとも1つを実行する。
以上、本発明を特定の実施の形態を参照しつつ詳しく図示及び説明したが、本発明の技術的思想及び技術的範囲から離れることなく、形態及び細部について他にも様々な変更が可能であることを、当業者であれば理解できるであろう。本明細書に開示され以下の特許請求の範囲に包含される幅広い概念から離れることなく、様々な変更が種々の実施の形態への適合において可能であることを、理解すべきである。
HRTFを使用する従来のバイノーラル合成を示す図である。 クロストーク打ち消しフィルタの従来の使用を示す図である。 多チャンネル空間符号器の例を示す図である。 従来技術の空間/バイノーラル復号器の例を示す図である。 パラメトリック多チャンネル符号器の例を示す図である。 パラメトリック多チャンネル復号器の例を示す図である。 本発明の復号器の例を示す図である。 フィルタのサブバンドドメインへの変換の概念を説明するブロック図である。 本発明の復号器の例を示す図である。 本発明の復号器のさらなる例を示す図である。 本発明の受信器又はオーディオプレーヤの例を示す図である。
符号の説明
300 復号器
302 フィルタ計算器
304 合成器
306 レベルパラメータ
308 HRTF(頭部伝達関数)
310 修正HRTF(修正頭部伝達関数)
312 ダウンミックスの表現
314 ヘッドホン用ダウンミックス信号
400 バイノーラル復号器
402 分析フィルタバンク
404 合成フィルタバンク
406 多チャンネル信号のダウンミックス
408 ヘッドホン用ダウンミックス信号(フィルタバンクドメイン)
410 ヘッドホン用ダウンミックス信号(時間ドメイン)
500 受信器又はオーディオプレーヤ
501 オーディオ復号器
502 ビットストリーム入力
504 オーディオ出力

Claims (26)

  1. 多チャンネル信号のダウンミックスの表現(312)と、前記多チャンネル信号の2つのチャンネル間のレベルの関係についての情報を有するレベルパラメータ(306)と、前記多チャンネル信号の前記2つのチャンネルに関する頭部伝達関数(308)とを使用して、ヘッドホン用ダウンミックス信号(314)を導出するための復号器であって、
    前記レベルパラメータ(306)を使用して前記2つのチャンネルの頭部伝達関数(308)に対する重み付けと位相係数の適用とを実行することによって1つの修正頭部伝達関数(310)を導出するフィルタ計算器(302)であって、前記修正頭部伝達関数(310)が前記2つのチャンネルの低レベルのチャンネルの頭部伝達関数(308)よりも高レベルのチャンネルの頭部伝達関数(308)に強く影響されるように、かつ、前記2つのチャンネルの頭部伝達関数(308)の位相補償が達成された後で前記2つのチャンネルの重み付けされ位相補償された頭部伝達関数が結合されるように、前記修正頭部伝達関数(310)を導出するフィルタ計算器(302)と、
    前記修正頭部伝達関数(310)と前記ダウンミックス信号の表現(312)とを使用して前記ヘッドホン用ダウンミックス信号(314)を導出する合成器(304)と、
    を備えている復号器。
  2. 前記低レベルのチャンネルの頭部伝達関数(308)が前記高レベルのチャンネルの頭部伝達関数(308)よりも2つのチャンネルの頭部伝達関数(308)の平均位相へと近くシフトされるように、2つのチャンネルの頭部伝達関数(308)に対して位相係数を適用することで、前記フィルタ計算器(302)が修正頭部伝達関数(310)を導出する、請求項1に記載の復号器。
  3. 前記フィルタ計算器(302)は、導出される前記修正頭部伝達関数(310)の数が、前記2つのチャンネルに関する頭部伝達関数(308)の数よりも少なくなるように動作する、請求項1に記載の復号器。
  4. 前記フィルタ計算器(302)は、前記ダウンミックス信号のフィルタバンク表現へと適用される前記修正頭部伝達関数(310)を導出する、請求項1に記載の復号器。
  5. フィルタバンクドメインにおいて導出された前記ダウンミックス信号の表現を使用するように構成されている、請求項1に記載の復号器。
  6. 前記フィルタ計算器(302)は、4つ以上のパラメータによって特徴付けられる頭部伝達関数(308)を使用して修正頭部伝達関数(310)を導出する、請求項1に記載の復号器。
  7. 前記フィルタ計算器(302)は、同じレベルパラメータ(306)を使用して前記2つのチャンネルの前記頭部伝達関数(308)のための重み付け係数を導出する、請求項1に記載の復号器。
  8. 前記フィルタ計算器(302)は、第1のチャンネルfのための第1の重み付け係数wlf及び第2のチャンネルsのための第2の重み付け係数wlsを、レベルパラメータCLDlを使用して以下の式
    Figure 0004606507
    に従って導出する、請求項7に記載の復号器。
  9. 前記フィルタ計算器(302)は、前記修正頭部伝達関数(310)を導出するときにエネルギーが保存されるように前記2つのチャンネルの頭部伝達関数(308)に対して共通のゲイン係数を適用することで前記修正頭部伝達関数(310)を導出する、請求項1に記載の復号器。
  10. 前記共通のゲイン係数が間隔
    Figure 0004606507
    の範囲内にある、請求項9に記載の復号器。
  11. 前記フィルタ計算器(302)は、前記2つのチャンネルの頭部伝達関数(308)のインパルス応答間の遅延時間を使用して前記位相係数を導出する、請求項2に記載の復号器。
  12. 前記フィルタ計算器(302)は、L個の周波数帯域を有するフィルタバンクドメインにおいて、前記遅延時間を使用してそれぞれの周波数帯域について個々の平均位相シフトを導出する、請求項11に記載の復号器。
  13. 前記フィルタ計算器(302)が、3つ以上の周波数帯域を有するフィルタバンクドメインにおいて、前記遅延時間τXYを使用してそれぞれの周波数帯域nについて個々の位相パラメータφXYを、以下の式
    Figure 0004606507
    に従って導出する、請求項11に記載の復号器。
  14. 前記フィルタ計算器(302)が、第1及び第2のチャンネルの頭部伝達関数(308)のインパルス応答の間の正規化された複素相関の位相角を使用して、前記位相係数を導出する請求項2に記載の復号器。
  15. 前記2つのチャンネルのうちの第1のチャンネルが多チャンネル信号の左側又は右側の前チャンネルであり、前記2つのチャンネルのうちの第2のチャンネルが同じ側の後チャンネルである、請求項1に記載の復号器。
  16. 前記フィルタ計算器が、前記前チャンネルの頭部伝達関数HY(Xf)及び前記後チャンネルの頭部伝達関数HY(Xs)を使用し、以下の複素線形結合
    Figure 0004606507
    を使用して前記修正頭部伝達関数HY(X)(310)を導出し、ここで、φXY位相パラメータであり、ws及びwfはレベルパラメータ(306)を使用して導出される重み付け係数であり、gはレベルパラメータ(306)を使用して導出される共通ゲイン係数である、請求項15に記載の復号器。
  17. 左前、左サラウンド、右前、右サラウンド及び中央チャンネルを有する多チャンネル信号から導出された左及び右チャンネルを有するダウンミックス信号の表現(312)を使用する、請求項1に記載の復号器。
  18. 前記合成器が、前記多チャンネル信号のダウンミックスの表現(312)に対して、修正頭部伝達関数(310)の線形結合を適用することで、前記ヘッドホン用ダウンミックス信号(314)のチャンネルを導出する、請求項1に記載の復号器。
  19. 前記合成器が、前記レベルパラメータ(306)に依存する前記頭部伝達関数の線形結合のための係数を使用する、請求項18に記載の復号器。
  20. 前記合成器(304)が、前記多チャンネル信号の追加の空間特性に関する追加の多チャンネルパラメータに依存する前記線形結合のための係数を使用する、請求項18に記載の復号器。
  21. 請求項1に記載の復号器(300)と、
    多チャンネル信号のダウンミックス(406)のサブバンドフィルタ処理によって前記多チャンネル信号のダウンミックスの表現を導出するための分析フィルタバンク(402)と、
    前記ヘッドホン用ダウンミックス信号(408)を合成することによって時間ドメインのヘッドホン信号(410)を導出するための合成フィルタバンク(404)と、
    を備えているバイノーラル復号器。
  22. 多チャンネル信号のダウンミックスの表現(312)と、前記多チャンネル信号の2つのチャンネル間のレベルの関係についての情報を有するレベルパラメータ(306)と、前記多チャンネル信号の前記2つのチャンネルに関するクロストーク打ち消しフィルタとを使用して、空間ステレオダウンミックス信号を導出するための復号器であって、
    前記レベルパラメータ(306)を使用して前記2つのチャンネルの前記クロストーク打ち消しフィルタに対する重み付けと位相係数の適用とを実行することによって1つの修正クロストーク打ち消しフィルタを導出するフィルタ計算器(302)であって、前記修正クロストーク打ち消しフィルタが前記2つのチャンネルの低レベルのチャンネルのクロストーク打ち消しフィルタよりも高レベルのチャンネルのクロストーク打ち消しフィルタに強く影響されるように、かつ、前記2つのチャンネルのクロストーク打ち消しフィルタ(308)の位相補償が達成された後で前記2つのチャンネルの重み付けされ位相補償されたクロストーク打ち消しフィルタが結合されるように、前記修正クロストーク打ち消しフィルタ(310)を導出するフィルタ計算器(302)と、
    前記修正クロストーク打ち消しフィルタと前記ダウンミックス信号の表現(312)とを使用して前記空間ステレオダウンミックス信号を導出する合成器(304)と、
    を備えている復号器。
  23. 多チャンネル信号のダウンミックスの表現(312)と、前記多チャンネル信号の2つのチャンネル間のレベルの関係についての情報を有するレベルパラメータ(306)と、多チャンネル信号の2つのチャンネルに関する頭部伝達関数(308)とを使用して、ヘッドホン用ダウンミックス信号(314)を導出する方法であって、
    前記レベルパラメータ(306)を使用して前記2つのチャンネルの頭部伝達関数(308)に対する重み付けと位相係数の適用とを実行することによって1つの修正頭部伝達関数(310)を導出するステップであって、前記修正頭部伝達関数が前記2つのチャンネルの低レベルのチャンネルの頭部伝達関数よりも高レベルのチャンネルの頭部伝達関数に強く影響されるように、かつ、前記2つのチャンネルの頭部伝達関数(308)の位相補償が達成された後で前記2つのチャンネルの重み付けされ位相補償された頭部伝達関数が結合されるように、前記修正頭部伝達関数(310)を導出するステップと、
    前記修正頭部伝達関数(310)と前記ダウンミックス信号の表現とを使用して前記ヘッドホン用ダウンミックス信号(314)を導出するステップと、
    を含む方法。
  24. ヘッドホン用ダウンミックス信号(314)を導出するための請求項1乃至20に記載の復号器を備える受信器又はオーディオプレーヤ。
  25. ヘッドホン用ダウンミックス信号(314)を導出するための請求項23に記載の方法を含む、受信又はオーディオ再生の方法。
  26. コンピュータ上で動作するときに、請求項23又は25に記載の方法を実行するプログラム・コードを有するコンピュータ・プログラム。
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