JP4593345B2 - 電気刺激装置 - Google Patents

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本発明は、微弱な電流を流すことによって前庭感覚及び筋肉を含む刺激に反応する器官を刺激する電気刺激装置に関する。
従来、特許文献1に記載されているように、平衡感覚の受容器である前庭感覚への電気刺激を利用した身体誘導装置が知られている。このような電気刺激による歩行の誘導は次のようなものである。
図8に示すように、装着者1の左耳の後ろに皮膚表面電極44a、右耳の後ろに皮膚表面電極44bを設置し、電気刺激装置200の本体90からこれらの電極間に数mA程度の弱い直流を流すと、陽極側に向かって装着者1の前庭感覚に加速度感を生じさせることができる。すなわち、装着者1の主観的な重力の方向が傾き、電流の向きと強さに応じて装着者1の重心が揺らいで左又は右へ体が泳ぐ。皮膚への刺激が無いので装着者1は自分の体が動いた後で気が付く。
このように左右方向への加速度感を生じさせることによって、立位動作の原点である鉛直方向感覚に傾きを生じさせることができ、これによって装着者1の立位姿勢は当人の意図的な応答によらずに陽極側に傾く。この傾きを歩行中に生じさせると、図9に示すように装着者1の歩行方向は陽極側に向かって曲がって行くことになる。すなわち、図9に示すように、装着者1の左耳の後ろに設置した皮膚表面電極44aを陽極、右耳の後ろに設置した皮膚表面電極44bを陰極として電流を流すと、装着者1は陽極側である左方向に向かって曲がって歩いて行き、装着者1の左耳の後ろに設置した皮膚表面電極44aを陰極、右耳の後ろに設置した皮膚表面電極44bを陽極として電流を流すと、装着者1は陽極側である右方向に向かって曲がって歩いて行く。
上記のようにして歩行誘導装置200の装着者1の歩行を誘導した事例を図7に示す。図10のグラフは、図9のz軸の方向に向けて直進しているつもりで歩いている人間の腰の位置を歩行軌跡として上方からプロットしたものである。グラフの横軸は図9のz軸方向すなわち前方への移動量、縦軸は図9のx軸方向すなわち左右方向への移動量を表す。電流量は装着者1の左耳の後ろに設置する皮膚表面電極44aを陽極、右耳の後ろに設置する皮膚表面電極44bを陰極とした場合をプラスの値、その逆の場合をマイナスの値で表し、電流量ごとに装着者1の歩行軌跡がプロットされている。各マークは0.5秒毎の位置を表し、電気刺激は横軸0の位置から開始した。
図10によると、電流量がプラス側に大きくなるほど左方向への曲がり方が大きく、電流量がマイナス側に大きくなるほど右方向への曲がり方が大きくなっており、電流量に応じて装着者1の左右の加速度感の強さを制御できることを表している。この現象を利用して、装着者1の歩行を強制的な外力無しに再現性高く誘導することができる。
上記のような電気刺激において、装着者1の皮膚痛覚が刺激され痛みを感じる場合がある。このような皮膚痛覚刺激を抑制するには高周波の交流成分を抑制すればよいとされ、一般的にはローパスフィルタによって高周波数成分を抑制した刺激信号が用いられていた。以下、図11を参照して、このような電気刺激を行う従来の電気刺激装置200の構成を説明する。
従来の電気刺激装置200は、電流指令値(アナログ電圧)を出力する電流指令値出力部10、この電圧に前処理を行って出力する前処理フィルタ部30、前処理フィルタ部30の出力電圧に従ってユーザ皮膚電極44へ電流を出力する定電流発生・制御部40から構成される。なお、図8の本体90は、これらから定電流発生・制御部40に含まれるユーザ皮膚電極44を除いた部分により構成されている。
電流指令値出力部10は、刺激目標の電流値を指示する電流指令値を前処理フィルタ部30へ出力する。
前処理フィルタ部30のローパスフィルタ31は、入力された電圧を徐々に増加させる。ゲイン調整器32は、増幅率を調整する可変抵抗器が設けられ、入力された電圧を増幅率に従って増減して出力する。
定電流発生・制御部40の電源41は、一定電流を出力する。電流検出器42は、電源41から電流調整器43へ流れる電流量を検出し、検出した電流量に比例した電圧を比較器45へ出力する。比較器45は、電流検出器42が出力する電圧と前処理フィルタ部30が出力する電圧とを比較し、ハイレベル又はローレベルの電圧を出力する。例えば、電流検出器42の出力する電圧が前処理フィルタ部30の出力する電圧より小さい場合は、ハイレベルの電圧を出力し、そうでない場合はローレベルの電圧を出力する。電流調整器43は、比較器45からハイレベルの電圧が入力されたときは電流量を増加させ、ローレベルの電圧が入力されたときは電流量を減少させる。ユーザ皮膚電極44は、左耳の後ろに設置される皮膚表面電極44a及び右耳の後ろに設置される皮膚表面電極44bから構成され、電流調整器43から出力された電流を装着者1に入力する。定電流発生・制御部40は上記のような構成により、実際に流れる電流量を測定して、前処理フィルタ部30から入力される電圧に対応する電流量を達成するように電流供給を制御する。
電気刺激装置が図11に示すように構成される以前は、電流指令値出力部10が出力する電流指令値に合わせた定電流を定電流発生・制御部40において発生・制御し、ユーザ皮膚電極44を通じて装着者1に刺激を与える構成であった。これに対し、上記のように構成することにより、装着者1に入力される電流量は徐々に増加して電流指令値が示す電流量に到達するので、皮膚痛覚刺激が抑制される。
周波数制限フィルタの一般的な特性上、刺激提示の要請が生じてから実際に刺激が効果を奏する値まで電流量が増大するには、大きな時間の遅れが生じていた。図4の実線は、上述した従来の電気刺激装置200により装着者1に入力される電流値を示す。また、一点鎖線は、電流指令値出力部10(図11)が出力する電流指令値を直接、定電流発生・制御部40に入力した場合の電流波形である。電流指令値出力部10(図11)が刺激入力開始時刻t0に刺激目標の電流値をI0とする電流指令値を出力すると、前処理フィルタ部30のローパスフィルタ31(図11)により電流刺激達成時刻t2までの間に徐々に電圧が上昇して一定値に到達する。この電圧はゲイン調整器32の増幅率に従って増減して出力され、この電圧に対応する電流量が定電流発生・制御部40のユーザ皮膚電極44(図11)から装着者1に入力される。
特開2004−254790号公報
しかし、特許文献1に記載されている身体誘導装置は、人間に対して適用されるものであるが、単に歩行や姿勢を誘導するのみである。
一方、通常音楽を聞いている場合、スピーカの振動が空気を伝搬して伝わることで、臨場感を得ることができるが、ある程度以上の振動を得ようとすると、非常に大きな音を出すこととなり、一般の部屋で行うことはできない。
また、TVやDVDで映像を鑑賞している際も、画面の内容に合わせた臨場感を音に付いては大きな音を出せばよいが、例えば車によるカーチェイスの場面で、急発進や急減速の加速度感を得ることはできない。
すなわち、従来のシステムにおいては、音楽や映像に合わせて、視聴者や鑑賞者に運動を誘導させて、よりリアルに音楽や映像との一体感を、視聴者や鑑賞者に対して与えることができない。
本発明の目的は、上記の事情を考慮してなされたものであり、その目的は、音楽や映像信号などと調和の取れた、前庭刺激や筋刺激のような直流もしくは低周波数の交流による電気刺激の印加して、音楽や映像に対応した運動誘導をリアルタイムに装着者に体感させ、視聴者や鑑賞者に対してリアルに音楽や映像との一体感を与える電気刺激装置を提供することである。
本発明の電気刺激装置は、像信号を含む時系列信号から特徴情報を抽出し、この特徴情報に基づき誘導信号を生成する電流指令値生成部と、前記誘導信号に基づき、前庭感覚を刺激する電気刺激電流を皮膚表面電極を介して出力する電気刺激部とを有し、前記電流指令生成部が前記映像信号における輝度、輝度の変化量、色の変化の組み合せ、空間周波数の変化から、加速度感、左右方向の動き、電気刺激の強度に対応させて、前記誘導信号を生成することを特徴とする。
また、より良くは、前記電気刺激部が前記電気刺激における単位時間あたりの電流変化量を皮膚痛覚を刺激しない最大値又はそれを超えない近傍の値に制御する。
本発明の電気刺激装置は、映像信号を含む時系列信号から特徴情報を抽出し、この特徴情報に基づき誘導信号を生成する電流指令値生成部と、前記誘導信号に基づき、前庭感覚を刺激する電気刺激電流を皮膚表面電極を介して出力する電気刺激部とを有し、前記電流指令生成部が前記映像信号における輝度の変化量を加速度感に対応させ,色変化の組み合せを左右の動きに対応させ、空間周波数の変化を電気刺激の強度に対応させて前記誘導信号を生成することを特徴とする
本発明によれば、装着者が音楽信号や画像信号(主に動画、すなわち映像信号)との調和した加速度感を得ることができる電気刺激信号を生成することができ、「体が音楽や映像に合わせて運動誘導される」という「動きの良さ(ノリの良さ)」を生じさせ、音楽や映像に合わせたリアルタイムな運動の再現のみでなく、新鮮で高い娯楽性と快適性とを提供する。
本発明の電気刺激装置は、人間が行う反復する周期運動に対する運動誘導として、特許文献1にて記載されている電気刺激信号(数mA程度の微弱な電流)が有効であることを利用し、音楽信号(音声信号も含む)及び画像信号(主に映像信号)等の時系列信号により誘導信号(電流指令値)を生成し、この誘導信号に基づいて、皮膚痛覚刺激を抑制しつつ、刺激が効果を奏するまでの時間の遅れを最小とする、装着者の運動を誘導する電気刺激信号を生成する。
以下、図面を参照し、本発明の実施形態について説明する。図1はこの実施形態における電気刺激装置1の基本的な構成例を示すブロック図である。
電気刺激装置1は電流指令値生成部10と電気刺激部100とを有している。電流指令値生成部10は、外部から入力される音楽信号,画像信号及び所定の誘導信号(電流指令値)を生成するプログラムとを読み込み、これらのいずれかまたは組合せにより、装着者を誘導する誘導信号を生成する。電気刺激部100は、入力される上記誘導信号(本実施形態ではパルス状の波形であるがこれに限定されるものではない)から、装着者(音楽の視聴者、映像の鑑賞者)に対して電気刺激信号を生成する。
上記電流指令値生成部10は、音源指令値生成部11,画像指令値生成部12,付加指令値生成部13,指令値合成部14及び通信部15を有している。
音源指令値生成部11及び画像指令値生成部12各々は、入力される音楽信号及び画像信号から信号波形の特徴を抽出して、この抽出された特徴情報により誘導信号を生成して、電気刺激部100に対して供給する。
また、電流指令値生成部10は、音源指令値生成部11,画像指令値生成部12,付加指令値生成部13のいずれかまたは複数の組合せを用いて誘導信号を生成する。複数の指令値生成部を組合せて誘導信号を生成する場合、各指令値生成部の生成した誘導信号を指令値合成部14が合成して、最終的な誘導信号として通信部15を介して、電気刺激部100に対して出力する。
ここで、音源指令値生成部11及び画像指令値生成部12は、特徴信号の要素(例えば、音楽信号であれば信号波形の振幅,スペクトルなどであり、画像信号であれば映像の特徴として移動ベクトル,輝度,輝度の変化など)に、誘導信号の波形情報である振幅,周期などを対応させ、要素毎(または複数の要素の組合せ毎)の数値に波形情報の数値を対応させたテーブルや演算式を準備し、抽出した特徴情報に対応した波形情報を読み出しまたは演算する。
そして、指令値合成部14は、必要に応じて各指令値生成部が出力する誘導信号を合成して、この合成結果を最終的な誘導信号として出力する。
以下、本発明の実施形態を説明するが、音楽信号及び画像信号の特徴情報の各要素としては実施形態に記載されているものに限定されず、また誘導信号を生成するために用いる要素及びその組合せと誘導信号の波形情報との対応も一例を示したものであり、本発明の用途によって適時設定されるものである。
また、本発明の実施形態においても、従来例において図8により説明したように、装着者1の左耳の後ろに皮膚表面電極44a及び右耳の後ろに設置した皮膚表面電極44bにおいて、いずれか一方を陽極とし、他方を陰極とし、電流を流すことにより、陽極側に頭が傾くことを利用しており、各々の極性(後に述べる電気刺激信号の極性)を変化させて、刺激電流の流れる向きを制御し、装着者の頭部に対して左右の運動の誘導を行っており、この電極に印加する陽極及び陰極の関係は図9に示す通りである。ここで、左右の運動における加速度感(前庭感覚に対する)は、両電極に流れる刺激電流の大きさによって決定される。すなわち、刺激電流の電流値が大きければ加速度感も大きく、電流値が小さければ加速度感も小さく感じる。電気刺激信号の電圧値を適正に制御することにより、左右の運動の誘導及び加速度間を電極の装着者に体感させることができる。本実施形態においては、図8の電気刺激装置90が電気刺激装置1に置換されている。
また、図8においては両耳の後ろに装着することが示されているが、これに加えてもう一つの端子を額に設置することにより、誘導される運動の方向の次元が増加し、上述した左右方向に加えて、前後の動きを誘導することができる(2次元平面における運動誘導)。
すなわち、両耳の後ろに設置した電極を同一の極性とし、額に設置する電極を異なる極性とする電流刺激を与えることにより、前後の運動を誘導することが可能となる。
さらに、一方の耳の後ろに設置した電極と額に設置する電極を同一の極性とし、他方の耳の後ろに設置した電極とを異なる極性とする電流刺激を与えることにより、正面方向に対して斜め方向の運動を誘導することが可能となる。
<第1の実施形態>
第1の実施形態の構成においては、音楽信号のみから電気刺激信号を生成するため、図1の構成において、誘導信号の生成に対して、音源指令値生成部11を使用し、画像指令値生成部12及び付加指令値生成部13の必要が無く、複数種の誘導信号を合成することもないため、指令値合成部14も必要なく、図2に示す構成となる。図2は第1の実施形態による電気刺激装置1の構成例を示すブロック図である。
上記音源指令値生成部11は、単純に入力される音楽信号、すなわち音楽信号のパルス形状を音楽信号の特徴情報として、このパルスを所定の増幅率により増幅した後、ローパスフィルタによる波形整形、すなわち、電気刺激信号とした際に、人間が反応可能な周波数帯域にフィルタリングし、このフィルタリングされたパルス波形を誘導信号(電流指令値)として、通信部15を介して電気刺激部100に対して出力する。
ここで、電気刺激部100は、上記誘導信号による電気刺激信号の生成し、電極に対してこの電気刺激信号を出力する。
この電気刺激信号は、従来例に記載されているように、両耳それぞれの後ろ部分の皮膚に伝導性の粘着剤によって貼着させた電極(図8に示すユーザ皮膚電極44a,44bに、誘導信号の示す電流を流すための所定の電圧として印加することにより、誘導信号の指定するランプ型時間応答追従特性に対応した前庭刺激電流(数mA程度)が流れ、人間の前庭に刺激を与え、運動の誘導を行わせるものである。
印加された電気刺激信号の陽極側(パルスの電圧が高い側)に向かって、前庭感覚に加速度感を生じさせることができ、電極の極性を変更することにより、左右への運動を誘導することができ、また、この左右方向への加速度感により、立体動作の原点である鉛直方向に傾きを生じさせることができる。本明細書において、左右及び前後並びに上下の各方向は、装着者自身を基準として定義する。
次に、本発明の実施形態による電気刺激部100の説明を行う。図3は本発明の実施形態による電気刺激部100の構成例を示すブロック図である。
電気刺激部100は、従来の電気刺激装置200における前処理フィルタ部30に代えて電流変化量制御部20を設けた点が異なる。この電流変化量制御部20は、従来のようなローパスフィルタ31(図11)による周波数を基準とした処理ではなく、単位時間あたりの電流変化量を一定以下に抑える処理によって、皮膚痛覚刺激を生じさせることなく刺激が効果を奏するまでの時間の遅れを小さくするものである。なお、図3に示す電流変化量制御部20の構成は一例であり、この構成に限定されない。
電流変化量制御部20の定数値出力部21は、一定電圧を出力する。ゲイン調整器22は、増幅率を調整する可変抵抗器が設けられ、入力された電圧を増幅率に従って増減して出力する。この電圧は積分器24において積分され電流量を指示する値として用いられるので、ゲイン調整器22から出力され積分器24に入力される電圧は単位時間あたりの電流変化量を指示する値となる。すなわち、ゲイン調整器22の増幅率を調整することにより電流変化量を制御することができる。図4のグラフにおいて刺激入力開始時刻t0における立ち上がり波形の電流変化量が皮膚痛覚を刺激しない最も単位時間あたりの電流量の変化の大きい部分であるので、ゲイン調整器22が出力する電圧がこの電流変化量に対応する値となるように、ゲイン調整器22の増幅率を設定する。
比較器26は、電流指令値出力部10が出力する電圧と積分器24が出力する電圧とを比較し、ハイレベル又はローレベルの電圧を出力する。例えば、積分器24の出力する電圧が電流指令値出力部10の出力する電圧より小さい場合は、比較器26はハイレベルの電圧を出力し、そうでない場合はローレベルの電圧を出力する。スイッチ23は、比較器26からハイレベルの電圧が入力されたときはスイッチ23を閉じてゲイン調整器22の出力電圧を積分器24へ入力させ、ローレベルの電圧が入力されたときはスイッチ23を開いてゲイン調整器22の出力電圧を積分器24へ入力させない。積分器24は、ゲイン調整器22が出力する電圧を積分して出力する。すなわち、積分器24の出力電圧は時間に比例して上昇し、電流指令値に等しい値まで上昇すると、以後、その値を維持する。
ゲイン調整器25は、増幅率を調整する可変抵抗器が設けられ、入力された電圧を増幅率に従って増減して出力する。電流指令値に等しい値に維持された積分器24の出力電圧がゲイン調整器25の増幅率に従って増減された電圧は定常目標電流量を指示する値として定電流発生・制御部40に入力される。すなわち、ゲイン調整器25の増幅率を調整することにより定常目標電流量を制御することができる。
電流変化量制御部20は上記のような構成により、定常目標電流量と単位時間あたりの電流変化量を制御する。また、定電流発生・制御部40は従来と同様に構成され、実際に流れる電流量を測定して、電流変化量制御部20から入力される定常目標電流量と電流変化量を達成するように電流供給を制御する。
上述した電気刺激部100による電流波形を図4のグラフにおいて破線で示す。図4のグラフは、図4のグラフに破線が追加されたものであり、この破線は電気刺激部100により装着者1に入力される電流値を示す。電流変化量制御部20は電流指令値出力部10が電流指令値として出力する電圧をランプ型時間応答追従特性の電圧に変換し、電流指令値に等しい電圧まで上昇させて、以後、その値を維持する。この電圧はゲイン調整器25の増幅率に従って増減して出力され、この電圧に対応する電流が定電流発生・制御部40のユーザ皮膚電極44から装着者1に入力される。
なお、電流指令値出力部10からI0より小さい刺激目標の電流値を指示する電流指令値が出力された場合は装着者1には上記より弱い刺激が与えられ、I0により奏する効果より小さい効果を奏する。すなわち、電気刺激部100によって前述のような歩行の誘導を行った場合は、小さく歩行を誘導することができる。なお、図3に示す電流変化量制御部20の構成は一例であり、この構成に限定されない。
従来の電気刺激装置200のローパスフィルタ31による処理において、皮膚痛覚を刺激しない最も単位時間あたりの電流量の変化の大きい部分は、刺激入力開始時刻t0における立ち上がり波形である。これよりも急激な電流量の変化、すなわち刺激電流の時間波形をグラフに表したときに図4の斜線部分に含まれる場合には、皮膚痛覚を刺激することとなる。したがって、電流値の時間変化量を一定以下にする必要がある。この実施形態においては、ゲイン調整器22を適切に設定することにより、常にこの皮膚痛覚を刺激しない限界値となる最大の変化量で電流を制御することが可能となり、皮膚痛覚を刺激せずに最短時間であるt0からt1までの時間で刺激目標の電流値I0に到達することができる。
ここで、電気刺激部100として、従来例における図11の電気刺激装置200を用いることもでき、電気刺激電流により装着者1の皮膚痛覚は刺激されないが、刺激が効果を奏するまでにt0からt2までの時間を要し、すなわち、刺激提示のタイミングがローパスフィルタの通過を制限する周波数の設定によっては遅れる場合がある。
この電気刺激装置200においては、皮膚痛覚に対する過剰な刺激を避けるため、電流の調整を周波数制限フィルタで行っている。
すなわち、電気刺激装置200は、周波数制限フィルタにより、皮膚痛覚に過剰な刺激を与える高周波成分を除去するため、刺激提示を受けてから電流指令を生成し、装着者1に対してこの電流指令に対応した電流の供給が行われるまでのタイミングの遅れが大きくなることが考えられ、テンポの早い音楽や激しく変化する映像に対して、十分な応答ができない場合がある。
そのため、テンポの早い音楽や激しく変化する映像に対しては、十分な応答ができる電気刺激部100を用いることにより、よりリアル感を得ることができる。
また、図5に示すように、電流指令値生成部10と電気刺激部100との間に、電流指令値変更部16を設けて誘導信号の数値を制御してもよい。
すなわち、上記電流指令値変更部16は、上記端子が貼着されている装着者の頭部に装着された加速度センサ17の出力する加速度値に対応して、誘導信号の数値の制御を行う。
加速度センサ17は、自身の規格の最大測定値により、測定結果を除算することで規格化し、規格化された数値を加速度値として出力する。
例えば、電流刺激は人間の個体差から、平均値的な電流刺激を与えるようにしているが、個体ごとに電流刺激の電流値により誘導される運動が異なり、いずれの人も同様に運動が誘導されるように、電流指令値変更部16は、予め設定された加速度値となるよう、設定されている加速度値と測定した加速度値との差分を算出し、この差分により電気刺激部100に対して供給される電流刺激の電流値の増減を行う。
上述した第1の実施形態の構成によれば、電気刺激部100を用いることにより、定常目標電流量だけでなく、音楽や画像の時系列データの特徴情報に基づいて、単位時間あたりの電流変化量も考慮して電流量を制御することにより、皮膚痛覚刺激を抑制しつつ、刺激が効果を奏するまでの時間の遅れを最小とするため、上記時系列信号に対応させたリアルタイムに装着者の運動感覚を刺激・誘導する電気刺激信号を供給することができる。
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態による電気刺激装置の説明を行うが、構成としては音源指令値生成部11の動作を除いて、第1の実施形態と同様である。
したがって、以下に、動作の異なる音源指令値生成部11の動作の説明を行う。
音源指令値生成部11は、外部から入力される音楽信号の波形を分析し、この音楽信号から振幅,リズム及びスペクトル(スペクトル強度,スペクトル周波数)を含む特徴信号を抽出する。
そして、音源指令値生成部11は、上記特徴信号のいずれかまたは組合せから、誘導信号を生成する。
例えば、音源指令値生成部11は、音楽信号の信号波形から周期成分を抽出し、リズムのパターンを検出して、強拍の場合に装着者の頭を右に傾かせる、すなわち、強拍の場合に装着者の頭の右側に貼着された端子が左側に貼着された端子より高い電圧となる誘導信号を生成し、一方、弱拍の場合に装着者の頭を左に傾かせる、すなわち、弱拍の場合に装着者の頭の左側に貼着された端子が右側に貼着された端子より高い電圧となる誘導信号を生成するように構成してもよい。
また、音源指令値生成部11は、テンポの早い遅いまたは音程(ピッチ)の高い低いにより、上述した処理を行っても良い。
ここで、人間の体は実質的に倒立振子と考えられ、図8に示すように電極を装着することにより、1Hz近傍の周波数で電気刺激信号を与えると、体全体が揺れる運動刺激となり、2Hz近傍の周波数で電気刺激信号を与えると、全体が揺れる周波数としては早くなり、腰のみが触れる状態となり、2Hz後半以上の周波数で電気刺激信号を与えると、体の動きは無くなり、前庭に対する刺激のみとなり、このとき、装着者は自身が揺れる感覚ではなく、自身を中心として周囲が変動する感覚を得ることとなる。この周囲の変動は電気刺激信号に対応して誘起される。
したがって、音源指令値生成部11により、テンポによる電気刺激信号の生成において、入力される音楽信号の波形からテンポを抽出し、テンポの周波数に対応して誘導信号を生成することで、上述したように、テンポに応じた体の動き及び加速度感を誘導することができる。
すなわち、音源指令値生成部11は、テンポによる電気刺激信号の生成において、入力される音楽信号の波形からテンポを抽出し、バラードのようなスローな遅い周期のテンポ,ロックのような早い周期のテンポ,ツイストのような遅い及び早いの中間のテンポに応じて、検出されたテンポに応じた周波数の運動を誘導する誘導信号を出力する。
また、音源指令値生成部11に、誘導信号の周波数として、遅い(例えば、1Hz近傍)/早い(例えば、2Hz後半)/中間(例えば、2Hz)の3段階に分けられた、誘導信号の周波数を対応付けたテーブルを設けておき、装着者の設定に応じて、各段階のテンポに対応した遅い/早い/中間のいずれかの周波数の誘導信号を出力させ、装着者の希望する動作を誘導するようにしてもよい。
また、人間には周波数応答の固体差があるため、使用する利用者に応じて、各テンポに対応する周波数を適時変更できる構成とする。
さらに、音源指令値生成部11は、上述したリズムやテンポに合わせて、左右方向への制御だけでなく、振幅,リズム及びスペクトルの数値の組合せにより、より複雑な運動を誘導する誘導信号を生成しても良く、リズムの各長さを周期として、スペクトルに対応させてパルス(電気刺激信号のパルス)のデューティを設定し(スペクトル周波数が高い場合にパルス幅が小さく、スペクトル周波数が低いほどパルス幅が大きくなるよう、スペクトル周波数とパルス幅の対応を記憶しておき、スペクトル周波数に対応してパルス幅を設定する処理を行う)、このパルスの波高値を振幅に対応させ、前庭感覚における加速度感を変化させる電気刺激信号を生成するように誘導信号を生成しても良い。このとき、音源指令値生成部11は、左右の運動を誘導するため、周期毎に電気刺激信号の極性を変化させて出力する。上述は一例であり、組み合わせは、これに限るものではない。
上記パルスは電気刺激部100にて誘導信号により生成され、図8に示すように、装着者1に装着された電極に印加されるものであり、図4に示す電流波形(本発明)の電流を、装着者に装着した電極間に流す電気刺激信号である。
ここで、振幅は音声信号の強度を示し、リズムは音の長さを順次並べたものであり、この長さは音の開始から次の音の開始までの期間を示し、スペクトルは周波数スペクトルおよびスペクトル強度を示している。
<第3の実施形態>
次に、本発明の第3の実施形態による電気刺激装置の説明を行うが、構成としては音源指令値生成部11の動作を除いて、第1の実施形態と同様である。
したがって、以下に、動作の異なる音源指令値生成部11の動作の説明を行う。
音源指令値生成部11は、外部から入力されるMIDI(Musical Instrument Digital Interface)のような楽譜符号化情報、またはMPEG(Motion Picture Expert Group)のような圧縮符号化情報から、電気刺激信号を生成する。
携帯電話におけるメロディーの音楽データや携帯音楽プレイヤーで使用する音楽データには、MIDIやMPEG等の符号化が用いられている。
したがって、音源指令値生成部11は、符号列を復号しつつ、予め設定された必要な情報を特徴情報として抽出する。
抽出する特徴情報としてはMIDIであればテンポ,音程,音符の長さ,振幅,リズムなどであり、MPEGであればテンポ,振幅,スペクトル(スペクトル強度,スペクトル周波数)などであり、各々が抽出される。
ここで、音源指令値生成部11は、MIDIであれば、第2の実施形態と同様に、上述したリズムやテンポに合わせて、左右方向への制御だけでなく、振幅,リズム及び音程の数値の組合せにより、より複雑な運動を誘導する誘導信号を生成しても良く、例として、リズムの各長さを周期として、スペクトルによりパルス(電気刺激信号)のデューティを調整して生成し、このパルスの波高値を振幅に対応させ、音程に対応させてパルスの立ち上がりと立ち下がりの波形の傾きにより(音程が高ければ傾きを大きくし、音程が低ければ傾きが小さくなるように、予め音程と傾きの対応関係を記憶しておき、音程に対応した傾きを読み出す処理を行う)、ランプ型時間応答追従特性を制御させ、前庭感覚における加速度感を変化させる電気刺激信号を生成するように誘導信号を生成しても良い。上述は一例であり、組み合わせは、これに限るものではない。
一方、音源指令値生成部11は、MPEGであれば、一定幅の周期においてスペクトル周波数に対応した周期におけるパルス幅とし(スペクトル周波数が高けければパルス幅を小さくし、スペクトル周波数が低ければパルス幅を大きくするように、予めスペクトル周波数とパルス幅の対応関係を記憶しておき、スペクトル周波数に対応したパルス幅を読み出す処理を行う)、このパルスの波高値を振幅により設定し、スペクトル強度に対応したパルスの立ち上がりと立ち下がりの波形の傾きにより(スペクトル強度が大きければ傾きを大きくし、スペクトル強度が小さければ傾きが小さくなるように、予めスペクトル強度と傾きの対応関係を記憶しておき、スペクトル強度に対応した傾きを読み出す処理を行う)、ランプ型時間応答追従特性を制御させ、加速度感を変化させる電気刺激信号を生成するように誘導信号を生成しても良い。上述は一例であり、組み合わせは、これに限るものではない。
<第4の実施形態>
第4の実施形態の構成においては、映像信号のパラメータを利用して電気刺激信号の生成を行うため、図1において、誘導信号の生成に対し、画像指令値生成部12が必要となり、音源指令値生成部11及び付加指令値生成部13の必要が無く、複数種の誘導信号を合成することもないため、指令値合成部14も必要なく、図6に示す構成となる。図6は本発明の第4の実施形態による電気刺激装置1の構成例を示すブロック図である。
音源指令値生成部11に代わり、画像指令値生成部12が誘導信号を生成することが異なるのみで、他の構成及び動作は第1の実施形態と同様のため、以下、画像指令値生成部12の動作の説明を行う。
例えば、特徴情報として所定の周期の画像間の動きベクトルを抽出し、この動きベクトルから前後及び左右方向の視点の運動の方向及び移動距離を検出して、パルスの極性を設定し、視点の運動の方向に対応して左右の運動を誘導し、かつ移動距離に応じたパルスの振幅(移動距離が長いほど振幅が大きく、移動距離が短いほど振幅が小さくなるように、移動距離と波高値との対応関係を予め記憶させておき、移動距離に応じた刺激電流の値を読み出す処理を行う)が得られる電気刺激信号となる誘導信号を生成するようにしてもよい。
これにより、映像信号における時系列な画像の移動感に対応した前庭感覚における加速度感を装着者が体感することができ、高いリアリティを持った移動感覚を伴う映像体験を装着者に体感させることができる。
また、再生される映像信号に副信号として付加されている運動データを再生・分析することにより、この運動データから特徴情報として画像の移動方向及び移動距離を検出して上記電気刺激信号の生成に必要な誘導信号の生成を行っても良い。
また、この第4の実施形態の変形例として、画像指令生成部12だけでなく、図7に示すように、音源指令値生成部11も使用する構成もある。図7は本発明の第4の実施形態の変形例による電気刺激装置1の構成例を示すブロック図である
例えば、DVD(Digital Versatile Disc)などの映像音響源から、画像指令値生成部12がMPEG−4などの圧縮符号化情報から所定の周期の画像間の動きベクトル(画像のフロー情報)を特徴情報として抽出し、上述した誘導信号を生成し、音源指令値生成部11が第3の実施形態に示したように、圧縮符号化情報から特徴情報としてドルビーサラウンドにおける聴取点の移動情報から移動方向から加速度感の方向、そして移動量から加速度感の大きさを抽出して誘導信号を生成する。上述は一例であり、組み合わせは、これに限るものではない。
また、音源指令値生成部11は、第3の実施形態で説明したように、一定幅の周期においてスペクトル周波数に対応した周期におけるパルス幅とし(スペクトル周波数が高けければパルス幅を小さくし、スペクトル周波数が低ければパルス幅を大きくするように、予めスペクトル周波数とパルス幅の対応関係を記憶しておき、スペクトル周波数に対応したパルス幅を読み出す処理を行う)、このパルスの波高値を振幅により設定し、スペクトル強度に対応したパルスの立ち上がりと立ち下がりの波形の傾きにより(スペクトル強度が大きければ傾きを大きくし、スペクトル強度が小さければ傾きが小さくなるように、予めスペクトル強度と傾きの対応関係を記憶しておき、スペクトル強度に対応した傾きを読み出す処理を行う)、ランプ型時間応答追従特性を制御させ、加速度感を変化させる電気刺激信号を生成するように誘導信号を生成しても良い。上述は一例であり、組み合わせは、これに限るものではない。
そして、指令値合成部14は、音源指令値生成部11及び画像指令値生成部12各々から入力する誘導信号を合成し、通信部15を介して電気刺激部100へ出力する。
ここで、指令値合成部14は、各指令値生成部から入力される誘導信号のレベルをそれぞれ規格化(例えば、経験的な各々の最大値により規格化)し、合成するレベルを合わせる処理を行う。
また、画像指令値生成部12は、上述したようにフロー情報を用いて誘導信号を生成するのではなく、画像全体の輝度変化やパターン変化または色変化あるいは色の頻度など、時間変化に応じた対応関係を特徴情報として誘導信号を生成する。
例えば、画像指令値生成部12は、輝度変化の変化量を加速度感に対応させ、色変化(第1の色から第2の色への変化)の組合せ(第1及び第2の色の組)を左右方向の動きに対応させ(赤から黄色を右方向,緑から黒を左方向など)、パターン変化(空間周波数の変化)を電気刺激の強度に対応させて誘導信号を生成してもよい(空間周波数が高ければ強く、空間周波数が低ければ弱くなるように、予め空間周波数と電気刺激の強度の対応関係を記憶しておき、空間周波数に対応した強度を読み出す処理を行う)。
さらに、所定の色を設定しておき、各画像におけるこの色の頻度の変化の度合いを電気刺激の強度に対応させて誘導信号を生成してもよい(色の頻度の変化の度合いが大きければ強く、変化の度合いが小さければ弱くなるように、予め色の頻度の画像間の変化量と電気刺激の強度の対応関係を記憶しておき、色の頻度の変化量に対応した強度を読み出す処理を行う)。これにより、メディアアート的な視覚と加速度感との複合刺激を装着者に体感させることができる。
<第5の実施形態>
第5の実施形態の構成においては、上述した第4の実施形態と構成及び動作が同様であり、画像指令値生成部12の動作が異なるのみであるため、以下、画像指令値生成部12の動作の説明を行う。
画像指令値生成部12は、DVDやデジタル放送に用いられている画像圧縮符号化がMPEG−2であるため、圧縮符号列のデータから(映像信号における各フレームから)、特徴情報として、直接に輝度情報などを抽出し、フレーム毎に時系列に変化するこの輝度情報(画像における平均輝度)を直接に、電気刺激信号を生成する誘導信号として、電気刺激部100へ出力するようにしてもよい。
<第6の実施形態>
第6の実施形態の構成において、図1に示す構成において、指令値合成部14は、第1〜第4の実施形態にて説明した音源指令値生成部11の出力する誘導信号と、第4及び第5の実施形態にて説明した画像指令値生成部12が出力する誘導信号と、付加指令値生成部13とが出力する誘導信号とのいずれかを通信部15を介して電気刺激部100へ出力するか、または複数の組合せの合成を行い、合成した誘導信号を通信部15を介して、電気刺激部100へ出力する。
上述したいずれかの選択及び複数の組合せは、利用者が任意に電気刺激装置1に対して設定することができ、指令値合成部14は、上記設定に対応して、誘導信号の選択及び合成を行う。
ここで、付加指令値生成部13は、外部から所定の誘導信号を生成するプログラムを入力して、このプログラムに従って誘導信号を生成する。
また、指令値合成部14は、各指令値生成部から入力される誘導信号のレベルをそれぞれ規格化(例えば、経験的な各々の最大値により規格化)し、合成するレベルを合わせる処理を行う。
なお、図1における各処理部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより電気刺激信号の生成処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)を備えたWWWシステムも含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
本発明は、微弱な電流を流すことによって前庭感覚及び筋肉を含む刺激に反応する器官を刺激する電気刺激方法及び装置に用いられる。
本発明の実施形態による電気刺激装置1の構成例を示すブロック図である。 本発明の第1,第2及び第3の実施形態による電気刺激装置1の構成例を示すブロック図である。 図1における電気刺激部100の構成例を示すブロック図である。 電気刺激部100による電流波形を示すグラフである。 本発明の第1,第2及び第3の実施形態による電気刺激装置1の変形例を示すブロック図である。 本発明の第4の実施形態による電気刺激装置1の構成例を示すブロック図である。 本発明の第4の実施形態の変形例による電気刺激装置1の構成例を示すブロック図である。 従来の電気刺激装置200の装着例を示す図である。 電気刺激装置200による電流の極性と歩行方向の関係を示す図である。 電気刺激装置200を用いた歩行誘導における歩行軌跡を示すグラフである。 電気刺激装置200の構成を示すブロック図である。
符号の説明
1…電気刺激装置
10…電流指令値出力部
11…音源指令値生成部
12…画像指令値生成部
13…付加指令値生成部
14…指令値合成部
15…通信部
16…電流指令値変更部
17…加速度センサ
20…電流変化量制御部
21…定数値出力部
22、25…ゲイン調整器
23…スイッチ
24…積分器
26…比較器
27…ユーザ刺激調整ツマミ
30…前処理フィルタ部
31…ローパスフィルタ
32…ゲイン調整器
40…定電流発生・制御部
41…電源
42…電流検出器
43…電流調整器
44…ユーザ皮膚電極
44a、44b…皮膚表面電極
45…比較器
50…調整信号発生器
60…稼動・調整切り替えスイッチ
90…本体
100、110、200…電気刺激装置
a、b…接点
c…共通接点

Claims (2)

  1. 像信号を含む時系列信号から特徴情報を抽出し、この特徴情報に基づき誘導信号を生成する電流指令値生成部と、
    前記誘導信号に基づき、前庭感覚を刺激する電気刺激電流を皮膚表面電極を介して出力する電気刺激部と
    を有し、
    前記電流指令生成部が前記映像信号における輝度の変化量、色の変化の組み合せ、空間周波数の変化から、加速度感、左右方向の動き、電気刺激の強度に対応させて、前記誘導信号を生成する
    ことを特徴とする電気刺激装置。
  2. 映像信号を含む時系列信号から特徴情報を抽出し、この特徴情報に基づき誘導信号を生成する電流指令値生成部と、
    前記誘導信号に基づき、前庭感覚を刺激する電気刺激電流を皮膚表面電極を介して出力する電気刺激部と
    を有し、
    前記電流指令生成部が前記映像信号における輝度の変化量を加速度感に対応させ、色の変化の組み合せを左右の動きに対応させ、空間周波数の変化を電気刺激の強度に対応させて前記誘導信号を生成する
    ことを特徴とする電気刺激装置。
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