JP4581092B2 - 股ソケットの側面に股関節の回転中心を備えた股義足 - Google Patents

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Description

本発明は、股離断患者が着用する股義足に関する技術である。
従来股離断(股関節近傍で大腿部が切断された)患者が着用する股義足は、下記特許文献1に示す構成のものがあった。
下記特許文献1の股義足ソケット23に取り付けた股継手21は、第6図(a)(b)に示すとおり股関節軸35が、骨材56の下方かつ前寄りに形成されていた。従って、義足使用者がソケット23を装着した場合に義足側に形成される股関節の回転中心位置(股関節軸35の位置)は、解剖学的見地から股離断前に股関節の回転中心があったとされる位置よりも下方かつ前方に形成されていた。
一方、大腿用骨格パイプ20は、上端が支持枠34と一体に形成された筒体25に嵌入され、股関節軸35を中心に回転可能に構成される一方、下端が膝関節軸18を備えた膝継手18’に取り付けられ、同じく膝関節軸18’に取り付けられた下肢用骨格パイプ17に対して相互に回転可能となるように構成された。また、大腿用骨格パイプ20は、下端に設けられた筒状楔19により上端が前傾する一方で、皿座22と支持枠34の内側に設けられた弾性係合体45とストッパ46とが接触し、大腿用骨格パイプ20の上端側が、下肢用骨格パイプ17の中心軸線に対して所定角度以上前傾しないように、回転角度が制限されていた。
即ち、この構成により、大腿用骨格パイプ20は、立脚時における義足装着者の体重により上端側が前傾する方向に作用する回転モーメントと弾性係合体45からストッパ46が受ける反作用モーメントとの釣り合いにより、下肢用骨格パイプ17の中心軸線に対して、上端側が前方に向かって所定角度傾斜した、いわゆる過伸展状態で固定されていた。
従って、特許文献1の股義足用股継手では、立脚時において大腿用骨格パイプの上端側が下肢用骨格パイプの中心軸線に対して後方に傾斜するいわゆる過屈曲による股折れや膝折れが生じにくく、安定した立脚状態が維持されていた。
特公昭59−230551号公報
しかし、従来の股義足は、立脚時に大腿用骨格パイプの上端が前傾し、義足の膝関節が、健常側の脚の膝関節より後方に位置するため、義足の振り出し角度が健常側よりも大きく、振り出しに時間がかかるため、遊脚(歩行)時における義足の運び(以降は歩様という)がスムーズにいかないという問題が発生していた。
一方、義足側は、大腿用骨格パイプ20が前傾した状態で立脚するため、股関節軸から膝関節軸を経由し足裏に至る長さが、健常側の脚の股関節軸から足裏までの長さより長くなっていた。従って、遊脚時には、健常側をつま先立ち状態のようにして義足側の大腿部を上に持ち上げて前傾した大腿用骨格パイプ20を鉛直方向に向け、足裏を地面から離しつつ大腿部を前方に移動して体重移動をする、という動作をしなければ、足裏を地面に擦ってしまっていた。このとき、義足側を上方に引っ張り上げつつ前方へ踏み出す動作は、健常側の遊脚動作と比較して大変大きくぎこちないものとなっており、歩様にスムーズさを欠くと共に義足装着者にかかる体力的な負担が大きくなっていた。
一方、義足装着者が椅子などに着座する場合において、股関節軸35がソケットの下方に設けられた場合には、椅子等と装着者の尻の間に股継手21が挟まるため、着座の妨げとなる点も問題となっていた。
以上の問題に鑑みて、本発明は、装着者の義足側の歩様が、健常側の脚の歩様に出来るだけ近づくように改善することで装着者の体力的な負担を軽減し、かつ装着後に着座の妨げにならない股継手を備えた股義足を提供することを目的としている。
請求項1の発明は、骨盤に固定する股ソケットと、該股ソケットの外周面に取り付けられ、股関節軸が設けられた股継手と、該股継手に取り付けられ、前記股関節軸を中心に回転可能に構成された大腿用骨格パイプと、を備えた股義足において、前記股ソケットは、外周下面に露出する側面視円弧状のガイドレールを備え、前記股継手は、前記股ソケットの外周側面に取り付けられた股関節軸と、上端が前記股関節軸に(正逆方向に)回転可能に取り付けられ、下端が前記股ソケットの外周下面の下方に回り込み、前記股ソケットの支持部を構成する回転ブラケットと、前記回転ブラケットの支持部上に、前記ガイドレールの露出面に接触するよう設けられ、前記露出面に沿って転がり運動する支持ローラーと、を備え、前記大腿用骨格パイプが、前記回転ブラケットの支持部の下に取り付けられた股義足である。
(作用)請求項1の発明は以下の作用を奏する。即ち、(a)義足の股関節軸は、足離断前の健常時に股関節の回転中心が存在した位置の近くに形成される。即ち、大腿用骨格パイプの上端が、立脚時に下肢用骨格パイプに対して前傾した状態とならないため、義足の振り出し及び振り戻し角度が小さくなる。(b)股関節軸から膝関節軸を経由し足裏に至る長さは、健常側の脚の股関節軸から足裏までの長さに近くなるため、股義足の足裏を地面に擦らないように遊脚時に義足側大腿部を持ち上げる動作が小さくなる。(c)義足装着者の体重による負荷が、股関節軸と、ガイドレールの真下で接する支持ローラーに分散される。(d)支持ローラーは、回転ブラケットの回転に合わせて、円弧状のガイドレール上を転がり運動し、回転ブラケットが股関節軸を中心に滑らかに回転する。(e)支持ローラーの接触による磨耗は、ガイドレール上にのみ発生する。
請求項2の発明は、請求項1記載の股義足であって、前記股関節軸は、軸の回転中心の地上高及び前後位置が、股離断前の健常な股関節における回転中心の地上高及び前後位置と略同一である。
(作用)股義足の振り出し動作は、より健常側の動作に近い小さなものとなる。
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の股義足であって、前記股関節軸は、固定ブラケットに取り付けられ、前記固定ブラケットにおいて、前記股関節軸の取付位置の上方に設けられた取付部を介して前記股ソケットの外周側面に取り付けられている。
(作用)義足装着者の体重が、股関節軸と支持ローラーに加え、前記取付部に分散して作用する。
請求項4の発明は、請求項3に記載の股義足であって、前記回転ブラケットは、上端部外周面に進退自在に形成された回転範囲調節ネジが突出し、前記固定ブラケットは、前記回転範囲調節ネジが接触するネジ受け部を備えている。
(作用)回転範囲調節ネジは、回転ブラケットを固定ブラケットに対して所定角度回転させた際にネジ受け部に接触するため、回転ブラケットの回転範囲が制限される。また、回転範囲調整ネジの突出長さを変更すると、股関節軸上を回転するブラケットの回転角範囲が変化する。
請求項5の発明は、請求項4に記載の股義足であって、前記回転範囲調節ネジは、前記回転ブラケット上端部の前後2箇所に突出し、前記ネジ受け部は、前後に進退するレバー及び前記レバーの進退に併せて固定ブラケットの内部を前後に摺動する摺動構造(シリンダ)に一体化されると共に、下方に突出する突部と、該突出部に対して段差状に形成された段差部と、を備え、前記上端部前側の回転範囲調整ネジの先端は、前記突出部に接触すると共に、段差部に対して空転し、前記上端部後側の回転範囲調整ネジの先端は、段差部に接触するように構成されている。
(作用)レバーを進退させ、ネジ受け部を前後に摺動させることにより、回転ブラケット上端部前側の回転範囲調整ネジが、ネジ受け部の突端部に接触し、屈曲方向(大腿用骨格パイプ上端が後方へ傾斜する方向)への回転ブラケットの回転範囲が制限される場合と、突端部に接触せずに空転し、回転ブラケットが更に大きく屈曲する場合が切り替えられる。また、回転ブラケット上端部後側の回転範囲調整ネジの突出長さを変更することにより、伸展方向(大腿用骨格パイプ上端が前方へ傾斜する方向)への回転範囲が変化する。
請求項6の発明は、請求項1から5のうちいずれかに記載の股義足であって、前記股継手は、前記股関節軸を中心として伸展方向へ回転する前記回転ブラケットに対し、前記回転に抗する向きの弾性力を付与する弾性機構を備えている。
(作用)義足を着地した際に義足から骨盤に伝達される衝撃が緩和され、かつ義足の振り出しが促進される。
請求項7の発明は、請求項1から6のうちいずれかに記載の股義足であって、前記股継手は、前記股関節軸を中心として屈曲方向へ回転する前記回転ブラケットに対し、前記回転に抗する向きの弾性力を付与する弾性機構を備えている。
(作用)回転ブラケットが屈曲方向へ回転し、回転ブラケット上端部前側の回転範囲調整ネジが突端部に接触する際に義足から骨盤に伝達される衝撃が緩和され、かつ義足の振り戻しが促進される。
請求項1の発明により、義足の振り出しに必要な動作は小さくなるため、遊脚時における義足装着者の歩様がスムーズになる。また、義足の振り出し動作に必要な力も軽減されるため、義足装着者にかかる体力的な負荷が軽減される。更に、股ソケットの外周下面に股関節軸が無いため、椅子等に着座する際に股関節軸が邪魔にならなくなる。
請求項2の発明により、遊脚時における義足装着者の歩様が一層スムーズになり、義足装着者にかかる体力的な負荷が更に軽減される。
請求項3の発明により、股関節軸の耐久性が向上する。回転ブラケットの回転がスムーズになり、また、義足振り出し時に義足装着者にかかる体力的な負荷が更に軽減される。
請求項4の発明により、義足装着者の体格に基づく歩幅に合わせて、回転ブラケットに取り付けた大腿用骨格パイプの傾斜角範囲を調節できる。更に、大腿用骨格パイプが過度な角度で屈曲し、又は伸展するいわゆる股折れが防止される。
請求項5の発明により、遊脚時には、回転ブラケットの回転範囲が制限されて股折れが防止される一方で、椅子等へ着座する際には、大腿用骨格パイプが大きく屈曲し、着座を可能にする。
請求項6の発明により、義足装着者が、地面から受ける衝撃を緩和することができる。
請求項7の発明により、義足装着者は、より小さな力で義足を振り出しまたは降り戻すことが出来る。
以下、図面1〜5を参照して本願考案の好適な実施形態(以下、実施例という)について説明する。
図1(a)は、本発明の第1の実施例である股義足の正面図、図1(b)は、股ソケットへ埋設されたガイドレールを表す一部断面図、図2は、本発明の第1の実施例である股義足の側面図、図3は、股義足の股継手とガイドレールの位置関係を表す斜視図、図4は、股継手の股関節軸近傍の内部構造を表す一部断面図、図5は、着座時における回転ブラケットと固定ブラケットの位置関係を表す一部断面図、図6(a)は、従来技術の股義足を表す全体斜視図、図6(b)は、股継手の股関節軸位置を表す断面図である。
まず、図1〜図3を参照しながら、実施例1の股義足の概略について説明する。本実施例1の股義足(左足用)は、図1、図2に示すとおり、股ソケット100、股継手120及び大腿用骨格パイプ150等から構成されている。樹脂で形成された股ソケット100(各図は左脚用)は、内側側方から上方に向けて開口し、開口側に大腿部固定用の固定帯部104とベルト104aが設けられる一方で、外周下面から外周側面に厚肉部101が設けられている。
股ソケット100は、厚肉部101の下側において縦断面T字形状であって側面視円弧状に予め曲げられた金属製ガイドレール102が、露出面102aを下方に露出させた状態で一体成形されている。また、厚肉部101の側面側には、ナット103が複数箇所埋め込まれ、雌ネジ孔103aが外部に開口するように一体成形されている。
股継手120は、固定ブラケット121及び回転ブラケット122より構成され、固定ブラケット121が、固定部125上のざぐり孔125aを介し、股ソケットの雌ネジ孔103aにネジ(125b)止めされている(請求項3の取り付け部に該当)。一方、ざぐり孔125aの下には、厚肉部126が設けられ、下方へ開口する間隙126aと、外周に回転軸124の固定孔(図示せず)が形成されている。
回転ブラケット122は、正面視J字状に形成され、上端側の板厚が間隙126aと略同一に形成されている。また、上端側には、回転軸124を挿入する摺動孔122a(滑り軸受け。図4参照)が設けられている。回転ブラケット122は、上端部が間隙126aに挿入された状態で、回転軸124が摺動孔122aに挿入され、かつ固定ブラケット121へ固定されることにより、回転軸124を中心に相対的に回転する。
尚、股ソケット100に埋設する複数のナット103は、股ソケット100に股継手120を取り付けた際に、回転軸124の回転中心が、脚の離断前に股関節の回転中心があった位置に出来る限り近く配置されるように埋設する。
また、回転ブラケット122の下端支持部122bには、支持ローラー127の取付部122cが設けられ、ガイドレール102の露出面102aの真下から外周面が接触するように支持ローラー127が取り付けられている。本実施例の股義足の装着者が、立脚し又は遊脚する際には、支持ローラー127を介して下端支持部122bが、股ソケット100に作用する装着者の体重を支える。更に、遊脚時に支持ローラー127は、回転ブラケット122の回転に合わせ、露出面102aに沿って転がり運動する。
また、回転ブラケット122の下面には、複数のネジ孔122dが設けられ、対応するざぐり孔を備えた固定板128がネジ(128a)止めされている。更に固定板128にも、複数のネジ孔128bが設けられ、上端に複数のざぐり孔付きのフランジ部150aを形成した大腿用骨格パイプ150がネジ(150b)止めされている。
尚、固定ブラケット121には、固定部125から後方に向かってダンパー取付部125cが突出し、油圧ダンパー129(請求項6及び7の弾性機構に相当)が、油圧で摺動する摺動棒129aを下方に向けて固定されている。また、厚肉部126の外側面にはネジ孔126eが設けられ、ダンパー押下ブラケット140がネジ止めされている。更に、回転ブラケット122には、先端部の後方にローラー122eが回転自在に設けられている。
摺動棒129aは、先端がローラー122eに接触するように固定され、下向きの弾性力(回転ブラケット122が屈曲方向へ回転するモーメント)を受けたローラー122eが回転しつつ、ブラケット122を回転させる。
さらに回転ブラケット122の外周側面には、複数のネジ孔122fが設けられ、ダンパー固定ブラケット131がネジ(131a)止めされると共に、油圧ダンパー132が、油圧で摺動する摺動棒132aを上方に向けてダンパー取付部131bに固定されている。摺動棒132aは、先端がダンパー押下ブラケット140の摺接面140aに接触し、押されることで弾性力を生じる(回転ブラケット122が伸展方向へ回転するモーメントを及ぼす)ように固定される。摺動棒132の上面132bは、ブラケット122の回転時に合わせて円弧状に形成された摺接面140a上を摺動する。
次に図1から図5により、回転ブラケット122の回転範囲を制限する構造及び回転範囲を切り替える構造について説明する。図4より、回転ブラケット122の上端には、回転範囲調整ネジ(前側)133a及び(後側)133bが進退可能な状態で突出している。また、間隙126aの上端にあたる厚肉部内底部126bには、一定高さの長溝126cが形成され、長溝126cの上には、円筒形のシリンダ摺動溝126dが形成されている。
シリンダ摺動溝126dには、圧縮コイルバネ137を外周に挿入した細軸部136aを備えたシリンダ136が、太軸部136bにおいて、摺動可能に挿入され、蓋板138により封をされている。蓋板138から前方に突出した細軸部136aには、レバー139が取り付けられている。一方、厚肉部内底部126bの下方からあてがわれたネジ受け部であるネジ受け部材134は、突出部134a、段差部134b、面取り部134c及び複数のざぐり孔(図示せず)を備え、前記ざぐり孔と長溝126cを通した複数のネジ134dにより、シリンダ136の太軸部136bに形成されたネジ孔(図示せず)に向かって下方からネジ止めされ一体化されている。前記ネジ止めは、厚肉部内底部126bを挟んだシリンダ136とネジ受け部材134が、一体となって摺動可能な状態を保持できる程度の締め付けで行う。
尚、図4に示すように初期状態のネジ受け部材134は、最も後方寄り(図4では右寄り)に配置される。突出部134aは、回転ブラケット122の回転時に回転範囲調整ネジ(前側)133aが接触する高さに形成し、段差部134bは、回転範囲調整ネジ(後側)133bが接触し、かつネジ(前側)133aが、接触せずに空転する高さに形成する。回転ブラケット122は、屈曲方向においては、ネジ133aが突出部134aに接触するまで回転し、伸展方向においては、ネジ133bが段差部134bに接触するまで回転する。
一方、図5に示すように、レバー139を前方に引くと、一体化されたネジ受け部材134が、最も前方寄り(図4では左寄り)にスライドする。その場合、回転範囲調節ネジ133aは、突出部134a及び段差部134bと接触すること無く空転し、回転ブラケット122及び取り付けられた大腿用骨格パイプ150は屈曲方向へ大きく回転する。その後レバー136を離すと、ネジ受け部材134は、圧縮コイルばね137により図4の初期位置(一番右寄り)に戻る。
尚、回転範囲調節ネジ133aは、回転ブラケット122が、前述したように大きく屈曲した状態から再び伸展方向へ回転する際に、回転範囲調節ネジ133aの先端が、初期位置に戻ったネジ受け部材134の面取り部134cに接触する高さに突出させる。ネジ133aの先端は、面取り部134c上を滑りつつネジ受け部材134を左に押してスライドさせたのち、面取り部134cから離れる。ネジ受け部材134は再び初期状態に戻り、図4に示すように回転ブラケット122の回転範囲が再び制限される。
尚、大腿用骨格パイプ150の下端部には、図示しない膝関節軸、下肢用骨格パイプ及び足首が取り付けられている。このとき膝関節軸には、大腿用骨格パイプ150の上端が下肢用骨格パイプの中心軸に対して前傾(過伸展)しないように膝折れ防止構造を備えたものを用いる。例えば、tehlin社のTGK−5PSOやossur社のtk−2000等の使用が考えられる。
また、図1各図に示すとおり股ソケット100は、硬質な樹脂で形成し、厚肉部101は、ガイドレール102及びナット103に義足装着者の体重が作用しても耐えうる十分な厚さとして骨盤収納部100aと一体成形する。その際、固定帯部104は、軟質な樹脂を用いた別部材として曲げ伸ばし自在に形成し、骨盤収納部100aに固定することが考えられる。
一方、骨盤収納部100aと固定帯部104aを軟質な樹脂で一体成形し、金属性のガイドレール102と複数のナット103を埋設して一体成形した硬質な樹脂(硬化性発泡樹脂やカーボン繊維強化樹脂等)からなる厚肉部101は、骨盤収納部100aと別体に形成し、骨盤収納部100aに取り付けることも考えられる。
また、円弧状に形成されたガイドレール102は、接触する支持ローラー127が滑らかに転がるように曲率半径が一定となるように曲げ形成する。また、前記曲率半径は、側面から見た回転ブラケット122の回転軸124の中心位置からローラー127とガイドレール露出面102aとの接触面までの距離と一致させる。
尚、図1(b)に示す、厚肉部101に一体化する金属性のガイドレール102は、フランジ部102bの横幅をできるだけ広く形成すれば、樹脂製の厚肉部下側の強度補強を図れる点で望ましいといえる。露出面102aとフランジ部102bを一体成形して縦断面T字型に一体成形する他、露出面102aを構成する部材を別体としたフランジ部102bにネジ止め(ネジの頭が露出面102a上から突出しないようにする)しても良い。
また、油圧ダンパー129,132の代わる弾性機構として、バネ機構や電子制御可能なアクチュエータ機構を採用することも考えられる。
(a)本発明の実施例である股義足の正面図。 (b)本実施例の股ソケットへ埋設されたガイドレールを表す一部断面図。 本実施例に係る股義足の側面図。 股義足の股継手とガイドレールの位置関係を表す斜視図。 股継手の股関節軸近傍の内部構造を表す一部断面図。 着座時の回転ブラケットと固定ブラケットの位置関係を表す一部断面図 (a)従来技術の股義足を表す全体斜視図。 (b)従来技術の股継手の股関節軸位置を表す断面図。
符号の説明
100 股ソケット
102 ガイドレール
102a 露出面
103 取付部
120 股継手
121 固定ブラケット
122 回転ブラケット
122b 下端支持部
124 股関節軸
127 支持ローラー
129,132 オイルダンパー
133a 回転範囲調整ネジ(前側)
133b 回転範囲調整ネジ(後側)
134 ネジ受け部であるネジ受け部材
134a 突
134b 段差部
139 レバー

Claims (7)

  1. 骨盤に固定する股ソケットと、該股ソケットの外周面に取り付けられ、股関節軸が設けられた股継手と、該股継手に取り付けられ、前記股関節軸を中心として回転可能に構成された大腿用骨格パイプと、を備えた股義足において、
    前記股ソケットは、外周下面に露出する側面視円弧状のガイドレールを備え、
    前記股継手は、前記股ソケットの外周側面に取り付けられた股関節軸と、
    上端が前記股関節軸に回転可能に取り付けられ、下端が前記股ソケットの外周下面の下方に回り込み、前記股ソケットの支持部を構成する回転ブラケットと、
    前記回転ブラケットの支持部上に、前記ガイドレールの露出面に接触するよう設けられ、前記露出面に沿って転がり運動する支持ローラーと、を備え、
    前記大腿用骨格パイプは、前記回転ブラケットの支持部の下に取り付けられたことを特徴とする股義足。
  2. 前記股関節軸は、軸の回転中心の地上高及び前後位置が、股離断前の健常な股関節における回転中心の地上高及び前後位置と略同一であることを特徴とする請求項1記載の股義足。
  3. 前記股関節軸は、固定ブラケットに取り付けられ、前記固定ブラケットにおいて、前記股関節軸の取付位置の上方に設けられた取付部を介して前記股ソケットの外周側面に取り付けられたことを特徴とする請求項1又は2に記載の股義足。
  4. 前記回転ブラケットは、上端部外周面に進退自在に形成された回転範囲調節ネジが突出し、前記固定ブラケットは、前記回転範囲調節ネジが、回転ブラケットの回転に際して接触するネジ受け部を備えたことを特徴とする請求項3に記載の股義足。
  5. 前記回転範囲調節ネジは、前記回転ブラケット上端部の前後2箇所に突出し、前記ネジ受け部は、前後に進退するレバー及び前記レバーの進退に併せて固定ブラケットの内部を前後に摺動する摺動構造に一体化されると共に、下方に突出する突部と、該突部に対して段差状に形成された段差部と、を備え、
    前記上端部前側の回転範囲調整ネジの先端は、前記突出部に接触すると共に、段差部に対して空転し、前記上端部後側の回転範囲調整ネジの先端は、段差部に接触するように構成されたことを特徴とする請求項4に記載の股義足。
  6. 前記股継手は、前記股関節軸を中心として伸展方向へ回転する前記回転ブラケットに対し、前記回転に抗する向きの弾性力を付与する弾性機構を備えたことを特徴とする請求項1から5のうちいずれかに記載の股義足。
  7. 前記股継手は、前記股関節軸を中心として屈曲方向へ回転する前記回転ブラケットに対し、前記回転に抗する向きの弾性力を付与する弾性機構を備えたことを特徴とする請求項1から6のうちいずれかに記載の股義足。
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